JP2018007479A - 電源制御装置、及び電源システム - Google Patents

電源制御装置、及び電源システム Download PDF

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Abstract

【課題】各蓄電手段での容量ばらつきを抑制し、ひいては各蓄電手段において適正な充放電を行わせる。
【解決手段】電池ユニットUは、複数のリチウムイオン蓄電池12,13と、各蓄電池12,13に通じる電気経路に設けられた複数のスイッチ21〜25を含み、蓄電池12,13について並列状態と直列状態とを切り替える切替部と、を備える。リチウムイオン蓄電池12は、直列状態で低電圧系の電気負荷14に接続され、リチウムイオン蓄電池13は、直列状態で高電圧系の電気負荷15,16に接続される。制御部30は、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCをそれぞれ取得する容量取得部と、並列状態である場合に、各蓄電池12,13のSOCに基づいて、各蓄電池12,13で所望量のSOC差が生じるように、各蓄電池12,13の電気経路に存在している抵抗可変部の抵抗値を調整して蓄電池12,13ごとに充放電電流を制御する電流制御部と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の蓄電手段を備える電源システムに適用される電源制御装置、及び電源システムに関するものである。
従来、複数の蓄電池を備える電源装置において、エンジン運転状態に応じて、複数の蓄電池を並列接続した状態と直列接続した状態とを切り替えるようにした技術が知られている(例えば特許文献1参照)。具体的には、エンジン自動始動システムにおいて、エンジン運転中は、接続切替手段としてのリレーにより各蓄電池を並列接続の状態にして、発電機により各蓄電池を充電する。また、エンジン自動停止後の再始動時には、リレーにより各蓄電池を直列接続の状態に切り替え、始動機への給電を実施する。そして上記構成により、エンジン始動を円滑にし、かつ蓄電池が劣化することを抑制することができるとしていた。
特開2003−155968号公報
しかしながら、上記のように複数の蓄電池の並列接続と直列接続との切り替えを可能にするシステムでは、複数の蓄電池に通じる各通電経路上にそれぞれリレーやスイッチ等の接続切替手段が設けられていること、直列/並列状態で通電経路上のリレーやスイッチ等の個数に違いが生じることにより、各蓄電池で通電経路の抵抗値に違いが生じる。そのため、複数の蓄電池に流れる充放電電流に差違が生じ、結果として各蓄電池で電気残容量(SOC)にばらつきが生じる。そして、各蓄電池でSOCばらつきが生じると、充電時には高SOCの蓄電池により充電が制約される一方、放電時には低SOCの蓄電池により放電が制約されることになり、各蓄電池の使用領域を十分に活用することができないといった不都合を招来する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、各蓄電手段での容量ばらつきを抑制し、ひいては各蓄電手段において適正な充放電を行わせることができる電源制御装置、及び電源システムを提供することにある。
本発明の電源制御装置は、複数の蓄電手段(12,13)と、前記各蓄電手段に通じる電気経路に設けられた複数のスイッチ手段(21〜25)を含み、前記複数の蓄電手段について互いに並列接続された並列状態と互いに直列接続された直列状態とを切り替える切替部と、を備え、前記複数の蓄電手段は、前記直列状態で低電圧系の低電圧負荷(14)に正極側が接続される第1蓄電手段(12)と、前記直列状態で高電圧系の高電圧負荷(15,16)に正極側が接続される第2蓄電手段(13)とを含んでいる電源システムに適用される。そして、電源制御装置は、前記複数の蓄電手段の電気残容量をそれぞれ取得する容量取得部と、前記複数の蓄電手段が並列状態である場合に、前記容量取得部により取得した各蓄電手段の電気残容量に基づいて、前記第1蓄電手段の電気残容量と前記第2蓄電手段の電気残容量との差が所望量になるように、前記各蓄電手段に通じる電気経路に存在している抵抗可変部の抵抗値を調整して前記蓄電手段ごとに充放電電流を制御する電流制御部と、を備えることを特徴とする。
直並列の切り替えが可能な複数の蓄電手段を備え、そのうち第1蓄電手段は、直列状態で低電圧系の低電圧負荷に正極側が接続され、第2蓄電手段は、直列状態で高電圧系の高電圧負荷に正極側が接続されている電源システムでは、直列状態において、第1蓄電手段と第2蓄電手段とで放電電流が大小相違し、それに起因して電気残容量(SOC)の差が大きくなることが考えられる。
この点、上記構成では、複数の蓄電手段が並列状態である場合に、各蓄電手段の電気残容量に基づいて、第1蓄電手段の電気残容量と第2蓄電手段の電気残容量との差が所望量になるように、各蓄電手段に通じる電気経路に存在している抵抗可変部の抵抗値を調整して蓄電手段ごとに充放電電流を制御するようにした。この場合、各蓄電手段が並列接続された状態において、その後に各蓄電手段が直列状態に切り替えられることを見越して、第1蓄電手段と第2蓄電手段とで意図的に電気残容量に所望量の差が付与される。これにより、直列状態で低電圧系及び高電圧系の各電気負荷に対して電力供給が行われる際にも、各蓄電手段において電気残容量の差が過剰に拡がることを抑制できる。その結果、各蓄電手段が直並列で切り替える場合にあっても各蓄電手段の電気残容量を適正に管理することができる。
なお、複数の蓄電手段(例えばリチウムイオン蓄電池)の直並列の切り替えが行われる構成としては、直並列切り替え可能な2つ以上の蓄電手段を有する構成であればよく、例えば3つ以上の蓄電手段を備える電源システムにおいて、そのうち少なくとも2つの蓄電手段について直並列の切り替えが行われる構成も含まれる。
蓄電手段の電気残容量は、蓄電手段に蓄積可能な全電気容量のうち残存している電気量を示すものであってもよいし、蓄電手段において検出誤差や冗長使用領域、劣化用マージン等を除いた使用可能領域のうち残存している電気量を示すものであってもよい。
第1実施形態における電源システムを示す電気回路図。 スイッチの具体的構成を示す図。 (a)は各リチウムイオン蓄電池を並列接続した状態を示す図、(b)は各リチウムイオン蓄電池を直列接続した状態を示す図。 (a)は並列充電時の電流の流れを示す図、(b)は並列放電時の電流の流れを示す図。 直列放電時の電流の流れを示す図。 並列放電時及び直列放電時における各リチウムイオン蓄電池のSOC1,SOC2の推移を示すタイムチャート。 ゲート電圧とドレインソース間抵抗との関係を示す図。 リチウムイオン蓄電池の接続状態と充放電電流とを制御する処理手順を示すフローチャート。 図8に続く処理手順を示すフローチャート。 SOC差とスイッチ抵抗値との関係を示す図。 第2実施形態における電源システムを示す電気回路図。 各リチウムイオン蓄電池を直列接続した状態を示す図。 第2実施形態においてリチウムイオン蓄電池の接続状態と充放電電流とを制御する処理手順を示すフローチャート。 図13に続く処理手順を示すフローチャート。 第3実施形態においてリチウムイオン蓄電池の接続状態と充放電電流とを制御する処理手順を示すフローチャート。 図15に続く処理手順を示すフローチャート。 端子電圧の差ΔVとスイッチ抵抗値との関係を示す図。 端子電圧の差ΔVと電池温度とスイッチ抵抗値との関係を示す図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、エンジン(内燃機関)を駆動源として走行する車両において当該車両の各種機器に電力を供給する車載電源装置を具体化するものとしている。また、本電源システムは、蓄電装置として、鉛蓄電池を有してなる第1蓄電装置と、複数のリチウムイオン蓄電池を有してなる第2蓄電装置とを備える、いわゆる2電源システムとなっている。
図1に示すように、本電源システムは、鉛蓄電池11と2つのリチウムイオン蓄電池12,13とを有しており、各蓄電池11〜13からは各種の電気負荷14,15と回転電機16への給電が可能となっている。また、各蓄電池11〜13に対しては回転電機16による充電が可能となっている。
鉛蓄電池11は周知の汎用蓄電池である。これに対し、リチウムイオン蓄電池12,13は、鉛蓄電池11に比べて、充放電における電力損失が少なく、出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。リチウムイオン蓄電池12,13は、鉛蓄電池11に比べて充放電時のエネルギ効率が高い蓄電池であるとよい。また、リチウムイオン蓄電池12,13は、それぞれ複数の単電池を有してなる組電池として構成されている。これら各蓄電池11〜13の定格電圧はいずれも同じであり、例えば12Vである。
図示による詳細な説明は割愛するが、2つのリチウムイオン蓄電池12,13は、収容ケースに収容されて一体の電池ユニットUとして構成されている。電池ユニットUは、2つの出力端子P1,P2を有しており、このうち出力端子P1に鉛蓄電池11と電気負荷14とが接続され、出力端子P2に電気負荷15と回転電機16とが接続されている。
出力端子P1に接続される電気負荷14は、鉛蓄電池11又はリチウムイオン蓄電池12,13からの12V給電に基づいて駆動される12V系負荷である。その電気負荷14には、供給電力の電圧が一定又は少なくとも所定範囲内で変動するよう安定であることが要求される定電圧要求負荷と、定電圧要求負荷以外の一般的な電気負荷とが含まれている。定電圧要求負荷は被保護負荷であって、電源失陥が許容されない負荷である。定電圧要求負荷の具体例としては、ナビゲーション装置やオーディオ装置、メータ装置、エンジンECU等の各種ECUが挙げられる。この場合、供給電力の電圧変動が抑えられることで、上記各装置において不要なリセット等が生じることが抑制され、安定動作が実現可能となっている。また、一般的な電気負荷の具体例としては、ヘッドライト等のランプ類やワイパ装置、電動ポンプが挙げられる。
