JP2018006053A - 有機el素子の長寿命性評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より容易かつ安価に高輝度駆動での長寿命性を評価することが可能な有機EL素子の長寿命性評価方法を提供する。【解決手段】 陽極となる第三電極102と陰極となる第四電極106との間に少なくとも正孔の移動を妨げる第一の層103と正孔輸送性材料からなる第二の層104と電子輸送性材料からなる第三の層105とを積層形成してなる評価用素子100に所定の定電流を所定時間供給した場合の初期電圧値に対する前記所定時間経過時の電圧値の比(前記所定時間経過時の電圧値/前記初期電圧値)が1.0以下であるか否かによって有機EL素子の長寿命性を評価する。【選択図】 図1
Description
本発明は、有機EL(Electro Luminescence)素子の長寿命性評価方法に関するものである。
従来、有機材料によって形成される自発光素子である有機EL素子として、例えば、陽極となるITO(Indium Tin Oxide)等からなる第一電極と、少なくとも有機発光層を有する機能層と、陰極となるアルミニウム(Al)等からなる非透光性の第二電極と、を順次積層してなるものが知られている。かかる有機EL素子は、第一電極から正孔を注入し、また、第二電極から電子を注入して正孔及び電子が有機発光層にて再結合することによって光を発するものである。有機EL素子は、ディスプレイや照明装置のほか、プリントヘッドの光源など幅広い用途で用いられる。
また、特許文献1には、10000cd/m2以上の高輝度駆動及び任意の発光色での長寿命化のために、有機発光層が、正孔移動度μhEMと電子移動度μeEMとの比μeEM/μhEMが10以上であるホスト材料と、所定色の発光を呈する発光ドーパントと、を少なくとも含み、正孔輸送層が、正孔移動度μhHTが10−3cm2/Vs以上である正孔輸送性材料を含んでなる有機EL素子が開示されている。
しかしながら、有機EL素子の長寿命性を評価する方法としては、有機EL素子を作製し、作製した有機EL素子を所定の条件で実際に発光駆動させてその輝度変化を測定する必要があった。そのため、例えば、正孔輸送層に用いる正孔輸送性材料のみを変更する場合であっても、長寿命性評価のために有機EL素子を作製しなくてはならず、煩雑であるとともにコストが高いという点で更なる改善の余地があった。
そこで本発明は、この問題に鑑みなされたものであり、より容易かつ安価に高輝度駆動での有機EL素子の長寿命性を評価することが可能な有機EL素子の長寿命性評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、陽極となる第一電極と陰極となる第二電極との間に少なくとも正孔輸送性材料からなる正孔輸送層と有機発光層を積層形成してなる有機EL素子の長寿命性評価方法であって、
陽極となる第三電極と陰極となる第四電極との間に少なくとも正孔の移動を妨げる第一の層と前記正孔輸送性材料からなる第二の層と電子輸送性材料からなる第三の層とを積層形成してなる評価用素子に所定の定電流を所定時間供給した場合の初期電圧値に対する前記所定時間経過時の電圧値の比(前記所定時間経過時の電圧値/前記初期電圧値)が1.0以下であるか否かによって前記有機EL素子の長寿命性を評価することを特徴とする。
陽極となる第三電極と陰極となる第四電極との間に少なくとも正孔の移動を妨げる第一の層と前記正孔輸送性材料からなる第二の層と電子輸送性材料からなる第三の層とを積層形成してなる評価用素子に所定の定電流を所定時間供給した場合の初期電圧値に対する前記所定時間経過時の電圧値の比(前記所定時間経過時の電圧値/前記初期電圧値)が1.0以下であるか否かによって前記有機EL素子の長寿命性を評価することを特徴とする。
本発明によれば、より容易かつ安価に高輝度駆動での有機EL素子の長寿命性を評価することが可能となるものである。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態である有機EL素子10を示す図である。有機EL素子10は、支持基板1と、陽極となる第一電極2と、機能層3と、陰極となる第二電極4と、を有するものである。また、有機EL素子10は、封止基板5を支持基板1上に配設して封止される。有機EL素子10を支持基板1と封止基板5で封止した状態を有機ELパネルともいう。
