JP2018016382A - 包装袋 - Google Patents

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貴之 篠原
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美沙子 神谷
秀紀 浅井
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秀紀 浅井
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Katsuhiko Nishikawa
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Abstract

【課題】包装袋内にトレーを装入することなく、菓子類等をバラ状態で収容でき、開封後は容器として利用可能な包装袋を提供することにある。【解決手段】表側シート20と裏側シート30からなり周縁に周縁接合部40を備え、表側シートと裏側シートが周縁接合部より剥離可能に接合されている包装袋100であって、裏側シートが、第一シート3aと第二シート3bからなる積層シートにより構成され、第一シートと第二シートの間に相互に連通する複数の空気室3cと、空気室と外部を連通する空気導入口とを備え、空気室が第一シートと第二シートが固着された積層固着部3eで区画されている。【選択図】図2

Description

本発明は、スナック菓子、クッキー、ビスケット、チョコレート菓子、あられ、おつまみ等をバラ状態で収容する包装袋に関し、詳しくは開封された包装袋がそのまま容器になる包装袋に関する。
従来、スナック菓子、クッキー、ビスケット、チョコレート菓子、あられ、おつまみ等の菓子類は四方シール袋、ガセット袋、ピロー袋、自立袋等の種々の形態の包装袋で包装されている。また、菓子類がバラ状態では壊れ易いときには合成樹脂製のトレーに陳列したままで包装袋内に装入し包装することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
包装袋にトレーが装入されていない場合、一人で食するときには不都合はないが、多人数で食するときにはお皿等の容器を準備し、容器に包装袋の菓子類を移し替えなければならず、面倒なものである。特に野外等において多人数で食する場合には容器を持参しなければならず不便なものである。
一方、特許文献1のようにトレーが装入されている場合、前記のような面倒や不便はないが、開封する際、トレーが装入されているため、開封の引き裂き片がトレーに引っ掛かり、スムーズに開封できないことがしばしば発生している。また、食した後、包装袋の廃棄に際し、容器包装リサイクル法等の関係で容器包装の分別回収が義務付けられ、包装袋とトレーに分けて廃棄する必要があり、消費者にとって分別回収は手間暇がかかるものである。
実公平4−26329号公報
そこで本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは包装袋内にトレーを装入することなく、菓子類等をバラ状態で収容でき、開封後は容器として利用可能な包装袋を提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、表側シートと裏側シートからなり周縁に周縁接合部を備え、前記表側シートと前記裏側シートが前記周縁接合部より剥離可能に接合されている包装袋であって、前記裏側シートが、第一シートと第二シートからなる積層シートにより構成され、前記第一シートと第二シートの間に相互に連通する複数の空気室と、前記空気室と外部を連通する空気導入口とを備え、前記空気室が前記第一シートと前記第二シートが固着された積層固着部で区画されていることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の包装袋において、前記空気導入口には、逆止弁を備え、前記逆止弁は、前記空気室に空気を導入することができ、前記空気室に導入された空気が前記空気室から外部へ流れることを遮断することを特徴とするものである。
また、請求項3記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の包装袋において、前記裏側シートに備える複数の前記空気室が、前記裏側シートの中心位置に中央空気室が配置され、前記中央空気室を中心に放射線状に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の包装袋において、前記空気室が、外側から前記中央空気室に向かって、順に大きい面積の空気室から小さい面積の空気室になるように配列されていることを特徴とするものである。
また、請求項5記載の本発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の包装袋において、前記包装袋の前記周縁接合部に前記表側シートと前記裏側シートが未接合とされた摘み部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の包装袋。
本発明の包装袋は、包装袋内にトレーを装入することなく、菓子類等をバラ状態で収容でき、開封性に優れ、さらに開封後は容器として利用できる優れた利便性を有する。