また、電気負荷15は、例えば車両走行時において一時的に大きな駆動力が要求される、すなわち高電力要求が生じることがある高電圧系の負荷である。具体例としては、電動ステアリング装置が挙げられる。なお、出力端子P1に接続される電気負荷14が低電圧電気負荷に相当し、出力端子P2に接続される電気負荷15及び回転電機16が高電圧電気負荷に相当する。
回転電機16の回転軸は、図示しないエンジン出力軸に対してベルト等により駆動連結されており、エンジン出力軸の回転によって回転電機16の回転軸が回転する一方、回転電機16の回転軸の回転によってエンジン出力軸が回転する。回転電機16は、MG(Motor Generator)であり、エンジン出力軸や車軸の回転により発電(回生発電)を行う発電機能と、エンジン出力軸に回転力を付与する力行機能とを備えている。回転電機16は、一体又は別体に設けられた電力変換装置としてのインバータにより、発電時の発電電流の調整や力行駆動時のトルク調整が行われるものとなっている。回転電機16の駆動により、エンジンの始動やトルクアシストが行われる。回転電機16は、エンジン出力軸に対して動力を付加する観点から言えば電気負荷であり、しかも電気負荷14との比較で言えば高電力/高電流負荷である。
電気負荷15と回転電機16との間にはスイッチ17が設けられており、そのスイッチ17のオンオフにより、各蓄電池11〜13や回転電機16と電気負荷15とが電気的に接続又は遮断されるようになっている。
次に、電池ユニットUにおける電気的構成を説明する。本実施形態では、2つのリチウムイオン蓄電池12,13について並列接続の状態と直列接続の状態との切り替えを可能としており、その点について詳しく説明する。
電池ユニットUでは、出力端子P1,P2の間の電気経路L1にスイッチ21,22が直列に設けられている。なお、電気経路L1は、本システムにおいて鉛蓄電池11に対して電気負荷14,15や回転電機16が接続される通電経路の一部でもある。そして、スイッチ21,22の間の第1点N1にリチウムイオン蓄電池12の+端子(正極端子)が接続され、スイッチ22と出力端子P2との第2点N2にリチウムイオン蓄電池13の+端子が接続されている。また、各リチウムイオン蓄電池12,13の−端子(負極端子)とグランドとの間には、それぞれスイッチ23,24が設けられている。さらに、第1点N1は、リチウムイオン蓄電池13の−端子とスイッチ24との間の第3点N3に接続されており、その接続経路にスイッチ25が設けられている。スイッチ21〜25が「切替部」に相当する。
上記の各スイッチ21〜25は、MOSFET、IGBT、バイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子により構成されている。本実施形態では、各スイッチ21〜25がMOSFETにより構成されており、所定のゲート電圧の印加に応じてスイッチ21〜25のオンオフが切り替えられる。
なお、図2に示すように、各スイッチ21〜25をそれぞれ2つ一組のMOSFETを有する構成とし、各一組のMOSFETの寄生ダイオードが互いに逆向きになるように直列に接続されているとよい。この互いに逆向きの寄生ダイオードによって、各スイッチ21〜25をオフ状態とした場合にそのスイッチが設けられた経路に流れる電流が完全に遮断される。ただし、各スイッチ21〜25において半導体スイッチング素子を用いた構成は任意でよく、例えばMOSFETの寄生ダイオードが互いに逆向きに配置されていない構成であってもよい。
そして、これら各スイッチ21〜25のオンオフを適宜切り替えることにより、各リチウムイオン蓄電池12,13が並列接続された状態と、各リチウムイオン蓄電池12,13が直列接続された状態とが切り替えられるようになっている。
図3において(a)には、各リチウムイオン蓄電池12,13を並列接続した状態を示し、(b)には各リチウムイオン蓄電池12,13を直列接続した状態を示している。図3では、理解を容易にするために、スイッチ21〜25についてオン状態のスイッチのみを示し、オフ状態のスイッチの図示を省略している。図3(a)に示された通電経路が「並列通電経路」であり、図3(b)に示された通電経路が「直列通電経路」である。なお、スイッチ17は、並列状態ではオフされ、直列状態では必要に応じてオンされるようになっている。
図3(a)では、各スイッチ21〜25のうちスイッチ21〜24がオン、スイッチ25がオフされており、かかる状態では、リチウムイオン蓄電池12,13が並列の関係となっている。この場合、出力端子P1,P2の出力電圧はいずれも概ね12Vとなっている。並列接続状態では、P1側の電気負荷14に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12,13が接続されるとともに、P2側の回転電機16に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12,13が接続されている。並列接続状態では、各リチウムイオン蓄電池12,13の正極どうしを接続する経路上の中間位置(第1点N1)に電気負荷14が接続されるようになっている。
また、図3(b)では、各スイッチ21〜25のうちスイッチ21,23,25がオン、スイッチ22,24がオフされており、かかる状態では、リチウムイオン蓄電池12,13が直列の関係となっている。この場合、出力端子P1の出力電圧は概ね12V、出力端子P2の出力電圧は概ね24Vとなっている。直列接続状態では、P1側の電気負荷14に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12が接続されている。また、P2側の回転電機16に対して直列にリチウムイオン蓄電池12,13が接続されている。直列接続状態では、各リチウムイオン蓄電池12,13のうち高電圧側の蓄電池13の正極側の位置(第2点N2)に回転電機16が接続されるようになっている。
回転電機16は、電源電圧を12Vとする12V力行駆動と、電源電圧を24Vとする24V力行駆動とが可能になっており、リチウムイオン蓄電池12,13が並列接続された状態では回転電機16が12V駆動され、リチウムイオン蓄電池12,13が直列接続された状態では回転電機16が24V駆動される。出力端子P2に接続された電気負荷15は、リチウムイオン蓄電池12,13が直列接続された状態で24V駆動される。
また、図1において、電池ユニットUは、電池制御手段を構成する制御部30を有している。制御部30は、電池ユニットU内の各スイッチ21〜25のオンオフ(開閉)の切り替えを実施する。この場合、制御部30は、車両の走行状態や各蓄電池11〜13の蓄電状態に基づいて、各スイッチ21〜25のオンオフを制御する。これにより、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12,13とを選択的に用いて充放電が実施される。各蓄電池11,12の蓄電状態に基づく充放電制御について簡単に説明する。なお、図示は省略するが、各リチウムイオン蓄電池12,13には、蓄電池ごとに端子電圧を検出する電圧センサと、蓄電池ごとに通電電流を検出する電流センサとがそれぞれ設けられており、それら各センサの検出結果は制御部30に入力される。
制御部30は、鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧の検出値を逐次取得するとともに、鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12,13の通電電流を逐次取得する。そして、これらの取得値に基づいて、鉛蓄電池11、リチウムイオン蓄電池12,13のOCV(開放電圧:Open Circuit Voltage)やSOC(残存容量:State Of Charge)を算出するとともに、そのOCVやSOCが所定の使用範囲内に保持されるようにリチウムイオン蓄電池12,13への充電量及び放電量を制御する。
また、電池ユニットUでは、車両へのメイン電源の投入後において、基本的には各リチウムイオン蓄電池12,13が並列状態とされ、出力端子P2側における負荷駆動要求や回転電機16に対する高電圧発電の要求に応じて、各リチウムイオン蓄電池12,13が直列状態に切り替えられるようになっている。この場合、制御部30は、例えば電動ステアリング装置(電気負荷15)の駆動要求や、回転電機16によるトルクアシスト要求に基づいて、リチウムイオン蓄電池12,13を一時的に並列状態から直列状態に切り替える制御を実施する。
制御部30にはECU40が接続されている。制御部30及びECU40は、CAN等の通信ネットワークにより接続されて相互に通信可能となっており、制御部30及びECU40に記憶される各種データが互いに共有できるものとなっている。ECU40は、車両のアイドリングストップ制御を実施する機能を有する電子制御装置である。アイドリングストップ制御は、周知のとおり所定の自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止させ、かつその自動停止状態下で所定の再始動条件の成立によりエンジンを再始動させるものである。車両においては、アイドリングストップ制御の自動再始動時に回転電機16によりエンジンが始動されるようになっている。
次に、リチウムイオン蓄電池12,13が並列接続された状態で回転電機16からの充電が行われる並列充電時と、リチウムイオン蓄電池12,13が並列接続された状態で電気負荷14への放電が行われる並列放電時とについて説明する。図4(a)には、並列充電時の電流の流れを示し、(b)には、並列放電時の電流の流れを示している。
