JP2018019377A - 通信装置、設計方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

通信装置、設計方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通信装置において機能の追加又は変更をより容易に行うことを可能とすること。【解決手段】計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置であって、前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、前記ソフトウェア機能部は、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置される、通信装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置の技術に関する。
複数の加入者終端端末(OLT:Optical Network Unit)を光ファイバと光学的に受動的な素子(光スプリッタ)を介して1つの局側通信端末(OLT:Optical Line Terminal)に接続して構成する光通信システムを一般的にPON(Passive Optical Network)と呼ぶ。光アクセスシステムを構成する装置のソフトウェア機能更新には、従来手法ではファームウェア単位で更新されていた。また、対障害用の機能として提案されている物理的に経路を切り替えるプロテクションを機能更新時にも適用することが期待されている(例えば特許文献1参照)。
国際公開第2013/058179号
従来技術では、ファームウェア単位によるソフトウェア機能更新のみに留まっているため、ある特定の機能のみの追加・変更が必要となった場合でも、ファームウェア単位で機能を追加・変更する必要がある。そのため、新たな機能の追加・変更の要求があった場合には、ファームウェア単位で書き換えるために時間がかかってしまい、機能の追加・変更の要求に対して迅速な対応が困難となる。更に従来では1つのファームウェアに対し特定の1つの事業者が作成していたために、他の事業者がそのファームウェアを書き換えることは困難であった。複数の事業者が作成した機能を組み合わせてOLTの機能を実現することを考えた場合には、ファームウェア単位での機能の追加・更新のままでは書き換えられる事業者が制限されるので大きな課題となる。
また、従来ではPONシステムにおける機能更新のみに留まっており、将来的に複数のシステムを1つの装置に共存させた場合については言及されていないので、複数のサービスに対してそれぞれ専用の装置を必要としていた。例えば、マス向けFTTH(Fiber To The Home)サービス、法人向けサービス、モバイルネットワークではそれぞれに専用の装置が必要であった。将来的な局舎内のコスト削減を達成するためには、単一の装置で複数のサービスを提供することが求められる。多くの機能を備えた大規模な装置を用意するのではなく、要求やサービスに応じた最低限の機能を取捨選択することで、コストが最小化されるような構成を実現し、装置自体のコスト削減効果が期待されている。
これらを実現する技術として、部品化技術が注目されている。この技術は、機能を部品のように組み合わせて実現することで、より柔軟な装置構成が期待されている。なお、ここで部品化とは機能の追加・変更が容易な単位で機能ごとにソフトウェア実装することである。しかし、部品化されたアクセス装置の機能更新に関わる影響を低減する手法については詳細に検討されていない。
また、対障害用の機能であるPONプロテクションを用いた機能更新手法も検討されているが、いくつか課題も存在する。冗長用の装置が必要なため装置コストが高くなってしまうこと、光スイッチを用いて物理的に経路を切り替える際のフレームロスを防止するためのバッファが必要なため遅延が発生してしまうこと、(N:1)PONプロテクションでは更新が必要な複数の装置に対し1つの冗長用の装置を共有するため全ての装置の機能更新が完了するまでには時間がかかってしまうこと等が課題として懸念される。
サービス運用面においても、機能更新の実施には上記のようにサービスへの影響が伴うため、この影響を最小限にするために利用者の少ない深夜やユーザへの事前の周知が必要といった運用面での課題も存在する。
上記事情に鑑み、本発明は、通信装置において機能の追加又は変更をより容易に行うことを可能とする技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置であって、前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、前記ソフトウェア機能部は、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置される、通信装置である。
本発明の一態様は、上記の通信装置であって、前記応用機能部の更新が行われる間、前記基本機能部は、前記応用機能部の機能を実現し通信を継続させる。
本発明の一態様は、上記の通信装置であって、前記応用機能部は、複数の機能に分割して配置される。
本発明の一態様は、計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置の設計方法であって、前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、前記ソフトウェア機能部を、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置するステップを有する通信装置の設計方法である。
本発明の一態様は、計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置の設計方法であって、前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、前記ソフトウェア機能部を、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置するステップを有する通信装置の設計方法、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明により、通信装置において機能の追加又は変更をより容易に行うことが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る通信装置としてのOLT10の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るOLT10において、DBAの機能更新を行う場合の説明図である。 本発明の変形例のブロック図である。 計算リソースについての説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明は、例えば、PON(Passive Optical Network)のOLT(Optical Network Unit)等に用いることができる。勿論、本発明は、OLTばかりでなく、各種の通信機器に適用可能である。
