JP2018001696A - 可撓性調光シート - Google Patents

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Abstract

【課題】気温変化によってシートの光透過性がコントロールされ、特に日中にシートの表面温度が高温に及ぶと、シート本体の光線透過率が段階的に上昇することで、より明るい採光環境を整え、夜間には光線透過率を段階的に下げることで屋内照明による行灯効果を発現し、しかも耐候性に優れる調光シートの提供。【解決手段】表面保護層及び裏面樹脂層と、その中間に感温変色性樹脂層を含んでなる光透過性積層体であって、少なくとも表面保護層が光半透過性、かつ紫外線遮蔽性で、1)白色系微粒子及び紫外線吸収剤を含む樹脂層、あるいは2)非相溶樹脂ブレンドに紫外線吸収剤を含む層であり、感温変色性樹脂層が特定の温度帯に完全消色点を有する発色/消色の可逆性マイクロカプセルを含み、これら感温変色性樹脂層の発色/消色によって光透過性積層体の全光線透過率を段階的に減少/増大させる。【選択図】図1

Description

本発明は気温変化による調光性を有する可撓性調光シートに関する。詳しくは、スポーツスタジアムなど大型膜構造施設の採光/ブラインド窓、シート倉庫の採光/ブラインド窓、トラック幌の採光/ブラインド窓、建築養生シート、天井膜材、空間仕切りシート、シートシャッターの採光/ブラインド窓、店舗軒出しテント、ベランダ日除けシートなどに用いられ、気温変化によってシートの光透過性がコントロールされ、特に気温上昇に伴う日中にシートの表面温度が30℃〜70℃に及ぶと、シート本体の光線透過率が段階的に上昇することで、より明るい採光環境を整え、気温が低下する夜間には光線透過率が段階的に下がることで屋内照明による行灯効果を発現し、しかも耐候性及び可撓性に優れる調光シートに関する。
建築物、自動車、船舶などに使用する調光窓として、特許文献1及び2には、複層窓本体の調光パネルに日射光が当たることにより複層窓本体の調光パネルの温度が上がることによって有機材料溶液が白濁化または着色して光透過を抑制し、直接日射の量を減少させ、また、日射が当たらなくなることで調光パネルの温度を下げて、有機材料溶液が元の状態に戻り光透過の抑制を止め、日射光を取り入れ、外部空間をより視認しやすく、解放感を向上させる調光複層窓の考案が開示されている。これらの調光複層窓は、白濁化または着色して光透過を抑制する温度が異なる少なくとも2種類以上の有機材料溶液を各々フィルムに封入、あるいはマイクロカプセル化され、あるいは透明板状体(ガラス板や樹脂板)に挟まれ、調光パネルの厚み方向に層状に重ねて用いることによって、光透過度が2回以上変わるようにして調光機能を得る考案である。しかし特許文献1及び2にはこのような調光機能を発現させる有機材料溶液の説明が不足かつ不明瞭で、水溶性高分子化合物を含む溶液、または水溶性高分子化合物と非イオン界面活性剤を含む溶液、または水溶性高分子化合物と曇り点制御物質を含む溶液と記され、曇り点制御物質も、無機塩類、無機酸類、アルカリ類、アルコール類と記載されるのみで、実施例にも具体的記載が無いため、特許文献1及び2の調光複層窓の発明は明確ではない。また特許文献1及び2ともに、光透過を抑制する有機材料溶液の耐候性を改善する発明ではない。
また、特許文献3には、熱線反射ウィンドウ、調光カーテン、調光パーティション、投影スクリーン、大面積反射型掲示板、交通表示、車両窓材に有用で、任意の位置でヒートシールが可能で、ヒートシール部位での切断も可能な調光ラミネート体として、刺激により発色性を変化させるサーモクロミック材料或いはフォトクロミック材料からなる調光材料を含んだ調光層(フィルム)を、ヒートシール層を介して基板(フィルム)間に挟んだ状態で保持させてなる積層構造による調光ラミネート体が開示されている。しかし特許文献3の発明は、段落〔0026〕「発明の効果:本発明の調光ラミネート体は、任意の場所で熱圧をかけることでヒートシール材が熱融着するため、該熱融着部分を切断することで調光層断面が露出することなく断裁加工が可能となる。」の記載より、調光機能に関する発明ではないため、特許文献3による調光ラミネート体が、温度上昇または光で着色して光線透過量を落とすものなのか、或は温度上昇または光で消色して光線透過量を増すものなのかの使用目的が明らかでなく、実施例での作用効果についても不明である。従って特許文献3に記されたサーモクロミック材料が、温度上昇で着色するのか、消色するのか不明で、フォトクロミック材料についても同様に不明である。またサーモクロミック材料やフォトクロミック材料は分子構造が刺激で変化する不安定な物質であるため耐光性に劣り、屋外で使用することを課題とするものでもない。
特開平07−238747号公報 特開平07−244300号公報 特開2004−109582号公報
本発明は、スポーツスタジアムなど大型膜構造施設の採光/ブラインド窓、シート倉庫の採光/ブラインド窓、トラック幌の採光/ブラインド窓、建築養生シート、天井膜材、空間仕切りシート、シートシャッターの採光/ブラインド窓、店舗軒出しテント、ベランダ日除けシートなど屋内外用途に用いられ、気温変化によってシートの光透過性がコントロールされ、特に気温上昇に伴う日中はシートの光線透過率を最大として採光環境を整え、気温が低下する夜間には光線透過率を下げることで屋内照明の外漏れを抑止するカーテン効果を発現し、しかも耐候性及び可撓性に優れる調光シートを提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、表面保護層及び裏面樹脂層と、その中間に感温変色性樹脂層を含んでなる光透過性積層体において、少なくとも表面保護層が光半透過性、かつ紫外線遮蔽性で、1)白色系微粒子及び紫外線吸収剤を含む樹脂層、あるいは2)非相溶樹脂ブレンドに紫外線吸収剤を含む層として、感温変色性樹脂層が発色/消色の可逆性マイクロカプセルを含み、特定の温度帯に完全消色点を有し、光透過性積層体の温度が完全消色点に到達した時に、感温変色性樹脂層の消色によって光透過性積層体の全光線透過率が増大し、光透過性積層体の温度が完全消色点未満に降下した時に、感温変色性樹脂層が再発色することで全光線透過率を段階的に減少させる作用が屋外長期間繰り返し可能であることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の可撓性調光シートは、表面保護層及び裏面樹脂層と、その中間に感温変色性樹脂層を含んでなる光透過性積層体であって、少なくとも前記表面保護層が光半透過性、かつ紫外線遮蔽性で、1)白色系微粒子及び紫外線吸収剤を含む樹脂層、あるいは2)非相溶樹脂ブレンドに紫外線吸収剤を含む層であり、前記感温変色性樹脂層が発色/消色の可逆性マイクロカプセルを含み、この可逆性マイクロカプセルが、20〜40℃、41〜55℃、及び56℃以上の何れかの温度帯に完全消色点を有し、前記光透過性積層体の温度が前記完全消色点に到達した時に、前記感温変色性樹脂層の消色によって前記光透過性積層体の全光線透過率(JIS K7375:2008年)が増大し、かつ、前記光透過性積層体の温度が前記完全消色点未満に降下した時に、前記感温変色性樹脂層の発色によって前記光透過性積層体の全光線透過率を減少させることが好ましい。これによって気温変化によってシートの光透過性がコントロールされ、特に気温上昇に伴う日中にシートの表面温度が30℃〜70℃に及ぶと、シート本体の光線透過率が段階的に上昇することで、より明るい採光環境を整え、気温が低下する夜間には光線透過率が段階的に下がることで屋内照明による行灯効果を発現し、その作用効果が気温変化に応じて繰り返し可能で、しかも感温変色性樹脂層を透過する紫外線量を大幅に低減させるので、発色/消色の可逆性マイクロカプセルの紫外線による経時的劣化(発色と消色の可逆性の劣化、発色の劣化など)を抑止する効果によって屋外使用可能な調光シートを得ることができる。
