JP2018016443A - シート整合装置およびこれを備えるシート後処理装置 - Google Patents

シート整合装置およびこれを備えるシート後処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送される用紙に対する搬送方向の整合を簡単な構成で行えるシート整合装置を提供すること。
【解決手段】搬送方向にずれた状態の用紙S1〜S3が重なってなる用紙束がローラー対50によりストッパー53に向けて搬送される。用紙S1の先端4がストッパー53に当たった状態で、ローラー対50のニップ503を通過した直後の用紙S1の後端5にローラー501の突起513が係合する。ローラー501とストッパー53との間の最短距離βと用紙Sの搬送方向長さPとはβ<Pの関係があるので、用紙S1の後端5と突起513との係合が維持され、用紙S1の後端5がローラー501から受ける回転力によりローラー501の外周面に沿って回転方向下流に誘導され、用紙S1に撓み5bが形成される。この撓み5bを解消しようとする復元力が用紙S1に生じ、その復元力が用紙S1の先端4をストッパー53に押し付ける。
【選択図】図10

Description

本発明は、シートを整合するシート整合装置およびシート後処理装置に関する。
プリンターなどの画像形成装置で実行されたプリントジョブにより画像形成装置から出力されたシートを1枚ずつトレイに搬送して、複数枚のシートをトレイ上で積載収容した後、そのシート束を搬送方向に整合する処理を行い、整合後のシート束を例えばステープル綴じしたり2つ折りしたりする処理を行うシート後処理装置が開発されている。
このようなシート後処理装置において、1部目、2部目・・というように複数の部数のシート束に対して順番にステープル綴じを行っていく場合、トレイ上で現にn部目のシート束に対するステープル綴じ処理の実行中には、次の(n+1)部目の各シートを当該トレイに搬送することができない。このような場合、n部目のシート束がトレイから排出されるまでの間、画像形成装置側で(n+1)部目の各シートに対するプリントジョブを一旦停止する構成をとることができるが、プリントジョブの生産性が低下する。
特許文献1には、シート後処理装置内に2つの処理トレイFとGを設け、画像形成装置から1枚ずつ出力された各シートを処理トレイF上で重ねて束にした後、そのシート束を処理トレイFからGに搬送して、処理トレイG上で整合後、ステープル綴じを行う構成が開示されている。
この構成をとれば、処理トレイG上のn部目のシート束に対してステープル綴じの実行中に、(n+1)部目の各シートを処理トレイFに一時的に滞留させておき、n部目のシート束がステープル綴じ後に処理トレイGから排出されると、滞留させていた(n+1)部目のシート束を処理トレイFからGに搬送することができ、プリントジョブの生産性を低下させずに、ステープル綴じや2つ折りなどの処理を行うことが可能になる。
特開2008−63063号公報
しかしながら、特許文献1では、処理トレイFから処理トレイGに搬送された(n+1)部目のシート束を搬送方向先端側と後端側のそれぞれから一対の整合部材で挟んだ状態でシート束の後端を叩くように後端側の整合部材を移動させる動作を行うことにより、シート束を搬送方向に整合する構成をとっている。
このため、一対の整合部材でシート束を挟み且つシート束の後端を叩くように整合部材を移動させる機構をステープル綴じや2つ折りする機構と一緒に配置する必要から装置が複雑になり、また処理トレイG上にシート束を収容してからでなければ整合を開始できないことから整合終了までに時間を要するという問題がある。
このような問題は、画像形成装置から出力された画像形成後のシートを整合する構成に限られず、画像形成装置とは別の装置からのシートを整合する構成にも同様に生じ得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、整合を簡単な構成で整合時間の短縮も図ることが可能なシート整合装置およびこれを備えるシート後処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係るシート整合装置は、搬送されるシートに対して搬送方向の整合を行うシート整合装置であって、搬送方向長さが同じサイズの複数枚のシートを重ねた状態で、重ねた順番に各シートの搬送方向先端を後端側に段階的にずらした状態のシート束にして搬送する搬送手段と、前記搬送されるシート束を挟持搬送する第1と第2の回転体からなる回転体対と、前記回転体対により搬送されるシート束の搬送方向前方に配され、当該シート束の各シートの搬送方向先端を前記回転体対に対して同じ位置で受け止めるストッパーと、前記回転体対を通過後のシート束の搬送方向後端側を収容する収容部と、を備え、前記各シートをずらした状態のシート束における搬送方向先頭のシートの後端が前記回転体対のニップを通過する際に当接していた回転体を第1回転体としたとき、前記第1回転体の外周面と前記ストッパーとの間の最短距離が前記シートの搬送方向長さよりも短くなる関係を満たし、前記第1回転体には、当該第1回転体と一体で回転し、前記ニップを通過したシートごとに、先端が前記ストッパーで受け止められたシートの後端に係合して、当該シートの後端を前記ニップから当該第1回転体の外周面に沿って回転方向下流に誘導して前記収容部に収容させる誘導部が設けられていることを特徴とする。
また、前記回転体対のニップと前記ストッパーとの間の搬送距離が前記シートの搬送方向長さよりも長いとしても良い。
さらに、前記搬送手段は、前記各シートをずらした状態のシート束を一時的にバッファリングするバッファリング部を含むとしても良い。
また、前記第1回転体が駆動側であり、前記第2回転体が従動側であるとしても良い。
さらに、前記第1回転体は、前記シートよりも高い摩擦係数を有する高摩擦係数部を含み、前記高摩擦係数部が前記誘導部であるとしても良い。
ここで、前記第1回転体は、回転軸にローラー本体が取着されてなり、当該ローラー本体の外周面における軸方向端部に回転方向に沿って間隔をあけて配される複数の突起が設けられており、前記突起が前記高摩擦係数部であるとしても良い。
ここで、前記ローラー本体は、同じ形状のものが複数個、軸方向に沿って間隔をあけて配されており、前記ローラー本体のそれぞれは、他のローラー本体と前記各突起の回転方向における位置が揃うように前記回転軸に固定されているとしても良い。
また、前記第1回転体は、ローラー本体と、これと同軸上に設けられた弾性体からなる1個以上のパドルを含み、前記パドルが前記高摩擦係数部であるとしても良い。
さらに、前記第1回転体の外周面が前記高摩擦係数部を構成するゴムからなるとしても良い。
また、前記回転体対により搬送されるシート束を、間隔をあけて対向配置された一対の第1と第2ガイドの間を通過させて前記ストッパーに導くガイド手段をさらに備え、前記第1と第2ガイドの、前記シート束の搬送方向上流側の部分の間隔をW1、これよりも下流側の部分の間隔をW2としたとき、W1>W2の関係を有し、前記間隔W1は、シートごとに当該シートの後端が前記誘導部により前記第1回転体の外周面に沿って回転方向下流に誘導されている間に当該シートの後端側に生じた撓みを収容可能な空間が形成されるような大きさに設定されているとしても良い。
本発明に係るシート後処理装置は、シート整合部により整合された後のシート束に対して後処理部により後処理を施すシート後処理装置であって、前記シート整合部として、上記のシート整合装置を備えることを特徴とする。
ここで、前記後処理部にシート束を案内するシート処理トレイを備え、前記シート処理トレイは、前記シート整合装置の収容部を兼用するとしても良い。
上記のように構成すれば、1枚のシートごとに、当該シートの先端がストッパーに当たりつつ後端が第1回転体の外周面に沿って回転方向下流に誘導される際に当該シートに撓みが形成され、その撓みにより当該シートに生じる復元力の作用により当該シートの先端をストッパーに押し付けることができる。
