JP2018012807A - 熱媒体及びダブルハイドレートの形成方法 - Google Patents

熱媒体及びダブルハイドレートの形成方法 Download PDF

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Takahiro Kusabe
隆弘 草部
広輝 鳥羽山
Hiroki Tobayama
広輝 鳥羽山
岩田 哲郎
Tetsuo Iwata
哲郎 岩田
洋 鈴木
Hiroshi Suzuki
洋 鈴木
悦之 菰田
Etsuji Komoda
悦之 菰田
るり 日出間
Ruri Hidema
るり 日出間
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Abstract

【課題】潜熱の大きい熱媒体を提供する。【解決手段】熱媒体は、ホスト物質の水と、前記ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する第1ゲスト物質と、前記第1ゲスト物質が形成する前記ハイドレートの前記空ケージを占有する第2ゲスト物質の二酸化炭素とを含有するダブルハイドレートを形成する。【選択図】なし

Description

本発明は、熱媒体及びダブルハイドレートの形成方法に関する。
ホスト物質の水にゲスト物質が包接されて形成されたハイドレートを熱媒体に用いることが知られている。例えば、特許文献1には、ホスト物質の水にゲスト物質のアクリル酸テトラブチルアンモニウムが包接されて形成されたハイドレートを熱媒体として蓄熱材に用いることが開示されている。
特開2012−25791号公報
ところで、例えば蓄熱材の潜熱を利用した蓄熱式の冷却装置では、装置構成のコンパクト化のために蓄熱槽を小さくすると、その蓄熱量が小さくなってしまう。また、冷媒の潜熱を利用した冷媒循環式の冷却装置では、装置構成のコンパクト化のために、配管を細径化したり、或いは、出力の小さいポンプを用いると、冷媒の単位時間当たりの循環量が少なくなり、従って、単位時間当たりの熱輸送量も少なくなってしまう。このような事情から、蓄熱材や冷媒といった熱媒体には潜熱が高いことが求められる。
本発明の課題は、熱媒体の潜熱を高めることである。
本発明の熱媒体は、ホスト物質の水と、前記ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する第1ゲスト物質と、前記第1ゲスト物質が形成する前記ハイドレートの前記空ケージを占有する第2ゲスト物質の二酸化炭素とを含有するダブルハイドレートを形成する。
以上の構成によれば、ホスト物質の水と第1ゲスト物質と第2ゲスト物質の二酸化炭素とを含有するダブルハイドレートを形成することにより、ホスト物質の水と第1ゲスト物質とだけで形成され、第2ゲスト物質の二酸化炭素を含有しないシングルハイドレートを形成する熱媒体に比べて潜熱を高めることができる。
本発明の熱媒体は、第1ゲスト物質として、第四級アンモニウム塩及び第四級リン酸塩のうちの少なくとも一方を含むことが好ましく、4個のn-ブチル基を有するハロゲン化物を含むことがより好ましく、臭化テトラ-n-ブチルアンモニウムを含むことが更に好ましい。
本発明の熱媒体は、更にブラインを含有していてもよい。本発明の熱媒体がブラインを含有していれば、ハイドレートを形成する相転移点を低くすることができるので、冷凍分野で有効に利用することができる。ブラインは、エチルアルコール、エチレングリコール、及びプロピレングリコールのうちの1種又は2種以上を含むことが好ましい。また、ブラインの含有量は例えば1質量%以上99質量%以下である。ここで、本出願における「ブライン」とは、凝固点が0℃よりも低い物質であって、主として顕熱による冷却効果を発現するものをいう。また、本出願における「相転移点」とは、溶液状態とハイドレート形成状態との相転移を起こす温度をいう。
本発明の熱媒体は、前記ホスト物質の水の含有量に対する前記第1ゲスト物質の含有量の質量比(第1ゲスト物質の含有量/水の含有量)が1/99以上99/1以下であることが好ましい。ホスト物質の水と第1ゲスト物質との含有量の質量比がこのような範囲にあると、十分にダブルハイドレートを形成して有効に潜熱を高めることができる。
