JP2018016513A - ガラス部材およびガラス部材の製造方法 - Google Patents

ガラス部材およびガラス部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カバーガラスとして用いられた場合、表示装置へ組み付けたときの美観向上を図り、機械的強度を高めることができるガラス部材を提供する。
【解決手段】第1の主面10aと、第2の主面10bと、第1の主面10aと第2の主面10bに対して略垂直な少なくとも一つの端面11と、第1の主面10aと端面11との間に、第1の主面10aに隣接し第1の主面10aに対して略垂直な立脚面12と、立脚面12と端面11との間に、端面11に隣接する第1の面取り面14と、第2の主面10bと端面との間に、第2の主面10bに隣接する第2の面取り面15と、が備えられたガラス部材。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス部材およびガラス部材の製造方法に関する。
従来から、表示装置の表示パネルを保護するために、表示パネルの表示面を覆う透明な保護部材が用いられている。このように表示装置を保護するための保護部材として、アクリルやポリカーボネート等からなる透明な保護部材が使用されているが、近年、優れた質感、耐擦傷性、耐候性が得られることから、ガラスの保護部材(カバーガラス)の使用が望まれている。
表示装置を保護するためのカバーガラスとしては、例えば、自動車等の車両に搭載されるカーナビゲーション装置などの表示装置、速度計などの計器を表示する装置、車両の各種機能を操作する操作パネル等に用いられる。
特開2012−236764 特開2007−57638
自動車等の車両に用いられる車載表示装置では、カバーガラスを車載表示装置に組み付けたとき、車載表示装置としての美観向上が求められている。
また、自動車等の車両に用いられる車載表示装置では、安全性の観点から、車両の衝突時や乗員が表示装置に衝突した際に、車載表示装置に用いられるカバーガラスが容易に破損しない高い機械的強度が求められている。
カバーガラスを車載表示装置に組み付けたとき、カバーガラス端部の形状によってはカバーガラスの端部が目立ったり、カバーガラスの外周端部の局所的な反射が発生することで美観が悪化したりする課題があった。
車載表示装置に組み付けられるカバーガラスは機械的強度を求められる。車載表示装置にカバーガラスが組み付けられるとカバーガラスはほとんど曲がらないため、曲げ強度よりも衝撃破壊強度が重要となる。しかしながら、カバーガラスの端部に微細なクラックが存在すると、その微細クラックを起点とした破損が生ずる課題があった。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、カバーガラスとして用いられた場合、表示装置へ組み付けたときの美観向上を図り、機械的強度を高めることができるガラス部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のガラス部材は、第1の主面と、第2の主面と、前記第1の主面と前記第2の主面に対して略垂直な少なくとも一つの端面と、前記第1の主面と前記端面との間に、前記第1の主面に隣接し前記第1の主面に対して略垂直な立脚面と、前記立脚面と前記端面との間に、前記端面に隣接する第1の面取り面と、前記第2の主面と前記端面との間に、前記第2の主面に隣接する第2の面取り面と、が備えられていることを特徴とする。
本発明のガラス部材の製造方法の一態様は、第1の主面と、第2の主面と、少なくとも一つの外周端部と、を備えるガラス板に対し、前記ガラス板の前記第1の主面に対して斜めである第1の傾斜研削面と、前記ガラス板の前記第1の主面に対して略垂直である平行研削面と、前記ガラス板の前記第2の主面に対して斜めである第2の傾斜研削面と、前記第1の主面および前記第2の主面に対して略垂直である端部研削面と、を備えた回転砥石を前記ガラス板の外周端部に押し付け、前記ガラス板の外周形状に沿って相対移動し研削することにより、前記第1の主面および前記第2の主面に対して略垂直である端面と、前記平行研削面により形成される 前記第1の主面と前記端面との間に前記第1の主面に隣接し前記第1の主面に対して略垂直な立脚面と、前記立脚面と前記端面との間に、前記端面に隣接する第1の面取り面と、前記第2の主面と前記端面との間に前記第2の主面に隣接する第2の面取り面と、を前記少なくとも一つの外周端部に形成するにあたり、前記端部研削面により前記端面と、前記平行研削面により前記立脚面と、前記第1の傾斜研削面により前記第1の面取り面と、前記第2の傾斜研削面により前記第2の面取り面と、を同時に形成することを特徴とする。
