JP2018006844A - 監視方法、監視システム、監視装置および監視プログラム - Google Patents

監視方法、監視システム、監視装置および監視プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 処理量を増大させることなく、無線通信における受信品質を劣化させる要因を携帯通信端末毎に監視することを目的とする。
【解決手段】 端末装置との間で無線通信を行う基地局における周囲の状況を示す周囲情報を取得する取得ステップと、端末装置の状態を示す端末情報を、基地局を介して端末装置から受信する受信ステップと、取得した周囲情報と受信した端末情報とを用いて、基地局と端末装置との間の無線通信における品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視ステップと、監視の結果に基づいて基地局を制御する制御ステップとを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、監視方法、監視システム、監視装置および監視プログラムに関する。
スマートフォンやタブレット型端末等の携帯通信端末の増加に伴い、基地局におけるトラフィックの増大等が推定される。将来の無線通信システムにおけるトラフィックの増大等に対処するために、複数の周波数帯で無線通信を行うヘテロジニアス無線ネットワークの技術が注目されている。例えば、次世代のセルラ無線システムとして、ヘテロジニアス無線ネットワークの技術を用いて、面的カバレッジを確保できる相対的に低い周波数帯(低周波数帯)を用いた無線ネットワークに、高い周波数帯(高周波数帯)をオーバレイする技術が提案されている。
高周波数帯(6GHz以上の周波数帯で、例えば20GHz帯、30GHz帯、60GHz帯等)では、比較的広い周波数帯域を利用できることから、大容量化を実現することができる。また、基地局を密に配置することにより、さらなる大容量化も実現可能である。これにより、大量のトラヒックが発生するエリア(高トラヒックエリア)のトラヒックを収容することができる。
しかしながら、高周波数帯の電波は低周波数帯に比べて、距離の減衰および人体等の遮蔽物による遮蔽損失が大きく、遮蔽損失は、無線通信システムにおいて大きな課題である。遮蔽物により見通し外(NLoS:Non-Line of Sight)環境となった場合、大きな伝搬損失となることが知られている。また、スモールセルではカバレッジエリアが狭く、エリア内のユーザ等の人体や自動車等の遮蔽物による遮蔽損失が変化する等により、無線通信システムに与える影響は大きくなる。この場合、エリア内の遮蔽物は、電波強度の劣化要因となり、ユーザの携帯通信端末における受信品質を劣化させてしまう。特に高トラヒックエリアにおいては、ユーザ等の人体の数が多いことが予想され、複数の人体(以下、“群衆”とも称される)による遮蔽損失も受信品質の劣化の大きな要因となる。このように、利用する周波数帯が高くなるに従い、受信品質を劣化させる要因が増加する。また、ユーザにとっては劣化要因が分からないことにより、ユーザが体感する無線通信の品質(以下、“体感品質”とも称される)も劣化してしまう。
このため、エリア内において受信品質を劣化させる要因を監視し、監視の結果に基づいて受信品質を改善するとともに、ユーザの体感品質を向上させることが望ましい。また、通信事業者においても、無線ネットワークの保守・運用において受信品質やユーザの体感品質を劣化させる要因を把握できることが望ましい。
受信品質の劣化を推定するための方法として、地形や建物等による影響を考慮して、無線通信システムにおける伝搬損失、伝搬遅延および電波の到来角度等を推定するレイトレーシング法の技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。また、深度画像を用いて人物を検知し、深度画像内における人物の状態とその時の無線通信のスループットとを関連付けて学習することにより、深度画像に写った人物の状態から、無線通信のスループットを推定する技術が提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
今井 哲郎、角 誠、多賀 登喜雄、"レイトレーシング法を用いた市街地マクロセル伝搬推定システム"、NTT DoCoMoテクニカルジャーナル、vol.12、no.1、2009年 岡本 浩尚、西尾 理志、守倉 正博、山本 高至、"ミリ波通信制御のためのオンライン機械学習を用いた深度画像からのスループット推定"、SR2015−96、2016年
従来技術では、受信品質の劣化を検知することはできるが、受信品質の劣化を引き起こしている要因を特定することは難しい。例えば、非特許文献1では、伝搬損失を推定することによりユーザの携帯通信端末における受信品質を推定することができるが、ユーザの携帯通信端末と基地局との間に存在する群衆や自動車等の遮蔽物を示す情報を予め取得する必要がある。しかしながら、遮蔽物の存在の有無や位置は時間とともに変化する。このため、従来技術では、時間とともに変化する遮蔽物の情報を取得しつつ伝搬損失を推定し、受信品質を劣化させる要因をリアルタイムに特定することは、処理負荷が大きく難しい。
また、非特許文献2では、一人の人物が周期的に所定の動きをする場合の学習に基づいて、深度画像内の人物の状態から、無線通信のスループットの劣化を予測している。しかしながら、携帯通信端末のユーザを含む群衆の各々は、互いに異なる不規則に動くことから、深度画像内における群衆それぞれの状態と無線通信のスループットとを関連付けて学習するには、一人の場合と比べて長い学習期間が必要となり、処理量も増大してしまう。また、実際の無線通信では、群衆だけでなく、自動車等の遮蔽物の動きも考慮する必要があり、さらに学習期間が長くなり処理量も増大する。
本発明は、処理量を増大させることなく、無線通信における受信品質を劣化させる要因を携帯通信端末毎に監視することを目的とする。
第1の発明は、端末装置との間で無線通信を行う基地局における周囲の状況を示す周囲情報を取得する取得ステップと、端末装置の状態を示す端末情報を、基地局を介して端末装置から受信する受信ステップと、取得した周囲情報と受信した端末情報とを用いて、基地局と端末装置との間の無線通信における品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視ステップと、監視の結果に基づいて基地局を制御する制御ステップとを備える。
第2の発明は、第1の発明において、監視ステップが端末装置による監視の要求に基づいて実行される場合、監視の結果を端末装置に通知する通知ステップをさらに備える。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、監視の結果に基づいて、基地局に対する制御内容を決定する決定ステップをさらに備え、制御ステップは、決定ステップで決定された制御内容で基地局を制御する。
第4の発明は、端末装置との間で無線通信を行う基地局の周囲を撮像する撮像装置と、基地局における周囲の状況を示す周囲情報として画像を撮像装置から取得する取得部と、端末装置の状態を示す端末情報を、基地局を介して端末装置から受信する受信部と、取得した画像と受信した端末情報とを用いて、基地局と端末装置との間の無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視部と、監視の結果に基づいて基地局を制御する制御部とを有する監視装置とを備える。
第5の発明は、端末装置との間で無線通信を行う基地局における周囲の状況を示す周囲情報を取得する取得部と、端末装置の状態を示す端末情報を、基地局を介して端末装置から受信する受信部と、取得した周囲情報と受信した端末情報とを用いて、基地局と端末装置との間の無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視部と、監視の結果に基づいて基地局を制御する制御部とを備える。
第6の発明は、コンピュータを、本発明の監視装置として動作させることを特徴とする監視プログラムである。
本発明は、処理量を増大させることなく、無線通信における受信品質を劣化させる要因を携帯通信端末毎に監視することができる。
