JP2018016595A - 動物用洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】角質層へ浸透し、洗浄後の皮膚の角質水分量を増加させることができる、バイオサーファクタントを含有する動物用皮膚洗浄剤の提供。【解決手段】バイオサーファクタントを含有する動物用洗浄剤。該バイオサーファクタントとして、下式に代表されるマンノース骨格を有し、1位の水酸基に糖アルコールがグリコシド結合した化合物であることが好ましい。該動物用皮膚洗浄剤は、さらに非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、保湿剤、抗菌剤を含有することが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、角質層へ浸透し、洗浄後の皮膚の角質水分量を増加させることができるバイオサーファクタントを含有した動物用洗浄剤に関する。
人同様に、イヌやネコといった動物においても肌あれが起こる。このような肌あれは、環境の湿度が低いことによる乾燥や、紫外線、洗剤等に起因する、コレステロール、セラミド、脂肪酸等の角質細胞間脂質の溶出、および、角質細胞の変性や表皮細胞の増殖・角化バランスの崩壊による角層バリア機能の形成不全等によって発生する。肌あれが起こると、動物が患部を舐める、掻く、噛むことにより細菌や酵母などの二次感染が引き起こされ、皮膚状態がより健全ではなくなる。
このような肌あれを抱えている動物は多く、イヌやネコといった動物において、肌トラブルは動物病院を受診する理由の上位に入る。獣医師からは、皮膚状態を健全に保つために、洗うことが薦められるが、実際には洗うことにより角層の水分保持能が低下し、逆に症状が悪化することも認められている。
洗浄後の皮膚からの水分の蒸散を抑制することで、ペットの皮膚を健全にすることができるペット用全身洗浄料として、特許文献1では、セラミド類を含有するペット用洗浄料が報告されている。
一方、バイオサーファクタントを含有した皮膚洗浄剤が、動物の皮膚を洗浄した時の角層の水分保持能に対して、優れた効果を発現するかどうかは検討されていない。
特開2005−289820号公報
本発明は、角質層へ浸透し、洗浄後の皮膚の角質水分量を増加させることができるバイオサーファクタントを含有した動物用皮膚洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、バイオサーファクタントを含有した動物用洗浄剤で動物を洗浄すると、バイオサーファクタントが角質層へ浸透すること、かつ、動物の皮膚の角質層の水分量が増加することから、洗浄後の皮膚を舐める、掻く、噛む等の行動がある動物に対しても保湿効果、肌荒れの予防・改善効果が得られることに想到し、本発明を完成させた。
本発明は以下の代表的な発明を提供する。
[1] バイオサーファクタントを含有することを特徴とする動物用洗浄剤。
[2] バイオサーファクタントが、マンノース骨格を有することを特徴とする[1]に記載の動物用洗浄剤。
[3] バイオサーファクタントが、マンノース骨格の1位の水酸基に糖アルコールがグリコシド結合していることを特徴とする[1]または[2]に記載の動物用洗浄剤。
[4] マンノース骨格を有するバイオサーファクタントがマンノシルエリスリトールリピッド(MEL)、マンノシルマンニトールリピッド(MML)、マンノシルソルビトールリピッド(MSL)、マンノシルアラビトールリピッド(MAraL)及び/又はマンノシルリビトールリピッド(MRL)であることを特徴とする[3]に記載の動物用洗浄剤。
[5] MELが、マンノシルエリスリトールリピッドA(MEL-A)、マンノシルエリスリトールリピッドB(MEL-B)、マンノシルエリスリトールリピッドC(MEL-C)、マンノシルエリスリトールリピッドD(MEL-D)、MEL-Aのトリアシル体、MEL-Bのトリアシル体、MEL-Cのトリアシル体及びMEL-Dのトリアシル体からなる群より選ばれた1種以上の化合物であることを特徴とする[4]に記載の動物用洗浄剤。
[6] バイオサーファクタントと非イオン界面活性剤及び/又はアニオン界面活性剤を少なくとも含有することを特徴とす[1]〜[5]のいずれかに記載の動物用洗浄剤。
[7] バイオサーファクタントと保湿剤を少なくとも含有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の動物用洗浄剤。
[8] バイオサーファクタントと抗菌剤を少なくとも含有することを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の動物用洗浄剤。
本発明の動物用洗浄剤によれば、動物を洗浄している時にバイオサーファクタントが角質層へ浸透し、洗浄後の角質層の水分量を増加させることができることから、洗浄後の皮膚を舐める、掻く、噛む等の行動がある動物に対しても保湿効果、肌荒れの予防・改善効果が得られる。
