JP2018003765A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定条件にしたがって内燃機関を自動停止する内燃機関の制御装置において、診断並びに学習を効率よく実施できるとともに、燃費の低減が可能な内燃機関の制御装置を実現する。【解決手段】外界認識部303及び内燃機関運転状態推定部305により取得される車両状態予測にもとづき、診断又は学習計画部306が学習あるいは診断を計画し、その計画に基づいて、運転状態計画部307が内燃機関の自動停止又は内燃機関の運転継続を実施し、診断又は学習制御実行部304が診断又は学習制御を実行する。診断又は学習の実施において内燃機関の運転状態が変化するために、診断又は学習が失敗し、診断又は学習により期待される効用が得られなくなるとともに内燃機関の燃費が悪化するという事態の発生を抑制することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の出力が不要となる場合に作動を停止可能な内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関を搭載する自動車においては、経済性の向上と環境負荷低減を目的として、自動車の信号待ちや停車直前に自動的に内燃機関を停止し、内燃機関の出力が必要になると内燃機関を再始動する所謂アイドルストップやコースティングストップ機能について提案がなされている。
例えば、特許文献1には、自車両のエンジンの動作状態を制御するエンジン制御部と、自車両の走行状態がコースティング状態であるか否かを判定するコースティング判定部と、自車両前方に位置する信号機において発光している信号色を特定する信号色特定部と、先行車両の状態を特定する先行車両特定部とを備えるものが開示されている。
そして、特許文献1には、エンジン制御部は、走行状態がコースティング状態であるとき、信号色が赤色または黄色であり、かつ、先行車両が無いまたは先行車両が有るが停止もしくは減速している場合に、エンジンを停止させる技術が開示されている。
また、自動車は、特許文献2に記載のように内燃機関の運転中に制御系の部品やシステムに異常が発生していないかを自己診断する機能が搭載されている。
特許文献2に示されるような自己診断は内燃機関の運転中でも特に運手条件がほぼ一定に維持される安定した内燃機関運転状態であることが望ましいことから、アイドル運転中などに実施されることを意図したものが多い。
ところで、特許文献1に示される技術では内燃機関のアイドル運転機会に内燃機関を停止するものであるから、特許文献2に示されるような自己診断を行うことは難しくなる。
そこで、特許文献3では、内燃機関の運転中に所定の自動停止条件が成立したときに内燃機関を停止させる自動停止制御手段と、内燃機関の運転中に所定の異常診断実行条件が成立したときに制御系の部品又はシステムの異常診断を実行する異常診断手段とを備えた内燃機関の制御装置において、異常診断手段は、内燃機関の運転中に自動停止条件が成立した時点でそれ以前に実行すべき異常診断がまだ実行されていなければ、自動停止制御手段による自動停止を禁止して内燃機関をアイドル運転させた状態で異常診断を実行するようにするようにする技術が開示されている。
特開2014−194194号公報 特許第3733660号公報 特許第4893292号公報
従来技術において、異常診断や学習の機会に、これらが完了するまでアイドル運転を継続することは、これらが所望の動作を完了するまでにアイドル運転が継続されることが前提にある。
異常診断や学習は、その実施機会に直ちに完了するものではなく、所定期間のアイドル運転継続が必要であり、途中でアイドル運転が継続不可能な状態になると、それまでに実施した異常診断経過や学習経過を破棄する必要があるばかりか、アイドル運転の継続によって生じた燃料消費により燃費が悪化する。
すなわち、従来技術の方法は、必ずしも診断学習機会が確保されるものではなく、加えて、その実施に際して内燃機関の燃費悪化を招く恐れがある方法である。
以上のような従来技術に鑑み、本発明はなされたものであり、本発明の目的は、所定条件にしたがってエンジンを自動停止する内燃機関の制御装置において、診断並びに学習を効率よく実施できるとともに、燃費の低減が可能な内燃機関の制御装置を実現することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、次のように構成される。
内燃機関の制御装置において、車両の外界認識情報及び上記車両の操作者の操作信号に基づく目標出力に従って上記車両の内燃機関の運転状態を推定し、推定した上記内燃機関の運転状態に基づき、上記車両が走行状態から減速し停止してから内燃機関を再始動するまで停止期間を算出し、上記車両の予め定められた診断又は学習のうち、算出した上記停止期間内に終了可能な、診断又は学習の実行を計画し、計画した上記車両の診断又は学習を上記停止期間内に実行するコントローラを備える。
所定条件にしたがって内燃機関を自動停止する内燃機関の制御装置において、診断並びに学習を効率よく実施できるとともに、燃費の低減が可能な内燃機関の制御装置を実現することができる。