本発明の可撓性調光シートは、前記感温変色性樹脂層が発色/消色の可逆性マイクロカプセルを2種または3種含み、個々の発色/消色の可逆性マイクロカプセルの完全消色点の差が5℃以上であることが好ましい。これによってシートの光透過性がワイドレンジで段階的にコントロールされ、特に気温上昇に伴う日中にシートの表面温度が30℃〜70℃に及ぶと、シート本体の光線透過率が段階的に上昇することで、より明るい採光環境を整え、気温が低下する夜間には光線透過率が段階的に下がることで屋内照明による行灯効果を発現することができる。
本発明の可撓性調光シートは、前記光透過性積層体が布帛を含み、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」、「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」、及び「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」から選ばれた何れか1種の構成であることが好ましい。光透過性積層体が布帛を含むことによって、スポーツスタジアムなど大型膜構造施設の採光窓、シート倉庫の採光窓、トラック幌の採光窓、建築養生シート、天井膜材、空間仕切りシート、シートシャッターの採光窓、店舗軒出しテント、ベランダ日除けシートなどの産業資材に用いるのに適した耐用強度、及び寸法安定性を得ることができる。
本発明の可撓性調光シートは、耐候性と可撓性に優れるので、スポーツスタジアムなど大型膜構造施設の採光/ブラインド窓、シート倉庫の採光/ブラインド窓、トラック幌の採光/ブラインド窓、建築養生シート、天井膜材、空間仕切りシート、シートシャッターの採光/ブラインド窓、店舗軒出しテント、ベランダ日除けシートなどの産業資材に用いるのに適し、本発明の可撓性調光シートの使用によれば、気温変化によってシートの光透過性が段階的にコントロールされ、特に気温上昇に伴う日中にシートの表面温度が30℃〜70℃に及ぶと、シート本体の光線透過率が段階的に上昇することで、より明るい採光環境を整え、気温が低下する夜間には光線透過率が段階的に下がることで屋内照明による行灯効果を発現する作用効果が気温変化に応じて繰り返し可能となる。
本発明の可撓性調光シートの断面を示す図 本発明の可撓性調光シートの断面を示す図
本発明の可撓性調光シートは、表面保護層及び裏面樹脂層と、その中間に感温変色性樹脂層を含んでなる光透過性積層体で、少なくとも表面保護層が光半透過性、かつ紫外線遮蔽性であり、さらに光透過性積層体が布帛を含み、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」、「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」、及び「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の何れかの構成である。
本発明の可撓性調光シートにおいて、表面保護層、裏面樹脂層、及び感温変色性樹脂層に用いる樹脂は、塩化ビニル樹脂(可塑剤含有)、塩化ビニル系共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂と水素添加型スチレン系共重合体樹脂とのブレンド、ウレタン樹脂、ウレタン系エラストマー、アクリル樹脂、アクリル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、フッ素系エラストマー、シリコン系エラストマーなど、及びこれらの熱可塑性樹脂やエラストマーの架橋体、及びこれらの併用(ブレンドまたは複層構造)などを用いることができるが、表面保護層、裏面樹脂層、及び感温変色性樹脂層は同種の樹脂による組成物とすることが各層界面間の溶融接着性の観点において好ましい。特に可撓性調光シートの汎用性においては塩化ビニル樹脂(可塑剤含有)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂などが好ましい。表面保護層、裏面樹脂層、及び感温変色性樹脂層の各層は、カレンダー法、Tダイス押出法、キャスティング法、デッピング法、またはコーティング法によるフィルム、シート及び塗膜で、厚さが0.05mm〜1.0mm、好ましくは0.1mm〜0.5mmを用いる。
表面保護層及び裏面樹脂層は共に、光半透過性、かつ紫外線遮蔽性であることが好ましいが、少なくとも表面保護層が光半透過性、かつ紫外線遮蔽性であれば、裏面樹脂層は必ずしも紫外線遮蔽性を有する必要はなく、また必ずしも光半透過性を有する必要はない。本発明の可撓性調光シートは色相が可逆的に変化する感温変色性樹脂層が、光半透過性の表面保護層及び裏面樹脂層によって意図的に被覆隠蔽されるため、調光シートの外観に色相変化の影響がし難い仕様で、外観の色相変化を特徴とする従来の感温変色性シートとは本質的に仕様を異にする。従って本発明の調光シートの光透過性は感温変色性樹脂層の色相変化でコントロールされ、しかも耐光性に優れているため屋外使用が可能であるという特徴を有している。この感温変色性樹脂層のみでも光透過性のコントロールは可能であるが、耐光性が悪く可逆的変色が数ヶ月程度で損なわれるため屋外使用に適していない。本発明の調光シートは、感温変色性樹脂層の耐光性を長期間安定持続させるために光半透過性で、紫外線遮蔽性の表面保護層(及び裏面樹脂層)を感温変色性樹脂層の上に設け、感温変色性樹脂層の色相変化を隠蔽し、今までに注目されていなかった感温変色性樹脂層の光透過性コントロールと、屋外使用の可使時間持続性に着目したものである。
表面保護層及び裏面樹脂層を光半透過性とするには、1).酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、クレー、タルク、及びモンモリロナイトなどの平均粒子径0.05μm〜5μmの白色系微粒子、及び平均粒子径5μm〜35μmの不定型ガラス粉末、ガラスビーズ、架橋アクリル樹脂ビーズ、コア−シェル複層樹脂ビーズなどの光拡散球状粒子、パール顔料などを1種以上使用し、厚さが0.1mm〜0.5mmの白色〜乳白色の塗膜、フィルム及びシートでの全光線透過率(JIS K7375:2008年)50〜85%に調整することが好ましい。2).またこれらの白色微粒子などを含まずに、非相溶の樹脂ブレンドによる光学的白濁(非相溶の海島構造)を利用有した0.1mm〜0.5mmの白色〜乳白の塗膜、フィルム及びシートで、全光線透過率(JIS K7375:2008年)50〜85%のものであってもよい。非相溶の組合せ例としては、塩化ビニル樹脂とポリエチレン、塩化ビニル樹脂とポリプロピレン、塩化ビニル樹脂とポリスチレン、塩化ビニル樹脂とシリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂とフッ素含有共重合体樹脂、ポリスチレンとポリエチレン、ポリスチレンとポリプロピレン、ウレタン樹脂とポリエチレン、ウレタン樹脂とポリプロピレン、ポリエステル樹脂とポリエチレン、ポリエステル樹脂とポリプロピレン、ポリアミドとポリカーボネート、アクリル樹脂とポリスチレン、アクリル樹脂とポリカーボネート、ポリアミドとポリスチレン、ポリアミドとポリプロピレンなど、質量比25:1〜1:25のブレンドが例示できる。