無線通信システムの一実施形態を示す図である。 図1に示したユーザ端末、基地局および解析装置の一例を示す図である。 図1に示したカメラにより撮像された画像の一例を示す図である。 図2に示した要因テーブルの一例を示す図である。 図2に示した解析装置における監視処理の一例を示す図である。 図2に示した解析装置における監視処理の別例を示す図である。 図1に示したユーザ端末、基地局および解析装置の別例を示す図である。 図7に示した解析装置における監視処理の一例を示す図である。 図8に示したステップS135における処理の一例を示す図である。 図7に示した解析装置における監視処理の別例を示す図である。
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
図1は、無線通信システムの一実施形態を示す。
図1に示した無線通信システムSYSは、制御局CT、2つの基地局100(100(1)、100(2))、および6つのユーザ端末UT(UT(1)−UT(6))を有する。なお、無線通信システムSYSは、2つ以上の複数の基地局100を有してもよい。また、無線通信システムSYSは、6つ以外の複数のユーザ端末UTを有してもよい。
制御局CTは、有線または無線を介して、基地局100および外部のネットワークNWに接続される。また、基地局100は、無線を介して、ユーザ端末UTに接続される。
制御局CTは、プロセッサ等の演算処理装置およびハードディスク装置等の記憶装置を含むコンピュータ装置である。制御局CTは、ユーザ端末UTとネットワークNWとの間でデータを伝送するために、基地局100の動作を制御する。なお、制御局CTは、ネットワークNWまたはネットワークNWと異なるネットワークを介して、基地局100に接続されてもよい。
また、制御局CTは、解析装置200(200(1)、200(2))を有する。例えば、制御局CTの演算処理装置は、記憶装置に記憶された監視プログラムを実行することにより、解析装置200として機能する。なお、解析装置200は、制御局CTに搭載されるハードウェアにより実現されてもよい。
解析装置200は、監視対象の基地局100において、ユーザ端末UTとの無線通信における品質を劣化させる要因が、基地局100の周囲に存在するか否かを監視する。解析装置200の動作については、図2で説明する。なお、1つの解析装置200が、2つの基地局100(1)、100(2)を監視してもよい。また、解析装置200は、制御局CTに配置される代わりに、監視対象の基地局100に配置され、監視の結果を制御局CTに送信してもよい。解析装置200は、監視装置の一例である。
基地局100(1)、100(2)は、例えば、アクセスポイントやセルラ基地局等である。基地局100(1)、100(2)の各々は、基地局100に含まれるアンテナを介して、セル領域AR1またはセル領域AR2内のユーザ端末UTとの間で無線通信を行う。なお、無線通信システムSYSが2つ以上の複数の基地局100を有する場合、各基地局100のセル領域は、隣接する基地局100のセル領域と重なることが好ましい。基地局100の動作については、図2で説明する。
また、各基地局100には、カメラCAM(CAM1、CAM2)が配置される。カメラCAMは、例えば、デジタルカメラであり、レンズと、CCD(Charge-Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子とを有する。カメラCAMは、配置された基地局100の周囲(すなわち、セル領域AR1またはセル領域AR2)を撮像し、基地局100の周囲の画像を生成する。そして、カメラCAMは、基地局100を介して、生成した画像を解析装置200に送信する。カメラCAMは、撮像装置の一例であり、画像は、基地局100の周囲の状況を示す周囲情報の一例である。
すなわち、解析装置200とカメラCAMとは、無線通信システムSYSにおける基地局100の周囲において、ユーザ端末UTとの間の無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視システムとして動作する。
なお、カメラCAMは、セル領域AR1やセル領域AR2全体をそれぞれ見渡せる基地局100と異なる場所(例えば、建物の屋上等)に配置されてもよい。
また、カメラCAMは、撮像した画像を一時的に記憶するバッファ等の記憶部、および基地局100等の外部に画像を出力するためのインタフェースを有することが好ましい。
また、カメラCAMは、基地局100の周囲を撮影するために、ターンテーブル等に乗せられた状態で基地局100に配置され、30度や45度等の所定の角度毎に基地局100の周囲を撮像して複数の画像を生成してもよい。この場合、カメラCAMは、生成した複数の画像を、基地局100の周囲の状況を示す画像として解析装置200に送信する。あるいは、複数のカメラCAMが基地局100に配置され、基地局100の周囲をそれぞれ撮像してもよい。この場合、複数のカメラCAMは、それぞれ撮像した画像を、基地局100の周囲の状況を示す画像として解析装置200に送信する。
ユーザ端末UTは、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯通信端末であり、ユーザ端末UTの位置に応じて基地局100(1)または基地局100(2)との間で無線通信を行う。なお、図1に示したユーザ端末UT(4)は、セル領域AR1、AR2が互いに重なる位置にいる。このため、ユーザ端末UT(4)は、基地局100(1)、100(2)の両方と無線通信が可能である。ユーザ端末UT(4)がいずれの基地局100と無線通信を行うかは、各基地局100からの電磁波の受信信号電力や、各基地局100とのスループット等に基づいて、基地局100により制御される。ユーザ端末UTは、端末装置の一例である。
図2は、図1に示したユーザ端末UT、基地局100および解析装置200の一例を示す。
ユーザ端末UT(1)は、アンテナANT1a、ANT1b、第1送受信部10、制御部20、位置取得部30、記憶部40および第2送受信部50を有する。なお、ユーザ端末UT(2)−UT(6)は、ユーザ端末UT(1)と同様の要素を有する。
第1送受信部10は、アンテナANT1aを介して、基地局100(1)から送信されたデータを含むデータ信号の電磁波を受信する。そして、第1送受信部10は、ユーザ端末UT(1)に設定されている変復調方式や誤り訂正符号化方式等の伝送パラメータに基づいて、受信したデータ信号の電磁波に復調処理を実行し、復調したデータ信号を制御部20に出力する。また、第1送受信部10は、例えば、制御部20を介してデータ信号を受信した場合、設定されている伝送パラメータに基づいて変調処理を実行し、データ信号の電磁波を生成する。第1送受信部10は、生成したデータ信号の電磁波を基地局100(1)に送信する。
一方、第2送受信部50は、基地局100、制御局CTあるいは解析装置200からの制御指示を含む制御信号の電磁波を、アンテナANT1bを介して受信する。そして、第2送受信部50は、設定されている伝送パラメータに基づいて、受信した制御信号の電磁波に復調処理を実行し、復調した制御信号を制御部20に出力する。また、第2送受信部50は、設定されている伝送パラメータに基づいて、基地局100(1)等からの制御指示に基づいて位置取得部30により取得されたユーザ端末UT(1)の位置を示す位置情報を、ユーザ端末UT(1)を識別する識別情報とともに変調処理を実行し、制御信号を生成する。第2送受信部50は、生成した制御信号を基地局100(1)に送信する。
なお、第2送受信部50が送受信する制御信号の電磁波の周波数は、第1送受信部10が送受信する電磁波の周波数と異なることが好ましい。また、制御信号の電磁波とデータ信号の電磁波との周波数が同じ場合には、第1送受信部10が第2送受信部50の機能を有し、アンテナANT1bは省略されてもよい。
制御部20は、例えば、ユーザ端末UT(1)に含まれるプロセッサ等が、メモリ等の記憶部40に記憶されたプログラムを実行することにより実現され、ユーザ端末UT(1)の動作を制御する。例えば、制御部20は、受信した信号が制御信号の場合、基地局100(1)、制御局CTあるいは解析装置200からの制御指示を取得する。制御指示がユーザ端末UT(1)の位置情報の取得を指示する場合、制御部20は、取得した指示に基づいて、位置取得部30にユーザ端末UT(1)の位置情報を取得させる。そして、制御部20は、位置取得部30により取得された位置情報を、ユーザ端末UT(1)の識別情報とともに第2送受信部50に出力する。
