JP2018009102A - インプリント成型用光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インプリント成型硬化体を製造する過程において、基材密着性と型剥離性を両立させることができ、得られるインプリント成型硬化体の透明性が優れ、かつ、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りが最小限である、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含むインプリント成型用光硬化性樹脂組成物であって、前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)を含み、前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー又はラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーを含まない、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物に関する。
光硬化性樹脂組成物を使用したインプリント成型によるインプリント成型硬化体の製造方法は、通常、光硬化性樹脂組成物を基材に塗布する工程、基材上に塗布された光硬化性樹脂組成物をスタンパする工程、スタンパされた光硬化性樹脂組成物を光硬化させてインプリント成型硬化体とする工程、インプリント成型硬化体をスタンパから剥離する工程からなる。インプリント成型硬化体の製造方法において、基材上に塗布された光硬化性樹脂組成物が基材に密着していること(基材密着性)と、インプリント成型硬化体が金型から剥離し易いこと(型剥離性)とが要求される。特に、大量に高速でこの工程が実施されるロールtoロール方式では、光硬化性樹脂組成物には、基材密着性及び型剥離性が非常に要求される。
これに対して、このようなインプリント成型硬化体の製造方法に適した組成物として、特許文献1には、ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含むインプリント成型用光硬化性樹脂組成物であって、前記成分A中、光ラジカル反応する官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(成分A1)と、芳香環を有する(メタ)アクリレートモノマー及び/又はオリゴマー(成分A2)(但し、前記成分A1は除く)の合計の含有量が10〜100重量%であり、前記成分A1と成分A2の合計中、前記成分A2が0〜90重量%であるインプリント成型用光硬化性樹脂組成物が提案されている。
特開2012−214716号公報
特許文献1の組成物は、基材密着性と型剥離性を両立させることができるが、インプリント成型硬化体の透明性が低下することや、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りの発生が顕著であった。よって、本発明は、インプリント成型硬化体を製造する過程において、基材密着性と型剥離性を両立させることができ、得られるインプリント成型硬化体の透明性が優れ、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りが最小限である、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下を内容とする。
(1)ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含むインプリント成型用光硬化性樹脂組成物であって、
前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)とを含み、
前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、
前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーを含まない、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
(2)インプリント成型用光硬化性樹脂組成物の、溶剤を含まない場合の粘度が100〜5000mPa・sである、(1)のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
(3)成分A1と成分A2の合計中、成分A1が20〜100重量%である、(1)又は(2)のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
(4)更に、シランカップリング剤を含む、(1)〜(3)いずれかのインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
本発明によれば、インプリント成型硬化体を製造する過程において、基材密着性と型剥離性を両立させることができ、得られるインプリント成型硬化体の透明性が優れ、かつ、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りが最小限である、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を提供できる。
図1は、実施例で用いた金型のパターンを示す図である。 図2は、実施例におけるカール(反り)の発生を示す図である。
[用語の定義]
「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方の意味を有する。
「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少なくとも一方の意味を有する。
[インプリント成型用光硬化性樹脂組成物]
インプリント成型用光硬化性樹脂組成物(以下、単に「光硬化性樹脂組成物」又は「組成物」ともいう)は、ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含み、前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)とを含み、前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーを含まない。
(成分A)
