JP2018005096A - 光学式センサ装置、レンズ付きハウジング - Google Patents

光学式センサ装置、レンズ付きハウジング Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、組み立て作業が容易になり、さらに、組み立て時のチッピングの発生を抑制できる光学式センサ装置及びレンズ付きハウジングを提供することである。【解決手段】光学式センサ装置1は、ハウジング2の壁部11と複数の保持部14の押さえ片141との間に配置されるばね部材7を備える。ばね部材7は、ばね部材7の第2板部72が押さえ片141に当接しかつばね部材7の第1板部71がレンズブロック5の回転枠60を壁部11に押し付けるように壁部11の一面側の空間15に収容される。空間15は、ばね部材7を、第2板部72が押さえ片141より壁部11側に位置するように押圧された押圧状態で、第2板部72が押さえ片141と重ならない第1位置から、第2板部72の少なくとも一部が押さえ片141と重なる第2位置まで移動可能に収容する大きさを有する。【選択図】 図6

Description

本発明は、一般に光学式センサ装置及びレンズ付きハウジングに関し、特に検知エリアを調整可能な光学式センサ装置及びレンズの向きを調整可能なレンズ付きハウジングに関する。
従来、様々な光学式センサ装置が提供されている。例えば、光学式センサ装置の一種としては、特許文献1に示すような熱線センサ付き自動スイッチがあった。特許文献1に記載の熱線センサ付き自動スイッチは、熱線センサに検知範囲からの熱線を集光する集光レンズ(レンズ)を有するレンズブロックを備える。レンズブロックは、ハウジングのフランジ部(壁部)に、板ばね(ばね部材)を用いて取り付けられる。
特開2005−135613号公報
特許文献1に記載の熱線センサ付き自動スイッチでは、板ばねをハウジングに結合する際には、板ばねの保持片をフランジ部の保持切り欠きに押し込んで、保持切り欠きに保持片を係合させる。つまり、組み立て時に、板ばねの保持片を保持切り欠きに押し込む必要がある。ここで、保持片を保持切り欠きに押し込むためには比較的大きな力が必要になる場合があり、組み立て作業に手間がかかる可能性があった。また、保持片を保持切り欠きに押し込む際に、保持片がハウジングを削ってチッピングが発生する可能性があった。
本発明の課題は、組み立て作業が容易になり、さらに、組み立て時のチッピングの発生を抑制できる光学式センサ装置及びレンズ付きハウジングを提供することである。
本発明に係る一態様の光学式センサ装置は、ハウジングと、光学式センサと、レンズブロックと、ばね部材と、を備える。前記ハウジングは、窓孔を有する壁部、及び前記壁部の一面に対向する押さえ片を有する複数の保持部、を有する。前記光学式センサは、前記壁部の前記一面側に配置される。前記レンズブロックは、前記窓孔から露出するレンズ、及び、前記レンズを保持する回転枠を有する。前記レンズブロックは、少なくとも、前記レンズの光軸を通りかつ前記光軸に直交する所定の回転軸の周りに回転可能に前記ハウジングに支持される。前記ばね部材は、第1板部、前記第1板部を囲う枠状を有する第2板部、及び、前記第1板部と前記第2板部とを連結するばね部、を有する。前記ばね部材は、前記第2板部がその厚み方向において前記押さえ片に当接しかつ前記第1板部が前記回転枠を前記壁部に押し付けるように前記壁部の前記一面側の空間に収容される。前記空間は、前記ばね部材を、前記第2板部が前記押さえ片より前記壁部側に位置するように押圧された押圧状態で、第1位置から第2位置まで移動可能に収容する。前記第1位置は、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部が前記押さえ片と重ならない位置である。前記第2位置は、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部の少なくとも一部が前記押さえ片と重なる位置である。
本発明に係る一態様のレンズ付きハウジングは、ハウジングと、レンズブロックと、ばね部材と、を備える。前記ハウジングは、窓孔を有する壁部、及び前記壁部の一面に対向する押さえ片を有する複数の保持部、を有する。前記レンズブロックは、前記窓孔から露出するレンズ、及び、前記レンズを保持する回転枠を有する。前記レンズブロックは、少なくとも、前記レンズの光軸を通りかつ前記光軸に直交する所定の回転軸の周りに回転可能に前記ハウジングに支持される。前記ばね部材は、第1板部、前記第1板部を囲う枠状を有する第2板部、及び、前記第1板部と前記第2板部とを連結するばね部、を有する。前記ばね部材は、前記第2板部がその厚み方向において前記押さえ片に当接しかつ前記第1板部が前記回転枠を前記壁部に押し付けるように前記壁部の前記一面側の空間に収容される。前記ハウジングは、前記壁部の前記一面側に前記ばね部材を収容する空間を有する。前記空間は、前記ばね部材を、前記第2板部が前記押さえ片より前記壁部側に位置するように押圧された押圧状態で、第1位置から第2位置まで移動可能に収容する。前記第1位置は、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部が前記押さえ片と重ならない位置である。前記第2位置は、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部の少なくとも一部が前記押さえ片と重なる位置である。
本発明に係る態様の光学式センサ装置及びレンズ付きハウジングは、組み立て作業が容易になり、さらに、組み立て時のチッピングの発生を抑制できるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る一実施形態の光学式センサ装置の斜視図である。 図2は、同上の光学式センサ装置の分解斜視図である。 図3Aは、同上の光学式センサ装置のカバーの平面図である。図3Bは、図3AのX−X線断面図である。 図4A及び図4Bは、同上の光学式センサ装置のレンズブロックの説明図である。 図5Aは、同上の光学式センサ装置のばね部材の平面図である。図5Bは、図5AにおけるY−Y線断面図である。図5Cは、図5Bにおける部分Qの拡大図である。図5Dは、図5Aにおける部分Pの拡大図である。 図6A及び図6Bは、同上の光学式センサ装置の組み立て方法の説明図である。 図7は、同上の光学式センサ装置の組み立て方法の説明図である。
