JP2018003325A - 床材 - Google Patents

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聖子 松川
Seiko Matsukawa
聖子 松川
守 日野下
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守 日野下
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Abstract

【課題】十分な防滑性を備えるとともに、光の照射によって床材の表面層3に明暗を生じさせ、変化に富んだ高い意匠性を発揮しうる床材1の提供を目的とする。【解決手段】表面に複数の凸部が所定の間隔を設けて配設されている床材であって、前記凸部は、床材表面から略鉛直に立設する第一の立設面と、それに対向して床材表面から略鉛直に立設する第二の立設面とを備え、前記第一の立設面及び前記第二の立設面は、それぞれ上端に頂部を有し、前記頂部を構成する夾辺を備える略三角形状を呈し、前記凸部は、前記第一の立設面の頂部と前記第二の立設面と頂部とをつなぐ稜辺を有し、かつ前記稜辺から床材表面に向かって前記立設面の夾辺に沿って延びる沿面を備えており、隣接する凸部領域ごとに、床材表面の略法線方向からみて、前記稜辺の方向を異にすることを特徴とする床材。【選択図】図1

Description

本発明は、床材に関し、より詳細には、例えばバルコニーや通路、階段、室内、トイレ、浴室等に敷設される高い防滑性及び意匠性を有する床材に関する。
商業施設や住宅等の屋外フロア、マンションの共用廊下、バルコニー、階段等に敷設される合成樹脂製の床材には、防滑性が求められ、当該床材の表面に凹凸を形成して防滑性を付与することが一般的である。
ここで、例えば特許文献1(特開2016−011567号公報)においては、四つの矩形立設面を有し、該矩形立設面の上端に平坦な水平面を有した凸部を具備する床材が提案されている。この凸部を具備する床材は、凸部の上端に90度の頂角となる頂部を四つ有し、該四つの頂部が歩行者の足裏等に作用することで一定程度の防滑性を発揮するものである。即ち、凸部が具備する頂部が歩行者の足裏等に食い込む、又は該足裏等の凹凸に係合して防滑作用を発揮することが推察されるものである。
特開2016−011567号公報
しかしながら、上記のような凸部を具備する床材は、当該凸部における構造として上端に平坦な水平面を有するため、歩行者の足裏等に対する頂部の食い込み及び係合作用が低減してしまう。これにより、当該歩行者の足裏等が凸部上で上滑りするケースが発生し、確実に防滑効果を発揮することができなかった。
また、床材全面に一定の防滑効果を付与するため、複数の凸部が規則性を持って床材に配設されている。このため、床材の表面は単調な意匠となり易く、視認性及び美観を考慮した意匠性を持たせることが困難であった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて創作されたものであり、優れた防滑効果及び係合効果を発揮し、視認性及び美観を具備した意匠性に優れる床材を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明は、
表面に複数の凸部が所定の間隔を設けて配設されている床材であって、
前記凸部は、床材表面から略鉛直に立設する第一の立設面と、それに対向して床材表面から略鉛直に立設する第二の立設面とを備え、
前記第一の立設面及び前記第二の立設面は、それぞれ上端に頂部を有し、前記頂部を構成する夾辺を備える略三角形状を呈し、
前記凸部は、前記第一の立設面の頂部と前記第二の立設面と頂部とをつなぐ稜辺を有し、かつ前記稜辺から床材表面に向かって前記立設面の夾辺に沿って延びる沿面を備えており、
隣接する凸部領域ごとに、床材表面の略法線方向からみて、前記稜辺の方向を異にすることを特徴とする床材を提供する。
このような構成を有する本発明の床材1は、凸部11が表面層3から略鉛直に立設する第一の立設面31及び第二の立設面37を具備して構成されるため、凸部11の上部で第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39が上方に向いて配置される。
また、当該第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39は稜辺19によって繋がれており、凸部11の上端に平坦面を持たない構成となっている。このため、歩行者が足裏(ソールに凹凸の施された、若しくは平坦な履物を履いた足裏や裸足の足裏を含む。)を床材1に接して床材1の上を歩行する等の際、足裏等が比較的平らな場合は、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39と、稜辺19と、が食い込み、歩行者の足裏等が凹凸を有する場合は、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39と、稜辺19と、による食い込みに加えて、足裏等の凹凸に係合し、更に高い防滑効果を発揮することができる。更にまた、隣接する凸部領域ごとに稜辺19の方向を異にしているため、歩行者は単一の方向だけではなく、複数の方向においても各凸部11の防滑効果を享受することができる。なお、凸部領域とは、必ずしも複数の凸部11が集まったものに限定されず、少なくとも1つ以上の凸部11を含むものである。
