JP2018001196A - プレスブレーキシステム及びロボット装置の原点位置修正方法 - Google Patents

プレスブレーキシステム及びロボット装置の原点位置修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原点位置のずれの有無確認及びずれが生じているときの修正を短時間で行うプレスブレーキシステムを提供する。【解決手段】プレスブレーキとそれに用いる金型をツールグリッパの金型保持部によって保持して装脱する金型装脱動作を実行する多関節のロボット装置と金型装脱動作を制御する制御部と記憶部とを含み、制御部は、ロボット装置が実行する金型装脱動作の動作上の現原点位置Px,Pyと、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して記憶部CTbに記憶しておいた動作上の基準原点位置Pax,Payと、のずれの有無を判定する。ずれ有りと判定した場合に、ずれをなくす補正値ΔPax,ΔPayを求めて記憶部に記憶させると共に、以降の金型装脱動作を、現原点位置と補正値とに基づいて得た修正済原点位置を動作上の原点位置として実行するよう制御する。【選択図】図14

Description

本発明は、プレスブレーキシステム及びロボット装置の原点位置修正方法に係る。特に、ツールグリッパを装着した多関節のロボット装置でプレスブレーキの金型を交換する動作の原点位置を修正する方法と、そのロボット装置とプレスブレーキとを含んで構成されるプレスブレーキシステムと、に関する。
プレスブレーキの金型(ダイ及びパンチ)を交換する多関節のロボット装置が、特許文献1に曲げロボットとして記載されている。
特許文献1に記載されたロボット装置は、ダイ及びパンチを交換するためのツールグリッパ(特許文献1における「金型交換ハンド」)をハンドに装着して、プレスブレーキの金型ホルダに対する金型装脱、及びプレスブレーキと金型ストッカとの間の金型搬送を行うものである。
特開2014−004604号公報
特許文献1に記載されたような多関節ロボットは、可動部分(アームなど)が所定空間内を自由に移動するため、予期せず他の部材との接触や衝突が発生する虞がある。また、接触や衝突の態様や程度によっては、金型交換の動作上の原点位置が、動作プログラム上の原点位置に対応して予め設定した原点位置からずれる可能性がある。
ツールグリッパが金型を保持していない状態でロボット装置の原点位置がずれると、金型ホルダ及び金型ストッカからの金型が掴めず取り出しができなくなる可能性がある。
また、ツールグリッパが金型を保持した状態でロボット装置の原点位置がずれると、金型ホルダ及び金型ストッカへの金型の取り付けができなくなる可能性がある。
金型の、金型ホルダや金型ストッカに対する装脱は、位置決めに高い精度が必要であるから、原点位置がずれて装脱に失敗すると、金型に傷が付く、金型が破損する、或いは、それらに起因する生産性の低下、などの不具合が発生する。
そのため、原点位置がずれたと思われる場合は、直ちに、ずれの有無を確認すると共にずれが生じていたら修正する必要がある。
しかしながら、現状では、原点位置のずれの有無を、原点位置のずれがない状態でロボット装置の各関節部分に付与したマーカのずれの有無として目視により判定している。
また、この判定で原点位置がずれていることを把握した後の原点位置修正は、各関節毎に可動部を動かしながらツールグリッパの空間位置を測定する、などの極めて時間のかかる作業を行うため、短時間で修正できるよう改善が望まれていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ロボット装置が行うプレスブレーキの金型交換動作における原点位置のずれの有無確認及びずれが生じているときの修正を短時間で行うことができる、ロボット装置の原点位置修正方法と、その原点位置修正方法を実行可能なロボット装置及びプレスブレーキを含むプレスブレーキシステムと、を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の手順、構成を有する。
1) プレスブレーキに用いる金型を、多関節のロボット装置によって前記プレスブレーキに対し装脱する金型装脱動作の原点位置を修正するための、ロボット装置の原点位置修正方法であって、
前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定する、ずれ有無判定ステップと、
前記ずれ有無判定ステップでずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて記憶すると共に、以降の前記金型装脱動作の動作上の原点位置を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済み原点位置とする原点位置置換ステップと、
を含むことを特徴とするロボット装置の原点位置修正方法である。
2) 前記ロボット装置は、前記金型を保持する金型保持部を有し、
前記ずれ有無判定ステップの前に、前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定し、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択する金型保持判定ステップを含むことを特徴とする1)に記載のロボット装置の原点位置修正方法である。
3) プレスブレーキと、前記プレスブレーキに用いる金型をツールグリッパの金型保持部によって保持し、前記プレスブレーキに対して装脱する金型装脱動作を実行する多関節のロボット装置と、前記金型装脱動作を制御する制御部と、記憶部と、を含むプレスブレーキシステムであって、
前記制御部は、
