以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態による遊技機の機械的構成および電気的構成を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、入賞口毎に異なっていてもよい。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。複数の大入賞口が設けられている場合、遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数は、大入賞口ごとに異なっていてもよい。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202(図2では不図示)、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
演出操作装置208の後ろ側(遊技盤108側)には、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿132が設けられており、上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、遊技機100には、バックアップコンデンサなどが設けられた電源基板50が設けられている。電源基板50には、外部から入力される電源(交流24V)の電圧を直流電圧(例えば37V)に変換する交流/直流変換回路(不図示)が設けられている。電源基板50は、例えば主制御基板300及び副制御基板30(いずれも詳細は後述する)に接続されている。電源基板50で生成された直流電圧は、主制御基板300及び副制御基板30に入力される。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100が実行する遊技は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
さらに、主制御基板300には、主制御電源部300dが設けられている。主制御電源部300dは、電源基板50から入力される直流12Vの電圧を直流/直流変換して、複数の電圧値の電源電圧を生成する。主制御電源部300dは、メインCPU300a、メインROM300bおよびメインRAM300cの各電源端子に接続されている。主制御電源部300dで生成される電源電圧は、メインCPU300a、メインROM300bおよびメインRAM300cが動作するための電源となる。
また、主制御基板300には、払出制御基板31および副制御基板30が接続されている。
払出制御基板31には、払出制御部310および発射制御部320が設けられている。払出制御部310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。払出制御部310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。払出制御部310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御部310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御部310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御部310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御部310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御部310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御部310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御部310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御部310には、発射制御部320が双方向に通信可能に接続されている。発射制御部320は、払出制御部310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。発射制御部320には、操作ハンドル112に設けられ、操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御部320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板30には、副制御部330、画像制御部340、電飾制御部350および副制御電源部40が設けられている。副制御電源部40は、電源基板50から入力される直流37Vの電圧を直流/直流変換して、複数の電圧値(18V、12V、5V、3.3V、1.05V)の電源電圧を生成する。副制御電源部40は、副制御部330、画像制御部340および電飾制御部350の各電源端子に接続されている。副制御電源部40で生成される電源電圧は、副制御部330、画像制御部340および電飾制御部350が動作するための電源となる。副制御電源部40の詳細な構成については後述する。
副制御部330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。副制御部330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、主制御基板300から副制御部330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御部340または電飾制御部350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御部340は、演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、CGROM、RAM、VRAMを備えている。画像制御部340のCGROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されている。画像制御部340に備えられたCPUは、副制御部330から送信されたコマンドに基づいて画像データをCGROMからVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。画像制御部340の詳細な構成については後述する。
電飾制御部350は、副制御部330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御部350は、副制御部330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御部330に送信する。
