JP2018000141A - 観察システム及び観察方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく撮影を行うことができる観察システムを提供する。【解決手段】観察システム1は、試料を観察するための複数の撮像部721a,721b…と、試料に対する観察位置を変更するために撮像部721a,721b…の各々を移動させる複数の移動機構723a,723b…と、移動機構723a,723b…の各々に撮像部721a,721b…の各々を移動させながら、撮像部721a,721b…の各々に撮影させるように、移動機構723a,723b…及び撮像部721a,721b…の動作を制御する制御部710とを備える。制御部710は、撮像部721a,721b…の移動パターンについて試料の特徴に応じて異なる制限を課す。【選択図】図19

Description

本発明は、観察システム及び観察方法に関する。
一般に、インキュベータ内に培養容器を静置し、当該培養容器内の培養細胞等の画像を得る装置が知られている。例えば特許文献1には、インキュベータ内で、撮像部であるカメラを移動させながら複数の撮影を行い、培養容器内の広い範囲に存在する細胞を撮影する装置に係る技術が開示されている。上述のような装置において、広い範囲を撮影するには長時間を要する。撮影時間は、撮像部の数が増えれば減少させることができる。
特開2005−295818号公報
撮像部の数が複数になると、撮像部の動きの組み合わせは様々になる。
本発明は、複数の撮像部を有し、それぞれの撮像部の適切な移動によって良好な撮影を行うことができる観察システム及び観察方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、観察装置は、試料を撮像するための複数の撮像部と、前記試料に対する撮影位置を変更するために前記撮像部の各々を移動させる複数の移動機構と、前記移動機構の各々に前記撮像部の各々を移動させながら、前記撮像部の各々に撮影させるように、前記移動機構及び前記撮像部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記撮像部の移動パターンについて前記試料の特徴に応じて異なる制限を課す。
本発明の一態様によれば、観察方法は、試料を撮像するための複数の撮像部と、前記試料に対する撮影位置を変更するために前記撮像部の各々を移動させる複数の移動機構とを有する観察システムを用いた観察方法であって、前記試料の特徴を判定することと、前記試料の特徴から前記撮像部の移動パターンを決定することと、前記移動パターンに従って、前記移動機構の各々に前記撮像部の各々を移動させながら、前記撮像部の各々に撮影させるように、前記移動機構及び前記撮像部の動作を制御することとを含む。
本発明によれば、複数の撮像部を有し、それぞれの撮像部の適切な移動によって良好な撮影を行うことができる観察システム及び観察方法を提供できる。
図1は、第1の実施形態に係る観察システムの構成例の概略を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る観察システムの構成例の概略を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る画像取得ユニットと試料との構成例の概略を示す側面図である。 図4Aは、第1の実施形態に係るコントローラ制御処理の一例を示すフローチャートである。 図4Bは、第1の実施形態に係るコントローラ制御処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、選択用画像の一例の概略を示す図である。 図6は、選択用画像の一例の概略を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係る観察装置によるスキャンについて、試料数が2つの場合を説明するための図である。 図8は、第1の実施形態に係る観察装置によるスキャンについて、試料数が1つの場合を説明するための図である。 図9は、第1の実施形態に係る観察装置の移動パターンに係る情報について説明するための図である。 図10は、第1の実施形態に係る観察装置によるスキャンについて、試料数が2つの場合を説明するための図である。 図11は、第1の実施形態に係る観察装置によるスキャンについて、試料数が1つの場合を説明するための図である。 図12は、第1の実施形態に係る観察装置制御処理の一例を示すフローチャートである。 図13は、第1の実施形態に係るスキャン・画像取得処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、第2の実施形態に係る観察システムの構成例の概略を示す図である。 図15は、第2の実施形態に係る透明板が有する反射パターンについて説明するための模式図である。 図16は、第2の実施形態に係る自走式ユニットの構成例の概略を示すブロック図である。 図17Aは、第2の実施形態に係るコントローラ制御処理の一例を示すフローチャートである。 図17Bは、第2の実施形態に係るコントローラ制御処理の一例を示すフローチャートである。 図18は、第2の実施形態に係る観察装置制御処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、第3の実施形態に係る観察システムの構成例の概略を示すブロック図である。 図20は、第3の実施形態に係る観察システムの動作の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る観察システムは、培養中の細胞、細胞群、組織等を撮影し、細胞又は細胞群の個数、形態等を記録するためのシステムである。
〈観察システムの構成〉
観察システム1の外観の概略を示す模式図を図1に示す。また、観察システム1の構成例を表すブロック図を図2に示す。観察システム1は、観察装置100と、コントローラ200とを備える。図1に示すように、観察装置100は、おおよそ平板形状をしている。観察装置100は、例えばインキュベータ内に設置され、観察装置100の上面には、観察対象である試料300が配置される。以降の説明のため、観察装置100の試料300が配置される面と平行な面内に互いに直交するX軸及びY軸を定義し、X軸及びY軸と直交するようにZ軸を定義する。観察装置100の上面には、透明板102が設けられている。観察装置100の筐体101の内部には、画像取得ユニットが設けられている。観察装置100は、透明板102を介して試料300を撮影し、試料300の画像を取得する。一方、コントローラ200は、インキュベータの外部に設置される。観察装置100とコントローラ200とは、通信する。コントローラ200は、観察装置100の動作を制御する。
(試料について)
観察システム1の測定対象である試料300は、例えば次のようなものである。容器310内に培地322が入れられ、培地322内で細胞324が培養されている。容器310は、例えばシャーレ、培養フラスコ、マルチウェルプレート等でありうる。このように、容器310は、例えば、生体試料を培養するための培養容器である。容器310の形状、大きさ等は限定されない。培地322は、液体培地でも固体培地でもよい。測定対象は例えば細胞324であるが、これは、接着性の細胞でもよいし、浮遊性の細胞でもよい。また、細胞324は、スフェロイドや組織であってもよい。さらに、細胞324は、どのような生物に由来してもよく、菌等であってもよい。このように、試料300は、生物又は生物に由来する試料である生体試料を含む。容器310の上面には、反射板360が配置される。反射板360は、後述する照明光を反射するものである。
(観察装置について)
図1に示すように、観察装置100の筐体101の上面には、例えばガラス等で形成された透明板102が設けられている。試料300は、この透明板102上に静置される。図1には、筐体101の上面の全体が透明な板で形成されている例が示されているが、観察装置100は、筐体101の上面の一部に透明板が設けられ、上面のその他の部分が不透明であるように構成されてもよい。
また、透明板102上の試料300が配置される位置を統一し、また試料300を固定するために、透明板102の上には、固定枠380が乗せられてもよい。ここで、固定枠380は、例えば透明板102と同じ大きさなど、透明板102に対して特定の位置に配置されるように構成されている。また、固定枠380は、固定板382に孔384が設けられた構成を有する。ここで、孔384は、試料300の容器310の外径よりもわずかに大きな直径を有する。したがって、透明板102上に固定枠380が乗せられた状態においては、容器310は、孔384内に固定されうる。固定枠380は、試料300の容器310の種類に応じて複数種類用意される。固定枠380は、用いられてもよいし、用いられなくてもよい。
筐体101の内部には、観察装置100の各構成要素が設けられている。インキュベータ内は例えば温度37℃、湿度95%といった高温多湿の環境であり、観察装置100はこのような高温多湿の環境で用いられるため、筐体101は気密性が保たれている。
筐体101の内部には、第1のユニット111と、第2のユニット112とが設けられている。第1のユニット111と第2のユニット112とは、それぞれ同様の構成を有する。
図1に示すように、第1のユニット111は、第1の回路群120aと、第1の移動機構140aと、第1の画像取得ユニット150aとを有する。同様に、第2のユニット112は、第2の回路群120bと、第2の移動機構140bと、第2の画像取得ユニット150bとを有する。第1の回路群120aと第2の回路群120bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを回路群と称することにする。同様に、特に区別をしない場合には、第1の移動機構140aと第2の移動機構140bとを移動機構140と称し、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとを画像取得ユニット150と称することにする。
第1の画像取得ユニット150aにおいては、第1の支持部158aに、試料300を照明するための第1の照明部155aが設けられている。第1の照明部155aは、透明板102がある方向、すなわち、試料300が置かれている方向に照明光を放射する。
また、図1に示すように、第1の支持部158aの第1の照明部155aの近傍には、第1の撮像部152aが設けられている。第1の撮像部152aは、試料300の方向を撮像し、試料300の画像を取得する。
第1の撮像部152a及び第1の照明部155aが固定された第1の支持部158aは、第1の移動機構140aによって移動させられる。第1の移動機構140aは、第1の支持部158aをX軸方向に移動させるための第1のX送りねじ141aと第1のXアクチュエータ142aとを備える。また、第1の移動機構140aは、第1の支持部158aをY軸方向に移動させるための第1のY送りねじ143aと第1のYアクチュエータ144aとを備える。
Z軸方向の撮影位置は、第1の撮像部152aの撮像光学系の合焦位置が変更されることで変更される。すなわち、この撮像光学系は、合焦用レンズを光軸方向に移動させるための合焦調整機構を備えている。なお、合焦調整機構に代えて、又はこれと共に、第1の移動機構140aは第1の支持部158aをZ軸方向に移動させるためのZ送りねじ及びZアクチュエータ等を備えてもよい。
第1の回路群120aは、第1の制御回路121aと、第1の画像処理回路122aと、第1の記録回路123aと、第1の通信装置124aとを備える。第1の制御回路121aは、第1の移動機構140a及び第1の画像取得ユニット150aの動作を制御する。第1の画像処理回路122aは、第1の撮像部152aで得られた画像データに対して、各種画像処理を施す。第1の記録回路123aは、例えば第1の制御回路121aで用いられるプログラムや各種パラメータを記録している。また、第1の記録回路123aは、観察装置100で得られたデータ等を記録する。