表面保護層及び裏面樹脂層には有機系紫外線吸収剤を0.01〜2質量%含むことが好ましく、これらは具体的に、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−t−オクチル−6’−t−ブチル−4’−メチル−2,2’−メチレンビスフェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−t−オクチルフェノール]、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノールなどのベンゾトリアゾール系化合物、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−メチルオキシフェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−エチルオキシフェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−プロピルオキシフェノール、および2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ブチルオキシフェノールなどのトリアジン系化合物などが挙げられる。さらに2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノールなど、上記例示化合物のフェニル基が2,4−ジメチルフェニル基となった化合物が例示される。また、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、および2,2’−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)などの環状イミノエステル系化合物、1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル)プロパン、および1,3−ビス−[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]ベンゼンなどのシアノアクリレート系化合物が例示される。さらにポリマータイプの紫外線吸収剤として、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリレート化合物などを側鎖に有するアクリル系単量体と他のエチレン系不飽和化合物(アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの誘導体、スチレン、酢酸ビニル等)と共重合させた重量平均分子量が1万以上のものが例示できる。また表面保護層及び裏面樹脂層には無機系紫外線吸収剤を0.1〜5質量%含むことが好ましく、これらは具体的に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄から選ばれた1種以上の無機化合物が例示できる。
感温変色性樹脂層に含む発色/消色の可逆性マイクロカプセルは、色素/顕色性化合物含有マイクロカプセルで、具体的にロイコ色素及び顕色性化合物、必要に応じて有機媒体を内包するカプセル粒子である。ロイコ色素は、トリフェニルメタンフタリド系、フルオラン系、フェノチアジン系、インドリルフタリド系、ロイコオーラミン系、スピロピラン系、ローダミンラクタム系、トリフェニルメタン系、トリアゼン系、スピロフタランキサンテン系、ナフトラクタム系、アゾメチン系などが挙げられ、具体的に、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジブトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−クロロ−6−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−ジエチルアミノ−7−フェニルアミノフルオラン、3,3−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチル)フェニル−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、2′−(2−クロロアニリノ)−6′−ジブチルアミノスピロ〔フタリド−3,9′−キサンテン〕、6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス〔4−(ジメチルアミノ)フェニル)〕−1(3H)−イソベンゾフラノンなどが例示でき、特にこれらのロイコ色素を2種以上組み合わせて発色をコントロールすることができる。
また顕色性化合物は、具体的に4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール、2,2′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール、4,4′,4″−エチリジントリスフェノール、4,4′−〔1−(4−メチルフェニル)エチリデン〕ビスフェノール、4,4′−〔1−(4−エチルフェニル)エチリデン〕ビスフェノール、4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4′−(1−フェニルプロピリデン)ビスフェノール、4,4′−〔1−(4−メチルフェニル)プロピリデン〕ビスフェノール、4,4′−〔1−(4−エチルフェニル)プロピリデン〕ビスフェノール、4,4′−(1−フェニルブチリデン)ビスフェノール、4,4′−(1−フェニルペンチリデン)ビスフェノール、4,4′−(2,2−ジメチル−1−フェニルプロピリデン)ビスフェノール、4,4′−(1,2−ジフェニルエチリデン)ビスフェノール、4,4′−〔(4−メチルフェニル)メチレン〕ビスフェノール、2,2′−〔(4−メチルフェニル)メチレン〕ビスフェノール、2,2′−〔(2−メチルフェニル)メチレン〕ビスフェノールなどが例示され、これらは2種以上併用することもできる。ロイコ色素と顕色性化合物の併用比(質量比)は、10:1〜1:10、好ましくは1:1〜1:5であるが、顕色性化合物の併用比を増して後述の有機媒体の役割を兼用した1:100とすることもできる。
また有機媒体は、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、アマイド類、アゾメチン類、脂肪酸類、炭化水素類など公知の液状有機化合物を用いることができ限定は無い。ロイコ色素と有機媒体の併用比(質量比)は、10:1〜1:500、好ましくは1:1〜1:100である
1).20〜40℃の温度帯に完全消色点を有する色素/顕色性化合物の具体的組み合わせは、6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス〔4−(ジメチルアミノ)フェニル)〕−1(3H)−イソベンゾフラノン(ロイコ色素A)と2,2′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノールによる約20以下の温度で青色を呈し、20℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、ロイコ色素Aと4,4′−(1−フェニルブチリデン)ビスフェノールによる約26以下の温度で青色を呈し、26℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、ロイコ色素Aと4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール(顕色性化合物A)及び2,2′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノールによる約37以下の温度で青色を呈し、37℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例などが挙げられ、2).41〜55℃の温度帯に完全消色点を有