次に、画像制御部340の構成について図4を用いて説明する。図4に示すように、画像制御部340は、CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP(Video Display Processor)340d、VRAM340eおよびI/F343,345を有している。CPU340a、CGROM340b、RAM340c、VDP340dおよびI/F343は、バスライン341で相互にかつデータ授受可能に接続されている。I/F343には、副制御部330(図3参照)が接続されている。また、VDP340dは、I/F345を介して演出表示装置200の演出表示部200a(図3参照)に接続されている。
画像制御部340のCGROM340bには、演出表示装置200の演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されている。CPU340aは、副制御部330から送信されたコマンドに基づいて、画像データをCGROM340bから読み出してVRAM340eに書き込み、演出表示部200aでの画像表示を制御する。
次に、副制御電源部40の詳細な構成について図5から図7を用いて説明する。
図5に示すように、副制御電源部40は、入力される37Vの直流電圧VDC37を演出照明装置204の電源とするために、電飾制御部350にそのまま出力するように構成されている。また、副制御電源部40は、電源基板50(図4参照)から入力される37Vの直流電圧VDC37が入力される18V系電源生成部406と、12V系電源生成部407とを備えている。18V系電源生成部406は、例えば降圧型の直流/直流変換回路(不図示)を有しており、入力される37Vの直流電圧VDC37を降圧して18Vの直流電圧VDC18を生成する。18V系電源生成部406は、生成した直流電圧VDC18を電飾制御部350(図3参照)に出力する。
12V系電源生成部407は、例えば降圧型の直流/直流変換回路(不図示)を有しており、入力される37Vの直流電圧VDC37を降圧して12Vの直流電圧VDC12を生成する。12V系電源生成部407は、生成した直流電圧VDC12を電飾制御部350(図3参照)に出力する。電飾制御部350は、入力される直流電圧VDC18および直流電圧VDC12を電源として、演出役物装置202、演出照明装置204および音声出力装置206(図3参照)を駆動する。また、12V系電源生成部407で生成される直流電圧VDC12は、演出表示装置200のバックライトユニット(不図示)の電源としても用いられる。
図5に示すように、副制御電源部40は、外部から入力される12Vの直流電圧VDC12_L(入力電源の一例)を用いて1V系(第一電圧系の一例)および5V系の電源を生成する1V系電源生成部(第一電源生成部の一例)401を備えている。また、副制御電源部40は、直流電圧VDC12_L(入力電源の一例)を用いて3V系(第二電圧系の一例)の電源を生成する3V系電源生成部(第二電源生成部の一例)402を備えている。
副制御電源部40は、12V系電源生成部407の出力端子に接続された陽極と、1V系電源生成部401及び3V系電源生成部402のそれぞれの入力端子に接続された陰極とを有するダイオードDを備えている。ダイオードDは、直流電圧VDC12_Lを安定化するための電解コンデンサの電荷が12V系電源生成部407が生成する直流電圧VDC12の消費電流で抜けてしまうことを防止するために設けられている。1V系電源生成部401及び3V系電源生成部402の外部から入力される入力電源は、ダイオードDを介して12V系電源生成部407から入力される直流電圧VDC12_Lに相当する。
1V系電源生成部401は、入力される12Vの直流電圧VDC12_Lを降圧して1.05Vの直流電圧VDC1を生成する。1V系電源生成部401は、生成した直流電圧VDC1を画像制御部340に出力する。画像制御部340に入力される直流電圧VDC1は、CPU340aおよびVDP340d(図4参照)のコア用電源として用いられる。また、1V系電源生成部401は、電源動作制御部404の電源などになる5Vの直流電圧VDC5を生成する。1V系電源生成部401の構成については後述する。
3V系電源生成部402は、入力される12Vの直流電圧VDC12_Lを降圧して3.3Vの直流電圧VDC3を生成する。3V系電源生成部402は、生成した直流電圧VDC3を画像制御部340に出力する。画像制御部340に入力される直流電圧VDC3は、CPU340aおよびVDP340dのI/O用電源として用いられる。3V系電源生成部402の構成については後述する。
図示は省略するが、3V系電源生成部402は、入力される12Vの直流電圧VDC12_Lから5Vの直流電圧を生成するようになっている。3V系電源生成部402は、生成した5Vの直流電圧を電飾制御部350や画像制御部340(図3参照)に出力する。電飾制御部350は、入力される5Vの直流電圧を電源として、演出役物装置202および演出照明装置204を駆動する。画像制御部340および電飾制御部350のそれぞれに設けられた各種ICは、入力される5Vの直流電圧を電源として動作する。
図5に示すように、副制御電源部40は、直流電圧VDC12_Lの電圧値を監視する電源監視部403と、電源監視部403から入力される電源断予告信号/PWFL、及び1V系電源生成部401から入力される電源動作信号PGを用いて3V系電源生成部402の動作状態を制御する電源動作制御部404とを備えている。電源動作制御部404は、3V系電源生成部402の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングと、3V系電源生成部402の動作中における3.3Vの出力状態とを制御するようになっている。副制御電源部40は、1V系電源生成部401が動作した後に3V系電源生成部402の動作を開始するという立ち上がりシーケンスを実現するために用いられる電源動作信号PGを電源動作制御部404を介して3V系電源生成部402に入力するようになっている。これにより、遊技機100は、1V系電源生成部401や3V系電源生成部402の動作中に電源動作信号PGにノイズが重畳しても3V系電源生成部402が誤動作することを防止できるようになっている。電源監視部403および電源動作制御部404の構成については後述する。
次に、電源監視部403の構成について図6を用いて説明する。
図6に示すように、電源監視部403は、直流電圧VDC12_Lを電源として動作する電源監視回路403aを有している。電源監視回路403aは、例えば集積回路で構成されている。電源監視回路403aの電源端子VcはダイオードD(図5参照)を介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続され、直流電圧VDC12_Lが入力されるようになっている。
