JP2018009595A - 作業機の油圧駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単動シリンダを用いて作業装置の駆動昇降を行うにあたり、単動シリンダの下げ制御を、下げ用の圧力補償弁などの専用装置の付加を要さずに構造簡単に構成する。【解決手段】制御弁ユニットには、方向制御弁の下降位置で連通するシリンダポートCからタンクポートTへの通油路35とは別に、下降位置でポンプポートPからタンクポートTへ連通するサブ通油路9が設けられ、このサブ通油路9を流れる作動油によるスプール41に対する流体圧の作用方向が、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35を流れる作動油によるスプール41に対する流体圧の作用方向とは逆方向に設定されている。【選択図】図6

Description

本発明は、走行機体に装備された作業装置を昇降操作する単動シリンダと、単動シリンダに対して圧油を供給する油圧ポンプと、油圧ポンプと単動シリンダとの間における圧油の給排を制御する制御弁ユニットと、を備えた作業機の油圧駆動装置に関する。
上記のように、油圧ポンプと、単動シリンダと、単動シリンダに対する圧油の給排を制御する制御弁ユニットを備えた作業機の油圧駆動装置としては、下記[1]及び[2]に記載の技術が知られている。
[1] 制御弁ユニットに、油圧ポンプから単動シリンダへの圧油の給排を制御する備えた方向切換弁(特許文献1では「主スプール」参照)を備え、その方向切換弁を、上昇用デューティ弁と、下降用デューティ弁とで昇降切り換え操作可能に構成している。そして、方向切換弁の上昇時に作用する圧力補償弁を備えて単動シリンダの上昇速度を制御できるようにし、単動シリンダの下降時には、パイロット式逆止弁を開いて苗植付装置が自重下降するようにしたもの(例えば、特許文献1参照)。
[2] 単動シリンダの下降側流路に作用する圧力補償弁(特許文献2では「圧力補償スプール」参照)と方向切換弁(特許文献2では「流量制御スプール」参照)を備え、単動シリンダの下降時における下降側流路内の圧力に関係なく一定流量の流体を流すことができるようにして、単動シリンダに支持された装置の下降速度の調節を行えるようにしたもの(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−73029号公報(段落「0036」、「0037」、及び図面の「図2」参照) 特開2011−169380号公報(段落「0034」、及び図面の「図1」,「図2」参照)
特許文献1に示された構造のものでは、単動シリンダの上昇側の回路では圧力補償弁による制御が行われ、単動シリンダの上昇速度の制御が適切に行えるものであるが、下降側の回路では、圧力補償弁による制御ではなく、苗植付装置の自重によって下降速度が変化することになる。
このような下降速度を自重任せにせずに調節しようとすれば、特許文献2に記載のように下降側の回路にも圧力補償弁を設ければよいが、これでは、上昇側回路とは別に圧力補償弁や、その圧力補償弁を作動させるための回路が必要となり、構造の複雑化を招きやすい点で改善の余地がある。
本発明は、単動シリンダを用いて作業装置の駆動昇降を行うにあたり、単動シリンダの下げ制御を、下げ用の圧力補償弁などの専用装置の付加を要さずに構造簡単に構成しようとするものである。
本発明における作業機の油圧駆動装置の特徴は、走行機体に装備された作業装置を昇降操作する単動シリンダと、前記単動シリンダに対して圧油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプと前記単動シリンダとの間における圧油の給排を制御する制御弁ユニットと、を備えた作業機の油圧駆動装置において、前記制御弁ユニットに、前記油圧ポンプからの圧油供給路が接続されるポンプポートと、作動油タンクへのドレン油路が接続されるタンクポートと、前記単動シリンダに対する圧油給排路が接続されるシリンダポートと、が形成され、この制御弁ユニットに、前記圧油の給排方向を、スプールのスライド移動によって切り換え制御する方向制御弁が備えられ、前記方向制御弁は、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路を開く上昇位置と、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路を開く下降位置と、前記ポンプポートから前記タンクポートへの通油路を開く中立位置と、に前記スプールの操作位置を切換可能に構成され、前記制御弁ユニットには、前記方向制御弁の前記下降位置で連通する前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路とは別に、前記下降位置で前記ポンプポートから前記タンクポートへ連通するサブ通油路が設けられ、このサブ通油路を流れる作動油による前記スプールに対する流体圧の作用方向が、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路を流れる作動油による前記スプールに対する流体圧の作用方向とは逆方向に設定されていることである。