これにより、シート束が回転体対により搬送されつつ同時に1枚のシートごとに搬送方向の整合が施される。つまり、回転体対が搬送と整合の両方の機能を兼用するので、従来のような整合部材を移動させる複雑な機構が不要になり、またトレイ上にシート束を収容してから整合を開始する構成よりも整合に要する時間の短縮を図ることが可能になる。
プリンターとシート後処理装置の構成を示す図である。 シート後処理装置の制御部の構成を示すブロックである。 (a)と(b)は、バッファリング部による用紙のバッファリングの様子を示す図である。 (a)と(b)は、用紙のバッファリングの様子を示す別の図である。 (a)と(b)は、用紙のバッファリングの様子を示すさらに別の図である。 (a)と(b)は、用紙のバッファリングの様子を示すさらに別の図である。 2枚の用紙が重なった状態を示す図である。 用紙のバッファリングの様子を示すさらに別の図である。 3枚の用紙が重なった状態を示す図である。 (a)〜(e)は、バッファリング後の用紙束に対する縦整合の様子を時間順に示す模式図である。 対向配置される2本の搬送ローラーの一部を示す斜視図である。 用紙の後端が搬送ローラー対のニップを通過した直後の様子を示す拡大模式図である。 バッファリング/整合処理の内容を示すフローチャートである。 用紙バッファリング処理のサブルーチンの一部の内容を示すフローチャートである。 用紙バッファリング処理のサブルーチンの残りの部分の内容を示すフローチャートである。 (a)と(b)は、搬送ローラー対の変形例の構成を示す図である。
以下、本発明に係るシート整合装置およびこれを備えるシート整合装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(1)全体構成
図1は、画像形成装置の一例としてのプリンター1と、シート整合装置を含むシート後処理装置2との構成を示す図である。
<プリンター1の構成>
同図に示すように、プリンター1は、作像部10と、給送部11と、定着部12などを備え、シート上に画像を形成する。
給送部11は、給紙カセット13に収容されたシート、ここでは用紙Sを繰り出しローラー14により搬送路19に繰り出し、繰り出された用紙Sを矢印Aで示す方向に搬送ローラー15により作像部10に搬送する。
作像部10は、電子写真方式により感光体ドラム上にトナー像を形成し、形成したトナー像を、給送部11からの用紙Sに転写する。
定着部12は、トナー像が転写された用紙S上にそのトナー像を加熱、加圧により定着する。定着後の用紙Sは、排出ローラー対16により排出(出力)され、シート後処理装置2に送られる。なお、プリンター1は、用紙Sに画像を形成可能であれば、電子写真方式によるものに限られず、例えばインクジェット方式によるものでも良い。
<シート後処理装置2の構成>
シート後処理装置2は、プリンター1から出力された用紙Sに対する後処理として、ステープル綴じと、2つ折り(中折り)と、ステープル綴じと2つ折りを組み合わせた中綴じの各機能を選択して実行可能であり、用紙搬送部21と、切替爪22と、用紙排出部23と、ステープラー部24と、バッファリング部25と、用紙折り部26と、制御部27とを備える。なお、後処理を実行しない通常モードも選択可能になっている。
通常モードが選択された場合、プリンター1から出力された用紙Sに対して後処理を施すことなく、用紙Sが搬送ローラー対31、32により搬送路2aに沿って矢印Bで示す方向に搬送され、搬送先が切替爪22により搬送路2bに切り替えられた状態で、搬送ローラー対33、34により搬送路2bに沿って矢印Cで示す方向に搬送され、排紙トレイ91に積載される。
ステープル綴じ機能を実行するステープルモードが選択された場合、搬送路2a上の用紙Sの搬送先を切替爪22により搬送路2cに切り替え、用紙Sを搬送ローラー対35により搬送路2cに沿って矢印Dで示す方向に搬送してステープラー部24に送る。
ステープラー部24は、ステープルユニット41とステープルトレイ42と整合部材43を備える。
ステープルトレイ42は、搬送路2cから送られて来る用紙Sを収容する。整合部材43は、ステープルトレイ42上に用紙Sを1枚収容するごとに、用紙Sの幅方向(用紙搬送方向とは直交する方向)に整合する。ステープルユニット41は、ステープルトレイ42上における整合後の用紙束に対してステープル針によりステープル綴じを施す。ステープル綴じ後の用紙束は、ステープルトレイ42上を搬送部材(不図示)により搬送されて、排紙トレイ92に積載される。
2つ折り機能を実行する折りモードが選択された場合、ステープルモード時と同様に、搬送路2a上の用紙Sの搬送先が切替爪22により搬送路2cに切り替えられる。
プリンター1から複数枚の用紙Sが1枚ずつ搬送されて来ると、1枚の用紙Sごとに、搬送ローラー対31、32を介して搬送ローラー対35により搬送路2cに沿って矢印Dで示す方向に搬送する。そして、その用紙Sの搬送方向後端(以下、「用紙Sの後端」という。)が搬送ローラー対35に至る直前に、切替ガイド38により搬送路2dに切り替えられ、搬送ローラー対35が逆転される。これにより、用紙Sの搬送方向が矢印Dとは反対の矢印Eで示す方向に反転して、用紙Sがスイッチバックされ、バッファリング部25に搬送される。
バッファリング部25は、搬送ローラー対36、37、切替ガイド38、圧縮バネ39、カム40などを備え、搬送路2d上で複数枚の用紙Sを重ねるとともに、重ねた順番に各用紙Sの搬送方向先端(以下、「用紙Sの先端」という。)を後端側に段階的にずらした状態の用紙束にして、搬送路2dに沿って矢印Fで示す方向に用紙折り部26に向けて搬送する。各用紙Sをずらした状態にする構成の詳細については後述する。
用紙折り部26は、搬送ローラー対50と、ステープラー51と、2つ折り部52と、ストッパー53と、グリッパー54などを備える。
搬送ローラー対50は、バッファリング部25から搬送されて来た用紙束をさらに搬送路2eに沿って搬送方向(矢印Gで示す方向)の下流側に搬送する。搬送路2eは、間隔をあけて配置された搬送ガイド2i(第1ガイド)と搬送ガイド2j(第2ガイド)により構成される。搬送ローラー対50により搬送される用紙束は、ガイド手段としての搬送ガイド2i、2jにより案内され、用紙束の各用紙が搬送方向前方に配置されるストッパー53で受け止められる。
各用紙Sを搬送方向にずらした状態の用紙束が搬送ローラー対50により搬送されつつ各用紙Sの先端が重なり順にそのずれ量の分だけ遅れてストッパー53で受け止められる動作の実行中に各用紙Sに対する搬送方向の整合(以下、「縦整合」という。)が実行される。この縦整合の詳細については後述する。なお、図示していないが各用紙Sに対し搬送方向とは直交する幅方向の整合を行う整合部も設けられており、縦整合に加えて幅方向の整合も実行されるようになっている。この幅方向の整合は、上記の整合部材43による整合と同じ構成による。
2つ折り部52は、折りローラー対52aと押込板52bを備える。
グリッパー54は、把持部材54a、54bを有し、整合が終了した用紙束を把持部材54a、54bにより表面側と裏面側とから挟むように把持した状態で、矢印GまたはHで示す方向に沿って移動可能に構成されている。そして、グリッパー54は、用紙束における目標の折り位置が折りローラー対52aのニップ52cと対向する位置(2つ折り位置)に来るまで用紙束を搬送ガイド2i、2jに沿って移動後、停止する。これにより、把持部材54a、54bにより把持された用紙束が搬送路2e上で静止状態になる。
押込板52bは、グリッパー54により用紙束が2つ折り位置で静止状態にされつつ折りローラー対52aを構成する各ローラーが同図に示す方向に回転した状態で、折りローラー対52aのニップ52cに向かって矢印Jで示す方向に移動して、先端部52dが用紙束の面に当接し、用紙束における目標の折り位置の部分を折りローラー対52aのニップ52cに押し込む押込動作を行う。この押込動作に同期してグリッパー54による用紙束の把持が解除される。