する色素/顕色性化合物の具体的組み合わせは、ロイコ色素Aと顕色性化合物Aによる約48℃以下の温度で濃青色を呈し、48℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオランと顕色性化合物Aによる約48℃以下の温度で黒色を呈し、48℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオランと顕色性化合物Aによる約48℃以下の温度で赤色を呈し、48℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、3,6−ジメトキシフルオランと顕色性化合物Aによる約47℃以下の温度で黄色を呈し、47℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、3,3−ビス〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕−1(3H)−イソベンゾフランと顕色性化合物Aによる約48℃以下の温度で緑色を呈し、48℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例などが挙げられ、3).56℃以上の温度帯に完全消色点を有する色素/顕色性化合物の具体的組み合わせは、ロイコ色素Aと4,4′−〔1−(4−メチルフェニル)エチリデン〕ビスフェノールによる約70℃以下の温度で青色を呈し、70℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、ロイコ色素Aと4,4′−〔(4−メチルフェニル)メチレン〕ビスフェノールによる約75℃以下の温度で青色を呈し、75℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、ロイコ色素A及び3,6−ジメトキシフルオランと顕色性化合物Aによる約57℃以下の温度で緑色を呈し、57℃を超える温度で徐々に無色となる可逆変色性の例、などが挙げられる。
マイクロカプセル化は、コアセルベーション法、界面重合法、insitu重合法、液中硬化被覆法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法など公知の技法の何れでもよく、これらの方法によって、ロイコ色素及び顕色性化合物、必要に応じて有機媒体を内包する粒径1〜50μmの単層もしくは複層のマイクロカプセルを得ることができる。マイクロカプセルの殻壁は、多価アミンとカルボニル化合物の重縮合によるポリ尿素殻壁、多塩基酸クロライドと多価アミンの重縮合によるポリアミド殻壁、多価イソシアネートとポリヒドロキシ化合物の重縮合によるポリウレタン殻壁、多塩基酸クロライドとポリヒドロキシ化合物との重縮合によるポリエステル殻壁、エポキシ化合物と多価アミンの重縮合によるエポキシ樹脂殻壁、メラミン・ホルマリンプレポリマーの縮合によるメラミン樹脂殻壁、尿素・ホルマリンプレポリマーの縮合による尿素樹脂殻壁などが例示できるが、内包する色素、顕色性化合物、有機媒体などの成分を殻壁外に移行排出し難いバリヤー性殻壁、耐熱性の高い殻壁、耐候性に優れた殻壁などが好ましく、特にエポキシ樹脂殻壁、メラミン樹脂殻壁、尿素樹脂殻壁などの熱硬化性樹脂による殻壁が好ましい。
感温変色性樹脂層が発色/消色の可逆性マイクロカプセルを2種または3種含み、個々のマイクロカプセルの完全消色点を互いに5℃以上異にすることで、得られる調光シートの光透過率変化を2段階、または3段階にコントロールすることができる。2種類のマイクロカプセルの組み合わせは、20〜40℃/41〜55℃、20〜40℃/56℃以上、41〜55℃/56℃以上、3種類のマイクロカプセルの組み合わせは20〜40℃/41〜55℃/56℃以上である。これらの組み合わせにおいて、個々のマイクロカプセルの完全消色点の差は5℃以上が好ましい。個々の完全消色点の差が10℃未満だと調光コントロールの温度領域を狭くすることがある。昇温速度や降温速度が気温変動のように緩やかだと、完全消色点の前後5〜20℃において、発色または消色の濃淡変化が各温度帯でブロードに残存し、互いの濃淡変化がオーバーラップすることで光線透過のグラデーション効果が広い温度帯領域で得られるようになる。従って本件発明の調光シートは、変色温度幅が狭く、変色がシャープなものばかりを定義するものではない。また、異なる温度帯の消色点を有するマイクロカプセルを4種以上併用することもできるが、光透過率の段階的変化は3種類併用時と大差無いことがある。発色/消色の可逆性マイクロカプセルの総配合量は、感温変色性樹脂層に対して0.5〜20質量%、特に1〜10質量%である。
本発明の可撓性調光シートは、調光シートの寸法安定性、引裂破壊防止などを目的に布帛を芯材に含むことが好ましく、その仕様として「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」、「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」、及び「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」などの設計とすることができる。布帛には、光透過性を阻害しない、例えば布帛自体が光半透過性で、全光線透過率(JIS K7375:2008年)50〜85%である織目の空隙部の無い、あるいは織目の空隙率1〜10%の布帛、布帛が織目の空隙部を多数有する空隙率10〜35%のもの、糸条間隔の特に広い空隙部の大きい空隙率35〜95%粗目織物などであれば、織物、編物、不織布の何れであってもよい。織物は、経糸条群及び緯糸条群と、これら糸条群による、平織物、バスケット織物(例えば2×2、3×3、4×4などの正則バスケット織、3×2、4×2、4×3、2×3、2×4、3×4などの不規則バスケット織)、綾織物(3枚斜文、4枚斜文、5枚斜文など)、朱子織物(2飛び、3飛び、4飛びなどの正則朱子)、及びこれらの変化織物、さらに破れ斜文織物、もじり織物(紗織物、絽織物)、ラッセル編物、レース編物などが挙げられるが、特に平織物、2×2バスケット織物が経緯物性バランスに優れ好ましい。また経条糸群、右上バイアス糸条群及び左上バイアス糸条群を含み、これら糸条群による三軸平織物、三軸バスケット織物(例えば2×2、3×3)などである。上記布帛(織物)の経糸及び緯糸、あるいは経糸及びバイアス糸の打込み密度に制限は無く、用いる糸条の太さ(デニール)に応じて任意の打込み密度設計が可能である。これら布帛(織物)には精練、撥水処理、シランカップリング剤処理、有機チタネート剤処理、バインダー樹脂固着、接着剤塗布などの公知の繊維処理加工を単数、または複数を施したものが使用できる。
上記布帛を形成する経糸条及び緯糸条はマルチフィラメント糸条、短繊維紡績糸条、モノフィラメント糸条が使用できるが、特に、フィラメント数30〜300本、繊度138〜2223dtex、好ましくは277〜1112dtexのマルチフィラメント糸条である。繊維の種類は、ケナフ、コットンなどの天然繊維群(短繊維紡績糸条として使用)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ナイロン、ビニロン、アクリル、芳香族ポリエステル系、芳香族ポリアミド系、芳香族ヘテロ環ポリマー(ポリイミダゾール系、ポリオキサゾール系など)の合成繊維群、ガラス、シリカ、バサルト、アルミナ、ボロン、炭素、ステンレスなどの無機繊維群、及びこれらの混用繊維、芯鞘繊維などが挙げられる。特に芳香族ポリエステル系、芳香族ポリアミド系、芳香族ヘテロ環ポリマー系などによる繊維糸条を併用することで得られる調光シート本体の引裂破壊に対する耐性を増強する。またガラス、シリカ、バサルト、アルミナ、炭素などによる無機繊維糸条を用いることで得られる調光シートに耐火性や不燃性を付与できる。また繊維織物には特にマルチフィラメント糸条の断面からの水の毛管現象による浸入を防止するための撥水処理、また、着炎時に自己消火性を付与するための防炎処理、あるいは被覆樹脂層との密着性を向上させるための接着処理を施すことができる。