本発明が適用される車両の要部構成に説明図である。 図1に示した内燃機関の概略構成説明図である。 本発明の実施例1におけるコントローラの内部機能ブロック図である。 運転状態変更可能時間の算出手順の一例の説明図である。 信号機に設けられた信号状態送信装置から信号機の灯火情報や信号の切り替わり時期などの情報を送信する場合の例を示す図である。 本発明の実施例1における動作説明図である。 本発明の実施例1における動作フローチャートである。 本発明の実施例2の動作説明図である。 本発明の実施例3におけるコントローラの内部機能ブロック図である。 本発明の実施例3の動作説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態に示す具体的な数値などは発明の説明を容易にするための例示であり、特に断りのない場合には本発明を特徴づけるものではない。
また、図面はその機能、構成、寸法の詳細を示したものではなく、直接関係のない要素や機能の重複と思われるものについては図示を省略してある。
また、発明を実施する場合にあっては、公知の技術を使って本発明のある実施形態において説明の無い制御や機能は達成されるものである。
本発明に係る上記した構成、作用、効果以外の内容について実施例と共に詳述する。
(実施例1)
図1は、本発明が適用される車両100の要部構成に説明図であり、図2は図1に示した内燃機関200の概略構成説明図である。
まず、本発明が適用される車両制御装置の概略について説明する。
(本発明が適用される制御装置を備える車両)
図1において、車両100には、内燃機関の制御部(コントローラ)300により制御される内燃機関200が搭載されている。内燃機関200により発生された駆動力は変速機構101を通じて車輪102を駆動することにより、車両を走行させる。
変速機構101は、例えば、無断式の変速機であり、一般に、CVT(Continuously Variable Transmission)と呼ばれる。内燃機関200の駆動力はロックアップ機構付トルクコンバータ103を通じて伝達され、巻かけ伝達機構104により適当な変速比で減速又は増速される。
トルクコンバータ103は流体の力学的作用により駆動力を伝達するものであり、内部にはオイル等の流体が封入される。封入された流体の慣性力により従動側へ駆動力が伝達されるため、滑りを生じることができる。このため、車輪102が回転しない車両100の停車時であっても内燃機関200は回転停止(いわゆるエンスト)無く運転を継続できるし、適当な条件にしたがって内燃機関200を停止することもできる。
トルクコンバータ103のロックアップ機構は、内燃機関200の駆動力を完全に巻かけ伝達機構104へ伝達する場合に、トルクコンバータ103の滑りを禁止するクラッチ機構であり、これにより動力伝達ロスを低減して駆動力を無駄なく利用できる。
逆に、このようなクラッチ機構により車輪102の回転を妨げる内燃機関200などの慣性質量の大きな機構を切り離すことができるため、車両100の走行中にトルクコンバータ103のクラッチ機構を切り離すことで車両100を惰性走行させることができ、この間に内燃機関200を車両100の走行中であっても停止することができる。
ここでは、CVTを例に挙げたが、変速機は有段変速機(いわゆるAT)であっても構わない。トルクコンバータを持たない、自動式手動変速機(自動MT)であってもよい。また、トルクコンバータとクラッチが個別に設けられていてもよい。
車両100には、内燃機関200を制御する制御部(コントローラ)300が搭載される。
コントローラ300は、各種センサ情報を入力するとともに、内燃機関200の各アクチュエータを制御する制御信号を出力する入出力ポート(I/Oポート)や、各種演算を実行するマイクロコンピュータ(マイコン、CPU:Central Processing Unit)、演算の途中経過やセンサ信号情報を記録する主記憶装置(Random Access Memory:RAM)、および各種演算等のプログラムを記憶する副記憶装置(Read Only Memory:ROM)などを備える。
コントローラ300へ入力されるセンサ信号には、アクセルペダル105やブレーキペダル106のストロークセンサ情報や、外界認識装置である撮像装置107、レーダ108、通信モジュール109からの情報が含まれる。
アクセルペダル105やブレーキペダル106は、車両100のドライバ(運転手)からの車両100への駆動力、制動力要求を検出する。この検出結果に基づき内燃機関200の駆動力が制御され、制動時には図示しないブレーキ機構により車輪102の回転を減速する。また、図示しない舵取り装置により車両はドライバの意図する方向へ旋回し、走る、曲がる、止まるといった車両100の基本的な運動が達成される。
(外界認識装置)
次に、車両の外界を認識する外界認識装置について説明する。
外界認識装置のうち、撮像装置107はイメージセンサを内蔵し、光学的に車両100の外界認識情報を得る装置であり、単眼カメラやステレオカメラなどを好適に用いることができる。
