JP2018009199A - 金属微粒子の分散溶液、及び焼結導電体 - Google Patents

金属微粒子の分散溶液、及び焼結導電体 Download PDF

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Abstract

【課題】経時的な粘度の低下などによる変化が少なく、粘度の保存安定性に優れる、金属微粒子(P)の分散溶液を提供する。【解決手段】平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、および界面活性剤(B)を、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)に分散させてなる金属微粒子(P)の分散溶液中、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)が、界面活性剤(B)によって表面修飾されてなる、金属微粒子の分散溶液。【選択図】なし

Description

本発明は、粘度の保存安定性に優れる金属微粒子の分散溶液、及び大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる焼結導電体に関する。
従来から、ナノメートルサイズ(1μm未満のサイズをいう。以下同じ。)の金属微粒子を含む分散溶液は、例えば、基板上に塗布し、焼結過程を経て焼結導電体を形成させる等して、その用途に応じて、プリント配線、および半導体の内部配線などの電子部品の導電性形成材料として広く利用されてきた。
また、ナノメートルサイズ(1μm未満のサイズをいう。以下同じ。)の金属微粒子を含む分散溶液は、例えば、電子部品の接合面に塗布し、当該塗布した接合面上に他の電子部品を積層配置し、焼結過程を経て電子部品同士を接合させる等して、その用途に応じて、電子部品間の導電性接合材料としても広く利用されてきた。
例えば、特許文献1には、特定の分子量を有する有機分散剤(O)で被覆された金属微粒子(P1)と、P1と粒径範囲の異なる金属微粒子(P2)と、有機分散媒(D)とを含み、P1とP2の配合割合(P1/P2)、およびPとDの配合割合(P/D)を特定した導電性ペーストが開示されている。
特開2015−11899号公報
しかしながら、特許文献1に開示された導電性ペーストは、焼結体の割れを抑制し、接合部において良好なシェア強度(剥離強度)が得られる一方で、焼結過程で有機分散媒(D)から分解生成された水分子(HO)が焼結膜内に残存し、焼結膜内に大きな空隙(ボイド)が発生すると考えられる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、経時的な粘度の低下などによる変化が少なく、粘度の保存安定性に優れる、金属微粒子(P)の分散溶液を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、上記金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる、焼結導電体を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液は、平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、および界面活性剤(B)を、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)に分散させてなる金属微粒子(P)の分散溶液中、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)が、界面活性剤(B)によって表面修飾されてなる。
また、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液において、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の原料となる金属が、銅、銀、金、白金、およびパラジウムの中から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
また、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液において、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、および1,2,6−ヘキサントリオールの中から選択されることが好ましい。
また、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液において、高分子分散剤(D)が、分子中に少なくとも1つのカルボニル基を有する化合物、又は分子中に少なくとも1つの窒素原子を有する化合物であることが好ましい。
また、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液において、高分子分散剤(D)が、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、デンプン、およびゼラチンの中から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
また、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液において、界面活性剤(B)が、糖アルコール脂肪酸エステル類の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明の第1の実施形態に係る金属微粒子の分散溶液において、界面活性剤(B)が、金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う際に、焼結膜を形成する加熱温度よりも低い融点を有し、界面活性剤(B)の融点が、50〜100℃の範囲にあることが好ましい。
本発明によれば、経時的な粘度の低下などによる変化が少なく、粘度の保存安定性に優れる、金属微粒子(P)の分散溶液を得ることができる。
また、本発明によれば、上記金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる、焼結導電体を得ることができる。
(1)金属微粒子(P)の分散溶液(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液は、平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、および界面活性剤(B)を、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)に分散させてなる。
第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液中、本発明で用いる界面活性剤(B)は、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)に表面修飾される。
(1−1)高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)
本発明において、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の原料となる金属は、特に限定されないが、銅、銀、金、白金、およびパラジウムの中から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明で用いる、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の原料となる金属の形態は、単体金属、合成金属(合金)、および金属化合物の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