また、制御部20は、例えば、受信した信号がデータ信号の場合、ユーザ端末UT(1)に含まれる液晶モニタ等の表示部に、受信したデータを表示する。あるいは、制御部20は、ユーザ端末UT(1)に含まれるタッチパネル等の入力部を介して、ユーザから入力指示を受けた場合、受けた入力指示あるいは入力指示により指定されたデータを第1送受信部10に出力する。
また、制御部20は、例えば、アンテナANT1aおよび第1送受信部10を介して受信されるデータ信号を用いて、受信品質を測定する品質測定部として機能してもよい。制御部20が測定する受信品質には、例えば、データ信号の電磁波の受信信号電力、干渉信号電力、信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)、信号対干渉雑音比(SINR:Signal to Interference and Noise Ratio)、スループット等がある。そして、制御部20は、例えば、測定した受信品質を記憶部40に記憶することにより、一定期間に測定した受信品質の平均値または中央値を算出する。あるいは、制御部20は、記憶部40に記憶した受信品質と式(1)とを用いて、受信品質を算出してもよい。
γ=δ+δ(1−β)+δβ(1−β)+δβ(1−β)+…+δβT−1(1−β) …(1)
ここで、γは実際に使用する受信品質であり、δtはt回の測定前に測定した受信品質であり、βは忘却係数である。すなわち、式(1)は、T回前に測定した受信品質まで用いて算出する場合の一例を示す。そして、式(1)を用いて、直近に測定した受信品質を重視しつつ、過去に測定した受信品質を考慮して算出することで、受信品質γは、測定時の受信品質が一時的に劣化または改善したとしても安定した値で得ることができる。
そして、制御部20は、測定の結果を、位置情報および識別情報とともに、基地局100(1)等に送信する。
なお、基地局100から受信した制御信号が受信品質の測定を指示する場合、制御部20は、受信した制御信号を用いて受信品質を測定してもよい。
位置取得部30は、例えば、制御部20が受信品質の測定を指示する制御信号を受信した場合、アンテナANT1aまたはアンテナANT1bを介して、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信する。そして、位置取得部30は、受信した信号からユーザ端末UT(1)の位置を検出し、位置情報として取得する。なお、位置取得部30は、ユーザ端末UT(1)に設定された任意のタイミングで、GPS衛星の信号を受信し、位置情報を取得してもよい。そして、位置取得部30は、取得した位置情報を制御部20に出力する。そして、制御部20は、測定した受信品質を示す情報と、ユーザ端末UT(1)の識別情報とともに、受信した位置情報を第2送受信部50に出力し、第2送受信部50は、アンテナANT1bを介して、受信品質の情報、位置情報および識別情報を含んだ制御信号を基地局100(1)に送信する。以下、受信品質の情報、位置情報および識別情報は、“端末情報”とも称される。
なお、位置取得部30は、準天頂衛星システム(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)、またはIndoor Messaging System(IMES)を用いて、ユーザ端末UT(1)の位置情報を取得してもよい。また、位置取得部30は、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)のアクセスポイントから発せられる電磁波、基地局100から発せられる電磁波、またはiBeacon(登録商標)やBluetooth(登録商標)等の通信規格に基づくビーコン信号等を用いて、ユーザ端末UT(1)の位置情報を取得してもよい。また、位置取得部30は、ユーザ端末UT(1)に含まれるマイク等に超音波を受信させることで行う測位、またはLED等を点滅させてデータ等の情報を送信することで行う測位から、ユーザ端末UT(1)の位置情報を取得してもよい。
また、位置取得部30は、ユーザ端末UT(1)に含まれるカメラがユーザ端末UT(1)の周囲を撮像した画像と、予めデータベース化された画像とのマッチング処理を実行することで、ユーザ端末UT(1)の位置情報を取得してもよい。また、位置取得部30は、ユーザ端末UT(1)に含まれる気圧センサを用いて検出される高低差の情報と、予めデータベース化した特定のルートにおける高低差の情報とのマッチング処理を実行することで、ユーザ端末UT(1)の位置情報を取得してもよい。また、位置取得部30は、ユーザ端末UT(1)に含まれる加速度センサ、ジャイロセンサまたは地磁気センサにより測定された移動方向や速度の測定結果、または複数の測定結果等の組み合わせに基づいて、ユーザ端末UT(1)の位置情報を取得してもよい。
記憶部40は、メモリ等であり、ユーザ端末UT(1)のプロセッサ等が実行するプログラム、ユーザ端末UT(1)の識別情報、および制御部20により測定された受信品質等のデータを記憶する。
次に、基地局100(1)は、アンテナANT2a、ANT2b、第1送受信部110、第2送受信部120、制御部130およびIF(Interface)部140を有する。なお、基地局100(2)は、基地局100(1)と同様の要素を有する。
アンテナANT2a、ANT2bは、例えば、図1に示したセル領域AR1を覆う1または複数のビームを有するアンテナである。アンテナANT2a、ANT2bは、制御部130による制御指示に基づいて、ビームの幅、方向およびチルト角等の無線パラメータを調整する。なお、無線パラメータには、第1送受信部110および第2送受信部120が電磁波を送信する送信信号電力等も含まれる。
第1送受信部110は、ユーザ端末UTから送信されたデータを含むデータ信号を、アンテナANT2aを介して受信する。第1送受信部110は、受信したデータ信号をダウンコンバートし、ユーザ端末UTに設定されている伝送パラメータに基づいて、受信したデータ信号に復調処理を実行する。第1送受信部110は、復調したデータ信号を制御部130に出力する。また、第1送受信部110は、ユーザ端末UT宛のデータを含むデータ信号を、ユーザ端末UTに設定されている伝送パラメータに基づいて変調処理し、変調したデータ信号の電磁波をユーザ端末UTに送信する。
第2送受信部120は、ユーザ端末UTから送信されたユーザ端末UTの識別情報、位置情報および受信品質の端末情報等を含む制御信号を受信する。第2送受信部120は、受信した制御信号をダウンコンバートし、ユーザ端末UTに設定されている伝送パラメータに基づいて、受信した制御信号に復調処理を実行する。第2送受信部120は、復調した制御信号を制御部130に出力する。また、第2送受信部120は、ユーザ端末UTに対する制御部130の制御指示を含む制御信号を、ユーザ端末UTに設定されている伝送パラメータに基づいて変調処理し、変調した制御信号をユーザ端末UTに送信する。
なお、第2送受信部120が送受信する制御信号の電磁波の周波数は、第1送受信部110が送受信する電磁波の周波数と異なることが好ましい。また、制御信号の電磁波とデータ信号の電磁波との周波数が同じ場合には、第1送受信部110が第2送受信部120の機能を有し、アンテナANT2bは省略されてもよい。
制御部130は、例えば、基地局100(1)に含まれるプロセッサ等が、基地局100(1)に含まれるメモリ等の記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで実現され、基地局100(1)の動作を制御する。制御部130は、例えば、受信したデータ信号および制御信号を、IF部140を介して制御局CTに出力する。
また、制御部130は、IF部140を介して解析装置200(1)から受信した無線パラメータの制御指示に基づいて、アンテナANT2a、ANT2bのビームの幅等を制御し、セル領域AR1内に位置するユーザ端末UTに対する受信品質の向上を図る。
IF部140は、入出力インタフェース等であり、制御局CTとの間で通信を行う。また、IF部140は、有線または無線を介して、カメラCAM1に接続される。そして、IF部140は、例えば、制御局CTから受信した制御信号がカメラCAM1に対する撮像指示の場合、制御部130の制御指示に基づいて受信した制御信号をカメラCAM1に出力する。IF部140は、カメラCAM1により撮像された基地局100の周囲の画像を、制御局CTに出力する。
なお、基地局100(1)は、ネットワークNW等のネットワークに接続するためのネットワークインタフェースを有してもよい。この場合、基地局100(1)は、ネットワークインタフェースを介して、制御局CTとの間で通信を行ってもよい。