光学的な外界認識装置を用いることで、先行車両の形状や制動灯、前照灯の点灯の有無、信号機の灯火色などを判別できる。
例えば、先行車両の制動灯が点灯している場合には先行車両が減速状態にあり、自車両は加速の必要が無いと考えられる。このような場合に再加速が必要となるまでの内燃機関の状態、すなわち運転状態変更可能時間を検出できる。
上述した運転状態変更可能時間とは、内燃機関の動作継続状態、内燃機関の動作停止状態、内燃機関と接続されるクラッチを切り離した状態、内燃機関の動作始動状態等の運転状態を変更可能な時間をいい、内燃機関の動作状態から停止状態に至るまでの時間である。
レーダ108にはミリ波レーダやソナーを好適に用いることができる。これらは前述の撮像装置とは異なり、先行車両の制動灯や信号機の灯火色の判別は不可能であるが、先行車両に接近する場合の車間距離や先行車両の走行速度を検出できる。
例えば、先行車両の走行速度が継続して減少するような場合には、やはり自車両は加速の必要が無いと考えられ、このような装置を用いることでも再加速が必要となるまでの内燃機関の状態、すなわち運転状態変更可能時間を検出することができる。
通信モジュール109は、双方向の通信のほか、一方的にブロードキャストされる信号を受信することにより外界を認識することができる。例えば、宇宙空間に打ち上げられた複数の衛星からブロードキャストされる信号により自車両100の位置を特定する全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)などがこれに当たる。
また、交差点に設けられた信号機の灯火情報を交差点周辺に提供することでも車両100の前方の信号の灯火色や信号の切り替わりタイミングを検出することができる。
通信モジュール109の通信を双方向に行う例としては、車両相互が通信を行うことでも車両100の加速の必要が無いような状態、すなわち運転状態変更可能時間を検出できる。
(内燃機関)
次に、図2を用いて、内燃機関200について説明する。
図2において、内燃機関200の吸気管201の最上流部にはエアクリーナ202が設けられ、空気を取り込む際の異物の混入を防止する。その下流にはエアフローメータ203が設けられ、吸入空気量が計測される。このエアフローメータの下流にはスロットル弁204が設けられている。
スロットル弁204にはバタフライ弁などが好適に用いられ、このような絞りを設けることで内燃機関200が吸入する空気を調量する。
スロットル弁204の下流にはサージタンク205が設けられ、サージタンク205に吸気管圧力センサ206を設けることでも内燃機関200の吸入空気量を計量できる。エアフローメータ203や吸気管圧力センサ206により計測された吸入空気量に応じて、燃料噴射弁207はシリンダ208内へ燃料を噴射する。
そして、点火プラグ209の火花点火によりシリンダ208内で形成した混合気を燃焼させることで、燃料の化学エネルギを熱エネルギへ転換し、混合気の熱膨張によりピストン210を押し、図示しないクランク機構を介して駆動力を取り出す。
内燃機関200のシリンダブロック211には、冷却水温度や潤滑油温度を計測する水温センサ212や油温センサ213、内燃機関200の異常燃焼を検出するノックセンサ214、内燃機関200の回転速度を検出するクランク角センサ215などが設けられる。
シリンダ208で燃焼したガスを排気する排気経路216には、排気ガス中に含まれる有害物質を浄化する三元触媒219や排気ガスの酸素濃度、空燃比のいずれかを検出するセンサ触媒上流センサ217並びに触媒下流センサ218が設けられる。
上述した各種センサ情報基づき、コントローラ300はスロットル弁204や燃料噴射弁207より噴射する燃料の量、点火プラグ209より実施する混合気の点火タイミングを決定する。
(本発明における実施例1の内燃機関の制御装置)
図3は、本発明の実施例1におけるコントローラ300の内部機能ブロック図である。
図3において、コントローラ300は、図1に示したアクセルペダル105やブレーキペダル106からの信号(車両の操作者(ドライバ)の操作信号)に基づき、内燃機関200の目標出力を決定する出力算出部301と、この出力算出部301からの目標出力に合わせ図2における、スロットル弁204、燃料噴射弁207並びに点火プラグ209を制御する出力制御部302とを備える。
また、コントローラ300は、図1における外界認識装置である撮像装置107、レーダ108、通信モジュール109からの信号に基づき、外界情報を認識する外界認識部303と、図2におけるエアフローメータ203やクランク角度センサ215をはじめとした、各種センサ情報に基づき内燃機関200の、予め定められた診断又は学習を実施する、診断又は学習制御実行部304とを備える。
診断又は学習制御実行部304は、診断又は学習の結果に基づき、出力制御部302の制御定数の変更や故障診断結果を図示しない表示装置によりドライバに通知するなどの処理を実施する。
