JP2018009102A - インプリント成型用光硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含むインプリント成型用光硬化性樹脂組成物であって、
前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)とを含み、
前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、
前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーを含まない、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
(2)インプリント成型用光硬化性樹脂組成物の、溶剤を含まない場合の粘度が100〜5000mPa・sである、(1)のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
(3)成分A1と成分A2の合計中、成分A1が20〜100重量%である、(1)又は(2)のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
(4)更に、シランカップリング剤を含む、(1)〜(3)いずれかのインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方の意味を有する。
「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少なくとも一方の意味を有する。
インプリント成型用光硬化性樹脂組成物(以下、単に「光硬化性樹脂組成物」又は「組成物」ともいう)は、ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含み、前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)とを含み、前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーを含まない。
成分Aは、ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマーである。ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマーは、ラジカル重合反応性の官能基を有する。ラジカル重合反応性の官能基は、不飽和二重結合含有基であれば特に限定されないが、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)又は(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
成分A1は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーである。成分A1は、インプリント成型硬化体を製造する過程において、基材密着性及び型剥離性を付与する成分であり、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りを抑える成分である。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、脂肪族系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系又はこれらの組合せのポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。これらは、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応しているオリゴマーである。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、エポキシ樹脂中の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応しているオリゴマー、すなわち、樹脂中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーを含んでいてもよい。ここで、エポキシ樹脂として、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂及びその他のエポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、芳香族エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
成分A1は、アクリル当量(重量平均分子量と(メタ)アクリロイル基の数との商)が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有する。アクリル当量が3,000以上であると、離型性が著しく劣る。成分A1のアクリル当量は1,000未満であるのが好ましく、200〜900であるのがより好ましく、300〜800であるのが特に好ましい。重量平均分子量は、前記のアクリル当量を満足する限り特に制限されないが、100〜100,000であるのが好ましく、500〜10,000であるのが特に好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した重量平均分子量である。また、(メタ)アクリロイル基の数が、5超であると、得られるインプリント成型硬化体の透明性が劣っており、かつ、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りが顕著である。(メタ)アクリロイル基の数は、2〜4が好ましく、2〜3が特に好ましい。成分A1が2種以上存在する場合、アクリル当量及び(メタ)アクリロイル基の数は平均値として算出されてもよい。
