JP2018017059A - 屋外構造物及び屋外構造物の構築方法 - Google Patents

屋外構造物及び屋外構造物の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】屋根体と桁との間の隙間に対する対策を図りつつ、良好な施工性を得られる屋外構造物を提供する。【解決手段】建物の外壁に隣接して設置される屋外構造物であって、桁28Aを有する骨組構造体と、桁28Aの上方を跨いで配置される複数の垂木30Bを有する屋根体16と、桁28Aより下方に少なくとも一部が配置され、外部空間20から区画された内部空間22を内側に形成するための囲い壁と、屋根体16と桁28Aとの間に形成される隙間を塞ぎ、外部空間20と内部空間22とを隔てる塞ぎ体42と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、建物の外壁に隣接して設置される屋外構造物に関する。
従来より、ガーデンルームのような、建物の外壁に隣接して設置される屋外構造物が提案されている。この種の屋外構造物として、特許文献1には、桁を有する骨組構造体と、桁により支持される複数の垂木を有する屋根体と、屋根体の下方に配置され、外部空間から区画された内部空間が形成される囲い壁とを備えたものが開示されている。
特開2014−169527号公報
この種の屋外構造物では、屋根体と桁の間に隙間が空いたままであると、その隙間を通して外部空間から内部空間に隙間風や雨水等が入り込んでしまう。この対策として、特許文献1の屋外構造物は、桁との交差部で垂木を二つの分割部材に分割し、垂木の分割部材を桁に固定しており、屋根体と桁との間の隙間を生じさせない構造としている。しかしながら、垂木を二つの分割部材に分割してしまうと、二つの分割部材それぞれの端部を桁に対してネジ止め等により固定する必要がある。これに伴い垂木の組み付けに要する施工工数が増大し、施工性の低下を招くため、その改善が望まれる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、屋根体と桁との間の隙間に対する対策を図りつつ、良好な施工性を得られる屋外構造物を提供することにある。
上記の課題を解決するための本発明の第1態様は屋外構造物である。第1態様の屋外構造物は、建物の外壁に隣接して設置される屋外構造物であって、桁を有する骨組構造体と、前記桁から間隔を空けて前記桁を跨いで配置される複数の垂木を有する屋根体と、前記桁より下方に少なくとも一部が配置され、外部空間から区画された内部空間を内側に形成するための囲い壁と、前記屋根体と前記桁との間に形成される隙間を塞ぎ、前記外部空間と前記内部空間とを隔てる塞ぎ体と、を備える。
第1態様の屋外構造物によれば、複数の垂木が桁を跨いで配置され、桁との交差部で垂木が分割されないレイアウトにできる。よって、垂木の部品点数を抑えられ、垂木の組み付けに要する施工工数の増大の発生を防止でき、良好な施工性を得られる。また、このようなレイアウトのもとでも、屋根体と桁との間の隙間に対する対策を塞ぎ体により図れる。
本実施形態の屋外構造物を示す側面図である。 図1のA−A線断面図である。 図3(a)は、図1のB−B線断面図であり、図3(b)は、図3(a)から塞ぎ体を取り外した状態を示す図である。 図3のC−C線断面図である。 図3の左右方向Xに隣り合う中間垂木の拡大図である。 図3(a)のD−D線断面図である。 第3工程の途中状態を図4と同じ視点から見た図である。 第3工程の途中状態を図4と同じ視点から見た他の図である。 図4のE−E線断面図である。
以下、実施形態、変形例では、同一の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面では、説明の便宜のため、構成要素の一部を適宜省略したり、構成要素の寸法を適宜拡大、縮小して示す。また、共通点のある別々の構成要素には、共通する符号の末尾に「A、B」と付すことで区別し、総称するときはこれらを省略する。
図1は、本実施形態の屋外構造物10を示す側面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。屋外構造物10は、住宅等の建物の外壁12に隣接して設置される。本実施形態の屋外構造物10は、既設の建物に付加的に用いられる。
屋外構造物10は、骨組構造体14と、屋根体16と、囲い壁18と、を備える。骨組構造体14は、複数の骨組材を立体的に組んで構成される。屋根体16は、骨組構造体14により支持される。囲い壁18は、屋根体16の下方に配置され、骨組構造体14の周囲の外部空間20から区画された内部空間22を内側に形成するためのものである。
骨組構造体14は、複数の骨組材として、柱24と、梁26と、桁28とを備える。以下、後述する中間桁28Aの長手方向である桁長手方向(水平方向)を左右方向Xとし、左右方向Xと直交する水平方向を前後方向Yとして説明する。前後方向Yに沿った二方向のうち、建物の外壁12から離間する方向を前側とし、建物の外壁12に近接する方向を後側とする。
