JP2018008402A - 金属/樹脂繊維テープ材織物及びその製造方法、並びに金属/樹脂繊維テープ材織物積層材 - Google Patents

金属/樹脂繊維テープ材織物及びその製造方法、並びに金属/樹脂繊維テープ材織物積層材 Download PDF

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Abstract

【課題】大幅な製造工程や製造コストの増加を抑えつつ、接着剤を用いずに、はく離を抑え、はく離の伝播を防止し、FRPの表面及び内部に金属箔を導入することができる金属/樹脂繊維テープ材織物積層材及びその製造方法の提供。【解決手段】金属材からなる金属層5とマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層6とを層状に付着させて一体化されている金属箔/樹脂補強テープ材が経糸及び又は緯糸として少なくとも一部に用いられた織り構造を備えており、金属層5及び複数の繊維は長手方向の織りピッチよりも長く形成されている金属/樹脂繊維テープ材織物4。【選択図】図3

Description

本発明は、金属材からなる金属層とマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層とを層状に付着させて一体化されている金属箔/樹脂補強テープ材が経糸及び又は緯糸として少なくとも一部に用いられた織り構造を備えており、前記金属層は長手方向の織りピッチよりも長く形成されていることを特徴とする金属/樹脂繊維テープ材織物及びその製造方法、並びに金属/樹脂繊維テープ材織物積層材に関する。
航空機や自動車、風力発電設備などの分野では燃費向上、環境負荷の低減、発電効率の向上などの観点から軽量化が求められており、繊維強化複合材料(以下、Fiber Reinforced Plastic:FRPという)を主とした構造に置き換わりつつある。また、携帯電話やゴルフシャフト等の日用品においても、軽量化やデザイン性の点から、FRPを主とした構造が主流になりつつある。これらのFRPの利用分野において、特に、繊維に炭素繊維を用いた炭素繊維強化複合材料(以下、Carbon Fiber Reinforced Plastic:CFRPという)は、軽量化と高強度化とを両立できる材料として、徐々に利用が拡大しており、今後さらなる応用が期待されている。
特に、航空機においてCFRPを主要材料とする際には、被雷による雷電流を拡散させるためや、巡航時の空気との摩擦による静電気の帯電を拡散させるため、金属との複合化技術が求められている。同様に、風力発電設備においても、耐雷性や静電気拡散性が求められている。
また、自動車ボディや携帯電話、ゴルフシャフトなどにおいてはデザイン性の観点から、表面に金属の質感を有するものが期待されている。さらに、自動車部品や電気製品においては、電気・電子機器から発生する電磁波を遮蔽する目的で、FRPと金属との複合化技術が求められている。
さらに、航空機や自動車などの製造分野においては、製造コストを安くする観点から製造プロセスにおけるサイクルタイムの短時間化が求められている。
FRPを実用化するにあたり、FRPと金属とを一体化する技術はあらゆる分野において求められており、これまでに多くの接合技術が開発されている。特に常温または加熱などにより優れた接着性を発現する接着剤は、FRPと金属との一体化する接合に使用され、この方法が現在では一般的な接着技術である。また、接着剤を使用しない接合方法も研究されており、加熱加圧成形の際に金属箔とFRPを一体化する方法などが提案されてきた。
接着剤を使用したFRPと金属との接合化技術として、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1では、エッチング処理した金属箔とFRPとの両者間に接着剤層を介して接合させる製造方法が記載されている。
接着剤を使用せず加熱加圧成形時にFRPと金属とを一体化する技術として、例えば特許文献2が挙げられる。特許文献2では、減圧下で金属箔を該成形面に賦型密着させ、その上に成形材料を積層し、バギングを行い、オートクレープ成形をする成形方法が記載されている。
しかしながら、各特許文献の記載方法では、以下に挙げる課題があった。
特許文献1の方法では、金属をエッチング処理し、表面に金属酸化物または金属リン酸化物の薄層を形成させる工程と、FRPの成形工程が互いに独立した工程となっており、さらに、接着剤を塗布し貼り合せる工程が必要なため、製造コストが高くなる問題点があった。また、接着剤の硬化時間がかかる分、製造プロセスのサイクルタイムも長くなる傾向があった。
さらに、金属は剛性を有するため、比較的薄い金属箔等であっても立体形状に賦形することが難しく、金属箔に皺や裂けなどが発生し、外観上好ましくない。また、皺や裂けなどを防ぐには別の工程が必要となるため、さらなるコスト増につながることは否めない。
また、特許文献2では、金属箔の皺や裂けなどを発生させずに張り付ける方法であるが、接着剤等を用いないため接着力が劣ることは否めない。そのため、成形後の摩擦やキズ等に起因するはく離が生じやすく、また、はく離が伝播することなどが課題であった。
さらに、FRPは通常、繊維にマトリックス樹脂を含浸したプリプレグシートを複数積層して成形加工した積層材であるが、特許文献2の方法では、該成形面側にしか金属箔を接着できず、積層材内部に金属箔を導入することはできない。
本発明者らは、特許文献3、4に記載されているように、開繊技術を用いた樹脂補強シート材、及びその製造方法、並びに装置について開発を行っている。さらに、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした、高品質で力学的特性およびドレープ性に優れた熱可塑性樹脂補強シート材、およびその製造方法、並びに装置について開発を行なっている。
特許公開2010−131789号公報 特許公開平5−116211号公報 特許公開2008−149708号公報 特許公開2008−221833号公報
本発明は、上述したような従来技術の問題点を克服した、大幅な製造工程や製造コストの増加を抑えつつ、接着剤を用いずに、はく離を抑え、はく離の伝播を防止し、FRPの表面及び内部に金属箔を導入することができる金属/樹脂繊維テープ材織物及びその製造方法、並びに金属/樹脂繊維テープ材織物積層材を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、金属材からなる金属層とマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層とを層状に付着させて一体化されている金属/樹脂繊維テープ材が経糸及び又は緯糸として少なくとも一部に用いられた織り構造を備えており、前記金属層は長手方向の織りピッチよりも長く形成されていることを特徴とする金属/樹脂繊維テープ材織物において、金属箔のはく離を抑え、はく離の伝播を抑えることができることを見出し、また、織り構造を有するため賦形性に優れることを見出し、本発明に到達した。また、当該金属/樹脂繊維テープ材織物は、従来の製造工程と同程度の製造工程で製造可能であることを見出し、本発明に到達した。また、当該金属/樹脂繊維テープ材織物を用いた金属/樹脂繊維テープ材織物積層材は、当該金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の表面のみならず内部にも金属層を導入することができることを見出し、本発明に到達した。
本発明は上記知見に基づくものであり、より詳しくは、本発明は以下に示す(1)〜(9)の事項を含む。
(1)
金属材からなる金属層とマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層とを層状に付着させて一体化されている金属/樹脂繊維テープ材が経糸及び又は緯糸として少なくとも一部に用いられた織り構造を備えており、前記金属層及び複数の繊維は長手方向の織りピッチよりも長く形成されていることを特徴とする金属/樹脂繊維テープ材織物。
(2)
前記金属/樹脂繊維テープ材は、前記金属層の片面又は両面に前記樹脂繊維層を層状に付着させて一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
(3)
前記金属/樹脂繊維テープ材は、前記樹脂繊維層の片面に前記金属層を層状に付着させて一体化されていることを特徴とする請求項1または2に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
(4)
前記複数の繊維は、引き揃えられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
(5)
前記複数の繊維は、複数本の単繊維の集合体からなる繊維束が幅広く薄い形状に開繊されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
(6)
請求項1から5のいずれかに記載の金属/樹脂繊維テープ材織物を少なくとも一部に積層して一体化されていることを特徴とする金属/樹脂繊維テープ材織物積層材。
(7)
合成樹脂からなる樹脂基体と引き揃えた補強繊維とを付着させた樹脂補強繊維テープ材、又は当該樹脂補強繊維テープ材を少なくとも一部に含む織り構造を備えた樹脂補強繊維テープ材織物を少なくとも一部に積層し、かつ前記金属/樹脂繊維テープ材織物を少なくとも一部に積層して一体化されていることを特徴とする請求項6に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物積層材。
