JP2018012041A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技球のスムーズな流通を妨げ難く、直径の異なる遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】大径球(正規球M11)と小径球(過小球M12)とに遊技球M1を分別する分別機構(分級ユニット70)を備え、分別機構が、大径球の通過を規制するとともに、小径球の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部(分級孔726N)と、開放部によって通過を規制された大径球を、大径球が開放部を通過しようとする方向と反対側へ押し戻す押し戻し手段(下側回転翼727)と、押し戻し手段により押し戻された大径球を、所定の排出経路(大径球排出通路724D、大径球排出口726M)のほうへ送り出す送出手段(上側回転翼725)とを備える構成とする。【選択図】 図33

Description

本発明は、パチンコ機に代表される遊技機に関するものである。
パチンコ機などの遊技機は、遊技球が流下する遊技領域が前面に形成された遊技盤を備え、この遊技盤の遊技領域に遊技球を導いて遊技を行うことができるようになっているものが一般的である。遊技領域には、一般入賞装置、可変入賞装置、始動入賞装置等の各種入賞装置が配置されており、遊技球が流下する途上でこれら入賞装置に入球すると所定数の賞球が払い出されるようになっている。
特開2010−240101号公報
パチンコ機に使用される遊技球は、直径が11mmのもの(本明細書においては「正規球」とも称す)と規定されているが、例えばこの正規球の径11mmよりも小さい径を有する遊技球(本明細書においては「過小球」とも称す)が紛れ込むことがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明にかかる遊技機は、上記目的を達成するために、
相対的に大きい直径を有する遊技球(本明細書においては「大径球」とも称す)と相対的に小さい直径を有する遊技球(本明細書においては「小径球」とも称す)とに遊技球を分別する分別機構を備える遊技機であって、
前記分別機構が、
前記大径球の通過を規制するとともに、前記小径球の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部と、
前記開放部によって通過を規制された大径球を、該大径球が前記開放部を通過しようとする方向と反対側へ押し戻す押し戻し手段と、
前記押し戻し手段により押し戻された大径球を、所定の排出経路のほうへ送り出す送出手段とを備え、
前記開放部が、板状部材である分級板に穿設された貫通部となっていて、前記分級板が
前記大径球の半径よりも小さい厚さを有することを特徴とする。
本発明の構成によれば、異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することができる。
パチンコ機の一例を示す正面図。 図1のパチンコ機の正面側の斜視図。 図1のパチンコ機の前面枠の斜視図。 遊技盤の一例を示す正面図。 主表示ユニットの斜視図。 図1のパチンコ機の背面の構成を示す分解斜視図。 図4の遊技盤の背面側の斜視図。 図4の遊技盤の背面図。 パチンコ機の電気的構成の一例を示すブロック図。 分級ユニット(分別機構)を示す斜視図。 分級ユニット(分別機構)を示す正面図。 分別動作部の斜視図。 分別動作部の分解斜視図。 パチンコ機における遊技球の流通経路および分級ユニット(分別機構)の配設位置を示す模式図。 分級ユニット(分別機構)において過小球(小径球)が分別されて流通していく状況を示す斜視断面図。 分級ユニット(分別機構)において過小球(小径球)が分別されて流通していく状況を示す縦断面図。 分別動作部において過小球(小径球)が分別されて流通していく状況を示す斜視断面図。 分別動作部において過小球(小径球)が分別されて流通していく状況を示す縦断面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている状況を示す斜視断面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている状況を示す斜視断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が分級孔(開放部)に捕捉されている内部の状況を示す平面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている状況を示す斜視断面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている状況を示す斜視断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が下側回転翼(押し戻し手段)により押し戻されている内部の状況を示す平面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている状況を示す斜視断面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている状況を示す斜視断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により当接されている内部の状況を示す平面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている状況を示す斜視断面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている状況を示す斜視断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が上側回転翼(送出手段)の当接片により分級孔(開放部)から押し退けられている内部の状況を示す平面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく状況を示す斜視断面図。 分級ユニット(分別機構)において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく状況を示す斜視断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく状況を示す縦断面図。 分別動作部において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく内部の状況を示す斜視図。 分別動作部において正規球(大径球)が大径球排出口から排出されていく内部の状況を示す平面図。 押し戻し手段および送出手段の他の例を示す平面図。 押し戻し手段の他の例を示す正面図。 配球機構の他の例を示す縦断面図。 回転盤(球移送部材)および球留盤(壁部)に誘導溝を形成した例を示す斜視図。 分級ユニット(分別機構)の他の構成例を示す模式正面図。 分級孔(開放部)の他の例を示す平面図。 分級孔(開放部)の他の例を示す平面図。
以下、本発明の最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を挙げる。
(パチンコ機正面側の構成)
図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の斜視図、図3はパチンコ機10の前面枠の斜視図である。図1および図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。以下に、外枠11と内枠12との構成を個別に説明する。
上記外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。このように構成することにより、パチンコ機の軽量化を図ることができるからである。
一方、上記内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。このような構成とするのは、内枠12の開閉軸線がハンドル設置箇所側(図1のパチンコ機10の右側)で上下方向にあるとすると、内枠12を開放する際に遊技球発射ハンドル18の頭部等が隣なりのパチンコ機やカードユニット(球貸しユニット)に干渉することになり、内枠12を十分に開放できないからである。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
また、内枠12は、その最下部に下皿ユニット13を有し、内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、樹脂ベース25(図6参照)と、この樹脂ベース25の後側に取り付けられる後述の遊技盤30とを備えている。これらの各構成を以下に詳細に説明する。
上記下皿ユニット13は、前面枠セット14の一部として前面枠ベース部材に固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と演出ボタン79が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。上記球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。上記遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、発射ソレノイドを備えた遊技球発射装置によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。前面枠セット14の上部には、スピーカからの音を出力するための音出力口24が設けられている。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が前面枠セット14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。また、上皿19の左下方には、装飾図柄表示装置42の背景を変える等の操作を遊技者が行なうための演出ボタン79が設けられている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する構成である。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタンと、返却ボタンと、度数表示部とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタンは、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタンは、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、一般入賞口を備える一般入賞装置31、可変入賞装置32、中央始動口33aと右始動口33b(作動チャッカ33bで構成)と一対の開閉羽根60とを備える始動入賞装置33、通過口を備える作動入賞装置34(スルーゲートで構成)、主表示ユニット371、装飾図柄表示装置42を備える可変表示装置ユニット35等が設けられている。これらの一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、作動入賞装置34、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。また、右始動口33bの入口には、一対の開閉羽根60が設けられており、遊技球を案内する開放位置と、右始動口33b内に遊技球が入りにくくなる(入らない)閉塞位置を採りうる。開閉羽根60は、遊技盤30の裏面側に配設されたソレノイドSL1によって駆動される。また、中央始動口33aの下方には、大入賞口(収容部の入口)61が配置されている。大入賞口61については、後に言及する。大入賞口61内には、入球検出スイッチSW1が設けられている。
前述の一般入賞装置31、可変入賞装置32および始動入賞装置33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、各種部材(役物)が配設されている。
主表示ユニット371は、後述する主制御装置261が直接的に制御する表示装置ユニットであり、図5に示すように、右上の隅部が直角でその対辺が左上から右下へ延びる斜辺となっている、やや上下に長い概略直角三角形の各隅部(角部)が丸く角落ちするとともに、斜辺が遊技領域の右上部に沿って弧状に内側へ湾曲する正面形状を有し、前後に遊技球の直径よりやや大きい程度の厚みを有する立体状の外形を有する部品となっている。主表示ユニット371における右上には、ネジ挿通孔を有するフランジ371Hが背面に沿って形成され、右下の隅部には、前面側から後面壁まで凹入し該後面壁にネジ挿通孔(図示せず)を有する正面視概略U字状のネジ挿通部371Nが形成され、図4に示すように、フランジ371Hおよびネジ挿通部371Nにネジが螺入されて主表示ユニット371が遊技盤30の前面における右上部に固定されている。主表示ユニット371における左上の上面部は左下方へやや下傾するように形成され、その中央部は、図4に示すように、遊技球の最大飛翔部分に対応する外レール52の先端部に近接し、この部位の上に、図5に示すようにゴム板よりなる返しゴム371Rが取り付けられている。この返しゴム371Rにより、所定以上の勢いで発射された遊技球が当たって跳ね返されるようになっている。主表示ユニット371の前面部には、左上端近傍からネジ挿通部371Nに隣接するまで斜辺に沿って弧状に延びる正面形状を有して内奥側へ段状に凹入する表示部371Mが形成されている。
上記表示部371Mには、7個の表示装置371A〜371Gが上から弧状に並ぶようにして順に配置されている。表示装置371B(第1特別図柄表示装置)は、中央始動口33aへの遊技球の入賞を契機に変動表示される第1特別図柄を表示するものであり、表示装置371D(第2特別図柄表示装置)は、右始動口33bへの遊技球の入賞を契機に変動表示される第2特別図柄を表示するものである。これらの表示装置371B,371Dはそれぞれ、「8」の字状に配列された7個と、隅部にドット状に配列された1個とによる合計8個のLEDのセグメントから構成されている。なお、各特別図柄は、上記表示装置371B,371Dにおいて同時に変動表示されることがなく入賞順に従って順次行われるため、装飾図柄表示装置42においては共通の装飾図柄によって特別図柄に対応する表示が行われるようになっている。表示装置371A(第1特別図柄保留表示装置)は、第1特別図柄の保留数を表示するものであり、表示装置371C(第1特別図柄保留表示装置)は、第2特別図柄の保留数を表示するものである。これらの表示装置371A,371Cはそれぞれ、左右2個のLEDで構成され、左側のLEDのみあるいは両方を点灯又は点滅させることにより最大で4個までの保留数を表示するようになっている。なお、センターフレーム43の下部には、2色の発光が可能な合計4個のランプよりなる保留ランプ800aが装飾図柄表示装置42の下辺に沿って配列されており(図4参照)、この保留ランプ800aによって表示される装飾図柄の保留数は、遊技状態(後述するサポート状態か否か)に応じて、上記表示装置371A,371Cのうち何れかが表示する保留数と対応するようになっている。表示装置371E(普通図柄表示装置)は、作動入賞装置34における通過口への遊技球の入賞を契機に変動表示される普通図柄を表示するものであり、左右2個のLEDで構成され、片側のLEDのみを点灯させることで外れを表示し、両方を点灯させることで当りを表示するようになっている。表示装置371F(普通図柄保留表示装置)は、普通図柄の保留数を表示するものであり、左右2個のLEDで構成され、左側のLEDのみあるいは両方を点灯又は点滅させることにより最大で4個までの保留数を表示するようになっている。表示装置371Gは、遊技状態の種別を表示するものであり、合計8個のLEDで構成されている。これらのLEDがそれぞれ消灯、点灯、点滅の何れかに変化し、全消灯を除く6560通りの組み合わせによって、1.通常遊技状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が低確率であり、サポート状態ではない)、2.時短状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が低確率であり、サポート状態)、3.潜伏高確率状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が高確率であり、サポート状態ではない)、4.高確率状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が高確率であり、サポート状態)、及び5.大当たり状態の何れかを表示するようになっており、大当たり状態を表示するのに際してはその大当たりの最大ラウンド数によって異なる表示が行われる。
上記装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。装飾図柄表示装置42には、例えば上、中、及び下の3箇所に識別情報としての図柄(装飾図柄)が表示される。これら図柄がスクロールされて装飾図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本形態では、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)は例えば10インチ或いは12インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備えている。遊技球が始動入賞装置33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ800aにて点灯表示されるようになっているが、この保留ランプ800aが表示する保留回数は、装飾図柄表示装置42の一部(具体的には右下部)にも表示される。この保留表示は、保留数に対応する数のキャラクタ画像が並列的に表示されるものである。
上記可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっているが、その具体的な構成については後述する。簡略に触れれば、特別図柄表示装置が特定の表示態様となった場合(装飾図柄表示装置42の停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組み合せとなった場合)に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32が受球状態となり、遊技球の入賞を許す。具体的には、所定時間(例えば30秒)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の受球状態が所定回数繰り返し開放される。