成分Aは、ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマーである。ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマーは、ラジカル重合反応性の官能基を有する。ラジカル重合反応性の官能基は、不飽和二重結合含有基であれば特に限定されないが、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)又は(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)を含む。成分Aは、ケイ素原子を有するラジカル重合反応性オリゴマー及びケイ素原子を有するラジカル重合反応性モノマーを含まないものとする。即ち、成分Aは、後述するシランカップリング剤を含まないものとする。
<ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)>
成分A1は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーである。成分A1は、インプリント成型硬化体を製造する過程において、基材密着性及び型剥離性を付与する成分であり、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りを抑える成分である。
<<ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー>>
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、脂肪族系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系又はこれらの組合せのポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。これらは、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、特開2008−260898号公報に記載されているような方法で、有機ジイソシアネートと2〜5官能の(メタ)アクリレートとを反応して製造することができる。有機ジイソシアネートとしては、例えば、芳香族系、脂肪族系、環式脂肪族系、脂環式系等のジイソシアネートが挙げられ、具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等のジイソシアネート類が挙げられる。
<<エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー>>
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応しているオリゴマーである。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、エポキシ樹脂中の一部のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応しているオリゴマー、すなわち、樹脂中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーを含んでいてもよい。ここで、エポキシ樹脂として、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂及びその他のエポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、芳香族エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーである成分A1は、例えば、特開2002−105168号公報に記載されているような方法で、2〜5官能のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸等とを反応して製造することができる。
<<成分A1の特性>>
成分A1は、アクリル当量(重量平均分子量と(メタ)アクリロイル基の数との商)が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有する。アクリル当量が3,000以上であると、離型性が著しく劣る。成分A1のアクリル当量は1,000未満であるのが好ましく、200〜900であるのがより好ましく、300〜800であるのが特に好ましい。重量平均分子量は、前記のアクリル当量を満足する限り特に制限されないが、100〜100,000であるのが好ましく、500〜10,000であるのが特に好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した重量平均分子量である。また、(メタ)アクリロイル基の数が、5超であると、得られるインプリント成型硬化体の透明性が劣っており、かつ、インプリント成型硬化体が付着した基材の反りが顕著である。(メタ)アクリロイル基の数は、2〜4が好ましく、2〜3が特に好ましい。成分A1が2種以上存在する場合、アクリル当量及び(メタ)アクリロイル基の数は平均値として算出されてもよい。
このような成分A1は、市販品を用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーである成分A1の好ましい市販品として、UV−7550B(日本合成化学社製)、UV−7650B(日本合成化学社製)、UV−7000B(日本合成化学社製)、UN−9000PEP(根上化学社製)、UA−7100(新中村化学製)等が挙げられる。エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーである成分A1の好ましい市販品として、EB3700(ダイセルオルネクス製)等が挙げられる。
成分A1は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるのが好ましい。成分A1は、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
<成分A2:環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー>
成分A2は、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマーである。成分A2は、基材密着性を付与する成分である。また成分A2は、各成分の相溶化に寄与する成分でもある。環構造は、脂肪族の環構造及び芳香族の環構造が挙げられる。よって、成分A2は、脂環式(メタ)アクリレートモノマー及び芳香族(メタ)アクリレートモノマーからなる群より選択される1以上が好ましい。
