JP2018010192A - 反射型マスク用ブランク、反射型マスク及び反射型マスクの製造方法 - Google Patents

反射型マスク用ブランク、反射型マスク及び反射型マスクの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018010192A
JP2018010192A JP2016139542A JP2016139542A JP2018010192A JP 2018010192 A JP2018010192 A JP 2018010192A JP 2016139542 A JP2016139542 A JP 2016139542A JP 2016139542 A JP2016139542 A JP 2016139542A JP 2018010192 A JP2018010192 A JP 2018010192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
reflective mask
pattern
film
mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016139542A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6743539B2 (ja
Inventor
豊 小寺
Yutaka Kodera
豊 小寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2016139542A priority Critical patent/JP6743539B2/ja
Publication of JP2018010192A publication Critical patent/JP2018010192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6743539B2 publication Critical patent/JP6743539B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】反射型フォトマスクにおける射影効果の発生を抑制し、パターンの像の転写性能を向上させる。【解決手段】波長5nmから15nmの光を露光光とするリソグラフィで用いられる反射型マスク用ブランク10から形成した反射型マスク100が、基板11と、基板11の一方の面に形成され、凸パターン及び凸パターンの間に形成された凹パターンを有する多層反射膜12と、基板11の裏面に形成された裏面導電膜13と、多層反射膜12の基板11対向面と逆側の面に形成された犠牲膜14と、を備え、基板11は、凹パターンから露出するおもて面に、3000nm以下のピッチで形成された複数の凸部を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体製造技術に関し、特に極端紫外線(EUV:Extreme Ultra Violet)を使用したリソグラフィ(Lithography)で使用するEUVLマスクに関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体デバイスの微細化に伴い、フォトリソグラフィ技術の微細化に対する要求が高まっている。既に、リソグラフィの露光も、従来の波長193nmのArFエキシマレーザー光を用いた露光から、波長13.5nmのEUV領域の光を用いた露光に置き換わりつつある。
EUV露光用のマスク(EUVマスク)は、EUV領域の光に対してほとんどの物質が高い光吸収性をもつため、従来の透過型のマスクとは異なり、反射型のマスクである(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ガラス基板上にモリブデン(Mo)層及びシリコン(Si)層を交互に積層して多層膜からなる光反射膜を形成し、その上にタンタル(Ta)を主成分とする光吸収膜によりパターンを形成してEUV露光用マスクを得る技術が開示されている。
また、EUV領域の露光光は、上述のとおり光の透過を利用する屈折光学系が使用できないことから、露光機の光学系も反射型となる。このため、透過型のビームスプリッターを利用した偏光が不可能である。従って、反射型マスクでは、マスクへの入射光と反射光が同軸上に設計できない欠点がある。このため、EUVマスクは、6度程度光軸を傾けてマスクへ入射させた光の反射光を半導体基板に導く手法が採用されている。この手法では、光軸を傾斜させることから、マスクパターンに対する光の入射方向に依存して、半導体基板上でマスクの配線パターンがマスクパターンとは異なる線幅となる射影効果と呼ばれる問題がある。
そこで、この射影効果を抑制ないし軽減するために、マスクパターンを形成している光吸収膜の膜厚を薄膜化する提案がなされている。しかしながら、この手法では、EUV領域の露光光を吸収するのに必要な光の減衰量が不足するため、半導体基板への反射光が増加し、半導体基板上に塗布されたレジスト膜を感光させてしまう問題が発生する。また、半導体基板では、チップを多面付で露光するために、隣接するチップにおいてはその境界領域において多重露光が発生する。