本発明のガラス部材によれば、カバーガラスとして用いられた場合、表示装置へ組み付けられたガラス部材の美観を向上し、機械的強度を高めることができる。
本発明のガラス部材の製造方法によれば、カバーガラスとして用いられた場合、表示装置へ組み付けられたガラス部材の美観を向上し、機械的強度を高めることができるガラス部材を製造できる。
本発明のガラス部材の段差加工面、面取り面を拡大した実施形態の一例を示す、概略断面図である。 図1の要部拡大図である。 本発明のガラス部材の実施形態の一例を示す概略平面図である。 本発明のガラス部材の製造方法の一例、及び、第1の傾斜研削面を備える回転砥石の概略断面図の一例を示す図である。 本発明のガラス部材の製造方法の一例、及び、曲面研削面を備える回転砥石の概略断面図の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。以下の図面において、同一のまたは対応する構成には、同一のまたは対応する符号を付して、説明を省略する。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のガラス部材の第一実施形態を示す概略断面図である。また、図2は図1の要部拡大図である。図3は、本発明のガラス部材の第一実施形態を示す概略平面図である。本発明のガラス部材20は左右対称であるが、左右非対称であってもよい。
ガラス部材20は、第1の主面10aと第2の主面10bと、第1の主面10aと第2の主面10bに対して略垂直な少なくとも一つの端面11と、第1の主面10aと端面11との間に、第1の主面10aに隣接し第1の主面10aに対して略垂直な立脚面12と、立脚面12と端面11との間に、端面11に隣接する第1の面取り面14と、第2の主面10bと端面11との間に、端面11に隣接する第2の面取り面15と、を有する。
ガラス部材20は、端面11の仮想延長線(端面11に沿って延長した線)と第1の主面10aの仮想延長線(第1の主面10aに沿って延長した線)が交差する点(P1)と、立脚面12と第1の主面10aが交差する点(P2)を結ぶ線分の長さを第1面取り加工幅(d1)としたとき、第一面取り加工幅(d1)が略一定である。第一面取り加工幅(d1)は、ガラス部材20の外周端部全周にわたって略一定であるが、ガラス部材20の少なくとも一辺が略一定であってもよい。
主面(10a、10b)は、通常、略矩形状である。矩形状とは、正方形状や長方形状をいい、コーナー部分が丸みを帯びた形状を含む。主面(10a、10b)の形状に制限はなく、楕円状、円状などであってもよいし、三角形状などの多角形状であってもよい。ガラス部材20の形状は用途や表示装置の形状に応じて任意に変更できる。また、第1の主面10aは、表示装置に組み込まれた状態において視認者側になる。表示装置への組み込み形態によっては、第2の主面10bが視認者側となるように組み込まれてもよい。
端面11は、第1の主面10aと第2の主面10bに対して略垂直な面であって、平面視(板厚方向視)において第1の主面10aと第2の主面10bの中心よりも外方に位置する。端面11が主面に対して略垂直な面であることにより第1の主面または第2の主面(10a、10b)に対して垂直な方向からの衝撃に対し良好な耐衝撃性が得られる。なお、端面11は、第1の主面10aと第2の主面10bに対して略垂直な面である限り、曲面であってもよいし、平坦面と曲面の組合せで構成されてもよい。
立脚面12は、第1の主面10aと第1の面取り面14との間に、第1の主面10aに隣接し第1の主面10aに対し略垂直に形成される。なお、立脚面12は平坦面であり、第1の主面10aと第2の主面10bに対して略垂直な面である。立脚面12は、例えば矩形状の第1の主面10aの4辺に対応して4つ設けられてもよいし、一つのみ設けられてもよく、その設置数は特に限定されない。
立脚面12の高さ(H)は、立脚面12と第1の主面10aが交差する点(P2)と、立脚面12と第1の面取り面が交差する点を結んだ長さである。第1の主面10aから第2の主面10bの方向におけるガラス板10の板厚(t)において、H=0.04×t以下であることが好ましい。立脚面12の高さ(H)が、H=0.04×t以下であることで、ガラス部材20を表示装置に組みつけた際に、立脚面が目立たないため美観を向上させることができる。一方、Hが0.04×t以上であると、立脚面12が目立つため美観が悪化する。