また、図4に示すように、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす金属板にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。内レール51および外レール52の後側端縁(遊技盤30に対向する端縁)には、所定間隔をおいて複数個所に鋲56が設けられており、内レール51および外レール52は該鋲56を打ちつけるようにして遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。
尚、遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)と主表示ユニット371の斜辺とにより略円形状に区画形成されており、特に本形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領城が従来よりもはるかに大きく構成されている。
さらに、遊技盤30の右側縁部には、側端レール50Sが配設されている。側端レール50Sは、内レール51および外レール52とは別体として構成され、また内レール51および外レール52からは間隔を置いて独立に配置されているが、外レール52とおおよそ同一の円周上に位置して遊技領域の右端部を区画しており、即ちレールユニット50の一部(右端部)を構成している。この側端レール50Sの構成および取付構造については後述する。
(パチンコ機の背面構成)
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。図6はパチンコ機10の背面の構成を示す分解斜視図である。
先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12および遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の裏カバー(保護カバー)等が取り付けられている。本形態では、各種制御基板を3つの取付台に分けて搭載して3つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12または遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御基板、電源監視基板、これら基板を収容する基板ボックスおよび該基板ボックスを封印する封印ユニットから構成される主制御装置261を一つにユニット化し、表示制御基板、該表示制御基板を収容する基板ボックスおよび装飾図柄表示装置42から構成される表示制御装置45とサブ制御基板および該サブ制御基板を収容する基板ボックスから構成されるサブ制御装置262とを後述する外包部材82に搭載してユニット化し、さらに払出制御基板、該払出制御基板を収容する基板ボックス(払出制御基板ケース)および該基板ボックスを封印する封印ユニットから構成される払出制御装置311と電源基板、発射制御基板およびこれら基板を収容する基板ボックス(電源・発射制御基板ケース203A)から構成される電源・発射制御装置とを1つの取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、各ユニットを上記の順に「第1制御基板ユニット201」、「第2制御基板ユニット202」および「第3制御基板ユニット203」と称することとする。
また、払出機構および裏カバー(保護カバー)も上記第3制御基板ユニット203に一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここでは第3制御基板ユニット203を「裏パックユニット203」とも称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201は、後述するように、取り外す場合には工具で封止状態を解除する必要があるが取付はネジ等の締結具も工具も何ら要することなく行い得るよう構成されており、第2制御基板ユニット202および裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されている。更に、これに加え、各ユニット201〜203は、一部に支軸部を設けて内枠12または遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
上述した第1制御基板ユニット201は、その遊技の進行を統括する主制御基板及び電源の監視を司る電源監視基板を有する。上記主制御基板と電源監視基板とは透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。この基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
尚、封印ユニットはボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用でき、また、封印ユニットによる封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期にかつ容易に発見可能とするものである。
第2制御基板ユニット202は、主制御基板からの指示に従い前記装飾図柄表示装置42の表示制御を司る表示制御装置45と主制御基板からの指示に従い音声ランプ制御を司るサブ制御基板とを有する。上記表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42および表示制御基板がユニットとして構成され、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて後述する外包部材82の背面側に取り付けられている。上記サブ制御基板は透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容され、上記表示制御装置45の背面側に取り付けられている。
次に、前記第3制御基板ユニット(裏パックユニット)203は、払出制御基板、電源基板、発射制御基板及びカードユニット接続基板を有している。上記払出制御基板により賞品球や貸出球の払出が制御され、上記電源基板および発射制御基板により各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力されるとともに遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射ソレノイドの制御が行われる。また、上記カードユニット接続基板は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)および図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御基板に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板は不要である。
上記払出制御基板は、透明樹脂材料等よりなる払出制御基板ケース(図示せず)内に収納されており、上記電源基板および発射制御基板は、透明樹脂材料等よりなる電源・発射制御基板ケース203A内に収納されている。また、上記カードユニット接続基板は透明樹脂材料等よりなるカードユニット接続基板ケース(図示せず)内に収納されている。特に、払出制御基板では、前述した主制御基板と同様、基板ケース(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
上記払出制御基板は状態復帰スイッチと電気的に接続されており、例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押下されると、払出モータがゆっくりと正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パック351は例えばABS樹脂により成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす裏カバー部(保護カバー部)354とを有する。裏カバー部354は左右側面および上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも電動役物表示制御装置45を囲むのに十分な大きさを有する(但し本形態では、前述のサブ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。裏カバー部354の背面には多数の通気孔が設けられている。この通気孔は各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔が比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、裏カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図示しない払出通路等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356と、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ359とが一体化するようにユニット化されており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ359が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
上記払出機構部352には、前記払出制御基板から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされるようになっている。
なお、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ(図示せず)が設けられており、内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチからホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、上記内枠開検出スイッチの左方には、前面枠開検出スイッチ(図示せず)が設けられており、前面枠セット14が開かれると、前面枠開検出スイッチからホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。
(パチンコ機の電気的構成及び各種制御処理)
次に、図9を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。パチンコ機10は、電源装置313と、電源監視装置540と、主制御装置261と、サブ制御装置262と、払出制御装置311と、表示制御装置45等を備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。尚、電源監視装置540と主制御装置261とは、上記したように封印ユニットで封印されている。
次いで、主制御装置261の構成について説明する。主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501には、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのエリアが備えられている。
なお、MPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU501へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
主制御装置261のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、電源監視装置540内のRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、主表示ユニット371(第1特別図柄保留表示装置371A、第1特別図柄表示装置371B、第2特別図柄保留表示装置371C、第2特別図柄表示装置371D、普通図柄表示装置371E、普通図柄保留表示装置371F、状態報知用表示装置371G)や、その他図示しない入賞検知スイッチ群や不正検知スイッチ群などが接続されている。なお、装飾図柄保留表示装置800(保留ランプ800a)は、サブ制御装置262に従属する表示制御装置45に接続されている。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU511は、そのMPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのエリアが備えられている。
なお、主制御装置261のMPU501と同様、MPU511のNMI端子にも、停電時の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
払出制御装置311のMPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、払出モータ358aがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射ソレノイドによる遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射ソレノイドは、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311からカードユニットとの接続状態であることを示す接続信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射制御装置312は発射許可信号を主制御装置261に出力する。発射許可信号を入力した主制御装置261は、発射ソレノイド制御信号を発射制御装置312に出力する。これにより発射制御装置312は発射ソレノイド制御信号に応じて発射ソレノイドを駆動し、その結果、遊技球発射ハンドルの操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
サブ制御装置262は、主制御装置261からのコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ810等の鳴動制御及び演出用ランプ811の点灯(点滅)制御、並びに、主制御装置261からのコマンドに基づいて表示制御装置45へのコマンドを編集して表示制御装置45に送信する機能を果たすものである。サブ制御装置262のMPU550には、そのMPU550により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM551と、ワークメモリ等として使用されるRAM552とを備えている。MPU550には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン553を介して入出力ポート554が接続されている。入出力ポート554には、スピーカ、ランプ、装飾図柄表示装置42における変動表示中において所定の表示演出を実行させるための演出用ボタン79、及び主制御装置261がそれぞれ接続されている。演出用ボタン79としては、例えば所定のキャラクタが順次出現する態様によって大当たり状態の可能性が大きいことを予告するステップアップ予告等の表示演出用ボタン等が挙げられる。なお、演出用ボタン79が押されると、所定の演出実行のための演出指定コマンドが生成されて、装飾図柄表示装置42に送信されようになっている。
表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置45は、ワークRAM等として使用されるRAM523を有するMPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529とを備えている。
MPU521は、サブ制御装置262から送信されてくる図柄表示コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等)を入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し、又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行って画像コントローラ526の制御(具体的には画像コントローラ526に対する内部コマンドの生成)を実施する。プログラムROM522は、MPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値を記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。RAM523は、MPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
画像コントローラ526は、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)で構成されている。VDPは、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路であり、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は描画処理専用のソフトウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。画像コントローラ526は、MPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して、出力ポート529を介して装飾図柄表示装置42に出力して表示させる。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き換えることにより装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM525には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。特に、ビットマップ形式の図柄画像データにはそれぞれ図柄コード(図柄番号)が付与されており、コマンドレベルでは各図柄画像を図柄コードだけで管理可能としている。なお、キャラクタROM525を複数設け、各キャラクタROM525に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM522に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM525に記憶する構成とすることも可能である。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541を備えている。この電源部541は、電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を、電源監視装置540、サブ制御装置262、払出制御装置311、表示制御装置45等に対して供給する。なお、主制御装置261に対しては、電源監視装置540を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。また、発射制御装置312に対しては、主制御装置261を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。