第1の通信装置124aは、コントローラ200と通信を行うための装置である。この通信には、例えばWi−Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等を利用した無線通信が利用される。また、観察装置100とコントローラ200とは、有線によって接続されて有線によって通信が行われてもよい。
第2の画像取得ユニット150bは、第1の画像取得ユニット150aと同様の構成を有する。すなわち、第2の画像取得ユニット150bにおいては、第2の支持部158bに、第2の照明部155bと第2の撮像部152bとが設けられている。第1の支持部158aと第2の支持部158bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを支持部と称することにする。同様に、第1の照明部155aと第2の照明部155bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを照明部155と称することにする。同様に、第1の撮像部152aと第2の撮像部152bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを撮像部152と称することにする。
第2の移動機構140bは、第1の移動機構140aと同様の構成を有する。すなわち、第2の画像取得ユニット150bは、第2の移動機構140bによって移動させられる。第2の移動機構140bは、第2の支持部158bをX軸方向に移動させるための第2のX送りねじ141bと第2のXアクチュエータ142bとを備える。また、第2の移動機構140bは、第2の支持部158bをY軸方向に移動させるための第2のY送りねじ143bと第2のYアクチュエータ144bとを備える。Z軸方向の撮影位置は、第2の撮像部152bの撮像光学系の合焦位置が変更されることで変更される。すなわち、この撮像光学系は、合焦用レンズを光軸方向に移動させるための合焦調整機構を備えている。なお、合焦調整機構に代えて、又はこれと共に、第2の移動機構140bは第2の支持部158bをZ軸方向に移動させるためのZ送りねじ及びZアクチュエータ等を備えてもよい。
第2の回路群120bは、第1の回路群120aと同様の構成を有する。すなわち、第2の回路群120bは、第2の制御回路121bと、第2の画像処理回路122bと、第2の記録回路123bと、第2の通信装置124bとを備える。第2の制御回路121b、第2の画像処理回路122b、第2の記録回路123b、及び第2の通信装置124bは、それぞれ第1の制御回路121a、第1の画像処理回路122a、第1の記録回路123a、及び第1の通信装置124aに対応する。第2の制御回路121bは、第2の移動機構140b及び第2の画像取得ユニット150bの動作を制御する。第2の画像処理回路122bは、第2の撮像部152bで得られた画像データに対して、各種画像処理を施す。第2の記録回路123bは、例えば第2の制御回路121bで用いられるプログラムや各種パラメータを記録している。また、第2の記録回路123bは、観察装置100で得られたデータ等を記録する。第2の通信装置124bは、例えば無線でコントローラ200と通信を行うための装置である。
第1の制御回路121aと第2の制御回路121bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを観察側制御回路121と称することにする。第1の画像処理回路122aと第2の画像処理回路122bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを画像処理回路122と称することにする。第1の記録回路123aと第2の記録回路123bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを観察側記録回路123と称することにする。第1の通信装置124aと第2の通信装置124bとは同等であるので、これらの区別をしない場合は、これらのことを観察側通信装置124と称することにする。
観察システム1の機能ブロックを示す図2を参照して説明する。観察装置100内にある第1のユニット111と第2のユニット112とは同等であるので、図2では、それらのうち1つが示されている。
図2に示すように、撮像部152は、撮像光学系153と撮像素子154とを含む。撮像部152は、撮像光学系153を介して撮像素子154の撮像面に結像した像に基づいて、画像データを生成する。撮像光学系153は、焦点距離を変更できるズーム光学系であることが好ましい。
図2に示すように、照明部155は、照明光学系156と光源157とを備える。光源157から放射された照明光は、照明光学系156を介して試料300へと照射される。光源157は、例えばLEDを含む。なお、照明部155は支持部158に配置されていると述べたが、照明光学系156の光放射部が支持部に配置されていればよく、例えば光源157は、観察装置100の何れの場所に配置されていてもよい。
図3に試料300を側面から見た模式図を示す。この図に示すように、画像取得ユニット150の支持部158に設けられた照明部155の照明光学系156から放射された照明光は、容器310の上面に設けられた反射板360に照射され、反射板360で反射する。反射光は、細胞324を照明して撮像部152の撮像光学系153に入射する。
観察側制御回路121は、観察装置100の各部の動作を制御する。図2に示すように、観察側制御回路121は、位置制御部131、撮像制御部132、照明制御部133、通信制御部134、記録制御部135、及び測定制御部136としての機能を備える。位置制御部131は、移動機構140の動作を制御し、画像取得ユニット150の位置を制御する。撮像制御部132は、撮像部152の動作を制御し、撮像部152に試料300の画像を取得させる。照明制御部133は、照明部155の動作を制御する。通信制御部134は、観察側通信装置124を介したコントローラ200との通信を管理する。記録制御部135は、観察装置100で得られたデータの記録について制御する。測定制御部136は、測定を行うタイミングや回数など、測定全体を制御する。
画像処理回路122は、撮像部152で得られた画像データに対して、各種画像処理を施す。画像処理回路122による画像処理後のデータは、例えば観察側記録回路123に記録されたり、観察側通信装置124を介してコントローラ200に送信されたりする。また、観察側制御回路121又は画像処理回路122は、得られた画像に基づく各種解析を行ってもよい。例えば観察側制御回路121又は画像処理回路122は、得られた画像に基づいて、試料300に含まれる細胞又は細胞群の画像を抽出したり、細胞又は細胞群の数を算出したりする。このようにして得られた解析結果も、例えば観察側記録回路123に記録されたり、観察側通信装置124を介してコントローラ200に送信されたりする。
(コントローラについて)
コントローラ200は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型の情報端末等である。図1には、タブレット型の情報端末を図示している。
コントローラ200には、例えば液晶ディスプレイといった表示装置272とタッチパネルといった入力装置274とを備える入出力装置270が設けられている。入力装置274は、タッチパネルの他に、スイッチ、ダイヤル、キーボード、マウス等を含んでいてもよい。
また、コントローラ200には、コントローラ側通信装置240が設けられている。コントローラ側通信装置240は、観察側通信装置124である第1の通信装置124a及び第2の通信装置124bと通信を行うための装置である。観察側通信装置124及びコントローラ側通信装置240を介して、観察装置100とコントローラ200とは通信を行う。
また、コントローラ200は、コントローラ側制御回路210と、コントローラ側記録回路230とを備える。コントローラ側制御回路210は、コントローラ200の各部の動作を制御する。コントローラ側記録回路230は、例えばコントローラ側制御回路210で用いられるプログラムや各種パラメータを記録している。また、コントローラ側記録回路230は、観察装置100で得られ、観察装置100から受信したデータを記録する。
コントローラ側制御回路210は、システム制御部211、表示制御部212、記録制御部213、通信制御部214、及び移動パターン決定部215としての機能を有する。システム制御部211は、試料300の測定のための制御に係る各種演算を行う。表示制御部212は、表示装置272の動作を制御する。表示制御部212は、表示装置272に必要な情報等を表示させる。記録制御部213は、コントローラ側記録回路230への情報の記録を制御する。通信制御部214は、コントローラ側通信装置240を介した観察装置100との通信を制御する。移動パターン決定部215は、観察装置100の画像取得ユニット150の移動パターンを決定する。
観察側制御回路121、画像処理回路122及びコントローラ側制御回路210は、central processing unit(CPU)、application specific integrated circuit(ASIC)、又はfield programmable gate array(FPGA)等の集積回路等を含む。観察側制御回路121、画像処理回路122及びコントローラ側制御回路210は、それぞれ1つの集積回路等で構成されてもよいし、複数の集積回路等が組み合わされて構成されてもよい。また、観察側制御回路121及び画像処理回路122は、1つの集積回路等で構成されてもよい。また、観察側制御回路121の位置制御部131、撮像制御部132、照明制御部133、通信制御部134、記録制御部135、及び測定制御部136は、それぞれ1つの集積回路等で構成されてもよいし、複数の集積回路等が組み合わされて構成されてもよい。また、位置制御部131、撮像制御部132、照明制御部133、通信制御部134、記録制御部135、及び測定制御部136のうち2つ以上が1つの集積回路等で構成されてもよい。同様に、コントローラ側制御回路210のシステム制御部211、表示制御部212、記録制御部213、通信制御部214、及び移動パターン決定部215は、それぞれ1つの集積回路等で構成されてもよいし、複数の集積回路等が組み合わされて構成されてもよい。また、システム制御部211、表示制御部212、記録制御部213、通信制御部214、及び移動パターン決定部215のうち2つ以上が1つの集積回路等で構成されてもよい。これら集積回路の動作は、例えば観察側記録回路123又はコントローラ側記録回路230や集積回路内の記録領域に記録されたプログラムに従って行われる。
〈観察システムの動作〉
観察システム1の動作について説明する。本実施形態に係る観察システム1において、観察装置100は、試料300の観察のためのユニットとして、第1のユニット111と第2のユニット112との2つのユニットを有している。第1のユニット111と第2のユニット112とは、協働して最適な動作を行う。例えば、ユーザはコントローラ200を用いて、試料300の数を入力すると、観察装置100は、入力された試料数に応じた最適な動作で、入力された数の試料300についての画像取得を行う。
コントローラ200で行われるコントローラ制御処理について、図4A及び図4Bに示すフローチャートを参照して説明する。図4A及び図4Bのフローチャートに示す処理は、例えば観察装置100、コントローラ200及び試料300の設置が終わった後に開始する。
ステップS101において、コントローラ側制御回路210は、本実施形態に係る測定プログラムが起動されたか否かを判定する。測定プログラムが起動していないとき、処理はステップS101を繰り返す。コントローラ200は、本実施形態に係る観察システムのコントローラとしての機能に限らず、種々の機能を果たしうる。したがって、測定プログラムが起動していないとき、コントローラ200は、観察システム1以外として動作をしてもよい。測定プログラムが起動したと判定されたとき、処理はステップS102に進む。