本発明のダブルハイドレートの形成方法は、ホスト物質の水に、前記ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する第1ゲスト物質が溶解した溶液を、その相転移点よりも低い第1温度に冷却して前記第1ゲスト物質のハイドレートを形成させるハイドレート形成ステップと、前記ハイドレート形成ステップで形成させた前記ハイドレートを加熱して融解させた溶液を得るハイドレート融解ステップと、前記ハイドレート融解ステップで得た溶液を、前記第1温度よりも高い第2温度に冷却してメモリー効果により前記ハイドレートを再形成させるハイドレート再形成ステップとを備え、前記ハイドレート再形成ステップでは、前記ハイドレート融解ステップで得た前記溶液に二酸化炭素を供給することにより、前記ハイドレートの前記空ケージを第2ゲスト物質として前記二酸化炭素に占有させるものである。
以上の構成によれば、ハイドレート再形成ステップでは、ハイドレート融解ステップで得た溶液を冷却してメモリー効果によりハイドレートを再形成させる際に、溶液に二酸化炭素を供給することにより、短時間でハイドレートの空ケージを第2ゲスト物質として二酸化炭素に占有させてダブルハイドレートを形成させることができる。なお、ハイドレート融解ステップでは、相転移点との温度差が5℃以内の温度においてハイドレートを融解させることが好ましい。
本発明のダブルハイドレートの形成方法は、前記ハイドレート再形成ステップで、前記溶液への二酸化炭素の供給を、大気圧下でのバブリングにより行うことが好ましい。このようにすれば、溶液を高圧の二酸化炭素に接触させる場合のように特別な設備を必要とせず、容易な操作でダブルハイドレートを形成させることができる。
本発明によれば、ホスト物質の水と第1ゲスト物質とだけで形成され、第2ゲスト物質の二酸化炭素を含有しないシングルハイドレートを形成する熱媒体に比べて潜熱を高めることができる。
プロピレングリコールの含有量と潜熱との関係を示すグラフである。 プロピレングリコールの含有量と相転移点との関係を示すグラフである。
以下、実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
実施形態1に係る熱媒体は、ホスト物質の水と、ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する第1ゲスト物質と、その第1ゲスト物質が形成するハイドレートの空ケージを占有する第2ゲスト物質の二酸化炭素とを含有するダブルハイドレートを形成する。具体的には、この実施形態1に係る熱媒体は、ホスト物質の水と第1ゲスト物質とを含有する溶液を冷却したとき、ホスト物質の水に第1ゲスト物質が包接されて空ケージを有するハイドレートを形成し、そして、このとき第2ゲスト物質の二酸化炭素を供給することにより、その第1ゲスト物質が形成するハイドレートの空ケージを第2ゲスト物質の二酸化炭素が占有してダブルハイドレートを形成してスラリーを構成し、それにより冷熱を蓄熱する。
このような構成の実施形態1に係る熱媒体によれば、上記のようにホスト物質の水と第1ゲスト物質と第2ゲスト物質の二酸化炭素とを含有するダブルハイドレートを形成することにより、ホスト物質の水と第1ゲスト物質とだけで形成され、第2ゲスト物質の二酸化炭素を含有しないシングルハイドレートを形成する熱媒体に比べて潜熱を高めることができる。
第1ゲスト物質は、ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する。かかる第1ゲスト物質としては、例えば、第四級アンモニウム塩、第四級リン酸塩、第四級アミン化合物、テトラヒドロフラン(THF)、トリメチロールエタン(TME)等が挙げられる。取り扱いの容易さの観点からは、これらのうち第四級アンモニウム塩及び第四級リン酸塩(以下「第四級塩」という。)が好ましい。
第1ゲスト物質の第四級塩は、アルキル基を4個有して構成されていてもよく、アリール基を4個有して構成されていてもよく、アルキル基及びアリール基を合わせて4個有して構成されていてもよい。ハイドレートの形成を容易にする観点からは、これらのうちアルキル基を4個有して構成されていることが好ましい。
第1ゲスト物質の第四級塩が有するアルキル基1個当たりの炭素数は、ハイドレートの形成を容易にする観点から、好ましくは1個以上10個以下、より好ましくは2個以上6個以下、更に好ましくは4個である。第四級塩が有するアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、t-ブチル基、直鎖又は分岐鎖のペンチル基、直鎖又は分岐鎖のヘキシル基、直鎖又は分岐鎖のヘプチル基、直鎖又は分岐鎖のオクチル基、直鎖又は分岐鎖のノニル基、直鎖又は分岐鎖のデシル基等が挙げられる。第四級塩が有するアルキル基は、ハイドレートの形成を容易にする観点から、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。第四級塩が複数のアルキル基を有する場合、ハイドレートの形成を容易にする観点から、複数のアルキル基の炭素数は同一であることが好ましい。