さらに、コントローラ300は、内燃機関200の運転状態推定部305並びに診断又は学習の計画部306を備えており、外界認識部303および出力算出部301の処理結果により運転状態推定部305が内燃機関200の運転状態を推定する。
そして、これに基づき、診断又は学習の計画部306は診断又は学習制御実行部306で実施する診断又は学習を計画する。診断又は学習の計画部306は、その内部に複数種類の診断又は学習を記憶している。
この計画に基づき、さらに内燃機関200の運転状態計画部307により、内燃機関200の自動停止や運転の継続が再計画され、出力制御部302により内燃機関200の自動停止や運転継続のための各アクチュエータの駆動指令が出力される。
(診断又は学習の例)
次に、再び図2を用いて、内燃機関200に対して実施される診断又は学習について説明する。
診断又は学習制御はコントローラ300内で実施される演算により提供され、アクチュエータの劣化診断、センサ計測異常や応答性の異常が判定される。
続いて、燃料系診断の例を説明する。
触媒上流センサ217又は触媒下流センサ218の検出結果を用いて、燃料噴射弁207により供給される燃料と空気との混合割合、すなわち空燃比を診断又は学習するものがある。一般的には燃料と空気の混合割合は空気14.7に対して燃料1となる質量割合で混合される状態をストイキ空燃比と言い、常に空燃比がストイキ空燃比となるように制御しているものがある。
ストイキ空燃比となるように燃料噴射弁207の駆動条件を変更することがガソリン内燃機関では一般的に実施されている。このような駆動条件の変更履歴を累積し、燃料噴射弁の異常診断を実施するものがある。
具体的には、触媒上流センサ217又は触媒下流センサ218で得られる空燃比の計測結果と目標空燃比との偏差を監視し、その偏差が正常でない状態が一定期間続けば燃料噴射弁207を始めとした燃料系の異常と判定する。
例えば、偏差が正常でない状態が10秒間続くことを3回検出した場合に燃料系の異常を判定するなどの方法があげられる。
この場合には、少なくとも10秒間の内燃機関200の運転継続が、目標空燃比の変更なしに実施される必要があり、アイドリングストップ等で内燃機関200の自動停止が実施されるほど異常の検出が遅れることになる。
続いて、センサの異常診断の例を説明する。
センサ計測異常は、触媒上流センサ217の出力値と触媒下流センサ218の出力が小さくなる異常であり、応答性の異常は触媒上流センサ217と触媒下流センサ218について空燃比がリッチ空燃比からリーン空燃比に移り変わるまでの応答時間が異常判定閾値未満であるかなどを確認する。所定値以上の時間を要する場合には、応答時間の劣化が疑われる。
このような判定では空燃比の変化を誘発する流入空気量の変化や燃料噴射量の変化は避けられるべきであり、内燃機関200がある運転状態を維持して運転継続する必要がある。
例えば、このようなセンサの異常診断には数秒(10秒未満)から数十秒(40秒程度)といったような時間にわたり内燃機関200がある運転状態を継続することが望ましい。
続いて、吸気経路201のつまり診断の例を説明する。
クランク角センサ215より算出される内燃機関200の回転数と、図1におけるアクセルペダル105の操作量から、内燃機関200に対する要求駆動力が決定される。図2において、内燃機関200の要求駆動力に対して、シリンダ208への流入空気量や燃料噴射弁207の燃料噴射量、点火プラグ209の点火タイミングを変更して、内燃機関200の駆動力を制御している。
このような、シリンダ208への流入空気量の目標値に対して、エアフローメータ203で計測される流入空気量の偏差から、エアクリーナ202のつまりやスロットル弁204へのデポジット付着などを検出できる。
シリンダ208と、スロットル弁204並びにエアフローメータ203とは離れているため、無視できない空気の到達遅れがあり、目標空気量を達成できる状態となるまでには、数秒程度、内燃機関200を所定の運転状態を維持して運転継続する必要がある。
例えば、図示はしないが吸気経路に設けられた過給器の応答遅れなどから5秒間の運転状態の維持などが設定されるものと考えられる。
続いて、燃料噴射弁207の噴射量学習の例を説明する。
燃料噴射弁207についても目標の燃料噴射量を実現する駆動信号と燃料噴射弁207の機差ばらつきによる噴射量ずれの学習によって燃料噴射精度を向上できる。この場合にも内燃機関200の運転状態があまり変化しない状態で、燃料噴射弁207の駆動信号を可変することや所定量の噴射を分割するなどして燃料噴射弁207の個体差を検出、学習する。
例えば、特開2015−172346号公報に示されるような燃料噴射弁207の駆動信号に対する、燃料噴射弁207の駆動応答を、燃料噴射弁207の駆動電圧、又は、駆動電流から検出し、燃料噴射弁207の個体差を検出、学習するような技術についても内燃機関200は一様な運転状態が継続されることが好ましいとしている。
続いて、内燃機関200の停止時に実施可能な診断又は学習について述べる。スロットル弁204の全開、全閉位置学習の例を説明する。