本発明に係る包装袋の第一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 本発明に係る包装袋の逆止弁の断面図である。 本発明に係る包装袋の使用状態の説明図である。 本発明に係る包装袋の第二実施形態を示す平面図である。 本発明に係る包装袋の第三実施形態を示す平面図である。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明に係る包装袋の第一実施形態を示す平面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図、図4は本発明に係る包装袋の逆止弁の断面図、図5は本発明に係る包装袋の使用状態の説明図、図6は本発明に係る包装袋の第二実施形態を示す平面図、図7は本発明に係る包装袋の第三実施形態を示す平面図であり、図中の100、200、300は包装袋、20は表側シート、30は裏側シート、3aは第一シート、3bは第二シート、3cは空気室、3dは中央空気室、3eは積層固着部、3fは空気導入部、3gは弁体シート、40は周縁接合部、4aは収納部、50は空気導入口、60は逆止弁、70は摘み部、80は内容物をそれぞれ示す。
図1は本発明に係る包装袋の第一実施形態を示す平面図である。図1に示すように包装袋100は、中心位置に中央空気室3dが配置されている。複数の空気室3cは中央空気室3dを中心に放射線状に配置されており、外側から中央空気室3dに向かって順に大きい面積の空気室3cから小さい面積の空気室3cになるように配列されている。包装袋100の周縁の少なくとも一部には、中央空気室3dと外部を連通する空気導入口50が備えられ、中央空気室3dと空気導入口50との間に外側の空気を中央空気室3dまで送り込む空気の経路として空気導入部3fが配置されている。空気導入部3fは必ずしも中央空気室3dと連結している必要はなく、複数の空気室3cのいずれかに連結していてもよい。また空気導入口50には、逆止弁60が備えられ、逆止弁60は外部から順に空気導入口50、空気導入部3f、中央空気室3dを通過して空気室3cに導入された空気が、空気室3cから逆流して外部へ流れることを遮断する機能を有する。包装袋100の角付近には、開封操作の際に利便な摘み部70が備えられている。
図2は図1のA−A線断面図である。図2に示すように包装袋100は、順に表側シート20と裏側シート30からなり、表側シート20と裏側シート30とが対向する側の周縁に、周縁接合部40を備えており、表側シート20と裏側シート30、周縁接合部40に囲まれた領域が収納部4aとなり内容物80が収納される。表側シート20と裏側シート30が周縁接合部40より剥離可能に接合されている。また、裏側シート30は第一シート3aと第二シート3bからなる積層シートであり、第一シート3aと第二シート3bが対向する側には複数の空気室3cが配置され、複数の空気室3cは積層固着部3eによってそれぞれ区画されている。また、断面中心位置に空気導入部3fが配置されている。
図3は図1のB−B線断面図である。図3に示すように空気室3cは、区画A、A’から区画B、B’、区画C、C’と区画化されることで複数の空気室3cを形成しており、複数の空気室3cは空気が流れる様に相互に連通している。区画A、A’は最も外側の空気室3cの領域であり、順に中心位置に向かって区画B、B’、区画C、C’となるように空気室3cが配置されている。また、区画Dは中央空気室3dであり、図1に示すように、中央空気室3dは中心部が積層固着部3eで第一シート3aと第二シート3bが固着された状態となっており、積層固着部3eの周囲がリング形状となり連通している。中央空気室3dを設け、外部から中央空気室3dに一旦空気を導入することで、中央空気室3dから外側に向かって配置される空気室3cへの中央空気室3dからの空気の導入が均一かつスムーズに行うことができるのでより好ましい形態である。
図4は本発明に係る包装袋の逆止弁60の断面図である。図4に示すように逆止弁60は、裏側シート30の第一シート3aと第二シート3bの間に弁体シート3gを挟持して設置される。弁体シート3gは弁体シート3gの基端部が第一シート3aと固着している。弁体シート3gの先端は可動性を有し、第二シート3bと離反又は密着する。外部から空気導入口50に空気が導入される場合には、弁体シート3gは第二シート3bと離反した状態となり、空気導入部3fへ空気が導入される。一方、一旦、空気室3cに導入された空気が外部へ流れることを防止するため、空気が外部から導入される場合を除き、弁体シート3gの先端が第二シート3bと密着した状態となり、空気導入部3fが外部と連通することを遮断することができる。また、空気室3cへ導入された空気を外部へ放出する場合には、逆止弁60を上下方向に押圧することで、弁体シート3gの先端が第二シート3bと離反した状態となることで、外部と空気室3cが連通した状態となり、空気室3cへ導入された空気を外部へ放出することができる。図4に示す逆止弁60は一実施形態であり、空気室3cに空気を導入することができ、空気室3cに導入された空気が空気室3cから外部へ流れることを遮断することができればよく、この形態に限られるものではない。
包装袋100は、表側シート20と裏側シート30との間に内容物80が充填され使用される。内容物80の充填方法としては、既存の製袋機で製袋した後、内容物80を充填してもよいし、巻取を巻き戻しながら充填機で製袋しインラインで内容物80を充填包装してもよい。
