JP7035444B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、高速耐久性の悪化を抑制することを可能にした空気入りタイヤに関する。
タイヤ騒音を発生させる原因の一つにタイヤ空洞部に充填された空気の振動による空洞共鳴音がある。この空洞共鳴音は、車両走行時に路面と接地するタイヤのトレッド部が路面の凹凸によって振動し、この振動がタイヤ空洞部内の空気を振動させることによって生じる。この空洞共鳴音の中でも特定の周波数帯域の音が騒音として知覚されるので、その周波数帯域の音圧レベル(騒音レベル)を低下させることが空洞共鳴音を低減するうえで重要である。
このような空洞共鳴現象による騒音を低減させる方法として、タイヤ内面にスポンジ等の多孔質材料からなる吸音材を弾性固定バンドによりトレッド部の内周面に装着することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、吸音材の固定を弾性固定バンドに依存した場合、高速走行時において弾性固定バンドが変形してしまうという問題がある。
これに対して、吸音材をタイヤ内面に直接接着して固定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、図6に示すように、タイヤ内面4に吸音材6を直接接着するにあたって、粘着剤30と、粘着剤30を支持する支持体である基材31とからなる接着層5bを用いて接着した場合、基材31の存在によりタイヤの放熱が阻害され、基材31自体が発熱することにより、高速耐久性が悪化するという問題がある。
特許4281874号公報 特許5267288号公報
本発明の目的は、高速耐久性の悪化を抑制することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材が固定され、前記接着層が基材を含まない固形型の粘着剤からなり、前記接着層の平均厚さが0.40mm~5.00mmであることを特徴とするものである。
本発明者は、タイヤ内面に接着層を介して吸音材を貼り付けた空気入りタイヤについて鋭意研究した結果、基材を含まずに粘着剤のみからなる接着層を用いることで、接着層として十分な接着力を確保しながら、高速耐久性の悪化の抑制に対しても有効であることを知見し、本発明に至ったのである。
本発明では、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材が固定され、接着層は基材を含まない固形型の粘着剤から構成されているので、タイヤの放熱を阻害することがなく、接着層自体が発熱することもないため、高速耐久性の悪化を抑制することが可能になる。
本発明では、接着層の平均厚さは0.05mm~5.00mmであることが好ましい。これにより、タイヤ内面の凹凸に追従することができ、接着面積を十分に確保することができる。特に、0.05mm~1.00mmであることがより好ましい。
本発明では、接着層の引き剥がし粘着力は5N/20mm以上であることが好ましい。これにより、吸音材の固定強度を良好に保つことができ、吸音材の脱落を防ぐことができる。接着層の引き剥がし粘着力は、JIS-Z0237に準拠して測定されるものである。即ち、両面粘着シートを、厚さ25μmのPETフィルムを貼り合わせて裏打ちする。この裏打ちされた粘着シートを20mm×200mmの方形状にカットして試験片を作製する。この試験片から剥離ライナーを剥がし、露出した粘着面を、被着体としてのステンレス鋼(SUS304、表面仕上げBA)板に、2kgのローラーを一往復させて貼り付ける。これを温度23℃、相対湿度50%の環境下に30分間保持した後、引張試験機を用い、JIS-Z0237に準拠して、温度23℃、相対湿度50%の環境下、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件にて、SUS板に対する180°引き剥がし粘着力を測定する。
本発明では、吸音材の体積はタイヤの内腔体積に対して10%~30%であることが好ましい。これにより、吸音材の吸音効果を十分に確保することでき、静穏性の向上に繋がる。タイヤの内腔体積は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態でタイヤとリムとの間に形成される空洞部の体積である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。但し、タイヤが新車装着タイヤの場合には、このタイヤが組まれた純正ホイールを用いて空洞部の体積を求めることとする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。
本発明では、吸音材は長方形の断面形状を有する1枚の帯状体からなり、吸音材を構成する帯状体はタイヤ赤道を跨ぐように配置されていることが好ましい。タイヤ内面に1枚の吸音材が配置された場合において、高速耐久性の悪化を効果的に抑制することができる。
本発明では、トレッド部にタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を有する空気入りタイヤであって、吸音材は長方形の断面形状を有する第一の帯状体と第二の帯状体からなり、吸音材を構成する第一の帯状体はセンター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かってセンター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、吸音材を構成する第二の帯状体はセンター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かってセンター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、吸音材を構成する第一の帯状体と第二の帯状体とはセンター陸部の幅の60%以上離間していることが好ましい。タイヤ内面に複数枚の吸音材を配置する場合には、ショルダー部に対応する領域付近にも吸音材を配置する必要が生じ、そのような部位に配置した吸音材において高速耐久性を十分に確保できないことがある。上述のようにタイヤ内面に複数枚の吸音材を配置することで、高速走行時における蓄熱を効果的に抑制し、高速耐久性を高めることができ、騒音性能と高速耐久性とをバランスよく改善することができる。
