JP2018003620A - エンジンの自動停止制御装置 - Google Patents

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【課題】車両Aのエンジン1を所定の停止条件の成立に応じて停止させる自動停止制御装置において、停車に伴い燃料タンク39内の燃料の流動によって発生する異音が運転者に違和感を与えないようにする。【解決手段】所定の停止条件が成立し、かつ車速Vが所定値以下になってから予め設定した遅延時間Δtが経過した後に、エンジン1を停止させる(ステップS102,S106,S107:停止制御手段)。燃料センサ65を用いて燃料タンク39内の燃料の残量を検出し、これが所定量以上の場合に所定量未満の場合に比べて、遅延時間Δtを長くする(ステップS103〜S105:遅延時間変更手段)。【選択図】図3

Description

本発明は、車両のエンジンを所定の停止条件の成立に応じて停止させるようにした自動停止制御装置に関し、特にエンジンを停止させるまでの遅延時間の設定に係る。
従来より、自動車などの車両において燃費の低減を図るべく、走行が停止したとき、または停止前であっても所定の停止条件が成立したときに、エンジンを自動で停止させるようにしたものがある(いわゆるアイドルストップ)。例えば、運転者がアクセルペダルを離して、車両の走行速度が所定車速以下になるとエンジンは停止され、その後、再びアクセルペダルの踏み操作が行われるなど、所定の再始動条件が成立すれば、エンジンは始動される。
また、一例として特許文献1に記載の車両では、停止条件が成立してからエンジンを停止させるまでの間に遅延時間を設けるとともに、この遅延時間の長さを車両の走行状態や運転者の操作状態に応じて補正することで、アイドルストップに感じる煩わしさを軽減するようにしている。例えば、エンジンの自動停止後や再始動中にアクセルペダルが踏まれていることが多い場合は、遅延時間が短いと推測し、次回の遅延時間を延長する。
特開2014−084773号公報
ところが、前記のようにアイドルストップが行われ、車両の停車する直前または直後にエンジンが停止すると、車両が停車する際に燃料タンク内で流動する燃料の音が運転者に違和感を与えるおそれがあった。すなわち、車両の減速時に燃料タンク内の前側に偏った燃料が、停車後に後側に流動してタンク内側面に衝突したり、跳ね上げられて天井面に衝突したりして、車室内に異音を発生させるのである。
そのようにして発生する異音はあまり大きくはないので、アイドルストップが行われなければエンジン音に隠れてしまうが、アイドルストップによって車両の停車直前または直後にエンジンが停止すると、運転者が異音を聞き取ってしまい、違和感を覚えることになる。なお、燃料タンクの内部に仕切りなどを追加して燃料の流動を抑えることも考えられるが、こうするとコストの上昇を招くことになる。
そこで、前記のような異音の発生について詳細に検討を重ねた結果、本発明の発明者は、燃料タンクにおける燃料の残量が大きいときには、流動するマスが大きくなることから大きな異音が発生するとともに、流動のおさまるまでの時間も長くなるので、アイドルストップによってエンジンが停止すると、異音が運転者の耳に届きやすくなることに着目した。
かかる知見に基づいて本発明の目的は、車両のエンジンの自動停止や再始動を行うようにした場合に、停車の際に燃料タンク内の燃料の流動によって発生する異音が運転者に違和感を与えないようにすることにある。
前記の目的を達成するために本発明は、車両のエンジンを所定の停止条件の成立に応じて停止させるようにした自動停止制御装置を対象として、前記の停止条件が成立し、かつ車両の走行速度が所定値以下になってから予め設定した遅延時間が経過した後に、エンジンを停止させる停止制御手段と、燃料タンク内の燃料の残量を検出する燃料量検出手段と、検出された燃料の残量が所定量以上の場合に、所定量未満の場合に比べて前記遅延時間を長くする遅延時間変更手段と、を備えたものである。