また、カメラCAM1は、IF部140を介して制御局CTに接続されたが、有線または無線を介して制御局CTに直接接続されてもよく、ネットワークNW等を介して制御局CTに接続されてもよい。
次に、制御局CTは、演算処理装置と記憶装置とを有するコンピュータ装置である。例えば、制御局CTの演算処理装置が、記憶装置に記憶された監視プログラムを実行することにより、IF部210、ネットワークIF部220、制御部230、監視部240および記憶部250をそれぞれ有する2つの解析装置200として機能する。なお、解析装置200(2)は、解析装置200(1)と同様の要素を有する。また、解析装置200に含まれるIF部210、ネットワークIF部220、制御部230、監視部240および記憶部250は、制御局CTに搭載されるハードウェアにより実現されてもよい。
IF部210は、入出力インタフェース等であり、基地局100(1)との間で通信を行う。IF部210は、例えば、基地局100(1)からユーザ端末UTが送信した端末情報等を含む制御信号、およびデータ信号を受信する。そして、IF部210は、受信した制御信号およびデータ信号を制御部230に出力する。また、IF部210は、ユーザ端末UTや基地局100(1)に対する制御部230の制御指示を含む制御信号や、ネットワークIF部220を介して受信したユーザ端末UT宛のデータ信号を、基地局100に出力する。IF部210は、取得部および受信部の一例である。
ネットワークIF部220は、ネットワークインタフェース等であり、ネットワークNWとの間で通信を行う。また、ネットワークIF部220は、ネットワークNWを介して、基地局100(1)との間で制御信号およびデータ信号を送受信してもよい。この場合、ネットワークIF部220は、取得部および受信部の別例である。
制御部230は、例えば、解析装置200(1)の動作を制御する。例えば、ユーザ端末UTからデータ信号を受信した場合、制御部230は、受信したデータ信号に含まれるヘッダ等に格納された送信先を示す情報を参照し、ネットワークIF部220を介して、送信先に送信するためにデータ信号をネットワークNWに転送する。また、制御部230は、ネットワークIF部220を介して、基地局100(1)と無線通信するユーザ端末UT宛のデータ信号をネットワークNWから受信する。
また、制御部230は、例えば、基地局100(1)と無線通信するユーザ端末UTの各々の端末情報を取得するための制御信号を、IF部210を介してユーザ端末UTの各々に出力する。そして、制御部230は、端末情報を含む制御信号をユーザ端末UTの各々から受信し、受信した各ユーザ端末UTの端末情報を記憶部250に記憶するとともに監視部240に出力する。
また、制御部230は、例えば、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像を取得するための制御信号を、IF部210を介してカメラCAM1に出力する。そして、制御部230は、カメラCAM1により撮像された画像を、基地局100(1)を介して受信し、受信した画像を監視部240に出力する。制御部230は、監視部240による監視処理の結果と、各ユーザ端末UTの端末情報とを用いて、無線パラメータの制御指示を基地局100(1)に出力する。
監視部240は、カメラCAM1により撮影された画像と、基地局100(1)と無線通信する各ユーザ端末UTの端末情報とを用いて、基地局100(1)と各ユーザ端末UTとの無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する。監視部240の動作については、図3で説明する。
記憶部250は、ハードディスク装置あるいはメモリ等である。記憶部250は、制御局CTの演算処理装置が実行する制御プログラムおよび監視プログラムを含むプログラム、基地局100(1)と無線通信する各ユーザ端末UTの端末情報、および要因テーブルFT等を記憶する。
なお、監視プログラムは、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクやUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記憶媒体に記録して頒布されてもよい。あるいは、監視プログラムは、ネットワークIF220を介して、ネットワークNW等のネットワークを通じてダウンロードされ、記憶部250に格納されてもよい。
図3は、図1に示したカメラCAM1により撮像された画像の一例を示す。図3に示すように、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像IMGには、ユーザ端末UT(1)のユーザUSRと、建物OBJ1と、自動車OBJ2とが写る。
例えば、監視部240は、各ユーザ端末UTの端末情報に含まれる位置情報と、基地局100(1)が配置された位置を示す基地局情報と、カメラCAM1により撮像された画像IMGの撮像方向を示す撮像情報と、カメラCAM1が基地局100(1)に設置された高さを示す情報とを用いて、画像IMG上におけるユーザ端末UT(1)の位置IPを求める。なお、基地局100(1)の基地局情報、およびカメラCAM1が基地局100(1)に設置された高さの情報は、予め記憶部250に記憶される。
また、画像IMGを撮像した撮像方向等の撮像情報は、例えば、Exif(Exchangeable image file format)等の形式に基づいて、画像IMGに付加される。なお、図3に示した画像IMGの撮像方向(すなわち、カメラCAM1の光軸方向)は、画像IMGの中心ICである。
監視部240は、例えば、求めたユーザ端末UTの位置IPを中心とする所定の大きさの画像領域IAを、カメラCAM1により撮像された画像から抽出する。図3では、画像領域IAを破線の矩形で示す。そして、監視部240は、抽出した画像領域IAと、受信品質を劣化させる要因となり得る建物OBJ1あるいは自動車OBJ2等をそれぞれ示すテンプレート画像とを用いて相関処理を実行する。監視部240は、求めた相関係数が所定の値以上となるテンプレート画像が存在するか否かを判定する。監視部240は、相関係数が所定値以上となるテンプレート画像がない場合、抽出した画像領域(すなわち、ユーザ端末UTの周囲)に、基地局100(1)とユーザ端末UTとの無線通信を劣化させる遮蔽物(要因)がないと判定する。
なお、監視部240は、相関係数が所定の値以上となるテンプレート画像がない場合、“その他”の要因と判断してもよい。この場合、制御部230は、基地局100(1)に対して無線パラメータの制御指示を出力しないことが好ましい。
一方、監視部240は、相関係数が所定の値以上となるテンプレート画像がある場合、抽出した画像領域に、相関係数が所定の値以上を示す建物OBJ1等の遮蔽物が、基地局100(1)とユーザ端末UTとの間に存在すると判定する。
なお、図3に示した画像IMGの場合、建物OBJ1および自動車OBJ2は基地局100(1)とユーザ端末UTとの間にないため、監視部240は、基地局100(1)とユーザ端末UT(1)との無線通信を劣化させる遮蔽物がないと判定する。
そして、監視部240は、例えば、監視した時刻を示す時刻情報、および監視した時刻における基地局100(1)との距離および方向と対応付けて、基地局100(1)と無線通信する各ユーザ端末UTの監視の結果を記憶部250に記憶する。また、監視部240は、記憶部250に記憶される要因テーブルFTに、監視の結果を格納する。要因テーブルFTについては、図4で説明する。
なお、群衆、建物あるいは自動車等のテンプレート画像は、記憶部250に予め記憶される。また、監視部240が抽出する画像領域IAの大きさは、群衆、建物あるいは自動車等の遮蔽物に応じて適宜設定されることが好ましい。
図4は、図2に示した要因テーブルFTの一例を示す。要因テーブルFTは、要因の領域、劣化期間の領域、改善難易度の領域、テンプレート画像の領域、劣化品質の領域および劣化端末数の領域等を含む複数のエントリーを有する。
要因の領域には、受信品質を劣化させる群衆、建物(屋外)、建物(屋内)、自動車等の遮蔽物の名称が格納される。なお、建物(屋外)と建物(屋内)とは、ユーザ端末UTが建物の外にいるか内にいるかの状態をそれぞれ示す。なお、要因の領域には、一軒家や高層ビル、あるいは乗用車やトラック等のように、建物や自動車の種類に応じた遮蔽物が格納されてもよい。
