JP2018016520A - Aei型シリコアルミノ燐酸塩及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水蒸気の吸脱着に対する高い安定性を有するAEI型SAPOの提供すること、及びそれを簡便かつ効率よく製造することができる方法の提供。【解決手段】Si/(Al+Si+P)モル比が1%以上20%未満であって、平均一次粒子径が4.0μm以上であるAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。平均粒子径が50μm以下であり、窒素吸着等温線から算出されたBET比表面積が450m2/g以上であることが好ましいAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。【選択図】なし

Description

本発明は、水蒸気吸脱着耐性が高く、水蒸気吸脱着耐性の高いAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ(以下、「AEI型SAPO」という)、及びその製造方法に関する。
シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ(以下、「SAPO」という)は、1984年にユニオンカーバイド社(UCC)によって開発された。このSAPOは、PO4+、AlO4−及びSiOの四面体で三次元骨格構造を構成している。
上記のSAPOのうち、触媒や吸着材への応用で最も注目されているのはCHA型SAPOである。例えば、非特許文献1では、CHA型SAPOが、メタノールから炭化水素を合成するいわゆるMTO反応において、低級オレフィン選択率が高く、有用な触媒であると報告されている。
一方で、AEI型SAPOがより有用な触媒であるとの報告例があり、例えば非特許文献2では、AEI型SAPOが、MTO反応において、CHA型SAPOより低級オレフィンの転化率が高く寿命が長い触媒として報告されている。非特許文献3には、AEI型SAPOの寿命は、CHA型SAPOに比べて酸強度が少し低いといった性質があり、それはコーキングによる細孔閉塞を抑制しているためであると記載されている。
また、非特許文献4には、Cuを担持したAEI型SAPOが窒素酸化物(Nox)の選択的触媒還元(SCR)用の触媒として高い活性を示すことが報告されている。
しかしながら、AEI型SAPOには耐水性が低いという問題点がある。例えば、特許文献1には、AEI型SAPOは、水蒸気雰囲気下での酸量維持率が低く、耐水性が低いことが報告されている。そのため、AEI型SAPOは、比較的骨格密度が低く、細孔容量が大きいため、乾燥材や吸着材等として高い性能を示すことが予想されるにもかかわらず、乾燥材や吸着ヒートポンプ(AHP)等に用いるような水吸脱着剤としては適さない。
SAPOを触媒や吸着材として使用する時、SAPO上では水の吸脱着を頻繁に行っている場合がある。例えば、上述のSCR触媒を自動車用の排ガス処理触媒として使用する場合、自動車を駐車する時、SAPO触媒が空気中の水分を吸い込む。一方、自動車を走行するとき、自動車排気ガスの温度の上昇とともにSAPO触媒は吸い込んだ水分を空気中に排出する。また、同様に、MTO反応においても、メタノールの脱水反応によって生じた水蒸気の吸脱着を頻繁に行っている。乾燥材や吸着ヒートポンプ(AHP)に用いる水吸脱着剤では当然のことながら、水蒸気の吸脱着を繰り返す。したがって、SAPOを触媒、乾燥材、水吸脱着剤等に使用する際には、高い水蒸気の吸脱着の繰返し耐性が必須である。
非特許文献5に記載のSAPOは、水の吸脱着により骨格元素結合Si−O−AlやP−O−Alの結合角や結合長が変化する。水の吸着、脱着が繰り返されれば、骨格元素結合Si−O−AlやP−O−Alが分解され、ゼオライト骨格の構造が破壊されていく。ゼオライト骨格の構造が破壊されれば、触媒表面積の低下によるさらなる触媒活性の低下を招く。
また、上述の事から、水吸脱着に伴う結合角・結合長変化によるSAPO結晶の膨張や収縮が予想される。実際、非特許文献6には、水の吸着時と脱着時で結晶の格子定数や体積が異なることが示されている。したがって、水吸脱着の繰返し耐性には、水との接触による加水分解耐性に加えて、この膨張・収縮の繰返しによって引き起こされる結晶構造の破壊に対する耐性の両立が求められることになる。
特許文献1には、AEI/CHAの連晶比が制御された連晶SAPOが、耐水性が高く、固体酸触媒として有用であると記載されている。しかしながら、特許文献1には、一定圧力・温度下での水蒸気耐性、すなわち水との接触による加水分解耐性に対して高い性能を示すことは示されているが、水蒸気吸脱着の繰返し耐性、すなわち膨張・収縮の繰返し耐性については示されていない。また、AEI/CHAの連晶では、上述の非特許文献6に示されているようなAEI型SAPO独自の触媒性能が損なわれてしまう。
また、AEI型SAPOは、その合成方法が十分に検討されているとはいえない。例えば、非特許文献7に示されているような水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH)をテンプレートとして用いる方法では、合成時間が長いうえに200℃以上の高温が必要となる。また、非特許文献8及び特許文献1に示されているN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)をテンプレートとして用いる方法が現在最も広く利用されているが、この方法では、160〜180℃の比較的温和な合成温度で合成できる点では上述のTEAOHを用いる方法に比べて優れているが、合成に時間が掛かる。また、いずれの方法においても、生成したAEI型SAPO結晶の粒径が非常に小さいので、ろ過に時間が掛かり、生産性が非常に低く、工業的製造に適さない。
このようにAEI型SAPOは吸着剤や触媒担体としての利用が期待されているものであるが、工業的に使用するためには水蒸気吸脱着繰返しの耐久性が必要である。そのため、従来では得られなかった、より優れた水蒸気吸脱着繰返し耐久性を有するAEI型SAPOが求められていた。また、水蒸気吸脱着繰返し耐久性を有するAEI型SAPOを生産性良く製造する方法が求められていた。
特開2014−141385
Catalysis Today, Vol.106, p.103 (2005) Industrial & Engineering Chemistry Research, Vol.44, p.6605 (2005) Applied Catalysis A:General, Vol.283, p.197 (2005) Microporous and Mesoporous Materials, Vol.215, p.154 (2015) Microporous and Mesoporous Materials Vol.57, p.157 (2003) Journal of the Chemical Society, Chemical Communuications, p.544 (1993) Applied Catalysis, A, General, Vol.142 p.L197 (1996) Journal of Physical Chemistry, Vol.98, p.10216 (1994)
本発明は、水蒸気の吸脱着に対する高い安定性を有するAEI型SAPOの提供すること、及びそれを簡便かつ効率よく製造することができる方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、Si/(Al+Si+P)モル比が1%以上20%未満であって、平均一次粒子径が4.0μm以上であるAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブが、水蒸気吸脱着繰返しの耐久性が高いことを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明者らはまた、AEI型SAPOの水熱合成の際に用いるテンプレートとして特定の化合物群から2種類以上を併用すると、水吸脱着繰返し耐性が高いSAPOを、高純度でかつ工業的に利用できる程度の合成時間で製造できることを見出し、本発明を達成した。
すなわち、本発明の要旨は下記の存する。
〔1〕 Si/(Al+Si+P)モル比が0.01以上0.20未満であって、平均一次粒子径が4.0μm以上であることを特徴とするAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
〔2〕 平均粒子径が50μm以下であることを特徴とする〔1〕に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
〔3〕 窒素吸着等温線から算出されたBET比表面積が、450m/g以上であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
〔4〕 前記Si/(Al+Si+P)モル比が0.03以上0.12未満であることを特徴とする〔1〕または〔3〕のいずれかに記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
〔5〕 骨格構造に含まれるアルミニウム、リンおよびケイ素の原子の存在割合が下記式(1)〜(3)を満たす〔1〕乃至〔4〕のいずれかに記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
0.03≦x≦0.12・・・(1)
(式中、xは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するケイ素のモル比を示す。)
0.3≦y≦0.6・・・(2)
(式中、yは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するアルミニウムのモル比を示す。)
0.3≦z≦0.6・・・(3)
(式中、zは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するリンのモル比を示す。)