上記の本発明の床材1においては、表面層3に光(太陽光や照明光)が照射した場合、各凸部11が具備する面が照射光を反射する又はその反対側面は影となり、当該反射及び影の発生は光の照射角によって変化する。このため、歩行者は表面層3を見ることにより、当該歩行者の視点と、本床材1の位置及び角度と、光の照射角と、の組み合わせによって明部及び暗部を視認することができる。また、当該明部及び暗部は歩行者の視点と、本床材1の位置及び角度と、光の照射角と、のいずれかが変ることで明暗態様や明暗バランスが変化する。これにより、歩行者における表面層3の視認性を向上しつつ、明暗態様の変化による高い意匠効果を発揮することができる。
上記のような構成を有する本発明の床材1においては、
前記立設面の上部にある頂部の頂角が45〜135°であることを特徴とすることが望ましい。
このような構成を有する本発明の床材1は、第一の立設面側頂角θ1及び第二の立設面側頂部θ2を45〜135度の範囲で形成することにより、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39が適度に鋭利な形状となり、歩行者の足裏等に食い込んで係合効果を高める。また、歩行者が誤って転倒した際には怪我の発生を防止するとともに、歩行感の向上や裸足時の痛みを軽減できる等、防滑効果を高めつつ安全性にも配慮することができる。
上記のような構成を有する本発明の床材1においては、
前記立設面の上部にある頂部がアールを有することを特徴とすることが好ましい。
このような構成を有する本発明の床材1は、第一の立設面側頂角θ1及び第二の立設面側頂角θ2にアールを持たせることで、歩行者が転倒した場合における安全性を高めるとともに、成形性及び賦形性を向上することができ、更に第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39の破損を抑制することが可能となる。
更に、上記のような構成を有する本発明の床材1においては、
前記稜辺が床材表面に対して傾斜していることを特徴とすることが好ましい。
このような構成を有する本発明の床材1は、少なくとも一つの頂部を表面層3から突出して構成することができる。これにより、歩行者の足裏等に対する食い込みや係合効果を更に高めることが可能となる。
本発明の床材1は、凸部11は略鉛直に立設する複数の立設面を具備し、更に当該立設面が歩行者の足裏等に対して好適に食い込む頂部を備えることから、優れた防滑効果と、係合効果と、を発揮するとともに、光の照射によって床材の表面層3に明暗を生じさせ、床材1の視認性向上と、視覚的な変化と、を可能とするものである。
本実施形態に係る床材1の概要を示す部分斜視図である。 図1に示す凸部11における各部位を示した斜視図である。 図2に示す第一の立設面31及び第二の立設面37を示した正面図である。 図2に示す第一の立設面31及び第二の立設面37における接点部を側面視した部分側面図である。 図1に示す凸部11の各部におけるサイズを説明する図であって、図5(a)は凸部11の平面図であり、図5(b)は凸部11における第一の立設面31又は第二の立設面37の側面図である。 図1に示す凸部11の形状の変形例1について説明する図であって、図6(a)は、凸部11の変形例1を示した平面図であり、図6(b)は凸部11の変形例1を示した側面図である。 図1に示す凸部11の形状の変形例2について説明する図であって、図7(a)は、凸部11の変形例2を示した平面図であり、図7(b)は凸部11の変形例2を示した側面図である。 図1に示す凸部11の形状の変形例3について説明する図であって、図8(a)は、凸部11の変形例3を示した平面図であり、図8(b)は凸部11の変形例3を示した側面図である。 図1に示す凸部11の形状の変形例4について説明する図であって、図9(a)は、凸部11の変形例4を示した平面図であり、図9(b)は凸部11の変形例4を示した側面図である。 図1に示す凸部11の形状の変形例5について説明する図であって、図10(a)は、凸部11の変形例5を示した平面図であり、図10(b)は凸部11の変形例5を示した側面図である。 図1に示す凸部11の形状の変形例6について説明する図であって、図11(a)は、凸部11の変形例6を示した平面図であり、図11(b)は凸部11の変形例6を示した側面図である。 図1における凸部11の配設例1を示した部分平面図である。 図1における凸部11の配設例2を示した部分平面図である。 図1における凸部11の配設例3を示した部分平面図である。 隣接する凸部11間における距離を説明する図であって、図15(a)は表面層3に凸部11を規則的かつ等間隔に配設した部分平面図であり、図15(b)は表面層3に凸部11を不規則かつランダムに配設した部分平面図である。 図1における凸部11の配設例4を示した部分平面図である。 図1における凸部11の配設例5を示した部分平面図である。 図1における凸部11の配設例6を示した部分平面図である。 本実施形態に係る床材1に光が入射することによる作用効果を示した部分斜視図である。
