JP2018003604A - プラズマリアクタ - Google Patents

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【課題】電極パネルの排ガス入口側の端部におけるPMの堆積を抑制できる、プラズマリアクタを提供する。【解決手段】複数の電極パネル4が積層方向に間隔を空けて互いに平行をなして配置されており、エンジンから排出される排ガスは、各電極パネル4間を積層方向と直交する方向に流通する。各電極パネル4は、平板状の誘電体である誘電体平板21と、誘電体平板21に内蔵された内蔵電極22とを備えている。そして、積層方向に互いに隣り合う2つの電極パネル4の少なくとも一方では、排ガスの流通方向において、誘電体平板21の端面31と内蔵電極22の上流側の端縁との間の距離Dが、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、プラズマリアクタに関し、とくに、エンジンから排出される排ガスの浄化に用いられるプラズマリアクタに関する。
エンジン、とくにディーゼルエンジンから排出される排ガスには、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)およびPM(Particulate Matter:粒子状物質)などが含まれる。
排ガスに含まれるPMを除去する手法として、プラズマリアクタを用いて、排ガスに含まれるPMを除去する手法が提案されている。排ガス浄化用のプラズマリアクタは、複数の電極パネルを備えている。電極パネルは、たとえば、図5に示されるように、平板状の誘電体(誘電体平板)に電極を内蔵した構成であり、複数の電極パネルは、排ガスの流れ方向と直交する積層方向に間隔を空けて対向配置される。積層方向に互いに隣り合う内蔵電極間に電圧が印加されると、誘電体バリア放電が生じて、電極パネル間に低温プラズマ(非平衡プラズマ)が発生し、電極パネル間を流れる排ガス中のPMが酸化により除去される。
誘電体バリア放電を均一に生じさせるには、誘電体平板に対して内蔵電極の面積を小さくして、内蔵電極同士での直接放電を避ける必要がある。そのため、従来のプラズマリアクタでは、誘電体平板の端面と内蔵電極の端縁との間に十分な距離D’(たとえば、3mm)が確保されており、電極パネル間で誘電体バリア放電を均一に生じさせることができる。
特開2002−213228号公報
ところが、プラズマリアクタを流通する排ガスからPMをリアルタイムで100%除去することは難しく、電極パネルの表面にPMが付着する。
本願発明者らが従来のプラズマリアクタを実エンジンベンチに搭載して評価試験を行ったところ、電極パネルの周縁部、とりわけ排ガスの流通方向の上流側(排ガス入口側)の端部にPMが多く付着して堆積することが判った。そして、図6に示されるように、車両の走行距離が増すにつれて、電極パネルの表面に堆積するPM量が増加し、電極パネル間と電極パネルを取り囲むケース(ボディ)との間の抵抗値(絶縁抵抗)が低下することが判った。また、図7に示されるように、車両の走行距離が増すにつれて、プラズマリアクタにおける圧力損失が増大することが判った。プラズマリアクタにおける圧損が増大すると、排ガスの抜けが悪くなるため、エンジンの燃焼状態が悪化し、エンジン出力の低下や排ガス中のPM量の増加などの不具合を招く。
本発明の目的は、電極パネルの排ガス入口側の端部におけるPMの堆積を抑制できる、プラズマリアクタを提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の一の局面に係るプラズマリアクタは、エンジンから排出される排ガスを浄化するためのプラズマリアクタであって、誘電体からなる平板状の誘電体平板に内蔵電極が厚さ方向に挟み込まれた構成を有し、排ガスの流通方向と直交する積層方向に間隔を空けて、互いに平行をなして配置される複数の電極パネルを含み、積層方向に互いに隣り合う2つの電極パネルの少なくとも一方では、流通方向において、誘電体平板の上流側の端面と内蔵電極の上流側の端縁との間の距離が、誘電体平板に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定されている。
この構成によれば、複数の電極パネルが積層方向に間隔を空けて互いに平行をなして配置されており、エンジンから排出される排ガスは、各電極パネル間を積層方向と直交する方向に流通する。各電極パネルは、平板状の誘電体である誘電体平板と、誘電体平板に内蔵された内蔵電極とを備えている。