前記ロボット装置が実行する前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して前記記憶部に記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定し、ずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて前記記憶部に記憶させると共に、以降の前記金型装脱動作を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済原点位置を動作上の原点位置として実行するよう制御することを特徴とするプレスブレーキシステムである。
4) 前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定すると共に、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択する選択部を有することを特徴とする3)に記載のプレスブレーキシステムである。
5) 前記プレスブレーキは、突き当てとしてのバックゲージ及びサイドゲージを備え、
前記金型は貫通孔を有し、
前記金型保持部は、前記貫通孔に係合して前記金型を保持すると共に、前記金型を保持した状態で前記貫通孔を貫通して前記金型の反対側に突出するフックを有し、
前記制御部は、前記金型保持部が前記金型を保持している場合の前記ずれの有無判定方法として、前記ツールグリッパを現原点位置に位置させた状態で、前記バックゲージ及び前記サイドゲージを、前記フックにおける前記金型の反対側に突出した突出部に当接させて前記突出部の位置を測定することを特徴とする4)に記載のプレスブレーキシステムである。
本発明によれば、プレスブレーキの金型交換動作における原点位置のずれの有無確認及びずれの修正を短時間で行うことができる、という効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態に係るプレスブレーキシステムの実施例であるプレスブレーキシステムSTを説明するための全体図である。 図2は、プレスブレーキシステムSTのロボット装置53を説明するための斜視図である。 図3は、プレスブレーキシステムSTの構成を説明するためのブロック図である。 図4は、ロボット装置53に装着されるツールグリッパ5を説明するための平面図である。 図5は、ツールグリッパ5を説明するための斜視図である。 図6は、ツールグリッパ5の金型保持部KHによってダイ81を保持する動作を説明するための第1の断面図である。 図7は、金型保持部KHによってダイ81を保持する動作を説明するための第2の断面図である。 図8は、金型保持部KHによってダイ81を保持する動作を説明するための第3の断面図である。 図9は、非保持時測定動作を説明するための上面図である。 図10は、非保持時測定動作における基準位置の取得手順を説明するためのフロー図である。 図11は、保持時測定動作を説明するための上面図である。 図12は、保持時測定動作における基準位置の取得手順を説明するためのフロー図である。 図13は、測定動作選択部CTeが行う測定動作の選択手順を説明するためのフロー図である。 図14は、非保持時測定動作における原点位置修正動作について説明するためのフロー図である。 図15は、保持時測定動作における原点位置修正動作について説明するためのフロー図である。
本発明の実施の形態に係るプレスブレーキシステムを、実施例のプレスブレーキシステムST(以下、単にシステムSTと称する)により、まず図1〜図3を参照して説明する。
図1は、実施例のシステムSTの全体構成を、模式的に示した平面図である。
前後左右の各方向を、便宜的に矢印の方向で規定する。従って上下は紙面直交方向であり、紙面表方が上方向、紙面裏方が下方向となる。
図2は、システムSTに含まれるロボット装置53を説明するための左後ろ斜め上方から見た外観斜視図である。図2において示されるロボット装置53の姿勢は、任意の姿勢である。
図3は、システムSTの構成を説明するためのブロック図である。
システムSTは、プレスブレーキ51と、金型ストッカ52と、多関節のロボット装置53と、制御装置CTと、を含み構成されている。
プレスブレーキ51は、上型のパンチ(不図示)と下型のダイ81(図6参照。詳細は後述する)との金型組によって、板状のワークWに曲げ加工を施す曲げ加工機である。
プレスブレーキ51は、突き当てとして、ワークWの後縁の位置決めに用いられるバックゲージ51b及びワークWの側縁の位置決めに用いられるサイドゲージ51cを備えている。
金型ストッカ52はプレスブレーキ51の側方(図1では右方)に隣接配置されている。
ロボット装置53は、プレスブレーキ51及び金型ストッカ52の前方に左右方向に敷設された軌道53aと、軌道53a上を移動可能とされたロボット本体部1と、を有する。
ロボット装置53は、ワークグリッパ(図示せず)を装着してワークWを把持してプレスブレーキ51に供給する一方、ツールグリッパ5を装着してパンチ及びダイ81を保持しプレスブレーキ51と金型ストッカ52との間で交換を行う。
すなわち、ロボット装置53は、プレスブレーキ51の金型を、プレスブレーキ51に対して装脱する金型装脱動作を行う。
図3に示されるように、制御装置CTは、中央処理装置(CPU)を含む制御部CTaと、加工プログラム及び測定結果などを記憶する記憶部CTbと、データや情報の比較を行う比較部CTcと、比較部CTcの検出結果に基づいて補正値を算出する補正値算出部CTdと、後述する二つの測定動作から一つを選択する測定動作選択部CTeと、を含んで構成されている。制御装置CTは、システムSTの全体動作を制御する。
図2に示されるように、ロボット装置53のロボット本体部1は、軌道53a上を左右方向(矢印DR)に移動するベース部2と、ベース部2の上面に設けられた支持台2aに支持されたハンド部3と、を有する。
ハンド部3は、支持台2aに対し上下方向に延びる回動軸線CL1まわり(矢印DR1)に水平回動可能な旋回部3aと、旋回部3aに形成され上方に延びる延出部3bに対し回動軸線CL1に直交する水平の回動軸線CL2まわり(矢印DR2)に回動可能に支持された第1アーム3cと、を有する。
第1アーム3cは、回動軸線CL2に対する直交方向に屈曲しており、屈曲した先端には第2アーム3eを支持する基部3dが、回動軸線CL2と平行な回動軸線CL3まわり(矢印DR3)に回動可能に取り付けられている。