脂環式(メタ)アクリレートモノマーは、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、等が挙げられ、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートが好ましい。脂環式(メタ)アクリレートモノマーは、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
芳香族(メタ)アクリレートモノマーは、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート(EO変性フェニルフェノール(メタ)アクリレートとも呼ばれる。)、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ナフタレン(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートとも呼ばれる。)、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。芳香族(メタ)アクリレートモノマーは、1種でも、2種以上の組合せでもよい。ここで、「EO」とはエチレンオキシドを意味する。
成分A2は、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
<その他のA成分>
組成物は、成分A1及び成分A2以外のA成分(以下、「成分A3」ともいう)を含むことができる。成分A3として、成分A1以外のラジカル重合反応性の官能基を有するオリゴマー、成分A2以外のラジカル重合反応性の官能基を有するモノマー等が挙げられる。なお、組成物は、A成分が、成分A1及び成分A2のみからなるものであってもよい。
<<成分A1以外のラジカル重合反応性基を有するオリゴマー>>
成分A1以外のラジカル重合反応性基を有するオリゴマーは、成分A1以外の(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。このような成分A3としてのオリゴマーは、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー等のアクリレートオリゴマーが挙げられる。これらは、1種でも、2種以上の組合せもよい。
<<成分A2以外のラジカル重合反応性基を有するモノマー>>
成分A2以外のラジカル重合反応性基を有するモノマーは、成分A2以外の(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。このような成分A3としてのモノマーは、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートとも呼ばれる。)、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート及びトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH(エピクロルヒドリン)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセロールトリ(メタ)アクリレート(EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレートとも呼ばれる。)、PO(プロピレンオキシド)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、1種でも、2種以上の組合せもよい。
成分A3は、1種でも、2種以上の組合せでもよい。
(成分B)
光ラジカル重合開始剤は、光の照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない。光ラジカル重合開始剤は、ベンゾフェノン、ジアセチル、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン及び4−N,N’−ジメチルアセトフェノン類等のカルボニル基系光重合開始剤;ジフェニルジスルフィド及びジベンジルジスルフィド等のスルフィド系光重合開始剤;ベンゾキノン及びアントラキノン等のキノン系光重合開始剤;アゾビスイソブチロニトリル及び2,2’−アゾビスプロパン等のアゾ系光重合開始剤などの紫外光開始剤、並びに、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドなどの可視光開始剤が挙げられる。
このような成分Bは、市販品を用いることができる。成分Bの好ましい市販品として、BASF社の、Irgacure184、Irgacure819等のIrgacure(登録商標)シリーズ、Darocur1173等のDarocur(登録商標)シリーズ、Lucirin TPO等のLucirin(登録商標)シリーズ、ESACUR日本シイベルヘグナー社のESACURE 1001M(1−[4−ベンゾイルフェニルスルファニル]フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン及び2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドからなる群より選択される1種又は2種が好ましく、2種が特に好ましい。
成分Bは、1種でも、又は2種以上を併用してもよい。
(成分C:添加剤)
組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、シランカップリング剤、界面活性剤、重合禁止剤、光増感剤、酸化防止剤及び溶剤からなる群より選択される1以上の添加剤(以下、「成分C」ともいう。)等を更に含むことができる。成分Cは、金属に対する密着性が向上する観点から、シランカップリング剤が好ましい。
<シランカップリング剤>
シランカップリング剤は、加水分解性基(例えば、アルコキシ基等)を含有するシラン化合物であれば特に限定されず、ラジカル重合反応性の官能基を有するシランカップリング剤及びその他のシランカップリング剤が挙げられる。
ラジカル重合反応性シランカップリング剤は、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル基含有シラン;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基含有シラン等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基含有シランが好ましい。