(8)
前記金属層の片面又は両面に、マトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて金属/樹脂繊維テープ材を形成するテープ材形成工程と、前記金属/樹脂繊維テープ材を経糸又は緯糸として少なくとも一部に用いて製織するテープ材製織工程とを含む金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
(9)
前記テープ材形成工程において、マトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて樹脂繊維シート材とし、前記金属層の片面又は両面に当該樹脂繊維シート材を層状に付着させて金属/樹脂繊維テープ材を形成することを特徴とする請求項8に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
(10)
前記テープ材形成工程において、シート形状の金属材からなる金属層の片面又は両面に、マトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて金属/樹脂繊維シート材を形成し、当該金属/樹脂繊維シート材を長手方向にテープ状に切断して金属/樹脂繊維テープ材を形成することを特徴とする請求項8または9に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
(11)
前記樹脂繊維層の片面に、金属層を層状に付着させて金属/樹脂繊維テープ材を形成するテープ材形成工程と、前記金属/樹脂繊維テープ材を経糸又は緯糸として少なくとも一部に用いて製織するテープ材製織工程とを含む金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
(12)
前記テープ材形成工程において、前記樹脂繊維シート材の片面に、前記金属層を層状に付着させて金属/樹脂繊維シート材を形成し、当該金属/樹脂繊維シート材を長手方向にテープ状に切断して金属/樹脂繊維テープ材を形成することを特徴とする請求項11に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
(13)
前記テープ材形成工程において、複数の繊維として、複数本の単繊維の集合体からなる繊維束が幅広く薄い形状に開繊させた開繊糸を用いることを特徴とする請求項8から12に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
本発明の請求項1において得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物は織り構造を有するため、加熱加圧成形時における賦形性に優れている。
さらに、請求項1において得られる効果として、請求項1にかかる金属/樹脂繊維テープ材織物は、金属/樹脂繊維テープ材が経糸及び又は緯糸として少なくとも一部に用いられた織り構造を備えており、かつ、金属層が長手方向の織りピッチよりも長く形成されているため、金属層が織り目の部分で抑え込まれる構造となる。そのため金属層が樹脂繊維層からはく離するのを抑えることができ、かつ、一部がはく離や破損した際にもそれらが他の部位に伝播するのを防ぐことができる。
さらに、請求項1から3において得られる効果として、請求項1から3にかかる金属/樹脂繊維テープ材は、一方の面又は両方の面がマトリックス樹脂と複数の繊維が存在する樹脂繊維層となるため、金属/樹脂繊維テープ材を経糸および緯糸として少なくとも一部に含む織り構造を備えた金属/樹脂繊維テープ材織物においても、少なくとも一部に樹脂繊維層が露出することになる。そのため、当該金属/樹脂繊維テープ材織物の樹脂繊維層が他の複合材料と接するようにして構成した積層材を加熱加圧成形した際には、当該露出部分においては、同種のマトリックス樹脂と複数の繊維からなる複合材料と他の複合材料とを積層した場合と同程度の接着力を得ることができる。
さらに、請求項1から3において得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材を経糸及び緯糸に用い、かつ、経糸および緯糸に露出する樹脂繊維層を一方の面に揃えて金属/樹脂繊維テープ材織物とし、当該金属/樹脂繊維テープ材織物を用いて構成される複合材料積層材を加熱加圧成形した場合には、同種のマトリックス樹脂と複数の繊維のみで構成される複合材料積層材を加熱加圧成形した場合とほぼ同等の積層間接着力が得られる。
同様に、金属層の両面に樹脂繊維層を層状に付着させた金属/樹脂繊維テープ材を経糸および緯糸に用いて形成した金属/樹脂繊維テープ材織物の場合についても、同種のマトリックス樹脂と複数の繊維のみで構成される複合材料を用いて加熱加圧成形した場合とほぼ同等の積層間接着力が得られる。そのため、複合材料積層材の内部に当該金属/樹脂繊維テープ材織物を導入することで、積層間における接着力低下を大幅に抑えつつ、金属層を導入することができる。
さらに、請求項1から3において得られる効果として、金属層の片面に樹脂繊維層を層状に付着させた金属/樹脂繊維テープ材を経糸及び緯糸に用い、かつ、経糸及び緯糸に露出する金属層を一方の面に揃えて金属/樹脂繊維テープ材織物とし、当該金属/樹脂繊維テープ材織物の金属層が複合材料積層材最表面側になるように構成した複合材料積層材を加熱加圧成形した場合は、金属織物の質感を有する。
請求項4において得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物を構成する複数の繊維が引き揃えられていることで、請求項1から3において得られる効果をより効果的に発現することができる。
請求項5において得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物を構成する複数の繊維が開繊されていることで、金属/樹脂繊維テープ材を薄く形成することができ、金属/樹脂繊維テープ材織物とする際に織りやすく、また、織り構造による賦形性をさらに向上させることができる。
さらに、請求項5において得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物を構成する複数の繊維が開繊されていることで、樹脂繊維層が金属層をより均一に覆うことでき、請求項1から4において得られる効果を最も効果的に発現することができる。
さらに、請求項1から5において得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物は、これまでに培われた接着剤や表面加工技術などの他の接着技術と競合せず、他の技術と併用することで互いの長所を補完することができる効果的な形態として提供することができる。そのため、前記の効果と併せて複合材料分野におけるさらなる品質向上や用途拡大に寄与できる。
請求項6および7から得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物積層材は、表面に金属の質感を有することができ、または積層材内部に金属層を有することができる。そのため、従来の織り構造から得られる賦形性に加え、静電気拡散性やデザイン性、電磁波遮蔽性など、これまでの複合材料では得難かった特性を比較的容易に発現できる可能性を有する。
さらに、請求項6および7から得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材織物積層材は、従来の複合材料積層材の加熱加圧成形工程と同様の工程で成形することができるため、大幅な製造コストの増加が生じない。
請求項8から得られる効果として、金属/樹脂繊維テープ材は金属層の片面又は両面にマトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて形成する工程であるため、マトリックス樹脂と複数の補強繊維を層状に付着させてプリプレグシートを形成する従来のプリプレグシート製造工程で用いられる既設設備をそのまま利用した工程または既設設備に金属層を導入するための簡易な機構を追加した工程で得ることができる。また、炭素繊維やプリプレグシートを用いて製織する工程についても既存技術として確立している。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物を得るために新たに必要な技術や大幅な工程の増加、複雑な工程などはなく、他の金属と複合材料を一体化する製造方法に比べて製造コストの増加を押えることができる。
さらに、請求項8から得られる効果として、従来のプリプレグシートを形成する工程ではマトリックス樹脂と複数の補強繊維とを付着させる際に、加熱されたマトリックス樹脂が装置各部に付着することを防ぐため、マトリックス樹脂と装置との間に離型フィルムや離型紙を供給しているが、本発明においては、金属層をマトリックス樹脂と装置との間に供給することで離型フィルムと同様の効果を得ることができる。そのため、離型フィルムに要するコストを削減することができる。
請求項9から得られる効果として、マトリックス樹脂と複数の繊維とを付着させて得られる樹脂繊維シートは従来の複合材料積層材の原材料として用いられているプリプレグシートと同一であるため、当該樹脂繊維シートと金属層を付着させて金属/樹脂繊維テープ材を製造する工程においては、金属/樹脂繊維テープ材織物と従来の複合材料積層材との原材料を共通化することができ、原材料の製造コスト、調達コスト又は生産管理に係るコストなどを軽減することができる。