本発明の可撓性調光シートの表面保護層には防汚層を設けることが好ましく、防汚層としては例えば、アクリル系樹脂、フッ素系共重合樹脂、アクリル−シリコン共重合樹脂、アクリルーフッ素共重合樹脂、アクリル−ウレタン共重合樹脂、アクリル系樹脂とフッ素系共重合樹脂とのブレンド、及びこれらの樹脂にシリカ微粒子、コロイダルシリカ、オルガノシリケート、シランカップリング剤、紫外線吸収剤(段落〔0016〕に記載)などを含んでなる最外層である。これらの防汚層の形成例は、溶剤に可溶な樹脂溶液、または樹脂を水系分散媒に分散したエマルジョン液をスプレーコート、グラビアコート、バーコートなどのコーティング法で塗布・乾燥する事による形成、最外表面をフッ素含有樹脂またはフッ素含有共重合体樹脂とするフィルムを接着剤もしくは熱溶融により積層することによる方法である。また、これらの防汚層上には更に、光触媒性無機材料(例えば光触媒性酸化チタン・光触媒性酸化タングステンなど)を含む光触媒層を設けることが親水性セルフクリーニングによる雨筋(煤塵)汚れの防止となり好ましい。本発明の可撓性調光シートの防汚層には、煤塵付着を抑止するために帯電防止剤(界面活性剤系、高分子複素環ポリマー、導電性金属ナノ粒子など)を適量含有することができる。
本発明の可撓性調光シート(1)について図1及び図2により説明する。図1は、布帛(2)を基布として含み、その片面を感温変色性樹脂層(3)で被覆し、さらに(3)の上に表面保護層(4)を被覆し、(2)の裏面を裏面樹脂層(5)で被覆した可撓性調光シート(1)の断面の一例を示す図で、図2は、布帛(2)を基布として含み、その片面を表面保護層(4)で被覆し、(2)の裏面を感温変色性樹脂層(3)で被覆し、さらに(3)の上に裏面樹脂層(5)で被覆した可撓性調光シート(1)の断面の一例を示す図である。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。下記実施例及び比較例において、試験シートによる調光効果は下記の試験方法により測定し、評価した。
1)調光効果
10cm×10cmの正方形のシート片を20から80℃に1℃/分の速度で昇温させながら、全光線透過率(JIS K7375:2008年)を積分球色測定装置により連続測定し、全光線透過率の変化点(消色点)を求めた。
2)耐候試験後の調光効果
屋外曝露試験(埼玉県草加市:5月より南向き傾斜35°に展張)3ヶ月後、6ヶ月後、及び1年後の展張シートから10cm×10cmの正方形のシート片を採取し、上記方法と同様にして全光線透過率の変化点(消色点)を求めた。
[実施例1]
布帛として、ポリエステルマルチフィラメント平織物:(277dtex×277dtex)/(12本/25.4mm×13本/25.4mm)、質量65g/m、空隙率31%、を用いた。
表面保護層
下記配合1の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物を180〜190℃のロール温度のカレンダー成型機に掛け、厚さ0.12mm、全光線透過率(JIS K7375)66%の光半透過性フィルムを表面保護層とした。
〔配合1〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
酸化亜鉛(白色系微粒子) 10質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.4質量部
裏面樹脂層
下記配合2の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物を180〜190℃のロール温度のカレンダー成型機に掛け、厚さ0.12mm、全光線透過率(JIS K7375)77%の光半透過性フィルムを裏面樹脂層とした。
〔配合2〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃助剤) 1質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.2質量部
感温変色性樹脂層
下記配合3の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物を180〜190℃のロール温度のカレンダー成型機に掛け、厚さ0.15mm、全光線透過率(JIS K7375)64%の光半透過性フィルムを感温変色性樹脂層とした。
〔配合3〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃助剤) 1質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.4質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1) 10質量部
※ロイコ色素:6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス〔4−(ジメチルアミノ)フェニル)〕−1(3H)−イソベンゾフラノン5質量%と、顕色性化合物:4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール10質量%及び2,2′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール10質量%、有機媒体:ミリスチルアルコール25質量%によるメラミン樹脂殻壁(50質量%)のマイクロカプセル(完全消色温度:37℃:青色→薄い青色→無色)
調光シート(1)
180℃のロール設定のラミネーターを用い、「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成の厚さ0.72mmの積層体シート(1)を得た。得られたシートの透過色は常温で青色を呈し、その全光線透過率(JIS K7375)が13%であったが、37℃以上の温度で青色→薄い青色→無色の変化を完結し、その全光線透過率を25%に拡張した。そして常温近辺で再びシートが無色→薄い青色→青色を段階的に呈して全光線透過率が徐々に13%に制限される可逆的調光機能を発現し、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を保持していた。
[実施例2]
実施例1の感温変色性樹脂層(配合3)の発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1)10質量部を発色/消色の可逆性マイクロカプセル(2)10質量部に変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(2)を得た。得られたシートの透過色は常温で濃青色を呈し、その全光線透過率(JIS K7375)が10%であったが、48℃以上の温度で濃青色→青色→薄い青色→無色の変化を完結し、その全光線透過率を26%に拡張した。そして常温への温度下降で再びシートが段階的に、無色→薄い青色→青色→濃青色を呈して全光線透過率が徐々に10%に制限される可逆的調光機能を発現し、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を保持していた。
※発色/消色の可逆性マイクロカプセル(2)
