JP2018018292A - 情報管理装置及びプログラム - Google Patents
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ところで、保存された電子帳票を出力(例えば表示、印刷等)する場合、セキュリティの関係上、無条件に出力を許可することは危険である。従って、例えば、電子帳票へのアクセスに際し、ユーザ毎にアクセス権を設定する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記特許文献1記載の技術では、ユーザ毎にアクセス権を設定することはできるものの、電子帳票の属性、即ち、電子帳票を取り扱う業務等の情報を加味したアクセス制御を行うことができなかったため、アクセス権が付与されたユーザが必要以上に個人情報に接触できることとなり、セキュリティが必ずしも担保されないという課題がある。一方、アクセス権が付与されなかったユーザにとっては個人情報と接触することが許される状況下であっても権利が制限されることとなり、システム利用の利便性を確保することができないという課題がある。
まず、本実施形態に係るマイナンバー管理システム100の構成について説明する。
マイナンバー管理システム100は、図1に示すように、クライアント端末1と、人事管理サーバ2と、マイナンバー管理サーバ3と、印刷装置4と、を備えて構成されている。本実施形態では、人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3が協働して、本発明の情報管理装置として機能する。このマイナンバー管理システム100において、クライアント端末1、人事管理サーバ2、マイナンバー管理サーバ3及び印刷装置4は、通信ネットワークNにより互いに通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、移動体通信網、インターネット等を含む通信ネットワークである。
クライアント端末1は、図1に示すように、制御部11と、操作部12と、表示部13と、通信部14と、記憶部15と、を備えて構成されている。
人事管理サーバ2は、図1に示すように、制御部21と、操作部22と、表示部23と、通信部24と、記憶部25と、を備えて構成されている。
表示部23は、LCDなどのディスプレイを備え、制御部21から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
マイナンバー管理サーバ3は、図1に示すように、制御部31と、操作部32と、表示部33と、通信部34と、記憶部35と、を備えて構成されている。
表示部33は、LCDなどのディスプレイを備え、制御部31から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
次に、本実施形態に係るマイナンバー管理システム100の動作について、図6〜図15を参照して説明する。
まず、図6のフローチャートを参照して、クライアント端末1及び人事管理サーバ2が電子帳票を作成する処理(電子帳票作成処理)を説明する。この処理は、クライアント端末1の制御部11が、人事管理サーバ2にアクセス(ログイン)する際に必要となるログイン情報(ユーザ名、パスワード等)の入力を受け付けたことを契機として開始される。
制御部21は、人事管理サーバ2に登録されたユーザであると判定した場合、次のステップS103へと移行する。一方、制御部21は、人事管理サーバ2に登録されたユーザでないと判定した場合、ログイン認証に失敗した旨をクライアント端末1に通知し、再度のログイン情報の入力を促す。
ユーザは、表示部13に表示された電子帳票作成画面において、電子帳票の作成を指示するための操作を行う。具体的には、ユーザは、作成する電子帳票の帳票種や作成対象とする社員の情報等を指定する操作を行う。
本実施形態では、ステップS106において電子帳票を作成する際、帳票設定テーブルT1(図2参照)を参照して、電子帳票内のマイナンバー(個人番号)を格納する特定領域に、マイナンバーの代わりに、タグ情報を格納する。即ち、制御部21は、本発明の作成手段として機能する。
タグ情報は、電子帳票を出力する際、マイナンバー管理サーバ3からマイナンバーを検索して取得するために必要となる情報(検索用情報)である。マイナンバーは、その性質上、高度なセキュリティ性が要求されるため、電子帳票内にはマイナンバーの代わりにタグ情報を格納しておくようにし、電子帳票の出力時にタグ情報を検索キーとしてマイナンバー管理サーバ3からマイナンバーを取得することで、セキュリティ性を確保することができる。
タグ情報(1)は、タグデータの基準日A4が「2015/10/1」であり、社員番号A2が「1000」の「従業員本人」の電子帳票を作成する場合のタグ情報の一例である。タグ情報(2)は、タグデータの基準日A4が「2015/10/1」であり、社員番号A2が「1000」の「家族1」の電子帳票を作成する場合のタグ情報の一例である。タグ情報(3)は、タグデータの基準日A4が「2015/10/1」であり、社員番号A2が「1000」の「家族2」の電子帳票を作成する場合のタグ情報の一例である。
タグ情報(4)は、タグデータの基準日A4が「2015/10/1」、タグの有効期限A6が「2016/9/30」、タグの変換回数A7が「10回」、タグの変換権限を有するユーザA8が「管理者」、置換文字列A9が「*」であり、社員番号A2が「1000」の「従業員本人」の電子帳票を作成する場合のタグ情報の一例である。タグ情報(5)は、タグ情報(4)と同一の条件で、社員番号A2が「1000」の「家族1」の電子帳票を作成する場合のタグ情報の一例であり、タグ情報(6)は、タグ情報(4)と同一の条件で、社員番号A2が「1000」の「家族2」の電子帳票を作成する場合のタグ情報の一例である。