さらに、請求項9から得られる効果として、当該樹脂繊維シートにはチョップドファイバーなどの裁断した樹脂繊維シート材を用いることもできる。
請求項10から得られる効果として、先にシート形状の金属/樹脂繊維シート材とすることで、切断工程によって複数本の金属/樹脂繊維テープ材を得ることができ、製造コストの軽減や品質の均一化を図ることができる。
請求項11から得られる効果として、樹脂繊維層に金属層を付着する工程であり、従来のプリプレグシート製造工程で用いられる既設設備をそのまま利用した工程または既設設備に金属層を導入するための簡易な機構を追加した工程で得ることができる。 また、請求項8から得られる効果と同様に、離型フィルムや離型紙に要するコストを削減することができる。
さらに、請求項11から得られる効果として、当該金属層に用いる金属材料は長手方向の織りピッチよりも長い形状であればよく、所定の長さを満たした形状の金属テープや金属シート、金属片などを用いることができる。
さらに、請求項11から得られる効果として、当該金属層に用いる金属材料は当該樹脂繊維層よりも細幅形状を用いることが可能であり、当該樹脂繊維層の幅以下の金属シート材や金属テープ、金属片や金属繊維、金属ワイヤーなどを金属層として用いることができる。
請求項12から得られる効果として、先にシート形状の金属/樹脂繊維シート材とすることで、切断工程によって複数本の金属/樹脂繊維テープ材を得ることができ、製造コストの軽減や品質の均一化を図ることができる。
さらに、請求項13から得られる効果として、複数の繊維を開繊する工程はマトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させる工程の際に併せて実施することができるため、一連の工程に組み込むことで高品質な金属/樹脂繊維テープ材織物の製造コストの大幅な増加を抑えることができる。
は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の一例について、模式的に示した外観斜視図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、模式的に示した外観斜視図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材の別の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項2に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の一例について、模式的に示した外観斜視図である。 は本発明の請求項2に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項2に係る金属/樹脂繊維テープ材の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、模式的に示した外観斜視図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例Aについて、模式的に示した外観斜視図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例Aについて、模式的に示した概略正面図である。 は本発明の請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例Aに用いる金属/樹脂繊維テープ材の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項6に係る金属箔/樹脂補強テープ材織物積層材の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項6に係る金属箔/樹脂補強テープ材織物積層材の別の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 は本発明の請求項6に係る金属箔/樹脂補強テープ材織物積層材の別の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。
以下に本発明に係る実施形態について、必要に応じて図面を参照しつつ具体的に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定される物ではない。
(金属/樹脂繊維テープ材織物)
図1は、請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物を模式的に示した外観斜視図である。 金属/樹脂繊維テープ材織物1は、金属/樹脂繊維テープ材2を経糸又は緯糸に用い、合成樹脂からなる樹脂基体と引き揃えた補強繊維とを付着させた樹脂補強繊維テープ材3を緯糸又は経糸に用いて、平織による織り構造を備えた特徴を示している。なお、図1では説明を容易にする目的で、全ての経糸又は緯糸を金属/樹脂繊維テープ材2とし、緯糸又は経糸を樹脂補強繊維テープ材3としているが、特に限定されるものではなく、目的や用途に応じて経糸及び又は緯糸の一部又は全部を金属/樹脂繊維テープ材2とし、それ以外の経糸及び又は緯糸を樹脂補強繊維テープ材3とすることができる。
さらに、図1より、金属/樹脂繊維テープ材織物1は織り構造を有するため、金属/樹脂繊維テープ材織物1を構成する金属/樹脂繊維テープ材2の金属層は、当該金属/樹脂繊維テープ材2と交差する他方の樹脂補強繊維テープ材3との織り目の部分で抑え込まれる構造となるため、金属層のはく離を抑えることができ、かつ、はく離の伝播を防ぐことができる。 また、図1の金属/樹脂繊維テープ材織物を示す外観斜視図では説明を容易にする目的で、経糸及び緯糸、並びに織り構造の間に隙間を設けて表記しているが、実際の金属箔/樹脂補強テープ材織物における経糸及び緯糸、並びに織り構造の間隔について特に制限するものではない。
図2は、請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、模式的に示した外観斜視図である。図3は請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 図2及び図3では、図1に示す金属/樹脂繊維テープ材2を経糸及び緯糸に用い、かつ、金属/樹脂繊維テープ材2の金属層5からなる面が同一面に揃うようにして、平織により織成した金属/樹脂繊維テープ材織物4を示している。なお、図2及び図3では説明を容易にする目的で、金属/樹脂繊維テープ材2の金属層5はすべて同一面に揃う織り構造としているが、特に限定されるものではなく、目的や用途に応じて金属層5を所望する面側にすることができる。また、図3では説明を容易にする目的で、経糸及び緯糸の間に隙間を設けて表記しているが、実際の金属箔/樹脂補強テープ材織物における経糸及び緯糸の間隔について特に制限するものではない。
図4は、請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物に用いる金属/樹脂繊維テープ材の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。 図4では、図3に示す金属/樹脂繊維テープ材の断面7を模式的に示している。金属/樹脂繊維テープ材は、金属層5の一方の面に、マトリックス樹脂8と単繊維9からなる複数の繊維を層状に付着させた樹脂繊維層6を有している。従って、金属/樹脂繊維テープ材は、一方の面が金属層5となり、他方の面がマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層6となる。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物4は必ずどちらかの面に樹脂繊維層6が露出することになり、金属/樹脂繊維テープ材織物4と樹脂補強繊維材とを用いて構成し加熱加圧成形した積層材は、当該樹脂繊維層6と樹脂補強繊維材とが互いの界面で付着することになる。そのため、当該樹脂繊維層6と樹脂補強繊維材が接触する部分においては、当該樹脂繊維層6と同種のマトリックス樹脂と複数の繊維からなる複合材料と樹脂補強繊維材とで構成した複合材料積層材における界面接着性と同程度の界面接着性を得ることができる。なお、図4では説明を容易にする目的で、金属層5と樹脂繊維層6が任意の厚さで表記されているが、実際の金属層及び樹脂繊維層の厚さについて特に制限するものではない。また、図4では説明を容易にするため、金属層5と樹脂繊維層6が任意の幅で表記されているが、実際の金属層及び樹脂繊維層の幅について特に制限するものではなく、金属層5の幅と樹脂繊維層6は異なる幅で構成することができる。
図5は請求項2に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の一例を模式的に示した外観斜視図である。図6は請求項2に係る金属/樹脂補強テープ材織物の一例の断面を模式的に示した概略断面図である。図7は請求項2に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の一例に用いる金属/樹脂繊維テープ材について、金属/樹脂繊維テープ材の断面を模式的に示した概略断面図である。 図5及び図6では、金属/樹脂繊維テープ材織物10は、金属層12の両方の面に樹脂繊維層13を層状に付着させた金属/樹脂繊維テープ材11を経糸及び緯糸に用い、平織による織り構造を備えた特徴を示している。また、図7は、図6に示す金属/樹脂繊維テープ材の断面14を模式的に示している。