本発明によれば、制御弁ユニットには、方向制御弁の下降位置で連通するシリンダポートからタンクポートへの通油路とは別に、下降位置でポンプポートからタンクポートへ連通するサブ通油路が設けられている。
この構成によれば、シリンダポートからタンクポートへの通油路でスプールに対して作用する流体圧の作用方向と、サブ通油路でスプールに対して作用する流体圧の作用方向とが、逆向きになって互いに作用力を打ち消し合う方向に作用する傾向がある。
その結果、方向制御弁の下降位置におけるスプールの動作安定性を、圧力補償弁などの専用装置を要さずに、簡単な構造で確保できるという利点がある。
本発明においては、前記サブ通油路の流路面積は、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路の流路面積よりも、予め設定された量だけ小さく設定されていると好適である。
本構成によれば、サブ通油路の流路面積を、シリンダポートからタンクポートへの通油路の流路面積よりも、予め設定された量だけ小さく設定して、サブ通油路でスプールに対して作用する流体圧の作用力が、シリンダポートからタンクポートへの通油路でスプールに対して作用する流体圧の作用力よりも大きくなって、スプールが下降位置側への操作方向から逆方向へ戻りすぎることを避けられるようにして、より一層、操作位置の安定性を増すようにしている。
苗植付装置の昇降装置を示す左側面図である。 苗植付け装置昇降用の油圧回路図である。 中立操作状態におけるバルブブロックの展開断面図である。 上昇操作状態におけるバルブブロックの展開断面図である。 下降操作状態におけるバルブブロックの展開断面図である。 下降操作状態における方向制御弁部分の拡大断面図である。 比較例における方向制御弁の下降操作状態の拡大断面図である。 別実施形態における方向制御弁の下降操作状態の拡大断面図である。
以下、本発明における実施形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した作業機の一例である乗用型田植機の作業走行時における前進側の進行方向(図1における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図1における矢印B参照)が「後」である。そして、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向が「右」、同様に左側に相当する方向が「左」であるとして説明している。
〔作業機の構成〕
図1は、本発明に係る油圧駆動装置を適用した作業機の一例である乗用型田植機の後部を示している。
この乗用型田植機は、操向可能な前輪(図外)および操向不能な後輪1aを備えて四輪駆動で走行する走行機体1の後部に、作業装置としての苗植付装置2が配置されているとともに、その苗植付装置2を上下昇降駆動する昇降装置10(油圧駆動装置に相当する)が備えられている。
苗植付装置2は、6条分の苗を載置して左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ台20と、苗のせ台20の下端から1株分ずつ苗を切り出して圃場に植付けてゆく6組の回転式の植付け機構21と、植付け箇所を整地する3個の整地フロート22とを備えている。そして、走行機体1の走行にともなって、整地フロート22によって整地された箇所の圃場に、植付け機構21が苗のせ台20上の苗を切り出して植付作業を行うように構成されている。
昇降装置10は、走行機体1の後端部に前端側を連結した平行四連リンク構造の昇降リンク機構11と、その昇降リンク機構11を揺動駆動する単動型の油圧シリンダ12(単動シリンダに相当する)とを備えている。
昇降リンク機構11は、走行機体1の後端側上部位置で、水平方向に沿う上部横軸心x1を揺動支点として揺動作動するアッパーリンク11Uと、前記上部横軸心x1に沿う水平方向で、その下方に位置する下部横軸心x2を揺動支点として揺動作動するロワーリンク11Lとを備えている。アッパーリンク11Uとロワーリンク11Lとの各後端部は、縦リンク11Vに相対回動自在に連結され、この縦リンク11Vに苗植付装置2が支持されている。
前記油圧シリンダ12は、前端側がアッパーリンク11Uの揺動支点と同じ上部横軸心x1を揺動支点として揺動作動可能に連結されている。後端側はロワーリンク11Lの後端部と縦リンク11Vの下端部との連結箇所における横軸心(図示せず)と同心上の横軸(図示せず)に相対回動自在に連結されている。
