JP6621382B2 - 作業機の油圧駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行機体に装備された作業装置を昇降操作する単動シリンダと、単動シリンダに対して圧油を供給する油圧ポンプと、油圧ポンプと単動シリンダとの間における圧油の給排を制御する制御弁ユニットと、を備えた作業機の油圧駆動装置に関する。
上記のように、油圧ポンプと、単動シリンダと、単動シリンダに対する圧油の給排を制御する制御弁ユニットを備えた作業機の油圧駆動装置としては、下記[1]に記載の技術が知られている。
[1] 制御弁ユニットに、油圧ポンプから単動シリンダへの圧油の給排を制御する方向制御弁(特許文献1では「主スプール」参照)を備え、その方向制御弁を、上昇用デューティ弁と、下降用デューティ弁とで昇降切り換え操作可能に構成している。また、方向制御弁の上昇側の回路には圧力補償弁が接続されていて、単動シリンダの上昇速度を制御できるように構成されている。そして、方向制御弁の下降側の回路では、高圧選択弁(特許文献1では「シャトル弁」参照)によって選択されたパイロット油路に圧油が供給され、パイロット式逆止弁を開いて苗植付装置が自重下降するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−73029号公報(段落「0036」、「0037」、及び図面の「図2」参照)
特許文献1に示された構造のものでは、方向制御弁の上昇操作時に油圧ポンプからの圧油供給経路を圧力補償弁に接続して単動シリンダの上昇速度を制御し、方向制御弁の下降操作時にポンプから圧油供給経路をパイロット油路に導いてパイロット式逆止弁を開くように、高圧選択弁と、その高圧選択弁を所期通りに動作させるための複雑な油路を形成する必要がある。このため、制御弁ユニットの構造が複雑化する傾向がある点で改善の余地があった。
本発明は、方向制御弁の上昇操作時に油圧ポンプからの圧油供給経路を圧力補償弁に接続して単動シリンダの上昇速度を制御し、方向制御弁の下降操作時にポンプから圧油供給経路をパイロット油路に導いてパイロット式逆止弁を開くものでありながら、高圧選択弁や、その高圧選択弁を動作させるための専用の油路を省いて、制御弁ユニット全体の構造を簡素化しようとするものである。
本発明における作業機の油圧駆動装置の特徴は、走行機体に装備された作業装置を昇降操作する単動シリンダと、前記単動シリンダに対して圧油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプと前記単動シリンダとの間における圧油の給排を制御する制御弁ユニットと、を備えた作業機の油圧駆動装置において、
前記制御弁ユニットに、前記油圧ポンプからの圧油供給路が接続されるポンプポートと、作動油タンクへのドレン油路が接続されるタンクポートと、前記単動シリンダに対する圧油給排路が接続されるシリンダポートと、が形成され、前記制御弁ユニットに、前記圧油の給排方向を切り換え制御する方向制御弁と、前記単動シリンダからの圧油の戻りを規制するチェック弁と、前記油圧ポンプから前記単動シリンダへ供給される圧油の圧力補償を行うアンロード弁と、が備えられ、前記方向制御弁は、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路を開く上昇位置と、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路を開く下降位置と、前記ポンプポートから前記タンクポートへの通油路を開く中立位置と、に操作位置を切換可能に構成され、前記制御弁ユニットに、前記チェック弁の戻り規制を解除する側へ圧油を導入可能なパイロット油路が形成され、前記アンロード弁は、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路と前記パイロット油路とを接続可能なバイパス路に配設されていて、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路における圧力上昇に伴って前記バイパス路を開放するとともに、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路の圧力降下に伴って前記バイパス路を閉塞可能に構成され、前記パイロット油路は、前記方向制御弁の上昇位置で前記タンクポートに連通し、前記方向制御弁の下降位置で前記ポンプポートに連通して前記チェック弁の戻り規制を解除する側へ圧油を導き、かつ前記方向制御弁の中立位置で前記タンクポート及び前記ポンプポートの双方に連通する位置、に設けられていることである。
本発明によれば、アンロード弁は、ポンプポートからシリンダポートへの通油路とパイロット油路とにわたるバイパス路に存在していて、ポンプポートからシリンダポートへの通油路における圧力変動に伴ってバイパス路を開閉可能であるように構成されている。そして方向制御弁の上昇位置では、パイロット油路はタンクポートに連通している。