その他のシランカップリング剤は、ラジカル重合反応性の官能基を有さないシラン化合物である。その他のシランカップリング剤は、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン;γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等のハロアルキル基含有シランが挙げられる。
シランカップリング剤は、1種でも、2種以上の組合せもよい。
離型性を改善するために界面活性剤等を加える場合は、フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤が好ましい。
溶剤は、組成物の粘度を調整するための成分である。溶剤は、成分A、成分B、及び、溶剤以外の成分Cと非反応性の成分であり、ケトン類、アルコール類、環状エーテル類及びエステル類等が挙げられる。組成物は、溶剤を含まないのが好ましい。
(組成及び特性等)
<粘度>
組成物は、溶剤を含まない場合の粘度が、100〜5,000mPa・sであるのが好ましい。溶剤を含まない組成物の粘度が、前記した好ましい範囲であれば、特にロールtoロール方式の場合において、組成物の各成分が基材から流れ出て、装置を汚染してしまうという不具合を低減することができる。溶剤を含まない組成物の粘度は、100〜3,000mPa・sであるのがより好ましく、300〜2,000mPa・sであるのが特に好ましい。粘度は、粘度計(RE105U:東機産業(株)製)を用い、大気圧下、25℃で、適切なコーンプレートと回転速度を選定して測定した値である。
<組成>
成分A中、成分A1及び成分A2の合計は、基材密着性と型剥離性を両立させる観点から、20〜100重量%であるのが好ましく、50〜100重量%であるのがより好ましく、90重量%〜100重量%が更に好ましく、100重量%が特に好ましい。残余は、成分A3である。
成分A1と成分A2の合計中、成分A2は、基材密着性と型剥離性を両立させる観点から、基材密着性をより安定にする観点から、5〜90重量%であるのが好ましく、20〜80重量%であるのがより好ましく、40〜60重量%であるのが特に好ましい。
成分Aは、組成物の主剤として、組成物中、好ましくは80〜99.5重量%であり、より好ましくは84〜98重量%であり、特に好ましくは90〜95重量%である。
成分Bは、硬化速度、粘度などの観点から、成分Aの100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜8重量部が特に好ましい。
組成物が成分Cを含む場合、成分Cの含有量は、成分Aの100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜8重量部がより好ましく、2〜5重量部が特に好ましい。成分C中のシランカップリング剤の量は、10〜100重量%が好ましく、60〜100重量%が特に好ましい。
但し、組成物において、基材密着性と型剥離性を両立させ、基材密着性の低下の抑止、インプリント成型する過程での界面活性剤の分離によるインプリント成型硬化体の透明性の低下の抑止、界面活性剤のブリードによる他の部材への影響の抑止の観点から、界面活性剤の含有量は、組成物中、1重量%以下であるのが好ましく、0.5重量%以下であるのがより好ましい。また、組成物は、界面活性剤を含まないのが特に好ましい。
〔インプリント成型用光硬化性樹脂組成物の製造方法〕
インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、成分A、成分B及び任意成分である成分Cを混合する工程含む製造方法により得られる。
〔インプリント成型硬化体の製造方法〕
インプリント成型硬化体の製造方法は、特に限定されないが、特開2012−214716号公報に記載された方法が挙げられる。具体的には、インプリント成型硬化体の製造方法は、下記工程(1)〜(4):
(1)前記したインプリント成型用光硬化性樹脂組成物を基材に塗布する工程、
(2)前記基材上に塗布されたインプリント成型用光硬化性樹脂組成物に、微細凹凸パターンを有するスタンパを圧接する工程、
(3)工程(2)の後、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を光硬化させてインプリント成型硬化体を得る工程、及び、
(4)前記インプリント成型硬化体を前記スタンパから剥離する工程を含む。
インプリント成型硬化体の製造方法では、組成物が工程(1)〜(4)を含む製造方法で使用されることによって、インプリント成型体の基材密着性と型剥離性が両立し、基材密着性、好ましくはインプリント成型硬化体上に形成された金属膜の密着性に優れ、透明性に優れ、基材の反りが最小限である、インプリント成型硬化体を得ることができる。
(工程(1))
工程(1)は、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を基材に塗布する工程である。工程(1)により、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物層を有する基材が得られる。工程(1)で形成される、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物層は、工程(2)においてパターン受容体となる。
基材は、光透過性基材及び非光透過性基材が挙げられる。光透過性基材は、石英、ガラス、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の光透過性ポリマー基材、その他プラスチック基材等の半導体作製基材等が挙げられる。非光透過性基材は、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Fe等の金属基材、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の非光透過性ポリマー基材、TFTアレイ基材、PDPの電極板、ITOや金属などの導電性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーン等の半導体作製基材等が挙げられる。基材の形状は、板状でも良いし、ロール状でもよい。
組成物を基材に塗布する方法は、一般によく知られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法等が挙げられる。