図1では、油圧シリンダ12が伸長して、苗植付装置2が下降した植付作業可能な作業姿勢位置にある。この油圧シリンダ12の伸長状態から油圧シリンダ12を収縮作動させるようにシリンダ部12aに圧油が供給されると、昇降リンク機構11が上部横軸心x1及び下部横軸心x2のまわりで揺動作動し、苗植付装置2が持ち上げられた非作業姿勢位置に姿勢変更される。
〔油圧回路〕
昇降装置10の油圧シリンダ12は、図2に示すように、制御弁ユニット3を介して圧油供給用の油圧ポンプ13及び作動油タンク14に接続されている。
制御弁ユニット3には、油圧ポンプ13から供給される圧油の給排方向を切り換え制御する電磁制御弁からなる方向制御弁4と、油圧シリンダ12からの圧油の戻りを規制するチェック弁5と、油圧ポンプ13から油圧シリンダ12へ供給される圧油の圧力補償を行うアンロード弁6と、油圧ポンプ13から方向制御弁4への圧油供給路31に接続されたリリーフ弁7と、チェック弁5から油圧シリンダ12への圧油給排路32に介装された手動開閉弁8とが備えられている。
これらの方向制御弁4、チェック弁5、アンロード弁6、及びリリーフ弁7は、共通のバルブブロック30内に備えられている。
バルブブロック30には、油圧ポンプ13からの圧油供給路31が接続されるポンプポートPと、作動油タンク14へのドレン油路33が接続されるタンクポートTと、油圧シリンダ12に対する圧油給排路32が接続されるシリンダポートCと、が形成されている。
バルブブロック30内で、方向制御弁4は、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34を開く上昇位置Uと、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35を開く下降位置Dと、ポンプポートPからタンクポートTへの通油路36を開く中立位置Nと、に操作位置を切換可能に構成されている。
この方向制御弁4の上昇位置Uへの操作に伴って、油圧ポンプ13からの圧油が油圧シリンダ12に供給され、方向制御弁4の下降位置Dへの操作に伴って、パイロット油路37を介してチェック弁5が開放され、油圧シリンダ12から作動油タンク14に圧油が戻され、方向制御弁4の中立位置Nへの操作に伴って、油圧シリンダ12の昇降作動は停止され、油圧ポンプ13の圧油は作動油タンク14に戻される。
〔制御弁ユニットの具体構造〕
制御弁ユニット3は、図3乃至図5に示すように構成されている。
すなわち、方向制御弁4は、バルブブロック30内に形成された第一弁室40内に主スプール41(スプールに相当する)を挿入した状態で配備されている。そして、主スプール41の両端部に操作ロッド42が連設されていて、この操作ロッド42が、バルブブロック30の左右両側に装備させたソレノイド43に挿入されている。また、主スプール41の両端部近くで操作ロッド42の外周部に、主スプール41を中立位置Nへ復帰付勢する復帰バネ44,44が設けられている。
したがって、方向制御弁4は、各ソレノイド43の何れか一方への通電によって、主スプール41が上昇位置U又は下降位置Dの何れかに択一的に切り換えられ、両ソレノイド43への通電が断たれると、両端部の復帰バネ44,44の復元力によって中立位置Nへ復帰するように構成されている。
主スプール41は、その長手方向の中央部に位置する中央大径部45と、図中右端側寄りに位置する右大径部46と、図中左端側寄りに位置する左大径部47とを備えている。中央大径部45と右大径部46との間、及び中央大径部45と左大径部47との間には、第一弁室40の内周面との間に通油用の間隙を存在させるための、右小径部48と左小径部49とが形成されている。
チェック弁5は、圧油給排路32に連なる第二弁室50内に逆流防止用の鋼球51が設けられている。この鋼球51は、第二弁室50内に備えた逆止付勢バネ52によって、弁座部50aの存在する側へ押圧付勢されている。
つまり、鋼球51は、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34に圧油が送り込まれると、圧油の圧力によって弁座部50aから離れてシリンダポートC側への圧油供給を許容する。逆に、シリンダポートCからタンクポートTへは、逆止付勢バネ52の付勢力、及び圧油給排路32に作用する戻り油の圧力によって鋼球51が弁座部50aに密着する側へ押し付けられ、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35が閉塞された状態となる。