以下、本発明に係る床材1の実施形態を、図1〜図19を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は図示されるものに限られるものではなく、各図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
図1を用いて、本実施形態における床材1の概要を説明する。図1は、本実施形態に係る床材1の概要を示す部分斜視図である。本実施形態の床材1は、例えば、屋内外における通路、階段、トイレ、浴室等の床面に敷設して用いられるものであって、当該床面に本実施形態の床材1を敷設することにより防滑性を向上することができ、通路を歩行する歩行者等の転倒を防止することができる。更に本実施形態の床材1は、明暗を生じさせる表面の形状パターンにより意匠性を向上させることができるものである。
本実施形態の床材1は、概ね表面層3と、裏面層5と、表面層3のうちの裏面層5とは反対側の表面に防滑性を向上するために設けられた複数の突起状の凸部11と、で構成されている。なお、便宜上、表面層3のうちの裏面層5とは反対側の面において、凸部11が配設されていない床材表面の領域を平坦部13と称する。
この床材1は、所望の形状を反転した賦形金型や賦形ロールを用いて賦形するものであり、特に熱可塑性合成樹脂を用いる場合はシート状の樹脂体、粉体、又はチップ状の樹脂を一定の厚みに散布した略シート状の樹脂体をガラス転移点又は流動性を有する温度以上まで加熱し、これをロールプレスすることにより連続的に長尺の本床材1を形成することができる。
上記手法を用いて形成した本実施形態の床材1を粘着剤や接着剤等を用い、地面に本床材1を貼着敷設して使用する。勿論、貼着せず地面に本床材1を直接載置することで使用してもよい。
表面層3は、本実施形態の床材1における主層であり、表面層3に複数の凸部11を設けることで防滑性を向上させている。表面層3は軟質又は硬質の塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性合成樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等の弾性を有する賦形性の高い材料で形成されることが望ましい。また、例えば熱可塑性合成樹脂を用いる場合は、当該樹脂に炭酸カルシウムやタルク等の充填剤を添加することで、表面層3の強度を向上しつつ、使用する樹脂量を低減してコストダウンを行うことができる。
裏面層5は、本実施形態の床材1における補助層であり、熱可塑性合成樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等で構成された裏面層5を表面層3と積層させることで本床材1における引張強度及び引裂き強度を向上させている。更に、表面層3と裏面層5との間に、中間層(不図示)を間挿積層して、線膨張率を規制して不等伸縮を抑制することができる。この中間にはガラス繊維や熱可塑性合成樹脂等を用いて構成された織布や不織布を用いて構成されることが望ましい。
次に、図2を用いて凸部11を構成する部位について説明する。図2は凸部11における部位を示した斜視図である。凸部11は、表面層3のうちの裏面層5とは反対側の面に設けられた突起であって、凸部11が歩行者の足裏等に作用することで一定の防滑性を発揮するものである。
凸部11は、床材表面、即ち表面層3のうちの裏面層5とは反対側の面から略鉛直に立設する第一の立設面31と、第一の立設面31に対向して表面層3から略鉛直に立設する第二の立設面37と、稜辺19と、稜辺19から平坦部13に向かって延びる二つの沿面21と、によって構成されている。図では、沿面21は、直線的な平面に形成して表しているが、面全体を傾斜する方向に湾曲させてもよく、また稜辺19と同じ方向に湾曲せてもよく、前記両方向への湾曲を組合わせてもよい。ただし、その場合は、ゴミの付着や堆積を考慮して、面の中央部が上方に盛り上がるように、凸湾曲して沿面21を形成することが好ましい。
より詳細には、凸部11において、第一の立設面31は、床材表面、即ち表面層3のうちの裏面層5とは反対側の面から略鉛直に立設し、第一の立設面側頂部33及び第一の立設面側頂部33を構成する2つの第一の立設面側夾辺35を有する。
また、第二の立設面37は、第一の立設面31に対向して表面層3から略鉛直に立設し、第二の立設面側頂部39及び該第二の立設面側頂部39を構成する2つの第二の立設面側夾辺41を有する。
更に、稜辺19は、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39を繋いでおり、稜辺19から第一の立設面側夾辺35及び第二の立設面側夾辺41に沿って、二つの沿面21が平坦部13に向かって延びるように設けられている。なお、図では、一の立設面で左右の夾辺を対称的な傾斜角度としているが、左右で挟辺の傾斜角度を異ならせてもよい。
次に、図3に第一の立設面31及び第二の立設面37の各部における角度及びアールを示す。図3は、第一の立設面31及び第二の立設面37を示した正面図である。第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39における第一の立設面側頂角θ1及び第二の立設面側頂部θ2は、45〜135度であることが好ましい。第一の立設面側頂角θ1及び第二の立設面側頂部θ2を当該範囲で形成することで、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39が適度に鋭利な形状となり、歩行者の足裏等に食い込んで係合効果を高める。また、歩行者が誤って転倒した際には怪我の発生を防止するとともに、歩行感の向上や裸足時の痛みを軽減できる等、防滑効果を高めつつ安全性にも配慮された形状を有している。
