JP2018006233A - 導電性接続部材 - Google Patents

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悟 西出
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和亜希 武田
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Koichiro Mochizuki
光一郎 望月
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Abstract

【課題】過熱させることなくネジ部材の締結時のトルク伝達を抑制する。
【解決手段】導電性接続部材Aは、導電性及び弾性を有する板材からなり、バッテリーセル30(第1部材)に固着される第1板状接続部10と、幅方向の折り目17を介して第1板状接続部10に連なり、ボルト35(ネジ部材)とナット34(ネジ部材)によりバスバー32(第2部材)に取り付けられる第2板状接続部16と、第1板状接続部10と第2板状接続部16とに形成され、折り目17において連なる長さ方向のスリット25とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性接続部材に関するものである。
特許文献1には、回路基板と締結ターミナルとを接続するための金属製の接続部材が開示されている。接続する際には、まず、接続部材のはんだ固定基端部をはんだ付けにより回路基板に固着し、その後、接続部材の端子締結先端部をネジ部材により締結ターミナルに固定するようになっている。また、接続部材のうちはんだ固定基端部と端子締結先端部との間の連結中央部には、ネジ部材を締め付ける時のトルクが、端子締結先端部からはんだ固定基端部へ伝わるのを抑制するための易変形部が形成されている。
特開2001−319701号公報
上記接続部材の易変形部は、端子締結先端部とはんだ固定基端部との間の通電経路を横切るようにスリット状に切欠した形態なので、易変形部では通電経路の断面積が極端に小さくなっている。そのため、通電時の電気抵抗が増大し、接続部材が過熱する虞がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、過熱させることなくネジ部材の締結時のトルク伝達を抑制することを目的とする。
本発明は、
導電性及び弾性を有する板材からなり、
第1部材に固着される第1板状接続部と、
幅方向の折り目を介して前記第1板状接続部に連なり、ネジ部材により第2部材に取り付けられる第2板状接続部と、
前記第1板状接続部と前記第2板状接続部とに形成され、前記折り目において連なる長さ方向のスリットとを備えているところに特徴を有する。
第1板状接続部が第1部材に固着されている状態で、第2板状接続部を第2部材に取り付ける際には、スリットによって幅方向に区画された複数の領域が互いに独立して弾性変形する。ネジ部材から第2板状接続部に付与されるトルクは、この弾性変形によって吸収されるので、第1板状接続部と第1部材との固着部への伝達が抑制される。スリットは、第1部材と第2部材との間の通電経路に沿った長さ方向に形成されていて、通電経路の断面積が極端に小さい部位は存在しないので、過熱する虞はない。
実施例1の導電性接続部材の使用形態をあらわす正面図 図1のX−X線断面図 導電性接続部材の使用形態をあらわす平面図 実施例1の導電性接続部材の使用形態をあらわす正面図 図4のY−Y線断面図 導電性接続部材の使用形態をあらわす平面図 導電性接続部材の展開図
本発明は、前記第2板状接続部から立ち上がった形態であり、前記第2板状接続部のうち前記ネジ部材との接触領域が前記第1板状接続部に対して弾性的に相対変位することを許容する屈曲部を備えていてもよい。
この構成によれば、第2板状接続部から第1板状接続部へのトルク伝達が、屈曲部の弾性変形によって抑制される。
本発明は、前記第2板状接続部における幅方向中央部が、前記ネジ部材に接する締結部となっており、前記スリットが幅方向における中央位置に配され、一対の前記屈曲部が前記スリットを幅方向に挟むように配されていてもよい。