そして、チェック弁5の鋼球51は、逆止付勢バネ52による押し付け方向とは逆方向に作動する解除ピストン53の作動によって、逆流阻止状態を解除できるように構成されている。つまり、解除ピストン53は、パイロット油路37に接続されたピストン油室54に装備されていて、パイロット油路37に圧油が供給されてきたとき、解除ピストン53が逆止付勢バネ52の付勢力に抗して、鋼球51を弁座部50aから離れる側に押し戻すように作用する。これによって、油圧シリンダ12からの戻り油を、圧油給排路32及び通油路35を経て逆流させ、タンクポートTに戻すことができる。
アンロード弁6は、第三弁室60内に、圧力補償用の筒状スプール61を内装している。
第三弁室60は、方向制御弁4が上昇位置Uに位置している状態で、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34に連なる中間通油路38と、パイロット油路37とにわたって形成されている。つまり、この第三弁室60は、中間通油路38と、パイロット油路37とにわたるバイパス路に相当する。
筒状スプール61は、中間通油路38に近い側の端部が中実で反対側の端部が筒状に形成されている。そのうち、中実に形成された端部側の肉厚内部に、中間通油路38とパイロット油路37とを接続することが可能な連通路62が形成されている。
連通路62が形成された側とは反対側で筒状に形成された端部には、第三弁室60内において筒状スプール61を中間通油路38側へ押圧付勢する圧力補償用のコイルスプリング63が内装されている。
この第三弁室60には、パイロット油路37の存在箇所よりも中間通油路38から遠い側で、かつ筒状スプール61の中実に形成された端部が最も中間通油路38に近い側に移動した時点における、筒状スプール61の他端側よりも前記中間通油路38から遠い側に通油開口60aが形成されている。そして、その通油開口60aが、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35に対して、接続油路39を介して接続されている。
これにより、方向制御弁4が上昇位置Uに操作された状態では、図4に示すように、ポンプポートPに近い中間通油路38の圧が上昇して筒状スプール61を中間通油路38から遠ざかる側へ押し、筒状スプール61内の連通路62を通してパイロット油路37へ導き、タンクポートTから排出される。
この上昇位置Uでは、ポンプポートPから供給された圧油は、シリンダポートCへの通油路34に供給され、油圧シリンダ12が上昇作動する。このとき、シリンダポートCへの通油路34に供給された圧油は接続油路39を介して通油開口60aから第三弁室60にも流れ込む。したがって、筒状スプール61には、中間通油路38における圧油の圧力と、接続油路39を介して通油路34から供給された第三弁室60内の圧油の圧力とが相反する方向で作用し、かつ、第三弁室60内の圧油の圧力と同方向にコイルスプリング63の付勢力が作用する。
これによって、中間通油路38における圧油の圧力と、第三弁室60内の圧油の圧力と、の圧力差がコイルスプリング63の付勢力と釣り合うように第三弁室60内の筒状スプール61の位置が調節されて連通路62からの流量が制御される。
方向制御弁4が下降位置Dに操作された状態では、図5に示すように、ポンプポートPからパイロット油路37に流入した圧油の圧力でピストン油室54の圧が高められ、解除ピストン53の作用でチェック弁5が開かれる。これにともなって、油圧シリンダ12からの戻り油がシリンダポートCを経てタンクポートTへの通油路35に流れ込む。このとき、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35の圧油が接続油路39を経て第三弁室60にも送り込まれる。
これによって、筒状スプール61の、中間通油路38に面する側の端部にポンプポートPからの圧油の圧力が作用している状態で、その反対側の端部における第三弁室60の内部では、接続油路39を介して通油路35の圧力が作用する。したがって、筒状スプール61には、両端部側から、ほぼ同等の圧油の圧力が互いに逆向きに作用して均衡する。この状態で圧力補償用のコイルスプリング63の付勢力が中間通油路38の存在する側へ向けて加えられるので、筒状スプール61は図5に示すように、中間通油路38に近い側のストロークエンドまで移動した状態に維持される。
このように、接続油路39を介して通油路35の圧力が作用する状態における第三弁室60の内部が、アンロード弁6の背圧室に相当する。
方向制御弁4が中立位置Nに操作された状態では、図3に示すように、ポンプポートPからタンクポートTへの通油路36が形成され、パイロット油路37、中間通油路38、及び第三弁室60内に大きな圧は作用せず、筒状スプール61はコイルスプリング63の付勢力で中間通油路38に近い側のストロークエンドまで移動した状態に維持され、チェック弁5は閉じ位置にあって、油圧シリンダ12への圧油給排路32は閉塞されている。
