JP2018017943A - 電子写真機器用導電性ロール - Google Patents
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Abstract
【課題】異常放電や汚れによる画像不具合が抑えられた電子写真機器用導電性ロールを提供する。【解決手段】軸体12と、軸体12の外周に形成された弾性体層14と、弾性体層14の外周に形成された表層16と、を備え、表層16が、繊維で形成された網目状構造を表面に有し、かつ、シリコーン系重合体、フッ素系重合体、シリコーンフッ素系重合体のいずれか1種以上の重合体を含有し、該表層16の表面における繊維間の平均距離が0.3〜100μmの範囲内である電子写真機器用導電性ロール10とする。【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器において好適に用いられる電子写真機器用導電性ロールに関するものである。
電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器では、帯電ロール、現像ロール、転写ロール、トナー供給ロールなどの導電性ロールが用いられている。電子写真機器の導電性ロールは、軸体の外周に弾性体層を有する。弾性体層は、導電性ゴム組成物などから形成されている。弾性体層の外周には、表層が設けられることがある。
そして例えば帯電ロールでは、均一に放電させるために、導電剤の分散による均一導電を図ることに加え、表層に粒子を添加したり表面を削ったりなどして表面粗さを形成することで放電ムラを改善してきた。また、粒子添加や研磨による表面粗さにより、帯電ロールと感光ドラムの接触面を減らし、トナーや外添剤がロール表面に擦り込まれるのを抑えることで防汚性を改善してきた(特許文献1)。
しかし、粒子添加や研磨による表面粗さでは、放電凸部が開放系であるために高電圧下における異常放電(電子雪崩)の発生や、低電圧下での面長部への放電連鎖による横スジの発生といった課題があり、設定電圧の許容幅が狭くなる傾向にある。
本発明が解決しようとする課題は、異常放電や汚れによる画像不具合が抑えられた電子写真機器用導電性ロールを提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る電子写真機器用導電性ロールは、軸体と、前記軸体の外周に形成された弾性体層と、前記弾性体層の外周に形成された表層と、を備え、前記表層が、繊維で形成された網目状構造を表面に有し、かつ、シリコーン系重合体、フッ素系重合体、シリコーンフッ素系重合体のいずれか1種以上の重合体を含有し、該表層の表面における繊維間の平均距離が0.3〜100μmの範囲内であることを要旨とするものである。
前記繊維間の平均距離は、1.0〜60μmの範囲内であることが好ましい。前記繊維は、セルロース繊維であることが好ましい。前記表層は、さらにイオン導電剤を含有することが好ましい。前記イオン導電剤は、第四級アンモニウムカチオンとスルホネートアニオンの塩からなることが好ましい。前記表層は、シリコーンフッ素系重合体を含有することが好ましい。
本発明に係る電子写真機器用導電性ロールによれば、表層表面に繊維で形成された網目状構造を有し、かつ、表層にシリコーン共重合体、フッ素共重合体、シリコーンフッ素共重合体のいずれか1種以上の重合体を含有し、さらに、表層表面における繊維間の平均距離が特定範囲内にあることから、トナーや外添剤の目詰まりによる汚れの付着が抑えられるとともに、ロール表面への粘着による汚れの付着も抑えられ、また、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間に放電ギャップが確保されるので、放電面積の増加による均一放電化と感光体に近い繊維部の高抵抗により異常放電による白抜け画像の発生も抑えられる。したがって、異常放電や汚れによる画像不具合が抑えられる。また、放電面積の増加による均一放電化により、画質が良化する。
この際、繊維間の平均距離が1.0〜60μmの範囲内であると、異常放電や汚れによる画像不具合を抑える効果が特に優れる。また、放電面積の増加による均一放電化により、より一層、画質が良化する。また、繊維がセルロース繊維であると、弾性体層などの表層に密着する層への密着性に優れ、剥がれにくくなるので、摩耗による形状変化や摩耗による画像不具合を抑える効果が特に優れる。また、表層がさらにイオン導電剤を含有すると、絶縁となる繊維部と非繊維部の抵抗差が小さくなるため、より均一放電化できる。また、電流が流れにくいイオン導電機構により、繊維頂上部からの異常放電がより抑えられる。また、絶縁となる繊維部に微小電流が流れることで、繊維形状を転写する画像不具合を抑えることができる。そして、表層がシリコーンフッ素系重合体を含有すると、トナーや外添剤の付着を抑える効果に特に優れるので、汚れによる画像不具合を抑える効果が特に優れる。
