JP2017538690A - ステロイドFXRモジュレーター製造のための中間体としての6α−アルキル−3,7−ジオン−ステロイド - Google Patents
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Abstract
Description
R1は、ハロ、OR6又はNR6R7から選択された1以上の置換基により任意に置換されたC1-4アルキルであり;
ここで、R6及びR7の各々は、H又はC1-4アルキルから独立して選択され;
R2は、H、ハロ、又はOH又は保護されたOHであり;
Y1は、結合、又は炭素原子1〜20個を有し、且つ1以上の基R3により任意に置換された、アルキレンリンカー基であり;
各R3は、独立して、ハロ、OR8又はNR8R9であり;
ここで、R8及びR9の各々は、H又はC1-4アルキルから独立して選択され;並びに
R4は、C(O)OR10、OC(O)R10、C(O)NR10R11、OR10、OSi(R13)3、S(O)R10、SO2R10、OSO2R10、SO3R10、又はOSO3R10であり;
ここで、各R10及びR11は、独立して:
a. 水素、あるいは
b. そのいずれかは、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2、又はそのどちらかがC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2により任意に置換されている6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基から選択された1以上の置換基により任意に置換されている、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、C2-20アルキニル、-O-C1-20アルキル、-O-C2-20アルケニル、又は-O-C2-20アルキニルであるか;あるいは
c. そのどちらかが、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2から選択された1以上の置換基により任意に置換されている、6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基;
d. ポリエチレングリコール残基:であり;
各R19は、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、又はそのどちらかがハロ、C1-6アルキルもしくはC1-6ハロアルキルにより任意に置換されている6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基から、独立して選択され;
各R13は、独立して、
a. ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2;そのどちらかがC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2により任意に置換されている6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基から選択された1以上の置換基により任意に置換されたC1-20アルキル、C2-20アルケニル、又はC2-20アルキニル;あるいは
b. C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2から選択された1以上の置換基により任意に置換されている、6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基:であり、
各R19は、H、C1-6アルキル、又はC1-6ハロアルキルから独立して選択され;
R5は、H又はOH又は保護されたOHである。)が提供される。
R1は、ハロ、OR6又はNR6R7から選択された1以上の置換基により任意に置換されたC1-4アルキルであり;
ここで、R6及びR7の各々は、H又はC1-4アルキルから独立して選択され;
R2は、H、ハロ、又はOHであり;
Y1は、結合、又は炭素原子1〜6個を有し、且つ1以上の基R3により任意に置換されているアルキレンリンカー基であり;
各R3は、独立して、ハロ、OR8又はNR8R9であり;
ここで、R8及びR9の各々は、H又はC1-4アルキルから、独立して選択され;並びに
R4は、C(O)OR10、C(O)NR10R11、S(O)R10、SO2R10、OSO2R10、SO3R10、又はOSO3R10であり:
ここで、各R10は、水素、又はそのどちらかは1以上のハロ置換基により任意に置換され得るC1-6アルキル又はベンジルであり、並びにR11は、水素、又はそのいずれかは1以上のハロ置換基により任意に置換され得るC1-6アルキル、ベンジル、-C1-4アルキレン-SO3Hもしくは-C1-4アルキレン-SO3(C1-4アルキル)であり;
R5は、H又はOHである。
a. 水素、あるいは
b. そのいずれかは、先に説明したように1以上の置換基により任意に置換されている、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、-O-C1-10アルキル、-O-C2-10アルケニル、又は-O-C2-10アルキニル;あるいは
c. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、6〜10-員のアリールもしくは5〜10-員のヘテロアリール基;