第2アーム3eは、基部3dによって、回動軸線CL2及び回動軸線CL3と直交する回動軸線CL4まわり(矢印DR4)に回動可能に支持されている。
第3アーム3fは、第2アーム3eの先端部に、回動軸線CL4と直交する回動軸線CL5まわり(矢印DR5)に回動可能に支持されている。
第3アーム3fの先端部には、種々のグリッパから選択された一つを装着するためのコネクタ3gが備えられている。
コネクタ3gは、回動軸線CL5と直交する回動軸線CL6のまわり(矢印DR6)に回動可能とされている。
コネクタ3gに装着されるグリッパとしては、ワークを把持する既出のワークグリッパ(不図示)及び次に詳述するツールグリッパ5がある。
図2では、コネクタ3gにツールグリッパ5を装着した状態でのイメージが一点鎖線で示されている。
ベース部2の移動、旋回部3aの回動、第1アーム3cの回動、第2アーム3eの回動、第3アーム3fの回動、及びコネクタ3gの回動は、それぞれ独立したアクチュエータの動作で行われる。ここでは、これらのアクチュエータをまとめてアクチュエータ群AcG(図3参照)と称する。
また、アクチュエータ群AcGの各アクチュエータはエンコーダを備えている。各エンコーダは、対応するアクチュエータの動作量や動作角度等の動作情報と位置情報とを、制御装置CTに送出する。ここでは、これらのエンコーダをまとめてエンコーダ群EcG(図3参照)と称する。
この構成により、ロボット装置53の動作は、制御部CTaによって閉ループ制御される。
次に、コネクタ3gに装着され金型を保持するツールグリッパ5について説明する。
図4はツールグリッパ5の側面図であり、図5は、ツールグリッパ5の外観斜視図である。
ツールグリッパ5は、概ね角柱状を呈する本体部5aと、本体部5aに設けられた円盤状の脱着部5bと、を有している。
脱着部5bの円形表面である装着面5b1がコネクタ3gに対し面当たりで当接し、その状態で、図示しないロック機構によりロックされる。これにより、ツールグリッパ5は、ロボット装置53に取り付けられる。
ツールグリッパ5は、本体部5aの側面から外方(図4では左方)に突出する係合片部5c及びフック5dを有する。
また、係合片部5cには、係合片部5cの突出方向と直交する方向に延在する当接突出部5eが設けられている。
係合片部5c及びフック5dは、図4における紙面直交方向に薄い板状を呈する。
係合片部5c及びフック5dは、本体部5aの内部に収容された図示しない直動アクチュエータの動作によって、それぞれ独立に、図4に示される姿勢で図4の右方に所定距離の範囲を往復動可能とされている(矢印DR7a)。
また、フック5dは、回動軸線CL7まわり(矢印DR7)の所定の角度範囲で回動可能とされており、常態で、図示しない付勢部材(例えばねじりコイルばね)によって、図4における時計まわり方向に回動付勢されている。
回動可能な所定の角度範囲は、図4の左右方向に延びた姿勢(以下、係合姿勢とも称する)から時計まわり方向に例えば約10°の範囲である。回動軸線CL7は、装着面5b1に対し直交する方向に設定されている。
係合片部5cは、後方側に移動した状態で、フック5dの付勢部材による回動を規制し、フック5dを係合姿勢で維持する。
また、係合片部5cは、前方側に移動した状態で、フック5dの付勢部材による回動を許容し、フック5dは図6に示される回動姿勢となる。
直動アクチュエータは、アクチュエータ群AcGに含まれる。
また、直動アクチュエータは、エンコーダ群に含まれるエンコーダを備え、制御部CTaは、そのエンコーダからの動作情報に基づき、直動アクチュエータを閉ループ制御する。
係合片部5c,フック5d,及び当接突出部5eを含んで金型保持部KHが構成される。
金型保持部KHは、次のように金型を保持する。パンチとダイ81とは同様の保持構造で保持されるので、以下、ダイ81を保持する構造について説明する。以下の説明は、特に記載がない限り、パンチについても同様に適用できる。
図6〜図8を参照して、ダイホルダ61に取り付けられたダイ81を、ツールグリッパ5の金型保持部KHによって取り外す手順及びそのための構成を説明する。
図6は、プレスブレーキ51における下部テーブル51aの上面に備えられたダイホルダ61にダイ81が装着された状態を示す断面図である。図6に示された上下前後の方向は、図1の方向に対応している。従って、左右方向は、紙面直交方向であり、紙面裏側が右方、表側が左方である。
ダイホルダ61は、左右方向に延びる部材であり、上面の前後方向中央に左右方向に延び下方に抉られた横断面形状矩形の挿入溝部62を有する。
挿入溝部62の前後方向に対向する一対の内面63,64には、それぞれ、左右方向に延びる係合溝部63a,64aが形成されている。
内面63における係合溝部63aの下方には、アクチュエータ65によって前後方向に移動するロック部材66が取り付けられている。図6では、前方に移動した状態が示されている。
アクチュエータ65の動作は、制御部CTaによって制御される(図3参照)。
ダイ81は、平板状の基部81aと基部81aから細幅で上方に延出した加工部81kとを有する。
基部81aは、中央部において上下に長い長孔である貫通孔81bを有する。
基部81aは、貫通孔81bよりも根本側(下側)の一方面側に基部81aに対し前後方向に離接する係止プレート81cを有する。
係止プレート81cは、常態において、図示しない付勢部材によって基部81aに対し離隔する側(前方側)に付勢されている。
係止プレート81cは、貫通孔81bに近い側と遠い側とに、底面81dと平行に延び、常態においてそれぞれ基部81aの表面よりも突出した突出部81c1と係合凸部81c2とを有する。
従って、突出部81c1と係合凸部81c2との間は、相対的に凹んだ凹部81c3となっている。
基部81aは、根本側の前後両面に、底面81dと平行に延びるロック溝部81e,81eを有する。
ダイ81は、上下左右方向に延在する姿勢で、基部81aの根本側がダイホルダ61の挿入溝部62に挿入装着されている。