電源監視回路403aの第1電圧検出端子Vd1には、電圧検出回路403eが接続されている。電圧検出回路403eは、ダイオードDを介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続された一端子を有する抵抗R1と、抵抗R1の他端子に接続された一端子及び信号グランドに接続された他端子を有する抵抗R2とを備えている。第1電圧検出端子Vd1は、抵抗R1の他端子と抵抗R2の一端子との接続部に接続されている。第1電圧検出端子Vd1には、抵抗R1の一端子に入力される電圧を抵抗R1及び抵抗R2によって抵抗分割した電圧が入力される。抵抗R1及び抵抗R2のそれぞれの抵抗値は、12V系電源生成部407の出力電圧が約5.8Vに低下したことを電源監視回路403aが検出できるように設定されている。
電源監視回路403aの第2電圧検出端子Vd2には、電圧検出回路403fが接続されている。電圧検出回路403fは、ダイオードDを介して12V系電源生成部407に電気的に接続された一端子を有する抵抗R3と、抵抗R3の他端子に接続された一端子及び信号グランドに接続された他端子を有する抵抗R4とを備えている。第2電圧検出端子Vd2は、抵抗R3の他端子と抵抗R4の一端子との接続部に接続されている。第2電圧検出端子Vd2には、抵抗R3の一端子に入力される電圧を抵抗R3及び抵抗R4によって抵抗分割した電圧が入力される。抵抗R3及び抵抗R4のそれぞれの抵抗値は、12V系電源生成部407の出力電圧が約6.9Vに低下したことを電源監視回路403aが検出できるように設定されている。抵抗R4及び抵抗R7は、電源監視回路403cを構成する構成要素である。
電源監視部403は、12V系電源生成部407が出力する直流電圧VDC12の電圧値が所定値以下であることを検知すると電源断予告信号(電源監視信号の一例)/PWFLを出力する電源断検知回路(電源検知回路の一例)403cを有している。電源断検知回路403cは、ベース端子Bが互いに接続されたトランジスタQ7及びトランジスタQ8を有している。トランジスタQ7のコレクタ端子Cは抵抗R5の一端子に接続され、トランジスタQ7のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。抵抗R5の他端子は電源監視回路403aの第2電圧検出端子Vd2に接続されている。トランジスタQ8のコレクタ端子Cは抵抗R7の一端子に接続され、トランジスタQ7のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。抵抗R7の他端子は、3V系電源生成部402の出力端子に接続されている。
電源断検知回路403cは、ダイオードDを介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続された一端子と、トランジスタQ7,Q8のベース端子Bに接続された他端子とを有する抵抗R6を備えている。トランジスタQ7,Q8のベース端子Bには、電源監視回路403aの出力端子Voutが接続されている。
電源断検知回路403cは、トランジスタQ8のコレクタ端子Cに接続された一方の入力端子と、3V系電源生成部402の出力端子に接続された他方の入力端子とを有する論理積回路403dを備えている。論理積回路403dは、3V系電源生成部402の出力端子から出力される出力電圧の電圧レベルと、トランジスタQ8のコレクタ端子Cの電圧レベルとを論理演算した論理積信号を電源断予告信号/PWFLとして出力端子から出力するようになっている。
電源断検知回路403cは、論理積回路403dの出力端子に接続された一端子を有する抵抗R11を備えている。論理積回路403dの他端子は、サブCPU330aの所定の入力端子に接続されている。
電源監視回路403aは、第2電圧検出端子Vd2に入力される電圧の電圧値が1.245Vより高くなる、すなわち12V系電源生成部407の出力電圧が6.9Vよりも高くなると、電圧レベルが低レベルの出力電圧を出力端子Voutから出力するように構成されている。また、電源監視回路403aは、第2電圧検出端子Vd2に入力される電圧の電圧値が1.245V以下になる、すなわち12V系電源生成部407の出力電圧が6.9V以下になると、電圧レベルが高レベルの出力電圧を出力端子Voutから出力するように構成されている。
このため、遊技機100が正常動作していて12V系電源生成部407が12Vの直流電圧VDC12を出力している場合には、低レベルの電圧がトランジスタQ8のベース端子Bに入力されベース端子Bにベース電流が流れない。このため、トランジスタQ8はオフ状態となる。これにより、論理積回路403dの2つの入力端子にはそれぞれ3.3Vの直流電圧VDC3が入力されるため、論理積回路403dは高レベルの電源断予告信号/PWFLを出力する。
一方、遊技機100の動作中に異常が発生し、12V系電源生成部407が6.9V以下の直流電圧を出力すると、高レベルの電圧がトランジスタQ8のベース端子Bに入力されベース端子Bにベース電流が流れる。このため、トランジスタQ8はオン状態となる。これにより、論理積回路403dの2つの入力端子のうちのトランジスタQ8のコレクタ端子Cに接続された入力端子は信号グランドに接続されるため、論理積回路403dは低レベルの電源断予告信号/PWFLを出力する。詳細な説明は省略するが、論理積回路403dから出力されて抵抗R11を介してサブCPU330aに入力される電源断予告信号/PWFLcの電圧レベルが低レベルになることにより、サブCPU330aは、電源断時退避処理を実行する。
図6に示すように、電源監視部403は、電源監視回路403aのリセット端子RSTに接続された遅延回路403bを有している。遅延回路403bは、抵抗R8とコンデンサC1とを有している。抵抗R8の一端子はリセット端子RSTに接続され、抵抗R8の他端子はコンデンサC1の一方の電極に接続されている。コンデンサC1の他方の電極は信号グランドに接続されている。
図6に示すように、電源監視部403は、遅延回路403bの出力端子(すなわち抵抗R8の他端子及びコンデンサC1の一方の電極)に接続されたベース端子Bを有するトランジスタQ1と、トランジスタQ1のコレクタ端子Cに接続された一端子を有する抵抗R9とを備えている。トランジスタQ1のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。抵抗R9の他端子は、ダイオードDを介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続されている。
また、電源監視部403は、トランジスタQ1のコレクタ端子C及び抵抗R9の一端子に接続されたベース端子Bを有するトランジスタQ2を備えている。トランジスタQ2のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。トランジスタQ2のコレクタ端子Cは、1V系電源生成部401に設けられたパルス幅変調制御回路401a(図6では不図示、詳細は後述する)に接続されている。
