JP2018014691A - 放射線撮像装置及び放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置及び放射線撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】A/D変換器ごとの非直線性誤差のばらつきに起因する画質の低下を抑制するための新たな技術を提供する。
【解決手段】放射線撮像装置は、画素アレイと、画素アレイで得られた画素信号をデジタル形式に変換する複数のA/D変換器と、複数のA/D変換器のそれぞれの入力にオフセット信号を重畳するオフセット補正部と、オフセット信号の値を決定する制御部と、を備える。制御部は、A/D変換器の出力レンジの一部である目標範囲を、当該A/D変換器の非直線性誤差に基づいてA/D変換器ごとに個別に決定し、画素信号が入力された場合のA/D変換器の出力が目標範囲に収まるように各A/D変換器についてオフセット信号の値を決定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、放射線撮像装置及び放射線撮像システムに関する。
画素アレイで得られた画素信号を複数のA/D変換器で並列にA/D変換することによって高速に画像データを取得可能な放射線撮像装置が知られている。A/D変換器は固有の非直線性誤差を有しうる。そのため、A/D変換器ごとの非直線性誤差のばらつきに起因して、放射線撮像装置で得られる画像に段差等のアーチファクトが発生することがある。特許文献1及び特許文献2はこのようなアーチファクトを軽減するための手法を提案する。特許文献1の放射線撮像装置は、同一の入力に対する複数のA/D変換器の出力の差分を事前に記憶しておき、その差分を用いてA/D変換後の画素信号を補正する。特許文献2の放射線撮像装置は、1つのA/D変換器が複数の画素信号を変換する際の基準電圧の値をばらつかせることによって、相異なるA/D変換器間の非直線性誤差に起因する段差を目立たなくする。
特開2005−210396号公報 特開2010−141716号公報
特許文献1の放射線撮像装置では、画素信号をデジタル形式に変換するごとに補正を行うので、画像データの生成処理が複雑になる。特許文献2の放射線撮像装置では、視覚のフィルタ効果によってアーチファクトが低減したように感じられるだけであり、実際にアーチファクトが低減しているわけではない。本発明は、A/D変換器ごとの非直線性誤差のばらつきに起因する画質の低下を抑制するための新たな技術を提供することを目的とする。
画素アレイと、前記画素アレイで得られた画素信号をデジタル形式に変換する複数のA/D変換器と、前記複数のA/D変換器のそれぞれの入力にオフセット信号を重畳するオフセット補正部と、前記オフセット信号の値を決定する制御部と、を備える放射線撮像装置であって、前記制御部は、A/D変換器の出力レンジの一部である目標範囲を、当該A/D変換器の非直線性誤差に基づいてA/D変換器ごとに個別に決定し、前記画素信号が入力された場合のA/D変換器の出力が前記目標範囲に収まるように各A/D変換器について前記オフセット信号の値を決定することを特徴とする放射線撮像装置が提供される。
上記手段により、A/D変換器ごとの非直線性誤差のばらつきに起因する画質の低下を抑制するための新たな技術が提供される。
一部の実施形態の放射線撮像システムの構成例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の構成例を説明する図。 積分非直線性誤差を説明する図。 図1の半導体基板の構成例を説明する図。 図4の画素の構成例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の動作例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の動作例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の動作例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の動作例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の動作例を説明する図。 図1の放射線撮像装置の効果を説明する図。 図1の放射線撮像装置の変形例を説明する図。
添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について以下に説明する。様々な実施形態を通じて同様の要素には同一の参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。以下の説明において、放射線は、X線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、宇宙線を含みうる。
図1を参照して、一部の実施形態に係る放射線撮像システムの構成例について説明する。放射線撮像システムは、放射線撮像装置100、制御装置110と、画像表示装置120と、放射線発生装置130と、放射線源140とを有する。放射線撮像システムは、例えば大面積フラットパネル式の放射線動画撮像システムである。制御装置110は、放射線撮像システム全体の制御を司るほか、放射線撮像装置100によって得られた信号を処理する信号処理部を有する。放射線撮像システムの撮影時に、制御装置110は、放射線撮像装置100及び放射線発生装置130を同期制御する。放射線撮像装置100は、被写体を透過した放射線を不図示のシンチレータにより可視光に変換し、この可視光を光電変換し、光量に応じた信号をアナログ/デジタル変換(A/D変換)する。その後、放射線撮像装置100は、A/D変換された信号から、放射線照射に対応した画像データを生成し、制御装置110内の信号処理部に転送する。制御装置110は、画像データに対して画像処理を行った後、画像表示装置120に放射線画像をリアルタイムに表示する。