その結果、本来は方向制御弁の下降位置でのみ利用されるパイロット油路を、方向制御弁が上昇位置にあるときにおいても、そのパイロット油路がタンクポートに連通した状態であることを利用して、ドレン用の油路に用いることができる。そして、バイパス路に存在するアンロード弁と方向制御弁とが、単動シリンダの上昇時にパイロット油路に圧油を供給せず、単動シリンダの下降時にパイロット油路に圧油を供給する高圧選択弁の役割を果たしている。
これにより、単動シリンダは、アンロード弁による圧力補償が行われた状態で上昇作動し、その上昇速度が適正であるように制御される。それでいて、高圧選択弁や、高圧選択弁を作動させるための専用の油路を省略することができ、制御弁ユニットにおける全体構造の簡素化を図り得る利点がある。
また、高圧選択弁や、高圧選択弁を作動させるための専用の油路を省くことにより、バルブブロックにおける制御弁ユニットの占有面積を削減することもでき、余剰部位に別の部品を配設するなど、スペースの有効利用を図り得る点でも有利である。
本発明においては、前記アンロード弁のスプールに、圧油の流れ方向における上流側が前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路に連通し、下流側が前記パイロット油路に連通可能な連通路が形成されていると好適である。
本構成によれば、アンロード弁のスプール自体に連通路を形成してあるので、より一層、制御弁ユニットの製作加工の簡素化を図り易いものである。つまり、連通路をスプール自体にではなく、例えばバルブブロックに形成した場合に比べ、製作加工が簡単である点で有利である。
本発明においては、前記アンロード弁の背圧室に圧力補償用の付勢バネが装填され、この背圧室が前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路に連通していると好適である。
本構成を備えることで、アンロード弁の背圧室には、付勢バネによる付勢力のみならず、シリンダポートからタンクポートへの通油路における圧油の圧力も付加される。したがって、このシリンダポートからタンクポートへの通油路における圧油の圧力に、付勢バネによる付勢力が加えられることで、アンロード弁の位置をパイロット油路が確保されるように切り換えられた位置に固定して、方向制御弁による下げ制御を確実に行わせ易い。
苗植付装置の昇降装置を示す左側面図である。 苗植付け装置昇降用の油圧回路図である。 中立操作状態におけるバルブブロックの展開断面図である。 上昇操作状態におけるバルブブロックの展開断面図である。 下降操作状態におけるバルブブロックの展開断面図である。 比較例を示す中立操作状態でのバルブブロックの展開断面図である。 比較例を示す上昇操作状態でのバルブブロックの展開断面図である。 比較例を示す下降操作状態でのバルブブロックの展開断面図である。
以下、本発明における実施形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した作業機の一例である乗用型田植機の作業走行時における前進側の進行方向(図1における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図1における矢印B参照)が「後」である。そして、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向が「右」、同様に左側に相当する方向が「左」であるとして説明している。
〔作業機の構成〕
図1は、本発明に係る油圧駆動装置を適用した作業機の一例である乗用型田植機の後部を示している。
この乗用型田植機は、操向可能な前輪(図外)および操向不能な後輪1aを備えて四輪駆動で走行する走行機体1の後部に、作業装置としての苗植付装置2が配置されているとともに、その苗植付装置2を上下昇降駆動する昇降装置10(油圧駆動装置に相当する)が備えられている。
苗植付装置2は、6条分の苗を載置して左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ台20と、苗のせ台20の下端から1株分ずつ苗を切り出して圃場に植付けてゆく6組の回転式の植付け機構21と、植付け箇所を整地する3個の整地フロート22とを備えている。そして、走行機体1の走行にともなって、整地フロート22によって整地された箇所の圃場に、植付け機構21が苗のせ台20上の苗を切り出して植付作業を行うように構成されている。
昇降装置10は、走行機体1の後端部に前端側を連結した平行四連リンク構造の昇降リンク機構11と、その昇降リンク機構11を揺動駆動する単動型の油圧シリンダ12(単動シリンダに相当する)とを備えている。