更に第一の立設面側頂部アール23及び第二の立設面側頂部アール24は、0.1〜1.5mmであるのが好ましい。0.1〜1.5mmとすることで、より安全性を高めると同時に、成形性及び賦形性を向上することができ、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39の破損をより確実に抑制可能となる。
第一の立設面側夾辺35及び第二の立設面側夾辺41と、表面層3の平坦部13と、の接点に設けられた第一の立設面側付根アール25及び第二の立設面側付根アール26は、0.1〜3.0mmであるのが好ましい。0.1〜3.0mmとすることにより、平坦部13と沿面21との間に構成される入隅部に、汚れや埃等のゴミが付着及び蓄積することがより確実に抑制可能となる。
ここで、図4に、第一の立設面31及び第二の立設面37と、平坦部13と、における接点部を示す。図4は、第一の立設面31及び第二の立設面37における接点部を側面から示した部分側面図である。第一の立設面31及び第二の立設面37は、表面層3から略鉛直に立設するものであるが、凸部11の成形性及び賦形性(金型やロールなどからの抜き勾配)を考慮すると、第一の立設面31及び第二の立設面37と、表面層3と、により形成される第一の立設面側立設角θ3及び第二の立設面側立設角θ4は、80〜90度の範囲(特に、90を超えて100度程度までとすることが好ましい)で形成することが好ましい。
また、第一の立設面側立設角θ3及び第二の立設面側立設角θ4に形成される、第一の立設面側アール27及び第二の立設面側アール28は、0.1〜3.0mmとすることが好ましい。0.1〜3.0mmとすることにより、第一の立設面31及び第二の立設面37と、平坦部13と、の間に構成される入隅部に、汚れや埃等のゴミが付着及び蓄積することをより確実に抑制可能となる。
次に、図5(a)及び(b)を用いて凸部11における各部のサイズについて説明する。図5(a)及び(b)は、凸部11の各部におけるサイズを説明する図であって、図5(a)は凸部11の平面図であり、図5(b)は凸部11における第一の立設面31又は第二の立設面37の側面図である。凸部11のサイズは稜辺方向の長さL1と、立設面方向の長さL2と、立設面の高さH1と、により決定され、これらの具体的な値は本発明の効果を損なわない範囲で適宜決定することができる。
なかでも、本発明の効果をより確実に発揮させるという観点から、稜辺方向の長さL1は、1.0〜20.0mm、立設面方向の長さL2は、1.0〜20.0mm、立設面の高さH1は、0.3〜2.0mmの範囲で形成することが好ましい。また、稜辺方向の長さL1は立設面方向の長さL2と比して、同寸又は長寸でもよく、L1/L2は、1.0〜10.0の範囲で形成するとよい。防滑性の更なる向上のためには、L1/L2が1.0〜3.0の範囲にすることが好ましい。上記とは逆に、L1/L2が0.1〜0.5程度の範囲とすることにより、凸部11が柔軟な材料で形成された場合、歩行者の足裏等による踏み応力で凸部11が弾性的に変形して、稜辺方向に倒れることができ、歩行による足裏への衝撃を緩和でき、又一歩行者が転倒した場合であっても、歩行者が怪我することを防止できる。
凸部11における各部を上記サイズの範囲で形成することで、当該凸部11と、歩行者の平均的な足裏等における面積と、の関係において適切な防滑性が得られるとともに、平坦部13と、該平坦部13に接する各面と、で構成される入隅部に汚れや埃等のゴミの付着及び蓄積することを好適に抑制することができる。即ち、上記において明記した凸部11における各部のサイズは、防滑性及び防汚性のバランスをより確実に最適化し得るものである。
凸部11は、該凸部11と歩行者の足裏等との間の摩擦力を調節するため、適宜表面に微細な凹凸、シボ又は梨地等を付加する加工を施してもよく、逆に鏡面としてもよい。また、凸部11の耐汚性や耐摩耗性を向上するため、表面に所望の塗装を施して塗装膜を設けてもよい。更に、当該塗膜層に微細な粒子等を含有させることで凸部11の表面に小さな突起を形成させてもよい。平坦部13は、凸部11と同様に、微細な凹凸、シボ又は梨地等を付加してもよいが、鏡面とすることで、汚れの堆積しやすい平坦部13へのゴミの付着や蓄積を防止し、床材1全体の防汚性を向上させてもよい。
凸部11の硬度は、ショアA硬度として60〜95A(JIS K 6253)の範囲で形成することが好ましい。凸部11は、高硬度となるほど防滑効果及び自身の耐摩耗性が向上するが、割れやカケ等の発生が懸念され、更に歩行者が転倒した際に当該歩行者が凸部11で怪我をしてしまうおそれがある。このため、凸部11を上記範囲内で形成することにより、所望の防滑効果と、歩行者が本実施形態の床材1に転倒した際における怪我の防止と、を両立させることができる。
<凸部11の変形例>