押込板52bの押込動作により、用紙束は、目標の折り位置の部位が先頭になった状態でニップ52cに引き込まれ、ニップ52cを通過する際に折りローラー対52aの圧力により折られて折り目が付けられる。折り目が付けられた用紙束は、折りローラー対52aの回転によりさらにその折り目を先頭に搬送され、折りローラー対52aのニップ52cを通過した後、2つ折りされた状態で排紙トレイ93に積載される。
中綴じ機能を実行する中綴じモードが選択された場合、グリッパー54で用紙束を把持するところまでは折りモードと同じ動作を行い、グリッパー54が用紙束を把持すると、その用紙束における中綴じすべき目標の綴じ位置(例えば、用紙束における搬送方向中央の位置)がステープラー51のステープル綴じ位置に来るまで用紙束を矢印GまたはHで示す方向に沿って移動した後、停止する。これによりグリッパー54により把持された用紙束が搬送路2e上で静止状態になり、ステープラー51により目標の綴じ位置にステープル綴じが施される。
このステープル綴じ後、グリッパー54により把持されたままの用紙束における目標の折り位置(ステープル綴じされた位置)が折りローラー対52aのニップ52cと対向する位置に来るまで用紙束を移動した後、停止し、以降、2つ折りと同様の動作を行う。これにより中綴じされた用紙束が排紙トレイ93に収容される。中綴じモードにおいて、ステープラー51、2つ折り部52、グリッパー54が、整合後の用紙束に対してステープル綴じや2つ折りなどの後処理を施す後処理部になる。また、整合後の用紙束を後処理部に案内する搬送ガイド2i、2jが後処理を施すためのシート処理トレイになる。
搬送ローラー対31の近傍であり搬送ローラー対31よりも用紙搬送方向上流側には、搬送路2aに沿って搬送されている用紙Sを検出するための用紙検出センサーPS1が配置されている。また、搬送ローラー対35の近傍であり搬送ローラー対35よりも用紙搬送方向上流側には、搬送路2cに沿って搬送される用紙Sを検出するための用紙検出センサーPS2が配置されている。さらに、搬送路2dの用紙搬送方向上流端付近には、搬送ローラー対35によりスイッチバックされて搬送路2dに向かって搬送されてくる用紙Sを検出するための用紙検出センサーPS3が配置されている。
また、搬送ローラー対37の近傍であり搬送ローラー対37よりも用紙搬送方向上流側には、搬送路2dに沿って搬送される用紙Sのジャム(紙詰まり)を検出するための用紙検出センサーPS4が配置されている。
各センサーは、例えば反射型の光学センサーなどが用いられるが、搬送される用紙Sを検出可能なものであれば、透過型や他の方式の検出器を用いることができる。各センサーによる検出信号は、制御部27に送られる。
制御部27は、用紙搬送部21〜用紙折り部26などの各部を統括的に制御して、通常モード、ステープルモード、折りモード、中綴じモードによる用紙Sの搬送、バッファリング、縦整合、2つ折り、ステープル綴じの各動作を円滑に実行させる。
(2)制御部の構成
図2は、制御部27の構成を示すブロックである。
同図に示すように、制御部27は、中央処理部27aと、タイマー27bと、記憶部27cを備える。
中央処理部27aは、シート後処理装置2における後処理のために所定のプログラムを実行して、用紙Sに対するステープル綴じや2つ折りなどの後処理を実行させる。また、中央処理部27aは、モーターM1〜M10、切替爪駆動アクチュエーター22aを駆動させるためのドライバー90a〜90kに対して、モーターM1〜M10、切替爪駆動アクチュエーター22aを制御するための制御信号を出力する。
ここで、駆動モーターM1は、搬送ローラー対31〜34、50、折りローラー対52aを回転駆動するために用いられる。
スイッチバックモーターM2は、搬送ローラー対35を正転と逆転に切り替え可能に回転駆動するために用いられる。
搬送モーターM3は、搬送ローラー対36を回転駆動するために用いられる。
搬送モーターM4は、搬送ローラー対37を回転駆動するために用いられる。
切替ガイド駆動モーターM5は、切替ガイド38を、搬送路2aと2cが連通する状態になる第1姿勢と搬送路2cと2dが連通する状態になる第2姿勢の一方から他方に切り替えるための駆動と後述の用紙Sのバッファリング時に回転駆動するために用いられる。
カム駆動モーターM6は、カム40を回転駆動するために用いられる。カム40は、圧縮バネ39を介して搬送ローラー対36を構成する搬送ローラー361、362(図5(a))のうち搬送ローラー362の回転軸363と対向配置されている。本実施の形態では、搬送ローラー362が搬送ローラー361に対して近づく方向と遠ざかる方向に移動可能に支持されており、カム40が半回転するごとに、搬送ローラー362が圧縮バネ39の復元力により搬送ローラー361に圧接した圧接状態と、搬送ローラー362が搬送ローラー361から離間した離間状態の一方から他方に切り替え可能になっている。例えば、図5(a)は離間状態を示し、図3(a)は圧接状態を示している。
図2に戻って、ストッパー移動モーターM7は、ストッパー53を搬送路2eに沿って駆動させるために用いられる。具体的には、搬送される用紙Sの搬送方向長さ(サイズ)に応じた位置にストッパー53を図1に示す矢印GまたはH方向に移動させる。用紙Sのサイズごとに、搬送路2e上におけるストッパー53の停止位置が予め決められており、その停止位置の情報が記憶部27cに格納されている。ストッパー53の停止位置が用紙の縦整合と関係している。その詳細については後述する。
制御部27は、搬送される用紙Sの搬送方向長さをプリンター1の制御部(不図示)から取得すると、取得した用紙Sの搬送方向長さに対応する停止位置を記憶部27cから読み出す。そして、読み出した停止位置までストッパー53をストッパー移動モーターM7の駆動により移動させた後、停止させる。このストッパー53の移動と停止は、用紙束がバッファリング部25から搬送されて来る前に終了される。
搬送モーターM8は、搬送ローラー対50を回転駆動するために用いられる。
グリッパー駆動モーターM9は、把持部材54a、54bに、相互に近づく方向または遠ざかる方向に移動させるための駆動力を付与して、把持部材54a、54bにより用紙束を把持させ、または把持部材54a、54bを用紙束から離間させる。
グリッパー移動モーターM10は、把持部材54a、54bに、搬送路2eに沿って移動させるための駆動力を付与して、把持部材54a、54bにより把持されている用紙束をステープラー51によるステープル綴じ位置または折りローラー対52aによる2つ折り位置に向けて移動させる。
切替爪駆動アクチュエーター22aは、切替爪22の駆動に用いられるアクチュエーターであり、例えばソレノイドなどからなる。なお、同図では示されていないがシート後処理装置2には、押込板52bを移動させるモーターも設けられている。具体的には、このモーターは、押込板52bをホーム位置(図1)から矢印Jで示す方向に移動させて、用紙束における目標の折り位置の部分を折りローラー対52aのニップ52cに押し込んだ後、元のホーム位置に戻させる。
タイマー27bは、用紙Sのバッファリングを行う際に搬送される用紙Sの搬送時間の計時(後述)に用いられる。
記憶部27cには、中央処理部27aが実行するプログラム、当該プログラムの実行に必要なデータ、異なる用紙サイズのそれぞれごとに上記のストッパー53の停止位置を示す情報や後述の所定時間tb、td、tfを示す情報などが記憶されている。