立脚面12の高さ(H)は、0.01〜0.1mmである。立脚面12の高さ(H)が0.01〜0.1mmであることで、ガラス部材20を表示装置に組みつけた際の美観を向上させることができる。一方、立脚面12の高さ(H)が0.01mm以下であると、第1面取り加工幅(d1)が視認され難くなり、ガラス部材20の外周端部の美観が悪化する。立脚面12の高さ(H)が0.1mm以上であると、立脚面12が目立つため美観が悪化する。
立脚面12は、第1の主面10aに対して略垂直であることによって、表示装置に組み付けた際、立脚面12において表示領域からの光が局所的に反射することによる視認性の悪化を抑制することができる。
第1の面取り面14、および、第2の面取り面15は、端面11に対して斜めの平坦面である。なお、本発明の実施形態の一例を示す図1および図2では、第1の面取り面14、及び、第2の面取り面15は平坦面で示されているが、平坦面と曲面の組合せや曲面のみで構成されてもよい。すなわち、C面取りであってもR面取りであってもよい。曲面は、例えば円弧面、異なる曲率半径を有する複数の円弧面からなる弧面、または、楕円弧面などであってもよい。
端面11と第1の面取り面14との境界部、及び、端面11と第2の面取り面15との境界部の少なくとも一つが曲面に面取りされてもよい。
第1面取り加工幅(d1)は、0.1mm以上である。第1面取り加工幅(d1)が0.1mm以上であると、第1の主面10aに対して垂直な方向からの衝撃、または、第2の主面10bに対して垂直な方向からの衝撃に対して良好な耐衝撃性が得られる。また、第1面取り加工幅(d1)の上限値は、特に限定されないが、例えばガラス部材20が板厚方向中心面に対して対称な形状である場合、ガラス部材20の板厚の1/2未満であればよく、第1面取り加工幅(d1)は1.2mm以下であり、好ましくは1.0mm以下、さらに好ましくは0.7mm以下、特に好ましくは0.5mm以下である。
ガラス部材20は、端面11の仮想延長線と第2の主面10bの仮想延長線(第2の主面10bに沿って延長した線)が交差する点(P3)と、第2の面取り面15と第2の主面10bが交差する点(P4)を結ぶ線分の長さを第2面取り加工幅(d2)とするとき、第2面取り加工幅(d2)は、0.1mm以上である。第2面取り加工幅(d2)が0.1mm以上であると、第1の主面10aに対して垂直な方向からの衝撃、または、第2の主面10bに対して垂直な方向からの衝撃に対して良好な耐衝撃性が得られる。また、第2面取り加工幅(d2)の上限値は、特に限定されないが、例えばガラス部材20が板厚方向中心面に対して対称な形状である場合、ガラス部材20の板厚の1/2未満であればよく、第2面取り加工幅は1.2mm以下であり、好ましくは1.0mm以下、さらに好ましくは0.7mm以下、特に好ましくは0.5mm以下である。
第1面取り加工幅(d1)が略一定であることにより、ガラス部材20を平面視(板厚方向視)で視た際において、ガラス部材20の端部の美観が向上する。特に、ガラス部材20の外周端部が視認できるように表示装置に組み付ける場合、顕著に美観が向上する。さらに、ガラス部材20の外周端部に形成される第1面取り加工幅(d1)が略一定であり、かつ、立脚面12が第1の主平面10aに対して略垂直であることで、ガラス部材20の外周端部が直線で形成されるため美観が向上する。(図3を参照)
第1面取り加工幅(d1)と第2面取り加工幅(d2)が、d1≦d2であることにより、第2の主面10b側に位置する表示パネルの表示領域に影響することなく、表示領域を有効に確保することができる。
なお、表示領域への影響が実用上無視できる場合は、d1>d2であっても差支えない。
本発明のガラス部材は、ガラス表面層に圧縮応力層が形成された化学強化ガラス、物理強化ガラス等の強化ガラスが用いられる。なかでも、ガラス部材の加工容易性、強度、コスト等の観点から、化学強化ガラスが好ましい。
ガラス部材20を構成するガラス板10のガラス組成としては、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス(SiO−Al−NaO系ガラス)等が挙げられるが、なかでも、化学強化により十分な圧縮応力値を得ることができることから、アルミノシリケートガラスが好ましい。