支持基板1は、例えば透明なガラス材料からなる矩形状の基板である。支持基板1上には、第一電極2,機能層3及び第二電極4が順に積層形成される。
第一電極2は、正孔を注入する陽極となるものであり、支持基板1上にITO等の透明導電材料をスパッタリング法等の手段によって層状に形成してなり、フォトエッチング等の手段によって所定の形状にパターニングされる。また、第一電極2は、その表面にUV/O3処理やプラズマ処理等の表面処理が施される。
機能層3は、少なくとも正孔輸送層と有機発光層を含む多層構造からなり、第一電極2上に形成されるものである。本実施形態においては、図1(b)に示すように、機能層3として第一電極2側から順に正孔注入層3a,等電位層3b,正孔輸送層3c,有機発光層3d,電子輸送層3e,電子注入層3fが順に積層形成されてなる。機能層3のうち、正孔注入層3a,等電位層3b,正孔輸送層3c,有機発光層3d,電子輸送層3eは少なくとも一部に有機材料を含む。
正孔注入層3aは、第一電極2から正孔を取り込む機能を有する。正孔注入層3aは、例えば低分子の有機材料であるアリールアミン系化合物等の正孔輸送性材料を真空蒸着法等の手段によって膜厚15〜40nm程度の層状に形成してなる。
等電位層3bは、第一,第二電極2,4間に電圧が印加された場合に、等電位層3bの第一電極2側と接する正孔注入層3aに電子(電荷)を注入し、また、第二電極4側と接する正孔輸送層3cに正孔(電荷)を注入させる電荷発生機能を有し、少なくとも第一,第二電極2,4間に電圧が印加されると第一電極2と略等電位となるものである。等電位層3bは、例えば三酸化モリブデン(MoO3)や五酸化バナジウム(V2O5)とアリールアミン系化合物の混合物やHAT−CNなどの有機電子受容性(アクセプター)材料を真空蒸着法等の手段によって膜厚5〜15nm程度の層状に形成してなる。
正孔輸送層3cは、有機発光層3dと接し、正孔を有機発光層3dへ伝達する機能を有する。正孔輸送層3cは、正孔移動度(以下、正孔輸送層3cに用いられる正孔輸送性材料の正孔移動度を正孔移動度μhHTと記す)が10−3cm2/Vs以上である例えば低分子の有機材料であるアリールアミン系化合物等の正孔輸送性材料を真空蒸着法等の手段によって膜厚15〜40nm程度の層状に形成してなる。
有機発光層3dは、例えば低分子の有機材料であるホスト材料に少なくとも所定の色の発光を呈する発光ドーパントを共蒸着等の手段によって添加し、膜厚30〜50nm程度の層状に形成した混合層である。前記ホスト材料は、通常有機発光層3d中で最も高い比率で含まれるものであり、正孔及び電子の輸送が可能であり、その分子内で正孔及び電子が再結合することで前記発光ドーパントを発光させる機能を有し、例えば低分子の有機材料である芳香族化合物やナフタセン化合物からなる。前記発光ドーパントは、正孔と電子との再結合に反応して所定の色で発光する機能を有し、例えば赤色発光を示す低分子の有機材料である芳香族化合物やピロメテン化合物等の蛍光材料からなる。前記発光ドーパントは、前記ホスト材料とのIp(イオン化ポテンシャル)の差が0.05eV以上であることが望ましい。前記発光ドーパントと前記ホスト材料とのIpの差は、励起子のエネルギー移動の効率に関与し、Ipの差が小さいと前記発光ドーパントは前記発光ドーパント自体で正孔と電子で励起子を形成して発光する割合が高くなり、前記ホスト材料で形成された励起子からのエネルギー移動による発光割合が低下するため、発光効率の低下が生じるからである。したがって、所望の発光色を得ようとする場合には、その発光色で発光する発光ドーパントに対して、Ipの差が上記の条件を満たすホスト材料を選択する必要がある。一般にホスト材料として利用される、正孔及び電子の両キャリアの移動が良好なバイポーラ(両キャリア輸送性)の有機材料の多くは、正孔移動度(以下、ホスト材料の正孔移動度を正孔移動度μhEMと記す)に対して電子移動度(以下、ホスト材料の電子移動度を電子移動度μeEMと記す)が高いのが実状であり、所望の発光色を得るためには(所望の発光ドーパントを用いるためには)、ホスト材料の正孔移動度μhEMと電子移動度μeEMがある程度大きい条件を満たす必要がある。具体的には、移動度の比μeEM/μhEMが10以上(μeEM/μhEM≧10)となる場合に所望の発光ドーパントと組み合わせ可能な(発光ドーパントとのIpの差が0.05eV以上である)ホスト材料を適宜選定できる。