1.実施形態
図1及び図2は、本発明に係る一実施形態の光学式センサ装置1を示す。本実施形態の光学式センサ装置1は、熱線センサ付き自動スイッチである。熱線センサ付き自動スイッチは、一般に、光学式センサにより人の存否を検出し、検出結果に応じて負荷(例えば、照明)を制御する。熱線センサ付き自動スイッチは、例えば、負荷が照明である場合、光学式センサの検知エリアに人が入ったときに照明を点灯させ、光学式センサの検知エリアに人がいない状態が所定時間継続すると照明を消灯させる。このような熱線センサ付き自動スイッチは、例えば、天井を構成する造営材に取り付けられる。
光学式センサ装置1は、図2に示すように、ハウジング2と、一対の引締めねじ32,32と、一対の押さえ部材33,33と、回路ブロック4と、レンズブロック5と、ばね部材7と、プレート8と、端子カバー9と、を備える。ここで、ハウジング2と、一対の引締めねじ32,32と、一対の押さえ部材33,33と、レンズブロック5と、ばね部材7と、プレート8と、端子カバー9と、は、レンズ付きハウジングを構成する。
ハウジング2は、回路ブロック4と、レンズブロック5と、ばね部材7と、を収納するように構成される。ハウジング2は、図2に示すように、カバー10と、ボディ20と、を備える。カバー10及びボディ20は、例えば、合成樹脂の成形品である。レンズブロック5は、ばね部材7を用いて、カバー10に取り付けられる。回路ブロック4は、ボディ20に収納される。
カバー10は、図3A及び図3Bに示すように、壁部(フランジ部)11と、筒部12と、軸受部13と、複数(4つ)の保持部14と、空間15と、複数(4つ)のガイド片16と、を有する。
壁部11は、図3A及び図3Bに示すように、円板形状に形成されている。壁部11は、その一面(第1面、図3Bにおける上面)がハウジング2の内側の面となり、他面(第2面、図3Bにおける下面)がハウジング2の外側の面となる。
壁部11は、壁部11を厚み方向(図3Bにおける上下方向)に貫通する一対の挿入孔112,112を有する。また、壁部11は、壁部11を厚み方向に貫通する窓孔113を有する。一対の挿入孔112,112は、壁部11の第1方向(図3Aにおける左右方向)の両側に位置している。一対の挿入孔112,112は、円形状である。窓孔113は、壁部11の中央に位置している。窓孔113は、円形状である。
筒部12は、図3A及び図3Bに示すように、壁部11の第1面から突出する。筒部12は、一対の挿入孔112,112を含まずに窓孔113を含む領域を囲うように形成されている。筒部12は、壁部11の第1方向において互いに対向する直線状の一対の第1側壁121と、壁部11の第1方向に直交する第2方向(図3Aにおける上下方向)において互いに対向する円弧状の一対の第2側壁122と、で構成される。一対の第2側壁122は、一対の第1側壁121の両端間を連結する。また、筒部12は、一対の第2側壁122の各々から、壁部11とは反対側に突出する2つの突出片123を有する。各突出片123は貫通孔124を備える。
軸受部13は、図3A及び図3Bに示すように、壁部11の第1面に設けられる。軸受部13は、窓孔113と中心を共有するように、壁部11の第1面における窓孔113の周囲に形成された円環状の平面である。
複数の保持部14は、図3A及び図3Bに示すように、壁部11の第1面に形成されている。複数の保持部14は、一対の第1保持部14A,14Aと、一対の第2保持部14B,14Bと、を含む。
一対の第1保持部14A,14Aは、同じ形状である。一対の第1保持部14A,14Aは、窓孔113の中心を挟んで対向する。第1保持部14Aは、押さえ片141と、延出部142と、規制部143と、開口144と、を有する。延出部142は、壁部11の第1面から突出する柱状に形成されている。押さえ片141は、延出部142の先端より窓孔113側に突出する板状に形成される。これにより、押さえ片141は、壁部11の第1面に対向する。押さえ片141は、壁部11と対向する面が、ばね部材7と当接する当接面1411となっている。なお、押さえ片141は、窓孔113とは重なっていない。規制部143は、壁部11の第1面における窓孔113を中心とする時計回り方向における押さえ片141の端部に形成されている。開口144は、壁部11の第1面における窓孔113を中心とする反時計回り方向における押さえ片141の端部に形成されている。
一対の第2保持部14B,14Bは、同じ形状である。一対の第2保持部14B,14Bは、窓孔113の中心を挟んで対向する。第2保持部14Bは、図3A及び図3Bに示すように、第1保持部14Aと同様に、押さえ片141と、延出部142と、規制部143と、開口144と、を有する。さらに、第2保持部14Bでは、押さえ片141が、ストッパ1412を有する。ストッパ1412は、壁部11側に突出している。特に、ストッパ1412は、押さえ片141において、当接面1411に対して壁部11の第1面における窓孔113を中心とする反時計回り方向側に位置する。
空間15は、ばね部材7を収容するための空間である。つまり、ばね部材7は、空間15内に収容された状態でカバー10に取り付けられる。空間15は、図4Aに示すように、少なくとも、壁部11と複数の保持部14の押さえ片141との間の空間を含む。空間15については後に詳細に説明する。
複数のガイド片16は、カバー10においてばね部材7が配置される所定領域からばね部材7が外に移動することを抑制するために設けられる。複数のガイド片16は、図3Aに示すように、カバー10においてばね部材7が配置される所定領域を囲うように、壁部11の第1面に配置される。特に、壁部11の第1方向(図3Aにおける左右方向)において、保持部14A,14B間に2つのガイド片16が配置される。複数のガイド片16は、同じ形状であり、断面が円弧状の柱状である。本実施形態では、空間15が、所定領域に対応する。
ボディ20は、図2に示すように、一面(図2における下面)に開口が形成された箱状である。また、ボディ20は、底面(図3における上面)に、回路ブロック4の端子を露出させるための端子孔が形成されている。ボディ20は、側面において各突出片123の貫通孔124に対応する部位に、貫通孔124に挿入される突起201を有している。
カバー10とボディ20とは、カバー10の各突出片123の貫通孔124にボディ20の突起201を嵌めることによって、結合される。これにより、図1に示すようなハウジング2が構成される。