柱24は、床面から立ち上がるように設けられており、左右方向Xに間隔を空けて配置される。本実施形態の柱24は、左右方向Xに間隔を空けて配置される前側の一対の前柱24Aと、左右方向Xに間隔を空けて配置される後側の一対の後柱24Bとが含まれる。本実施形態の梁26は妻梁26である。妻梁26は、前後方向Yに延びるとともに左右方向Xに間隔を空けて配置される。桁28は左右方向Xに延びている。本実施形態の桁28には、中間桁28Aと、中間桁28Aを挟んで建物の外壁12とは反対側に配置される前桁28Bと、中間桁28Aに対して建物の外壁12側に配置される後桁28Cとが含まれる。本実施形態の中間桁28Aは、一対の妻梁26の中間部の間に架設される。本実施形態の前桁28Bは、左右方向Xに隣り合う前柱24Aの上端部の間に架設され、本実施形態の後桁28Cは、左右方向Xに隣り合う後柱24Bの上端部の間に架設される。
図3(a)は、図1のB−B線断面図であり、図3(b)は、図3(a)から塞ぎ体42(後述する)を取り外した状態を示す図である。屋根体16は、雨除け可能な屋根下空間を下方に形成する。屋根体16は、複数の垂木30と、複数の屋根パネル32とを備える。複数の垂木30は、中間桁28Aの上方を跨いで配置される。複数の垂木30は、中間桁28Aとの間で間隔を空けて配置される。複数の垂木30は、左右方向Xに間隔を空けて配置される。複数の垂木30には、左右方向Xの両側に配置される一対の妻垂木30Aと、一対の妻垂木30Aの間に配置される中間垂木30Bとが含まれる。一対の妻垂木30Aは、一対の妻梁26それぞれの上方に配置される。
図4は、図3のC−C線断面図である。図1、図4に示すように、複数の垂木30は、左右方向Xと交差する方向に延びている。複数の垂木30は、本実施形態では、左右方向Xと直交する方向であって、その方向軸が建物の外壁12から離れるにつれて下り勾配となるように延びている。垂木30は、前桁28Bと外壁12との間に架け渡されており、その前端部が前桁28Bに接続され、その後端部が垂木掛け(不図示)を介して建物の外壁12に接続される。
図5は、図3の左右方向Xに隣り合う中間垂木30Bの拡大図である。屋根パネル32は、左右方向Xに隣り合う別々の垂木30上に配置され、パネル固定具34により垂木30に対して固定される。本実施形態のパネル固定具34は、屋根パネル32の左右方向Xの側辺部を、垂木30との間でシール材36を介して挟み込むことにより垂木30に対して固定する。
図1、図2に示すように、囲い壁18は、中間桁28Aや妻梁26の下方に配置される。囲い壁18は、中間桁28Aの下方に少なくとも一部が配置されることになる。図2に示すように、囲い壁18は、屋根体16の下方の屋根下空間を建物の外壁12との間で取り囲むことで内部空間22を内側に形成する。本実施形態の囲い壁18は、屋根体16の下方の屋根下空間を、外部空間20の一部となる前側の軒下空間37と、後側の内部空間22とに区画する。囲い壁18の内部空間22は、建物の外壁12に形成される開口部(不図示)を通して、建物の屋内空間との間で行き来可能である。
囲い壁18は、前方に臨むとともに中間桁28Aの下方に配置される前壁部18aと、左右方向Xの両側方に臨むとともに妻梁26の下方に配置される側壁部18bとを有する。本実施形態の囲い壁18は前壁部18aの全部と側壁部18bの一部とが開閉可能な複数の障子である。囲い壁18の内部空間22は、囲い壁18の障子を開いたとき、外部空間20との間で行き来可能となる。本実施形態の障子は折り畳み可能な折戸である。
図3(b)に示すように、骨組構造体14の中間桁28Aと屋根体16との間には隙間38が形成される。この隙間38は、後述する塞ぎ体42がない場合に、外部空間20と内部空間22とを連通させるものである。この隙間38には、屋根体16の複数の中間垂木30Bのそれぞれと中間桁28Aとの間を通るとともに左右方向Xに沿って広がる第1空間38aと、左右方向Xに隣り合う垂木30間に形成される複数の第2空間38bとが含まれる。第2空間38bは、左右方向Xに隣り合う垂木30間であって、屋根パネル32と中間桁28Aとの間に形成される。また、妻梁26と妻垂木30Aとの間には妻側スペース40が形成される。
図3(a)に示すように、屋外構造物10は、更に、骨組構造体14の中間桁28Aと屋根体16との間に形成される隙間38を塞ぎ、外部空間20と内部空間22とを隔てる塞ぎ体42を備える。これにより、塞ぎ体42は、外部空間20と内部空間22との間で隙間38を通ろうとする空気、水等の流体の流れを遮ることができる。
塞ぎ体42は、第1塞ぎ部材44と、複数の第2塞ぎ部材46とを備える。第1塞ぎ部材44は、左右に延びる長尺体である。本実施形態の第1塞ぎ部材44は、その横断面が角形断面をなす中空構造の押出成形品(一体成形品)である。第1塞ぎ部材44は、中間垂木30Bと中間桁28Aとの間や、妻垂木30Aと妻梁26との間を通るように配置される。第1塞ぎ部材44は、左右方向Xの両側の妻垂木30Aのうち一方の妻垂木30Aの下方から他方の妻垂木30Aの下方に亘る範囲にあるように設けられる。第1塞ぎ部材44は、左右方向Xの両側の妻梁26や中間桁28Aの上に載せられており、複数の垂木30は第1塞ぎ部材44の上に載せられている。これにより、複数の垂木30は、第1塞ぎ部材44を介して中間桁28Aや妻梁26により支持される。第1塞ぎ部材44は、屋根体16と中間桁28Aとの間にある第1空間38aの全体や妻側スペース40を部分的に塞いでいる。