電子輸送層3eは、有機発光層3dと接し、電子を有機発光層3dへ伝達する機能を有する。電子輸送層3eは、例えば電子移動度(以下、電子輸送層3eに用いられる電子輸送性材料の電子移動度を電子移動度μeETと記す)が10−4cm2/Vs以上(μeET≧10−4cm2/Vs)である例えば低分子の有機材料であるトリアジン化合物等の電子輸送性材料と例えばリチウム8−キノリノラート(Liq)等のリチウム錯体とを共蒸着等の手段によって混合し、膜厚8〜30nm程度の層状に形成した混合層である。なお、前記電子輸送性材料とリチウム錯体とは例えばwt%比率が1:1で混合されるものであるが、この比率を変更することでキャリアバランスを変化させることも可能である。
電子注入層3fは、電子を第二電極4から取り込む機能を有し、例えばフッ化リチウム(LiF)やLiqを真空蒸着法等の手段によって膜厚1nm程度の薄膜状に形成してなる。
第二電極4は、電子を注入する陰極となるものであり、電子注入層3f上に例えばアルミニウム(Al)等の低抵抗導電材料を蒸着法等の手段によって膜厚50〜200nm程度の層状に形成した導電膜からなる。
封止基板5は、例えばガラス材料からなる凹状部材であり、有機EL素子10を気密的に収容する凹部5aと、凹部5aの全周を取り巻くように形成され接着剤6を介して支持基板1と接着される接合部5bと、を備えている。また、封止基板5の凹部5aには封止空間内の水分を吸着する吸湿剤7が配置されている。
以上の各部によって有機EL素子10が構成されている。
本願発明者らは、鋭意検討した結果、正孔輸送層3cに用いられる前記正孔輸送性材料の電子耐性と高輝度駆動における有機EL素子10の長寿命性との関係性を見出し、本発明に達した。すなわち、図2に示す評価用素子100に所定の定電流を所定時間供給した場合の初期電圧値に対する前記所定時間経過時の電圧値の比(前記所定時間経過時の電圧値/前記初期電圧値)が1.0以下となる前記正孔輸送性材料を用いて正孔輸送層3cを形成することによって10000cd/m2以上の高輝度駆動における長寿命性を得ることができる。
評価用素子100は、支持基板101と、陽極となる第三電極102と、正孔の移動を妨げる第一の層103と、前記正孔輸送性材料からなる第二の層104と、電子輸送性材料からなる第三の層105と、陰極となる第四電極106と、を有する。また、図示を省略するが、評価素子100は、有機EL素子10と同様に支持基板101上に接着して配置される封止基板に気密的に収容される。
支持基板101は、支持基板1と同様の矩形状の基板である。支持基板101上には、第三電極102、第一の層103、第二の層104、第三の層105、第四電極106が順に積層形成される。
第三電極102は、正孔を注入する陽極となるものであり、支持基板101上に第一電極2と同様の材料及び方法により形成される。
第一の層103は、第三電極102上に形成される層であり、正孔の移動を妨げる正孔阻止層として機能する。第一の層103により、第一の層103の第四電極107側と接する第二の層104への正孔の移動が低減される。第一の層103は、正孔の移動を妨げる機能を得ることが可能なものであれば良いが、一例としてはAl等の第四電極106と同様の材料及び方法により形成される。その他、正孔の移動を妨げる材料として、その仕事関数(以下、Ip1とも記す)が第二の層104の前記正孔輸送性材料のHOMO準位(以下、HOMOHTとも記す)よりも小さく、両者の差が1eVより大きい(HOMOHT−Ip1>1eV)金属材料やそのHOMO準位(以下、HOMO1とも記す)が前記正孔輸送性材料のHOMO準位よりも大きく、両者の差が1eVよりも大きい(HOMO1−HOMOHT>1eV)電子輸送性材料を用いてもよい。
第二の層104は、第一の層103上に形成される層であり、評価の対象となる有機EL素子10の正孔輸送層3cに用いようとする前記正孔輸送性材料からなり、正孔輸送層3cと同様の方法により形成される。