一対の引締めねじ32,32及び一対の押さえ部材33,33は、ハウジング2を、天井を構成する造営材に取り付けるために使用される。一対の引締めねじ32は、図2に示すように、壁部11の一対の挿入孔112,112にそれぞれ壁部11の第2面側から挿入される。この後に、図1に示すように、一対の押さえ部材33,33が一対の引締めねじ32,32の先端に取り付けられる。
プレート8は、カバー10の壁部11の第2面(図2における下面)を覆うように、カバー10に取り付けられる。プレート8は、例えば、円形状に形成される。また、プレート8は、窓孔113を露出させるための開口81を有する。プレート8は、例えば、合成樹脂の成形品である。
端子カバー9は、ボディ20の底面の端子穴を覆うように、ボディ20に取り付けられる。端子カバー9は、例えば、合成樹脂の成形品である。
回路ブロック4は、図4に示すように、光学式センサ40を備える。光学式センサ40は、カバー10の壁部11の第1面側に配置される。特に、光学式センサ40は、その受光面が窓孔113と対向するように配置される。これにより、光学式センサ40は、窓孔113を通して光を受け取る。光学式センサ40は、熱線センサであり、人の存否を検知するために用いられる。光学式センサ40は、例えば、焦電型の赤外線検出素子を有しており、人体から放射される熱線を検出することによって、検知エリアにおける人の存否を検知する。
また、回路ブロック4は、交流電源及び照明負荷を接続するための接続端子を有する。さらに、回路ブロック4は、照明負荷と交流電源との間に接続されるスイッチ素子(例えばトライアックなど)と、光学式センサ40の検知結果に応じてスイッチ素子をオン/オフする制御回路とを有する。制御回路は、光学式センサ40が人を検知すると、スイッチ素子をオンにして、照明負荷を点灯させるように構成される。また、制御回路は、光学式センサ40が人を検知していない状態が一定時間継続すると、スイッチ素子をオフにして、照明負荷を消灯させるように構成される。
回路ブロック4は、光学式センサ40を含む電子部品などが回路基板に実装されることで構成されている。
レンズブロック5は、図2及び図4Aに示すように、レンズ50と、回転枠60と、一対の軸部61,61と、を備える。
レンズ50は、少なくとも光学式センサ40の検出対象の光に対して光透過性を有する。レンズ50は、例えば、光透過性を有する合成樹脂により形成される。レンズ50は、半球形状の集光レンズであり、検知エリアからの光を光学式センサ40の受光面に集めるように形成される。
回転枠60は、両端が開口された筒状に形成されている。レンズ50は、回転枠60の第1端(図2における下端)の開口に嵌め込まれ、これによって、回転枠60に保持される。回転枠60は、レンズ50の光軸A50(図4A参照)に直交する面内における断面が円形状である。より詳細には、回転枠60は、図2及び図4Aに示すように、球体をその中心を通る直線に直交し中心を挟んで対向する互いに平行な2つの平面で切断したような外形形状を有している。回転枠60は、合成樹脂の成形品である。
一対の軸部61,61は、レンズ50の光軸A50を通りかつ光軸A50に直交する所定の回転軸A61の方向における回転枠60の両側から所定の回転軸A61の方向に沿って突出する。なお、回転軸A61は、回転枠60の中心を通りレンズ50の光軸A50に直交する軸A60とは一致していない。一対の軸部61,61は、回転軸A61の方向において一直線上に並んでいる。また、一対の軸部61,61は、レンズ50側の面が、凸曲面状に形成されている。一対の軸部61,61は、カバー10の軸受部13に回転軸A61の周りに回動可能に支持される。そのため、レンズブロック5を、所定の回転軸A61の周りに回転させやすくなる。また、一対の軸部61,61は、レンズ50の光軸A50の周りに回動可能に軸受部13に支持される。そのため、回転枠60は光軸A50の周りに回転可能にハウジング2に支持される。
レンズブロック5は、図4A及び図4Bに示すように、少なくとも、レンズ50の光軸A50を通りかつ光軸A50に直交する所定の回転軸A61の周りに回転可能にカバー10に支持される。また、レンズブロック5は、カバー10に支持された状態で、少なくともレンズ50の光軸A50の周りに回転可能にカバー10に支持される。
つまり、レンズブロック5は、レンズ50が窓孔113から露出し、かつ、一対の軸部61,61がカバー10の軸受部13に支持された状態で、回転軸A61の周り、及び、光軸A50の周りに回転可能にカバー10に支持される。
ばね部材7は、図5Aに示すように、板ばねである。ばね部材7は、図5Aに示すように、第1板部71と、第2板部72と、ばね部73と、を有する。第1板部71と、第2板部72と、ばね部73とは、例えば、弾性材料により一体に形成されている。弾性材料は、例えば、ステンレスである。ばね部材7は、全体として、2回回転対称である。
第1板部71は、レンズブロック5をカバー10に押し付けるための部分である。第1板部71は、円環状である。図4Aに示すように、第1板部71は、第1板部71の内側にレンズブロック5の回転枠60の第2端が一部入り込む形で、レンズブロック5に当接する。
第2板部72は、複数の保持部14の押さえ片141に当接する部分である。第2板部72は、第1板部71を囲う枠状の本体721を有する。本体721は、略円環状である。本体721は、第1方向(図5Aにおける上下方向)において互いに対向する一対の平板部7211、7211と、第1方向に直交する第2方向(図5Aにおける左右方向)において互いに対向する一対の連結部7212,7212と、を有する。一対の平板部7211,7211及び一対の連結部7212,7212は円弧状であるが、一対の平板部7211,7211のほうが一対の連結部7212,7212よりも幅が広い。