電源監視装置540は、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、リセット信号を出力するリセット回路544と、を備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置261のMPU501及び払出制御装置311のMPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチが押下された場合に、主制御装置261及び払出制御装置311へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。なお、払出制御装置311への信号の送信は、主制御装置261を介して行われる。
主制御装置261及び払出制御装置311は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアする。
リセット回路544は、主制御装置261、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45を初期化するため、リセット信号を出力する回路である。なお、リセット回路544からのリセット信号は、主制御装置261に対しては直接与えられるが、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45に対しては、電源装置313を介して与えられるようになっている。
ここで、特別図柄表示装置、普通図柄表示装置、及び装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、大当たりの発生を遊技者に示すための図柄として2個の特別図柄表示装置で表示される特別図柄と、単一の装飾図柄表示装置42で表示される装飾図柄との2種類が設けられている。装飾図柄は、特別図柄と同期して変動が行われる図柄であり、特別図柄の変動開始と同時に(又はほぼ同時期に)変動を開始し、また特別図柄の変動停止と同時に(またはほぼ同時期に)変動を停止するものである。この装飾図柄は、遊技者に多種多様な表示演出を行って飽きにくい遊技性を備えるために設けられている。
先ず、第1特別図柄表示装置371B及び第2特別図柄表示装置371Dで行われる特別図柄の表示内容について説明する。特別図柄の変動表示は、8個のLEDセグメントの点灯パターンの変化によりそれぞれ表現される。この特別図柄の変動表示は遊技球の始動入賞装置33への入賞を契機としてその入賞順に基づいて第1特別図柄表示装置371B及び第2特別図柄表示装置371Dの何れかで開始され、所定時間後に停止する。具体的には、対応する側の特別図柄表示装置の点灯状態を中止する全消灯処理を行った後、所定の順番で各LEDセグメントを順次点灯させる切替処理を実行することで変動を開始させ、後述する停止パターン選択カウンタC3の値によって決定された変動表示時間が経過すると上述の切替処理を中断して全消灯処理を行い、後述する大当たり乱数カウンタC1及び大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて決定された態様によって各LEDセグメントを点灯させるようになっており、大当たり抽選における外れ結果を表示する場合にはドット状の1個のLEDセグメントのみを点灯表示させる一方、大当たり結果を表示する場合には、大当たり後に高確率遊技状態を発生させる当選であるか否かによって異なる数字を「8」の字状に並ぶ7個のLEDセグメントを用いて点灯表示する。なお、一方の特別図柄表示装置が変動表示状態である期間において他方の特別図柄表示装置は変動表示を行わず、最後に変動表示された際に停止表示した図柄の点灯表示を継続した状態とされる。遊技球が始動入賞装置33の中央始動口33a及び右始動口33bに入賞した回数はそれぞれ最大4回まで保留され、それらの保留回数は、中央始動口33aへの入賞に対応する保留数については第1特別図柄保留表示装置371A及び装飾図柄表示装置42の所定領域にてそれぞれ表示され、右始動口33bへの入賞に対応する保留数については第2特別図柄保留表示装置371C及び装飾図柄表示装置42の所定領域にて表示されるようになっており、加えて、装飾図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて、遊技状態に応じて、中央始動口33aへの入賞に対応する保留回数又は右始動口33bへの入賞に対応する保留回数が点灯表示されるようになっている。
次いで、装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。装飾図柄表示装置42の表示画面には、例えば、上段・中段・下段に区分けされた3つの表示領域に3つの装飾図柄列Z1〜Z3が表示される。これら装飾図柄列Z1〜Z3は、右から左にスクロール表示される。装飾図柄は、例えば「1」〜「9」の数字からなる主図柄と、主図柄より小さい副図柄とにより構成され、これら各主図柄および副図柄によって装飾図柄の図柄列が形成される。装飾図柄で形成される各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されている。始動入賞装置33への入賞すなわち始動入賞が発生すると、装飾図柄の変動表示が行われ、変動パターンに応じた一定時間の経過後に変動表示が停止し、装飾図柄表示装置42には縦3×横3の9個の装飾図柄が表示結果として表示される。大当たり抽選に当選した変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めの一直線上に同一の主図柄が3つ揃って停止するように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に大当たりの発生が示される。一方、大当たり抽選に外れた変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めのいずれにも同一の主図柄が3つ揃って停止しないように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に外れの発生が示される。なお、遊技状態がサポート状態(一対の開閉羽根60が通常より開放し易く且つ開放時間が通常よりも長い状態)を含まない状態である場合においては装飾図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて中央始動口33aへの入賞に対応する保留回数が赤色の発光で点灯表示される一方、遊技状態がサポート状態を含む状態である場合においては装飾図柄表示装置800の保留ランプ800aにて右始動口33bへの入賞に対応する保留回数が点灯表示されるようになっている。
次いで、普通図柄表示装置371Eにおいて行われる普通図柄の表示内容について説明する。普通図柄の変動表示は、上述した2個のLEDを交互に点灯させることにより表現される。この普通図柄の変動表示は遊技球が作動入賞装置34の通過口を通過することを条件として開始され、所定時間後に普通図柄の変動表示が停止する。そして、両方のLEDを点灯状態で停止させた場合に始動入賞装置33が所定時間だけ作動状態となる(一対の開閉羽根60が開放される)よう構成されている。遊技球が作動入賞装置34の通過口を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が普通図柄保留表示装置371Fにて点灯表示されるようになっている。
(電源投入時)
パチンコ機10の電源立ち上げ時には、動作確認および電源投入報知として、スピーカ、装飾図柄表示装置42の液晶画面、枠に配置された各種LED、遊技盤30に配置された各種LED等の各部が所定時間(本実施形態では30秒間)に亘って予め定められた動作をするように設定されている。このため、これら各部が正常に機能するか否かを目視確認できる。このとき、パチンコ機10に不正な改変が加えられたりしていないか否かも併せて確認できる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本形態では、主制御装置261内のMPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選や特別図柄表示装置の図柄表示の設定などを行うこととしている。具体的には、特別図柄に関連するカウンタ群と、普通図柄に関連するカウンタ群とを備えている。先ず、特別図柄に関連するカウンタ群について説明する。特別図柄に関連するカウンタ群としては、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、特別図柄表示装置の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、特別図柄表示装置が外れ変動する際の停止パターンの選択(装飾図柄の変動においてはリーチとするか完全外れとするかのリーチ抽選に相当する)に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する種別を決定する変動種別カウンタCS1〜CS3とを備えている。
ここで、変動パターンとは、変動表示の特徴が共通するものを区分した場合における各パターン(形態)を意味している。
上記カウンタC1〜C3,CINI1,CS1〜CS3、は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア0が設けられており、これらの各エリアには、始動入賞装置33への遊技球の入賞タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
次いで、各カウンタの具体的な内容について詳述する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア0に格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373,727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,577,631,683,733」である。なお、高確率時とは、特別図柄の組み合せが予め定められた確率変動図柄である特定図柄の組み合せによって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない場合をいう。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、特別図柄表示装置における特別図柄の変動停止時の図柄を決定するものであり、例えば0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。例えば、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」、「1」の場合の停止図柄は、9個のLEDセグメントが特定の点灯パターンで停止し、この場合の停止図柄の組み合せは非特定図柄(通常の大当たり図柄)を意味する。
大当たり図柄カウンタC2の値が「2」、「3」、「4」の場合の停止図柄は、9個のLEDセグメントが上記とは別の特定の点灯パターンで停止し、この場合の停止図柄の組み合せは特定図柄(確率変動図柄)を意味する。
大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア0に格納される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本形態では、特別図柄の変動表示は、9つのLEDセグメントで表現するように構成されているので、特別図柄の場合にはリーチという概念はなく、リーチに相当する停止パターンを停止パターン選択カウンタC3によって、決定することとしている。一方、装飾図柄の場合は、3つの装飾図柄が停止するので、リーチが存在する。従って、装飾図柄の場合は、リーチ抽選を、停止パターン選択カウンタC3によって決定している。即ち、装飾図柄の場合では、リーチ発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、停止パターン選択カウンタC3=0〜201が完全外れに該当し、停止パターン選択カウンタC3=202〜208が前後外れリーチに該当し、停止パターン選択カウンタC3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。
ここで、リーチとは、装飾図柄表示装置42の表示画面に表示される装飾図柄が変動表示を開始した後、先に停留する図柄の組み合せが同一図柄(複数の有効ラインがある装飾図柄においてはいずれかの有効ライン上で同一図柄)であって大当たりの条件を満たしており、変動表示が続いている図柄の表示結果如何によっては大当たりとなることを遊技者に示唆して大当たりの図柄の組み合せを遊技者に期待させる表示であり、興趣演出の1種である。興趣演出とは、変動表示の途中で装飾図柄表示装置42の表示画面にリーチに代表される所定の図柄を現出させたり、スピーカから特定の音声を出力したり、或いは、振動用のモータによって遊技球発射ハンドル18を振動させる等、通常とは異なる態様を変動表示に伴わせて変動表示後の表示結果が大当たりとなることを遊技者に期待させる演出である。
なお、停止パターン選択カウンタC3は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア0に格納される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS3は、例えば0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後0に戻る構成となっている。
変動種別カウンタCS1によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ、プレミアムリーチ等のリーチの種別のような大まかな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばノーマルリーチA、ノーマルリーチB等のようにさらに細かな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばすべり停止変動の場合の変動時間の加減算が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1〜CS3を組み合わせることで、変動パターンの多種多様性を容易に実現できる。
カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特別図柄表示装置による特別図柄及び装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してカウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。
次いで、普通図柄に関連するカウンタ群について説明する。普通図柄に関連するカウンタ群としては、当たりの抽選に使用する当たり乱数カウンタC4と、当たり乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI2とを備えている。
上記当たり乱数カウンタC4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア1が設けられており、これらの各エリアには、作動入賞装置34への遊技球の通過に合わせて、当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
次いで、上記当たり乱数カウンタC4,初期値乱数CINI2の具体的な内容について詳述する。当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。そして、当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の当たり初期値乱数カウンタCINI2の値が当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI2は、当たり乱数カンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。当たり乱数カウンタC4は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が作動入賞装置34を通過したタイミングでRAM503の保留球格納エリア1に格納される。当たり乱数カウンタC4の当たりとなる乱数の値の数は149で、その値は「5〜153」である。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、当たり乱数カウンタC4、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
尚、主制御装置261内のMPU501により実行される各制御処理の詳細については、ここでは詳細説明を省く。
しかし、要約すれば、上述のように、始動入賞装置33への入賞により、主制御装置261において所定の確率の当否抽選がなされ、当たりに際しては、特別遊技状態に移行するのであり、これに伴って可変入賞装置32が入賞球の受球状態となるものである。
(可変入賞装置と捕集部)
この実施例においては、上記の可変入賞装置32は、次のように構成されている。
この可変入賞装置32の基本構成は、遊技盤30の横方向に複数の遊技球を通過させることのできる幅を持つ大入賞口61からの入球を収容部(図示せず)に収容し、該収容部に設けた排出部から検出センサ(図示せず)に至って検出するように構成されている。
そして、前記遊技盤30の遊技領域に、窓部101と遊技盤30との間の流下空間を流下する遊技球を入球させる始動入賞装置33(33a及び33b:図4参照)が設けられ、前記始動入賞装置33への入球により、主制御装置261によって、所定の確率の当否抽選が行われ、該当たり抽選によって遊技状態が特別遊技状態に移行し、該特別遊技状態において、少なくとも1回、前記可変入賞装置32が、非受球状態から受球状態に切り替わり、前記受球状態において、前記大入賞口61から収容部に収容された規定数の入賞球を、前記検出センサにより検出することによって規定数の賞球を払い出すように構成してある。
(特徴構成)
上記パチンコ機10は、相対的に大きい直径を有する遊技球すなわち大径球と相対的に小さい直径を有する遊技球すなわち小径球とに遊技球を分別する分別機構として、分級ユニット70を備えるものとなっている。
分級ユニット70は、図10および図11に示すように、遊技球貯留部71、分別動作部72、大径球収容部73および小径球収容部74を備えて構成されている。