第1ゲスト物質の第四級塩としては、例えば、ハロゲン化物、ハロゲン酸塩、亜ハロゲン酸塩、次亜ハロゲン酸塩、過ハロゲン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩、硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。ハイドレートの形成を容易にする観点からは、これらのうちハロゲン化物が好ましい。ハロゲン化物の第四級塩としては、臭化物、塩化物、フッ化物が挙げられる。ハイドレートの形成を容易にする観点からは、これらのうち臭化物が好ましい。
第1ゲスト物質の第四級塩としては、例えば、臭化テトラ-n-ブチルアンモニウム(以下「TBAB」という。)、塩化テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAC)、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAF)、臭化テトラ-n-ブチルホスフォニウム(TBPB)、塩化テトラ-n-ブチルホスフォニウム(TBPC)、フッ化テトラ-n-ブチルホスフォニウム(TBPF)等が挙げられる。
第四級アミン化合物としては、例えば、第四級アンモニウム塩のアルキル基或いはアリール基の1個乃至4個を水素原子及び/又はヒドロキシエチル基などのヒドロキシル基を有する炭化水素基で置換したものが挙げられる。炭化水素基としては、例えば、飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられる。
第1ゲスト物質は、以上に挙げたもののうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。ハイドレートの形成を容易にする観点からは、第四級アンモニウム塩及び第四級リン酸塩のうちの少なくとも一方を含めて用いることが好ましく、4個のn-ブチル基を有するハロゲン化物を含めて用いることがより好ましく、4個のn-ブチル基を有する臭化物であるTBABを含めて用いることが更に好ましい。
第1ゲスト物質が形成するハイドレートとしては、例えば、5角形が12面の12面体で構成されたSケージ、4角形が3面、5角形が6面、及び6角形が3面の12面体で構成されたS’ケージ、5角形が12面及び6角形が2面の14面体で構成されたMケージ、5角形が12面及び6角形が4面で構成されたLケージ、5角形が12面及び6角形が3面で構成されたL’ケージ、5角形が12面及び6角形が8面で構成されたUケージ等が挙げられる。第1ゲスト物質が形成するハイドレートは、例えば、10個のSケージと16個のMケージと4個のLケージとで単位格子が形成された正方晶を構成していてもよく、6個のSケージと4個のMケージと4個のL’ケージとで単位格子が形成された斜方晶を構成していてもよく、その他の結晶構造を構成していてもよい。ハイドレートの形成を容易にする観点からは、これらのうち斜方晶が好ましい。第1ゲスト物質が形成するハイドレートは、第1ゲスト物質を構成する陰イオンがケージの一部を構成すると共に、陽イオンが複数のカゴに包接されたセミクラスレートハイドレート構造を有していてもよい。
実施形態1に係る熱媒体におけるホスト物質の水の含有量に対する第1ゲスト物質の含有量の質量比(第1ゲスト物質の含有量/水の含有量)は、ハイドレートの形成を容易にする観点から、好ましくは1/99以上、より好ましくは5/95以上、更に好ましくは10/90以上であり、20/80以上であってもよく、30/70以上であってもよく、40/60以上であってよく、50/50以上であってもよく、60/40以上であってもよい。また、この質量比は、好ましくは99/1以下、より好ましくは95/5以下、更に好ましくは90/10以下であり、80/20以下であってもよく、70/30以下であってもよく、60/40以下であってもよく、50/50以下であってもよく、40/60以下であってもよい。実施形態1に係る熱媒体におけるホスト物質の水の含有量は、ハイドレートの形成を容易にする観点から、第1ゲスト物質の含有量よりも多いことが好ましい。
