JP2018016046A - 記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出口径が小さい吐出口列から吐出されたインク滴が他の吐出口列からのインク吐出に伴う気流の影響を受け、インク滴の着弾位置が所望の位置からずれてしまうことを防止する。【解決手段】複数の吐出口を配列した吐出口列を有する記録ヘッドにおいて、インクの吐出量が多く、強い気流が発生する吐出口列群と隣接する位置には、吐出口径が小さい吐出口列を含む吐出口列群を配置せず、吐出口径が小さい吐出口列を含まない吐出口列群を配置する。【選択図】図5

Description

本発明は、記録ヘッドおよびインクジェット記録装置に関する。
インクを吐出するための複数の吐出口を配列した吐出口列を有する記録ヘッドを記録媒体に対して走査させながらインクを吐出することにより記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置が従来より知られている。
このようなインクジェット記録装置では、ある吐出口列からのインクの吐出量が多い場合、インクの吐出に伴ってその吐出口列の近傍に強い気流が発生する場合があることが知られている。この結果、その吐出口列と隣接する位置に配置された他の吐出口列から吐出されたインク滴が気流の影響を受け、インク滴の着弾位置が所望の位置からずれてしまう虞がある。
これに対し、特許文献1には、気流が強くなる吐出口列の近傍には基本色(3原色)のインクを吐出する吐出口列を配置せず、基本色のインクによって代替可能な色のインクを吐出口列を配置することが開示されている。詳細には、イエローインクの吐出口列において強い気流が発生する系において、イエローインクの吐出口列と隣接する位置に他の基本色であるシアンインク、マゼンタインクの吐出口列を配置せず、グレーインクやブラックインクの吐出口列を配置した記録ヘッドが開示されている。特許文献1によれば、画質に対して与える影響が強い基本色のインクにおける着弾位置ずれの発生を抑制しつつ、記録ヘッドの小型化を図ることが可能となる。
特開2010−046904号公報
ここで、吐出口径が小さい吐出口列から吐出されたインク滴、すなわちサイズが小さいインク滴ほど上述の気流の影響を強く受けるため、気流が強くなる吐出口列の近傍に配置された際の画質低下の程度も大きくなる。
一方、特許文献1にはインクの色が基本色であるか否か(画質に対して与える影響が強い色であるか否か)のみに基づいて、インクの吐出量が多くなる吐出口列の近傍に配置する吐出口列を決定している。したがって、例えば同文献の図11に記載のように、吐出口径が小さい吐出口列から基本色ではないグレーインクを吐出するような系においても、気流が強くなるイエローインクの吐出口列の近傍にそのグレーインクの吐出口列を配置することになる。このような記録ヘッドを用いた場合、吐出されたグレーインク滴はサイズが小さいために気流の影響を強く受け、着弾位置がずれてしまう虞がある。この結果、グレーインクは基本色のインクよりも画質に対して与える影響が弱いとはいえ、ある程度の画質低下が発生してしまうことになる。
本発明は上記の点を鑑みてなされたものであり、吐出口径が小さい吐出口列から吐出されたインク滴について、他の吐出口列からのインク吐出に伴う気流の影響を受けにくいような記録ヘッドを提供することにある。
そこで、本発明は、第1の色のインクを吐出するための第1の吐出口列群と、第2の色のインクを吐出するための第2の吐出口列群と、第3の色のインクを吐出するための第3の吐出口列群と、を少なくとも含み、それぞれが1つの液室を有する複数の吐出口列群が並んで配置された記録ヘッドであって、前記第1の吐出口列群は、吐出口径が第1の径である吐出口列を少なくとも2つ含み、且つ、吐出口径が前記第1の径よりも小さい吐出口列を含まず、前記第2の吐出口列群は、吐出口径が前記第1の径よりも小さい第2の径である吐出口列を少なくとも含み、吐出口径が前記第2の径よりも小さい吐出口列は含まず、且つ、吐出口径が前記第1の径以上である吐出口列は2つ以上は含まず、前記第3の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径よりも小さい第3の径である吐出口列を少なくとも含み、前記第1の吐出口列群に対して、少なくとも前記第2の吐出口列群が隣接し、且つ、前記第3の吐出口列群を少なくとも含む吐出口径が前記第3の径である吐出口列を有する吐出口列群が隣接しないように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする。
本発明に係る記録ヘッドによれば、吐出口径が小さい吐出口列から吐出されたインク滴について、他の吐出口列からのインク吐出に伴う気流の影響を受けにくくすることが可能となる。
実施形態で適用する画像記録装置の斜視図である。 実施形態における記録制御系を示す模式図である。 実施形態におけるデータ処理過程を説明するための図である。 実施形態で適用する記録ヘッドの斜視図である。 実施形態で適用する記録ヘッド内のチップ表面を示す図である。 実施形態で適用する記録ヘッド内の吐出口近傍の透視図である。 実施形態における階調値とインク吐出数の相関を示す図である。 実施形態で適用する記録ヘッド内のチップ表面を示す図である。 実施形態で適用する記録ヘッド内の吐出口近傍の透視図である。 実施形態で適用する記録ヘッド内のチップ表面を示す図である。 実施形態で適用する記録ヘッド内のチップ表面を示す図である。 実施形態における階調値とインク吐出数の相関を示す図である。
以下に図面を参照し、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態に係るインクジェット記録装置1000の内部構成を示す模式図である。なお、図1には上部カバーを持ち上げたときの様子を示している。
本実施形態におけるインクジェット記録装置(以下、プリンタ、記録装置とも称する)1000には、X方向(交差方向)に沿って往復移動(往復走査)するキャリッジ5が備えられており、そのキャリッジ5に後述する記録ヘッド1が搭載されている。本実施形態では、キャリッジ5および記録ヘッド1の移動速度(走査速度)は約25inch/秒である。このようなキャリッジ5および記録ヘッド1の往復移動を行いながら記録ヘッド1からインクを吐出することにより、記録媒体に対する画像の記録動作を行う。
記録媒体は、プリンタの給紙トレイから給紙され、X方向と交差する副走査方向に搬送される。本実施形態における記録媒体の搬送速度は約5inch/秒である。
本実施形態では、上述のような記録ヘッド1の走査と記録媒体の搬送とを交互に繰り返し、1枚の記録媒体に対する記録を完了する。なお、本実施形態では記録媒体上の単位領域に対して1回の走査で記録を完了する所謂1パス記録方式を用いても良いし、単位領域に対して複数回の走査で記録を完了する所謂マルチパス記録方式を用いても良い。
また、本実施形態で使用する用紙の厚みは約0.3mmであり、その場合の記録ヘッド1と用紙間の高さ方向距離は約1.0mmとなる。プリンタの上部には記録画像を取り込むためのスキャナ4が備えられており、そのスキャナ4はプリンタの上部カバーと一体化されている。
図2は本実施形態におけるプリンタ1000内の制御系の概略構成を示すブロック図である。主制御部300は、演算、選択、判別、制御などの処理動作を実行するCPU301と、CPU301によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM302と、記録データのバッファ等として用いられるRAM303、および入出力ポート304等を備えている。また、ROM303には後述するマスクパターン等も合わせて格納されている。そして、入出力ポート304には、搬送モータ(LFモータ)309、キャリッジモータ(CRモータ)310、記録ヘッド1及び記録媒体を切断するための切断装置におけるアクチュエータなどの各駆動回路305、306、307、308が接続されている。さらに、主制御部300はインターフェイス回路311を介してホストコンピュータであるPC312に接続されている。
(データ生成処理)
図3は本実施形態における制御プログラムにしたがってCPU301が実行する記録に用いられる記録データ生成処理のフローチャートである。なお、この制御プログラムはROM302に予め格納されている。