昇降リンク機構11は、走行機体1の後端側上部位置で、水平方向に沿う上部横軸心x1を揺動支点として揺動作動するアッパーリンク11Uと、前記上部横軸心x1に沿う水平方向で、その下方に位置する下部横軸心x2を揺動支点として揺動作動するロワーリンク11Lとを備えている。アッパーリンク11Uとロワーリンク11Lとの各後端部は、縦リンク11Vに相対回動自在に連結され、この縦リンク11Vに苗植付装置2が支持されている。
前記油圧シリンダ12は、前端側がアッパーリンク11Uの揺動支点と同じ上部横軸心x1を揺動支点として揺動作動可能に連結されている。後端側はロワーリンク11Lの後端部と縦リンク11Vの下端部との連結箇所における横軸心(図示せず)と同心上の横軸(図示せず)に相対回動自在に連結されている。
図1では、油圧シリンダ12が伸長して、苗植付装置2が下降した植付作業可能な作業姿勢位置にある。この油圧シリンダ12の伸長状態から油圧シリンダ12を収縮作動させるようにシリンダ部12aに圧油が供給されると、昇降リンク機構11が上部横軸心x1及び下部横軸心x2のまわりで揺動作動し、苗植付装置2が持ち上げられた非作業姿勢位置に姿勢変更される。
〔油圧回路〕
昇降装置10の油圧シリンダ12は、図2に示すように、制御弁ユニット3を介して圧油供給用の油圧ポンプ13及び作動油タンク14に接続されている。
制御弁ユニット3には、油圧ポンプ13から供給される圧油の給排方向を切り換え制御する電磁制御弁からなる方向制御弁4と、油圧シリンダ12からの圧油の戻りを規制するチェック弁5と、油圧ポンプ13から油圧シリンダ12へ供給される圧油の圧力補償を行うアンロード弁6と、油圧ポンプ13から方向制御弁4への圧油供給路31に接続されたリリーフ弁7と、チェック弁5から油圧シリンダ12への圧油給排路32に介装された手動開閉弁8とが備えられている。
これらの方向制御弁4、チェック弁5、アンロード弁6、及びリリーフ弁7は、共通のバルブブロック30内に備えられている。
バルブブロック30には、油圧ポンプ13からの圧油供給路31が接続されるポンプポートPと、作動油タンク14へのドレン油路33が接続されるタンクポートTと、油圧シリンダ12に対する圧油給排路32が接続されるシリンダポートCと、が形成されている。
バルブブロック30内で、方向制御弁4は、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34を開く上昇位置Uと、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35を開く下降位置Dと、ポンプポートPからタンクポートTへの通油路36を開く中立位置Nと、に操作位置を切換可能に構成されている。
この方向制御弁4の上昇位置Uへの操作に伴って、油圧ポンプ13からの圧油が油圧シリンダ12に供給され、方向制御弁4の下降位置Dへの操作に伴って、パイロット油路37を介してチェック弁5が開放され、油圧シリンダ12から作動油タンク14に圧油が戻され、方向制御弁4の中立位置Nへの操作に伴って、油圧シリンダ12の昇降作動は停止され、油圧ポンプ13の圧油は作動油タンク14に戻される。
〔制御弁ユニットの具体構造〕
制御弁ユニット3は、図3乃至図5に示すように構成されている。
すなわち、方向制御弁4は、バルブブロック30内に形成された第一弁室40内に主スプール41を挿入した状態で配備されている。そして、主スプール41の両端部に操作ロッド42が連設されていて、この操作ロッド42が、バルブブロック30の左右両側に装備させたソレノイド43に挿入されている。また、主スプール41の両端部近くで操作ロッド42の外周部に、主スプール41を中立位置Nへ復帰付勢する復帰バネ44,44が設けられている。
したがって、方向制御弁4は、各ソレノイド43の何れか一方への通電によって、主スプール41が上昇位置U又は下降位置Dの何れかに択一的に切り換えられ、両ソレノイド43への通電が断たれると、両端部の復帰バネ44,44の復元力によって中立位置Nへ復帰するように構成されている。
主スプール41は、その長手方向の中央部に位置する中央大径部45と、図中右端側寄りに位置する右大径部46と、図中左端側寄りに位置する左大径部47とを備えている。中央大径部45と右大径部46との間、及び中央大径部45と左大径部47との間には、第一弁室40の内周面との間に通油用の間隙を存在させるための、右小径部48と左小径部49とが形成されている。
チェック弁5は、圧油給排路32に連なる第二弁室50内に逆流防止用の鋼球51が設けられている。この鋼球51は、第二弁室50内に備えた逆止付勢バネ52によって、弁座部50aの存在する側へ押圧付勢されている。