つぎに、包装袋100を構成する表側シート20及び裏側シート30について説明する。
表側シート20には積層シートが用いられ、基材層、中間層、熱融着層が積層された構成が好ましい。また、包装袋100に要求される性能、品質により基材層または中間層と熱融着層の二層に簡略化することもできる。
表側シート20の積層シートを構成する基材層としては、包装袋100を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等フィルムやセロハンや出発原料を植物由来とする例えばポリ乳酸系の二軸延伸フィルム等を用いることができる。あるいは、上記のフィルムにポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール等のバリア性樹脂組成物を塗布してバリア層を設けたもの、あるいは、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物を蒸着して蒸着層を設けたものを用いることができる。また、これらのフィルムとしては、通常、基材層には印刷が施されることが多く、印刷適性が求められることから一軸方向ないし二軸方向に延伸したフィルムが好適である。また、基材層を構成するフィルムの厚さとしては、基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよく、コストなどを勘案して決めればよいが、通常、9〜50μm程度である。
中間層としては、剛性や遮光性あるいはガスバリアー性等が包装条件、輸送条件、内容物の保護機能条件により要求される場合に設けるものであり、前述の基材層に用いられるフィルム、前述のバリア層又は蒸着層を設けたフィルム、アルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔等が使用できる。また、これらのフィルム等を一種以上組み合わせて積層したものでもよい。中間層の厚さとしては、7〜50μm程度である。
熱融着層としては、熱により溶融して裏側シート30の第一シート3aに融着し得る熱接着性樹脂から形成された層が好ましい。熱融着層の熱接着性樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体等の樹脂を用いることができる。また、易剥離し易い樹脂を用いて、界面剥離タイプ、層間剥離タイプ、凝集剥離タイプのいずれの易剥離機構を備えた熱融着層にすることもできる。例えば、裏側シート30の第一シート3aと熱接着させた後、その熱接着させた界面で剥離させる界面剥離タイプとしては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の酢酸ビニルの混合比率を変えて形成された熱接着性樹脂が挙げられ、層間剥離タイプとしては、コア層と熱融着層を2層または3層に共押出ししてコア層と熱融着層の接着強度を低くしておき、裏側シート30の第一シート3aと熱接着させた後、開封する際にコア層と熱融着層から剥離するようにさせる共押出し樹脂が挙げられ、凝集剥離タイプとしては、ランダムポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどを所定の比率で混合した凝集剥離タイプの樹脂が挙げられる。
基材層、中間層、熱融着層を積層する方法としては、例えば、ウレタン系等のドライラミネート用接着剤を用いて積層するドライラミネーション法やポリエチレン樹脂等を熱溶融押出しして積層する押出しラミネーション法が使用できる。
裏側シート30の第一シート3aとしては、表側シート20の熱融着層と剥離可能に熱融着する樹脂が用いられ、表側シート20の熱融着層と同じ樹脂を用いることができる。特に無延伸であることが好ましい。裏側シート30の第二シート3bとしては、表側シート20と同様に基材層、中間層、熱融着層が積層された構成、基材層と中間層が積層された構成、あるいは、基材層の単層で構成される。第二シート3bの基材層、中間層及び熱融着層には、表側シート20に使用される材料と同じ材料が使用できる。なお、中間層は用途により省略することもできる。
裏側シート30は、第一シート3aと第二シート3bを積層することにより作製され、同時に空気室3cまたは、空気室3c及び中央空気室3dが形成される。
積層する方法の2〜3例を示すと、第二シート3bが基材層、中間層、熱融着層が積層された構成の場合、所定の積層固着部3eのパターンを備えた熱板で第一シート3aと第二シート3bの熱融着層の面を重ねて熱圧着し、積層固着部3eを形成すると共に空気室3cまたは、空気室3c及び中央空気室3dを備えた裏側シート30を作製する。
基材層と中間層が積層された構成の場合、所定の積層固着部3eのパターンを備えたグラビアロールを用いて、第二シート3bの中間層側に接着剤を塗布した後、第一シート3aを積層し接着剤で接着された積層固着部3eと、非接着とされた空気室3cまたは、空気室3c及び中央空気室3dを備えた裏側シート30を作製する(以下、パターンドライラミネート法という。)。
基材層の単層で構成された場合、前述のパターンドライラミネート法により裏側シート30を作製することができる。また、別法として、基材層に印刷を施す際、印刷インラインで印刷面に空気室3cまたは、空気室3c及び中央空気室3dのパターン(積層固着部3eを除く部分)を備えた印刷版で印刷し離型層を設け、その後、基材層の離型層面に熱融着層を押出し法により積層することにより裏側シート30を作製する。この場合には、基材層が第二シート3bに相当し、熱融着層が第一シート3aに相当する。