入力される画像のデータは、600dpiの解像度を有し、1画素あたり256階調を有する各色8ビットのRGB信号である。このデータは、まず色補正処理部401に送られ、ホストPC312で表現されるsRGBなどの色空間をプリンタ1000が表現可能な色空間に対応付けるための処理が施される。詳細には、予めROM302に格納された3次元のルックアップテーブル(LUT)を参照することにより、RGBの8ビット256値の信号を同じくRGBの8ビット256値の信号に変換する。
次にインク色分解処理部402は、色補正部401にて生成されたデータを記録装置1000が使用するインク色に対応するデータに変換する。詳細には、予めROM302に格納された3次元のLUTを参照することにより、RGBの8ビット256値の信号を各インク色の8ビット濃度信号に変換する。
インク色に分解されたデータは、γ補正処理部403に入力され、インク色ごとに濃度値の補正が行われる。γ補正とは、入力されるデータの濃度と記録媒体で表現される画像の光学濃度とが線形関係を持つようにするための補正である。具体的には、予めROM302に格納された1次元のLUTを参照し、各インク色の8ビット256値の濃度データを同じく8ビット256値の濃度データに変換する。
その後、各インク色に対応する8ビット256値の濃度データは量子化処理部404にて量子化処理が行われ、各インク色に対応する2ビット4値の量子化データが生成される。本実施形態において量子化処理の方法は特に限定されるものではなく、ディザ法や誤差拡散法などを採用することができる。
次に、量子化データはインデックス展開処理部405に送られ、ここで1ビット2値のデータに変換される。詳細には、2画素×2画素からなる1つの画素群に対する量子化データの値に応じて2画素×2画素の合計4画素に対するインクを吐出する数と位置を定めたインデックスパターンを用い、各画素に対するインクの吐出または非吐出を規定する2値データが生成される。なお、インデックスパターンは予めROM302に格納されている。
その後、2値データは分配処理部406に送られ、単位領域に対する複数回の走査への2値データの分配が行われる。詳細には、複数回の走査に対応し、それぞれ各画素に対するインクの吐出の許容または非許容を規定した複数のマスクパターンを用い、複数回の走査それぞれで用いる1ビット2値の記録データを生成する。なお、複数のマスクパターンは予めROM302に格納されている。また、1パス記録方式で記録を行う場合にはこの分配処理部406における処理は省略される。
また、ここでは401〜406における全ての処理をプリンタ1000内のCPU301が実行する形態について記載したが、PC312内のCPU(不図示)が401〜406における一部あるいは全ての処理を実行しても良い。
(記録ヘッド)
図4は本実施形態で用いる記録ヘッドを示す斜視図である。
本実施形態における記録ヘッド1は、インク供給部2とインク吐出部3が一体的に構成されている。インク供給部2には、インクを供給するためのインクタンク(不図示)を保持する保持体2Aが備えられている。
インク吐出部3には、顔料のブラックインクを吐出するためのチップ(Bkチップ)10と、後述する染料のインクを吐出するためのチップ(Clチップ)20と、が備えられている。以降の説明では、このClチップ20に着目して説明する。
図5は本実施形態における記録ヘッド1内のClチップ20の拡大図である。また、図6は本実施形態における各吐出口列群の内部構成を説明するための図である。
本実施形態におけるClチップ20には、インク供給部2に接続される共通液室21が合計7つ形成されており、1つの共通液室21には1つの吐出口列群LG1が形成されている。そして、各吐出口列群LG1は複数の吐出口列から構成されており、それらの吐出口列に配置された吐出口の径(吐出口径)は吐出口列群ごとに異なっている。
Clチップ20内のそれぞれの吐出口は、共通液室21を形成する部材(以下、共通液室形成部材とも称する)に接続されたノズルプレートに開口している。共通液室形成部材には、各吐出口に対向する位置に電気熱変換素子(以下、ヒータとも称する)が配置されている。
Clチップ20内の各吐出口列群LG1について以下に詳細に説明する。
1.イエローインクの吐出口列群
本実施形態におけるClチップ20には、イエローインクの吐出口列群が1つだけ設けられている(LG1(Y))。このイエローインクの吐出口列群LG1(Y)は、2つの吐出口列から構成されている。図6(a)はイエローインクの吐出口列群LG1(Y)の詳細を示す図である。イエローインクの吐出口列群LG1(Y)においては、共通液室21の両側に吐出口の直径が約16μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約5plと比較的大きい吐出口22を有する2つの吐出口列が設けられている。これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口22が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、これらの吐出口列はY方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれて配置されている。
また、上述のように吐出口22と対向する位置にはヒータ28が設けられている。更に、ヒータ28を囲むようにして発泡室25が設けられており、発泡室25と共通液室21との間を接続するようにしてインク流路26が設けられているである。また、インク中の異物がインク流路26内に入ることを阻止するために異物阻害柱27が設けられている。なお、これらのヒータ28、発泡室25、インク流路26、異物阻害柱27の構成は他の吐出口列群においても同様であるため、以降は説明を省略する。
2.ブラックインクの吐出口列群
本実施形態におけるClチップ20には、ブラックインクの吐出口列群が2つ設けられている(LG1(K1)、LG1(K2))。これらのブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)は、それぞれ2つの吐出口列から構成されている。
図6(b)はブラックインクの吐出口列群LG1(K1)の詳細を示す図である。
ブラックインクの吐出口列群LG1(K1)においては、共通液室21の一方側(左側)に吐出口の直径が約16μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約5plと比較的大きい吐出口22を有する1つの吐出口列が設けられている。また、共通液室21の他方側(右側)には吐出口の直径が約12μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約2plと中程度の吐出口24を有する1つの吐出口列が設けられている。これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口22、24が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、これらの吐出口列はY方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれて配置されている。
なお、ブラックインクの吐出口列群LG1(K2)もまた、吐出口列群LG1(K1)と同様に吐出口の直径が約16μmの吐出口列と吐出口の直径が約12μmの吐出口列を有している。但し、2つの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)は、それぞれに配置された2つの吐出口列のX方向における配置が逆である点で異なっている。また、吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)内の同じ直径の吐出口を有する2つの吐出口列は、Y方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれた位置となるように設けられている。
3.シアンインク、マゼンタインクの吐出口列群
本実施形態におけるClチップ20には、シアンインクの吐出口列群が2つ設けられている(LG1(C1)、LG1(C2))。これらのシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)は、それぞれ2つの吐出口列から構成されている。