実施形態1に係る熱媒体は二酸化炭素を含有する。そして、その二酸化炭素の一部は、第1ゲスト物質が形成するハイドレートが有する空ケージを第2ゲスト物質として占有してダブルハイドレートを形成する。このダブルハイドレートの形成が進行すると、相転移点が次第に低下するが、二酸化炭素が飽和した状態に達すると、それ以上に相転移点は低下しない。従って、実施形態1に係る熱媒体における二酸化炭素の含有量は、相転移点の低下度に換算することができる。実施形態1に係る熱媒体における二酸化炭素の含有量は、その相転移点の低下度に換算すると、最大低下度に対して、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは二酸化炭素が飽和した状態で含まれた100%である。
実施形態1に係る熱媒体は、潜熱を高める効果を損なわない範囲で、その他の添加剤として、防蝕剤、酸化防止剤、消泡剤等を含有していてもよい。
実施形態1に係る熱媒体の潜熱は、第1ゲスト物質の含有量にも依存するが、高い潜熱を得る観点からは、好ましくは200kJ/kg以上、より好ましくは250kJ/kg以上である。ここで、本出願における熱媒体の潜熱は、予め熱容量を求めた液槽に入れたハイドレートを溶解させた熱媒体の溶液に、完全にハイドレートを形成させた熱媒体を投入し、このときの熱媒体の投入前後の溶液の温度、投入した熱媒体の温度、及び液槽の熱容量から熱量保存式に基づいて求められる。
実施形態1に係る熱媒体の相転移点は、第1ゲスト物質の含有量にも依存するが、例えば10℃以下である。ここで、本出願における熱媒体の相転移点は、熱媒体が溶液状態からハイドレートが形成されてスラリー状態に、又は、その逆の相転移が生じて温度変化が認められずに一定に保たれる温度として決定される。
実施形態1に係る熱媒体は、ダブルハイドレートを形成して冷熱を蓄積したスラリー状態から、その冷熱を放熱して溶液状態となった後、再び冷熱を蓄積してスラリー状態に戻すことにより繰り返し使用される。このとき、ホスト物質の水と第1ゲスト物質とを含有する溶液を冷却して形成されるハイドレートの空ケージを第2ゲスト物質の二酸化炭素に占有させてダブルハイドレートを形成させる必要があるが、このダブルハイドレートの形成を短時間で行えることが望まれる。次に、そのような実施形態1に係るダブルハイドレートの形成方法について説明する。
実施形態1に係るダブルハイドレートの形成方法では、ホスト物質の水に第1ゲスト物質が溶解した溶液を、その相転移点よりも低い第1温度に冷却して第1ゲスト物質のハイドレートを形成させる(ハイドレート形成ステップ)。この第1温度は、相転移点よりも2℃以上35℃以下低いことが好ましい。このとき、溶液を冷却して第1ゲスト物質のハイドレートを形成させたスラリーを生成させてもよいが、後述のメモリー効果を有効に発現させる観点から、第1ゲスト物質が形成したハイドレートを含んで溶液全てを結晶化させて固化させることが好ましい。
次いで、ハイドレート形成ステップで形成させたハイドレートを加熱して融解させた溶液を得る(ハイドレート融解ステップ)。このとき、ハイドレートを相転移点よりも高い温度に加熱するが、後述のメモリー効果を有効に発現させる観点から、その温度と相転移点との温度差は、好ましくは5℃以内、より好ましくは3℃以内である。
続いて、ハイドレート融解ステップで得た溶液を、第1温度よりも高い第2温度に冷却してメモリー効果によりハイドレートを再形成させる(ハイドレート再形成ステップ)。この第2温度は、相転移点以下相転移点よりも10℃低い温度以上であることが好ましく、第1温度よりも1℃以上35℃以下高いことが好ましい。このとき、溶液を相転移点以下に冷却するが、第2温度と相転移点との温度差は、好ましくは5℃以内、より好ましくは3℃以内である。ここで、本出願における「メモリー効果」とは、ハイドレートの核生成において、最初の第1温度での核生成の後、相転移点よりも高い温度でハイドレートを融解させ、再び温度を下げたとき、最初の核生成時ほど冷却しなくても、従って、第1温度よりも高い第2温度でもハイドレートの再形成が起こる現象をいう。
そして、このハイドレート再形成ステップでは、ハイドレート融解ステップで得た溶液に二酸化炭素を供給することにより、ハイドレートの空ケージを第2ゲスト物質として二酸化炭素に占有させてダブルハイドレートを形成させる。このとき、二酸化炭素の供給手段としては、例えば、大気圧下で溶液に二酸化炭素をバブリングする方法、溶液を高圧の二酸化炭素に接触させる方法等が挙げられる。溶液を高圧の二酸化炭素に接触させる場合のような特別な設備を必要とせず、また、操作の容易さの観点からは、これらのうち大気圧下でのバブリングが好ましい。