リリーフ弁7は、タンクポートTに連通する第四弁室70に、栓体71とリリーフバネ72とを備えている。
栓体71は、中間通油路38に臨む開口38aに対して挿抜可能に構成されたものであり、リリーフバネ72によって前記開口38aを閉塞する側へ向けて押し付け付勢可能に構成されている。
手動開閉弁8は、図示しない手動操作具に連係されていて、図2に示す閉止位置と、開放位置との二位置に、択一的に操作可能であるように構成されている。
この手動開閉弁8は、必ずしも制御弁ユニット3を構成するバルブブロック30に内装された状態に設けられる必要はなく、バルブブロック30からは離れた位置に設けられていてもよい。
上記の通油路34と通油路35は次のように構成されている。つまり、方向制御弁4が存在する第一弁室40とシリンダポートCとの間では、通油路34と通油路35は共通の油路によって構成されているが、通油路34は方向制御弁4によって上昇位置Uに切り換えられた第一弁室40内の空間がポンプポートPにつながり、通油路35は方向制御弁4によって下降位置Dに切り換えられた第一弁室40内の空間がタンクポートTにつながっている点で相違する。
〔制御弁ユニットの動作〕
上記のように構成された制御弁ユニット3の作動形態を説明する。
図3に示すように、方向制御弁4に対する方向切り換え用の左右のソレノイド43,43を非作動状態にして、左右の復帰バネ44,44の付勢作用により、主スプール41を中立位置Nに操作する。
この状態では、主スプール41の中央大径部45が、第一弁室40内において、ポンプポートPを、中間通油路38と、パイロット油路37と、タンクポートTに連通させる位置にあり、ポンプポートPからタンクポートTへの通油路36が形成されている。
この状態では、アンロード弁6の両端部は開放されており、油圧ポンプ13に、アンロード弁6による圧力補償動作を行わせるための圧力損失が生じるものではない。
図4に示すように、方向制御弁4に対する方向切り換え用の左側のソレノイド43を作動状態にして主スプール41を左方向に引き、上昇位置Uに操作する。この状態では、主スプール41の中央大径部45が、第一弁室40内における、中間通油路38とパイロット油路37との連通状態を断ち、ポンプポートPを、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34と、その通油路34に連通する中間通油路38とに対して接続する。
この上昇位置Uでは、ポンプポートPから通油路34を経てチェック弁5を開き、シリンダポートCから油圧シリンダ12に圧油が供給される。同時に、通油路34に連通する中間通油路38に供給された圧油は、第三弁室60内の筒状スプール61を中間通油路38から遠ざかる側に押し、その内部に形成されている連通路62を通して、パイロット油路37に中間通油路38側の余剰圧油を排出する。また、ポンプポートPから通油路34に供給された圧油は接続油路39を介して通油開口60aから第三弁室60にも流れ込む。
したがって、筒状スプール61には、中間通油路38における圧油の圧力と、接続油路39や通油開口60aを介して通油路34から供給された第三弁室60内の圧油の圧力とが相反する方向で作用し、かつ、第三弁室60内の圧油の圧力と同方向にコイルスプリング63の付勢力が作用する。
その結果、中間通油路38における圧油の圧力と、第三弁室60内の圧油の圧力と、の圧力差がコイルスプリング63の付勢力と釣り合うように第三弁室60内の筒状スプール61の位置が調節され、圧力差が一定となるように連通路62からの流量が制御される。
図5に示すように、方向制御弁4に対する方向切り換え用の右側のソレノイド43を作動状態にして主スプール41を右方向に引き、下降位置Dに操作する。この状態では、主スプール41の中央大径部45が、第一弁室40内における、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35と、中間通油路38との連通状態を断ち、ポンプポートPをパイロット油路37に接続させる。
この下降位置Dでは、パイロット油路37に導入された圧油は解除ピストン53を操作して鋼球51を強制的に開放側に操作し、チェック弁5を開いて油圧シリンダ12からの戻り油を、シリンダポートCから通油路35に導き、タンクポートTから作動油タンク14へ排出する。
このとき、通油路35を流れる戻り油が、接続油路39を介してアンロード弁6の背圧室となる第三弁室60の内部に送り込まれ、筒状スプール61を中間通油路38に近づける側へ押圧付勢し、中間通油路38側から作用するポンプポートPからの圧油の圧力と対向し、ほぼ均衡した状態に近くなる。かつ、それに加えてコイルスプリング63の付勢力が第三弁室60の背圧に付加されることで、筒状スプール61を中間通油路38に近づける側へ押し付けた状態に維持することができる。