単体金属としては、例えば、銅、銀、金、白金、およびパラジウムの中から選択されることが好ましい。
合成金属(合金)としては、例えば、銅、銀、金、白金、およびパラジウムの中から選択される少なくとも2種以上から構成されることが好ましい。
金属化合物としては、上記単体金属の酸化物、および上記合成金属(合金)の酸化物等であることが好ましい。
本発明において、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の平均一次粒子径は、5〜500nmの範囲にある。好ましくは10〜50nmの範囲にある。
上記金属微粒子(P)の平均一次粒子径が、上記範囲(5〜500nm)にある場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応において、金属微粒子(P)が触媒として作用し、加水分解反応の進行速度を向上させ、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結を促進させる効果が期待できる。
上記金属微粒子(P)の平均一次粒子径が、上記範囲未満(5nm未満)である場合には、金属微粒子(P)が酸化され易くなる他、凝集し易くなり、分散溶液中、均一分散され難く、粘度の保存安定性に劣るおそれがある。
一方、上記金属微粒子(P)の平均一次粒子径が、上記範囲を超える(500nmを超える)場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う焼結温度を上げなければならず、緻密性の高い均質な焼結膜を形成することができないおそれがある。
ここで「平均一次粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、観察可能な任意に選択した粒子の一次粒径をそれぞれ測定し、特定の粒径分布範囲にある粒子を対象として、それぞれの一次粒径の測定値の平均を算出したものをいう。
具体的には、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、観察可能な任意に選択した80個の金属微粒子(P)の一次粒径を測定した。
測定した金属微粒子(P)全体(80個)のうち、一次粒径が小さい方から順に数えて、金属微粒子(P)全体(80個)の5%に相当する金属微粒子(P)(4個)と、一次粒径が大きい方から順に数えて、金属微粒子(P)全体(80個)の5%に相当する金属微粒子(P)(4個)とを除き、残り金属微粒子(P)全体(80個)の90%に相当する金属微粒子(P)(72個)を対象とし、72個の金属微粒子(P)の一次粒径の測定値の平均を算出し、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の平均一次粒径とした。
本発明で用いる金属微粒子(P)の含有量は、金属微粒子(P)の分散溶液の全量100重量%に対して、20〜70重量%であることが好ましい。
上記金属微粒子(P)の含有量が、上記範囲にある場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布するのに適した粘度が得られ、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応において、金属微粒子(P)が触媒として作用し、加水分解反応の進行速度を向上させ、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結を促進させる効果が期待できる。
上記金属微粒子(P)の含有量が、上記範囲未満である場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布するのに適した粘度よりも低く、液だれし易いおそれがある他に、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、金属微粒子(P)が触媒として作用する効果が期待できないおそれがある。
一方、上記金属微粒子(P)の含有量が、上記範囲を超える場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布するのに適した粘度よりも高く、塗布する方法が制限されるおそれがある他に、金属微粒子(P)が触媒として作用する割合が高くなるため、有機溶媒(S)の分解が早く進行し、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)に達する前に有機溶媒(S)が枯渇してしまうおそれがある。
(1−2)高分子分散剤(D)
本発明で用いる高分子分散剤(D)は、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面を被覆して、金属微粒子(P)を形成することができるものであれば、特に限定されるものではない。
ここで「被覆」とは、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面の少なくとも一部を覆うことを指していい、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面の全体を覆うものであってもよい。
本発明で用いる高分子分散剤(D)の数平均分子量は、特に限定されないが、3,000〜5,000であることが好ましい。
上記高分子分散剤(D)の数平均分子量が、上記範囲未満である場合には、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面を好適に被覆させることができず、金属微粒子(P)と界面活性剤(B)との間で、分子間力が作用し難くなり、金属微粒子(P)の表面に界面活性剤(B)を好適に修飾させることができないおそれがある。
一方、上記高分子分散剤(D)の数平均分子量が、上記範囲を超える場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、焼結膜内に高分子分散剤(D)が残留し、電気抵抗を高める原因となるおそれがある。
本発明で用いる高分子分散剤(D)は、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面を好適に被覆させる観点から、分子中に少なくとも1つのカルボニル基を有する化合物、又は分子中に少なくとも1つの窒素原子を有する化合物であることが好ましい。
本発明で用いる高分子分散剤(D)としては、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面を好適に被覆させることができるものであれば、特に限定されないが、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、デンプン、およびゼラチン等が挙げられ、これらの中から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明で用いる、高分子分散剤(D)と高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)との重量比(D/P)は、特に限定されないが、0.2〜0.5の範囲にあることが好ましい。
上記高分子分散剤(D)と金属微粒子(P)との重量比(D/P)が、上記範囲未満である場合には、高分子分散剤(D)の割合が少な過ぎ、金属微粒子(P)の原料となる金属の表面を好適に被覆させることができず、金属微粒子(P)と界面活性剤(B)との間で、分子間力が作用し難くなり、金属微粒子(P)の表面に界面活性剤(B)を好適に修飾させることができないおそれがある。