図6(c)はシアンインクの吐出口列群LG1(C1)の詳細を示す図である。
シアンインクの吐出口列群LG1(C1)においては、共通液室21の一方側(左側)に吐出口の直径が約16μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約5plと比較的大きい吐出口22を有する1つの吐出口列が設けられている。また、共通液室21の他方側(右側)には吐出口の直径が約9μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約1plと比較的小さい吐出口23を有する1つの吐出口列が設けられている。これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口22、23が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、これらの吐出口列はY方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれて配置されている。
なお、シアンインクの吐出口列群LG1(C2)もまた、吐出口列群LG1(C1)と同様に吐出口の直径が約16μmの吐出口列と吐出口の直径が約9μmの吐出口列を有しているが、2つの吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)は、それぞれに配置された2つの吐出口列のX方向における配置が逆である点で異なっている。また、吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)内の同じ直径の吐出口を有する2つの吐出口列は、Y方向に互いに1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれた位置となるように設けられている。
また、マゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)はシアンインクの吐出口列群LG1(C1)と、マゼンタインクの吐出口列群LG1(M2)はシアンインクの吐出口列群LG1(C2)と、それぞれ同じ構成を有している。
4.各吐出口列群における吐出口列構成のまとめ
以上の各色インクの吐出口列群内に配置された吐出口列をまとめたものを(表1)に示す。なお、(表1)および以降の説明ではでは簡単のため、吐出口の直径が約16μmである吐出口22から構成される吐出口列を吐出口径が大きい吐出口列、吐出口の直径が約12μmである吐出口24から構成される吐出口列を吐出口径が中程度の吐出口列、吐出口の直径が約9μmである吐出口23から構成される吐出口列を吐出口径が小さい吐出口列とも称する。
Figure 2018016046
図7に示す画像データの階調と各インク滴の発数の相関を示す図を参照しながら、本実施形態での各色のインクの吐出口列群における吐出口列構成の理由について、以下に詳細に説明する。
なお、図7では画像データが白、すなわち(R,G,B)=(255,255,255)を示す場合を階調値=0、画像データが黒、すなわち(R,G,B)=(0,0,0)を示す場合を階調値=10とし、更に白(ホワイト)からグレーを通り黒(ブラック)に向かうライン上の各階調を9等分し、階調値=1〜9と定義した。すなわち、図7に示す階調値0〜10はいずれも無彩色を示しており、階調値が大きくなるほど白から黒に近くなるような色を示している。また、図7の縦軸には600dpi当たりのドット形成数(インク吐出数)を示している。更に、図7では各色のインクのうち、吐出口径が大きい吐出口列から約5plで吐出されるインク滴を「大インク滴」、吐出口列が中程度の吐出口列から約2plで吐出されるインク滴を「中インク滴」、吐出口径が小さい吐出口列から約1plで吐出されるインク滴を「小インク滴」と示している。
まず、本実施形態ではブラックインク、シアンインク、マゼンタインクの吐出口列群はそれぞれ2つずつ有し、それぞれの吐出口列群において異なる吐出口径の吐出口列を有している。これは、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインクはそれぞれ明度が比較的低く、記録媒体上で視認され易いためである。
例えば、本実施形態では、図7に示すように階調値=2の際、シアン大インク滴は用いず、シアン小インク滴によって2つのドットを形成する。
ここで、仮にシアン小インクを用いなくとも、階調値=2の際にはシアン大インク滴によって2つ未満の数だけドットを形成すれば、同じような階調を再現することはできる。但し、この場合、形成されるドットの1つ当たりのサイズが大きくなってしまうため、粒状感が視認され易くなってしまう。特に、シアンインク等の明度が低いインクはそもそも視認され易いため、上述の粒状感がより目立ってしまう虞がある。
上記の点を鑑み、本実施形態では明度が低いブラックインク、シアンインク、マゼンタインクについては大インク滴の吐出口列と、大インク滴より小さいサイズのインク滴(小インク滴、中インク滴)の吐出口列と、の2つの吐出口列を備えている。
一方、イエローインクは明度が高いために記録媒体上で視認されにくく、上述の粒状感も目立ちにくい。そのため、本実施形態ではイエローインクについては大インク滴の吐出口列のみを備えている。そして、イエローインクは小インク滴や中インク滴の吐出口列を備えなくとも良いために吐出口列群の数を削減することができ、1つの吐出口列群LG1(Y)のみとしてClチップ20を小型化することが可能となる。
次に、本実施形態ではブラックインクについては小インク滴の吐出口列を有さず、大インク滴、中インク滴の吐出口列のみを有している。
ブラックインクはシアンインクやマゼンタインクよりも更に明度が低いため、上述の粒状感を考えるのであれば本来小インク滴の吐出口列を有する必要がある。しかしながら、本実施形態では小さい階調値においてはブラックインクを用いず、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクを用いることにより無彩色を再現している。このため、ブラックインクについては小インク滴の吐出口列を有する必要がないのである。
詳細には、例えば図7に示すように、階調値=2の際にはブラックインクは用いず、シアン小インク滴、マゼンタ小インク滴、イエロー大インク滴を付与することにより無彩色を再現する。
ここで、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いずとも、ブラック小インク滴を付与することにより同じような階調は再現可能である。但し、このように小さい階調値においてブラックインクのみによって無彩色を再現する場合、少ない吐出量しかブラックインクは付与されない。したがって、記録媒体のインクが付与されていない領域、すなわち記録媒体表面(紙白)の面積が大きくなってしまい、好ましい画質が得られなくなってしまう虞がある。
この点を鑑み、本実施形態ではブラックインクを敢えて用いず、シアン、マゼンタ、イエローインクによって小さい階調値を再現することにより、インクの被覆面積(エリアファクタ)を大きくし、紙白面積がなるべく小さくなるようにする。そのため、本実施形態のClチップ20はブラック小インク滴の吐出口列を有さないのである。
なお、ブラック中インク滴については、図7に示すように階調値=5から用いられるようになる。このようなある程度階調値が高くなった際には他のインクも比較的多く用いられるため、紙白面積はそれ程大きくならない。そのため、ブラック中インク滴を用いたとしてもエリアファクタは比較的大きくすることができ、また、ブラックインクを用いた方が無彩色として好ましい色を得ることができるため、Clチップ20にはブラック中インク滴の吐出口列が設けられている。
5.チップ内の吐出口列群の配置順序
図5に示すように、本実施形態におけるチップ20は、左側からシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、マゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、ブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、イエローインクの吐出口列群LG1(Y)、ブラックインクの吐出口列群LG1(K2)、マゼンタインクの吐出口列群LG1(M2)、シアンインクの吐出口列群LG1(C2)の順序で各吐出口列群が配置されている。