ガラス部材20の表面には、圧縮応力層が形成される。圧縮応力層の深さは10μm以上であり、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上である。圧縮応力層は第1の主面10aと第2の主面10bの少なくとも一面に備える。機械的強度の観点から、第1の主面10aと第2の主面10bの両面に圧縮応力層が形成されることが好ましい。
また、化学強化ガラスであるガラス部材20の圧縮応力層における圧縮応力値は、550MPa以上であり、好ましくは600MPa以上であり、より好ましくは650MPa以上であり、さらに好ましくは700MPa以上であり、特に好ましくは750MPa以上である。
ガラス部材20に用いられる、このような化学強化ガラスとしては、例えば、化学強化処理に特に適したアルミノシリケートガラス(例えば「ドラゴントレイル(登録商標)」)に化学強化処理を施した化学強化ガラスが挙げられる。
ガラス板10に化学強化処理を施して化学強化ガラスを得る方法は、典型的には、ガラス板10をKNO溶融塩に浸漬し、イオン交換処理した後、室温付近まで冷却する方法が挙げられる。KNO溶融塩の温度や浸漬時間などの処理条件は、表面圧縮応力及び圧縮応力層の厚さが所望の値となるように設定すればよい。
なお、ガラス部材20を構成するガラス板10のガラス組成としては、例えば、モル%表示で、SiOを50〜80%、Alを1〜20%、NaOを6〜20%、KOを0〜11%、MgOを0〜15%、CaOを0〜6%およびZrOを0〜5%含有するガラス組成が挙げられる。
ガラス板10は、フロート法、フュージョンダウンドロー法、リドロー法、プレス法などで成形され、その成形方法は特に限定されない。
視認者側に面する第1の主面10aの周縁、または、表示装置側に対抗する第2の主面10bの周縁には、着色層が設けられていてもよい。着側層は、インク等の着色材料により印刷や塗布することにより設けることができる。また、主面10bの側には、タッチパネル機能を付与するための導電膜等が設けられていてもよい。
視認者側に面する第1の主面10aには、防眩機能、反射防止機能、防汚機能を付与する構造や薄膜が設けられていてもよい。
ガラス部材20の板厚は、0.5〜2.5mmである。ガラス部材20の板厚が0.5mm未満であると、表示装置のカバーガラスとして、強度が不十分となり耐衝撃性が低下するおそれがある。一方、板厚が2.5mm超であると、表示装置のカバーガラスとしては厚くなりすぎてしまい、設計上の観点から表示装置用途には不向きとなる。
ガラス部材20の板厚は、0.6〜2.0mmが好ましく、1.1〜2.0mmがより好ましい。ガラス部材20の大きさは、例えば長辺:100〜800mm、短辺:40〜300mmがあげられる。
本実施形態のガラス部材は、車載表示装置用のガラス基板またはカバーガラスに有用であるが、表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)、有機ELディスプレイ、タッチパネルディスプレイなどを含み、用途は特に限定されず、車載表示装置以外の用途に用いてもよい。
<加工方法>
ガラス板10に面取り面と立脚面を形成する方法としては、砥石を高速回転させて行う研削加工によりおこなう。研削加工は砥石の形状を工夫することで、ガラス板10に形成する面取り面(14,15)と端面11とを同時に形成しつつ、第1面取り加工幅(d1)を所望の寸法にすることができる。
ガラス部材20を表示装置のカバーガラスとして用いる際、ガラス部材20の外周端部に所望寸法の第1面取り加工幅(d1)で第1の面取り面14が形成されていることにより、表示装置筐体にガラス部材20を組み付けた際の美観が向上する。
立脚面12を形成する方法として、ガラス板10の第一の主面10aと端面11との角部を除去して第1の面取り面14を形成後、立脚面12を研削処理により形成してもよい。本発明では、所望の第1面取り加工幅(d1)を得るために、回転砥石を複数の加工面(30,31,32、34)(31,32,33、34)を備える形状とすることで、一度の研削加工によって、容易に略一定の第1面取り加工幅(d1)を有する第1の面取り面14を形成することができる。
端面11、面取り面(14、15)、立脚面12は、ガラス板10を回転砥石で研削して形成される。まず、ガラス板10は吸着テーブル16の固定面に固定される。吸着テーブル16の固定面は平坦面である。砥石は砥石表面に砥粒を含み、砥粒の種類は、例えばアルミナ(Al)や炭化ケイ素(SiC)、ダイヤモンドである。砥粒の粒度(JIS R6001:研削砥石用研磨材の粒度)は、研削時の損傷を抑えるため、例えば#1000である砥粒を用いて研削する。研削効率を高めるため、例えば、粒度が#200〜1000である砥粒を用いてもよい。