遊技球貯留部71は、底面が正方形で、4側面が逆四角錐状に上方へ拡大し、正方形状の上面部が開放された全体形状を有するタンクとなっており、上端の周縁は外側へやや延出してフランジ状に成形されている。遊技球貯留部71の底面壁には、図26にも示すように、平面視正三角形の頂点をなすように互いに等間隔をおいた3点に、正規球よりもやや大きい径(十数mm程度)を有して遊技球1球のみが容易に通過し得る落球孔71Pがそれぞれ穿設されている。遊技球貯留部71の底面は、図では平面状となっているが、実際には各落球孔71Pへむけて下方にやや凹んでいくような形状に成形されている。即ち、3個の落球孔71Pが最も低い位置にあり、3個の落球孔71Pの間の中央および3個の落球孔71Pの周囲の位置が該落球孔71Pよりも高くなるように形成されている。遊技球貯留部71における底面壁の下側面には、各落球孔71Pの周囲にそれぞれ、該落球孔71Pよりも大きい径を有する円筒状の嵌合周壁71Cが下方へ延出するように一体的に形成されている。
遊技球貯留部71の直下には、図10および図11に示すように、分別動作部72が配置固定されている。分別動作部72は、図12および図13に示すように、上部導球部材721、回転盤722、球留盤723、中部導球部材724、上側回転翼725、分級板726、下側回転翼727、下部導球部材729およびモータ728が上からこの順に配置されて構成されている。
上部導球部材721は、正規球の直径よりもやや大きいやや厚さを有する中空の円盤状で、軸方向が上下方向に一致するように即ち横臥させるようにして配置され、下面が開放された形状を有する基部721Bと、該基部721Bにおける上面の周縁部において、上記遊技球貯留部71の落球孔71Pに対応するように等間隔をおいた3点からそれぞれ上方へ垂直に延出する円筒状の導球管721Tとが、一体的に形成された構成となっている。基部721Bの上面壁における中央には、後述の回転軸728Sを回転自在に枢支する軸受孔721Sが穿設されている。導球管721Tの内径は上記遊技球貯留部71の落球孔71Pの内径と同一となっており、導球管721Tの外径は上記遊技球貯留部71の嵌合周壁71Cの内径と同一となっていて該嵌合周壁71Cに嵌入され固定されるようになっている。また、導球管721Tは上下に貫通していて、上側が遊技球貯留部71の内部空間と、下側が基部721Bの内部空間と、それぞれ連通するようになっている。
回転盤722は、上記上部導球部材721の基部721Bの内部にやや余裕をもって納まる厚さおよび径を有する円盤状に成形されている。回転盤722の周縁部には、全周を6等分した6点の位置すなわち60°毎の角度位置に、それぞれ球収容切欠722Pが形成されている。各球収容切欠722Pは、上記遊技球貯留部71の落球孔71Pの内径と概略同一の内径を有して遊技球1球のみを若干の余裕をもって収容し得る上面視略円形となっており、回転盤722を上下方向すなわち厚さ方向に貫通するとともに、部分的に回転盤722の外周と交わって該回転盤722の外周面を部分的に開放している。即ち、回転盤722の外周面から、内側(中心側)へ上面視略C字形状をなして凹入する形状となっている。回転盤722の中央には軸挿通孔722Sが穿設され、後述の回転軸728Sが挿通されて該回転軸728Sに対し回転し得ないように固定されるようになっている。
球留盤723は、上記上部導球部材721の基部721Bの外径と同一の外径を有する円板となっている。球留盤723の周縁部には、上記遊技球貯留部71の落球孔71Pと同一の等間隔をおいた3点の位置に、該落球孔71Pの内径と同一の内径を有する通球孔723Pがそれぞれ穿設されている。球留盤723の中央には軸挿通孔723Sが穿設され、後述の回転軸728Sが回転自在に挿通されるようになっている。
中部導球部材724は、上記上部導球部材721の基部721Bの外径より若干小さい外径と、正規球の直径よりもやや小さい厚さを有する中空の円盤状で下面が開放された形状の基部724Bを有し、該基部724Bの周縁部における、上記球留盤723の通球孔723Pに対応するように等間隔をおいた3点に、それぞれ導球部724Pが一体的に形成された構成となっている。導球部724Pは、上記上部導球部材721の導球管721Tと基本的に同様の、上下に貫通する円筒状の部位となっており、内径も該導球管721Tの内径と同一となっているが、基端部が横方向に膨出して大径球排出通路724Dが形成され、全体として側面視概略L字形状となるように成形されている。大径球排出通路724Dは、導球部724Pの基端部から、図25にも示すように、基部724Bの周方向に沿って平面視反時計回り方向側へ、かつ、基部724Bの径方向において外側へ次第にやや湾曲しながらはみ出していくように延びる、やや外側に緩やかに湾曲した長円(カプセル)形状の概略平面形状を有し、高さが遊技球1球の直径よりやや大きい程度の中空の部位となっている。大径球排出通路724Dの下面は開放され、内部は導球部724Pにおける円筒状部の内部空間と連通し、これ以外の部位は閉塞されていて、正規球ないし過小球の1球のみが余裕を有して内部を流通し得る通路となっている。大径球排出通路724Dの先端部は、後述する分級板726の大径球排出口726Mに対応する位置にくるようになっている。基部724Bの中央には軸挿通孔(図示せず)が穿設され、後述の回転軸728Sが回転自在に挿通されるようになっている。
上側回転翼725は、平面視において中央から120°の間隔をおいた三方向へ同一形状の当接片725Eがそれぞれ延出し、全体として概略Y字形の平面形状を有する厚さ約3mmの板状部材となっている。各当接片725Eの先端は平面視山形状に先細りする形状とされ、角部は丸く形成されている。さらに、上側回転翼725の上面および下面における周縁の稜線部は、全周にわたって、上面および下面におけるやや内側からそれぞれ外側へかけて緩やかに下傾および上傾する斜面をなすように角落ちする形状とされている。上側回転翼725の中央には軸挿通孔725Sが穿設され、後述の回転軸728Sが挿通されて該回転軸728Sに対し回転し得ないように固定されるようになっている。
分級板726は、図25にも示すように、上記上部導球部材721の基部721Bないし球留盤723の外周と同一の円が内接し得る正三角形の各角部が円弧状に角落ちした形状を有する厚さ約2mmの板状部材となっている。各角部の内側には、分級板726の外形における仮想上の三角形の頂点と中心とを結ぶ直線上に位置するように、大径球排出口726Mが穿設されている。大径球排出口726Mは、上述の通り、中部導球部材724における大径球排出通路724Dの先端部に対応する位置にくるようになっており、上記遊技球貯留部71における落球孔71Pと同様に、正規球よりもやや大きい径(12〜13mm程度)を有して正規球1球のみが容易に通過し得る丸孔となっている。また、大径球排出口726Mは、上記上部導球部材721の基部721Bないし球留盤723の外周にほぼ中央で交差するように、即ち、上記上部導球部材721の基部721Bないし球留盤723の外周を跨ぐようにして、ほぼ半分が外側へはみ出すような位置に形成されている。一方、各大径球排出口726Mよりも平面視時計回り方向にややずれた位置であって、上記中部導球部材724の導球部724Pにおける円筒状部に対応する位置には、それぞれ分級孔(小径球通過口)726Nが穿設されている。分級孔726Nの径は正規球よりも若干小さい径(10.5〜10.8mm程度)となっており、正規球は通過し得ず、小径球のみが通過し得る丸孔となっている。分級板726の中央には軸挿通孔726Sが穿設され、後述の回転軸728Sが回転自在に挿通されるようになっている。
下側回転翼727は、上記上側回転翼725と同様の構成となっており、上側回転翼725における当接片725Eおよび軸挿通孔725Sと同様の構成の当接片727Eおよび軸挿通孔727Sを有するものとなっている。
モータ728は、軸取付部728Hに回転軸728Sが固定され、該回転軸728Sを上方に向けるようにして配置される。
下部導球部材729は、上記中部導球部材724の基部724Bの外径と同一の外径を有し、やや厚さのある中空の概略円盤状で上面が開放された形状の基部729Bと、該基部729Bの周縁部における、上記分級板726の分級孔726Nに対応するように等間隔をおいた3点からそれぞれ下方へ垂直に延出する円筒状の導球管729Tとが、一体的に形成された構成となっている。導球管729Tの上端部は、基部729Bの下面壁(底面壁)を突き抜けるようにして、基部729Bの高さ方向中央部あたりまで延びている。換言すれば、基部729Bのほぼ上側半部の空間に及ばないように延びている。基部729Bの外周壁において上記分級板726の大径球排出口726Mに対応する位置には、平面視略半円状に内側へ凹入する凹入部729Rがそれぞれ形成されている。凹入部729Rの内周面は、平面視において上記分級板726の大径球排出口726Mの内周縁とほぼ一致し、凹入部729Rにおける湾曲面状の周壁の上端部は、上記導球管729Tの上端部とほぼ等しい高さ位置まで延びている。即ち、上記導球管729Tの場合と同様に、基部729Bのほぼ上側半部の空間に及ばないように延びている。基部729Bの下面壁における中央部には、上記導球管729Tに若干交差する平面視円状の領域が下方に段状に陥入して陥入部729Gが形成されている。陥入部729Gの下面壁(底面壁)における周縁部の対向する2箇所にはそれぞれネジ孔729Fが形成されている。陥入部729Gの中央には、上記モータ728の軸取付部728Hを挿通する挿通孔729Sが穿設されている。
上記上部導球部材721の基部721Bは、内部に回転盤722が収容され、下面部に球留盤723が配置されて閉塞される。このとき、図13に示すように、球留盤723における3個の通球孔723Pが、上記上部導球部材721の3個の導球管721Tに対して、ほぼ60°だけずれた角度位置にくるように配置される。球留盤723の下には、通球孔723Pに導球部724Pの円筒状部の位置を合わせるようにして、中部導球部材724が配置される。中部導球部材724の基部724Bは、内部に上側回転翼725が収容され、下面部に分級板726が配置されて閉塞される。分級板726の下には、間に下側回転翼727を介在させて、下部導球部材729が配置される。下側回転翼727は、下部導球部材729の基部729Bにおける上側半部の空間内に納まるように配置される。下部導球部材729における陥入部729Gの下面壁(底面壁)には、モータ728が図12に示すように下方から配置され、軸取付部728Hを挿通孔729Sに挿通して、ネジ孔729Fでネジ固定される。なお、図13ではモータ728が下部導球部材729より上方に図示されているが、実際には図12に示すように下部導球部材729に下方から配置固定される。
回転軸728Sは、丸棒の周面よりもやや内側(中心寄り)の位置で縦断されて平面部が形成され、これにより横断面略D字形状に成形されている。上記回転盤722の軸挿通孔722S、上側回転翼725の軸挿通孔725Sおよび下側回転翼727の軸挿通孔727Sは、いずれも上記回転軸728Sの平面部に係合し得る内部形状となるように成形されており(図示せず)、これにより回転盤722、上側回転翼725および下側回転翼727が回転軸728Sに固定されて回転駆動されるようになっている。このとき、回転盤722の球収容切欠722Pに対し、下側回転翼727の当接片727Eが、平面視時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶんより若干大きい程度だけずれるように配置され、さらに、下側回転翼727の当接片725Eに対し、上側回転翼725の当接片725Eが、平面視において時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶんずれるように配置される。
分別動作部72の下には、図10および図11に示すように、大径球収容部73および小径球収容部74が配置されている。
小径球収容部74は、上記遊技球貯留部71における底面の幅と同程度の幅および高さと、該遊技球貯留部71における底面の幅のほぼ2倍程度に相当する長さとを有して横長に延びる概略直方体形の箱状部となっている。小径球収容部74の上面における一方側半部(図10では左下側半部)は矩形状の上壁により閉塞され、他方側半部は開放されている。
大径球収容部73は、小径球収容部74の幅および長さとそれぞれ同程度の幅および長さと、小径球収容部74の高さよりやや大きい高さとを有して横長に延びる概略直方体形の箱状の本体部73Bを有し、該本体部73Bにおける一方の横長の側面を、小径球収容部74の一方の横長の側面に、下辺および両側辺を揃えて重ねるようにして配置されている。本体部73Bの上面は全面的に開放されている。本体部73Bの内部における底面部には、遊技球を転動させる斜面、該斜面の低所に穿設された排球口等を備えて構成される排球機構が配設されている(図示省略)。
大径球収容部73の本体部73Bにおける小径球収容部74側面部の上端部の一方側半部(図10では左下側半部)には、球案内部73Gが外側へ突出するように一体的に形成されている。球案内部73Gは、小径球収容部74の上面における上壁とほぼ同一の矩形状の平面形状を有して該上壁を上方から覆うように突出するやや平板な概略直方体状の突出部となっている。球案内部73Gの上面壁は本体部73Bの上面と同一面上に延び、球案内部73Gの下面壁は、本体部73Bの小径球収容部74側面において小径球収容部74の上端縁に重なる位置から、外側へかけて次第にやや上傾するように延びている。球案内部73Gにおいて外部に突出する上面部、下面部、両側面部および先端面部は閉塞され、本体部73B側面部は開放されて球案内部73Gの内部空間と本体部73Bの内部空間とが連通している。
球案内部73Gの上面壁には、図26に示すように、上記分別動作部72の分級板726と同一の形状および寸法を有する開口が穿設され、該開口の周縁には、壁の厚さぶん一段下方にずれて内側へやや延出する支持段部731が一体的に形成されている。この支持段部731に分級板726を嵌着するようにして、分別動作部72が球案内部73Gの上面壁に上方から嵌入され固定される。球案内部73Gの下面壁には、上記分別動作部72の下部導球部材729における導球管729Tに対応する位置に、該導球管729Tの外径に等しい径を有する挿通孔が穿設されており、この挿通孔に導球管729Tが挿通されてやや下方へ突出するようになっている。小径球収容部74の上面における上壁には、上記分別動作部72の下部導球部材729における導球管729Tに対応する位置に、該導球管729Tの内径に等しい径を有する排球孔74Pが穿設されており、この排球孔74Pの周囲にはそれぞれ、上記導球管729Tの外径に等しい内径を有する円筒状の嵌合周壁74Cが、小径球収容部74の上面壁から上方へ延出していて、上記導球管729Tの下端部がこの嵌合周壁74Cに嵌入されるようになっている。
分級ユニット70は、図14に模式的に示すように、A)ケースレール357と払出装置358との間ならびにB)上皿19と遊技球発射装置38との間、の2箇所にそれぞれ介在するように配置される(以下、前者Aの位置を「払出前位置pA」、前者Aの位置に配置された分級ユニット70を「(払出前)分級ユニット70A」、後者Bの位置を「発射前位置pB」、後者Bの位置に配置された分級ユニット70を「(発射前)分級ユニット70B」、とも称す)。上皿19においては、前述の通り、遊技球M1が一旦貯留され、一列に整列させられながら遊技球発射装置38の方へ導出されるようになっており、このとき、上流側の上皿19から導出された遊技球M1が、後述するように発射前分級ユニット70Bで選別されてから、下流側の遊技球発射装置38へと案内される。なお、図10、図11およびその他に示す分級ユニット70においては、遊技球貯留部71、大径球収容部73および小径球収容部74が多数の遊技球M1を貯留し得るように大型に成形されているが、遊技球貯留部71は、少なくとも分別動作部72に遊技球M1を流入させ得るものであればよく、大径球収容部73は、少なくとも分別動作部72から排出された遊技球M1を受容して下流側へ案内し得るものであればよく、また小径球収容部74は、少なくとも分別動作部72から排出された遊技球M1を受容して一旦貯留しておくことができるものであればよいため、例えば図14に模式的に示すように分級ユニット70を払出前分級ユニット70Aや発射前分級ユニット70B等として遊技機の内部に配置する場合等には、遊技球貯留部71、大径球収容部73および小径球収容部74は配置スペースに応じたサイズに成形すればよい。
以下、分級ユニット70の動作について順次説明する。
(1)遊技球M1の供給
上流側のケースレール357ないし上皿19から導出された遊技球M1は、上述の通り、払出前位置pAおよび発射前位置pBでそれぞれ分級ユニット70すなわち払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bに導入され、各分級ユニット70においては、図15および図16に示すように、遊技球貯留部71内に導入されて貯留される。なお、ここでは、遊技球M1には、大径球として直径11mmの正規球M11と、小径球として直径11mm未満、厳密には分級板726の分級孔726Nの径より僅かに(0.1〜0.7mm程度の差で)小さい直径を有する過小球M12とが混在しているものとする。
遊技球貯留部71の底面は、前述の通り3個の落球孔71Pへむけて下方にやや凹んでいくような形状とされているので、遊技球M1は遊技球貯留部71の底面に沿っていずれかの落球孔71Pへと転動していき、当該落球孔71P内へ流入する。
落球孔71P内へ流入した遊技球M1は、分別動作部72における上部導球部材721の導球管721T内を落下し、回転盤722の上面に到達する。このとき、回転盤722はモータ728により駆動されて平面視反時計回り方向に一定速度で回転しているが、回転盤722の球収容切欠722Pが導球管721Tの位置に到達して該導球管721Tと連通したときにちょうど遊技球M1が落下してきた場合には、該遊技球M1がそのまま球収容切欠722Pに嵌り込んで収容される。導球管721Tの直下の位置においては、球収容切欠722Pの下面側は球留盤723により閉塞されているので、この位置では、遊技球M1は球収容切欠722Pに嵌入しつつ球留盤723上に載った状態に保持される。一方、回転盤722の球収容切欠722Pが導球管721Tの位置から前後にずれた位置にあるときに遊技球M1が落下してきた場合には、該遊技球M1は回転盤722の上に載った状態に保持されて待機し、回転盤722の球収容切欠722Pが導球管721Tの直下の位置に到達して該導球管721Tと連通すると、該球収容切欠722Pに嵌り込んで収容され、上述の場合と同様に球留盤723上に載った状態に保持される。