第三の層105は、第二の層104上に形成される層であり、電子を第二の層104へ伝達する機能を有する。第三の層105は、電子輸送層3eと同様の電子輸送性材料及び方法により形成される。なお、第三層105上に電子の注入を向上させる電子注入層として機能する第四の層を形成してもよい。
第四電極106は、電子を注入する陰極となるものであり、第三の層105上に第二電極4と同様の材料及び方法により形成される。
以上の各部によって評価用素子100が構成される。なお、評価用素子の各層の膜厚は作製の容易さや短絡の防止等を考慮して適宜設定される。評価用素子100をこのように構成したことにより、評価用素子100に電圧を印加して定電流を供給すると、陽極である第三電極102から注入される正孔は第一の層103で阻止され第二の層104にはほとんど伝達されない一方、陰極である第四電極106から注入される電子は第三の層105を介して効率よく第二の層104に伝達され、第二の層104に電子が過剰に供給された状態となって第一の層103と第二の層104との界面に溜まって第二の層104を劣化させると考えられる。したがって、評価用素子100は、第二の層104に用いられる前記正孔輸送性材料の電子耐性を評価することができる。具体的には、経時的な電圧変化量が低いほど電子耐性が高いと判断することができる。
以下、さらに本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。図3は、実施例及び比較例における評価用素子の耐久性試験及び有機EL素子の寿命特性試験の結果を示している。また、図4は耐久性試験での電圧値の比(所定時間t経過時の電圧値Vt/初期電圧値Vo)と時間との関係を示すグラフであり、図5は、寿命特性試験での(a)発光輝度の比(発光輝度L/初期輝度Lo)と時間との関係を示すグラフ及び(b)電圧変化量ΔVと時間との関係を示すグラフである。なお、評価用素子の耐久性試験としては、30℃の温度環境下で電流密度J=100mA/cm2となるように定電流を供給し、電圧値を測定した。また、有機EL素子の寿命特性試験としては、70℃の温度環境下で初期輝度Lo=16000cd/m2となるように定電流駆動し、発光輝度及び電圧値を測定した。なお、電圧値の測定には、Aglient社製の34401Aを用い、発光輝度の測定はトプコン社製の分光放射計SR−3を用いて行った。
(実施例1)
支持基板1上にITOからなる第一電極2を膜厚145nmで形成し、第一電極2上に正孔輸送性材料HT1からなる正孔注入層3aを真空蒸着法によって膜厚30nmで形成した。正孔輸送性材料HT1は、アリールアミン化合物からなり、Ip=5.13eVである。
さらに、正孔注入層3a上に、HAT−CNからなる等電位層3bを真空蒸着法によって膜厚5nmで形成した。
さらに、等電位層3b上に、正孔輸送性材料HT2からなる正孔輸送層3cを真空蒸着法によって膜厚20nmで形成した。正孔輸送性材料HT2は、アリールアミン化合物からなり、Ip=5.48eV、正孔移動度μhHT=3.2×10−3cm2/Vsである。
さらに、正孔輸送層3c上に、ホスト材料EM1と赤色発光を示す蛍光ドーパントRD1を100:1のwt%比率で含有させて共蒸着法によって有機発光層3cを膜厚40nmで形成した。ホスト材料EM1は、ナフタセン化合物からなり、Ip=5.67eV、Ea(電子親和力)=3.27eV、電子移動度μeEM=10−4cm2/Vs、正孔移動度μhEM=10−5cm2/Vsであり、正孔移動度μhEMと電子移動度μeEMとの比μeEM/μhEMは10(μeEM/μhEM=10)である。蛍光ドーパントRD1は、ピロメテン化合物からなり、Eg(エネルギーギャップ)=2.0eV、Ip=5.56eVであり、ホスト材料EM1とのIpの差は0.11eVである。
さらに、有機発光層3d上に電子輸送性材料ET1とLiqとを1:1のwt%比率で含有させて電子輸送層3eを共蒸着法によって膜厚20nmで形成した。電子輸送性材料ET1は、トリアジン化合物からなり、Ip=6.5eV、Ea=3.1eV、電子移動度μeET=10−4cm2/Vsである。
さらに、電子輸送層3e上に電子注入層3fとしてLiFを真空蒸着法によって膜厚1nmで形成し、電子注入層3f上に第二電極4としてAlを真空蒸着法によって膜厚100nmで形成して有機EL素子10を作製した。