一方、上記高分子分散剤(D)の含有量が、上記範囲を超える場合には、高分子分散剤(D)の割合が多過ぎ、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、焼結膜内に高分子分散剤(D)が残留し、電気抵抗を高める原因となるおそれがある。
本発明において、平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された表面を有する金属微粒子(P)を製造する方法は、特に限定されないが、液相還元法(電解法又は無電解法)を用いて製造することができる。
電解法による液相還元法としては、例えば、金属イオンを含む水溶液および高分子分散剤(D)を含む混合溶液を電解槽に入れ、電極(陽極:アノード、陰極:カソード)を配置し、アノードとカソード間で通電させることによってカソード付近に、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)が電析し、回収される。
これに対して、無電解法による液相還元法としては、例えば、還元剤を含む水溶液に、高分子分散剤(D)を添加して、攪拌溶解させ、金属イオンを含む水溶液を滴下し、金属微粒子の混合溶液を調製する。
なお、金属微粒子の混合溶液は、金属イオンを含む水溶液に、高分子分散剤(D)を添加して、攪拌溶解させ、還元剤を含む水溶液を加えて調製されてもよい。
ここで用いる還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン、ジメチルアミノボラン、およびトリメチルアミノボラン等が挙げられる。
また、ここで用いる金属イオンを形成する金属塩としては、例えば、塩化物、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、および酢酸塩等の金属塩が挙げられる。
次に、上記のように調製した金属微粒子の混合溶液に、凝集促進剤などの添加剤を添加し、攪拌し静置した後、沈殿した固形分を含む混合溶液を遠心分離機に供給することによって、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)が分離・回収される。
ここで用いる凝集促進剤としては、ハロゲン系炭化水素が好ましく用いられ、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、および四塩化炭素等の炭素原子数1の塩素系化合物;塩化エチル、1,1−ジクロルエタン、1,2−ジクロルエタン、1,1−ジクロルエチレン、1,2−ジクロルエチレン、トリクロルエチレン、四塩化アセチレン、およびエチレンクロロヒドリン等の炭素原子数2の塩素系化合物;1,2−ジクロルプロパン、および塩化アリル、等の炭素原子数3の塩素系化合物;クロロプレン等の炭素原子数4の塩素系化合物;クロルベンゼン、塩化ベンジル、o−ジクロルベンゼン、m−ジクロルベンゼン、p−ジクロルベンゼン、α−クロルナフタリン、およびβ−クロルナフタリン等の芳香族系塩素系化合物;ブロモホルム、およびブロムベンゾール等の臭素系化合物;等が挙げられる。
(1−3)有機溶媒(S)
本発明で用いる有機溶媒は、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)である。
上記二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)を用いることで、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、有機溶媒(S)が、ガス成分と水分子(HO)とに好適に分解される。
本発明で用いる有機溶媒は、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)であれば、特に限定されない。
二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、および1,6−ヘキサンジオール等が挙げられ、これらの中から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、三価アルコールとしては、例えば、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、および1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられ、これらの中から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明で用いる、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)は、特に限定されないが、30/70〜55/45の範囲にあることが好ましい。
上記金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)が、上記範囲未満である場合には、有機溶媒(S)の割合が多過ぎ、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布するのに適した粘度よりも低く、液だれし易いおそれがある他に、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、有機溶媒(S)が、ガス成分と水分子(HO)とに好適に分解されないおそれがある。
一方、上記金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)が、上記範囲を超える場合には、有機溶媒(S)の割合が少な過ぎ、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布するのに適した粘度よりも高く、塗布する方法が制限されるおそれがある他に、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)に達する前に有機溶媒(S)が枯渇してしまう(気化してしまう)おそれがある。
本発明で用いる、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)は、緻密性の高い均質な焼結膜を形成する観点から、金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う際に、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)よりも高い沸点を有するものが好ましく用いられる。
すなわち、本発明で用いる、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)は、沸点が、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)よりも高く、250℃以上の範囲にあるものが好ましく用いられる。
上記有機溶媒(S)の沸点が、上記範囲未満である場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)に達する前に有機溶媒(S)が気化して枯渇してしまうおそれがある。
本発明において、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、および界面活性剤(B)を分散溶媒中に分散させる方法は、特に限定されず、公知の手法に従い、例えば、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)および界面活性剤(B)を、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)に添加し、3本ロールミル、遠心混練、および超音波発生機(超音波ホモジナイザー)などの分散機を用いて分散処理を行うことで、均一分散させる。
(1−4)界面活性剤(B)