第2板部72は、図5Aに示すように、さらに、複数(4つ)の当接片722を有する。第2板部72は、4つの当接片722の先端で、4つの保持部14の押さえ片141に、それぞれ当接する。第2板部72では、4つの当接片722のうちの2つが一対の平板部7211,7211の一方に設けられ、残りの2つが一対の平板部7211,7211の他方に設けられる。同じ平板部7211に設けられた2つの当接片722は、第2方向(図5Aにおける左右方向)において平板部7211の両端に位置し、互いに対向している。特に、図5Bに示すように、当接片722は、(本体721から)押さえ片141側(図5Bにおける上側、壁部11とは反対側)に突出する。複数の当接片722の各々は、先端が、対応する押さえ片141(当接面1411)上を滑らかに移動するような形状である。具体的には、複数の当接片722の各々の先端は、第2板部72の厚み方向に直交する面内における形状が角度が90度以下の折れ線状である場合よりも、押さえ片141との摩擦が小さくなるように形成されている。本実施形態では、複数の当接片722の先端の各々は、図5Cに示すように、曲面状(例えば、R形状)に形成されている。つまり、複数の当接片722の先端の各々は、第2板部72の厚み方向に直交する面内における形状が、曲線状である。曲線状は、例えば、半径が0.3mm以上の円弧状であることが好ましい。このように、第2板部72は、押さえ片141上を滑らかに移動するように形成される。
第2板部72は、図5Aに示すように、さらに、複数(一対)の切り欠き723を有する。一対の切り欠き723は、一対の平板部7211,7211にそれぞれ形成される。一対の切り欠き723は、本体721の中心を通る一直線上に位置する。一対の切り欠き723は、図6Aに示すように、ばね部材7をカバー10に取り付ける際に、ばね部材7が一対の第2保持部14B,14Bと干渉することを避けるために形成されている。一対の切り欠き723は、複数の保持部14B,14Bが部分的に一対の切り欠き723内に位置する大きさに形成されている。一対の切り欠き723は、ばね部材7のカバー10に対する位置合わせにも用いられる。
第2板部72は、図5Aに示すように、複数(4つ)の突起部724を有する。複数の突起部724は、カバー10の複数のガイド片16に、それぞれ、対向するように設けられる。本実施形態では、4つの突起部724のうちの2つが一対の連結部7212,7212の一方に設けられ、残りの2つが一対の連結部7212,7212の他方に設けられる。同じ連結部7212に設けられた2つの突起部724は、連結部7212の周方向において離間している。特に、図5Dに示すように、複数の突起部724の各々は、所定の回転方向(図5Aにおける時計回り方向)側の端部7241がテーパ状である。より詳細には、突起部724は、所定の回転方向と反対の方向(図6Aにおける反時計回り方向)に向かうにつれて徐々に突出するように形成されている。
ばね部73は、第1板部71と第2板部72とを連結する部分である。ばね部73は、複数(4つ)のばね片731で構成されている。複数のばね片731は、第1板部71と第2板部72とをそれぞれ連結する。複数のばね片731は、それぞれ円弧状であり、第1板部71及び第2板部72と中心を共有する円を形成するように、第1板部71と第2板部72との間に配置されて、第1板部71と第2板部72とを連結する。
上述したばね部材7は、カバー10の空間15を利用して、カバー10に取り付けられる。空間15は、上述したように、壁部11と複数の保持部14の押さえ片141との間の空間を含むように形成されている。空間15は、ばね部材7を、第2板部72がその厚み方向において押さえ片141に当接しかつ第1板部71が回転枠60を壁部10に押し付けるように収容する。また、空間15は、ばね部材7を、押圧状態で、図6Aに示す第1位置から図6Bに示す第2位置まで移動可能に収容するような大きさに形成される。押圧状態は、第2板部72が複数の保持部14の押さえ片141より壁部11側に位置するように押圧された状態である。第1位置は、第1板部71が回転枠60に当接しかつ第2板部72が複数の保持部14の押さえ片141と重ならない位置である。第2位置は、第1板部71が回転枠60に当接しかつ第2板部72の少なくとも一部(主に当接片722)が複数の保持部14の押さえ片141と重なる位置である。また、空間15は、第2板部72を壁部11及び複数の保持部14の押さえ片141のいずれにも接触しないように収容するように形成される。特に、空間15は、壁部11と複数の保持部14Bのストッパ1412との間に、第2板部72を壁部11及び複数の保持部14Bのストッパ1412のいずれにも接触しないように収容するように形成される。
なお、図6Aにおけるばね部材7の位置は、第1位置の一例である。つまり、第2板部72がいずれの押さえ片141にも重ならない範囲でばね部材7が図6Aの位置から動いても、ばね部材7は、第1位置にあるといってよい。また、図6Bにおけるばね部材7の位置は、第2位置の一例である。つまり、第2板部72が全ての押さえ片141と重なっている範囲でばね部材7が図6Bの位置から動いても、ばね部材7は、第2位置にあるといってよい。
次に、図6A、図6B及び図7を参照して、光学式センサ装置1の組み立て方法について説明する。光学式センサ装置1を組み立てる際には、カバー10に、レンズブロック5を、ばね部材7を用いて取り付ける。まず、レンズブロック5をカバー10の所定位置に配置する。所定位置は、レンズブロック5のレンズ50が窓孔113から露出し、かつ、一対の軸部61,61がカバー10の軸受部13に支持される位置である。
次に、図6Aに示すように、ばね部材7を、第1位置に配置する。このとき、一対の保持部14B,14Bが一対の切り欠き723,723内に位置するようにして、ばね部材7の第1板部71をレンズブロック5の回転枠60に当接させる。つまり、第1位置では、複数の保持部14B,14Bが部分的に複数の切り欠き723,723内に位置する。そのため、ばね部材7を容易に第1位置に配置できる。
次に、図7に示すように、ばね部材7の第2板部72を治具500などで壁部11側(図7における矢印D2の向き)に押圧して、ばね部材7を、第2板部72が複数の保持部14の押さえ片141より壁部11側に位置するように押圧された押圧状態とする。ここで、押圧状態では、第2板部72が壁部11に接触しないように、第2板部72を保持部14Bのストッパ1412より壁部11側に位置させることが望ましい。
次に、ばね部材7を、空間15内で、第1位置から、第2位置(図6B参照)に移動させる。より詳細には、治具500などで、ばね部材7を、押圧状態で、第1位置から、第2板部72の厚み方向に直交する面内で所定の回転方向D1(図6A及び図7参照、壁部11の第1面における時計回り方向)に回転させる。そうすると、第2板部72は、複数の保持部14の開口144を通り、複数の保持部14の押さえ片141と壁部11との間に位置する。ここで、ばね部材7は、第2板部72の当接片722が対応する保持部14の規制部143とストッパ1412との間に位置するまで、所定の回転方向D1に回転させられる。ばね部材7の回転方向D1への回転時に、ばね部材7の突起部724がガイド片16に当たる場合があるが、突起部724の回転方向D1側の端部7241はテーパ状である。そのため、突起部724によるガイド片16の損傷を抑制できる。