図4に示すように、第1塞ぎ部材44と中間桁28Aとは互いの前面部及び後面部のそれぞれが面一な位置にあるように設けられる。第1塞ぎ部材44は、第1塞ぎ部材44から後述する第2留め具52や締結具62を取り外して垂木30や中間桁28Aから分離可能な状態にあるとき、垂木30と中間桁28Aとの間の第1空間38aに対して前後方向Yの一方側となる後側(図4の右側)から方向Aに差し込み可能な形状である。これは、第1塞ぎ部材44が垂木30や中間桁28Aから分離可能な状態にあるとき、第1塞ぎ部材44の中間桁28Aに対する前後方向Yでのスライドを伴い、第1塞ぎ部材44が第1空間38aに対して前後方向Yに抜き差し可能であることを意味する。
図6は、図3(a)のD−D線断面図である。垂木30の下面部にはビス等の第1留め具48を用いて位置決め具50が取り付けられる。位置決め具50は、左右方向Xに延びる長尺体であり、垂木30の左右方向Xでの寸法と同等又はそれ以下の寸法をもつ。第1留め具48は、自らの軸部の先端部を上向きにした状態で、位置決め具50を貫通するとともに垂木30の下面部にねじ込まれることで、位置決め具50を垂木30に留め付ける。
位置決め具50には、第1塞ぎ部材44に対して前後方向Yの他方側となる前側(図6の左側)に第1塞ぎ部材44が当接可能な垂木側位置決め部50aが設けられる。垂木30には、垂木30に取り付けられる位置決め具50を介して垂木側位置決め部50aが設けられることになる。垂木側位置決め部50aは、位置決め具50の前側の端部から下向きに突き出ている。第1塞ぎ部材44の前側に臨む面部となる前面部には、垂木側位置決め部50aと前後に対向する箇所に前後方向Yに凹む第1当接部44aが形成される。位置決め具50の垂木側位置決め部50aは、垂木30と中間桁28Aとの間に第1塞ぎ部材44を配置するとき、第1塞ぎ部材44の第1当接部44aに対して前側から当接することによって、第1塞ぎ部材44を前後方向Yに位置決めするためのものである。
中間桁28Aには、第1塞ぎ部材44に対して前側に第1塞ぎ部材44が当接可能な桁側位置決め部28aが設けられる。桁側位置決め部28aは、中間桁28Aの上面部の前側の端部から上向きに突き出ている。第1塞ぎ部材44の前面部には、桁側位置決め部28aと前後方向Yに対向する箇所に前後方向Yに凹む第2当接部44bが形成される。中間桁28Aの桁側位置決め部28aは、垂木30と中間桁28Aとの間に第1塞ぎ部材44を配置するとき、第1塞ぎ部材44の第2当接部44bに対して前側から当接することによって、第1塞ぎ部材44を前後方向Yに位置決めするためのものである。
この第1塞ぎ部材44は、中間桁28Aの桁側位置決め部28aに対してビス等の第2留め具52により留め付けることで、中間桁28Aに固定される。第2留め具52は、自らの軸部の先端部を前後方向Yの一方側となる後側に向けた状態で、桁側位置決め部28aを貫通するとともに第1塞ぎ部材44の第2当接部44bにねじ込まれることで、第1塞ぎ部材44を中間桁28Aに留め付ける。
第1塞ぎ部材44は、第1塞ぎ部材44の下面部から下方に突き出る脚部44cを有する。脚部44cの先端部には第1塞ぎ部材44の差込方向Aに延びる第1爪部44dが設けられる。中間桁28Aの上面部には上方に突き出る立壁部28bが設けられ、立壁部28bの先端部には第1塞ぎ部材44の差込方向Aとは反対方向に延びる爪部28cが設けられる。第1塞ぎ部材44の第1爪部44dは中間桁28Aの爪部28cに対して下側から当接可能な位置に設けられる。第1塞ぎ部材44の第1爪部44dは、第1塞ぎ部材44と中間桁28Aとが上下に相対変位しようとしたとき、中間桁28Aの爪部28cに下側から当接する。これにより、第1塞ぎ部材44の中間桁28Aに対する固定度が高められる。
第1塞ぎ部材44には、第1塞ぎ部材44の上面部から立ち上がるように第1立壁部44eが設けられる。第1立壁部44eの先端部には、第1塞ぎ部材44の差込方向Aに延びる第2爪部44fが設けられる。
位置決め具50には、第1塞ぎ部材44の第2爪部44fに対して下側にて第2爪部44fが当接可能な荷重受け部50bが設けられる。垂木30には、垂木30に取り付けられる位置決め具50を介して荷重受け部50bが設けられることになる。荷重受け部50bは、位置決め具50の後側に向かって垂木30の下面部から離れるような段部50cを介して位置決め具50の一部に連ねられる。垂木30の下面部と荷重受け部50bとの間には後方に向かって開く溝状の間隙50dが設けられており、その間隙50dに第1塞ぎ部材44の第2爪部44fが配置される。第1塞ぎ部材44の第2爪部44fは、第1塞ぎ部材44と垂木30とが上下に相対変位しようとしたとき、位置決め具50の荷重受け部50bに上側から引っ掛けられる。これにより、荷重受け部50bは、第1塞ぎ部材44に付与される下向きの荷重を受けて、その荷重を第1留め具48を介して垂木30に伝達する。
図3(a)、図4に示すように、第2塞ぎ部材46は、左右方向Xに延びる長尺体である。複数の第2塞ぎ部材46は、複数の第2空間38bのそれぞれに対応して設けられ、対応する第2空間38bを塞いでいる。