(バイオサーファクタント)
「バイオサーファクタント」とは、生物によって生み出される界面活性物質の総称であり、優れた界面活性や、高い生分解性を示すばかりでなく、さまざまな生理作用を有していることから、合成界面活性剤とは異なる挙動・機能を発現する可能性がある。バイオサーファクタントとしては、微生物が生産する界面活性物質が代表的なものとして挙げられる。現在、上述した微生物が生産する界面活性物質としては、糖型、アシルペプチド型、リン脂質型、脂肪酸型及び高分子化合物型の5つに大別されている。
本発明に用いられるバイオサーファクタントは、マンノース骨格を有するバイオサーファクタントであることが好ましい。より好ましくは、マンノース骨格の1位の水酸基に糖アルコールがグリコシド結合しているバイオサーファクタントである。具体的には、マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)、MEL以外のマンノシルアルジトールリピッド(MAL)としては、マンノシルマンニトールリピッド(MML)、マンノシルソルビトールリピッド(MSL)、マンノシルアラビトールリピッド(MAraL)、マンノシルリビトールリピッド(MRL)などが挙げられ、中でも、MELが好ましい。
(MEL)
MELは、ウスチラゴ ヌーダ(Ustilago nuda)とシゾネラ メラノグラマ(Shizonella melanogramma)から発見された物質である。その後、イタコン酸生産の変異株であるキャンデダ属酵母、シュードザイマ アンタークチカ(Pseudozyma antarctica)、クルツマノマイセス(Kurtzmanomyces)属等の酵母らによっても生産されることが報告されている。
MELの構造を一般式(1)に示す。一般式(1)中、置換基R1は、同一でも異なっていてもよい炭素数4〜24の脂肪族アシル基である。MELは、マンノースの4位及び6位のアセチル基の有無に基づいて、MEL−A、MEL−B、MEL−C及びMEL−Dの4種類に分類される。
具体的には、MEL−Aは、一般式(1)中、置換基R2およびR3がともにアセチル基である。MEL−Bは、一般式(1)中、置換基R2はアセチル基であり、置換基R3は水素である。MEL−Cは、一般式(1)中、置換基R2が水素であり、置換基R3はアセチル基である。MEL−Dは、一般式(1)中、置換基R2及びR3がともに水素である。
上記MEL−A〜MEL−Dにおける置換基R1の炭素数は、MEL生産培地に含有させる油脂類であるトリグリセリドを構成する脂肪酸の炭素数および、使用するMEL生産菌の脂肪酸の資化の程度によって変化する。また、上記、トリグリセリドが不飽和脂肪酸残基を有する場合、MEL生産菌が上記不飽和脂肪酸の二重結合部分まで資化しなければ、置換基R1として不飽和脂肪酸残基を含ませることも可能である。以上の説明から明らかなように、得られるMELは、通常、置換基R1の脂肪酸残基部分が異なる化合物の混合物の形態である。
本発明の組成物には一般式(2)または一般式(3)に示されている構造を有するマンノシルエリスリトールリピッドが含まれている。尚、一般式(2)中、置換基R1は同一でも異なっていてもよい炭素数4〜24の脂肪族アシル基であり、置換基R2は同一でも異なっていてもよい水素またはアセチル基である。また、一般式(3)中、置換基R1は同一でも異なっていてもよい炭素数4〜24の脂肪族アシル基であり、置換基R2は同一でも異なっていてもよい水素またはアセチル基である。置換基R1の炭素数は上記範囲内であれば特に限定されないが、8個〜14個であることがさらに好ましい。
また、上記一般式(2)及び一般式(3)中の置換基R1は、飽和脂肪族アシル基であっても不飽和脂肪族アシル基であってもよく、特に限定されるものではない。不飽和結合を有している場合、例えば、複数の二重結合を有していても良い。炭素鎖は直鎖であっても分岐鎖状であってもよい。また、酸素原子含有炭化水素基の場合、含まれる酸素原子の数及び位置は特に限定されない。
MEL以外のMAL(マンノシルアルジトールリピッド)の構造は一般式(4)に示す(式中、置換基R2は同一でも異なっていてもよい水素またはアセチル基である)。エリスリトール以外の糖アルコール(アルジトール)としては、マンニトール、アラビトール、リビトール、ソルビトールが付加している(n=4:マンニトール、ソルビトール、n=2:アラビトール、リビトール)。一般式(4)に対応させれば、MALはマンノースの2位、3位に炭素数2〜20、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数6〜14の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝を有するアルカノイル基を有する(式中、置換基R2は同一でも異なっていてもよい水素またはアセチル基である)。