ロイコ色素:6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス〔4−(ジメチルアミノ)フェニル)〕−1(3H)−イソベンゾフラノン5質量%と、顕色性化合物:4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール20質量%、有機媒体:セチルアルコール25質量%によるメラミン樹脂殻壁(50質量%)のマイクロカプセル(完全消色温度:48℃:濃青色→薄い青色→無色)
[実施例3]
実施例1の感温変色性樹脂層(配合3)の発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1)10質量部を発色/消色の可逆性マイクロカプセル(3)10質量部に変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(3)を得た。得られたシートの透過色は常温で緑色を呈し、その全光線透過率(JIS K7375)が12%であったが、57℃以上の温度で緑色→淡い緑色→無色の変化を完結し、その全光線透過率を27%に拡張した。そして常温への温度下降で再びシートが段階的に緑色を呈して全光線透過率が徐々に12%に制限される可逆的調光機能を発現し、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を保持していた。
※発色/消色の可逆性マイクロカプセル(3)
ロイコ色素:6−(ジメチルアミノ)−3,3−ビス〔4−(ジメチルアミノ)フェニル)〕−1(3H)−イソベンゾフラノン5質量%と、顕色性化合物:4,4′−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール10質量%、3,6−ジメトキシフルオラン10質量%、有機媒体:ステアリルアルコール25質量%によるメラミン樹脂殻壁(50質量%)のマイクロカプセル(完全消色温度:57℃:緑色→薄い緑色→無色)
[実施例4]
実施例1の感温変色性樹脂層(配合3)を下記配合4に変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(4)を得た。得られたシートの透過色は常温で濃青色を呈し、その全光線透過率(JIS K7375)が7%であったが、37℃以上の温度で濃青色→青色の変化を完結し、その全光線透過率が16%に拡張し、さらに48℃以上の温度で青色→薄い青色→無色の変化を完結し、その全光線透過率は26%に段階的に拡張した。そして37℃近辺の温度で再びシートが無色→薄い青色→青色を呈して全光線透過率が徐々に16%に制限され、さらに常温近辺で再びシートが青色→濃青色を呈して全光線透過率が徐々に7%に制限されるという段階的な可逆的調光機能を発現し、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を保持していた。
〔配合4〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃助剤) 1質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.4質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1) 5質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(2) 5質量部
[実施例5]
実施例1の感温変色性樹脂層(配合3)を下記配合5に変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(5)を得た。得られたシートの透過色は常温で濃青緑色を呈し、その全光線透過率(JIS K7375)が7%であったが、48℃以上の温度で濃青緑色→青緑色→緑色の変化を完結し、その全光線透過率が15%に拡張し、さらに57℃以上の温度で緑色→薄い緑色→無色の変化を完結し、その全光線透過率は25%に段階的に拡張した。そして48℃近辺の温度で再びシートが無色→薄い緑色→緑色を呈して全光線透過率が徐々に15%に制限され、さらに常温近辺で再びシートが緑色→濃青緑色を呈して全光線透過率が徐々に7%に制限されるという段階的な可逆的調光機能を発現し、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を保持していた。
〔配合5〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃助剤) 1質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.4質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(2) 5質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(3) 5質量部
[実施例6]
実施例1の感温変色性樹脂層(配合3)を下記配合6に変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(6)を得た。得られたシートの透過色は常温で濃青緑色を呈し、その全光線透過率(JIS K7375)が6%であったが、37℃以上の温度で濃青緑色→青緑色の変化を完結し、その全光線透過率が11%に拡張し、さらに48℃以上の温度で青緑色→緑色の変化を完結し、その全光線透過率は18%に拡張し、さらに57℃以上の温度で緑色→薄い緑色→無色の変化を完結し、その全光線透過率は24%に段階的に拡張した。そして、48℃近辺の温度で再びシートが無色→薄い緑色→緑色を呈して全光線透過率が18%に制限され、さらに37℃近辺の温度で再びシートが緑色→青緑色を呈して全光線透過率が11%に制限され、さらに常温近辺で再びシートが青緑色→濃青緑色を呈して全光線透過率が6%に制限されるという段階的な可逆的調光機能を発現し、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を保持していた。
〔配合6〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
三酸化アンチモン(難燃助剤) 1質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.4質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1) 3質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(2) 4質量部
発色/消色の可逆性マイクロカプセル(3) 3質量部
[実施例7]
実施例1の「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成を、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の構成として、実施例1と同等の性能を有する積層体シート(7)を得た。
[実施例8]
実施例2の「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成を、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の構成として、実施例2と同等の性能を有する積層体シート(8)を得た。
[実施例9]
実施例3の「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成を、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の構成として、実施例3と同等の性能を有する積層体シート(9)を得た。
[実施例10]