この各吐出口列群の配置順序の理由について以下に詳細に説明する。
まず、本実施形態では往復走査で記録を行うため、記録媒体上の往走査で記録された領域と復走査で記録された領域の間の色差を小さくするためには、各色の吐出口列群がX方向に線対称となるような配置となっていることが好ましい。
例えば、図5に示す本実施形態で用いるClチップ20では、イエローインクの吐出口列群LG1(Y)を中心に、その外側にブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)、その外側にマゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、LG1(M2)、更にその外側にシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)と完全に対称な配置となっている。
比較として、対称配置となっていない場合、例えば仮にシアンインクとマゼンタインクについて、X方向左側からシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、マゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、シアンインクの吐出口列群LG1(C2)マゼンタインクの吐出口列群LG1(M2)の配置順序で配置されていた場合について記載する。この場合、記録媒体上に対して往走査(左側から右側への走査)ではマゼンタインク(LG1(M2))、シアンインク(LG1(C2))、マゼンタインク(LG1(M1))、シアンインク(LG1(C1))の順番で付与されることになる。一方、復走査(右側から左側への走査)ではシアンインク(LG1(C1))、マゼンタインク(LG1(M1))、シアンインク(LG1(C2))、マゼンタインク(LG1(M2))の順番で付与される。このように、各色のインクの吐出口列群が対称配置となっていない場合には往走査と復走査でインクの付与順番が異なる。このため、階調値が大きく記録媒体上の同じ領域に対して各色のインクを付与するような場合、往復走査間で各色のインクの重なり順が異なってしまう。この結果往復走査間で色が若干異なってしまい、画質が低下してしまう。
これに対し、図5に示すように各色のインクの吐出口列群が対称配置となっている場合、同じようにシアンインクとマゼンタインクだけについて記載すると、往走査(左側から右側)ではシアンインク(LG1(C2))、マゼンタインク(LG1(M2))、マゼンタインク(LG1(M1))、シアンインク(LG1(C1))の順番で付与される。一方、復走査ではシアンインク(LG1(C1))、マゼンタインク(LG1(M1))、マゼンタインク(LG1(M2))、シアンインク(LG1(C2))の順番で付与される。このように、往復走査間でインクの付与順序が同じとなるため、上述のような往復走査間での色差が生じにくくなるのである。
そして、本実施形態では、イエローインクの吐出口列群LG1(Y)にはシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)およびマゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、LG1(M2)は隣接せず、ブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)が隣接するように、各吐出口列群が配置されている。これは、イエローインクの吐出に伴って気流が発生した場合であっても、他の吐出口列群からの吐出においてインクの着弾位置ずれが生じにくくするためである。
図5や(表1)で示したように、本実施形態ではイエローインクの吐出口列群LG1(Y)は吐出口径が大きい2つの吐出口列によって構成されている。そのため、吐出口径が中程度、或いは小さい吐出口列を含む他の吐出口列群に比べて、インクの吐出に伴う気流が強いものとなり得る。
その上、Clチップ20にはイエローインクの吐出口列群は1つしか設けられておらず、シアン、マゼンタ、ブラックインクそれぞれの吐出口列群の数(2つ)よりも少ない数しか設けられていない。シアン、マゼンタ、ブラックインクはそれぞれ2つの吐出口列群で分担してインクを吐出することができるが、イエローインクは1つの吐出口列群からしか吐出することができない。そのため、イエローインクはシアン、マゼンタ、ブラックインクよりも1つの吐出口列群当たりの吐出量が多くなり、これにより気流が強くなってしまう虞がある。
このように、イエローインクの吐出口列群LG1(Y)ではインク吐出に伴った強い気流が発生し易い。したがって、イエローインクの吐出口列群LG1(Y)の近傍に気流の影響を受け易い吐出口径が小さい吐出口列を配置した場合、その強い気流の影響を受け、インクの着弾位置ずれが大きくなってしまう虞がある。
ここで、上述したように、本実施形態ではシアン、マゼンタ、イエローインクによって小さい階調値の無彩色を再現するため、ブラックインクについては吐出口径の小さい吐出口列を有さない。したがって、ブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)をイエローインクの吐出口列群LG1(Y)に隣接して配置したとしても、ブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)は最小でも吐出口径が中程度の吐出口列しか有さないため、強い気流が発生したとしてもブラックインクは影響を受けにくい。そのため、本実施形態ではブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)をイエローインクの吐出口列群LG1(Y)に対して隣接配置しているのである。
この構成によれば、吐出口径が小さい吐出口列から吐出されたインク滴が他の吐出口列からのインク吐出に伴う気流の影響を受けにくくなり、画質の低下を抑えた記録を行うことが可能となる。
なお、上述した第1の実施形態では2つのシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、吐出口列群LG1(C2)の間に2つのマゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、吐出口列群LG1(M2)が配置された記録ヘッドについて記載したが、他の形態であっても良い。この構成は、上述したように往復走査間での色差を低減するための構成であり、本発明の課題である他の吐出口列からのインク吐出に伴う気流の影響もよる吐出口径が小さい吐出口列から吐出されたインク滴の着弾位置ずれを低減するための構成ではない。したがって、例えばシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、吐出口列群LG1(C2)とマゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、吐出口列群LG1(M2)が対称配置となってなくとも、ブラックインクの吐出口列群LG1(K1)、LG1(K2)がイエローインクの吐出口列群LG1(Y)に対して隣接配置されていれば、本発明の効果を得ることができる。
但し、本実施形態に記載したようにシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、吐出口列群LG1(C2)とマゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、吐出口列群LG1(M2)が対称配置となっている方が往復走査での色差を低減するという観点で好ましいことは言うまでもない。また、往復走査の色差低減の観点で言えば、各色のインクの吐出口列群が対称配置となっていれば良いため、例えば2つのマゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、吐出口列群LG1(M2)の間に2つのシアンインクの吐出口列群LG1(C1)、吐出口列群LG1(C2)が配置された記録ヘッドであっても同様の効果を得ることができる。