次に、回転砥石の砥粒を含む加工面をガラス板10の外周端部に所定量押し付け、ガラス板10の外周形状に沿って相対移動させることで、ガラス板10に端面11、面取り部(14、15)、および、立脚面12を形成する。研削時に水などの冷却液を用いるなど、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各種の研削条件を選択してよい。
回転砥石の加工面形状は、図4に示すとおり、ガラス板10の第1の主面10aに対して斜めである第1の傾斜研削面30と、ガラス板10の第1の主面10aに対して略垂直である平行研削面31と、ガラス板10の第2の主面10bに対して斜めである第2の傾斜研削面32と、第1の主面10aおよび第2の主面10bに対して略垂直である端部研削面34と、を備える。回転砥石が図4に示すような加工面形状を備えることで、前記第1の主面10aおよび前記第2の主面10bに対して略垂直である端面11と、前記平行研削面31により形成される前記第1の主面10aと前記端面11との間に前記第1の主面10aに隣接し前記第1の主面10aに対して略垂直な立脚面12と、前記立脚面12と前記端面11との間に、前記端面11に隣接する第1の面取り面14と、前記第2の主面10bと前記端面11との間に前記第2の主面10bに隣接する第2の面取り面15と、を前記少なくとも一つの外周端部に形成するにあたり、前記端部研削面34により前記端面11と、前記平行研削面31により前記立脚面12と、前記第1の傾斜研削面30により前記第1の面取り面14と、前記第2の傾斜研削面32により前記第2の面取り面15と、を同時に形成することができる。なお、図4に示す回転砥石の加工面形状によれば、第1の面取り面14をC面取り加工することができる。
回転砥石の加工面形状の別の形態としては、図5に示すとおり、ガラス板10の第1の主面10aに対して曲面である曲面研削面33と、ガラス板10の第1の主面10aに対して略垂直である平行研削面31と、ガラス板10の第2の主面10bに対して斜めである第2の傾斜研削面32と、第1の主面10aおよび第2の主面10bに対して略垂直である端部研削面34と、を備える。
回転砥石が図5に示すような加工面形状を備えることで、
ガラス板10の第1の主面10aに対して曲面である前記曲面研削面33により前記第1の面取り面14を曲面とすることができる。
前記端部研削面34により前記端面11と、前記平行研削面31により前記立脚面12と、前記曲面研削面33により曲面である前記第1の面取り面14と、前記第2の傾斜研削面32により前記第2の面取り面15と、を同時に形成することができる。なお、図5に示す回転砥石の加工面形状によれば、第1の面取り面14をR面取り加工することができる。
なお、図4および図5において、ガラス板10の外周端部に相対する回転砥石の加工面形状の一部を模式的に太線で示している。回転砥石の加工面形状は、求められる面取り面形状に合わせて本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。図4は第1の傾斜研削面30を備える回転砥石の概略断面図を示し、図5は曲面研削面33を備える回転砥石を用いた場合を示している。
第1の傾斜研削面30または曲面研削面33と、平行研削面31と、第2の傾斜研削面32と、端部研削面34と、を備える回転砥石を吸着テーブル16の固定面に対して平行方向に所定量押し付け、ガラス板10の外周形状に沿って相対移動することによって、端面11と、面取り面(14、15)と、を形成すると同時に、立脚面12を形成することができる。
第1の傾斜研削面30または曲面研削面33と、平行研削面31と、第2の傾斜研削面32と、端部研削面34と、を備える回転砥石により研削をおこなうことにより、ガラス板10を固定する吸着テーブル16の固定面の平坦度やガラス板10の板厚などの製造公差等によらず、略一定の第1面取り加工幅(d1)を有する第1の面取り面14を形成することができる。また、同じ仕様のガラス部材20を連続的または間欠的に多数枚製造する場合であっても、略一定の第1面取り加工幅(d1)を有する第1の面取り面14を安定して形成できる。
吸着テーブル16の平坦度がよければ、第1面取り加工幅(d1)をより精度よく形成することができる。吸着テーブル16の平坦度を高めることに加え、ガラス板10の板厚の精度や平坦度が高ければさらに寸法精度を高めることが可能であるため、回転砥石による研削加工前に、ガラス板10の表裏面に対して平坦化処理をおこなってもよい。