また、支持基板101上にITOからなる第三電極102を第一電極2と同様にして形成し、第三電極102上にAlからなる第一の層103を真空蒸着法によって膜厚100nmで形成した。
さらに、第一の層103上に、正孔輸送性材料HT2からなる第二の層104を正孔輸送層3cと同様の方法で膜厚50nmで形成した。
さらに、第二の層104上に、電子輸送性材料ET1とLiqとからなる第三の層105を電子輸送層3eと同様の方法で膜厚10nmで形成した。
さらに、第三の層105上に、Alからなる第四電極106を第二電極4と同様にして形成して評価用素子100を作製した。
実施例1の評価用素子100は、耐久性試験における所定時間t経過時の電圧値Vtの初期電圧値Voに対する比(Vt/Vo)が100時間経過(t=116時間)時では0.977であり、300時間経過(t=300時間)時では0.983であり、500時間経過(t=500時間)時では0.984であった。また、実施例1の有機EL素子10は、赤色発光を示し、寿命特性試験における10%減寿命(発光輝度Lが初期輝度Loの90%となるまでの時間)LT90は1850時間であり、1000時間経過時の電圧変化量ΔVは0.4Vであった。
支持基板1上にITOからなる第一電極2を膜厚145nmで形成し、第一電極2上に正孔輸送性材料HT1からなる正孔注入層3aを真空蒸着法によって膜厚30nmで形成した。正孔輸送性材料HT1は、アリールアミン化合物からなり、Ip=5.13eVである。
さらに、正孔注入層3a上に、HAT−CNからなる等電位層3bを真空蒸着法によって膜厚5nmで形成した。
さらに、等電位層3b上に、正孔輸送性材料HT2からなる正孔輸送層3cを真空蒸着法によって膜厚20nmで形成した。正孔輸送性材料HT2は、アリールアミン化合物からなり、Ip=5.48eV、正孔移動度μhHT=3.2×10−3cm2/Vsである。
さらに、正孔輸送層3c上に、ホスト材料EM1と赤色発光を示す蛍光ドーパントRD1を100:1のwt%比率で含有させて共蒸着法によって有機発光層3cを膜厚40nmで形成した。ホスト材料EM1は、ナフタセン化合物からなり、Ip=5.67eV、Ea(電子親和力)=3.27eV、電子移動度μeEM=10−4cm2/Vs、正孔移動度μhEM=10−5cm2/Vsであり、正孔移動度μhEMと電子移動度μeEMとの比μeEM/μhEMは10(μeEM/μhEM=10)である。蛍光ドーパントRD1は、ピロメテン化合物からなり、Eg(エネルギーギャップ)=2.0eV、Ip=5.56eVであり、ホスト材料EM1とのIpの差は0.11eVである。
さらに、有機発光層3d上に電子輸送性材料ET1とLiqとを1:1のwt%比率で含有させて電子輸送層3eを共蒸着法によって膜厚20nmで形成した。電子輸送性材料ET1は、トリアジン化合物からなり、Ip=6.5eV、Ea=3.1eV、電子移動度μeET=10−4cm2/Vsである。
さらに、電子輸送層3e上に電子注入層3fとしてLiFを真空蒸着法によって膜厚1nmで形成し、電子注入層3f上に第二電極4としてAlを真空蒸着法によって膜厚100nmで形成して有機EL素子10を作製した。
また、支持基板101上にITOからなる第三電極102を第一電極2と同様にして形成し、第三電極102上にAlからなる第一の層103を真空蒸着法によって膜厚100nmで形成した。
さらに、第一の層103上に、正孔輸送性材料HT2からなる第二の層104を正孔輸送層3cと同様の方法で膜厚50nmで形成した。
さらに、第二の層104上に、電子輸送性材料ET1とLiqとからなる第三の層105を電子輸送層3eと同様の方法で膜厚10nmで形成した。
さらに、第三の層105上に、Alからなる第四電極106を第二電極4と同様にして形成して評価用素子100を作製した。
実施例1の評価用素子100は、耐久性試験における所定時間t経過時の電圧値Vtの初期電圧値Voに対する比(Vt/Vo)が100時間経過(t=116時間)時では0.977であり、300時間経過(t=300時間)時では0.983であり、500時間経過(t=500時間)時では0.984であった。また、実施例1の有機EL素子10は、赤色発光を示し、寿命特性試験における10%減寿命(発光輝度Lが初期輝度Loの90%となるまでの時間)LT90は1850時間であり、1000時間経過時の電圧変化量ΔVは0.4Vであった。