図4、図5に示すように、第2塞ぎ部材46は、パネル部材54と、シール部材56と、スライド部58とを備える。パネル部材54は、中空構造の押出成形品(一体成形品)である。パネル部材54は、左右方向Xに延びるとともに上下方向に延びている。パネル部材54には下方に突き出る突出片54aが形成される。パネル部材54の突出片54aは、第1塞ぎ部材44の第1当接部44aを前側から覆うように配置される。パネル部材54と第1塞ぎ部材44とは互いの前面部が面一な位置にあるように設けられる。
シール部材56は、パネル部材54の上辺部に装着される。シール部材56は、ゴム等の弾性をもつ素材を用いて構成される。シール部材56は、パネル部材54の上辺部と屋根パネル32との間に弾性変形した状態で介装され、これらの間をシールする。
図5に示すように、スライド部58は、パネル部材54の左右方向Xの側辺部から外向きに突き出るように設けられる。本実施形態のスライド部58は、パネル部材54とは別の部材であって、パネル部材54の側辺部に形成される中空部内に一部が嵌め込まれる部材により構成される。スライド部58の先端部には、上下方向の両側に突き出る突片部58aが設けられる。
左右方向Xに隣り合う垂木30には、垂木30の左右方向Xに対向する位置に左右方向Xに窪む凹部30aが設けられる。凹部30aは、垂木30の左右方向Xに臨む側面部の一部30aaより左右方向Xに窪むように設けられる。この凹部30aの底側にはガイド部30bが設けられる。ガイド部30bは、垂木30の長手方向に沿って延びるとともに対向する他の垂木30に向かって開く溝部である。ガイド部30bには、溝底部から入口側に離れた位置に溝幅寸法を狭めるように突き出る離脱規制部30cが設けられる。
スライド部58は、ガイド部30bの内側に配置され、ガイド部30bに沿ってスライド可能である。スライド部58の突片部58aは、ガイド部30bの内側から、ガイド部30bの離脱規制部30cに左右方向Xに当接可能に設けられる。スライド部58は、ガイド部30bの離脱規制部30cに当接することで、ガイド部30bから左右方向Xに離脱する変位が規制される。第2塞ぎ部材46は、第2塞ぎ部材46のスライド部58が垂木30のガイド部30bに沿ってスライドすることで、垂木30の長手方向に沿って動くようにガイドされる。このように、ガイド部30bは、垂木30の長手方向に第2塞ぎ部材46をスライド可能に支持している。
第2塞ぎ部材46は、第2塞ぎ部材46の長手方向(左右方向X)に沿った軸周りに回動可能である。第2塞ぎ部材46は、その軸周りに回動することで、スライド部58の突片部58aが離脱規制部30cに対して左右方向Xに当接可能な離脱規制位置と、スライド部58の突片部58aが離脱規制部30cに対して左右方向Xに当接不能な離脱許容位置との間を移動可能である。第2塞ぎ部材46が離脱許容位置にあるとき、スライド部58がガイド部30bから左右方向Xに離脱するような変位が許容され、第2塞ぎ部材46を垂木30から分離できる。
図4、図5に示すように、第2塞ぎ部材46は第1塞ぎ部材44に連結具60を用いて連結される。連結具60は、左右方向Xに延びる長尺体となる押出成形品(一体成形品)である。連結具60の左右方向Xに沿った寸法は、第2塞ぎ部材46の左右方向Xの寸法と同等の大きさをもつ。連結具60は、第1塞ぎ部材44と第2塞ぎ部材46との境目を前後方向の一方側(本例では後側)から覆うように配置される。
図4に示すように、第1塞ぎ部材44の上面部には連結具60を装着するための装着溝44gが形成される。装着溝44gは入口部より底部の方が溝幅の大きい溝状をなす。連結具60には第1塞ぎ部材44の装着溝44gに嵌め込まれることにより装着される嵌込部60aが設けられる。連結具60は、装着溝44gに対する嵌込部60aの嵌め込みにより、第1塞ぎ部材44に対する上下方向での変位が規制される。連結具60の嵌込部60aは、第1塞ぎ部材44の装着溝44gに左右方向Xの片側から差し込むことで、その装着溝44gに嵌め込まれる。
連結具60には、第1塞ぎ部材44の上面部から立ち上がるように第2立壁部60bが設けられる。第2立壁部60bは、第2塞ぎ部材46に対して前後方向Yの一方側となる後側から重ね合わせられ、その状態でビス等の締結具62を用いて締結されることで固定される。締結具62は、軸部の先端部を前側に向けた状態で第2塞ぎ部材46にねじ込まれる。締結具62は、連結具60の第2立壁部60bを左右方向Xの複数箇所で第1塞ぎ部材44に締結する。
なお、図3(a)に示すように、妻垂木30Aと妻梁26との間には、これらの間を通る左右方向Xでの空気の流れを遮るためのシール構造体64が配置されている。シール構造体64は、妻垂木30Aと妻梁26との間に収まる妻パネル64aと、妻垂木30Aと妻パネル64aとの間や妻梁26と妻パネル64aとの間をシールする複数のビート(不図示)とを備える。
次に、前述の屋外構造物10の構築方法を説明する。この構築方法には、主に、次の工程が含まれる。
(第1工程)複数の骨組材を立体的に組んで骨組構造体14を組み立てる。
(第2工程)骨組構造体14上で屋根体16を組み立てる。