以下に、図6〜10を用いて、凸部11の形状の変形例について説明する。図6(a)及び(b)に凸部11の変形例1を示す。図6(a)は、凸部11における変形例1を示した平面図であり、図6(b)は凸部11における変形例1を示した側面図である。変形例1の床材1における凸部11は、二等辺三角形や不等辺三角形となる第一の立設面31及び第二の立設面37を具備することが基本形となるが、図6(a)及び(b)に示すように直角三角形としてもよい。変形例1は、直角三角形の対辺又は隣辺を表面層3側に当接する形で第一の立設面31及び第二の立設面37を立設し、一方の沿面21を表面層3に対して略鉛直に立設させて凸部11を形成したものである。このため、稜辺19は略鉛直に立設した沿面21の真上に位置することになり、当該稜辺19と略直交する方向(特に、一方の略鉛直に立設した沿面21側から、他方の傾斜して立設した沿面21側に向かって移動する場合)に対して防滑効果を更に高めることができる。当該変形例1を用いて構成した床材1は、一方方向に対して高い防滑効果を必要とするスロープや階段等の斜面に敷設することが好ましい。この場合、略鉛直に立設した沿面21は、滑落の危険が大きい、降り勝手に対し、即ちスロープや階段の上方側に向けて形成することが好ましい。
図7(a)及び(b)に凸部11の変形例2を示す。図7(a)は、凸部11の変形例2を示した平面図であり、図7(b)は凸部11の変形例2を示した側面図である。図7(a)及び(b)に示すように、凸部11は、沿面21と、平坦部13と、の間に鉛直面51を具備し、第一の立設面31及び第二の立設面37を三角形以外の多角形としてもよい。また、変形例2を応用して、沿面21と、鉛直面31と、の当接部を湾曲させて当該沿面21と、鉛直面31と、の繋がりを滑らかにした形状としてもよい。当該変形例2は、表面層3の平坦部13と、沿面21の下端と、に距離を設けたものであり、当該平坦部13に粉塵等のゴミがある程度蓄積したとしても、第一の立設面側頂部33及び第二の立設面側頂部39が粉塵等のゴミに埋まりにくい。このため、屋外において粉塵等のゴミが飛散する恐れのある比較的劣悪な地面に敷設することでより効果を発揮するものであると考えられる。
図8(a)及び(b)に凸部11の変形例3を示す。図8(a)は、凸部11の変形例3を示した平面図であり、図8(b)は凸部11の変形例3を示した側面図である。図8(a)及び(b)に示すように、凸部11は、第一の立設面31及び第二の立設面37と、稜辺19と、の接触部を直角以外の角度で形成してもよい。変形例3は、図8(a)において第一の立設面31及び第二の立設面37を左右にずらして立設し、凸部11を略平行四辺形に形成したものである。当該変形例3では、第一の立設面31及び第二の立設面37による防滑効果の作用方向と、稜辺19による防滑効果の作用方向と、が直角以外の角度関係となるため、即ち、立設面31,37と直交する方向に歩行者が歩行した場合でも、稜辺19も防滑性に大きく寄与でき、当該変形例3で形成した凸部11を配設する本実施形態の床材1は、より多くの方向において防滑効果を期待できるとともに、高い防滑性を発揮することができる。
図9(a)及び(b)に凸部11の変形例4を示す。図9(a)は、凸部11の変形例4を示した平面図であり、図9(b)は凸部11の変形例4を示した側面図である。図9(a)及び(b)に示すように、凸部11は、互いに形状の異なる第一の立設面31及び第二の立設面37を用いて形成してもよい。変形例4は、第一の立設面31と、第二の立設面37と、における底辺の辺長を異にし、床材表面の略法線方向からみた、所謂平面視において凸部11を略台形に形成したものである。変形例4は、表面層3から略鉛直に立設する第一の立設面31及び第二の立設面37の形状を異にすることで、該第一の立設面31及び第二の立設面37による防滑効果の作用方向において効果に違いを持たせることができる。
図10(a)及び(b)に凸部11の変形例5を示す。図10(a)は、凸部11の変形例5を示した平面図であり、図10(b)は凸部11の変形例5を示した側面図である。図10(a)及び(b)に示すように、凸部11は、複数の凸部11を組み合わせて形成してもよい。変形例5は、同一形状における2つの凸部11を、双方の稜辺19における中心で略鉛直に交差させて形成したものである。
次に、図11(a)及び(b)に凸部11の変形例6を示す。図11(a)は、凸部11の変形例6を示した平面図であり、図11(b)は凸部11の変形例6を示した側面図である。図11(a)及び(b)に示すように、変形例6は、第一の立設面31と、第二の立設面37と、における底辺の辺長を異にし、さらに当該第一の立設面31と、第二の立設面37と、における高さを異にして形成したものである。平面視においては、変形例4と同様に凸部11を略台形に形成したものであるが、当該変形例6は、第一の立設面側頂部33と、第二の立設面側頂部39と、における高さ位置に差異が生じるため、どちらか一方をより突出して構成することができる。これにより、歩行者の足裏等に対する食い込み及び係合効果をさらに高めることが可能となる。
なお、本変形例6では、第一の立設面31と、第二の立設面37と、における底辺の辺長を異にし、さらに当該第一の立設面31と、第二の立設面37と、における高さを異にさせたが、底辺の辺長を同じくし、第一の立設面側頂角θ1及び第二の立設面側頂角θ2とを異にして、第一の立設面31と、第二の立設面37と、における高さを異にして、凸部11を形成してもよいことは言うまでもない(この場合は、平面視における凸部11を略矩形若しくは正方形に認められる)。