前記の発明特定事項によると、例えば車両の走行中に運転者がアクセルペダルを戻し、車速が低下して(或いは車両が停車して)、エンジンの停止条件が成立すると、車速が所定値(零でもよい)以下になってから遅延時間が経過した後に、停止制御手段によってエンジンが停止させられる。このときには、車両の減速に伴い一旦、燃料タンク内の前側に偏った燃料が、車両の停車後に後側に流動し、タンク内側面や天井面に衝突することによって、車室内に異音が発生することになる。
このような異音は、燃料タンク内の燃料の残量が多いときには大きな音となり、また、それがおさまるまでの時間も長くなるが、前記発明特定事項によると、燃料の残量が所定量以上であれば、エンジンを停止させるまでの遅延時間が長くなるので、そのエンジン音に異音が隠れてしまい、運転者には違和感を与え難くなる。一方、燃料の残量が少なければ遅延時間は短くなるので、早期にエンジンを停止させて、燃料の消費を抑えることができる。
つまり、アイドルストップによる燃費の低減効果をあまり損なうことなく、燃料タンク内の燃料の流動による異音が運転者に違和感を与えないようにすることができる。また、燃料タンク内に仕切りを追加する必要もなく、コストの上昇を招くことはない。
なお、前記燃料の残量の所定量というのは、それ未満の残量であれば燃料が流動しても、あまり大きな異音は発生しない分量であり、予め車種毎に実験などによって設定すればよい。また、所定量以上の残量であればその量が多いほど、遅延時間を長くするようにしてもよく、こうすれば前記遅延時間を、燃費の低減および異音の抑制の両方について最適化できる。
以上、説明したように本発明に係るエンジンの自動停止制御装置によると、車両が停車などしてからエンジンを停止させるまでの遅延時間を、燃料タンク内の燃料の残量に応じて変更するようにしたので、アイドルストップによる燃費の低減効果をあまり損なうことなく、燃料タンク内の燃料の流動による異音が運転者に違和感を与えないようにすることができる。
実施の形態に係るエンジンおよび制御系の概略構成図である。 車両の減速、停車などの際の車速の変化、エンジンの状態および燃料の消費量などを互いに関連づけて示す説明図である。 エンジンのアイドルストップ制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施の形態のアイドルストップ制御を行った場合の図2相当図である。
以下、本発明に係る自動停止制御装置を、自動車(車両)に搭載された多気筒ガソリンエンジンに適用した場合について説明する。
−エンジンの概略構成−
図1は、実施の形態に係るエンジン1および制御系の概略構成を示し、各気筒2には燃焼室11を区画するようにピストン12が収容され、コンロッド14によってクランクシャフト13と連結されている。クランクシャフト13の端部にはフライホイール15(仮想線で示す)が取り付けられ、これを駆動できるようにスタータモータ16が配設されている。シリンダブロック17の下部には、クランクシャフト13の回転角を検出するクランク角センサ61が配設されている。
一方、シリンダブロック17の上端にはシリンダヘッド18が締結されて、各気筒2の上端を閉ざしている。このシリンダヘッド18には、気筒2内に臨むように点火プラグ20が配設され、後述のECU100によって制御されるイグナイタ21から高電圧が供給されると、火花放電するようになっている。なお、シリンダブロック17の側壁の上部には、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ62が配設されている。
また、各気筒2毎の燃焼室11に連通するように、吸気通路3および排気通路4が設けられている。吸気通路3の下流側(吸気流の下流側)の部分は、シリンダヘッド18に形成された吸気ポートであり、これが燃焼室11に臨む開口に吸気バルブ31が配設されている。同様に排気通路4の上流側(排気流の上流側)の部分は排気ポートであり、その開口には排気バルブ41が配設されている。これら吸気バルブ31および排気バルブ41を動作させるための動弁系5はシリンダヘッド18に設けられている。