〔サブ通油路〕
上記の制御弁ユニット3では、方向制御弁4の下降位置Dにおいて、第一弁室40と主スプール41との間にサブ通油路9が存在するように構成されている。
図6は、方向制御弁4が下降位置Dに操作された状態を示している。
主スプール41の中央大径部45の外周面における右端部と、右大径部46の外周面における左端部と、左大径部47の外周面における右端部とのそれぞれには、通油用切り欠き45a,46a,47aが形成されている。
シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35を流れる圧油は、中央大径部45と右大径部46との間で、第一弁室40内の右小径部48の外周側に存在する空間s1から、通油用切り欠き46aを通過してタンクポートTへ排出される。
このとき、空間s1内における圧油の圧力は、右大径部46の左側面と中央大径部45の右側面のうち、右大径部46の左側面の面積が、通油用切り欠き46aの開放に伴って減少した状態となることから、右向きの圧力f1よりも左向きの圧力f2が大きくなる傾向がある。
方向制御弁4が下降位置Dに操作された状態でポンプポートPから供給された圧油は、パイロット油路37を介してピストン油室54に送られ、チェック弁5が開放される。
このとき、ポンプポートPから供給された圧油は、中央大径部45と左大径部47との間で、第一弁室40内の左小径部49の外周側に存在する空間s2から、左大径部47の外周面における右端部に形成された通油用切り欠き47aを通過してタンクポートTへ排出される。このポンプポートPから通油用切り欠き47aを通過してタンクポートTへ排出される経路がサブ通油路9である。
サブ通油路9が存在する空間s2においては、中央大径部45の左側面と左大径部47の右側面のうち、左大径部47の右側面の面積が、通油用切り欠き47aの開放に伴って減少した状態となることから、左向きの圧力f3よりも右向きの圧力f4が大きくなる傾向がある。
これらの左向きの圧力f3と右向きの圧力f4、及び右向きの圧力f1と左向きの圧力f2は、同じ主スプール41に対して作用するものであるから、その総和は、左向きの圧力f3と右向きの圧力f4との差、及び右向きの圧力f1と左向きの圧力f2との差、が等しければ互いに打ち消し合って零に近くなる。
実際には、サブ通油路9を構成する通油用切り欠き47aの断面積を、通油路35を構成する通油用切り欠き46aの断面積よりも少し小さく設定してあって、左向きの圧力f3と右向きの圧力f4との差が、右向きの圧力f1と左向きの圧力f2との差よりも少なくなるようにしてある。
これは、通油路35を構成する通油用切り欠き46aを通過する圧油の油量が、油圧シリンダ12で支持される作業装置の重量による影響等で比較的大きく変化する傾向があるため、その油量が多くても少なくても、方向制御弁4を戻しすぎて位置が不安定になることがないようにするためである。
本発明との比較のため、このようなサブ通油路9が備えられていない構造を図7に示す。
この構造では、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35を流れる圧油は、中央大径部45と右大径部46との間で、第一弁室40内の右小径部48の外周側に存在する空間s1から、通油用切り欠き46aを通過してタンクポートTへ排出される。
このとき、空間s1内における圧油の圧力は、右大径部46の左側面と中央大径部45の右側面のうち、右大径部46の左側面の面積が、通油用切り欠き46aの開放に伴って減少した状態となることから、右向きの圧力f1よりも左向きの圧力f2が大きくなる傾向がある。
そして、中央大径部45と左大径部47との間で、第一弁室40内の左小径部49の外周側に存在する空間s2では、通油用切り欠き47aがタンクポートTに連通していないので、サブ通油路9は構成されていない。
したがって、第一弁室40内における方向制御弁4の下降位置Dの位置が、右向きの圧力f1と左向きの圧力f2との差による作用力と、逆向き(図7中で左向き)に作用する復帰バネ44で戻され気味になり、安定し難くなる虞がある。
〔別実施形態の1〕
上記の実施形態では、サブ通油路9を構成する通油用切り欠き47aの断面積を、通油路35を構成する通油用切り欠き46aの断面積よりも少し小さく設定した構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、サブ通油路9を構成する通油用切り欠き47aの断面積と、通油路35を構成する通油用切り欠き46aの断面積とを、ほぼ等しく形成したり、サブ通油路9を構成する通油用切り欠き47aの断面積を、通油路35を構成する通油用切り欠き46aの断面積よりも少し大きく形成することも可能である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