以上のような実施形態1に係るダブルハイドレートの形成方法によれば、ハイドレート再形成ステップでは、ハイドレート融解ステップで得た溶液を冷却してメモリー効果によりハイドレートを再形成させる際に、溶液に二酸化炭素を供給することにより、短時間でハイドレートの空ケージを第2ゲスト物質として二酸化炭素に占有させてダブルハイドレートを形成させることができる。なお、溶液への二酸化炭素の供給は、ハイドレート形成ステップ及び/又はハイドレート融解ステップにおいて行ってもよい。
以上の構成の実施形態1に係る熱媒体は、例えば、蓄熱式の冷却装置の蓄熱材や冷媒循環式の冷却装置の冷媒として用いることができる。実施形態1に係る熱媒体は、蓄熱式の冷却装置の蓄熱槽に蓄える蓄熱材として用いた場合、その潜熱が大きいことから、蓄熱槽を小さくすることによる装置構成のコンパクト化を図ることができる。また、実施形態1に係る熱媒体は、冷媒循環式の冷却装置の冷媒として用いた場合、その潜熱が大きく、熱輸送能力が高いので、配管を細径化したり、或いは、出力の小さいポンプを用いることによる装置構成のコンパクト化を図ることができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る熱媒体は、ダブルハイドレートを構成するホスト物質の水、第1ゲスト物質、及び第2ゲスト物質の二酸化炭素に加え、更にブラインを含有する。このような構成の実施形態2に係る熱媒体によれば、実施形態1と同様に潜熱を高めることができることに加え、ブラインを含有していることにより相転移点を低くすることができるので、これを冷凍分野で有効に利用することができる。
ブラインとしては、例えば、有機ブライン、無機ブライン等が挙げられる。有機ブラインとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコールなどの1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコールなどの2価アルコール等の一般に不凍液として用いられるものが挙げられる。無機ブラインとしては、例えば、塩化カルシウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液等が挙げられる。ブラインは、これらのうちの1種又は2種以上を用いることが好ましい。実施形態に係る熱媒体の低い相転移点を得る観点からは、エチルアルコール、エチレングリコール、及びプロピレングリコールのうちの1種又は2種以上を含めて用いることが更に好ましい。
ブラインの凝固点は、好ましくは−30℃以下、より好ましくは−50℃以下である。実施形態2に係る熱媒体におけるブラインの含有量は、1質量%以上であってもよく、5質量%以上であってもよく、10質量%以上であってもよく、20質量%以上であってもよく、30質量%以上であってもよく、40質量%以上であってもよく、50質量%以上であってもよく、60質量%以上であってもよい。実施形態2に係る熱媒体におけるブラインの含有量は、99質量%以下であってもよく、95質量%以下であってもよく、90質量%以下であってもよく、80質量%以下であってもよく、70質量%以下であってもよく、60質量%以下であってもよく、50質量%以下であってもよく、40質量%以下であってもよい。
この場合、相転移点の低さと潜熱の高さとのバランスの観点からは、第1ゲスト物質の含有量にも依存するが、実施形態に係る熱媒体の潜熱は、好ましくは20kJ/kg以上、より好ましくは30kJ/kg以上である。実施形態2に係る熱媒体の相転移点は、好ましくは−60℃以上−5℃以下、より好ましくは−30℃以上−10℃以下である。
実施形態2に係る熱媒体は、実施形態1と同様、蓄熱式の冷却装置の蓄熱材や冷媒循環式の冷却装置の冷媒として用いることができる。特に、相転移点が低いという点から、低温冷却が必要な冷凍倉庫に設けられる蓄熱式の冷却装置に好適に用いることができる。具体的には、冷凍倉庫に設けられる蓄熱式の冷却装置において、蓄熱槽に蓄える蓄熱材として実施形態2に係る熱媒体を用いる。そして、夜間には、深夜電力を利用して冷凍機等により蓄熱槽内の蓄熱材を冷却してダブルハイドレートを形成させる一方、昼間には、蓄熱槽に蓄えた蓄熱材を融解させ、その冷熱を利用することにより冷凍倉庫の庫内を例えば−30℃以上−20℃以下といった低温に冷却することができる。
その他の構成及び作用効果は実施形態1と同一である。
(熱媒体)
<実施例1>