本発明のガラス部材は、表示装置を保護するためのカバーガラスとして、特に自動車などの車両に搭載されるカーナビゲーション装置などの表示装置、速度計などの計器を表示する装置、車両の各種機能を操作する操作パネル等に有用である。
10 ガラス板
10a 第1の主面
10b 第2の主面
11 端面
12 立脚面
14 第1の面取り面
15 第2の面取り面
16 吸着テーブル
20 ガラス部材
30 第1の傾斜研削面
31 平行研削面
32 第2の傾斜研削面
33 曲面研削面
34 端部研削面

Claims (11)

  1. 第1の主面と、第2の主面と、
    前記第1の主面と前記第2の主面に対して略垂直な少なくとも一つの端面と、
    前記第1の主面と前記端面との間に、前記第1の主面に隣接し前記第1の主面に対して略垂直な立脚面と、
    前記立脚面と前記端面との間に、前記端面に隣接する第1の面取り面と、
    前記第2の主面と前記端面との間に、前記第2の主面に隣接する第2の面取り面と、
    が備えられたガラス部材。
  2. 前記端面の仮想延長線と前記第1の主面の仮想延長線が交差する点(P1)と、前記立脚面と前記第1の主面が交差する点(P2)を結ぶ線分の長さを第1面取り加工幅(d1)としたとき、前記第1面取り加工幅(d1)が略一定である請求項1に記載のガラス部材。
  3. 前記端面の仮想延長線と前記第2の主面の仮想延長線が交差する点(P3)と、前記第2の面取り面と前記第2の主面が交差する点(P4)を結ぶ線分の長さを第2面取り加工幅(d2)とするとき、d1≦d2である請求項1または2に記載のガラス部材。
  4. 前記立脚面の高さ(H)は、前記第1の主面から前記第2の主面の方向における前記ガラス部材の板厚(t)において、H=0.04×t以内である請求項1〜3のいずれかに記載のガラス部材。
  5. 前記第1面取り加工幅(d1)が0.1〜1.2mmである請求項1〜4のいずれかに記載のガラス部材。
  6. 前記第2面取り加工幅(d2)が0.1〜1.2mmである請求項1〜5のいずれかに記載のガラス部材。
  7. 前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一面に、化学強化層を有する請求項1〜6のいずれかに記載のガラス部材。
  8. 前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一面に、反射防止層、防眩層、防汚層のいずれか少なくとも一つの機能層を有する請求項1〜7のいずれかに記載のガラス部材。
  9. 表示装置のカバーガラスとして用いられることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のガラス部材。
  10. 車載表示装置のカバーガラスとして用いられることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のガラス部材。
  11. 第1の主面と、
    第2の主面と、
    少なくとも一つの外周端部と、
    を備えるガラス板に対し、
    前記ガラス板の前記第1の主面に対して斜めである第1の傾斜研削面と、
    前記ガラス板の前記第1の主面に対して略垂直である平行研削面と、
    前記ガラス板の前記第2の主面に対して斜めである第2の傾斜研削面と、
    前記第1の主面および前記第2の主面に対して略垂直である端部研削面と、
    を備えた回転砥石を前記ガラス板の外周端部に押し付け、前記ガラス板の外周形状に沿って相対移動し研削することにより、
    前記第1の主面および前記第2の主面に対して略垂直である端面と、
    前記平行研削面により形成される 前記第1の主面と前記端面との間に前記第1の主面に隣接し前記第1の主面に対して略垂直な立脚面と、
    前記立脚面と前記端面との間に、前記端面に隣接する第1の面取り面と、
    前記第2の主面と前記端面との間に前記第2の主面に隣接する第2の面取り面と、
    を前記少なくとも一つの外周端部に形成するにあたり、
    前記端部研削面により前記端面と、
    前記平行研削面により前記立脚面と、
    前記第1の傾斜研削面により前記第1の面取り面と、
    前記第2の傾斜研削面により前記第2の面取り面と、
    を同時に形成する
    ことを特徴とするガラス部材の製造方法。
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