ステップS102において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100との通信を確立させる。観察装置100及びコントローラ200による動作によって、観察装置100とコントローラ200との間の通信が確立される。また、ここで確立される通信は、観察装置制御のステップS203と無関係な、例えば後述の観察装置100の電源をオンにするための指示を送信するための低消費電力な通信でもよい。
ステップS103において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオンにすることをユーザが要求しているか否かを判定する。例えば観察装置100の電源をオンにする命令が入力装置274を介して入力されたとき、電源をオンにすることが要求されていると判定される。電源をオンにすることが要求されていないとき、処理はステップS105に進む。一方、電源をオンにすることが要求されているとき、処理はステップS104に進む。ステップS104において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオンにすべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS105に進む。
コントローラ200から観察装置100へと送信された電源をオンにすべき旨の命令を受信した観察装置100では、電源がオンに切り替えられる。観察装置100の電源が既にオンであるとき、観察装置100は、電源をオンにすべき命令を受けても特に処理を行わない。なお、ここで用いられる通信手段は、例えばBluetooth Low Energy等の低消費電力な通信方法によってもよい。
ステップS105において、コントローラ側制御回路210は、表示装置272に選択用画像を表示させる。選択用画像は、ユーザが観察システム1の動作に関する入力を行うための画像である。ユーザは、表示装置272に表示された選択用画像を確認しながら、当該画像上に設けられたタッチパネルで観察システム1の動作条件等を入力することができる。
ステップS106において、コントローラ側制御回路210は、各種設定の入力がなされたか否かを判定する。ユーザは、例えばステップS105の処理で表示装置272に表示された画像を見ながら、入力装置274を用いて、設定項目の入力を行うことができる。この設定項目には、観察対象である試料の数など試料の特徴が含まれる。各種設定の入力がなされていないとき、処理はステップS110に進む。一方、各種設定の入力がなされたとき、処理はステップS107に進む。
ステップS107において、コントローラ側制御回路210は、ユーザによって試料数が指定されたか否かを判定する。試料数が指定されていないとき、ステップS109に進む。一方、試料数が指定されたとき、処理はステップS108に進む。ステップS108において、コントローラ側制御回路210は、試料数に基づいて、画像取得ユニット150の初期位置を決定する。その後、処理はステップS109に進む。
ここでは、試料の特徴のうち、試料数に着目した記載をしているが、試料数は試料の特徴の一例であって、試料の特徴は、必ずしも試料数である必要はない。言い換えると、ステップS107で行われる判定は、複数の画像取得ユニット150が連携して動くか、独立に動くかを決める理由となるものであればどのような判定であってもよい。複数の画像取得ユニット150が連携して動くときには、コントローラ側制御回路210は、互いの位置やその後の動きを予測したり把握したりして、画像取得ユニット150同士の衝突や干渉が起こらないようにしなければならない。複数の画像取得ユニット150が独立して動くときには、それぞれのテリトリー(領域分担、受け持ち領域)が決められていれば、これらのテリトリーが守られることで、互いの位置やその後の動きに関する把握や細かい予測などは不要となる。つまり、ステップS107の判定は、状況に応じて、複数の画像取得ユニット150が位置的に干渉しないようにする工夫を具体化したものであればよい。
ステップS109において、コントローラ側制御回路210は、各種設定を行う。ここで行われる設定には、例えば以下が含まれる。すなわち、画像の送信先としてコントローラ200又はその他の機器が指定されうる。また、試料300の撮影を行う条件が指定されうる。撮影を行う条件として、例えば、1時間おきなど所定の時間間隔が指定されてもよいし、撮影を行う時刻が特定されてもよいし、得られた画像の解析結果に基づく条件が設定されてもよい。また、撮像部152を用いた撮影の露光時間、絞り、焦点位置等の撮影パラメータが指定されうる。さらに、試料300をスキャンしながら撮影する際の、走査パターンが設定されうる。その他、必要な設定がされうる。ここで行われる設定は、試料の特徴が考慮されたものが含まれうる。ステップS109の後、処理はステップS110に進む。
ステップS105乃至ステップS109の動作の一例を図面を参照して説明する。図5に、表示装置272に表示される選択用画像400の一例の概略を示す。図5に示すように、選択用画像400には、ユーザが選択した試料数を示す試料数表示411が含まれる。試料数表示411には、カーソル412が含まれ、カーソル412がユーザが選択した試料数として「1」又は「2」を示している。ユーザは、例えばタッチパネルである入力装置274を用いて、「1」又は「2」の表示をタッチすることで、試料数を選択することができる。図5に示す例では、試料数として「2」が選択されている。
また、選択用画像400には、観察装置100の電源のオン又はオフを選択するための撮像選択表示416が含まれる。ユーザは、例えばタッチパネルである入力装置274を用いて、「ON」又は「OFF」の表示をタッチすることで、観察装置100の電源のオン又はオフを選択することができる。
さらに、図5に示す例では、試料数として「2」が選択されているので、選択用画像400には、第1の試料表示421と第2の試料表示426とが含まれる。第1の試料表示421は、2つある試料のうち一方の試料を表す表示422と、当該試料のうち現在撮影している部分、すなわち、当該試料に対する第1のユニット111の第1の撮像部152aの位置を示す表示423とを含む。同様に、第2の試料表示426は、2つある試料のうち他方の試料を表す表示427と、当該試料のうち現在撮影している部分、すなわち、当該試料に対する第2のユニット112の第2の撮像部152bの位置を示す表示428とを含む。
さらに、選択用画像400には、第1のユニット111の第1の撮像部152aで撮影された画像を示す第1の取得画像表示領域441と、第2のユニット112の第2の撮像部152bで撮影された画像を示す第2の取得画像表示領域442とが含まれる。
この他にも、選択用画像400には、画像の送信先、撮影を行う条件、撮影パラメータ、走査パターン等を設定するための表示や、これらの設定画面を表示させるためのメニュー読み出し表示等が含まれうる。
試料数として「1」が選択された場合の選択用画像400の一例を図6に示す。この場合、図6に示すように、試料数表示411においてカーソル412が「1」を指し示している。このとき、試料表示431は、1つの試料を表している。また、当該試料のうち現在撮影している部分、すなわち、当該試料に対する第1のユニット111の第1の撮像部152aの位置を示す表示432と、当該試料に対する第2のユニット112の第2の撮像部152bの位置を示す表示433とが含まれる。さらに、選択用画像400には、第1のユニット111の第1の撮像部152aで撮影された画像を示す第1の取得画像表示領域441と、第2のユニット112の第2の撮像部152bで撮影された画像を示す第2の取得画像表示領域442とが含まれる。
試料数が2である場合の撮影動作について、図7を参照して説明する。図7に示すように、第1の試料301と第2の試料302とがある場合を考える。この場合、観察装置100は、例えば、第1のユニット111の第1の画像取得ユニット150aを用いて第1の試料301の撮影を行い、第2のユニット112の第2の画像取得ユニット150bを用いて第2の試料302の撮影を行う。すなわち、第1の画像取得ユニット150aは、第1の試料301が配置されている領域をスキャンし、第2の画像取得ユニット150bは、第2の試料302が配置されている領域をスキャンする。この際、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとの動きは、衝突しなければ、図7に示すように互いに遠ざかるように動いてもよいし、互いに近づくように動いても、同一方向に動いてもよい。このように、試料数が2である場合、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとの動きは、各々個別のものとなる。
試料数が1である場合の撮影動作について、図8を参照して説明する。図8に示すように、第1の試料301及び第2の試料302よりも大きな第3の試料303がある場合を考える。この場合、観察装置100は、例えば、第1のユニット111の第1の画像取得ユニット150aと第2のユニット112の第2の画像取得ユニット150bとを用いて第3の試料303の撮影を行う。すなわち、第1の画像取得ユニット150aは、第3の試料303が配置されている領域のうち半分の領域をスキャンし、第2の画像取得ユニット150bは、第3の試料303が配置されている領域のうち残りの半分の領域をスキャンする。この際、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとの動きは、衝突しないように、図8に示すように互いに略同方向に動く。すなわち、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとは、一方が他方を追うように移動する。このように、画像取得ユニット150の移動パターンには、試料数に応じた制限が課される。また、画像取得ユニット150の移動パターンは、第3の試料303の大きさと、第1の画像取得ユニット150a及び第2の画像取得ユニット150bの大きさとの関係が考慮されたものとなっている。第1の画像取得ユニット150a及び第2の画像取得ユニット150bの大きさ、すなわち、第1の支持部158a及び第2の支持部158bの大きさに対して第3の試料303が十分に大きいとき、図8に示すように、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとは、撮影を分担できるが、第3の試料303が小さいとき、第1の画像取得ユニット150a及び第2の画像取得ユニット150bが協働できないこともある。同様に、画像取得ユニット150の移動パターンは、第3の試料303の形状等、第1の画像取得ユニット150a及び第2の画像取得ユニット150bの形状等も考慮されたものとなっている。
スキャンを行うために必要な撮像部152の移動パターンは、例えば観察側記録回路123に記録されている。すなわち、第1の画像取得ユニット150aの移動パターンは、第1の記録回路123aに記録され、第2の画像取得ユニット150bの移動パターンは、第2の記録回路123bに記録されている。観察側記録回路123に記録されている移動パターン520の一例を図9に示す。
移動パターン520は、開始条件521と、開始位置522と、終了条件523とを含む。開始条件521は、スキャンを開始する条件に係る情報を含む。開始条件521は、例えば撮像部152の位置が初期位置に設定されてからスキャンを開始するまでの時間等を含む。開始位置522は、スキャンを開始する位置に係る情報を含む。開始位置522は、例えば、透明板102の端の位置、試料300の端の位置等の情報を含む。終了条件523は、スキャンを終了する条件に係る情報を含む。終了条件523は、例えば、スキャンの終了位置の情報、スキャンを開始して終了するまでの時間に係る情報等を含む。
また、移動パターン520は、X方向スピード524、Y方向スピード525、X→Y変更条件526、及びY→X変更条件527をさらに含む。X方向スピード524は、撮像部152をX軸方向に移動させる際の移動速度に係る情報を含む。Y方向スピード525は、撮像部152をY軸方向に移動させる際の移動速度に係る情報を含む。X→Y変更条件526は、撮像部152の移動方向をX軸方向からY軸方向に変更させる条件を含む。X→Y変更条件526は、例えば、スキャン領域のX軸方向の端部の位置情報を含む。また、X→Y変更条件526は、例えば、1回のX軸方向の移動に係るX軸方向の移動距離の情報を含んでもよい。Y→X変更条件527は、撮像部152の移動方向をY軸方向からX軸方向に変更させる条件を含む。Y→X変更条件527は、例えば、1回のY軸方向の移動に係るY軸方向の移動距離の情報を含む。
