JP2018008618A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ内面に取り付けられた吸音材による充分な静粛性を得ながら、この吸音材が高速走行時に蓄熱することに起因する高速耐久性の低下を防止することを可能にした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド部1におけるタイヤ内面に第一の吸音材31と第二の吸音材32とを接着し、これら第一の吸音材31および第二の吸音材32の合計体積をタイヤ内腔の容積の10%〜40%とし、第一の吸音材31をセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置し、第二の吸音材32をセンター陸部21cのタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置し、かつ、第一の吸音材31と第二の吸音材32とをセンター陸部21cの幅Wcの60%以上離間させる。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ用騒音低減装置を備えた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、タイヤ内面に取り付けられた吸音材による充分な静粛性を得ながら、この吸音材が高速走行時に蓄熱することに起因する高速耐久性の低下を防止することを可能にした空気入りタイヤに関する。
タイヤ騒音を発生させる原因の一つに、リム組み時にタイヤ内に形成される空洞部(タイヤ内腔)に充填された空気の振動による空洞共鳴音がある。この空洞共鳴音は、車両走行時に路面と接触するタイヤのトレッド部が路面の凹凸等によって振動し、この振動がタイヤ内腔内の空気を振動させることによって生じる。この空洞共鳴音の中でも特定の周波数帯域の音が騒音として知覚されるので、その周波数帯域の音圧レベル(騒音レベル)を低下させることが、タイヤ騒音を低減するうえで重要になる。
このような騒音を低減する方法として、タイヤ内腔にスポンジ等の多孔質材料からなる吸音材を導入することが提案されている。例えば、特許文献1に記載される空気入りタイヤでは、トレッド部の内周面に接着剤で接着された帯状の吸音材を設けることが提案されている。しかしながら、この構造では、タイヤ内面に吸音材が直貼りされるため、高速走行時にトレッド部に蓄熱が生じ易くなり、その蓄熱に起因して高速耐久性の悪化が生じ易いという問題があった。
特許5267288号公報
本発明の目的は、タイヤ用騒音低減装置を備えた空気入りタイヤであって、タイヤ内面に取り付けられた吸音材による充分な静粛性を得ながら、この帯状吸音材が高速走行時に蓄熱することに起因する高速耐久性の低下を防止することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、該一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記トレッド部における該カーカス層の外周側に配置された複数層のベルト層とを有し、前記トレッド部におけるタイヤ外面にタイヤ周方向に沿って延びる周方向溝と、タイヤ幅方向に隣り合う前記周方向溝の相互間に挟まれて区画された陸部とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記周方向溝の本数が2本以上であり、前記陸部の列数が1列以上であり、前記1列以上の陸部がタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を含み、前記トレッド部におけるタイヤ内面に第一の吸音材と第二の吸音材とが接着され、これら第一の吸音材および第二の吸音材の合計体積はタイヤ内腔の容積の10%〜40%であり、前記第一の吸音材は前記センター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かって前記センター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、前記第二の吸音材は前記センター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かって前記センター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、前記第一の吸音材と前記第二の吸音材とが前記センター陸部の幅Wcの60%以上離間していることを特徴とする。