〔6〕 45℃の水蒸気吸着等温線において、下記の(i)及び(ii)を満たす〔1〕乃至〔5〕のいずれかに記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
(i)相対蒸気圧0.05での水の吸着量が、0.01g/g以上0.15以下である。(ii)相対蒸気圧0.05以上0.15以下の範囲で、相対蒸気圧が0.05変化したときの水の吸着量変化が、0.10g/g以上の相対蒸気圧域を有する。
〔7〕 AEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブがH型であることを特徴とする〔1〕乃至〔6〕のいずれかに記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
〔8〕 ケイ素源、アルミニウム源、リン源およびテンプレートを混合した後水熱合成して、〔1〕乃至〔7〕のいずれかのAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブを製造する方法であって、該テンプレートとして、アミン及びアンモニウム塩から選ばれる2種以上を用いることを特徴とするAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
〔9〕 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第3級アミンを用いることを特徴とする、〔8〕に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
〔10〕 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第2級アミンを用いることを特徴とする、〔8〕または〔9〕に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
〔11〕 ケイ素源、アルミニウム源、リン源およびテンプレートを混合した後水熱合成してシリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブを製造する方法であって、該テンプレートとして、2種類以上の非環状アルキルアミンを用いることを特徴とする、AEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
〔12〕 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第3級環状アルキルアミンを用いることを特徴とする、〔11〕に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
〔13〕 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第2級環状アルキルアミンを用いることを特徴とする、〔11〕または〔12〕に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
本発明により、水蒸気吸脱着の繰返しによる性能劣化の問題が無いAEI型SAPOが提供される。このようなAEI型SAPOは工業的に所望な触媒、吸着材、分離材等に広く使用する事ができる。例えば、水吸着材とし、特殊な吸着性能を示すものが提供される。
また、本発明により、このような水蒸気吸脱着の繰返し耐久性が高いAEI型SAPOを効率的に製造可能となる。
実施例A1のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例A1のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例A1のAEI型SAPOの45℃での水吸着等温線である。 実施例A2のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例A2のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例A2のAEI型SAPOの45℃での水吸着等温線である。 実施例A3のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例A4のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例A5のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例A6のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例A7のAEI型SAPOのSEM像である。 比較例A1のAEI型SAPOのXRDパターンである。 比較例A1のAEI型SAPOのSEM像である。 比較例A2のAEI型SAPOのSEM像である。 比較例A3のAEI型SAPOのSEM像である。 実施例B3のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例B14のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例B15のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例B16のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例B17のAEI型SAPOのXRDパターンである。 実施例B19のAEI型SAPOのXRDパターンである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定はされない。
[第一の発明]
第一発明は、Si/(Al+Si+P)モル比が0.01以上0.20未満であって、平均一次粒子径が4.0μm以上であることを特徴とするAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブである。
≪AEI型SAPO≫
以下、本発明のAEI型SAPOについて詳細に述べる。
SAPOとは、米国特許第4,440,871号明細書に記載されているように、結晶質であるとともにマイクロポーラスでありPO2+、AlO2−及びSiO四面体単位からなる三次元マイクロポーラス結晶骨格構造を有する化合物のことである。
本発明のAEI型SAPOは、AEI構造を有する。AEI構造は、国際ゼオライト学会(IZA)で定義される構造コードでAEI構造となる結晶構造である。
なお、本発明におけるAEI型SAPOの構造は、X線回折法(X−ray diffraction、以下「XRD」という)により決定する。
(Si/(Al+Si+P)モル比)
本発明のAEI型SAPO中の骨格構造に含まれるケイ素原子、アルミニウム原子、リン原子の合計に対するケイ素原子の存在割合、すなわち、Si/(Al+Si+P)モル比は、0.01以上、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.053以上、更に好ましくは0.058以上、最も好ましくは0.063以上である。また、Si/(Al+Si+P)モル比は、0.20未満、好ましくは0.12以下、より好ましくは0.093以下、より好ましくは0.088以下、更に好ましくは0.083以下、最も好ましくは0.80以下である。Si/(Al+Si+P)が上記範囲であると、結晶性が高いので、耐熱性、耐水性、水没耐性、水蒸気吸脱着繰返し耐性が高くなる。また、十分な酸量を有するため、固体酸触媒として好適に利用できる。Si/(Al+Si+P)が0.01未満であると結晶に欠陥が生じやすくなり、耐熱性、耐水性が低下する。さらに、酸量が少ないSAPOになる。Si/(Al+Si+P)モル比が0.2以上であると、酸量が多すぎて、酸点からの加水分解が生じやすくなり、耐水性が低下する。これにより、このようなSAPOを吸着材、乾燥材や固体酸触媒として用いる場合に、その機能が不十分となる場合がある。
このSi/(Al+Si+P)モル比は、エネルギー分散型X線分光法(EDX)や、蛍光X線分析(XRF)や、走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光法(SEMEDX)や、誘導結合プラズマ(ICP)元素分析等で測定することができる。EDX、XRF,SEM−EDXでは化学分析によって、元素含有量の値が得られている試料で検量線を作成して、定量することが望ましい。ICPではSAPOを硝酸、フッ酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどで溶解させて測定することができる。
(平均一次粒子径)
本発明のAEI型SAPOの一次粒子径は、通常4.0μm以上であり、好ましくは4.5μm以上であり、より好ましくは5μm以上であり、最も好ましくは5.5μm以上であり、 通常50μm以下であり、好ましくは40μm以下で、より好ましくは35μm以下で、さらに好ましくは30μm以下で、最も好ましくは25μm以下である。
本発明のAEI型SAPOの平均一次粒子径は、4.0μm以上であり、好ましくは4
.5μm以上であり、より好ましくは5μm以上であり、最も好ましくは5.5μm以上であり、 通常50μm以下であり、好ましくは40μm以下で、より好ましくは35μm以下で、さらに好ましくは30μm以下で、最も好ましくは25μm以下である。
ここで、一次粒子径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察される独立した最小単位の粒子のフェレー径であり、平均一次粒子径は、SEMで無作為に抽出した50個以上の一次粒子の一次粒子径を平均した値である。そのため、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の直径である二次粒子径や平均二次粒子径と、一次粒子径や平均一次粒子径は異なる。SEMの観察条件は、結晶粒子の形状及び個数が明瞭に観察できるものであれば特に限定されないが、通常500倍の倍率で撮影する。