本発明に係る電子写真機器用導電性ロール(以下、単に導電性ロールということがある。)について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子写真機器用導電性ロールの外観模式図(a)と、そのA−A線断面図(b)である。
導電性ロール10は、軸体12と、軸体12の外周に形成された弾性体層14と、弾性体層14の外周に形成された表層16と、を備える。弾性体層14は、導電性ロール10のベースとなる層である。表層16は、導電性ロール10の表面に現れる層となっている。
表層16は、繊維を含んでおり、繊維で形成された網目状構造を表面に有する。網目状構造は、繊維の重なりによって形成される。繊維の重なりによって細孔が形成され、この細孔により表層16とこれに接する感光体などの部材との間に安定的な放電ギャップが生まれ、確保される。
表層16の表面における繊維間の平均距離は、0.3〜100μmの範囲内である。繊維間の平均距離が0.3μm未満であると、表層表面の繊維間平均距離が短すぎるため、トナーや外添剤が目詰まりしやすく、表層16がシリコーン共重合体、フッ素共重合体、シリコーンフッ素共重合体のいずれか1種以上の重合体を含有していても、耐久後にロール表面にスジ状の汚れが付着することは抑えられない。繊維間の平均距離が100μm超であると、表層表面の繊維間平均距離が長すぎるため、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間に放電ギャップが確保できず、異常放電による白抜け画像が抑えられない。繊維間の平均距離が0.3〜100μmの範囲内であることで、トナーや外添剤の目詰まりによる汚れの付着が抑えられる。また、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間に放電ギャップが確保され、放電面積の増加による均一放電化と感光体に近い繊維部の高抵抗により異常放電による白抜け画像の発生が抑えられる。また、放電面積の増加による均一放電化により、画質が良化する。繊維間の平均距離は、表層16の表面における任意の5箇所について1000倍に拡大したSEM写真を撮影し、そのうちの任意の10箇所で120μmの直線を引き、その直線内で交差する繊維と次に交差する繊維の間の距離(繊維間距離)が最大となる距離を計測し、10箇所の平均値より算出する。
表層16の表面における繊維間の平均距離は、より好ましくは1.0〜60μmの範囲内である。繊維間の平均距離が1.0μm以上であると、トナーや外添剤の目詰まりを抑える効果が特に優れる。繊維間の平均距離が60μm以下であると、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間の放電ギャップがより一層確保されるので、より一層、放電面積の増加による均一放電化を図ることができる。これにより、より一層、異常放電による白抜け画像の発生を抑え、画質の良化を図ることができる。
繊維は、表層16の表面に微細な網目状構造を形成できるものであれば特に限定されるものではない。繊維としては、アラミド系繊維、ポリエステル系繊維、ビニルアルコール系繊維、塩化ビニール系繊維、アクリロニトリル系繊維、オレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維などの有機合成繊維、パルプ、コットン、麻などのセルロース繊維、ウール、羊毛などのタンパク質高分子繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維などが挙げられる。これらは、表層16の表面に微細な網目状構造を形成するための繊維として1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、セルロース繊維が好ましい。セルロース繊維は、官能基としてOH基を多数有するため、繊維間の密着性や弾性体層などの表層に接する層との密着性に優れ、剥がれにくくなるので、摩耗による形状変化や摩耗による画像不具合を抑える効果が特に優れる。また、繊維径が小さくより微細な網目状構造を形成することができる。
繊維径は、特に限定されるものではないが、より微細な網目状構造を形成できるなどの観点から、5.0μm以下であることが好ましい。より好ましくは1.0μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下である。また、液の増粘効果による難塗工性などの観点から、0.01μm以上であることが好ましい。より好ましくは0.03μm以上である。繊維径は、透過型電子顕微鏡TEMにより計測できる。
表層16は、シリコーン共重合体、フッ素共重合体、シリコーンフッ素共重合体のいずれか1種以上の重合体を含有する。重合体は、上記繊維を構成する材料として表層16に含まれていてもよいし、上記繊維を被覆する被覆層の材料や、上記繊維同士を結着させるバインダーなどとして表層16に含まれていてもよい。上記繊維を構成する場合には、上記重合体は繊維表面および繊維内部に存在する。上記被覆層を構成する場合や上記バインダーを構成する場合には、上記重合体は繊維内部には存在しないが繊維表面に存在する。いずれにしても、上記重合体は、繊維表面に存在することとなる。これにより、繊維表面にトナーや外添剤が吸着するのを抑え、吸着による汚れの付着が抑えられる。上記重合体は、上記繊維を被覆する被覆層の材料や、上記繊維同士を結着させるバインダーとして表層16に含まれていることが好ましい。