d. ポリエチレングリコール残基:である。
a. 水素、あるいは
b. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、又は-O-C1-10アルキル;あるいは
c. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、6〜10-員のアリール基:である。
a. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、又はC2-10アルキニル;あるいは
b. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、6〜10-員のアリールもしくは5〜10-員のヘテロアリール基:から選択される。
a. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、又はC2-10アルキニル;あるいは
b. 先に説明したように1以上の置換基により任意に置換された、6〜10-員のアリール基:から選択される。
Y1は、結合、又は炭素原子1〜3個を有し、且つ1又は2個のR3基により任意に置換されているアルキレン基であり;
R4は、C(O)OR10、SO3R10、又はOSO3R10であり、ここでR10は、先に定義したものであるが、より好適にはH、C1-6アルキル又はベンジルであり;
R5は、H又はOHである。
R1は、エチルであり;及び/又は
R2は、Hであり;及び/又は
Y1は、結合、-CH2-又は-CH2CH2-であり;及び/又は
R4は、C(O)OR10であり、ここでR10は、H、C1-6アルキルもしくはベンジルであり;及び/又は
R5は、Hである。
(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3,7-ジオキソ-コラン-24-酸、並びにそれらのC1-6アルキルエステル及びベンジルエステル、並びにそれらの塩、特にメチルエステル及びエチルエステルである。
Yは、結合、又は炭素原子1〜20個を有し、且つ1以上の基R3により任意に置換されたアルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレンリンカー基であり、ここでR3は、一般式(I)について定義されている)から、還元により調製することができる。
R1-Li (XXIV)
(式中、R1は、一般式(I)に定義したものである);
と、銅(I)塩、特にヨウ化銅(I)などの、ハロゲン化銅(I)の反応により形成された、ギルマン試薬を含む。
から、例えば、モノペルオキシフタル酸エステル(MMPP)又は3-クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)を使用する酸化により、調製することができる。
から、クロルアニルなどの酸化剤との反応により、調製することができる。
R4はC(O)OR10であり、ここでR10はC1-6アルキル又はベンジルであり;並びに
R12は保護されたOHである)から、塩基性条件下、及びアルコール系又はグリコール系の溶媒、例えば、ジエチレングリコール中で、還元剤、典型的にはヒドラジンとの反応により、調製することができる。
R20-NH-NH2 (XXXII)
(式中、R20は、トルエンスルホニル又はメタンスルホニルなどの脱離基である)と反応させ、一般式(XXXIII)の化合物:
R4はC(O)OR10であり、ここでR10はC1-6アルキル又はベンジルであり;並びに
R12は、先に定義したもの、特に-C(O)C1-6アルキルである)から、酸化剤、例えば、ナトリウムヒポクロリットとの反応により調製することができる。この反応は、酸性条件下で、例えば、酢酸の存在下で、酢酸エチルなどの有機溶媒中で、実行することができる。
R4は、C(O)OR10であり、ここでR10はC1-6アルキル又はベンジルである)から、保護基R12の導入に適した試薬との反応により、調製することができる。例えばR12がC(O)R14である場合、一般式(XI)の化合物は、カルボン酸無水物又は酸クロリドと、ピリジンなどの弱塩基の存在下で、好適には4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)により触媒され、反応することができる。この反応は、酢酸エチルなどの溶媒中で実行することができる。
の、一般式(XIV)の化合物:
を使用する、ホーナー・ワズワース・エモンス(HWE)オレフィン化の使用による。
R2は、H、ハロ、又はOHであり;並びに
R5aは、H又はOHである)の合成前駆体である。
(i) 一般式(I)の化合物をエピマー化し、一般式(XXI)の化合物:
R2は、H、ハロ又はOHもしくは塩基性条件下で安定している保護されたOH基であり;並びに
R5bは、H又はOHもしくは塩基性条件で安定している保護されたOH基である)を生じること;並びに
(ii) 一般式(XXI)の化合物を、好適な還元剤を使用し還元し、並びにR2及び/又はR5bが保護されたOHである場合、この保護基(複数可)を除去し、先に定義したような一般式(XX)の化合物を生じることであり、ここで保護基の除去は、還元の前又は後に行うことができること:並びに任意に
(iii) 一般式(XX)の化合物を別の一般式(XX)の化合物へ変換すること:を含む。
AcOH 酢酸
CPME シクロペンチルメチルエーテル
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