(第3工程)複数の垂木30と中間桁28Aとの間に塞ぎ体42を配置する。
第2工程では、まず、建物の外壁12と骨組構造体14の前桁28Bとの間に複数の垂木30を架け渡す。次に、複数の垂木30上に屋根パネル32を配置して、パネル固定具34により屋根パネル32を固定する。
図7、図8は、第3工程の途中状態を図4と同じ視点から見た図である。第3工程では、まず、左右方向Xに隣り合う垂木30のガイド部30b内に第2塞ぎ部材46のスライド部58を配置し、そのガイド部30bにより第2塞ぎ部材46をスライド可能に支持させる(図5参照)。この状態で、垂木30のガイド部30bに沿って第2塞ぎ部材46をスライドさせることにより、図7(a)に示すように、第2塞ぎ部材46が組み付けられるべき組付予定位置Pa(図8(a)の二点鎖線位置)に対して前後方向Yにずれた箇所にある仮置き位置Pb(図8(a)中の実線位置)にまで第2塞ぎ部材46を移動させる。本実施形態では第1塞ぎ部材44が組み付けられるべき組付予定位置Paに対して第1塞ぎ部材44の差込方向Aにずれた箇所が仮置き位置Pbとなる。
第3工程では、次に、図7(b)に示すように、複数の垂木30と中間桁28Aとの間の第1空間38aに対して前後方向Yの後側から第1塞ぎ部材44を差込方向Aに差し込み、これらの間に第1塞ぎ部材44を配置する。第1塞ぎ部材44は、垂木30に設けられる垂木側位置決め部50aや、中間桁28Aに設けられる桁側位置決め部28aに当接するまで前方に移動させる。第1塞ぎ部材44は、これら位置決め部28a、50aに前側から当接されることにより、前後方向Yに位置決めされる。このとき、第1塞ぎ部材44の上面部には連結具60を予め装着しておく。
第3工程では、次に、図8(a)に示すように、仮置き位置Pbにある第2塞ぎ部材46を垂木30のガイド部30bに沿ってスライドさせることにより、第2塞ぎ部材46を組付予定位置Paまで移動させる。第2塞ぎ部材46は、第1塞ぎ部材44に設けられる第2立壁部60bに当接するまで後方に移動させる。第2塞ぎ部材46は、第2立壁部60bに後側から当接されることにより、前後方向Yに位置決めされる。第2塞ぎ部材46が第2立壁部60bに当接するまで移動させたら、締結具62を用いて第2塞ぎ部材46を第2立壁部60bに固定する。この後、図8(b)に示すように、第2留め具52により第1塞ぎ部材44を中間桁28Aに固定する。
以上の屋外構造物10の作用効果を説明する。
本実施形態の屋外構造物10は、複数の垂木30が中間桁28Aの上方を跨いで配置され、中間桁28Aとの交差部で垂木30が分割されないレイアウトにできる。よって、垂木30の部品点数を抑えられ、垂木30の組み付けに要する施工工数の増大の発生を防止でき、良好な施工性を得られる。
また、屋外構造物10は、屋根体16と中間桁28Aとの間の隙間38を塞ぐ塞ぎ体42を備える。よって、屋根体16と中間桁28Aとの間の隙間38を通して、囲い壁18の外側の外部空間20から囲い壁18の内側の内部空間22に隙間風や雨水等が入り込むのを防止できる。このため、前述のような、中間桁28Aとの交差部で垂木30が分割されないレイアウトのもとでも、屋根体16と中間桁28Aとの間の隙間38に対する対策を塞ぎ体42により図れる。
また、複数の垂木30は中間桁28Aから間隔を空けて配置されており、屋根体16と中間桁28Aとの間には比較的に広い隙間38が形成される。このようなレイアウトのもとでも、この隙間38に対する対策を塞ぎ体42により図れるため、このような広い隙間38がある設計が許容され、設計上の自由度を高められる。
第1塞ぎ部材44は、垂木30と中間桁28Aとの間を通る第1空間38aに対して、前後方向Yの一方側(後側)から差し込み可能な形状である。よって、屋外構造物10の構築作業時、中間桁28Aに対して第1塞ぎ部材44を上側から被せる作業をせずとも、垂木30と中間桁28Aとの間に第1塞ぎ部材44を配置できる。よって、屋外構造物10の構築作業時、高所での作業工数を減らして安全性を高められる。
(A)また、垂木30や中間桁28Aには、第1塞ぎ部材44に対して前後方向Yの他方側(前側)にて第1塞ぎ部材44が当接可能な位置に垂木側位置決め部50aや桁側位置決め部28aが設けられている。よって、垂木30と中間桁28Aとの間に前後方向の一方側(後側)から第1塞ぎ部材44を差し込むだけで、第1塞ぎ部材44を組付予定位置に位置決めした状態で配置でき、良好な作業性を得られる。
また、第1塞ぎ部材は、一対の妻垂木30Aのうちの一方の妻垂木30Aの下方から他方の妻垂木30Aの下方に亘る範囲にあるように設けられる。よって、単数の第1塞ぎ部材44を配置するだけで、屋根体16の下方の第1空間38aを広い範囲で塞げるようになり、その第1空間38aを塞ぐうえで良好な作業性を得られる。
垂木30には、第1塞ぎ部材44に付与される下向きの荷重を受けるための荷重受け部50bが設けられるため、次の利点がある。仮に、積雪等により外部からの荷重(以下、外部荷重という)が屋根体16の一部に付与され、屋根体16の一部から一つの垂木30に外部荷重が伝達された場合を考える。この場合、前述の構成によれば、一つの垂木30から第1塞ぎ部材44を介して他の垂木30に外部荷重を伝達でき、屋根体16に付与される外部荷重に対して複数の垂木30や第1塞ぎ部材44により一体的に抵抗できる。よって、第1塞ぎ部材44を第1空間38aに対して前後方向Yから差し込み可能な形状にしつつも、外部荷重に対する屋根体16の強度を効果的に高められる。