純度98.0質量%のTBABを水に溶解させた32質量%TBAB水溶液を調製した。第1ゲスト物質の含有量/水の含有量=32/68である。次いで、このTBAB水溶液約50gを二口なす型フラスコに撹拌子と共に入れて恒温槽にセットし、水の凝固点よりも10℃低く且つ後に測定した相転移点よりも20℃低い−10℃(第1温度)に冷却し、一旦、TBABが形成したハイドレートを含んでTBAB水溶液全てを結晶化させて固化させた。そして、それを加熱して相転移点よりも5℃高い15℃で融解させた。その後データロガーでの温度記録及び撹拌を行いながら、マスフローコントローラーを用いて二酸化炭素を200mL/minの流量でバブリングにより供給し、TBAB水溶液を概ね相転移点よりも1℃低く且つ第1温度よりも19℃高い8.9℃(第2温度)に再び冷却することによりメモリー効果によりハイドレートを再形成させると共に、そのハイドレートの空ケージを二酸化炭素に占有させてダブルハイドレートを形成させてスラリーを得た。このダブルハイドレートを形成してスラリーを構成する熱媒体を実施例1とした。なお、上記の二酸化炭素の供給は、二酸化炭素が飽和した状態に達するように24時間行った。
<実施例2-1〜2-5>
純度98.0質量%のTBABを水に溶解させた10質量%TBAB水溶液及びブラインとしての純度99.0質量%のプロピレングリコールを、それぞれの含有量が90質量%及び10質量%となるように混合した混合溶液を調製した。次いで、この混合溶液約50gを二口なす型フラスコに撹拌子と共に入れて恒温槽にセットし、データロガーでの温度記録及び撹拌を行いながら、マスフローコントローラーを用いて二酸化炭素を2000mL/minの流量でバブリングにより供給し続けた。また、この間に、水及びプロピレングリコールの混合溶媒の凝固点よりも15℃低く且つ後に測定した相転移点よりも17℃低い−19℃(第1温度)に冷却し、一旦、TBABが形成したハイドレートを含んで混合溶液全てを結晶化させて固化させた。そして、それを加熱して相転移点よりも5℃高い3℃で融解させ、その後、得られた混合溶液を概ね相転移点よりも1℃低く且つ第1温度よりも16℃高い−3℃(第2温度)に再び冷却することによりメモリー効果によりハイドレートを再形成させると共に、そのハイドレートの空ケージを二酸化炭素に占有させてダブルハイドレートを形成させてスラリーを得た。このダブルハイドレートを形成し且つ有機ブラインのプロピレングリコールを含有したスラリーを構成する熱媒体を実施例2-1とした。なお、二酸化炭素が飽和した状態に達するように、上記の二酸化炭素の供給は24時間行った。
混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を61.6質量%及び38.4質量%として実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例2-2とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を50.0質量%及び50.0質量%として実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例2-3とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を45.0質量%及び55.0質量%として実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例2-4とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を30.0質量%及び70.0質量%として実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例2-5とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を19.8質量%及び80.2質量%として実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例2-6とした。
<実施例3-1〜3-6>
純度98.0質量%のTBABを水に溶解させた19質量%TBAB水溶液を調製した。第1ゲスト物質の含有量/水の含有量=19/81である。このTBAB水溶液を用い、実施例1と同様の操作によりダブルハイドレートを形成させてスラリーを得た。このダブルハイドレートを形成してスラリーを構成する熱媒体を実施例3-1とした。
純度98.0質量%のTBABを水に溶解させた19質量%TBAB水溶液及びブラインとしての純度99.0質量%のプロピレングリコールを、それぞれの含有量が95.0質量%及び5.0質量%となるように混合した混合溶液を調製した。この混合溶液を用い、実施例2-1と同様の操作によりダブルハイドレートを形成させてスラリーを得た。このダブルハイドレートを形成し且つ有機ブラインのプロピレングリコールを含有したスラリーを構成する熱媒体を実施例3-2とした。