式中、置換基R1は同一でも異なっていてもよい炭素数2〜20、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数6〜14の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝を有するアルカノイル基を有し、式中、置換基R2は同一でも異なっていてもよい水素またはアセチル基である。好ましくは、式中、置換基R2のどちらもアセチル基である化合物である。
本発明に好ましく用いられるバイオサーファクタントは、上述で示されるMEL−A、MEL−B及びMEL−Cである。
なお、バイオサーファクタントは、単独で使用してもよいが、2種以上のバイオサーファクタントを併用することもできる。
バイオサーファクタントの製造方法は特に制限されるものはないが、微生物を用いた発酵方法を任意に選択して行えば良い。例えばMEL(MEL−A、MEL−B、MEL−C)の培養生産は常法に従って、Pseudozyma antarctica(NBRC 1073)により生産することができ、微生物としてはPseudozyma antarctica、Pseudozyma sp.等を用いることができる。いずれの微生物でも容易にMEL混合物が得られることは周知の事実である。MEL混合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、MEL−A、MELB及びMEL−Cを単離することが出来る。また、MEL−Bを生産する菌としては、Pseudozyma antarctica 及びPseudozyma tsukubaensisが知られており、その菌を用いてもよい。MEL−Cを生産する菌としては、Pseudozyma hubeiensis、Pseudozyma graminicola等が知られており、その菌を用いてもよい。MELを生産する能力を有する微生物としては特に限定するものではなく、目的に応じて適宜使用することができる。
本発明の動物用洗浄剤は、バイオサーファクタントとは別に非イオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤を含有することができる。
本発明の非イオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノカプリル酸グリセリン、モノカプリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノイソステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(以下「POE」という)ソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類;POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類;POEモノオレエート、POEジステアレート、POEジオレエート、ステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類;POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE 2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類;POE・ポリオキシプロピレン(以下「POP」という)セチルエーテル、POE・POP 2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類;テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類;POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油あるいは硬化ヒマシ油誘導体;POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド;オクチルグルコシド、ドデシルグルコシド、テトラデシルグルコシド、ヘキサデシルグルコシド等のアルキルグルコシド類;POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が例示される。これらの非イオン界面活性剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の動物用洗浄剤は、バイオサーファクタントとは別にアニオン界面活性剤を含有することができる。