図6に示されるダイ81の装着状態で、ダイ81の係合凸部81c2がダイホルダ61の係合溝部64に係合し、かつロック部材66がダイ81のロック溝部81eに係合して、ダイホルダ61に対し位置ずれなく装着されている。
ツールグリッパ5は、ダイ81をダイホルダ61に対し装脱するために、ツールグリッパ5の金型保持部KHでダイ81を保持できるようになっている。
その手順は、次の通りである。
すなわち、制御部CTaは、図6に示されるように、金型保持部KHを、フック5dの先端が下向きとなる姿勢にしてダイ81の前方における貫通孔81bに対応した位置に移動する。
そして、係合片部5cを前方側に引き込み、付勢部材(不図示)による回動付勢力でフック5dを回動範囲の上方限位置に回動させた状態とする。
次いで制御部CTaは、ハンド部3を動作させて、金型保持部KHの係合片部5c及びフック5dを貫通孔81bに挿通させ(矢印DR7)る。
その挿通後、係合片部5cを後方に押し出してフック5dを図6における反時計まわり方向に回動させ、図4に示される係合姿勢に戻す。
係合片部5c及びフック5dが貫通孔81bに挿通し、当接突出部5eの後面がダイ81の係止プレート81cを後方側へ押し込んだ状態(以下、中間状態)が、図7に示される。この状態で、係合凸部81c2は係合溝部64aから離脱している。
図7において、貫通孔81bは、左右方向(図7における紙面直交方向)が、係合片部5c及びフック5dの厚さに対し、ほぼ同じで、上下方向が、係合片部5cの上面とフック5dの係合姿勢における下面との間の上下方向距離に対し、ほぼ同じに形成されている。
また、係合片部5cの下面と係止プレート81cの上面とは接触した状態となっている。
これにより、ダイ81は、中間状態で、金型保持部KHに対し上下左右方向に位置決めされる。また、前方への移動が当接突出部5eにより規制される。
制御部CTaは、中間状態から、図8に示されるように、直動アクチュエータを動作させ、フック5dを前方に引き込むよう移動させる(矢印DR8)。これにより、基部81a及び係止プレート81cは、フック5dの先端で屈曲した押さえ部5d1と当接突出部5eとの間に挟持される。
既述のように、当接突出部5eによって係止プレート81cが後方に移動しており、係合凸部81c2が係合溝部64aから離脱している。そして、ダイ81は、フック5dの押さえ部5d1と当接突出部5eの間に挟まれて保持される。
次いで、制御部CTaは、アクチュエータ65を動作させて、ロック部材66を前方に移動する(矢印DR9)。
これにより、ロック部材66がロック溝部81eから離脱し、ダイ81の上方移動の規制が解除される。
すなわち、ダイ81は、金型保持部KHにより保持されると共に、ダイホルダ61の挿入溝部62に対して挿抜自在(矢印DR10)となる。
制御部CTaは、ハンド部3を動作させて、金型保持部KHを上昇させ、ダイ81をダイホルダ61から取り外す。
ダイ81のダイホルダ61への取り付け動作は、上述の取り外し動作と逆になる。また、パンチのパンチホルダへの装脱も、同様に行われる。
以上説明したツールグリッパ5の金型保持部KHによるダイ81の保持構造では、ツールグリッパ5がダイ81を保持していない状態で予期せぬ衝突等が発生すると、ダイホルダ61から金型を取り外すための取り外し動作上の原点位置がプログラム上の原点位置に対してずれてしまう場合がある。この場合、係合片部5c及びフック5dを、ダイ81の貫通孔81bに対して位置が合わず挿入不能になる可能性があることは明らかである。
また、ツールグリッパ5がダイ81を保持している状態で予期せぬ衝突等が発生すると、ダイホルダ61へのダイ81の装着のための取り付け動作の原点位置がプログラム上の原点位置に対してずれてしまう場合がある。この場合、ツールグリッパ5は、保持しているダイ81の基部81aをダイホルダ61の挿入溝部62に対して位置が合わず挿入不能になる可能性があることも明らかである。
これらの不具合は、パンチの装脱でも同様に生じ得る。
そこで、実施例のシステムSTは、金型のホルダからの取り外し及び取り付けのいずれにも原点ずれの影響が及ばないように、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cを利用して、原点位置のずれの有無確認及びずれが有る場合にずれをなくす修正動作(原点位置の修正動作)を、容易に短時間で実行可能となっている。
原点位置のずれの有無確認動作は、プログラム上の原点位置と、ロボット装置53の機械動作上の原点位置と、が合致しているか否かを判定確認するための動作である。
また、原点位置の修正動作は、原点位置のずれの有無確認動作で原点位置が合致していないと判定した場合に、プログラム上の原点位置と、ロボット装置53の機械動作上の原点位置と、を合致させるための動作である。
以下、両動作をまとめて、単に原点位置修正動作とも称する。また、この原点位置修正動作により原点位置を修正する方法を、原点位置修正方法と称する。
原点位置修正動作は、ツールグリッパ5が金型を保持していない状態で行う動作と、保持している状態で行う動作と、で異なる。前者を非保持時測定動作、後者を保持時測定動作と称し、いずれもバックゲージ51b及びサイドゲージ51cを用いて行う。
まず、非保持時測定動作について、上面図である図9を参照して説明する。以下の説明において、前後方向をY軸方向、左右方向をX軸方向、上下方向をZ軸方向、とも称する。
最初に、図9などを参照してバックゲージ51b及びサイドゲージ51cについて説明する。
バックゲージ51bは、本体部51b3とポテンショメータ51b2とを有する。
本体部51b3は、制御部CTaの制御の下、図示しない移動機構によってY軸方向に移動する(矢印DRa)。
ポテンショメータ51b2は、本体部51b3に対しY軸方向に移動する(矢印DRb)ゲージ51b1を有する。
ポテンショメータ51b2は、被測定物にゲージ51b1の先端部51baを当接させてゲージ51b1のY軸方向の位置を測定し、測定結果をY位置情報Jyとして制御装置CTに向け出力する(図3参照)。