本発明では、タイヤ内に吸音材を設けるにあたって上述のようにタイヤ内腔の容積に対する吸音材の体積の割合(吸音材の体積率)を10%〜40%に設定して吸音材を充分に大きくしているため、優れた吸音性能を得ることができ、騒音性能を高めることができる。このとき、単一の吸音材で上述の体積率を達成しようとすると、高速走行時における吸音材の蓄熱が大きくなり高速耐久性に悪影響が出るが、本発明では、上述のように第一の吸音材と第二の吸音材とからなる一対の吸音材を採用して、この一対の吸音材を上記のように離間させて、トレッド部において最も発熱し易く、吸音材が直貼りされた際に蓄熱を生じ易いセンター陸部の内面側を避けた位置に配置するようにしているので、高速走行時における蓄熱を効果的に抑制し、高速耐久性を高めることができる。尚、本発明において、第一/第二の吸音材がセンター陸部のタイヤ幅方向の一方側/他方側の端部からタイヤ幅方向の他方側/一方側に向かってセンター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側/他方側に配置される構造は、第一/第二の吸音材のタイヤ幅方向内側の端部がセンター陸部のタイヤ幅方向の一方側/他方側の端部からタイヤ幅方向の他方側/一方側に向かってセンター陸部の幅Wcの40%の位置と一致する場合も含む。
本発明においては、車両に対する装着方向が指定されており、タイヤ幅方向の一方側が車両装着時に車両に対して内側となる車両内側であり、タイヤ幅方向の他方側が車両装着時に車両に対して外側となる車両外側であり、第一の吸音材の体積V1が第二の吸音材V2の体積よりも小さいことが好ましい。これにより、タイヤが主としてネガティブキャンバーになるように装着される高速走行を意図した車両において、相対的に発熱し易い車両内側では蓄熱の要因となる吸音材(第一の吸音材)を減少して高速耐久性を高め、相対的に発熱し難い車両外側では吸音材(第二の吸音材)の量を相対的に多く確保して騒音性能を維持し、これら性能をバランスよく両立するには有利になる。
このとき、第一の吸音材の体積V1と第二の吸音材の体積V2との比V2/V1が1.2≦V2/V1≦3.8の関係を満たすことが好ましい。これにより、一対の吸音材の体積のバランスを良好にすることができるので、高速耐久性と騒音性能とを両立するには有利になる。
本発明においては、車両に対する装着方向が指定されており、タイヤ幅方向の一方側が車両装着時に車両に対して内側となる車両内側であり、タイヤ幅方向の他方側が車両装着時に車両に対して外側となる車両外側であり、周方向溝の本数が4本以上であり、陸部の列数が3列以上であり、3列以上の陸部がセンター陸部に加えてタイヤ全周に亘って連続的に延在して最も車両内側に位置する周方向溝の車両外側に隣接する位置に配置された最内側陸部を含み、第一の吸音材は最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置よりも車両内側に配置され、第二の吸音材はセンター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの30%の位置よりも車両外側に配置されることが好ましい。これにより、タイヤが主としてネガティブキャンバーになるように装着される高速走行を意図した車両において、周方向溝を4本以上備えて多くの陸部(3列以上の陸部)を備える場合に、センター陸部だけでなくセンター陸部から最内側陸部にかけての領域(センター陸部に次いで発熱し易い領域)を避けることができ、より効果的に蓄熱を防止して、高速耐久性の更なる向上を図ることができる。尚、本発明において、第一の吸音材が最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置よりも車両内側に配置される構造は、第一の吸音材のタイヤ幅方向内側の端部が最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置と一致する場合も含み、第二の吸音材がセンター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの30%の位置よりも車両外側に配置される構造は、第二の吸音材のタイヤ幅方向内側の端部がセンター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの30%の位置と一致する場合も含む。
本発明では、第一の吸音材および第二の吸音材のタイヤ幅方向外側の端部がそれぞれベルト層のタイヤ幅方向外側の端部よりもタイヤ幅方向内側に位置することが好ましい。これにより、吸音材がベルト層のタイヤ幅方向外側の端部を跨いで配置されないので、吸音材はベルト層の端部において生じる歪みの影響を受けず、高速耐久性を高めるには有利になる。
本発明においては、第一の吸音材および第二の吸音材がそれぞれタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することが好ましい。これにより、インフレート時のタイヤの変形(タイヤの膨張)や、接地転動に起因する接着面の剪断歪みに帯状吸音材が長時間耐えることが可能となる。