また、左右方向Xに隣り合う垂木30には、第2塞ぎ部材46をスライド可能に支持するガイド部30bが設けられる。よって、第2塞ぎ部材46を組付予定位置に配置するうえで、第2塞ぎ部材46の荷重の一部を垂木30で支えながら作業でき、第2塞ぎ部材46の全荷重を作業者が自身で支えながら作業するより、良好な作業性を得られる。
また、第1塞ぎ部材44には、第2塞ぎ部材46に重ね合わせられる第2立壁部60bが設けられている。よって、第1塞ぎ部材44の第2立壁部60bと第2塞ぎ部材46との間を通して隙間風や雨水等が入り込み難くなり、これらの外部空間20から内部空間22への入り込みを効果的に防止できる。特に、第1塞ぎ部材44の第2立壁部60bは、締結具62を用いて締結されているため、締結具62の軸力によりこれらを密着させることができ、これらの間での隙間風等の入り込みを効果的に防止できる。
次に、屋外構造物10の他の特徴を説明する。
図9は、図4のE−E線断面図である。垂木30は、上側部材30dと、下側部材30eとを有する。上側部材30dは、下向きに開く開口が設けられた溝状の開断面形状をなし、下側部材30eは、上向きに開く開口が設けられた溝状の開断面形状をなす。上側部材30dと下側部材30eとは、互いの開口を向かい合わせて配置され、その溝幅方向両側の側壁部の一部が互いに重ね合わせられ、その重ね合わせ箇所をビス等の締結具66により締結することで接続される。垂木30は、このように接続される上側部材30dと下側部材30eとにより閉断面形状をなしている。
垂木30の左右方向Xの両側に臨む側面部には垂木カバー68が取り付けられる。垂木カバー68は、垂木30のガイド部30bや前述の締結具66を左右方向Xの片側から覆うカバー部68aと、カバー部68aから垂木30に向かって左右方向Xに突き出る一対に引っ掛け部68bとを有する。カバー部68aの外側面は、前述の垂木30の側面部の一部30aaと面一な位置にあるように設けられる。一対の引っ掛け部68bは垂木30のガイド部30b内に差し込まれている。一対の引っ掛け部68bは、互いに狭まる方向に弾性的に撓み変形可能である。垂木カバー68は、スナップフィット方式によって、ガイド部30bの離脱規制部30cに一対の引っ掛け部68bが引っ掛けられることで、垂木30に対して着脱可能に取り付けられる。なお、図5では垂木カバー68を省略している。
図4に示すように、垂木カバー68は、第2塞ぎ部材46に対して垂木30の長手方向の両側において第2塞ぎ部材46が当接可能な位置に個別に配置される。第2塞ぎ部材46の前側の垂木カバー68は、図示しないが、垂木カバー68の前側に配置される骨組構造体14の一部に当接することにより、垂木30に対する位置が固定される。また、第2塞ぎ部材46の後側の垂木カバー68は、図示しないが、垂木カバー68の後側に配置される建物の外壁12に当接することにより、垂木30に対する位置が固定される。つまり、垂木カバー68は、他の物体に当接することにより、垂木30に対する位置が固定される。第2塞ぎ部材46は、このような垂木カバー68に当接することにより、垂木30のガイド部30bに対するスライドが拘束される。このように、垂木カバー68は、第2塞ぎ部材46のスライドを拘束可能な位置に配置される。これにより、垂木30の一部を覆う垂木カバー68を用いて、垂木30に対する第2塞ぎ部材46の位置を固定できる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。また、図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
実施形態では囲い壁18の全部が開閉可能な障子である例を説明した。これに限られず、その一部のみが障子でもよいし、その全部が固定壁でもよい。
実施形態では骨組構造体14が前桁28Bの他に中間桁28Aを有する例を説明したが、中間桁28Aがなくともよい。中間桁28Aがない場合、囲い壁18は、屋根体16の下方の屋根下空間に軒下空間37を区画せずに内部空間22のみを区画することになる。
第1塞ぎ部材44は、実施形態において、第1空間38aに対して、前後方向Yの一方側となる後側から差し込み可能な形状である例を説明した。この他にも、第1空間38aに対して、左右方向Xの一方側から差し込み可能な形状でもよい。つまり、第1塞ぎ部材44は、第1空間38aに対して、水平方向の一方側から差し込み可能な形状であればよい。
実施形態では、第1空間38aに対して前後方向Yの他方側となる前側に垂木側位置決め部50aや桁側位置決め部28aが設けられる例を説明した。この他にも、第1塞ぎ部材44が、第1空間38aに対して左右方向Xの一方側から差し込み可能な形状である場合、第1空間38aに対して左右方向Xの他方側に垂木側位置決め部50aや桁側位置決め部28aが設けられていてもよい。
