JP2018016822A - 高純度インジウムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗インジウム金属からタリウムを取り除いて高純度インジウムを得る場合に、製造工程内のタリウムを系外に排出することで繰返し量を抑え、作業能率を向上可能な高純度インジウムの製造方法を提供する。
【解決手段】電着インジウム金属を得る電解精製工程と、高純度インジウムおよびドロスを得る塩化精製工程と、をこの順で実施し、ドロスを塩酸に溶解して、塩化インジウム液を得るドロス溶解工程と、塩化インジウム液にアルカリ金属ヨウ化物を加えて、ヨウ化タリウム沈澱物および処理後液を得るヨウ化タリウム沈澱工程と、を更にこの順で実施する高純度インジウムの製造方法である。これにより、上流側の工程に繰返す繰返し物内のタリウムを除去し、インジウムを高純度にする作業を繰り返し行う必要がなくなり、作業能率を向上しながら、高純度インジウムを製造することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は高純度インジウムの製造方法に関する。より詳しくは、タリウムを含む粗インジウム金属からタリウムを除去する工程を含む高純度インジウムの製造方法に関する。
近年、インジウムは、半導体や透明導電性薄膜の原料として利用されており、特に、フラットパネルディスプレイやタッチパネル等の液晶表示装置等の透明導電性薄膜材料として用いられるインジウム・錫酸化物(ITO)等の原料となっている。
ところで、インジウムには主たる原料鉱石が無く、亜鉛鉱石や鉛鉱石中に不純物として微量に含有されているため、インジウムは亜鉛製錬や鉛製錬の副産物として回収、生産されてきた。
近年では、ITO等の需要が急激に増大したことにより、使用済みのITO等の含インジウムスパッタリングターゲットや、含インジウムスパッタリングターゲットを製造する過程において発生した切削屑や研磨屑等の、含インジウムスクラップの発生量が増加したため、鉱石産インジウムの生産よりも、これらのスクラップ、いわゆる二次原料からインジウムを回収、再生することがインジウム生産の主流となってきている。
透明導電性薄膜材料として用いられるITO等には、その性質を調整するために微量の添加物が添加されており、そのため、この微量添加物の量や組成を厳密に制御しなければ所望の性質が得られないため、ITO等の原料となるインジウム金属には、純度99.99%以上の高純度なものが求められている。
しかし、亜鉛製錬や鉛製錬の副産物として回収されたインジウム濃縮物には、カドミウムやタリウム等が不純物として多く共存しており、高純度のインジウム金属を得るには、さらに複雑な処理が必要となる。例えば、特許文献1には、インジウム含有物からインジウムを回収する方法の一例が開示されている。
特許文献1に記載された技術は、インジウム含有物を硫酸で浸出処理してインジウムと共に酸に可溶な金属を溶解し、得られた浸出液に酸化還元電位を調整しながら硫化水素ナトリウムを添加してインジウム以外の金属を沈殿除去する。得られたインジウム含有水溶液に硫酸と硫化水素ナトリウムを添加してインジウムを硫化物として沈殿濃縮する。
そのインジウム硫化物に硫酸酸性下で亜硫酸ガスを吹き込むことによりインジウムを選択的に浸出し、pH調整の後、得られたインジウム含有浸出液に亜鉛末を添加し、インジウムスポンジを置換析出させる。得られたインジウムスポンジを塩酸で浸出し、浸出液に硫化水素ガスを吹き込んでカドミウム等の残留金属イオンを沈殿除去した後、電解採取を行って純度5N以上の金属インジウムを得るものである。
しかし、この方法は比較的煩雑であり、製錬副産物として得られるインジウムの高純度化に適用すると、溶解時に硫酸や塩酸を用いるため、硫酸鉛や塩化鉛といった沈澱を原料表面に形成して原料を不溶解化する問題点がある。
また、硫化水素を使用するため、その漏洩防止も必要となる。さらに、この方法では、除去対象不純物としてタリウムが配慮されていない。
次に、特許文献2には、ITOインジウム含有スクラップからのインジウムの回収方法が開示されている。