アニオン界面活性剤として、特に制限されないが、例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩;POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN-アシルサルコシン酸塩;N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩;ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩;リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等のN-アシルグルタミン酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩;ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム、ココイルアラニンNa等が例示される。これらのアニオン界面活性剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
非イオン界面活性剤とアニオン界面活性剤はどちらか一方を含有させてもよいし、併用して含有させてもよい。
本発明の動物用洗浄剤は、バイオサーファクタントとは別に保湿剤を含有することができる。保湿剤としては、親水性保湿剤および/または親油性保湿剤であればよく、親水性保湿剤として、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、高級アルコール及びこれらの誘導体、親油性保湿剤として、リン脂質、糖脂質、ステロイド類を用いてもよい。
保湿剤として、ピリドンカルボン酸ナトリウム、グリコール、グリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、ショ糖、フラクトース、キシリトール、ソルビトール、マルトトリオース、スレイトール、エリスリトール、デンプン分解糖還元アルコール、ソルビトール、多価アルコール類としては、エチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、その他セリン、グリシン、スレオニン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、ヒドロネクチン、フィブロネクチン、ケラチン、エラスチン、ローヤルゼリー、コンドロイチン硫酸ヘパリン、グリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質、リノール酸またはそのエステル類、エイコサペンタエン酸またはそのエステル類、ペクチン、ビフィズス菌発酵物、乳酸発酵物、酵母抽出物、レイシ菌糸体培養物またはその抽出物、小麦胚芽油、アボガド油、米胚芽油、ホホバ油、ダイズリン脂質、γ−オリザノール、ビロウドアオイエキス、ヨクイニンエキス、ジオウエキス、タイソウエキス、カイソウエキス、キダチアロエエキス、ゴボウエキス、マンネンロウエキス、アルニカエキス、小麦フスマ、ピロリドンカルボン酸、トマトエキス、ツバキ油、大豆リン脂質、ヒアルロン酸、トレオニン、グリコール酸アンモニウム、アルギン酸メチルシラノール、ヨクイニン、トウキエキス、トウキ根エキス、ダイズエキス、アスパラガスエキス、DNA−Na、PCA−Na、RNA−Na、アシタバエキス、アスパラギン酸、アマチヤエキス、アラニン、アルギニン、アルギン酸Na、アルテアエキス、アロエベラエキスー、オイスタエキス、オオムギバクガエキス、カキ葉、加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解コンキオリン、加水分解卵殻膜、加水分解卵白、加水分解シルク、加水分解ダイズタンパク、褐藻エキス、カリンエキス、キイチゴエキス、キシリトール、キトサン、キュウリエキス、キュウリ果実エキス、グアバ菓エキス、クインスシードエキス、グリシン、グリセリン、グルコース、グレープフルーツエキス、グレープフルーツ果実エキス、クレマティスエキス、ゴボウエキス、コメ発酵液、コンドロイチン硫酸Na、魚コラ一ゲノ、サンザシエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、グリセリン、シスチン、システイン、スギナエキス、ゼニアオイエキス、セリン、ソルビトール、ダイズタンパク、トマトエキス、乳酸Na、乳酸桿菌、ダイズ発酵エキス、尿素仰/ノバラエキス・アーモンド浬、コーン油、ハチミツ、ヒアルロン酸Na、フクノエキス、ベタイン、ヘチマエキス、マルチトール、マルトース、マンニトール、ユリエキス、ラクトフェリン、リシン、リンゴエキス、レンゲソウエキス、ローヤルゼリー、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール1000、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソブチル、ヘキシルデカノール、乳酸ミリスチル、ラノリン脂肪酸、トリカプリルグリセリル、オレイルアルコール、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、還元ラノリン、オクチルドデカノール、アーモンド油、アボカド油、オリーブ油、オレイン酸、オレンジラフイー油、カカオ脂、カロットエキス、ゴマ油、サザンカ油、サフラワー油、ジヒドロコレステロール、スクワラン、ステアリン酸コレステリル、セラミド2、月見草油、ヒマシ油、ヒマワリ油、セフニド3、ヒマワリ種子油ハイブリッドヒマワリ油、フィトスフィンゴシン、ブドウ種子油、ホホバ油、ホホバ種子油、ミネラルオイル、ミンク油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ユーリ油、ユーカリ葉油、ラノリン、リノール酸、ローズヒップ油、ワセリン及びポリグルタミン酸、リピジュア、セラミド類等が例示される。