そして、積層方向に互いに隣り合う2つの電極パネルの少なくとも一方では、排ガスの流通方向において、誘電体平板の上流側の端面と内蔵電極の上流側の端縁との間の距離が誘電体平板に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定されている。これにより、互いに隣り合う2つの電極パネル間に電圧が印加されたときに、誘電体平板の絶縁破壊を生じずに、電極パネル間に誘電体バリア放電によるプラズマを均一に発生させることができる。また、電極パネルの排ガス入口側(排ガスの流通方向の上流側)の端部において、誘電体平板のみが積層方向に対向する部分(内蔵電極が積層方向に対向していない部分)、すなわち誘電体バリア放電が生じない部分の面積が最小に抑えられるので、電極パネルの表面でのPMの堆積を抑制することができる。その結果、プラズマリアクタにおける絶縁抵抗の低下および圧力損失の増大を抑制することができる。
積層方向に互いに隣り合う2つの電極パネルの一方では、流通方向において、誘電体平板の上流側の端面と内蔵電極の上流側の端縁との間の距離が、誘電体平板に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定され、その他方では、誘電体平板における流通方向の上流側の端面で内蔵電極が露出していてもよい。
この構成であっても、電極パネルの排ガス入口側の端部の表面におけるPMの堆積を抑制できながら、誘電体平板の絶縁破壊を生じずに、電極パネル間に誘電体バリア放電によるプラズマを均一に発生させることができる。
誘電体平板における流通方向の上流側の端面で内蔵電極が露出する構成では、その内蔵電極の露出部分に内蔵電極の酸化を防止するためのコーティングが施されていることが好ましい。これにより、内蔵電極の酸化による劣化を抑制することができる。
また、本発明の他の局面に係るプラズマリアクタは、エンジンから排出される排ガスを浄化するためのプラズマリアクタであって、誘電体からなる平板状の誘電体平板に内蔵電極が厚さ方向に挟み込まれた構成を有し、排ガスの流通方向と直交する積層方向に間隔を空けて、互いに平行をなして配置される複数の電極パネルを含み、誘電体平板は、流通方向の上流側の端部において、流通方向と直交する面で切断したときの断面積が流通方向の上流側に向かうほど小さくなる先細り形状に形成されている。
この構成によれば、複数の電極パネルが積層方向に間隔を空けて互いに平行をなして配置されており、エンジンから排出される排ガスは、各電極パネル間を積層方向と直交する方向に流通する。各電極パネルは、平板状の誘電体である誘電体平板と、誘電体平板に内蔵された内蔵電極とを備えている。
誘電体平板内に内蔵電極が内蔵されているので、互いに隣り合う2つの電極パネル間に電圧が印加されたときに、誘電体平板の絶縁破壊を生じずに、電極パネル間に誘電体バリア放電によるプラズマを均一に発生させることができる。
また、誘電体平板の排ガス入口側(排ガスの流通方向の上流側)の端部において、排ガスの流通方向と直交する面で切断したときの断面積が流通方向の上流側に向かうほど小さくなる先細り形状、言い換えれば、流通方向の上流側に先細りとなる形状に形成されている。これにより、電極パネルの排ガス入口側の端部において、電極パネル間の積層方向の間隔が排ガスの流通方向の下流側ほど小さくなるので、排ガスが流通方向の下流側に進むにつれて排ガスの流速が上昇する。そのため、電極パネルの排ガス入口側の端部の表面におけるPMの堆積を抑制することができる。その結果、プラズマリアクタにおける絶縁抵抗の低下および圧力損失の増大を抑制することができる。
誘電体平板における先細り形状に形成されている部分は、内蔵電極が内蔵されていない部分、言い換えれば、内蔵電極と積層方向に重なっていない部分であることが好ましい。
これにより、誘電体平板における先細り形状に形成されている部分においても、誘電体平板の外表面と内蔵電極との間に、誘電体平板に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離が確保される。そのため、誘電体平板に絶縁破壊が生じることを抑制できる。
本発明によれば、電極パネルの排ガス入口側の端部の表面におけるPMの堆積を抑制できながら、誘電体平板の絶縁破壊を生じずに、電極パネル間に誘電体バリア放電によるプラズマを均一に発生させることができる。
プラズマリアクタの構成を図解的に示す断面図である。 電極パネルの排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電極パネルの排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電極パネルの排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。 従来の電極パネルの排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。 従来のプラズマリアクタにおける絶縁抵抗の変化を示すグラフである。 従来のプラズマリアクタにおける圧力損失の変化を示すグラフである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<プラズマリアクタ>
図1は、プラズマリアクタ1の構成を図解的に示す断面図である。