実施例4の「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成を、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の構成として、実施例4と同等の性能を有する積層体シート(10)を得た。
[実施例11]
実施例5の「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成を、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の構成として、実施例5と同等の性能を有する積層体シート11)を得た。
[実施例12]
実施例6の「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成を、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」の構成として、実施例6と同等の性能を有する積層体シート(12)を得た。
[実施例13〜24]
実施例1〜12で得た各々の調光シートの表面保護層上に下記〔配合7〕による防汚層を形成して、実施例1〜12と同等の性能を有し、さらに防汚層を附帯する積層体シート(13)〜(24)を得た。
〈防汚層〉
実施例1〜12の調光シートを80メッシュグラビアロール塗工条件の塗工機に掛け、表面保護層上に〔配合7〕の防汚組成物による塗工を行い、120℃の熱風炉で3分間乾燥して防汚層を設けた。
〔配合7〕防汚層組成物
シリカゾル(粒子径20〜30nm:固形分48質量%) 100質量部
ビニルトリエトキシシラン(シランカップリング剤) 50質量部
酸化セリウム粒子(粒子径15nm:紫外線吸収剤) 5質量部
ポリエチレングリコール型非イオン活性剤(帯電防止剤) 1質量部
希釈剤(水) 200質量部
[比較例1]
実施例1の調光シートから表面保護層を省略した以外は実施例1と同様として、「感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成からなる、厚さ0.6mmの積層体シート(25)を得た。得られた積層体シート(25)は、実施例1の調光シート同様の調光機能を発現するものであったが、5月〜7月の屋外曝露3ヶ月後には、発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1)が劣化して37℃を下回る温度で呈した青色が無色となり、もはや積層体シート(25)の光透過色は変化しない調光機能を喪失したものであった。
[比較例2]
実施例2の調光シートから表面保護層を省略した以外は実施例2と同様として、「感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成からなる、厚さ0.6mmの積層体シート(26)を得た。得られた積層体シート(26)は、実施例2の調光シート同様の調光機能を発現するものであったが、5月〜7月の屋外曝露3ヶ月後には、発色/消色の可逆性マイクロカプセル(2)が劣化して48℃を下回る温度で呈した濃青色が無色となり、もはや積層体シート(26)の光透過色は変化しない調光機能を喪失したものであった。
[比較例3]
実施例3の調光シートから表面保護層を省略した以外は実施例3と同様として、「感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」構成からなる、厚さ0.6mmの積層体シート(27)を得た。得られた積層体シート(27)は、実施例3の調光シート同様の調光機能を発現するものであったが、5月〜7月の屋外曝露3ヶ月後には、発色/消色の可逆性マイクロカプセル(3)が劣化して57℃を下回る温度で呈した緑色が無色となり、もはや積層体シート(27)の光透過色は変化しない調光機能を喪失したものであった。
[比較例4]
実施例1の調光シートにおいて、表面保護層(配合1)の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物から酸化亜鉛(白色系微粒子)10質量部を省略し、表面保護層の全光線透過率が93%の光透過性フィルムとした以外は実施例1と同様として厚さ0.72mmの積層体シート(28)を得た。得られた積層体シート(28)は、実施例1の調光シート同様の調光機能を発現するものであったが、5月〜10月の屋外曝露6ヶ月後には、発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1)が劣化して37℃を下回る温度で呈した青色が無色となり、もはや積層体シート(28)の光透過色は変化しない調光機能を喪失したものであった。
[比較例5]
実施例1の調光シートにおいて、表面保護層(配合1)の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物からベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤)0.2質量部、及び酸化セリウム(紫外線吸収剤)0.4質量部を省略し、表面保護層の全光線透過率が66%の光半透過性フィルムとした以外は実施例1と同様として厚さ0.72mmの積層体シート(29)を得た。得られた積層体シート(29)は、実施例1の調光シート同様の調光機能を発現するものであったが、5月〜10月の屋外曝露6ヶ月後には、発色/消色の可逆性マイクロカプセル(1)が劣化して37℃を下回る温度で呈した青色が無色となり、もはや積層体シート(29)の光透過色は変化しない調光機能を喪失したものであった。
[実施例25]
実施例1の表面保護層を下記配合8による軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物(シリコンエラストマーとの非相溶樹脂ブレンド白濁系)に変更し、厚さ0.12mm、全光線透過率(JIS K7375)71%の光半透過性フィルムを用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(30)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(1)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
〔配合8〕軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル 50質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
芳香族リン酸エステル(防炎剤) 10質量部
シリコンエラストマー 10質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.2質量部
※2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−
フェニルエチル)フェノール
酸化セリウム(紫外線吸収剤) 0.4質量部
[実施例26]
実施例2の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例2と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(31)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(2)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例27]