図4(a)の並列充電時には、回転電機16から発電電流が出力され、その発電電流により鉛蓄電池11及び各リチウムイオン蓄電池12,13の充電や、電気負荷14への給電が行われる。このとき、電池ユニットUにおいて、リチウムイオン蓄電池12の充電経路にはスイッチ22,23が存在しており、そのスイッチ22,23を含む経路抵抗に応じて充電電流Iin1が流れる。また、リチウムイオン蓄電池13への充電経路にはスイッチ24が存在しており、そのスイッチ24を含む経路抵抗に応じて充電電流Iin2が流れる。充電電流Iin1,Iin2を比べると、Iin1≠Iin2となり、特に経路抵抗の違いから「Iin1<Iin2」になることが想定される。
また、図4(b)の並列放電時には、各リチウムイオン蓄電池12,13から電気負荷14への給電が行われる。このとき、リチウムイオン蓄電池12から電気負荷14への放電経路にはスイッチ21,23が存在しており、そのスイッチ21,23を含む経路抵抗に応じて放電電流Iout1が流れる。また、リチウムイオン蓄電池13から電気負荷14への放電経路にはスイッチ21,22,24が存在しており、そのスイッチ21,22,24を含む経路抵抗に応じて放電電流Iout2が流れる。放電電流Iout1,Iout2を比べると、Iout1≠Iout2となり、特に経路抵抗の違いから「Iout1>Iout2」になることが想定される。
上記のとおり各リチウムイオン蓄電池12,13の並列状態下では、それら各蓄電池12,13に流れる電流の大きさが相違する。そのため、各リチウムイオン蓄電池12,13においてSOC(電気容量)にばらつきが生じることが懸念される。この点についてさらに補足する。上記図4(a)の並列充電状態では、経路抵抗の違いから「Iin1<Iin2」になる一方、上記図4(b)の並列放電状態では、経路抵抗の違いから「Iout1>Iout2」になり、こうした電流の差からリチウムイオン蓄電池13の方がリチウムイオン蓄電池12よりも高SOCになることが想定されるが、その状態から直列接続状態(図3(b)参照)に移行すると、各蓄電池12,13のSOCの差がより大きくなると考えられる。
つまり、直列放電状態では、図5に示すように、リチウムイオン蓄電池13は、電気負荷15や回転電機16を放電対象として放電を行うのに対し、リチウムイオン蓄電池12は、電気負荷15や回転電機16に加え、電気負荷14を放電対象として放電を行う。ゆえにリチウムイオン蓄電池12の放電電流Iout1が、リチウムイオン蓄電池13の放電電流Iout2よりも大きくなり、これにより各蓄電池12,13のSOC差がさらに大きくなる。各リチウムイオン蓄電池12,13でSOCのばらつきが生じると、それら各蓄電池12,13の使用領域を十分に活用することができないといった不都合を招来する。
なお本実施形態では、リチウムイオン蓄電池12は、直列状態で低電圧負荷である電気負荷14に正極側が接続されており、これが「第1蓄電手段」に相当する。また、リチウムイオン蓄電池13は、直列状態で高電圧負荷である電気負荷15や回転電機16に正極側が接続されており、これが「第2蓄電手段」に相当する。
そこで本実施形態では、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCをそれぞれ取得するとともに、各蓄電池12,13が並列状態である場合に、各蓄電池12,13のSOCに所定の差が生じるように、各スイッチの抵抗値を調整して蓄電池12,13ごとに充放電電流を制御するようにしている。この場合、各リチウムイオン蓄電池12,13が並列接続された状態において、その後に並列状態から直列状態に切り替えられることを見越して、各蓄電池12,13のSOCに意図的に所望量の差が付与される。これにより、直列状態で低電圧負荷(12V系負荷)と高電圧負荷(24V系負荷)とに対して電力供給が行われる際にも、各リチウムイオン蓄電池12,13においてSOC差が過剰に拡がることが抑制される。なお、制御部30が「容量取得部」、「電流制御部」に相当する。
以下に、リチウムイオン蓄電池12,13の並列放電時と直列放電時とにおける各蓄電池12,13の電流制御について説明する。ここでは、図6を用い、並列放電状態(図4(b))から直列放電状態(図5)に移行する場合における各リチウムイオン蓄電池12,13のSOC変化について具体的に説明する。なお、図6において、SOC1,SOC2は、それぞれリチウムイオン蓄電池12,13のSOCを示し、抵抗R1,R2は、それぞれスイッチ23,24の抵抗値を示している。また、SOC1,SOC2の推移において、実線は、本実施形態においてSOC1,SOC2に意図的に所望量の差を付与する場合のSOC変化を示し、一点鎖線は、比較例としてSOC1,SOC2を均一化する場合のSOC変化を示している。SOC1は上図で、SOC2は下図でそれぞれ別々に示されている。
図6では、タイミングt1までの期間において並列放電が行われ、タイミングt1以降においては直列放電が行われる。ここで、並列放電時において各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCを均一化する場合には、一点鎖線で示すように、タイミングt1でSOC1,SOC2が共に「A」となっている。そして、タイミングt1で並列状態から直列状態に切り替えられた後には、上述したように、各蓄電池12,13の放電対象の差から「Iout1>Iout2」になり、それによりSOC1,SOC2で減少変化に傾きが相違する。したがって、リチウムイオン蓄電池12においてリチウムイオン蓄電池13よりも早期にSOCが下限値に達してしまう(図のt2)。
これに対して、本実施形態では、並列放電時において各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCに「SOC1>SOC2」となるように差を付与することとしている。そのため、SOC1,SOC2が実線で示すように推移し、タイミングt1では、SOC1,SOC2がそれぞれB1,B2となっている(B1>B2)。そして、タイミングt1で並列状態から直列状態に切り替えられた後には、各蓄電池12,13の放電対象の差から「Iout1>Iout2」になっていても、リチウムイオン蓄電池12のSOC1がリチウムイオン蓄電池13のSOC2よりも早期に下限値に達することを抑制できる(図のt3)。
ちなみに、図4(b)の並列放電時において、各リチウムイオン蓄電池12,13の放電電流Iout1,Iout2の差は、放電経路上のスイッチの差に起因するものであるのに対し、図5の直列放電時において、各リチウムイオン蓄電池12,13の放電電流Iout1,Iout2の差は、各蓄電池12,13の放電対象の差に起因するものであり、後者(直列放電時)の方が放電電流の差が大きくなると考えられる。
並列放電時に各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCに差を付与する構成として、リチウムイオン蓄電池12の通電経路における抵抗値を、リチウムイオン蓄電池13の通電経路における抵抗値よりも相対的に大きくして、各蓄電池12,13の放電電流を制御する。より詳しくは、図4(b)において、リチウムイオン蓄電池12の通電経路に設けられたスイッチ23の抵抗値R1を増加させることにより、リチウムイオン蓄電池12の放電電流Iout1を小さくする。この場合、図7に示すゲート電圧Vgとドレインソース間抵抗との関係を用い、ゲート電圧Vgの制御によりドレインソース間抵抗を調整することで、スイッチ23の抵抗値R1、ひいてはリチウムイオン蓄電池12側の経路抵抗値を変更する。図7では、通常オン状態の抵抗値Rminを基準に、ゲート電圧Vgを低下させることでドレインソース間抵抗が増加する関係が定められており、スイッチ抵抗値(ドレインソース間抵抗)がRminよりも大きくする側に可変設定される。
スイッチ23の抵抗値R1を大きくすることにより、リチウムイオン蓄電池12に流れる放電電流Iout1が低減され、「SOC1>SOC2」となることが促される。これにより、並列状態から直列状態に切り替えられた後にリチウムイオン蓄電池12のSOC1が下限値に達するのを遅らせることができ、電池ユニットUでの放電が早期に制限されるといった不都合が抑制される。
本実施形態では、並列充電状態においても、上記同様、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCに所定の差を付与することとしている。この場合、リチウムイオン蓄電池13の通電経路における抵抗値を、リチウムイオン蓄電池12の通電経路における抵抗値よりも相対的に大きくして、各蓄電池12,13の充電電流を制御する。より詳しくは、図4(a)において、リチウムイオン蓄電池13の通電経路に設けられたスイッチ24の抵抗値R2を増加させることにより、リチウムイオン蓄電池13の充電電流Iin2を小さくする。この場合、図7の関係を用い、ゲート電圧Vgの制御によりドレインソース間抵抗を調整することで、スイッチ24の抵抗値R2、ひいてはリチウムイオン蓄電池13側の経路抵抗値を変更する。
スイッチ24の抵抗値R2を大きくすることにより、リチウムイオン蓄電池13に流れる充電電流Iin2が低減され、「SOC1>SOC2」となることが促される。これにより、各負荷に対する電力供給が行われる状況下において、充電状態から放電状態への切り替え後にリチウムイオン蓄電池12のSOC1が下限値に達するのを遅らせることができ、やはり電池ユニットUでの放電が早期に制限されるといった不都合が抑制される。
図8及び図9は、各リチウムイオン蓄電池12,13の接続状態と充放電電流とを制御する処理手順を示すフローチャートであり、本処理は制御部30により所定周期で繰り返し実施される。