この構成によれば、ネジ部材から第2板状接続部にトルクが付与されると、第2板状接続部においてスリットで幅方向に区画された2つの領域のうち、一方の領域が一方の屈曲部の変形によって第1板状接続部に弾性的に接近し、他方の領域が他方の屈曲部の変形によって第1板状接続部から弾性的に離間する。これにより、第2板状接続部から第1板状接続部へのトルク伝達が抑制される。
本発明は、前記第1板状接続部の幅方向両側縁に、一対の切欠部が形成されていてもよい。
この構成によれば、第2板状接続部が第1板状接続部に対して弾性的に相対変位する際に、第1板状接続部のうちスリットと切欠部とを結んだ仮想境界線よりも屈曲部側の領域が、第1板状接続部の板厚方向へ弾性的に変形する。この第1板状接続部の弾性変形により、第2板状接続部から第1板状接続部へのトルク伝達が抑制される。
本発明は、前記一対の切欠部が、前記スリットよりも、前記第1部材に接触する固着部側に配されていてもよい。
この構成によれば、スリットと一対の切欠部が幅方向に並ぶように配置した場合に比べると、第1部材との接触部分から第2部材との接触部分に至る通電経路の最小断面積を大きく確保することができるので、過熱防止効果が高い。
本発明は、前記屈曲部が前記折り目に沿うように配され、前記屈曲部の立ち上がり端縁が前記第1板状接続部に連なっていてもよい。
この構成によれば、屈曲部を折り目から離れた位置に形成する場合に比べると、形状を簡素化することができる。
本発明は、前記第1板状接続部の幅方向に沿った端縁の全幅領域が、前記第1部材に接触する第1接触部であり、前記第2板状接続部の幅方向における一部のみが、前記第2部材に接触する第2接触部であり、前記第1接触部の両端と前記第2接触部とを結ぶ一対の仮想区画線によって幅方向に挟まれた領域が、前記第1接触部と前記第2接触部との間の通電経路となっており、前記スリットの少なくとも一部が、前記通電経路の範囲外に配されていてもよい。
この構成によれば、スリットの全領域が通電経路の範囲内に配されている場合に比べると、通電経路の最小断面積が大きく確保されるので、過熱防止の効果に優れている。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図3を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図2,3における左方を前方と定義する。上下の方向については、図1,2にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
本実施例1の導電性接続部材Aは、電気自動車等の車両に搭載されるバッテリーセル30(請求項に記載の第1部材)の電極31と、この電極31を別のバッテリーセル30(図示省略)や電力ケーブル(図示省略)等に接続するためのバスバー32(請求項に記載の第2部材)とを導通可能に接続するものである。電極31は、左右方向に細長く延びていて、バッテリーセル30の上面からリブ状に突出している。バスバー32は、板厚方向を上下に向けて前後方向に細長く延びるように配される板材である。バスバー32の前端部には貫通形態の接続孔33が形成されている。
導電性接続部材Aは、金属や導電性樹脂等の導電性を有する略方形の板材に曲げ加工等を施して成形されたものである。導電性接続部材Aの材料は、弾性特性を有する。導電性接続部材Aは、第1板状接続部10と、第2板状接続部16とから構成された単一部品であり、幅方向(左右方向)の折り目17において略直角に連なっている。本実施例1では、幅方向(折り目17に沿った方向)と直角な方向を、導電性接続部材Aの「長さ方向」と定義する。
第1板状接続部10は、固着部11と立壁部12とからなり、側面視形状は略L字形をなす。導電性接続部材Aをバッテリーセル30に取り付けた状態では、固着部11は、幅方向に細長く延びた状態で水平に配される。固着部11の下面は、幅方向のほぼ全領域に亘り、電極31の上面にレーザー溶接によって導通可能に固着される。