図6〜11を用いて凸部11の変形例1〜6を説明したが、凸部11の形状はこれらに限定されるものではない。例えば凸部11を構成する一部の高さ寸法における変更や各部の角度における変更等の設計変更を行うことが可能であり、これら設計変更の態様は当然に本願発明の技術的範囲に含まれる。また、これらの凸部11の形状や変形例は、凸部11毎に異ならせて組合わせて表面層3上に形成してもよいし、後述するように凸部領域ごとに同様の凸部11を形成したうえで、凸部領域ごとに異ならせて組合わせてもよい。
<凸部11の配設>
次に、表面層3における複数個の凸部11の配設例を説明する。図12は、表面層3における凸部11の配設例1を示した部分平面図であり、図1に対応している。図12に示すとおり、配設例1は全ての凸部11を2種類の配設方向(例えば稜辺19の方向を0度と90度)に分け、当該2種類の配設方向に分けた第一方向凸部X1と、第二方向凸部X2と、をそれぞれ等間隔かつ交互に配設させたものである。具体的には、第一方向凸部X1と、第二方向凸部X2と、を等間隔で交互に配設して構成した第一列R1の隣に、該第一列R1における第一方向凸部X1と第二方向凸部X2と、の配設順を異にして構成した第二列R2を並べ、当該第一列R1と、第二列R2と、を交互に配設して構成したものである。
上記配設例1を用いて凸部11を配設することにより、図12において縦方向及び横方向に高い防滑効果を発揮することができる。また、例えば稜辺19の方向を90度と、45度と、に分けて凸部11を配設すれば、縦方向及び斜め方向に高い防滑性を発揮することができる。凸部11の配設方向は敷設場所における用途により適宜決定可能であり、更に複数を組み合わせて構成してもよい。
次に、凸部11の配設の変形例として、図13に表面層3における凸部11の配設例2を示す。図13は、配設例2を示した部分平面図である。図13に示すとおり、配設例2は全ての凸部11を2種類の配設方向(例えば稜辺19の方向を0度と90度)に分け、当該2種類の配設方向に分けた第一方向凸部X1と、第二方向凸部X2と、を組み合わせて千鳥状に配設したものである。具体的には、等間隔で第一方向凸部X1を連続配設した第一列R3の隣に、同じく等間隔で第二方向凸部X2を連続配置した第二列R4を並べ、更に当該第一列R3と、第二列R4と、の位置をずらして互いの第一方向凸部X1と、第二方向凸部X2と、が縦方向において直線的に隣接しないよう交互に配設したものである。
上記配設例2を用いて凸部11を配設することにより、図13における縦方向及び横方向に高い防滑効果を発揮することができる。また、歩行者の足裏等(履物におけるソール部等)に備えられた凹凸の間隔が広い場合、当該歩行者の足裏等と、配設例2を用いて配設された凸部11と、が食い込み合い、係合効果を更に高めることができる。また、配設例1と同様に凸部11の配設方向は用途により適宜決定可能であり、更に複数を組み合わせた構成としてもよい。
図14に表面層3における凸部11の配設例3を示す。図14は、配設例3を示した部分平面図である。図14に示すとおり、配設例3は全ての凸部11における配設位置及び配設方向に規則性を持たせず、凸部11が互いに重なり合わないようランダムに配設させたものである。当該配設例3を用いて凸部11を配設することにより、図14において如何なる方向にも防滑効果を発揮することができ、進行方向に指定のないスペース等で使用することが適している。
上述のとおり、凸部11の配置例1〜3を説明してきたが、当該配置例1〜3は代表的な配設方法であり、必ずしもこれらに限定されるものではない。例えば稜辺19の方向を同一にして配設した複数の凸部11からなる領域を設け、更に当該領域を複数設けてそれぞれの領域における稜辺19の方向を異にした配設としてもよいし、上記配設例1〜3を部分的に組み合わせた配設としてもよい。
続いて、図15(a)及び(b)を用い、隣接する凸部11間における距離について説明する。図15(a)及び(b)は、表面層3に配設された隣接する凸部11間における距離を説明する図であって、図15(a)は表面層3に凸部11を規則的かつ等間隔に配設した部分平面図であり、図15(b)は表面層3に凸部11を不規則かつランダムに配設した部分平面図である。
本実施形態の床材1は、表面層3の凸部11を重なり合わないよう配設している。即ち、隣接する凸部11の間には必ず所定の距離を持たせて平坦部13を配するものである。図15(a)は、表面層3に凸部11を規則的かつ等間隔に配設したものであるが、複数の凸部11における位置及び該凸部11間の距離を理解容易に説明するため、当該図15(a)では隣接する凸部11を第一凸部X3と、第二凸部X4と、に分けて説明することにする。
図15(a)に示すとおり、表面層3に規則的かつ等間隔に配設した隣接する第一凸部X3及び第二凸部X4は、第一凸部X3における第一凸部側立設面101及び第一凸部側沿面103のいずれかと、第二凸部X4における第二凸部側立設面111及び第二凸部側沿面113のいずれかと、が対面することになる。当該対面する第一凸部X3における第一凸部側立設面101及び第一凸部側沿面103のいずれかと、第二凸部X4における第二凸部側立設面111及び第二凸部側沿面113のいずれかと、における最短距離D1は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜調整すればよいが、例えば0.5〜3.0mm以上確保することが好ましい。