これらの保湿剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の動物用洗浄剤は、更に抗菌剤を含有することができる。抗菌剤が、有機系抗菌剤および/または無機系抗菌剤であってもよい。
例えば抗菌剤として、オウバク抽出液、ハロカルバン、クロロフェネシン、塩化リゾチーム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、チモール、ヘキサクロロフェン、ベルベリン、チオキソロン、サリチル酸およびそれらの誘導体、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、塩化ベンザルコニウム、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ヘキサクロロフェン、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、チアントール、ヒノキチオール、トリクロサン、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、クロルヘキシジングルコン酸塩、フェノキシエタノール、レゾルシン、アズレン、サリチル酸、ジンクピリチオン、モノニトログアヤコールナトリウム、ウイキョウエキス、サンショウエキス、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム及びウンデシレン酸誘導体などが例示される。これらの抗菌剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の動物用洗浄剤中のバイオサーファクタントの含有量は、0.001〜10質量%、特に0.005〜5質量%、更に0.01〜3質量%であるのが好ましい。
本発明の動物用洗浄剤には、上記成分以外に、例えば、ポリエチレングリコールにより変性されたジメチルポリシロキサン、ポリプロピレングリコールにより変性されたジメチルポリシロキサン、ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールブロックコポリマーにより部分変性されたジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等などを含有させることができる。これらの成分は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の動物用洗浄剤には、上記成分以外に、通常の洗浄剤等に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコール、エステル類、その他のシリコーン類、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン重合体、両性重合体、アニオン重合体、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を、必要に応じて適宜配合することができる。
本発明の動物用洗浄剤は、シャンプー、リンスとして使用するのが好ましい。剤形は限定されず、液剤、ゲル、気泡、浴用剤など多様なものとすることができる。
バイオサーファクタントを含有した動物用洗浄剤で動物を洗浄すると、バイオサーファクタントを含有させていない前記の動物用洗浄剤で洗浄した場合より、洗浄後の皮膚の角質水分量を増加させることができる。更に、本発明の動物用洗浄剤に含まれるバイオサーファクタントは皮膚の角質層に浸透することから、洗浄した皮膚を舐める、掻く、噛む等の行動がある動物に対して特に有効である。
更に別の効果として、本発明の動物用洗浄剤は、動物に塗布することにより、被毛に「柔軟性」、「平滑性」、「しっとり感」、「しなやかさ」を付与することができる。
以下に製造例を挙げて本発明をより具体的に説明する。以下において、含有量ないし使用量を表す「%」は、特記しないかぎり質量基準である。
(製造例1〜6)
表1に記載の組成に従い、動物用洗浄剤を製造した。コントロールとして、バイオサーファクタントを含まない動物用洗浄剤も製造した。
(実施例1)