平均一次粒子径が4.0μm以上の結晶であると、耐熱性、耐水性が高くなりやすい。一方、50μm以下の結晶の平均一次粒子径であれば、SAPOの結晶内における物質の拡散速度が低下しにくくなる。そのため、例えば、本発明のSAPOを固体酸触媒として使用する場合、反応速度が低下しにくくなり、副生成物の増加を抑制することができる。また、吸着材や乾燥材として用いる場合に吸着速度が低下しにくくなる。
4.0μm未満であると、拡散速度が大きくなりすぎて、吸着材や乾燥材として用いた際に吸着質の吸脱着に伴う結晶の膨張・収縮が急激になる。さらに、急激な吸脱着は急激な発熱および吸熱を引き起こし、それが更なる結晶の膨張・収縮を引き起こす。その結果、結晶構造の破壊が生じ、吸着容量が低下するため、吸脱着繰返しの耐久性の低下を招く。
一般に、ゼオライトの熱や吸着質の吸脱着に伴う膨張・収縮には異方性があることが知られている。例えば、Journal of the Chemical Society, Chemical Communuications, p.544 (1993)(非特許文献6)には、CHA型SAPOの水吸脱着に伴う格子定数の変化がa軸とc軸で異なることが示されている。したがって、粒子が凝集した二次粒子の状態であると、二次粒子を形成する個々の一次粒子がそれぞれ異なる方向に膨張・収縮することになる。そのため、個々の一次粒子の連結部分が、温度変化や吸着質の吸脱着に伴う膨張収縮によって破壊されやすくなる。また、破壊によって新たに生じた界面は、欠陥が多く、水による加水分解が生じやすい。したがって、凝集粒子は機械的、熱的な耐久性および耐水性が低い。本発明のAEI型SAPOは、凝集しないことが好ましい。
(結晶形態)
本発明によるSAPOは、その結晶の60%以上が、好ましくは70%以上が、より好ましくは80%以上が、最も好ましくは90%が、立方晶または直方晶の形態であることが好ましい。上記下限値以上であると、結晶の機械的強度が高く、本発明のSAPOを造粒、成型等の加工を施した際に破壊による機能低下が生じにくくなる傾向がある。
本明細書では、平均アスペクト比1.25以下の場合を立方晶とする。平均アスペクト比は1.25以下、すなわち立方晶が最も好ましい。
アスペクト比が3以下、すなわち立方晶に近い形状であるほど、結晶の機械的強度が高く、本発明のSAPOを造粒、成型等の加工を施した際に破壊による機能低下が生じにくくなる。
直方晶の場合、その平均アスペクト比は、4以下であることが好ましく、3以下がより好ましく、2.5以下がより好ましく、2以下がさらに好ましく、1.5以下がとりわけ好ましい。
<アスペクト比の測定方法>
アスペクト比は、水平フェレー径の値から垂直フェレー径の値を割って得られる値またはその逆数のうち、1以上となる値を意味する。上述した平均一次粒子径を求めた50個の一次粒子それぞれのアスペクト比の相加平均をもって平均アスペクト比とする。
(比表面積)
本発明のAEI型SAPOの比表面積は、450m/g以上が好ましく、500m/g以上がより好ましく、550m/g以上がさらに好ましく、600m/g以上が最も好ましい。比表面積が高くなるほど、これを触媒等として使用した場合に触媒活性が高くなる傾向にあり、また吸着剤、乾燥材等として用いた場合に吸着容量が大きくなる。
比表面積は450m/g以下である場合、AEI型SAPOの結晶性が低い及び/又は結晶が部分的に崩壊して細孔を閉塞している可能性がある。結晶性が低いと水蒸気の吸脱着の繰返しによる膨張・収縮によって結晶構造がより破壊されやすくなる。また、結晶が部分的に崩壊して細孔が閉塞している場合、水を吸脱着した際に、閉塞した部分は吸脱着しないため膨張・収縮しないがその他の部分は膨張・収縮を起こすため、閉塞箇所と非閉塞箇所の間で結晶の破壊が生じる恐れがある。
試料の比表面積は、窒素吸着測定により算出できる。
(AEI型SAPOの骨格構造に含まれるアルミニウム原子、リン原子およびケイ素原子の存在割合)
本発明のAEI型SAPOの骨格構造に含まれるアルミニウム原子、リン原子およびケイ素原子の存在割合は、下記式(1)〜(3)を満たすことが好ましい。
0.01≦x≦0.20 ・・・(1)
(式中、xは骨格構造のケイ素とアルミニウムとリンの合計に対するケイ素のモル比を示す)
0.3≦y≦0.6 ・・・(2)
(式中、yは骨格構造のケイ素とアルミニウムとリンの合計に対するアルミニウムのモル比を示す)
0.3≦z≦0.6 ・・・(3)
(式中、zは骨格構造のケイ素とアルミニウムとリンの合計に対するリンのモル比を示す)
xは、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.053以上、更に好ましくは0.058以上、最も好ましくは0.063以上である。また、xは、好ましくは0.12以下、より好ましくは0.093以下、より好ましくは0.088以下、更に好ましくは0.083以下、最も好ましくは0.80以下である。xが上記下限値以上であると、結晶に欠陥が生じにくくなり、耐熱性、耐水性が向上する。さらに酸量が少なすぎない。xが上記上限値以下であると、酸量が多すぎず、酸点からの加水分解が生じにくくなり、耐水性が向上する。これによって、吸着材、乾燥材、及び固体酸触媒としての機能が高くなる。
yは、通常0.3以上、好ましくは0.35以上、より好ましくは0.4以上であり、通常0.6以下、好ましくは0.55以下である。yが上記範囲内であると、合成時に不純物が混入しにくくなる傾向がある。
さらにzは、好ましくは0.33以上、より好ましくは0.35以上、更に好ましくは0.38以上、最も好ましくは0.4以上であり、通常0.12以下、好ましくは0.58以下、より好ましくは0.56以下、更に好ましくは0.54以下である。zが上記下限値以上であると耐水性が高くなり易い。また、zが上記上限値以下であると、耐水性が高く、固体酸量が多いSAPOとなる。これによって、吸着材、乾燥材、及び固体酸触媒としての機能が高くなる。
本発明のAEI型SAPOは、Al、P原子の一部が他の原子(Me)で置換されてい
ても良い。他の原子(Me)としては、例えば また、本発明におけるAEI型SAPOの骨格内には他の元素が含まれていても良い。他の元素としては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、砒素、スズ、硼素、ジルコニウム、パラジウム、などがあげられる。好ましくは、鉄、銅、ガリウムがあげられる。
Meは、1種含まれていても、2種以上含まれていても良い。Me、Al及びPの構成割合(モル比)は、特に限定されるものではないが、Me、Al、Si、Pの合計に対するMeのモル比をmとすると、mは、通常0以上であり、好ましくは0.001以上であり、通常0.2以下、好ましくは0.05以下、より好ましくは0.03以下である。
このAl、Si、P等の含有量は、エネルギー分散型X線分光法(EDX)や、蛍光X線分析(XRF)や、走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光法(SEMEDX)や、誘導結合プラズマ(ICP)元素分析等で測定することができる。EDX、XRF,SEM−EDXでは化学分析によって、元素含有量の値が得られている試料で検量線を作成して、定量することが望ましい。ICPではSAPOを硝酸、フッ酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどで溶解させて測定することができる。
(吸脱着特性)
本発明によれば、優れた吸脱着特性を示すSAPOを製造することができる。これは、勿論、条件により異なるが、一般的に、低温から通常吸着が難しくなる高温領域まで吸着可能であり、また高湿度状態から通常吸着が難しくなる低湿度領域まで吸着可能であり、かつ比較的低温の100℃以下で脱着が可能である事を示す。
このようなすぐれた吸脱着特性を吸着等温線で評価すると、例えば、45℃の水蒸気吸着等温線において、下記の(i)及び(ii)を満たすことが好ましい。
(i)相対蒸気圧0.05での水の吸着量が、0.01g/g以上0.15以下である。(ii)相対蒸気圧0.05以上0.15以下の範囲で、相対蒸気圧が0.05変化したときの水の吸着量変化が、0.10g/g以上の相対蒸気圧域を有する。
なお、本発明における水蒸気吸着材の水蒸気吸着等温線の測定は、以下の条件で行う。
吸着等温線測定装置:日本ベル株式会社製(現、マイクロトラック・ベル株式会社)ベルソーブ18
空気高温槽温度:55℃
吸着温度:45℃
初期導入圧力:3.0kPa
飽和蒸気圧:9.586kPa
平衡時間:500秒
試料量:0.08〜0.12g
前処理:120℃、5時間真空引き
この特性を有するゼオライトは100℃以下で吸着質を脱着させることができるため、吸脱着特性の優れた水蒸気吸着材として用いることができる。このような特性を持つと、低温から高温まで、低湿度から高湿度までの広い条件で大きな吸着容量を持つことが可能であり、しかも比較的低温で脱着ができる事を示し、ヒートポンプ、デシカント、除湿などの水蒸気吸着剤に利用できる。
(イオン交換サイト)
本発明のAEI型SAPOは、その骨格構造を構成する成分とは別に、他のカチオンとイオン交換可能なカチオン種を含んでいてもよい。そうしたカチオン種としては、プロト
ン(H)、Li、Na、K等のアルカリ元素、Mg、Ca等のアルカリ土類元素、La、Ce等の希土類元素、Fe、Cu、Ni等の遷移金属元素、Pt、Pd、Ag、Rhなどの貴金属元素が挙げられる。中でも、H、Ca、Cu、Ni、La、Pt、Pdが好ましく、H、Cuがより好ましく、Hがさらに好ましい。H、Ca、Cu、Ni、La、Pt、Pdを含むことで、イオン交換サイトが種々の触媒の活性サイトとして働くため好ましい。また、H、Cuを含むことで、耐水性向上が期待できるため好ましい。Hを含むことで、耐熱性向上が期待できるため好ましい。
[第2発明]
第2発明は、ケイ素源、アルミニウム源、リン源およびテンプレートを混合した後水熱合成して、第1発明のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブを製造する方法であって、該テンプレートとして、アミン及びアンモニウム塩から選ばれる2種以上を用いることを特徴とする。