図6に示すように、電源監視部403は、遅延回路403bの入力端子(すなわち電源監視回路403aのリセット端子RST及び抵抗R8の一端子)に接続されたベース端子Bを有するトランジスタQ3と、トランジスタQ3のコレクタ端子Cに接続された一端子を有する抵抗R10とを備えている。トランジスタQ3のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。抵抗R10の他端子は、ダイオードDを介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続されている。
また、電源監視部403は、トランジスタQ3のコレクタ端子C及び抵抗R10の一端子に接続されたベース端子Bを有するトランジスタQ4を備えている。トランジスタQ4のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。トランジスタ4のコレクタ端子Cは、パルス幅変調制御回路401a及び電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ11(図6では不図示、詳細は後述する)のベース端子Bに接続されている。
電源監視回路403aは、第1電圧検出端子Vd1に入力される電圧の電圧値が1.23Vより高くなる、すなわち12V系電源生成部407の出力電圧が5.8Vよりも高くなると、電圧レベルが高レベルのリセット信号/RESETをリセット端子RSTから出力するように構成されている。また、電源監視回路403aは、第1電圧検出端子Vd1に入力される電圧の電圧値が1.23V以下になる、すなわち12V系電源生成部407の出力電圧が5.8V以下になると、電圧レベルが低レベルのリセット信号/RESETをリセット端子RSTから出力するように構成されている。
このため、遊技機100が正常動作していて12V系電源生成部407が12Vの直流電圧VDC12を出力している場合には、高レベルのリセット信号/RESETがトランジスタQ1およびトランジスタQ3のベース端子Bにそれぞれ入力され、それぞれのベース端子Bにベース電流が流れる。これにより、トランジスタQ1およびトランジスタQ3はオン状態となる。その結果、トランジスタQ2は、トランジスタQ1を介してベース端子Bが信号グランドに接続されるため、オフ状態となる。同様に、トランジスタQ4は、トランジスタQ3を介してベース端子Bが信号グランドに接続されるため、オフ状態となる。
一方、遊技機100の動作中に異常が発生し、12V系電源生成部407が5.8V以下の直流電圧VDC12を出力すると、低レベルのリセット信号/RESETがトランジスタQ1およびトランジスタQ3のベース端子Bにそれぞれ入力され、それぞれのベース端子Bにはベース電流が流れない。これにより、トランジスタQ1およびトランジスタQ3はオフ状態となる。その結果、トランジスタQ2は、抵抗R9を介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続されるため、オン状態となる。同様に、トランジスタQ4は、抵抗R10を介して12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続されるため、オン状態となる。ただし、12V系電源生成部407の出力電圧が所定値以下である場合には、トランジスタQ2およびトランジスタQ4はオフ状態となる。
トランジスタQ1は遅延回路403bの出力端子に接続され、トランジスタQ3は遅延回路403bの入力端子に接続されている。このため、リセット信号/RESETの電圧レベルが切り替わった場合、トランジスタQ1は、トランジスタQ3に対し、遅延回路403bで設定された遅延時間分だけ遅延してオン状態またはオフ状態に切り替わる。この遅延時間は、抵抗R8の抵抗値およびコンデンサC1の容量値で決定される時定数に相当する。
図6に示すように、電源監視部403は、トランジスタQ1のコレクタ端子C、抵抗R9の一端子およびトランジスタQ2のベース端子Bに接続されたベース端子Bを有するトランジスタQ5と、トランジスタQ5のコレクタ端子Cに接続された一端子を有する抵抗R12とを備えている。トランジスタQ5のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。抵抗R12の他端子は1V系電源生成部401の出力端子に接続されている。トランジスタQ5は、リセット信号/RESETが低レベルの場合(すなわちトランジスタQ1がオフ状態の場合)に、ベース端子Bが12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続される。このため、トランジスタQ5は、リセット信号/RESETが低レベルであって12V系電源生成部407から出力される直流電圧VDC12の電圧値が所定値以上の場合にオン状態となる。トランジスタQ5は、遊技機100を立ち下げるときにオン状態となって、1V系電源生成部401の出力端子に接続されたバイパスコンデンサ(不図示)などに蓄積された電荷を放電するようになっている。
また、電源監視部403は、トランジスタQ3のコレクタ端子C、抵抗R10の一端子およびトランジスタQ4のベース端子Bに接続されたベース端子Bを有するトランジスタQ6と、トランジスタQ6のコレクタ端子Cに接続された一端子を有する抵抗R13とを備えている。トランジスタQ6のエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。抵抗R13の他端子は3V系電源生成部402の出力端子に接続されている。トランジスタQ6は、リセット信号/RESETが低レベルの場合(すなわちトランジスタQ3がオフ状態の場合)に、ベース端子Bが12V系電源生成部407の出力端子に電気的に接続される。このため、トランジスタQ6は、リセット信号/RESETが低レベルであって12V系電源生成部407から出力される直流電圧VDC12の電圧値が所定値以上の場合にオン状態となる。トランジスタQ6は、遊技機100を立ち下げるときにオン状態となって、3V系電源生成部402の出力端子に接続されたバイパスコンデンサ(不図示)などに蓄積された電荷を放電するようになっている。
次に、1V系電源生成部401、3V系電源生成部402および電源動作制御部404の構成について図5および図6を参照しつつ図7を用いて説明する。図7に示すように、1V系電源生成部401は、パルス幅変調制御回路401aと、パルス幅変調制御回路401aによって制御される電圧出力部401bとを有している。1V系電源生成部401は、パルス幅変調制御回路401a及び電圧出力部401bによって構成される降圧型の直流/直流変換回路を有している。
パルス幅変調制御回路401aの電源入力端子Vcは、ダイオードD(図5参照)を介して12V系電源生成部407の出力端子に接続されている。パルス幅変調制御回路401aは、12V系電源生成部407から出力される直流電圧VDC12_Lを電源として動作するようになっている。