つまり、鋼球51は、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34に圧油が送り込まれると、圧油の圧力によって弁座部50aから離れてシリンダポートC側への圧油供給を許容する。逆に、シリンダポートCからタンクポートTへは、逆止付勢バネ52の付勢力、及び圧油給排路32に作用する戻り油の圧力によって鋼球51が弁座部50aに密着する側へ押し付けられ、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35が閉塞された状態となる。
そして、チェック弁5の鋼球51は、逆止付勢バネ52による押し付け方向とは逆方向に作動する解除ピストン53の作動によって、逆流阻止状態を解除できるように構成されている。つまり、解除ピストン53は、パイロット油路37に接続されたピストン油室54に装備されていて、パイロット油路37に圧油が供給されてきたとき、解除ピストン53が逆止付勢バネ52の付勢力に抗して、鋼球51を弁座部50aから離れる側に押し戻すように作用する。これによって、油圧シリンダ12からの戻り油を、圧油給排路32及び通油路35を経て逆流させ、タンクポートTに戻すことができる。
アンロード弁6は、第三弁室60内に、圧力補償用の筒状スプール61を内装している。
第三弁室60は、方向制御弁4が上昇位置Uに位置している状態で、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34に連なる中間通油路38と、パイロット油路37とにわたって形成されている。つまり、この第三弁室60は、中間通油路38と、パイロット油路37とにわたるバイパス路に相当する。
筒状スプール61は、中間通油路38に近い側の端部が中実で反対側の端部が筒状に形成されている。そのうち、中実に形成された端部側の肉厚内部に、中間通油路38とパイロット油路37とを接続することが可能な連通路62が形成されている。
連通路62が形成された側とは反対側で筒状に形成された端部には、第三弁室60内において筒状スプール61を中間通油路38側へ押圧付勢する圧力補償用のコイルスプリング63が内装されている。
この第三弁室60には、パイロット油路37の存在箇所よりも中間通油路38から遠い側で、かつ筒状スプール61の中実に形成された端部が最も中間通油路38に近い側に移動した時点における、筒状スプール61の他端側よりも前記中間通油路38から遠い側に通油開口60aが形成されている。そして、その通油開口60aが、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35に対して、接続油路39を介して接続されている。
これにより、方向制御弁4が上昇位置Uに操作された状態では、図4に示すように、ポンプポートPに近い中間通油路38の圧が上昇して筒状スプール61を中間通油路38から遠ざかる側へ押し、筒状スプール61内の連通路62を通してパイロット油路37へ導き、タンクポートTから排出される。
この上昇位置Uでは、ポンプポートPから供給された圧油は、シリンダポートCへの通油路34に供給され、油圧シリンダ12が上昇作動する。このとき、シリンダポートCへの通油路34に供給された圧油は接続油路39を介して通油開口60aから第三弁室60にも流れ込む。したがって、筒状スプール61には、中間通油路38における圧油の圧力と、接続油路39を介して通油路34から供給された第三弁室60内の圧油の圧力とが相反する方向で作用し、かつ、第三弁室60内の圧油の圧力と同方向にコイルスプリング63の付勢力が作用する。
これによって、中間通油路38における圧油の圧力と、第三弁室60内の圧油の圧力と、の圧力差がコイルスプリング63の付勢力と釣り合うように第三弁室60内の筒状スプール61の位置が調節されて連通路62からの流量が制御される。
方向制御弁4が下降位置Dに操作された状態では、図5に示すように、ポンプポートPからパイロット油路37に流入した圧油の圧力でピストン油室54の圧が高められ、解除ピストン53の作用でチェック弁5が開かれる。これにともなって、油圧シリンダ12からの戻り油がシリンダポートCを経てタンクポートTへの通油路35に流れ込む。このとき、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35の圧油が接続油路39を経て第三弁室60にも送り込まれる。
これによって、筒状スプール61の、中間通油路38に面する側の端部にポンプポートPからの圧油の圧力が作用している状態で、その反対側の端部における第三弁室60の内部では、接続油路39を介して通油路35の圧力が作用する。したがって、筒状スプール61には、両端部側から、ほぼ同等の圧油の圧力が互いに逆向きに作用して均衡する。この状態で圧力補償用のコイルスプリング63の付勢力が中間通油路38の存在する側へ向けて加えられるので、筒状スプール61は図5に示すように、中間通油路38に近い側のストロークエンドまで移動した状態に維持される。
このように、接続油路39を介して通油路35の圧力が作用する状態における第三弁室60の内部が、アンロード弁6の背圧室に相当する。