中央処理部27aは、プリンター1と通信可能に構成されており、プリンター1からの後処理(ステープル綴じ、2つ折り、中綴じ)の実行指示、後処理を施すべき用紙サイズ、用紙枚数、部数などの情報を受け付けて、受け付けた指示や情報に基づき後処理を実行する。なお、当該情報の入力操作をユーザーなどから受け付ける受付部をシート後処理装置2に設け、プリンター1に代えて当該受付部から当該情報を取得する構成としても良い。中央処理部27aは、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサーが含まれる。
(3)用紙のバッファリングについて
図3〜図9は、折りモードの実行の際にバッファリング部25による用紙のバッファリングの様子を時間順に示す図であり、プリンター1から順次出力された3枚の用紙S1、S2、S3を搬送方向にずれた状態で重ねた用紙束にして搬送する例を示している。ここで、3枚の用紙S1〜S3は、搬送方向長さが同じサイズの用紙とする。
図3(a)に示すようにプリンター1からまず1枚目の用紙S1が排出されると、用紙S1が搬送路2aに沿って搬送ローラー対31、32により矢印Bで示す方向に搬送される。用紙S1は、切替爪22と第1姿勢の切替ガイド38により搬送路2cに導かれ、搬送ローラー対35により矢印Dで示す方向に搬送される。同図に示す方向に搬送ローラー対35が回転することを正転といい、反対方向に回転することを逆転という。
用紙S1の後端3が搬送ローラー対35に至る直前に、図3(b)に示すように搬送ローラー対35が正転から一旦停止後、逆転に切り替えられる。この切り替えは、用紙S1の後端3が用紙検出センサーPS2により検出されてから所定時間tbを経過したことを契機に行われる。所定時間tbは、用紙S1の後端3が用紙検出センサーPS2により検出されてから搬送ローラー対35の直前に至るまでに要する時間として予め決められる。この切り替えとともに切替ガイド38が第2姿勢に切り替えられる。これにより、用紙S1がスイッチバックされて矢印Eで示す方向に搬送され、バッファリング部25に向けて搬送される。
図4(a)は、スイッチバックされた用紙S1が搬送路2dに沿って搬送ローラー対35および圧接状態の搬送ローラー対36により矢印Fで示す方向に搬送されている様子を示している。用紙S1の搬送が進み、用紙S1の先端4が搬送ローラー対37を通過した直後に、図4(b)に示すように搬送ローラー対35、36、37の回転が停止される。これにより、用紙S1の搬送が一時停止される。
搬送ローラー対35〜37の回転停止は、用紙S1の後端5が用紙検出センサーPS3により検出されてから所定時間tdを経過したことを契機に行われる。所定時間tdは、用紙S1が停止したときに、用紙S1の先端4が搬送ローラー対37と50の間に位置し、後端5が切替ガイド38の直下に位置するように、用紙Sの搬送方向長さと搬送ローラー対36、37と切替ガイド38の位置関係に応じて予め決められている。
用紙S1の搬送が停止されている状態で搬送ローラー対36が圧接状態から離間状態に切り替えられ、そして切替ガイド38が図4(b)に示す第2姿勢から反時計方向に1回転して第1姿勢で停止する。これにより、図5(a)に示すように搬送ローラー対36を構成する搬送ローラー361、362が離間した状態で用紙S1の後端5が切替ガイド38上に乗り上げた状態になる。これが1枚目の用紙S1のバッファリングの終了になる。
続いて、プリンター1から2枚目の用紙S2が出力されると、図5(b)に示すように用紙S2は、搬送ローラー対31、32により矢印Bで示す方向に搬送され、切替爪22、切替ガイド38を通過後、正転している搬送ローラー対35により搬送路2cに沿ってさらに搬送される。そして、用紙S1のときと同様の動作により、用紙S2はスイッチバックされ、バッファリング部25に搬送される。
バッファリング部25に搬送された用紙S2は、図6(a)に示すように搬送路2d上において停止状態の用紙S1の下に潜り込むようにして矢印Fで示す方向に搬送される。これにより、2枚の用紙S1とS2が重なった状態になる。用紙S2の先端6が搬送ローラー対37に至るまでの間に、搬送ローラー対36が離間状態から圧接状態に切り替えられ、搬送ローラー対36、37の回転が開始される。
これにより図6(b)に示すように2枚の用紙S1とS2が搬送方向にずれた状態で重ねられてなる用紙束がそのずれ量を維持したまま、搬送ローラー対36、37により矢印Fで示す方向に搬送される。搬送ローラー対36の圧接状態への切り替えと搬送ローラー対36、37の回転開始は、用紙S2の先端6が用紙検出センサーPS3により検出されてから所定時間tfを経過したことを契機に行われる。所定時間tfは、用紙S1とS2の搬送方向のずれ量が所定量になるように、搬送路2d上における用紙S1の停止位置に応じて予め決められている。
用紙S1、S2からなる用紙束の搬送が進み、用紙S2の先端6が搬送ローラー対37を通過した直後に、搬送ローラー対35、36、37の回転が停止される。これにより、用紙S1、S2からなる用紙束の搬送が一旦停止される。
搬送ローラー対35〜37の回転停止は、用紙S1の次に搬送されてきた2枚目の用紙S2の後端7が用紙検出センサーPS3により検出されてから所定時間tdを経過したことを契機に行われる。所定時間tdが1枚目の用紙S1だけが搬送される場合と同じ値になっているので、停止状態の用紙束における用紙S2の後端7が第2姿勢の切替ガイド38の直下に位置するようになる。
図7は、用紙S1、S2からなる用紙束が搬送ローラー対36、37に跨った状態で搬送が一時停止されている様子を示す模式図であり、用紙S1、S2と搬送ローラー対36、37以外の部材については省略されている。
図7に示すように用紙S1の先端4に対して用紙S2の先端6が後端側(搬送方向上流側)にずれており、そのずれ量ΔLと同じ長さだけ、用紙S1の後端5に対して用紙S2の後端7が搬送方向上流側にずれている状態になっている。このずれ量ΔLの大きさは、上記の所定時間tfの長さにより決められる。
用紙束の搬送が一旦停止された後、1枚目の用紙S1のときと同様に、搬送ローラー対36が圧接状態から離間状態に切り替えられ、切替ガイド38が反時計方向に1回転して第1姿勢で停止する。これにより、図8に示すように搬送ローラー対36を構成する搬送ローラー361、362が離間した状態で用紙S2の後端7が第1姿勢の切替ガイド38上に乗り上げた状態になる。なお、用紙S1の後端5は、用紙S1とS2のずれ量ΔLに相当する分だけ、用紙S2の後端7よりも先端側(搬送方向下流側)に位置することになる。これにより、1枚目の用紙S1と2枚目の用紙S2のバッファリングが終了する。
次に3枚目の用紙S3がプリンター1から出力されると、2枚目の用紙S2のときと同様に、バッファリング部25において用紙S3が用紙S2の下に潜り込むようにして搬送路2d上を搬送され、用紙S3の先端が用紙S2の先端に対して後端側にずれた状態になるように搬送される。これにより、搬送方向長さが同じサイズの3枚の用紙S1〜S3が1枚ずつ搬送されて来た場合、図9に示すように各用紙を搬送順に重ねるとともに、重ねた順番に各用紙の搬送方向先端を後端側に段階的にずらした状態の用紙束が生成され、3枚の用紙S1〜S3に対するバッファリングが終了される。
上記では3枚の用紙Sをバッファリングする場合の例を説明したが、4枚以上でも同様に各用紙Sが搬送方向にずれた状態でバッファリングされる。図5(a)で示す領域BAが搬送路2d上におけるバッファリング可能領域になる。つまり、バッファリングは、用紙束を構成する複数枚の用紙のうち先頭の用紙S1の先端4が搬送ローラー対50よりも搬送方向上流側に位置する範囲内で行われる。
(4)用紙の縦整合について
図10(a)〜図10(e)は、バッファリング後の用紙束に対する縦整合の様子を時間順に示す模式図であり、縦整合の説明に必要な部材(搬送ローラー対37、50、ストッパー53)だけを示しており、搬送ガイド2iや2jなどの他の部材については省略されている。また、3枚の用紙S1〜S3からなる用紙束の例を示している。
図10(a)は、バッファリング後の用紙束が搬送ローラー対37により矢印Fで示す方向に搬送されており、用紙束を構成する用紙S1〜S3のうち搬送方向先頭の用紙S1の先端4が搬送ローラー対50に達する前の時点を示している。