遊技球M1が球収容切欠722Pに収容された状態で回転盤722が回転していくと、遊技球M1は球収容切欠722Pに拘束されながら引き摺られるようにして球留盤723上を転動していき、球収容切欠722Pが球留盤723の通球孔723Pの直上に到達して該通球孔723Pと連通すると、該遊技球M1が通球孔723P内へ流入し、中部導球部材724の導球部724P内を通って、分級板726の分級孔726N上へと落下していく。
以上のようにして、遊技球M1は遊技球貯留部71から分級板726の分級孔726N上まで案内される。このとき、遊技球M1が上述のようにして回転盤722の球収容切欠722Pに収容された状態で移送される間、球収容切欠722P内には1個の遊技球M1しか収容されないため、この遊技球M1の後に別の遊技球M1が続いて流入してきている場合、図15および図16に示すように、この後続の遊技球M1は、上部導球部材721の導球管721T内において回転盤722の上に載った状態に保持され、次に空いた球収容切欠722Pが到達するまで待機することとなる。このとき、さらに別の遊技球M1が続いて流入してきている場合には、複数の遊技球M1が導球管721T内に一列に整列するようにして待機することとなる。こうして、分級板726の分級孔726N上へは、遊技球M1が一定の時間間隔をおいて1球ずつ案内されることになる。換言すれば、上部導球部材721、回転盤722および球留盤723により、遊技球貯留部71からの遊技球M1を分級板726の分級孔726N上へ一定間隔をおいて1球ずつ供給する配球機構が構成されている。このように配球機構により一定間隔をおいて遊技球M1が1球ずつ供給されることにより、遊技球M1の流通や後述の選別(篩い分け)が1球ごとに確実になされて停滞を生じたりし難いようになっている。
またこのとき、上述の遊技球貯留部71から分級板726の分級孔726N上まで遊技球M1が案内される経路の全体は、正規球M11が通過し得る寸法となっているので、正規球M11も過小球M12も同様に(無差別に)分級板726の分級孔726N上まで案内される。ここで、回転盤722の球収容切欠722Pが球留盤723の通球孔723Pの直上に到達して該通球孔723Pと連通した時点では、該球収容切欠722Pから分級板726の分級孔726N上まで上下に一直線に連通する。これにより、遊技球M1が、分級板726の分級孔726N上までほぼ一直線に落下していくので、より迅速に流通し得るようになっている。
(2)遊技球M1の選別(篩い分け)
(2a)過小球M12の通過
分級板726の分級孔726N上まで案内されてきた遊技球M1が過小球M12である場合、該過小球M12は分級孔726Nの径より小さい直径を有するので、図15ないし図18に示すように、分級孔726Nを通過し、下部導球部材729の導球管729T内を通って小径球収容部74内へと落下していく。
このとき、過小球M12は、直径が分級孔726Nの径より僅かに(例えば上述の通り0.1〜0.7mm程度、さらには0.1〜0.3mm程度の差で)小さいだけであまり大きな余裕はないため、分級孔726Nを即座に通過することは殆どなく、大抵は分級孔726Nに拘り、少しの間は分級孔726N上で僅かに跳ねるように揺動しながら滞留する。しかしながら、分級孔726Nに至るまでに中部導球部材724の導球部724P内を落下してくる間、該導球部724Pの内周面と過小球M12との間の余裕は最大でも例えば2〜3mm程度であり、このため過小球M12は分級孔726Nに向かってあまり大きくずれて落下していくことはなく、分級孔726Nと同心に近い状態で落下していくので、僅かにずれて分級孔726Nの周縁にぶつかることはあっても、必ず大部分が分級孔726N内に捕捉されて嵌入することとなる。その後、このように大部分が分級孔726N内に嵌入した状態で揺動するうちに、自重により分級孔726Nと同心の位置に近づいていって分級孔726Nを通過していく。
またこのとき、回転盤722の球収容切欠722Pが球留盤723の通球孔723Pの直上に到達して該通球孔723Pと連通した時点では、該球収容切欠722Pから小径球収容部74の排球孔74Pまで、上下に一直線に連通する。このとき、前述の通り、下側回転翼727の当接片727Eは、球収容切欠722Pに対し、平面視時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶんより若干大きい程度だけずれるように配置され、さらに、上側回転翼725の当接片725Eは、下側回転翼727の当接片725Eに対し、平面視時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶんずれるように配置されているので、下側回転翼727および上側回転翼725のいずれも、まだ過小球M12の落下軌道にさしかかる位置には来ておらず、したがって過小球M12に抵触することもない。よって、過小球M12は、回転盤722の球収容切欠722Pから、分級孔726Nにおける僅かな停滞を経て、小径球収容部74内へとほぼ一直線に落下していくこととなる。即ち、過小球M12が回転盤722の球収容切欠722Pから小径球収容部74内へ迅速に流通し得るようになっている。
(2b)正規球M11の捕捉
分級板726の分級孔726N上まで案内されてきた遊技球M1が正規球M11である場合、該正規球M11は分級孔726Nの径より大きい直径を有するので、図19ないし図25に示すように、分級孔726Nを通過し得ず、この位置に留まることとなる。
このとき、正規球M11は、その直径が分級孔726Nの径より僅かに(0.2〜0.5mm程度)大きいだけであるため、図22に示すように、その高さ方向中央より僅かに下方の位置で分級孔726Nの周縁に掛止されて支持された体勢に保持されることとなる。換言すれば、下端から高さ方向中央より僅かに下方の位置までの間の、ほぼ下半分が分級孔726Nに上方から嵌入した体勢に保持されて留まることとなる。またこれにより、正規球M11の下端から、全高すなわち直径11mmの約1/4の高さまでの間の下端部が、分級孔726Nから下方に突出した体勢となる。
またこのとき、正規球M11が分級孔726Nに至るまでに中部導球部材724の導球部724P内を落下してくる間、該導球部724Pの内周面と正規球M11との間の余裕は、上述の過小球M12の場合よりもさらに小さいので、該正規球M11は分級孔726Nに向かって、殆どずれることなく、ほぼ同心状態で落下していく。また、正規球M11の直径は上述の通り分級孔726Nの径より僅かに大きいだけである。したがって、落下してきた正規球M11は、分級孔726Nに殆ど支障なく嵌り込んで捕捉されることとなる。
またこのとき、図23ないし図25に示すように、正規球M11が落下してきて分級孔726Nに嵌り込んだ時点では、上述の過小球M12が分級孔726Nを通過した時点の場合と同様に、下側回転翼727の当接片727Eおよび上側回転翼725の当接片725Eは、まだ分級孔726Nにさしかかる位置までは来ておらず、該分級孔726Nの位置に対し、平面視時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶん程度またはそれ以上ずれた位置にある。
(3)遊技球M1の排出
(3a)過小球M12の貯留
上述のようにして分級板726の分級孔726Nを通過し、小径球収容部74内へと落下してきた過小球M12は、図16に示すように小径球収容部74内に貯留される。小径球収容部74内に貯留された過小球M12は、この後適宜な時機に回収され、小径球収容部74内が再び空の状態とされる。
(3b)正規球M11の排出
(3b−1)正規球M11の押し上げ
上述のようにして正規球M11が分級板726の分級孔726Nに落下してきて嵌入体勢となった後、下側回転翼727の当接片727Eが平面視反時計回り方向に引き続いて回転し、分級孔726Nの直下の位置に到達する。このとき、図22に示すように、下側回転翼727の当接片727Eは、分級板726の下面に沿って水平な体勢で回転移動していくので、その途上で、分級孔726Nから下方に突出した正規球M11の下端部に対して横から当接していくこととなる。このとき、下側回転翼727の当接片727Eは、前述の通り、上面における周縁の稜線部が、上面におけるやや内側から外側へかけて緩やかに下傾する斜面をなすように角落ちする形状とされており、一方、正規球M11は分級孔726N内に上方から嵌入していて上方へのみ移動可能な体勢で拘束されるとともに、分級孔726Nより下方においては下端へかけて次第に窄んでいく球面を露出した体勢となっている。したがって、下側回転翼727の当接片727Eが正規球M11の下端部に当接してからなお引き続き回転移動していくと、当接片727Eの斜面および正規球M11の下端部における球面が互いにカム面のように機能し、これにより該当接片727Eが正規球M11を上方へ押し上げながら回転移動して、図26ないし図32に示すように、該当接片727Eが正規球M11を上に載置することとなる。即ち、該当接片727Eが正規球M11を上方へ押し上げながらその下に進入し、該当接片727E上に該正規球M11を支承することとなる。
このとき、正規球M11は下側回転翼727の当接片727E上で転動可能となっているが、分級孔726Nは分級板726の厚さぶんの深さ(約2mm)を有しているので、例えば何らかの理由による振動等により正規球M11が転動しても、その下端部が分級孔726Nの周縁に拘り、したがって該正規球M11の移動が、下端部が分級孔726Nの周縁に当接する範囲内に規制される。換言すれば、この時点では、分級孔726Nの下面側が下側回転翼727の当接片727Eによりほぼ閉塞される状態となり、このように下面を当接片727Eによりほぼ閉塞された分級孔726Nの底面上に、正規球M11が横方向に遊動可能に載った体勢にあり、該分級孔726Nの周縁により該正規球M11の遊動が規制されるようになっている。
(3b−2)当接片727Eの当接
下側回転翼727の当接片727Eが、分級孔726Nの直下の位置から、平面視反時計回り方向に引き続いて回転していくと、この後にすぐ隣接するように続いて、図33ないし図39に示すように、上側回転翼725の当接片725Eが平面視反時計回り方向に回転してきて、正規球M11に当接する。
このとき、図36に示すように、上側回転翼725の当接片725Eは、分級板726の上面に沿って水平な体勢で回転移動していき、また分級孔726Nの深さは上述の通り約2mm、上側回転翼725の厚さは約3mmとなっているので、当接片725Eの端縁がほぼその高さ方向中央位置(高さ約1.5mmあたりの位置)で、正規球M11の下端から約3.5mmの位置すなわち正規球M11の全高11mmの約1/3の高さ位置に横から当接する。
(3b−3)正規球M11の押し退け
上側回転翼725の当接片725Eが、平面視反時計回り方向に引き続いて回転していくと、これにともない正規球M11が、分級孔726Nの径方向に沿って外側へ押され、図40ないし図46に示すように、該分級孔726Nの周縁から外側の分級板726の上面へと乗り上げていく。即ち、正規球M11が、上側回転翼725の当接片725Eによって、分級孔726Nから外側へ押し退けられる。
(3b−4)正規球M11の案内
正規球M11は、分級板726の上面へと乗り上げた後は、平面視反時計回り方向に引き続き回転していく上側回転翼725の当接片725Eに横方向へ押されて、分級板726の上を転動する。このとき、図46に示すように、上側回転翼725の当接片725Eの先端が平面視山形状に先細りする形状となっているので、この先端の斜辺状の端縁で正規球M11が横方向へ押され、したがって当接片725Eとともに平面視反時計回り方向に押されるのではなく、当接片725Eが移動していく平面視反時計回り方向から外側へ逸れる方向へ押される。また、このように正規球M11が当接片725Eに押される方向に概ね沿って、中部導球部材724において導球部724Pから大径球排出通路724Dが膨出するように延びているので、正規球M11は、該大径球排出通路724D内を基端部から先端部へと案内される。
正規球M11が大径球排出通路724Dの先端部まで案内されてくると、図47ないし図53に示すように、分級板726の大径球排出口726Mに到達し、該大径球排出口726Mから、上記下部導球部材729における凹入部729Rを通って、上記大径球収容部73における球案内部73Gの内部へと落下していく。前述の通り、球案内部73Gの内部空間と大径球収容部73における本体部73Bの内部空間とは連通しており、また球案内部73Gの下面壁は本体部73Bのほうへやや下傾しているので、球案内部73G内に落下してきた正規球M11は、図48に示すように、球案内部73Gの下面壁上に落下し、ついでこの下面壁上を転動して、本体部73Bの内部へと落下していく。
(3b−5)正規球M11の排球
大径球収容部73の本体部73B内に落下してきた正規球M11は、本体部73Bの底面部まで落下し、上記排球機構により排球口から本体部73Bの外部へ排出される。該排球口は払出装置358ないし遊技球発射装置38に連通しており、正規球M11は大径球収容部73の本体部73Bから該排球口を通って払出装置358ないし遊技球発射装置38へと案内される。
このとき、払出装置358から払い出される正規球M11の個数ならびに遊技球発射装置38で発射される正規球M11の個数にそれぞれ応じて、分級ユニット70すなわち払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bから払出装置358および遊技球発射装置38へそれぞれ対応する個数の正規球M11が供給される。即ち、払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bからの正規球M11の供給(排出)動作が、払出装置358における払い出しおよび遊技球発射装置38における発射にそれぞれ同期して行われ、払い出しおよび発射にともなって必要となる個数の正規球M11が払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bからそれぞれ逐次供給(排出)されるようになっている。
以上の通り、上流側のケースレール357および上皿19から導出された遊技球M1が、それぞれ分級ユニット70すなわち払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bを通過することにより、そのなかから過小球M12が分別(篩い分け)されて除外され、正規球M11のみとなるように選別されて、下流側の払出装置358および遊技球発射装置38へとそれぞれ案内される。
このとき、分級ユニット70は、遊技球M1が遊技球貯留部71の落球孔71Pに流入してから分別されて大径球収容部73および小径球収容部74のいずれかへ排出されていく分別経路を有しているが、この分別経路は、正規球M11よりも若干小さい径(10.5〜10.8mm程度)を有する分級孔726Nで遊技球M1の通過が禁止または許可されることにより、正規球M11と過小球M12とに分別される構成となっているので、遊技球M1が簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で選別されるようになっている。
また、上記分別経路が同一構成で3経路形成され、これら3経路にそれぞれ遊技球M1が同様にして流通することができる構成となっている。ここで、これら3経路にはそれぞれ、遊技球貯留部71からの遊技球M1を分級板726の分級孔726N上へ一定間隔をおいて1球ずつ供給する配球機構が設けられており、またこの配球機構においては、回転盤722に6つの球収容切欠722Pが設けられた構成となっているので、遊技球M1が回転盤722に収容された後は、各球収容切欠722Pから遊技球M1が同時に流通することとなる。したがって、これら3経路によって、遊技球M1が最大3個まで同時に流通して分別され、また、この最大3個ずつの流通・分別が一定間隔をおいて順次繰り返して行われるようになっている。これにより、上流側のケースレール357および上皿19からそれぞれ導出された遊技球M1がさらに効率よく選別されるようになっている。
また、回転盤722による遊技球M1の配球動作と、上側回転翼725および下側回転翼727による正規球M11の排出動作とが、これらの回転要素をモータ728で一斉に回転駆動することにより行われ、これにより遊技球M1が最大3個まで同時に配球および排出されるようになっている。したがって、例えば遊技球1球を配球および排出する機構を構成してこの機構を複数設ける場合に比して、複数の遊技球をより効率よく簡潔な構成により配球および排出し得る機構となっている。
また、分級ユニット70は、前述の通り、遊技球貯留部71、分別動作部72、大径球収容部73および小径球収容部74を備え、これら各部がそれぞれ以上に説明した詳細構成を有するものとなっているが、分級ユニット70の構成要素は、例えば機能の観点から表1のように分類することもできる。
表1にも示す通り、分級ユニット70は、上流側のケースレール357および上皿19からそれぞれ遊技球M1を導入し、過小球M12を分別して除外し、正規球M11のみとなるように選別して、下流側の払出装置358および遊技球発射装置38へとそれぞれ案内するように、効率よく簡潔に構成されたものとなっている。
また、分級ユニット70は、前述の通り、図14に模式的に示すように払出前位置pAおよび発射前位置pBの2箇所にそれぞれ払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bとして配置されている。分級ユニット70は基本的に、島設備を含め、遊技ホール内を流通する遊技球M1の流通経路内のいずれの位置に配置してもよく、これにより遊技ホール内を流通する遊技球M1から過小球M12を分別して除外することができる。しかしながら、遊技ホール内に設置されたそれぞれのパチンコ機10から上流側へ離れた位置に分級ユニット70を配置するほど、遊技球M1が分級ユニット70で選別された後に各パチンコ機10に到達するまでに、再び過小球M12が混入される可能性も高い。したがって、各パチンコ機10における遊技球M1の流通経路内に分級ユニット70を配置するほうが、過小球M12が遊技に使用されるのをより効果的に抑止することができる。また、各パチンコ機10に分級ユニット70を配置するようにすると、例えば、分級ユニット70で分別された過小球M12の数量を調べることによって、いずれのパチンコ機10で過小球M12が不正に混入されている可能性が高いかという見当をつけることができるといった利点も得られる。
さらにまた、1台のパチンコ機10においては、図14に破線A11で示すように、遊技球M1は遊技ホールの島設備から供給されると、タンク355、タンクレール356、ケースレール357、払出装置358、上皿19および遊技球発射装置38の順に流通した後、遊技球発射装置38から発射されて遊技領域に案内されるが、分級ユニット70はこの流通経路内のいずれの位置に配置してもよい。しかしながら、この1台のパチンコ機10内の流通経路においても、いずれかの位置で過小球M12が混入される可能性があるため、分級ユニット70は遊技球発射装置38から発射される位置になるべく近い上流側に配置するほうが、過小球M12が遊技に使用されるのをより効果的に抑止することができる。