放射線撮像装置100は、フラットパネルセンサ101と、複数の処理回路103_1〜103_8と、制御部104と、記憶部105とを有する。フラットパネルセンサ101には、光電変換素子と、光電変換素子からの信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路とを有する複数の画素が2次元の画素アレイを構成するように配置されている。画素の詳細については後述する。フラットパネルセンサ101は、シリコン半導体ウエハから矩形状に切り出された複数の半導体基板102が、不図示の平面基台上にマトリクス状にタイリングされることによって構成される。半導体基板102は、つなぎ用エリアセンサとして利用可能なものであり、等ピッチで2次元状に配置された複数のCMOS撮像素子を有する。フラットパネルセンサ101と上述のシンチレータとにより、放射線を検出して画像を得る放射線画像センサが構成される。また、平面基台上で隣接する2つの半導体基板102は、半導体基板間の境界を挟んで光電変換素子が半導体基板102上と同じピッチになるようにタイリングされている。図1には、半導体基板102が14列×2行のマトリクス状にタイリングされた例を示しているが、この配置に限定されるものではなく、タイリングされる半導体基板102の行方向の数、及び列方向の数は任意である。
フラットパネルセンサ101の上辺部及び下辺部には、マトリクス状に並んだ半導体基板102の不図示の外部端子(電極パッド)が配されている。半導体基板102の電極パッドは不図示のフライングリード式プリント配線板で複数の処理回路103_1〜103_8に接続される。処理回路103_1〜103_8はそれぞれ、複数の半導体基板102によって得られたアナログ形式の画素信号を順にデジタル形式に変換し、このデジタル信号を制御部104に供給する。フラットパネルセンサ101は、それぞれが複数(図1では3つ又は4つ)の半導体基板102を含む画素ブロックに分割される。複数の画素ブロックもアレイ状に配されている。複数の処理回路103_1〜103_8は、複数の画素ブロックに1対1に対応して設けられている。
制御部104は、放射線撮像装置100の全体の動作を司る。制御部104は、ASICなどの専用の回路で構成されてもよいし、汎用プロセッサとプログラムとの組み合わせによって構成されてもよい。例えば、制御部104は、複数の処理回路103_1〜103_8から供給された画素ブロックごとの画素信号を画像データに統合し、制御装置110に転送する。制御部104は、制御装置110と制御コマンドの通信、同期信号の通信、制御装置110内の信号処理部への画像データの送信などを行う。制御部104はさらに、フラットパネルセンサ101の制御機能も有しており、フラットパネルセンサ101の駆動制御や撮影モード制御を行う。例えば、制御部104は、制御装置110から、撮影モードの設定、各種パラメータの設定、撮影開始設定、撮影終了設定などを受信する。
続いて、図2を参照して、図1の処理回路103_1の構成例について説明する。図1の他の処理回路103_2〜103_8も、接続される半導体基板102の個数が異なる場合がある点を除いて、処理回路103_1と同一の構成を有する。処理回路103_1は、マルチプレクサ201と、マルチプレクサ202と、加算器203と、増幅器204と、A/D変換器205と、D/A変換器206と、増幅器207とを有する。マルチプレクサ201は、制御部104からの制御信号CS0〜CS3に応じて、複数の半導体基板102から供給されるアナログ信号の何れかを選択してマルチプレクサ202に供給する供給部として機能する。マルチプレクサ202は、制御部104からの制御信号SELに応じて、マルチプレクサ201から供給されるアナログ信号と、基準信号(例えば、基準電圧Vref)との何れかを選択して加算器203に供給する。加算器203は、マルチプレクサ202から供給されるアナログ信号に、増幅器207から供給されるアナログ信号を重畳して、増幅器204に供給する。増幅器204は、例えば差動増幅器であり、加算器203から供給されるアナログ信号を増幅してA/D変換器205に供給する。A/D変換器205は、増幅器204から供給されるアナログ信号を、制御部104から供給される同期クロックに従ってデジタル形式に変換して制御部104に供給する。増幅器204から供給されるアナログ信号は、例えば画素アレイで得られた画素信号や、基準信号(例えば、基準電圧Vref)である。D/A変換器206は、制御部104から供給されるデジタル信号をアナログ形式に変換して増幅器207に供給する。増幅器207は、D/A変換器206から供給されるアナログ信号を減衰して加算器203に供給する。増幅器207が加算器203に供給するアナログ信号をオフセット信号と呼ぶ。D/A変換器206及び増幅器207は、A/D変換器205の入力にオフセット信号を重畳するオフセット補正部として機能する。
放射線撮像装置100の記憶部105は、複数の処理回路103_1〜103_8のそれぞれのA/D変換器205の非直線性誤差を記憶する。非直線性誤差とは、A/D変換器205のアナログ入力とデジタル出力との関係が理想直線からどれだけ外れているかを示す値のことである。非直線性誤差として、微分非直線性誤差(DNL)と、積分非直線性誤差(INL)とが知られている。本実施形態では、非直線性誤差として積分非直線性誤差を用いる。これにかえて、非直線性誤差として微分非直線性誤差を用いてもよい。