以下、第2発明について詳細に説明する。
本発明において用いられるAEI型SAPOは、通常、アルミニウム原子原料、リン原子原料、ケイ素原子原料(他の原子Meを含む場合は、さらに他の原子(Me)原料)およびテンプレートを混合した後、水熱合成し、テンプレートを除去して得る。
(アルミニウム原子原料)
本発明におけるゼオライトのアルミニウム原子原料は特に限定されず、通常、擬ベーマイト、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムトリエトキシド等のアルミニウムアルコキシド、水酸化アルミニウム、アルミナゾル、アルミン酸ナトリウムなどであって、擬ベーマイトが好ましい。
(リン原子原料)
本発明に用いられるゼオライトのリン原子原料は通常リン酸であるが、リン酸アルミニウムを用いてもよい。
(ケイ素原子原料)
本発明におけるゼオライトのケイ素原子原料は特に限定されず、通常、ヒュームドシリカ、シリカゾル、コロイダルシリカ、水ガラス、ケイ酸エチル、ケイ酸メチルなどであって、ヒュームドシリカが好ましい。
(シード)
なお、水性ゲル中には、所望により、SAPOの結晶を種結晶(シード)として加えても良い。シードとして用いるSAPOの種類は特に限定されないが、AEI型SAPOと同様にダブル6員環をビルディングユニットとして含む結晶が好ましい。その中でもFAU、AEI、CHA型のSAPOがより好ましい。
また、水性ゲル中には、所望により、上記以外の成分を共存させても良い。このような成分としては、他の元素としては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、砒素、スズ、硼素、ジルコニウム、パラジウム、などの水酸化物や塩があげられる。好ましくは、鉄、銅、ガリウムなどの水酸化物や塩があげられる。また、アルコール等の親水性有機溶媒があげられる。共存させる割合は、水酸化物や塩の場合は、Alに対してモル比で通常0.2以下、好ましくは0.1以下であり、アルコール等の親水性有機溶媒の場合は、水に対してモル比で通常0.5以下、好ましくは0.3以下である。
(テンプレート)
本発明で用いられるンプレートは、(A)アミン及びアンモニウム塩から選ばれる2種
以上、又は、(B)2種以上の非環状アルキルアミンであることが好ましい。
(A)アミン及びアンモニウム塩から選ばれる2種以上
本発明に用いるテンプレートは(1)アミン及び(2)アンモニウム塩から選ばれる2種以上の化合物を選択して用いることが好ましい。
(1)アミン
アミンの種類は特に限定されるものではないが、第3級アルキルアミン、第2級アルキルアミンが好ましい。また本発明のアルキルアミンのアルキル基は一部水酸基等の置換基を有していてもよい。本発明のアミンのアルキル基の炭素数は1以上9以下が好ましい。また、本発明のアミンの分子量は、通常30以上、好ましくは45以上、さらに好ましくは60以上で、通常250以下、好ましくは200以下、さらに好ましくは150以下である。
第1級アミンとしては、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン、ネオペンチルアミン、エチレンジアミン等が挙げられる。
第2級アミンとしては、ジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミン、N−メチル−t−ブチルアミン、N−メチル−n−ペンチルアミン、N−エチル−n−プロピルアミン、N−エチル−n−ブチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、N−メチルエタノールアミン、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン等が挙げられ、中でもジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミン、N−メチル−t−ブチルアミン、N−メチル−n−ペンチルアミン、N−エチル−n−プロピルアミン、N−エチル−n−ブチルアミン、ジ−n−プロピルアミンが好ましく、ジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミン、3,5−ジメチルピペリジンがより好ましく、ジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミンが特に好ましい。
第3級アミンとしては、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチル−3,5−ジメチルピペリジ等が挙げられ、中でもジメチルエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチル−3,5−ジメチルピペリジンが好ましく、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチル−3,5−ジメチルピペリジンがより好ましく、ジイソプロピルエチルアミンが特に好ましい。
(2)アンモニウム塩
アンモニウム塩の種類は特に限定されるものではないが、炭素数4以下の直鎖アルキル基を含むアルキルアンモニウム塩が好ましい。また、6員環構造を有する管状アンモニウム塩が好ましい。
この様なアンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルピペリジニウム塩等があげられ、テトラエチルアンモニウム塩、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルピペリジニウム塩がより好ましい。
塩の種類は特に限定されるものではないが、フッ化物塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩などのハロゲン化物塩、水酸化物塩が好ましく、水酸化物塩がより好ましい。
テンプレートとしては、少なくとも1種の第3級アミン又は/及び第2級アミンを使用することが好ましく、第3級アミンと第2級アミンを併用することがより好ましい。
(B)2種以上の非環式アルキルアミン
非環状アルキルアミンの種類は特に限定されるものではないが、第3級非環状アルキル
アミン、第2級非環状アルキルアミンが好ましい。また本発明の非環状アルキルアミンのアルキル基は一部水酸基等の置換基を有していてもよい。本発明のアミンのアルキル基の炭素数は1以上9以下が好ましい。また、分子量で通常、30以上、好ましくは45以上、さらに好ましくは60以上で、通常、250以下、好ましくは200以下、さらに好ましくは150以下である。
第1級非環状アルキルアミンとしては、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン、ネオペンチルアミン、エチレンジアミン等が挙げられる。
第2級非環状アルキルアミンとしては、ジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミン、N−メチル−t−ブチルアミン、N−メチル−n−ペンチルアミン、N−エチル−n−プロピルアミン、N−エチル−n−ブチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジメチルエチルアミン、N−メチルエタノールアミンが挙げられ、中でもジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミン、N−メチル−t−ブチルアミン、N−メチル−n−ペンチルアミン、N−エチル−n−プロピルアミン、N−エチル−n−ブチルアミン、ジ−n−プロピルアミンが好ましく、ジエチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、N−メチルイソブチルアミンがより好ましい。
第3級非環状アルキルアミンとしては、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンが挙げられ、中でもジメチルエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが好ましく、ジイソプロピルエチルアミンがより好ましい。
テンプレートとしては、少なくとも1種の第3級非環状アルキルアミン又は/及び第2級非環状アルキルアミンを使用することが好ましく、第3級アミンと第2級アミンを併用することがより好ましい。
以下、上記(A)及び(B)において、共通である。
テンプレートの混合比率は、条件に応じて選択する必要がある。
2種のテンプレートを混合させるときは、通常、混合させる2種のテンプレートのモル比が1:20から20:1、好ましくは1:10から10:1、より好ましくは1:5から5:1、さらに好ましくは1:3から3:1、最も好ましくは1:2から2:1である。
3種のテンプレートを混合させるときは、通常、3つ目のテンプレートのモル比は、上記で混合された2種のテンプレートの合計に対して1:20から20:1、好ましくは1:10から10:1、さらに好ましくは1:5から5:1である。
また、2種以上のテンプレートの混合比は特に限定されるものではなく、条件に応じて適宜選ぶことができるが、例えば、ジイソプロピルエチルアミンとN−メチル−n−ブチルアミンを用いる場合、ジイソプロピルエチルアミン/N−メチル−n−ブチルアミンのモル比は通常0.05以上、好ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.2以上であり、通常20以下、好ましくは10以下、さらに好ましくは9以下である。
その他のテンプレートが入っていても良いが、その他のテンプレートはテンプレート全体に対してモル比で通常20%以下であり、10%以下が好ましい。
本発明におけるテンプレートを用いると、合成時間の短縮化、粒径の増大、水蒸気耐性の向上などが可能であり、触媒、吸着材等として好ましい耐久性を有する状態にし、かつそのようなAEI型SAPOを効率よく生産することができるようになる。