立壁部12は、固着部11と同じ幅寸法であり、固着部11の前端縁から上方へ略直角(略鉛直方向)に延出した形態である。立壁部12の上端部には、上下方向(導電性接続部材Aの長さ方向)に直線状に延びる第1溝部13が形成されている。第1溝部13は、幅方向の中央位置に配され、立壁部12の上端から下方へ直線状に延びている。第1溝部13の下端の高さは、本実施例1では立壁部12の全高の概ね2/3程度であるが、種々に設定、変更することができる。
立壁部12の左右両側縁部には、左右対称な一対の切欠部14が形成されている。一対の切欠部14は、第1溝部13の下端よりも下方の位置、即ち上下方向(導電性接続部材Aの長さ方向)において第1溝部13の下端よりも固着部11に近い位置に配されている。第1溝部13の下端と一対の切欠部14とを直線的に結ぶ一対の仮想線を、本実施例1では、仮想境界線15と定義する。一対の仮想境界線15は、左右対称である。
第2板状接続部16は、左右方向に長い長方形をなす1枚の平板部18と、左右対称な一対の屈曲部19とから構成されている。導電性接続部材Aをバッテリーセル30に固着した状態では、平板部18は、板厚方向を上下に向けて水平に配される。平板部18の幅方向中央部には、板厚方向に貫通した形態の取付孔20が形成されている。平板部18のうち取付孔20を包囲する環状領域は、ナット34(請求項に記載のネジ部材)の座面に接触する締結部21となっている。平板部18(締結部21)の下面には、ナット34が、溶接等により取付孔20と同心に固着されている。
一対の屈曲部19は、左右方向に細長く延びた形態であり、平板部18の前端縁のうち幅方向中央部を除いた領域全体に連なっている。屈曲部19は、平板部18の前端縁から上方へ略直角に立ち上がる立上り部22と、立上り部22の前端縁から前方へ略直角に延出した水平部23とから構成されている。平板部18を基準とする立上り部22の高さ寸法は、第1板状接続部10の立壁部12の上下寸法より小さい。水平部23の前後寸法は、立上り部22の高さ寸法と概ね同じ程度の寸法である。
本実施例1では、水平部23の前端縁を、屈曲部19の立ち上がり端縁19Eと定義する。立ち上がり端縁19Eは、第1板状接続部10の立壁部12の上端縁において略直角に連なっている。この屈曲部19と立壁部12が略直角に連なる部分が、第1板状接続部10と第2板状接続部16の境界となる折り目17となっている。
上記のように立壁部12の幅方向中央には第1溝部13が形成されているが、第2板状接続部16の幅方向中央には、折り目17において第1溝部13の上端に連通する第2溝部24が形成されている。第2溝部24は、屈曲部19の全体と平板部18の前端部とに形成されている。したがって、左右一対の屈曲部19は、第2溝部24によって左右に分断されている。この第2溝部24も、第1溝部13と同じく、導電性接続部材Aの長さ方向(前後方向)に沿って直線状に延びている。そして、第1溝部13と第2溝部24は、導電性接続部材Aの長さ方向に沿って延びるスリット25を構成している。スリット25の延伸方向は、導電性接続部材Aの長さ方向に沿った方向であるが、この長さ方向は、バッテリーセル30に接する固着部11とバスバー32に接する締結部21との間の通電経路26に沿った方向でもある。
本実施例1の導電性接続部材Aによってバッテリーセル30とバスバー32を接続する際には、まず、第1板状接続部10の固着部11をバッテリーセル30の電極31にレーザー溶接によって固着する。この後、第2板状接続部16の平板部18の上面にバスバー32を載せ、その接続孔33を第1板状接続部10の取付孔20に接合させる。そして、第2板状接続部16の上方からボルト35(請求項に記載のネジ部材)の雄ネジ部36を接続孔33と取付孔20に差し込み、平板部18の下面に固着されているナット34にねじ込んでいく。
ボルト35をねじ込む過程では、ボルト35の頭部37とナット34との間で平板部18とバスバー32が上下に挟み付けられることにより、ボルト35の雄ネジ部36とナット34の雌ネジ部との間で摩擦が生じる。この摩擦により、ナット34に固着されている第2板状接続部16(締結部21)と、この第2板状接続部16に連なる第1板状接続部10が、ナット34とともに連れ回りしようとする。