一例として本実施の形態の動弁系5は、吸気バルブ31を駆動する吸気カムシャフト51と、排気バルブ41を駆動する排気カムシャフト52とを備えている。これら2つのカムシャフト51,52が、図示しないタイミングチェーンなどを介してクランクシャフト13により駆動されることで、吸気バルブ31および排気バルブ41は所定のタイミングで開閉される。なお、吸気カムシャフト51には電動のVVT53が備わっており、吸気バルブ31の開閉タイミングは後述のECU100によって制御される。
そして、前記吸気通路3には、その上流側から順にエアクリーナ32、エアフローメータ63、吸気温センサ64(エアフローメータ63に内蔵)、および、電子制御式のスロットルバルブ33が配設されている。このスロットルバルブ33はスロットルモータ34によって駆動され、吸気の流れを絞ってエンジン1の吸気量を調整するものであり、その開度(スロットル開度)は、後述のECU100によって制御される。
また、吸気通路3には各気筒2毎に燃料噴射用のインジェクタ35も配設されており、このインジェクタ35が後述のECU100によって制御され、吸気通路3内に燃料を噴射するようになっている。すなわち、各気筒2毎のインジェクタ35は共通のデリバリパイプ36に接続され、燃料供給管37を介して燃料が供給されるようになっている。燃料供給管37には、燃料ポンプ38によって燃料タンク39から吸い上げられた燃料が供給される。
燃料タンク39は、例えば樹脂製の容器であって概ね直方体状とされ、その内部には燃料に漬かるようにして燃料ポンプ38が配設されている。すなわち、一例として燃料ポンプ38は、いわゆるインタンク型の電動フィードポンプであり、燃料フィルターや燃料計を作動させるフロート式の燃料センサ65と共にアッセンブリされている。この燃料センサ65が、燃料タンク39内の燃料の残量を検出する燃料量検出手段になる。
そして、各気筒2毎のインジェクタ35から吸気通路3内に噴射された燃料が、吸気と混じり合いながら気筒2内に吸入され、燃焼室11において可燃性の混合気を形成する。この混合気に所定のタイミングで点火プラグ20により点火されて燃焼すると、発生した既燃ガスは排気通路4へ流出し、触媒コンバータ42によって浄化される。なお、触媒コンバータ42の上流側には空燃比センサ66が配設されている。
−ECU−
ECU100は、公知の電子制御ユニット(Electronic Control Unit)からなり、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータである。ROMは、エンジン1の制御プログラムなどを記憶しており、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。また、バックアップRAMは、エンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記録する。
ECU100には、図1を参照して上述したようにクランク角センサ61、水温センサ62、エアフローメータ63、吸気温センサ64、燃料センサ65、空燃比センサ66などが接続されている。また、ECU100には、車室内に設けられたアクセルペダル7の操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ67も接続され、さらに、図示はしないが、エンジン1の運転制御に用いられるそれ以外のセンサやスイッチも接続されている。
そして、ECU100は、前記の各種センサ、スイッチ等から入力する信号に基づいて種々の制御プログラムを実行することにより、アクセル開度やエンジン1の負荷および回転数、或いは車速等に基づいてエンジン1への要求トルクを算出し、この要求トルクを出力するように、イグナイタ21による点火時期の制御、スロットルモータ34によるスロットル開度の制御(即ち、吸気量の制御)インジェクタ35による燃料噴射の制御などを行う。また、ECU100は、燃料ポンプ38やVVT53も制御する。
さらに、ECU100は、車両の走行が停止したとき、または車両の走行中であっても所定の停止条件が成立すれば、エンジン1を自動で停止させるようにしており(いわゆるアイドルストップ)、その後、再びアクセルペダル7の踏み操作が行われるなど、所定の再始動条件が成立すれば、スタータモータ16によりクランクシャフト13を回転させて(クランキング)エンジン1を始動するようにしている。