本発明では、吸音材はタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することが好ましい。これにより、タイヤのインフレートによる膨張や、接地転動に起因する接着面のせん断ひずみに長期間耐えることが可能になる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す赤道線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド部の断面図である。 タイヤ内面に接着層を設けた場合において接着層の厚さ[mm]とタイヤ故障時のタイヤ内面の温度[℃]との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの変形例を示す子午線断面図である。 タイヤ内面に吸音材を貼り付けた従来の空気入りタイヤのトレッド部の断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1において、符号CLはタイヤ赤道である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
一対のビード部3,3間には少なくとも1層のカーカス層10が装架されている。このカーカス層10はタイヤ径方向に配向する複数本のカーカスコードを含んでおり、カーカスコードとして有機繊維コードが好ましく使用される。カーカス層10は各ビード部3に配置されたビードコア11の廻りにタイヤ内側から外側に巻き上げられている。各ビードコア11の外周側には断面三角形状のビードフィラー12が配置されている。そして、タイヤ内表面における一対のビード部3,3間の領域にはインナーライナー層13が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層10の外周側には複数層のベルト層14が埋設されている。ベルト層14はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層14において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~40°の範囲に設定されている。ベルト層14の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層14の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層15が配置されている。ベルトカバー層15の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
上記空気入りタイヤにおいて、図1及び図2に示すように、タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域には、タイヤ周方向に沿って接着層5aを介して吸音材6が固定されている。接着層5aは、吸音材6の全面に対して設けられることが望ましい。吸音材6は、連続気泡を有する多孔質材料から構成され、その多孔質構造に基づく所定の吸音特性を有している。吸音材6の多孔質材料としては発泡ポリウレタンを用いると良い。図1の実施形態において、吸音材6は、長方形の断面形状を有する1枚の帯状体6Aからなる。
接着層5aは、高い粘着力を有する両面接着テープである。接着層5aは、図3に示すように、基材31を含まずに固形型の粘着剤30のみからなる。接着層5aは、基材31を含まないことで、全体の厚さを薄く形成することができる。粘着剤30は、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤のいずれかを用いることができる。特に、アクリル系粘着剤又はシリコーン系粘着剤を用いることが望ましい。アクリル系粘着剤は、耐熱性に優れているので、高速耐久性の改善に好適である。シリコーン系粘着剤は、接着の温度依存性がなく、吸音材6との接着性に優れている。
図4はタイヤ内面に接着層を設けた場合において接着層の厚さ[mm]とタイヤ故障時のタイヤ内面の温度[℃]との関係を示すものである。図4に示す結果は、タイヤ内面4には吸音材6を貼り付けずに、粘着剤30のみからなる接着層5a、又は基材31の両面に粘着剤30が積層された接着層5bのいずれかの接着層のみが存在する状態で、ドラム試験機によりタイヤに故障が発生するまで走行させ、タイヤ故障時のタイヤ内面の温度を測定したものである。図4において、基材31を含まない接着層5aを設けた場合(図4のA)と、基材31を含む接着層5bを設けた場合(図4のB)を示し、比較のため、接着層を全く設けない場合(図4のC)も併せて示した。このとき、接着層5bは全体の厚さが0.40mmであり、更に詳しくは、粘着剤30の各層の厚さが0.05mm(2層で0.10mm)であり、基材31の厚さが0.30mmである。
図4から判るように、接着層5aの場合は、その厚さ(0.05mm~0.40mm)に関わらず、接着層がない場合のタイヤ内面の温度と同じである。これに対して、接着層5bの場合は、接着層5aの場合に比してタイヤ内面の温度が上昇している。つまり、粘着剤30はそれ自体が発熱することはほとんどなく、タイヤ故障時のタイヤ内面の温度上昇に影響を及ぼさない一方で、基材31はそれ自体が発熱し、タイヤ内面の温度上昇に影響を及ぼすのである。
上述した空気入りタイヤでは、トレッド部1の内面にタイヤ周方向に沿って接着層5aを介して吸音材6が固定され、接着層5aは基材31を含まない固形型の粘着剤30から構成されているので、タイヤの放熱を阻害することがなく、接着層5a自体が発熱することもないため、高速耐久性の悪化を抑制することが可能になる。