成分A2は、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマーである。成分A2は、基材密着性を付与する成分である。また成分A2は、各成分の相溶化に寄与する成分でもある。環構造は、脂肪族の環構造及び芳香族の環構造が挙げられる。よって、成分A2は、脂環式(メタ)アクリレートモノマー及び芳香族(メタ)アクリレートモノマーからなる群より選択される1以上が好ましい。
組成物は、成分A1及び成分A2以外のA成分(以下、「成分A3」ともいう)を含むことができる。成分A3として、成分A1以外のラジカル重合反応性の官能基を有するオリゴマー、成分A2以外のラジカル重合反応性の官能基を有するモノマー等が挙げられる。なお、組成物は、A成分が、成分A1及び成分A2のみからなるものであってもよい。
成分A1以外のラジカル重合反応性基を有するオリゴマーは、成分A1以外の(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。このような成分A3としてのオリゴマーは、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー等のアクリレートオリゴマーが挙げられる。これらは、1種でも、2種以上の組合せもよい。
成分A2以外のラジカル重合反応性基を有するモノマーは、成分A2以外の(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。このような成分A3としてのモノマーは、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートとも呼ばれる。)、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート及びトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH(エピクロルヒドリン)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセロールトリ(メタ)アクリレート(EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレートとも呼ばれる。)、PO(プロピレンオキシド)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、1種でも、2種以上の組合せもよい。
光ラジカル重合開始剤は、光の照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない。光ラジカル重合開始剤は、ベンゾフェノン、ジアセチル、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン及び4−N,N’−ジメチルアセトフェノン類等のカルボニル基系光重合開始剤;ジフェニルジスルフィド及びジベンジルジスルフィド等のスルフィド系光重合開始剤;ベンゾキノン及びアントラキノン等のキノン系光重合開始剤;アゾビスイソブチロニトリル及び2,2’−アゾビスプロパン等のアゾ系光重合開始剤などの紫外光開始剤、並びに、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドなどの可視光開始剤が挙げられる。
成分Bは、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、シランカップリング剤、界面活性剤、重合禁止剤、光増感剤、酸化防止剤及び溶剤からなる群より選択される1以上の添加剤(以下、「成分C」ともいう。)等を更に含むことができる。成分Cは、金属に対する密着性が向上する観点から、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤は、加水分解性基(例えば、アルコキシ基等)を含有するシラン化合物であれば特に限定されず、ラジカル重合反応性の官能基を有するシランカップリング剤及びその他のシランカップリング剤が挙げられる。
<粘度>
組成物は、溶剤を含まない場合の粘度が、100〜5,000mPa・sであるのが好ましい。溶剤を含まない組成物の粘度が、前記した好ましい範囲であれば、特にロールtoロール方式の場合において、組成物の各成分が基材から流れ出て、装置を汚染してしまうという不具合を低減することができる。溶剤を含まない組成物の粘度は、100〜3,000mPa・sであるのがより好ましく、300〜2,000mPa・sであるのが特に好ましい。粘度は、粘度計(RE105U:東機産業(株)製)を用い、大気圧下、25℃で、適切なコーンプレートと回転速度を選定して測定した値である。
成分A中、成分A1及び成分A2の合計は、基材密着性と型剥離性を両立させる観点から、20〜100重量%であるのが好ましく、50〜100重量%であるのがより好ましく、90重量%〜100重量%が更に好ましく、100重量%が特に好ましい。残余は、成分A3である。
インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、成分A、成分B及び任意成分である成分Cを混合する工程含む製造方法により得られる。
インプリント成型硬化体の製造方法は、特に限定されないが、特開2012−214716号公報に記載された方法が挙げられる。具体的には、インプリント成型硬化体の製造方法は、下記工程(1)〜(4):
(1)前記したインプリント成型用光硬化性樹脂組成物を基材に塗布する工程、
(2)前記基材上に塗布されたインプリント成型用光硬化性樹脂組成物に、微細凹凸パターンを有するスタンパを圧接する工程、
(3)工程(2)の後、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を光硬化させてインプリント成型硬化体を得る工程、及び、
(4)前記インプリント成型硬化体を前記スタンパから剥離する工程を含む。
工程(1)は、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を基材に塗布する工程である。工程(1)により、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物層を有する基材が得られる。工程(1)で形成される、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物層は、工程(2)においてパターン受容体となる。