本発明の様に、複数のテンプレートを混合させて合成を行う手法は、AFI型及びCH
A型SAPOにおいては盛んに研究されている。例えば、特開2003−183020では、短時間で結晶性良いCHA型SAPOが合成できる方法を開示している。そのような合成が可能である理由として、特開2003−183020では、短時間でのCHA型SAPOの合成が可能であるが、結晶化能力が低いといった特徴をもつテンプレートと、CHA相への結晶化能力は高いが、長い結晶化時間が必要であるといった特徴を持つテンプレートを組み合わせることで、個々のテンプレートの特徴が相乗効果となって現れたと記載している。
本発明のAEI型SAPOの現象は、上記のような相乗効果によるものでは説明ができない。例えば、後述の実施例に示すようなN,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびN−メチルブチルアミンの混合物をテンプレートとした場合を例にとると、N,N−ジイソプロピルエチルアミンは単独でもAEI型SAPOのテンプレートとなるが、N,N−ジイソプロピルエチルアミンは単独では、AEI型を形成せず、CHA型SAPO(SAPO−47)を形成する。上述の相乗効果の考えでは、この場合AEI型とCHA型の混晶や連晶が得られることが予想されるが、驚くべきことに、生成されたのは単相のAEI型SAPOであった。さらに、この混合テンプレートで得られたAEI型SAPOは、Dを単独で用いた場合とまったく異なる粒子形状、結晶性を示しており、Dを単独で用いた際の特徴は一切現れていない。また、さらに驚くべきことに、N−メチルブチルアミンとN,N−ジイソプロピルエチルアミンの混合比を変えて、CHA型SAPOのテンプレートである、Mのモル数を、AEI型SAPOのテンプレートである、N,N−ジイソプロピルエチルアミンよりも多くした場合においても、得られた結晶は、同じく単相のAEI型SAPOであった。
上記のような現象の理由は明らかとなってはいないが、ある種の複数のアミンを組み合わせると、それらが系内においてある種の会合体を形成し、その会合体が新たなAEI型SAPO形成のテンプレートとして働くといった現象が仮説の一つとして考えられる。そのように考えれば、個々のテンプレートの効果が現れないことを説明できる。そして、そのアミン会合体は、AEIのケージ構造に非常に近い形の立体構造を有しているために、より効果の高いAEI型SAPOの鋳型として作用し、結果としてAEI型構造をより安定化する効果を発揮し、それによって、結晶化時間が短縮され、結晶性が向上したものと考えられる。
(水性ゲルの組成)
水熱合成に供される水性ゲルの組成は、ケイ素原子原料、アルミニウム原子原料およびリン原子原料を酸化物のモル比であらわすと、SiO/Alの値は通常、0より大きく、好ましくは0.02以上であり、また通常0.5以下であり、好ましくは0.4以下、さらに好ましくは0.3以下である。また同様の基準でのP/Alの比は通常0.6以上、好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.8以上であり、通常1.3以下、好ましくは1.2以下、さらに好ましくは1.1以下である。
水熱合成によって得られるゼオライトの組成は水性ゲルの組成と相関があり、所望の組成のゼオライトを得るためには水性ゲルの組成を適宜設定すればよい。テンプレートの総量は、水性ゲル中のアルミニウム原子原料を酸化物で表したときAlに対するテンプレートのモル比で、通常0.2以上、好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1以上であって、通常4以下、好ましくは3以下、さらに好ましくは2.5以下である。
前記2つ以上の群から各群につき1種以上選択されたテンプレートを混合する順番は特に限定されず、テンプレートを調製した後その他の物質と混合してもよいし、各テンプレートをそれぞれ他の物質と混合してもよい。
また水の割合は、アルミニウム原子原料に対して、モル比で通常3以上、好ましくは5
以上、さらに好ましくは10以上であって、通常200以下、好ましくは150以下、さらに好ましくは120以下である。
水性ゲルのpHは通常5以上、好ましくは6以上、さらに好ましくは6.5以上であって、通常10以下、好ましくは9以下、より好ましくは8.5以下、さらに好ましくは8以下である。
なお、水性ゲル中には、所望により、上記以外の成分を含有していても良い。このような成分としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や塩、アルコール等の親水性有機溶媒があげられる。含有する量は、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や塩は、アルミニウム原子原料に対してモル比で通常0.2以下、好ましくは0.1以下であり、アルコール等の親水性有機溶媒は、水に対してモル比で通常0.5以下、好ましくは0.3以下である。
(水熱合成によるゼオライトの合成)
上述のケイ素原子原料、アルミニウム原子原料、リン原子原料、テンプレートおよび水を混合して水性ゲルを調合する。混合順序は制限がなく、用いる条件により適宜選択すればよいが、通常は、まず水にリン原子原料、アルミニウム原子原料を混合し、これにケイ素原子原料、テンプレートを混合する。
得られた水性ゲルを耐圧容器に入れ、自己発生圧力下、または結晶化を阻害しない程度の気体加圧下で、攪拌または静置状態で所定温度を保持する事により水熱合成する。水熱合成の反応温度は、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上であって、通常300℃以下、好ましくは250℃以下、さらに好ましくは220℃以下である。この温度範囲のうち、最も高い温度である最高到達温度まで昇温する過程において、80℃から120℃までの温度域に1時間以上置かれることが好ましく、2時間以上置かれることがより好ましい。この温度範囲での昇温時間が1時間未満であると、得られたテンプレート含有ゼオライトを焼成して得られるゼオライトの耐久性が不十分となる場合がある。また、80℃ から120℃ までの温度範囲内に1時間以上おかれることが耐久性の面で好ましい。更に好ましくは2時間以上である。
一方、上記時間の上限は特に制限はないが、長すぎると生産効率の面で不都合な場合があり、通常100時間以下、生産効率の点で好ましくは24時間以下である。
前記温度領域の間の昇温方法は、特に制限はなく、例えば、単調に増加させる方法、階段状に変化させる方法、振動等上下に変化させる方法、およびこれらを組み合わせて行う方式など様々の方式を用いることができる。通常、制御の容易さから、昇温速度をある値以下に保持して、単調に昇温する方式が好適に用いられる。
また、本発明では、最高到達温度付近に所定時間保持するのが好ましく、最高到達温度付近とは、該温度より5℃低い温度乃至最高到達温度を意味し、最高到達温度に保持する時間は、所望のものの合成しやすさに影響し、通常0.5時間以上、好ましくは3時間以上、さらに好ましくは5時間以上であって、通常30日以下、好ましくは10日以下、さらに好ましくは4日以下である。
最高到達温度に達した後の温度の変化の方法は、特に制限はなく、階段状に変化させる方法、最高到達温度以下で、振動等上下に変化させる方法、およびこれらを組み合わせて行う方式など様々の方式を用いることができる。通常、制御の容易さ、得られるゼオライトの耐久性の観点から、最高到達温度を保持した後、100℃から室温までの温度に降温するのが好適である。
(テンプレートの除去)
水熱合成後、生成物であるテンプレートを含有したゼオライトを水熱合成反応液より分離するが、テンプレートを含有したゼオライトの分離方法は特に限定されない。通常、濾過またはデカンテーション等により分離し、水洗、室温から150℃以下の温度で乾燥して生成物を得ることができる。
次いで、通常テンプレートを含有したゼオライトからテンプレートを除去することでプロトン型(H型)のSAPOが得られるが、その方法は特に限定されない。通常、空気または酸素含有の不活性ガス、あるいは不活性ガスの雰囲気下に400℃から700℃の温度で焼成したり、エタノール水溶液、HCl含有エーテル等の抽出溶剤による抽出等の方法により、含有する有機物を除去することができる。好ましくは製造性の面で焼成による除去が好ましい。
(金属の担持)
本発明の触媒の製造においては、テンプレートを除去したゼオライトに金属を担持しても、テンプレートを含有したゼオライトに金属を担持した後にテンプレートを除去してもよいが、製造工程が少なく、簡便な点でテンプレートを含有したゼオライトに金属を担持した後にテンプレートを除去することが好ましい。
SAPOに金属を担持する場合、一般的に用いられるイオン交換法ではテンプレートを焼成除去したSAPOを用いる。これは、テンプレートが除去された細孔に金属がイオン交換することにより、イオン交換SAPOを製造するためであり、テンプレートを含有したSAPOはイオン交換ができないため、触媒の製造には不向きである。
テンプレートを除去してから金属担持を行う場合は、通常、空気または酸素含有の不活性ガス、あるいは不活性ガスの雰囲気下において、通常400℃以上700℃以下の温度で焼成する方法、エタノール水溶液、HCl含有エーテル等の抽出剤により抽出する方法等の種々の方法により、含有するテンプレートを除去することができる。
金属は、SAPOに担持させて、触媒活性を有するものや特定の吸着性能を与えるものであれば、特に限定されるものではないが、好ましくは鉄、コバルト、パラジウム、イリジウム、白金、銅、銀、金、セリウム、ランタン、プラセオジウム、チタン、ジルコニア等の中の群から選ばれる。更に好ましくは、鉄または銅の中から選ばれる。またSAPOに担持させる金属は、2種以上の金属を組み合わせて担持してもよい。
なお本発明において「金属」とは、必ずしも元素状のゼロ価の状態にあることをいうものではない。「金属」という場合、SAPO中に担持された存在状態、例えばイオン性のまたはその他の種としての存在状態を含む。 本発明におけるSAPOに担持させる金属の金属源としては、特に限定されないが、金属塩、金属錯体、金属単体、金属酸化物等が用いられ、好ましくは硝酸塩、硫酸塩、塩酸塩などの無機酸塩または酢酸塩などの有機酸塩が用いられる。