(比較例1)
比較例1として、正孔輸送層3c及び第二の層104を正孔輸送性材料HT3で形成したほかは、実施例1と同様に有機EL素子10及び評価用素子100の作製をし、評価用素子100の耐久性試験及び有機EL素子10の寿命特性試験を行った。正孔輸送性材料HT3は、芳香族アミン誘導体からなり、Ip=5.38eV、正孔移動度μhHT=7×10−4cm2/Vsである。
比較例1の評価用素子100は、耐久性試験における所定時間t経過時の電圧値Vtの初期電圧値Voに対する比(Vt/Vo)が100時間経過(t=116時間)時では1.035であり、300時間経過(t=300時間)時では1.045であり、500時間経過(t=500時間)時では1.053であった。また、比較例1の有機EL素子10は、赤色発光を示し、寿命特性試験における10%減寿命LT90は750時間であり、1000時間経過時の電圧変化量ΔVは1.1Vであった。
比較例1として、正孔輸送層3c及び第二の層104を正孔輸送性材料HT3で形成したほかは、実施例1と同様に有機EL素子10及び評価用素子100の作製をし、評価用素子100の耐久性試験及び有機EL素子10の寿命特性試験を行った。正孔輸送性材料HT3は、芳香族アミン誘導体からなり、Ip=5.38eV、正孔移動度μhHT=7×10−4cm2/Vsである。
比較例1の評価用素子100は、耐久性試験における所定時間t経過時の電圧値Vtの初期電圧値Voに対する比(Vt/Vo)が100時間経過(t=116時間)時では1.035であり、300時間経過(t=300時間)時では1.045であり、500時間経過(t=500時間)時では1.053であった。また、比較例1の有機EL素子10は、赤色発光を示し、寿命特性試験における10%減寿命LT90は750時間であり、1000時間経過時の電圧変化量ΔVは1.1Vであった。
(比較例2)
比較例2として、正孔輸送層3c及び第二の層104を正孔輸送性材料HT4で形成したほかは、実施例1と同様に有機EL素子10及び評価用素子100の作製をし、評価用素子100の耐久性試験及び有機EL素子10の寿命特性試験を行った。正孔輸送性材料HT4は、芳香族化合物からなり、Ip=5.27eV、正孔移動度μhHT=8.5×10−4cm2/Vsである。
比較例2の評価用素子100は、耐久性試験における所定時間t経過時の電圧値Vtの初期電圧値Voに対する比(Vt/Vo)が100時間経過(t=116時間)時では1.03であり、300時間経過(t=300時間)時では1.049であり、500時間経過(t=500時間)時では1.071であった。また、比較例2の有機EL素子10は、赤色発光を示し、寿命特性試験における10%減寿命LT90は350時間であり、1000時間経過時の電圧変化量ΔVは1.7Vであった。
比較例2として、正孔輸送層3c及び第二の層104を正孔輸送性材料HT4で形成したほかは、実施例1と同様に有機EL素子10及び評価用素子100の作製をし、評価用素子100の耐久性試験及び有機EL素子10の寿命特性試験を行った。正孔輸送性材料HT4は、芳香族化合物からなり、Ip=5.27eV、正孔移動度μhHT=8.5×10−4cm2/Vsである。
比較例2の評価用素子100は、耐久性試験における所定時間t経過時の電圧値Vtの初期電圧値Voに対する比(Vt/Vo)が100時間経過(t=116時間)時では1.03であり、300時間経過(t=300時間)時では1.049であり、500時間経過(t=500時間)時では1.071であった。また、比較例2の有機EL素子10は、赤色発光を示し、寿命特性試験における10%減寿命LT90は350時間であり、1000時間経過時の電圧変化量ΔVは1.7Vであった。