−アイドルストップ制御−
ところで、本実施の形態のように車両の停車する直前または直後にエンジン1が停止すると、燃料タンク39内で流動する燃料の音が運転者に違和感を与えるおそれがあった。すなわち、図2には模式的に示すように例えば車両A(図2、4にのみ符号を付して示す)の走行中に運転者がアクセルペダル7を戻して、車速Vが低下してゆく減速時には、同図の上段(a)に示すように燃料タンク39内の前側(同図の右側)に燃料が偏るようになり、後側には空間ができる。
そして、車速Vが所定値V*に低下してエンジン1の停止条件が成立すると(時刻t1)、エンジン1が停止することになり、再始動時(〜t3)までの燃料消費(ハッチングを入れて示す)を削減できるのであるが、時刻t2において車両Aが停車すると、燃料タンク39内では燃料が後側(図の左側)に流動することになり、同図の上段(b)に示すように燃料が後側のタンク内側面に衝突したり(図に星印☆で示す)、跳ね上げられて天井面に衝突したりすることから、これにより発生する振動が車室の床に伝わって異音を発生させる。
さらに、そうして一旦、燃料タンク39内の後側に流動した燃料は、その後、同図の上段(c)に示すように再び前側に流動して、前側のタンク内側面や天井面に衝突し(図に星印☆で示す)、前記のように異音を発生させることになる。このような異音はあまり大きくはないので、アイドルストップが行われなければエンジン音に隠れるようになるが、本実施の形態では、前記のように車両Aの停車直前にエンジン1が停止することから、運転者が異音を聞き取ってしまい、違和感を覚えることになる。
このような問題に対して本実施の形態では、前記のような燃料の流動に起因する異音の大きさおよび時間が、燃料タンク39内の燃料の残量に依存することに着目した。すなわち、燃料の残量が多いときには、流動するマスが大きくなって異音も大きくなるとともに、液面の変動がおさまるまでの時間も長くなるので、車両Aの停車から比較的長い時間、比較的大きな異音が発生し、運転者に違和感を与えやすい。
一方、燃料の残量が少なければ、それが流動して前記のように燃料タンク39の内側面や天井面に衝突しても、これにより発生する異音は小さくなり、またその流動がおさまるまでの時間も短くなる。このことから本実施の形態では、燃料タンク39内の燃料の残量が所定量以上である場合に、停止条件が成立しても暫くの間はエンジン1の停止を遅延させ、そのエンジン音に異音が隠れるようにしている。
以下、図3に示すフローチャートを参照してエンジン1のアイドルストップ制御ルーチンを具体的に説明する。この制御ルーチンは、車両のイグニッションスイッチがオンになっている間、所定のタイミングで(例えば一定の時間間隔で)実行される。
まず、図3に示すスタート後のステップS101において、エンジン1が運転中であるか否か判定する。これは例えば運転フラグの値から判別し、エンジン停止中で否定判定すれば(NO)後述のステップS108に進む一方、エンジン運転中で肯定判定すれば(YES)、ステップS102に進む。そして、車両の走行中におけるエンジン1の停止条件が成立したか否か判定し、否定判定すれば(NO)一旦、処理を終了し(エンド)、エンジン1の運転は継続する。
なお、エンジン1の停止条件は一例として、アクセルオフ(アクセル開度が所定閾値以下でほぼ0)であること、車速Vが所定値V*以下であること、などを含むように設定すればよい。そして、このように設定した停止条件が成立しており、前記ステップS102において肯定判定すれば(YES)ステップS103に進んで、今度は燃料タンク39内の燃料の残量が所定量以上であるか否か判定する。
この燃料の残量は、燃料センサ65からの信号に基づいて別ルーチンで算出され、ECU100のRAMに記憶(更新)されている。また、燃料残量の所定量というのは、それよりも少ない残量であれば燃料が流動しても、大きな異音が発生する可能性は低い分量として予め車種毎に実験などによって設定されている。前記ステップS103では両者を比較し、所定量以上で肯定判定すれば(YES)ステップS104に進み、エンジン停止までの遅延時間Δtを相対的に長い時間に設定する。