金属/樹脂繊維テープ材は、金属層12の両方の面に、マトリックス樹脂15と単繊維16からなる複数の繊維を層状に付着させた樹脂繊維層13を有している。従って、金属/樹脂繊維テープ材は、金属層12の両方の面が樹脂繊維層13となる。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物10は必ず両方の面に樹脂繊維層13が露出することになり、金属/樹脂繊維テープ材織物10と樹脂補強繊維材とを用いて構成し加熱加圧成形した積層材は、当該樹脂繊維層13と樹脂補強繊維材とが互いの界面で付着することになる。そのため、当該樹脂繊維層13が樹脂補強繊維材と接触する部分においては、当該樹脂繊維層13と同種のマトリックス樹脂と複数の繊維からなる複合材料と樹脂補強繊維材とで構成した複合材料積層材における界面接着性と同程度の界面接着性を得ることができる。 そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物10は積層材内部に導入することができる。 なお、図5及び図6では説明を容易にする目的で、全ての経糸又は緯糸を金属/樹脂繊維テープ材11としているが、特に限定されるものではなく、目的や用途に応じて経糸及び又は緯糸の一部を金属/樹脂繊維テープ材2とすることができる。さらに、目的や用途に応じて経糸及び又は緯糸の一部を樹脂補強繊維テープ材3とすることができる。さらに、図7では説明を容易にする目的で、金属層12と樹脂繊維層13が任意の厚みで表記されているが、実際の金属層及び樹脂繊維層の厚みについて特に制限するものではない。
さらに、図5及び図6より、金属/樹脂繊維テープ材織物10は織り構造を有するため、金属/樹脂繊維テープ材織物10を構成する金属/樹脂繊維テープ材11の金属層12は、当該金属/樹脂繊維テープ材11と交差する他方の金属/樹脂繊維テープ材との織り目の部分において樹脂繊維層13とともに抑え込まれる構造となるため、金属層12のはく離を抑えることができ、かつ、はく離の伝播を防ぐことができる。
図8は、請求項1に係る金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、模式的に示した外観斜視図である。 金属/樹脂繊維テープ材織物17は、金属/樹脂繊維テープ材19を経糸及び又は緯糸の一部に用い、金属/樹脂繊維テープ材及び又は樹脂補強繊維テープ材を金属/樹脂繊維テープ材19と異なる他の部分の緯糸及び又は経糸すなわち18に用いて、平織による織り構造を備えた特徴を示している。なお、金属/樹脂繊維テープ材19は説明を容易にする目的で、金属/樹脂繊維テープ材19の金属層が全て同一面に揃う織り構造としているが、特に限定するものではなく、目的や用途に応じて金属層を所望する面側にすることができる。また、18に金属/樹脂繊維テープ材を用いた場合も金属層を所望する面側に配置することができる。
図9は、図8に示す金属/樹脂繊維テープ材織物の別の一例について、模式的に示した外観斜視図である。図10は図9に示す金属/樹脂繊維テープ材織物について、その外観を模式的に示した概略正面図である。図11は図9及び図10に示す金属/樹脂繊維テープ材織物に用いる金属/樹脂繊維テープ材について、その断面を模式的に示した概略断面図である。
図9及び図10並びに図11では、金属/樹脂繊維テープ材織物20は、金属層の一方の面に樹脂繊維層を層状に付着させた金属/樹脂繊維テープ材21を経糸又は緯糸の一部に用い、平織による織り構造を備えた特徴を示している。また、金属/樹脂繊維テープ材21における金属層22の幅は樹脂繊維層23の幅よりも狭いことを特徴として示している。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物20を複合材料積層材の内部に導入した際には、金属/樹脂繊維テープ材織物20と樹脂補強繊維材との界面において、樹脂繊維層23が他の樹脂補強繊維材と両方の面で接触するため、良好な界面接着性を得ることができる。なお、図11では説明を容易にする目的で、金属層22と樹脂繊維層23は任意の幅で表記されているが、実際の金属層及び樹脂繊維層の幅について特に制限するものではない。また、金属/樹脂繊維テープ材織物20は、複合材料積層材内部に用いることを特に制限するものではなく、目的や用途に応じて、複合材料積層材の該成形面すなわち最表層部に用いることもできる。
(金属/樹脂繊維テープ材織物積層材)
図12は、請求項6に係る金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。図12に示す金属/樹脂繊維テープ材織物積層材26は、マトリックス樹脂と複数の繊維からなる複合材料28の厚さ方向の最表面に、請求項1にかかる金属/樹脂繊維テープ材織物27を積層し、加熱加圧成形により一体化していることを特徴として示している。さらに、金属/樹脂繊維テープ材織物27を構成する金属/樹脂繊維テープ材からなる経糸及び緯糸は互いに交差しながら複合材料28と接しており、さらに、金属/樹脂繊維テープ材の樹脂繊維層29b及び30bが複合材料28と接する構造を特徴として示している。金属/樹脂繊維テープ材の樹脂繊維層29b及び30b並びに複合材料28にはマトリックス樹脂が存在するため、加熱加圧成形により樹脂繊維層29b及び30b並びに複合材料28は互いに接する部分においてマトリックス樹脂同士が一体化される。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物27と複合材料28とは良好な界面接着性が得られる。 なお、図12では説明を容易にする目的で、金属/樹脂繊維テープ材織物27は図2及び図3に示す金属/樹脂繊維テープ材織物4と同様の図を用いているが、特に制限するものではない。金属/樹脂繊維テープ材織物27に金属/樹脂繊維テープ材織物4を用いて樹脂繊維層6を複合材料28に接するような構造とした場合には、金属/樹脂繊維テープ材織物27と複合材料28の界面接着性が最も良好に得られるので望ましいが、金属/樹脂繊維テープ材織物1、10、17、20を用いた場合においても、それぞれの金属/樹脂繊維テープ材を構成する樹脂繊維層が複合材料28と接する構造を有していれば樹脂繊維層と複合材料28が接する部分においては同様の界面接着性を得ることができる。
図13は、請求項6に係る金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の別の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。図13に示す金属/樹脂繊維テープ材織物積層材31は、マトリックス樹脂と複数の繊維からなる複合材料33a及び33bの層間すなわち複合材料内部に、請求項1にかかる金属/樹脂繊維テープ材織物32を導入し加熱加圧成形により一体化していることを特徴として示している。さらに、金属/樹脂繊維テープ材織物32を構成する金属/樹脂繊維テープ材からなる経糸及び緯糸は互いに交差しながら、金属/樹脂繊維テープ材の樹脂繊維層34b及び35bが複合材料33aと接し、金属/樹脂繊維テープ材の樹脂繊維層34c及び35cが複合材料33bと接する構造を特徴として示している。金属/樹脂繊維テープ材の樹脂繊維層34b及び34c並びに35b及び35c並びに複合材料33a及び33bにはそれぞれマトリックス樹脂が存在するため、加熱加圧成形により樹脂繊維層34b及び34c並びに35b及び35cと複合材料33a及び33bは互いに接する部分においてマトリックス樹脂同士が一体化される。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物32と複合材料33a及び33bとは良好な界面接着性が得られる。
なお、図13では説明を容易にする目的で、金属/樹脂繊維テープ材織物32は図5及び図6に示す金属/樹脂繊維テープ材織物10と同様の図を用いているが、特に制限するものではない。金属/樹脂繊維テープ材織物32に金属/樹脂繊維テープ材織物10を用いて複合材料33a及び33bの層間に導入として一体化した場合には、金属/樹脂繊維テープ材織物32と複合材料33a及び33bの界面接着性が最も良好に得られるので望ましいが、金属/樹脂繊維テープ材織物1、4、17、20を用いた場合においても、それぞれの金属/樹脂繊維テープ材を構成する樹脂繊維層が複合材料33a及び33bと接する構造を有していれば、樹脂繊維層と複合材料33a及び33bが接する部分においては同様の界面接着性を得ることができる。ただし、金属/樹脂繊維テープ材織物4のうち、金属/樹脂繊維テープ材2の金属層5からなる面が同一面に揃う織り構造とした場合には、樹脂繊維層6からなる面は他方の同一面に揃う構造となるため、金属層5からなる面において複合材料33a又は33bのマトリックス樹脂との一体化が得られないため好ましくない。