図3〜図5に示すように、評価用素子100に所定の定電流を所定時間t供給した場合の初期電圧値Voに対する所定時間t経過時の電圧値Vtの比(Vt/Vo)が1.0以下である実施例1は、70℃の高温環境下かつ初期輝度Lo=16000cd/m2の高輝度駆動において経時的な駆動電圧の上昇が抑制され、長寿命化が可能となっている。これに対し、評価用素子100に所定の定電流を所定時間t供給した場合の初期電圧Voに対する所定時間t経過時の電圧値Vtの比(Vt/Vo)が1.0より高い比較例1及び2は、高温環境下かつ高輝度駆動において計時的な駆動電圧の上昇の度合いが高く、10%減寿命LT90が実施例1の半分以下であり、実施例1に対して寿命が短い。このように、本願発明者らは、評価用素子100の電子耐性と有機EL素子10の長寿命性との間に一定の関係性があることを見出した。具体的には、本発明のように評価用素子100に所定の定電流を所定時間t供給した場合の初期電圧値Voに対する所定時間t経過時の電圧値Vtの比(Vt/Vo)が1.0以下であるときは、有機EL素子10が長寿命であると判断することができる。特に、10000cd/m2以上の高輝度駆動で所定色の発光を示す有機EL素子10においては、有機発光層3dのホスト材料が正孔移動度μhEMと電子移動度μeEMとの比(μeEM/μhEM)が10以上であることや、電子輸送層3eの電子移動度μeETが高い(10−4cm2/Vs以上)ことなどの複数の要因によって正孔に対して電子の供給が過剰であると考えられ、寿命と正孔輸送層3cの電子耐性との関係性が高いと推測される。評価用素子100は、有機発光層3d等の形成が不要であることから、有機EL素子10を作製し、作製した有機EL素子10を発光駆動させて長寿命性を評価する従来の方法と比較して、より容易かつ安価に有機EL素子10の長寿命性を評価することができる。なお、評価用素子100を駆動させる時間tは任意であるが、図4に示すように評価用素子100の電圧変化が比較的安定する100時間以上かつ500時間以下であることがより望ましい。
以上のような効果は、以下の評価方法によって得ることができる。
すなわち、陽極となる第一電極2と陰極となる第二電極4との間に少なくとも正孔輸送性材料からなる正孔輸送層3cと有機発光層3dを積層形成してなる有機EL素子10の長寿命性評価方法であって、
陽極となる第三電極102と陰極となる第四電極106との間に少なくとも正孔の移動を妨げる第一の層102と前記正孔輸送性材料からなる第二の層103と電子輸送性材料からなる第三の層104とを積層形成してなる評価用素子100に所定の定電流を所定時間t供給した場合の初期電圧値Voに対する所定時間t経過時の電圧値Vtの比(所定時間t経過時の電圧値Vt/初期電圧値Vo)が1.0以下であるか否かによって有機EL素子10の長寿命性を評価する。
すなわち、陽極となる第一電極2と陰極となる第二電極4との間に少なくとも正孔輸送性材料からなる正孔輸送層3cと有機発光層3dを積層形成してなる有機EL素子10の長寿命性評価方法であって、
陽極となる第三電極102と陰極となる第四電極106との間に少なくとも正孔の移動を妨げる第一の層102と前記正孔輸送性材料からなる第二の層103と電子輸送性材料からなる第三の層104とを積層形成してなる評価用素子100に所定の定電流を所定時間t供給した場合の初期電圧値Voに対する所定時間t経過時の電圧値Vtの比(所定時間t経過時の電圧値Vt/初期電圧値Vo)が1.0以下であるか否かによって有機EL素子10の長寿命性を評価する。
また、所定時間tは、100時間以上500時間以下である。
また、第一の層102は、第四電極106と同じ材料からなる。
また、評価用素子100は、第三の層105と第四電極106との間に電子注入層として機能する第四の層を更に有してもよい。これによれば、電子の移動をより効率化でき、より短時間で有機EL素子10の長寿命性を評価することができる。
有機発光層3dは、正孔移動度μhEMと電子移動度μeEMとの比(電子移動度μeEM/正孔移動度μhEM)が10以上であるホスト材料と、所定色の発光を呈する発光ドーパントと、を少なくとも含む。
有機EL素子10は、有機発光層3dと第二電極4との間に前記電子輸送性材料からなる電子輸送層3eを有し、
前記電子輸送性材料は、電子移動度μeETが10−4cm2/Vs以上である。
前記電子輸送性材料は、電子移動度μeETが10−4cm2/Vs以上である。