実施形態では垂木30に垂木側位置決め部50aが設けられ、中間桁28Aに桁側位置決め部28aが設けられる例を説明した。前述の(A)の作用効果を得る観点からは、垂木30及び中間桁28Aの少なくとも一方に位置決め部28a、50aが設けられていればよい。
実施形態では垂木側位置決め部50aは垂木30に取り付けられる位置決め具50を介して垂木30に設けられる例を説明したが、垂木30に別の部材を介して設けられていてもよいし、垂木30に直接に設けられていてもよい。
実施形態では荷重受け部50bは垂木30に取り付けられる位置決め具50を介して垂木30に設けられる例を説明したが、垂木30に別の部材を介して設けられていてもよいし、垂木30に直接に設けられていてもよい。いずれにしても、荷重受け部50bは、第1塞ぎ部材44に対して付与される下向きの荷重を受けて垂木30に伝達するものとして機能する。
実施形態では第2立壁部60bは第2塞ぎ部材46に装着される連結具60に設けられる例を説明したが、第2塞ぎ部材46に別の部材を介して設けられていてもよいし、第2塞ぎ部材46に直接に設けられてもよい。
実施形態の第2塞ぎ部材46は、締結具62を用いて第1塞ぎ部材44に固定される例を説明したが、この固定手段は特に限られない。たとえば、第1塞ぎ部材44と第2塞ぎ部材46とに互いに嵌め合い可能な部位を設け、これらの嵌め合いにより固定してもよい。また、第2塞ぎ部材46は、第1塞ぎ部材44に固定されずに、前述の垂木カバー68等を用いて、垂木30に対する位置が固定されてもよい。
以上の実施形態、変形例により具体化される発明を一般化すると、以下の技術的思想が導かれる。以下、発明が解決しようとする課題に記載の態様を用いて説明する。
第2態様の屋外構造物は、第1態様において、前記隙間には、前記垂木と前記桁との間を通るとともに桁長手方向に沿って広がる第1空間が含まれ、前記塞ぎ体は、前記第1空間を塞ぐ第1塞ぎ部材を有し、前記第1塞ぎ部材は、前記第1空間に対して、水平方向の一方側から差し込み可能な形状でもよい。
この態様によれば、屋外構造物の構築作業時、高所での作業工数を減らして安全性を高められる。
第3態様の屋外構造物は、第2態様において、前記第1塞ぎ部材は、前記第1空間に対して、前記桁長手方向と直交する水平方向の一方側から差し込み可能な形状であり、前記垂木及び前記桁のうちの少なくとも一方には、前記第1塞ぎ部材に対して前記水平方向の他方側に前記第1塞ぎ部材が当接可能な位置決め部が設けられてもよい。
この態様によれば、垂木と桁との間の第1空間に対して水平方向の一方側から第1塞ぎ部材を差し込むだけで、第1塞ぎ部材を組付予定位置に位置決めした状態で配置でき、良好な施工性を得られる。
第4態様の屋外構造物は、第2態様又は第3態様において、前記複数の垂木には、桁長手方向の両側に配置される一対の妻垂木が含まれ、前記第1塞ぎ部材は、前記一対の妻垂木のうちの一方の妻垂木の下方から他方の妻垂木の下方に亘る範囲にあるように設けられてもよい。
この態様によれば、単数の第1塞ぎ部材を配置するだけで、屋根体の下方の第1空間を広い範囲で塞げるようになり、その第1空間を塞ぐうえで良好な作業性を得られる。
第5態様の屋外構造物は、第2態様から第4態様のいずれかにおいて、前記垂木には、前記第1塞ぎ部材に付与される下向きの荷重を受けるための荷重受け部が設けられてもよい。
この態様によれば、屋根体に付与される外部荷重に対して複数の垂木や第1塞ぎ部材により一体的に抵抗でき、外部荷重に対する屋根体の強度を効果的に高められる。
第6態様の屋外構造物は、第1態様から第5態様のいずれかにおいて、前記隙間には、桁長手方向に隣り合う垂木間に形成される複数の第2空間が含まれ、前記塞ぎ体は、前記複数の第2空間のそれぞれに対応して設けられ、対応する第2空間を塞ぐ第2塞ぎ部材を有し、前記桁長手方向に隣り合う垂木には、前記垂木の長手方向に前記第2塞ぎ部材をスライド可能に支持するガイド部が設けられてもよい。
この態様によれば、第2塞ぎ部材を組付予定位置に配置するうえで、第2塞ぎ部材の荷重の一部を垂木で支えながら作業でき、良好な作業性を得られる。
第7態様の屋外構造物は、第6態様において、前記垂木には、前記ガイド部を覆う垂木カバーが取り付けられ、前記垂木カバーは、前記第2塞ぎ部材のスライドを拘束可能な位置に配置されてもよい。
この態様によれば、垂木の一部を覆う垂木カバーを用いて、垂木に対する第2塞ぎ部材の位置を固定できる。
第8態様の屋外構造物は、第1態様から第7態様のいずれかにおいて、前記隙間には、前記垂木と前記桁との間を通るとともに桁長手方向に沿って広がる第1空間と、前記桁長手方向に隣り合う垂木間に形成される複数の第2空間と、が含まれ、前記塞ぎ体は、前記第1空間を塞ぐ第1塞ぎ部材と、前記複数の第2空間のそれぞれに対応して設けられ、対応する第2空間を塞ぐ第2塞ぎ部材と、を有し、前記第1塞ぎ部材には、前記第1塞ぎ部材の上面部から立ち上がるように立壁部が設けられ、前記立壁部は、前記第2塞ぎ部材に重ね合わせられてもよい。
この態様によれば、第1塞ぎ部材と第2塞ぎ部材との間を通して隙間風や雨水等が入り込み難くなり、これらの外部空間から内部空間への入り込みを効果的に防止できる。
第9態様の屋外構造物は、第8態様において、前記立壁部は、前記第2塞ぎ部材に締結具を用いて締結されてもよい。