図14は、金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の一例について、その断面を模式的に示した概略断面図である。図14に示す金属/樹脂繊維テープ材織物積層材36は、請求項2にかかる金属/樹脂繊維テープ材織物37a、38a、39aを厚さ方向に積層し、加熱加圧成形により一体化していることを特徴とする。また、金属/樹脂繊維テープ材織物37a、38a、39aは図5に示す金属/樹脂繊維テープ材織物10と同様の構造を有することを特徴とする。金属/樹脂繊維テープ材織物37a、38a、39aを構成する金属/樹脂繊維テープ材37b、37c、38b、38c、39b、39cは、樹脂繊維層が露出した構造を有しているため、互いに交差する経糸および緯糸、例えば37bと37cはそれぞれの樹脂繊維層が接する部分において加熱加圧成形により一体化される。また、37a、38a、39aの各界面においても、37bと38b、37cと38cは、それぞれ樹脂繊維層が接する部分において一体化される。さらに織り構造を有するため、38bと39b、38cと39cも同様に樹脂繊維層部分が一体化される。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物37a、38a、39aを複数積層した積層材は、樹脂繊維層を有する部分において金属層を有さない従来の複合材料積層材と同等の界面接着性が得られる。 なお、図14では説明を容易にする目的で、37a、38a、39aとも請求項2にかかる金属/樹脂繊維テープ材織物10と同様の構造を有するものを用いているが、特に限定されるものではなく、金属層を含まない従来の複合材料又はプリプレグシート並びに複合材料やプリプレグシートをテープ材とした複合材料織物を一部に用いることができる。また、図14では、説明を容易にする目的で、37a、38a、39aそれぞれの経糸同士、緯糸同士が互いに接するような位置関係で表記しているが、特に限定するものではなく、37a、38a、39aの経糸と緯糸が接するような位置関係でも互いの樹脂繊維層が接していれば同様の効果が期待できる。 さらに、図14では説明を容易にする目的で、金属/樹脂繊維テープ材織物を3枚積層した構成となっているが、特に積層枚数を制限するものではない。
さらに、図14は説明を容易にする目的で、金属/樹脂繊維テープ材織物だけを積層した構成として表記しているが、特に制限するものではなく、図12又は図13に示す金属/樹脂繊維テープ材織物積層材26又は31における金属/樹脂繊維テープ材織物26又は31の代わりとして導入し、加熱加圧成形にて一体化することもできる。
なお、図1から図14において金属/樹脂繊維テープ材織物を示す1及び4、並びに10、17、20、26、31、36は、その用途や製品仕様に合わせて、経糸又は緯糸又はその一部において、金属又はマトリックス樹脂又は繊維の種類が異なる金属/樹脂繊維テープ材を用いることができる。
また、図1から図14に示す外観斜視図及び概略断面図は説明を容易にする目的で、経糸及び緯糸、並びに織り構造の間に隙間を設けて表記しているが、実際の金属箔/樹脂補強テープ材織物における経糸及び緯糸、並びに織り構造の間隔について特に制限するものではない。また、本発明の説明を容易にする目的で模式的に表記しているが、本発明は、図1から図14に示す図の形状や厚さ、数に限定されるものではない
(金属層)
金属/樹脂繊維テープ材織物を構成する金属/樹脂繊維テープ材に用いる金属材としては、特に限定されないが、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Au、Ag、Pt、Si、Zr、Inなど金属のいずれか1種類または2種類以上の合金、あるいはその酸化物または窒化物もしくは炭化物などが好ましい。また、金属材からなる金属層の形状としては、テープ形状やシート形状、メッシュ形状やワイヤー形状など、可とう性を有する形状が好ましい。特に、取り扱いの容易さや材料コストなどの汎用性の点から、アルミ箔、チタン箔、銅箔、ステンレス箔、またはそれら材料をメッシュ形状やワイヤー形状に加工した材料、あるいはそれらの表面に凹凸加工などの付加加工した形状などがより好ましい。
(金属層の厚さ)
本発明における金属層の厚さは、特に制限されないが、10μm〜250μmが好ましい。より好ましくは20μm〜100μmが好ましい。なお、金属の種類にもよるが、10μmより厚さが薄い場合には、金属層とマトリックス樹脂および繊維を一体化する際に、金属層が破れ易くなるため張力を一定に保つことが困難である。また、マトリックス樹脂の加熱および冷却過程における粘性変化や熱収縮などに影響されてシワなどが生じやすくなり品質の低下が起こりやすくなるため好ましくない。また、金属の種類にもよるが、厚さが250μmより厚くなる場合は、金属層の熱膨張と熱収縮の影響により、金属/樹脂繊維テープ材に反りなどが生じるため、製造工程における取り扱いが困難になる。また、織り構造を備えるための織り加工を行う際に、金属/樹脂繊維テープ材の柔軟性が損なわれて製織が困難になるため、それに応じた製織加工の改良が必要となり、製造コストが増加する要因となるため好ましくない。さらに、立体形状の積層材を得る際には、金属/樹脂繊維テープ材織物の形状付与性が著しく低下するため好ましくない。また、金属/樹脂繊維テープ材織物積層材における金属層の比率が大きくなり、軽量化に逆行することとなるため好ましくない
ただし、本発明における金属/樹脂繊維テープ材織物に係る金属/樹脂繊維テープ材の要点は、当該金属/樹脂繊維テープ材の一方の面または内部に金属層を備えていることであり、金属は種類によって剛性や延性、展性、熱膨張係数などの諸物性が大きく異なる上、メッシュ状や凹凸加工などの形状によっても柔軟性が異なるため、特に金属層の厚さが限定されるものではない。
(マトリックス樹脂)
本発明の金属/樹脂繊維テープ材織物を構成する金属/樹脂繊維テープ材に用いるマトリックス樹脂としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合樹脂 が挙げられる。中でも熱可塑性樹脂は、織り加工のし易さや成形加工による形状付与性が良いこと、取り扱いの容易さなどから特に好ましい。また、繊維形状を有する熱可塑性樹脂を用いることもできる。
熱可塑性樹脂材料としては、特に限定されないが、結晶性熱可塑性樹脂や非結晶性熱可塑性樹脂、またそれらの混合物が挙げられる。さらに熱硬化性樹脂を添加した高分子化合物も含まれる。
結晶性熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の中から選ばれた1〜2種類以上の組み合わせが使用可能である。これらの中で、ポリアミド、ポリプロピレンは、加熱加圧成形による一体成形化を行なう際に、繊維への含浸性が良好であることから、好ましい。さらに、ポリアミドは、繊維との接着性が良好であるという理由から、特に好ましい。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、既知のFRPに用いられているエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリウレタン等の中から選ばれた1〜2種類以上の組み合わせが使用可能である。また、熱硬化性樹脂はタック性と呼ばれる粘着性をわずかに有するためその後の取り扱いに注意を要するが、近年ではタック性を押えた熱硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を混合することでタック性や硬化後の強度などの樹脂特性を制御した混合樹脂も開発されており、それらの樹脂も好ましい。ただし、数時間から数十時間で硬化反応が完了するような接着剤や常温での粘度が著しく低い未反応のエポキシ樹脂などは好ましくない。
(繊維)
本発明の金属/樹脂繊維テープ材織物を構成する金属/樹脂繊維テープ材に用いる繊維としては、特に限定されないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の高強度繊維や、導電性粉末等を繊維に付着させた導電性繊維などが挙げられる。 中でも炭素繊維は軽量かつ高強度で、さらに導電性を有する繊維であることから、軽量化や薄型化が図れ、かつ、当該金属/樹脂繊維テープ材織物および当該金属/樹脂繊維テープ材織物積層材において繊維長手方向の電気伝導性が他の繊維よりも良好であるという理由で、特に好ましい。また、複数本の単繊維の集合体からなる繊維束を開繊して所定方向に引き揃えた開繊糸は、繊維束が幅方向に広がりつつ全体にほぼ均一の厚さで分散しているため、同じ本数で構成される開繊していない繊維束よりも所定の幅当たりでの厚さが薄くなる。そのため、金属/樹脂繊維テープ材織物積層材を作成する際にマトリックス樹脂の含浸性が良好であることなどから、特に好ましい。
(樹脂繊維層)
マトリックス樹脂は、付着させる複数の繊維の量に応じて適宜設定すればよい。また、マトリックス樹脂の量や形状に応じて複数の繊維の量を適宜設定してもよい。例えば、マトリックス樹脂がシート形状を有し、シートの厚みが20μm〜40μmの場合は、それに適した量の繊維を用いることが好ましい。ただし、本発明における金属/樹脂繊維テープ材織物に係る金属/樹脂繊維テープ材の要点は、当該金属/樹脂繊維テープ材を構成する金属層の一方の面または両面に樹脂繊維層を備えていることであり、マトリックス樹脂の量と複数の繊維の量については、マトリックス樹脂の物性や繊維径およびマトリックス樹脂と繊維との含浸性、求める諸物性によって大きく異なるため、特に樹脂繊維層のマトリックス樹脂と複数の繊維の量的な割合が限定されるものではない。
(織物構造)