組成物からなる層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.05μm〜30μmであるのが好ましい。
(工程(2))
工程(2)は、工程(1)で得られた基材上に塗布されたインプリント成型用光硬化性樹脂組成物に、微細凹凸パターンを有するスタンパを圧接する工程である。具体的には、工程(1)で得られた基材上のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物層に金型を圧接し、金型パターンを転写する加工を行う。工程(2)により、基材上に、組成物からなる硬化前の微細凹凸パターンが形成される。
金型は、転写されるべきパターンを有する金型が使われる。金型は、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成されている。
金型は、光透過性金型及び非光透過性金型が挙げられる。光透過性金型は、ガラス、石英、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が挙げられる。非光透過性金型は、例えば、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Fe、真鍮等の金属金型、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーン等の金型等が例示される。
金型の形状は板状金型、ロール状金型等のいずれでもよい。ロール状金型は、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
金型は、組成物と金型との剥離性をより向上するために離型処理を行ったものを用いてもよい。このような離型処理を行うための離型剤は、シリコーン系やフッソ系などのシランカップリング剤、例えば、ダイキン工業製、オプツールDSXや住友スリーエム製、Novec EGC−1720等の市販品が挙げられる。
インプリント成型硬化体の製造方法を用いてインプリント成型硬化体の製造を行う場合、通常、金型の圧力が10気圧以下で行うのが好ましい。金型圧力を10気圧以下とすることにより、金型や基材が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にあり、また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にあり好ましい。金型の圧力は、金型凸部の組成物の残膜が少なくなる範囲で、金型転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
なお、工程(1)で用いられる基材及び工程(2)で用いられる金型の少なくとも一方は、光透過性の材料である。工程(1)で用いられる基材が光透過性基材である場合、工程(3)において、基材の裏面から光を照射し、組成物を硬化させることができる。また、工程(2)で用いられる金型が光透過性金型である場合、工程(3)において、金型の裏面から光を照射し、組成物を硬化させることができる。
(工程(3))
工程(3)は、工程(2)の後、前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物を光硬化させてインプリント成型硬化体を得る工程である。
組成物を硬化させる光としては、特に限定されないが、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いても良いし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でも良い。
露光量は、光硬化を十分に進行させ、安定した硬度を得る観点から、500〜6,000mJ/cmの範囲にすることが好ましい。
(工程(4))
工程(4)は、前記インプリント成型硬化体をスタンパから剥離する工程である。工程(4)により、インプリント成型硬化体の製造方法によるインプリント成型硬化体が得られる。
(好ましい態様)
インプリント成型硬化体の製造方法は、工程(1)〜工程(4)を、それぞれ単独で又は組み合わせで、複数行うことにより、積層化や多重パターニングもできる。また、インプリント成型硬化体の製造方法は、通常の熱インプリントと組み合わせて用いることもできる。インプリント成型硬化体の製造方法は、更に、インプリント成型硬化体上に金属膜を形成する工程を含んでいてもよい。
インプリント成型硬化体の製造方法は、溶剤を含まない組成物の粘度が前記好ましい範囲にある場合、大量に高速でこの工程が実施されるロールtoロール方式に適用されることが好ましい。
〔インプリント成型硬化体〕
組成物の硬化物は、組成物をインプリント成型して得られる硬化物である。組成物の硬化物を電子機器に組み込むことによって、組成物の硬化物を備える電子機器を得ることができる。
組成物は、例えば、半導体集積回路や液晶表示装置用部材(特に、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、液晶カラーフィルタの保護膜、スペーサ、その他の液晶表示装置用部材の微細加工用途等)に好適に適用でき、その他の用途、例えば、プラズマディスプレイパネル用隔壁材、フラットスクリーン、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、光ディスク、高密度メモリーデイスク等の磁気記録媒体、回折格子ヤレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、光学フィルムや偏光素子、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用リブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルタ、フォトニック液晶等の作製にも幅広く適用できる。
また、組成物は、光硬化性転写層が微細凹凸パターンを有するスタンパ等の金型との剥離性、及び製品の硬化した光硬化性樹脂との剥離性が良好で、且つ基材フィルムとの密着性が良好であるので、金型のパターンを忠実に転写することができ、樹脂の付着により金型を損傷することが無く、且つ膜自立性が優れた光硬化性転写シートを形成できる。このため、光硬化性樹脂組成物は、光ナノインプリントプロセス法等の微細な凹凸パターンの形成方法により、金型のパターンを忠実に形成することができ、高価なスタンパを損傷することが無い。更に、光硬化性転写シートの膜自立性が良好であるため、シートのハンドリング性が優れており、連続製造する場合のタクト(処理に必要な時間)を短縮することで、生産性の向上が可能となり、コスト低減を図ることができる。従って、凹凸パターンの形成方法により、電子ディスプレイリブ、電子デバイス(リソグラフィ、トランジスタ)、光学部品(マイクロレンズアレイ、導波路、光学フィルタ、フォトニックス結晶)、バイオ関連材料(DNAチップ、マイクロリアクタ)、記録媒体(パターンドメディア、DVD)を有利に得ることができる。