また、上述した第1の実施形態では、ブラックインクについて吐出口径が小さい吐出口列を用いない形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。上述したように、ブラック小インク滴を用いない理由は、黒色はシアン、マゼンタ、イエローインクの混色でも再現できるので、小さい階調値を再現する際には、ブラック小インク滴を用いて紙白面積が大きくしてしまうよりもシアン、マゼンタ、イエローインク滴を用いた方が好ましい画質を得ることができるからである。
言い換えると、複数色のインクを用いて再現することが可能な多次色であれば、同様の理由により小さい階調値は混色で再現した方が良く、多次色のインクは小インク滴の吐出口列を吐出口列を有さなくとも良い。したがって、多次色のインクの吐出口列群を強い気流が発生する吐出口列群、例えばイエローインクの吐出口列群LG1(Y)と隣接配置することで本実施形態と同様の効果を得ることができる。
ここで、多次色のインクとしては、レッドインク(マゼンタインクとイエローインクで再現可能)、グリーンインク、(イエローインクとシアンインクで再現可能)、ブルーインク(シアンインクとマゼンタインクで再現可能)、グレーインク(マゼンタインク、イエローインク、シアンインクで再現可能)などがある。
また、上述した第1の実施形態では、シアンインクの吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)、マゼンタインクの吐出口列群LG1(M1)、LG1(M2)において、吐出口径が小さい吐出口列が吐出口径が大きい吐出口列よりもイエローインクの吐出口列群LG1(Y)に近くなる(チップ20内の中心側である)ように設けられる形態について記載したが、この順序は逆であっても良い。理論的には、吐出口径が小さい吐出口列が吐出口径が大きい吐出口列よりもイエローインクの吐出口列群LG1(Y)から遠くなるように設けられていた方が小インク滴は気流の影響を受けにくくなるため、より好ましい。
実際には、Clチップ内の隣接する共有液室21間の間隔は約1.5mmであるのに対し、1つの共通液室21の一方側と吐出口列と他方側の吐出口列の間の間隔は約0.25mmと十分に小さい。そのため、それぞれの吐出口列群LG1(C1)、LG1(C2)、LG1(M1)、LG1(M2)内の2つの吐出口列の配置順序がどちらであったとしても、気流によるインクの着弾位置ずれの低減には大きな影響はない。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、シアンインク、マゼンタインクの吐出口列群が、それぞれ吐出口径が大きい吐出口列と吐出口径が小さい吐出口列から構成される形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、シアンインク、マゼンタインクの吐出口列群が、それぞれ吐出口径が大きい吐出口列と吐出口径が小さい吐出口列に加え、吐出口径が中程度の吐出口列の合計3つの吐出口列から構成される形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図8は本実施形態における記録ヘッド1内のClチップ20の拡大図である。また、図9は本実施形態におけるシアンインクの吐出口列群の内部構成を説明するための図である。
本実施形態で用いる図8に示すClチップと第1の実施形態で用いた図5に示すClチップを比較するとわかるように、本実施形態におけるClチップは各吐出口列群の配置順序、およびブラックインクの吐出口列群LG2(K1)、LG2(K2)、イエローインクの吐出口列群LG2(Y)の構成については第1の実施形態におけるClチップと同様である。
本実施形態で用いるClチップは、シアンインクの吐出口列群LG2(C1)、LG2(C2)、マゼンタインクの吐出口列群LG2(M1)、LG2(M2)それぞれが、吐出口が大きい吐出口22からなる吐出口列、吐出口径が小さい吐出口列23からなる吐出口列に加え、吐出口径が中程度の吐出口24からなる吐出口列を更に含む点で、第1の実施形態で用いるClチップと異なっている。
以下、詳細について説明する。
1.シアンインク、マゼンタインクの吐出口列群
本実施形態におけるClチップ20には、シアンインクの吐出口列群が2つ設けられている(LG2(C1)、LG2(C2))。これらのシアンインクの吐出口列群LG2(C1)、LG2(C2)は、それぞれ3つの吐出口列から構成されている。
図9に示すように、シアンインクの吐出口列群LG2(C1)においては、共通液室21の一方側(左側)に吐出口の直径が約16μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約5plと比較的大きい吐出口22を有する1つの吐出口列が設けられている。一方、共通液室21の他方側(右側)には2つの吐出口列が設けられている。ひとつは吐出口の直径が約12μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約2plと中程度の吐出口24を有する吐出口列であって、より共通液室21に近い位置に設けられている。もうひとつは吐出口の直径が約9μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約1plと比較的小さい吐出口23を有する吐出口列であって、共通液室21から遠い位置に設けられている。
これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口22、23、24が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、吐出口の直径が約16μmの吐出口22からなる吐出口列と吐出口の直径が約12μmの吐出口24からなる吐出口列はY方向に2400dpi(約10.6μm)の間隔だけずれて配置されている。また、吐出口の直径が約12μmの吐出口24からなる吐出口列と吐出口の直径が約9μmの吐出口23からなる吐出口列はY方向に1200dpi(約21.2μm)の間隔だけずれて配置されている。
なお、シアンインクの吐出口列群LG2(C2)もまた、吐出口列群LG2(C1)と同様に吐出口の直径が約16μmの吐出口列、吐出口の直径が約12μmの吐出口列、吐出口の直径が約9μmの吐出口列を有しているが、2つの吐出口列群LG2(C1)、LG2(C2)は、それぞれに配置された3つの吐出口列のX方向における配置が逆である点で異なっている。また、吐出口列群LG2(C1)、LG2(C2)内の同じ直径の吐出口を有する2つの吐出口列は、Y方向に1200dpi(約21.2μm)だけずれた位置となるように設けられている。
また、マゼンタインクの吐出口列群LG2(M1)はシアンインクの吐出口列群LG2(C1)と、マゼンタインクの吐出口列群LG2(M2)はシアンインクの吐出口列群LG2(C2)と、それぞれ同じ構成を有している。
2.各吐出口列群における吐出口列構成のまとめ
以上の各色インクの吐出口列群内に配置された吐出口列をまとめたものを(表2)に示す。
Figure 2018016046
(表2)からもわかるように、本実施形態ではシアンインク、マゼンタインクともに小インク滴の吐出口列、中インク滴の吐出口列、大インク滴の吐出口列の3つを備えている。そして、低階調を再現する場合には小インク滴を、中間階調を再現する場合には中インク滴を、高階調を再現する場合には大インク滴を中心的に用いて記録を行う。これにより、シアンインク、マゼンタインクに関しては、第1の実施形態における記録ヘッドよりも広い階調領域にて粒状感を目立ちにくくして記録することが可能となる。
3.チップ内の吐出口列群の配置順序
図8に示すように、本実施形態におけるClチップ20は、左側からシアンインクの吐出口列群LG2(C1)、マゼンタインクの吐出口列群LG2(M1)、ブラックインクの吐出口列群LG2(K1)、イエローインクの吐出口列群LG2(Y)、ブラックインクの吐出口列群LG2(K2)、マゼンタインクの吐出口列群LG2(M2)、シアンインクの吐出口列群LG2(C2)の順序で各吐出口列群が配置されている。