このとき、ボルト35を平面視において時計回り方向に回転させている場合、第2板状接続部16のうち導電性接続部材Aの正面に向かって締結部21より右側の領域が斜め前方(つまり、前後方向において第1板状接続部10に接近する方向)へ変位しようとし、第2板状接続部16のうち締結部21より左側の領域が斜め後方(前後方向において第1板状接続部10から遠ざかる方向)へ変位しようとする。
ところが、第1板状接続部10の下端部の固着部11は、バッテリーセル30の電極31に溶接により固着されていて変位を規制されている。そのため、ボルト35からナット34を介して第2板状接続部16に付与されたトルクが、そのまま第1板状接続部10に伝達されてしまうと、固着部11と電極31との溶接部分に作用する負荷が過大となり、不正な変形等を来すことが懸念される。
しかし、第2板状接続部16の前端側領域と第1板状接続部10の上端側領域には、折り目17によって連なるスリット25が形成され、このスリット25によって導電性接続部材Aが2つの領域に分断されているので、この分断された2つの領域が別々に前後及び左右方向へ弾性変形する。この個別の弾性変形により、第2板状接続部16に付与されたトルクが吸収されるので、トルクが第1板状接続部10の下端側(固着部11側)へ伝わり難くなっている。
また、導電性接続部材Aには、第2板状接続部16の平板部18から立ち上がった形態の屈曲部19が形成されている。屈曲部19は、平板部18と水平部23に対して立上り部22を前後方向に傾けるような形態で弾性変形し得るようになっている。この屈曲部19の弾性変形により、立上り部22に対して第2板状接続部16のうちナット34との接触領域が第1板状接続部10に対して弾性的に水平方向へ相対変位することができる。この屈曲部19の弾性変形により、第2板状接続部16から第1板状接続部10へのトルク伝達が、好適に抑制される。
また、第2板状接続部16の幅方向中央部が、ナット34に接してナット34と一体化された締結部21となっている。そして、スリット25は導電性接続部材Aの幅方向における中央位置に配されていて、一対の屈曲部19がスリット25を幅方向に挟むように配されている。この構成によれば、ナット34から第2板状接続部16にトルクが付与されると、第2板状接続部16においてスリット25で幅方向に区画された2つの領域のうち、一方の領域が一方の屈曲部19の変形によって第1板状接続部10に弾性的に接近し、他方の領域が他方の屈曲部19の変形によって第1板状接続部10から弾性的に離間する。これにより、第2板状接続部16から第1板状接続部10へのトルク伝達が抑制される。
また、第1板状接続部10の幅方向両側縁には一対の切欠部14が形成され、第1板状接続部10の立壁部12には、スリット25(第1溝部13)の下端と切欠部14とを結んだ仮想境界線15が設定されている。この構成によれば、屈曲部19が弾性変形しながら、第2板状接続部16(平板部18)が第1板状接続部10に対して弾性的に前後方向へ相対変位する際に、立壁部12のうち仮想境界線15よりも屈曲部19側(上方)の領域が、立壁部12の板厚方向(前後方向)へ弾性的に変形する。この立壁部12の弾性変形により、第2板状接続部16から第1板状接続部10へのトルク伝達が抑制される。
また、第1板状接続部10のうちバッテリーセル30に接触する固着部11から、第2板状接続部16のうちナット34に接する締結部21に至る領域は、通電経路26として機能する。立壁部12における通電経路26の方向は上下方向となる。そのため、スリット25と一対の切欠部14が同じ高さが幅方向に並ぶように配置されていると、通電経路26の断面積が局部的に小さくなり、電気抵抗の増大によって温度が上昇することが懸念される。
しかし、本実施例1では、一対の切欠部14がスリット25(第1溝部13)の下端よりも下方の位置(バッテリーセル30に接触する固着部11側の位置)に配されているので、通電経路26の最小断面積が極端に小さくなる箇所が存在しない。これにより、通電経路26の全領域に亘って断面積を比較的大きく確保することができるので、過熱防止効果に優れている。