さらにまた、パチンコ機10内の流通経路において、所定数の賞球が払い出された後に分級ユニット70が配置されているとした場合、過小球M12が分級ユニット70により分別されて除外されるとそのぶん払い出された賞球が少なくなって遊技者の不利益となる。このため、所定数の賞球が払い出される位置になるべく近い上流側に分級ユニット70が配置されることが好ましい。
上述の観点から、本パチンコ機10においては、上述の通り、図14に模式的に示すように払出前位置pAおよび発射前位置pBの双方の位置にそれぞれ払出前分級ユニット70Aおよび発射前分級ユニット70Bが配置されている。この配置構成によれば、払出前位置pAに到達するまでに遊技球M1に過小球M12が混入していても、払出前分級ユニット70Aでこの過小球M12が分別されて除外された直後に払出装置358で払出しが行われるので、払出装置358からは賞球として正しく所定数の正規球M11が払い出される(以下、この所定の賞球数に等しい正規球M11の数をn1とする)。この所定数n1個の正規球M11は、この後上皿19から遊技球発射装置38へと流通していくが、特に上皿19が前方へ開放されていることもあり、遊技球発射装置38へ至るまでの間にも過小球M12が混入される可能性がある。過小球M12が混入され(以下、この混入された過小球M12の数をn2とする)、またこれ以外には遊技球が追加して投入されないものと仮定した場合、遊技球発射装置38へは、上述の払出装置358から払い出された所定数n1個の正規球M11と混入されたn2個の過小球M12とが混在するn1+n2個の遊技球M1として導入されていくが、遊技球発射装置38の直前の発射前位置pBで発射前分級ユニット70Bでn2個の過小球M12が分別されて除外されるので、遊技球発射装置38からは、正しく所定数n1個の正規球M11のみが発射されることとなる。したがって、過小球M12が混入しておらず、かつ所定数から減じていないn1個の正規球M11のみが遊技球発射装置38から発射されて遊技領域に案内され、これにより遊技が適正に行われるようになっている。
(作用)
本パチンコ機10は、相対的に大きい直径を有する遊技球(大径球)として、規定された直径11mmを有する正規の遊技球(正規球)M11と、相対的に小さい直径を有する遊技球(小径球)として、正規球M11より小さい直径11mm未満を有する遊技球(過小球)M12と、に遊技球M1を分別する分別機構として分級ユニット70を備える構成において、上記分級ユニット70が、上記正規球M11の通過を規制するとともに、上記過小球M12の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部である分級孔726Nと、上記分級孔726Nによって通過を規制された正規球M11を、該正規球M11が上記分級孔726Nを通過しようとする方向すなわち下方と反対側すなわち上側へ押し戻す押し戻し手段として下側回転翼727と、上記下側回転翼727により押し戻された正規球M11を、所定の排出経路である大径球排出通路724Dおよび大径球排出口726Mのほうへ送り出す送出手段として上側回転翼725とを備える構成となっている。
上記構成においては、大径球としての正規球M11が分級孔726Nで通過を規制され、この正規球M11が下側回転翼727によって押し戻された状態で上側回転翼725によって大径球排出通路724Dおよび大径球排出口726Mのほうへ送り出されるようになっている。したがって、小径球としての過小球M12が紛れ込んで流通している遊技球M1を、正規球M11と過小球M12とに簡潔な構成により効率よく分別し、それぞれ別の排出経路へと送り出すことができるようになっている。また、分級孔726Nで正規球M11の通過のみを規制することにより、良好な確度で遊技球M1を正規球M11と過小球M12とに分別することができるようになっている。
したがって、上記構成においては、異なる直径を有する正規球M11と過小球M12とが混在している遊技球M1を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することができるようになっている。これにより、流通している遊技球M1から過小球M12を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することができるようになっている。さらに、このように効率よく遊技球M1を分別することができるので、遊技球のスムーズな流通を妨げ難いパチンコ機10となっている。
また、上記開放部である分級孔726Nが板状部材である分級板726に穿設された貫通部となっていて、正規球M11を通過しようとする方向すなわち下方に部分的に突出させた体勢で拘束し得るものとなっており、上記押し戻し手段である下側回転翼727が、当接片727Eが延出する板状部材となっていて上記分級板726において上記正規球M11が通過しようとする方向に突出する側の表面すなわち下面に沿って配置され、上記送出手段である上側回転翼725が、当接片725Eが延出する板状部材となっていて上記分級板726において上記正規球M11が通過しようとする方向と反対側の表面すなわち上面に沿って配置され、上記下側回転翼727と上側回転翼725とが、それぞれ、当接片727E、725Eが分級孔726Nの位置を通過するように駆動されるようになっている。
この構成により、下側回転翼727を駆動すると、その途上で当接片727Eが、分級孔726Nに拘束された正規球M11の突出部に当接して該正規球M11を通過しようとする方向すなわち下方と反対側すなわち上側へ押し戻すこととなる。ついで、上側回転翼725を駆動すると、その途上で当接片725Eが、上記下側回転翼727の当接片727Eにより押し戻された正規球M11に当接して該正規球M11を分級孔726Nから押し退けるようにして送り出すこととなる。したがって、簡潔な構成により、正規球M11の押し戻しおよび送出の動作を効率よく行うことができるようになっている。
また、上記板状部材である分級板726の厚さが大となるほど、分級孔726Nに拘束された正規球M11が通過しようとする方向すなわち下方に突出する部分の突出高さが小さくなるが、これに対し本パチンコ機10においては、分級板726が正規球M11の半径(5.5mm)よりも小さい厚さ、より具体的には正規球M11の半径の約36%に相当する約2mmの厚さを有するものとなっているので、分級孔726Nに拘束された正規球M11の突出部の突出高さを確保することができ、これによりこの正規球M11の突出部に下側回転翼727の当接片725Eを確実に当接させることができるようになっている。一方、上記板状部材である分級板726の厚さが大となるほど、下側回転翼727の当接片727Eにより押し戻された体勢における正規球M11が分級孔726Nに深く没した体勢となるが、これに対し本パチンコ機10においては、分級板726の厚さが上述の通り正規球M11の半径より小さくなっていることにより、下側回転翼727の当接片727Eにより押し戻された正規球M11における、上側半分を含んでこれよりさらに大きい部分が、分級板726よりも上方に突出する体勢となるので、正規球M11が上側回転翼725の当接片725Eに押されて分級孔726Nの周縁から外側の分級板726の上面へと乗り上げやすくなっている。
また、分級板726の厚さ(約2mm)と上側回転翼725の厚さ(約3mm)との和(約5mm)が、正規球M11の半径(5.5mm)よりも小となっているので、下側回転翼727の当接片727Eにより押し戻された体勢における正規球M11の下側部分すなわち中心より低い位置に上側回転翼725の当接片725Eが当接することができ、これにより正規球M11が分級孔726Nから分級板726の上面へと乗り上げて押し出されやすくなっている。
また、上記下側回転翼727と上側回転翼725とが、上下方向に延びる軸の周りに同一方向である平面視反時計回り方向に同一速度で回転駆動され、下側回転翼727の当接片727Eに対し、上側回転翼725の当接片725Eが、上記回転駆動方向と逆の方向である平面視時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶんずれるように配置されているので、下側回転翼727および上側回転翼725を回転駆動することにより正規球M11の押し戻しおよび送出の動作を容易に行うことができるようになっている。また、下側回転翼727と上側回転翼725とを同一の回転軸728Sで回転駆動することができるため、そのぶん機構が簡略に構成されている。
また、上記分級孔726Nに遊技球M1を一定間隔をおいて1球ずつ供給する配球機構が設けられているので、遊技球M1の流通や分級孔726Nにおける分別(篩い分け)が1球ごとに確実になされて停滞を生じたりし難いようになっている。
また、上記配球機構が、上記下側回転翼727および上側回転翼725による正規球M11の押し戻しおよび送出の動作が開始される直前に上記分級孔726Nに遊技球M1を供給し得るものとなっているので、供給される遊技球M1が過小球M12である場合には、下側回転翼727および上側回転翼725の動作に妨げられることなく該過小球M12が分級孔726Nを通過することができ、一方、供給される遊技球M1が正規球M11である場合には、分級孔726Nで通過を規制された当該正規球M11が下側回転翼727および上側回転翼725により押し戻され送り出されることとなる。これにより、効率よく確実に正規球M11と過小球M12とを分別してそれぞれ個別の排出経路へと案内していくことができる。
また、上記配球機構が、上記分級孔726Nより鉛直方向に沿って上側に位置し、遊技球1球のみが若干の余裕をもって通過し得る通球部として通球孔723Pを有する壁部として球留盤723と、上記球留盤723の上に配置され、横方向に移動可能であってその移動途上で上記通球孔723P上を通過し得る位置に、上下方向に貫通し遊技球1球のみを若干の余裕をもって収容し得る貫通部として球収容切欠722Pを有する球移送部材として回転盤722と、上記回転盤722の上に配置され、上記通球孔723Pに対し横方向にずれた位置であって上記回転盤722の球収容切欠722Pが通過し得る位置に遊技球を落下させるように案内し得る案内部として上部導球部材721の導球管721Tとを有する構成となっている。
上記構成においては、遊技球M1が、上部導球部材721の導球管721Tに案内されて回転盤722の球収容切欠722Pに収容され、該回転盤722に移送されて球留盤723の通球孔723P上へ移動し、該通球孔723Pから上記分級孔726N上に落下するようになっている。これにより、分級孔726Nに遊技球M1を一定間隔をおいて1球ずつ供給し得る配球機構が簡潔な構成によって構成されている。
また、上記回転盤722が、上下方向に延びる軸の周りに回転し得る回転体となっており、上記下側回転翼727および上側回転翼725と同一方向である平面視反時計回り方向に、上記下側回転翼727および上側回転翼725と同一速度で回転駆動され、球収容切欠722Pが、下側回転翼727の当接片727Eに対し、平面視において反時計回り方向側にほぼ遊技球1球ぶんより若干大きい程度だけずれるようにして配置されているので、回転盤722が回転する途上で、遊技球M1が球留盤723の通球孔723Pから上記分級孔726N上に落下して供給され、この直後に下側回転翼727の当接片727Eが分級孔726Nの位置にくるようになっている。したがって、簡潔な構成により、下側回転翼727および上側回転翼725による正規球M11の押し戻しおよび送出の動作が開始される直前に分級孔726Nに遊技球M1を効率よく供給し得る配球機構が構成されている。また、回転盤722と下側回転翼727および上側回転翼725とを同一の回転軸728Sで回転駆動することができるため、そのぶん機構が簡略に構成されている。
また、開放部である分級孔726Nと押し戻し手段である下側回転翼727と送出手段である上側回転翼725とにより遊技球M1を分別する分別経路が複数すなわち3本形成されているので、遊技球M1を効率よく分別することができるようになっている。
また、上記下側回転翼727と上側回転翼725とが同一の回転軸728Sで回転駆動され、上記複数の分別経路が下側回転翼727および上側回転翼725の回転軌道を通過する位置に配置されているので、複数の分別経路がなるべく省スペースで効率よく配置されている。
また、球移送部材である回転盤722に複数すなわち6つの球収容切欠722Pが設けられた構成となっているので、遊技球M1が回転盤722に収容された後は、球収容切欠722Pから複数すなわち3個の遊技球M1が同時に流通することとなる。したがって、これら複数すなわち3本の経路によって、遊技球M1が最大で当該複数個すなわち3個まで同時に流通して分別され、また、この最大で当該複数個ずつすなわち3個ずつの流通・分別が一定間隔をおいて順次繰り返して行われる。これにより、遊技球M1がさらに効率よく選別されるようになっている。
また、回転盤722による遊技球M1の配球動作と、上側回転翼725および下側回転翼727による正規球M11の排出動作とが、これらの要素を一斉に駆動することにより行われ、これにより遊技球M1が最大で当該複数個すなわち3個まで同時に配球および排出されるようになっている。したがって、例えば遊技球1球を配球および排出する機構を構成してこの機構を複数設ける場合に比して、複数の遊技球をより効率よく簡潔な構成により配球および排出し得る機構となっている。
また、上記分級ユニット70が、払出装置358のすぐ上流側の払出前位置pAならびに遊技球発射装置38のすぐ上流側の発射前位置pBの2箇所にそれぞれ配置されているので、例えば払出装置358から所定数の賞球が払い出された後に、過小球M12が分級ユニット70により分別されて除外され、そのぶん払い出された賞球が少なくなるといったこともなく、かつ遊技球発射装置38に導入される時点で過小球M12が混入していないようになっている。したがって、適正数の正規球M11のみが遊技球発射装置38から発射されて遊技領域に案内され、これにより遊技が適正に行われるようになっている。
(変更態様)
上記実施形態に係るパチンコ機10には、例えば以下に列挙するように様々な変更を加えることが可能である。なお、以下の記述および図面において、上記実施形態における部材ないし部位と同様の部材ないし部位には同一の符号を付し、基本的にその説明は省略する。また、以下の変更は、単独で、あるいは複数を組み合わせて実施することができる。
(1)上記実施形態においては、分級ユニット70が払出前位置pAおよび発射前位置pBの2箇所にそれぞれ配置されていたが、正規球M11以外の遊技球が遊技に使用されるのを抑止する観点に限れば、少なくとも発射前位置pBに分級ユニット70を配置することが望ましく、一方、正規球M11以外の遊技球が分別されて除外されることにより払い出された賞球が少なくなるという遊技者の不利益を防止する観点に限れば、少なくとも払出前位置pAに分級ユニット70を配置することが望ましい。即ち、払出前位置pAおよび発射前位置pBのうちの少なくとも一方に分級ユニット70を配置することが望ましい。
さらには、パチンコ機10を流通する遊技球M1から正規球M11以外の遊技球を分別して除外する上では、パチンコ機10における遊技球M1の流通経路内の少なくとも1箇所に分級ユニット70を配置すればよい。また、例えば、パチンコ機10における遊技球M1の流通経路を構成するタンク355、タンクレール356、ケースレール357、払出装置358、上皿19および遊技球発射装置38のうちの少なくとも1つの構成要素の内部に分級ユニット70と同様の構成を組み込むようにしてもよい。
また、前述の通り、各パチンコ機10の流通経路内に分級ユニット70を配置するようにすると、例えば、分級ユニット70で分別された過小球M12の数量を調べることによって、いずれのパチンコ機10で正規球M11以外の遊技球が不正に混入されている可能性が高いかという見当をつけることもできるが、この場合、例えば分級ユニット70における過小球M12の排出経路すなわち分級板726の分級孔726Nに下流側で連通する位置にある下部導球部材729の導球管729T、小径球収容部74の排球孔74P等に入球検出スイッチ(入球センサ)を配置して過小球M12の通過を検知し得る構成としてもよい。また、分級ユニット70を着脱可能に構成し、例えば遊技ホールで特定のパチンコ機10に選択的に分級ユニット70を配置したり移し替えたりし得るようにしてもよい。
さらに敷衍すれば、遊技ホール内を流通する遊技球M1から正規球M11以外の遊技球を分別して除外する上では、前述の通り、遊技ホール内を流通する遊技球M1の流通経路内の少なくとも1箇所に分級ユニット70を配置すればよい。例えば、島設備から供給される遊技球がパチンコ機10に導入される直前の位置、即ち例えば図14に示すような、タンク355のすぐ上流側の位置pC等に分級ユニット70を配置するようにしてもよい。この場合、例えば図10、図11およびその他に示すような大型に構成された分級ユニット70も配置することができる。
また、例えば、遊技球を計数する計数機(ジェットカウンタ)の外部または内部等に分級ユニット70を配置するようにしてもよい。この場合、計数機において計数が行われる位置よりも上流側の位置に分級ユニット70を配置すると、過小球M12が除外されて少なくなった遊技球が計数されることになるため、計数機において計数が行われる位置よりも下流側の位置、例えば計数機の排球部のすぐ下流側またはすぐ上流側の位置等に分級ユニット70を配置することが望ましい。
また、上述のパチンコ機10に導入される直前の位置に分級ユニット70を配置する場合等のように、遊技ホール内を流通する遊技球M1の流通経路内において、遊技機その他の機器の内部ではなく外部に分級ユニット70を遊技球分別装置として単独で配置するようにしてもよい。
(2)上記実施形態においては、押し戻し手段である下側回転翼727、送出手段である上側回転翼725および球移送部材である回転盤722が一定速度で回転する回転体となっていたが、例えば、回転盤722の球収容切欠722Pが上部導球部材721の導球管721Tから球留盤723の通球孔723Pへ、球留盤723の通球孔723Pから次の上部導球部材721の導球管721Tへ、と60°ずつ順次移動していくように、間欠的に回転するようにしてもよい。これによれば、上部導球部材721の導球管721Tから回転盤722の球収容切欠722Pへ、ならびに回転盤722の球収容切欠722Pから球留盤723の通球孔723Pへの遊技球M1の流入ないし落下、分級板726の分級孔726Nにおける遊技球M1の分別、下側回転翼727および上側回転翼725による正規球M11の押し戻しおよび送出の動作といった一連の動作のそれぞれが、1球ごとにいっそう確実に行われて停滞もより生じ難くなる。この場合、駆動手段として、ステッピングモータ、ソレノイド等を用いてもよい。また、いずれの場合にも、駆動手段としてはモータに限定されず各種の駆動手段を用いることができる。