実施例3の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例3と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(32)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(3)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例28]
実施例4の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例4と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(33)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(4)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例29]
実施例5の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例5と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(34)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(5)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例30]
実施例6の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例6と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(35)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(6)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例31]
実施例7の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例7と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(36)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(7)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例32]
実施例8の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例8と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(37)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(8)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例33]
実施例9の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例9と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(38)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(9)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例34]
実施例10の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例10と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(39)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(10)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例35]
実施例11の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例11と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(40)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(11)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例36]
実施例12の表面保護層を実施例25の表面保護層と置き換えた以外は実施例12と同様として、厚さ0.72mmの積層体シート(41)を得た。得られたシートの調光機能は積層体シート(12)と同等の性能で、屋外曝露1年後にも同等の可逆的調光機能を有していた。
[実施例37〜48]
実施例25〜36で得た各々の調光シートの表面保護層上に〔配合7〕による防汚層を形成して、実施例25〜36と同等のの性能で、さらに防汚層を附帯する積層体シート(42)〜(53)を得た。
本発明の可撓性調光シートは、気温変化によってシートの光透過性が段階的にコントロールされ、特に気温上昇に伴う日中にシートの表面温度が30℃〜70℃に及ぶと、シート本体の光線透過率が段階的に上昇することで、より明るい採光環境を整え、気温が低下する夜間には光線透過率が段階的に下がることで屋内照明による行灯効果を発現する作用効果が気温変化に応じて繰り返し可能となり、しかも耐候性と可撓性に優れるので、スポーツスタジアムなど大型膜構造施設の採光/ブラインド窓、シート倉庫の採光/ブラインド窓、トラック幌の採光/ブラインド窓、建築養生シート、天井膜材、空間仕切りシート、シートシャッターの採光/ブラインド窓、店舗軒出しテント、ベランダ日除けシートなどの産業資材に用いるのに適したものである。
1:可撓性調光シート
2:布帛
3:感温変色性樹脂層
4:表面保護層
5:裏面樹脂層

Claims (3)

  1. 表面保護層及び裏面樹脂層と、その中間に感温変色性樹脂層を含んでなる光透過性積層体であって、少なくとも前記表面保護層が光半透過性、かつ紫外線遮蔽性で、1)白色系微粒子及び紫外線吸収剤を含む樹脂層、あるいは2)非相溶樹脂ブレンドに紫外線吸収剤を含む層であり、前記感温変色性樹脂層が、発色/消色の可逆性マイクロカプセルを含み、この可逆性マイクロカプセルが、20〜40℃、41〜55℃、及び56℃以上の何れかの温度帯に完全消色点を有し、前記光透過性積層体の温度が前記完全消色点に到達した時に、前記感温変色性樹脂層の消色によって前記光透過性積層体の全光線透過率(JIS K7375:2008年)が増大し、かつ、前記光透過性積層体の温度が前記完全消色点未満に降下した時に、前記感温変色性樹脂層の発色によって前記光透過性積層体の全光線透過率を減少させることを特徴とする可撓性調光シート。
  2. 前記感温変色性樹脂層が発色/消色の可逆性マイクロカプセルを2種または3種含み、個々の発色/消色の可逆性マイクロカプセルの完全消色点の差が5℃以上である請求項1に記載の可撓性調光シート。
  3. 前記光透過性積層体が布帛を含み、「表面保護層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」、「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/裏面樹脂層」、及び「表面保護層/感温変色性樹脂層/布帛/感温変色性樹脂層/裏面樹脂層」から選ばれた何れか1種の構成である請求項1または2に記載の可撓性調光シート。
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