劣化期間の領域には、要因の領域に格納された遮蔽物によるユーザ端末UTにおける受信品質の劣化が継続する期間が格納される。なお、劣化期間の領域に格納される期間は、例えば、通信事業者の経験等に基づく固定値が格納されてもよく、最初に任意の値が格納され監視部240により適宜更新されてもよい。また、改善難易度の領域には、要因の領域に格納された遮蔽物による受信品質の劣化を改善するための難易度を示す情報が格納される。なお、改善難易度の領域に格納される難易度は、例えば、基地局100における無線通信の処理能力等に応じた固定値が格納されてもよく、最初に任意の値が格納され監視部240により適宜更新されてもよい。
テンプレート画像の領域には、要因の領域に格納された遮蔽物を示すテンプレート画像のデータが格納される。なお、テンプレート画像の領域には、テンプレート画像のデータの代わりに、テンプレート画像のデータが記憶されている記憶部250のアドレスが格納されてもよい。また、劣化品質の領域には、基地局100が配置された場所に依存する特徴として、ユーザ端末UTの端末情報に含まれる受信品質の情報と監視の結果とを用いて、監視部240が要因の領域に格納された遮蔽物毎に算出する受信品質の平均値または中央値が格納される。
劣化端末数の領域には、基地局100が配置された場所に依存する特徴として、ユーザ端末UTの端末情報に含まれる受信品質の情報と監視の結果とを用いて、監視部240が要因の領域に格納された遮蔽物毎に算出する受信品質が劣化したユーザ端末UTの総数、あるいは単位時間当たりの総数が格納される。
そして、制御部230は、監視部240による監視の結果と、図4に示した要因テーブルFTとに基づいて、基地局100(1)とユーザ端末UTとの無線通信の受信品質を改善する無線パラメータの制御指示を、IF部210を介して基地局100(1)に出力する。
図5は、図2に示した解析装置200における監視処理の一例を示す。例えば、ステップS100からステップS130の処理は、解析装置200(1)により実行される。また、ステップS200からステップS220の処理は、基地局100(1)により実行される。また、ステップS300およびステップS310の処理は、カメラCAM1により実行され、ステップS400およびステップS410の処理は、ユーザ端末UT(1)により実行される。すなわち、図5は、監視方法および監視プログラムの一実施形態を示す。
なお、ステップS100からステップS130の処理と、ステップS200からステップS220の処理と、ステップS300およびステップS310の処理と、ステップS400およびステップS410の処理とは、図1に示した無線通信システムSYSにおける通信処理と並列に実行されるのが好ましい。
また、基地局100(2)の動作およびユーザ端末UT(2)−UT(6)の各々の動作は、図5に示した基地局100(1)の動作およびユーザ端末UT(1)の動作と同一あるいは同様であり、説明を省略する。
ステップS100では、制御部230は、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像と、ユーザ端末UT(1)等の端末情報との取得を指示する制御信号を、IF部210を介して基地局100(1)に出力する。
次に、ステップS110では、制御部230は、カメラCAM1により撮像された基地局100(1)の周囲の画像を含む信号と、ユーザ端末UT(1)の端末情報を含む制御信号とを、基地局100(1)を介してそれぞれ受信する。
次に、ステップS120では、監視部240は、ステップS110で受信した画像と端末情報とを用いて、基地局100(1)と無線通信するユーザ端末UT(1)等において受信品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する。例えば、監視部240は、端末情報に含まれるユーザ端末UT(1)の位置情報と、基地局100の基地局情報と、カメラCAM1により撮像された画像の撮像方向を示す撮像情報と、カメラCAM1が基地局100(1)に設置された高さを示す情報とを用いて、画像におけるユーザ端末UT(1)の位置を求める。
そして、監視部240は、求めたユーザ端末UT(1)の位置を中心とする所定の大きさの画像領域を、カメラCAM1により撮像された画像から抽出する。監視部240は、図4に示した要因テーブルFTのテンプレート画像の領域に格納された各遮蔽物のテンプレート画像と、抽出した画像領域とを用いて相関処理を実行する。監視部240は、相関係数が所定の値以上となるテンプレート画像がない場合、抽出した画像領域(すなわち、ユーザ端末UT(1)の周囲)に、基地局100(1)とユーザ端末UT(1)との無線通信を劣化させる遮蔽物(要因)がないと判定する。一方、監視部240は、相関係数が所定の値以上となるテンプレート画像がある場合、抽出した画像領域に、相関係数が所定の値以上を示す群衆等の遮蔽物が、基地局100(1)とユーザ端末UT(1)との間に存在すると判定する。
監視部240は、監視した時刻情報、および監視した時刻における基地局100(1)との距離および方向と対応付けて、基地局100(1)と無線通信するユーザ端末UT(1)の監視の結果を記憶部250に記憶する。また、監視部240は、監視の結果に基づいて、要因テーブルFTの劣化品質等の領域に格納される情報を更新する。
次に、ステップS130では、制御部230は、ステップS120における監視の結果と、要因テーブルFTとを用いて、ユーザ端末UT(1)における無線通信の受信品質を改善するために、IF部210を介して、無線パラメータの制御指示を基地局100(1)に出力する。
そして、解析装置200(1)は、監視処理を終了する。解析装置200(1)は、例えば、所定の時間間隔でステップS100からステップS130の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS200では、制御部130は、解析装置200(1)から受信した制御信号のうち、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像の取得指示の制御信号を、IF部140を介してカメラCAM1に出力する。
次に、ステップS210では、制御部130は、解析装置200(1)から受信した制御信号のうち、ユーザ端末UT(1)に対して端末情報を取得する制御信号を、第2送受信部120およびアンテナANT2bを介してユーザ端末UT(1)に送信する。
なお、制御部130は、ステップS200の処理とステップS210の処理とを並列に実行することが好ましい。これにより、カメラCAM1が画像を撮像するタイミングと、ユーザ端末UT(1)が端末情報を取得するタイミングとを合わせることができる。
そして、制御部130は、カメラCAM1により撮像された画像を含む信号、およびユーザ端末UT(1)の端末情報を含む制御信号をそれぞれ受信した場合、解析装置200(1)にそれぞれ転送する。
次に、ステップS220では、制御部130は、解析装置200(1)から受信した無線パラメータの制御指示に基づいて、アンテナANT2a、ANT2bのビームの幅、方向、チルト角、送信電力等の無線パラメータを制御する。
そして、基地局100(1)は、例えば、画像と端末情報との取得を指示する制御信号を解析装置200(1)から受信する度に、ステップS200からステップS220の処理を実行する。
一方、ステップS300では、カメラCAM1は、基地局100(1)から受信した制御信号に基づいて、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像を撮像する。
次に、ステップS310では、カメラCAM1は、ステップS300で撮像した画像を含む信号を解析装置200(1)に送信する。
そして、カメラCAM1は、基地局100(1)から制御信号を受信する度に、ステップS300およびステップS310の処理を実行する。
一方、ステップS400では、制御部20は、基地局100(1)から端末情報の取得指示の制御信号を受信した場合、アンテナANT1aおよび第1送受信部10を介して基地局100から受信するデータ信号の電磁波を用いて、受信信号電力等の受信品質を測定する。制御部20は、測定した受信品質を記憶部40に記憶する。そして、制御部20は、一定の期間に測定した受信品質の平均値または中央値を算出する。あるいは、制御部20は、過去の受信品質と式(1)とを用いて、受信品質を算出してもよい。