これは、第1の実施形態と同様に往復走査間での色差の低減と気流による着弾位置ずれの抑制のためである。すなわち、本実施形態における各吐出口列群は、往復走査間での色差を低減するために各色の吐出口列群がX方向に線対称となるような配置となっている。更に、インクの吐出に伴って強い気流が発生する虞があるイエローインクの吐出口列群LG2(Y)には、小インク滴の吐出口列を有するシアンインクの吐出口列群LG2(C1)、LG2(C2)およびマゼンタインクの吐出口列群LG2(M1)、LG2(M2)は隣接せず、小インク滴の吐出口列を有さないブラックインクの吐出口列群LG2(K1)、LG2(K2)が隣接するように、各吐出口列群が配置されている。
上記の構成によれば、1つの吐出口列群が吐出口径が互いに異なる3つ以上の吐出口列からなる場合においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
(第3の実施形態)
上述した第1、第2の実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインクの吐出口列群を有する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインクの吐出口列群に加え、グレーインクの吐出口列群を更に有する形態について記載する。
なお、上述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図10は本実施形態における記録ヘッド1内のClチップ20の拡大図である。また、図11は本実施形態におけるグレーインクの吐出口列群の内部構成を説明するための図である。
本実施形態で用いる図10に示すClチップと第2の実施形態で用いた図8に示すClチップを比較するとわかるように、本実施形態におけるClチップはシアンインクの吐出口列群LG3(C1)、LG3(C2)、マゼンタインクの吐出口列群LG3(M1)、LG3(M2)、ブラックインクの吐出口列群LG3(K1)、LG3(K2)、イエローインクの吐出口列群LG3(Y)の構成については第2の実施形態におけるClチップと同様である。
本実施形態で用いるClチップは、グレーインクの吐出口列群LG3(H)を更に含む点が第2の実施形態で用いるClチップと異なっている。グレーインクの吐出口列群LG3(H)が加わったため、各吐出口列群の配置順序も第2の実施形態から異なっている。
以下、詳細について説明する。
1.グレーインクの吐出口列群
本実施形態におけるClチップ20には、グレーインクの吐出口列群が1つ設けられている(LG3(H))。このグレーインクの吐出口列群LG3(H)は4つの吐出口列から構成されている。
図11に示すように、グレーインクの吐出口列群LG3(H)においては、共通液室21の一方側(左側)には2つの吐出口列が設けられている。ひとつは吐出口の直径が約12μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約2plと中程度の吐出口24を有する吐出口列であって、より共通液室21に近い位置に設けられている。もうひとつは吐出口の直径が約9μmであって、吐出されるインク滴のサイズが約1plと比較的小さい吐出口23を有する吐出口列であって、共通液室21から遠い位置に設けられている。共通液室21の他方側(右側)についても同様であり、吐出口の直径が約12μmの吐出口列と吐出口の直径が約9μmの吐出口列の2つが設けられている。このように、グレーインクの吐出口列群には吐出口の直径が約12μmの吐出口列が2つ、吐出口の直径が約9μmの吐出口列が2つ、合計4つの吐出口列が設けられている。
これらの吐出口列には、それぞれ264個の吐出口23、24が600dpi(約42.3μm)の間隔でY方向に配列されている。また、共通液室21に対して同じ側に位置する2つの吐出口列(吐出口の直径が約16μmの吐出口列と吐出口の直径が約12μmの吐出口列)は、Y方向に1200dpi(約10.6μm)の間隔だけずれて配置されている。
2.各吐出口列群における吐出口列構成のまとめ
以上の各色インクの吐出口列群内に配置された吐出口列をまとめたものを(表3)に示す。
Figure 2018016046
(表3)からもわかるように、本実施形態ではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインクに加え、グレーインクを更に用いて記録を行う。そのため、本実施形態での各階調における各インクの吐出量(インク吐出数)は、図7に示す第1の実施形態と異なるものとなる。
図12は本実施形態における画像データの階調と各インク滴の発数の相関を示す図である。
図12では画像データが白、すなわち(R,G,B)=(255,255,255)を示す場合を階調値=0、画像データが黒、すなわち(R,G,B)=(0,0,0)を示す場合を階調値=10とし、更に白(ホワイト)からグレーを通り黒(ブラック)に向かうライン上の各階調を9等分し、階調値=1〜9と定義した。すなわち、図12に示す階調値0〜10はいずれも無彩色を示しており、階調値が大きくなるほど白から黒に近くなるような色を示している。また、図12の縦軸には600dpi当たりのドット形成数(インク吐出数)を示している。更に、図12では各色のインクのうち、吐出口径が大きい吐出口列から約5plで吐出されるインク滴を「大インク滴」、吐出口列が中程度の吐出口列から約2plで吐出されるインク滴を「中インク滴」、吐出口径が小さい吐出口列から約1plで吐出されるインク滴を「小インク滴」と示している。
図12と図7を比較するとわかるように、本実施形態のようにグレーインクを用いることにより、各階調値においてグレーインクが付与される分シアン、マゼンタ、イエローインクのインク吐出数を少なくすることができる。シアン、マゼンタ、イエローインクのいずれかが吐出口の製造誤差等によって吐出量のばらつきが生じた場合、シアン、マゼンタ、イエローインクのインク吐出数が比較的多いと無彩色を再現しようとしてもグレー色相からずれてしまう虞がある。しかしながら、本実施形態によればグレーインクを使用する分シアン、マゼンタ、イエローインクの吐出数を比較的少なくすることができるため、上述のグレー色相からの色ずれを低減することが可能となる。
また、図12からわかるように、本実施形態では各階調値においてグレー小インク滴の吐出数はシアン小インク滴、マゼンタ小インク滴それぞれの吐出数よりも少なくなっている。同じく、各階調値において、グレー中インク滴の吐出数はシアン中インク滴、マゼンタ中インク滴の吐出数よりも少なくなっている。これはグレーインクの吐出口列群LG3(H)からの吐出に伴う気流を鑑みてなされている。
グレーインクの吐出口列群LG3(H)は吐出口径が大きい吐出口列を有さないが、Clチップ20上にグレーインクの吐出口列群は1つしか存在しない。そのため、グレーインクは2つの吐出口列群を有するシアン、マゼンタ、ブラックインクのように2つの吐出口列群で分担して吐出することができず、1つの吐出口列群当たりの吐出量が多くなる虞がある。したがって、吐出口径が大きい吐出口列を有し、Clチップ20内に1つしか存在しないイエローインクの吐出口列群LG3(Y)ほどではないが、グレーインクの吐出口列群LG3(H)に伴って比較的強い気流が発生する場合がある。
この点を鑑み、本実施形態ではグレーインクの吐出数をシアンインク、マゼンタインクよりも少なくなるように設定している。これにより、グレーインクの吐出に伴う強い気流の発生を抑制することができる。
3.チップ内の吐出口列群の配置順序
図10に示すように、本実施形態におけるチップ20は、左側からシアンインクの吐出口列群LG3(C1)、マゼンタインクの吐出口列群LG3(M1)、グレーインクの吐出口列群LG3(H)、ブラックインクの吐出口列群LG3(K1)、イエローインクの吐出口列群LG3(Y)、ブラックインクの吐出口列群LG3(K2)、マゼンタインクの吐出口列群LG3(M2)、シアンインクの吐出口列群LG3(C2)の順序で各吐出口列群が配置されている。
第1の実施形態と異なり、本実施形態におけるチップ20では各色の吐出口列群は完全に線対称となっておらず、グレーインクの吐出口列群LG3(H)において対称性が崩れている。詳細には、グレー、ブラックインク、イエローインクについては、左側からグレーインクの吐出口列群LG3(H)、ブラックインクの吐出口列群LG3(K1)、イエローインクの吐出口列群LG3(Y)、ブラックインクの吐出口列群LG3(K2)の順序となっている。