製造例1〜6に示した組成の動物用洗浄剤でイヌを洗浄し、洗浄後のイヌの皮膚の角質水分量を測定した。具体的には、測定前日に腹部の被毛を剃ったイヌ5頭(ビーグル1頭、柴犬3頭、ラブラドールレトリバー1頭)を用い、腹部に70%エタノール水溶液を塗布して脱脂綿でふき取った後、20℃、50%RH環境にて30分間安静にさせ、Corneometer CM825(Courage+Khazaka社)を用いて、腹部の洗浄前の角質水分量を測定した。その後、各動物用洗浄剤をイヌの腹部に20μL/7.5cm2塗布し、イヌの腹部を5分間洗浄した後、温水で十分に洗い流した。その後、30分間放置した時の洗浄後の角質水分量を測定した。洗浄後の角質水分量から洗浄前の角質水分量を減法し、角質水分量の増加量を算出した。角質水分量の増加量のイヌ5頭の平均値を次の基準に従って判定した。結果を表4に示す。
判定基準
○:5より多い
△:1〜5
×:1より少ない
(実施例2)
実施例1の角質水分量の測定後、イヌの皮膚の角質層に浸透したバイオサーファクタント量を評価した。具体的には、洗浄後の腹部にポリイミドテープ(中興化成工業製)7.5cm2を貼り付け、はがした。さらにポリイミドテープ7.5cm2を貼り付け、はがすことを4回繰り返した。5枚のポリイミドテープのうち、3〜5回目のポリイミドテープ3枚をアセトニトリルに浸漬し、3時間超音波にかけてポリイミドテープから抽出を行った。得られた抽出液を濃縮、固相抽出カートリッジ(ODS/アセトニトリル)にて精製し、精製液を穏やかに乾固させ、水/アセトニトリル=1/1 250μLに溶解させ、LC/MS分析を行った。LC条件として、装置はACQUITY UPLC(日本ウォーターズ製)、カラムはBEH−C18 2.1mm150mm(日本ウォーターズ製)、移動相はA:0.1wt%ギ酸、B:アセトニトリル、0分(55%B)−25分(98%B)−35分(98%B)、流速は0.2ml/分、カラム温度は40℃である。MS条件として、装置はmicrOTOF(BRUKER DALTONICS製)、イオン化法はESIポジティブである。イヌ5頭について、バイオサーファクタントが検出されれば○、検出されなければ×で判定した。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の動物用洗浄剤に含まれるバイオサーファクタントは皮膚の角質層に浸透し、角質水分量の増加に寄与することから、洗浄した皮膚を舐める、掻く、噛む等の行動がある動物に対しても保湿効果、肌荒れの予防・改善効果が得られる。
本発明のバイオサーファクタントを含有する動物用洗浄剤により、洗浄した皮膚を舐める、掻く、噛む等の行動がある動物に対しても保湿効果を有する、動物全身用シャンプー、リンスを提供することができ、動物の皮膚を健常に保つことに大きく寄与することが期待される。

Claims (8)

  1. バイオサーファクタントを含有することを特徴とする動物用洗浄剤。
  2. バイオサーファクタントが、マンノース骨格を有することを特徴とする請求項1に記載の動物用洗浄剤。
  3. バイオサーファクタントが、マンノース骨格の1位の水酸基に糖アルコールがグリコシド結合していることを特徴とする請求項1または2に記載の動物用洗浄剤。
  4. マンノース骨格を有するバイオサーファクタントがマンノシルエリスリトールリピッド(MEL)、マンノシルマンニトールリピッド(MML)、マンノシルソルビトールリピッド(MSL)、マンノシルアラビトールリピッド(MAraL)及び/又はマンノシルリビトールリピッド(MRL)であることを特徴とする請求項3に記載の動物用洗浄剤。
  5. MELが、マンノシルエリスリトールリピッドA(MEL-A)、マンノシルエリスリトールリピッドB(MEL-B)、マンノシルエリスリトールリピッドC(MEL-C)、マンノシルエリスリトールリピッドD(MEL-D)、MEL-Aのトリアシル体、MEL-Bのトリアシル体、MEL-Cのトリアシル体及びMEL-Dのトリアシル体からなる群より選ばれた1種以上の化合物であることを特徴とする請求項4に記載の動物用洗浄剤。
  6. バイオサーファクタントと非イオン界面活性剤及び/又はアニオン界面活性剤を少なくとも含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の動物用洗浄剤。
  7. バイオサーファクタントと保湿剤を少なくとも含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の動物用洗浄剤。
  8. バイオサーファクタントと抗菌剤を少なくとも含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の動物用洗浄剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019167458A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 東洋紡株式会社 汚染防止剤及び皮膚外用剤

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