さらに、EUV領域の露光光源は、波長13.5nmにおいてその放射スペクトルのピークを有するが、アウトオブバンド(Out of Band)光と呼ばれる13.5nm帯以外の真空紫外線から近赤外線領域の光も放射することが知られている。このアウトオブバンド光は、本来不必要なものであり、かつ半導体ウェハ基板に塗布されたレジストを感光する。このため、アウトオブバンド光は、フィルターなどで除去されるべき不要な光である。
そこで、光吸収膜による斜影効果を根本的になくすために、EUV露光用マスクにおいて光吸収膜を設けず、EUV領域の露光光の反射に寄与する多層反射膜をエッチングなどの手段によって除去し、母材の石英おもて面を露出させる構造の提案もある(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、EUV露光用マスクは、基板のEUVマスクのパターン側とは反対面に、露光機のマスクステージに静電チャックするための層として窒化クロム(CrN)等からなる裏面導電膜を形成する場合がある。このようなEUV露光用マスクでは、アウトバンド光が基板の石英を透過して裏面導電膜にて反射し、再度石英を透過して半導体基板側に放射し半導体基板に塗布されたレジストを感光する問題が残っている。
特開2007−273651号公報 特開2015−056451号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、射影効果の発生を抑制し、パターンの像の転写性能を向上させる事ができる反射型マスク用ブランク、反射型マスク及び反射型マスクの製造方法を提供する事にある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る反射型マスク用ブランクは、波長5nmから15nmの光を露光光とするリソグラフィで用いられる反射型マスク用ブランクであって、基板と、基板のおもて面に形成された多層反射膜と、基板の裏面に形成された裏面導電膜と、多層反射膜の基板対向面と逆側の面に形成された犠牲膜と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る反射型マスクは、基板と、基板の一方の面に形成され、凸パターン及び凸パターンの間に形成された凹パターンを有する多層反射膜と、基板の裏面に形成された裏面導電膜と、多層反射膜の基板対向面と逆側の面に形成された犠牲膜と、を備え、基板は、前記凹パターンから露出するおもて面に、3000nm以下のピッチで形成された複数の凸部を有することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る反射型マスクの製造方法は、基板上に、リソグラフィ用として波長5nm以上15nm以下の光を含む露光光を反射する多層反射膜を形成する多層反射膜形成工程と、多層反射膜の一部を選択的に除去することにより、回路パターンを形成する回路パターン形成工程と、回路パターンが形成された回路パターン形成領域及び回路パターン形成領域の外周領域において、多層反射膜が除去されたことにより露出した基板のおもて面に、複数の凸部を形成する凸部形成工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、斜影効果の影響を抑制する事で、パターンの像の転写性能を向上する事ができる。
本発明の実施形態に係る反射型マスク用ブランクの一構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る反射型マスクの一構成例を示す平面図及び断面図である。 本発明の実施形態に係る反射型マスクの製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る反射型マスクの製造方法の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施形態に係る反射型マスクの製造方法の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施形態に係る反射型マスクの製造方法の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施形態に係る反射型マスクの反射率の測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態において膜として記載している部分については、膜を層としても良い。
先ず、本発明の一実施形態に係る反射型マスク用ブランク及び反射型マスクについて、図1および図2を参照して説明する。
図1は、反射型マスク用ブランク10の断面図である。より具体的には、反射型マスク用ブランク10は、EUV光を用いた露光に使用するマスク用ブランクであり、反射型マスク100の前駆体となる。EUV光の波長は、波長5nm以上15nm以下であり、例えば13.5nmである。
また、図2は、反射型マスク用ブランク10に所望のパターンを形成することによって作製された反射型マスク100を説明する図であり、図2(a)は反射型マスク100の平面図、図2(b)は反射型マスク100の断面図である。
(反射型マスク用ブランク)
図1に示すように、反射型マスク用ブランク10は、基板11と、基板11のおもて面に形成された多層反射膜12と、基板11の裏面に形成された裏面導電膜13と、多層反射膜12の基板11対向面と逆側の面に形成された犠牲膜14とを備えている。