シリコーン共重合体は、シリコーン基を含む共重合体である。シリコーン共重合体としては、シリコーン変性アクリルポリマー、シリコーン変性ウレタン、シリコーン変性エポキシや、フェニル変性シリコーン、エーテル変性シリコーン、エステル変性シリコーン等の有機変性シリコーンなどが挙げられる。フッ素共重合体は、フッ素基を含む共重合体である。フッ素共重合体としては、フッ素変性アクリルポリマー、フッ素変性ウレタン、フッ素変性エポキシ、VDF、HFP、TFEなどのフッ素共重合樹脂などが挙げられる。シリコーンフッ素共重合体は、シリコーン基およびフッ素基を含む共重合体である。シリコーンフッ素共重合体としては、シリコーンフッ素変性アクリルポリマー、フッ素シリコーン変性ウレタン、フッ素シリコーン変性エポキシ、フッ素変性シリコーンレジンなどが挙げられる。これらのうちでは、シリコーンフッ素共重合体がより好ましい。表層16がシリコーンフッ素共重合体を含有すると、汚れによる画像不具合を抑える効果が特に優れる。
表層16は、繊維とともにバインダー樹脂を含んでいてもよいし、バインダー樹脂を含んでいなくてもよい。バインダー樹脂を含む場合には、その配合量が比較的少ないことが好ましい。バインダー樹脂を含まないことで、あるいは、バインダー樹脂を含んでいてもその配合量が比較的少ないことで、繊維で形成された網目状構造を有することができる。バインダー樹脂を含み、その配合量が多いと、繊維で形成された網目状構造がバインダー樹脂によって埋められ、結果として表層16の表面に網目状構造を有しないものとなる。この観点から、バインダー樹脂の含有量は、表層16全体に対し40質量%以下であることが好ましい。より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
バインダー樹脂は、特に限定されるものではなく、要求特性などに応じて好適な材料を選択すればよい。バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。これらは、表層16のバインダーポリマーとして1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。バインダー樹脂としては、繊維との接着性と耐摩耗性の観点などの観点から、ポリアミド系樹脂が特に好ましい。バインダー樹脂は、繊維間や繊維と表層16に接する層との間の結着用の樹脂であり、不定形で少なくとも非繊維状のものである。
表層16は、繊維に加えて、あるいは、繊維とバインダー樹脂に加えて、添加剤を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。添加剤としては、導電剤、架橋剤、触媒、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離形剤、染料、顔料、難燃剤などが挙げられる。導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤などが挙げられる。電子導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、c−TiO2、c−ZnO、c−SnO2(c−は、導電性を意味する。)などが挙げられる。
表層16は、さらにイオン導電剤を含有することが好ましい。表層16がさらにイオン導電剤を含有すると、絶縁となる繊維部と非繊維部の抵抗差が小さくなるため、より均一放電化できる。また、電流が流れにくいイオン導電機構により、繊維頂上部からの異常放電がより抑えられる。また、絶縁となる繊維部に微小電流が流れることで、繊維形状を転写する画像不具合を抑えることができる。イオン導電剤の含有量は、表層16全体に対し0.1〜5質量%が好ましい。
イオン導電剤は、公知のものが使用可能である。イオン導電剤としては、第4級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤、無機系過塩素酸塩、スルホン酸塩などが挙げられる。第4級アンモニウム塩としては、テトラエチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリメチルオクタデシルアンモニウム塩などが挙げられる。第4級アンモニウム塩のアニオンとしては、過塩素酸イオン、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、スルホネートアニオンなどが挙げられる。界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェートなどの陽イオン系界面活性剤や、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタインなどの両性イオン界面活性剤などが挙げられる。