図3を参照して、INLについて説明する。図3のグラフの横軸はA/D変換器の入力値を示し、縦軸はA/D変換器の出力値を示す。入力値の単位は例えばボルトであり、出力値の単位はLSBである。破線301で示されるように、理想的なA/D変換器では、入力値がΔVだけ増加するごとに、出力値が1ずつ増加する。しかし、現実のA/D変換器では、実線302で示されるように、出力値を1だけ増加させるために必要な入力値の増加量が出力値ごとに異なる。出力値Nに対するINLは、出力値Nを出力させるための現実の入力値と理想的な入力値との差を、ΔVで規格化した値として定義される。
出力値N[LSB]を出力させるための理想的な入力値をViNとし、A/D変換器が有するオフセットをVoffsetとすると、ViNは以下の式で与えられる。
ViN=N×ΔV+Voffset …(式1)
そして、出力値N[LSB]を出力させるための現実の入力値をVrNとすると、出力値N[LSB]に対するINLは以下の式で与えられる。
INL=(VrN−ViN)/ΔV …(式2)
放射線撮像装置100の記憶部105は、複数の処理回路103_1〜103_8のそれぞれのA/D変換器205のINLを記憶する。記憶部105は、A/D変換器205の出力レンジ内のすべての出力値に対するINLを記憶してもよいし、後述するオフセット信号の値の算出に必要は範囲のみについてINLを記憶してもよい。INLは工場出荷時に放射線撮像装置100の製造者によって記憶部105に記憶されてもよい。これに代えて、制御部104が、放射線撮像装置100の電源投入時にD/A変換器206にランプ信号を生成させることによってこのランプ信号をA/D変換器205に供給してもよい。そして、制御部104は、ランプ信号に応じたA/D変換器205の出力に基づいてINLを測定し、このINLを記憶部105に記憶させてもよい。
続いて、図4を参照して、図1の半導体基板102の具体的な構成例について説明する。半導体基板102は、複数の画素401と、垂直走査回路402と、水平走査回路403と、信号を伝達するために複数の端子とを有する。複数の画素401は2次元アレイ状に配置されており、それぞれの画素401は、画素信号Sとノイズ信号Nとを生成する。垂直走査回路402は、行方向(横方向)の画素群を選択し、垂直走査クロックCLKVに同期して画素群を順次副走査方向である列方向(垂直方向)に走査する。水平走査回路403は、垂直走査回路402により選択された主査方向である横方向の画素群の列信号線を水平走査クロックCLKHに同期して順次1画素ずつ選択する。画素401は、垂直走査回路402の出力線である行信号線404がイネーブルになることにより、列信号線405、406に画素信号S、ノイズ信号Nをそれぞれ出力する。列信号線405、406に出力された信号を水平走査回路403が順次選択することにより、アナログ出力線407、408を通じて各画素の信号が半導体基板102から順次出力される。以上のように、半導体基板102では、垂直走査回路402及び水平走査回路403を使用したXYアドレス方式によるスイッチング動作によって画素選択が行われる。
続いて、図5を参照して、図4の画素401の具体的な構成例について説明する。図5において、フォトダイオードPDは、光電変換を行う光電変換素子であり、画素信号を生成する検出部として機能する。トランジスタM2は、フローティングディフュージョンに蓄積された電荷を放電させるためのリセットMOSトランジスタである。容量Cfdは、フローティングディフュージョンの容量である。トランジスタM1は、高ダイナミックレンジモードと高感度モードを切り換えるための感度切り換え用MOSトランジスタである。容量C1は、ダイナミックレンジ拡大用の容量であり、トランジスタM1がオンの場合に電荷の蓄積が可能となる。トランジスタM1がオンになると、フローティングディフュージョンの容量値が増えることによって、ダイナミックレンジが拡大するとともに感度が低下する。制御部104は、例えば高感度が必要な透視撮影モードにおいてトランジスタM1をオフにし、高ダイナミックレンジが必要なDSA撮影モードにおいてトランジスタM1をオンにする。トランジスタM4は、ソースフォロアとして動作する増幅MOSトランジスタである。トランジスタM3は、トランジスタM4を動作状態とさせるための選択MOSトランジスタである。
トランジスタM4の後段に、フォトダイオードPDで発生するkTCノイズを除去するクランプ回路が設けられている。容量Cclはクランプ容量であり、トランジスタM5はクランプ用MOSトランジスタである。トランジスタM7は、ソースフォロアとして動作する増幅MOSトランジスタである。トランジスタM6は、トランジスタM7を動作状態とするための選択MOSトランジスタである。
トランジスタM7の後段に、2つのサンプルホールド回路が設けられている。2つのサンプルホールド回路は、画素信号及びノイズ信号を保持する保持部として機能する。トランジスタM8は、画素信号を蓄積するためのサンプルホールド回路を構成するサンプルホールド用MOSトランジスタである。容量CSは、画素信号を保持するための容量である。トランジスタM9は、ノイズ信号を蓄積するためのサンプルホールド回路を構成するサンプルホールドMOSトランジスタである。容量CNは、ノイズ信号を保持するための容量である。トランジスタM10は、ソースフォロアとして動作する画素信号増幅用MOSトランジスタである。M11は、ソースフォロアとしての動作するノイズ信号増幅用MOSトランジスタである。
続いて、図6及び図7を参照して、放射線撮像装置100の動作例について説明する。図7のフローチャートに示される動作は、例えば、ユーザが放射線撮像装置100の電源をオンにすることによって開始されてもよいし、ユーザが放射線撮像装置100に対して動作開始を指示することによって開始されてもよい。