このように、ばね部材7は、第2板部72の厚み方向に直交する面内で所定の回転方向D1に回転されることで、第1位置から、第2位置に動かされる。複数の保持部14のそれぞれは、ばね部材7の第1位置から第2位置への移動時に第2板部72を通す開口144を有する。そのため、ばね部材7を回転方向D1に回転させることで、ばね部材7を容易に第1位置から第2位置に移動させることができる。
つまり、空間15内でばね部材7を第1位置から第2位置に動かす際に、第2板部72が壁部11に接触しないように、第2板部72を複数の保持部14のストッパ1412より壁部11側に位置させることができる。そのため、第1位置から第2位置にばね部材7を動かす際に、第2板部72(特に当接片722)が壁部11や押さえ片141に当たる可能性を低減できる。そのため、チッピングの発生がより抑制される。
このようにばね部材7を空間15内で第1位置から第2位置に移動させることで、ばね部材7の第2板部72を、壁部11と複数の保持部14の押さえ片141との間に配置する。なお、ばね部材7が第2位置まで移動した後は、ばね部材7の押圧を終了する。
これにより、図4Aに示すように、第2板部72がその厚み方向において複数の保持部14(14A,14B)の押さえ片141に当接しかつ第1板部71が回転枠60を壁部11に押し付ける。これによって、ばね部材7が、レンズブロック5をカバー10とで保持する。
ばね部材7の第2板部72が壁部11と複数の保持部14の押さえ片141との間に配置された状態では、第2板部72は、複数の当接片722の先端で、複数の保持部14の押さえ片141に当接する。複数の当接片722はばね性を有しているから、第2板部72が当接片722により押さえ片141に弾性的に接触する。そのため、ばね部材7のがたつきが抑制される。
また、ばね部材7が、所定の回転方向D1に回転した場合には、第2板部72(特に当接片722)が保持部14の規制部143に当たる。そのため、所定の回転方向D1への回転により、ばね部材7が第2位置からずれてしまうことを抑制できる。
また、ばね部材7が、所定の回転方向D1とは反対の方向に回転した場合には、第2板部72(特に当接片722)が保持部14Bのストッパ1412に当たる。そのため、所定の回転方向D1とは反対の方向への回転により、ばね部材7が第2位置からずれてしまうことを抑制できる。
また、複数のガイド片16は、カバー10においてばね部材7が配置される所定領域(空間15)を囲うように、配置されている。そのため、レンズブロック5を回転軸A61周りに回転させた際にばね部材7が所定領域から外に出ようとしても、ばね部材7が複数のガイド片16のいずれかに当たる。そのため、レンズブロック5の回転軸A61周りの回転に起因する、ばね部材7の所定領域からの逸脱を抑制できる。また、複数の突起部724が、複数のガイド片16に対向している。そのため、レンズブロック5を回転軸A61周りに回転させた際に、ばね部材7が複数のガイド片16のいずれかに当たりやすくなる。そのため、レンズブロック5の回転軸A61周りの回転に起因する、ばね部材7の所定領域からの逸脱をより抑制できる。
このようにしてレンズブロック5がばね部材7により取り付けられたカバー10は、回路ブロック4を収納したボディ20に結合される。これによって、図1に示す光学式センサ装置1が得られる。
本実施形態では、図4A及び図4Bに示すように、レンズブロック5を、回転軸A61の周りに回転させることができる。ここで、回転軸A61は、回転枠60の中心を通りレンズ50の光軸A50に直交する軸A60とは一致していない。より詳細には、回転軸A61は、軸A60よりも窓孔113から遠い。そのため、回転軸A61と軸A60が一致している場合よりも、レンズブロック5がハウジング2の外側に位置する。そのため、検知エリアの調整可能範囲(つまり、レンズ50の向きの調整可能範囲)が広くなる。回転軸A61が軸A60と一致していない場合、レンズブロック5を回転軸A61の周りに回転させると、回転枠60が回転方向に応じてばね部材7を光軸A50及び回転軸A61に直交する方向に第1板部71を押圧する。例えば、図4Bでは、レンズブロック5が、回転軸A61の周りに反時計回りに回転させられ、これによって、ばね部材7が図4Bにおける右側に押圧される。ここで、ばね部材7の当接片722の先端は押さえ片141(当接面1411)上を滑らかに移動するような形状である。そのため、レンズブロック5の回転軸A61周りの回転に応じて、ばね部材7が光軸A50及び回転軸A61に直交する方向に移動しやすい。つまり、レンズブロック5を回転軸A61周りの回転させる際に、ばね部材7も移動するから、ばね部材7がレンズブロック5の回転軸A61周りの回転を妨げる可能性を低減できる。なお、複数の保持部14は、レンズブロック5の回転軸A61周りの回転に起因してばね部材7が光軸A50及び回転軸A61に直交する方向に移動しても、この方向において延出部142がばね部材7に当たらないように配置されている。
また、本実施形態では、レンズブロック5を、レンズ50の光軸A50の周りに回転させることができる。そのため、検知エリアの調整可能範囲が広くなる。
さらに、本実施形態では、ばね部材7をハウジング2に取り付けるには、ハウジング2の空間15を利用してばね部材7を第1位置から第2位置へ移動させればよい。そのため、ばね部材7の第2板部72を壁部11と複数の保持部14の押さえ片141との間に押し込まなくて済む。したがって、本実施形態では、組み立て作業が容易になり、さらに、組み立て時のチッピングの発生を抑制できる。また、ばね部材7が第2位置にあるかどうかにより、ばね部材7がハウジング2に正しく取り付けられているかどうかの検査を行うことができる。そのため、このような検査を画像認識により行える。さらに、チッピングの発生が抑制されているので、チッピングに起因する画像認識の精度の低下を抑制できる。
2.変形例
本発明の実施形態は、上記の実施形態に限定されない。上記の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