パルス幅変調制御回路401aの動作制御端子ENPは、電源監視部403に設けられたトランジスタQ2のコレクタ端子C(図6参照)に接続されている。パルス幅変調制御回路401aは、動作制御端子ENPに入力される信号の電圧レベルが低レベルであると、12Vの直流電圧VDC12_Lが電源入力端子Vcに入力されていたとしても非動作状態となる。このため、パルス幅変調制御回路401aは、動作制御端子ENPに入力される信号の電圧レベルが低レベルの場合には、パルス幅変調信号を電圧出力部401bに出力しない。一方、動作制御端子ENPに入力される信号の電圧レベルが高レベルであると、パルス幅変調制御回路401aは、動作状態となってパルス幅変調信号を電圧出力部401bに出力する。
上述のとおり、トランジスタQ2は、電源監視回路403aのリセット端子RSTから出力されるリセット信号/RESETが低レベル(すなわち遊技機100の電源投入直前や電断時)であるとオン状態になるので、トランジスタQ2のコレクタ端子Cの電圧は低レベル(信号グランドレベル)となる。このため、パルス幅変調制御回路401aの動作制御端子ENPには、低レベルの出力信号/P_COREがトランジスタQ2から入力される。これにより、パルス幅変調制御回路401aは非動作状態になる。一方、トランジスタQ2は、リセット信号/RESETが高レベル(すなわち遊技機100が正常に動作している状態)であるとオフ状態になるので、トランジスタQ2のコレクタ端子Cの電圧は高レベルとなる。このため、パルス幅変調制御回路401aには高レベルの出力信号/P_COREがトランジスタQ2から入力される。これにより、パルス幅変調制御回路401aは動作状態になる。
パルス幅変調制御回路401aの出力状態通知端子OUTGは、電源監視部403に設けられたトランジスタQ4(図6参照)のコレクタ端子Cに接続されている。また、出力状態通知端子OUTGは、1V系電源生成部401に設けられた抵抗R14の一端子に接続されている。出力状態通知端子OUTGは、オープンコレクタ出力端子であり、パルス幅変調制御回路401aがパルス幅制御信号を出力していない場合にはオン状態(低レベル出力状態)となり、パルス幅制御信号の出力を開始するとオフ状態(ハイインピーダンス状態)となる。なお、パルス幅変調制御回路401aがパルス幅制御を行っていても、パルス幅制御信号が異常であると、出力状態通知端子OUTGはオン状態(低レベル出力状態)となる。抵抗R14の他端子は、パルス幅変調制御回路401aの直流電圧出力端子Vccに接続されている。パルス幅変調制御回路401aは、電源入力端子Vcに入力される12Vの直流電圧VDC12_Lを用いて5Vの直流電圧VDC5を生成し、直流電圧出力端子Vccから出力するようになっている。したがって、抵抗R14は、5Vの直流電圧VDC5にプルアップされる。
このため、遊技機100の電源投入直後や電断時には、出力状態通知端子OUTGの電圧レベルは低レベル(信号グランドレベル)となるとともに、トランジスタQ2から低レベルの出力信号/P_COREが入力される。これにより、出力状態通知端子OUTGから出力される電源動作信号PGの電圧レベルは低レベルとなる。一方、遊技機100が正常に動作している状態では、出力状態通知端子OUTGは、抵抗R14を介して1V系電源生成部401の直流電圧出力端子Vccに電気的に接続されるとともに、トランジスタQ2から高レベルの出力信号/P_COREが入力される。これにより、出力状態通知端子OUTGから出力される電源動作信号PGの電圧レベルは高レベルとなる。1V系電源生成部401は、動作状態である場合に高レベル(所定の電圧レベルの一例)の電源動作信号PGを出力するようになっている。詳細は後述するが、電源動作信号PGは、1V系電源生成部401と3V系電源生成部402との立ち上がりシーケンスを確保するための信号として用いられる。
図7に示すように、電圧出力部401bの電源入力端子Vcは、ダイオードDを介して12V系電源生成部407の出力端子に接続されている。電圧出力部401bは、パルス幅変調制御回路401aが出力するパルス幅変調信号に制御されてスイッチング動作するスイッチング素子(不図示)を有している。また、電圧出力部401bは、スイッチング素子のスイッチング動作に応じて12V系電源生成部407から入力される12Vの直流電圧VDC12_Lを用いてエネルギーを蓄積したり放出したりするインダクタ(不図示)を有している。さらに、電圧出力部401bは、12Vの直流電圧VDC12_Lを降圧して生成された1.05Vの直流電圧VDC1を平滑化するコンデンサ(不図示)を有している。
図7に示すように、電源動作制御部404は、電源断予告信号/PWFLが入力されるベース端子(制御端子の一例)Bを有するトランジスタ(第1トランジスタの一例)Q10を備えている。また、電源動作制御部404は、トランジスタQ10と並列接続され電源動作信号PGが入力されるベース端子(制御端子の一例)Bを有するトランジスタ(第2トランジスタの一例)Q11を備えている。さらに、電源動作制御部404は、トランジスタQ10のコレクタ端子C及びトランジスタQ11のコレクタ端子Cの接続部(電源側の接続部の一例)に接続されたベース端子(制御端子の一例)Bと、3V系電源生成部402に接続されたコレクタ端子Cとを有するトランジスタ(第3トランジスタの一例)Q12を備えている。トランジスタQ10,Q11,Q12のそれぞれのエミッタ端子Eは信号グランドに接続されている。トランジスタQ11のベース端子Bは、パルス幅変調制御回路401aの出力状態通知端子OUTGと、電源監視部403に設けられたトランジスタQ4のコレクタ端子Cとに接続されている。
電源動作制御部404は、トランジスタQ10,Q11のそれぞれのコレクタ端子CおよびトランジスタQ12のベース端子Bに接続された一端子と、パルス幅変調制御回路401aの直流電圧出力端子Vccに接続された他端子とを有する抵抗R15を備えている。また、電源動作制御部404は、抵抗R15の他端子および直流電圧出力端子Vccに接続された一端子と、トランジスタQ12のコレクタ端子Cおよび3V系電源生成部402に接続された他端子とを有する抵抗R16を備えている。
電源動作制御部404は、トランジスタQ10,Q11,Q12および抵抗R15,R16によって構成された論理和回路を有している。この論理和回路は、入力される電源断予告信号/PWFLと、入力される電源動作信号PGとを論理演算した論理和信号を3V系電源生成部402に出力するようになっている。電源動作制御部404は、電源断予告信号/PWFLおよび電源動作信号PGを論理演算した論理和信号を新たな電源動作信号NPGとして3V系電源生成部402に出力する。つまり、電源動作制御部404に設けられた論理和回路は、トランジスタQ10のベース端子BおよびトランジスタQ11のベース端子Bを入力端子とし、トランジスタQ12のコレクタ端子Cを出力端子とする。