上記の実施形態では、方向制御弁4を電磁弁で構成して、その操作位置の切換を、ソレノイド43と復帰バネ44とによって行うように構成したものを示したが、この構造に限られるものではなく、例えば人為的に手動操作で切り換えられるようにするなど、任意の動作形態のものを選択することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
上記の実施形態では、サブ通油路9を構成する通油用切り欠き47aとして、左大径部47の右端部における外周面で、主スプール41の軸線方向に沿った短い直線状の凹溝によって形成したものを例示したが、この構造に限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、サブ通油路9を形成する箇所が左大径部47である場合に、左大径部47の外周面に螺旋溝によって形成された通油用切り欠き47aを設けても良い。このように通油用切り欠き47aを螺旋溝状に形成すると、左大径部47の受圧面に圧力が作用したとき、主スプール41が回転し易くなる。したがって主スプール41が回転することで、主スプール41の回転方向での位相によって圧力補償能力が変わるというような問題を回避でき、主スプール41の回転方向で圧力補償能力にバラツキが生じることを抑制できる。
尚、螺旋溝によって形成される通油用切り欠き47aは、サブ通油路9を形成する箇所が左大径部47である場合に、左大径部47の外周面における軸線方向での全範囲にわたるものに限らず、左大径部47の右端部を含む一部範囲に形成されたものであっても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明における作業機の油圧駆動装置は、実施形態で示した乗用型田植機の昇降装置に限らず、トラクタの作業機昇降装置や運搬車両に装備した昇降装置など、単動シリンダを用いる適宜の作業機における油圧駆動装置に適用することができる。
1 走行機体
3 制御弁ユニット
4 方向制御弁
9 サブ通油路
12 単動シリンダ
13 油圧ポンプ
14 作動油タンク
31 圧油供給路
32 圧油給排路
33 ドレン油路
34 通油路
35 通油路
41 スプール
T タンクポート
P ポンプポート
C シリンダポート
U 上昇位置
N 中立位置
D 下降位置

Claims (2)

  1. 走行機体に装備された作業装置を昇降操作する単動シリンダと、
    前記単動シリンダに対して圧油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプと前記単動シリンダとの間における圧油の給排を制御する制御弁ユニットと、を備えた作業機の油圧駆動装置において、
    前記制御弁ユニットに、前記油圧ポンプからの圧油供給路が接続されるポンプポートと、作動油タンクへのドレン油路が接続されるタンクポートと、前記単動シリンダに対する圧油給排路が接続されるシリンダポートと、が形成され、
    この制御弁ユニットに、前記圧油の給排方向を、スプールのスライド移動によって切り換え制御する方向制御弁が備えられ、
    前記方向制御弁は、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路を開く上昇位置と、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路を開く下降位置と、前記ポンプポートから前記タンクポートへの通油路を開く中立位置と、に前記スプールの操作位置を切換可能に構成され、
    前記制御弁ユニットには、前記方向制御弁の前記下降位置で連通する前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路とは別に、前記下降位置で前記ポンプポートから前記タンクポートへ連通するサブ通油路が設けられ、
    このサブ通油路を流れる作動油による前記スプールに対する流体圧の作用方向が、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路を流れる作動油による前記スプールに対する流体圧の作用方向とは逆方向に設定されている作業機の油圧駆動装置。
  2. 前記サブ通油路の流路面積は、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路の流路面積よりも、予め設定された量だけ小さく設定されている請求項1記載の作業機の油圧駆動装置。
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