そのため、グレー、ブラック、イエローインクについて、記録媒体上に対して往走査(左側から右側への走査)ではブラックインク(LG3(K2))、イエローインク(LG3(Y))、ブラックインク(LG3(K1))、グレーインク(LG3(H))の順番で付与されることになる。一方、復走査(右側から左側への走査)ではグレーインク(LG3(H))、ブラックインク(LG3(K1))、イエローインク(LG3(Y))、ブラックインク(LG3(K2))の順番で付与される。つまり、往走査ではグレーインクがブラック、イエローインクよりも後に付与され、復走査ではグレーインクがブラック、イエローインクよりも先に付与されることになる。
しかしながら、上述したように往復走査間での色差が発生するのは記録媒体上に同じ領域に複数色のインクを重畳して付与する場合であり、複数色のインクの吐出量が多いような場合である。つまり、複数色のインクの吐出量が少なく、記録媒体上の同じ領域に複数色のインクがほとんど重畳して付与されなければ、往復走査間の色差はほとんど生じない。
そのため、本実施形態ではグレーインクの吐出口列群LG3(H)は大インク滴の吐出口列を有さず、且つ、グレー小インク滴、グレー中インク滴についても吐出数をある程度少なく設定している。具体的には、グレー小インク滴、グレー中インク滴ともに吐出数は600dpi内に2ドットを超えないように設定している。
このため、本実施形態における記録ヘッドを用いた場合であっても、往復走査間での色差はそれ程目立たない。
また、第1、第2の実施形態と同様に、インクの吐出に伴って強い気流が発生する虞があるイエローインクの吐出口列群LG3(Y)には、小インク滴の吐出口列を有するシアンインクの吐出口列群LG3(C1)、LG3(C2)、マゼンタインクの吐出口列群LG3(M1)、LG3(M2)、グレーインクの吐出口列群LG3(H)は隣接せず、小インク滴の吐出口列を有さないブラックインクの吐出口列群LG3(K1)、LG3(K2)が隣接するように、各吐出口列群が配置されている。
上記の構成によれば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインク以外のインクの吐出口列群を有する場合においても、第1、第2の実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、本実施形態ではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックインクの吐出口列群の他、吐出量のばらつきに由来するグレー色相における色ずれを低減するためにグレーインクの吐出口列群を有する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、マゼンタとイエローによって再現可能なレッド色相における色ずれを低減するため、レッドインクの吐出口列群を有する場合であっても、本実施形態におけるグレーインクの吐出口列群と同様の構成をとることができる。イエローとシアンによって再現可能なグリーン色相における色ずれを低減するためにグリーンインクの吐出口列群を有する場合や、シアンとマゼンタによって再現可能なブルー色相における色ずれを低減するためにブルーインクの吐出口列群を有する場合においても同様である。
なお、以上に説明した各実施形態では、記録ヘッドの往復走査と記録媒体の搬送とを交互に行って記録媒体上の全域に記録を行う形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、記録ヘッドを片方向のみに走査させて記録を行う形態であっても良い。更に、記録媒体の幅方向全域に亘って延在する長尺な記録ヘッドを用い、記録ヘッドに対して記録媒体を搬送させながらインクを吐出して記録を行う、所謂フルライン型の記録装置であっても各実施形態に記載の構成をとることができる。
また、以上に説明した各実施形態では、吐出口径が大きい吐出口列が直径約16μmの吐出口から、吐出口径が中程度の吐出口列が直径約12μmの吐出口から、吐出口径が小さい吐出口列が直径約9μmの吐出口からそれぞれ構成される形態について記載したが、吐出口の大小関係がおおよそ三段階に分かれていれば各実施形態と同様の構成をとることができる。例えば、第1の吐出口列が長径約8μm、短径約7μmの楕円型の吐出口から、第2の吐出口列が長径約6μm、短径約5μmの楕円型の吐出口から、第3の吐出口列が長径約4μm、短径約3μmの楕円型の吐出口からそれぞれ構成される形態であっても、第1の吐出口列を吐出口径が大きい吐出口列、第2の吐出口列を吐出口径が中程度の吐出口列、第3の吐出口列を吐出口径が小さい吐出口列として扱うことにより、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
21 共通液室
22、23、24 吐出口
LG1(C1)、LG1(C2) シアンインクの吐出口列群
LG1(M1)、LG1(M2) マゼンタインクの吐出口列群
LG1(Y) イエローインクの吐出口列群
LG1(K1)、LG1(K2) ブラックインクの吐出口列群

Claims (19)

  1. 第1の色のインクを吐出するための第1の吐出口列群と、第2の色のインクを吐出するための第2の吐出口列群と、第3の色のインクを吐出するための第3の吐出口列群と、を少なくとも含み、それぞれが1つの液室を有する複数の吐出口列群が並んで配置された記録ヘッドであって、
    前記第1の吐出口列群は、吐出口径が第1の径である吐出口列を少なくとも2つ含み、且つ、吐出口径が前記第1の径よりも小さい吐出口列を含まず、
    前記第2の吐出口列群は、吐出口径が前記第1の径よりも小さい第2の径である吐出口列を少なくとも含み、吐出口径が前記第2の径よりも小さい吐出口列は含まず、且つ、吐出口径が前記第1の径以上である吐出口列は2つ以上は含まず、
    前記第3の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径よりも小さい第3の径である吐出口列を少なくとも含み、
    前記第1の吐出口列群に対して、少なくとも前記第2の吐出口列群が隣接し、且つ、前記第3の吐出口列群を少なくとも含む吐出口径が前記第3の径である吐出口列を有する吐出口列群が隣接しないように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記複数の吐出口列群は、前記第1の吐出口列群を1つだけ含むことを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記複数の吐出口列群は、2つの前記第3の吐出口列群を更に含み、
    前記第1の吐出口列群と前記第2の吐出口列群がそれぞれ前記2つの第3の吐出口列群の間に位置するように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の記録ヘッド。
  4. 前記複数の吐出口列群は、それぞれ第4の色のインクを吐出するための2つの第4の吐出口列群を更に含み、
    前記第4の吐出口列群は、吐出口径が前記第3の径である吐出口列を少なくとも含み、
    前記第1の吐出口列群と前記第2の吐出口列群がそれぞれ前記2つの第4の吐出口列群の間に位置するように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の記録ヘッド。
  5. 前記2つの第3の吐出口列群がそれぞれ前記2つの第4の吐出口列群の間に位置するように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の記録ヘッド。
  6. 前記複数の吐出口列群は、2つの前記第2の吐出口列群を更に含み、
    前記第1の吐出口列群の両側に前記2つの第2の吐出口列群が隣接するように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の記録ヘッド。
  7. 前記第1の色はイエローであり、前記第2の色はブラックであり、前記第3の色と前記第4の色の一方はシアン、他方はマゼンタであることを特徴とする請求項6に記載の記録ヘッド。