図7に示すように、3V系電源生成部402は、レギュレータ回路402aを有している。レギュレータ回路402aは例えば集積回路で構成されて1チップ化されている。レギュレータ回路402aの電源入力端子Vcは、ダイオードDを介して12V系電源生成部407の出力端子に接続されている。3V系電源生成部402は、レギュレータ回路402aに接続された抵抗およびコンデンサ(いずれも不図示)を有している。3V系電源生成部402は、レギュレータ回路402aに接続される抵抗の抵抗値やコンデンサの容量値を予め定められた所定値に設定することにより、12Vの直流電圧DCV12_Lを用いて3.3Vの直流電圧DCV3を生成し出力するようになっている。
レギュレータ回路402aは、動作制御端子ENRを有している。レギュレータ回路402aは、動作制御端子ENRに入力される信号の電圧レベルが低レベルであると、12Vの直流電圧VDC12_Lが電源入力端子Vcに入力されていたとしても非動作状態となる。一方、レギュレータ回路402aは、動作制御端子ENRに入力される信号の電圧レベルが高レベルであると動作状態となる。動作制御端子ENRは、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ12のコレクタ端子C及び抵抗16の他端子に接続されている。このため、レギュレータ回路402aは、トランジスタQ12のコレクタ端子Cから入力される電源動作信号NPGの電圧レベルの高低に応じて動作状態か非動作状態のいずれかの状態となる。
より具体的に、トランジスタQ10は、電源断検知回路403cが出力する電源断予告信号/PWFLの電圧レベルが低レベルであるとオフ状態となり、電源断予告信号/PWFLの電圧レベルが高レベルであるとオン状態となる。また、トランジスタQ11は、パルス幅変調制御回路401aの出力状態通知端子OUTGから出力される電源動作信号PGの電圧レベルが低レベルであるとオフ状態となり、電源動作信号PGの電圧レベルが高レベルであるとオン状態となる。
このため、電源断予告信号/PWFLおよび電源動作信号PGのいずれの電圧レベルも低レベルであると、トランジスタQ12のベース端子Bには、5Vの直流電圧VDC5が入力され、トランジスタQ12のベース端子Bにはベース電流が流れるので、トランジスタQ12はオン状態となる。その結果、トランジスタQ12のコレクタ端子Cの電圧レベルは低レベル(信号グランドレベル)となるので、レギュレータ回路402aの動作制御端子ENRには、低レベルの電源動作信号NPGが入力される。これにより、レギュレータ回路402aは、非動作状態になって3.3Vの直流電圧VDC3を出力しない。
一方、電源断予告信号/PWFLおよび電源動作信号PGのいずれか一方の電圧レベルが高レベルであると、トランジスタQ12のベース端子Bは、トランジスタQ10およびトランジスタQ11のうちオン状態となったトランジスタを介して信号グランドに接続され、トランジスタQ12のベース端子Bにはベース電流が流れない。これにより、トランジスタQ12はオフ状態となる。その結果、トランジスタQ12のコレクタ端子Cの電圧レベルは高レベル(直流電圧VDC5の電圧レベル)となるので、レギュレータ回路402aの動作制御端子ENRには、高レベルの電源動作信号NPGが入力される。これにより、レギュレータ回路402aは、動作して3.3Vの直流電圧VDC3を出力する。
遊技機100が正常に動作している場合、電源断予告信号/PWFLの電圧レベルは高レベルであるため、トランジスタQ10はオン状態を維持する。このため、遊技機100が正常に動作している場合に電源動作信号PGにノイズが重畳しトランジスタQ11がオン状態からオフ状態に切り替わっても、トランジスタQ12のベース端子BはトランジスタQ10を介して信号グランドに接続された状態が維持される。このため、トランジスタQ12はオフ状態を維持する。これにより、トランジスタQ12のコレクタ端子Cは、5Vの直流電圧VDC5の電圧レベルを維持するので、電源動作制御部404は、電圧レベルが高レベルの電源動作信号NPGをレギュレータ回路402aの動作制御端子ENRに入力することができる。その結果、3V系電源生成部402は、遊技機100が正常に動作している場合に電源動作信号PGにノイズが重畳したとしても、3.3Vの直流電圧VDC3を安定して出力し続けることができる。
次に、副制御電源部40の立ち上がりおよび立ち下がりシーケンスについて図5から図7を参照しつつ図8および図9を用いて説明する。図8および図9中の1段目に示す「12V系」は、12V系電源生成部407が出力する出力電圧の電圧波形を示している。図8および図9中の2段目に示す「5V系」は、1V系電源生成部401が直流電圧出力端子Vccから出力する出力電圧の電圧波形を示している。図8および図9中の3段目に示す「1V系」は、1V系電源生成部401が出力する出力電圧の電圧波形を示している。図8および図9中の4段目に示す「3V系」は、3V系電源生成部402が出力する出力電圧の電圧波形を示している。
また、図8および図9中の5段目に示す「/RESET」は、電源監視回路403aのリセット端子RSTから出力されるリセット信号/RESETの電圧波形を示している。図8中の6段目に示す「PG」は、パルス幅変調制御回路401aの出力状態通知端子OUTGから出力される電源動作信号PGの電圧波形を示している。図9中の6段目に示す「/P_ETC」は、電源監視部403に設けられたトランジスタQ2のコレクタ端子Cから出力される出力信号/P_ETCの電圧波形を示している。図8および図9中の7段目に示す「/P_CORE」は、電源監視部403に設けられたトランジスタQ2のコレクタ端子Cから出力される出力信号/P_COREの電圧波形を示している。図8および図9中の8段目に示す「/PWFL」は、電源監視部403に設けられた電源断検知回路403cが出力する電源断予告信号/PWFLの電圧波形を示している。
また、図8および図9中の9段目に示す「Q10」は、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ10の動作状態を示している。図8および図9中の10段目に示す「Q11」は、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ11の動作状態を示している。図8および図9中の11段目に示す「Q12」は、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ12の動作状態を示している。また、図8および図9中に示す「ON」はトランジスタQ10,Q11,Q12がオン状態であることを示し、「OFF」はトランジスタQ10,Q11,Q12がオフ状態であることを示している。図8および図9中、左から右に向かって時の経過が表されている。