尚、本発明において、タイヤの各種寸法や断面積は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で測定したものである。特に、各部材の幅はいずれもこの状態における各部材の両端部間の幅方向の長さである。尚、「ベルト層の幅BW」とは、複数層のベルト層のうち最も外周側に配置されたベルト層の幅である。また、「タイヤ内腔の容積」とは、この状態において、タイヤとリムとの間に形成される空洞部の容積(吸音材を無視した空洞部全体の容積)である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが新車装着タイヤの場合は車両に表示された空気圧とする。「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す斜視断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す赤道線断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、このトレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。図1において、CLはタイヤ赤道を示す。この空気入りタイヤは、車両に対する装着方向が指定されている。具体的には、図のIN側が車両に装着する際に車両に対して内側にするように指定された側(以下、車両内側という)であり、図のOUT側が車両に装着する際に車両に対して外側にするように指定された側(以下、車両外側という)である。
左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りに車両内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部と折り返し部とにより包み込まれている。トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図示の例では2層)のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。これらベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の外周側には複数層のベルトカバー層8が設けられている。図1の例では、ベルト層7の外周側に隣接してベルト層7の全幅を覆う1層のフルカバー層8fと、このフルカバー層8fの外周側に配置されてベルト層7およびフルカバー層8fのタイヤ幅方向両端部を局所的に覆うエッジカバー層8eとの2層が設けられている。これらベルトカバー層8はいずれもタイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含み、その有機繊維コードはタイヤ周方向に対する角度が例えば0°〜5°に設定されている。
本発明は、このような一般的な空気入りタイヤに対して、後述のように吸音材を装着し、その配置をトレッド部1の外表面において周方向溝によって区画された陸部に対して設定したものである。そのため、吸音材の装着対象となる空気入りタイヤの基本的な断面構造は上述の構造に限定されるものではない。
本発明では、トレッド部1の外表面に、タイヤ周方向に延びる周方向溝10が2本以上形成される。これら周方向溝10によって、タイヤ幅方向に隣り合う2本の周方向溝10に挟まれて区画された陸部21が1列以上、タイヤ幅方向最外側に位置する周方向溝10のそれぞれのタイヤ幅方向外側に区画されたショルダー陸部22が2列(タイヤ幅方向両側に1列ずつ)形成される。陸部21は、タイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道CL上に配置されたセンター陸部21cを必ず含む。また、陸部21は、周方向溝10を4本以上備えて陸部21が3列以上区画されている場合には、タイヤ全周に亘って連続的に延在して最も車両内側に位置する周方向溝10の車両外側に離接する位置に配置された最内側陸部21iを含む。図示の例では、トレッド部1の外表面に4本の周方向溝10を備えて、3列の陸部21と2列のショルダー陸部22が形成されており、陸部21にはセンター陸部21cと最内側陸部21iが含まれている。
本発明では、吸音材30がタイヤ内面に装着される。特に、本発明では、吸音材30としてタイヤ幅方向に離間して配置された第一の吸音材31と第二の吸音材32との一対の吸音材30が用いられる。これら第一の吸音材31および第二の吸音材32はそれぞれタイヤ周方向に延びる帯状の多孔質材料から構成される。吸音材30を構成する多孔質材料は連続気泡を有し、その多孔質構造に基づく所定の吸音特性を有している。吸音材30を構成する多孔質材料としては、例えば発泡ポリウレタンを用いることができる。この吸音材30は、タイヤ内面のトレッド部1に対応する領域に、例えば接着層40を介して接着されている。接着層40としては、例えば両面テープを用いることが好ましい。これら吸音材30の寸法は装着対象となる空気入りタイヤのサイズや所望する吸音性能に応じて適宜設定することができるが、充分な吸音性能を得るために、吸音材30の体積(第一の吸音材31および第二の吸音材32の合計体積)についてはタイヤ内腔の容積の10%〜40%に設定される。