また、図15(b)に示すとおり、表面層3に凸部11を不規則かつランダムに配設した場合は、凸部11と、該凸部11に隣接する他の凸部11と、における対面部位も不規則となる。このため、凸部11と、該凸部11に隣接する他の凸部11と、における最短距離D1は、凸部11と、該凸部11に隣接する他の凸部11と、における最も距離が短くなる位置において確保することになる。このような場合において、最短距離D1は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜調整すればよいが、例えば0.5〜3.0mm以上確保することが好ましい。
隣接する凸部11間における距離を上記サイズの範囲以上で構成することで、本実施形態の床材1と、歩行者の平均的な足裏等における面積と、の関係において適切な防滑性が得られるとともに、平坦部13と、該平坦部13に接する各面と、で構成される入隅部に汚れや埃等のゴミの付着及び蓄積することを好適に抑制し、更に雨水等の不要な水を効果的に排水することができる。
凸部11は、表面層3において同一形状のものを配設することが望ましいが、隣接する凸部11毎又は複数の凸部11を1つの領域とし、当該領域毎に凸部11の形状を変更して配設してもよい。具体的には、当該凸部11の平面視形状(稜辺19を見下げた際の形状)、正面視形状(第一の立設面31又は第二の立設面37を正面視した際の形状)、側面視形状(沿面21を正面視した際の形状)のいずれか1部の形状を変更又は各部それぞれの形状を変更することによって、凸部11の形状を統一せず、複数種の凸部11を表面層3に配設するものである。
以下より、凸部11の形状を統一せず、複数種の凸部11を表面層3に配設する配設例を、形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を用いて説明する。なお、当該説明には図16〜図18を用いるが、凸部11の形状を統一しない配設は、各凸部11におけるそれぞれの稜辺19の方向に関係するものではないため、図16の第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2には稜辺19を示さないものとする。
図16は、形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を表面層3に配設した配設例4を示す部分平面図である。図16に示すとおり、配設例4は形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を交互に配設し、第一形状凸部A1同士又は第二形状凸部A2同士が隣接しないよう配設したものである。具体的には、第一形状凸部A1と、第二形状凸部A2と、を等間隔で交互に配設して構成した第一列R5の隣に、該第一列R5の第一形状凸部A1と第二形状凸部A2と、の配設順を逆にして構成した第二列R6を並べ、当該第一列R5と、第二列R6と、を交互に配設したものである。
図17は、形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を表面層3に配設した配設例5を示す部分平面図である。図17に示すとおり、配設例5は複数の第一形状凸部A1を集めて構成された第一形状凸部領域F1と、複数の第二形状凸部A2を集めて構成された第二形状凸部領域F2と、を交互に配設し、第一形状凸部領域F1同士又は第二形状凸部領域F2同士が隣接しないよう配設したものである。具体的には、第一形状凸部領域F1と、第二形状凸部領域F2と、を等間隔で交互に配設して構成した第一帯G1の隣に、該第一帯G1の第一形状凸部領域F1と第二形状凸部領域F2と、の配設順を逆にして構成した第二帯G2を並べ、当該第一帯G1と、第二帯G2と、を交互に配設したものである。
図18は、形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を表面層3に配設した配設例6を示す部分平面図である。図18に示すとおり、配設例6は表面層3に配設された第一形状凸部A1に隣接する4方向に同形状となる第一形状凸部A1を配設し、更にこの外側に第二形状凸部A2を配設することでパターンを構成し、当該パターンを連続して配設したものである。
なお、図17及び図18では、領域及びパターンを構成する第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2の数を具体的に示しているが、これに限定されるものではなく、更に多数の第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2で構成してもよく、少数で構成してもよい。また、第一形状凸部A1の高さと第二形状凸部A2の高さとを相違させる場合、双方の高さの差は本発明の効果を損なわない範囲で適宜調整可能であるが、実寸法として0.15〜1.0mm程度の範囲内とすることが好ましく、また、双方の高さの比は、5/10〜9/10(低/高)程度の範囲内とすることが好ましい。