本発明で用いる界面活性剤(B)は、分散溶液中、高分子分散剤(D)に被覆された金属微粒子(P)に表面修飾する性質を有するものであれば、特に限定されるものではない。
ここで「表面修飾」とは、高分子分散剤(D)に被覆された金属微粒子(P)と界面活性剤(B)との間で、静電力に起因する分子間力が作用し、金属微粒子(P)の表面に、界面活性剤(B)が引き付けられて修飾される(覆われる)ことを指していう。
本発明においては、分散溶液中、高分子分散剤(D)に被覆された金属微粒子(P)の表面が、界面活性剤(B)により修飾される(覆われる)ため、撥水効果が付与され、水分子(HO)が高分子分散剤(D)に被覆された金属微粒子(P)の内部に滲み入る(吸湿される)のを抑制することができる。
このため、金属微粒子(P)の分散溶液は、分散溶液中、水分子(HO)が金属微粒子(P)の内部に滲み入り難いため(吸湿され難いため)、ある程度長期保存した後であっても(例えば、1か月間保存した後であっても)、経時的な粘度の低下などによる変化が少なく、粘度の保存安定性に優れる。
また、本発明において、金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成される焼結導電体は、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、分散溶液中の二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)が、ガス成分と水分子(HO)とに分解される。
このとき、有機溶媒(S)の分解により生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)とが反応し、加水分解が進行し、水分子(HO)がH(プロトン成分)とOH(水酸化物成分)とに分離し、これらはそれぞれの反応生成物に取り込まれるため、基板上に形成される焼結膜内に水分子(HO)が残存するのを抑制することができる。
このため、金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成される焼結導電体は、焼結過程で、有機溶媒(S)から分解生成される水分子(HO)が焼結膜内に残存し難いため、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる。
本発明で用いる界面活性剤(B)としては、高分子分散剤(D)に被覆された金属微粒子(P)の分散溶液中、金属微粒子(P)に表面修飾する性質を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、「糖アルコール脂肪酸エステル」が好ましく用いられる。
ここで「糖アルコール脂肪酸エステル」とは、「糖アルコール」と「脂肪酸」との脱水縮合反応により生成されるエステル化合物のことを指していう。
界面活性剤(B)として「糖アルコール脂肪酸エステル」を用いた場合、有機溶媒(S)の分解により生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)とが反応し、加水分解が進行し、水分子(HO)がH(プロトン成分)とOH(水酸化物成分)とに分離し、これらはそれぞれの反応生成物、すなわち「糖アルコール」および「脂肪酸」にそれぞれ取り込まれる。
有機溶媒(S)から分解生成する水分子(HO)と、界面活性剤(B)として用いた「糖アルコール脂肪酸エステル」とが加水分解反応することによって、「脂肪酸」が生成される。当該「脂肪酸」の生成は、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結を促進させる効果が期待できる。
「糖アルコール脂肪酸エステル」を構成する「糖アルコール」としては、特に限定されないが、炭素原子数C3〜C6の糖アルコールが好ましく用いられる。
「糖アルコール」の具体例としては、例えば、プロピレングリコール(炭素原子数:3,OH基:2)、グリセロール(炭素原子数:3,OH基:3)、エリスリトール(炭素原子数:4,OH基:4)、キシリトール(炭素原子数:5,OH基:5)、アラビトール(炭素原子数:5,OH基:5)、ソルビトール(炭素原子数:6,OH:6)、およびマンニトール(炭素原子数:6,OH基:6)等が代表的に挙げられる。
「糖アルコール脂肪酸エステル」を構成する「脂肪酸」としては、特に限定されないが、炭素原子数C10〜C22の飽和又は不飽和の脂肪酸が好ましく用いられる。
「脂肪酸」の具体例としては、例えば、カプリン酸(炭素原子数:10)、ラウリン酸(炭素原子数:12)、ミリスチン酸(炭素原子数:14)、パルミチン酸(炭素原子数:16)、オレイン酸(炭素原子数:18)、ステアリン酸(炭素原子数:18)、およびベヘン酸(炭素原子数:22)等が代表的に挙げられる。
本発明において、界面活性剤(B)として好ましく用いられる「糖アルコール脂肪酸エステル」としては、例えば、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノパルミテート、プロピレングリコールモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート、およびプロピレングリコールモノベヘネート等のプロピレングリコール脂肪酸エステル;グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレート、グリセリンモノステアレート、およびグリセリンモノベヘネート等のグリセリン脂肪酸エステル;ソルビタンラウレート、ソルビタンミリステート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンステアレート、ソルビタントリステアレート、およびソルビタントリベヘネート等のソルビタン脂肪酸エステル;等が代表的に挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる界面活性剤(B)の含有量は、金属微粒子(P)の分散溶液の全量100重量%に対して、1.0〜5.0重量%であることが好ましい。
上記界面活性剤(B)の含有量が、上記範囲にある場合には、分散溶液中、水分子(HO)が金属微粒子(P)の内部に滲み入り難いため(吸湿され難いため)、ある程度長期保存した後であっても経時的な粘度の低下などによる変化が少なく、粘度の保存安定性に優れる、金属微粒子(P)の分散溶液が得られる。
また、上記界面活性剤(B)の含有量が、上記範囲にある場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、有機溶媒(S)から分解生成される水分子(HO)が焼結膜内に残存し難いため、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる、焼結導電体が得られる。
上記界面活性剤(B)の含有量が、上記範囲未満である場合には、界面活性剤(B)の含有量が少な過ぎ、金属微粒子(P)と界面活性剤(B)との間で、分子間力が作用し難くなり、金属微粒子(P)の表面に界面活性剤(B)を好適に修飾させることができず、水分子(HO)が金属微粒子(P)の内部に滲み入り易いため(吸湿され易いため)、粘度の保存安定性に劣る、金属微粒子(P)の分散溶液しか得られないおそれがある。
また、上記界面活性剤(B)の含有量が、上記範囲未満である場合には、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結過程で、水分子(HO)が焼結膜内に残存し易く、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられず、電気抵抗が増大し導電性に劣る、焼結導電体しか得られないおそれがある。