光学式センサ装置1及びレンズ付きハウジングは、一対の引締めねじ32、一対の押さえ部材33、プレート8、及び端子カバー9の全てを備えていなくてもよい。つまり、一対の引締めねじ32、一対の押さえ部材33、プレート8、及び端子カバー9は必須ではない。また、引締めねじ32及び押さえ部材33の数は、1又は3以上であってもよい。
また、ハウジング2の外形形状は、特に限定されない。つまり、カバー10及びボディ20の外形形状は特に限定されない。また、カバー10とボディ20との結合構造も特に限定されない。また、レンズブロック5は、カバー10ではなくボディ20に取り付けられてもよい。
また、カバー10は、筒部12を有していなくてもよいし、複数のガイド片16を有していなくてもよい。つまり、カバー10は、少なくとも、壁部11と、複数の保持部14と、を有していればよい。なお、複数の保持部14は、必ずしも各々が独立して形成されていなくてもよい。例えば、複数の保持部14は延出部142同士で一体に連結されていてもよい。
また、壁部11は、円板形状に形成されていなくてもよい。例えば、壁部11は、楕円形又は多角形の板状であってもよい。また、壁部11は、一対の挿入孔112,112を有していなくてもよい。挿入孔112の数は、引締めねじ32及び押さえ部材33の数により決まる。
また、窓孔113は、必ずしも円形である必要はない。つまり、窓孔113は、レンズブロック5を、所定の回転軸A61の周り、及び、レンズ50の光軸A50の周りに回転させることができればよい。また、窓孔113は、必ずしも壁部11の中央に位置していなくてもよい。
また、複数の保持部14はすべてが第1保持部14Aであってもよいし、第2保持部14Bであってもよい。つまり、複数の保持部14の各々は、少なくとも押さえ片141を有していればよい。ただし、複数の保持部14の少なくとも一つがストッパ1412を有することが好ましい。また、複数の保持部14の数は4に限定されず、2又は5以上であってもよい。複数の保持部14は、ばね部材7がレンズブロック5を均等な力で押圧できるように、窓孔113を中心にして回転対象となるように配置されることが好ましい。
また、複数のガイド片16の形状は特に限定されず、互いに同じ形状でなくてもよい。また、複数のガイド片16の代わりに一つのガイド片16が設けられていてもよい。
また、回路ブロック4は、少なくとも光学式センサ40を有していればよい。光学式センサ40は、必ずしも、熱線センサ(赤外線センサ)である必要はない。例えば、光学式センサ40は、イメージセンサであってもよい。また、光学式センサ40は、必ずしも、人の存否を検知するために用いられる必要はない。例えば、光学式センサ40は、周囲の明るさを検知する明るさセンサであってもよい。
また、レンズブロック5は、一対の軸部61,61を備えていなくてもよい。つまり、レンズブロック5は、回転枠60でカバー10に直接的に支持されていてもよい。また、レンズ50と回転枠60とは異なる材料ではなく同じ材料で一体に形成されていてもよい。また、レンズ50と回転枠60との形状は、レンズブロック5をカバー10に対して少なくとも回転軸A61の周りに回転させることができれば特に限定されない。
また、レンズブロック5では、回転軸A61は、軸A60よりも窓孔113に近くてもよい。この場合、回転軸A61と軸A60が一致している場合よりも、レンズブロック5をハウジング2の外側よりも内側に配置できて、レンズブロック5のハウジング2の外部への突出量を抑えることができる。また、レンズブロック5では、回転軸A61は、軸A60と一致していてもよい。
また、ばね部材7は、押圧状態で第1位置から第2位置に動かされればよい。例えば、変形例では、ばね部材7は、押圧状態で第1位置から第2位置まで直線的に移動させることで、第1位置から第2位置まで動かされてもよい。また、ばね部材7において、第1板部71、第2板部72、及びばね部73の形状は、上記実施形態と同じ又は均等な機能を発揮できる限り、特に限定されない。当接片722、切り欠き723、及び突起部724の形状及び数も、上記実施形態と同じ又は均等な機能を発揮できる限り、特に限定されない。例えば、複数の当接片722の先端の各々は、第2板部72の厚み方向に直交する面内における形状が、角度が鈍角である折れ線状であってもよい。つまり、当接片722の先端は、角度が鈍角である多角形状であってもよい。また、複数の当接片722は、先端が異なる形状であってもよい。例えば、複数の当接片722は、第2板部72の厚み方向に直交する面内における先端の形状が曲線状である当接片722と、第2板部72の厚み方向に直交する面内における先端の形状が角度が鈍角である折れ線状である当接片722と、を含んでいてもよい。また、切り欠き723は、保持部14が部分的に切り欠き723内に位置するのではなく、保持部14が全体的に切り欠き内723に位置してもよい。また、ばね部材7の第2板部72は、少なくとも本体721を有していればよく、当接片722、切り欠き723、及び突起部724を有していなくてもよい。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本発明に係る第1の態様の光学式センサ装置(1)は、ハウジング(2)と、光学式センサ(40)と、レンズブロック(5)と、ばね部材(7)と、を備える。前記ハウジング(2)は、窓孔(113)を有する壁部(11)、及び前記壁部(11)の一面に対向する押さえ片(141)を有する複数の保持部(14)、を有する。前記光学式センサ(40)は、前記壁部(11)の前記一面側に配置される。前記レンズブロック(5)は、前記窓孔(113)から露出するレンズ(50)、及び、前記レンズ(50)を保持する回転枠(60)を有する。前記レンズブロック(5)は、少なくとも、前記レンズ(50)の光軸(A50)を通りかつ前記光軸(A50)に直交する所定の回転軸(A61)の周りに回転可能に前記ハウジング(2)に支持される。前記ばね部材(7)は、第1板部(71)、前記第1板部(71)を囲う枠状を有する第2板部(72)、及び、前記第1板部(71)と前記第2板部(72)とを連結するばね部(73)、を有する。前記ばね部材(7)は、前記第2板部(72)がその厚み方向において前記押さえ片(141)に当接しかつ前記第1板部(71)が前記回転枠(60)を前記壁部(11)に押し付けるように前記壁部(11)の前記一面側の空間(15)に収容される。