また、押し戻し手段、送出手段および球移送部材としては、上下方向に延びる軸の周りに回転運動するものには限定されない。例えば、送出手段ないし押し戻し手段として、図54に示すように、分級板826の一方面(上面ないし下面)に沿って、矢印A12で示すように分級孔826Nから外側にずれた位置と該分級孔826Nを遮るように横切る位置との間を往復するようにスライド移動し得る当接片825Eとしてもよい。この場合、分級板826の一方面(下面)に押し戻し手段として当接片825Eを、他方面(上面)に送出手段として同様の構成の別の当接片825Eを配設し、送出手段としての当接片825Eが押し戻し手段としての当接片825Eに対して分級孔826Nのほうへほぼ遊技球1球ぶん遅れて移動してくるようにずらして配置するとともに、送出手段としての当接片825Eが届く位置に大径球排出口826Mを穿設するとよい。また、押し戻し手段としての当接片825Eと送出手段としての当接片825Eとを同一の駆動手段により駆動する構成としてもよい(図示省略)。これにより、分級孔826Nに嵌入して拘束された正規球M11が、押し戻し手段としての当接片825Eにより上方へ押し戻され、この後送出手段としての当接片825Eにより分級孔826Nから送り出されて大径球排出口826Mへ案内される。即ち、上記実施形態の場合とほぼ同様に正規球M11の押し戻しおよび送出の動作を行うことができる。この場合、駆動手段としてはモータ以外にもソレノイド等も好適に使用できる。またこの場合、例えば、分級板826に分級孔826Nを複数穿設し、各分級孔826Nに連通する遊技球分別経路をそれぞれ配設するとともに、各分級孔826Nにそれぞれ対応する当接片825Eを個別に配設するかあるいは全ての分級孔826Nを一度に遮るように横切ることが可能な大型の当接片を配設するようにしてもよい(図示省略)。
また、押し戻し手段として、上記実施形態の下側回転翼727にかえて、例えば図55に示すように、ヒンジ式(開き戸式)に開閉するように回動して動作する回動部材827としてもよい。該回動部材827は、分級板726の下面に沿って分級孔726Nの側方に配置された横方向に延びる回転軸828Sにより回転駆動される板状部材となっており、該回転軸828Sから下方へ懸吊した体勢から、矢印A13で示すように該回転軸828Sで回転駆動されることにより分級孔726Nの方へ持ち上がるように回動して、分級孔726Nを下方から閉塞する水平な体勢となり、これとともに、分級孔726Nから下方に突出していた正規球M11の下端部を上方に持ち上げるようにして押し戻す。これにより、上記実施形態の下側回転翼727と同様に正規球M11の押し戻しの動作を行うことができる。ただし、上記実施形態の下側回転翼727のように上下方向に延びる軸の周りに回転運動するものとするほうが、送出手段である上側回転翼725や球移送部材である回転盤722と共通の回転軸728Sで回転駆動できるため機構をより簡略とすることができる。
また、球移送部材として、例えば図56に示すように、横方向に往復するようにスライドし得るスライド片822としてもよい。同図に示す例においては、上記実施形態の場合と同様の球留盤823が配設され、該球留盤823の上面に沿って横方向に往復可能にスライド片822が配設されている。該スライド片822の上には、球留盤823の通球孔823Pから横方向に距離をおいた位置に、上記実施形態の導球管721Tと同様の構成を有する導球管821Tが配設されている。スライド片822の先端近傍には、該スライド片822を厚さ方向すなわち上下方向に貫通して遊技球1球のみを若干の余裕をもって収容し得る球収容孔822Pが穿設されており、スライド片822が矢印A14で示すように横方向に往復し、これにともない球収容孔822Pが導球管821Tに連通する位置と通球孔823Pに連通する位置とを往復し得るようになっている。これにより、上記実施形態の場合と同様に、遊技球M1を一定の時間間隔をおいて1球ずつ通球孔823Pに案内して落下させる配球機構が構成されている。
この場合、例えば、スライド片822に球収容孔822Pを複数穿設し、これら球収容孔822Pに対応する位置にそれぞれ導球管821Tおよび通球孔823Pを配設するようにしてもよく、これによりスライド片822の一往復ごとに複数の遊技球M1を供給し得る配球機構を構成することができる(図示省略)。またこの場合、例えば、前述の図54に示すようなスライド移動して往復し得る押し戻し手段ないし送出手段としての当接片825Eをあわせて配設し、該当接片825Eとスライド片822とをソレノイド等の同一の駆動手段により駆動してもよく、これにより機構を簡略に構成することもできる(図示省略)。
(3)上記実施形態においては、3本の分別経路が、下側回転翼727および上側回転翼725の回転軌道を通過するように、平面視正三角形の頂点をなすように互いに等間隔をおいた位置関係となるように配置されていたが、例えば、下側回転翼および上側回転翼を上記実施形態の場合よりも平面方向に大型とするとともに当接片も4本以上(例えば5〜7本程度)等間隔に形成し、これら4本以上の当接片の回転軌道を通過するように対応する4本以上の分別経路を配設するようにしてもよく、これにより遊技球M1をさらに効率よく分別することができる。
(4)上記実施形態においては、球移送部材として、球収容切欠722Pを有する回転盤722が、上部導球部材721の導球管721Tから遊技球M1を球収容切欠722P内に受容し、該遊技球M1を球収容切欠722P内に拘束しながら引き摺るようにして回転していって球留盤723の通球孔723Pへと案内していく構成となっていたが、このとき、例えば、球移送部材である回転盤722とその上の導球管721Tとの間、および/または回転盤722とその下の通球孔723Pとの間に、それぞれ高さ方向にある程度の余裕、例えば概ね遊技球M1の直径の1/6(半径の1/3)程度以上(約1.8mm程度以上)、より好適には概ね遊技球M1の直径の1/6〜1/3程度(約1.8〜3.7mm程度)の余裕が形成されるように、回転盤722を薄く成形することが望ましい。このように回転盤722と上下の導球管721Tないし通球孔723Pとの間に適度な余裕があると、導球管721Tから回転盤722の球収容切欠722Pへ、あるいは球収容切欠722Pから通球孔723Pへ、遊技球M1が詰まったりすることなくよりスムーズに案内されて移動することができる。
また、例えば図57に示すように、回転盤922の上面に、各球収容切欠922Pの中心から回転方向すなわち平面視反時計回り方向にやや距離(例えばおよそ30〜50°程度)をおいた位置から、各球収容切欠922Pまで回転方向と逆の方向すなわち平面視時計回り方向に延びて球収容切欠922Pに連通する誘導溝922Gをそれぞれ形成するようにすると、導球管721Tから回転盤722の球収容切欠722Pへ遊技球M1がよりスムーズかつ確実に案内されて移動することができる。さらに、上記誘導溝922Gは、先端側から球収容切欠922P側へ、概略二等辺三角形状に拡開する平面形状および円弧状の断面形状を有して次第に下傾しながら延びるように形成されており、これにより遊技球M1がさらにスムーズかつ確実に案内されて移動することができるようになっている。
また、例えば図57に示すように、球留盤923の上面に、各通球孔923Pの中心から回転盤922の回転方向と逆の方向すなわち平面視時計回り方向にやや距離(例えばおよそ30〜60°程度)をおいた位置から、各通球孔923Pまで回転盤922の回転方向すなわち平面視反時計回り方向に延びて通球孔923Pに連通する誘導溝923Gをそれぞれ形成するようにすると、回転盤722の球収容切欠722Pから球留盤923の通球孔923Pへ遊技球M1がよりスムーズかつ確実に案内されて移動することができる。さらに、上記誘導溝923Gは、先端側から通球孔923P側へ、概略二等辺三角形状に拡開する平面形状および円弧状の断面形状を有して次第に下傾しながら延びるように形成されており、これにより遊技球M1がさらにスムーズかつ確実に案内されて移動することができるようになっている。
また、誘導溝は、球収容切欠や通球孔まで延びる溝すなわち上面から部材の厚さ方向に陥入しているものであれば、任意の形状および寸法のもの、例えば、同一幅で延びるもの、遊技球M1の直径よりやや大きい幅を有するもの、傾斜せずに平坦に延びるもの、等であっても、少なくとも遊技球M1を正しい軌道に沿って案内しやすくなるという利点が得られる。しかしながら、上述のような拡開する平面形状、円弧状の断面形状ないし下傾形状を有するものとすることにより、遊技球M1をさらにスムーズかつ確実に案内することができる。また、例えば、誘導溝を、部材を貫通するように(例えばスリット状に)形成してもよい。この場合、少なくとも、遊技球M1の直径より小さい幅を有して延びるものとすれば、遊技球M1を落下させることなく誘導溝内に保持しながら案内することができる。さらにこの場合、例えば球収容切欠や通球孔まで次第に拡開しながら延びる形状とすると、遊技球M1が誘導溝内に次第に深く没入していくようにして案内され、これによりさらにスムーズかつ確実に案内されて移動することができる。
(5)上記実施形態においては、開放部である分級孔726Nが、正規球M11よりも若干小さい10.5〜10.8mm程度の径を有し、直径11mmの正規球M11と直径11mm未満の過小球M12とを分別するものとなっていたが、例えば、分級孔の径を正規球M11よりも若干大きい11.2〜11.5mm程度とし、直径11mmの正規球M11を小径球としてその通過を規制しない一方、正規球M11よりも大きい径を有する遊技球(以下、「過大球」とも称す)を大径球としてその通過を規制して正規球M11から分別する構成としてもよい。この場合、このように分級孔を上記実施形態の場合よりもやや大径とするとともに、遊技球流通経路の広さ(断面積)を過大球が余裕をもって流通し得るようにやや大きくするようにする以外は、上記実施形態に係る分級ユニット70と同様の構成とすることができる。なおこの場合、排球機構は大径球収容部73ではなく小径球収容部74のほうに配設し、正規球M11が小径球収容部74から分級ユニット70外へ排出されるようにすればよい。
さらにまた、上述のように正規球M11を基準として正規球M11と正規球M11よりも若干小さい過小球M12または若干大きい過大球とを分別する以外にも、例えば、正規球M11よりある程度小さいまたはある程度大きい遊技球を基準として該遊技球と該遊技球よりも若干小さい別の遊技球または若干大きい別の遊技球とを分別する構成、換言すれば、正規球M11を基準としない、任意の直径の異なる大小2種類の遊技球、即ち相対的に大きい直径を有する遊技球(大径球)と相対的に小さい直径を有する遊技球(小径球)との2種類の遊技球であれば任意の直径の遊技球を分別する構成としてもよい。例えば、分級孔の径を10.2〜10.5mm程度とし、この分級孔の径より大きい例えば直径10.7mm程度の遊技球(大径球)と、この分級孔の径より小さい例えば直径10〜10.4mm程度の遊技球(小径球)とを分別する構成としてもよい。即ち、分級孔の径および遊技球流通経路の広さ(断面積)を適宜変更することにより、正規球を基準として含む大小2種類の遊技球だけでなく、任意の直径の大小2種類の遊技球を分別することができる。
さらにまた、開放部の寸法が上述のように異なる複数種類の分級板を調製し、これらを着脱自在に構成して容易に交換し得るようにしてもよい。この場合、これら複数種類の分級板により分別される遊技球のうち最大のものが流通し得るように分級ユニットを構成しておくようにすると、分級板以外は同一の構成により、共通していずれの分級板にも対応することができる。
さらにまた、遊技球流通経路内の複数個所にそれぞれ開放部を配設し、これにより直径の異なる3種類以上の遊技球を分別する構成としてもよい。図58は、小径球として過小球M12と、小径球と大径球との間の直径を有する遊技球(以下、「中径球」とも称す)として正規球M11と、大径球として過大球M13とを分別する構成とした例を示す。同図に示す分級ユニット90においては、上記実施形態に係る分級板726と同様の小径球分級板726が配設され、該小径球分級板726の上下にそれぞれ任意の構成を有する送出手段925および押し戻し手段927が配設され、これにより上記実施形態の場合と同様にして正規球M11と過小球M12とを分別し得る小径球分別機構D12が構成されている。小径球分別機構D12の上方には任意の構成を有する配球機構D10が配設され、小径球分別機構D12における小径球分級孔726Nに向けて遊技球M1を落下させるようにして供給し得るようになっている。小径球分別機構D12と配球機構D10との間には、大径球分別機構D13が配設されている。大径球分別機構D13においては、上記小径球分別機構D12における小径球分級孔726Nの鉛直上方すなわち配球機構D10から該小径球分級孔726Nへ遊技球M1が落下してくる軌道上の位置に大径球分級孔926Mが穿設され、小径球分別機構D12における中径球排出口726Mの上方の位置に大径球排出口926Lが穿設されている点以外は、上記小径球分別機構D12における小径球分級板726と同様の構成を有する大径球分級板926が配設されている。大径球分別機構D13における大径球分級孔926Mの側方には、上記小径球分別機構D12の場合と同様の構成を有する送出手段925および押し戻し手段927が同様にして配設されている。大径球分別機構D13における大径球分級孔926Mは、正規球M11よりもやや大きい径(11.2〜11.5mm程度)を有して正規球M11ないし過小球M12の1球のみが容易に通過し得る丸孔となっている。大径球分別機構D13における大径球排出口926Lは、過大球M13よりもやや大きい径(12〜15mm程度)を有して過大球M13が容易に通過し得る丸孔となっている。
上記分級ユニット90においては、図58に示すように、配球機構D10から供給された遊技球が過大球M13であった場合、該過大球M13は大径球分別機構D13における大径球分級孔926Mの径より大きい直径を有するので、上記実施形態における正規球M11の場合と同様に、該大径球分級孔926Mを通過し得ずここで嵌入体勢となり、ついで押し戻し手段927により押し戻され送出手段925により押し出されて大径球排出口926Lへと案内され、矢印A15で示すように該大径球排出口926Lから大径球貯留機構(図示省略)へと排出されて貯留される。一方、配球機構D10から供給された遊技球が正規球M11ないし過小球M12であった場合、大径球分別機構D13における大径球分級孔926Mを通過して小径球分別機構D12における小径球分級孔726N上に落下し、上記実施形態の場合と同様にして正規球M11と過小球M12とに分別され、正規球M11は矢印A16で示すように中径球収容部(図示省略)に案内されて分級ユニット90の外部へ排出され、過小球M12は小径球収容部(図示省略)内に貯留される。
上記分級ユニット90において、例えば、配球機構D10、小径球分別機構D12および大径球分別機構D13における球移送部材、押し戻し手段および送出手段を上記実施形態の場合と同様に回転体で構成し、これらを同一の回転軸により回転駆動する構成とすると、機構を簡略に構成することができる。
(5)上記実施形態においては、開放部である分級孔726Nが丸孔となっていたが、開放部としては、大径球の通過を規制するとともに小径球の通過を規制しないものであれば任意の形状のものとすることができる。例えば、図59に示すように正規球M11が通過し得ず過小球M12が通過し得る正三角形状の開放部856Nのような、三角ないし八角程度の多角形状、楕円形状、不定形状等も可能である。また、例えば図60に示すように、正規球M11よりも若干小さい10.5〜10.8mm程度の幅w11を有して正規球M11が通過し得ず過小球M12が通過し得る貫通溝(スリット)状の開放部956N等としてもよい。ただし、球体である遊技球をできるだけ遺漏なく正確に篩い分けるようにするには、なるべく円形に近い開放部とすることが望ましい。したがってこのような観点からは、貫通溝(スリット)とするよりも環状に閉じた形状(例えば多角形状等)のほうが望ましく、特に多角形状のなかでも八角形状等のように角数の多い形状のほうが望ましく、さらには、多角形状等よりも円形状(丸孔)とするほうが望ましい。
なお本明細書は、以下に掲げる内容についていずれも開示している。
本発明にかかる遊技機は、手段A1として、
相対的に大きい直径を有する遊技球(大径球)と相対的に小さい直径を有する遊技球(小径球)とに遊技球を分別する分別機構を備える遊技機であって、
前記分別機構が、
前記大径球の通過を規制するとともに、前記小径球の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部と、
前記開放部によって通過を規制された大径球を、該大径球が前記開放部を通過しようとする方向と反対側へ押し戻す押し戻し手段と、
前記押し戻し手段により押し戻された大径球を、所定の排出経路のほうへ送り出す送出手段とを備えることを特徴とする。
本発明において、「相対的に大きい直径を有する遊技球(大径球)」および「相対的に小さい直径を有する遊技球(小径球)」とは、直径の異なる2種類の遊技球のうちの直径のより大きい遊技球およびより小さい遊技球を意味する。換言すれば、所定の直径を有する遊技球と、この所定の直径より小さいまたは大きい遊技球とを意味し、この所定の直径自体の大小は問わない。
上記手段A1に係る分別機構によれば、大径球が開放部で通過を規制され、この大径球が押し戻し手段によって押し戻された状態で送出手段によって所定の排出経路のほうへ送り出される。したがって、遊技球を大径球と小径球とに簡潔な構成により効率よく分別し、それぞれ別の排出経路へと送り出すことができる。また、開放部で大径球の通過のみを規制することにより、良好な確度で遊技球を大径球と小径球とに分別することができる。
したがって、上記手段A1の構成によれば、異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することができる。よって例えば、流通している遊技球から正規球よりも小さい径を有する過小球を、簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することもできる。さらに、このように効率よく遊技球を分別することができるので、遊技球のスムーズな流通を妨げ難い遊技機が得られる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A2として、手段A1の遊技機において、
前記開放部が、板状部材である分級板に穿設された貫通部となっていて、前記大径球を通過しようとする方向に部分的に突出させた体勢で拘束し得るものとなっており、前記押し戻し手段が、当接片が延出する板状部材となっていて、前記分級板において前記大径球が通過しようとする方向に突出する側の表面に沿って配置され、前記送出手段が、当接片が延出する板状部材となっていて、前記分級板において前記大径球が通過しようとする方向と反対側の表面に沿って配置され、前記押し戻し手段と前記送出手段とが、それぞれ、前記当接片が前記開放部の位置を通過するように駆動されるようになっていることを特徴とする。