また、形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を表面層3に配設することで、本実施形態の床材1は継続的な使用による防滑効果の持続性に作用効果が生まれる。具体的には、例えば第一形状凸部A1を第二形状凸部A2よりも高い寸法で形成した場合、初期段階では第一形状凸部A1のみが歩行者の足裏等に接触し、継続的な使用によって当該第一形状凸部A1が所定量摩耗した際に第二形状凸部A2が歩行者の足裏等に接触する。通常、防滑効果は摩耗量に応じて低下するが、上記のように高さ寸法の違う第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を配設することにより、摩耗に起因して第一形状凸部A1の防滑効果が低下しても、時間差で歩行者の足裏等に当接する第二形状凸部A2が新規に防滑効果を与える。これによって、本実施形態の床材1はより長期間に渡って防滑効果を維持することができる。なお、上記では形状の異なる第一形状凸部A1及び第二形状凸部A2を用いて説明したが、更に複数における形状の異なる凸部11を加えて構成してもよい。
本実施形態の床材1は意匠性にも優れる点について、図19を参照しながら説明する。図19は、表面層3に光が入射することによる作用効果を示した部分斜視図である。上述したとおり、床材1が具備する凸部11は、表面層3に対して略鉛直に立設する第一の立設面31及び第二の立設面37を有する(凸部11の形状によってはより複数の立設面及び鉛直面を有する)ため、表面層3全体では非常に多くの立設面が当該表面層3に配設される。図19に示すように、表面層3に光(太陽光や照明光)が照射されることによって、各凸部11が具備する面や平坦部13が光を反射し、凸部11の陰になる凸部の面や平坦面13の一部は光が入射しないため、影となって表れることになり、当該反射及び影の発生は光の照射角によっても変化する。
このため、歩行者は本床材1の表面層3を見ると当該歩行者の視点と、本床材1の位置及び角度と、光の照射角と、の組み合わせによって明部及び暗部を視認することができる。また、当該明部及び暗部は歩行者の視点と、本床材1の位置及び角度と、光の照射角と、のいずれかが変ることで明暗態様や明暗バランスが変化する。即ち、本実施形態の床材1は、歩行者における表面層3の視認性を高めつつ、明暗態様の変化による高い意匠効果が得られるのである。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例や変形例が存在する。そして、かかる改良例や変形例は全て本発明の技術的範囲に含まれることは、当業者にとっては容易に理解されるところである。
上述した本実施形態の床材1は、略鉛直に立設する複数の立設面を具備した凸部11を多数備えることから、歩行者の足裏等に対して優れた防滑効果と、係合効果と、を発揮するとともに、光の照射によって床材の表面層3に明暗を生じさせることで、変化に富んだ高い意匠性を発揮し得るものである。
1 床材
3 表面層
5 裏面層
11 凸部
13 平坦部
19 稜辺
21 沿面
23 第一の立設面側頂部アール
24 第二の立設面側頂部アール
25 第一の立設面側付根アール
26 第二の立設面側付根アール
27 第一の立設面側アール
28 第二の立設面側アール
31 第一の立設面
33 第一の立設面側頂部
35 第一の立設面側夾辺
37 第二の立設面
39 第二の立設面側頂部
41 第二の立設面側夾辺
51 鉛直面
101 第一凸部側立設面
103 第一凸部側沿面
111 第二凸部側立設面
113 第二凸部側沿面
θ1 第一の立設面側頂角
θ2 第二の立設面側頂角
θ3 第一の立設面側立設角
θ4 第二の立設面側立設角
L1 稜辺方向の長さ
L2 立設面方向の長さ
H1 立設面の高さ
X1 第一方向凸部
X2 第二方向凸部
X3 第一凸部
X4 第二凸部
F1 第一形状凸部領域
F2 第二形状凸部領域
R1 第一列
R2 第二列
R3 第一列
R4 第二列
R5 第一列
R6 第二列
G1 第一帯
G2 第二帯
D1 最短距離
A1 第一形状凸部
A2 第二形状凸部

Claims (4)

  1. 表面に複数の凸部が所定の間隔を設けて配設されている床材であって、
    前記凸部は、床材表面から略鉛直に立設する第一の立設面と、それに対向して床材表面から略鉛直に立設する第二の立設面とを備え、
    前記第一の立設面及び前記第二の立設面は、それぞれ上端に頂部を有し、前記頂部を構成する夾辺を備える略三角形状を呈し、
    前記凸部は、前記第一の立設面の頂部と前記第二の立設面と頂部とをつなぐ稜辺を有し、かつ前記稜辺から床材表面に向かって前記立設面の夾辺に沿って延びる沿面を備えており、
    隣接する凸部領域ごとに、床材表面の略法線方向からみて、前記稜辺の方向を異にすることを特徴とする床材。
  2. 前記立設面の上部にある頂部の頂角が45〜135°であることを特徴とする請求項1に記載の床材。
  3. 前記立設面の上部にある頂部がアールを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の床材。
  4. 前記稜辺が床材表面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれかに記載の床材。
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