  8. 前記第1の吐出口列群は、吐出口径が前記第1の径である2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記第2の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である1つの吐出口列と、の2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記第3の吐出口列群は、吐出口径が前記第3の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第2の径である1つの吐出口列と、の2つの吐出口列のみによって構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  9. 前記第1の吐出口列群は、吐出口径が前記第1の径である2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記第2の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である1つの吐出口列と、の2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記第3の吐出口列群は、吐出口径が前記第3の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第2の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である1つの吐出口列と、の3つの吐出口列のみによって構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  10. 前記複数の吐出口列群は、第5の色のインクを吐出するための1つの第5の吐出口列群を更に含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  11. 前記第5の色は、グレー、レッド、グリーン、ブルーのいずれかであることを特徴とする請求項10に記載の記録ヘッド。
  12. 前記第5の吐出口列群は、吐出口径が前記第3の径である吐出口列を少なくとも含み、且つ、吐出口径が前記第1の径以上である吐出口列は2つ以上は含まず、
    前記第1の吐出口列群の両側に前記2つの第2の吐出口列群が隣接し、前記第5の吐出口列群の両側に1つの前記第2の吐出口列群と1つの前記第3の吐出口列群が隣接するように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の記録ヘッド。
  13. 前記第1の吐出口列群は、吐出口径が前記第1の径である2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記第2の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である1つの吐出口列と、の2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記第3の吐出口列群は、吐出口径が前記第3の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第2の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である1つの吐出口列と、の3つの吐出口列のみによって構成され
    前記第5の吐出口列群は、吐出口径が前記第3の径である2つの吐出口列と、吐出口列が前記第2の径である2つの吐出口列と、の4つの吐出口列のみによって構成されることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  14. 前記複数の吐出口列群は、1つのチップに設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  15. 第1の色のインクを吐出するための第1の吐出口列群と、第2の色のインクを吐出するための第2の吐出口列群と、第3の色のインクを吐出するための第3の吐出口列群と、を少なくとも含み、それぞれが1つの液室を有する複数の吐出口列群が並んで配置された記録ヘッドであって、
    前記第2の吐出口列群は、吐出口径が第1の径よりも小さい第2の径である吐出口列を少なくとも含み、吐出口径が前記第2の径よりも小さい吐出口列は含まず、且つ、吐出口径が前記第1の径以上である吐出口列は2つ以上は含まず、
    前記第3の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径よりも小さい第3の径である吐出口列を少なくとも含み、
    前記複数の吐出口列群は、前記第1の吐出口列群を1つだけ含み、
    前記第1の吐出口列群に対して、少なくとも前記第2の吐出口列群が隣接し、且つ、前記第3の吐出口列群が隣接しないように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする記録ヘッド。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載の記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドからインクを吐出して画像の記録を行うように記録動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 吐出口径が第1の径である吐出口列と、吐出口径が前記第1の径よりも小さい第2の径の吐出口列と、吐出口径が前記第2の径よりも小さい第3の径の吐出口列と、のいずれかを含み、それぞれが1つの液室を有する複数の吐出口列群が並んで配置された記録ヘッドであって、
    前記複数の吐出口列群のうちの吐出口径が前記第1の径である吐出口列を2つ以上有する吐出口列群の両側に対し、吐出口径が前記第3の径である吐出口列を含む吐出口列群が隣接しないように配置されていることを特徴とする記録ヘッド。
  18. イエローインクを吐出するための1つの第1の吐出口列群と、ブラックインクを吐出するための2つの第2の吐出口列群と、マゼンタインクを吐出するための2つの第3の吐出口列群と、シアンインクを吐出するための2つの第4の吐出口列群と、グレーインクを吐出するための1つの第5の吐出口列群と、を少なくとも含み、それぞれが1つの液室を有する複数の吐出口列群が並んで配置された記録ヘッドであって、
    前記1つの第1の吐出口列群は、吐出口径が第1の径である2つの吐出口列から構成され、
    前記1つの第2の吐出口列群のそれぞれは、吐出口径が前記第1の径よりも小さい第2の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である吐出口列である1つの吐出口列と、の2つの吐出口列のみによって構成され、
    前記2つの第3の吐出口列群と前記2つの第4の吐出口列群のそれぞれは、吐出口径が前記第2の径よりも小さい第3の径である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第2の径である吐出口列である1つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である吐出口列である1つの吐出口列と、の3つの吐出口列のみによって構成され、
    前記1つの第5の吐出口列群は、吐出口径が前記第2の径である2つの吐出口列と、吐出口径が前記第1の径である2つの吐出口列と、の4つの吐出口列のみによって構成され、
    前記1つの第1の吐出口列群の両側に前記2つの第2の吐出口列群が隣接するように、前記複数の吐出口列群が配置されていることを特徴とする記録ヘッド。
  19. 請求項18に記載の記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドからインクを吐出して画像の記録を行うように記録動作を制御する制御手段と、を有するインクジェット記録装置であって、
    前記制御手段は、ホワイトからグレーを通りブラックに向かうライン上にある各階調のうち、前記第5の吐出口列群内の吐出口径が前記第1の径である吐出口列からグレーインクを吐出する階調を再現する場合、グレーインクの吐出量がシアンインクの吐出量およびマゼンタインクの吐出量よりも少なくなるように、インクの吐出を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
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