特許文献2に記載された技術は、ITOインジウム含有スクラップを塩酸で溶解して塩化インジウム溶液とする工程、塩化インジウム溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加してスクラップ中に含有する錫を水酸化錫として除去する工程、水酸化錫を除去した後液から亜鉛によりインジウムを置換、回収する工程、置換回収したスポンジインジウムを固体の水酸化ナトリウムと共に溶解して粗インジウムメタルを作製した後、さらに粗インジウムメタルを電解精製し、高純度インジウムを得る工程、からなるものである。
しかしながら、特許文献2に開示された技術は、原料をITOスクラップに特化させたプロセスであるため、ITOスパッタリングターゲットに含有されていないカドミウムやタリウム等については、除去対象不純物として考慮されていない。よって、この方法では、電解精製の過程で、インジウムと標準電極電位がほとんど同じであるタリウムが陽極に含まれていれば、陽極中の量と同レベルのタリウムが陰極に電着してしまう。
このため、電解精製に使用する陽極中のタリウム含有率を低下できない場合には、より高純度のインジウム金属を得るために、電解精製によって得られた電着インジウム金属を、さらに精製する必要があり、例えば、電着インジウム金属を熔解後、塩化剤を繰返し添加溶融してドロスとしてタリウムを除去するという工程を追加する必要がある。
しかし、タリウムを除去するために上記の工程が追加されても、ドロスには多量のインジウムが含まれ、それを上流側の工程に繰返すため、製造工程内のタリウム濃度が上昇する。この中で、インジウムの純度を上げようとすると繰返し量が多くなって作業能率が大幅に低下する。
一方で、特許文献3には、インジウム含有物からのスズ、タリウムの除去方法が開示されている。
本文献で開示の発明は、塩酸酸性溶液中のスズイオンの濃度が、処理溶液中のタリウムイオンの濃度の50倍以上である塩酸酸性溶液であり、この処理溶液に、硫化剤を添加する浄液工程を行う。浄液工程において、塩酸酸性溶液中に存在するタリウムは硫化スズと共沈する。塩酸酸性溶液中におけるスズの量を、タリウムの量に対して十分な量となるように調整しているので、塩酸酸性溶液中のタリウムのほぼ全量を共沈させるために十分な量の硫化スズ沈澱を発生させることができるというものである。
しかしながら、特許文献3に開示された技術については、処理溶液中にタリウムイオンの濃度の50倍以上の錫が存在していることを前提としたプロセスであり、言い換えれば、ITOスクラップの処理プロセスに、製錬副産物として得られるインジウム濃縮物を混入処理させた場合のプロセスである。
ここで、上記方法は、上記のように、タリウムに対して多量の錫が存在していることが前提条件となるため、錫の存在が少量以下の場合は適用することができない。
特開平11−269570号公報 特開2002−069544号公報 特開2011−219785号公報
本発明は上記事情に鑑み、タリウムを含む粗インジウム金属からタリウムを取り除いて高純度インジウムを得る場合に、製造工程内のタリウムを系外に排出することで繰返し量を抑え、これにより作業能率を向上することが可能な高純度インジウムの製造方法を提供することを目的とする。
第1発明の高純度インジウムの製造方法は、タリウムを含む粗インジウム金属をアノードとし、電解精製して電着インジウム金属を得る電解精製工程と、該電着インジウムを熔解した熔融物に塩化物を添加して、高純度インジウム、および前記タリウムを含むドロスを得る塩化精製工程と、をこの順で実施する高純度インジウムの製造方法であって、該高純度インジウムの製造方法は、前記ドロスを塩酸に溶解して、塩化インジウム液を得るドロス溶解工程と、前記塩化インジウム液にアルカリ金属ヨウ化物を加えて、ヨウ化タリウム沈澱物および処理後液を得るヨウ化タリウム沈澱工程と、を更にこの順で実施することを特徴とする。
第2発明の高純度インジウムの製造方法は、第1発明において、前記ドロス溶解工程では、前記ドロスを不均化反応させ、前記塩化インジウム液とともに、第2インジウムスポンジを得、該第2インジウムスポンジを前記塩化精製工程に繰返すことを特徴とする。
第3発明の高純度インジウムの製造方法は、第1発明または第2発明において、前記ドロス溶解工程では、前記塩化精製工程で、前記電着インジウム中のタリウム含有量を5重量ppm未満とするのに必要な前記塩化物の総量の3分の1の量を加えるときまでに生成されたドロスのみが使用されることを特徴とする。