このような充分な大きさを有する吸音材30をタイヤ内面に直接貼り付けた場合、高速走行時に吸音材30が蓄熱して高速耐久性に悪影響が出るため、本発明では、図2に示すように、第一の吸音材31についてはセンター陸部21cの車両内側の端部から車両外側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置よりも車両内側に配置し、第二の吸音材32についてはセンター陸部21cの車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置よりも車両外側に配置し、かつ、第一の吸音材31と第二の吸音材32とはセンター陸部21cの幅Wcの60%以上離間するようにしている。
尚、この吸音材30の配置は、図示の例のように、車両に対する装着方向が指定された場合に好ましい配置であって、車両に対する装着方向が指定されない場合は、第一の吸音材31についてはセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、第二の吸音材32についてはセンター陸部21cのタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、第一の吸音材31と第二の吸音材32との離間距離Dがセンター陸部21cの幅Wcの60%以上に設定される。
この吸音材30の配置では、第一の吸音材31と第二の吸音材32は共にタイヤ内周面のセンター陸部21cに対応する位置を避けるように配置されており、センター陸部21cの車両内側の端部から車両外側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置を基準点P1、センター陸部21cの車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの40%の位置を基準点P2としたとき、第一の吸音材31は基準点P1よりもタイヤ幅方向外側(車両内側)に位置して、基準点P1と第一の吸音材31のタイヤ幅方向内側(車両外側)の端部との距離L1がセンター陸部21cの幅Wcの0%以上になっている。また、第二の吸音材32は基準点P2よりもタイヤ幅方向外側(車両外側)に位置して、基準点P2と第一の吸音材31のタイヤ幅方向内側(車両内側)の端部との距離L2がセンター陸部21cの幅Wcの0%以上になっている。そして、これら吸音材31,32がセンター陸部21cと重複したとしても、その重複量X(第一の吸音材31の重複量x1と第二の吸音材32の重複量x2との和)がセンター陸部の幅Wcの40%以下になるように設定されている。
このように、タイヤ内腔の容積に対する吸音材30の体積の割合(吸音材30の体積率)が充分に大きな吸音材30を用いて騒音性能を高めるにあたって、上述のように第一の吸音材31と第二の吸音材32とからなる一対の吸音材30を採用して、この一対の吸音材30を上記のように離間させて、トレッド部1において最も発熱し易く、吸音材30が直貼りされた際に蓄熱を生じ易いセンター陸部21cの内面側を避けた位置に配置するようにしているので、高速走行時における蓄熱を効果的に抑制し、高速耐久性を高めることができ、騒音性能と高速耐久性とをバランスよく高度に両立することができる。
このとき、吸音材30の体積がタイヤ内腔の容積の10%よりも小さいと吸音効果を充分に得ることが難しくなる。吸音材30の体積がタイヤ内腔の容積の40%よりも大きいと蓄熱等の影響が大きくなりタイヤ性能を阻害する虞がある。また、空洞共鳴音の低減効果が飽和して更なる騒音低減効果は見込めなくなる。吸音材30として第一および第二の吸音材31,32のような対ではなく単一の吸音材を用いた場合、上述の体積率を達成しようとすると発熱を生じ易いセンター陸部21cを避けた配置をすることが難しくなり、高速走行時の蓄熱が大きくなり高速耐久性を向上することができない。吸音材30の配置が上述の関係を満たさずに吸音材30とセンター陸部との重複量Xがセンター陸部の幅Wcの40%を超すと、蓄熱が大きくなり高速耐久性を高めることができない。
上述の位置関係は、周方向溝10が2本であり、陸部21としてセンター陸部21cのみが形成されている場合にも適用されるが、車両に対する装着方向が指定されたタイヤで、周方向溝10の本数が2本よりも多い場合、特に、周方向溝10を4本以上備えて、3列以上の陸部21(センター陸部21cと最内側陸部21iとを含む)と2列のショルダー陸部22が形成されている場合には、上記のようにセンター陸部21cを避けるだけでなく、図3に示すようにセンター陸部21cから最内側陸部21iまでの領域を避けて吸音材30を配置することが好ましい。具体的には、第一の吸音材31を最内側陸部21iの車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部21iの幅Wiの45%の位置よりも車両内側に配置し、第二の吸音材32をセンター陸部21cの車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部21cの幅Wcの30%の位置よりも車両外側に配置することが好ましい。