一方、上記界面活性剤(B)の含有量が、上記範囲を超える場合には、界面活性剤(B)の含有量が多過ぎ、分散溶液中、水分子(HO)が金属微粒子(P)の内部に滲み入り難いものの(吸湿され難いものの)、その一方で、金属微粒子(P)の表面に修飾された(覆われた)界面活性剤(B)が、時間の経過とともに剥がれ易く、粘度の保存安定性に劣る、金属微粒子(P)の分散溶液しか得られないおそれがある。
また、上記界面活性剤(B)の含有量が、上記範囲を超える場合には、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結過程で、焼結膜内に水分子(HO)が残存するのを抑制することはできるものの、その一方で、焼結膜内に界面活性剤(B)が残留し、電気抵抗を高める原因となるおそれがある。
本発明で用いる界面活性剤(B)は、金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、有機溶媒(S)の分解により生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)とが反応し、加水分解を好適に進行させる観点から、水分子(HO)が分解生成する温度範囲において、界面活性剤(B)が溶融状態にあるものが好ましく用いられる。
すなわち、本発明で用いる界面活性剤(B)は、金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う際に、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)よりも低い融点を有するものが好ましく用いられる。
本発明で用いる界面活性剤(B)の融点は、50〜100℃の範囲にあることが好ましい。
上記界面活性剤(B)の融点が、上記範囲にある場合には、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結過程で、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応が好適に進行し、水分子(HO)が焼結膜内に残存し難く、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる焼結導電体が得られる。
本発明で用いる界面活性剤(B)の融点が、上記範囲未満である場合には、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応が好適に進行し難く、水分子(HO)が焼結膜内に残存し易いおそれがある。
一方、本発明で用いる界面活性剤(B)の融点が、上記範囲を超える場合には、分解生成される水分子(HO)が気化され易い環境におかれるため、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応が好適に進行し難くなるおそれがある。
本発明で用いる界面活性剤(B)の沸点は、100℃以下の範囲にあることが好ましく、30〜70℃の範囲にあることがより好ましい。
上記界面活性剤(B)の沸点が、上記範囲にある場合には、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結過程で、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応が好適に進行し、水分子(HO)が焼結膜内に残存し難く、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる焼結導電体が得られる。
本発明で用いる界面活性剤(B)の沸点が、上記範囲を超える場合には、分解生成される水分子(HO)が気化され易い環境におかれるため、分解生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解反応が好適に進行し難くなるおそれがある。
(1−5)その他の添加剤
上述したように、第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液は、平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、および界面活性剤(B)を、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)に分散させてなる。
第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液は、平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、界面活性剤(B)、および二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)を必須の配合成分とする分散溶液であるが、用途に応じて、適宜その他の添加剤を配合させてもよい。
その他の添加剤としては、例えば、流動性向上剤、分散安定化剤、増粘剤、粘度調整剤、チクソトロピー調整剤、および消泡剤等が代表的に挙げられる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(2)焼結導電体(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る焼結導電体は、上述した第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、大気雰囲気中又は不活性ガス雰囲気中、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)は、緻密性の高い均質な焼結膜を形成する観点から、200〜270℃の温度範囲にあることが好ましい。
上記焼結膜を形成する加熱温度(焼結温度)が、上記範囲未満である場合には、焼結温度が低過ぎ、金属微粒子(P)の分散溶液の焼結を好ましく進行させることができず、緻密性の高い均質な焼結膜が形成されず、電気抵抗が増大し導電性に劣る、焼結導電体しか得られないおそれがある。
上述した第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液を用いれば、焼結膜を形成する焼結条件を、無加圧又は低加圧としたとしても、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れる焼結導電体が得られる。
ここで「無加圧」とは、全く加圧をかけないことを指していい、「低加圧」とは、加圧力を最大でも1MPaとしたものである。
上述した第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液によれば、焼結条件を、無加圧又は低加圧としたとしても、緻密性の高い均質な焼結膜を形成することができるが、必要に応じて適宜加圧してもよい。
例えば、水分子(HO)が焼結膜内に残存し、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生してしまった場合、適宜加圧を行うことで焼結膜に生じた不具合を改善することができることもある。
金属微粒子(P)の分散溶液を、基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う前に、予め、加熱処理等による乾燥を行うことが、緻密性の高い均質な焼結膜を形成する観点から望ましい。
上記加熱処理等による乾燥条件は、使用する有機溶媒(S)にもよるが、望ましくは100〜200℃の温度で15〜30分間の乾燥条件を挙げることができる。
金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、スキージ法、スクリーン印刷、マスク印刷、インクジェット印刷、ディスペンサ印刷、スプレーコート、バーコート、ナイフコート、およびスピンコート等が挙げられる。