制御部CTaは、本体部51b3自体のY軸方向の位置と、バックゲージ51bからのY位置情報Jyと、に基づいて、被測定物のY軸方向の位置Py(先端部51baの当接位置)を求める。
サイドゲージ51cは、本体部51c3とポテンショメータ51c2とを有する。
本体部51c3は、制御部CTaの制御の下、図示しない移動機構によってX軸方向に移動する(矢印DRc)。
ポテンショメータ51c2は、本体部51c3に対しX軸方向に移動する(矢印DRd)ゲージ51c1を有する。
ポテンショメータ51c2は、被測定物にゲージ51c1の先端部51caを当接させてゲージ51c1のX軸方向の位置を測定し、測定結果をX位置情報Jxとして制御装置CTに向け出力する(図3参照)。
制御部CTaは、本体部51c3自体のX軸方向の位置と、サイドゲージ51cからのX位置情報Jxと、に基づいて、被測定物のX軸方向の位置Px(先端部51caの当接位置)を求める。
次に、測定動作について説明する。
まず、ロボット装置53のコネクタ3gには、予めツールグリッパ5を装着しておく。
制御部CTaは、ロボット装置53に対し、ツールグリッパ5の部位のうち、金型取り外し動作に利用するため予め設定した基準部位を、プログラム上の金型取り外し動作での原点位置に位置させる動作を実行させる。
この動作の実行後のツールグリッパ5を含むハンド部3の先端部分、並びに、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cが、上面図として図9に示されている。
図9に示されるように、非保持時測定動作における測定位置は、バックゲージ51bについては、係合片部5cの後方の側面5c1及びフック5dの後方の側面5d2である。係合片部5cの後方の側面5c1とフック5dの後方の側面5d2とはY軸方向において同じ位置にある。
詳しくは、ゲージ51b1の先端部51baを係合片部5cの後方の側面5c1及びフック5dの後方の側面5d2に当接させて、ポテンショメータ51b2におけるゲージ51b1のY軸方向の位置を測定する。
得られたゲージ51b1のY軸方向の位置を、Y位置情報Jyとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このY位置情報Jyと本体部51b3のY軸方向の位置とから、係合片部5c及びフック5dのY軸方向の位置Pyを求める。
一方、サイドゲージ51cについては、ゲージ51c1の先端部51caをフック5dの先端面5d3に当接させて、ポテンショメータ51c2におけるゲージ51c1のX軸方向の位置を測定する。
得られたゲージ51b1のX軸方向の位置を、X位置情報Jxとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このX位置情報Jxと本体部51c3のX軸方向の位置とから、フック5dのX軸方向の位置Pxを求める。
すなわち、ダイ81を保持していない金型保持部KHの原点位置の測定である非保持時測定動作には、Y軸方向について係合片部5cの後方の側面5c1及びフック5dの後方の側面5d2を利用し、X軸方向についてはフック5dの先端面5d3を利用する。
この非保持時測定動作によって、制御部CTaは、ダイ81を保持していないツールグリッパ5の基準となる原点位置を把握する。
図10は、その具体的な手順例を示すフロー図である。
まず、作業者は、ロボット装置53におけるダイ81を保持していない状態でのツールグリッパ5の原点位置の位置出しを従来の調整方法で行う(S1)。
この位置出しは、ロボット装置53の設置時などに行う必要かつ基本的な調整である。例えば、ハンド部3の姿勢を微少変化させながら、ツールグリッパ5の位置が動作プログラム上の原点位置となる姿勢を見いだし、原点位置の姿勢として設定する。
ロボット装置53の、ダイ81を保持していない状態での原点位置出し調整が完了している状態で、制御部CTaは、ツールグリッパ5を原点位置へ移動する(S2)。
図9には、ダイ81を保持していない状態での原点位置へ移動後の、ハンド部3及びツールグリッパ5の姿勢が示されている。図9に示される姿勢は、図2に示される姿勢に対し、第2アーム3eが約90°回動して回動軸線CL5が概ね上下方向に延びている。
また、回動軸線CL6は、前後方向に延びている。従って、係合片部5c及びフック5dは、水平で左方(図9における下方)に向け延びている。
次に、制御部CTaは、非保持時測定動作を実行して位置Px及び位置Pyを求める(S3)。
制御部CTaは、求めた位置Px及び位置Pyを、基準原点位置である基準位置Pax及び基準位置Payとして、X位置情報Jx及びY位置情報Jyと共に記憶部CTbに記憶させる(S4)。
また、位置Px及び位置Pyを得たときのロボット装置53の各可動部材の姿勢を特定する情報(各エンコーダからの動作情報)を、基準姿勢情報Jasとして基準位置Pax及び基準位置Payと紐付けして記憶部CTbに記憶させる(S5)。
(S4)と(S5)との実行順は、逆でも同時でもよい。
以上により、金型(ダイ81)を保持していない場合のツールグリッパ5の基準となる原点位置が把握できる。
基準姿勢情報Jasに含まれる項目は、ベース部2のX方向における位置,ベース部2に対する旋回部3aの回動軸線CL1まわりの回動位置,延出部3bに対する第1アーム3cの回動軸線CL2まわりの回動位置,第1アーム3cに対する基部3dの回動軸線CL3まわりの回動位置,基部3dに対する第2アーム3eの回動軸線CL4まわりの回動位置,第2アーム3eに対する第3アーム3fの回動軸線CL5まわりの回動位置,及び第3アーム3fに対するコネクタ3gの回動軸線CL6まわりの回動位置を含む。
次に、保持時測定動作について、図11を参照して説明する。
図11は、ダイ81を保持したツールグリッパ5を含むハンド部3の先端部分、並びに、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cを説明するための上面図である。