また、屈曲部19は折り目17に沿うように配されていて、屈曲部19の立ち上がり端縁19E(水平部23の前端縁)が第1板状接続部10の立壁部12の上端縁に連なっている。この構成によれば、屈曲部19を形成するために必要な曲げ部は、立上り部22の上端と下端の2箇所だけで済む。これに対し、屈曲部を折り目17から離れた位置(第2板状接続部16の前端よりも後方の位置)に形成する場合は、屈曲部を形成するために必要な曲げ部は、4箇所となる。つまり、本実施例1の導電性接続部材Aは、形状の簡素化が図られている。
上述のように本実施例1の導電性接続部材Aは、導電性及び弾性を有する板材からなり、バッテリーセル30の電極31に固着される第1板状接続部10と、幅方向の折り目17を介して第1板状接続部10に連なり、ボルト35とナット34によりバスバー32に取り付けられる第2板状接続部16とを備えている。そして、第1板状接続部10と第2板状接続部16には、折り目17において連なる長さ方向(幅方向と略直交する方向)に延びるスリット25が形成されている。
第1板状接続部10がバッテリーセル30に固着されている状態で、第2板状接続部16をバスバー32に取り付ける際には、スリット25によって幅方向に区画された複数の領域が互いに独立して弾性変形する。ボルト35から第2板状接続部16に付与されるトルクは、スリット25の形成に起因する弾性変形によって吸収されるので、第1板状接続部10とバッテリーセル30との固着部11へのトルクの伝達が抑制される。スリット25は、バッテリーセル30とバスバー32との間の通電経路26に沿った長さ方向に形成されているので、通電経路26の断面積が極端に小さい部位は存在しない。したがって、通電時に、導電性接続部材Aが過熱する虞はない。
<実施例2>
以下、本発明を具体化した実施例2を図4〜図7を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図5,6における左方を前方と定義する。上下の方向については、図4,5,7にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
本実施例2の導電性接続部材Bは、電気自動車等の車両に搭載されるバッテリーセル30(請求項に記載の第1部材)の電極31と、この電極31を別のバッテリーセル30(図示省略)や電力ケーブル(図示省略)等に接続するためのバスバー32(請求項に記載の第2部材)とを導通可能に接続するものである。電極31は、左右方向に細長く延びていて、バッテリーセル30の上面からリブ状に突出している。バスバー32は、板厚方向を上下に向けて前後方向に細長く延びるように配される板材である。バスバー32の前端部には貫通形態の接続孔33が形成されている。
導電性接続部材Bは、金属や導電性樹脂等の導電性を有する略方形の板材に曲げ加工等を施して成形されたものである。導電性接続部材Bの材料は、弾性も備えている。導電性接続部材Bは、第1板状接続部40と、第2板状接続部45とから構成された単一部品である。第1板状接続部40の上端縁と第2板状接続部45の前端縁は、幅方向(左右方向)の折り目46において略直角に連なっている。本実施例2では、幅方向(折り目46に沿った方向)と直角な方向を、導電性制接続部材の「長さ方向」と定義する。
第1板状接続部40は、固着部41と立壁部42とからなり、側面視形状は略L字形をなす。導電性接続部材Bをバッテリーセル30に取り付けた状態では、固着部41は、幅方向に細長く延びた状態で水平に配される。固着部41の下面は、その幅方向におけるほぼ全領域に亘り、電極31の上面にレーザー溶接によって導通可能に固着される。
立壁部42は、固着部41と同じ幅寸法であり、固着部41の前端縁から上方へ略直角(略鉛直方向)に延出した形態である。立壁部42には、左右対称な一対の第1長尺側溝部43と、左右対称な一対の第1短尺側溝部44とが形成されている。一対の第1長尺側溝部43は、幅方向における立壁部42の両端部に配され、立壁部42の上端から下方(導電性接続部材Bの長さ方向)に直線状に延びている。一対の第1短尺側溝部44は、幅方向において一対の第1長尺側溝部43の内側に接近して並ぶように配され、立壁部42の上端から第1長尺側溝部43と平行に下方へ直線状に延びている。