また、位置取得部30は、制御部20が端末情報の取得を指示する制御信号を受信した場合、アンテナANT1aまたはアンテナANT1bを介して、GPS衛星からの信号を受信する。位置取得部30は、受信した信号からユーザ端末UT(1)の位置を検出し、位置情報として取得する。そして、位置取得部30は、取得した位置情報を制御部20に出力する。
次に、ステップS410では、制御部20は、ステップS400で測定した受信品質を示す情報と、位置取得部30により取得された位置情報と、ユーザ端末UT(1)の識別情報とを、端末情報として第2送受信部50に出力する。第2送受信部50は、アンテナANT1bを介して、端末情報を含んだ制御信号を基地局100(1)に送信する。
そして、ユーザ端末UT(1)は、基地局100(1)から制御信号を受信する度に、ステップS400およびステップS410の処理を実行する。
なお、図5に示した処理は、基地局100(1)が、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像の取得指示の制御信号をカメラCAM1に出力し、かつ端末情報を取得する制御信号をユーザ端末UT(1)等に送信するタイミングで開始してもよい。この場合、図5に示したステップS100の処理は省略されることが好ましい。
図6は、図2に示した解析装置200における監視処理の別例を示す。図6に示した処理は、例えば、ユーザ端末UT(1)のユーザがユーザ端末UT(1)における無線通信の体感品質が低下していると感じた場合に実行される。例えば、図6に示した処理は、ユーザ端末UT(1)のタッチパネル等の入力部を介して、ユーザから体感品質が低下した原因の調査を要求する指示を受けた場合に実行される。なお、図6に示したステップの処理のうち、図5に示したステップと同一または同様の処理を示すものについては、同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
また、基地局100(2)の動作およびユーザ端末UT(2)−UT(6)の各々の動作は、図6に示した基地局100(1)の動作およびユーザ端末UT(1)の動作と同様であり、説明を省略する。
ステップS400aでは、制御部20は、ユーザ端末UT(1)の入力部を介して、ユーザから体感品質が低下した原因の調査を要求する要求指示を受けたか否かを判定する。要求指示を受けた場合、ユーザ端末UT(1)の処理は、ステップS400bに移る。一方、要求指示を受けていない場合、ユーザ端末UT(1)の処理は、要求指示を受けるまでステップS400aに待機する。
次に、ステップS400bでは、制御部20は、図5に示したステップS400と同様に、アンテナANT1aおよび第1送受信部10を介して基地局100(1)から受信するデータ信号の電磁波を用いて、受信信号電力等の受信品質を測定する。制御部20は、測定した受信品質を記憶部40に記憶する。そして、制御部20は、一定の期間に測定した受信品質の平均値または中央値を算出する。
また、位置取得部30は、要求指示を受けた場合、図5に示したステップS400と同様に、アンテナANT1aまたはアンテナANT1bを介して、GPS衛星からの信号を受信する。位置取得部30は、受信した信号からユーザ端末UT(1)の位置を検出し、位置情報として取得する。そして、位置取得部30は、取得した位置情報を制御部20に出力する。
次に、ステップS415では、制御部20は、ステップS400bで測定した受信品質を示す情報と、位置取得部30により取得された位置情報と、ユーザ端末UT(1)の識別情報とを、端末情報として第2送受信部50に出力する。第2送受信部50は、アンテナANT1bを介して、端末情報を含む要求指示の制御信号を解析装置200(1)に送信する。
次に、ステップS420では、制御部20は、監視の結果を含む制御信号を解析装置200(1)から受信した場合、受信した監視の結果をユーザ端末UT(1)の表示部に表示する。例えば、ユーザ端末UT(1)における体感品質の劣化の原因が建物の場合、制御部20は、“建物の影のため通信が遅くなっています”等と表示部に表示する。あるいは、ユーザ端末UT(1)における体感品質の劣化の原因が基地局100(1)との距離が長い場合、制御部20は、“基地局から遠く離れているために通信が遅くなっています”等と表示部に表示する。
そして、ユーザ端末UT(1)は、ユーザから要求指示を受ける度に、ステップS400a、ステップS400b、ステップS415およびステップS420の処理を実行する。
一方、ステップS200aでは、制御部130は、ユーザ端末UT(1)から端末情報を含む要求指示の制御信号を受信した場合、図5に示したステップS200と同様に、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像の取得指示の制御信号を、カメラCAM1に出力する。また、制御部130は、受信した要求指示の制御信号を解析装置200(1)に転送する。
なお、制御部130は、カメラCAM1がステップS300およびステップS310の処理を実行した後、撮像された画像を含む信号をカメラCAM1から受信した場合、図5の場合と同様に、画像の信号を解析装置200(1)に転送する。また、制御部130は、監視の結果を含む制御信号を解析装置200(1)から受信した場合、受信した制御信号をユーザ端末UT(1)に転送する。
基地局100(1)は、ステップS200aの処理を実行した後、ステップS220の処理を実行する。そして、基地局100(1)は、要求指示の制御信号をユーザ端末UT(1)から受信する度に、ステップS200aおよびステップS220の処理を実行する。
一方、ステップS110aでは、制御部230は、カメラCAM1により撮像された基地局100(1)の周囲の状況を示す画像と、ユーザ端末UT(1)から端末情報を含む要求指示の制御信号とを、基地局100(1)を介してそれぞれ受信する。
そして、解析装置200(1)は、ステップS110aおよびステップS120の処理を実行した後、ステップS125の処理を実行する。
ステップS125では、制御部230は、ステップS120における監視の結果をユーザ端末UT(1)に通知するために、基地局100(1)を介して監視の結果を格納した制御信号をユーザ端末UT(1)に出力する。
解析装置200(1)は、ステップS125の処理を実行した後、ステップS130の処理を実行する。そして、解析装置200(1)は、要求指示の制御信号をユーザ端末UT(1)から受信する度に、ステップS110a、ステップS120、ステップS125およびステップS130の処理を実行する。
以上、図1から図6に示した実施形態では、解析装置200は、監視対象の基地局100に配置されたカメラCAMにより撮像された基地局100の周囲の状況を示す画像と、各ユーザ端末UTから取得した端末情報とを用いて、基地局100との無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かをユーザ端末UT毎に監視する。すなわち、無線通信システムSYSは、受信品質を劣化させる遮蔽物の動きを学習する等の処理を実行しないため、処理量を抑制して、無線通信の品質を劣化させる要因をユーザ端末UT毎に監視できる。そして、解析装置200が、監視の結果と端末情報とに基づいて、基地局100の無線パラメータを制御することにより、無線通信システムSYSは、各ユーザ端末UTにおける無線通信の受信品質および各ユーザの体感品質の向上を図ることができる。
図7は、図1に示したユーザ端末UT、基地局100および解析装置200の別例を示す。図1および図2で説明した要素と同一または同様の機能を有する要素については、同一または同様の符号を付し、これらについては、詳細な説明を省略する。
ユーザ端末UT(1)は、図2に示したユーザ端末UT(1)と同様に、アンテナANT1a、ANT1b、第1送受信部10、制御部20、位置取得部30、記憶部40および第2送受信部50を有する。なお、ユーザ端末UT(2)−UT(6)についても、ユーザ端末UT(1)と同様の要素を有する。
基地局100(1)は、アンテナANT2a、ANT2b、第1送受信部110、第2送受信部120、制御部130aおよびIF部140を有する。なお、基地局100(2)は、基地局100(1)と同様の要素を有する。
制御部130aは、図2に示した制御部130と同様に、基地局100(1)に含まれるプロセッサ等が、基地局100(1)の記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで実現され、基地局100(1)の動作を制御する。制御部130aは、例えば、受信したデータ信号および制御信号を、IF部140を介して制御局CTに出力する。