図11や既出の図8にも示されるように、ツールグリッパ5がダイ81を保持した状態において、ダイ81の貫通孔81bに係合している金型保持部KHの係合片部5cは、ダイ81の表面から突出せず、フック5dは、貫通孔81bを貫通して先端部分がダイ81の表面から突出している。
以下、金型保持部KHがダイ81を保持している状態での、フック5dにおけるダイ81から突出している部分を、フック突出部5dtと称する。
ツールグリッパ5の、金型取り付け動作における原点位置での姿勢は、図11に示されるように、保持したダイ81を、金型ホルダに装着する際の左右方向に延在させる姿勢である。
そこで、金型を保持した状態での位置測定は、ダイ81からバックゲージ51b及びサイドゲージ51c側へY軸方向に突出したフック突出部5dtを利用する。
すなわち、バックゲージ51bについては、ゲージ51b1の先端部51baをフック5dの先端面5d3に当接させて、ポテンショメータ51b2におけるゲージ51b1のY軸方向の位置を測定する。
得られたゲージ51b1のY軸方向の位置を、Y位置情報Jyとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このY位置情報Jyと本体部51b3のY軸方向の位置とから、フック5dのY軸方向の位置Pyを求める。
一方、サイドゲージ51cについては、ゲージ51c1の先端部51caをフック突出部5dtの側面5d2に当接させて、ポテンショメータ51c2におけるゲージ51c1のX軸方向の位置を測定する。
得られたゲージ51c1のX軸方向の位置を、X位置情報Jxとして制御部CTaに出力する。
制御部CTaは、このX位置情報Jxと本体部51c3のX軸方向の位置とから、フック5dのフック突出部5dtのX軸方向の位置Pxを求める。
すなわち、ダイ81を保持している金型保持部KHの原点位置の測定である保持時測定動作には、Y軸方向について、フック突出部5dtにおける先端面5d3を利用し、X軸方向についてはフック突出部5dtにおける側面5d2を利用する。
この保持時測定動作によって、制御部CTaは、ダイ81を保持しているツールグリッパ5の基準となる原点位置を把握する。
図12は、その具体的な手順例を示すフロー図である。
まず、作業者は、ロボット装置53におけるダイ81を保持している状態でのツールグリッパの原点位置の位置出しを従来の調整方法で行う(S11)。
ロボット装置53の、ダイ81を保持した状態での原点位置出しがなされた状態で、制御部CTaは、例えば金型ストッカに格納されているダイ81を保持する(S12)。
次に、制御部CTaは、ツールグリッパ5を、ダイ81を保持している状態での原点位置へ移動する(S13)。
図11には、ダイ81を保持している状態での原点位置へ移動後の、ハンド部3及びツールグリッパ5の姿勢が示されている。図11に示される姿勢は、図9に示される姿勢と同様に、第2アーム3eが約90°回動して回動軸線CL5が概ね上下方向に延びている。
また、回動軸線CL6は、左右方向に延びている。従って、係合片部5c及びフック5dは、水平で後方(図11における左方)に向け延びている。
次に、制御部CTaは、保持時測定動作を実行して位置Px及び位置Pyを求める(S14)。
制御部CTaは、求めた位置Px及び位置Pyを基準位置Pbx及び基準位置Pbyとして、X位置情報Jx及びY位置情報Jyと共に記憶部CTbに記憶させる(S15)。
また、位置Px及び位置Pyを得たときのロボット装置53の各部材の姿勢を特定する情報(各エンコーダからの動作情報)を、基準姿勢情報Jbsとして基準位置Pbx及び基準位置Pbyと紐付けして記憶部CTbに記憶させる(S16)。(S15)と(S16)との実行順、逆でも同時でもよい。
以上により、金型(ダイ81)を保持している場合のツールグリッパ5の基準となる原点位置が把握できる。
基準姿勢情報Jbsに含まれる項目は、基準姿勢情報Jasと同様である。
次に、ロボット装置53の原点位置のずれの有無確認と、ずれが生じている場合の修正方法について説明する。
ハンド部3のいずれかの部位が他の部材に衝突などしたときは、ロボット装置53の動作上の原点位置が、予め調整され動作プログラム上の原点位置と合致した原点位置に対して、ずれてしまっている可能性がある。
例えば、ロボット装置53による金型の交換作業で、金型ホルダに対する金型の挿抜がスムースに行われなくなった場合は、何らかの理由で原点位置がずれている可能性がある。
そこで、作業者は、制御部CTaに対し、原点位置修正動作を実行するよう入力操作などによって指示する。
そこで、原点位置修正動作の手順例を、図13〜図15に示されるフローを参照して説明する。
まず図13に示される手順F4を行う。手順F4は、非保持時測定動作と保持時測定動作とのどちらを実行するか、を選択する手順である。
制御部CTaは、原点位置修正動作の実行指令の有無を判定する(S41)。
指令有りと判定したら、測定動作選択部CTe(図3参照9に対し、測定動作の選択を行うよう指示する。
測定動作選択部CTeは、ツールグリッパ5が金型を保持しているか否かを判定する(S42)。この判定は、記憶部CTbが記憶しているシステムSTの動作履歴などを参照して、現時点での金型の保持有無を判定する。
(S42)で金型を保持している、と判定した場合、測定動作選択部CTeは、原点位置修正動作を保持時測定動作で実行することを選択する。
(S42)で金型を保持していない、と判定した場合、測定動作選択部CTeは、原点位置修正動作を非保持時測定動作で実行することを選択する。
この選択結果を受け、制御部CTaは、選択された測定動作で原点位置修正動作を実行する。
<ツールグリッパ5が金型を保持していない場合>
制御部CTaは、図14に示される手順F2を実行する。
まず、制御部CTaは、非保持時測定動作によって位置Px及び位置Pyを求める(S21)。
制御部CTaは、記憶部CTbから、記憶されている基準位置Pax及び基準位置Payを取得する(S22)。
制御部CTaは、求めた位置Px及び位置Pyと、基準位置Pax及び基準位置Payとを比較する。
具体的には、位置Pxと基準位置Paxとの差の絶対値が所定の閾値αax以上、又は、位置Pyと基準位置payとの差の絶対値が所定の閾値αay以上、であるか否か、を判定する(S23)。