基板11は、おもて面に多層反射膜12及び裏面導電膜13を密着性よく均一に成膜でき、EUV領域の露光光を十分に透過できる材料により形成されていれば、いずれの材料で形成されていても構わない。基板11は、例えば、合成石英ガラスにより形成される。
多層反射膜12は、反射型マスク100を形成する際に、反射型マスク100の回路パターンA(図2(a)参照)を形成する面にEUV領域の露光光を反射するための膜である。多層反射膜12は、例えば、モリブデン(Mo)膜及びケイ素(Si)膜が交互に数十層ずつ積層され、最上層がケイ素(Si)膜となるように積層されて形成される。
裏面導電膜13は、露光機のマスクステージに静電チャックするための層であり、導電性を有する材料、例えば金属元素を含む材料により形成されている。裏面導電膜13は、例えば、窒化クロム(CrN)を含むことが好ましい。
また、裏面導電膜13は、厚さが20nm以上100nm以下であることが好ましい。
なお、静電チャックを用いずに露光機のマスクステージに反射型マスク用ブランク10をチャックする場合、チャッキング方法によっては、裏面導電膜13を設けずに反射型マスク用ブランク10を形成してもよい。
犠牲膜14は、エッチング時の選択比を向上させるために設けられる層であり、基板11との間で大きなエッチング選択比が確保できる材料により形成されている。犠牲層14の材料としては、例えば、炭素(C)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、白金(Pt)、タングステン(W)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)及びモリブデン(Mo)を含む材料やそれらの酸化物、窒化物等が挙げられる。
なお、犠牲層14は、最終的にパターン領域外周の遮光領域にもなる。このため、犠牲層14は、TaBやTaBOを主としたEUV領域の露光光を吸収しやすい材料を含むことが好ましい。
また、犠牲層14は、厚さが80nm以上120nm以下であることが好ましい。
(反射型マスク)
図2(a)及び図2(b)に示すように、反射型マスク100は、反射型マスク用ブランク10に所望のパターンを形成することによって作製される。
反射型マスク100は、基板11と、基板11のおもて面に形成された多層反射膜12と、基板11の裏面に形成された裏面導電膜13と、多層反射膜12の基板11対向面と逆側の面に形成された犠牲膜14と、を備えている。
反射型マスク100において、多層反射膜12は、凸パターン及び凸パターンの間に形成された凹パターン(図2(a)及び図2(b)参照。以下、回路パターンAと記載する場合がある)を有している。また、反射型マスク100において、基板11は、おもて面(多層反射膜12対向面)に、低反射パターン15を有している。さらに、反射型マスク100において、犠牲膜14は、多層反射膜12の凹凸パターン領域外周の遮光領域にのみ形成されている。
回路パターンAは、回路パターンに合わせて多層反射膜12が選択的に基板11上に残された凸パターン構造を有している。
低反射パターン15は、回路パターンAにおいて多層反射膜12が選択的に除去された凹パターンのおもて面(すなわち、凹パターンから露出する基板11のおもて面)に形成されている。低反射パターン15は、3000nm以下のピッチで形成された複数の凸部を有している。これら複数の凸部は、基板11の厚み方向に形成された凹部同士の間にそれぞれ設けられる。これらの凸部は、280nm以上の高さで形成される。すなわち、基板11の厚み方向に形成された複数の凹部が、基板に対して280nm以上深くエッチングされて形成されることで、複数の凸部が形成される。低反射パターン15は、露光光に含まれる140nm以上800nm以下の波長を有し反射型マスク100に入射するアウトオブバンド光の反射を抑制する。
(反射型マスクの製造方法)
以下、反射型マスク100の製造方法を、図3並びに図4から図6を参照して説明する。反射型マスク100の製造方法は、反射型マスク用ブランクの製造方法と、反射型マスクの製造方法とに分けて説明する。
ここで、図3は反射型マスク100の製造工程を示すフローチャートである。また、図4(a)から図4(f)、図5(a)から図5(e)及び図6(a)から図6(e)は、反射型マスク100の製造工程における、各工程での加工状態の断面を示す断面工程図である。
(反射型マスク用ブランクの製造方法)
反射型マスク用ブランク10の作製工程を説明する。EUV領域の露光光の波長は、例えば13.5nmである。
最初に、石英基板からなる、6インチ角で厚さは6.35mmの基板11を準備する。
続いて、反射型マスク100の一方の面(回路パターンAを形成する面)に、EUV領域の露光光を反射するための多層反射膜12を成膜する。多層反射膜12は、厚さ4.2nmのモリブデン(Mo)膜と、厚さ2.8nmのケイ素(Si)膜とを、イオンビームスパッタリング装置で交互に40対、合計80層形成する。このとき、多層反射膜12の最上層がケイ素(Si)膜となるように、モリブデン(Mo)膜及びケイ素(Si)膜を積層する。
次に、多層反射膜12上に、犠牲膜14を形成する。犠牲膜14は、多層反射膜12とのエッチング選択比が十分に確保できるTaB又はTaBOを主とした材料を用い、イオンビームスパッタリング装置により例えば80nm以上120nm以下の厚みで成膜して形成される。