金属微粒子(P)の分散溶液を塗布する基板の種類は、特に限定されないが、例えば、ガラス基板、セラミック基板、銅基板、およびポリイミド基板等が挙げられる。
(3)導電接続部材(その他の実施形態)
その他の実施形態に係る導電接続部材は、上述した第1の実施形態に係る金属微粒子(P)の分散溶液を、電子部品における半導体素子、回路基板の電極端子、及び導電性基板のいずれかの一の接合面に塗布した後、当該塗布した一の接合面上に、更に接続する別の半導体素子、電極端子、及び導電性基板のいずれかの他の接合面を積層配置し、加熱処理又は加圧処理により上記一の接合面と上記他の接合面とを焼結して導電接続部材を形成するものである。
導電接続部材としては、半導体素子と導電性基板間を接合するための導電性ダイボンド部等が挙げられるがこれらに限定されない。
導電性ダイボンド部は、通常、金属微粒子(P)の分散溶液を電子部品における回路基板の接合面に載せ(塗布、印刷等も含まれる)、当該銅微粒子集合体の分散溶液上に更に接続する他方の電極端子の接合面を積層配置した後、加熱処理又は加圧処理により上記一の接合面と上記他の接合面とを焼結して形成される。
加圧下の加熱処理は、両電極端子間、又は電極端子と基板間の加圧により導電接続部材前躯体と両電極端子接合面、又は電極端子と導電性基板間との接合を確実にするか、又は導電接続部材前躯体に適切な変形を生じさせて電極端子接合面との確実な接合を行うことができるとともに、導電接続部材前躯体と電極端子接合面との接合面積が大きくなり、接合信頼性を一層向上することができる。
また、半導体素子と導電接続部材前躯体間を加圧型ヒートツ−ル等を用いて加圧下で焼結を行うと、接合部での焼結性が向上してより良好な接合部が得られる。上記両電極端子間、又は電極端子と基板間の加圧は、0.5〜15MPaが好ましい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例及び比較例において行った試験方法は、以下のとおりである。
(1)金属微粒子(P)の評価(平均一次粒子径)
走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、観察可能な任意に選択した80個の金属微粒子(P)の一次粒径を測定した。
測定した金属微粒子(P)全体(80個)のうち、一次粒径が小さい方から順に数えて、金属微粒子(P)全体(80個)の5%に相当する金属微粒子(P)(4個)と、一次粒径が大きい方から順に数えて、金属微粒子(P)全体(80個)の5%に相当する金属微粒子(P)(4個)とを除き、残り金属微粒子(P)全体(80個)の90%に相当する金属微粒子(P)(72個)を対象とし、72個の金属微粒子(P)の一次粒径の測定値の平均を算出し、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の平均一次粒子径とした。
(2)金属微粒子(P)の分散溶液の評価(保存安定性)
金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において得られた、金属微粒子(P)の分散溶液に対し、回転式せん断粘度計(英弘精機社製、製品名;回転粘度計(ブルックフィールド))を用い、25℃、せん断速度4.0S−1の条件下で、保存前の粘度の測定をした。
一方、金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において得られた、金属微粒子(P)の分散溶液を、ガラス製のサンプル瓶に入れ、密栓をして室温で1か月間保存し、上記保存前の粘度測定と同様の条件下で、保存後の粘度の測定をした。
保存前と保存後の粘度測定の結果をそれぞれ比較し、粘度の変化量を以下のように評価した。
A:粘度の変化量が、±10Pa・s未満のもの
B:粘度の変化量が、±10Pa・s以上、且つ、±30Pa・s以上未満のもの
C:粘度の変化量が、±30Pa・s以上のもの
(3)焼結膜の評価
(3−1)ボイドの含有率(%)
金属微粒子(P)の分散溶液の焼結工程において得られた、ガラス基板上に形成された焼結膜に対し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、500倍率で観察した。
焼結膜に発生した空隙の大きさを、画像処理ソフトで2値化し、所定の単位面積当たり50%以上の空隙を有する部分をボイドとし、焼結膜に発生したボイドの含有率(%)を算出した。
(3−2)電気抵抗率(Ω・cm)
金属微粒子(P)の分散溶液の焼結工程において得られた、ガラス基板上に形成された焼結膜に対し、抵抗率計(三菱化学社製、製品名;ロレスターGP)を用い、直流四端子法で、焼結膜の電気抵抗率(Ω・cm)を測定した。
(4)接合部の評価(ダイシェア強度)
金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において得られた、金属微粒子(P)の分散溶液を、ガラス基板(基板サイズ;15mm×15mm)の接合面に塗布した後、当該塗布した接合面上にシリコンチップの接合面を積層配置した。
続いて、窒素ガス雰囲気中、250℃の温度で5分間、無加圧下で、加熱処理による焼結を行い、ガラス基板とシリコンチップとを接合させ、室温まで炉冷し、ダイシェア強度測定用のサンプルを作製した。
上記作製したサンプルに対して、ダイシェア強度測定機(テイジ・ジャパン(株)社製、製品名;万能型ボンドテスター、型式;シリーズ4000)を用い、米国MIL‐STD‐883に準拠し、25℃の条件下で、ガラス基板とシリコンチップとの接合部のダイシェア強度(剥離強度)を測定した。
(実施例1)
(金属微粒子(P)の分離・回収工程)
金属微粒子(P)の原料として酢酸第二銅((CHCOO)Cu・1HO)0.2gを蒸留水10mlに溶解させ、酢酸第二銅水溶液10mlを調製した。
一方、金属イオン還元剤として水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)を、濃度が5.0mol/lとなるように蒸留水に混合し、水素化ホウ素ナトリウム水溶液100mlを調製した。
次に、上記調製した水素化ホウ素ナトリウム水溶液100mlに、高分子分散剤(D)としてポリビニルピロリドン(PVP、数平均分子量;約3,500)0.1g(金属微粒子(P)の全量に対して0.5重量%)を添加して攪拌溶解させ、続いて、窒素ガス雰囲気中で、上記調製した酢酸第二銅水溶液10mlを滴下し、金属微粒子の混合溶液を調製した。
次に、上記調製した金属微粒子の混合溶液に、凝集促進剤としてクロロホルム(CHCl)5mlを添加して数分間攪拌し、更に数分間静置した後、沈殿した固形分を含む混合溶液を遠心分離機に供給し、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)を分離、回収した。
ここで、上記分離・回収した金属微粒子(P)の一部を採取し、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の一次粒径を測定し、平均一次粒子径を算出したところ12nmであった。
(金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程)
上記金属微粒子(P)の分離・回収工程で回収された、金属微粒子(P)55重量%(金属微粒子の分散溶液の全量に対する含有量)、および界面活性剤(B)としてグリセリンモノカプリレート(融点;31℃)1重量%(金属微粒子の分散溶液の全量に対する含有量)を、三価アルコールからなる有機溶媒(S)としてグリセロール(示性式;C(OH),沸点;290℃)44重量%(金属微粒子の分散溶液の全量対する含有量)に添加して、超音波発生機(超音波ホモジナイザー)による分散処理を30分間行い、金属微粒子の分散溶液を得た。