図8において、ステップS11では、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCをそれぞれ取得し、続くステップS12では、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOC差を算出する。その後、ステップS13では、各リチウムイオン蓄電池12,13の通電電流値を取得する。ステップS14では、電池ユニットUが充電状態であるか否かを判定し、充電状態であればステップS15に進み、充電状態でなく放電状態であれば図9のステップS31に進む。なお、ステップS14では、負荷給電量よりも回転電機16の発電量が多い場合に充電状態であると判定され、負荷給電量の方が回転電機16の発電量よりも多い場合に放電状態であると判定される。ただし、回転電機16が発電状態にあるか否かにより、充電状態であるか否かを判定してもよい。
ステップS15では、各リチウムイオン蓄電池12,13が並列状態であるか否かを判定し、並列状態である場合に後続のステップS16に進む。ステップS16では、リチウムイオン蓄電池12,13について並列状態から直列状態への切り替え要求が生じたか否かを判定する。そして、切り替え要求が生じていなければ、ステップS17に進み、ステップS17〜S20の各処理により、リチウムイオン蓄電池12,13ごとの通電電流の制御を実施する。
詳しくは、ステップS17では、各電気負荷14,15の駆動状態(給電状態)を検出し、続くステップS18では、負荷駆動状態に基づいて、各リチウムイオン蓄電池12,13におけるSOC差の目標値を設定する。具体的には、ステップS17では、各電気負荷14,15が駆動オンの状態、駆動オフの状態のいずれであるかを検出する。そして、電気負荷14,15のうち出力端子P1側の電気負荷14が駆動オンの状態にあれば、ステップS18では、並列放電状態下で「Iout1>Iout2」になることを見越し、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCが「SOC1>SOC2」となるようにして、SOC差の目標値を設定する。このとき、電気負荷14の要求電力に基づいて、SOC差の目標値を設定するとよい。例えば、電気負荷14の要求電力が大きいほど、SOC差の目標値を大きくする。またこのとき、各電気負荷14,15による総要求電力に基づいて、各リチウムイオン蓄電池12,13の目標SOCを設定するとよく、例えば総要求電力が大きいほど目標SOCを大きくする。
なお、各電気負荷14,15がそれぞれ複数の負荷を含むものであれば、その複数の負荷のうちいずれが駆動状態になっているかに基づいて、SOC差の目標値を設定するとよい。例えば、電気負荷14としてのヘッドライトとワイパ装置のうち一方のみが駆動される場合と両方が駆動される場合と想定すると、両方駆動の場合のSOC差の目標値を、一方駆動の場合のSOC差目標値よりも大きくするとよい。ただし、ステップS17,S18において、「SOC1>SOC2」となるSOC差の目標値として、予め定めた所定値を設定することも可能である。
続くステップS19では、経路抵抗値の調整に際し、抵抗値調整を実施する対象経路に流れる通電電流値が所定値よりも小さいか否かを判定する。ここでは、リチウムイオン蓄電池12,13のうち蓄電池13の通電経路に流れる通電電流値(図4(a)のIin2)が所定値よりも小さいか否かを判定する。ステップS19がYESであれば後続のステップS20に進み、ステップS19がNOであればそのまま本処理を終了する。
ステップS20では、調整対象であるスイッチ24について抵抗値の調整を実施する。このとき、SOC差の目標値に基づいてゲート電圧制御を実施し、スイッチ24についてオン状態での抵抗値を大きくする側に変更する。例えば、図10の関係を用い、SOC差に応じてスイッチ抵抗値を設定する。図10では、SOC差が大きいほどスイッチ抵抗値を大きくする関係が定められている。また、図10によれば、リチウムイオン蓄電池13の通電電流値に応じてスイッチ抵抗値が設定されるようになっている。具体的には、通電電流値が大きいと抵抗部でのエネルギロスが大きくなることを加味し、通電電流値が大きいほど、スイッチ抵抗値が小さい値に設定されるようになっている。これにより、SOC差に応じてスイッチ抵抗値がRminよりも大きい値とされる場合にあっても、通電電流値が大きければ、その分、抵抗値が減補正されることとなる。なお、スイッチ抵抗値には上限値が定められているとよい。制御部30は、デジタルアナログ制御又はPWM制御によりスイッチ抵抗値を調整する(後述のステップS36も同様)。
ステップS20におけるスイッチ24の抵抗値調整により、リチウムイオン蓄電池13の経路抵抗値が、リチウムイオン蓄電池12の経路抵抗値よりも大きくなり、これにより各リチウムイオン蓄電池12,13の充電電流が個別に制御されることとなる。
また、ステップS16において並列状態から直列状態への切り替え要求が生じたと判定された場合には、ステップS21に進み、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOC差が目標値に一致しているか否かを判定する。具体的には、実際のSOC差が、目標値を基準にして定めた所定範囲に入っているか否かを判定する。所定範囲は、上限値と下限値とにより規定されている。そして、SOC差が目標値に一致していれば、ステップS22に進み、並列状態から直列状態への切り替えを実施する。また、SOC差が目標値に一致していなければ、ステップS17に進み、上述した抵抗調整処理を実施する(ステップS17〜S20)。
また、ステップS15で並列状態でなく直列状態であると判定された場合には、ステップS23に進み、リチウムイオン蓄電池12,13について直列状態から並列状態への切り替え要求が生じたか否かを判定する。そして、切り替え要求が生じていれば、ステップS24に進み、直列状態から並列状態への切り替えを実施する。また、切り替え要求が生じていなければそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS14で充電状態でなく放電状態であると判定された場合、図9のステップS31では、各リチウムイオン蓄電池12,13が並列状態であるか否かを判定し、並列状態である場合に後続のステップS32に進む。ステップS32では、リチウムイオン蓄電池12,13について並列状態から直列状態への切り替え要求が生じたか否かを判定する。そして、切り替え要求が生じていなければ、ステップS33に進み、ステップS33〜S36の各処理により、各リチウムイオン蓄電池12,13の通電経路における抵抗値の調整処理を実施する。
詳しくは、ステップS33では、各電気負荷14,15の駆動状態(給電状態)を検出し、続くステップS34では、負荷駆動状態に基づいて、各リチウムイオン蓄電池12,13におけるSOC差の目標値を設定する。ステップS33,S34は、上述のステップS17,S18と同様の処理であり、電気負荷14が駆動オンの状態にある場合に、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCが「SOC1>SOC2」となるようにして、SOC差の目標値を設定する。ただし、並列充電時と並列放電時とでSOC差の目標値を異なる値として設定してもよい。また、ステップS33,S34において、「SOC1>SOC2」となるSOC差の目標値として、予め定めた所定値を設定することも可能である。
続くステップS35では、経路抵抗値の調整に際し、抵抗値調整を実施する対象経路に流れる通電電流値が所定値よりも小さいか否かを判定する。ここでは、リチウムイオン蓄電池12,13のうち蓄電池12の通電経路に流れる通電電流値(図4(b)のIout1)が所定値よりも小さいか否かを判定する。ステップS35がYESであれば後続のステップS36に進み、ステップS35がNOであればそのまま本処理を終了する。
ステップS36では、調整対象であるスイッチ23について抵抗値の調整を実施する。このとき、SOC差の目標値に基づいてゲート電圧制御を実施し、スイッチ23についてオン状態での抵抗値を大きくする側に変更する。スイッチ抵抗値の設定は、上述のステップS20と同様に、図10の関係を用いて行われるとよい。
ステップS36におけるスイッチ23の抵抗値調整により、リチウムイオン蓄電池12の経路抵抗値が、リチウムイオン蓄電池13の経路抵抗値よりも大きくなり、これにより各リチウムイオン蓄電池12,13の放電電流が個別に制御されることとなる。
また、ステップS32において並列状態から直列状態への切り替え要求が生じたと判定された場合には、ステップS37に進み、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOC差が目標値に一致しているか否かを判定する。具体的には、実際のSOC差が、目標値を基準にして定めた所定範囲に入っているか否かを判定する。そして、SOC差が目標値に一致していれば、ステップS38に進み、並列状態から直列状態への切り替えを実施する。また、SOC差が目標値に一致していなければ、ステップS33に進み、上述した抵抗調整処理を実施する(ステップS33〜S36)。
また、ステップS31で並列状態でなく直列状態であると判定された場合には、ステップS39に進み、リチウムイオン蓄電池12,13について直列状態から並列状態への切り替え要求が生じたか否かを判定する。そして、切り替え要求が生じていれば、ステップS40に進み、直列状態から並列状態への切り替えを実施する。また、切り替え要求が生じていなければそのまま本処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
上記構成では、各リチウムイオン蓄電池12,13が並列状態である場合に、各蓄電池12,13のSOCに基づいて、各蓄電池12,13におけるSOCに所望量の差が生じるように、各蓄電池12,13の通電経路においてスイッチ抵抗値を調整して充放電電流を制御するようにした。この場合、並列状態において、その後に直列状態に切り替えられることを見越して、意図的に所望量のSOC差が付与される。これにより、直列状態で低電圧系及び高電圧系の各電気負荷14〜16に対して電力供給が行われる際にも、各リチウムイオン蓄電池12,13においてSOC差が過剰に拡がることを抑制できる。その結果、各リチウムイオン蓄電池12,13が直並列で切り替える場合にあっても各蓄電池12,13のSOCを適正に管理することができる。