スロットル弁204にはバタフライ弁が好適に用いられており、空気流路を閉塞させるスロットルプレートの角度を変更することで空気流路面積を変更し、内燃機関200の流入空気量を調量している。スロットルプレートの角度の変更はスロットルプレートを駆動するステッピングモータのステップ数を変更するなどして達成されるが、全開位置と全閉位置との間で駆動できるように、全開全閉位置の学習補正などが実施される。
具体的には、スロットルプレートが全開位置で停止するまで開方向へ移動するように制御し、全開位置に到達した場合には逆に全閉位置まで閉方向へ移動するように制御する。
このような操作を行うに当たっては、内燃機関200が停止して空気を吸入する必要が無いことが必要である。さもなければ、大量の空気を吸入することになり、内燃機関200が吹け上がり、回転数が急上昇することに伴って、騒音や振動を発生するほか、ドライバの意図しない回転数上昇を引き起こすことになるため、心理的負担を増加させてしまう。
したがって、スロットル弁204の全開全閉操作の学習は内燃機関200の停止時に行うことが望ましい。この全開全閉操作の学習によって、スロットル弁204へ堆積するデポジットを振り落すことや、デポジットの付着で十分な可動範囲が得られない状態であることなどが検出できる。このようなスロットル弁204の全開、全閉操作は、例えば2秒間ほどにわたってスロットル弁204を開閉すれば十分な効果が期待できる。
続いて、車両100の消費電力学習の例を説明する。
内燃機関200には図示しない発電機が接続され、図示しないバッテリへの充電を行うことにより、車両100に必要な電力を供給している。内燃機関200が停止した状態では発電機による電力供給が停止するため、バッテリからのみの電力供給状態を作り出すことができる。
この状態で電力計測を行うことで車両100の消費電力をより正確に検出できるため、発電機が負担する消費電力の適正化を図り無用な発電機出力の増加による燃費悪化を抑制できる。また、バッテリの放電電流と電圧変化からバッテリの容量推定を実施できる。
すなわち、内燃機関200に対してはこれまでに述べたような診断、並びに学習が実施され、診断又は学習の実施に当たっては、内燃機関200がほぼ一定の運転状態で運転が継続されるか停止状態であることが所望される。
なお、本発明における診断又は学習について以上に述べたものに限らず、診断又は学習の実施に当たり、内燃機関200についてその運転状態に何らかの制約があるものや、内燃機関200がほぼ一定の運転状態にある場合にその効用が期待されるものであれば適用できる。
本発明の診断又は学習は、その内容や方法、構成、得られる効果について何らかの限定を与えるものではないし、係る診断又は学習が本発明を特徴づけるものではない。
続いて、外界認識部303による運転状態変更可能時間の算出方法について説明する。
図4は、運転状態変更可能時間の算出手順の一例の説明図である。図4の(A)において、自車両400は、外界認識装置として撮像装置107を搭載している。撮像装置107によって、先行車両401および信号機402を認識できている。
この時、自車両400は速度V1で走行しており、先行車両401は速度V2で走行している。図4の(B)は、図4の(A)に示した状態から後のある時間が経過した状態を示している。
図4の(B)において、自車両400の速度がV1’に変化し、かつ先行車両401の速度もV2’に変化している。
加えて、自車両400から先行車両401までの距離L1はL1’に減少し、おそらく先行車両401が停車すると思われる信号機402までの距離から先行車両401の全長L3を引いたうえで、先行車両401に追突せずに走行ののちに停止するL2’の距離が算出される場合には自車両400は再加速の必要なしと判断され、距離L2’の走行に係る自車速V1’と停車までの加速度aから運転状態変更可能時間を算出する。
例えば、自車両400は一定の加速度aで減速する場合には運転状態変更可能時間Tは次式(1)より求められる。
T=(-V1-√(V1-4・(a/2)・L2))/a ・・・(1)
上記式(1)における加速度aは、例えば、図1におけるブレーキペダル106のストローク量などから設定できる。そのほか、図4において自車両400の速度V1の微分から求めるようにしてもよい。
また、信号機402の灯火の色が赤色である時、しばらくは先行車両401および自車両400は停車することが予想される。このような場合には上記式(1)により求めた運転状態変更可能時間Tに信号での待ち時間を加えて運転状態変更可能時間Tをさらに更新するようにしてもよい。
図5は、信号機402に設けられた信号状態送信装置403から信号機402の灯火情報や信号の切り替わり時期などの情報を送信する場合の例を示す図である。
図5において、自車両400は通信モジュール109を備えており、走行経路上の信号機402の灯火情報と信号の切り替わり時期情報を受け取っている。
現在経路上の信号機402の灯火は赤色であり、距離L3を走行して停車位置に停車しても信号機402の灯火は変わらないことが信号状態送信装置403から得られた信号により得られる場合には、自車両400の運転状態変更可能時間Tは、少なくとも現時刻から信号の切り替わり時期までであることが予測できる。