最後に、基板11の、多層反射膜12形成面(回路パターンA形成面)と反対の面上に裏面導電膜13を形成する。裏面導電膜13は、例えば窒化クロム(CrN)をマグネトロンスパッタや塗布により20nm以上100nm以下の厚みで成膜することにより形成される。
(反射型マスクの製造方法)
次に、反射型マスクの製造方法について図3及び図4を参照して説明する。反射型マスクの製造方法は、回路パターンAを形成する工程と、基板11に低反射パターン26を形成する工程と、多層反射膜12を形成する工程とに分けて説明する。
<回路パターンA形成工程>
回路パターンA形成工程では、回路パターンAとなる多層反射膜12の凸パターンと、凸パターンと凸パターンとの間に設けられた凹パターンとを形成する。回路パターンA形成工程は、図3に示すステップS1からステップS7、及び図4(a)から図4(f)に対応する。
最初に、図4(a)に示す反射型マスク用ブランク10の犠牲膜14のおもて面に、電子線に反応を示す化学増幅系や非化学増幅系のレジスト21を塗布する(図3のステップS1及び図4(b))。続いて、電子線描画装置により、レジスト21に所定の回路パターンAに対応するパターンで露光を行う(図3のステップS2及び図4(c))。
その後、アルカリ溶液などで現像を行い、電子線描画装置により露光されたレジスト21の一部を除去してレジストパターンを形成する(図3のステップS3及び図4(d))。ステップS3において形成したレジスト21のレジストパターンをマスクにして、フッ素系ガスや塩素系ガスを用いたガスプラズマにより犠牲膜14及び多層反射膜12のエッチングを行う(図3のステップS4及び図4(e))。
なお、金属を含む犠牲層14は、ドライエッチングではフッ素系ガスや塩素系ガスなどのガス種の選択によってはエッチング反応が進まない場合がある。このため、始めに犠牲層14のエッチングを行い、犠牲層14上にパターンを形成した後、ガス種を変えて犠牲層14をマスクに多層反射膜12のエッチングを行う必要がある。
続いて、酸素プラズマによる灰化、硫酸又はオゾン水等の酸化薬液による分解、もしくは有機溶剤等による溶解除去により、不要なレジスト21を除去する(図3のステップS5及び図4(f))。その後、必要に応じて、酸・アルカリ系薬品、オゾンガス又は水素ガス等を溶解した超純水、有機アルカリ系薬品又は界面活性剤等による洗浄処理(図3のステップS6及び図4(f))と、遠心力を利用したスピン乾燥(図3のステップS7及び図4(f))とを行う。
以上のステップS1からステップS7の工程により、多層反射膜12の一部が除去されて、凸パターン及び凹パターンからなる回路パターンAが形成される。
<低反射パターン形成工程>
低反射パターン形成工程では、回路パターンAの凹パターンから露出する基板11のおもて面に、複数の凸部を形成することにより、低反射パターン15を形成する。低反射パターン形成工程は、図3に示すステップS8からステップS14、及び図5(a)から図5(e)に対応する。
最初に、再び電子線に反応を示す化学増幅系や非化学増幅系のレジスト22を、回路パターンAが形成された犠牲膜14上に塗布する(図3のステップS8及び図5(a))。次に、電子線描画装置により、レジスト22に所定の低反射パターン15に対応するパターンで露光を行う(図3のステップS9及び図5(b))。その後、アルカリ溶液などで現像を行い、電子線描画装置により露光されたレジスト22の一部を除去してレジストパターンを形成する(図3のステップS10及び図5(c))。
ステップS10において形成したレジスト22のレジストパターンをマスクにして、フッ素系ガスや塩素系ガスを用いたガスプラズマにより犠牲膜14、多層反射膜12及び基板11おもて面のエッチングを行う(図3のステップS11及び図5(d))。このとき、基板11おもて面は、280nm以上の深さでエッチングされる。続いて、酸素プラズマによる灰化、硫酸又はオゾン水等の酸化薬液による分解、もしくは有機溶剤等による溶解除去により、不要なレジスト22を除去する(図4のステップS12及び図5(e))。その後、必要に応じて、酸・アルカリ系薬品、オゾンガス又は水素ガス等を溶解した超純水、有機アルカリ系薬品又は界面活性剤等による洗浄処理(図3のステップS13及び図5(e))と、遠心力を利用したスピン乾燥(図3のステップS14及び図5(e))とを行う。
以上のステップS8からステップS14の工程により、凹パターンから露出する基板11のおもて面に低反射パターン15が形成される。
<多層反射膜形成工程>
多層反射膜形成工程では、残された犠牲膜14を取り除く事により、回路パターンAが形成された多層反射膜12を形成する。多層反射膜形成工程は、図3に示すステップS15からステップS21、及び図6(a)から図6(e)に対応する。
最初に、電子線に反応を示す化学増幅系や非化学増幅系のレジスト23を、回路パターンAが形成された犠牲膜14上に塗布する(図3のステップS15及び図6(a))。次に、電子線描画装置により、レジスト23に犠牲膜14を取り除く領域に相当するパターンで露光を行う(図3のステップS16及び図6(b))。その後、アルカリ溶液などで現像を行い、電子線描画装置により露光されたレジスト23の一部を除去してレジストパターンを形成する(図3のステップS17及び図6(c))。