方向制御弁4が中立位置Nに操作された状態では、図3に示すように、ポンプポートPからタンクポートTへの通油路36が形成され、パイロット油路37、中間通油路38、及び第三弁室60内に大きな圧は作用せず、筒状スプール61はコイルスプリング63の付勢力で中間通油路38に近い側のストロークエンドまで移動した状態に維持され、チェック弁5は閉じ位置にあって、油圧シリンダ12への圧油給排路32は閉塞されている。
リリーフ弁7は、タンクポートTに連通する第四弁室70に、栓体71とリリーフバネ72とを備えている。
栓体71は、中間通油路38に臨む開口38aに対して挿抜可能に構成されたものであり、リリーフバネ72によって前記開口38aを閉塞する側へ向けて押し付け付勢可能に構成されている。
手動開閉弁8は、図示しない手動操作具に連係されていて、図2に示す閉止位置と、開放位置との二位置に、択一的に操作可能であるように構成されている。
この手動開閉弁8は、必ずしも制御弁ユニット3を構成するバルブブロック30に内装された状態に設けられる必要はなく、バルブブロック30からは離れた位置に設けられていてもよい。
上記の通油路34と通油路35は次のように構成されている。つまり、方向制御弁4が存在する第一弁室40とシリンダポートCとの間では、通油路34と通油路35は共通の油路によって構成されているが、通油路34は方向制御弁4によって上昇位置Uに切り換えられた第一弁室40内の空間がポンプポートPにつながり、通油路35は方向制御弁4によって下降位置Dに切り換えられた第一弁室40内の空間がタンクポートTにつながっている点で相違する。
〔制御弁ユニットの動作〕
上記のように構成された制御弁ユニット3の作動形態を説明する。
図3に示すように、方向制御弁4に対する方向切り換え用の左右のソレノイド43,43を非作動状態にして、左右の復帰バネ44,44の付勢作用により、主スプール41を中立位置Nに操作する。
この状態では、主スプール41の中央大径部45が、第一弁室40内において、ポンプポートPを、中間通油路38と、パイロット油路37と、タンクポートTに連通させる位置にあり、ポンプポートPからタンクポートTへの通油路36が形成されている。
この状態では、アンロード弁6の両端部は開放されており、油圧ポンプ13に、アンロード弁6による圧力補償動作を行わせるための圧力損失が生じるものではない。
図4に示すように、方向制御弁4に対する方向切り換え用の左側のソレノイド43を作動状態にして主スプール41を左方向に引き、上昇位置Uに操作する。この状態では、主スプール41の中央大径部45が、第一弁室40内における、中間通油路38とパイロット油路37との連通状態を断ち、ポンプポートPを、ポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34と、その通油路34に連通する中間通油路38とに対して接続する。
この上昇位置Uでは、ポンプポートPから通油路34を経てチェック弁5を開き、シリンダポートCから油圧シリンダ12に圧油が供給される。同時に、通油路34に連通する中間通油路38に供給された圧油は、第三弁室60内の筒状スプール61を中間通油路38から遠ざかる側に押し、その内部に形成されている連通路62を通して、パイロット油路37に中間通油路38側の余剰圧油を排出する。また、ポンプポートPから通油路34に供給された圧油は接続油路39を介して通油開口60aから第三弁室60にも流れ込む。
したがって、筒状スプール61には、中間通油路38における圧油の圧力と、接続油路39や通油開口60aを介して通油路34から供給された第三弁室60内の圧油の圧力とが相反する方向で作用し、かつ、第三弁室60内の圧油の圧力と同方向にコイルスプリング63の付勢力が作用する。
その結果、中間通油路38における圧油の圧力と、第三弁室60内の圧油の圧力と、の圧力差がコイルスプリング63の付勢力と釣り合うように第三弁室60内の筒状スプール61の位置が調節され、圧力差が一定となるように連通路62からの流量が制御される。
図5に示すように、方向制御弁4に対する方向切り換え用の右側のソレノイド43を作動状態にして主スプール41を右方向に引き、下降位置Dに操作する。この状態では、主スプール41の中央大径部45が、第一弁室40内における、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35と、中間通油路38との連通状態を断ち、ポンプポートPをパイロット油路37に接続させる。
この下降位置Dでは、パイロット油路37に導入された圧油は解除ピストン53を操作して鋼球51を強制的に開放側に操作し、チェック弁5を開いて油圧シリンダ12からの戻り油を、シリンダポートCから通油路35に導き、タンクポートTから作動油タンク14へ排出する。