また、移動パターン520は、NG判定条件528と、再トライ判定条件529とを含む。NG判定条件528は、スキャンが不良と判定される条件を含む。また、再トライ判定条件529は、スキャンを再度初めから行うと判定される条件を含む。また、移動パターン520は、コマ数531と当該コマの撮影時刻532とZ座標533と撮影条件534との組み合わせに係る情報を含んでいてもよい。
移動パターン520は、試料の個数、試料の大きさ、画像取得ユニット150の形状及び大きさ等に応じた適切なものが用意されている。
試料数が2である場合の第1の撮像部152aと第2の撮像部152bとの移動の様子を図10に模式的に示す。第1の試料301に対して、第1の撮像部152aは、開始座標611から終了座標612まで移動する。したがって、第1の記録回路123aに記録されている移動パターン520の開始位置522には、開始座標611の情報が含まれており、移動パターン520の終了条件523には、終了座標612の情報が含まれている。また、第1の変更座標613において、X座標に沿った移動からY座標に沿った移動に変更される。したがって、第1の記録回路123aに記録されている移動パターン520のX→Y変更条件526には、第1の変更座標613の情報が含まれる。第1の変更座標613は、例えば、開始座標611からの移動距離として表されてもよい。また、第2の変更座標614において、Y座標に沿った移動からX座標に沿った移動に変更される。したがって、第1の記録回路123aに記録されている移動パターン520のY→X変更条件527には、第2の変更座標614の情報が含まれる。
第2の試料302に対して、第2の撮像部152bは、開始座標616から終了座標617まで移動する。したがって、第2の記録回路123bに記録されている移動パターン520の開始位置522には、開始座標616の情報が含まれており、移動パターン520の終了条件523には、終了座標617の情報が含まれている。また、第3の変更座標618において、X座標に沿った移動からY座標に沿った移動に変更される。したがって、第2の記録回路123bに記録されている移動パターン520のX→Y変更条件526には、第3の変更座標618の情報が含まれる。また、第4の変更座標619において、Y座標に沿った移動からX座標に沿った移動に変更される。したがって、第2の記録回路123bに記録されている移動パターン520のY→X変更条件527には、第4の変更座標619の情報が含まれる。
試料数が1である場合の第1の撮像部152aと第2の撮像部152bとの移動の様子を図11に模式的に示す。第3の試料303に対して、第1の撮像部152aは、開始座標621から終了座標622まで移動する。したがって、第1の記録回路123aに記録されている移動パターン520の開始位置522には、開始座標621の情報が含まれており、移動パターン520の終了条件523には、終了座標622の情報が含まれている。また、第1の変更座標623において、X座標に沿った移動からY座標に沿った移動に変更される。したがって、第1の記録回路123aに記録されている移動パターン520のX→Y変更条件526には、第1の変更座標623の情報が含まれる。また、第2の変更座標624において、Y座標に沿った移動からX座標に沿った移動に変更される。したがって、第1の記録回路123aに記録されている移動パターン520のY→X変更条件527には、第2の変更座標624の情報が含まれる。
同様に、第3の試料303に対して、第2の撮像部152bは、開始座標626から終了座標627まで移動する。したがって、第2の記録回路123bに記録されている移動パターン520の開始位置522には、開始座標626の情報が含まれており、移動パターン520の終了条件523には、終了座標627の情報が含まれている。また、第3の変更座標628において、X座標に沿った移動からY座標に沿った移動に変更される。したがって、第2の記録回路123bに記録されている移動パターン520のX→Y変更条件526には、第3の変更座標628の情報が含まれる。また、第4の変更座標629において、Y座標に沿った移動からX座標に沿った移動に変更される。したがって、第2の記録回路123bに記録されている移動パターン520のY→X変更条件527には、第4の変更座標629の情報が含まれる。
以上のような移動パターン520が、試料等の種類、試料等の数、試料等が設置される位置等に応じて複数用意されている。コントローラ200のコントローラ側制御回路210は、スキャンの指示とともに、用いるべき移動パターン520に係る情報を観察装置100へと送信する。第1のユニット111の第1の制御回路121aは、コントローラ200からスキャンの指示を受けたとき、第1の記録回路123aに記録されている第1のユニット111のための移動パターン520を読み出し、移動パターンを設定する。同様に、第2のユニット112の第2の制御回路121bは、コントローラ200からスキャンの指示を受けたとき、第1の記録回路123aに記録されている第1のユニット111のための移動パターン520を読み出し、移動パターンを設定する。
位置制御部131は、X方向スピード524、Y方向スピード525、X→Y変更条件526、Y→X変更条件527等の情報を用いて、撮像部152が設けられた支持部158を移動させる。また、撮像制御部132は、Z座標533及び撮影条件534等の情報を用いて撮像部152の動作を制御する。また、画像処理回路122は、コマ数531、撮影時刻532、X方向スピード524、Y方向スピード525、X→Y変更条件526、Y→X変更条件527、及びZ座標533等の情報を用いて、撮影により得られた画像について解析を行ってもよい。
なお、ここでは、移動パターン520は、観察側記録回路123に記録されている場合の例を示したが、移動パターン520は、コントローラ200のコントローラ側記録回路230に記録されていてもよい。この場合、コントローラ200から観察装置100へと移動パターン520が送信されることで、観察装置100が動作してもよい。
図4Aに戻って、コントローラ制御処理について説明を続ける。ステップS109の後、処理はステップS110に進む。ステップS110において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100に向けて情報を送信するか否かを判定する。例えばステップS109で各種設定が決定されたとき、コントローラ200は、その設定内容を観察装置100へと送信する。このような場合に、コントローラ側制御回路210は、情報を送信すると判定する。また、コントローラ側制御回路210は、観察装置100に向けて情報を送信することをユーザが要求しているか否かを判定する。例えば情報送信に係る命令が入力装置274を介して入力されたとき、情報送信が要求されていると判定される。ここで送信の要求がなされる情報は、測定の条件等である。情報送信をユーザが要求しているとき、コントローラ側制御回路210は、情報を送信すると判定する。情報を送信しないとき、処理はステップS112に進む。一方、情報を送信するとき、処理はステップS111に進む。ステップS111において、コントローラ側制御回路210は、情報を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS112に進む。
ステップS112において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100による撮影について、撮影すべき位置がユーザによって手動で指定されたか否かを判定する。例えば撮影位置が入力装置274を介して入力されたとき、撮影位置が指定されていると判定される。撮影位置が指定されていないとき、処理はステップS114に進む。一方、撮影位置が指定されているとき、処理はステップS113に進む。
ステップS113において、コントローラ側制御回路210は、入力装置274を介して入力された撮影位置を観察装置100へと送信する。例えば、第1の画像取得ユニット150aと第2の画像取得ユニット150bとのうち何れか一方の画像取得ユニットの位置が指定されたとする。このとき、コントローラ側制御回路210は、指定された一方の画像取得ユニットの位置を観察装置100へと送信する。これと共に、コントローラ側制御回路210は、指定されていない他方の画像取得ユニットの位置と指定された画像取得ユニットの位置とを検討し、これら2つの画像取得ユニットが衝突するか否かを判定する。衝突すると判定されたとき、コントローラ側制御回路210は、指定されていない他方の画像取得ユニットの位置も指定された画像取得ユニットと衝突しないように指示する衝突回避情報を送信する。その後、処理はステップS114に進む。
ステップS114において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の測定の開始をユーザが要求しているか否かを判定する。例えば観察装置100に測定を開始させる命令が入力装置274を介して入力されたとき、測定開始が要求されていると判定される。測定開始が要求されていないとき、処理はステップS116に進む。一方、測定開始が要求されているとき、処理はステップS115に進む。ステップS115において、コントローラ側制御回路210は、測定を開始すべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS116に進む。
ステップS116において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100から情報を取得することをユーザが要求しているか否かを判定する。例えば情報要求に係る命令が入力装置274を介して入力されたとき、情報要求されていると判定される。要求される情報は、例えば観察装置100によって得られた試料300に関する情報である。この情報は、例えば、試料300に係る画像データや、試料300に含まれる細胞又は細胞群の数等、測定結果に含まれる情報でありうる。情報要求がされていないとき、処理はステップS118に進む。一方、情報要求がされているとき、処理はステップS117に進む。ステップS117において、コントローラ側制御回路210は、ユーザが要求している情報を送信すべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS118に進む。
ステップS118において、コントローラ側制御回路210は、ステップS117で要求した情報を受信したか否かを判定する。情報を受信していないとき、処理はステップS120に進む。一方、情報を受信したとき、処理はステップS119に進む。ステップS119において、コントローラ側制御回路210は、受信した情報を表示装置272に表示させたり、コントローラ側記録回路230に記録したりする。その後、処理はステップS120に進む。
ステップS120において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオフにすることをユーザが要求しているか否かを判定する。例えば観察装置100の電源をオフにする命令が入力装置274を介して入力されたとき、電源をオフにすることが要求されていると判定される。電源をオフにすることが要求されていないとき、処理はステップS122に進む。一方、電源をオフにすることが要求されているとき、処理はステップS121に進む。ステップS121において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオフにすべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS122に進む。