第4発明の高純度インジウムの製造方法は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、前記アルカリ金属ヨウ化物の添加量は、前記塩化インジウム液1L当たり10g以上であることを特徴とする。
第1発明によれば、高純度インジウムの製造方法が、ドロス溶解工程により得られたインジウム液にアルカリ金属ヨウ化物を加えてヨウ化タリウム沈澱物を得るヨウ化タリウム沈澱工程を含むことにより、上流側の工程に繰返す繰返し物内のタリウムを除去することができるので、繰返し物が減り、作業能率を向上しながら、高純度インジウムを製造することができる。
第2発明によれば、ドロス溶解工程で、塩化インジウム液とともに第2インジウムスポンジを得て、それを塩化精製工程に繰返すことにより、ヨウ化タリウム沈澱工程での処理量を減らすことができ、さらに能率を向上できる。
第3発明によれば、塩化精製工程で、電着インジウム中のタリウム含有量を5重量ppm未満とするのに必要な塩化物の総量の3分の1の量を加えるときまでに生成されたドロスのみが使用されることにより、タリウムの除去率を落とすことなく、ドロス溶解工程で溶解されるドロスの量を少なくすることができる。溶解されるドロスの量が少なくなることで、作業能率を向上することができる。
第4発明によれば、アルカリ金属ヨウ化物の添加量は、塩化インジウム液1L当たり10g以上であることにより、より効果的にタリウムを沈殿させることができる。
本発明の実施形態に係る高純度インジウムの製造方法の下流側のフロー図である。 本発明の実施形態に係る高純度インジウムの製造方法の上流側のフロー図である。 従来の高純度インジウムの製造方法の下流側のフロー図である。
本発明は、タリウムを含む粗インジウム金属をアノードとし、電解精製して電着インジウムを得、この電着インジウムを熔解した熔融物に塩化物を複数回に分けて繰返し添加して熔融物中のタリウムをドロスとして除去して高純度インジウムを得るに際して、ドロスを塩酸に溶解した溶解液にアルカリ金属ヨウ化物を加えることによってヨウ化タリウム沈澱物を生成させ、ヨウ化タリウム沈澱物を含んだ溶解液を固液分離することでタリウムを除去する、高純度インジウムの製造方法である。
本発明は、一般的に、タリウムを含むインジウム金属を熔解した熔融物に塩化物を複数回に分けて繰返し添加して熔融物中のタリウムをドロスとして除去して高純度インジウム金属を得る製造方法に適用できるが、特に、製錬副産物として得られるインジウム濃縮物を原料とした高純度インジウムの製造プロセスに好適に適用することができる。
そこで、ここでは、本発明の一実施形態として、インジウム含有物を塩酸で浸出処理してインジウムを含有する浸出液を得る浸出工程、浸出液に金属亜鉛粉末を添加して不純物が分離されたインジウムスポンジを得るセメンテーション工程、インジウムスポンジを熔解して粗インジウム金属を鋳造する粗インジウム工程、粗インジウム金属をアノードとして電解精製して電着インジウム金属を得る電解精製工程、電着インジウム金属を熔解した熔融物に塩化物を複数回に分けて繰返し添加して前記熔融物中のタリウムをドロスとして除去して高純度インジウム金属を得る塩化精製工程、を含む高純度インジウムの製造プロセスへの適用を例にとって、以下に説明する。
1.本発明の実施形態に係る高純度インジウムの製造プロセス(上流側)
図2には、本発明の実施形態に係る高純度インジウムの製造方法の上流側のフロー図を示す。上流側は従来の製造方法と同じである。図3には従来の高純度インジウムの製造方法の下流側のフロー図を示す。なお、本明細書では、「上流側」と言う表現は、原料に近い側を意味し、「下流側」と言う表現は、所定の工程を経て得られる製品側を意味する。また、製造方法の上流側については、本実施形態に限定されるものではない。
(浸出工程)
最初に実施される浸出工程は、インジウム含有物からインジウム浸出液を得る工程である。ここでインジウム含有物は、本実施形態における、高純度インジウムの製造方法の原料を意味する。この原料には、亜鉛製錬や鉛製錬の副産物として回収されたインジウム濃縮物、例えば亜鉛製錬工場のカドミウム製造工程を経て濃縮された水酸化インジウム(III)がある。これらは、亜鉛製錬等で原料とした亜鉛精鉱や鉛精鉱の鉱種によって大きな巾があるが、重量基準で数十ppmから数千ppmのタリウムが含まれている。