プラズマリアクタ1は、車両のエンジン(図示せず)から排出される排ガスからPM(Particulate Matter:粒子状物質)を除去して、排ガスを浄化するために、たとえば、エキゾーストパイプなどの排気管2の途中部に介装される。プラズマリアクタ1は、ケース(ボディ)3と、ケース3内に収容された複数の電極パネル4とを備えている。
ケース3は、金属製であり、管状(筒状)に形成されている。ケース3の一方の開口は、排ガスを流入させる流入口11であり、他方の開口は、排ガスを流出させる流出口12である。エンジンから排気管2に排出される排ガスは、排気管2を流通する途中で、流入口11からケース3内に流入して、ケース3内を流通し、流出口12から流出する。
電極パネル4は、誘電体からなる平板状の誘電体平板21に内蔵電極22が厚さ方向に挟み込まれた構成を有している。言い換えれば、電極パネル4は、誘電体からなる平板状の誘電体平板21を厚さ方向に2分割した各分割部分で内蔵電極22をその両面から挟み込んだ構成を有している。誘電体平板21の材料である誘電体としては、Al(アルミナ)を例示することができる。内蔵電極22の材料としては、タングステンを例示することができる。内蔵電極22は、たとえば、縦方向に延びる複数の線状部および縦方向と直交する横方向に延びる複数の線状部からなる格子状をなし、四角形状の網目を多数有している。
複数の電極パネル4は、たとえば、ケース3の中心軸線と直交する方向に間隔を空けて、互いに平行をなして(それぞれケース3の中心軸線方向に延びるように)配置されている。各電極パネル4の内蔵電極22は、積層方向と直交する平面に沿う方向で同じ位置に配置され、それらの周縁は、積層方向に互いに対向している(積層方向に重なり合っている)。
電極パネル4の内蔵電極22には、電極パネル4の積層方向の一方側から順に、プラス配線23およびマイナス配線24が交互に接続されている。プラス配線23およびマイナス配線24は、それぞれパルス発生電源5のプラス端子およびマイナス端子と電気的に接続されている。
積層方向に互いに隣り合う電極パネル4の内蔵電極22間には、パルス発生電源5から出力されるパルス波状の高電圧が印加される。この高電圧が内蔵電極22間に印加されることにより、電極パネル4間に誘電体バリア放電が生じ、その誘電体バリア放電によるプラズマが発生する。一方、電極パネル4間には、流入口11側の端部から排ガスが流入し、その排ガスが流出口12側の端部に向けて流通する。電極パネル4間におけるプラズマの発生によって、電極パネル4間を流通する排ガスに含まれるPMが酸化(燃焼)されて除去される。
<電極パネル>
図2は、電極パネル4の排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。
積層方向に互いに隣り合う電極パネル4における流入口11(図1参照)側の端縁間は、それらの電極パネル4間に排ガスを流入させる排ガス入口である。
電極パネル4の排ガス入口側の端部において、誘電体平板21は、電極パネル4間における排ガスの流通方向(ケース3の中心軸線方向)と直交する端面31を有している。各電極パネル4では、排ガスの流通方向において、誘電体平板21の端面31と内蔵電極22の上流側の端縁との間の距離Dが、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離を含む範囲内、具体的には、0.05〜0.10mm/kVの範囲内に設定されている。誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離は、誘電体平板21の材料である誘電体の種類、電極パネル4の形状、および互いに隣り合う電極パネル4の内蔵電極22間に印加される電圧によって定まる。
たとえば、誘電体平板21の材料がAlであり、内蔵電極22間に印加される電圧が5kVである場合、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離は、0.35mmである。また、誘電体平板21の材料がAlであり、内蔵電極22間に印加される電圧が10kVである場合、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離は、0.7mmである。誘電体平板21の材料がコージェライトであり、内蔵電極22間に印加される電圧が5kVである場合、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離は、0.25mmである。
<作用効果>
以上のように、複数の電極パネル4が積層方向に間隔を空けて互いに平行をなして配置されており、エンジンから排出される排ガスは、各電極パネル4間を積層方向と直交する方向に流通する。各電極パネル4は、平板状の誘電体である誘電体平板21と、誘電体平板21に内蔵された内蔵電極22とを備えている。