また、制御部130aは、IF部140を介して解析装置200(1)から受信した無線パラメータの制御指示に基づいて、アンテナANT2a、ANT2bのビームの幅等を制御し、セル領域AR1に位置するユーザ端末UTに対する受信品質の向上を図る。制御部130aの動作については、図8および図9で説明する。
制御局CTは、演算処理装置と記憶装置とを有するコンピュータ装置である。例えば、制御局CTの演算処理装置が、記憶装置に記憶された監視プログラムを実行することにより、IF部210、ネットワークIF部220、制御部230a、監視部240および記憶部250をそれぞれ有する2つの解析装置200として機能する。なお、解析装置200(2)は、解析装置200(1)と同様の要素を有する。また、解析装置200に含まれるIF部210、ネットワークIF部220、制御部230a、監視部240および記憶部250は、制御局CTに搭載されるハードウェアにより実現されてもよい。
制御部230aは、図2に示した制御部230と同様に、解析装置200(1)の動作を制御する。例えば、ユーザ端末UTからデータ信号を受信した場合、制御部230aは、受信したデータ信号に含まれるヘッダ等に格納された送信先を示す情報を参照し、ネットワークIF部220を介して、送信先に送信するためにデータ信号をネットワークNWに転送する。また、制御部230aは、ネットワークIF部220を介して、基地局100(1)と無線通信するユーザ端末UT宛のデータ信号をネットワークNWから受信する。
また、制御部230aは、図2に示した制御部230と同様に、基地局100(1)と無線通信するユーザ端末UTの各々の端末情報を取得するための制御信号を、IF部210を介してユーザ端末UTの各々に出力する。そして、制御部230aは、端末情報を含む制御信号をユーザ端末UTの各々から受信し、受信した各ユーザ端末UTの端末情報を記憶部250に記憶するとともに監視部240に出力する。
また、制御部230aは、図2に示した制御部230と同様に、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像を取得するための制御信号を、IF部210を介してカメラCAM1に出力する。そして、制御部230aは、カメラCAM1により撮像された画像を、基地局100(1)を介して受信し、受信した画像を監視部240に出力する。制御部230aは、監視部240による監視処理の結果と、各ユーザ端末UTの端末情報とを用いて、無線パラメータの制御指示を基地局100(1)に出力する。制御部230aの動作については、図8および図9で説明する。
図8は、図7に示した解析装置200における監視処理の一例を示す。なお、図8に示したステップの処理のうち、図5に示したステップと同一または同様の処理を示すものについては、同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
例えば、ステップS100、ステップS110、ステップS120、ステップS135およびステップS140の処理は、解析装置200(1)により実行される。また、ステップS200、ステップS210およびステップS220aの処理は、基地局100(1)により実行される。また、ステップS300およびステップS310の処理は、カメラCAM1により実行され、ステップS400およびステップS410の処理は、ユーザ端末UT(1)により実行される。すなわち、図8は、監視方法および監視プログラムの別の実施形態を示す。
なお、ステップS100、ステップS110、ステップS120、ステップS135およびステップS140の処理と、ステップS200、ステップS210およびステップS220aの処理と、ステップS300およびステップS310の処理と、ステップS400およびステップS410の処理とは、無線通信システムSYSにおける通信処理と並列に実行されるのが好ましい。
なお、基地局100(2)の動作およびユーザ端末UT(2)−UT(6)の各々の動作は、図8に示した基地局100(1)の動作およびユーザ端末UT(1)の動作と同様であり、説明を省略する。
解析装置200(1)は、図5に示した処理と同様に、ステップS100からステップS120の処理を実行した後、ステップS135の処理を実行する。
ステップS135では、制御部230aは、ステップS120における監視の結果と、図4に示した要因テーブルFTとを用いて、ユーザ端末UT(1)における無線通信の受信品質を改善するために、基地局100(1)における無線パラメータの制御内容(ポリシ)を決定する。ステップS135の処理については、図9で説明する。
ステップS140では、制御部230aは、ステップS135で決定した制御内容を、IF部210を介して基地局100(1)に出力する。
そして、解析装置200(1)は、監視処理を終了する。解析装置200(1)は、例えば、所定の時間間隔でステップS100、ステップS110、ステップS120、ステップS135およびステップS140の処理を繰り返し実行する。
一方、基地局100(1)は、図5に示した処理と同様に、ステップS200およびステップS210の処理を実行した後、ステップS220aの処理を実行する。
ステップS220aでは、制御部130aは、解析装置200(1)から受信した無線パラメータの制御内容に基づいて、アンテナANT2a、ANT2bのビームの幅、方向、チルト角、送信電力等の無線パラメータを制御する。
そして、基地局100(1)は、例えば、画像と端末情報との取得を指示する制御信号を解析装置200(1)から受信する度に、ステップS200、ステップS210およびステップS220aの処理を実行する。
また、カメラCAM1は、図5に示した処理と同様に、基地局100(1)から制御信号を受信する度に、ステップS300およびステップS310の処理を実行する。また、ユーザ端末UT(1)は、図5に示した処理と同様に、基地局100(1)から制御信号を受信する度に、ステップS400およびステップS410の処理を実行する。
図9は、図8に示したステップS135における処理の一例を示す。
ステップS500では、制御部230aは、図4に示した要因テーブルFTのうち、ステップS120で監視部240により判定されたユーザ端末UT(1)の受信品質を劣化させる遮蔽物に対応する劣化端末数の領域に格納された値を読み出す。そして、制御部230aは、読み出した劣化端末数の値が閾値α以上か否かを判定する。劣化端末数が閾値α以上の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS510に移る。一方、劣化端末数が閾値α未満の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS560に移る。なお、閾値αは、基地局100における無線通信の処理能力や監視部240により特定された遮蔽物等に応じて適宜設定され、予め記憶部250に記憶されることが好ましい。
次に、ステップS510では、制御部230aは、要因テーブルFTのうち、ステップS120で監視部240により判定されたユーザ端末UT(1)の受信品質を劣化させる遮蔽物に対応する劣化品質の領域に格納された値を読み出す。そして、制御部230aは、読み出した劣化品質の値が閾値β以上か否かを判定する。劣化品質が閾値β以上の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS520に移る。一方、劣化品質が閾値β未満の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS560に移る。なお、閾値βは、基地局100における無線通信の処理能力や監視部240により特定された遮蔽物等に応じて適宜設定され、予め記憶部250に記憶されることが好ましい。
次に、ステップS520では、制御部230aは、要因テーブルFTのうち、ステップS120で監視部240により判定されたユーザ端末UT(1)の受信品質を劣化させる遮蔽物に対応する劣化期間の領域に格納された値を読み出す。そして、制御部230aは、読み出した劣化期間の値が閾値ε以上か否かを判定する。劣化期間が閾値ε以上の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS530に移る。一方、劣化期間が閾値ε未満の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS540に移る。なお、閾値εは、基地局100における無線通信の処理能力や監視部240により特定された遮蔽物等に応じて適宜設定され、予め記憶部250に記憶されることが好ましい。