高純度インジウムの製造方法の原料としては、上記インジウム濃縮物に、例えば、使用済みのITOスパッタリングターゲットや、ITOスパッタリングターゲットを製造する過程において発生した切削屑や研磨屑等の、ITOスクラップを混ぜて処理することが可能である。
浸出工程では、これらの原料を、塩酸を加えて溶解することにより、タリウムを含有したインジウム浸出液を得ることができる。
溶解反応は、水酸化インジウム(III)の場合は式(1)、ITOスクラップの場合は式(2)として示すことができる。
In(OH)+3HCl→InCl+3HO (1)
In+6HCl→2InCl+3HO (2)
反応条件は、pHが1未満の強酸性の条件とする。
(pH調整工程)
pH調整工程では、浸出工程で得られたインジウム浸出液から、pH調整液を得る。 塩酸に浸出されて得られたインジウム浸出液を、浸出後1昼夜放置して浸出残渣を十分に沈降させ、上澄み液を分離回収して、水酸化ナトリウム水溶液でpH調整を行い、pHが1〜2に調整されたpH調整液を得る。
(第1セメンテーション工程)
第1セメンテーション工程では、pH調整工程で得られたpH調整液から錫を取り除いた浄液後液を得る。第1セメンテーション工程では、まず、pH調整液に亜鉛粉末を添加するかインジウム板を浸漬し、セメンテーション反応によって錫を沈澱させる。そして、沈降分離等の分離処理によってpH調整液から分離して、浄液後液を得る。
(第2セメンテーション工程)
第2セメンテーション工程では、第1セメンテーション工程で得られた浄液後液に亜鉛粉末を加えて第1インジウムスポンジを得る。浄液後液に、あらかじめ、浄液後液中のインジウム量に対する当量に対してやや不足する量として計算された量の亜鉛粉末を添加して、浄液後液中のインジウムとのセメンテーション反応を進行させ、第1インジウムスポンジを回収する。なお、このとき第1インジウムスポンジには、タリウムがそのまま含まれている。セメンテーション反応は、式(3)で示すことができる。
2InCl+3Zn→2In+3ZnCl (3)
(粗インジウム工程)
粗インジウム工程では、第2セメンテーション工程で得られた第1インジウムスポンジから粗インジウムを得る。第1インジウムスポンジを450〜550℃にて熔解し、熔融物に水酸化ナトリウムを添加することにより、インジウムスポンジに含まれる微量の銅、砒素等の不純物を、ソーダスラグとして除去する。ソーダスラグを除去後の熔融物、すなわち粗インジウムは、アノードとして1枚当たり8〜11kgの平板状に鋳込まれる。
(電解精製工程)
図3に示すように、電解精製工程では、粗インジウム工程で得られた粗インジウムから電着インジウムを得る。電解精製工程では、粗インジウムをアノードとし、チタン板をカソードとして、カソード電流密度が50〜130A/m、アノードの通電日数が4〜6日の条件で、隔膜電解精製が行われる。
隔膜電解精製とは、ここでは、ろ布を隔膜として電解を行い、アノード側から抜き取った電解排液を、置換浄液処理に処することによって不純物を除去し、不純物が除去された電解液をカソード側に供給する方式を採用している。
前述の通り、亜鉛製錬や鉛製錬の副産物として回収されたインジウム濃縮物にはタリウムが含まれているが、そのタリウムは、前記浸出工程、前記第1、第2セメンテーション工程、前記粗インジウム工程ではインジウムから分離することができないため、アノード中に不純物として分配する。
さらにタリウムはインジウムと標準電極電位がほとんど同じであるため、アノード中のタリウムはインジウムと同様に溶出して電解排液中に含まれ、金属インジウムと接触させる置換浄液処理に処されても置換反応によって金属インジウムの表面に析出することは無いので、不純物が除去された電解液としてカソード側に供給されることになる。
カソード側に供給された電解液中のタリウムは、インジウムと同じ挙動をとるため、電着インジウムに含まれる不純物としてカソード上に析出する。よって、電解精製工程においても、タリウムは、インジウムから分離することができない。
(塩化精製工程)