図7のSA01で、制御部104は、A/D変換器の出力レンジの一部である目標範囲を、当該A/D変換器のINLに基づいてA/D変換器ごとに個別に決定する。さらに、制御部104は、決定された目標範囲を用いて、後続の処理に用いられる値を算出する。図6では、時刻t0〜t1にかけて図7のSA01の処理が行われる。
図8を参照して、図7のSA01の処理の詳細について説明する。SB01で、制御部104は、制御信号SELをハイレベルにする。これによって、マルチプレクサ202は基準電圧Vrefを選択して出力する。SB02で、制御部104は、変数sを0に初期化する。変数sは、A/D変換器を表す0以上7以下の整数である。以下の説明におけるA/D変換器[s](ただし、0≦s≦7)は、図1の処理回路103_1〜103_8のA/D変換器205にそれぞれ対応する。
SB03で、制御部104は、記憶部105から、A/D変換器[s]のINLを読み出す。SB04で、制御部104は、読み出したINLに基づいてA/D変換器[s]の目標範囲を決定する。A/D変換器[s]の目標範囲とは、A/D変換器[s]の出力レンジのうち、画素信号を表現するために用いられる範囲のことである。本実施形態のA/D変換器205が16ビットの出力レンジ、すなわち0〜65535[LSB]の出力レンジを有するとする。放射線撮像装置100では、使用される放射線の強度が最大のときの画素信号でA/D変換器205が飽和しないように増幅器204のゲインが設定されている。増幅器204のゲインのばらつきを考慮して、放射線が照射されていない状態から放射線の強度が最大の状態までの画素信号を表現するために必要な範囲が50000[LSB]であるとする。この場合に、制御部104は、A/D変換器205の出力レンジ0〜65535から、画素信号の表現に用いる50000[LSB]を含む範囲を任意に選択できる。そこで、制御部104は、複数のA/D変換器205のINLのばらつきに起因する画像のアーチファクトを軽減するように、画素信号の表現に用いるための目標範囲を決定する。
まず、制御部104は、A/D変換器[s]の出力レンジのうち、目標範囲の複数の候補範囲を決定する。例えば、制御部104は、1000[LSB]ずつずれた複数の候補範囲、例えば範囲の下限が1[LSB]、1001[LSB]、2001[LSB]、…、15001[LSB]となる候補範囲を決定する。下限が15535[LSB]を超えると画素信号の表現に必要は範囲を確保できないので、この決定方法では、下限の最大値が15001[LSB]となる。続いて、制御部104は、各候補範囲について、それぞれの範囲におけるINLの代表値を決定する。INLの代表値は、候補範囲のそれぞれの値におけるINLの平均値であってもよいし、分散であってもよい。そして、制御部104は、INLの代表値に基づいて、複数の候補範囲から、いずれかの候補範囲を目標範囲として決定する。例えば、制御部104は、複数の候補範囲のうち、INLの代表値が最小となる候補範囲を目標範囲として決定する。これに代えて、制御部104は、複数の候補範囲のうち、INLの代表値が所定の条件を満たすいずれかの候補範囲を目標範囲として決定してもよい。所定の条件とは、例えばINLの代表値が閾値(例えば、±n[LSB])以下となることである。
INLの代表値は、候補範囲の全体から決定されてもよいし、候補範囲の一部から決定されてもよい。候補範囲の一部からINLの代表値を決定することによって、その部分におけるINLのばらつきに起因する画像のアーチファクトを軽減できる。例えば、候補範囲のうち小さい側にある部分(例えば、50000個の値で構成される候補範囲のうち、最小値を含む連続した1000個の値で構成される部分)からINLの代表値を決定すると、放射線の線量が低い場合の画像のアーチファクトを軽減できる。
SB05で、制御部104は、A/D変換器[s]の目標値T[s]を算出する。目標値T[s]とは、A/D変換器[s]に、オフセット信号が重畳された基準電圧Vrefが供給された場合のA/D変換器[s]の出力がとるべき値のことである。A/D変換器205でサンプリングされたデータは、マルチプレクサ202、増幅器204及びA/D変換器205で発生するショットノイズや熱ノイズなどによりばらつきうる。A/D変換後のデータは、サンプリング数が多いほど平均値の精度がよくなることが知られている。具体的に、サンプリングされたN個のデータは正規分布するので、サンプリング数が多ければ多いほど、その平均値は真値に近づく。そこで、制御部104は、N個のサンプリングデータの合計で比較を行う。例えば、制御部104は、以下の式に従って目標値T[s]を算出する。
T[s]=(R[s]+INL[s,R[s]])×N …(式3)
ここで、INL[s,R[s]]は、A/D変換器[s]の出力値がR[s]である場合のINLである。また、Nは2以上の所定の整数である。
SB06で、制御部104は、オフセット信号が重畳された基準電圧Vrefが供給された場合のA/D変換器[s]の出力が目標値T[s]となるようにするためにD/A変換器206に入力すべき値I[s]を決定する。例えば、制御部104は、A/D変換器[s]の出力値をN回サンプリングすることによって、N個のデジタル値を取得し、それらの和が目標値T[s]以上となる最小のD/A変換器206への入力値をI[s]として決定する。例えば、制御部104は、D/A変換器206への入力値を0からインクリメントしていき、N個のデジタル値の和が目標値T[s]以上となった時点の入力値をI[s]とする。
SB07で、制御部104は、SB05で算出された目標値T[s]及びSB06で決定された入力値I[s]を記憶部105に記憶する。