このとき、通油路35を流れる戻り油が、接続油路39を介してアンロード弁6の背圧室となる第三弁室60の内部に送り込まれ、筒状スプール61を中間通油路38に近づける側へ押圧付勢し、中間通油路38側から作用するポンプポートPからの圧油の圧力と対向し、ほぼ均衡した状態に近くなる。かつ、それに加えてコイルスプリング63の付勢力が第三弁室60の背圧に付加されることで、筒状スプール61を中間通油路38に近づける側へ押し付けた状態に維持することができる。
〔比較例との対比〕
上記のように構成した本発明における作業機の油圧駆動装置を、図6乃至図8に示す比較例の構造と比較してみると、次の点で相違している。
つまり、比較例の構造のものでは、高圧選択弁9を第五弁室90に備えており、この高圧選択弁9の作用により、チェック弁5の解除ピストン53を作動させたり、アンロード弁6の背圧室である第三弁室60に対するパイロット油路37からの圧油の供給状態を切り換えるようにした点で相違している。
高圧選択弁9は、バルブブロック30に形成した第五弁室90内に高圧選択用の鋼球91を備えている。第五弁室90の内部は、接続油路92を介してチェック弁5の解除ピストン53が配備されたピストン油室54とは反対側に位置するロッド側油室55と連通している。
このロッド側油室55はポンプポートPからシリンダポートCへの通油路34に接続されている。したがって方向制御弁4が上昇位置Uに操作された状態では、油圧ポンプ13からの圧油供給に伴って接続油路92を経て第五弁室90の内部へ圧油が供給される。
第五弁室90の内部では、供給された圧油が鋼球91をロッド側油室55に近い側の前弁座部90aに押し付けて、アンロード弁6の背圧室である第三弁室60の存在する側へ向けて供給される。
図8に示すように、方向制御弁4が下降位置Dに操作された状態では、パイロット油路37に導入された圧油は解除ピストン53を操作して鋼球51を強制的に開放側に操作し、チェック弁5を開いて油圧シリンダ12からの戻り油を、シリンダポートCから通油路35に導き、タンクポートTから作動油タンク14へ排出する。
このとき、パイロット油路37から第五弁室90に供給された圧油は、鋼球91をロッド側油室55から遠い側の後弁座部90bに押し付け、アンロード弁6の背圧室となる第三弁室60側への流路を開いて第三弁室60の内部に送り込まれる。これにより、筒状スプール61はコイルスプリング63による付勢方向と同方向に押圧される。その結果、筒状スプール61には、ポンプポートPからの圧油の圧力と対向する方向で、ほぼ均衡した状態に近い押圧力が生じる。それに加えてコイルスプリング63の付勢力が第三弁室60の背圧に付加されることで、筒状スプール61をポンプポートPからの通油路35に近づける側へ押し付けた状態に維持することができる。
第五弁室90の内部では、方向制御弁4が下降位置Dに操作された状態では、鋼球91が、ロッド側油室55に近い側の前弁座部90aに押し付けられるか、ロッド側油室55から遠い側の後弁座部90bに押し付けられるかを、第五弁室90に送り込まれるパイロット油路37からの圧油の圧力と、シリンダポートCから接続油路92を経て送り込まれる戻り油の圧力との差で決められることになる。ところが、その差が少ないと、鋼球91の位置が安定せず、高圧選択弁9が振動してしまうことがある。
また、比較例の構造のものでは、図6に示すように、方向制御弁4が中立位置Nに操作された状態では、ポンプポートPから送り込まれた圧油が、アンロード弁6のコイルスプリング63に抗して筒状スプール61を押圧し、連通路62を介してタンクポートTに排出されるように構成されている。
つまり、中立位置Nにおいても、筒状スプール61を押圧してコイルスプリング63を収縮させるための負荷が作用している状態である。
上記の比較例に示した構造のものにおいても、方向制御弁4で作業装置を上昇させる際における油圧シリンダ12の上昇速度をアンロード弁6による圧力補償の機能によって調整することができるものであるが、そのようにアンロード弁6を作用させるために、比較例に示した構造のものでは、別途高圧選択弁9を用いている。本発明では、アンロード弁6とパイロット油路37との配設構造を利用して、高圧選択弁9を省略することができるようにしている。
また、比較例に示した構造のものでは、方向制御弁4の中立位置Nでも稼動負荷が生じるものであるが、本発明では、このような不具合を回避できる。
〔別実施形態の1〕
上記の実施形態では、アンロード弁6の筒状スプール61の肉厚内部に連通路62を設けた構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図示はしないが、連通路62を筒状スプール61の外周面で軸線方向に沿った溝状に形成したり、逆に、筒状スプール61を内装する第三弁室60の内周面で軸線方向に沿った溝状に形成するなど、適宜の構造を採用することができる。要は、ポンプポートPから供給される圧油の圧力変動による筒状スプール61の位置変化にともなって、タンクポートTへ逃がす圧油の流量を調節できる構造であればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