上記手段A2の構成によれば、押し戻し手段を駆動すると、その途上で当接片が、開放部に拘束された大径球の突出部に当接して該大径球を通過しようとする方向と反対側へ押し戻すこととなる。ついで、送出手段を駆動すると、その途上で当接片が、押し戻し手段により押し戻された大径球に当接して該大径球を開放部から押し退けるようにして送り出すこととなる。したがって、簡潔な構成により、大径球の押し戻しおよび送出の動作を効率よく行うことができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A3として、手段A1または手段A2の遊技機において、
前記開放部が、板状部材である分級板に穿設された貫通部となっていて、前記分級板が前記大径球の半径よりも小さい厚さを有するものとなっていることを特徴とする。
板状部材である分級板の厚さが大となるほど、開放部に拘束された大径球が通過しようとする方向に突出する部分の突出高さが小さくなるが、これに対し上記手段A3の構成においては、分級板の厚さが大径球の半径よりも小となっているので、開放部に拘束された大径球の突出部の突出高さを確保することができ、これによりこの突出部を利用して大径球を押し戻し手段で押し戻しやすくすることができる。一方、上記分級板の厚さが大となるほど、押し戻し手段により押し戻された体勢における大径球が開放部に深く没した体勢となるが、これに対し上記手段A3の構成においては、分級板の厚さが大径球の半径より小となっているので、押し戻し手段により押し戻された大径球における、通過しようとする方向と反対側の半分を含んでこれよりさらに大きい部分が、分級板よりも大径球が通過しようとする方向と反対側に突出する体勢となるので、大径球を送出手段で開放部から送り出しやすくすることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A4として、手段A2の遊技機において、
前記分級板の厚さと前記送出手段の当接片の厚さとの和が、前記大径球の半径よりも小となっていることを特徴とする。
上記手段A4の構成によれば、押し戻し手段により押し戻された体勢における大径球の通過しようとする方向側部分すなわち中心よりも通過しようとする方向側にある位置に送出手段の当接片が当接することができ、これにより大径球を開放部から送り出しやすくすることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A5として、手段1から手段A4のいずれかの遊技機において、
前記押し戻し手段と前記送出手段とが、軸周りに同一方向に同一速度で回転駆動される部材となっており、前記押し戻し手段に対し、前記送出手段が、前記回転駆動方向と逆の方向側にほぼ遊技球1球ぶんずれるように配置されていることを特徴とする。
上記手段A5の構成によれば、押し戻し手段および送出手段を回転駆動することにより大径球の押し戻しおよび送出の動作を容易に行うことができる。また、押し戻し手段と送出手段とを同一の回転軸で回転駆動することができるため、そのぶん機構を簡略に構成することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A6として、手段1から手段A5のいずれかの遊技機において、
前記開放部に遊技球を一定間隔をおいて1球ずつ供給する配球機構が設けられていることを特徴とする。
上記手段A6の構成によれば、遊技球の流通や開放部における分別(篩い分け)を1球ごとに確実に行うことができて停滞を生じたりし難くすることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A7として、手段1から手段A6のいずれかの遊技機において、
前記配球機構が、前記押し戻し手段および前記送出手段による大径球の押し戻しおよび送出の動作が開始される直前に前記開放部に遊技球を供給し得るものとなっていることを特徴とする。
上記手段A7の構成によれば、供給される遊技球が小径球である場合には、押し戻し手段および送出手段の動作に妨げられることなく該小径球が開放部を通過することができ、一方、供給される遊技球が大径球である場合には、開放部で通過を規制された当該大径球が押し戻し手段および送出手段により押し戻され送り出されることとなる。これにより、効率よく確実に大径球と小径球とを分別してそれぞれ個別の排出経路へと案内していくことができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A8として、手段6または手段A7の遊技機において、
前記配球機構が、前記開放部より鉛直方向に沿って上側に位置し、遊技球1球のみが若干の余裕をもって通過し得る通球部を有する壁部と、前記壁部の上に配置され、横方向に移動可能であってその移動途上で前記通球部を通過し得る位置に、上下方向に貫通し遊技球1球のみを若干の余裕をもって収容し得る貫通部を有する球移送部材と、前記球移送部材の上に配置され、前記通球部に対し横方向にずれた位置であって前記球移送部材の前記貫通部が通過し得る位置に遊技球を落下させるように案内し得る案内部とを有することを特徴とする。
上記手段A8の構成によれば、遊技球が、案内部に案内されて球移送部材の貫通部に収容され、該球移送部材に移送されて壁部の通球部上へ移動し、該通球部から開放部上に落下することとなる。これにより、開放部に遊技球を一定間隔をおいて1球ずつ供給し得る配球機構を簡潔な構成によって構成することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A9として、手段8の遊技機において、
前記押し戻し手段と前記送出手段とが、軸周りに同一方向に同一速度で回転駆動される部材となっており、前記押し戻し手段に対し、前記送出手段が、前記回転駆動方向と逆の方向側にほぼ遊技球1球ぶんずれるように配置され、
前記球移送部材が、軸周りに回転し得る回転体となっており、前記押し戻し手段および前記送出手段と同一方向に、前記押し戻し手段および前記送出手段と同一速度で回転駆動され、前記球移送部材の貫通部が、前記押し戻し手段に対し、前記回転駆動方向側にほぼ遊技球1球ぶんより若干大きい程度だけずれるようにして配置されていることを特徴とする。
上記手段A9の構成によれば、球移送部材が回転する途上で、遊技球が壁部の通球部から開放部上に落下して供給され、この直後に押し戻し手段が開放部の位置にくるようになっている。したがって、簡潔な構成により、押し戻し手段および送出手段による大径球の押し戻しおよび送出の動作が開始される直前に開放部に遊技球を効率よく供給し得る配球機構を構成することができる。また、球移送部材と押し戻し手段および送出手段とを同一の回転軸で回転駆動することができるため、そのぶん機構を簡略に構成することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A10として、手段1から手段A9のいずれかの遊技機において、
前記開放部、前記押し戻し手段および前記送出手段を有して遊技球を分別する分別経路が複数形成されていることを特徴とする。
上記手段A10の構成によれば、遊技球をより効率よく分別することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A11として、手段10の遊技機において、
前記押し戻し手段と前記送出手段とが、いずれも当接片が延出する板状部材であり、同一の回転軸で回転駆動され、前記複数の分別経路が前記押し戻し手段および前記送出手段の回転軌道を通過する位置に配置されていることを特徴とする。
上記手段A11の構成によれば、複数の分別経路をなるべく省スペースで効率よく配置することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A12として、手段10または手段A11の遊技機において、
前記複数の分別経路のそれぞれにおける開放部より鉛直方向に沿って上側にそれぞれ位置し、遊技球1球のみが若干の余裕をもって通過し得る通球部を有する壁部と、前記壁部の上に配置され、横方向に移動可能であってその移動途上で前記複数個の通球部を通過し得る位置に、上下方向に貫通し遊技球1球のみを若干の余裕をもって収容し得る複数の貫通部を有する球移送部材と、前記球移送部材の上に配置され、前記複数個の通球部に対しそれぞれ横方向にずれた位置であって前記球移送部材の前記貫通部が通過し得る位置にそれぞれ遊技球を落下させるように案内し得る案内部とを有する配球機構を備えることを特徴とする。
上記手段A12の構成によれば、遊技球が球移送部材の貫通部に収容された後は、該貫通部から複数の遊技球が同時に流通することとなる。したがって、複数の経路によって、遊技球が最大で当該複数個まで同時に流通して分別され、また、この最大で当該複数個ずつの流通・分別が一定間隔をおいて順次繰り返して行われる。これにより、遊技球をさらに効率よく分別することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A13として、手段12の遊技機において、
前記球移送部材による遊技球の配球動作と、前記押し戻し手段および前記送出手段による大径球の排出動作とが、これらの要素を一斉に駆動することにより行われることを特徴とする。
上記手段A13の構成によれば、遊技球が最大で分別経路数に等しい複数個まで同時に配球および排出される。したがって、例えば遊技球1球を配球および排出する機構を構成してこの機構を複数設ける場合に比して、複数の遊技球をより効率よく簡潔な構成により配球および排出し得る機構とすることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A14として、手段1から手段A13のいずれかの遊技機において、
前記分別機構が、規定の直径を有する遊技球と、規定と異なる直径を有する遊技球とを分別し、流通する遊技球のうちから前記規定と異なる直径を有する遊技球を排除して規定の直径を有する遊技球を選別し得るように構成されていることを特徴とする。
上記手段A14の構成によれば、流通する遊技球のうちから規定と異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することができ、また遊技球のスムーズな流通を妨げ難い遊技機が得られる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A15として、手段14の遊技機において、
前記分別機構が、遊技機内において遊技球の払出位置よりもすぐ上流側の払出前位置ならびに遊技球の発射位置よりもすぐ上流側の発射前位置のうちの少なくとも一方に配置されていることを特徴とする。
上記手段A15の構成のように、規定の直径を有する遊技球を選別し得る分別機構を払出前位置に配置することにより、所定数の賞球が払い出された後に規定と異なる直径を有する遊技球が分別機構により分別されて除外され、そのぶん払い出された賞球が少なくなるといった遊技者の不利益を防止することができる。一方、規定の直径を有する遊技球を選別し得る分別機構を発射前位置に配置することにより、発射される遊技球に規定と異なる直径を有する遊技球が混入して遊技に使用されるのを抑止することができる。これにより、遊技が適正に行われるようにすることができる。
また、本発明にかかる計数機は、手段B1として、
相対的に大きい直径を有する遊技球(大径球)と相対的に小さい直径を有する遊技球(小径球)とに遊技球を分別する分別機構を備える計数機であって、
前記分別機構が、
前記大径球の通過を規制するとともに、前記小径球の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部と、
前記開放部によって通過を規制された大径球を、該大径球が前記開放部を通過しようとする方向と反対側へ押し戻す押し戻し手段と、
前記押し戻し手段により押し戻された大径球を、所定の排出経路のほうへ送り出す送出手段とを備えることを特徴とする。
上記手段B1に係る分別機構によれば、大径球が開放部で通過を規制され、この大径球が押し戻し手段によって押し戻された状態で送出手段によって所定の排出経路のほうへ送り出される。したがって、遊技球を大径球と小径球とに簡潔な構成により効率よく分別し、それぞれ別の排出経路へと送り出すことができる。また、開放部で大径球の通過のみを規制することにより、良好な確度で遊技球を大径球と小径球とに分別することができる。
したがって、上記手段B1の構成によれば、異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することができる。よって例えば、流通している遊技球から正規球よりも小さい径を有する過小球を、簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することもできる。さらに、このように効率よく遊技球を分別することができるので、遊技球のスムーズな流通を妨げ難い計数機が得られる。
また、本発明にかかる計数機は、手段B2として、手段B1の計数機において、
前記分別機構が、規定の直径を有する遊技球と、規定と異なる直径を有する遊技球とを分別し、流通する遊技球のうちから前記規定と異なる直径を有する遊技球を排除して規定の直径を有する遊技球を選別し得るように構成されていることを特徴とする。
上記手段B2の構成によれば、流通する遊技球のうちから規定と異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することができ、また遊技球のスムーズな流通を妨げ難い計数機が得られる。
また、本発明にかかる計数機は、手段B3として、手段B2の計数機において、
前記分別機構が、計数機において計数が行われる位置よりも下流側の位置に配置されていることを特徴とする。
計数機において計数が行われる位置よりも上流側の位置に分別機構を配置すると、規定と異なる直径を有する遊技球が除外されて少なくなった遊技球が計数されることになるため、上記手段B3の構成のように、計数機において計数が行われる位置よりも下流側の位置に分別機構を配置することが望ましい。
また、本発明にかかる遊技球分別装置は、手段C1として、
相対的に大きい直径を有する遊技球(大径球)と相対的に小さい直径を有する遊技球(小径球)とに遊技球を分別する分別機構を備える遊技球分別装置であって、
前記分別機構が、
前記大径球の通過を規制するとともに、前記小径球の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部と、
前記開放部によって通過を規制された大径球を、該大径球が前記開放部を通過しようとする方向と反対側へ押し戻す押し戻し手段と、
前記押し戻し手段により押し戻された大径球を、所定の排出経路のほうへ送り出す送出手段とを備えることを特徴とする。
上記手段C1に係る分別機構によれば、大径球が開放部で通過を規制され、この大径球が押し戻し手段によって押し戻された状態で送出手段によって所定の排出経路のほうへ送り出される。したがって、遊技球を大径球と小径球とに簡潔な構成により効率よく分別し、それぞれ別の排出経路へと送り出すことができる。また、開放部で大径球の通過のみを規制することにより、良好な確度で遊技球を大径球と小径球とに分別することができる。
したがって、上記手段C1の構成によれば、異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別することができる。よって例えば、遊技球分別装置を遊技球の流通経路内に配置することにより、流通している遊技球から正規球よりも小さい径を有する過小球を、簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することもできる。さらに、このように効率よく遊技球を分別することができるので、遊技球のスムーズな流通を妨げ難い遊技球分別装置が得られる。
また、本発明にかかる遊技球分別装置は、手段C2として、手段C1の遊技球分別装置において、
前記分別機構が、規定の直径を有する遊技球と、規定と異なる直径を有する遊技球とを分別し、流通する遊技球のうちから前記規定と異なる直径を有する遊技球を排除して規定の直径を有する遊技球を選別し得るように構成されていることを特徴とする。
上記手段C2の構成によれば、遊技球のうちから規定と異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することができ、また遊技球の流通経路内に配置しても遊技球のスムーズな流通を妨げ難い遊技球分別装置が得られる。
また、本発明にかかる遊技球分別装置は、手段C3として、手段C2の遊技球分別装置
において、
島設備から供給される遊技球が遊技機に導入される直前の位置に配置されていることを特徴とする。
上記手段C3の構成によれば、遊技球のスムーズな流通を妨げることなく、遊技機を流通する遊技球のうちから規定と異なる直径を有する遊技球を簡潔な構成により効率よくかつ良好な確度で分別して排除することができ、また遊技機の外部に配置されるため遊技球分別装置を大型に構成することもできる。
なお、上記手段A1〜手段A15と手段B1〜手段B3と手段C1〜手段C3とは、組み合わせて実施することもできる。換言すれば、本発明に係る分別機構は、遊技機、計数機ならびに遊技機以外の遊技球流通経路のうちの任意の複数個所に配設することもできる。
本発明は、パチンコ機等の遊技機に好適に実施することが可能である。
M11:正規球(大径球)
M12:過小球(小径球)
M1:遊技球
70:分級ユニット(分別機構)
726N:分級孔(開放部)
727:下側回転翼(押し戻し手段)
725:上側回転翼(送出手段)
724D:大径球排出通路(排出経路)
726M:大径球排出口(排出経路)

Claims (1)

  1. 相対的に大きい直径を有する遊技球と相対的に小さい直径を有する遊技球とに遊技球を分別する分別機構を備える遊技機であって、
    前記分別機構が、
    相対的に大きい直径を有する遊技球の通過を規制するとともに、相対的に小さい直径を有する遊技球の通過を規制しない寸法および形状を有する開放部と、
    前記開放部によって通過を規制された相対的に大きい直径を有する遊技球を、該相対的に大きい直径を有する遊技球が前記開放部を通過しようとする方向と反対側へ押し戻す押し戻し手段と、
    前記押し戻し手段により押し戻された相対的に大きい直径を有する遊技球を、所定の排出経路のほうへ送り出す送出手段とを備え、
    前記開放部が、板状部材である分級板に穿設された貫通部となっていて、前記分級板が前記相対的に大きい直径を有する遊技球の半径よりも小さい厚さを有することを特徴とする遊技機。
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