PONでは、OLTと複数のONU(Optical Network Unit)とが光ファイバ及び光スプリッタを介して接続される。時分割多重PON(TDM−PON)では、OLTからONUへの下り通信では、OLTは、ユーザを識別するためのLLID(Logical Link ID)を、下り光信号に付与する。ONUは、LLIDにより自局宛のデータだけを抽出し、それ以外のデータを破棄する。また、ONUからOLTへの上り通信では、伝送路上でのデータの衝突を避けるために、OLTが帯域割当を行い、各ONUの送信タイミングと送信量を制御する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信装置としてのOLT10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、OLT10は、光伝送路13を介して、ONU11と通信を行う。OLT10は、送受信部21、ソフトウェア機能部22及びSNI(Service Node Interface)部23を備える。送受信部21は、ONU11と光通信を行う。ソフトウェア機能部22は、CPU(Central Processing Unit)等の計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させる。SNI部23は、サービスノードとの接続のためのインタフェースであり、例えば、L2スイッチ(layer 2 switch)である。
ソフトウェア機能部22は、基本機能部31と応用機能部32とに分割して配置される。基本機能部31は、通信の継続に最低限必要な基本機能を実現する。応用機能部32は、通信品質を向上させるような機能もしくは一時的に使用不可となってしまっても通信の継続に影響を与えない応用機能を実現する。なお、分割して配置するとは、基本機能部31のプログラムと応用機能部32のプログラムとが互いに影響を与えずに、独立して計算リソースでの処理を実行できることを意味する。このように、本発明の第1の実施形態では、ソフトウェア機能部22は、基本機能部31と応用機能部32とに分割されている。これにより、通信を継続させたまま、特定の機能を更新していくことができる。
ここで、通信の継続に最低限必要な基本機能とは、その機能が停止してしまった場合に通信の継続に与える影響が大きいものを指す。例えば、更新する際に再起動を伴うような機能の更新は、通信断が発生し、通信に与える影響が大きいため、本発明では基本機能とする。基本機能部31は、OLTとONUとの間でデータを送信するために必要なハードウェアを動作させるための最低限の機能やデータの送信に必要なパラメータを設定する機能で構成される。
一方で、応用機能とは通信品質を向上させるような機能もしくは一時的に使用不可となってしまっても通信の継続に影響を与えない機能のことを指す。これは設定の反映に再起動を必要としないパラメータの設定・変更のような機能が該当する。通信の継続とはOLTとONUが論理的に接続された状態を意味する。応用機能部32は、基本機能と合わせて通信品質を向上させるための機能を構成するファームウェア全体もしくは機能毎に分離した複数のソフトウェア機能で構成される。
本発明の第1の実施形態では、通信に不可欠な機能を基本機能部31に配置し、通信品質を向上させるような機能を応用機能部32に配置している。これにより、通信機能を継続したまま、特定の機能の追加や変更が実現できる。主信号に影響が及ぶ恐れのある機能の更新例として、アクセス区間の帯域を制御する動的帯域割当(DBA:Dynamic Bandwidth Allocation)の更新を一例として説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るOLT10において、DBAの機能更新を行う場合の説明図である。図2(A)〜図2(C)は、機能更新を行う間での基本機能部31及び応用機能部32の状態を示している。図2(D)〜図2(F)は、機能更新を行う間での帯域割り当て状態を示しており、横軸は時間を示し、縦軸は帯域を示す。また、#1、#2、#3は、それぞれの識別子のONUに割り当てられる帯域を示している。
前述したように、本実施形態では、ソフトウェア機能部22は、基本機能部31と応用機能部32とに分割されており、FBA機能は基本機能部31に分類され、DBA機能は応用機能部32に分類される。FBAは、事前に設定した帯域を固定的にGATEフレームに設定し通信を行うものである。FBAが起動しないと、ONUはOLTに上りデータを送信できないため、基本機能に分類される。DBAは、未使用帯域を効率的に割り当てて、通信品質を向上させる機能である。つまり、DBAはONUがバッファに蓄積した上りデータ量をREPORTフレームに記してOLTへ通知し、OLTは受け取ったREPORTフレームから上りデータ量を把握しONUへ送信開始時刻と送信量をGATEフレームに記してONUへ通知する。これにより、接続されているONUからの上りデータ情報を把握した上でOLTから適切なタイミングと送信量をONUへ指示することが可能となる。DBAが実行されなくても、FBAが起動できれば最低限の通信を行えることから、DBAは応用機能に分類される。
図2(A)及び図2(D)は、DBA機能の更新前の状態を示している。図2(A)に示すように、基本機能部31にはFBA機能のソフトウェアが配置され、応用機能部32にはDBA機能のソフトウェアが配置される。なお、このときのDBA機能のソフトウェアは、更新前のものである。この状態では、DBA機能により、ONUの帯域が割り当てられる。DBA機能により、図2(D)に示すように、各ONUの伝送量に応じて使用可能な帯域を能動的に変更し、未使用帯域を有効利用して各ONUに割り当てることができ、通信品質の高い通信が行える。