例えば、前述したような方法により内燃機関200の運転状態変更可能時間を取得できる。
図5に示した例では、外界認識装置として図1における撮像装置107および通信モジュール109を用いる例を示したが、撮像装置107とレーダ108を組み合わせてもよいし、撮像装置107、レーダ108、通信モジュール109のすべてを備えていてもよい。
外界認識装置により、車両100の運転状態の予測ができればよく、また、その予測により診断又は学習の実行順序や実施する診断又は学習を選択できるのに十分な情報が得られればその方法は特に限定されない。
また、得られる運転状態変更可能時間は、例えば前方に車両が存在する場合には10秒間、前方に車両がいない場合には5秒間といったように、条件分けにより大まかに時間が与えられる程度の精度であっても、本発明の方法により診断又は学習の実施機会と成功確率を高める効果を期待できる。
次に、本発明に実施例1における動作について説明する。
図6は、本発明の実施例1における動作説明図であり、図7は動作フローチャートである。
図6及び図7において、自車両400が信号機402の赤色灯火に基づいて停止する直前にあって、撮像装置107の検出結果(外界認識部303による外界情報の認識(ステップS1))から、内燃機関運転状態推定部305は、自車両400の車速をチャートC100のように、車両が走行状態である現時刻から減速して一定時間後に停止するまでのことを予測する。
そして、ステップS2において、内燃機関200の自動停止をチャートC200のように、現時刻から、一定時間後に停止し、さらに、待ち時間までの時間を自動停止許可条件とする。
そして、内燃機関運転状態推定部305は、チャートC201のように内燃機関200を停止できる時間t1(車両400が走行状態から減速してから停止して、内燃機関を再始動するまでの停止期間)を算出する。内燃機関200を停止することが出来る期間であれば、内燃機関200をアイドル状態(アイドリング状態)とすることができる。
図3における診断又は学習の計画部306は、ステップS2において、複数種類の予め定めた診断B、診断C、学習A、学習Dのそれぞれを行うための必要時間をチャートC300のように比較する。そして、それぞれの終了予定時刻により、ステップS2で算出した内燃機関200の自動停止時間t1の期間内に実行可能な診断又は学習のいずれか、又は組み合わせを選択する。
図6に示した例では、チャートC301のように、診断Bの実施と診断Cの実施を計画する。
これにより、ステップS4で、運転状態計画部307は、チャートC400に示した内燃機関200の自動停止時間t1に対して、内燃機関200の運転状態をチャートC401のように、アイドル運転を行って診断Bを実行した後、内燃機関200を自動停止して診断Cを実行するように再計画する。診断Cは、内燃機関200の停止中に実行可能であるからである。
この再計画に基づき、出力制御部302は、診断Bを実施するために、内燃機関200をアイドル状態として運転し、診断Bの完了により、診断Cを実行するため、内燃機関200を自動停止する。
診断又は学習制御実行部304は、運転状態計画部307の再計画に従って診断B、Cを実行する。
これにより、実行可能な診断等に、内燃機関200を停止可能なものが存在する場合は、アイドル状態として運転(アイドル運転)を行う必要がないので、内燃機関200の燃費低下を最小限に抑えながら診断Bと診断Cの二つを実行することができ、かつそのどちらをも完了することができる。
従来技術による方法では、例えば、学習Dを実施するために、内燃機関200のアイドル運転を継続することが想定されるが、この場合には内燃機関200がアイドル運転を継続できる時間以上に学習Dに時間を要するために、学習Dが終了しないうちに、アイドル運転を終了しなければならず、学習Dの実行が失敗することになる。
この場合は、学習Dが失敗するだけではなく、内燃機関200の自動停止を行わなかったため、その間の燃料消費により内燃機関200の燃費が悪化することになる。
これに対して、本発明の実施例1によれば、外界認識部303及び内燃機関運転状態推定部305により取得される車両状態予測にもとづき、診断又は学習計画部306が学習あるいは診断を計画し、その計画に基づいて、運転状態計画部307が内燃機関の自動停止又は内燃機関の運転継続を実施し、診断又は学習制御実行部304が診断又は学習制御を実行する構成となっている。
上記のように構成することで、診断又は学習の実施において内燃機関200の運転状態が変化するために、診断又は学習が失敗し、診断又は学習により期待される効用が得られなくなるとともに内燃機関の燃費が悪化するという事態の発生抑制することができる。
また、実施例1では、ステップS3において、内燃機関200の停止可能時間t1に対して、診断等の実施時間の合計が停止時可能時間t1を下回るように計画するように構成されている。
すなわち、少なくとも1つ以上の診断又は学習の実行時間の合計が、運転状態変更可能時間未満となるように診断又は学習の実行順序を再計画することで診断又は学習の成功確率を高めることができる。