ステップS122において、コントローラ側制御回路210は、測定プログラムが終了したか否かを判定する。測定プログラムが終了しているとき、処理はステップS101に戻る。一方、測定プログラムが終了していないとき、処理はステップS103に戻る。すなわち、上述の動作は、繰り返し実行される。
次に、上述のコントローラ200の動作に対応して行われる観察装置100の動作について、図12に示すフローチャートを参照して説明する。図12のフローチャートに示す処理は、観察装置100、コントローラ200及び試料300の設置が終わり、測定の準備が完了した後に開始する。また、この処理は、第1のユニット111の観察側制御回路121と、第2のユニット112の観察側制御回路121とのそれぞれで、同様の処理が独立に行われる。
ステップS201において、観察側制御回路121は、電源をオンにするか否かを判定する。観察側制御回路121は、例えば予め決められた時間毎に電源をオンにすると設定されており、電源をオンにする時間になったとき、電源をオンにすると判定される。あるいは、観察装置100は、例えばBluetooth Low Energyといった低消費電力の通信手段を用いてコントローラ200と常時通信しており、コントローラ200から当該通信手段を用いて電源をオンにする指示を受けたとき、電源をオンにすると判定される。この動作は、例えばコントローラ制御処理のステップS104の処理に対応する。電源をオンにしないとき、処理はステップS201を繰り返して待機する。一方、電源をオンにすると判定されたとき、処理はステップS202に進む。
ステップS202において、観察側制御回路121は、電源をオンに切り替えて、観察装置100の各部に電力を投入する。試料300の測定を実際に行うときのみなど、必要なときにのみ電源を投入することで、省電力が実現される。特に、観察装置100の電源がバッテリーであるとき、観察装置100の駆動時間が長くなる等の効果が得られる。
ステップS203において、観察側制御回路121は、コントローラ200との通信を確立する。ここで用いられる通信手段は、例えばWi−Fiといった、高速の通信手段である。
ステップS204において、観察側制御回路121は、コントローラ200から確立した通信を介して情報を取得するか否かを判定する。例えばコントローラ制御処理のステップS111でコントローラ200から情報が送信されているとき、情報を取得すると判定される。情報を取得しないとき、処理はステップS206に進む。一方、情報を取得するとき、処理はステップS205に進む。
ステップS205において、観察側制御回路121は、コントローラ200から送信された情報を取得する。ここで取得される情報には、例えば撮影条件、撮影間隔、移動パターンを特定するための情報、その他パラメータ等を含む測定の条件、測定結果の記録の方法、測定結果の送信条件等の条件情報が含まれうる。その後、処理はステップS206に進む。
ステップS206において、観察側制御回路121は、マニュアルによる位置指定があったか否かを判定する。すなわち、コントローラ200から撮影位置を指定しての撮影の指示があったか否かを判定する。この処理は、例えばコントローラ制御処理のステップS113に対応する。撮影の指示がないとき、処理はステップS208に進む。一方、撮影の指示があるとき、処理はステップS207に進む。
ステップS207において、観察側制御回路121は、移動機構140を動作させて、指示された位置に撮像部152を移動させ、撮像部152に当該位置における画像の取得を行わせる。この際、コントローラ200から衝突回避情報を受信したとき、衝突回避のため、観察側制御回路121は、衝突回避情報に基づいて、移動機構140を動作させる。なお、衝突回避のための動作では、その他の場合よりも移動速度が速く設定されてもよい。観察側制御回路121は、得られた画像を観察側通信装置124を介してコントローラ200へと送信する。その後、処理はステップS208に進む。
ステップS208において、観察側制御回路121は、測定を開始するタイミングであるか否かを判定する。測定を開始するタイミングでないとき、処理はステップS210に進む。一方、測定を開始するタイミングであるとき、処理はステップS209に進む。測定を開始するタイミングは、例えば1時間毎など予め定められていてもよい。また、測定が開始される条件は、時間によらず、例えば細胞324又は培地322の状態に応じてもよい。本実施形態においては、測定を開始するタイミングになるごとに、繰り返し測定が行われる。
ステップS209において、観察側制御回路121は、スキャン・画像取得処理により測定を行う。すなわち、観察側制御回路121は、移動機構140に指令して撮像部152の位置を変えながら、撮像部152に撮像を繰り返し行わせる。第1の制御部110は、得られた画像に対して、所定の処理を行い、要求されている結果を観察側記録回路123に記録する。
スキャン・画像取得処理の詳細を図13に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS301において、観察側制御回路121は、試料数に応じた初期位置の設定、光学系の設定等の各種設定を行う。すなわち、観察側制御回路121は、移動パターン520に基づいて、撮像部152の位置を初期位置に移動させるように移動機構140の動作を制御する。また、観察側制御回路121は、撮像光学系153を所定の設定とする。
前述のとおり、「試料数に応じた」との記載は、「試料の特徴に応じた」と書き換えられてもよい。「試料の特徴」の一例として、試料が離散的か否かという特徴を挙げることができる。試料の特徴は、複数の画像取得ユニット150が連携して動くか、独立に動くかを決める理由となるものであれば何でもよい。連携して動くときには、お互いの位置やその後の動きが予測されたり把握されたりして、衝突や干渉が起こらないように制御されなければならない。独立して動くときには、それぞれのテリトリー(領域分担、受け持ち領域)が決められて、それぞれの画像取得ユニット150がそのテリトリーを守っていれば、細かい予測などは不要となる。
連携して画像取得ユニット150が動く場合としては、次のような例が挙げられる。すなわち、同じ試料をスキャンしながら、近接した時間で繰り返し画像取得する場合が挙げられる。また、複数の画像取得ユニット150のそれぞれの画像取得特性(波長又は位相などの光学特性、光源の特性、画角又は分解能などの撮像特性など)が互いに異なっていて、複数の画像取得ユニット150を使って画像取得する場合が挙げられる。さらには、複数の位置の判定結果に基づいて距離や立体情報などを取得する場合が挙げられる。また、複数の観察者又は操作者が、それぞれの画像取得ユニット150をカスタマイズしていて、複数の画像取得ユニット150を複数の観察者又は操作者がそれぞれ操作して、同じ試料を観察する場合が挙げられる。
画像取得ユニット150が連携しない場合としては、両方の画像取得ユニット150がそれぞれの位置から全く動かない場合やほとんど動かない場合がある。例えば、そもそも複数の画像取得ユニットが必要なく、一方は待避させておいて、他方を自由に動かして使う場合などがある。つまり、状況に応じて、これら複数の画像取得ユニット150が位置的に干渉しないようにする工夫が必要となることがわかる。
「試料の特徴に応じた」には、以下も含まれうる。例えば、同じ試料をスキャンしながら、近接した時間で繰り返し画像取得する場合などは、試料の変化が全くない場合は連携は不要だが、変化が大きくなれば連携が必要となることもある。また、時間と共に、試料が大きくなったりもして、複数の画像取得ユニット150の連携が必要となる場合もある。つまり、「試料の特徴に応じた」は、様々な試料の時間変化特性なども考慮された内容となる。観察者が変わるかどうかなどは、観察している研究室の事情やそのときの状況にもよるので、上記の「試料の数」との記載は、「観察状況」と書き換えられてもよい。
ステップS302において、観察側制御回路121は、撮像部152による撮影又は移動機構140による移動に不具合があったか否かを判定する。撮影又は移動に不具合があったとき、処理はステップS303に進む。
ステップS303において、観察側制御回路121は、撮影又は移動に不具合があった旨をユーザに提示して警告する。すなわち、不具合があった旨の情報をコントローラ200へと送信する。その後、処理はステップS301に戻る。この場合、再びステップS301からの処理を繰り返してもよい。また、例えば所定回数不具合が続く場合には、スキャン・画像取得処理を終了させてもよい。
ステップS303の判定において、撮影又は移動に不具合が無いとき、処理はステップS304に進む。ステップS304において、観察側制御回路121は、スキャン・画像取得処理を終了するか否かを判定する。例えば、移動パターン520に含まれる終了条件523が満たされたとき、終了すると判定される。終了しないと判定されたとき、処理はステップS305に進む。
ステップS305において、観察側制御回路121は、画像取得ユニット150を移動させ、撮像部152に撮像動作を行わせ、画像を取得させる。この撮像動作によって画像データが得られる。得られた画像データは、観察側記録回路123に仮記録される。その後、処理はステップS306に進む。
ステップS306において、観察側制御回路121は、X→Y変更条件526を参照して、移動方向をX軸方向からY軸方向に変更するか否かを判定する。変更しないとき、処理はステップS308に進む。一方、変更するとき、処理はステップS307に進む。ステップS307において、観察側制御回路121は、移動機構140に次に行う撮像部152の移動方向の設定を変更させる。その後、処理はステップS308に進む。
ステップS308において、観察側制御回路121は、Y→X変更条件527を参照して、移動方向をY軸方向からX軸方向に変更するか否かを判定する。変更しないとき、処理はステップS302に戻る。一方、変更するとき、処理はステップS309に進む。ステップS309において、観察側制御回路121は、移動機構140に次に行う撮像部152の移動方向の設定を変更させる。その後、処理はステップS302に戻る。
以上のようにして、終了するまで、移動パターン520に基づいて画像取得ユニット150は移動し、撮影を繰り返す。
ステップS304において、終了すると判定されたとき、処理はステップS310に進む。ステップS310において、観察側制御回路121は、繰り返しの撮像により得られたデータの処理を行う。観察側制御回路121は、例えば得られたデータに基づいて、試料全体の合成画像を作成する。また、観察側制御回路121は、例えば得られたデータに基づいて、試料300の位置や、試料300に含まれる細胞324の位置及び個数などについて解析する。また、観察側制御回路121は、例えばコントローラ200に送信するのに適したデータを作成する。試料300の画像、試料300に含まれる細胞324の位置及び個数等についてコントローラ200で解析を行う場合は、観察側制御回路121は、これらの解析を行わなくてもよい。
ステップS311において、観察側制御回路121は、撮像部152による連続撮影によって得られたれた画像、合成画像、解析結果等をコントローラ200に向けて送信させる。なお、画像の送信は、ステップS311においてまとめて行われてもよいし、例えばステップS305などステップS302乃至ステップS309の繰り返し処理のどこかで、順次行われてもよい。以上により、スキャン・画像取得処理は終了し、処理は観察装置制御処理に戻る。
図12に戻って説明を続ける。ステップS209のスキャン・画像取得処理の後、処理はステップS210に進む。ステップS210において、観察側制御回路121は、コントローラ200から情報の要求があるか否かを判定する。例えばコントローラ制御処理のステップS117の処理によって、コントローラ200から、例えばステップS209の処理で得られたデータが要求される。情報の要求が無いとき、処理はステップS212に進む。一方、情報の要求があるとき、処理はステップS211に進む。
ステップS211において、観察側制御回路121は、コントローラ200から要求された情報を観察側通信装置124を介してコントローラ200に送信する。その結果、コントローラ制御処理のステップS119で、この情報はコントローラ200に取得され、コントローラ200で表示又は記録がなされる。その後、処理はステップS212に進む。