本発明における金属/樹脂繊維テープ材織物の織物構造は、金属/樹脂繊維テープ材を経糸または緯糸、もしくはその両方として用いて、互いが接触しながら厚さ方向に重なるような構造であればよく、特に限定されないが、平織構造や綾織構造、多層織構造、多軸織構造などが挙げられる。また、その製織方法については特に限定されないが、できるだけ撚りが入らないように扁平状を保ったまま製織することが好ましい。さらに、本発明における金属/樹脂繊維テープ材の幅および金属/樹脂繊維テープ材織物の織り幅については、撚りの入りにくさや、金属/樹脂繊維テープ材を所望する幅にスリット加工する際の裂け易さ、織り加工のし易さ、本発明における一連の工程での取り扱い容易さ、などの理由から2mm〜50mmが好ましい。さらに、金属/樹脂繊維テープ材織物の織り幅については、特に限定はされないが、加熱加圧成形における形状付与性や、織り加工の容易さ、デザイン性などの理由から2mm〜20mmがより好ましい。しかし、織り幅を2mmより細くすることは難しい。例えば、織り幅2mm以下の金属/樹脂繊維テープ材織物を作成するには金属/樹脂繊維テープ材の幅を2mm以下にする必要があるが、金属/樹脂繊維テープ材を2mm幅に切断する際に生じる張力によって金属/樹脂繊維テープ材が繊維長方向に亀裂が生じて裂け易くなるため、生産性や品質が著しく低下するといった問題がある。
(金属/樹脂繊維テープ材)
本発明における金属/樹脂繊維テープ材は、上述したように、金属材からなる金属層の片面または両面に マトリックス樹脂と複数のからなる樹脂繊維層を層状に付着させて一体化するように形成されている。金属/樹脂繊維テープ材の厚さが薄いほど、織り加工がし易く、また、加熱加圧成形の際の形状付与性が良いため、厚さは薄いほど好ましく、金属層およびマトリックス樹脂ならびに複数の繊維を一体化した際の金属/樹脂繊維テープ材の厚さは25〜500μmが好ましい。より好ましくは40μm〜150μmが好ましい。しかし、金属/樹脂繊維テープ材の厚さを25μm以下にすることは難しい。例えば、繊維の中でも炭素繊維は特に繊維径が小さい繊維であるが、汎用的な炭素繊維の直径は約7μmである。金属層の厚さを5μmとした場合に、金属/樹脂繊維テープ材の厚さを25μm以下にするためには、一方の面を構成するマトリックス樹脂と炭素繊維とを一体化させた際の厚さが20μm以下にする必要がある。その場合、炭素繊維を厚さ方向に3本以下で引き揃えて分散させなければならず、通常の工程で製造することが難しい。さらに、マトリックス樹脂材料の厚さも10μm以下で均一にシート状にしなければならないが、このシートの製造も難しい。そのため、連続して安定した金属/樹脂繊維テープ材を製造することが難しい。よって、金属/樹脂繊維テープ材は25μm以上になる厚さで作成することが品質を一定に保つことからも望ましい。
また、特に限定されないが、請求項1にかかる金属/樹脂繊維テープ材の厚さは、それを構成する金属層の厚さの1.1倍〜4倍となることが好ましい。より好ましくは1.3倍〜2.5倍が好ましい。金属/樹脂繊維テープ材の厚さと金属層の厚さに所定の差がない場合、つまり、金属/樹脂繊維テープ材を構成するマトリックス樹脂と複数の繊維が一体化されて樹脂繊維層となった際の厚さが金属層の厚さに対して極端に薄い場合、金属層を構成する金属材の熱膨張に起因する反りが生じ易くなる。また、金属/樹脂繊維テープ材と金属層の厚さに極端に大きな差がある場合、つまり、金属/樹脂繊維テープ材を構成する樹脂繊維層の厚さが金属層の厚さに対して極端に厚い場合、マトリックス樹脂の熱膨張または熱収縮による反りが生じ易くなる。金属/樹脂繊維テープ材に反りが生じた場合に無理に外力を加えると、一部にはく離や亀裂が生じる、又は生じやすくなるため好ましくない。金属層またはマトリックス樹脂の反りを軽減するためには、加熱加工した後、反りを軽減する方向に張力を加えながら徐々に放冷して、内部応力を軽減することが必要になるため、長尺シート等の連続加工では大きな支障はないが、プレス成形等で成形する際には製造タイムが伸びるため好ましくない。なお、金属層や樹脂の種類によって熱膨張や熱収縮などの諸物性は大きく異なるため、特に厚さの比率が限定されるものではない。また、請求項2にかかる金属/樹脂繊維テープ材において金属層の両面に樹脂繊維層を層状に付着されて一体化されている場合は、マトリックス樹脂の熱膨張もしくは熱収縮に起因する反りは互いに相殺されるため、特に厚さの比率は限定されない。
また、金属/樹脂繊維テープ材の幅は、特に限定されないが、金属/樹脂繊維テープ材織物とする際の織り加工の容易さや金属/樹脂繊維テープ材織物積層材とする際の形状付与性の面から、テープ幅は細いほど好ましく、20mm以下がより好ましい。ただし、上述したように、テープ幅を2mmより細くすることは難しい。
(開繊)
本発明における繊維を開繊する工程とは、多数の繊維からなる繊維束を、繊維長方向に搬送し、繊維束中に流体を通過させることで繊維を撓ませながら幅方向に移動させて繊維束を効率よく開繊する方法である。
(金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の成形方法)
金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の成形方法は、特に限定されないが、金属/樹脂繊維テープ材織物を少なくとも金属/樹脂繊維テープ材織物積層材の一部に積層して、公知の加熱加圧成形方法により、所望する形状の金型を用いて、大気圧以上の圧力を与えながら前記マトリックス樹脂の硬化温度またはガラス転移温度以上に加熱し、その状態のまま放冷して成形する方法が好ましい。 金属/樹脂繊維テープ材織物積層材は、少なくとも一部に金属/樹脂繊維テープ材織物を積層して製造すればよく、例えば、表層部分に金属/樹脂繊維テープ材織物を積層して製造すれば、当該部分に金属層の特性を発現する金属/樹脂繊維テープ材織物積層材を得ることができる。
(金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法)
金属/樹脂繊維テープ材織物を製造する場合、まず、金属材からなる金属層の片面または両面に マトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層とを層状に付着させて一体化するように形成された金属/樹脂繊維テープ材を形成する。
複数の繊維は、例えば、公知の開繊方法により予めシート状に形成しておくと好ましい。また、複数本の単繊維の集合体からなる繊維束を用いて、複数の繊維束をシート状に配列して形成するようにしてもよい。 また、マトリックス樹脂は付着させる複数の繊維の量に応じて適宜設定すればよいが、製造工程をより容易に行うためには、マトリックス樹脂をシート状に形成しておくと好ましい。
これらの金属層及びマトリックス樹脂並びに複数の繊維を用いて、金属層の片面または両面にマトリックス樹脂を搬送しながら、マトリックス樹脂に複数の繊維を重ね合せて 加熱ローラにより両側から挟圧することで、金属層の表面にマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層を層状に付着させて一体化した金属/樹脂繊維テープ材を形成することができる。または、これらの金属層及びマトリックス樹脂並びに複数の繊維を用いて、金属層の片面または両面に複数の繊維を搬送しながら、マトリックス樹脂を複数の繊維と金属層が付着するように重ね合せて 加熱ローラにより両側から挟圧することで、金属層の表面にマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層を層状に付着させて一体化した金属/樹脂繊維テープ材を形成することができる。
なお、マトリックス樹脂はシート形状であることに特に限定されるものではない。マトリックス樹脂が繊維形状を形成する場合は、複数の繊維と同様に複数のマトリックス樹脂繊維をシート状に配列して形成させたものを搬送することで、上述の工程と同様の工程で金属/樹脂繊維テープ材とすることができる。 また、金属層にマトリックス樹脂をシート状に付着させる工程を行い、次に、金属層のマトリックス樹脂が付着した面に複数の繊維を層状に付着させて樹脂繊維層として一体化する工程でも金属/樹脂繊維テープ材を得ることができる。特に限定されるものではないが、硬化前の熱硬化性樹脂など、液状の樹脂をマトリックス樹脂とする場合は、予め金属箔表面に液状のマトリックス樹脂を塗布して付着させる工程を先に行うことで、生産性や取り扱い性を向上させることができる。また、マトリックス樹脂が特定の形状を保持することが難しい場合は、あらかじめ離型紙などにシート状に付着させおき、マトリックス樹脂がシート状に付着した離型紙を搬送し、マトリックス樹脂に複数の繊維を付着させる工程を行い、次にマトリックス樹脂と複数の繊維が付着した面を金属層に挟圧することでも金属/樹脂繊維テープ材を製造することができる。
さらに、マトリックス樹脂と複数の繊維をあらかじめ一体化させてプリプレグシートを作成し、次に、プリプレグシートを樹脂繊維層として金属層と付着させて一体化する工程を行い、金属/樹脂繊維テープ材とすることもできる。プリプレグシートを製造する工程と金属/樹脂繊維テープ材を製造する工程を別にすることで、分業化や分社化、外部委託等が容易になり、工程管理や生産調整が行い易くなる。
次に、形成された金属/樹脂繊維テープ材を織り加工することで金属/樹脂繊維テープ材織物を得ることができる。織り加工については、公知の製織技術を用いればよい。