そして、電極パネル4では、排ガスの流通方向において、誘電体平板21の端面31と内蔵電極22の上流側の端縁との間の距離Dが、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定されている。これにより、互いに隣り合う2つの電極パネル4間に電圧が印加されたときに、誘電体平板21の絶縁破壊を生じずに、電極パネル4間に誘電体バリア放電によるプラズマを均一に発生させることができる。また、電極パネル4の排ガス入口側(排ガスの流通方向の上流側)の端部において、誘電体平板21のみが積層方向に対向する部分(内蔵電極22が積層方向に対向していない部分)、すなわち誘電体バリア放電が生じない部分の面積が最小に抑えられるので、電極パネル4の表面でのPMの堆積を抑制することができる。その結果、プラズマリアクタ1における絶縁抵抗の低下および圧力損失の増大を抑制することができる。
また、複数の電極パネル4は、各電極パネル4の内蔵電極22が積層方向と直交する平面に沿う方向で同じ位置となるように配置されている。これにより、内蔵電極22同士で積層方向に対向する面積を最大にすることができる。その結果、電極パネル4間で均一な誘電体バリア放電が生じる領域を広く確保することができ、その広い領域で誘電体バリア放電による均一なプラズマを発生させることができる。よって、電極パネル4の排ガス入口側の端部におけるPMの堆積を抑制できながら、電極パネル4間を流通する排ガスからPMを良好に除去することができる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係る電極パネル4A,4Bの排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。なお、図3において、図2に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略する。
図3に示される電極パネル4A,4Bは、図1に示される電極パネル4に代えて、プラズマリアクタ1に用いることができる。
電極パネル4Aは、誘電体からなる平板状の誘電体平板21に内蔵電極22が厚さ方向に挟み込まれた構成を有している。電極パネル4Aでは、排ガスの流通方向において、誘電体平板21の端面31と内蔵電極22の上流側の端縁との間の距離Dが、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離を含む範囲内、具体的には、0.05〜0.10mm/kVの範囲内に設定されている。
電極パネル4Bは、誘電体からなる平板状の誘電体平板21に内蔵電極22が厚さ方向に挟み込まれた構成を有している。電極パネル4Bでは、誘電体平板21の端面31において、内蔵電極22が誘電体平板21から露出している。そして、内蔵電極22における誘電体平板21から露出した部分には、内蔵電極の酸化を防止するために、Al等の誘電体粉末(金属酸化物)によるコーティングが施されている。
電極パネル4A,4Bは、たとえば、ケース3の中心軸線と直交する方向に間隔を空けて、互いに平行をなして(それぞれケース3の中心軸線方向に延びるように)交互に並び、電極パネル4A,4Bの各内蔵電極22が積層方向と直交する平面に沿う方向で同じ位置となるように配置されている。
<作用効果>
かかる電極パネル4A,4Bを採用したプラズマリアクタ1では、互いに隣り合う2つの電極パネル4A,4B間に電圧が印加されたときに、誘電体平板21の絶縁破壊を生じずに、電極パネル4A,4B間に誘電体バリア放電によるプラズマを均一に発生させることができる。また、電極パネル4Aの排ガス入口側(排ガスの流通方向の上流側)の端部において、誘電体平板21のみが存在する部分(内蔵電極22が存在していない部分)が最小に抑えられる。さらに、電極パネル4Bでは、排ガス入口側の端部において、誘電体平板21のみが存在する部分(内蔵電極22が存在していない部分)が存在しない。そのため、図2に示される電極パネル4を用いた構成と比較して、電極パネル4A,4Bの排ガス入口側の端部におけるPMの堆積を一層抑制することができる。その結果、プラズマリアクタ1における絶縁抵抗の低下および圧力損失の増大をより効果的に抑制することができる。
また、電極パネル4A,4Bは、電極パネル4A,4Bの各内蔵電極22が積層方向と直交する平面に沿う方向で同じ位置となるように配置されている。これにより、内蔵電極22同士で積層方向に対向する面積を最大にすることができる。その結果、電極パネル4A,4B間で均一な誘電体バリア放電が生じる領域を広く確保することができ、その広い領域で誘電体バリア放電による均一なプラズマを発生させることができる。よって、電極パネル4A,4Bの排ガス入口側の端部におけるPMの堆積を抑制できながら、電極パネル4A,4B間を流通する排ガスからPMを良好に除去することができる。
さらに、電極パネル4Bの内蔵電極22における誘電体平板21の端面31で露出した部分には、内蔵電極22の酸化を防止するためのコーティングが施されている。これにより、内蔵電極22の酸化による劣化を抑制することができる。