無機系過塩素酸塩としては、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムなどが挙げられる。スルホン酸塩としては、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ブタンスルホン酸塩、ペンタンスルホン酸塩、ヘキサンスルホン酸塩、ヘプタンスルホン酸塩、オクタンスルホン酸塩、ノナンスルホン酸塩、デカンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド塩、ビス(ヘプタフルオロプロピルスルホニル)イミド塩、ビス(ノナフルオロブチルスルホニル)イミド塩、シクロ−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ビス(スルホニル)イミド塩などが挙げられる。スルホン酸塩のカチオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、第四級アンモニウムなどが挙げられる。イオン導電剤は、第四級アンモニウムカチオンとスルホネートアニオンの塩からなるものが特に好ましい。
表層16は、材料種、導電剤の配合などにより、所定の体積抵抗率に調整することができる。表層16の体積抵抗率は、用途などに応じて105〜1011Ω・cm、108〜1010Ω・cmの範囲などに適宜設定すればよい。
表層16の厚みは、特に限定されるものではないが、耐リーク性の観点から、1μm以上であることが好ましい。より好ましくは2μm以上である。また、セット性の観点から、6μm以下であることが好ましい。より好ましくは5μm以下である。
導電性ロール10における表層16の表面の摩擦係数(μk)は、1.2以下であることが好ましい。より好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.5以下である。表層16の表面の摩擦係数が小さいことで、繊維と外添剤が滑りやすくなるため、汚れが付着しにくくなる。表層16がシリコーン共重合体、フッ素共重合体、シリコーンフッ素共重合体のいずれか1種以上の重合体を含有することで、表層16の表面の摩擦係数を上記範囲内に小さくすることができる。表層16の表面の摩擦係数は、市販の摩擦係数計を使用し、線圧子、荷重50gをかけ、2.5mm/sのスピードでロール長手方向にスライドさせて測定する。
表層16は、繊維を含む表層形成用組成物を用い、これを弾性体層14の外周面に塗工し、乾燥処理を適宜行うことにより形成することができる。表層形成用組成物において、繊維は、分散媒(溶剤)を用いて分散液として調製することができる。分散媒としては、水、アルコール系、ケトン系、炭化水素系などを用いることができる。表層16の厚みや表層表面における繊維間距離などは、分散液における固形分濃度により調整可能である。分散液における固形分濃度は、特に限定されるものではないが、1.0〜9質量%の範囲内であることが好ましい。より好ましくは2.0〜8質量%の範囲内である。分散液における固形分濃度を1.0〜9質量%範囲内とすることで、表層表面における繊維間距離を適正範囲に設定しやすい。固形分は、分散媒(溶剤)以外の成分である。
弾性体層14は、架橋ゴムを含有する。弾性体層14は、未架橋ゴムを含有する導電性ゴム組成物により形成される。架橋ゴムは、未架橋ゴムを架橋することにより得られる。未架橋ゴムは、極性ゴムであってもよいし、非極性ゴムであってもよい。導電性に優れるなどの観点から、未架橋ゴムは極性ゴムがより好ましい。
極性ゴムは、極性基を有するゴムであり、極性基としては、クロロ基、ニトリル基、カルボキシル基、エポキシ基などを挙げることができる。極性ゴムとしては、具体的には、ヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴム(U)、アクリルゴム(アクリル酸エステルと2−クロロエチルビニルエーテルとの共重合体、ACM)、クロロプレンゴム(CR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)などを挙げることができる。極性ゴムのうちでは、体積抵抗率が特に低くなりやすいなどの観点から、ヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)がより好ましい。
ヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリンの単独重合体(CO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル二元共重合体(GCO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)などを挙げることができる。