ここで、搬送ローラー対50は、駆動側の搬送ローラー501(第1回転体)と従動側の搬送ローラー502(第2回転体)が対向配置されており、搬送ローラー501の外周面と搬送ローラー502の外周面とが接している部分にニップ503が形成される。
図11は、搬送ローラー501と502の一部を示す斜視図であり、同図では搬送ローラー501と502の構成を判り易くするために搬送ローラー501と502を離間した状態で示している。
図11に示すように駆動側の搬送ローラー501は、回転軸511と複数個のローラー本体512を有し、搬送モーターM8の回転駆動力を受けて回転する。各ローラー本体512は、ここではゴムからなり、回転軸511にその軸方向Xに沿って相互に間隔をあけた位置に取着されている。
各ローラー本体512には、外周面510における軸方向Xの端部に複数個の突起513が回転方向Qに沿って一周に亘って列状に並ぶように設けられている。ローラー本体512ごとに、軸方向Xから見たときに複数の突起513が鋸歯状になるように配置されている。各突起513は、搬送ローラー501の外周面510の一部としてローラー本体512と一体に形成される。
この突起513は、後述のように縦整合を行うために、搬送ローラー対50のニップ503を通過した用紙Sの後端に係合して、用紙Sの後端を搬送ローラー501の回転力によりニップ503から搬送ローラー501の外周面510に沿って回転方向下流に誘導する用紙後端送りを行う誘導部として機能する。
本実施の形態では、複数個のローラー本体512のそれぞれに軸方向Xの一端から他端にかけて1、2、3・・というように連番を付した場合、奇数番目の各ローラー本体512が同じ形状のものであり、軸方向Xの一方端側に突起513が位置し、偶数番目の各ローラー本体512が同じ形状のものであり、軸方向Xの他方端側に突起513が位置しており、奇数番目のローラー本体と偶数番目のローラー本体とが対称形状になるように、各ローラー本体512の向きが決められている。また、各ローラー本体512は、他のローラー本体512と各突起513のローラー回転方向の位置が揃うように回転軸511に固定されている。
なお、突起513の数や配置位置は上記に限られない。例えば、それぞれのローラー本体512について各突起513が軸方向Xの一方端側(または他方端側)にのみ位置するように各ローラー本体512の向きを同じにする構成とすることもできる。また、ローラー本体512ごとに外周面510における軸方向Xの一方端側と他方端側の両方に各突起513を設ける構成とすることもできる。さらに、軸方向に長尺のローラー本体512を一つだけを有する搬送ローラー501の構成をとることもできる。
また、ローラー本体512の素材は、ゴムに限られず、例えば樹脂などの他の素材を用いることもできる。さらに、ローラー本体512は、樹脂や金属製のコロの周面にゴム層を最外層として積層したものを用いることもできる。
従動側の搬送ローラー502は、複数個のローラー本体522が回転軸521に軸方向Xに沿って相互に間隔をあけた位置に取着されてなり、各ローラー本体522には上記のような突起513が設けられていない。各ローラー本体522は、例えば樹脂またはゴムなどからなり、対向するローラー本体512の外周面510のうち突起513が設けられていない部分に接して、ニップ503を形成する。
図10(a)に戻り、搬送ローラー対50のニップ503(用紙の出口)からストッパー53(用紙を受け止める面53aの部分)までの搬送路2e上における搬送距離をα、搬送ローラー501(ローラー本体512)の外周面とストッパー53との間の最短距離をβ、用紙Sの搬送方向長さをPとしたとき、β<P<αの大小関係を満たすように、ストッパー53の停止位置が用紙サイズに応じて設定される。この停止位置の情報は、上記の記憶部27cに格納されており、バッファリング終了前にストッパー53がその決められた停止位置まで移動して停止した状態で待機する。
搬送ローラー対37は、各用紙S1〜S3が搬送方向にずれた状態の用紙束をそのずれ量を維持したまま矢印Fで示す方向に搬送する。図10(b)に示す搬送ローラー対50も同様に、用紙束をそのずれた状態のまま搬送する。
用紙束の搬送が進み(図10(c))、用紙束を構成する3枚の用紙S1〜S3のうち、搬送方向先頭の用紙S1の先端4がストッパー53に当たる直前に、上記の大小関係(P<α)から、用紙S1の後端5が搬送ローラー対50のニップ503を通過する(ニップから出る)。換言すると、用紙S1の先端4がストッパー53に当接した時点が用紙S1の後端5が搬送ローラー対50のニップ503を通過した(ニップから出た)直後ということになる。
用紙S1の後端5が搬送ローラー対50のニップ503を通過すると、用紙S1の後端5には搬送ローラー対50の外周面510からの搬送力が失われるが、図12の拡大模式図に示すように搬送ローラー501の鋸歯状の突起513が用紙S1の後端5に係合して、搬送ローラー501の回転方向(矢印Qで示す方向)の力を付与する。
図12では、一つのローラー本体512だけを示しているが、上記のように全てのローラー本体512について各突起513のローラー回転方向の位置が揃っている(周方向に同期している)ので、それぞれのローラー本体512において回転方向に同じ位置関係にある一つの突起513が同時に用紙S1の後端5に係合することになる。
用紙S1の先端4がストッパー53に当たった状態(先端4が停止状態)で用紙S1の後端5に係合した突起513により搬送ローラー501による回転力が用紙S1の後端5に作用する。この回転力が用紙S1の後端5を回転方向に沿って蹴り出す効果を得る。
用紙S1の後端5に突起513が係合したまま搬送ローラー501の回転が継続され、破線で示すように用紙S1の後端5が搬送ローラー501の突起513から受ける回転力によりその回転に連なって外周面510に沿ってローラー回転方向(矢印Qで示す方向)下流側に搬送(誘導)され始める。この用紙後端の誘導中に用紙S1の後端5とストッパー53との間の距離が用紙の長さPよりも短くなると、用紙S1の後端側に撓み(ループ)が形成され始める。
用紙後端の誘導が進むに伴って、図10(d)に示すように用紙S1の先端から後端までの間の後端側の部分5aに形成された撓み5bが搬送ガイド2jの湾曲形状により座屈することなく大きくなっていく。この撓み5bは、上記の大小関係(β<P)により用紙後端の誘導中に用紙Sの後端5と静止状態のストッパー53との間の距離が最短距離βになったときに最大になる。
本実施の形態では、図1に示すように搬送ガイド2i、2jは、間隔をあけて対向配置されているが、搬送方向上流側の端部の間隔W1がこれよりも下流側の部分の間隔W2よりも大きくなる関係を有し、大きな間隔W1により形成される空間59が用紙の撓み5bを誘発するための空間になる。換言すると、W1は、形成された撓み5bを収容可能な空間が形成されるような大きさに設定されている。
この撓み5bにより用紙S1には、自身の腰の強さによる元の真っ直ぐな姿勢に戻ろうとする復元力が生じ、その復元力が用紙S1の先端4をストッパー53に押し付ける。
上記のように搬送ローラー501の各ローラー本体512においてローラー回転方向に同じ位置関係にある一つの突起513が同時に用紙S1の後端5に係合するので、撓み5bの大きさが用紙S1の幅方向(搬送ローラー501の軸方向に相当)一方端側と他方端側とで大きな差がつくことが防止され、撓み5bにより生じる押し付け力が用紙S1の幅方向一方端側と他方端側とで大きな差がつくことも防止される。
この押し付け力により、用紙S1の先端4の幅方向全体がストッパー53にぴったりと当たった状態で揃う。これが用紙S1に対する縦整合になる。