言い換えると、最内側陸部21iの車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部21iの幅Wiの45%の位置を基準点P3としたとき、第一の吸音材31は基準点P3よりもタイヤ幅方向外側(車両内側)に位置して、基準点P3と第一の吸音材31のタイヤ幅方向内側(車両外側)の端部との距離L3が最内側陸部21iの幅Wiの0%以上になっていることが好ましく、第二の吸音材32については、前述の基準点P2よりもタイヤ幅方向外側(車両外側)に位置して、基準点P2と第一の吸音材31のタイヤ幅方向内側(車両内側)の端部との距離L2がセンター陸部21cの幅Wcの10%以上になっていることが好ましい。つまり、第一の吸音材31が最内側陸部21iと重複したとしても、その重複量x3は最内側陸部21iのは幅Wiの45%以下であることが好ましく、第二の吸音材32がセンター陸部21cと重複したとしても、その重複量x2はセンター陸部の幅Wcの30%以下であることが好ましい。
これにより、タイヤが主としてネガティブキャンバーになるように装着される高速走行を意図した車両において、周方向溝10を4本以上備えて多くの陸部(3列以上の陸部21)を備える場合に、センター陸部21cだけでなく、センター陸部21cから最内側陸部21iにかけての領域(センター陸部21cに次いで発熱し易い領域)を避けて吸音材30を設けることができ、より効果的に蓄熱を防止して、高速耐久性の更なる向上を図ることができる。このとき、重複量x2,x3が上記範囲を超えると、3列以上の陸部21を備えてネガティブキャンバーに設定される空気入りタイヤにおいて、効果的な蓄熱の防止を図ることが難しくなる。
いずれの場合も、吸音材30のタイヤ幅方向外側の端部は、それぞれベルト層7のタイヤ幅方向外側の端部位置Bよりもタイヤ幅方向内側に位置することが好ましい。即ち、センター陸部21cやセンター陸部21cから最内側陸部21iまでの領域を避けて一対の吸音材30(第一の吸音材31および第二の吸音材32)を配置する場合であっても、各吸音材30がベルト層7のタイヤ幅方向外側の端部位置Bを跨いで配置されないようにすることが好ましい。このように吸音材30を配置することで、吸音材30はベルト層7の端部位置Bにおいて生じる歪みの影響を受けなくなり、高速耐久性を高めるには有利になる。
第一の吸音材31および第二の吸音材32のそれぞれの体積は、一致していても異なっていてもよい。但し、図1,3の例のように、車両に対する装着方向が指定されたタイヤの場合、車両内側の吸音材(図1では第一の吸音材31)の体積V1が車両外側の吸音材(図1では第二の吸音材32)の体積V2よりも小さいことが好ましい。特に、これら体積V1,V2の比V2/V1が1.2≦V2/V1≦3.8の関係を満たすことが好ましい。一般的な高速走行を意図した車両ではタイヤがネガティブキャンバーになるように装着されるため、車両に対する装着方向が指定されたタイヤでは、車両内側が相対的に発熱し易くなるので、上述の体積の関係にすることで、車両内側では蓄熱の要因となる吸音材30(第一の吸音材31)を減少して高速耐久性を高め、相対的に発熱し難い車両外側では吸音材30(第二の吸音材32)の量を相対的に多く確保して騒音性能を高めることができる。その結果、これら高速耐久性と騒音性能とをバランスよく両立するには有利になる。このとき、吸音材30の体積比V2/V1が1.2よりも小さいと車両内側と車両外側の体積差が殆ど無いため、高速耐久性と騒音性能とのバランス化が難しくなる。吸音材30の体積比V2/V1が3.8よりも大きいと車両内側の吸音材30(第一の吸音材31)が小さ過ぎて第一の吸音材31による吸音性能が不足するか、或いは、車両外側の吸音材(第二の吸音材32)が大き過ぎて第二の吸音材32に起因する蓄熱が大きくなる。
第一の吸音材31および第二の吸音材32としては、図4に示すようにタイヤ周方向の少なくとも1箇所に吸音材30が存在しない欠落部50を有するものを用いることが好ましい。このように欠落部50を設けることで、タイヤのインフレートによる膨張や接地転動に起因する剪断歪みに長時間耐えることが可能となる。この欠落部50は、タイヤ周上で1箇所または3〜5箇所に設けることが好ましい。即ち、欠落部50をタイヤ周上の2箇所に設けると質量アンバランスに起因するタイヤユニフォミティの悪化が顕著になり、周上の6箇所以上に設けると製造コストの増大が顕著になる。尚、第一の吸音材31に設けられた欠落部50と第二の吸音材32に設けられた欠落部50とはタイヤ周方向における位置が一致していても異なっていてもよい。
タイヤサイズが275/35ZR20であり、図1に示す基本構造を有し、空気入りタイヤの車両に対する装着方向の有無、吸音材の形状、吸音材の体積率、第一の吸音材の体積V1と第二の吸音材の体積V2との比(体積比V2/V1)、距離L1〜L3、離間距離D、重複量x1〜x3、重複量X(重複量x1とx2の和)、吸音材のタイヤ幅方向外側端部の位置、欠落部の個数をそれぞれ表1〜2のように設定した従来例1、比較例1〜2、実施例1〜26の29種類の空気入りタイヤを作製した。
尚、吸音材の形状の欄について、吸音材が単一の帯状吸音材である場合は「単一」、2本の帯状吸音材(第一の吸音材および第二の吸音材の対)である場合は「一対」と記載した。吸音材の体積率とは、タイヤ内腔の容積に対する吸音材の体積の比率(%)であり、一対の吸音材(第一の吸音材および第二の吸音材)が設けられた場合はタイヤ内腔の容積に対する一対の吸音材の合計体積の比率(%)である。