ステップS212において、観察側制御回路121は、観察装置制御処理を終了するか否かを判定する。観察装置制御処理を終了するとき、当該処理は終了する。例えば、一連の測定が終了し、観察装置100がインキュベータから取り出されるような状況において、観察装置制御処理は終了する。一方、終了しないとき、ステップS213に進む。
ステップS213において、観察側制御回路121は、電源をオフにするか否かを判定する。例えば、ステップS209で行われた測定から、次に行われる測定までの待機時間が長いとき、電力の消費を抑制するために、電源をオフにすると判定する。また、コントローラ制御処理のステップS121で電源をオフにする旨の指示が送信されたとき、この指示を受信した観察側制御回路121は、電源をオフにすると判定する。電源をオフにしないとき、処理はステップS204に戻る。一方、電源をオフにすると判定されたとき、処理はステップS214に進む。
ステップS214において、観察側制御回路121は、観察装置100の各部の電源をオフにする。その後、処理はステップS201に戻る。以上のようにして、観察装置100は、繰り返し測定を行う。
〈観察システムの特長〉
本実施形態に係る観察システム1によれば、インキュベータ内に試料300が静置されたままの状態で、細胞の画像を得ることができる。ここで、画像は、時間経過に従って繰り返し得られる。したがって、ユーザは、例えば細胞が経時的に変化していく様子を知ることができ、それを解析することができる。本実施形態に係る観察システム1には、2つの画像取得ユニット150が設けられている。画像取得ユニット150が2つ設けられていることで、同時に2つの試料を撮影することができる。また、画像取得ユニット150が2つ設けられていることで、1つの場合よりも早く広い範囲の画像を取得することができる。
画像取得ユニット150の移動パターンは、例えば測定する試料の数など、試料の特徴に基づいて選択される。説明の簡単化のため、ここでは、試料の数が1つの場合と2つの場合とでそれぞれ異なるパターンが用意されているものとして説明した。このような移動パターンを用いて2つの画像取得ユニット150の動きが制御されるので、観察装置100は、2つの画像取得ユニット150によって適切に画像を取得することができる。また、効率的に画像を取得できる移動パターンが用意されているので、当然ながら、2つの画像取得ユニット150が互いに衝突することなども生じない。
また、ユーザによって2つの画像取得ユニット150のうち一方の位置が指定された場合には、他方の画像取得ユニットが予め用意された移動パターンの通りに移動すると2つの画像取得ユニット150が衝突する可能性がある。そこで、ユーザによって一方の画像取得ユニット150の位置が指定されたときには、必要に応じて他方の画像取得ユニット150は衝突回避動作を行うことで、衝突を回避することができる。
上述の場合の試料の特徴は、必ずしも、例えばシャーレやフラスコ等の容器の数である必要はない。つまり、同じシャーレの中でも、離れた位置に形成された細胞群などは別試料と考えられる。すなわち、試料の特徴は離散的か否かという特徴でもよい。このように、試料の特徴は複数の画像取得ユニット150が連携して動くか、独立に動くかを決める理由となるものであれば何でもよい。複数の画像取得ユニット150が連携して動くときには、互いの位置やその後の動きが予測されたり把握されたりして、衝突や干渉が起こらないように調整されなければならない。複数の画像取得ユニット150が独立して動くときには、それぞれのテリトリー(領域分担、受け持ち領域)が決められて、それぞれの画像取得ユニット150がそのテリトリーを守って動作すれば、位置や動きの細かい予測などは不要となる。連携して画像取得ユニット150が動く場合の例としては、以下が挙げられる。すなわち、同じ試料をスキャンしながら、近接した時間で繰り返し画像取得する場合が挙げられる。また、複数の画像取得ユニット150の画像取得特性(波長や位相などの光学特性、光源の特性や、画角や分解能などの撮像特性など)が互いに異なっていて、これらを両方使って画像取得する場合が挙げられる。さらには、複数の位置からの判定で距離や立体情報などを取得する場合が挙げられる。また、複数の観察者又は操作者が、それぞれの画像取得ユニット150をカスタマイズしていて、それら画像取得ユニット150をそれぞれの観察者又は操作者が操作して、同じ試料を観察する場合などが挙げられる。複数の画像取得ユニットが連携しない場合の例としては、以下が挙げられる。複数の画像取得ユニット150の少なくとも一方がそれぞれの位置から全く動かない場合やほとんど動かない場合があり、そもそも複数の画像取得ユニットが必要なく、一方は待避させておいて、他方を自由に動かす場合などがある。つまり、状況に応じて、これらの画像取得ユニット150が位置的に干渉しないようにする工夫が必要であることがわかる。こうした判断やプログラムは、必要に応じて、機械学習の結果を採用してもよい。複数の操作者が、いつも行う設定や、交渉等による互いの譲り合いなどの過程や結果を人工知能に学習させていくことによって、様々な状況下における連携をスムーズに行うことが可能となる。
なお、上述の第1の実施形態では、第1のユニット111と第2のユニット112とがそれぞれ独立に動作する場合を例に挙げて説明した。しかしながらこれに限らない。観察装置100の第1のユニット111と第2のユニット112とが、統合的に制御されてもよい。この制御は、筐体101内に設けられた1つの制御回路によって行われてもよいし、コントローラ200によって行われてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。第2の実施形態に係る観察装置100は、第1の実施形態における第1のユニット111と第2のユニット112との代わりに、図14に示すように、第1の自走式ユニット170aと、第2の自走式ユニット170bとを備える。
第1の自走式ユニット170aは、第1の実施形態に係る第1のユニット111の機能を有する。すなわち、第1の自走式ユニット170aは、第1の撮像部172aと第1の照明部173aとを備える。また、第1の自走式ユニット170aは、自走するために、第1の車輪171aを備える。また、第1の自走式ユニット170aは、第1の実施形態に係る第1の回路群120aに相当する各種回路を備える。
同様に、第2の自走式ユニット170bは、第1の実施形態に係る第2のユニット112の機能を有する。すなわち、第2の自走式ユニット170bは、第2の撮像部172bと第2の照明部173bとを備える。また、第2の自走式ユニット170bは、自走するために、第2の車輪171bを備える。また、第2の自走式ユニット170bは、第1の実施形態に係る第2の回路群120bに相当する各種回路を備える。
第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとは、第1の車輪171a及び第2の車輪171bを用いて移動しながら、試料300の撮影を行う。また、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとが、それぞれ自己の現在位置を取得することができるように、本実施形態に係る透明板102には、位置情報を表す複数の反射パターンが描かれている。
透明板102に描かれる反射パターンの例について図15を参照して説明する。反射パターン840は、透明板102に均等に複数の点841が配置され、点841の各々の近傍には例えばバーコード842が配置されている。各々のバーコード842は、各々の点841の座標の情報を表す。なお、バーコード842に代えて、点841の座標の情報を表す2次元コード等が配置されてもよい。
本実施形態では、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとは、反射パターン840を撮影しながら走行し、この反射パターン840に含まれる情報を解析し、自己の現在地を取得する。
なお、反射パターン840に相当するパターンが筐体101の底面に設けられており、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとが、別途設けられた撮像部を用いて当該パターンの画像を取得することで、自己の現在地を取得するように観察装置100は構成されていてもよい。また、画像によらず、磁気、電波、光その他の方法によって、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとが自己の現在地を取得するように観察装置100は構成されていてもよい。また、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとは、衝突回避のため、互いの相対位置を把握するように構成されていてもよい。
第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとの構成例を図16を参照して説明する。第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとは同様の構成を有するので、ここでは、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとを区別せずに自走式ユニット170の構成として説明する。
自走式ユニット170は、第1の車輪171a又は第2の車輪171bを含む自走機構171と、第1の撮像部172a又は第2の撮像部172bを含む撮像部172と、第1の照明部173a又は第2の照明部173bを含む照明部173とを備える。また、自走式ユニット170は、制御回路175と、画像処理回路176と、記録回路177と、通信装置178とを備える。制御回路175は、第1の実施形態に係る観察側制御回路121と同様の機能を有する。したがって、制御回路175は、位置制御部175aと、撮像制御部175bと、照明制御部175cと、通信制御部175dと、記録制御部175eと、測定制御部175fとしての機能を備える。本実施形態では、位置制御部175aは、自走機構171の動作を制御する。その他の機能は、第1の実施形態と同様である。また、本実施形態に係る画像処理回路176、記録回路177、及び通信装置178も、第1の実施形態に係る画像処理回路122、観察側記録回路123、及び観察側通信装置124とそれぞれ同様の構成を有し、同様の機能を有する。
本実施形態のコントローラ200による、コントローラ制御の一例を図17A及び図17Bに示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS401乃至ステップS404の処理は、第1の実施形態に係るコントローラ制御のステップS101乃至ステップS104と同様である。簡単には、ステップS401において、コントローラ側制御回路210は、本実施形態に係る測定プログラムが起動されたか否かを判定する。測定プログラムが起動していないとき、処理はステップS401を繰り返し、待機する。測定プログラムが起動したと判定されたとき、処理はステップS402に進む。ステップS402において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100との通信を確立させる。ステップS403において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオンにすることをユーザが要求しているか否かを判定する。電源をオンにすることが要求されていないとき、処理はステップS405に進む。一方、電源をオンにすることが要求されているとき、処理はステップS404に進む。ステップS404において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオンにすべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS405に進む。