ユーザは、ログイン画面G1において、ユーザ名入力部G11及びパスワード入力部G12に自身のユーザ名及びパスワードをそれぞれ入力した後、ログインボタンG13を押下することで、ログイン操作を実行する。
ユーザは、業務メニュー画面G2において、メニュー分類表示領域G21から一の業務メニューを選択した後、メニュー項目表示領域G22に表示された電子帳票の中から一の電子帳票を選択する。図11には、ユーザにより給与帳票管理メニューG214が選択された例が示されている。給与帳票管理メニューG214が選択された場合、メニュー項目表示領域G22には、給与帳票管理メニューG214に応じた電子帳票として、源泉徴収票G221、扶養控除申告書G222、月変/算定届G223、…等が選択可能に表示される。以降の処理では、メニュー項目表示領域G22に表示された電子帳票の中から「扶養控除申告書G222」が選択されたものとして説明する。
制御部11は、いずれかの電子帳票が選択されたと判定した場合(ステップS203:YES)、次のステップS204へと移行する。
一方、制御部11は、いずれの電子帳票も選択されていないと判定した場合(ステップS203:NO)、処理を終了する。ここで、いずれの電子帳票も選択されていない場合とは、いずれの電子帳票も選択されることなく、業務メニュー画面G2の終了ボタンG23が押下された場合を示している。
例えば、現在日時が7月1日の場合、人給太郎は、「給与基本業務(通年)」についてアクセス権限を有しているので、従業員本人のタグ情報のみをマイナンバーへと変換可能と決定する。また、現在日時が7月1日の場合、事務花子は、いずれの業務についてもアクセス権限を有していないので、タグ情報のマイナンバーへの変換を不可と決定する。
また、現在日時が2月1日の場合、人給太郎は、「給与基本業務(通年)」に加え「年末調整業務(11〜2月、当年分)」についてもアクセス権限を有しているので、従業員本人及び従業員の家族のタグ情報をマイナンバーへと変換可能と決定する。また、現在日時が2月1日の場合、事務花子は、「年末調整業務(11〜2月、当年分)」についてアクセス権限を有しているので、従業員本人及び従業員の家族のタグ情報をマイナンバーへと変換可能と決定する。
帳票表示領域G31には、電子帳票である扶養控除申告書F1が表示されている。扶養控除申告書F1は、従業員本人の個人情報を表示する本人情報表示領域F11と、従業員の家族の個人情報を表示する家族情報表示領域F12と、を含んで構成されている。
本人情報表示領域F11には、勤務先、勤務先の住所、氏名、生年月日、住所、配偶者の有無等を表示する各領域の他、従業員本人のマイナンバーを表示するマイナンバー表示領域F111が含まれている。
家族情報表示領域F12には、扶養控除の対象となる配偶者や扶養親族の氏名、生年月日、所得の見積額等を表示する各領域の他、扶養控除の対象となる配偶者や扶養親族のマイナンバーを表示するマイナンバー表示領域F121が含まれている。
上記のマイナンバー表示領域F111及びマイナンバー表示領域F121の各々には、それぞれ電子帳票(扶養控除申告書F1)の作成時に格納されたタグ情報(図7、図8等参照)が格納されており、ステップS209でマイナンバー管理サーバ3から送信された情報(マイナンバー又は置換文字列)が表示される。但し、タグ情報の有効期限が経過していたり、変換回数が超過していたりする場合は、タグ情報の変換が行われず、マイナンバー表示領域F111及びマイナンバー表示領域F121の各々は空欄となる。
例えば、図13に示す例は、現在日時が7月1日で、ログインユーザが人給太郎である場合の帳票照会画面G3を示している。この場合、ステップS208において、従業員本人のタグ情報のみをマイナンバーへと変換可能と決定されているので、マイナンバー表示領域F111に従業員である「田中太郎」本人のマイナンバー「111111111111」が表示されるとともに、マイナンバー表示領域F121に、従業員「田中太郎」の家族(配偶者)である「田中花子」のマイナンバーの代わりに置換文字列「*」が表示されている。
制御部11は、印刷ボタンG32が押下されたと判定した場合(ステップS211:YES)、次のステップS212へと移行する。
一方、制御部11は、印刷ボタンG32が押下されていないと判定した場合(ステップS211:NO)、ステップS213へと移行する。
制御部11は、終了ボタンG33が押下されたと判定した場合(ステップS213:YES)、ステップS202へと移行し、再度業務メニュー画面G2を表示部13に表示させる。
一方、制御部11は、終了ボタンG33が押下されていないと判定した場合(ステップS213:NO)、終了ボタンG33が押下されるまで、ステップS213の処理を繰り返す。
従って、ユーザの業務毎に個人情報へのアクセスを制御することができる。よって、機密性の高い個人情報を扱う場合であっても、セキュリティを確保しつつ、システム利用の利便性を確保することができる。
従って、個人情報の中でも格別機密性の高い個人情報を扱う場合であっても、セキュリティを確保しつつ、システム利用の利便性を確保することができる。
従って、ユーザの業務毎に個人情報の出力対象を制御することができる。よって、ユーザの業務に合わせて臨機応変に個人情報を出力することができるので、よりきめ細やかなシステム利用を実現することができる。
従って、比較的簡易な情報をタグ情報として設定するだけで個人情報を容易に検索することができるので、処理負荷を軽減してシステムの効率的な運用管理を実現することができる。