閾値αax,αayは、それぞれツールグリッパ5が金型を保持してない場合の、原点位置ずれの判定境界値である。
閾値αax,αayは、プレスブレーキ51,金型ストッカ52,及びロボット装置53の仕様や金型の仕様に応じて予め設定し、記憶部CTbに記憶させておく
すなわち、位置Pxと位置Pyとのいずれかにおいて、それぞれに対応する基準位置Pax,Payとの差がある値以上になっていたら、原点位置のずれが生じていると判定する。
(S23)の判定がNoの場合、制御部CTaは、原点位置のずれ無しと判定する(S24)。
(S23)の判定がYesの場合、制御部CTaは、原点位置のずれ有りと判定し(S25)、補正値ΔPax,ΔPayを求める(S26)。
具体的には、ΔPax=Px−Pax,ΔPay=Py−Payである。
制御部CTaは、補正値ΔPax,ΔPayを、記憶部CTbに記憶させる。
制御部CTaは、位置Px及び位置Pyから、それぞれ補正値ΔPax及び補正値ΔPayを減じて、修正済原点位置Panx及び修正済原点位置Panyとし、記憶部CTbに記憶させる(S28)。
制御部CTaは、この修正動作以降、ロボット装置53の金型を保持していない状態での動作を、動作プログラム上の原点位置に対応する原点位置として修正済原点位置Panx,Panyを用いて実行する。
すなわち、現原点位置を修正済み原点位置Panx,Panyに置換する。
具体的には、基準姿勢情報Jasで規定された現原点位置での姿勢に対し、補正値ΔPax,ΔPayに対応する動作を実行した姿勢を、修正済原点位置での姿勢とする。
<ツールグリッパ5が金型を保持している場合>
制御部CTaは、図15に示される手順F3を実行する。
まず、制御部CTaは、保持時測定動作によって位置Px及び位置Pyを求める(S31)。
制御部CTaは、記憶部CTbから、記憶されている基準位置Pbx及び基準位置Pbyを取得する(S32)。
制御部CTaは、求めた位置Px及び位置Pyと、基準位置Pbx及び基準位置Pbyとを比較する。
具体的には、位置Pxと基準位置Pbxとの差の絶対値が所定の閾値αbx以上、又は、位置Pyと基準位置Pbyとの差の絶対値が所定の閾値αby以上、であるか否か、を判定する(S33)。
閾値αbx,αbyは、それぞれツールグリッパ5が金型を保持していない場合の、原点位置ずれの判定境界値である。
閾値αbx,αbyは、プレスブレーキ51,金型ストッカ52,及びロボット装置53の仕様や金型の仕様に応じて予め設定し、記憶部CTbに記憶させておく
すなわち、位置Pxと位置Pyとのいずれかにおいて、それぞれに対応する基準位置Pbx,Pbyとの差がある値以上になっていたら、原点位置のずれが生じていると判定するようになっている。
(S33)の判定がNoの場合、制御部CTaは、原点位置のずれ無しと判定する(S34)。
(S34)の判定がYesの場合、制御部CTaは、原点位置のずれ有りと判定し(S35)、補正値ΔPbx,ΔPbyを求める(S36)。
具体的には、ΔPbx=Px−Pbx,ΔPby=Py−Pbyである。
制御部CTaは、補正値ΔPbx,ΔPbyを、記憶部CTbに記憶させる。
制御部CTaは、位置Px及び位置Pyから、それぞれ補正値ΔPbx及び補正値ΔPbyを減じて、修正済原点位置Pbnx及び修正済原点位置Pbnyとし、記憶部CTbに記憶させる(S38)。
制御部CTaは、この修正動作以降、ロボット装置53の金型を保持していない状態での動作を、動作プログラム上の原点位置に対応する原点位置として修正済原点位置Pbnx,Pbnyを用いて実行する。すなわち、現原点位置を修正済み原点位置Pbnx,Pbnyに置換する。
具体的には、基準姿勢情報Jbsで規定された現原点位置での姿勢に対し、補正値ΔPbx,ΔPbyに対応する動作を実行した姿勢を、修正済原点位置での姿勢とする。
上述の原点位置修正方法によれば、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cを利用し、現時点で測定した原点位置(現原点位置)とされるツールグリッパの所定部位の現位置と予め測定して把握しておいた正しい原点位置での同じ部位の基準位置(基準原点位置)と、を比較するだけで、原点位置のずれ有無を把握することができる。
これにより、上述の原点位置修正方法は、短時間で高精度に原点位置のずれ有無を確認することができる。
また、上述の原点位置修正方法によれば、現位置と基準位置との差が所定の閾値以上の場合に原点位置ずれ有りと判定し、その差を補正値として新たな原点位置を設定してそれ以降の動作を実行する。従って、修正に要する時間は実質的に原点位置のずれ有無を把握する時間のみである。
これにより、上述の原点位置修正方法は、原点位置のずれの修正を短時間に行うことができる。
また、上述のシステムSTは、制御装置CTに測定動作選択部CTeを有し、測定動作選択部CTeは、ツールグリッパ5が金型を保持している場合と保持していない場合とのそれぞれに対応した原点位置修正動作を選択するようになっている。そして、原点位置修正動作には、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cを用いるようにしている。
これらにより、上述の原点位置修正方法によれば、ツールグリッパ5が金型を保持していない場合、金型保持部KHの係合片部5c及びフック5dの根本側にゲージ51b1,51c1を当てることができ、高精度の原点位置修正動作が可能である。
また、ツールグリッパ5が金型を保持している場合、金型保持部KHの大部分の部位が、ゲージ51b1,51c1側から見て金型の陰に隠れてしまうため、金型保持部KHにゲージ51b1,51c1を当てにくい。
そこで、上述の原点位置修正方法によれば、金型の貫通孔81bを貫通してツールグリッパ5の反対側に突出したフック突出部5dtを利用し、フック突出部5dtにゲージ51b1,51c1を当てるようにした。
これにより、金型保持部KHが金型を保持していても、高精度の原点位置修正動作が可能である。