ステップS17において形成したレジスト23のレジストパターンをマスクにして、フッ素系ガスや塩素系ガスを用いたガスプラズマにより犠牲膜14のエッチングを行う(図3のステップS18及び図6(d))。続いて、酸素プラズマによる灰化、硫酸又はオゾン水等の酸化薬液による分解、もしくは有機溶剤等による溶解除去により、不要なレジスト23を除去する(図3のステップS19及び図6(e))。その後、必要に応じて、酸・アルカリ系薬品、オゾンガス又は水素ガス等を溶解した超純水、有機アルカリ系薬品又は界面活性剤等による洗浄処理(図3のステップS20及び図6(e))と、遠心力を利用したスピン乾燥(図3のステップS21及び図6(e))とを行う。
以上のステップS15からステップS21の工程により、回路パターンA及び低反射パターン15が設けられた反射型マスク100が形成される。
(本実施形態の反射型マスクの評価)
図7に、本実施形態に係る2つの反射型マスクにおける反射率の比較結果を示す。
反射型マスクは、基板11のおもて面側(多層反射膜12側)から波長を150nmから300nmに変えた露光光を入射させた場合の、各波長の露光光の反射率により評価した。なお、第1の反射型マスクは、上述した低反射パターン15を形成しない反射型マスクであり、第2の反射型マスクは、上述した低反射パターン15を形成した反射型マスクである。反射率の測定には反射率計を用いた。
図7に示すように、反射率の測定の結果、波長150nmから300nmの範囲において、低反射パターン15が形成されていない第1の反射型マスクの反射率は最大20%程度であった。一方、低反射パターン15が形成された第2の反射型マスクの反射率は、最大7%程度であり、反射率が大幅に低くなった。
低反射パターン15を形成しない第1の反射型マスクでは、露光光が基板11のおもて面側(多層反射膜12側)から入射し、基板11を透過して裏面導電膜13で反射する。反射した露光光は、再度基板11を透過して基板11のおもて面から射出する。
一方、低反射パターン15を形成した第2お反射型マスクでは、基板11のおもて面側(多層反射膜12側)から入射した露光光は、低反射パターン15により吸収または回折され、光路上への反射率が低下する。このため、低反射パターン15が形成された第2の反射型マスクは、低反射パターン15が形成されていない第1の反射型マスクと比較して露光光の反射が抑制され、斜影効果の影響を抑制することができる。
本実施形態の製造方法により作製される反射型マスクは、従来のEUVマスクのような光吸収膜を有していない。このため、本実施形態に係る反射型マスクにおいては、光吸収膜による斜影効果が発生せず、ウェハ露光による露光パターンの位置ずれや歪みといった問題を低減することができる。
また、多層反射膜が除去されることにより露出する基板の一部から生じるアウトオブバンド光が基板側に導かれにくくなる。このため、基板上に塗布されたレジストの感光を避ける事が可能となり、パターンの像の転写性能が向上する。
本発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、変形して具体化できる。また、明細書に示される事項の適宜の組み合わせによって種々の発明を想定できるものである。
10 反射型マスク用ブランク
11 基板
12 多層反射膜
13 裏面導電膜
14 犠牲膜
15 低反射パターン
21 レジスト
22 レジスト
23 レジスト
100 反射型マスク

Claims (5)

  1. 波長5nmから15nmの光を露光光とするリソグラフィで用いられる反射型マスク用ブランクであって、
    基板と、
    前記基板のおもて面に形成された多層反射膜と、
    前記基板の裏面に形成された裏面導電膜と、
    前記多層反射膜の前記基板対向面と逆側の面に形成された犠牲膜と、
    を備える反射型マスク用ブランク。
  2. 基板と、
    前記基板の一方の面に形成され、凸パターン及び該凸パターンの間に形成された凹パターンを有する多層反射膜と、
    前記基板の裏面に形成された裏面導電膜と、
    前記多層反射膜の前記基板対向面と逆側の面に形成された犠牲膜と、
    を備え、
    前記基板は、前記凹パターンから露出するおもて面に、3000nm以下のピッチで形成された複数の凸部を有する
    反射型マスク。
  3. 前記複数の凸部は、前記基板の厚み方向に形成された凹部同士の間にそれぞれ設けられる
    請求項2に記載の反射型マスク。
  4. 基板上に、リソグラフィ用として波長5nm以上15nm以下の光を含む露光光を反射する多層反射膜を形成する多層反射膜形成工程と、
    前記多層反射膜の一部を選択的に除去することにより、回路パターンを形成する回路パターン形成工程と、
    前記回路パターンが形成された回路パターン形成領域及び前記回路パターン形成領域の外周領域において、前記多層反射膜が除去されたことにより露出した前記基板のおもて面に、複数の凸部を形成する凸部形成工程と、を含む
    反射型マスクの製造方法。
  5. 前記凸部形成工程において、前記凸部を3000nm以下のピッチで形成する
    請求項4に記載の反射型マスクの製造方法。