用紙S1の後端5がニップ503を通過してから搬送ローラー501が約半回転すると、図10(e)に示すように用紙S1の後端5が搬送ローラー501の外周面510から離間して、用紙S1がその先端4がストッパー53に当たった状態で搬送ガイド2jに沿って横たわった姿勢で静止する(用紙S1に対する縦整合の終了)。この意味で、搬送ローラー501の突起513は、用紙S1の後端5をニップ503から搬送ローラー501の外周面510に沿って回転方向下流に位置する搬送ガイド2jに誘導し、後処理の際にシート束を後処理部に案内するシート処理トレイとしての搬送ガイド2jは、誘導された用紙S1の後端側の部分を収容する収容部として機能する(兼用される)。
用紙S1に対する縦整合動作に並行して、図10(d)に示すように搬送ローラー対50により用紙S2、S3が搬送されており、用紙S2の先端6が、静止状態のストッパー53に当たる位置まで搬送されると、用紙S2の先端6がストッパー53に当たった状態で、用紙S2の後端7に搬送ローラー501の突起513が係合して、搬送ローラー501の回転方向の力が付与される。これにより、用紙S1と同様に、図10(e)に示すように用紙S2の後端7が搬送ローラー501の外周面510に沿って回転方向に誘導されていき、用紙S2の後端側の部分に撓み5bが形成される。
この撓み5bの形成により、用紙S1と同様の復元力が用紙S2に生じ、その復元力が用紙S2の先端6をストッパー53に押し付ける。この押し付けにより、用紙S2の先端6がストッパー53にぴったりと当たった状態で揃う。これが用紙S2に対する縦整合になる。次の用紙S3についても用紙S1、S2と同様の撓み5bの形成による縦整合が行われる。この意味で、ストッパー53は、シート束の各シートS1〜S3の搬送方向先端を搬送ローラー対50に対して同じ位置で受け止めるストッパーとして機能し、バッファリング部25、搬送ローラー対50、ストッパー53などがシートの縦整合を行うシート整合部として機能する。
用紙S3に対する縦整合が終了すると、ストッパー53に対して搬送方向に揃った整合状態の用紙S1〜S3からなる用紙束が生成される。この用紙束に対して幅方向の整合が実行され、幅方向の整合が終了すると、整合状態が崩れることがないように上記のグリッパー54で用紙束を把持して、目標の綴じ位置や折り位置まで移動させた後、その用紙束に対してステープル綴じや2つ折りが施される。
(5)用紙のバッファリングと整合処理のフロー
図13は、用紙のバッファリングと整合を行うバッファリング/整合処理の内容を示すフローチャートであり、複数の部数の用紙束のそれぞれに順番に2つ折りを施す折りモードのジョブが実行される場合の処理内容の例を示している。この処理は、制御部27がプリンター1から用紙束の部数と各部における用紙枚数(例えば1部目が3枚、2部目が4枚など)の情報を取得して実行される。なお、折りモードでは、切替爪22が図1に示す姿勢のまま静止しているものとする。
図13に示すように、用紙束の部数nを1に設定する(ステップS1)。
そして、バッファリング処理を実行する(ステップS2)。
図14、図15は、バッファリング処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。図14に示すようにプリンター1から出力された1枚の用紙Sがシート後処理装置2に入力されたことを示す用紙受入信号が入力されると(ステップS21)、搬送ローラー対31、32を回転させるとともに搬送ローラー対35を正転させる(ステップS22)。ここで、用紙受入信号は、用紙検出センサーPS1により用紙Sの先端が検出されたことを示す信号である。
切替ガイド38の姿勢を第1姿勢にして搬送路2aと2cが連通する経路を形成させる(ステップS23)。これにより、プリンター1から出力された用紙Sが搬送路2aから2cに搬送される(図3(a))。搬送されている用紙Sの後端が用紙検出センサーPS2により検出されると、その検出時からの経過時間taを計時する(ステップS24)。この計時は、タイマー27bにより行われる。
時間taが所定時間tbに達したことを判断すると(ステップS25で「Yes」)、搬送ローラー対31、32、35を停止させ(ステップS26)、切替ガイド38を第2姿勢に切り替えて、搬送路2cと2dが連通する経路を形成させる(ステップS27)。なお、タイマー27bはリセットされる。
搬送されている用紙Sが1枚目の用紙Sであることを判断すると(ステップS28で「Yes」)、搬送ローラー対36を圧接状態にする(ステップS29)。搬送ローラー対35の逆転を開始するとともに搬送ローラー対36、37を回転させ(ステップS30)、図15に示すステップS31に移る。これにより、1枚目の用紙S1が搬送路2cからバッファリング部25の搬送路2dに搬送される(図3(b)、図4(a))。
ステップS31では、搬送路2dを現に搬送されている用紙、ここでは用紙S1の後端5が用紙検出センサーPS3により検出されてからの経過時間tcを計時する(ステップS31)。この計時は、タイマー27bにより行われる。
時間tcが所定時間tdに達したことを判断すると(ステップS32で「Yes」)、搬送ローラー対35、36、37を停止させる(ステップS33)。これにより、用紙S1は、その先端4が搬送ローラー対37のニップから搬送方向下流側に少し飛び出た状態で一旦停止される(図4(b))。なお、タイマー27bはリセットされる。
搬送中の用紙Sがn部目、ここでは1部目を構成する各用紙のうち最終紙でなければ(ステップS34で「No」)、搬送ローラー対36を圧接状態から離間状態に切り替え(ステップS35)、切替ガイド38を反時計方向に1回転して第1姿勢で停止させた後(ステップS36)(図5(a))、図14のステップS21に戻る。
ステップS21では、プリンター1から出力された2枚目の用紙S2に対する用紙受入信号が入力されると、ステップS22〜S27の各処理を1枚目の用紙S1のときと同様に実行する(図5(b))。
ステップS28では、搬送されている用紙Sが1枚目ではないと判断し(ステップS28で「No」)、図15に示すステップS37に移る。
ステップS37では、ステップS26で停止された搬送ローラー対35の逆転を開始させる。なお、現時点では上記ステップS35により搬送ローラー対36が離間状態になっている。これにより用紙S2が搬送路2d上で停止状態の用紙S1の下に潜り込むようにして搬送される(図6(a))。
搬送路2dを搬送されている用紙S2の先端6が用紙検出センサーPS3により検出されてからの経過時間teを計時する(ステップS38)。この計時は、タイマー27bにより行われる。
時間teが所定時間tfに達したことを判断すると(ステップS39で「Yes」)、搬送ローラー対36を圧接状態に切り替えるとともに搬送ローラー対36、37を回転させる(ステップS40、S41)。これにより、用紙S1とS2が搬送方向にずれた状態で重ねられてなる用紙束がそのずれ量を維持したまま搬送される(図6(b))。なお、タイマー27bはリセットされる。
ステップS41の次にステップS31に移る。ステップS31では、上記のように搬送路2dを現に搬送されている用紙、ここでは用紙S2の後端5が用紙検出センサーPS3により検出されてからの経過時間tcを計時し(ステップS31)、時間tcが所定時間tdに達すると(ステップS32で「Yes」)、搬送ローラー対35、36、37を停止させる(ステップS33)(図7)。そして、2枚目の用紙S2がn部目、ここでは1部目の最終紙でなければ(ステップS34で「No」)、ステップS35、S36を実行した後(図8)、ステップS21に戻る。
3枚目の用紙S3に対するステップS21以降の各処理を実行する。そして、3枚目の用紙S3がn部目、ここでは1部目の最終紙であれば(ステップS34で「Yes」)、ステップS35、S36をスキップして(実行せず)、リターンする。これにより、1部目の用紙束に対するバッファリングが終了する(図9)。