ウレタンゴムとしては、分子内にエーテル結合を有するポリエーテル型のウレタンゴムを挙げることができる。ポリエーテル型のウレタンゴムは、両末端にヒドロキシル基を有するポリエーテルとジイソシアネートとの反応により製造できる。ポリエーテルとしては、特に限定されるものではないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを挙げることができる。ジイソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどを挙げることができる。
非極性ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などが挙げられる。
架橋剤としては、硫黄架橋剤、過酸化物架橋剤、脱塩素架橋剤を挙げることができる。これらの架橋剤は、単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
硫黄架橋剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、塩化硫黄、チウラム系加硫促進剤、高分子多硫化物などの従来より公知の硫黄架橋剤を挙げることができる。
過酸化物架橋剤としては、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ケトンパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、ジアシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイドなどの従来より公知の過酸化物架橋剤を挙げることができる。
脱塩素架橋剤としては、ジチオカーボネート化合物を挙げることができる。より具体的には、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−イソプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートなどを挙げることができる。
架橋剤の配合量としては、ブリードしにくいなどの観点から、未架橋ゴム100質量部に対して、好ましくは0.1〜2質量部の範囲内、より好ましくは0.3〜1.8質量部の範囲内、さらに好ましくは0.5〜1.5質量部の範囲内である。
架橋剤として脱塩素架橋剤を用いる場合には、脱塩素架橋促進剤を併用しても良い。脱塩素架橋促進剤としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUと略称する。)もしくはその弱酸塩を挙げることができる。脱塩素架橋促進剤は、DBUの形態として用いても良いが、その取り扱い面から、その弱酸塩の形態として用いることが好ましい。DBUの弱酸塩としては、炭酸塩、ステアリン酸塩、2−エチルヘキシル酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、フェノール樹脂塩、2−メルカプトベンゾチアゾール塩、2−メルカプトベンズイミダゾール塩などを挙げることができる。
脱塩素架橋促進剤の含有量としては、ブリードしにくいなどの観点から、未架橋ゴム100質量部に対して、0.1〜2質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.3〜1.8質量部の範囲内、さらに好ましくは0.5〜1.5質量部の範囲内である。
弾性体層14には、導電性付与のため、カーボンブラック、グラファイト、c−TiO2、c−ZnO、c−SnO2(c−は、導電性を意味する。)、イオン導電剤(4級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤など)などの従来より公知の導電剤を適宜添加することができる。また、必要に応じて、各種添加剤を適宜添加しても良い。添加剤としては、滑剤、加硫促進剤、老化防止剤、光安定剤、粘度調整剤、加工助剤、難燃剤、可塑剤、発泡剤、充填剤、分散剤、消泡剤、顔料、離型剤などを挙げることができる。
弾性体層14は、架橋ゴムの種類、イオン導電剤の配合量、電子導電剤の配合などにより、所定の体積抵抗率に調整することができる。弾性体層14の体積抵抗率は、用途などに応じて102〜1010Ω・cm、103〜109Ω・cm、104〜108Ω・cmの範囲などに適宜設定すればよい。
弾性体層14の厚みは、特に限定されるものではなく、用途などに応じて0.1〜10mmの範囲内などで適宜設定すればよい。
弾性体層14は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、軸体12をロール成形金型の中空部に同軸的に設置し、未架橋の導電性ゴム組成物を注入して、加熱・硬化(架橋)させた後、脱型するか、あるいは、軸体12の表面に未架橋の導電性ゴム組成物を押出成形するなどにより、軸体12の外周に弾性体層14を形成する。
軸体12は、導電性を有するものであれば特に限定されない。具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属製の中実体、中空体からなる芯金などを例示することができる。軸体12の表面には、必要に応じて、接着剤、プライマーなどを塗布しても良い。つまり、弾性体層14は、接着剤層(プライマー層)を介して軸体12に接着されていてもよい。接着剤、プライマーなどには、必要に応じて導電化を行なっても良い。