以上のように、本発明の実施例1によれば、所定条件にしたがってエンジンを自動停止するエンジン自動停止部を備えた内燃機関の制御装置において、診断並びに学習を効率よく実施できるとともに、燃費の低減が可能な内燃機関の制御装置を実現することができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。
車両100、内燃機関200及びコントローラ300の基本的構成は、実施例1と同様であるので、これらの図示及び詳細な説明は省略する。
図8は、実施例2の動作説明図である。図8において、実施例2は、実施例1の図6に示した状況と同様な状況にあって、図7のステップS3で、診断又は学習の計画部306により比較された診断又は学習の実行時間が、チャートC310に示すように、チャートC211に示す予測された内燃機関200の自動停止時間t2よりも長いことが判断された場合における例である。
図8に示した場合には、図7のステップS3で、図8のチャートC311のように、いずれの診断又は学習も実施せず、チャートC410、C411のように、現時刻から直ちに内燃機関200の自動停止を実施する。
すなわち、実施例2は、いずれの診断又は学習の実行時間よりも内燃機関200の自動停止時間が短い場合には、いずれの診断及び学習も実行できないことから、内燃機関200の自動停止を行うこととしている。
実施例2において、いずれかの診断又は学習の実行時間が、内燃機関200の自動停止時間より短い場合には、実施例1と同様にして診断又は学習を実行する。
このようにすることで、実施例2によれば、実施例1と同様な効果を得ることができる他、無用な内燃機関200のアイドリング運転を防止し、内燃機関200の燃費を向上することができる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3について説明する。
車両100及び内燃機関200意基本的構成は、実施例1と同様であるので、これらの図示及び詳細な説明は省略する。
図9は、実施例3におけるコントローラ300の内部機能ブロック図であり、図10は、実施例3の動作説明図である。
実施例3では、図9に示すように、診断又は学習の実行履歴記憶部308を備えている。診断又は学習の実行履歴記憶部308は、学習の実行回数や成功した回数、最後の実施から経過時間情報などを、診断又は学習制御実行部304から入力し記憶する。そして、診断又は学習計画部306が、診断又は学習実行履歴記憶部308の記憶内容を参照する(チャートC320)。
この時、実施からの経過時間が最長のものや、実行回数に対する成功回数の割合(成功率)が低いものを優先して計画する(チャートC321)。
すなわち、実施例3は、内燃機関の制御装置は診断又は学習の実行履歴記憶部308を備え、運転状態計画部307により計画された運転状態が少なくとも自動停止ではない場合に、診断又は学習の実行履歴に基づき、最も頻度の少ない診断又は学習を実行するように診断、又は学習の実行順序を再計画することとしている(チャートC321、C420、C421)。
このようにすることで、実施例1と同様な効果を得ることができる他、少なくとも複数の診断又は学習について実施頻度を平均化するとともに、実施すべき診断、又は学習が確実に実施されるようにでき、異常の早期発見や燃費性能、排気性能の悪化を抑制することができる。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4について説明する。
実施例4は、実行する診断又は学習の優先度の決定方法について、診断又は学習の実施に要する時間が長いものから優先して診断又は学習を計画するようにしたものである。それ以外の構成は、実施例1と同じである。
実施例4は、診断又は学習の実行順序の再計画は診断又は学習の実行時間が長いものを優先するように構成することで、実施機会が相対的に小さいと考えられる診断又は学習についてその成功率を高めることができる。
以上述べたように、本発明の内燃機関の制御装置は、所定条件にしたがって内燃機関200を自動停止する内燃機関自動停止部を備えた車両用制御装置において、外界認識部303により取得される車両状態予測にもとづき学習あるいは診断を計画し、この計画に基づいて内燃機関200の自動停止、又は内燃機関の運転継続を実施することで、診断又は学習の実施機会とその成功確率を改善し、異常の早期発見や燃費悪化、排気悪化を抑制することができる。
なお、本発明はハイブリット車にも適用可能である。ただし、ハイブリット車の場合は、運転状態変更可能時間(車両が走行状態から減速し停止してから内燃機関を再始動するまで停止期間)は、電動モータの走行期間であり、この期間に診断又は学習を行うことができる。
また、本発明は必ずしも説明したすべての構成が含まれることによって特徴づけられるものでは無く、説明した実施形態の構成に限定されるものでは無い。
また、ある実施形態の一部を別の実施形態に置き換えることが可能であり、その特徴を著しく変更しない限り各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換が可能である。