SB08で、制御部104は、S>7を満たすか否かを判定する。s≦7の場合に(SB08で「NO」)、目標値T[s]及び入力値I[s]が決定されていないA/D変換器205が存在するので、制御部104は、SB09でsの値をインクリメントして、次のA/D変換器205に対する処理を行う。
SB10で、制御部104は、記憶部105から、A/D変換器[s]のINLを読み出す。SB11で、制御部104は、読み出したA/D変換器[s]のINLと、A/D変換器[s−1]の目標範囲におけるINLとを比較することによって、A/D変換器[s]の目標範囲を決定する。
図1に示されるように、A/D変換器[s−1]とA/D変換器[s]とは、互いに隣り合って配置された複数の画素ブロックに対して設けられた処理回路に含まれる。そのため、本実施形態で、制御部104は、A/D変換器[s−1]の目標範囲におけるINL特性とA/D変換器[s]の目標範囲におけるINL特性とが互いに近くなるように、A/D変換器[s]の目標範囲を決定する。例えば、制御部104は、A/D変換器[s]の目標範囲の複数の候補範囲を、SB04と同様にして決定する。そして、制御部104は、A/D変換器[s]の目標範囲の複数の候補範囲のそれぞれのINL代表値と、A/D変換器[s]の目標範囲のINL代表値とを比較し、その差が最小となるような候補範囲をA/D変換器[s]の目標範囲として決定する。これに代えて、制御部104は、複数の候補範囲のうち、INLの代表値の差が所定の条件を満たすいずれかの候補を目標範囲として決定してもよい。所定の条件とは、例えばINLの代表値の差が閾値(例えば、±p[LSB])以下となることである。さらに、制御部104は、A/D変換器[s−1]の目標範囲の各値のINLと、A/D変換器[s]の候補の対応する値のINLとの差の代表値に基づいてA/D変換器[s]の目標範囲を決定してもよい。さらに、制御部104は、それぞれの範囲同士のINL特性の近似式を算出し、この近似式の傾きと係数が近くなるように目標範囲を選択してもよい。また、制御部104は、r個ずつの移動平均を求めることによって、目標範囲を決定してもよい。SB04と同様に、A/D変換器[s]の目標範囲の候補範囲の全体をA/D変換器[s−1]の目標範囲の全体と比較してもよいし、それぞれの範囲の一部のみを比較してもよい。
制御部104は、処理をSB05に戻し、上述と同様にして、処理対象のA/D変換器[s]について目標値T[s]及び入力値I[s]を記憶部105に記憶する。
SB08でS>7を満たす場合に(SB08で「YES」)、制御部104は、SB11で、制御信号SELをローレベルにして処理を終了する。以上の動作によって、複数の処理回路103_1〜103_8のそれぞれのA/D変換器205についての目標値T[s]及び入力値I[s]が記憶部105に記憶される。
続いて、図7のSA02で、制御部104は、複数のA/D変換器205のそれぞれについて、オフセット信号の値の決定処理の反復を開始する。図6では、時刻t1に図7のSA02の処理が開始され、時刻t11まで継続する。
図9を参照して、図7のSA02の処理の詳細について説明する。図7のSA02の処理は、処理回路103_1〜103_8のそれぞれのA/D変換器205に対して個別に(例えば、並行して)行われる。SC01で、制御部104は、制御信号SELをハイレベルにする。この動作によって、マルチプレクサ202は電圧Vrefを選択して出力する。SC02で、制御部104は、A/D変換器205が出力するデジタル値をN個、サンプリングする。A/D変換器[i](iは1以上8以下の整数)で得られたN個のデジタル値の和をB[i]で表す。
SC03で、制御部104は、以下の式に従ってオフセット補正値D[i]を算出する。
D[i]=(T[i]−B[i])/(N/M)+I[i] …(4)
ここで、Mは、増幅器207の減衰率の逆数である。T[i]及びI[i]は、図8の処理で記憶部105に記憶された値である。Nは式(3)のNである。B[i]を得るためのN個のデータは、正規分布する。1/fノイズに起因してB[i]とT[i]とは互いに異なる値となりうるので、式(4)によってD/A変換器206に供給する信号の値を補正する。
SC04で、制御部104は、式(4)で算出されたD[i]をD/A変換器206に供給する。D/A変換器206に供給された補正値D[i]は、アナログ信号に変換され、増幅器207で1/Mに減衰され、オフセット信号として、A/D変換器[i]の入力に重畳される。したがって、制御部104は、補正値D[i]の値を決定することによって、オフセット信号の値を決定している。このように決定されたオフセット信号の値は、画素信号が入力された場合のA/D変換器[i]の出力が目標範囲に収まるような値となる。
例えば、A/D変換器205の分解能を16ビット、入力範囲を4Vとすると、1ビットに相当する電圧値は61μVとなる。また、D/A変換器206の分解能を16ビット、出力範囲を4Vとすると、1ビットに相当する電圧値は61μVとなる。そこで、増幅器207の減衰率を1/4とすると、増幅器207の出力分解能は15.3μVとなり、A/D変換器205の分解能の約4倍の分解能でオフセット補正を行うことができる。この場合のD/A変換器206の動作範囲は0〜1Vとなり、A/D変換器出力で、0〜約16000[LSB]となり、各A/D変換器の目標値を選択するために十分である。このように、本実施形態の構成では、A/D変換器205の分解能に対して、増幅器207の出力分解能を小さくすることが可能となり、1/fノイズによるオフセットを精度よく補正することが可能となる。