第1長尺側溝部43の下端の高さは、本実施例2では立壁部42の全高の概ね1/2程度であるが、種々に設定、変更することができる。また、第1短尺側溝部44の下端の高さは、本実施例2では立壁部42の全高の概ね4/5程度であるが、種々に設定、変更することができる。いずれの場合でも、第1長尺側溝部43の下端の位置は、第1短尺側溝部44の下端よりも低い位置に設定される。
第2板状接続部45は左右方向に長い方形をなす。導電性接続部材Bをバッテリーセル30に固着した状態では、第2板状接続部45は、板厚方向を上下に向けて水平に配される。第2板状接続部45の前端縁は立壁部42の上端縁に対し略直角に連なっている。第2板状接続部45の幅方向中央部には、板厚方向に貫通した形態の取付孔47が形成されている。第2板状接続部45のうち取付孔47を包囲する環状領域は、ナット34(請求項に記載のネジ部材)の座面に接触する締結部48となっている。第2板状接続部45(締結部48)の下面には、ナット34が、溶接等により取付孔47と同心に固着されている。
上記のように立壁部42には一対の第1長尺側溝部43と一対の第1短尺側溝部44が形成されているが、第2板状接続部45には、折り目46において第1長尺側溝部43の上端に連通する一対の第2長尺側溝部49と、折り目46において第1短尺側溝部44の上端に連通する一対の第2短尺側溝部50とが形成されている。第2長尺側溝部49と第2短尺側溝部50も、第1長尺側溝部43及び第1短尺側溝部44と同じく、導電性接続部材Bの長さ方向(前後方向)に沿って直線状に延びている。
一対の第1長尺側溝部43と一対の第2長尺側溝部49は、導電性接続部材Bの長さ方向に沿って延びる左右対称な一対の長尺スリット51(請求項に記載のスリット)を構成している。また、一対の第1短尺側溝部44と一対の第2短尺側溝部50は、導電性接続部材Bの長さ方向に沿って延びる左右対称な一対の短尺スリット52(請求項に記載のスリット)を構成している。
本実施例2の導電性接続部材Bでは、図7に示すように、第1板状接続部40の固着部41のうち、幅方向に沿った端縁の概ね全幅領域が、バッテリーセル30の電極31に接触する第1接触部53となっている。また、第2板状接続部45の幅方向における一部(中央部)のみが、バスバー32に接触する第2接触部54となっている。本実施例2では、第1接触部53の幅方向両端と第2接触部54の幅方向両端とをほぼ直線的に結ぶ左右対称な一対の仮想線を、仮想区画線55と定義する。導電性接続部材Bのうち一対の仮想区画線55によって幅方向に挟まれた略台形状の領域は、第1接触部53と第2接触部54との間の通電経路56となっている。そして、一対の長尺スリット51と一対の短尺スリット52は、いずれも、その全長領域が通電経路56の範囲外に配されている。
本実施例2の導電性接続部材Bによってバッテリーセル30とバスバー32を接続する際には、まず、第1板状接続部40の固着部41をバッテリーセル30の電極31にレーザー溶接によって固着する。この後、第2板状接続部45の上面にバスバー32を載せ、その接続孔33を第1板状接続部40の取付孔47に接合させる。そして、第2板状接続部45の上方からボルト35(請求項に記載のネジ部材)の雄ネジ部36を接続孔33と取付孔47に差し込み、第2板状接続部45の下面に固着されているナット34にねじ込んでいく。
ボルト35をねじ込む過程では、ボルト35の頭部37とナット34との間で第2板状接続部45とバスバー32が上下に挟み付けられることにより、ボルト35の雄ネジ部36とナット34の雌ネジ部との間で摩擦が生じる。この摩擦により、ナット34に固着されている第2板状接続部45(締結部48)と、この第2板状接続部45に連なる第1板状接続部40が、ナット34とともに連れ回りしようとする。