距離L1〜L3とは、センター陸部の車両内側の端部から車両外側に向かってセンター陸部の幅Wcの40%の位置を基準点P1とし、センター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの40%の位置を基準点P2とし、最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置を基準点P3としたときの、基準点P1と第一の吸音材のタイヤ幅方向内側(車両外側)の端部との距離(L1)、基準点P2と第二の吸音材のタイヤ幅方向内側(車両内側)の端部との距離(L2)、基準点P3と第一の吸音材のタイヤ幅方向内側(車両外側)の端部との距離(L3)である。距離L1,L2についてはセンター陸部の幅Wcに対する比率(%)で示し、距離L3については最内側陸部の幅Wiに対する比率(%)で示した。空気入りタイヤの車両に対する装着方向が指定されていない場合は、上述の説明の「車両内側」を「タイヤ幅方向の一方側」、「車両外側」を「タイヤ幅方向の他方側」と考えるものとする。第一の吸音材が基準点P3よりもタイヤ幅方向外側に位置する例については距離L1を省略した。基準点P1〜P3よりもタイヤ幅方向内側に位置する場合は負の値とした。
離間距離Dとは、第一の吸音材と第二の吸音材との間のタイヤ幅方向の距離であり、センター陸部の幅Wcに対する比率(%)で示した。第一の吸音材が基準点P3よりもタイヤ幅方向外側に位置して、離間距離Dがセンター陸部の幅Wcに対して著しく大きくなる例については離間距離Dを省略した。
重複量x1〜x3とは、第一の吸音材とセンター陸部との重複量(x1)、第二の吸音材とセンター陸部との重複量(x2)、第一の吸音材と最内側陸部との重複量(x3)である。重複量x1,x2についてはセンター陸部の幅Wcに対する比率(%)で示し、重複量x3については最内側陸部の幅Wiに対する比率(%)で示した。第一の吸音材が基準点P3よりもタイヤ幅方向外側に位置する例については重複量x1を省略した。
吸音材のタイヤ幅方向外側端部の位置について、この端部がベルト層のタイヤ幅方向外側端部の位置よりもタイヤ幅方向内側に配置される場合を「内側」、この端部がベルト層のタイヤ幅方向外側端部の位置に配置される場合を「一致」、この端部がベルト層のタイヤ幅方向外側端部の位置よりもタイヤ幅方向外側に配置される場合を「外側」と記載した。尚、この項目が「外側」である例では、各吸音材のタイヤ幅方向内側端部はセンター陸部や最内側陸部と重複しているので、各吸音材はベルト層のタイヤ幅方向外側端部を跨いで配置されることになる。
これら29種類の空気入りタイヤについて、下記の評価方法により、高速耐久性、静粛性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
高速耐久性
各試験タイヤをリムサイズ20×9.5Jのホイールに組み付け、空気圧270kPaを充填し、キャンバー角度0°または−2°、荷重7.5kNの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した。具体的には、初期速度250km/hとし、20分毎に10km/hずつ速度を増加させ、タイヤに故障が発生するまで走行させ、タイヤに故障が発生した速度を測定した。評価結果は、各試験タイヤの測定値(速度)を示した。この数値が大きいほど高速耐久性が優れていることを意味する。尚、表1,2では、キャンバー角度0°の場合とキャンバー角度−2°の場合の評価結果を別々の欄に示しており、キャンバー角度−2°での高速耐久性が、より高速走行を意図したネガティブキャンバーの車両に装着された場合の高速耐久性能を想定している。即ち、少なくともキャンバー角度0°の場合に良好な結果が得られていれば、充分な高速耐久性が得られていることを意味するが、更にキャンバー角度−2°の場合にも良好な結果が得られていれば、より優れた高速耐久性が得られたことを意味する。
静粛性
各試験タイヤを、リムサイズ20×9.5Jのホイールに組み付け、空気圧230kPaを充填し、排気量3000ccの試験車両に装着し、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度50km/hにて走行させ、運転席窓際位置に取り付けたマイクロフォンにより集音した騒音の音圧レベルを測定し、評価結果は、従来品1を「3」とし、測定値の逆数を5段階に振り分けた。この点数が高いほど静粛性に優れることを意味する。
Figure 2018008618
Figure 2018008618
表1から明らかなように、実施例1〜26はいずれも、従来例1に対して、静粛性を維持しながら、高速耐久性を向上した。特に、車両に対する装着方向が指定された実施例8〜26において体積比V2/V1や距離L1〜L3や重複量x1〜x3を好適範囲に設定した例では、ネガティブキャンバーに設定された場合の高速耐久性をより高めることができた。一方、比較例1〜2は、吸音材とセンター陸部との重複量が大き過ぎるため、蓄熱が大きくなり、高速耐久性を向上することができなかった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