本実施の形態では遅延時間Δtは、前記の所定量以上である燃料の残量が多いほど、時間が長くなるように設定されている。これは、図2を参照して上述したように燃料の流動によって発生する異音が、燃料の残量が多いほど大きくなるとともに、異音の発生する時間も長くなるからである。そこで、例えば遅延時間Δtは、予め車種毎に実験などによって、エンジン音に異音が隠れるような時間を燃料の残量に応じてマップとして設定すればよい。
好ましくは前記のマップは、前記のように燃料の残量が所定量以上の場合に、車両の減速度が大きいほど遅延時間Δtが長くなるように設定してもよい。これは、車両の減速度が大きいほど、燃料タンク39内における燃料の流動が大きくなるからである。なお、車両の減速度については車速Vを微分して算出するようにしてもよく、また、前後方向の加速度を検出するGセンサが装備されている車両であれば、このGセンサの出力から算出するようにしてもよい。
一方、燃料の残量が前記所定量未満で、ステップS103で否定判定すれば(NO)、ステップS105に進んで遅延時間Δtを相対的に短い時間に設定する。燃料の残量が所定量未満であれば、燃料の流動によって大きな異音が発生する可能性は低いので、遅延時間Δtは非常に短く設定することができ、零としてもよい。そして、前記のステップS104またはS105のいずれかに続いてステップS106では、車両が停車してから前記の遅延時間Δtが経過したか否か判定する。
この判定が否定判定(NO)であれば一旦、処理を終了する(エンド)。即ち、停止条件が成立しても遅延時間Δtが経過するまではエンジン1を停止させない。一方、遅延時間Δtが経過して、ステップS106で肯定判定すれば(YES)、ステップS107に進んでエンジン1の運転を停止させる。すなわち、インジェクタ35による燃料噴射およびイグナイタ21による点火を停止させ、エンジン1の運転フラグをオフにする。
上述した停止制御に続いてステップS108では、エンジン1の再始動条件が成立したかどうか判定し、否定判定(NO)であれば一旦、処理を終了する(エンド)一方、再始動条件が成立して肯定判定すれば(YES)、ステップS109に進んで、エンジン1を始動させる。なお、前記の再始動条件は一例として、ブレーキオフ、アクセルオンなどの他に、運転者によるステアリングの所定の操作がなされたこと、などを含むように設定すればよい。
エンジン1の始動のためには、スタータモータ16を作動させてクランキングを開始するとともに、インジェクタ35による燃料の噴射やイグナイタ21による点火制御などを開始する。そして、いずれかの気筒2において燃焼が始まり(初爆)、これによりエンジン回転数が予め設定した値まで上昇して、始動完了と判定すれば(ステップS110でYES)、処理を終了する(エンド)
前記図3のフローのステップS102,S106,S107を実行することによってECU100は、エンジン1の停止条件が成立し、かつ車速Vが所定値V*以下になってから遅延時間Δtが経過した後に、エンジン1を停止させる停止制御手段を構成し、ステップS103〜S105を実行することによって、燃料の残量が所定量以上の場合に、所定量未満の場合に比べて前記遅延時間Δtを長くする遅延時間変更手段を構成する。
以上、説明したように本実施の形態に係るエンジンの自動停止制御装置によると、図4に模式的に示すように車両Aの減速時に車速Vが低下してゆくときには、図2を参照して上述したように燃料タンク39内の前側に燃料が偏るようになり、また、その車速Vが所定値V*まで低下すると、エンジン1の停止条件が成立する(時刻t1)。その後、車両Aが停車すると(時刻t2)燃料タンク39内では燃料が後側に流動し、タンク内側面や天井面に衝突するようになる(図に星印☆で示す)。
このとき、燃料タンク39内の燃料の残量が所定量以上であると、前記のように流動する燃料がタンク内側面や天井面に衝突することによって、車室内に比較的大きな異音が発生することになるが、この場合は、車両Aが停車してから遅延時間Δtが経過するまでエンジン1の停止が遅延される。このため、車室内の異音はエンジン音に隠れるようになり、運転者には違和感を与え難い。