上記の実施形態では、アンロード弁6の背圧室としての第三弁室60が、シリンダポートCからタンクポートTへの通油路35に連通している構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図示はしないが、方向制御弁4が下降位置Dに操作されたとき、ポンプポートPからの圧油を第三弁室60に導くようにするための別の油路を形成するなど、適宜の構造を採用することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
上記の実施形態では、方向制御弁4を電磁弁で構成して、その操作位置の切換を、ソレノイド43と復帰バネ44とによって行うように構成したものを示したが、この構造に限られるものではなく、例えば人為的に手動操作で切り換えられるようにするなど、任意の動作形態のものを選択することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明における作業機の油圧駆動装置は、実施形態で示した乗用型田植機の昇降装置に限らず、トラクタの作業機昇降装置や運搬車両に装備した昇降装置など、単動シリンダを用いる適宜の作業機における油圧駆動装置に適用することができる。
1 走行機体
3 制御弁ユニット
4 方向制御弁
5 チェック弁
6 アンロード弁
12 単動シリンダ
13 油圧ポンプ
14 作動油タンク
31 圧油供給路
32 圧油給排路
33 ドレン油路
34 通油路
35 通油路
36 通油路
37 パイロット油路
60 バイパス路
62 連通路
63 付勢バネ
T タンクポート
P ポンプポート
C シリンダポート
U 上昇位置
N 中立位置
D 下降位置

Claims (3)

  1. 走行機体に装備された作業装置を昇降操作する単動シリンダと、
    前記単動シリンダに対して圧油を供給する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプと前記単動シリンダとの間における圧油の給排を制御する制御弁ユニットと、を備えた作業機の油圧駆動装置において、
    前記制御弁ユニットに、前記油圧ポンプからの圧油供給路が接続されるポンプポートと、作動油タンクへのドレン油路が接続されるタンクポートと、前記単動シリンダに対する圧油給排路が接続されるシリンダポートと、が形成され、
    前記制御弁ユニットに、前記圧油の給排方向を切り換え制御する方向制御弁と、前記単動シリンダからの圧油の戻りを規制するチェック弁と、前記油圧ポンプから前記単動シリンダへ供給される圧油の圧力補償を行うアンロード弁と、が備えられ、
    前記方向制御弁は、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路を開く上昇位置と、前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路を開く下降位置と、前記ポンプポートから前記タンクポートへの通油路を開く中立位置と、に操作位置を切換可能に構成され、
    前記制御弁ユニットに、前記チェック弁の戻り規制を解除する側へ圧油を導入可能なパイロット油路が形成され、
    前記アンロード弁は、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路と前記パイロット油路とを接続可能なバイパス路に配設されていて、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路における圧力上昇に伴って前記バイパス路を開放するとともに、前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路の圧力降下に伴って前記バイパス路を閉塞可能に構成され、
    前記パイロット油路は、前記方向制御弁の上昇位置で前記タンクポートに連通し、前記方向制御弁の下降位置で前記ポンプポートに連通して前記チェック弁の戻り規制を解除する側へ圧油を導き、かつ前記方向制御弁の中立位置で前記タンクポート及び前記ポンプポートの双方に連通する位置、に設けられている作業機の油圧駆動装置。
  2. 前記アンロード弁のスプールに、圧油の流れ方向における上流側が前記ポンプポートから前記シリンダポートへの通油路に連通し、下流側が前記パイロット油路に連通可能な連通路が形成されている請求項1記載の作業機の油圧駆動装置。
  3. 前記アンロード弁の背圧室に圧力補償用の付勢バネが装填され、この背圧室が前記シリンダポートから前記タンクポートへの通油路に連通している請求項1又は2記載の作業機の油圧駆動装置。
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