JP2016139542A 2016-07-14 2016-07-14 反射型マスク及び反射型マスクの製造方法 Active JP6743539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016139542A JP6743539B2 (ja) 2016-07-14 2016-07-14 反射型マスク及び反射型マスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016139542A JP6743539B2 (ja) 2016-07-14 2016-07-14 反射型マスク及び反射型マスクの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018010192A true JP2018010192A (ja) 2018-01-18
JP6743539B2 JP6743539B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=60995405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016139542A Active JP6743539B2 (ja) 2016-07-14 2016-07-14 反射型マスク及び反射型マスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6743539B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI702467B (zh) * 2018-02-23 2020-08-21 荷蘭商Asml荷蘭公司 用於改進抗蝕劑模型預測的系統、方法及電腦程式產品
US20200379336A1 (en) * 2019-06-03 2020-12-03 Kla Corporation Wave-Front Aberration Metrology of Extreme Ultraviolet Mask Inspection Systems

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI702467B (zh) * 2018-02-23 2020-08-21 荷蘭商Asml荷蘭公司 用於改進抗蝕劑模型預測的系統、方法及電腦程式產品
US20200379336A1 (en) * 2019-06-03 2020-12-03 Kla Corporation Wave-Front Aberration Metrology of Extreme Ultraviolet Mask Inspection Systems

Also Published As

Publication number Publication date
JP6743539B2 (ja) 2020-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5772135B2 (ja) 反射型マスクブランク及び反射型マスク
WO2013027412A1 (ja) 反射型マスクおよびその製造方法
JP5953833B2 (ja) 反射型フォトマスクおよびその製造方法
KR102371950B1 (ko) 포토마스크 블랭크, 포토마스크의 제조 방법 및 포토마스크
WO2013046641A1 (ja) 反射型マスクブランク及び反射型マスク、その製造方法
JP2017223905A (ja) 反射型マスクブランクおよび反射型マスク
TW201802573A (zh) 具有多層遮光層的光罩
JP5736900B2 (ja) 反射型露光用マスク
JP6743539B2 (ja) 反射型マスク及び反射型マスクの製造方法
KR20090097493A (ko) 극자외선 리소그라피용 마스크 및 그 형성 방법.
JP6171490B2 (ja) Euv露光用マスクの製造方法
WO2020241116A1 (ja) フォトマスクブランク、フォトマスクの製造方法及びフォトマスク
JP2013191663A (ja) 反射型マスクブランクおよび反射型マスク
JP6136445B2 (ja) 反射型位相シフトマスク及び製造方法
JP2014183075A (ja) 反射型マスクおよびその製造方法
JP6361283B2 (ja) 反射型マスクブランクおよび反射型マスク
JP6260149B2 (ja) 反射型マスクブランクおよび反射型マスク
JP5803517B2 (ja) 反射型マスクおよびマスクブランク、その製造方法
JP5909964B2 (ja) 反射型マスクブランクおよび反射型マスク
KR20110039021A (ko) 알카리 세정에 내성이 강한 위상반전 마스크 및 위상 반전 마스크의 제조 방법
JP6319368B2 (ja) 反射型フォトマスクおよびその製造方法
JP2018005108A (ja) 反射型フォトマスクブランクおよび反射型マスク
KR102468612B1 (ko) 포토마스크 블랭크, 포토마스크의 제조 방법 및 포토마스크
JP5950535B2 (ja) 反射型マスクブランクおよび反射型マスク
JP5760906B2 (ja) 反射型露光用マスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6743539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250