また、シート形状の金属層や樹脂繊維シート材を用いて形成された金属/樹脂繊維シート材を形成し、金属/樹脂繊維シート材を所定幅で切断することで、金属/樹脂繊維テープ材を得ることができる。切断する場合には公知のスリッタ等を用いればよく、金属/樹脂繊維テープ材の幅は2mm〜20mmに設定すればよい。
なお、上述の工程において、金属/樹脂繊維テープ材を形成する樹脂繊維層はマトリックス樹脂と複数の繊維が層状に付着して一体化しているが、一体化とは複数の繊維を構成する単繊維の一部がマトリックス樹脂に付着した状態であればよく、単繊維の他の一部がマトリックス樹脂から露出していても構わない。 同様に、金属/樹脂繊維テープ材を形成する工程において、先にマトリックス樹脂と複数の繊維を一体化させたプリプレグシートを用いる場合においても、複数の繊維を構成する単繊維の一部がマトリックス樹脂から露出していてもよい。
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は実施例になんら限定されるものではない。
[実施例1]
本発明に用いた材料を以下に示す。
<使用材料>
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用した金属層)
株式会社ファインテック製;アルミホイル、厚さ50μm
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用した繊維)
三菱レイヨン株式会社製;炭素繊維束 TR50S−15K、繊維直径約7μm、繊維本数15000本
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用したマトリックス樹脂)
三菱化学株式会社製;ナイロン6樹脂フィルム、フィルム厚み20μm
<製造工程>
<金属/樹脂繊維テープ材の製造工程>
(1)炭素繊維束を幅方向48mm間隔で6本並べ、空気開繊法(特許第4740131号公報参照)を取り入れた開繊装置により、各炭素繊維束TR50S−15Kを幅48mmに開繊し、複数の繊維が全体にほぼ均一の厚さで分散した幅288mmの開繊糸シートを作成した。
(2)その後、公知の貼り合わせシート作成装置(特開2008−149708参照)を用いて、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムが金属層の同一の面に層状に付着して一体化するように貼り合わせ、幅288mmの金属/樹脂繊維シート材Aを得た。
(3)なお、金属層の供給には、公知の貼り合わせシート作製装置にて通常の貼り合わせシートを作成する際に離型フィルムを供給する機構を用い、開繊シートおよびナイロン6フィルムは通常の貼り合せシートと同じ方法で供給した。
(4)また、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムと金属層を熱融着にて貼り合わせる際の温度は約270度になるように制御を行なった。また、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムと金属層を貼り合わせる速度は10m/分で行なった。
(5)得られた金属/樹脂繊維シート材Aを、開繊糸シートの繊維の引き揃えた方向と平行方向に幅5mmでスリットして金属/樹脂繊維テープ材Bを得た。
<金属/樹脂繊維テープ材織物の製造工程>
(6)得られた金属/樹脂繊維テープ材を経糸および緯糸として、樹脂繊維層からなる面がすべて同一の面になるようにして幅500mmで平織りすることで、図2に示すような金属/樹脂繊維テープ材織物Cを得た。
[実施例2]
本発明に用いた材料を以下に示す。
<使用材料>
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用した金属層)
住軽アルミ箔株式会社製;アルミホイル、厚さ12μm
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用した繊維)
三菱レイヨン株式会社製;炭素繊維束 TR50S−15K、繊維直径約7μm、繊維本数15000本
(金属箔/樹脂補強テープ材織物に使用したマトリックス樹脂)
三菱化学株式会社製;ナイロン6樹脂フィルム、フィルム厚み20μm
<製造工程>
(1)実施例1の(1)から(5)と同様にして金属/樹脂繊維テープ材Dを得た。
(2)得られた金属/樹脂繊維テープ材Dを長さ150mmに切断し、樹脂繊維層からなる面がすべて同一の面に揃うように手作業で平織りすることで、繊維長手方向に長さ150mm、繊維の幅方向に幅150mmの金属/樹脂繊維テープ材織物Eを得た。
[実施例3]
本発明に用いた材料を以下に示す。
<使用材料>
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用した金属層)
株式会社ニラコ製;ステンレス箔、厚さ約100μm、長さ150mm、幅150mm
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用した繊維)
三菱レイヨン株式会社製;炭素繊維束 TR50S−15K、繊維直径約7μm、繊維本数15000本
(金属/樹脂繊維テープ材織物に使用したマトリックス樹脂)
三菱化学株式会社製;ナイロン6樹脂フィルム、フィルム厚み20μm
<製造工程>
(1)炭素繊維束を幅方向48mm間隔で6本並べ、空気開繊法(特許第4740131号公報参照)を取り入れた開繊装置により、各炭素繊維束TR50S−15Kを幅48mmに開繊し、複数の繊維が全体にほぼ均一の厚さで分散した幅288mmの開繊糸シートを作成した。
(2)その後、公知の貼り合わせシート作成装置(特開2008−149708参照)を用いて、ナイロン6樹脂フィルムの両面に開繊糸シートを貼り合わせ、樹脂繊維シート材Fを得た。
(3)なお、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムを熱融着にて貼り合わせる際の温度は約270度に制御を行なった。また、熱融着させる際または熱融着後に、加熱された熱可塑性樹脂が貼り合わせシート作成装置の各部に付着することを防ぐため、開繊糸シートとともに熱硬化性ポリイミドフィルム(製品名:ユーピレックスS、厚み;25μm、製造会社;宇部興産株式会社)を離型フィルムとして供給した。なお、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムを貼り合わせる速度は10m/分で行なった。
(4)得られた樹脂繊維シート材Fを、繊維長手方向に長さ150mm、繊維の幅方向に幅150mmの正方形にカットし、樹脂繊維テープ材Gを得た。
(5)得られた樹脂繊維テープ材Gを繊維長手方向が同じ角度になるように3枚積層し、その上部に金属層を1枚積層して平板用金型(縦150mm、横150mm)にセットした。セットした金型を、成形プレス装置(株式会社笠松化工研究所製TJ−S3530WAV)を用いて、加熱温度280℃、成形圧力2MPa、成形時間1分で加熱加圧成形した後、成形圧力を開放して常温まで放冷し、厚さ約220μmの金属/樹脂繊維シート材Hを得た。
(6)得られた金属/樹脂繊維シート材Hを、開繊糸シートの繊維の引き揃えた方向と平行方向に幅20mmでスリットして金属/樹脂繊維テープ材Iを得た。
[実施例4]
本発明に用いた材料を以下に示す。
<使用材料>
金属層、繊維、マトリックス樹脂とも実施例1に同じ。
<製造工程>
<金属/樹脂繊維テープ材の製造工程>
(1)実施例1の(1)から(4)と同様にして、幅288mmの金属/樹脂繊維シート材Aを得た。
(2)その後、再度、公知の貼り合わせシート作成装置(特開2008−149708参照)を用いて、金属/樹脂繊維シート材Aの、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムからなる樹脂繊維層が付着していない他方の面に、開繊糸シートとナイロン6樹脂フィルムを層状に付着させて一体化し、金属層の両面に樹脂繊維層が層状に付着して一体化されている金属/樹脂繊維シート材Kを得た。
(3)得られた金属/樹脂繊維シート材Kを、実施例1の(5)から(6)と同様にして、金属層の両面に樹脂繊維層が層状に付着して一体化されていることを特徴とする 幅500mmの金属/樹脂繊維テープ材織物Lを得た。
[実施例5]
<使用材料>
繊維、マトリックス樹脂とも実施例1に同じ。
<製造工程>
(1)実施例3の(1)から(3)と同様にして、幅228mmの樹脂繊維シート材Fを得た。
(2)得られた樹脂繊維シート材Fを、開繊糸シートを開繊糸シートの繊維の引き揃えた方向と平行方向に幅5mmでスリットして樹脂繊維テープ材Mを得た。
(3)得られた樹脂繊維テープ材Mを経糸および緯糸として、幅500mmで平織りすることで、樹脂繊維テープ材織物Nを得た。
[実施例6]
<使用材料>
金属層、繊維、マトリックス樹脂とも実施例1に同じ。
<製造工程>
(1)実施例1の(1)から(6)により、幅500mmの金属/樹脂繊維テープ材織物Cを得た。
(2)実施例5の(1)から(3)により、幅500mmの樹脂繊維テープ材織物Nを得た。