組成物の硬化物を備える電子機器としては、プラズマディスプレイパネル、フィールドエミッションディスプレイ、蛍光表示管、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンスディスプレイ及び発光ダイオードなどの平面ディスプレイが挙げられる。
〔評価条件〕
(1)離型性
幅30μm高さ0.9μmの図1に示すようなパターンのある銅製金型(φ12cm、厚み3cm)に、表1の成分A及びBからなる実施例の組成物又は比較の組成物それぞれ0.1gを塗布し、その上に、3cm角の易接着PET(ポリエステル)フィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)を貼り合せ、UV照射して前記組成物が硬化してインプリント成型硬化体となった後、易接着PETフィルムを指でつまんで0.5〜1.0秒の間に剥がして、銅製金型からの剥がれやすさを確認した。
なお、UV照射の条件は、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製 M06−L31)にて1500mJ/cmである。
易接着PETフィルムは破壊せずインプリント成型硬化体と一体となって手応えなく剥がれ、インプリント成型硬化体は金型に残らない ◎
易接着PETフィルムは破壊せずインプリント成型硬化体と一体となって剥がれるが、若干の手応えあり、インプリント成型硬化体が金型に残ることはない ○
易接着PETフィルムは破壊せずインプリント成型硬化体と一体となって剥がれるが、剥がれにくく、成型硬化体の一部が金型に残ることもある ×
(2)易接着PET接着性
3cm角の易接着PETフィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)(以下、易接着PETフィルム1ともいう)に表1の成分A及びBからなる実施例の組成物0.1g又は比較の組成物0.1gを易接着PETフィルム全面に塗布してから、易接着PETフィルム1と同じ大きさと厚みの別の上記易接着PETフィルム(以下、易接着PETフィルム2ともいう)を貼り合せ、UV照射して前記組成物が硬化して本発明のインプリント成型硬化体又は比較のインプリント成型硬化体となった後、易接着PETフィルム2を手で0.5〜1.0秒の間に剥がした。
なお、UV照射の条件は、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製 M06−L31)にて1500mJ/cmである。
易接着PETフィルム2が破れるか又は切れた ○
易接着PETフィルム2の破れ又は切れはなかったが、易接着PETフィルム2の表面の一部が剥がれて易接着PETフィルム1上のインプリント成型硬化体に付着して残った △
易接着PETフィルム2の破れ又は切れはなく、かつ、易接着PETフィルム2の表面が易接着PETフィルム1上のインプリント成型硬化体に付着して残ることもなかった ×
(3)粘度
粘度は、粘度計(RE105U:東機産業(株)製)を用い、大気圧下、25℃で、適切なコーンプレートと回転速度を選定して、液状の光硬化性樹脂組成物の粘度を測定した。なお、実施例及び比較例はいずれも溶剤を含まない組成物であった。
(4)硬化物の透明性
幅2cm長さ2cm、厚さ5mmになるようにPETフィルム(パナック社製、品名ルミラー100T60、厚さ100μm)で組成物を挟み込み、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製ECS−301)にて3,000mJ/cmの光を照射して組成物を硬化させた。その後、PETフィルムから剥がした組成物を目視で観察した。
白濁がない ○
白濁している ×
(5)カール
幅1cm長さ6cm、厚さ0.1mmになるように易接着PETフィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)とPETフィルム(パナック社製、品名ルミラー100T60、厚さ100μm)で組成物を挟み込み、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製ECS−301)にて1500mJ/cmの光を照射して組成物を硬化させた。その後、PETフィルムを剥がしてから、硬化した組成物が付着した易接着PETフィルムの両端の反り量の合計を測定した。両端の反り量の合計は、図2のa+bとして算出した。
a+bが3cm以下である ○
a+bが3cm超である ×
(6)クロスカットテープ剥離
幅30μm高さ0.9μmの図1に示すようなパターンのある銅製金型(φ12cm、厚み3cm)に、実施例の組成物又は比較の組成物それぞれ0.1gを塗布し、その上に、3cm角の易接着PET(ポリエステル)フィルム(東洋紡工業製 コスモシャイン(登録商標) 厚み100μm)を貼り合せ、UV照射して前記組成物が硬化してインプリント成型硬化体となったものを試験片とした。なお、UV照射の条件は、メタルハライドランプ(アイグラフィックス製 M06−L31)にて1500mJ/cmである。試験片上に電子線過熱方式を利用した真空蒸着機(アルバック社製EX−200)によりアルミニウムを12nmの厚さにて成膜した。
JIS−K5400による100マスクロスカット試験によってアルミニウムがその下のインプリント成型硬化体から剥がれるか剥がれないかを確認した。
1マスも剥離しない場合を○
1マスでも剥離した場合を×
と判断した。
〔インプリント成型用光硬化性樹脂組成物の製造条件〕
成分A1、A2、A3及びBとして、以下の化合物を使用した。
<成分A1:(メタ)アクリロイル基を3ないし5有する、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー>
成分A1:UV−7550B(日本合成化学社製、3官能ウレタンアクリレート、アクリル当量800)
成分A1:UV−7650B(日本合成化学社製、4〜5官能ウレタンアクリレート、アクリル当量460〜575。なお、表1では、(メタ)アクリロイル基の数を4.5として計算したアクリル当量を示した。)