ステップS405において、コントローラ側制御回路210は、各々の自走式ユニット170の位置を取得する。すなわち、第1の自走式ユニット170aから、反射パターン840に基づいて特定された第1の自走式ユニット170aの位置に係る情報を受信する。同様に、第2の自走式ユニット170bから、第2の自走式ユニット170bの位置に係る情報を受信する。
ステップS406において、コントローラ側制御回路210は、表示装置272にユーザが観察システム1の動作に関する入力を行うための選択用画像を表示させる。選択用画像は、例えば第1の実施形態の場合と同様のものである。ステップS407において、コントローラ側制御回路210は、各種設定の入力がなされたか否かを判定する。各種設定の入力がなされていないとき、処理はステップS409に進む。一方、各種設定の入力がなされたとき、処理はステップS408に進む。
ステップS408において、コントローラ側制御回路210は、各種設定を行う。ここで行われる設定には、例えば以下が含まれる。すなわち、各々の自走式ユニット170の分担が設定されうる。すなわち、コントローラ側制御回路210は、試料数等に基づいて第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとの役割を特定する。また、試料数や、それに基づく自走式ユニット170の初期位置を含む移動パターンが設定されうる。その他、第1の実施形態の場合と同様の設定がされうる。例えば、画像の送信先としてコントローラ200又はその他の機器が指定されうる。また、試料300の撮影を行う条件が指定されうる。また、撮像部152を用いた撮影の露光時間、絞り、焦点位置等の撮影パラメータが指定されうる。さらに、移動パターンに基づいて、試料300をスキャンしながら撮影する際の走査パターンが設定されうる。その他、必要な設定がされうる。ステップS408の後、処理はステップS409に進む。ここでも、試料数に着目した記載をしているが、これは他の実施例でも述べたように、「試料の特性」と書き直されてもよい。また、観察状況にもよるので、試料数は「観察状況」と書き直されることも可能である。
ステップS409乃至ステップS421の処理は、第1の実施形態に係るコントローラ制御のステップS110乃至ステップS122と同様である。簡単には、ステップS409において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100に向けて情報を送信するか否かを判定する。情報を送信しないとき、処理はステップS409に進む。一方、情報を送信するとき、処理はステップS410に進む。ステップS410において、コントローラ側制御回路210は、入力装置274を介して入力された情報を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS411に進む。
ステップS411において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100による撮影について、撮影すべき位置がユーザによって手動で指定されたか否かを判定する。撮影位置が指定されていないとき、処理はステップS413に進む。一方、撮影位置が指定されているとき、処理はステップS412に進む。
ステップS412において、コントローラ側制御回路210は、入力装置274を介して入力された撮影位置を観察装置100へと送信する。例えば、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとのうち何れか一方のユニットの位置が指定されたとする。このとき、コントローラ側制御回路210は、指定された一方のユニットの位置を観察装置100へと送信する。また、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとが衝突すると判定されたとき、コントローラ側制御回路210は、指定されていない他方の自走式ユニットの位置も指定された自走式ユニットと衝突しないように指示する衝突回避情報を送信する。その後、処理はステップS413に進む。
ステップS413において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の測定の開始をユーザが要求しているか否かを判定する。測定開始が要求されていないとき、処理はステップS414に進む。一方、測定開始が要求されているとき、処理はステップS414に進む。ステップS414において、コントローラ側制御回路210は、測定を開始すべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS415に進む。
ステップS415において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100から情報を取得することをユーザが要求しているか否かを判定する。情報要求がされていないとき、処理はステップS417に進む。一方、情報要求がされているとき、処理はステップS416に進む。ステップS416において、コントローラ側制御回路210は、ユーザが要求している情報を送信すべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS417に進む。
ステップS417において、コントローラ側制御回路210は、ステップS416で要求した情報を受信したか否かを判定する。情報を受信していないとき、処理はステップS419に進む。一方、情報を受信したとき、処理はステップS418に進む。ステップS418において、コントローラ側制御回路210は、受信した情報を表示装置272に表示させたり、コントローラ側記録回路230に記録したりする。その後、処理はステップS419に進む。
ステップS419において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオフにすることをユーザが要求しているか否かを判定する。電源をオフにすることが要求されていないとき、処理はステップS421に進む。一方、電源をオフにすることが要求されているとき、処理はステップS420に進む。ステップS420において、コントローラ側制御回路210は、観察装置100の電源をオフにすべき旨の命令を観察装置100へと送信する。その後、処理はステップS421に進む。
ステップS421において、コントローラ側制御回路210は、測定プログラムが終了したか否かを判定する。測定プログラムが終了しているとき、処理はステップS401に戻る。一方、測定プログラムが終了していないとき、処理はステップS403に戻る。すなわち、上述の動作は、繰り返し実行される。
次に、上述のコントローラ200の動作に対応して行われる観察装置100の自走式ユニット170の動作について、図18に示すフローチャートを参照して説明する。ここで説明する動作は、第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとのそれぞれで行われる。
ステップS501乃至ステップS503の処理は、第1の実施形態に係る観察装置制御のステップS201乃至ステップS203と同様である。簡単には、ステップS501において、制御回路175は、電源をオンにするか否かを判定する。電源をオンにしないとき、処理はステップS501を繰り返して待機する。一方、電源をオンにすると判定されたとき、処理はステップS502に進む。ステップS502において、制御回路175は、電源をオンに切り替えて、観察装置100の各部に電力を投入する。ステップS503において、制御回路175は、コントローラ200との通信を確立する。
ステップS504において、制御回路175は、透明板102上の反射パターン840を撮影し、反射パターン840に基づいて、自走式ユニット170自身の位置を特定する。制御回路175は、当該位置をコントローラ200に向けて送信する。
ステップS505において、制御回路175は、コントローラ200から確立した通信を介して情報を取得するか否かを判定する。情報を取得しないとき、処理はステップS507に進む。一方、情報を取得するとき、処理はステップS506に進む。ステップS506において、制御回路175は、コントローラ200から送信された情報を取得する。ここで取得される情報には、例えば移動パターンに係る情報、撮影条件、撮影間隔、その他パラメータ等を含む測定の条件、測定結果の記録の方法、測定結果の送信条件等の条件情報が含まれうる。その後、処理はステップS507に進む。
ステップS507において、制御回路175は、分担情報を取得するか否かを判定する。例えば、コントローラ200によるコントローラ制御のステップS408で設定された分担情報が、ステップS410で送信されたとき、分担情報を取得すると判定される。分担情報を取得しないとき、処理はステップS509に進む。一方、分担情報を取得するとき、処理はステップS508に進む。
ステップS508において、制御回路175は、分担情報を取得し、取得した分担情報に応じた動作を行う。その後、処理はステップS509に進む。
ステップS509乃至ステップS514の処理は、第1の実施形態に係る観察装置制御のステップS206乃至ステップS214と同様である。簡単には、ステップS509において、制御回路175は、マニュアルによる位置指定があったか否かを判定する。この処理は、例えばコントローラ制御処理のステップS412に対応する。撮影の指示がないとき、処理はステップS511に進む。一方、撮影の指示があるとき、処理はステップS510に進む。ステップS510において、制御回路175は、自走機構171を動作させて、指示された位置に撮像部172を移動させ、撮像部172に当該位置における画像の取得を行わせる。この際、コントローラ200から衝突回避情報を受信したとき、衝突回避のため、制御回路175は、衝突回避情報に基づいて、自走機構171を動作させる。制御回路175は、得られた画像を通信装置178を介してコントローラ200へと送信する。その後、処理はステップS511に進む。
ステップS511において、制御回路175は、測定を開始するタイミングであるか否かを判定する。測定を開始するタイミングでないとき、処理はステップS513に進む。一方、測定を開始するタイミングであるとき、処理はステップS512に進む。ステップS512において、制御回路175は、スキャン・画像取得処理により測定を行う。すなわち、制御回路175は、自走機構171に指令して撮像部172の位置を変えながら、撮像部172に撮像を繰り返し行わせる。スキャン・画像取得処理は、図13を参照して説明した処理と同様の処理である。スキャン・画像取得処理の後、処理はステップS513に進む。
ステップS513において、制御回路175は、コントローラ200から情報の要求があるか否かを判定する。情報の要求が無いとき、処理はステップS515に進む。一方、情報の要求があるとき、処理はステップS514に進む。ステップS514において、制御回路175は、コントローラ200から要求された情報を通信装置178を介してコントローラ200に送信する。その後、処理はステップS515に進む。
ステップS515において、制御回路175は、観察装置制御処理を終了するか否かを判定する。観察装置制御処理を終了するとき、当該処理は終了する。一方、終了しないとき、ステップS516に進む。ステップS516において、制御回路175は、電源をオフにするか否かを判定する。電源をオフにしないとき、処理はステップS504に戻る。一方、電源をオフにすると判定されたとき、処理はステップS517に進む。ステップS517において、制御回路175は、観察装置100の各部の電源をオフにする。その後、処理はステップS501に戻る。以上のようにして、観察装置100の自走式ユニット170は、繰り返し測定を行う。
本実施形態のように、観察装置100に複数の自走式ユニット170が設けられるような構成においても、第1の実施形態と同様に動作し、同様の効果を得ることができる。