以上の構成の導電性ロール10によれば、表層16の表面に繊維で形成された網目状構造を有し、かつ、表層16にシリコーン系重合体、フッ素系重合体、シリコーンフッ素系重合体のいずれか1種以上の重合体を含有し、さらに、表層16の表面における繊維間の平均距離が特定範囲内にあることから、トナーや外添剤の目詰まりによる汚れの付着が抑えられるとともに、ロール表面への粘着による汚れの付着も抑えられ、また、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間に放電ギャップが確保されるので、放電面積の増加による均一放電化と感光体に近い繊維部の高抵抗により異常放電による白抜け画像の発生も抑えられる。したがって、異常放電や汚れによる画像不具合が抑えられる。また、放電面積の増加による均一放電化により、画質が良化する。
本発明に係る導電性ロールの構成としては、図1に示す構成に限定されるものではない。例えば、図1に示す導電性ロール10において、軸体12と弾性体層14との間に他の弾性体層を備えた構成であってもよい。この場合、他の弾性体層は、導電性ロールのベースとなる層であり、弾性体層14が導電性ロールの抵抗調整を行う抵抗調整層などとして機能する。他の弾性体層は、例えば、弾性体層14を構成する材料として挙げられた材料のいずれかにより構成することができる。また、例えば、図1に示す導電性ロール10において、弾性体層14と表層16との間に他の弾性体層を備えた構成であってもよい。この場合、弾性体層14が導電性ロールのベースとなる層であり、他の弾性体層は、導電性ロールの抵抗調整を行う抵抗調整層などとして機能する。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明する。
(実施例1〜10、比較例1〜2)
<導電性ゴム組成物の調製>
ヒドリンゴム(ECO、ダイソー製「エピクロマーCG102」)100質量部に対し、加硫助剤(酸化亜鉛、三井金属製「酸化亜鉛2種」)を5質量部、カーボン(ケッチェンブラックインターナショナル製「ケッチェンブラックEC300J」)を10質量部、加硫促進剤(2−メルカプトベンゾチアゾール、大内新興化学工業社製「ノクセラーM−P」)を0.5質量部、硫黄(鶴見化学工業社製、「サルファックスPTC」)を2質量部、充填剤(炭酸カルシウム、白石工業製「白艶華CC」)を50質量部添加し、これらをニーダー混練機によりミキシング混合して導電性ゴム組成物を調製した。
<導電性ゴム組成物の調製>
ヒドリンゴム(ECO、ダイソー製「エピクロマーCG102」)100質量部に対し、加硫助剤(酸化亜鉛、三井金属製「酸化亜鉛2種」)を5質量部、カーボン(ケッチェンブラックインターナショナル製「ケッチェンブラックEC300J」)を10質量部、加硫促進剤(2−メルカプトベンゾチアゾール、大内新興化学工業社製「ノクセラーM−P」)を0.5質量部、硫黄(鶴見化学工業社製、「サルファックスPTC」)を2質量部、充填剤(炭酸カルシウム、白石工業製「白艶華CC」)を50質量部添加し、これらをニーダー混練機によりミキシング混合して導電性ゴム組成物を調製した。
<弾性体層の作製>
成形金型に芯金(軸体、直径6mm)をセットし、上記の導電性ゴム組成物を注入し、170℃で30分加熱した後、冷却、脱型して、芯金の外周に厚み1.5mmの弾性体層を形成した。
成形金型に芯金(軸体、直径6mm)をセットし、上記の導電性ゴム組成物を注入し、170℃で30分加熱した後、冷却、脱型して、芯金の外周に厚み1.5mmの弾性体層を形成した。
<表層の作製>
表1に記載の固形分濃度(質量%)となるように、MEKを溶剤とし、下記の繊維と、下記の重合体と、任意成分としての下記の添加剤を配合して塗工用液を調製し、これを弾性体層の表面にロールコートし、100℃で30分加熱して、弾性体層の外周に厚み2.5μmの表層を形成した。これにより、導電性ロールを作製した。繊維、重合体、添加剤の配合割合(質量部)は、表1に記載の通りである。固形分は、溶剤以外の成分である。
表1に記載の固形分濃度(質量%)となるように、MEKを溶剤とし、下記の繊維と、下記の重合体と、任意成分としての下記の添加剤を配合して塗工用液を調製し、これを弾性体層の表面にロールコートし、100℃で30分加熱して、弾性体層の外周に厚み2.5μmの表層を形成した。これにより、導電性ロールを作製した。繊維、重合体、添加剤の配合割合(質量部)は、表1に記載の通りである。固形分は、溶剤以外の成分である。
(繊維)
・セルロース繊維:スギノマシン製「WMa−10005」、繊維径0.05μm
・アラミド繊維:ダイセルファインケム製「KY−400S」、繊維径0.3μm
(重合体)
・シリコーン系重合体:シリコーン変性アクリルポリマー、東亞合成製「アロンGS30」
・フッ素系重合体:フッ素変性アクリルポリマー、東亞合成製「アロンGF300」