このとき、ボルト35を平面視において時計回り方向に回転させている場合、第2板状接続部45のうち導電性接続部材Bの正面に向かって締結部48より右側の領域が斜め前方(つまり、前後方向において第1板状接続部40に接近する方向)へ変位しようとし、第2板状接続部45のうち締結部48より左側の領域が斜め後方(前後方向において第1板状接続部40から遠ざかる方向)へ変位しようとする。
ところが、第1板状接続部40の下端部の固着部41は、バッテリーセル30の電極31に溶接により固着されていて変位を規制されている。そのため、ボルト35からナット34を介して第2板状接続部45に付与されたトルクが、そのまま第1板状接続部40に伝達されてしまうと、固着部41と電極31との溶接部分に作用する負荷が過大となり、不正な変形等を来すことが懸念される。
しかし、第2板状接続部45の前端側領域と第1板状接続部40の上端側領域には、折り目46によって連なる一対の長尺スリット51と一対の短尺スリット52が形成されている。これらのスリット51,52により、導電性接続部材Bが複数(本実施例2では5つ)の領域に分断されているので、この分断された複数の領域が別々に前後及び左右方向へ弾性変形する。この個別の弾性変形により、第2板状接続部45に付与されたトルクが吸収されるので、トルクが第1板状接続部40の下端側(固着部41側)へ伝わり難くなっている。
また、第1板状接続部40のうちバッテリーセル30に接触する固着部41から、第2板状接続部45のうちナット34に接する締結部48に至る領域は、通電経路56として機能する。そのため、長尺スリット51や短尺スリット52の全体が通電経路56の範囲内に配置されていると、通電経路56の断面積が局部的に小さくなり、電気抵抗の増大によって過熱することが懸念される。
しかし、本実施例2では、一対の長尺スリット51と一対の短尺スリット52は、いずれも、その全長領域が通電経路56の範囲外に配されているので、通電経路56には、最小断面積が極端に小さくなる箇所が存在しない。これにより、通電経路56の全領域に亘って断面積を比較的大きく確保することができるので、過熱防止効果に優れている。
上述のように本実施例2の導電性接続部材Bは、導電性及び弾性を有する板材からなり、バッテリーセル30の電極31に固着される第1板状接続部40と、幅方向の折り目46を介して第1板状接続部40に連なり、ボルト35とナット34によりバスバー32に取り付けられる第2板状接続部45とを備えている。そして、第1板状接続部40と第2板状接続部45には、折り目46において連なる長さ方向(幅方向と略直交する方向)に延びる長尺スリット51と短尺スリット52が形成されている。
第1板状接続部40がバッテリーセル30に固着されている状態で、第2板状接続部45をバスバー32に取り付ける際には、長尺スリット51と短尺スリット52によって幅方向に区画された複数の領域が互いに独立して弾性変形する。ボルト35から第2板状接続部45に付与されるトルクは、長尺スリット51と短尺スリット52の形成に起因する弾性変形によって吸収されるので、第1板状接続部40とバッテリーセル30との固着部41へのトルクの伝達が抑制される。長尺スリット51と短尺スリット52は、バッテリーセル30とバスバー32との間の通電経路56に沿った長さ方向に形成されているので、通電経路56の断面積が極端に小さい部位は存在しない。したがって、通電時に、導電性接続部材Bが過熱する虞はない。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1では、スリットで幅方向に区画された2つの領域の両方に屈曲部を形成したが、屈曲部は、スリットで幅方向に区画された2つの領域のうちいずれか一方の領域のみに形成してもよい。
(2)上記実施例1では、第1板状接続部に切欠部を形成したが、第1板状切欠部を形成しない形態としてもよい。
(3)上記実施例1では、屈曲部を折り目に沿って形成したが、屈曲部は、折り目から離間した位置に形成してもよい。
(4)上記実施例1では、一対の切欠部が、スリットよりも、第1部材に接触する接触部側に配されているが、スリットと一対の切欠部を幅方向に並ぶように配置してもよい。
(5)上記実施例2では、スリットの少なくとも一部を通電経路の範囲外に配置したが、スリットの全体を通電経路の範囲内に配置してもよい。