塩化精製工程では、電解精製工程で得られた電着インジウムから高純度インジウムを得る。塩化精製工程では、チタン板から剥ぎ取った電着インジウムを350〜360℃で熔融し、塩化剤を小分けにして複数回添加することで塩化精製に処し、電着インジウム中に含まれるタリウムやカドミウムを、塩化物として熔融物の表面に浮かし、浮いた粉状物をドロスとして汲取ることで、タリウムやカドミウムの除去を行い、高純度インジウムを得る。
塩化精製で用いる塩化剤としては、塩化アンモニウムが好ましい。塩化アンモニウムは350〜450℃で分解し、かつ分解生成物のアンモニアは揮発し、熔融物中に蓄積されないからである。
この塩化精製工程では、電着インジウム中に重量基準で10〜1000ppm(以降、ppmの表記は重量基準とする)の濃度で含まれているタリウムやカドミウムを、5ppm以下にまで除去することができる。
なお、インジウムは非常に高価な金属であるため、塩化精製工程で取り除かれたドロスからインジウムを回収し、上記の工程のいずれかに繰返され使用される。なぜなら、回収したドロスにはインジウムが多く含まれるため、ドロスからのインジウムの回収が必要となるからである。回収時の効率を考慮すると、ドロス中のインジウム品位は70%以上とすることが好ましい。
塩化精製工程では、塩化剤は必要量を一度に添加し溶融するよりも、必要量を20回程度の複数回に分けて添加溶融し、ドロスを回収する操作を繰返すことが望ましい。
(ドロス溶解工程)
ドロス溶解工程では、塩化精製工程で取り除かれたドロスから塩化インジウム液を得る。ドロス溶解工程では、ドロス中のインジウムを回収するため、ドロスを塩酸と水で不均化反応させ、塩化インジウム液と第2インジウムスポンジを得ていた。不均化反応は、式(4)で示すことができる。
3InCl→InCl+2In (4)
ここで、ドロス中のタリウムについては、塩酸への溶解度分だけ塩化インジウム液に溶解され、残りは第2インジウムスポンジに分配する。そして塩化インジウム液は、液体を処理する第2セメンテーション工程に繰返される。また第2インジウムスポンジは、水酸化ナトリウムを加えるスポンジ溶解工程を経ることでソーダスラグとインジウムメタルとを得て、インジウムメタルは固体を処理する塩化精製工程に繰返される。
したがって、従来は、不純物としてのタリウムを分離して、高純度インジウムの製造プロセスの系外に払出すための処理ルートが確立しておらず、原料に含まれるタリウムは高純度インジウムの製造プロセスの系内を循環していた。ドロス等を繰り返すためインジウムの純度を維持する最終工程である塩化精製工程での処理量が増え、これにより作業能率が落ちていた。
2.本発明におけるインジウムからのタリウムの除去方法
本発明に係る高純度インジウムの製造方法は、塩化剤を繰返し添加溶融して得られるドロスにタリウムが濃縮することに着目し、そのドロスに対して対策を講じたところに特徴がある。
すなわち、本発明に係る高純度インジウムの製造方法は、ドロスを塩酸で溶解した後、アルカリ金属ヨウ化物を添加して、タリウムをヨウ化タリウムとして沈澱させ、分離するヨウ化タリウム沈澱工程を含むものである。
図1には、本発明の実施形態に係る高純度インジウムの製造方法の下流側のフロー図を示す。図1のフロー図は、粗インジウムから高純度インジウムを製造するフローが図の左側に、塩化精製工程で除去されたドロスを処理するためのフローが右側に示されている。
図1で示すように、ヨウ化タリウム沈澱工程は、ドロス溶解工程で得られた塩化インジウム液から処理後液を得るものである。ヨウ化タリウム沈澱工程で加えられるアルカリ金属ヨウ化物としては、ヨウ化ナトリウムやヨウ化カリウムがあるが、その性質や入手し易さによりヨウ化カリウムが望ましい。
ヨウ化タリウム沈澱工程で加えられるアルカリ金属ヨウ化物は、添加する塩酸溶解した液に対し10g/L以上にする必要がある。10g/Lより低濃度の場合、ドロス中に含まれるタリウム濃度が低いときは、処理するドロス中のタリウム量を基準としたタリウムの除去率が90%を下回る。
ヨウ化タリウム沈澱工程で沈殿させられたヨウ化タリウムは、沈降分離等の分離処理を行って系外に払出される。そして、タリウムが除去され、インジウムを含んだ処理後液は、従来の製造方法で第2セメンテーション工程に加えられていた塩化インジウム液と同じように、第2セメンテーション工程に繰返す。この第2セメンテーション工程で、亜鉛粉末が添加され、インジウムスポンジが析出されて、ドロス内のインジウムを回収すればよい。