直列状態では、リチウムイオン蓄電池12(低電圧負荷側の蓄電手段)の方が、リチウムイオン蓄電池13(高電圧負荷側の蓄電手段)よりも放電電流が大きくなり、SOCの減りが早くなることが考えられる。この点、並列状態である場合に、リチウムイオン蓄電池12のSOC1がリチウムイオン蓄電池13のSOC2よりも大きくなるように、スイッチ抵抗値を調整する構成にしたため、やはり直列状態で各電気負荷に対して電力供給が行われる際にも、各リチウムイオン蓄電池12,13においてSOCの差が過剰に拡がることを抑制できる。
また、過放電状態になりやすい方のリチウムイオン蓄電池12についてSOCを相対的に大きくするようにしたため、そのリチウムイオン蓄電池12が過放電状態、すなわちSOCが使用幅の下限付近となり、それにより電池ユニットUの放電が制限されるといった不都合が抑制される。したがって、各リチウムイオン蓄電池12,13においてSOC上限からSOC下限までを最大限利用することが可能となり、SOCの実使用範囲の拡張を実現できる。
並列状態であり、かつ低電圧負荷への電力供給が行われる場合に、リチウムイオン蓄電池12の通電経路におけるスイッチ23の抵抗値を、リチウムイオン蓄電池13の通電経路におけるスイッチ24の抵抗値よりも相対的に大きくして、各リチウムイオン蓄電池12,13の放電電流を制御する構成とした。この場合、並列状態において、各リチウムイオン蓄電池12,13のうち高電圧負荷側の蓄電池13で放電を優先的に行わせることで、低電圧負荷側の蓄電池12のSOC低下を少なくすることができる。これにより、各リチウムイオン蓄電池12,13についてSOC差を所望のとおりに付与できる。
並列状態であり、かつ回転電機16の発電が行われる場合に、リチウムイオン蓄電池13の通電経路におけるスイッチ24の抵抗値を、リチウムイオン蓄電池12の通電経路におけるスイッチ23の抵抗値よりも相対的に大きくして、各リチウムイオン蓄電池12,13の充電電流を制御する構成とした。この場合、並列状態において、各リチウムイオン蓄電池12,13のうち低電圧負荷側の蓄電池12で充電を優先的に行わせることで、高電圧負荷側の蓄電池13のSOC増加を少なくすることができる。これにより、各リチウムイオン蓄電池12,13についてSOC差を所望のとおりに付与できる。
低電圧負荷である電気負荷14の駆動状態に基づいて、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOC差の目標値を設定し、並列状態である場合に、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOC差が目標値になるように、スイッチ抵抗値を調整する構成とした。この場合、電気負荷14の要求電力が変化しても、各リチウムイオン蓄電池12,13についてSOC差を所望のとおりに付与できる。
各リチウムイオン蓄電池12,13に通じる通電経路の経路抵抗値を変更する場合に、それら各蓄電池12,13の−端子側に設けられたスイッチ23,24の抵抗値を、大きくする側に変更する構成とした。つまり、各スイッチ23,24のフルオン状態の抵抗値(最小抵抗値Rmin)に対して抵抗値を大きくする側に変更する構成とした。この場合、充放電電流が過剰に大きくなることを抑制でき、各リチウムイオン蓄電池12,13の保護を図ることができる。また、スイッチ23,24をMOSFET等の半導体スイッチング素子により構成することを考えると、その半導体スイッチング素子のゲート電圧制御により容易に抵抗調整を実現できる。
各リチウムイオン蓄電池12,13の充放電電流に基づいて、抵抗値変更の対象となるスイッチの抵抗値を設定する構成としたため、抵抗値を大きくすることに起因して生じるエネルギロスを加味して、抵抗値調整の制御を実施できる。この場合、各リチウムイオン蓄電池12,13の充放電電流が比較的大きい場合には抵抗値を小さくしておき、充放電電流の減少に応じて抵抗値を大きくする。これにより、スイッチ抵抗によるエネルギロス分を極力低減できる。
各リチウムイオン蓄電池12,13が並列状態である場合に、各蓄電池12,13の直並列切り替え用のスイッチ21〜25の抵抗値を調整し、リチウムイオン蓄電池12,13ごとに充放電電流を制御する構成とした。この場合、各スイッチ21〜25でオン抵抗が生じることを利用して、蓄電池12,13ごとの充放電電流を制御することにより、構成の煩雑化を伴うことなく、所望のとおり各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCを管理することができる。
スイッチ21〜25を半導体スイッチング素子により構成したため、MOSFETのゲート電圧制御等により、リチウムイオン蓄電池12,13ごとの充放電電流の調整を簡易に実施できる。
スイッチ21〜25として半導体スイッチング素子を用いたことにより、接点切替式のスイッチ(いわゆるメカスイッチ)を用いる場合に比べて、動作信頼性の高いシステムを構築できる。また、半導体スイッチング素子では、メカスイッチに比べて抵抗値を小さくすることができるため、通電経路での損失を低減することができる。
各スイッチ21〜25として、2つ一組のMOSFETを用い、それら各MOSFETの寄生ダイオードが互いに逆向きになるように直列に接続される構成を採用した。これにより、各スイッチ21〜25をオフする際において通電経路に流れる電流を好適に遮断することができる。
抵抗値調整対象の各スイッチ21〜25についてデジタルアナログ制御又はPWM制御によりゲート電圧制御を実施する構成とした。これにより、所望とする抵抗値の調整を容易に実施することができる。PWM制御では、理論的にはデューティオフの時は電流による損失がゼロとなるため、高効率のシステムを実現できる。
また、電池ユニットUの基本機能として具備されている直並列切り替え用のスイッチと、その切り替え制御を行う制御部30とを用いて経路抵抗値の制御を行うことで、ユニット基本構成に対して何ら素子等の追加を行うこと無く、所望の抵抗値の調整処理を実現できる。
各リチウムイオン蓄電池12,13におけるSOC差が所定範囲に入っていると判定された場合に、各リチウムイオン蓄電池12,13を並列状態から直列状態に移行させることを許可する構成とした。この場合、各リチウムイオン蓄電池12,13におけるSOC差が所定範囲内に入っていない状態では、並列状態での抵抗値調整の制御が継続的に実施され、SOC差が所定範囲に入った状態で並列状態から直列状態に移行される。したがって、SOC差が過小又は過大になることが抑制され、直列状態への移行後において、SOC差に起因する不都合の発生を抑制できる。
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態について上述の第1実施形態と相違点を中心に説明する。本実施形態では、3つのリチウムイオン蓄電池を具備する構成としており、その3つのリチウムイオン蓄電池について直並列の切り替えが可能となっている。なお、4つ以上のリチウムイオン蓄電池を具備する構成も可能である。
図11では、図1との相違点として、電池ユニットUは、3つのリチウムイオン蓄電池B1,B2,B3を有しており、リチウムイオン蓄電池の追加に伴い接続切り替えの回路が追加されている。電池ユニットUは、半導体スイッチング素子により構成されるスイッチ51〜56を有している。各スイッチ51〜56のオンオフにより、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3の並列状態と直列状態とが切り替え可能となっている。
図12は、図11の電源システムにおいて、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3を直列接続した状態を示している。なお図12では、オフ状態のスイッチ52,55の図示を省略している。直列状態では、出力端子P1の出力電圧は概ね12V、出力端子P2の出力電圧は概ね24Vとなっている。
本実施形態の電池ユニットUにおいては、リチウムイオン蓄電池B1,B2が、直列状態で低電圧負荷である電気負荷14に正極側が接続されており、これが「第1蓄電手段」に相当する。また、リチウムイオン蓄電池B3が、直列状態で高電圧負荷である電気負荷15や回転電機16に正極側が接続されており、これが「第2蓄電手段」に相当する。
そして本実施形態において、制御部30は、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3のSOCをそれぞれ取得するとともに、各蓄電池B1〜B3が並列状態である場合に、蓄電池B1,B2の側と蓄電池B3の側とでSOCに所定の差が生じるように、各スイッチの抵抗値を調整して蓄電池B1〜B3ごとに充放電電流を制御する。この場合、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3が並列接続された状態において、その後に並列状態から直列状態に切り替えられることを見越して、各蓄電池B1〜B3のSOCに意図的に差が付与される。これにより、直列状態で低電圧負荷(12V系負荷)と高電圧負荷(24V系負荷)とに対して電力供給が行われる際にも、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3においてSOC差が過剰に拡がることが抑制される。
ちなみに、常に並列状態にあるリチウムイオン蓄電池B1,B2について、それら各蓄電池B1,B2のSOCを均等化させる処理を実施することも可能である。この場合、各リチウムイオン蓄電池B1,B2の放電時において、スイッチ53,54のうち低SOC側の蓄電池のスイッチについて抵抗値を大きくして放電電流を制限するとよい。