図13に戻ってステップS3では、搬送ローラー対37、50を回転駆動して、n部目、ここでは1部目の用紙束を用紙折り部26のストッパー53に向けて搬送する。この搬送ローラー対50による用紙束の搬送と同時に用紙束を構成する各用紙(例えばS1〜S3)に対する縦整合が1枚ごとに順番に施される(図10)。
n部目、ここでは1部目の整合後の用紙束に対する2つ折りが折りローラー対52a、押込板52bにより開始される(ステップS4)。
n部目が最終でなければ(ステップS5で「No」)、現在のnに「1」をインクリメントした値、ここでは2を新たな変数nに設定し(ステップS6)、現在のn、ここでは2部目の用紙束に対するバッファリング処理を実行する(ステップS7)。このバッファリング処理は、上記ステップS2のバッファリング処理と同じ処理である。
1部目の用紙束に対する2つ折り処理(ステップS4)の実行中に、同時並行して2部目の用紙束に対するバッファリング処理が実行される(ステップS7)。つまり、1部目の用紙束に対する2つ折り処理の実行中に、プリンター1による2部目以降の各用紙に対するプリントを停止せずに継続実行して、プリンター1から出力された2部目の各用紙がバッファリング部25にバッファリング(一時的に収容)される。バッファリングを行えない構成に比べて、プリンター1によるプリントの生産性の向上が確保される。
(n−1)部目、ここでは1部目の用紙束に対する2つ折り処理が終了したこと、すなわち2つ折り後の用紙束が排紙トレイ93に排出されたことを判断すると(ステップS8で「Yes」)、n部目、ここでは2部目の用紙束のバッファリングが終了後、搬送ローラー対37、50を回転駆動して、2部目の用紙束を用紙折り部26のストッパー53に向けて搬送する(ステップS9)。
そして、ステップS4に移り、2部目の用紙束に対する2つ折り処理を開始する。現在のn部目が最終と判断されるまで、n部目の用紙束に対するステップS4〜S9(バッファリング、整合、2つ折り)の処理を繰り返し実行する。
現在のn部目が最終と判断し(ステップS5で「Yes」)、n部目の用紙束に対する2つ折り処理が終了したことを判断すると(ステップS10で「Yes」)、バッファリング/整合処理を終了する。
以上説明したように本実施の形態では、バッファリング後の用紙束が搬送ローラー対50により搬送されつつ同時に1枚の用紙Sごとに搬送方向の整合が施される。つまり、搬送ローラー対50が搬送と縦整合の両方の機能を兼用するので、従来のような整合部材を移動させる複雑な機構が不要になり、またトレイ上に用紙束を収容してから整合を開始する構成よりも整合に要する時間の短縮を図ることが可能になる。
なお、上記では、P<αの大小関係を有する構成例を説明したが、用紙Sの撓みから生じる用紙Sの復元力により縦整合を行えれば、装置構成によって例えばαがPと等しいまたはPよりも少し小さい構成をとることも可能であろう。
本発明は、シート整合装置に限られず、シートを搬送方向に整合する方法であるとしても良い。また、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態1では、プリンター1から1枚ずつ出力された複数枚の用紙Sを重ねて用紙束にした状態で一時的に滞留させるバッファリング部25を用紙折り部26よりも用紙搬送方向上流側に配置するとしたが、これに限られない。
搬送方向長さが同じサイズの複数枚の用紙Sを重ねた状態でその重ねた順番に各用紙Sの搬送方向先端を後端側にずらした状態の用紙束を搬送可能な構成であれば良い。n部目の用紙束に対する2つ折り処理が終了後、その用紙束が用紙折り部26から排紙トレイ93に排出されるタイミングで、次の(n+1)部目の用紙束を、重ねた順番に搬送ローラー対50に搬送できる構成(搬送手段)であれば構わない。
(2)上記実施の形態では、ストッパー53を使用可能な用紙サイズに応じた異なる位置に移動可能な構成としたが、これに限られない。例えば、使用可能な用紙サイズが一つであれば、ストッパー53をその用紙サイズに応じた位置(上記の大小関係を満たす位置)に固定する構成をとることができる。
(3)上記実施の形態では、搬送ローラー501の外周面510に突起513を誘導部として設ける構成としたが、突起513に限られない。
用紙Sの後端を誘導可能なように搬送ローラー501が用紙Sよりも高い摩擦係数を有する高摩擦係数部を誘導部として含むとすることができる。上記の例では、突起513が高摩擦係数部になる。
また、例えば搬送ローラー501の外周面に凹凸がつくように粗くする表面処理を施した部分を高摩擦係数部とする構成や、用紙よりも摩擦係数が大きい材料からなる表面層を積層した搬送ローラー501における当該表面層を高摩擦係数部とすることもできる。
さらに、例えば外周面に、軸方向に沿って平行に延びる溝を複数本、ローラー回転方向に一定のピッチで設けた搬送ローラー501における当該溝を高摩擦係数部と捉えることもできる。
また、図16(a)に示すように駆動側の搬送ローラー531と従動側の搬送ローラー541からなる構成とすることもできる。
搬送ローラー531は、回転軸511に複数個のローラー本体532が軸方向Xに沿って間隔をあけて固定配置され、さらに隣り合う2つのローラー本体532の間にそれぞれのローラー本体532と間隔をあけてパドルローラー533が固定されてなる。ローラー本体532の外周面530には、突起などが設けられていない。
図16(b)は、図16(a)におけるパドルローラー533のA−A線における矢視断面図である。図16(a)、図16(b)に示すようにパドルローラー533は、ローラー本体551の周面に複数個(同図の例では24個)のパドル552がローラー回転方向に間隔をあけて設けられてなる。ローラー本体551の径は、ローラー本体532の径と同じまたは少し小さい。パドル552は、ゴムなどの弾性体からなり、高摩擦係数部を構成する。
一方、搬送ローラー541は、回転軸521に複数個のローラー本体542が軸方向Xに沿って間隔をあけて固定配置されている。ローラー本体542の外周面には、突起などが設けられていない。この搬送ローラー541は、上記の搬送ローラー502と同じものとすることができる。
搬送ローラー531の各ローラー本体532と搬送ローラー541の各ローラー本体542とは、軸方向Xに対応する位置関係にあるもの同士が接してニップ535を形成し、そのニップ535を用紙Sが通過する。
パドルローラー533は、搬送ローラー541とは接しておらず、パドル552の先端が破線で示す用紙搬送路536よりも搬送ローラー541の位置する側に少し(例えば数ミリm)飛び出している。
各パドル552は、搬送ローラーの回転軸511と同軸上に設けられており、そのうちの一つのパドル552がニップ535を通過した用紙Sの後端を捉えて(係合して)、このパドル552により用紙Sの後端が搬送ローラー531の外周面530に沿ってローラー回転方向下流側に誘導される際に、用紙の搬送方向長さPと搬送ローラー531の外周面530とストッパー53との間の距離βとが上記のβ<Pの大小関係を満たすことにより、用紙Sの後端側に撓み5bが形成されるようになる。
なお、各パドル552(高摩擦係数部)がローラー本体551に固定される構成に限られず、搬送ローラー531のローラー本体532と同軸上になるように回転軸511に固定される構成とすることもできる。また、一つのパドルローラー533におけるパドル552の数は、用紙Sの後端を捉えることができれば、図16に示す個数に限られない。例えば、搬送ローラー531の回転角の制御により、用紙Sの後端がニップ535を通過するタイミングに丁度、パドル552をその用紙Sの後端を捉えることができる角度に位置させることができるのであれば、パドルの数を1個とすることもできる。搬送ローラー531の回転軸511と同軸上に1個以上のパドルを有する構成をとることができる。