成分A1:UN−9000PEP(根上化学社製、2官能ウレタンアクリレート、アクリル当量2,500)
成分A1:EB3700(ダイセルオルネクス社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、アクリル当量250)
<成分A2:環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー>
成分A2:A−BZ(新中村化学社製、ベンジルアクリレート)
成分A2:FA−511AS(日立化成社製、ジシクロペンテニルアクリレート)
成分A2:A−LEN−10(新中村化学社製、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート)
<成分A3:成分A1及びA2以外のラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー>
成分A3:UV−7630B(日本合成化学社製、6官能ウレタンアクリレート、アクリル当量367)
成分A3:UV−7605B(日本合成化学社製、6官能ウレタンアクリレート、アクリル当量183)
成分A3:UN−9200A(根上化学社製、2官能ウレタンアクリレート、アクリル当量7,500)
成分A3:4HBA(大阪有機化学社製、4−ヒドロキシブチルアクリレート)
成分A3:SR395(サートマー社製、イソデシルアクリレート)
<成分B:光ラジカル重合開始剤>
成分B:I−184(BASF社製、Irgacure−184、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
成分B:I−819(BASF社製、IrgacureI−819、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)
<成分C:その他の成分>
成分C:シランカップリング剤:KBM503(信越化学社製、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシシラン)
(1)実施例1
成分A1として、UV−7550Bの60重量部、成分A2として、FA−511ASの40重量部、及び、成分Bとして、I−184の3重量部とI−819の0.5重量部とを、成分A1及び成分Bの合計が0.1kgである量で、手動にて撹拌した後自転・公転ミキサーあわとり錬太郎(THINKY社製、品番ARV−200)に投入し、1800rpm、室温25℃で3分間混錬して排出したものを実施例1のインプリント用光硬化性樹脂組成物とした。
(2)実施例2〜8及び比較例1〜8
成分A、成分B及び成分Cを表1に記載される重量部にて、成分A、成分B及び成分Cの合計で0.1kgを、実施例1と同じ条件で混錬して排出したものをそれぞれの例のインプリント用光硬化性樹脂組成物とした。
Figure 2018009102
表1から、本発明のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、インプリント成型硬化体を製造する過程において、インプリント成型硬化体が透明性、基材密着性、型剥離性が両立しており、透明性に優れ、基材密着性に優れたインプリント成型硬化体及びこれらの製造方法を提供できることがわかる。
実施例1〜6と実施例7及び8との比較により、成分A1のアクリル当量が特に好ましい範囲である場合は、型剥離性により優れていた。また、実施例1〜2と実施例3〜6との比較により、組成物が、更にシランカップリング剤を含む場合は、基材密着性により優れていた。
比較例1及び2は、6官能以上のアクリレートオリゴマーを含むため、組成物の硬化物が付着した基材の反りの発生が顕著であった。
比較例3及び4は、6官能以上のアクリレートオリゴマーと2官能のアクリレートオリゴマーを併用しているため、透明性が劣っていた。また、比較例4は、6官能以上のアクリレートオリゴマーの含有量が大きいと考えられるため、組成物の硬化物が付着した基材の反りの発生が顕著であった。
比較例5は、A1のアクリル当量が3,000を超えるため、型剥離性が著しく劣っていた。
比較例6〜8は、A2を含まないため、接着性が著しく劣っていたか、相分離してしまい、組成物が得られなかった。
a:硬化した組成物が付着した易接着PETフィルムの一方の端の反り量、b:硬化した組成物が付着した易接着PETフィルムのもう一方の端の反り量

Claims (4)

  1. ラジカル重合反応性モノマー及び/又はオリゴマー(成分A)と、光ラジカル重合開始剤(成分B)とを含むインプリント成型用光硬化性樹脂組成物であって、
    前記成分Aは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマー(成分A1)と、環構造を有する(メタ)アクリレートモノマー(成分A2)を含み、
    前記成分A1は、アクリル当量が3,000未満であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を2〜5有するが、
    前記インプリント成型用光硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合反応性の官能基を6以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びラジカル重合反応性の官能基を6以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーからなる群より選択される1以上のオリゴマーを含まない、インプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
  2. インプリント成型用光硬化性樹脂組成物の、溶剤を含まない場合の粘度が100〜5,000mPa・sである、請求項1のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
  3. 成分A中、成分A1及び成分A2の合計が20〜100重量%である、請求項1又は2記載のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
  4. 更に、シランカップリング剤を含む、請求項1〜3いずれか一項記載のインプリント成型用光硬化性樹脂組成物。
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