工程(2)は、工程(1)で得られた基材上に塗布されたインプリント成型用光硬化性樹脂組成物に、微細凹凸パターンを有するスタンパを圧接する工程である。具体的には、工程(1)で得られた基材上のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物層に金型を圧接し、金型パターンを転写する加工を行う。工程(2)により、基材上に、組成物からなる硬化前の微細凹凸パターンが形成される。
工程(3)は、工程(2)の後、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を光硬化させてインプリント成型硬化体を得る工程である。
工程(4)は、前記インプリント成型硬化体をスタンパから剥離する工程である。工程(4)により、インプリント成型硬化体の製造方法によるインプリント成型硬化体が得られる。
インプリント成型硬化体の製造方法は、工程(1)〜工程(4)を、それぞれ単独で又は組み合わせで、複数行うことにより、積層化や多重パターニングもできる。また、インプリント成型硬化体の製造方法は、通常の熱インプリントと組み合わせて用いることもできる。インプリント成型硬化体の製造方法は、更に、インプリント成型硬化体上に金属膜を形成する工程を含んでいてもよい。
組成物の硬化物は、組成物をインプリント成型して得られる硬化物である。組成物の硬化物を電子機器に組み込むことによって、組成物の硬化物を備える電子機器を得ることができる。
(1)離型性
幅30μm高さ0.9μmの図1に示すようなパターンのある銅製金型(φ12cm、厚み3cm)に、表1の成分A及びBからなる実施例の組成物又は比較の組成物それぞれ0.1gを塗布し、その上に、3cm角の易接着PET(ポリエステル)フィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)を貼り合せ、UV照射して前記組成物が硬化してインプリント成型硬化体となった後、易接着PETフィルムを指でつまんで0.5〜1.0秒の間に剥がして、銅製金型からの剥がれやすさを確認した。
なお、UV照射の条件は、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製 M06−L31)にて1500mJ/cm2である。
易接着PETフィルムは破壊せずインプリント成型硬化体と一体となって手応えなく剥がれ、インプリント成型硬化体は金型に残らない ◎
易接着PETフィルムは破壊せずインプリント成型硬化体と一体となって剥がれるが、若干の手応えあり、インプリント成型硬化体が金型に残ることはない ○
易接着PETフィルムは破壊せずインプリント成型硬化体と一体となって剥がれるが、剥がれにくく、成型硬化体の一部が金型に残ることもある ×
3cm角の易接着PETフィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)(以下、易接着PETフィルム1ともいう)に表1の成分A及びBからなる実施例の組成物0.1g又は比較の組成物0.1gを易接着PETフィルム全面に塗布してから、易接着PETフィルム1と同じ大きさと厚みの別の上記易接着PETフィルム(以下、易接着PETフィルム2ともいう)を貼り合せ、UV照射して前記組成物が硬化して本発明のインプリント成型硬化体又は比較のインプリント成型硬化体となった後、易接着PETフィルム2を手で0.5〜1.0秒の間に剥がした。
なお、UV照射の条件は、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製 M06−L31)にて1500mJ/cm2である。
易接着PETフィルム2が破れるか又は切れた ○
易接着PETフィルム2の破れ又は切れはなかったが、易接着PETフィルム2の表面の一部が剥がれて易接着PETフィルム1上のインプリント成型硬化体に付着して残った △
易接着PETフィルム2の破れ又は切れはなく、かつ、易接着PETフィルム2の表面が易接着PETフィルム1上のインプリント成型硬化体に付着して残ることもなかった ×
粘度は、粘度計(RE105U:東機産業(株)製)を用い、大気圧下、25℃で、適切なコーンプレートと回転速度を選定して、液状の光硬化性樹脂組成物の粘度を測定した。なお、実施例及び比較例はいずれも溶剤を含まない組成物であった。
幅2cm長さ2cm、厚さ5mmになるようにPETフィルム(パナック社製、品名ルミラー100T60、厚さ100μm)で組成物を挟み込み、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製ECS−301)にて3,000mJ/cm2の光を照射して組成物を硬化させた。その後、PETフィルムから剥がした組成物を目視で観察した。
白濁がない ○
白濁している ×
幅1cm長さ6cm、厚さ0.1mmになるように易接着PETフィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)とPETフィルム(パナック社製、品名ルミラー100T60、厚さ100μm)で組成物を挟み込み、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製ECS−301)にて1500mJ/cm2の光を照射して組成物を硬化させた。その後、PETフィルムを剥がしてから、硬化した組成物が付着した易接着PETフィルムの両端の反り量の合計を測定した。両端の反り量の合計は、図2のa+bとして算出した。
a+bが3cm以下である ○
a+bが3cm超である ×