また、遅延時間Δtが経過して(時刻t3)、エンジン1が運転を停止するときには、図2を参照して上述したような燃料タンク39内の燃料の流動は概ねおさまっており、車室内に大きな異音が発生して、運転者に違和感を与えることはない。そして、その後、例えば運転者のブレーキやアクセル操作に応じてエンジン1が再始動され(時刻t4)、続いて車両Aが発進するようになる(時刻t5)。
このように本実施の形態では、車両Aが停車してから暫くの間(時刻t3まで)、エンジン1の停止を遅延させることで、燃料タンク39内の燃料の流動に起因する車室内の異音が、運転者に違和感を与えないようにすることができる。また、その後の再始動まで、即ち遅延時間Δtが経過するまでの間(t3〜t4)の燃料消費(ハッチングを入れて示す)を削減できる。
特に本実施の形態では、前記の遅延時間Δtを燃料の残量に応じて変更するようにしているので、残量が多くて異音が大きく、かつそれが発生する時間が長くなりやすいときほど、遅延時間Δtが長くなり、より確実に運転者に違和感を与えないようにすることができる。一方、燃料の残量があまり多くなければ、その分、遅延時間Δtは短くなってゆき、所定量未満であれば遅延時間Δtは非常に短くなるので、燃料の消費を十分に削減することができる。
つまり、エンジン1のアイドルストップによる燃費の低減効果をあまり損なうことなく、燃料タンク39内の燃料の流動に起因する異音が運転者に違和感を与えないようにすることができる。このことから、燃料の流動を抑えるように燃料タンク39内に仕切りなどを新設する必要もなく、そのためにコストの上昇を招くこともない。
−他の実施形態−
本発明は、上述した実施の形態に限定されず、それ以外の種々の構成も包含する。例えば前記実施の形態では、エンジン1の停止条件に車速Vが閾値(V*≒0)以下であることを含んでおり、車両の停車前にエンジン1の運転を停止するようにしているが、これは一例に過ぎず、例えば車両の停車後にエンジン1を停止するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、車両の停車後(車速V=0)、遅延時間Δtが経過するまでの間、エンジン1を停止させないようにしているが、これは停車前であって車速が所定値未満になってから遅延時間Δtが経過するまで、としてもよい。言い換えると、エンジン1の停止条件に含まれる車速Vの閾値V*と、遅延時間Δtの始まる車速Vの所定値とは同じであっても、違っていてもよい。
また、前記実施の形態では、燃料タンク39内の燃料の残量が所定量以上の場合に、エンジン1の停止を遅延させるとともに、その遅延時間Δtを燃料の残量に応じて変更するようにしているが、燃料の残量が所定量以上の場合には、その残量によらず一定の遅延時間Δtとしてもよい。
さらに、前記実施の形態では、一例として自動車(車両)に搭載された多気筒ガソリンエンジン1に本発明を適用した場合について説明しているが、これにも限定されず、本発明は、例えばディーゼルエンジンやアルコールエンジン、ガスエンジンなどに適用することもでき、それらエンジンの他に走行用の電動モータを備えたハイブリッドシステムにも適用可能である。
本発明は、エンジンをアイドルストップする車両において、停車に伴い燃料タンク内の燃料の流動によって発生する異音が運転者に違和感を与えないようにすることができるので、特に自動車に適用して効果が高い。
A 車両
1 エンジン
39 燃料タンク
65 燃料センサ(燃料量検出手段)
100 ECU(停止制御手段、遅延時間変更手段)

Claims (1)

  1. 車両のエンジンを所定の停止条件の成立に応じて停止させるようにした自動停止制御装置であって、
    前記停止条件が成立し、かつ車両の走行速度が所定値以下になってから予め設定した遅延時間が経過した後に、エンジンを停止させる停止制御手段と、
    燃料タンク内の燃料の残量を検出する燃料量検出手段と、
    前記の検出された燃料の残量が所定量以上の場合に、所定量未満の場合に比べて前記遅延時間を長くする遅延時間変更手段と、を備えることを特徴とするエンジンの自動停止制御装置。
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