・シリコーンフッ素系重合体:シリコーンフッ素変性アクリルポリマー、東亞合成製「アロンGF150」
(添加剤)
・イオン導電剤:テトラブチルアンモニウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Bu4N・TFSI)
・バインダー:N−メトキシメチル化ナイロン
・セルロース繊維:スギノマシン製「WMa−10005」、繊維径0.05μm
・アラミド繊維:ダイセルファインケム製「KY−400S」、繊維径0.3μm
(重合体)
・シリコーン系重合体:シリコーン変性アクリルポリマー、東亞合成製「アロンGS30」
・フッ素系重合体:フッ素変性アクリルポリマー、東亞合成製「アロンGF300」
・シリコーンフッ素系重合体:シリコーンフッ素変性アクリルポリマー、東亞合成製「アロンGF150」
(添加剤)
・イオン導電剤:テトラブチルアンモニウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Bu4N・TFSI)
・バインダー:N−メトキシメチル化ナイロン
(比較例3)
塗工用液の調製において、上記重合体のいずれも配合しなかった以外は実施例と同様にして、導電性ロールを作製した。
塗工用液の調製において、上記重合体のいずれも配合しなかった以外は実施例と同様にして、導電性ロールを作製した。
作製した各導電性ロールについて、初期の画像評価、耐久後の画像評価、および耐久後の汚れ評価を行った。また、表層表面の摩擦係数を測定した。評価結果を以下の表に示す。
(初期の画像評価)
作製した導電性ロールを実機(HP製「CLJ4525dn」)のカートリッジに取り付け、15℃×10%RH環境下にて画出しを行った。異常放電による白抜け画像が発生した場合を不良「×」、白抜け画像が発生しなかった場合を良好「○」、白抜け画像の発生もなく放電バラツキに起因する画像のガサツキがない(均一放電化による画質の良化が見られる)場合を最も良好「◎」とした。
作製した導電性ロールを実機(HP製「CLJ4525dn」)のカートリッジに取り付け、15℃×10%RH環境下にて画出しを行った。異常放電による白抜け画像が発生した場合を不良「×」、白抜け画像が発生しなかった場合を良好「○」、白抜け画像の発生もなく放電バラツキに起因する画像のガサツキがない(均一放電化による画質の良化が見られる)場合を最も良好「◎」とした。
(耐久後の画像評価)
15℃×10%RH環境下にて2万枚耐久後に、初期と同様の画像評価を実施した。異常放電による白抜け画像および汚れによる画像のガサツキが発生した場合を不良「×」、汚れによる画像のガサツキはあるものの、白抜け画像の発生が無い場合を良好「○」、汚れによる画像のガサツキも無く、白抜け画像も無い画像の場合を最も良好「◎」とした。
15℃×10%RH環境下にて2万枚耐久後に、初期と同様の画像評価を実施した。異常放電による白抜け画像および汚れによる画像のガサツキが発生した場合を不良「×」、汚れによる画像のガサツキはあるものの、白抜け画像の発生が無い場合を良好「○」、汚れによる画像のガサツキも無く、白抜け画像も無い画像の場合を最も良好「◎」とした。
(耐久後の汚れ評価)
15℃×10%RH環境下にて2万枚耐久後に、ロール外観を目視にて観察した。この際、白い外添剤の汚れがロール全面に付着しており、明らかに画像不良が生じる量である場合を不良「×」、スジ状の汚れがロール表面に微量付着しているが、白い外添剤が軽微に付着している汚れであり画像不良が生じない量である場合を良好「○」、スジ状の汚れがロール表面に発生していない場合を最も良好「◎」とした。
15℃×10%RH環境下にて2万枚耐久後に、ロール外観を目視にて観察した。この際、白い外添剤の汚れがロール全面に付着しており、明らかに画像不良が生じる量である場合を不良「×」、スジ状の汚れがロール表面に微量付着しているが、白い外添剤が軽微に付着している汚れであり画像不良が生じない量である場合を良好「○」、スジ状の汚れがロール表面に発生していない場合を最も良好「◎」とした。
(繊維間の平均距離)
表層の表面における任意の5箇所について1000倍に拡大したSEM写真を撮影し、そのうちの任意の10箇所で120μmの直線を引き、その直線内で交差する繊維と次に交差する繊維の間の距離(繊維間距離)が最大となる距離を計測し、10箇所の平均値より繊維間の平均距離(μm)を算出した。
表層の表面における任意の5箇所について1000倍に拡大したSEM写真を撮影し、そのうちの任意の10箇所で120μmの直線を引き、その直線内で交差する繊維と次に交差する繊維の間の距離(繊維間距離)が最大となる距離を計測し、10箇所の平均値より繊維間の平均距離(μm)を算出した。
(摩擦係数の測定)
表層表面の摩擦係数(μk)は、市販の摩擦係数計を使用し、線圧子、荷重50gをかけ、2.5mm/sのスピードでロール長手方向にスライドさせて測定した。
表層表面の摩擦係数(μk)は、市販の摩擦係数計を使用し、線圧子、荷重50gをかけ、2.5mm/sのスピードでロール長手方向にスライドさせて測定した。