次に、ステップS530では、制御部230aは、要因テーブルFTのうち、ステップS120で監視部240により判定されたユーザ端末UT(1)の受信品質を劣化させる遮蔽物に対応する改善難易度の領域に格納された値を読み出す。そして、制御部230aは、読み出した改善難易度の値が閾値δ以下か否かを判定する。改善難易度が閾値δ以下の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS540に移る。一方、改善難易度が閾値δ超過の場合、解析装置200(1)の処理は、ステップS550に移る。なお、閾値δは、基地局100における無線通信の処理能力や監視部240により特定された遮蔽物等に応じて適宜設定され、予め記憶部250に記憶されることが好ましい。
ステップS540では、制御部230aは、ステップS520で劣化期間が閾値ε未満(劣化期間が短い)、またはステップS530で改善難易度が閾値δ以下(受信品質の改善が容易)と判定した場合、例えば、アンテナANT2a、ANT2bのビームの幅、方向やチルト角等を変更する、あるいは、基地局100(1)の第1送受信部110および第2送受信部120が電磁波を送信する送信信号電力を上げる等、ユーザ端末UT(1)の受信品質を改善する無線パラメータの制御内容を決定する。そして、解析装置200(1)は、ステップS135の処理を終了し、ステップS140の処理に移る。
ステップS550では、制御部230aは、ステップS530で改善難易度が閾値δ超過(受信品質の改善が困難)と判定した場合、例えば、ビームの幅、方向、チルト角、送信電力等を変更してセル領域AR1を小さくして劣化端末数等を減らすことにより、ユーザ端末UT(1)の受信品質を改善する無線パラメータの制御内容を決定する。そして、解析装置200(1)は、ステップS135の処理を終了し、ステップS140の処理に移る。
ステップS560では、制御部230aは、ステップS530で劣化端末数が閾値α未満、またはステップS510で劣化品質が閾値β未満と判定した場合、ユーザ端末UT(1)の受信品質は劣化していない、または受信品質の劣化が少ないと判定し、現在の無線パラメータを維持する制御内容を決定する。そして、解析装置200(1)は、ステップS135の処理を終了し、ステップS140の処理に移る。
なお、制御部230aは、基地局100(1)において所定の方向および所定の距離の範囲にあるユーザ端末UTに対して、ステップS135の処理を実行してもよい。これにより、受信品質の劣化の改善をきめ細かく図ることができる。この場合、所定の方向および所定の距離の範囲は、基地局100(1)が配置された場所等に応じて予め設定され、記憶部250に記憶されることが好ましい。
また、図9に示したステップS500の処理とステップS510の処理は逆の順序で実行されてもよい。
また、図8および図9に示した処理は、基地局100(1)が、基地局100(1)の周囲の状況を示す画像の取得指示の制御信号をカメラCAM1に出力し、かつ端末情報を取得する制御信号をユーザ端末UT(1)等に送信するタイミングで開始してもよい。この場合、図8に示したステップS100の処理は省略されることが好ましい。
図10は、図7に示した解析装置200における監視処理の別例を示す。図10に示した処理は、例えば、図6に示した処理と同様に、ユーザ端末UT(1)のユーザがユーザ端末UT(1)における体感品質が低下していると感じた場合に実行される。なお、図10に示したステップの処理のうち、図6および図8に示したステップと同一または同様の処理を示すものについては、同一のステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
また、基地局100(2)の動作およびユーザ端末UT(2)−UT(6)の各々の動作は、図10に示した基地局100(1)の動作およびユーザ端末UT(1)の動作と同様であり、説明を省略する。
以上、図7から図10に示した実施形態では、解析装置200は、監視対象の基地局100に配置されたカメラCAMにより撮像された基地局100の周囲の状況を示す画像と、各ユーザ端末UTから取得した端末情報とを用いて、基地局100との無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かをユーザ端末UT毎に監視する。すなわち、無線通信システムSYSは、受信品質を劣化させる遮蔽物の動きを学習する等の処理を実行しないため、処理量を抑制して、無線通信の品質を劣化させる要因をユーザ端末UT毎に監視できる。そして、解析装置200が、監視の結果と端末情報とに基づいて、基地局100に対する無線パラメータの制御内容(ポリシ)を決定することにより、無線通信システムSYSは、各ユーザ端末UTにおける無線通信の受信品質および各ユーザの体感品質の向上を図ることができる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
10,110…第1送受信部;50,120…第2送受信部;20,130,130a,230,230a…制御部;30…位置取得部;40,250…記憶部;140,210…IF部;200(1),200(2)…解析装置;220…ネットワークIF部;240…監視部;100(1),100(2)…基地局;ANT1a,ANT1b,ANT2a,ANT2b…アンテナ;CAM1,CAM2…カメラ;CT…制御局;IMG…画像;SYS…無線通信システム;UT(1)−UT(6)…ユーザ端末

Claims (6)

  1. 端末装置との間で無線通信を行う基地局における周囲の状況を示す周囲情報を取得する取得ステップと、
    前記端末装置の状態を示す端末情報を、前記基地局を介して前記端末装置から受信する受信ステップと、
    取得した前記周囲情報と受信した前記端末情報とを用いて、前記基地局と前記端末装置との間の無線通信における品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視ステップと、
    前記監視の結果に基づいて前記基地局を制御する制御ステップと
    を備えることを特徴とする監視方法。
  2. 請求項1に記載の監視方法において、
    前記監視ステップが前記端末装置による前記監視の要求に基づいて実行される場合、前記監視の結果を前記端末装置に通知する通知ステップをさらに備えることを特徴とする監視方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の監視方法において、
    前記監視の結果に基づいて、前記基地局に対する制御内容を決定する決定ステップをさらに備え、
    前記制御ステップは、前記決定ステップで決定された前記制御内容で前記基地局を制御する
    ことを特徴とする監視方法。
  4. 端末装置との間で無線通信を行う基地局の周囲を撮像する撮像装置と、
    前記基地局における周囲の状況を示す周囲情報として画像を前記撮像装置から取得する取得部と、前記端末装置の状態を示す端末情報を、前記基地局を介して前記端末装置から受信する受信部と、取得した前記画像と受信した前記端末情報とを用いて、前記基地局と前記端末装置との間の無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視部と、前記監視の結果に基づいて前記基地局を制御する制御部とを有する監視装置と
    を備えることを特徴とする監視システム。
  5. 端末装置との間で無線通信を行う基地局における周囲の状況を示す周囲情報を取得する取得部と、
    前記端末装置の状態を示す端末情報を、前記基地局を介して前記端末装置から受信する受信部と、
    取得した前記周囲情報と受信した前記端末情報とを用いて、前記基地局と前記端末装置との間の無線通信の品質を劣化させる要因が存在するか否かを監視する監視部と、
    前記監視の結果に基づいて前記基地局を制御する制御部と
    を備えることを特徴とする監視装置。
  6. コンピュータを、請求項5に記載の監視装置として動作させることを特徴とする監視プログラム。
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