8f フルカバー層
8e エッジカバー層
10 周方向溝
21 陸部
21c センター陸部
21i 最内側陸部
22 ショルダー陸部
30 吸音材
31 第一の吸音材
32 第二の吸音材
40 接着層
50 欠落部
CL タイヤ赤道
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、該一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記トレッド部における該カーカス層の外周側に配置された複数層のベルト層とを有し、前記トレッド部におけるタイヤ外面にタイヤ周方向に沿って延びる周方向溝と、タイヤ幅方向に隣り合う前記周方向溝の相互間に挟まれて区画された陸部とを備え、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、前記周方向溝の本数が2本以上であり、前記陸部の列数が1列以上であり、前記1列以上の陸部がタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を含み、前記トレッド部におけるタイヤ内面に第一の吸音材と第二の吸音材とが接着され、これら第一の吸音材の体積V1および第二の吸音材の体積V2の合計体積はタイヤ内腔の容積の10%〜40%であり、前記第一の吸音材の体積V1が前記第二の吸音材V2の体積よりも小さく、前記第一の吸音材は前記センター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かって前記センター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、前記第二の吸音材は前記センター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かって前記センター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、前記第一の吸音材と前記第二の吸音材とが前記センター陸部の幅Wcの60%以上離間しており、前記タイヤ幅方向の一方側が車両装着時に車両に対して内側となる車両内側であり、前記タイヤ幅方向の他方側が車両装着時に車両に対して外側となる車両外側であることを特徴とする。
本発明においては、車両に対する装着方向が指定されており、タイヤ幅方向の一方側が車両装着時に車両に対して内側となる車両内側であり、タイヤ幅方向の他方側が車両装着時に車両に対して外側となる車両外側であり、第一の吸音材の体積V1が第二の吸音材V2の体積よりも小さいので、タイヤが主としてネガティブキャンバーになるように装着される高速走行を意図した車両において、相対的に発熱し易い車両内側では蓄熱の要因となる吸音材(第一の吸音材)を減少して高速耐久性を高め、相対的に発熱し難い車両外側では吸音材(第二の吸音材)の量を相対的に多く確保して騒音性能を維持し、これら性能をバランスよく両立するには有利になる。
本発明においては、周方向溝の本数が4本以上であり、陸部の列数が3列以上であり、3列以上の陸部がセンター陸部に加えてタイヤ全周に亘って連続的に延在して最も車両内側に位置する周方向溝の車両外側に隣接する位置に配置された最内側陸部を含み、第一の吸音材は最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置よりも車両内側に配置され、第二の吸音材はセンター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの30%の位置よりも車両外側に配置されることが好ましい。これにより、タイヤが主としてネガティブキャンバーになるように装着される高速走行を意図した車両において、周方向溝を4本以上備えて多くの陸部(3列以上の陸部)を備える場合に、センター陸部だけでなくセンター陸部から最内側陸部にかけての領域(センター陸部に次いで発熱し易い領域)を避けることができ、より効果的に蓄熱を防止して、高速耐久性の更なる向上を図ることができる。尚、本発明において、第一の吸音材が最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置よりも車両内側に配置される構造は、第一の吸音材のタイヤ幅方向内側の端部が最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって最内側陸部の幅Wiの45%の位置と一致する場合も含み、第二の吸音材がセンター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの30%の位置よりも車両外側に配置される構造は、第二の吸音材のタイヤ幅方向内側の端部がセンター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かってセンター陸部の幅Wcの30%の位置と一致する場合も含む。