なお、図1で示すように、本実施形態に係る製造方法のドロス溶解工程では、ドロスに塩酸を加えて、完全浸出し、塩化インジウム液を得るようにしているが、ヨウ化タリウム沈澱工程で得られる処理後液に含まれるインジウムを低減するように、従来の製造方法と同様、塩化インジウム液と第2インジウムスポンジを得ることも可能である。この場合ドロスを塩酸と水で不均化反応させる。
また、本発明者らは、塩化精製工程で塩化剤を添加する際に、所定の量の塩化剤を加えるときまでに生成されたドロス中のタリウム含有率が高く、その後はドロス中のタリウム含有率が漸減することを見出した。
例えば、99.99重量%以上のインジウム金属を得るために、電着インジウム1kgあたり0.06kgの塩化剤を複数回に分けて添加溶融して回収したドロスを分析した結果、塩化剤の添加開始時から、インジウム金属中のタリウム含有量を5ppm未満とするために必要な塩化物の総量のうちの3分の1の量の塩化物を添加するまでの期間に回収したドロスに、電着インジウムメタルに含まれるタリウム量の70%以上が含まれていることがわかった。
このように、必要塩化剤量の3分の1でも、ドロスに含まれる70%以上のタリウムはヨウ化タリウムとして沈澱、分離できる。このことから必要塩化剤量の3分の1の量の塩化剤を添加するまでに回収したドロスのみをヨウ化タリウム沈澱工程で使用することとした。この場合、ドロスを全量、ヨウ化タリウム沈澱工程で使用する場合と比較して、ヨウ化タリウム沈澱に随伴するインジウムのロスを削減することができ、ヨウ化タリウム沈澱工程の所要日数も削減することができた。
以下、本発明の一実施形態としての高純度インジウムの製造プロセスへの適用を例にとって、実施例および比較例により、本発明を詳細に説明する。なお、本実施例および比較例の記載により本発明の範囲が特別に限定されるものでは無い。
(実施例1)
本発明に係る高純度インジウムの製造プロセスにおいて、塩化精製工程で、タリウム濃度が112重量ppmの電着インジウムメタル620kgを350℃で加熱熔融し、塩化アンモニウム36kgを18回に分けて加え、添加する毎にドロスを回収し、最終的にドロス103kgとタリウム濃度が5重量ppm未満の高純度インジウム金属540kgを得た。このとき、回収したドロスの平均インジウム濃度は77.7重量%であった。なお、塩化アンモニウムの量は、電着インジウム中に含まれるタリウムの総量を測定し、その総量から計算された量である。
塩化アンモニウムを18回に分けて添加して、都度回収したドロスのタリウム濃度を分析した結果、1〜6回目で回収したドロス中のタリウム量は、電着インジウムメタルに含まれる量の71.3重量%であった。
そこで、1〜6回目で回収したドロス34kgに塩酸50Lを加えて溶解し、溶解液を得た。この溶解液のタリウム濃度は1.0g/Lであった。なお7回目以降に回収したドロスは、塩化精製工程に繰返した。
この溶解液にヨウ化カリウムを、溶解液1Lあたり20gの量だけ添加して、ヨウ化タリウムを析出させ、固液分離して、ヨウ化タリウム澱物と残液50Lを回収した。
残液を分析した結果、タリウム濃度は0.012g/Lとなり、1〜6回目で回収したドロス中のタリウム量を基準としたタリウム除去率は99.3%であった。
(実施例2)
本発明に係る高純度インジウムの製造プロセスにおいて、塩化精製工程で、タリウム濃度が100重量ppmの電着インジウムメタル705kgを350℃で加熱熔融し、塩化アンモニウム44kgを22回に分けて加え、添加する毎にドロスを回収し、最終的にドロス130kgとタリウム濃度が5重量ppm未満の高純度インジウム金属600kgを得た。このとき、回収したドロスの平均インジウム濃度は80.8重量%であった。なお実施例1と同様、塩化アンモニウムの量は、電着インジウム中に含まれるタリウムの総量を測定し、その総量から計算された値である。
塩化アンモニウムを22回に分けて添加して、都度回収したドロスのタリウム濃度を分析した結果、1〜7回目で回収したドロス中のタリウム量は、電着インジウムメタルに含まれる量の70.4重量%であった。