図13及び図14は、各リチウムイオン蓄電池12,13の接続状態と充放電電流とを制御する処理手順を示すフローチャートであり、本処理は制御部30により所定周期で繰り返し実施される。本処理は、上述した図8及び図9の処理に置き換えて実施されるものであり、共通の処理については同じステップ番号を付して説明を適宜簡略する。
図13では、図8及び図9の処理との相違点として、充電中であり、並列状態であり、かつ直列切り替え要求が生じていない場合(ステップS14,S15がYES、S16がNOの場合)に、ステップS51を実施する。ステップS51では、リチウムイオン蓄電池B1〜B3の全てが充電状態になっているか否かを判定する。すなわち、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3での相互のセルフバランスにより充電中の蓄電池と放電中の蓄電池とが混在している状況にあるか否かを判定する。このとき、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3において通電電流の向きに基づいて、各蓄電池B1〜B3が充電状態か否かを判定するとよい。ステップS51がYESであれば後続のステップS20に進み、ステップS51がNOであればそのまま本処理を終了する。
なお、ステップS51は、回転電機16の発電状態で、リチウムイオン蓄電池B1〜B3のうちいずれかの蓄電池に他の蓄電池から放電電流が流れていることを判定するものである。ステップS51が否定される場合、すなわち発電状態(電池ユニットUの充電状態)なのにいずれかの蓄電池で放電電流が流れていると判定される場合には、セルフバランス状態にあるとして、本処理がそのまま終了される。これにより、スイッチ抵抗値の調整(ステップS20)が読み飛ばされる。
一方、図14では、図8及び図9の処理との相違点として、放電中であり、並列状態であり、かつ直列切り替え要求が生じていない場合(ステップS14がNO、S31がYES、S32がNOの場合)に、ステップS52を実施する。ステップS52では、リチウムイオン蓄電池B1〜B3の全てが放電状態になっているか否かを判定する。すなわち、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3での相互のセルフバランスにより充電中の蓄電池と放電中の蓄電池とが混在している状況にあるか否かを判定する。このとき、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3において通電電流の向きに基づいて、各蓄電池B1〜B3が放電状態か否かを判定するとよい。ステップS52がYESであれば後続のステップS36に進み、ステップS52がNOであればそのまま本処理を終了する。
なお、ステップS52は、回転電機16の非発電状態で、リチウムイオン蓄電池B1〜B3のうちいずれかの蓄電池に他の蓄電池から充電電流が流れていることを判定するものである。ステップS52が否定される場合、すなわち非発電状態(電池ユニットUの放電状態)なのにいずれかの蓄電池で充電電流が流れていると判定される場合には、セルフバランス状態にあるとして、本処理がそのまま終了される。これにより、スイッチ抵抗値の調整(ステップS36)が読み飛ばされる。
各リチウムイオン蓄電池B1〜B3において、発電状態であるのにいずれかのリチウムイオン蓄電池に放電電流が流れている場合、すなわち蓄電池間のセルフバランスにより放電電流が流れている場合には、その放電が優先されることが望ましい。また、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3において、発電状態でないのにいずれかのリチウムイオン蓄電池に充電電流が流れている場合、すなわち蓄電池間のセルフバランスにより充電電流が流れている場合には、その充電が優先されることが望ましい。この点、各リチウムイオン蓄電池B1〜B3の全てが充電状態及び放電状態のうちいずれであると判定されたことを条件に、スイッチ抵抗値の調整を実施する構成とした。これにより、セルフバランスによる電流の流れが阻害されることを抑制できる。
発電状態においてセルフバランスにより放電電流が流れている場合に、その放電中のリチウムイオン蓄電池について経路抵抗値を大きくしない(すなわち小さいままにする)ことにより、セルフバランスによる放電を促すことができ、SOCばらつきを解消する上で好適となる。また、非発電状態においてセルフバランスにより充電電流が流れている場合に、その充電中のリチウムイオン蓄電池について経路抵抗値を大きくしない(すなわち小さいままにする)ことにより、セルフバランスによる充電を促すことができ、SOCばらつきを解消する上で好適となる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について上述の第1実施形態と相違点を中心に説明する。本実施形態では、図1のシステムを用いた事例を説明する。上記実施形態では、電池ユニットUの各蓄電手段において積極的にSOC差を設けることとしているが、反面、SOC差が過剰に大きいと、蓄電手段間における容量自己調整による過電流の発生が懸念される。容量自己調整電流は、リチウムイオン蓄電池12,13間のSOC差と経路抵抗値とに応じて流れる電流であり、例えば「I=蓄電池間の出力電圧差×経路抵抗値」として定義される。この場合、蓄電池間において大きな電流が流れ、通電経路上のスイッチや蓄電池に悪影響が及ぶことが懸念される。
そこで本実施形態では、各リチウムイオン蓄電池12,13間で流れる電流の大きさに相関を持つパラメータを取得し、そのパラメータに基づいて、電流抑制の制御を適宜実施することとしている。ここでは、各リチウムイオン蓄電池12,13間の電流に相関するパラメータとして、各リチウムイオン蓄電池12,13の状態を示す蓄電状態パラメータを取得し、並列状態で蓄電池12,13間に存在するスイッチ22、又は直列状態で蓄電池12,13間に存在するスイッチ25を調整対象として、蓄電状態パラメータに基づいてスイッチ抵抗値を調整する。
蓄電状態パラメータとしては、例えば各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧、SOC、充放電電流の少なくともいずれかが取得される。またこれに加えて、各リチウムイオン蓄電池12,13の温度が取得されるとよい。
制御部30により実施される並列状態での抵抗値制御と、直列状態での抵抗値制御とについて説明する。
並列状態では、電池ユニットUにおいて図3(a)に示す通電経路が形成されており、各リチウムイオン蓄電池12,13にSOC差が生じている状況下では、蓄電池12,13間に過電流が流れることが懸念される。そこで、制御部30は、過電流の抑制を図るべく、各リチウムイオン蓄電池12,13の蓄電状態パラメータに基づいて、並列状態の通電経路で各蓄電池12,13の間の中間位置に存在しているスイッチ22の抵抗値を大きくする側に調整する。このとき、制御部30は、各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧の差ΔVを取得し、そのΔVに基づいてフィードバック制御を実施することで、スイッチ22の抵抗値を所望の値に制御する。より具体的には、スイッチ22のゲート電圧制御を実施することにより、スイッチ22の抵抗値を制御する。これにより、スイッチ22についてオン状態での抵抗値が大きくなり、それに伴い蓄電池間の電流が低減される。本制御により、蓄電池間の電流が所望の値にフィードバック制御される。
なお、蓄電状態パラメータとして、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCや充放電電流を用いて、過電流が流れる状況か否かを判定するとともに、過電流が流れる状況下において、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCや充放電電流に基づいてスイッチ22の抵抗値を制御することも可能である。
また、直列状態では、電池ユニットUにおいて図3(b)に示す通電経路が形成されており、両リチウムイオン蓄電池12,13よりなる電源電圧が大きいと、これら蓄電池12,13と電気負荷15又は回転電機16との間の通電経路で過電流が流れることが懸念される。実際には、電気負荷15や回転電機16に設けられた平滑コンデンサを通じて過電流が流れることが懸念される。そこで、制御部30は、過電流の抑制を図るべく、各リチウムイオン蓄電池12,13の蓄電状態パラメータに基づいて、直列状態の通電経路で各蓄電池12,13の間の中間位置に存在しているスイッチ25の抵抗値を大きくする側に調整する。このとき、制御部30は、各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧の和により直列電源電圧(合成電圧Vhi)を取得し、そのVhiに基づいてフィードバック制御を実施することで、スイッチ25の抵抗値を所望の値に制御する。より具体的には、スイッチ25のゲート電圧制御を実施することにより、スイッチ25の抵抗値を制御する。これにより、スイッチ25についてオン状態での抵抗値が大きくなり、それに伴い蓄電池間の電流が低減される。本制御により、蓄電池間の電流が所望の値にフィードバック制御される。
図15及び図16は、各リチウムイオン蓄電池12,13の接続状態と充放電電流とを制御する処理手順を示すフローチャートであり、本処理は制御部30により所定周期で繰り返し実施される。本処理は、上述した図8及び図9の処理に置き換えて実施されるものであり、共通の処理については同じステップ番号を付して説明を適宜簡略する。
図15において、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCの取得、SOC差の算出(ステップS11,S12)を実施した後、ステップS61では、蓄電状態パラメータを取得する。本実施形態では、蓄電状態パラメータとして、リチウムイオン蓄電池12,13ごとに検出された充放電電流、端子電圧、SOCの少なくともいずれかを取得する。