本発明において用いられる金属の担持量は、特に限定されないが、SAPOに対しての重量比で通常0%以上、好ましくは0.1%以上、さらに好ましくは0.5%以上であり、通常10%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下である。前記下限値未満では活性点が少なくなる傾向があり、触媒及び/又は吸着性能を発現しない場合がある。前記上限値超過では金属の凝集が著しくなる傾向があり、触媒性能や吸着性能が低下する場合がある。
[第3発明]
第3発明は、ケイ素源、アルミニウム源、リン源およびテンプレートを混合した後水熱
合成してシリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブを製造する方法であって、該テンプレートとして、2種類以上の非環状アルキルアミンを用いることを特徴とする。
本発明のSi/(Al+Si+P)、AEI型SAPOの平均一次粒子径、一般式(1
)のx以外は、第1発明及び第2発明と同様である。
本発明のAEI型SAPO中の骨格構造に含まれるケイ素原子、アルミニウム原子、リン原子の合計に対するケイ素原子の存在割合、すなわち、Si/(Al+Si+P)モル比は、通常0.0以上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.053以上、最も好ましくは0.063以上である。また、Si/(Al+Si+P)モル比は、通常0.20以下、好ましくは0.12以下、より好ましくは0.093以下、より好ましくは0.088以下、更に好ましくは0.083以下、最も好ましくは0.80以下である。Si/(Al+Si+P)が0.0〜0.20の範囲であると、結晶性が高いので、耐熱性、耐水性、水没耐性、水蒸気吸脱着繰返し耐性が高くなる。
本発明のAEI型SAPOの平均一次粒子径は、通常0.1μm以上、好ましくは4μm以上、より好ましくは5.5μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μ以下、より好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下である。
本発明のxは好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.053以上、最も好ましくは0.063以上である。また、xは好ましくは0.12以下、より好ましくは0.093以下、より好ましくは0.088以下、更に好ましくは0.083以下、最も好ましくは0.80以下である。xが上記下限値以上であると、結晶に欠陥が生じにくくなり、耐熱性、耐水性が向上する。さらに酸量が少なすぎない。xが上記上限値以下であると、酸量が多すぎず、酸点からの加水分解が生じにくくなり、耐水性が向上する。これによって、吸着材、乾燥材、及び固体酸触媒としての機能が高くなる。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
(XRDの測定方法)
装置:BRUKER社製D2 PHASER
X線源:Cu−Kα線
出力設定:30kV・10mA
発散スリット:0.2°
入射側ソラースリット:2.5°
受光側ソラースリット:2.5°
検出部開き角度:5.0°
Niフィルター:2.5%
回折ピークの位置:2θ(回折角)
測定範囲:2θ=3〜50°
スキャン速度:0.41°(2θ/sec)
(元素分析の方法)
装置:島津製作所製 エネルギー分散型蛍光X線分析装置 EDX−700
測定雰囲気:真空
コリメーター:10mm
試料量:0.08〜0.12g
標準サンプルとして、Si/(Al+Si+P)モル比、Al/(Al+Si+P)モル比、P/(Al+Si+P)モル比が(ICP測定にて)既知のSAPOを用いて検量線を作成した。
(SEMによる平均一次粒子径の測定方法)
装置:日本電子社製 JSM−6010LV
粒子径測定方法:SEMで観察された一次粒子50個を無作為に抽出し、それらのフェレー径を測定し、一次粒子の粒子径を求めた。求めた一次粒子の粒子径の相加平均をもって平均一次粒子径とした。
(水吸着等温線の測定方法)
吸着等温線測定装置:日本ベル株式会社製(現、マイクロトラック・ベル株式会社)ベルソーブ18
空気高温槽温度:55℃
吸着温度:45℃
初期導入圧力:3.0kPa
飽和蒸気圧:9.586kPa
平衡時間:500秒
試料量:0.08〜0.12g
前処理:120℃、5時間真空引き
(BET比表面積測定)
大倉理研社製、全自動粉体比表面積測定装置(AMS1000)を用いて、流通式一点法により測定を行った。
(水蒸気吸脱着繰返し耐久試験)
調製したゼオライト試料0.5gを90℃に保たれた円盤型の真空容器内に保持し、5℃の飽和水蒸気雰囲気と80℃飽和水蒸気雰囲気にそれぞれ90秒曝す操作を繰返した。このとき80℃の飽和水蒸気雰囲気に曝されたときに試料に吸着した水は、5℃の飽和水蒸気雰囲気で一部が脱着し、5℃に保った水だめに移動する。m回目の吸着からn回目の脱着で、5℃の水だめに移動した水の総量(Qn;m(g))と試料の乾燥重量(W(g))から一回あたりの平均吸着量(Cn;m(g/g))を以下のようにして求めた。
[Cn;m]=[Qn;m]/(n−m+1)/W
上記の水蒸気吸脱着繰返し耐久試験において、1回から1000回の平均吸着量に対する1001回から2000回の平均吸着量の比を百分率で求め、吸脱着試験の維持率とした。
上記の試験結果から、水蒸気吸脱着繰返し耐性を、以下の判定基準で評価した。
◎:1〜1000回目の平均吸着量≧0.2g/g以上、維持率90%以上
○:1〜1000回目の平均吸着量≧0.2g/g以上、維持率75%以上
△:1〜1000回目の平均吸着量≧0.2g/g以上、維持率60%以上
×:1〜1000回目の平均吸着量≧0.2g/g未満又は維持率60%未満
(テンプレート)
実施例、比較例で用いたテンプレートの略称を表1に示す。
〈実施例A1〜A2、比較例A1〜A3〉
第1発明及び第2発明についての実施例を以下に示す。
(実施例A1)
200 mlのテフロン(登録商標)製オートクレーブ(AC)内筒に、85% HPO (和光純薬工業社製) 18.16 g、HO 20.00 gを加え、容器を回して軽く攪拌し、擬ベーマイト(25%水含有、サソール社製) 11.57 gを加えて1時間撹拌した。その後、ヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル社製)0.766 g、H2O 51.83 gを加え、5分間攪拌し、白色ゲルを得た。
三角フラスコにN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)(和光純薬工業社製) 11.00 g、N−メチルブチルアミン(MBA)(Santa Cruz Biotechnology社製)7.42 gを加え、混合させた。得られたアミン混合液を、上記の白色ゲルに、ゲルを撹拌した状態で、滴下した。アミン添加後、得られたゲルを1時間30分撹拌し、以下の組成を有する水性ゲル(総重量120 g)を得た。
1.00 Al:0.925 P:0.15 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
攪拌後のゲルをテフロン(登録商標)内筒ごとステンレス製のオートクレーブに入れ、回転式のオーブンで170℃、15 rpm回転で、48時間水熱合成した。
得られた反応液をビーカーに移して一晩静置したところ、白色の固形分がビーカーの底に沈殿した。上澄み液を捨てて、残った沈殿に水を加えて分散させ、分散液を遠心分離(3500 rpm × 4回)して固形分を洗浄・回収した。得られた白色の固形分を100℃で1晩乾燥させ、テンプレート含有のサンプルを得た。得られたテンプレート含有のサンプル3 gを縦型の石英管に入れて、空気気流下(400 ml/min)、1℃/minで600℃まで昇温し、そのまま600℃で6時間焼成し、テンプレートを除去し、H型のサンプルを得た。
こうして得られた結晶性SAPOのXRDを測定した。その結果、AEI型のSAPOであった。図1に、実施例A1のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。また、元素分析を行ったところ、Si/(Al+Si+P)モル比(x)、Si/(Al+Si+P)モル比、Al/(Al+Si+P)モル比(y)、P/(Al+Si+P)モル比(z)はそれぞれ、x=0.072、y=0.484、z=0.444であった。
得られたAEI型SAPOについて、500倍の倍率で撮影したSEM像から任意の5
0個の一次粒子を選択し、各粒子径を相加平均して得た平均一次粒子径は、8.67μmであった。粒子の形状は正方晶であった。図2に、実施例A1のAEI型SAPOのSEM像を示した。
得られたAEI型SAPOの45℃での水吸着等温線を測定した。相対蒸気圧0.05での水の吸着量は0.057g/gであった。また、相対蒸気圧0.05以上0.15以下の範囲での相対蒸気圧が0.05変化したときの水の吸着量変化の最大値は0.192
g/g (相対蒸気圧範囲:0.063〜0.113)であった。図3に、実施例A1のAEI型SAPOの水吸着等温線を示した。
得られたAEI型SAPOのBET比表面積測定を行ったところ、633m/gであった。
得られたAEI型SAPOの水蒸気吸脱着繰返し耐久試験を行ったところ、1〜1000回の平均吸着量は0.233 g/g、1001〜2000回の平均吸着量は0.233 g/gで、維持率は100%であった。以上の結果から、水蒸気吸脱着繰返し耐久性能評価は「◎」であった。
実施例A1の評価結果を表2に示す。
(実施例A2)
水性ゲル(総重量120g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.9375 P:0.125 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