SC05で、制御部104は、制御信号SELをローレベルにする。SC06で、制御部104は、オフセット補正値の決定処理を停止すべきか否かを判定する。後述するように、制御部104は、各画素が画素信号を生成し保持する動作を行う期間にオフセット補正値の決定処理を反復し、保持された画素信号からデジタルデータを生成する動作を行う期間にオフセット補正値の決定処理を行わない。停止すべきである場合に(SC06で「YES」)、制御部104は処理を終了する。
停止すべきでない場合に(SC06で「NO」)、制御部104は、SC07で、所定の時間、待機し、処理をSC01に戻す。これによって、所定の時間間隔で、オフセット補正値の決定の処理が反復される。この待機時間は、使用する各種半導体で発生する1/fノイズによって、実験的に決定されてもよい。
続いて、図7のSA03で、制御部104は、撮影モードが設定されたか否かを判定する。撮影モードが設定されていない場合に(SA03で「NO」)、制御部104はSA03を反復する。撮影モードが設定された場合に(SA03で「YES」)、制御部104は必要に応じて制御信号WIDEのレベルを切り替える。上述のように、制御信号WIDEのレベルに応じてトランジスタM1のオン・オフが切り替わり、撮影モードが高ダイナミックレンジモード又は高感度モードに設定される。そのほか、撮影間隔を示すフレームレート、放射線を蓄積するための蓄積時間、出力画像のサイズ情報などが設定されてもよい。図6では、時刻t4に図7のSA03の処理が行われる。
続いて、図7のSA04で、制御部104は、制御装置110から同期信号が送信されたか否かを判定する。同期信号が送信されていない場合に(SA04で「NO」)、制御部104はSA04を反復する。同期信号が送信された場合に(SA04で「YES」)、制御部104は処理をSA05に進める。図6では、時刻t5に図7のSA04で「YES」と判定される。
続いて、図7のSA05で、制御部104は、各画素で画素信号を生成し、各画素に保持させる。図6では、時刻t6〜t11にかけて図7のSA05の処理が行われる。以下、SA05の詳細について説明する。以下の動作は画素アレイに含まれる全画素に対して同時に行われる。
まず、制御部104は、制御信号ENをハイレベルにすることによって、トランジスタM4及びトランジスタM7を動作状態にするとともに、制御信号PRESをハイレベルにすることによって、トランジスタM2をオンとする。この動作によって、フォトダイオードPD及び容量Cfdに電圧VRESが印加され、画素がリセットされる。次に、制御部104は、制御信号PCLをハイレベルにすることによって、トランジスタM5をオンにする。この動作によって、クランプ容量Cclに電圧VCLが印加される。次に、制御部104は、トランジスタM2をオフにし、続いてトランジスタM5をオフにし、最後に制御信号ENをローレベルにする。この動作によって、画素のリセット動作およびクランプ動作が終了し、フォトダイオードPDが電荷の蓄積を開始できる状態になる。電荷の蓄積が可能になったので、制御部104は、曝射許可信号をイネーブルにすることによって、制御装置110に放射線の曝射を要求する。
その後、所定の時間が経過し、フォトダイオードPDで発生した光電荷が容量Cfdに蓄積された後に、制御部104は、制御信号ENをハイレベルにすることによって、トランジスタM3及びトランジスタM6をオンする。この動作によって、容量Cfdに蓄積されている電荷は電荷/電圧変換され、ソースフォロアとして動作するトランジスタM4により電圧として容量Cclに出力される。トランジスタM4の出力はリセットノイズを含むが、クランプ回路によりリセット時にトランジスタM7側を電圧VCLにセットしているので、リセットノイズが除去された画素信号となってトランジスタM7に出力される。
次に、制御部104は、制御信号TSをハイレベルにすることによって、トランジスタM8をオンにする。この動作によって、画素信号はトランジスタM7を通じて容量CSに一括転送される。次に、制御部104は、制御信号TSをローレベルにすることによって、トランジスタM8をオフする。この動作によって、容量CSに画素信号が保持される。この時点で、制御部104は、曝射許可信号をディセーブルとすることによって、放射線曝射を禁止する。
次に、制御部104は、制御信号PRESをハイレベルにすることによって、トランジスタM2をオンにする。この動作によって、容量Cfdが電圧VRESにリセットされる。次に、制御部104は、制御信号PCLをハイレベルにする。この動作によって、容量Cclに、電圧VCLと電圧VRESの差分の電圧にリセットノイズが重畳した電荷が蓄積される。次に、制御部104は、制御信号PRESをローレベルにすることによって、リセットを完了する。さらに、制御部104は、制御信号TNをハイレベルにすることによって、トランジスタM9をオンにする。この動作によって、電圧VCLにセットされた時のノイズ信号が容量CNに転送される。次に、制御部104は、制御信号TNをローレベルとすることによって、トランジスタM9をオフにする。この動作によって、容量CNにノイズ信号が保持される。次に、制御部104は、制御信号PCLをローレベルにし、続いて制御信号ENをローレベルとする。以上の動作によって、画素信号及びノイズ信号が各画素に保持される。
続いて、図7のSA06で、制御部104は、オフセット信号の値の決定の反復を停止する。図6では、時刻t11に図7のSA06の処理が行われる。続いて、図7のSA07で、制御部104は、各画素に保持された画像信号から画像データを生成する。図6では、時刻t11〜t12にかけて図7のSA07の処理が行われる。
図10を参照して、図7のSA07の処理の詳細について説明する。制御信号CS0〜CS3は、制御部104からマルチプレクサ201に供給される。制御信号CS0がハイレベルになると、マルチプレクサ201は、マルチプレクサ201に信号を供給する複数(図1の例では3つ又は4つ)の半導体基板102のうち対応する1つからの信号を選択して出力する。同様に、制御信号CS1〜CS3がハイレベルになると、マルチプレクサ201は、対応する1つの半導体基板102からの信号を選択して出力する。