その後、充電中であり、並列状態であり、かつ直列切り替え要求が生じていない場合(ステップS14,S15がYES、S16がNOの場合)に、ステップS17では、各電気負荷14,15の駆動状態(給電状態)を検出し、続くステップS18では、負荷駆動状態に基づいて、各リチウムイオン蓄電池12,13におけるSOC差の目標値を設定する。このとき、出力端子P1側の電気負荷14が駆動オンの状態にあれば、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCが「SOC1>SOC2」となるようにして、SOC差の目標値を設定する。
その後、ステップS20では、調整対象であるスイッチ24、すなわちリチウムイオン蓄電池13側の通電経路に設けられたスイッチ24について、SOC差の目標値に基づいて抵抗値の調整を実施する。
続くステップS62では、各リチウムイオン蓄電池12,13の蓄電状態パラメータに基づいて、リチウムイオン蓄電池12,13間を流れる電流を所望の値にフィードバック制御する。具体的には、制御部30は、蓄電状態パラメータとしての各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧を用いて、その端子電圧の差ΔVを算出する。そして、図17の関係を用い、端子電圧の差ΔVに基づいてスイッチ22の調整抵抗値を決定する。図17では、端子電圧の差ΔVが大きいほど、スイッチ22の調整抵抗値が大きい値となる関係が定められている。調整抵抗値は、スイッチ22のフルオン状態での抵抗値(最小値Rmin)に対して大きい値が設定される。
図18の関係を用いて、スイッチ22の調整抵抗値を決定するようにしてもよい。図18では、各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧の差ΔVと、電池温度と、スイッチ22の調整抵抗値との関係が定められている。この場合、上記の各パラメータに基づいて、スイッチ22の調整抵抗値が設定される。なお、電池温度は、リチウムイオン蓄電池12,13の少なくともいずれかの温度であればよい。両蓄電池12,13の温度を取得する場合には、その平均値を電池温度として用いればよい。
また、直列充電状態にあり、かつ並列切り替え要求が生じていない場合(ステップS14がYES、S15,S23がNOの場合)に、ステップS63では、各リチウムイオン蓄電池12,13の蓄電状態パラメータに基づいて、リチウムイオン蓄電池12,13間を流れる電流を所望の値にフィードバック制御する。具体的には、制御部30は、蓄電状態パラメータとしての各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧を用いて、直列状態にあるリチウムイオン蓄電池12,13の合成電圧Vhi(すなわち、出力端子P2の電圧値)を算出する。そして、図17の関係(ただし横軸はVhi)を用い、電圧Vhiに基づいてスイッチ25の調整抵抗値を決定する。図17では、電圧Vhiが大きいほど、スイッチ25の調整抵抗値が大きい値となる関係が定められている。
図18の関係(ただし横軸はVhi)を用いて、スイッチ25の調整抵抗値を決定するようにしてもよい。図18では、電圧Vhiと、電池温度と、スイッチ25の調整抵抗値との関係が定められている。この場合、上記の各パラメータに基づいて、スイッチ25の調整抵抗値が設定される。
一方、放電中であり、並列状態であり、かつ直列切り替え要求が生じていない場合(ステップS14がNO、S31がYES、S32がNOの場合)に、図16のステップS33では、各電気負荷14,15の駆動状態(給電状態)を検出し、続くステップS34では、負荷駆動状態に基づいて、各リチウムイオン蓄電池12,13におけるSOC差の目標値を設定する。このとき、出力端子P1側の電気負荷14が駆動オンの状態にあれば、各リチウムイオン蓄電池12,13のSOCが「SOC1>SOC2」となるようにして、SOC差の目標値を設定する。
その後、ステップS36では、調整対象であるスイッチ23、すなわちリチウムイオン蓄電池12側の通電経路に設けられたスイッチ23について、SOC差の目標値に基づいて抵抗値の調整を実施する。
続くステップS64では、各リチウムイオン蓄電池12,13の蓄電状態パラメータに基づいて、リチウムイオン蓄電池12,13間を流れる電流を所望の値にフィードバック制御する。具体的には、制御部30は、図17又は図18の関係を用い、各リチウムイオン蓄電池12,13の端子電圧の差ΔVや電池温度に基づいてスイッチ22の調整抵抗値を決定する。
また、直列放電状態にあり、かつ並列切り替え要求が生じていない場合(ステップS14,S31,S39がNOの場合)に、ステップS65では、各リチウムイオン蓄電池12,13の蓄電状態パラメータに基づいて、リチウムイオン蓄電池12,13間を流れる電流を所望の値にフィードバック制御する。具体的には、制御部30は、図17又は図18の関係を用い、各リチウムイオン蓄電池12,13の合成電圧Vhiや電池温度に基づいてスイッチ25の調整抵抗値を決定する。
以上詳述した本実施形態によれば、既述の効果に加えて以下の優れた効果が得られる。
各蓄電手段において積極的にSOC差を設ける場合、反面、SOC差が過剰に大きいと、蓄電手段間における容量自己調整による過電流の発生が懸念される。この点、上記構成では、複数のリチウムイオン蓄電池12,13の状態を示す蓄電状態パラメータを取得し、その蓄電状態パラメータに基づいて、並列状態又は直列状態で蓄電池12,13間に存在しているスイッチ22,25の抵抗値を調整するようにした。かかる場合、スイッチ抵抗値の調整により、並列状態又は直列状態で通電経路に流れる電流、すなわちリチウムイオン蓄電池12,13どうしで流れる電流等を制御でき、各蓄電池間でSOC差が生じていても蓄電池間に過電流が流れること等が抑制される。その結果、各リチウムイオン蓄電池12,13の適正な使用を実現できる。各リチウムイオン蓄電池12,13の使用を適正化できることで、各蓄電池12,13や、スイッチ21〜25を構成する半導体スイッチング素子、ハーネス等の劣化や破壊の抑制が可能となる。
リチウムイオン蓄電池12,13が直列状態から並列状態に切り替えられる際には、その切り替えに伴い過電流が生じることが考えられる。この点、並列状態下において、蓄電状態パラメータに基づいて、並列通電経路上のスイッチ22を調整対象として抵抗値を調整するようにしたため、過電流の発生を好適に抑制できる。
リチウムイオン蓄電池12,13が並列状態から直列状態に切り替えられる際には、直列状態への切り替え完了時において瞬時電流(負荷突入電流)の発生が懸念される。この点、直列状態下において、蓄電状態パラメータに基づいて、直列通電経路上のスイッチ25を調整対象として抵抗値を調整するようにしたため、過電流の発生を好適に抑制できる。
蓄電状態パラメータとして、各リチウムイオン蓄電池12,13の充放電電流、端子電圧、SOCの少なくとも1つを取得し、その取得結果に基づいてスイッチ抵抗値を調整する構成とした。この場合、各リチウムイオン蓄電池12,13の実際の蓄電状態に則してフィードバック制御を好適に実現できる。
蓄電状態パラメータとして、各リチウムイオン蓄電池12,13の温度を取得し、その取得結果に基づいてスイッチ抵抗値を調整する構成とした。この場合、電池温度を加味してフィードバック制御を実施することで、各蓄電池12,13の保護を図る上でより好適な構成を実現できる。電池温度は、充放電電流や端子電圧、SOCといった電気的なパラメータとは異なり、直並列の状態(すなわちスイッチの状態)に関係なく任意のタイミングで取得できるパラメータであり、各リチウムイオン蓄電池12,13の状態を好適に監視できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記実施形態では、複数のリチウムイオン蓄電池が並列接続された状態において、スイッチ抵抗値を大きくする側に変更することによって、各リチウムイオン蓄電池の充放電電流を個々に制御する構成としたが、これを変更し、スイッチ抵抗値を小さくする側に変更することによって、各リチウムイオン蓄電池の充放電電流を個々に制御する構成であってもよい。例えば、スイッチの通常オン時におけるスイッチ抵抗値(初期抵抗値)が最小値でない場合に、スイッチ抵抗値を小さくする側に変更する。
・複数の蓄電手段として、リチウムイオン蓄電池以外を用いる構成であってもよい。例えば、複数の蓄電手段として、リチウムイオン蓄電池以外の蓄電池を用いる構成や、蓄電池及びコンデンサを用いる構成、複数のコンデンサを用いる構成のいずれかであってもよい。
・上記実施形態では、複数のリチウムイオン蓄電池の直並列切り替え用のスイッチについてスイッチオン時の抵抗値を調整し、それによりリチウムイオン蓄電池ごとの充放電電流を個々に制御する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、電池ユニットUの通電経路に、直並列切り替え用のスイッチ以外に半導体スイッチング素子からなる別のスイッチを設け、その別のスイッチのオン抵抗値を調整し、それによりリチウムイオン蓄電池ごとの充放電電流を個々に制御する構成としてもよい。
・抵抗可変部として半導体スイッチング素子を用いること以外に、可変抵抗器を用いることも可能である。
・電池ユニットUにおいて、各リチウムイオン蓄電池12,13の最大蓄電量を相違させる構成としてもよい。例えばリチウムイオン蓄電池12(第1蓄電手段)の定格電圧と、リチウムイオン蓄電池13(第2蓄電手段)の定格電圧とを相違させる。これにより、各リチウムイオン蓄電池12,13でSOCに意図的に差を付与する場合に、SOC自体に差があっても、使用可能な蓄電量を概ね等しくすること等が可能となる。そのため、各リチウムイオン蓄電池12,13でSOC差を付与しつつも使い勝手のよい電源システムを実現できる。