実施例A2のAEI型SAPOのXRDパターン、SEM像、45℃での水吸着等温線をそれぞれ図4〜図6に示した。
(実施例A3)
水性ゲル(総重量120g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.95 P:0.10 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
実施例A3のAEI型SAPOのSEM像を図7に示した。
(実施例A4)
水性ゲル(総重量25g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと、100ml容量のオートクレーブを用いたこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.925 P:0.15 SiO:0.75 DIEA:1.25 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
実施例A4のAEI型SAPOのSEM像を図8に示した。
(実施例A5)
水性ゲル(総重量55g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更
したこと、100ml容量のオートクレーブを用いたこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.875 P:0.25 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
実施例A5のAEI型SAPOのSEM像を図9に示した。
(実施例A6)
水性ゲル(総重量50g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.910 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 EPA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
実施例A6のAEI型SAPOのSEM像を図10に示した。
(実施例A7)
水性ゲル(総重量50g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.8625 P:0.275 SiO:1.00 DIEA:1.00 DEA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
実施例A7のAEI型SAPOのSEM像を図11に示した。
(比較例A1)
水性ゲル組成、水熱合成、焼成条件については、Journal of Physical Chemistry, Vol.98, 10216 (1994)に概説の方法を参考にした。
水性ゲル(総重量120 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと、水熱合成条件を160℃、192時間に変更したこと、焼成温度を550℃に変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.856 P:0.288 SiO:2.00 DIEA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
得られたAEI型SAPOをSEMにより観察したところ、結晶形状が不揃い(柱状〜平板状)で、正確な結晶の粒子径は計測していないが、全ての粒子が長辺方向においても1μm未満であった。比較例A1のXRDパターン、SEM像をそれぞれ図12、図13に示した。
(比較例A2)
水性ゲル(総重量120 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、比較例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。1.00 Al:0.875 P:0.25 SiO:2.00 DIEA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
得られたAEI型SAPOのSEM像は比較例A1とほぼ同様であった。比較例A2のSEM像を図14に示した。
(比較例A3)
水性ゲル(総重量120 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、比較例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。1.00 Al:0.90 P:0.20 SiO:2.00 DIEA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例A1と同様に評価した。その評価結果を表2に示した。
得られたAEI型SAPOのSEM像は比較例A1とほぼ同様であった。比較例A3のSEM像を図15に示した。
表2より明らかなように、実施例A1及びA2で得た、4μm以上の平均一次粒子径を有するAEI型SAPOは、高い水吸脱着繰返し耐性を示した。これに対して、4μm未
満の小さい粒子径のAEI型SAPOの場合(比較例A1〜A3)には、所望の水吸脱着繰返し耐性を得ることができなかった。
〈実施例1B〜18B、比較例1B〜3B〉
第3発明の実施例を以下に示す。
(実施例B1)
実施例A1と同様のサンプルである。収率は47.7%であった。
評価結果を表3に示した。
(実施例B2)
実施例A5と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
図16に実施例B2のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(実施例B3)
実施例A4と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
図17に実施例B3のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(実施例B4)
水性ゲル(総重量70 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.925 P:0.15 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:80 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B5)
水性ゲル(総重量70 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B4と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.9175 P:0.165 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:80 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B6)
水性ゲル(総重量35 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと、100ml容量のオートクレーブを用いたこと以外は、実施例B4と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.91 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:80 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B7)
水性ゲル(総重量30 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B6と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.91 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:65 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B8)
水性ゲル(総重量25 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B6と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.91 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B9)
水性ゲル(総重量25 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B6と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.91 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:35 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B10)
水性ゲル(総重量50 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと、水熱合成の条件を160℃、72時間に変更したこと以外は、実施例A1と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.93 P:0.14 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B11)
実施例A2と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
(実施例B12)