このように、上述のシステムSTは、上述の原点位置修正方法を実施して、より高精度に原点位置修正を行うことができる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
制御装置CTは、プレスブレーキ51に備えられているものであってもよい。
ロボット装置53の態様(関節数及び自由度など)は限定されるものではない。
プレスブレーキ51は、バックゲージ51b及びサイドゲージ51cの少なくとも一方を、平行配置された複数個備えるものであってもよい。複数の場合は、それぞれの基本位置とそれぞれの現測定位置との比較を、行うことで、より高精度の原点位置修正が可能となる。
図6〜図8で示される金型保持部KHに対するダイ81及びダイホルダ61の前後方向の向きは、いずれか一方が、又は両方ともが逆向きであってもよい。また、ダイ81のダイホルダ61に対する装着構造及びロック構造は、上述の構造に限定されるものではない。
1 ロボット本体部
2 ベース部、 2a 支持台
3 ハンド部
3a 旋回部、 3b 延出部、 3c 第1アーム、 3d 基部
3e 第2アーム、 3f 第3アーム、 3g コネクタ
5 ツールグリッパ
5a 本体部、 5b 脱着部、 5b1 装着面、 5c 係合片部
5c1 側面、 5d フック、 5d1 押さえ部、 5d2 側面
5d3 先端面、 5dt フック突出部、 5e 当接突出部
51 プレスブレーキ
51a 下部テーブル、 51b バックゲージ(突き当て)
51ba 先端部、 51b1 ゲージ、 51b2 ポテンショメータ
51b3 本体部、 51c サイドゲージ(突き当て)
51ca 先端部、 51c1 ゲージ、 51c2 ポテンショメータ
51c3 本体部
52 金型ストッカ
53 ロボット装置、 53a 軌道
61 ダイホルダ
62 挿入溝部
63,64 内面、 63a,64a 係合溝部
65 アクチュエータ
66 ロック部材
81 ダイ(金型)
81a 基部、 81b 貫通孔、 81c 係止プレート
81c1 突出部、 81c2 係合凸部、 81d 底面
81e ロック溝部、 81k 加工部
AcG アクチュエータ群
CL1〜CL7 回動軸線
CT 制御装置
CTa 制御部、 CTb 記憶部、 CTc 比較部
CTd 補正値算出部、 CTe 測定動作選択部
EcG エンコーダ群
Jas,Jbs 基準姿勢情報
Jx X位置情報、 Jy Y位置情報
KH 金型保持部
Px,Py 位置、 Pax,Pay,Pbx,Pby 基準位置
Panx,Pany,Pbnx,Pbny 修正済原点位置
ST システム(プレスブレーキシステム)
W ワーク
αax,αay,αbx,αby 閾値
ΔPax,ΔPay,ΔPbx,ΔPby 補正値

Claims (5)

  1. プレスブレーキに用いる金型を、多関節のロボット装置によって前記プレスブレーキに対し装脱する金型装脱動作の原点位置を修正するための、ロボット装置の原点位置修正方法であって、
    前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定する、ずれ有無判定ステップと、
    前記ずれ有無判定ステップでずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて記憶すると共に、以降の前記金型装脱動作の動作上の原点位置を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済み原点位置とする原点位置置換ステップと、
    を含むことを特徴とするロボット装置の原点位置修正方法。
  2. 前記ロボット装置は、前記金型を保持する金型保持部を有し、
    前記ずれ有無判定ステップの前に、前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定し、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択する金型保持判定ステップを含むことを特徴とする請求項1記載のロボット装置の原点位置修正方法。
  3. プレスブレーキと、前記プレスブレーキに用いる金型をツールグリッパの金型保持部によって保持し、前記プレスブレーキに対して装脱する金型装脱動作を実行する多関節のロボット装置と、前記金型装脱動作を制御する制御部と、記憶部と、を含むプレスブレーキシステムであって、
    前記制御部は、
    前記ロボット装置が実行する前記金型装脱動作の動作上の現原点位置と、動作プログラム上の原点位置に合致するよう予め調整設定して前記記憶部に記憶しておいた動作上の基準原点位置と、のずれの有無を判定し、ずれ有りと判定した場合に、前記ずれをなくす補正値を求めて前記記憶部に記憶させると共に、以降の前記金型装脱動作を、前記現原点位置と前記補正値とに基づいて得た修正済原点位置を動作上の原点位置として実行するよう制御することを特徴とするプレスブレーキシステム。
  4. 前記金型保持部が前記金型を保持しているか保持していないかを判定すると共に、保持している場合と保持していない場合とで前記ずれの有無判定方法として異なる方法を選択する選択部を有することを特徴とする請求項3記載のプレスブレーキシステム。
  5. 前記プレスブレーキは、突き当てとしてのバックゲージ及びサイドゲージを備え、
    前記金型は貫通孔を有し、
    前記金型保持部は、前記貫通孔に係合して前記金型を保持すると共に、前記金型を保持した状態で前記貫通孔を貫通して前記金型の反対側に突出するフックを有し、
    前記制御部は、前記金型保持部が前記金型を保持している場合の前記ずれの有無判定方法として、前記ツールグリッパを現原点位置に位置させた状態で、前記バックゲージ及び前記サイドゲージを、前記フックにおける前記金型の反対側に突出した突出部に当接させて前記突出部の位置を測定することを特徴とする請求項4記載のプレスブレーキシステム。
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