(金属微粒子(P)の分散溶液の塗布・焼結工程)
上記得られた金属微粒子(P)の分散溶液を、スキージ法でガラス基板(基板サイズ;15mm×15mm)上に塗布した(塗布サイズ;10mm×10mm)。
窒素ガス雰囲気中、250℃の温度で5分間、無加圧下で、加熱処理による焼結を行い、室温まで炉冷し、ガラス基板上に焼結膜が形成された実施例1の焼結導電体を得た。
(実施例2)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの銅微粒子(P)から平均一次粒径が15nmの金属微粒子(P)に変更し、当該金属微粒子(P)の含有量を55重量%から69重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の種類を三価アルコールのグリセロールから二価アルコールのエチレングリコール(示性式;C(OH),沸点;197.3℃)に変更し、当該有機溶媒(S)の含有量を44重量%から30重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例3)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が15nmの金属微粒子(P)に変更し、当該金属微粒子(P)の含有量を55重量%から21重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の含有量を44重量%から78重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例4)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が18nmの金属微粒子(P)に変更し、当該金属微粒子(P)の含有量を55重量%から50重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の種類を三価アルコールのグリセロールから二価アルコールのジエチレングリコール(示性式;O(CHCHOH),沸点;244.3℃)に変更し、当該有機溶媒(S)の含有量を44重量%から49重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例5)
実施例4の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の種類を二価アルコールのジエチレングリコールから三価アルコールのグリセロールに変更し、界面活性剤(B)の種類をグリセリンカプリレートからソルビタンステアレート(融点;53℃)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例6)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が15nmの金属微粒子(P)に変更し、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液の塗布・焼結工程において、焼結過程の加圧条件を、無加圧下から1MPaの加圧下に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例7)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が15nmの金属微粒子(P)に変更し、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液の塗布・焼結工程において、焼結過程の加圧条件を、無加圧下から25MPaの加圧下に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例8)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、金属微粒子(P)の含有量を55重量%から50重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の含有量を44重量%から49.9重量%に変更し、界面活性剤(B)の含有量を1重量%から0.1重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例9)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、銅微粒子(P)の含有量を55重量%から50重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の含有量を44重量%から49.5重量%に変更し、界面活性剤(B)の含有量を1重量%から0.5重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例10)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が13nmの金属微粒子(P)に変更し、当該金属微粒子(P)の含有量を55重量%から50重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の含有量を44重量%から30重量%に変更し、界面活性剤(B)の含有量を1重量%から20重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(実施例11)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が18nmの金属微粒子(P)に変更し、当該金属微粒子(P)の含有量を55重量%から49重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の種類と含有量を三価アルコールのグリセロール44重量%から三価アルコールのグリセロール20重量%と二価アルコールのジエチレングリコール30重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(比較例1)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、金属微粒子(P)の含有量を55重量%から50重量%に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の含有量を44重量%から50重量%に変更し、界面活性剤(B)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(比較例2)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、平均一次粒径が12nmの金属微粒子(P)から平均一次粒径が5μmの金属微粒子(P)に変更し、更に、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、有機溶媒(S)の含有量を44重量%から43重量%に変更し、界面活性剤(B)の含有量を1重量%から2重量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして焼結導電体を得た。
(結果)
表1には、各実施例および各比較例において行われた、(1)金属微粒子(P)の評価結果(平均一次粒子径)、(2)金属微粒子(P)の分散溶液の評価結果(保存安定性)、(3)焼結膜の評価結果((3−1)ボイドの含有率,(3−2)電気抵抗率)、および(4)接合部の評価結果(ダイシェア強度)を示す。
Figure 2018009199
(結果のまとめ)
表1に記載されている評価結果から、以下のことが分かる。
比較例1の金属微粒子(P)の分散溶液では、界面活性剤(B)を添加しなかったことに起因し、以下のことが示された。