・リチウムイオン蓄電池12,13の並列状態下で、リチウムイオン蓄電池12のSOC1をリチウムイオン蓄電池13のSOC2よりも大きくする構成において、リチウムイオン蓄電池12において蓄電可能な最大蓄電量が、リチウムイオン蓄電池13において蓄電可能な最大蓄電量よりも多いものとしてもよい。
リチウムイオン蓄電池12の最大蓄電量を、リチウムイオン蓄電池13の最大蓄電量よりも多くする構成にしたため、リチウムイオン蓄電池12のSOC1がリチウムイオン蓄電池13のSOC2よりも大きくなっていても、使用可能な蓄電量を概ね等しくすること等が可能となる。そのため、各リチウムイオン蓄電池12,13でSOC差を付与しつつも使い勝手のよい電源システムを実現できる。
12…リチウムイオン蓄電池(第1蓄電手段)、13…リチウムイオン蓄電池(第2蓄電手段)、21〜25…スイッチ(スイッチ手段、切替部)、14…電気負荷(低電圧負荷)、15…電気負荷(高電圧負荷)、16…回転電機(高電圧負荷)、30…制御部(容量取得部、電流制御部)。

Claims (21)

  1. 複数の蓄電手段(12,13)と、
    前記各蓄電手段に通じる電気経路に設けられた複数のスイッチ手段(21〜25)を含み、前記複数の蓄電手段について互いに並列接続された並列状態と互いに直列接続された直列状態とを切り替える切替部と、
    を備え、前記複数の蓄電手段は、前記直列状態で低電圧系の低電圧負荷(14)に正極側が接続される第1蓄電手段(12)と、前記直列状態で高電圧系の高電圧負荷(15,16)に正極側が接続される第2蓄電手段(13)とを含んでいる電源システムに適用される電源制御装置(30)であって、
    前記複数の蓄電手段の電気残容量をそれぞれ取得する容量取得部と、
    前記複数の蓄電手段が並列状態である場合に、前記容量取得部により取得した各蓄電手段の電気残容量に基づいて、前記第1蓄電手段の電気残容量と前記第2蓄電手段の電気残容量との差が所望量になるように、前記各蓄電手段に通じる電気経路に存在している抵抗可変部の抵抗値を調整して前記蓄電手段ごとに充放電電流を制御する電流制御部と、
    を備える電源制御装置。
  2. 前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列状態である場合に、前記第1蓄電手段の電気残容量が前記第2蓄電手段の電気残容量よりも大きくなるように、前記抵抗可変部の抵抗値を調整する請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列状態であり、かつ前記低電圧負荷への電力供給が行われる場合に、前記第1蓄電手段の通電経路における抵抗値を、前記第2蓄電手段の通電経路における抵抗値よりも相対的に大きくして、前記各蓄電手段の放電電流を制御する請求項2に記載の電源制御装置。
  4. 前記複数の蓄電手段に対して発電電力を供給する発電手段(16)を備える電源システムに適用され、
    前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列状態であり、かつ前記発電手段の発電が行われる場合に、前記第2蓄電手段の通電経路における抵抗値を、前記第1蓄電手段の通電経路における抵抗値よりも相対的に大きくして、前記各蓄電手段の充電電流を制御する請求項2又は3に記載の電源制御装置。
  5. 前記低電圧負荷の駆動状態に基づいて、前記第1蓄電手段の電気残容量と前記第2蓄電手段の電気残容量との差の目標値を設定する目標設定部を備え、
    前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列状態である場合に、前記第1蓄電手段の電気残容量と前記第2蓄電手段の電気残容量との差が前記目標値になるように、前記抵抗可変部の抵抗値を調整して前記蓄電手段ごとに充放電電流を制御する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  6. 前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列接続された状態において、前記抵抗可変部の抵抗値を大きくする側に変更することによって、前記蓄電手段の充放電電流を制御する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  7. 前記複数の蓄電手段の充放電電流をそれぞれ取得する電流取得部を備え、
    前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段に流れる各充放電電流に基づいて、前記抵抗可変部の抵抗値を設定する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  8. 前記複数の蓄電手段の全てが、充電状態及び放電状態のうちいずれか同じ状態になっていることを判定する状態判定部を備え、
    前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段の全てが充電状態及び放電状態のいずれかであると判定されたことを条件に、前記抵抗可変部の抵抗値の調整を実施する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  9. 前記複数の蓄電手段の状態を示すパラメータとして、前記並列状態又は前記直列状態での前記複数の蓄電手段の間の経路を含む通電経路に流れる電流の大きさに相関を持つ蓄電状態パラメータを取得するパラメータ取得部と、
    前記蓄電状態パラメータに基づいて、前記並列状態での前記通電経路において前記複数の蓄電手段の間に存在している前記抵抗可変部(22)の抵抗値、又は前記直列状態での前記通電経路において前記複数の蓄電手段の間に存在している前記抵抗可変部(25)の抵抗値を調整する抵抗制御部と、
    を備える請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  10. 前記切替部は、切り替え要求に応じて、前記複数の蓄電手段を直列状態と並列状態とで切り替えるものであり、
    前記抵抗制御部は、前記切り替え要求により前記複数の蓄電手段が直列状態から並列状態に切り替えられた後に、前記蓄電状態パラメータに基づく抵抗値調整を実施する請求項9に記載の電源制御装置。
  11. 前記切替部は、切り替え要求に応じて、前記複数の蓄電手段を直列状態と並列状態とで切り替えるものであり、
    前記抵抗制御部は、前記切り替え要求により前記複数の蓄電手段が並列状態から直列状態に切り替えられた後に、前記蓄電状態パラメータに基づく抵抗値調整を実施する請求項9又は10に記載の電源制御装置。
  12. 前記パラメータ取得部は、前記蓄電状態パラメータとして、前記複数の蓄電手段の少なくともいずれかにおいて充放電電流、端子電圧、電気残容量の少なくとも1つを取得し、
    前記抵抗制御部は、前記パラメータ取得部による取得結果に基づいて抵抗値調整を実施する請求項9乃至11のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  13. 前記パラメータ取得部は、前記蓄電状態パラメータとして、前記複数の蓄電手段の少なくともいずれかの温度を取得し、
    前記抵抗制御部は、前記パラメータ取得部による取得結果に基づいて抵抗値調整を実施する請求項9乃至12のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  14. 前記抵抗可変部は、半導体スイッチング素子により構成されており、
    前記電流制御部は、前記半導体スイッチング素子のオン状態での抵抗値を調整するものである請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  15. 前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列状態である場合に、前記スイッチ手段を前記抵抗可変部として用い、そのスイッチ手段の抵抗値を調整して前記蓄電手段ごとに充放電電流を制御する請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  16. 前記スイッチ手段は、半導体スイッチング素子により構成されており、
    前記電流制御部は、前記半導体スイッチング素子のオン状態での抵抗値を調整するものである請求項15に記載の電源制御装置。
  17. 前記電流制御部は、デジタルアナログ制御又はPWM制御により前記半導体スイッチング素子の抵抗値を調整する請求項14又は16に記載の電源制御装置。
  18. 前記複数の蓄電手段における前記電気残容量の差分が所定範囲に入っているか否かを判定する判定部と、
    前記複数の蓄電手段における前記電気残容量の差分が所定範囲に入っていると判定された場合に、前記複数の蓄電手段を前記並列状態から前記直列状態に移行させることを許可する切替制御部と、
    を備える請求項1乃至17のいずれか1項に記載の電源制御装置。
  19. 請求項1乃至18のいずれか1項に記載の電源制御装置と、
    前記複数の蓄電手段と、
    前記切替部と、
    を備える電源システム。
  20. 前記第1蓄電手段及び前記第2蓄電手段は、蓄電可能な最大蓄電量が相違するものである請求項19に記載の電源システム。
  21. 前記電流制御部は、前記複数の蓄電手段が並列接続された状態である場合に、前記第1蓄電手段の電気残容量が前記第2蓄電手段の電気残容量よりも大きくなるように、前記抵抗可変部の抵抗値を調整し、
    前記第1蓄電手段において蓄電可能な最大蓄電量が、前記第2蓄電手段において蓄電可能な最大蓄電量よりも多いものとなっている請求項19に記載の電源システム。
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