従って、個人情報へのアクセス権限を状況に応じて細かく設定することができるので、セキュリティの確保とシステム利用の利便性の確保とをより高いレベルで両立させることができる。
即ち、マイナンバー以外の個人情報(例えば氏名、生年月日、住所等)にもタグ情報を生成することで、出力対象外の際に、マイナンバーのみならず、マイナンバー以外の個人情報を置換文字列へと変換するようにしてもよい。
例えば、個人情報を置換文字列へと変換する代わりに、非表示(空欄)とするようにしてもよい。
また、従業員本人及びその家族のいずれの個人情報に対してもアクセス権限を有さない場合には、帳票照会画面G3自体を非表示とするようにしてもよい。
例えば、クライアント端末1、人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3のうち、いずれか二つの装置を一体の装置として構成するようにしてもよいし、クライアント端末1、人事管理サーバ2及びマイナンバー管理サーバ3の全てを一体の装置として構成するようにしてもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
個人情報を検索するための検索用情報であるタグ情報を、前記個人情報を格納する特定領域に前記個人情報の代わりに格納した電子帳票を作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された電子帳票を出力する際に、前記特定領域に格納された前記タグ情報を参照し、前記タグ情報により規定される業務に応じた権限及びその有効期間に基づいて、前記電子帳票の前記個人情報に係る出力を制御する出力制御手段と、
を備える情報管理装置。
<請求項2>
前記個人情報は、マイナンバーである請求項1に記載の情報管理装置。
<請求項3>
前記個人情報は、従業員本人の個人情報と、その従業員の家族の個人情報と、を含み、
前記出力制御手段は、業務に応じた権限及びその有効期間に基づいて、出力対象とする個人情報を決定し、前記出力対象として決定された個人情報を出力する請求項1又は2に記載の情報管理装置。
<請求項4>
前記タグ情報は、個人を識別する識別番号と、タグに対応するデータの基準日と、を含んで構成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報管理装置。
<請求項5>
前記タグ情報は、更に、タグの有効期間と、タグの変換回数と、タグの変換権限と、出力対象外の前記個人情報と置換して表示させる置換文字列と、を含んで構成される請求項4に記載の情報管理装置。
<請求項6>
コンピュータを、
個人情報を検索するための検索用情報であるタグ情報を、前記個人情報を格納する特定領域に前記個人情報の代わりに格納した電子帳票を作成する作成手段、
前記作成手段により作成された電子帳票を出力する際に、前記特定領域に格納された前記タグ情報を参照し、前記タグ情報により規定される業務に応じた権限及びその有効期間に基づいて、前記電子帳票の前記個人情報に係る出力を制御する出力制御手段、
として機能させるためのプログラム。
1 クライアント端末
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 通信部
15 記憶部
2 人事管理サーバ(情報管理装置)
21 制御部(作成手段)
22 操作部
23 表示部
24 通信部
25 記憶部
3 マイナンバー管理サーバ(情報管理装置)
31 制御部(出力制御手段)
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 記憶部
4 印刷装置
N 通信ネットワーク
Claims (6)
- 個人情報を検索するための検索用情報であるタグ情報を、前記個人情報を格納する特定領域に前記個人情報の代わりに格納した電子帳票を作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された電子帳票を出力する際に、前記特定領域に格納された前記タグ情報を参照し、前記タグ情報により規定される業務に応じた権限及びその有効期間に基づいて、前記電子帳票の前記個人情報に係る出力を制御する出力制御手段と、
を備える情報管理装置。 - 前記個人情報は、マイナンバーである請求項1に記載の情報管理装置。
- 前記個人情報は、従業員本人の個人情報と、その従業員の家族の個人情報と、を含み、
前記出力制御手段は、業務に応じた権限及びその有効期間に基づいて、出力対象とする個人情報を決定し、前記出力対象として決定された個人情報を出力する請求項1又は2に記載の情報管理装置。 - 前記タグ情報は、個人を識別する識別番号と、タグに対応するデータの基準日と、を含んで構成される請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報管理装置。
- 前記タグ情報は、更に、タグの有効期間と、タグの変換回数と、タグの変換権限と、出力対象外の前記個人情報と置換して表示させる置換文字列と、を含んで構成される請求項4に記載の情報管理装置。
- コンピュータを、
個人情報を検索するための検索用情報であるタグ情報を、前記個人情報を格納する特定領域に前記個人情報の代わりに格納した電子帳票を作成する作成手段、
前記作成手段により作成された電子帳票を出力する際に、前記特定領域に格納された前記タグ情報を参照し、前記タグ情報により規定される業務に応じた権限及びその有効期間に基づいて、前記電子帳票の前記個人情報に係る出力を制御する出力制御手段、
として機能させるためのプログラム。
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