幅30μm高さ0.9μmの図1に示すようなパターンのある銅製金型(φ12cm、厚み3cm)に、実施例の組成物又は比較の組成物それぞれ0.1gを塗布し、その上に、3cm角の易接着PET(ポリエステル)フィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)を貼り合せ、UV照射して前記組成物が硬化してインプリント成型硬化体となったものを試験片とした。なお、UV照射の条件は、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製 M06−L31)にて1500mJ/cm2である。試験片上に電子線過熱方式を利用した真空蒸着機(アルバック社製EX−200)によりアルミニウムを12nmの厚さにて成膜した。
JIS−K5400による100マスクロスカット試験によってアルミニウムがその下のインプリント成型硬化体から剥がれるか剥がれないかを確認した。
1マスも剥離しない場合を○
1マスでも剥離した場合を×
と判断した。
成分A1、A2、A3及びBとして、以下の化合物を使用した。
<成分A1:(メタ)アクリロイル基を3ないし5有する、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー>
成分A1:UV−7550B(日本合成化学社製、3官能ウレタンアクリレート、アクリル当量800)
成分A1:UV−7650B(日本合成化学社製、4〜5官能ウレタンアクリレート、アクリル当量460〜575。なお、表1では、(メタ)アクリロイル基の数を4.5として計算したアクリル当量を示した。)
成分A1:UN−9000PEP(根上化学社製、2官能ウレタンアクリレート、アクリル当量2,500)
成分A1:EB3700(ダイセルオルネクス社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、アクリル当量250)
<成分A2:環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー>
成分A2:A−BZ(新中村化学社製、ベンジルアクリレート)
成分A2:FA−511AS(日立化成社製、ジシクロペンテニルアクリレート)
成分A2:A−LEN−10(新中村化学社製、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート)
<成分A3:成分A1及びA2以外のラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー>
成分A3:UV−7630B(日本合成化学社製、6官能ウレタンアクリレート、アクリル当量367)
成分A3:UV−7605B(日本合成化学社製、6官能ウレタンアクリレート、アクリル当量183)
成分A3:UN−9200A(根上化学社製、2官能ウレタンアクリレート、アクリル当量7,500)
成分A3:4HBA(大阪有機化学社製、4−ヒドロキシブチルアクリレート)
成分A3:SR395(サートマー社製、イソデシルアクリレート)
<成分B:光ラジカル重合開始剤>
成分B:I−184(BASF社製、Irgacure−184、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
成分B:I−819(BASF社製、IrgacureI−819、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)
<成分C:その他の成分>
成分C:シランカップリング剤:KBM503(信越化学社製、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシシラン)
成分A1として、UV−7550Bの60重量部、成分A2として、FA−511ASの40重量部、及び、成分Bとして、I−184の3重量部とI−819の0.5重量部とを、成分A1及び成分Bの合計が0.1kgである量で、手動にて撹拌した後自転・公転ミキサーあわとり錬太郎(THINKY社製、品番ARV−200)に投入し、1800rpm、室温25℃で3分間混錬して排出したものを実施例1のインプリント用光硬化性樹脂組成物とした。
成分A、成分B及び成分Cを表1に記載される重量部にて、成分A、成分B及び成分Cの合計で0.1kgを、実施例1と同じ条件で混錬して排出したものをそれぞれの例のインプリント用光硬化性樹脂組成物とした。
比較例3及び4は、6官能以上のアクリレートオリゴマーと2官能のアクリレートオリゴマーを併用しているため、透明性が劣っていた。また、比較例4は、6官能以上のアクリレートオリゴマーの含有量が大きいと考えられるため、組成物の硬化物が付着した基材の反りの発生が顕著であった。
比較例5は、A1のアクリル当量が3,000を超えるため、型剥離性が著しく劣っていた。
比較例6〜8は、A2を含まないため、接着性が著しく劣っていたか、相分離してしまい、組成物が得られなかった。
Claims (4)
- ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含むインプリント成型用光硬化性樹脂組成物であって、
前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)を含み、
前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、
前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーを含まない、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物。 - インプリント成型用光硬化性樹脂組成物の、溶剤を含まない場合の粘度が100〜5,000mPa・sである、請求項1のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
- 成分A中、成分A1及び成分A2の合計が20〜100重量%である、請求項1又は2記載のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
- 更に、シランカップリング剤を含む、請求項1〜3いずれか一項記載のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
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