上記空気入りタイヤにおいて、接着層5aの平均厚さgは、0.05mm~5.00mmであることが好ましく、0.05mm~1.00mmであることがより好ましい。このように接着層5aの平均厚さgを適度に設定することで、接着層5aがタイヤ内面4の凹凸に追従することができ、接着面積を十分に確保することができる。ここで、接着層5aの平均厚さgが0.05mmより小さいと、荷重耐久時に吸音材6の剥離が生じ易くなり、接着層5aの平均厚さgが5.00mmを超えると、接着層5aの重量が重くなるので、転がり抵抗が悪化する傾向がある。また、接着層5aの平均厚さgを1.00mm~5.00mmとすることで、パンクシール性を得ることができる。
接着層5aの引き剥がし粘着力は5N/20mm以上であることが好ましい。その上限としては、100N/20mm以下であると良い。このように接着層5aの引き剥がし粘着力を適度に設定することで、吸音材6の固定強度を良好に保つことができ、吸音材6の脱落を防ぐことができる。
上記空気入りタイヤにおいて、吸音材6の体積は、タイヤとリムRとの間に形成される空洞部7の体積(内腔体積)に対して10%~30%であることが好ましい。また、吸音材6の幅がタイヤ接地幅に対して30%~90%であることがより好ましい。これにより、吸音材6の吸音効果を十分に確保することでき、静穏性の向上に繋がる。ここで、吸音材6の体積がタイヤの内腔体積に対して10%を下回ると吸音効果を適切に得ることができない。また、吸音材6の体積がタイヤの内腔体積に対して30%を超えると空洞共鳴現象による騒音の低減効果が一定となり、より一層の低減効果が望めなくなる。
吸音材6は、図2に示すように、タイヤ周方向の少なくとも1箇所に欠落部8を有することが好ましい。欠落部8とはタイヤ周上で吸音材6が存在しない部分である。吸音材6に欠落部8を設けることにより、タイヤのインフレートによる膨張や接地転動に起因する接着面のせん断ひずみに長時間耐えることができ、吸音材6の接着面に生じるせん断歪みを効果的に緩和することが可能になる。このような欠落部8はタイヤ周上で1箇所又は3~5箇所設けるのが良い。つまり、欠落部8をタイヤ周上の2箇所に設けると質量アンバランスに起因してタイヤユニフォミティの悪化が顕著になり、欠落部8をタイヤ周上の6箇所以上に設けると製造コストの増大が顕著になる。
なお、欠落部8をタイヤ周上の2箇所以上に設ける場合、吸音材6がタイヤ周方向に途切れることになるが、そのような場合であっても、例えば、両面接着テープからなる接着層5aのような他の積層物で複数の吸音材6を互いに連結するようにすれば、これら吸音材6を一体的な部材として取り扱うことができるため、タイヤ内面4への貼り付け作業を容易に行うことができる。
図5は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの変形例を示すものである。図5に示すように、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる周方向溝20が2本以上形成される。これら周方向溝20によって、タイヤ幅方向に隣り合う2本の周方向溝20に挟まれて区画された陸部21が1列以上、タイヤ幅方向最外側に位置する周方向溝20のそれぞれのタイヤ幅方向外側に区画されたショルダー陸部22が2列(タイヤ幅方向両側に1列ずつ)形成される。陸部21は、タイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道CL上に配置されたセンター陸部21cを必ず含む。
ここで、図1に示す実施形態では、吸音材6が長方形の断面形状を有する1枚の帯状体6Aからなり、吸音材6を構成する帯状体6Aがタイヤ赤道CLを跨ぐように配置されている。これに対して、図5に示す実施形態では、吸音材6が長方形の断面形状を有する第一の帯状体6Aと第二の帯状体6Bからなり、吸音材6を構成する第一の帯状体6Aについてはセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、吸音材6を構成する第二の帯状体6Bについてはセンター陸部21cのタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、第一の帯状体6Aと第二の帯状体6Bとの離間距離Dがセンター陸部21cの幅Wの60%以上に設定される。また、帯状体6A,6Bの各々とセンター陸部21cとの重複量L(第一の帯状体6Aの重複量L1と第二の帯状体6Bの重複量L2との和)がセンター陸部21cの幅Wの40%以下になるように設定されている。
上述のように、第一の帯状体6Aと第二の帯状体6Bとからなる一対の吸音材6を採用し、この一対の吸音材6を離間させて、トレッド部1において最も発熱し易く、吸音材6が直貼りされた際に蓄熱を生じ易いセンター陸部21cの内面側を避けた位置に配置するようにしているので、高速走行時における蓄熱を効果的に抑制し、高速耐久性を高めることができ、騒音性能と高速耐久性とをバランスよく改善することができる。
なお、第一/第二の帯状体6A,6Bがセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側/他方側の端部からタイヤ幅方向の他方側/一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側/他方側に配置される構造は、第一/第二の吸音材のタイヤ幅方向内側の端部がセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側/他方側の端部からタイヤ幅方向の他方側/一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置と一致する場合も含む。
タイヤサイズ275/35ZR20で、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、ト
レッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材を固定し、接着層が基材を含まない固形型の粘着剤からなる実施例1~6のタイヤを製作した。実施例1~6において、接着層の厚さ(mm)を表1のように設定した。これ以降、実施例1,2,6はそれぞれ参考例1~3と読み替えると共に、実施例3~5はそれぞれ実施例1~3と読み替えるものとする。
比較のため、吸音材をタイヤ内面に貼り付けない従来例のタイヤを用意した。また、接着層が基材の両面に粘着剤が積層されてなること以外は実施例1と同じ構造を有する比較例のタイヤを用意した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、高速耐久性、荷重耐久性、転がり抵抗及びパンクシール性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
高速耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、JATMAで規定される最大負荷能力の85%の荷重を負荷し、空気圧360kPaの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した。具体的には、初期速度250km/hとし、10分毎に10km/hずつ速度を増加させ、タイヤに故障が発生するまで走行させ、その到達ステップ(速度)を測定した。この到達ステップ(速度)が大きいほど、高速耐久性が優れていることを意味する。
荷重耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、JATMAで規定される最大負荷能力の160%の荷重を負荷し、走行速度81km/h、空気圧350kPa、走行時間240時間の条件でドラム試験機にて走行試験を実施した後、吸音材の接着面における剥離の有無を目視により確認した。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付けて、空気圧230kPaを充填し、ISO28580に準拠して、ドラム径1707mmのドラム試験機を用いて転がり抵抗を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、比較例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。なお、指数値が「98」以上であれば、従来レベルの転がり抵抗を維持している。
パンクシール性:
各試験タイヤのトレッド部にパンク孔を空け、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)において、タイヤ内圧が250kPaになるように空気を充填した。その後、空気圧を測定し、空気漏れの有無を確認した。
Figure 0007035444000001
この表1から判るように、比較例との対比において、実施例1~6はいずれも高速耐久性が改善されていた。
特に、接着層の厚さを0.05mm以上に設定した実施例2~6は、同時に荷重耐久性も改善されていた。また、接着層の厚さを5.00mm以下に設定した実施例1~5は、比較例と同等の転がり抵抗を維持していた。更に、接着層の厚さを1.00mm~6.00の範囲に設定した実施例4~6は、パンクシール性を有していた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 タイヤ内面
5a,5b 接着層
6 吸音材
6A,6B 帯状体
7 空洞部
8 欠落部
20 周方向溝
21 陸部
21c センター陸部
30 粘着剤
31 基材
CL タイヤ赤道
R リム

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材が固定され、前記接着層が基材を含まない固形型の粘着剤からなり、前記接着層の平均厚さが0.40mm~5.00mmであることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記接着層の引き剥がし粘着力が5N/20mm以上であることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記吸音材の体積が前記タイヤの内腔体積に対して10%~30%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記吸音材が長方形の断面形状を有する1枚の帯状体からなり、前記吸音材を構成する帯状体がタイヤ赤道を跨ぐように配置されていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トレッド部にタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を有する空気入りタイヤであって、前記吸音材が長方形の断面形状を有する第一の帯状体と第二の帯状体からなり、前記吸音材を構成する第一の帯状体は前記センター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かって前記センター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、前記吸音材を構成する第二の帯状体は前記センター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かって前記センター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、前記吸音材を構成する第一の帯状体と前記吸音材を構成する第二の帯状体とが前記センター陸部の幅の60%以上離間していることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記吸音材がタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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