SA07の処理が開始されると、制御部104は、制御信号CS0〜CS3のうちCS0のみをハイレベルにする。これによって、対応する半導体基板102から信号が読み出され、デジタルデータに変換される。まず、制御部104は、制御信号VSTがハイレベルの状態で制御信号CLKVをハイレベルにする。これにより、図4の垂直走査回路402の行信号線V1がイネーブルとなり、行信号線V1で選択される画素群(1,1)〜(n,1)の出力が有効になり、列信号線に画素群(1,1)〜(n,1)の各画素の画素信号が出力される。
その後、制御部104は、制御信号HSTがハイレベルの状態で制御信号CLKHをハイレベルにする。これによって、水平走査回路403の列選択信号H1がイネーブルとなる。制御信号CLKHの立ち上がりに同期して、水平走査回路403の列選択信号がH2,・・Hnと切り換わり、画素が(1,1)から順番に(n,1)まで選択され、処理対象の半導体基板102の横方向画素群の走査が終了する。CLKHのクロックに同期して半導体基板102の画素信号が順次マルチプレクサ201から出力される、また、制御信号SELがローレベルであるので、マルチプレクサ202は、マルチプレクサ201からの出力を選択して、加算器203に供給する。A/D変換器205はCLKHのクロックに同期する制御信号CLKADに従ってA/D変換を行う。このA/D変換では、画素信号に、SC03で算出されたオフセット補正値を有するオフセット信号が重畳される。そのため、制御部104は、得られたデジタル値から、オフセット補正値に相当する値を減算する。
次に、制御部104は、制御信号CS0〜CS3のうちCS1のみをハイレベルにすることによって、処理対象の半導体基板102を切り替え、同様にして1行目の画素の画素信号をデジタルデータに変換する。制御部104は、CS2、CS3についても同様の処理を行う。以降、制御部104は、制御信号CLKVにより垂直走査回路402の行信号線を順次切り換えながら、同様に水平走査をVmまで行うことにより、各半導体基板102の全画素の読み出しを行い、それによって画像データが得られる。
続いて、図7のSA08で、制御部104は、オフセット信号の値の決定の反復を開始する。図6では、時刻t12に図7のSA08の処理が行われる。
続いて、図7のSA09で、制御部104は、撮影が終了されるか否かを判定する。撮影が終了されない場合に(SA09で「NO」)、制御部104は処理をSA04に戻し、次の画像データを取得するための同期信号が送信されるのを待機する。撮影が終了される場合に(SA09で「YES」)、制御部104は処理を終了する。これに代えて、制御部104は処理をSA03に戻し、次の撮影の開始を待機してもよい。この待機中も、図9のオフセット補正値の決定処理が繰り返し行われる。そのため、1/fノイズによるオフセット変動が常に補正された状態に維持される。
図11を参照して、本実施形態の効果について説明する。図11の各グラフの横軸は、A/D変換器の出力値を示し、縦軸は各出力値におけるINLを示す。図11(a)のグラフG1〜G4はそれぞれ、処理回路103_1〜103_4に含まれるA/D変換器205のINL特性を示す。R1〜R4は、本実施形態で決定された各A/D変換器の目標範囲の下限値を示す。図11(b)は、各A/D変換器の目標範囲の下限値を重ねた状態の各A/D変換器のINL特性を示す。本実施形態では、複数のA/D変換器の目標範囲をA/D変換器ごとに個別に決定しているので、複数のA/D変換器のINL特性のばらつきが低減される。
また、画素データの読出しを行わない間に、所定の間隔で、オフセット補正値の決定処理が行われるので、マルチプレクサ202、増幅器204およびA/D変換器205で発生する1/fノイズによるオフセット変動を常に補正可能である。
上述の実施形態では、制御部104は、半導体基板102の画素の読み出し動作中に、オフセット補正値の決定処理を停止した。これに代えて、制御部104は、所定のラインの画素の読出しが終了してから、制御信号CLKVを立ち上げて次のラインを選択し、制御信号HSTをハイレベルの状態とするまでのラインブランキング時間にオフセット補正値の決定処理を行ってもよい。その場合、ライン単位でもオフセット補正値の決定処理が行われることにより、さらにアーチファクトを低減した画像を生成することが可能である。
上述の実施形態では、フラットパネルセンサ101の外部に設けられたマルチプレクサ202によって、画素信号と基準電圧Vrefとの供給の切り替えが行われた。これに代えて、各半導体基板102が、画素信号の供給と基準電圧の供給とを切り替える切り替え部を有してもよい。この場合に、マルチプレクサ202は省略可能である。
上記実施例では、A/D変換器のINL特性により発生する濃度段差が目立つ範囲を1LSB〜1000LSBとしたが、これに限らず、範囲を1000LSB以上としてもよいし、1000LSB以下としてもよい。また、本実施例では、16ビットのA/D変換器であったが、これに限らず、12ビットや14ビットといった低い分解能のA/D変換器や、18ビットや20ビットといった高い分階能のA/D変換器にも適用可能である。
続いて、図12を参照して、図7のSA01の処理の変形例について説明する。この変形例で、制御部104は、SB09の実行後、処理をSB03に戻す。これによって、複数のA/D変換器のそれぞれの目標範囲がSB04の処理によって独立に決定される。この変形例は、各A/D変換器のINL特性が小さくなるように独立して目標範囲が設定されるので、結果として複数のA/D変換器のINL特性のばらつきも低減する。