図8に示すように、副制御電源部40の立ち上がり動作では、時刻t1において12V系電源生成部407の動作が開始される。
時刻t1から所定時間が経過すると、1V系電源生成部401のパルス幅変調制御回路401aは、直流電圧出力端子Vccから直流電圧VDC5の出力を開始し、時刻t2において、直流電圧VD5の電圧値が5Vに到達する。
時刻t2において、トランジスタQ10およびトランジスタQ11がオフ状態であり、かつ直流電圧VDC5の電圧値が5Vに到達したことに基づいて、トランジスタQ12がオン状態に移行する。
時刻t1から時刻t2の間の所定時刻において、12V系電源生成部407の出力電圧の電圧値が5.8Vよりも高くなる。12V系電源生成部407の出力電圧の電圧値が5.8Vよりも高くなる時刻では、12V系電源生成部407の出力電圧の電圧値が小さいため、電源監視部403はこの時刻の直前の状態を維持する。12V系電源生成部407の出力電圧の電圧値が5.8Vよりも高くなった時刻から所定時間が経過した時刻t3において、リセット信号/RESETの電圧レベルが低レベルから高レベルに切り替わる。
時刻t3から所定時間が経過した時刻t4において、12V系電源生成部407の出力電圧の電圧値が12Vに到達し、12V系電源生成部407は12Vの直流電圧VDC12の出力を開始する。
時刻t4から所定時間が経過した時刻t5において、12V系電源生成部407が12Vの直流電圧VDC12を出力し、かつリセット信号/RESETの電圧レベルが高レベルであることに基づき、電源監視部403に設けられたトランジスタQ1がオン状態に移行しトランジスタQ2がオフ状態に移行する。これにより、トランジスタQ2は、電圧レベルが高レベルの出力信号/P_COREを1V系電源生成部401に設けられたパルス幅変調制御回路401aの動作制御端子ENPに出力する。これにより、パルス幅変調制御回路401aは非動作状態から動作状態への移行を開始し、1V系電源生成部401の動作が開始する。
時刻t5よりも所定時間前(電源監視部403に設けられた遅延回路403bで設定された遅延時間分だけ前)の時刻において、電源監視部403に設けられたトランジスタQ3がオン状態に移行しトランジスタQ4がオフ状態に移行する。このため、トランジスタQ4は、電圧レベルが高レベルの出力信号/P_ETCを出力状態通知端子OUTGに出力する。しかしながら、時刻t5よりも所定時間前の時刻では、パルス幅変調制御回路401aは非動作状態であるため、電源動作信号PGの電圧レベルは低レベルで維持される。
時刻t5から所定時間が経過した時刻t6において、1V系電源生成部401の出力電圧の電圧値が1.05Vに到達し、1V系電源生成部401は1.05Vの直流電圧VDC1の出力を開始する。
時刻t6から所定時間が経過した時刻t7において、1V系電源生成部401が安定動作を開始した状態で1.05Vの直流電圧VDC1の出力を開始し始めると、オープンコレクタ出力端子である出力状態通知端子OUTGがオフ状態となってハイインピーダンス状態に切り替わる。これにより、出力状態通知端子OUTGから出力される電源動作信号PGの電圧レベルは、低レベルから高レベルに切り替わる。
電源動作信号PGの電圧レベルが高レベルに切り替わることにより、トランジスタQ11がオフ状態からオン状態に移行するので、トランジスタQ12はオン状態からオフ状態に移行する。これにより、トランジスタQ12は、電圧レベルが高レベルの電源動作信号NPGを3V系電源生成部402に設けられたレギュレータ回路402aの動作制御端子ENRに出力する。
12V系電源生成部407が12Vの直流電圧VDC12を出力し、かつ電源動作信号NPGの電圧レベルが高レベルであることに基づき、レギュレータ回路402aは非動作状態から動作状態への移行を開始し、3V系電源生成部402の動作が開始する。
時刻t7から所定時間が経過した時刻t8において、3V系電源生成部402が出力する出力電圧の電圧値が3.3Vに到達し、3V系電源生成部402は3.3Vの直流電圧VDC3の出力を開始する。これにより、電源断検知回路403cに設けられた論理積回路403dの論理演算結果が高レベルとなるので、電源断検知回路403cが出力する電源断予告信号/PWFLの電圧レベルが低レベルから高レベルに切り替わる。
電源断予告信号/PWFLの電圧レベルが低レベルから高レベルに切り替わることによって、トランジスタQ10はオフ状態からオン状態に移行する。トランジスタQ12は、時刻t7においてすでにオフ状態に移行しており、トランジスタQ10がオン状態に移行しても、オフ状態を維持した状態で動作する。
このように、本実施形態による遊技機100は、1V系電源生成部401から出力される電源動作信号PGの電圧レベルの切り替わりを契機として3V系電源生成部402の立ち上がり動作を開始できる。これにより、遊技機100は、電源投入時において1V系電源生成部401を立ち上げた後に3V系電源生成部402を立ち上げるという電源シーケンスを担保できる。
副制御電源部40の各出力電圧が安定化した後の一定期間である時刻t9から時刻t10において、パルス幅変調制御回路401aの出力状態通知端子OUTGと電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ11のベース端子Bとを接続する配線部にノイズが混入したとする。この配線部にノイズが混入することにより、電源動作信号PGの電圧レベルは、不安定な状態(図8では電圧レベルが不安定な状態を網掛けを付した長方形で表している)となる。この配線部にノイズが混入しても、電源断予告信号/PWFLは高レベルの電圧レベルを維持しているので、トランジスタQ10はオン状態を維持し、かつトランジスタQ12はオフ状態を維持する。その結果、電源動作信号NPGは高レベルの電圧レベルを維持するので、レギュレータ回路402aは安定動作を続け、3V系電源生成部402は、3.3Vの電圧レベルの直流電圧VDC3を出力し続ける。
このように、遊技機100は、動作中にノイズが発生して電源動作信号PGの電圧レベルが不安定な状態になっても、3.3Vの電圧レベルが維持された出力電圧を3V系電源生成部402から出力し続けることができる。
次に、副制御電源部40の立ち下がりシーケンスについて説明する。
図9に示すように、副制御電源部40の立ち下がり動作では、時刻t1において12V系電源生成部407の立ち下げ動作が開始され、12V系電源生成部407が出力する直流電圧VDC12の電圧値が時間の経過とともに徐々に低下する。
時刻t1から所定時間が経過した時刻t2において、12V系電源生成部407が出力する直流電圧VDC12の電圧値が6.8Vになると、電源監視部403に設けられた電源監視回路403aは、電圧レベルが高レベルの出力信号を出力端子Voutから出力する。これにより、電源監視部403に設けられたトランジスタQ7およびトランジスタQ8はオフ状態からオン状態に移行するので、トランジスタQ8のコレクタ端子Cの電圧レベルは低レベル(信号グランドレベル)となる。このため、トランジスタQ8のコレクタ端子Cに接続された論理積回路403dの入力端子には低レベルの直流電圧が入力されるため、論理積回路403dは低レベルの電源断予告信号/PWFLを出力する。