なお、ここでは、コントローラ200が観察装置100の第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとの動作を制御する例を示したが、これに限らない。第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとが通信し、上述の説明においてコントローラ200が行っている処理の一部を第1の自走式ユニット170aと第2の自走式ユニット170bとが担ってもよい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態及び第2の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、撮像部が2つである例を示した。しかしながら、撮像部の数は2つに限らず、2つ以上のいくつであってもよい。また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、観察装置100とコントローラ200とが分離しており、それらがそれぞれ所定の機能を分担している例を示した。しかしながら、観察装置100とコントローラ200との機能の分担は、どのようなものでもよい。すなわち、第1の実施形態及び第2の実施形態で観察装置100が担っているとした機能の一部をコントローラ200が担ってもよいし、その逆でもよい。観察システム1全体として、上述のような機能を有していればよい。
また、第1又は第2の実施形態と同様に、観察システム1は、試料を撮像するための複数の撮像部があり、これらが連携するものである。つまり、試料に対する撮影位置を変更するために撮像部の各々を移動させる複数の移動機構を有する観察システムを用いた観察方法に関する工夫が必要である。この観察方法は、前記試料の特徴を判定するステップを有し、上記試料の特徴から複数の撮像部のそれぞれの移動によって、お互いの動きが阻害されず効果的に状況に応じた画像を取得できることを可能にする。このため、当該観察方法は、それぞれの撮像部の動きパターンを決定するステップを含むことが重要である。当該観察方法は、この決められた移動パターンに従って、移動機構の各々に撮像部の各々を移動させながら、撮像部の各々に撮影させるように、移動機構及び撮像部の動作を制御するステップを備える。したがって、ここで説明する観察システム及び観察方法は、試料の状況、試料の数、観察者、観察者の数、観察状況などに応じて、各撮像部のお互いの動き及び観察を極力阻害せず、効果的に連携して効率的な観察を可能とする。こうした観察システムの動きの制御や観察方法は、必要に応じて、専用の装置で機械学習ができるシステムを用意しておき、その結果が採用されてもよい。これは、複数の操作者が、いつも行う設定、交渉等によるお互いの操作の順番、譲り合いなどの過程及び結果を人工知能に学習させていくことによって実現でき、機械学習の結果、先取りしてアドバイスしたり実行したりして、様々な状況下における連携をスムーズに取ることが可能となる。
観察システム1は、全体として図19に示すような機能を有していればよい。すなわち、観察システム1は、複数の画像取得ユニット720a,720b,720c…を有している。各々の画像取得ユニットは、撮像部721a,721b,721c…を有している。また、各々の画像取得ユニットは、照明部722a,722b,722c…を有している。また、各々の画像取得ユニットは、移動機構723a,723b,723c…を有している。
また、観察システム1は、制御部710を有する。制御部710は、位置制御部711、撮像制御部712、照明制御部713、画像処理部714、測定制御部715、移動パターン決定部716、表示制御部717、及び記録制御部718としての機能を有する。これらの機能は、1つの装置によって実現されてもよいし、例えば観察装置とコントローラのように複数の装置によって分担されてもよい。観察システム1全体としてこれらの機能が実現されればよい。また、制御部710の機能の少なくとも一部は、複数のコントローラに実装されてもよい。例えば複数の操作者が、それぞれコントローラを操作して、複数の画像取得ユニットの操作を行ってもよい。このようにすると、1つの観察装置によって、複数のユーザが各々の興味に基づいて異なる又は同一の試料の観察を同時に行うことができる。また、観察システム1は、表示装置731と、入力装置732と、記録回路733とを有する。
観察システム1は、全体として図20にフローチャートを示すような動作を行う。すなわち、ステップS601において、制御部710は、測定に係る設定を行うか否かを判定する。設定を行わない場合、処理はステップS605に進む。一方、設定を行う場合、処理はステップS602に進む。
ステップS602において、制御部710は、試料数が変更されたか否かを判定する。試料数が変更されていないとき、処理はステップS604に進む。一方、試料数が変更されたとき、ステップS603に進む。ステップS603において、制御部710は、試料数に応じた移動パターンを決定する。その後、処理はステップS604に進む。ステップS604において、制御部710は、撮影条件、各種パラメータ等の設定を行う。その後、処理はステップS605に進む。
ステップS605において、制御部710は、測定を行うタイミングであるか否かを判定する。測定を行うタイミングでないとき、処理はステップS607に進む。一方、測定を行うタイミングであるとき、処理はステップS606に進む。ステップS606において、制御部710は、ステップS603及びステップS604等で設定された条件に従って、画像取得ユニット720a,720b,720c…を移動させながら撮影を行う測定動作を行う。その後、処理はステップS607に進む。
ステップS607において、制御部710は、マニュアル位置指定を行うか否かを判定する。マニュアル位置指定を行わないとき、処理はステップS609に進む。一方、マニュアル位置指定を行うとき、処理はステップS608に進む。ステップS608において、制御部710は、複数の画像取得ユニットのうちいずれかを入力に従ってマニュアル移動させる。また、制御部710は、画像取得ユニットのマニュアル移動に伴って複数の画像取得ユニットが互いに衝突しないように、マニュアル移動を行う画像取得ユニット以外の画像取得ユニットについても、必要に応じた衝突回避動作を行う。その後、処理はステップS609に進む。
ステップS609において、制御部710は、手動測定を開始するか否かを判定する。手動測定を開始しないとき、処理はステップS611に進む。一方に、手動測定を開始するとき、処理はステップS610に進む。ステップS610において、制御部710は、設定に従って測定動作を行う。その後、処理はステップS611に進む。
ステップS611において、制御部710は、処理を終了するか否かを判定する。処理を終了しないとき、処理はステップS601に戻る。一方、処理を終了するとき、本システム制御処理を終了する。
以上のように、観察システム1は、全体として第1の実施形態及び第2の実施形態に係る観察システムと同様の機能を有していれば、どのような構成をとってもよい。観察システム1によれば、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
1…観察システム、100…観察装置、101…筐体、102…透明板、110…第1の制御部、111…第1のユニット、112…第2のユニット、120a…第1の回路群、120b…第2の回路群、121…観察側制御回路、121a…第1の制御回路、121b…第2の制御回路、122…画像処理回路、122a…第1の画像処理回路、122b…第2の画像処理回路、123…観察側記録回路、123a…第1の記録回路、123b…第2の記録回路、124…観察側通信装置、124a…第1の通信装置、124b…第2の通信装置、131…位置制御部、132…撮像制御部、133…照明制御部、134…通信制御部、135…記録制御部、136…測定制御部、140…移動機構、140a…第1の移動機構、140b…第2の移動機構、142a…第1のXアクチュエータ、142b…第2のXアクチュエータ、144a…第1のYアクチュエータ、144b…第2のYアクチュエータ、150…画像取得ユニット、150a…第1の画像取得ユニット、150b…第2の画像取得ユニット、152…撮像部、152a…第1の撮像部、152b…第2の撮像部、153…撮像光学系、154…撮像素子、155…照明部、155a…第1の照明部、155b…第2の照明部、156…照明光学系、157…光源、158…支持部、158a…第1の支持部、158b…第2の支持部、170…自走式ユニット、170a…第1の自走式ユニット、170b…第2の自走式ユニット、171…自走機構、171a…第1の車輪、171b…第2の車輪、172…撮像部、172a…第1の撮像部、172b…第2の撮像部、173…照明部、173a…第1の照明部、173b…第2の照明部、175…制御回路、175a…位置制御部、175b…撮像制御部、175c…照明制御部、175d…通信制御部、175e…記録制御部、175f…測定制御部、176…画像処理回路、177…記録回路、178…通信装置、200…コントローラ、210…コントローラ側制御回路、211…システム制御部、212…表示制御部、213…記録制御部、214…通信制御部、215…移動パターン決定部、230…コントローラ側記録回路、240…コントローラ側通信装置、270…入出力装置、272…表示装置、274…入力装置、710…制御部、711…位置制御部、712…撮像制御部、713…照明制御部、714…画像処理部、715…測定制御部、716…移動パターン決定部、717…表示制御部、718…記録制御部、720a,720b,720c…画像取得ユニット、721a,721b,721c…撮像部、722a,722b,722c…照明部、723a,723b,723c…移動機構、731…表示装置、732…入力装置、733…記録回路。

Claims (9)

  1. 試料を撮像するための複数の撮像部と、
    前記試料に対する撮影位置を変更するために前記撮像部の各々を移動させる複数の移動機構と、
    前記移動機構の各々に前記撮像部の各々を移動させながら、前記撮像部の各々に撮影させるように、前記移動機構及び前記撮像部の動作を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記撮像部の移動パターンについて前記試料の特徴に応じて異なる制限を課す、
    観察システム。
  2. 前記制御部は、前記試料の数を前記試料の特徴とし、前記撮像部の移動パターンについて前記試料の数に応じて異なる制限を課す、請求項1に記載の観察システム。
  3. 前記制御部は、前記試料の数が1であるとき、前記複数の撮像部の各々を略同方向に移動させる、請求項1に記載の観察システム。
  4. 前記制御部は、前記複数の撮像部が分担して1つの前記試料の全体を撮像するように、前記複数の撮像部の各々を移動させる、請求項3に記載の観察システム。
  5. 前記制御部は、前記試料の数が2以上であるとき、前記複数の撮像部の各々に、前記試料の各々を撮影させる、請求項1に記載の観察システム。
  6. 操作者の指示を取得する入力装置をさらに備え、
    前記制御部は、前記入力装置に入力された前記指示に基づいて、前記複数の撮像部のうち一の撮像部の位置を制御し、前記複数の撮像部のうち他の撮像部の位置を前記一の撮像部と衝突しないように制御する、
    請求項1に記載の観察システム。
  7. 前記制御部は、前記撮像部の移動パターンについて、前記試料の形状若しくは大きさ、又は前記撮像部を支持する支持部の形状若しくは大きさに応じて、さらに異なる制限を課す、
    請求項1に記載の観察システム。
  8. 前記撮像部の各々は、互いに同じ構成を有しており、
    前記移動機構の各々は、互いに同じ構成を有している、
    請求項1に記載の観察システム。
  9. 試料を撮像するための複数の撮像部と、前記試料に対する撮影位置を変更するために前記撮像部の各々を移動させる複数の移動機構とを有する観察システムを用いた観察方法であって、
    前記試料の特徴を判定することと、
    前記試料の特徴から前記撮像部の移動パターンを決定することと、
    前記移動パターンに従って、前記移動機構の各々に前記撮像部の各々を移動させながら、前記撮像部の各々に撮影させるように、前記移動機構及び前記撮像部の動作を制御することと
    を含む観察方法。
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