比較例1で得られた金属微粒子(P)の分散溶液は、経時的な粘度の低下による変化が大きく、粘度の保存安定性に劣ることが分かった。
また、比較例1で得られた焼結導電体は、焼結過程で、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に多く発生し、電気抵抗率が高く導電性に劣ることが分かった。
更に、比較例1の金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成された接合部は、ダイシェア強度が低いことが分かった。
比較例2の金属微粒子(P)の分散溶液では、本発明で規定する平均一次粒子径の範囲を超える金属微粒子(P)を用いたことに起因し、以下のことが示された。
比較例2で得られた金属微粒子(P)の分散溶液は、経時的な粘度の低下による変化が大きく、粘度の保存安定性に劣ることが分かった。
また、比較例2で得られた焼結導電体は、金属微粒子(P)が触媒として作用せず、焼結過程で、有機溶媒(S)の分解により生成される水分子(HO)と、界面活性剤(B)との加水分解の反応が好適に進行することができず、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に多く発生し、電気抵抗率が高く導電性に劣ることが分かった。
更に、比較例2の金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成された接合部は、ダイシェア強度が低いことが分かった。
これに対して、実施例1〜11の金属微粒子(P)の分散溶液では、本発明で規定する平均一次粒子径の範囲の金属微粒子(P)を用い、本発明で規定する金属微粒子(P)に表面修飾する界面活性剤(B)を用い、本発明で規定する二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)を用いたことに起因し、以下のことが示された。
実施例1〜7で得られた金属微粒子(P)の分散溶液は、経時的な粘度の低下による変化が少なく、粘度の保存安定性に優れることが分かった。
更に、実施例1〜7の金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成された接合部は、ダイシェア強度が高いことが分かった。
これらの中でも、実施例1〜5の焼結導電体は、焼結の加圧条件を無加圧としたとしても、焼結過程で、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れることが分かった。
実施例6の焼結導電体は、焼結の加圧条件を1MPaとして得られたものであるが、実施例1の焼結導電体と同程度に、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少なく導電性に優れることが分かった。
実施例7の焼結導電体は、焼結の加圧条件を25MPaとして得られたものであったため、実施例1〜6よりも大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が更に抑えられ、電気抵抗がより少なく導電性に優れることが分かった。
また、実施例7の金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成された接合部は、実施例1〜6よりもダイシェア強度が高いことが分かった。
実施例8、9で得られた金属微粒子(P)の分散溶液は、界面活性剤(B)の含有量が少なかったため、経時的な粘度の低下による変化がみられた。また、実施例8、9の焼結導電体は、実施例1〜7よりも大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が増し、電気抵抗が高くなる傾向がみられた。
更に、実施例8、9の金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成された接合部は、実施例1〜7よりもダイシェア強度が低くなる傾向がみられた。
実施例10で得られた金属微粒子(P)の分散溶液は、界面活性剤(B)の含有量が多かったため、経時的な粘度の低下による変化がみられた。また、実施例10の焼結導電体は、実施例8、9よりも大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度は少なくなる傾向がみられ、電気抵抗は高くなる傾向がみられた。
更に、実施例10の金属微粒子(P)の分散溶液を用いて形成された接合部は、実施例8、9よりもダイシェア強度が低くなる傾向がみられた。
実施例11の金属微粒子(P)の分散溶液では、二価アルコール及び三価アルコール両方からなる有機溶媒(S)を用いたことに起因し、以下のことが示された。
実施例11で得られた金属微粒子(P)の分散溶液は、経時的な粘度の低下による変化が少ないことが分かった。
また、実施例2で得られた焼結導電体は、焼結過程で、大きな空隙(ボイド)が焼結膜内に発生する頻度が抑えられ、電気抵抗が少ないことが分かった。

Claims (7)

  1. 平均一次粒子径が5〜500nmの範囲にある、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)、および界面活性剤(B)を、二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)に分散させてなる金属微粒子(P)の分散溶液中、
    前記高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)が、前記界面活性剤(B)によって表面修飾されてなる、金属微粒子の分散溶液。
  2. 前記高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P)の原料となる金属が、銅、銀、金、白金、およびパラジウムの中から選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の金属微粒子の分散溶液。
  3. 前記二価アルコール及び/又は三価アルコールからなる有機溶媒(S)が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、および1,2,6−ヘキサントリオールの中から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属微粒子の分散溶液。
  4. 前記高分子分散剤(D)が、分子中に少なくとも1つのカルボニル基を有する化合物、又は分子中に少なくとも1つの窒素原子を有する化合物であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の金属微粒子の分散溶液。
  5. 前記高分子分散剤(D)が、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、デンプン、およびゼラチンの中から選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の金属微粒子の分散溶液。
  6. 前記界面活性剤(B)が、糖アルコール脂肪酸エステル類の群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の金属微粒子の分散溶液。
  7. 前記界面活性剤(B)が、前記金属微粒子(P)の分散溶液を基板上に塗布し、加熱処理による焼結を行う際に、焼結膜を形成する加熱温度よりも低い融点を有し、
    前記界面活性剤(B)の融点が、50〜100℃の範囲にあることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の金属微粒子の分散溶液。
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