本発明は、前述の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更(構成要素の削除を含む)が可能であることは勿論である。例えば、有機EL素子10の発光色は赤色以外の色であってもよい。また、正孔注入層3a、正孔輸送層3c、有機発光層3d及び/あるいは電子輸送層3eが複数層形成される構成であってもよいし、等電位層3bが形成されない構成であってもよい。
本発明は、有機EL素子の長寿命性評価方法に関し、特に10000cd/m2以上の高輝度駆動での使用が想定される機器に用いられる有機EL素子の長寿命性評価方法に好適である。
1 支持基板
2 第一電極
3 有機層
3a 正孔注入層
3b 等電位層
3c 正孔輸送層
3d 有機発光層
3e 電子輸送層
3f 電子注入層
4 第二電極
10 有機EL素子
100 評価用素子
101 支持基板
102 第三電極
103 第一の層
104 第二の層
105 第三の層
106 第四電極
2 第一電極
3 有機層
3a 正孔注入層
3b 等電位層
3c 正孔輸送層
3d 有機発光層
3e 電子輸送層
3f 電子注入層
4 第二電極
10 有機EL素子
100 評価用素子
101 支持基板
102 第三電極
103 第一の層
104 第二の層
105 第三の層
106 第四電極
Claims (6)
- 陽極となる第一電極と陰極となる第二電極との間に少なくとも正孔輸送性材料からなる正孔輸送層と有機発光層を積層形成してなる有機EL素子の長寿命性評価方法であって、
陽極となる第三電極と陰極となる第四電極との間に少なくとも正孔の移動を妨げる第一の層と前記正孔輸送性材料からなる第二の層と電子輸送性材料からなる第三の層とを積層形成してなる評価用素子に所定の定電流を所定時間供給した場合の初期電圧値に対する前記所定時間経過時の電圧値の比(前記所定時間経過時の電圧値/前記初期電圧値)が1.0以下であるか否かによって前記有機EL素子の長寿命性を評価することを特徴とする有機EL素子の長寿命性評価方法。 - 前記所定時間は、100時間以上500時間以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子の長寿命性評価方法。
- 前記第一の層は、前記第四電極と同じ材料からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子の長寿命性評価方法。
- 前記評価用素子は、前記第三の層と前記第四電極との間に電子注入層として機能する第四の層を有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の有機EL素子の長寿命性評価方法。
- 前記有機発光層は、正孔移動度と電子移動度との比(電子移動度/正孔移動度)が10以上であるホスト材料と、所定色の発光を呈する発光ドーパントと、を少なくとも含むことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の有機EL素子の長寿命性評価方法。
- 前記有機EL素子は、前記有機発光層と前記第二電極との間に前記電子輸送性材料からなる電子輸送層を有し、
前記電子輸送性材料は、電子移動度が10−4cm2/Vs以上であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の有機EL素子の長寿命性評価方法。
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JP2016128363A JP2018006053A (ja) | 2016-06-29 | 2016-06-29 | 有機el素子の長寿命性評価方法 |
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JP2019160796A (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. | 電界発光素子及び表示装置 |
-
2016
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JP2019160796A (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. | 電界発光素子及び表示装置 |
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