(4)上記実施の形態では、プリンター1から1枚ずつ搬送されて来る複数枚の用紙Sをシート後処理装置2の搬送路2d上で重ねさせる構成として、M枚目の用紙Sを停止させた状態で切替ガイド38を一回転させることによりM枚目の用紙Sの後端を切替ガイド38の下から上に乗せた状態に切り替えた後、(M+1)枚目の用紙Sを切替ガイド38の下を通過させて、(M+1)枚目の用紙Sの先端を、停止中のM枚目の用紙Sの下に潜らせる構成をとったが、これに限られない。例えば、1枚ずつ搬送されて来る用紙をトレイ上に積載収容する構成をとることもできる。この場合、トレイ上に積載収容された用紙束の各用紙を1枚目の先端が先頭になり、以降2枚目、3枚目・・の順にその先端が段階的に後端側にずれるようにずらし部材によりずらす構成がとられる。
(5)上記実施の形態では、搬送ローラー対50とストッパー53による縦整合後の各用紙からなる用紙束に対し、2つ折りと中綴じを実行する構成例を説明したが、後処理はこれに限られない。例えば、用紙束に対して孔をあけるパンチ処理などもあり、その処理を実行する後処理部が備えられる。
また、搬送ガイド2i、2jにおける搬送方向上流側の部分の間隔W1と、搬送方向下流側の部分の間隔W2とがW1>W2の関係を有するとしたが、これに限られない。搬送ローラー対50を通過直後の用紙Sの後端側の部分に撓み5bを形成可能な空間が確保されていれば良く、例えばW1=W2の関係でも構わない。なお、撓み5bが用紙Sの搬送方向上流側の部分に形成される構成に限られず、撓み5bによる用紙Sの復元力により縦整合が可能であれば良く、例えば搬送方向の中央部や下流側の部分に撓み5bが形成される構成とすることもできる。
さらに、バッファリングされた用紙束をストッパー53に向けて搬送する回転体対として搬送ローラー対50を用いる構成例を説明したが、これに限られず、ローラーやベルトなどの第1回転体と第2回転体からなる回転体対を用いることができる。また、第1回転体を、各シートをずらした状態のシート束における搬送方向先頭のシートの後端がニップを通過する際に当接していた駆動側の回転体(上記例では搬送ローラー501)とし、第2回転体を従動側の回転体(上記例では搬送ローラー502)としたが、両方が駆動される構成でも適用可能である。さらに、画像形成装置から出力された画像形成後のシートを整合する構成に限られず、画像形成装置とは別の装置から出力されたシートを整合するシート整合装置にも同様に適用できる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容を可能な限り、それぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、搬送されるシートに対して搬送方向の整合を行うシート整合装置に広く適用することができる。
1 画像形成装置
2 シート後処理装置
2i、2j 搬送ガイド
4、6 用紙の先端
5、7 用紙の後端
5b 撓み
25 バッファリング部
50 搬送ローラー対
53 ストッパー
59 空間
501、502、531、541 搬送ローラー
503、535 ニップ
510、530 外周面
511 回転軸
512、532 ローラー本体
P 用紙の搬送方向長さ
S 用紙
W1、W2 間隔
α 搬送ローラー対のニップとストッパーとの間の搬送距離
β 駆動側の搬送ローラーの外周面とストッパーとの間の最短距離

Claims (12)

  1. 搬送されるシートに対して搬送方向の整合を行うシート整合装置であって、
    搬送方向長さが同じサイズの複数枚のシートを重ねた状態で、重ねた順番に各シートの搬送方向先端を後端側に段階的にずらした状態のシート束にして搬送する搬送手段と、
    前記搬送されるシート束を挟持搬送する第1と第2の回転体からなる回転体対と、
    前記回転体対により搬送されるシート束の搬送方向前方に配され、当該シート束の各シートの搬送方向先端を前記回転体対に対して同じ位置で受け止めるストッパーと、
    前記回転体対を通過後のシート束の搬送方向後端側を収容する収容部と、
    を備え、
    前記各シートをずらした状態のシート束における搬送方向先頭のシートの後端が前記回転体対のニップを通過する際に当接していた回転体を第1回転体としたとき、
    前記第1回転体の外周面と前記ストッパーとの間の最短距離が前記シートの搬送方向長さよりも短くなる関係を満たし、
    前記第1回転体には、当該第1回転体と一体で回転し、前記ニップを通過したシートごとに、先端が前記ストッパーで受け止められたシートの後端に係合して、当該シートの後端を前記ニップから当該第1回転体の外周面に沿って回転方向下流に誘導して前記収容部に収容させる誘導部が設けられていることを特徴とするシート整合装置。
  2. 前記回転体対のニップと前記ストッパーとの間の搬送距離が前記シートの搬送方向長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載のシート整合装置。
  3. 前記搬送手段は、前記各シートをずらした状態のシート束を一時的にバッファリングするバッファリング部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のシート整合装置。
  4. 前記第1回転体が駆動側であり、前記第2回転体が従動側であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  5. 前記第1回転体は、前記シートよりも高い摩擦係数を有する高摩擦係数部を含み、
    前記高摩擦係数部が前記誘導部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  6. 前記第1回転体は、
    回転軸にローラー本体が取着されてなり、当該ローラー本体の外周面における軸方向端部に回転方向に沿って間隔をあけて配される複数の突起が設けられており、
    前記突起が前記高摩擦係数部であることを特徴とする請求項5に記載のシート整合装置。
  7. 前記ローラー本体は、
    同じ形状のものが複数個、軸方向に沿って間隔をあけて配されており、
    前記ローラー本体のそれぞれは、他のローラー本体と前記各突起の回転方向における位置が揃うように前記回転軸に固定されていることを特徴とする請求項6に記載のシート整合装置。
  8. 前記第1回転体は、
    ローラー本体と、これと同軸上に設けられた弾性体からなる1個以上のパドルを含み、
    前記パドルが前記高摩擦係数部であることを特徴とする請求項5に記載のシート整合装置。
  9. 前記第1回転体の外周面が前記高摩擦係数部を構成するゴムからなることを特徴とする請求項5に記載のシート整合装置。
  10. 前記回転体対により搬送されるシート束を、間隔をあけて対向配置された一対の第1と第2ガイドの間を通過させて前記ストッパーに導くガイド手段をさらに備え、
    前記第1と第2ガイドの、前記シート束の搬送方向上流側の部分の間隔をW1、これよりも下流側の部分の間隔をW2としたとき、W1>W2の関係を有し、
    前記間隔W1は、シートごとに当該シートの後端が前記誘導部により前記第1回転体の外周面に沿って回転方向下流に誘導されている間に当該シートの後端側に生じた撓みを収容可能な空間が形成されるような大きさに設定されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  11. シート整合部により整合された後のシート束に対して後処理部により後処理を施すシート後処理装置であって、
    前記シート整合部として、請求項1〜10のいずれか1項に記載のシート整合装置を備えることを特徴とするシート後処理装置。
  12. 前記後処理部にシート束を案内するシート処理トレイを備え、
    前記シート処理トレイは、前記シート整合装置の収容部を兼用することを特徴とする請求項11に記載のシート後処理装置。
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