前記空間(15)は、前記ばね部材(7)を、押圧状態で、第1位置から第2位置まで移動可能に収容する大きさを有する。前記押圧状態は、前記第2板部(72)が前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)より前記壁部(11)側に位置するように押圧された状態である。前記第1位置は、前記第1板部(71)が前記回転枠(60)に当接しかつ前記第2板部(72)が前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)と重ならない位置である。前記第2位置は、前記第1板部(71)が前記回転枠(60)に当接しかつ前記第2板部(72)の少なくとも一部が前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)と重なる位置である。第1の態様によれば、組み立て作業が容易になり、さらに、組み立て時のチッピングの発生を抑制できる。
本発明に係る第2の態様の光学式センサ装置(1)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記ハウジング(2)は、前記壁部(11)の一面に設けられる軸受部(13)を有する。前記レンズブロック(5)は、一対の軸部(61)を有する。前記一対の軸部(61)は、前記所定の回転軸(A61)に沿った方向における前記回転枠(60)の両側から前記所定の回転軸(A61)の方向に沿って突出する。前記一対の軸部(61)は、前記軸受部(13)に前記所定の回転軸(A61)の周りに回動可能に支持される。第2の態様によれば、レンズブロック(5)を、所定の回転軸(A61)の周りに回転させやすくなる。
本発明に係る第3の態様の光学式センサ装置(1)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記ばね部材(7)は、前記第2板部(72)の厚み方向に直交する面内で所定の回転方向に回転されることで、前記第1位置から前記第2位置に動かされる。前記複数の保持部(14)のそれぞれは、前記ばね部材(7)の前記第1位置から前記第2位置への移動時に前記第2板部(72)を通す開口(144)を有する。第3の態様によれば、ばね部材(7)を容易に第1位置から第2位置に移動させることができる。
本発明に係る第4の態様の光学式センサ装置(1)は、第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記複数の保持部(14)の少なくとも一つは、前記所定の回転方向において前記第2板部(72)に当たることで、前記ばね部材(7)の前記第2位置から前記所定の回転方向への回転を規制する規制部(143)を有する。第4の態様によれば、所定の回転方向への回転により、ばね部材(7)が第2位置からずれてしまうことを抑制できる。
本発明に係る第5の態様の光学式センサ装置(1)は、第3又は第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記複数の保持部(14)の少なくとも一つの前記押さえ片(141)は、ストッパ(1412)を有する。前記ストッパ(1412)は、前記壁部(11)側に突出する。前記ストッパ(1412)は、前記所定の回転方向とは反対の方向において前記第2板部(72)に当たることで、前記ばね部材(7)の前記第2位置から前記第1位置への移動を妨げる。第5の態様によれば、所定の回転方向とは反対の方向への回転により、ばね部材(7)が第2位置からずれてしまうことを抑制できる。
本発明に係る第6の態様の光学式センサ装置(1)は、第1〜第5の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記第2板部(72)は、前記壁部(11)とは反対側に突出する複数の当接片(722)を有する。前記第2板部(72)は、前記複数の当接片(722)の先端で、前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)に当接する。第6の態様によれば、ばね部材(7)のがたつきが抑制される。
本発明に係る第7の態様の光学式センサ装置(1)は、第1〜第6の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記回転枠(60)は、前記光軸(A50)の周りに回転可能に前記ハウジング(2)に支持される。第7の態様によれば、レンズブロック(5)をレンズ(50)の光軸(A50)の周りに回転させることができる。
本発明に係る第8の態様の光学式センサ装置(1)は、第1〜第7の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記空間(15)は、前記第2板部(72)が前記壁部(11)及び前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)のいずれにも接触しないように前記ばね部材(71)を収容する大きさを有する。第8の態様によれば、チッピングの発生をより抑制できる。
本発明に係る第9の態様の光学式センサ装置(1)は、第1〜第8の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記第2板部(72)は、複数の切り欠き(723)を有する。前記第1位置では、前記複数の保持部(14)が部分的又は全体的に前記複数の切り欠き(723)内に位置する。第9の態様によれば、ばね部材(7)を容易に第1位置に配置できる。