<第3実施形態>
図4は、本発明の第3実施形態に係る電極パネル4Cの排ガス入口側の端部の構造を図解的に示す断面図である。なお、図4において、図2に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略する。
図4に示される電極パネル4Cは、図1に示される電極パネル4に代えて、プラズマリアクタ1に用いることができる。
電極パネル4Cは、誘電体からなる平板状の誘電体平板21に内蔵電極22が厚さ方向に挟み込まれた構成を有している。電極パネル4Cでは、誘電体平板21における排ガス入口側の端部(排ガスの流通方向の上流側の端部)において、排ガスの流通方向と直交する面で切断したときの断面積が流通方向の上流側に向かうほど小さくなる先細り形状に形成されている。この誘電体平板21における先細り形状に形成されている部分には、内蔵電極22が内蔵されていない(誘電体平板21と内蔵電極22とが積層方向に重なっていない)。
複数の電極パネル4Cは、たとえば、ケース3の中心軸線と直交する方向に間隔を空けて、内蔵電極22が内蔵されている部分が互いに平行をなし、電極パネル4Cの各内蔵電極22が積層方向と直交する平面に沿う方向で同じ位置となるように配置されている。
<作用効果>
かかる電極パネル4Cを採用したプラズマリアクタ1では、電極パネル4Cの排ガス入口側の端部において、電極パネル4C間の積層方向の間隔が排ガスの流通方向の下流側ほど小さくなるので、排ガスが流通方向の下流側に進むにつれて排ガスの流速が上昇する。そのため、電極パネル4Cの排ガス入口側の端部の表面におけるPMの堆積を抑制することができる。その結果、プラズマリアクタ1における絶縁抵抗の低下および圧力損失の増大を抑制することができる。
また、誘電体平板21における先細り形状に形成されている部分には、内蔵電極22が内蔵されていない。これにより、誘電体平板21における先細り形状に形成されている部分においても、誘電体平板21の外表面と内蔵電極22との間に、誘電体平板21に絶縁破壊が生じない必要かつ十分な距離が確保される。そのため、誘電体平板21に絶縁破壊が生じることを抑制できる。
<変形例>
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、図4では、誘電体平板21の排ガス入口側の端部の先細り形状として、排ガスの流通方向の上流側に先細りとなる断面三角形状が示されているが、その先細り形状の先端が尖っている必要はなく、円弧状に湾曲していてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 プラズマリアクタ
4 電極パネル
4A 電極パネル
4B 電極パネル
4C 電極パネル
21 誘電体平板
22 内蔵電極
31 端面
D 距離

Claims (3)

  1. エンジンから排出される排ガスを浄化するためのプラズマリアクタであって、
    誘電体からなる平板状の誘電体平板に内蔵電極が厚さ方向に挟み込まれた構成を有し、排ガスの流通方向と直交する積層方向に間隔を空けて、互いに平行をなして配置される複数の電極パネルを含み、
    前記積層方向に互いに隣り合う2つの前記電極パネルの少なくとも一方では、前記流通方向において、前記誘電体平板の上流側の端面と前記内蔵電極の上流側の端縁との間の距離が、前記誘電体平板に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定されている、プラズマリアクタ。
  2. 前記積層方向に互いに隣り合う2つの前記電極パネルの一方では、前記流通方向において、前記誘電体平板の上流側の端面と前記内蔵電極の上流側の端縁との間の距離が、前記誘電体平板に絶縁破壊が生じない0.05〜0.10mm/kVに設定され、その他方では、前記誘電体平板における前記流通方向の上流側の端面で前記内蔵電極が露出している、請求項1に記載のプラズマリアクタ。
  3. エンジンから排出される排ガスを浄化するためのプラズマリアクタであって、
    誘電体からなる平板状の誘電体平板に内蔵電極が厚さ方向に挟み込まれた構成を有し、排ガスの流通方向と直交する積層方向に間隔を空けて、互いに平行をなして配置される複数の電極パネルを含み、
    前記誘電体平板は、前記流通方向の上流側の端部において、前記流通方向と直交する面で切断したときの断面積が前記流通方向の上流側に向かうほど小さくなる先細り形状に形成されている、プラズマリアクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021156273A (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 ダイハツ工業株式会社 排気ガス浄化用プラズマリアクタ
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