(6)上記実施例2では、第2板状接続部のうち第2部材に接触する第2接触部が、幅方向中央部に配されているが、第2接触部は、幅方向中央よりも左右方向に片寄った位置に配されていてもよい。
(7)上記実施例1,2では、第2部材がバスバーであるが、第2部材は電線に接続した端子金具であってもよい。
(8)上記実施例1,2では、第1部材がバッテリーセルであるが、第1部材は、バッテリーセルに限らず、回路基板等であってもよい。
(9)上記実施例1,2では、第1板状接続部が溶接によって第1部材に固着されているが、第1板状接続部と第1部材との固着手段は、半田付けや接着等であってもよい。
(10)上記実施例1,2では、第1板状接続部と第2板状接続部が略直角に連なっているが、第1板状接続部と第2板状接続部は鋭角をなして連なっていてもよく、鈍角をなして連なっていてもよい。
(11)上記実施例1,2では、第1板状接続部が略L字形に屈曲した形状であるが、第1板状接続部は平板状であってもよい。
(12)上記実施例1,2では、ナットが第1板状接続部の下面に固着されているが、ナットは、バスバーに固着したものでもよく、第1板状接続部とバスバーのいずれにも固着しないものであってもよい。
A,B…導電性接続部材
10…第1板状接続部
11…固着部
14…切欠部
16…第2板状接続部
17…折り目
19…屈曲部
19E…立ち上がり端縁
21…締結部
25…スリット
30…バッテリーセル(第1部材)
32…バスバー(第2部材)
34…ナット(ネジ部材)
35…ボルト(ネジ部材)
40…第1板状接続部
45…第2板状接続部
46…折り目
51…長尺スリット(スリット)
52…短尺スリット(スリット)
53…第1接触部
54…第2接触部
55…仮想区画線
56…通電経路

Claims (7)

  1. 導電性及び弾性を有する板材からなり、
    第1部材に固着される第1板状接続部と、
    幅方向の折り目を介して前記第1板状接続部に連なり、ネジ部材により第2部材に取り付けられる第2板状接続部と、
    前記第1板状接続部と前記第2板状接続部とに形成され、前記折り目において連なる長さ方向のスリットとを備えていることを特徴とする導電性接続部材。
  2. 前記第2板状接続部から立ち上がった形態であり、前記第2板状接続部のうち前記ネジ部材との接触領域が前記第1板状接続部に対して弾性的に相対変位することを許容する屈曲部を備えていることを特徴とする請求項1記載の導電性接続部材。
  3. 前記第2板状接続部の幅方向中央部が、前記ネジ部材に接する締結部となっており、
    前記スリットが幅方向における中央位置に配され、
    一対の前記屈曲部が前記スリットを幅方向に挟むように配されていることを特徴とする請求項2記載の導電性接続部材。
  4. 前記第1板状接続部の幅方向両側縁に、一対の切欠部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の導電性接続部材。
  5. 前記一対の切欠部が、前記スリットよりも、前記第1部材に接触する固着部側に配されていることを特徴とする請求項4記載の導電性接続部材。
  6. 前記屈曲部が前記折り目に沿うように配され、
    前記屈曲部の立ち上がり端縁が前記第1板状接続部に連なっていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の導電性接続部材。
  7. 前記第1板状接続部の幅方向に沿った端縁の全幅領域が、前記第1部材に接触する第1接触部であり、
    前記第2板状接続部の幅方向における一部のみが、前記第2部材に接触する第2接触部であり、
    前記第1接触部の両端と前記第2接触部とを結ぶ一対の仮想区画線によって幅方向に挟まれた領域が、前記第1接触部と前記第2接触部との間の通電経路となっており、
    前記スリットの少なくとも一部が、前記通電経路の範囲外に配されていることを特徴とする請求項1記載の導電性接続部材。
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