本発明に係る第10の態様のレンズ付きハウジングは、ハウジング(2)と、レンズブロック(5)と、ばね部材(7)と、を備える。前記ハウジング(2)は、窓孔(113)を有する壁部(11)、及び前記壁部(11)の一面に対向する押さえ片(141)を有する複数の保持部(14)、を有する。前記レンズブロック(5)は、前記窓孔(113)から露出するレンズ(50)、及び、前記レンズ(50)を保持する回転枠(60)を有する。前記レンズブロック(5)は、少なくとも、前記レンズ(50)の光軸(A50)を通りかつ前記光軸(A50)に直交する所定の回転軸(A61)の周りに回転可能に前記ハウジング(2)に支持される。前記ばね部材(7)は、第1板部(71)、前記第1板部(71)を囲う枠状を有する第2板部(72)、及び、前記第1板部(71)と前記第2板部(72)とを連結するばね部(73)、を有する。前記ばね部材(7)は、前記第2板部(72)がその厚み方向において前記押さえ片(141)に当接しかつ前記第1板部(71)が前記回転枠(60)を前記壁部(11)に押し付けるように前記壁部(11)の前記一面側の空間(15)に収容される。前記空間(15)は、前記ばね部材(7)を、押圧状態で、第1位置から第2位置まで移動可能に収容する大きさを有する。前記押圧状態は、前記第2板部(72)が前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)より前記壁部(11)側に位置するように押圧された状態である。前記第1位置は、前記第1板部(71)が前記回転枠(60)に当接しかつ前記第2板部(72)が前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)と重ならない位置である。前記第2位置は、前記第1板部(71)が前記回転枠(60)に当接しかつ前記第2板部(72)の少なくとも一部が前記複数の保持部(14)の前記押さえ片(141)と重なる位置である。第10の態様によれば、組み立て作業が容易になり、さらに、組み立て時のチッピングの発生を抑制できる。
1 光学式センサ装置
2 ハウジング
11 壁部
113 窓孔
13 軸受部
14 保持部
141 押さえ片
1412 ストッパ
143 規制部
144 開口
15 空間
40 光学式センサ
5 レンズブロック
50 レンズ
A50 光軸
60 回転枠
61 軸部
A61 回転軸
7 ばね部材
71 第1板部
72 第2板部
722 当接片
723 切り欠き
73 ばね部
D1 回転方向

Claims (10)

  1. 窓孔を有する壁部、及び前記壁部の一面に対向する押さえ片を有する複数の保持部、を有するハウジングと、
    前記壁部の前記一面側に配置される光学式センサと、
    前記窓孔から露出するレンズ、及び、前記レンズを保持する回転枠を有し、少なくとも、前記レンズの光軸を通りかつ前記光軸に直交する所定の回転軸の周りに回転可能に前記ハウジングに支持されるレンズブロックと、
    第1板部、前記第1板部を囲う枠状を有する第2板部、及び、前記第1板部と前記第2板部とを連結するばね部、を有し、前記第2板部がその厚み方向において前記押さえ片に当接しかつ前記第1板部が前記回転枠を前記壁部に押し付けるように前記壁部の前記一面側の空間に収容されるばね部材と、
    を備え、
    前記空間は、前記ばね部材を、前記第2板部が前記押さえ片より前記壁部側に位置するように押圧された押圧状態で、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部が前記押さえ片と重ならない第1位置から、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部の少なくとも一部が前記押さえ片と重なる第2位置まで移動可能に収容する大きさを有する、
    光学式センサ装置。
  2. 前記ハウジングは、前記壁部の一面に設けられる軸受部を有し、
    前記レンズブロックは、前記所定の回転軸に沿った方向における前記回転枠の両側から前記所定の回転軸の方向に沿って突出して前記軸受部に前記所定の回転軸の周りに回動可能に支持される一対の軸部を有する、
    請求項1の光学式センサ装置。
  3. 前記ばね部材は、前記第2板部の厚み方向に直交する面内で所定の回転方向に回転されることで、前記第1位置から前記第2位置に動かされ、
    前記複数の保持部のそれぞれは、前記ばね部材の前記第1位置から前記第2位置への移動時に前記第2板部を通す開口を有する、
    請求項1又は2の光学式センサ装置。
  4. 前記複数の保持部の少なくとも一つは、前記所定の回転方向において前記第2板部に当たることで、前記ばね部材の前記第2位置から前記所定の回転方向への回転を規制する規制部を有する、
    請求項3の光学式センサ装置。
  5. 前記複数の保持部の少なくとも一つの前記押さえ片は、前記壁部側に突出し前記所定の回転方向とは反対の方向において前記第2板部に当たることで前記ばね部材の前記第2位置から前記第1位置への移動を妨げるストッパを有する、
    請求項3又は4の光学式センサ装置。
  6. 前記第2板部は、前記壁部とは反対側に突出する複数の当接片を有し、
    前記第2板部は、前記複数の当接片の先端で、前記複数の保持部の前記押さえ片に当接する、
    請求項1〜5のいずれか一つの光学式センサ装置。
  7. 前記回転枠は、前記光軸の周りに回転可能に前記ハウジングに支持される、
    請求項1〜6のいずれか一つの光学式センサ装置。
  8. 前記空間は、前記第2板部が前記壁部及び前記複数の保持部の前記押さえ片のいずれにも接触しないように前記ばね部材を収容する大きさを有する、
    請求項1〜7のいずれか一つの光学式センサ装置。
  9. 前記第2板部は、複数の切り欠きを有し、
    前記第1位置では、前記複数の保持部が部分的又は全体的に前記複数の切り欠き内に位置する、
    請求項1〜8のいずれか一つの光学式センサ装置。
  10. 窓孔を有する壁部、及び前記壁部の一面に対向する押さえ片を有する複数の保持部、を有するハウジングと、
    前記窓孔から露出するレンズ、及び、前記レンズを保持する回転枠を有し、少なくとも、前記レンズの光軸を通りかつ前記光軸に直交する所定の回転軸の周りに回転可能に前記ハウジングに支持されるレンズブロックと、
    第1板部、前記第1板部を囲う枠状を有する第2板部、及び、前記第1板部と前記第2板部とを連結するばね部、を有し、前記第2板部がその厚み方向において前記押さえ片に当接しかつ前記第1板部が前記回転枠を前記壁部に押し付けるように前記壁部の前記一面側の空間に収容されるばね部材と、
    を備え、
    前記空間は、前記ばね部材を、前記第2板部が前記押さえ片より前記壁部側に位置するように押圧された押圧状態で、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部が前記押さえ片と重ならない第1位置から、前記第1板部が前記回転枠に当接しかつ前記第2板部の少なくとも一部が前記押さえ片と重なる第2位置まで移動可能に収容する大きさを有する、
    レンズ付きハウジング。
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