100 放射線撮像装置、104 制御部、205 A/D変換器

Claims (14)

  1. 画素アレイと、
    前記画素アレイで得られた画素信号をデジタル形式に変換する複数のA/D変換器と、
    前記複数のA/D変換器のそれぞれの入力にオフセット信号を重畳するオフセット補正部と、
    前記オフセット信号の値を決定する制御部と、を備える放射線撮像装置であって、
    前記制御部は、
    A/D変換器の出力レンジの一部である目標範囲を、当該A/D変換器の非直線性誤差に基づいてA/D変換器ごとに個別に決定し、
    前記画素信号が入力された場合のA/D変換器の出力が前記目標範囲に収まるように各A/D変換器について前記オフセット信号の値を決定する
    ことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記制御部は、前記複数のA/D変換器の少なくとも1つについて、複数の候補範囲から、各候補範囲の小さい側の部分の非直線性誤差に基づいて選択された候補範囲を前記目標範囲として決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記制御部は、前記複数のA/D変換器の少なくとも1つについて、複数の候補範囲のうち、非直線性誤差の代表値が最小となる候補範囲を前記目標範囲として決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記制御部は、前記複数のA/D変換器の少なくとも1つについて、複数の候補範囲のうち、非直線性誤差の代表値が所定の条件を満たす候補範囲を前記目標範囲として決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記画素アレイは、互いに隣り合って配置された第1画素ブロック及び第2画素ブロックを含み、
    前記複数のA/D変換器は、前記第1画素ブロックに対して設けられた第1A/D変換器と、前記第2画素ブロックに対して設けられた第2A/D変換器とを含み、
    前記制御部は、前記第1A/D変換器について決定された前記目標範囲における非直線性誤差と、前記第2A/D変換器の非直線性誤差とを比較することによって前記第2A/D変換器の前記目標範囲を決定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記制御部は、前記複数のA/D変換器のそれぞれの前記目標範囲を独立に決定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  7. 基準信号を前記A/D変換器に供給する供給部をさらに備え、
    前記制御部は、前記基準信号に前記オフセット信号が重畳された信号が前記A/D変換器に供給された場合の出力によって定まる値と、前記目標範囲によって定まる目標値とを比較することによって前記オフセット信号の値を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記画素アレイは、
    前記画素信号を生成する検出部と、
    前記画素信号を保持する保持部と、を備え
    前記制御部はさらに、
    前記検出部で生成された画素信号を前記保持部に保持させる動作と、
    前記保持部に保持された画素信号を前記A/D変換器でデジタル形式に変換する動作とを行い、
    前記制御部はさらに、
    前記保持させる動作を実行している間に、前記オフセット信号の値の決定を繰り返し行い、
    前記変換する動作を実行している間に、前記オフセット信号の値の決定を行わない
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記複数のA/D変換器のそれぞれの非直線性誤差を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記憶部から非直線性誤差を読み出す
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記制御部は、前記A/D変換器にランプ信号を供給することによって前記A/D変換器の非直線性誤差を測定し、当該測定した非直線性誤差を前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項9に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記オフセット補正部は、
    前記制御部から信号が供給されるD/A変換器と、
    前記D/A変換器の出力を減衰することによって前記オフセット信号を生成する増幅器と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記画素アレイは、アレイ状に配された複数の画素ブロックを含み、
    前記複数のA/D変換器は、前記複数の画素ブロックに対応して設けられる
    ことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記非直線性誤差は、積分非直線性誤差であることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  14. 請求項1乃至13の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置によって得られた信号を処理する信号処理手段と
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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