100・・・車両、 101・・・変速機、 102・・・車輪、 103・・・トルクコンバータ、 104・・・巻かけ伝達機構、 105・・・アクセルペダル、 106・・・ブレーキペダル、 107・・・撮像装置、 108・・・レーダ、 109・・・通信モジュール、 200・・・内燃機関、 201・・・吸気管、 202・・・エアクリーナ、 203・・・エアフローメータ、 204・・・スロットル弁、 205・・・サージタンク、 206・・・吸気管圧力センサ、 207・・・燃料噴射装置、 208・・・シリンダ、 209・・・点火プラグ、 210・・・ピストン、 211・・・シリンダブロック、 212・・・水温センサ、 213・・・油温センサ、 214・・・ノックセンサ、 215・・・クランク角センサ、 216・・・排気経路、 217・・・触媒上流センサ、 218・・・触媒下流センサ、 219・・・三元触媒、 300・・・内燃機関の制御装置、 301・・・出力算出部、 302・・・出力制御部、 303・・・外界認識部、 304・・・診断又は学習制御実行部、 305・・・内燃機関運転状態推定部、 306・・・診断又は学習の計画部、 307・・・運転状態計画部、 308・・・診断又は学習の実行履歴記憶部、 400・・・自車両、 410・・・先行車両、 402・・・信号機、 403・・・信号状態送信装置

Claims (8)

  1. 内燃機関の制御装置において、
    車両の外界認識情報及び上記車両の操作者の操作信号に基づく目標出力に従って上記車両の内燃機関の運転状態を推定し、推定した上記内燃機関の運転状態に基づき、上記車両が走行状態から減速し停止してから内燃機関を再始動するまで停止期間を算出し、上記車両の予め定められた診断又は学習のうち、算出した上記停止期間内に終了可能な、診断又は学習の実行を計画し、計画した上記車両の診断又は学習を上記停止期間内に実行するコントローラを備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記コントローラは、
    上記車両の外界認識情報から外界を認識する外界認識部と、
    上記車両の操作者の操作信号に基づく目標出力を算出する出力算出部と、
    上記車両の外界認識情報及び上記目標出力に従って上記車両の内燃機関の運転状態を推定する内燃機関運転状態推定部と、
    推定した上記内燃機関の運転状態に基づき、上記停止期間を算出し、算出した上記停止期間内に終了可能な上記車両の予め定めた診断又は学習の実行を計画する診断又は学習計画部と、
    上記計画した上記車両の診断又は学習を上記停止期間内に実行する診断又は学習実行部と、を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記コントローラは、上記停止期間内に上記計画した診断又は学習を実行可能な上記内燃機関の運転状態を計画する運転状態計画部を、さらに備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記運転状態計画部は、上記計画した診断又は学習が複数存在するときは、上記計画した診断又は学習のそれぞれに適した上記内燃機関の運転状態及び上記計画した診断又は学習の実行順序を計画することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記運転状態計画部は、上記停止期間内に実行可能な診断又は学習が存在しない場合は、上記停止期間内では上記内燃機関の運転を停止させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記コントローラは、実行した上記診断又は学習を記憶する診断又は学習実行履歴記憶部を有し、上記診断又は学習計画部は、上記学習実行履歴記憶部に記憶された診断又は学習に基づいて、最も実行された頻度が少ない診断又は学習を優先して、上記停止期間内に終了可能な、上記診断又は学習の実行を計画することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記診断又は学習計画部は、予め定められた診断又は学習のうち、実施に要する時間が長いものから優先して診断又は学習を計画することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1から請求項7のちのいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    上記内燃機関は、上記停止期間では、上記計画した診断又は学習に応じて、上記内燃機関の運転停止状態及びアイドリング状態のうちのいずれか、または、アイドリング状態及び運転停止状態を連続して実行する状態となることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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