混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を90.0質量%及び10.0質量%として実施例3-2と同様の操作により得られた熱媒体を実施例3-3とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を80.0質量%及び20.0質量%として実施例3-2と同様の操作により得られた熱媒体を実施例3-4とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を70.0質量%及び30.0質量%として実施例3-2と同様の操作により得られた熱媒体を実施例3-5とした。混合溶液におけるTBAB水溶液及びプロピレングリコールのそれぞれの含有量を60.0質量%及び40.0質量%として実施例3-2と同様の操作により得られた熱媒体を実施例3-6とした。
<実施例4>
純度98.0質量%のTBABを水に溶解させた10質量%TBAB水溶液及びブラインとしての純度99.0質量%のエチルアルコールを、それぞれの含有量が60.2質量%及び39.8質量%となるように混合した混合溶液を調製し、これを用いて実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例4とした。
<実施例5>
純度98.0質量%のTBABを水に溶解させた10質量%TBAB水溶液及びブラインとしての純度99.0質量%のエチレングリコールを、それぞれの含有量が49.8質量%及び50.2質量%となるように混合した混合溶液を調製し、これを用いて実施例2-1と同様の操作により得られた熱媒体を実施例5とした。
(試験方法)
<潜熱>
実施例1、実施例2-1〜2-6、並びに実施例4及び5のそれぞれの熱媒体について、予め熱容量を求めた撹拌槽(液槽)にダブルハイドレートを溶解させた熱媒体の溶液を入れ、そこに完全にダブルハイドレートを形成させた熱媒体を投入し、このときの熱媒体の投入前後の溶液の温度、投入した熱媒体の温度、及び撹拌槽の熱容量から熱量保存式に基づいて潜熱を求めた。
具体的には、上記の過程において熱量変化は、ダブルハイドレートでは、その初期温度Tsから相転移点Teまで温度上昇した後に融解して最終温度T2まで更に温度上昇する。結晶化に用いられなかったプロピレングリコール水溶液は、ダブルハイドレートの初期温度Tsから相転移点Teまで上昇する。熱媒体の潜熱、つまり、ダブルハイドレートの潜熱をL、ダブルハイドレートの質量をms、結晶化しなかったプロピレングリコール水溶液の質量をmPG、ダブルハイドレートの比熱をcs、ダブルハイドレート溶解後の溶液の比熱をcl、及びプロピレングリコール水溶液の比熱をcPGとすると、ダブルハイドレートの熱量変化は下記(1)式で表される。
sL+mss(Te−Ts)+msl(T2−Te)+mPGPG(Te−Ts) (1)
ダブルハイドレートを溶解させた熱媒体の溶液では、その初期温度(T1)から最終温度(T2)まで下がるだけなので、溶液の質量をmlとすると、その熱量変化は下記(2)式で表される。
ll(T2−T1) (2)
撹拌槽の温度変化は、ダブルハイドレートを溶解させた熱媒体の溶液の温度変化と同一なので、撹拌槽の熱容量をCとすると、その熱量変化は下記(3)式で表される。
C(T2−T1) (3)
熱量は保存されることから(1)〜(3)式から下記(4)式が導かれる。
sL+mss(Te−Ts)+msl(T2−Te)+mPGPG(Te−Ts)
+mll(T2−T1)+C(T2−T1)=0 (4)
この(4)式に基づき、熱媒体の潜熱L、つまり、ダブルハイドレートの潜熱Lを求めた。
<相転移点>
実施例1、実施例2-1〜2-5、実施例3-1〜3-6、並びに実施例4及び5のそれぞれの熱媒体について、溶液状態からハイドレートが形成されてスラリー状態に相転移が生じて温度変化が認められずに一定に保たれたときの温度を相転移点とした。
(試験結果)
潜熱及び相転移点の結果を表1及び2に示す。また、図1は、プロピレングリコールの含有量と潜熱との関係を示す。図2は、プロピレングリコールの含有量と相転移点との関係を示す。
Figure 2018012807
Figure 2018012807
以上の結果から、32質量%TBAB水溶液で斜方晶のシングルハイドレートを形成した熱媒体では潜熱が199.59kJ/kgであるが、これに二酸化炭素を第2ゲスト物質として空ケージを占有させた実施例1の潜熱は313kJ/kgであり、1.5倍以上も潜熱が大きいことが分かる。