水性ゲル(総重量25 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと、水熱合成の条件を190℃、24時間に変更したこと以外は、実施例B6と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.875 P:0.25 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B13)
水性ゲル(総重量25 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B12と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。1.00 Al:0.8875 P:0.225 SiO:1.00 DIEA:1.00 MBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
(実施例B14)
テンプレートとして、MBAの代わりにジエチルアミン(DEA)を用いたこと、水性ゲル(総重量50 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B4と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.88 P:0.24 SiO:1.00 DIEA:1.00 DEA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
図18に実施例B14のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(実施例B15)
テンプレートとして、MBAの代わりにジプロピルアミン(DPA)を用いたこと、水性ゲル(総重量25 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B6と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.89 P:0.22 SiO:1.00 DIEA:1.00 DPA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
図19に実施例B15のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(実施例B16)
実施例A6と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
図20に実施例B16のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(実施例B17)
テンプレートとして、MBAの代わりにN−エチルブチルアミン(EBA)を用いたこと、水性ゲル(総重量25 g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B6と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。1.00 Al:0.91 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 EBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
図21に実施例B17のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(実施例B18)
実施例A7と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
(実施例B19)
テンプレートとして、MBAの代わりにN−メチルイソブチルアミン(MIBA)を用いたこと、水性ゲル(総重量50g)の組成が以下に示した通りになるように試薬の添加量を変更したこと以外は、実施例B4と同様の手順でH型のAEI型SAPOを作製した。
1.00 Al:0.91 P:0.18 SiO:1.00 DIEA:1.00 MIBA:50 H
得られたAEI型SAPOを、実施例B1と同様に評価した。その評価結果を表3に示した。
図22に実施例B19のAEI型SAPOのXRDパターンを示した。
(比較例B1)
比較例A1と同様のサンプルである。収率は33.2%であった。
評価結果を表3に示した。
(比較例B2)
比較例A2と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
(比較例B3)
比較例A3と同様のサンプルである。
評価結果を表3に示した。
表3より明らかなように、実施例B1〜B19に示した、2種類以上の非環状アルキルアミンをテンプレートとして用いAEI型SAPOの製造方法は、比較的短い合成時間で
、高い収率を示した。さらに、その製造方法で得られたAEI型SAPOは、高い水吸脱着繰返し耐性を示した。これに対して、従来の製造方法(比較例B1〜B3)では、合成時間が長いうえに収率が低かった。また、従来の製造方法で得られたAEI型SAPOでは、所望の水吸脱着繰返し耐性を得ることができなかった。
本発明のAEI型SAPOは、水蒸気吸脱着の繰返し耐久性が高いので、MTO反応等の工業的に所望な触媒や、吸着ヒートポンプ用の水吸着材等の吸着材や乾燥材、吸着分離材等に広く使用する事ができる。

Claims (13)

  1. Si/(Al+Si+P)モル比が0.01以上0.20未満であって、平均一次粒子径が4.0μm以上であることを特徴とするAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
  2. 平均粒子径が50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
  3. 窒素吸着等温線から算出されたBET比表面積が、450m/g以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
  4. 前記Si/(Al+Si+P)モル比が0.03以上0.12以下であることを特徴とする請求項1または3のいずれか1項に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
  5. 骨格構造に含まれるアルミニウム、リンおよびケイ素の原子の存在割合が下記式(1)〜(3)を満たす請求項1乃至4のいずれか1項に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
    0.03≦x≦0.12・・・(1)
    (式中、xは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するケイ素のモル比を示す。)
    0.3≦y≦0.6・・・(2)
    (式中、yは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するアルミニウムのモル比を示す。)
    0.3≦z≦0.6・・・(3)
    (式中、zは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するリンのモル比を示す。)
  6. 45℃の水蒸気吸着等温線において、下記の(i)及び(ii)を満たす請求項1乃至5のいずれか1項に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
    (i)相対蒸気圧0.05での水の吸着量が、0.01g/g以上0.15以下である。(ii)相対蒸気圧0.05以上0.15以下の範囲で、相対蒸気圧が0.05変化したときの水の吸着量変化が、0.10g/g以上の相対蒸気圧域を有する。
  7. AEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブがH型であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブ。
  8. ケイ素源、アルミニウム源、リン源およびテンプレートを混合した後水熱合成して、請求項1乃至7のいずれか1項のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブを製造する方法であって、該テンプレートとして、アミン及びアンモニウム塩から選ばれる2種以上を用いることを特徴とするAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
  9. 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第3級アミンを用いることを特徴とする、請求項8に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
  10. 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第2級アミンを用いることを特徴とする、請求項8または9に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法
  11. ケイ素源、アルミニウム源、リン源およびテンプレートを混合した後水熱合成してシリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブを製造する方法であって、該テンプレートとして、2種類以上の非環状アルキルアミンを用いることを特徴とする、AEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
  12. 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第3級環状アルキルアミンを用いることを特徴とする、請求項11に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
  13. 前記テンプレートとして、少なくとも1種の第2級環状アルキルアミンを用いることを特徴とする、請求項11または12に記載のAEI型シリコアルミノ燐酸塩モレキュラーシーブの製造方法。
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