電源断予告信号/PWFLの電圧レベルが高レベルから低レベルに切り替わることによって、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ10はオン状態からオフ状態に移行する。時刻t2において、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ11はオン状態であるため、トランジスタQ10がオフ状態に移行しても、電源動作制御部404に設けられたトランジスタQ12はオフ状態を維持し続ける。
時刻t2から所定時間が経過した時刻t3において、12V系電源生成部407が出力する出力電圧の電圧値が5.8Vになると、電源監視回路403aは、電圧レベルが低レベルのリセット信号/RESETをリセット端子RSTから出力する。このため、電源監視部403に設けられたトランジスタQ3がオン状態からオフ状態に移行し、電源監視部403に設けられたトランジスタQ4がオフ状態からオン状態に移行する。これにより、トランジスタQ4のコレクタ端子Cの電圧レベルが低レベル(信号グランドレベル)となる。これにより、時刻t3において、トランジスタQ11のベース端子Bに入力される出力信号/P_ETCの電圧レベルは、高レベルから低レベル(信号グランドレベル)に移行する。1V系電源生成部401に設けられたパルス幅変調制御回路401aのオープンコレクタ出力端子である出力状態通知端子OUTGはオフ状態である。このため、トランジスタQ11はオン状態からオフ状態に移行する。
時刻t3において、トランジスタQ10およびトランジスタQ11のいずれもオフ状態となるため、トランジスタQ12は、オフ状態からオン状態に移行する。これにより、トランジスタQ12のコレクタ端子Cの電圧レベルは低レベル(信号グランドレベル)となる。このため、3V系電源生成部402に設けられたレギュレータ回路402aの動作制御端子ENRには、電圧レベルが低レベルの電源動作信号NPGが入力される。その結果、レギュレータ回路402aは動作状態から非動作状態への移行を開始し、3V系電源生成部402の立ち下がり動作が開始される。
時刻t3から所定時間が経過(電源監視部403に設けられた遅延回路403bで設定された遅延時間だけ経過)した時刻t4において、電源監視部403に設けられたトランジスタQ1がオン状態からオフ状態に移行し、電源監視部403に設けられたトランジスタQ2がオフ状態からオン状態に移行する。これにより、トランジスタQ2のコレクタ端子Cの電圧レベルが低レベル(信号グランドレベル)となり、出力信号/P_COREの電圧レベルは高レベルから低レベル(信号グランドレベル)に移行する。パルス幅変調制御回路401aの動作制御端子ENPには、トランジスタQ2のコレクタ端子Cから電圧レベルが低レベルの出力信号/P_COREが入力される。その結果、パルス幅変調制御回路401aは動作状態から非動作状態への移行を開始し、1V系電源生成部401の立ち下がり動作が開始される。
また、時刻t4において、パルス幅変調制御回路401aの直流電圧出力端子Vccから出力される5Vの直流電圧VDC5の立ち下がり動作が開始される。直流電圧VDC5は、電源動作制御部404の電源電圧として用いられている。電源動作制御部404が3V系電源生成部402の立ち下がり動作の開始時に安定して動作できるように、直流電圧出力端子Vccから出力される直流電圧VDC5の立ち下がり動作の開始タイミングは、3V系電源生成部402の立ち下がり動作の立ち下がりタイミングよりも遅くなるように設定されている。
時刻t4から所定時間が経過した時刻t5において、3V系電源生成部402の出力電圧の電圧値が0Vとなる。
時刻t5から所定時間が経過した時刻t6において、12V系電源生成部407、直流電圧出力端子Vccおよび1V系電源生成部401のそれぞれの出力電圧の電圧値が0Vとなる。これにより、副制御電源部40の立ち下げ動作が終了する。
このように、遊技機100の電源遮断時に、12V系電源生成部407の直流電圧VDC12_Lの電圧値が6.9V以下になると電断予告信号/PWFLが低レベルになってトランジスタQ10がオフ状態となる。その後、電源動作信号PG(出力信号/P_ETC)および出力信号/P_COREがこの順で低レベルとなる。これにより、本実施形態による遊技機100は、副制御電源部40を立ち下げるときに、3V系電源生成部402の立ち下げを開始した後に1V系電源生成部401の立ち下げを開始できるので、遮断時の動作シーケンスを担保できる。
以上説明したように、本実施形態による遊技機100は、外部から入力される12Vの直流電圧VDC12_Lを用いて1.05Vの電源を生成する1V系電源生成部401と、直流電圧VDC12_Lを用いて3Vの電源を生成する3V系電源生成部402と、直流電圧VDC12_Lの電圧値を監視する電源監視部403と、電源監視部403から入力される電源断予告信号/PWFL、及び1V系電源生成部401から入力される電源動作信号PGを用いて3V系電源生成部402の動作状態を制御する電源動作制御部404とを備えている。このような構成を備えた遊技機100によれば、複数の電源(例えば1V系電源生成部401および3V系電源生成部402)の立ち上がり動作および立ち下がり動作、並びに複数の電源の設定電圧の出力中の動作の安定化を図ることができる。
本発明の上記実施の形態に限らず、種々の変形が可能である。
上記実施形態による遊技機100に備えられた副制御電源部40は、バイポーラトランジスタで構成されたトランジスタQ1〜Q12を有しているが、本発明はこれに限られない。副制御電源部40は、電界効果トランジスタで構成されたトランジスタQ1〜Q12を有していても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態による遊技機100に備えられた1V系電源生成部401は、スイッチング電源で構成されているが、リニアレギュレータで構成されていてもよい。また、上記実施形態による遊技機100に備えられた3V系電源生成部402は、リニアレギュレータで構成されているが、スイッチング電源で構成されていてもよい。1V系電源生成部401および3V系電源生成部402は、このような構成であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の技術的範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の技術的範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。