図1に示す実施例2-1〜2-5の潜熱の結果によれば、プロピレングリコールの含有量が多くなるに従って潜熱が低下することが分かる。図1には、正方晶のシングルハイドレートの場合及び斜方晶のシングルハイドレートの場合のそれぞれの潜熱の理論値を示すが、ダブルハイドレートの実施例2-1〜2-5は、これらの理論値よりも高いことが分かる。なお、図1には、ダブルハイドレートの潜熱の理論値も示すが、実施例2-1〜2-5の実験値とのずれは誤差の範囲内であると考えられる。
また、図1によれば、エチルアルコール及びエチレングリコールをそれぞれブラインとした実施例4及び5についても、プロピレングリコールをブラインとした実施例2-1〜2-5と同等の潜熱を有することが分かる。
図2に示す実施例2-1〜2-5及び実施例3-1〜3-6の相転移点の結果によれば、プロピレングリコールの含有量が多くなるに従って相転移点が低下することが分かる。図2には、水とプロピレングリコールとの混合物の凝固点の文献値を示すが、プロピレングリコールの含有量が水の含有量よりも少ない範囲では、ダブルハイドレートの相転移点が水とプロピレングリコールとの混合物の凝固点と大きく変わらないことが分かる。
また、エチルアルコール及びエチレングリコールをそれぞれブラインとした実施例4及び5についても、プロピレングリコールをブラインとした実施例2-1〜2-5及び実施例3-1〜3-6と同等の相転移点を有することが分かる。
本発明は熱媒体及びダブルハイドレートの形成方法の技術分野において有用である。

Claims (11)

  1. ホスト物質の水と、前記ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する第1ゲスト物質と、前記第1ゲスト物質が形成する前記ハイドレートの前記空ケージを占有する第2ゲスト物質の二酸化炭素とを含有するダブルハイドレートを形成する熱媒体。
  2. 請求項1に記載された熱媒体において、
    更にブラインを含有する熱媒体。
  3. 請求項2に記載された熱媒体において、
    前記ブラインが、エチルアルコール、エチレングリコール、及びプロピレングリコールのうちの1種又は2種以上を含む熱媒体。
  4. 請求項2又は3に記載された熱媒体において、
    前記ブラインの含有量が1質量%以上99質量%以下である熱媒体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された熱媒体において、
    前記第1ゲスト物質が第四級アンモニウム塩及び第四級リン酸塩のうちの少なくとも一方を含む熱媒体。
  6. 請求項5に記載された熱媒体において、
    前記第1ゲスト物質が4個のn-ブチル基を有するハロゲン化物を含む熱媒体。
  7. 請求項6に記載された熱媒体において、
    前記第1ゲスト物質が臭化テトラ-n-ブチルアンモニウムを含む熱媒体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載された熱媒体において、
    前記ホスト物質の水の含有量に対する前記第1ゲスト物質の含有量の質量比が1/99以上99/1よりも小さい熱媒体。
  9. ホスト物質の水に、前記ホスト物質の水に包接されて空ケージを有するハイドレートを形成する第1ゲスト物質が溶解した溶液を、その相転移点よりも低い第1温度に冷却して前記第1ゲスト物質のハイドレートを形成させるハイドレート形成ステップと、
    前記ハイドレート形成ステップで形成させた前記ハイドレートを加熱して融解させた溶液を得るハイドレート融解ステップと、
    前記ハイドレート融解ステップで得た溶液を、前記第1温度よりも高い第2温度に冷却してメモリー効果により前記ハイドレートを再形成させるハイドレート再形成ステップと、
    を備え、
    前記ハイドレート再形成ステップでは、前記ハイドレート融解ステップで得た前記溶液に二酸化炭素を供給することにより、前記ハイドレートの前記空ケージを第2ゲスト物質として前記二酸化炭素に占有させるダブルハイドレートの形成方法。
  10. 請求項9に記載されたダブルハイドレートの形成方法において、
    前記ハイドレート融解ステップでは、前記相転移点との温度差が5℃以内の温度において前記ハイドレートを融解させるダブルハイドレートの形成方法。
  11. 請求項9又は10に記載されたダブルハイドレートの形成方法において、
    前記ハイドレート再形成ステップでは、前記溶液への二酸化炭素の供給を、大気圧下でのバブリングにより行うダブルハイドレートの形成方法。
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