比較例1は、表層表面の繊維間平均距離が短すぎるため、トナーや外添剤が目詰まりしやすく、耐久後にロール表面にスジ状の汚れが多数付着した。このため、耐久後の汚れ評価が満足しない。また、これにより、耐久後の画像評価も満足しない。比較例2は、表層表面の繊維間平均距離が長すぎるため、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間にギャップが確保できず、異常放電による白抜け画像が発生している。このため、初期の画像評価が満足しない。また、これにより、耐久後の画像評価も満足しない。比較例3は、繊維を含む表層に、シリコーン系重合体、フッ素系重合体、シリコーンフッ素系重合体のいずれの重合体も含まれていないため、摩擦係数が大きく、粘着によりロール表面にトナーや外添剤が付着しやすく、適正な繊維間平均距離となる網目構造にしていても、耐久後にロール表面にスジ状の汚れが多数付着した。このため、耐久後の汚れ評価が満足しない。また、これにより、耐久後の画像評価も満足しない。
これに対し、実施例によれば、表層表面に繊維で形成された網目状構造を有し、かつ、表層にシリコーン系重合体、フッ素系重合体、シリコーンフッ素系重合体のいずれか1種以上の重合体を含有し、さらに、表層表面における繊維間の平均距離が適正範囲内にあることから、トナーや外添剤の目詰まりによる汚れの付着が抑えられるとともに、ロール表面への粘着による汚れの付着も抑えられ、耐久後にもロール表面にスジ状の汚れが発生しなかった。また、ロール表面の曲面部分においてロール表面と感光体との間にギャップが確保されているので、異常放電による白抜け画像も発生しなかった。これにより、初期および耐久後の画像評価を満足するとともに、耐久後の汚れ評価も満足している。
実施例同士では、実施例1,2,3から、表層材料に配合する重合体がシリコーン基とフッ素基の両方を含むシリコーンフッ素共重合体であると、スジ状の汚れを抑える効果が特に優れることがわかる。実施例3,4から、表層がイオン導電剤を含むことで、放電バラツキに起因する画像のガサツキが抑えられている(均一放電化による画質の良化が見られる)ことがわかる。実施例4,6,7,8,9から、表層の繊維間平均距離が1.0〜60μmの範囲内であると、放電バラツキに起因する画像のガサツキが抑えられている(均一放電化による画質の良化が見られる)ことがわかる。実施例5,10から、アラミド繊維よりもセルロース繊維のほうがスジ状の汚れを抑える効果に優れることがわかる。
以上、本発明の実施形態・実施例について説明したが、本発明は上記実施形態・実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
10 導電性ロール
12 軸体
14 弾性体層
16 表層
12 軸体
14 弾性体層
16 表層
Claims (6)
- 軸体と、前記軸体の外周に形成された弾性体層と、前記弾性体層の外周に形成された表層と、を備え、
前記表層が、繊維で形成された網目状構造を表面に有し、かつ、シリコーン共重合体、フッ素共重合体、シリコーンフッ素共重合体のいずれか1種以上の重合体を含有し、該表層の表面における繊維間の平均距離が0.3〜100μmの範囲内であることを特徴とする電子写真機器用導電性ロール。 - 前記繊維間の平均距離が、1.0〜60μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真機器用導電性ロール。
- 前記繊維が、セルロース繊維であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真機器用導電性ロール。
- 前記表層が、さらにイオン導電剤を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真機器用導電性ロール。
- 前記イオン導電剤が、第四級アンモニウムカチオンとスルホネートアニオンの塩からなることを特徴とする請求項4に記載の電子写真機器用導電性ロール。
- 前記表層は、シリコーンフッ素共重合体を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真機器用導電性ロール。
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JP2018055090A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | キヤノン株式会社 | 電子写真用導電性部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置 |
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-
2016
- 2016-07-29 JP JP2016149085A patent/JP2018017943A/ja active Pending
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