本発明において、裏側シート30を構成する第一シート3aと第二シート3bは、第二シート3bより第一シート3aの方が引張り応力に対して伸びやすい材料を選択することが好ましく、空気室3cに空気を導入した場合、裏側シート30が下側に向かって凸形状に湾曲した形態となることから皿として使用することが可能となる。すなわち、第一シート3aは、前述の通り、無延伸シートであることが好適である。
周縁接合部40および積層固着部3eとしては、熱により溶融して相互に融着し得る熱接着性樹脂から形成された層が好ましく、包装袋に対する要求品質により適宜選択して用いればよいものであるが、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体等の樹脂を用いて形成することができる。また、周縁接合部40は易剥離し易い樹脂を用いることができる。易剥離し易い樹脂としては、易剥離機構が、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の酢酸ビニルの混合比率を変えて形成された周縁接合部40の熱融着層(図示せず)同志を熱接着させた後、その熱接着させた界面で剥離させる界面剥離タイプ、あるいは、コア層と熱融着層を2層または3層に共押出ししてコア層と熱融着層の接着強度を低くしておき、熱融着層同志を熱接着した後、開封する際にコア層と熱融着層から剥離するようにさせる層間剥離タイプ、ランダムポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどを所定の比率で混合した凝集剥離タイプのいずれでもよい。
各シート間を周縁接合部40および積層固着部3eを介して積層する方法としては、例えば、ウレタン系等のドライラミネート用接着剤を用いて積層するドライラミネーション法やポリエチレン樹脂等を熱溶融押出しをして積層する押出しラミネーション法が使用できる。
つぎに図5を参照しながら本発明の包装袋100の開封操作及び作用・効果を説明する。図5は図1におけるB−B断面図に対応するものである。図5(1)は、本発明に係る第一実施形態の包装袋100に内容物80を収納部4aに収容し、複数の空気室3cに空気が導入される前の状態の断面を示す。内容物80は収納部4aに充填され、周縁接合部40により密封されている。包装袋100の一方端には、表側シート20と裏側シート30との間に周縁接合部40が形成されていない未接合とされた摘み部70を備えている。図5(2)は、複数の空気室3cに空気が導入された状態を示す。それぞれの空気室3cは連通しており、包装袋100の両端部から中心部に向かって空気室3cの断面積は小さくなっている(図1の平面図では包装袋100の両端部から中心部に向かって空気室3cの面積が小さくなる。)。このことにより、空気室3cへ空気を導入した場合、外側に位置する空気室3cが包装袋の中心側に位置する空気室3cよりも大きく膨らむことが可能となり、図5(2)に示すように裏側シート30は下に凸の状態で湾曲した形態とすることができる。尚、図5(1)および図5(2)の手順は一例であり、先ず、包装袋100を裏側シート30の複数の空気室3cに空気が導入された状態にした後に、内容物80を収納部4aに充填してもよい。図5(3)は、図5(2)の状態から摘み部70を図中の矢印方向に引っ張り、表側シート20と裏側シート30とを一部剥離させた状態を示す。また図5(4)は、図5(3)の状態から表側シート20を裏側シート30から完全に剥離した後の裏側シート30のみの状態を示す。図5(4)に示す裏側シート30は下側に向かって凸形状に湾曲した形態であり、包装袋100の中心部が底部になり、深さのある皿形状の容器となっている。この容器は多人数で食するときに適した容器となる。したがって、容器等を準備する必要がなくなり、さらに容器に内容物80を移し替える手間がなくなり、使用者に利便性を与える。さらに食後、開封された裏側シート30は逆止弁60から空気を外部へ放出することで、減容化され折り畳むことができるので廃棄物の減容化が図れる。
図6は本発明に係る包装袋の第二実施形態を示す平面図である。図6に示す包装袋200は、包装袋200の四隅の角部に空気室3cが図1に示す包装袋100と同様に中央空気室3dを中心として放射線状になるように配置されている。放射線状に空気室3cを配置することで周縁のバランスがとれ、内容物80を安定して保持できるバランスのとれた皿形状とすることができる。また、包装袋100および200は、皿形状としてバランスのとりやすい正多角形や円形状とすることが好ましい。
また図7は本発明に係る包装袋の第三実施形態を示す平面図である。図7に示すに包装袋300は、包装袋300の周縁部にリング形状の空気室3cが設置され、空気導入部3fは空気室3cに直接接続されている。また図6および図7に示す包装袋200および300は、使用時に空気室3cに空気を導入することで、図5に示す形態と同様に皿形状となる。尚、本実施形態においては、使用時に空気室3cに空気を導入することで皿形状になればよく、これらの実施形態に限定されるものではない。