タイヤサイズが275/35ZR20であり、図1に示す基本構造を有し、空気入りタイヤの車両に対する装着方向の有無、吸音材の形状、吸音材の体積率、第一の吸音材の体積V1と第二の吸音材の体積V2との比(体積比V2/V1)、距離L1〜L3、離間距離D、重複量x1〜x3、重複量X(重複量x1とx2の和)、吸音材のタイヤ幅方向外側端部の位置、欠落部の個数をそれぞれ表1〜2のように設定した従来例1、比較例1〜参考例1〜11、実施例1〜14の29種類の空気入りタイヤを作製した。
Figure 2018008618
Figure 2018008618
表1〜2から明らかなように、参考例1〜11および実施例1〜14はいずれも、従来例1に対して、静粛性を維持しながら、高速耐久性を向上した。特に、車両に対する装着方向が指定された実施例1〜14、そのなかでも体積比V2/V1や距離L1〜L3や重複量x1〜x3を好適範囲に設定した例では、ネガティブキャンバーに設定された場合の高速耐久性をより高めることができた。一方、比較例1〜2は、吸音材とセンター陸部との重複量が大き過ぎるため、蓄熱が大きくなり、高速耐久性を向上することができなかった。

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、該一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記トレッド部における該カーカス層の外周側に配置された複数層のベルト層とを有し、前記トレッド部におけるタイヤ外面にタイヤ周方向に沿って延びる周方向溝と、タイヤ幅方向に隣り合う前記周方向溝の相互間に挟まれて区画された陸部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記周方向溝の本数が2本以上であり、前記陸部の列数が1列以上であり、前記1列以上の陸部がタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を含み、前記トレッド部におけるタイヤ内面に第一の吸音材と第二の吸音材とが接着され、これら第一の吸音材および第二の吸音材の合計体積はタイヤ内腔の容積の10%〜40%であり、前記第一の吸音材は前記センター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かって前記センター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、前記第二の吸音材は前記センター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かって前記センター陸部の幅Wcの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、前記第一の吸音材と前記第二の吸音材とが前記センター陸部の幅Wcの60%以上離間していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 車両に対する装着方向が指定されており、前記タイヤ幅方向の一方側が車両装着時に車両に対して内側となる車両内側であり、前記タイヤ幅方向の他方側が車両装着時に車両に対して外側となる車両外側であり、前記第一の吸音材の体積V1が前記第二の吸音材V2の体積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第一の吸音材の体積V1と前記第二の吸音材の体積V2との比V2/V1が1.2≦V2/V1≦3.8の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 車両に対する装着方向が指定されており、前記タイヤ幅方向の一方側が車両装着時に車両に対して内側となる車両内側であり、前記タイヤ幅方向の他方側が車両装着時に車両に対して外側となる車両外側であり、前記周方向溝の本数が4本以上であり、前記陸部の列数が3列以上であり、前記3列以上の陸部が前記センター陸部に加えてタイヤ全周に亘って連続的に延在して最も車両内側に位置する周方向溝の車両外側に隣接する位置に配置された最内側陸部を含み、前記第一の吸音材は前記最内側陸部の車両内側の端部から車両外側に向かって前記最内側陸部の幅Wiの45%の位置よりも車両内側に配置され、前記第二の吸音材は前記センター陸部の車両外側の端部から車両内側に向かって前記センター陸部の幅Wcの30%の位置よりも車両外側に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第一の吸音材および前記第二の吸音材のタイヤ幅方向外側の端部がそれぞれ前記ベルト層のタイヤ幅方向外側の端部よりもタイヤ幅方向内側に位置することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第一の吸音材および前記第二の吸音材がそれぞれタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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