そこで、1〜7回目で回収したドロス35kgに塩酸150Lを加えて溶解し溶解液を得た。この溶解液のタリウム濃度は0.33g/Lであった。なお8回目以降で回収したドロスは、塩化精製工程に繰返した。
この溶解液にヨウ化カリウムを、溶解液1Lあたり2gの量だけ添加して、ヨウ化タリウムを析出させ、固液分離して、ヨウ化タリウム澱物と残液150Lを回収した。
残液を分析した結果、タリウム濃度は0.076g/Lとなり、1〜6回目で回収したドロス中のタリウム量を基準としたタリウム除去率は77.0%であった。
(比較例1)
従来の高純度インジウムの製造プロセスにおいて、ドロス中のインジウム回収として、ドロスを塩酸と水で不均化反応させ、塩化インジウム液と第2インジウムスポンジを得た。
塩化インジウム液は、第2セメンテーション工程に繰返し、その工程で亜鉛粉末を添加することによってインジウムを第1インジウムスポンジとして析出させた。また、第2インジウムスポンジは、塩化精製工程に繰返した。
上記操業を24回繰返した後に得られた、タリウム濃度が517重量ppmの電着インジウム金属690kgを350℃で加熱熔融し、塩化アンモニウム200kgを100回に分けて加え、添加する毎にドロスを回収し、最終的にドロス590kgとタリウム濃度が7重量ppmの高純度インジウム金属220kgを得た。回収したドロスの平均インジウム濃度は79.7重量%であった。
なお、実施例1、2および比較例1において、固体中のインジウムおよびタリウム濃度は蛍光X線分析装置にて測定した。また、液体中のタリウム濃度は原子吸光光度計にて測定した。
実施例1の結果によれば、本発明を適用すれば、620kgの電着インジウム金属から、タリウム濃度が5重量ppm未満の高純度インジウム金属が540kg得られ、その時のドロスに含まれるタリウムの除去率は99.3%になった。また、実施例1の場合、繰返し量を抑えることができ、これにより作業能率を向上できた。
実施例2の結果によれば、ヨウ化カリウムの添加量を、溶解液1L当たり10g未満としたため、705kgの電着インジウム金属から、タリウム濃度が5重量ppm未満の高純度インジウム金属が600kg得られたが、タリウム除去率は77.0%に止まった。
比較例1によれば、従来の製造方法であったため、タリウムの循環濃縮が起こり、電着インジウム金属のタリウム濃度が517重量ppmにまで上昇した。
その結果、690kgの電着インジウム金属から、高純度インジウム金属は220kgしか得られず、しかもタリウム濃度が7重量ppmと規格値の5重量ppmを超えることとなった。

Claims (4)

  1. タリウムを含む粗インジウム金属をアノードとし、電解精製して電着インジウム金属を得る電解精製工程と、
    該電着インジウムを熔解した熔融物に塩化物を添加して、高純度インジウム、および前記タリウムを含むドロスを得る塩化精製工程と、をこの順で実施する高純度インジウムの製造方法であって、
    該高純度インジウムの製造方法は、
    前記ドロスを塩酸に溶解して、塩化インジウム液を得るドロス溶解工程と、
    前記塩化インジウム液にアルカリ金属ヨウ化物を加えて、ヨウ化タリウム沈澱物および処理後液を得るヨウ化タリウム沈澱工程と、を更にこの順で実施する、
    ことを特徴とする高純度インジウムの製造方法。
  2. 前記ドロス溶解工程では、前記ドロスを不均化反応させ、
    前記塩化インジウム液とともに、第2インジウムスポンジを得、
    該第2インジウムスポンジを前記塩化精製工程に繰返す、
    ことを特徴とする請求項1記載の高純度インジウムの製造方法。
  3. 前記ドロス溶解工程では、
    前記塩化精製工程で、前記電着インジウム中のタリウム含有量を5重量ppm未満とするのに必要な前記塩化物の総量の3分の1の量を加えるときまでに生成されたドロスのみが使用される、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の高純度インジウムの製造方法。
  4. 前記アルカリ金属ヨウ化物の添加量は、前記塩化インジウム液1L当たり10g以上である、
    ことを特徴とする請求項1から3記載の高純度インジウムの製造方法。
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