この態様によれば、締結具の軸力により第1塞ぎ部材の立壁部と第2塞ぎ部材とを密着させることができ、これらの間での隙間風等の入り込みを効果的に防止できる。
本発明の第10態様は第1態様から第9態様のいずれかの屋外構造物の構築方法である。第10態様の屋外構造物の構築方法は、前記桁となる中間桁と、前記中間桁を挟んで前記外壁とは反対側に配置される前桁とを有する前記骨組構造体を組み立てる工程と、前記前桁と前記外壁との間に前記複数の垂木を架け渡す工程と、前記屋根体と前記中間桁との間に前記塞ぎ体を配置する工程と、を含む。
第11態様の屋外構造物の構築方法は、第2態様から第9態様のいずれかの屋外構造物の構築方法であって、第10態様において、前記塞ぎ体を配置する工程には、前記複数の垂木と前記中間桁との間の前記第1空間に対して前記桁長手方向と直交する水平方向の一方側から前記第1塞ぎ部材を差し込む工程が含まれてもよい。
10…屋外構造物、12…外壁、14…骨組構造体、16…屋根体、18…囲い壁、20…外部空間、22…内部空間、28A…中間桁、28B…前桁、28a…桁側位置決め部、30A…妻垂木、30B…中間垂木、30b…ガイド部、38…隙間、38a…第1空間、38b…第2空間、42…塞ぎ体、44…第1塞ぎ部材、44e…立壁部、46…第2塞ぎ部材、50a…桁側位置決め部,50b…荷重受け部、62…締結具。

Claims (11)

  1. 建物の外壁に隣接して設置される屋外構造物であって、
    桁を有する骨組構造体と、
    前記桁から間隔を空けて前記桁を跨いで配置される複数の垂木を有する屋根体と、
    前記桁より下方に少なくとも一部が配置され、外部空間から区画された内部空間を内側に形成するための囲い壁と、
    前記屋根体と前記桁との間に形成される隙間を塞ぎ、前記外部空間と前記内部空間とを隔てる塞ぎ体と、を備えることを特徴とする屋外構造物。
  2. 前記隙間には、前記垂木と前記桁との間を通るとともに桁長手方向に沿って広がる第1空間が含まれ、
    前記塞ぎ体は、前記第1空間を塞ぐ第1塞ぎ部材を有し、
    前記第1塞ぎ部材は、前記第1空間に対して、水平方向の一方側から差し込み可能な形状である請求項1に記載の屋外構造物。
  3. 前記垂木及び前記桁のうちの少なくとも一方には、前記第1塞ぎ部材に対して前記水平方向の他方側に前記第1塞ぎ部材が当接可能な位置決め部が設けられる請求項2に記載の屋外構造物。
  4. 前記複数の垂木には、桁長手方向の両側に配置される一対の妻垂木が含まれ、
    前記第1塞ぎ部材は、前記一対の妻垂木のうちの一方の妻垂木の下方から他方の妻垂木の下方に亘る範囲にあるように設けられる請求項2又は3に記載の屋外構造物。
  5. 前記垂木には、前記第1塞ぎ部材に付与される下向きの荷重を受けるための荷重受け部が設けられる請求項2から4のいずれかに記載の屋外構造物。
  6. 前記隙間には、桁長手方向に隣り合う垂木間に形成される複数の第2空間が含まれ、
    前記塞ぎ体は、前記複数の第2空間のそれぞれに対応して設けられ、対応する第2空間を塞ぐ第2塞ぎ部材を有し、
    前記桁長手方向に隣り合う垂木には、前記垂木の長手方向に前記第2塞ぎ部材をスライド可能に支持するガイド部が設けられる請求項1から5のいずれかに記載の屋外構造物。
  7. 前記垂木には、前記ガイド部を覆う垂木カバーが取り付けられ、
    前記垂木カバーは、前記第2塞ぎ部材のスライドを拘束可能な位置に配置される請求項6に記載の屋外構造物。
  8. 前記隙間には、前記垂木と前記桁との間を通るとともに桁長手方向に沿って広がる第1空間と、前記桁長手方向に隣り合う垂木間に形成される複数の第2空間と、が含まれ、
    前記塞ぎ体は、前記第1空間を塞ぐ第1塞ぎ部材と、前記複数の第2空間のそれぞれに対応して設けられ、対応する第2空間を塞ぐ第2塞ぎ部材と、を有し、
    前記第1塞ぎ部材には、前記第1塞ぎ部材の上面部から立ち上がるように立壁部が設けられ、
    前記立壁部は、前記第2塞ぎ部材に重ね合わせられている請求項1から7のいずれかに記載の屋外構造物。
  9. 前記立壁部は、前記第2塞ぎ部材に締結具を用いて締結されている請求項8に記載の屋外構造物。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の屋外構造物の構築方法であって、
    前記桁となる中間桁と、前記中間桁を挟んで前記外壁とは反対側に配置される前桁とを有する前記骨組構造体を組み立てる工程と、
    前記前桁と前記外壁との間に前記複数の垂木を架け渡す工程と、
    前記屋根体と前記中間桁との間に前記塞ぎ体を配置する工程と、を含むことを特徴とする屋外構造物の構築方法。
  11. 本構築方法は、請求項2から9のいずれかに記載の屋外構造物の構築方法であり、
    前記塞ぎ体を配置する工程には、前記第1空間に対して前記桁長手方向と直交する水平方向の一方側から前記第1塞ぎ部材を差し込む工程が含まれる請求項8に記載の屋外構造物の構築方法。
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