図2(B)及び図2(E)は、DBAの機能更新時を示している。図2(B)に示すように、DBA機能のソフトウェアの更新が必要となった場合に、一時的に、応用機能部32のDBA機能のソフトウェアの動作を止め、その間は、基本機能部31のFBA機能のソフトウェアの機能に切り替えて通信を継続させる。ここで、切替えとは、基本機能を実行したままの状態で応用機能の実行を停止し、その機能を基本機能に切り替えることである。つまり、OLTからのGATEフレームがなければ、ONUはOLTに上りデータを送ることができない。DBAの停止に伴いGATEフレームの送信が停止するような機能構成であると、通信断が発生する。そこで、通信を止めずにDBAの機能を更新するために、DBA機能のソフトウェアの更新中は、基本機能部31のFBA機能のソフトウェアを実行させる。FBAでは、各ONUに均等に帯域が割り当てられる。このため、図2(E)に示すように、未使用帯域を有効利用できないが、通信断の発生は回避できる。基本機能部31のFBA機能に切替えている間に、応用機能部32のDBAソフトウェアの機能の更新が行われる。
図2(C)及び図2(F)は、更新完了時を示している。図2(C)に示すように、DBAの機能更新が完了後に、基本機能部31のFBA機能のソフトウェアから応用機能部32のDBA機能のソフトウェアの動作に再び切り替える。このときのDBA機能のソフトウェアは、更新後のものである。これにより、接続されているONUからの上りデータ情報を把握した上でOLTから適切なタイミングと送信量をONUへ指示することが可能となる。DBA機能を再動作させることにより、図2(F)に示すように、各ONUの伝送量に応じて使用可能な帯域を能動的に変更し、未使用帯域を有効利用して各ONUに割り当てることができ、通信品質の高い通信を再開できる。
なお、応用機能部32は、各機能(例えば機能A〜機能C)に応じて分割されてもよい(例えば機能部34a〜34c)。図3は、本発明の変形例のブロック図である。図3に示す構成では、柔軟な機能構成を実現するために応用機能を構成する機能間の依存性を最小化することで、互いに独立した機能として扱うことができる。たとえば、機能Aと機能Bの間では直接的なパラメータの設定等は行わず、互いに基本機能のみへパラメータの設定を行うことで、機能間の独立性の高い機能構成を実現する。
また、分離した基本機能部31及び応用機能部32の配置については、図4に示す計算リソースへの割り当てが可能である。図4は、計算リソースについての説明図である。図4に示すように、遅延などによる通信への影響がなければ、複数の装置(CPU51〜53)を跨いで1つの機能を実現する要素を配置することも可能である。例えば上記の例で挙げたDBA機能については、DBA機能をPON−LSI内のCPU51、FBA機能をPON−LSI外のCPU52へ配置しても動作可能とする。基本機能部31と応用機能部32とが互いに影響を与えずに実行できれば、どのように計算リソースに割り当てても良い。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態では、通信を継続させたまま特定の機能更新が実現できる。特定の機能のみを対象とした機能追加・変更を実現することで、より柔軟な機能構成を変更の要求に応じたタイミングによって実現されることが期待される。また、冗長系の装置を必要とせず、単一の装置で通信を継続したまま機能更新が可能になることで、システム全体のコスト削減効果も期待できる。更に該当の機能のみを更新することで、更新完了までの時間が短縮化され、機能更新に関わるオペレータの稼働削減も見込まれる。更に、特定の機能のみの追加・変更が実現されれば、従来よりも機能更新時におけるメモリ使用量の削減が見込まれる。これにより、機能更新に必要な時間の短縮が期待できる。
上述した実施形態における通信装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。また、上述した実施形態における通信装置を設計するための設計方法を実行する装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10…OLT, 11…ONU, 13…光伝送路, 21…送受信部, 22…ソフトウェア機能部, 23…SNI部, 31…基本機能部, 32…応用機能部

Claims (5)

  1. 計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置であって、
    前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、
    前記ソフトウェア機能部は、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置される、通信装置。
  2. 前記応用機能部の更新が行われる間、前記基本機能部は、前記応用機能部の機能を実現し通信を継続させる、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記応用機能部は、複数の機能に分割して配置される請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置の設計方法であって、
    前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、
    前記ソフトウェア機能部を、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置するステップを有する通信装置の設計方法。
  5. 計算リソースを用いてプログラムを実行することにより各種の機能を実現させるソフトウェア機能部を備える通信装置の設計方法であって、
    前記ソフトウェア機能部は、通信の継続に最低限必要な基本機能部と、一時的に使用不可となっても通信の継続に影響を与えない応用機能部と、を備え、
    前記ソフトウェア機能部を、前記基本機能部と前記応用機能部とに分割して配置するステップを有する通信装置の設計方法、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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