以上のように、本発明の包装袋はトレーを使用することなく、菓子類等の内容物80をバラ状態で収容できるので廃棄に際シートレーに分けて分別する必要がなく、また、裏側シート30の空気室3cに空気を導入することで食する際、剥離開封された包装袋が皿状の容器になり容器として利用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述する。
〔実施例1〕
<表側シートの作製>
厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)の一方の面にグラビア印刷(GR)を施し、その印刷面と厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にアルミニウム蒸着が施されたアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(VMPET)のアルミニウム蒸着面とをウレタン系2液反応型接着剤でドライラミネート(DL)し、つぎにVMPETのアルミニウム蒸着面の反対側の面と厚さ30μmのイージーピール性の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)と、をウレタン系2液反応型接着剤でドライラミネートし、<PET12μm/GR/DL/VMPET12μm/DL/LLDPE30μm>なる構成の表側シート20を作製した。
<裏側シートの作製>
厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)の一方の面にグラビア印刷(GR)を施し、その印刷面と厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にアルミニウム蒸着が施されたアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(VMPET)のアルミニウム蒸着面とをウレタン系2液反応型接着剤でドライラミネート(DL)し、第二シート3bを作製した。
つぎに所定の積層固着部3eのパターンを備えたグラビアロールを用いて、第二シート3bのVMPETのアルミニウム蒸着面の反対側の面にウレタン系2液反応型接着剤を塗布した後、第一シート3aとして厚さ30μmのイージーピール性の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)を用いてパターンドライラミネート法(PDL)により積層し、前記接着剤で接着された積層固着部3eと、非接着とされた空気室3c及び中央空気室3dを備えた<PET12μm/GR/DL/VMPET12μm/PDL/LLDPE30μm>なる構成の裏側シート30を作製した。
前記表側シート20のLLDPEの面と裏側シート30の第一シート3aのLLDPEの面とを対向させて周縁接合部40で熱接着させ製袋し、図1に示す平面視四角形の包装袋100を作製した(外寸:長さ200mm×幅200mm)。なお、周縁接合部40の一辺は未シールとして開口させた。
一方が開口とされた包装袋100の開口よりビスケットを収納部4aに充填し開口を熱接着し密封包装した。その後、空気室3cに空気を導入すると裏側シート30は下に凸の状態で湾曲し皿形状となった。そして、表側シートを裏側シート30より剥離すると裏側シート30は深さのある皿形状の容器となった。皿形状の容器にはビスケットがこぼれることなく食することができた。
100、200、300 包装袋
20 表側シート
30 裏側シート
3a 第一シート
3b 第二シート
3c 空気室
3d 中央空気室
3e 積層固着部
3f 空気導入部
3g 弁体シート
40 周縁接合部
4a 収納部
50 空気導入口
60 逆止弁
70 摘み部
80 内容物

Claims (5)

  1. 表側シートと裏側シートからなり周縁に周縁接合部を備え、前記表側シートと前記裏側シートが前記周縁接合部より剥離可能に接合されている包装袋であって、
    前記裏側シートが、第一シートと第二シートからなる積層シートにより構成され、
    前記第一シートと第二シートの間に相互に連通する複数の空気室と、前記空気室と外部を連通する空気導入口とを備え、
    前記空気室が前記第一シートと前記第二シートが固着された積層固着部で区画されていることを特徴とする包装袋。
  2. 前記空気導入口には、逆止弁を備え、
    前記逆止弁は、前記空気室に空気を導入することができ、前記空気室に導入された空気が前記空気室から外部へ流れることを遮断することを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記裏側シートに備える複数の前記空気室が、前記裏側シートの中心位置に中央空気室が配置され、前記中央空気室を中心に放射線状に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記空気室が、外側から前記中央空気室に向かって、順に大きい面積の空気室から小さい面積の空気室になるように配列されていることを特徴とする請求項3に記載の包装袋。
  5. 前記包装袋の前記周縁接合部に前記表側シートと前記裏側シートが未接合とされた摘み部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の包装袋。
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