(3)得られた金属/樹脂繊維テープ材織物C及び樹脂繊維テープ材織物Nを、それぞれ織物長手方向(0度方向)に長さ100mm、織物の幅方向(90度方向)に幅100mmの正方形にカットし、それぞれ金属/樹脂繊維テープ材織物O及び樹脂繊維テープ材織物Pを得た。その後、樹脂繊維テープ織物P10枚を 平織りの織り目が互いに同じ向きで接触するように積層し、その上に、金属/樹脂繊維テープ材織物O1枚を 樹脂繊維層が樹脂繊維テープ材織物Pと接し、かつ、金属/樹脂繊維テープ材織Oの平織りの織り目と 最上部の樹脂繊維テープ材織物Pの平織りの織り目とが互いに同じ向きで接触するように積層して平板用金型(縦100mm、横100mm)にセットした。セットした金型を、成形プレス装置(株式会社笠松化工研究所製TJ−S3530WAV)を用いて、加熱温度280℃、成形圧力4MPa、成形時間30分で加熱加圧成形した後、成形圧力を4MPaに維持したまま常温まで放冷して、厚さが約940μmで、最表面に金属織物の質感を有する金属/樹脂繊維テープ材織物積層材Qを得た。
[実施例7]
<使用材料>
金属層、繊維、マトリックス樹脂とも実施例1に同じ。
<製造工程>
(1)実施例4の(1)から(4)により、幅500mmの金属/樹脂繊維テープ材織物Lを得た。
(2)得られた金属/樹脂繊維テープ材織物Lを、それぞれ織物長手方向(0度方向)に長さ100mm、織物の幅方向(90度方向)に幅100mmの正方形にカットし、金属/樹脂繊維テープ材織物Rを得た。その後、金属/樹脂繊維テープ材織物R5枚を 平織りの織り目が互いに同じ向きで接触するように積層して平板用金型(縦100mm、横100mm)にセットした。セットした金型を、成形プレス装置(株式会社笠松化工研究所製TJ−S3530WAV)を用いて、加熱温度280℃、成形圧力4MPa、成形時間30分で加熱加圧成形した後、成形圧力を4MPaに維持したまま常温まで放冷し、厚さが約900μmで、内部に金属層を有する金属/樹脂繊維テープ材織物積層材Sを得た。
[実施例8]
<使用材料>
金属層、繊維、マトリックス樹脂とも実施例1に同じ。
<製造工程>
(1)実施例1の(1)から(6)により、幅500mmの金属/樹脂繊維テープ材織物Cを得た。
(2)実施例4の(1)から(4)により、幅500mmの金属/樹脂繊維テープ材織物Lを得た。
(3)得られた金属/樹脂繊維テープ材織物C及び金属/樹脂繊維テープ材織物Lを、それぞれ織物長手方向(0度方向)に長さ100mm、織物の幅方向(90度方向)に幅100mmの正方形にカットし、それぞれ金属/樹脂繊維テープ材織物O及び金属/樹脂繊維テープ材織物Rを得た。その後、金属/樹脂繊維テープ材織物R4枚を 平織りの織り目が互いに同じ向きで接触するように積層し、さらにその上に、金属/樹脂繊維テープ材織物O1枚を、最上部の金属/樹脂繊維テープ材織物Rの平織りの織り目と互いに同じ向きで接触するように積層して平板用金型(縦100mm、横100mm)にセットした。セットした金型を、成形プレス装置(株式会社笠松化工研究所製TJ−S3530WAV)を用いて、加熱温度280℃、成形圧力4MPa、成形時間30分で加熱加圧成形した後、成形圧力を4MPaに維持したまま常温まで放冷し、厚さが約860μmで、最表面に金属織物の質感を有し、かつ、内部に金属層を有する金属/樹脂繊維テープ材織物積層材Tを得た。
本発明に係る金属/樹脂繊維テープ材織物及び金属/樹脂繊維テープ材織物積層材は、はく離を抑え、はく離の伝播を防止し、FRPの表面及び内部に金属層を導入することができる材料であり、かつ、様々な立体形状に対応可能な成形性を有した材料であるため、航空機や自動車、風力発電設備、日用品等の分野に用いられる素材として広く適用可能であり、かつ、これまでに開発された技術と共存可能な形態として有望な材料である。
1 金属/樹脂繊維テープ材織物
2 金属/樹脂繊維テープ材
3 樹脂補強繊維テープ材
4 金属/樹脂繊維テープ材織物
5 金属層
6 樹脂繊維層
7 金属/樹脂繊維テープ材の断面
8 マトリックス樹脂
9 単繊維
10 金属/樹脂繊維テープ材織物
11 金属/樹脂繊維テープ材
12 金属層
13 樹脂繊維層
14 金属/樹脂繊維テープ材の断面
15 マトリックス樹脂
16 単繊維
17 金属/樹脂繊維テープ材織物
18 金属/樹脂繊維テープ材又は樹脂補強繊維テープ材を用いた緯糸及び又は経糸
19 金属/樹脂繊維テープ材
20 金属/樹脂繊維テープ材織物
21 金属/樹脂繊維テープ材
22 金属層
23 樹脂繊維層
24 マトリックス樹脂
25 単繊維
26 金属/樹脂繊維テープ材織物積層材
27 金属/樹脂繊維テープ材織物
28 複合材料
29a、30a 金属層
29b、30b 樹脂繊維層
31 金属/樹脂繊維テープ材織物積層材
32 金属/樹脂繊維テープ材織物
33a、33b 複合材料
34a、35a 金属層
34b、34c、35b、35c 樹脂繊維層
36 金属/樹脂繊維テープ材織物積層材
37a、38a、39a 金属/樹脂繊維テープ材織物
37b、37c、38b、38c、39b、39c 金属/樹脂繊維テープ材





























Claims (13)

  1. 金属材からなる金属層とマトリックス樹脂と複数の繊維からなる樹脂繊維層とを層状に付着させて一体化されている金属/樹脂繊維テープ材が経糸及び又は緯糸として少なくとも一部に用いられた織り構造を備えており、前記金属層及び複数の繊維は長手方向の織りピッチよりも長く形成されていることを特徴とする金属/樹脂繊維テープ材織物。
  2. 前記金属/樹脂繊維テープ材は、前記金属層の片面又は両面に前記樹脂繊維層を層状に付着させて一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
  3. 前記金属/樹脂繊維テープ材は、前記樹脂繊維層の片面に前記金属層を層状に付着させて一体化されていることを特徴とする請求項1または2に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
  4. 前記複数の繊維は、引き揃えられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
  5. 前記複数の繊維は、複数本の単繊維の集合体からなる繊維束が幅広く薄い形状に開繊されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属/樹脂繊維テープ材織物。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の金属/樹脂繊維テープ材織物を少なくとも一部に積層して一体化されていることを特徴とする金属/樹脂繊維テープ材織物積層材。
  7. 合成樹脂からなる樹脂基体と引き揃えた補強繊維とを付着させた樹脂補強繊維テープ材、又は当該樹脂補強繊維テープ材を少なくとも一部に含む織り構造を備えた樹脂補強繊維テープ材織物を少なくとも一部に積層し、かつ前記金属/樹脂繊維テープ材織物を少なくとも一部に積層して一体化されていることを特徴とする請求項6に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物積層材。
  8. 前記金属層の片面又は両面に、マトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて金属/樹脂繊維テープ材を形成するテープ材形成工程と、前記金属/樹脂繊維テープ材を経糸又は緯糸として少なくとも一部に用いて製織するテープ材製織工程とを含む金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
  9. 前記テープ材形成工程において、マトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて樹脂繊維シート材とし、前記金属層の片面又は両面に当該樹脂繊維シート材を層状に付着させて金属/樹脂繊維テープ材を形成することを特徴とする請求項8に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
  10. 前記テープ材形成工程において、シート形状の金属材からなる金属層の片面又は両面に、マトリックス樹脂と複数の繊維とを層状に付着させて金属/樹脂繊維シート材を形成し、当該金属/樹脂繊維シート材を長手方向にテープ状に切断して金属/樹脂繊維テープ材を形成することを特徴とする請求項8または9に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
  11. 前記樹脂繊維層の片面に、金属層を層状に付着させて金属/樹脂繊維テープ材を形成するテープ材形成工程と、前記金属/樹脂繊維テープ材を経糸又は緯糸として少なくとも一部に用いて製織するテープ材製織工程とを含む金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
  12. 前記テープ材形成工程において、前記樹脂繊維シート材の片面に、前記金属層を層状に付着させて金属/樹脂繊維シート材を形成し、当該金属/樹脂繊維シート材を長手方向にテープ状に切断して金属/樹脂繊維テープ材を形成することを特徴とする請求項11に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。
  13. 前記テープ材形成工程において、複数の繊維として、複数本の単繊維の集合体からなる繊維束が幅広く薄い形状に開繊させた開繊糸を用いることを特徴とする請求項8から12に記載の金属/樹脂繊維テープ材織物の製造方法。












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