IPA イソプロピルアルコール
MeOH メタノール
NEt3 トリエチルアミン
nBuOAc 酢酸n-ブチル
TBME t-ブチルメチルエーテル
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー。
アルゴンブランケット下で-78℃まで冷却した、ジエチルエーテル(10mL)中のCuI(1.40g, 7.35mmol)の懸濁液へ、EtLi(28.8mL, 14.4mmol, ベンゼン/シクロヘキサン中の0.5M溶液)を投入した。形成された粘稠な白色懸濁液を、0℃まで温め、5分間攪拌し(暗色溶液を形成する)、-78℃まで冷却した。ジエチルエーテル/THF(24mL, 3:1)中の(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(1.00g, 2.42mmol)の溶液を調製し、有機クプラートを含む容器へ投入した。THF(1mL)を使用し、エポキシドの溶液を含む容器をすすぎ、これをまた有機クプラートへ投入した。この反応混合物を、30分かけて、-4℃まで温め、その後反応を、TLC(シリカ, 1:1 EtOAc:ヘプタン)により完了させた。約−4℃で更に30分間攪拌した後、水性飽和NH4Cl溶液を投入し、この混合物を30分間攪拌した。この混合物を、分液漏斗に移し、水相を、境界面に存在する固形物質と共に、除去した。有機相を、5重量%水性NaHCO3(2×50mL)及び水(1×50mL)により洗浄した。TBME(50mL)を使用し、反応からの当初の水相及び一緒にした洗浄液を抽出した。一緒にした有機相を濃縮し、残渣を、固定相としてシリカ(25g)を使用するクロマトグラフィーにより精製し(ヘプタン中の0〜30%EtOAcで勾配溶出)、(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(0.63g, 59%)を生じた。
ZnCl2(32.84g, 240.9mmol)を、180℃でゆっくり攪拌しながら、2時間かけて、真空下で乾燥した。このフラスコを、アルゴン大気下で、室温まで冷却し、残渣をTHF(520mL)中に溶解し、カニューレにより、機械攪拌子及び温度探子を装着した三首反応フラスコへ移した。この溶液を、氷浴中で、0〜3℃まで冷却し、Et2O中のEtMgBrの3M溶液(80mL, 240.0mmol)を、内部温度を10℃以下に維持しながら、20分間かけて滴加した。約1/3のグリニャール溶液の添加後、白色沈殿(活性亜鉛酸塩種)の形成が認められた。この混合物を、0℃で1.2時間攪拌した後、THF(300mL)中のエポキシド(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(43.0g, 104.2mmol)の溶液を、内部温度を10℃以下に維持しながら、滴加した。次に固形のCuCl(1.03g, 0.104mmol)を、2つの等量部分で、激しく攪拌しながら添加した。10分後、冷却浴を取り外し、外界温度で更に1.2時間攪拌を継続した。飽和水性NH4Cl(800mL)の<15℃での滴加により、反応をクエンチし、且つ0.5時間攪拌した。この混合物を濾過し、固形物をTBME(150mL)ですすいだ。これらの相を分離し、水相を、TBME 2×250mLで抽出した。一緒にした有機抽出液を、10%水性NaCl(2×200mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル43.7gを黄色泡状物として生じた。
THF中のZnCl2の溶液(0.5M, 8.7mL, 4.85mmol, 0.9当量)へ、無水THF(8.0mL)を投入し、次に内容物を−25℃まで冷却した。TBME中のEtMgBrの溶液(1.0M, 8.7mL, 8.70mmol, 1.8当量)を、30分かけて添加し、この混合物を−25℃で45分間攪拌した。固形CuCl(24mg, 0.49mmol, 0.05当量)を、一気に添加し、THF(8.0mL)中の(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(2.0g, 4.85mmol)の溶液を、30分かけて滴加した。残りの固形CuCl(24mg, 0.49mmol, 0.05当量)を、(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステルの添加の途中で添加した。この反応物を、−25℃で1時間攪拌し(TLC 1:1のヘプタン:EtOAc、UVにより可視化、及びモリブデン酸セリウムアンモニウム染色を使用し発色)、その後追加のTBME中のEtMgBr(1.0M, 2.9mL, 2.91mmol, 0.6当量)を10分間かけて添加した。この反応物を、−25℃で0.5時間攪拌し、その後温度を-5℃以下に維持しながら、飽和水性NH4Cl(5mL)の添加によりクエンチした。この無機塩を濾過し、TBMEですすぎ、濾液相を分離した。水層を、TBMEで抽出し、次に一緒にした有機抽出液を、飽和水性NH4Cl(3×5mL)及び10%ブライン(3×6mL)で洗浄した。有機相を、真空において、40℃で濃縮し、粗(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステルを黄色泡状物(1.91g)として生じた。
THF中のZnCl2の溶液(0.5M, 8.7mL, 4.85mmol, 0.9当量)へ、無水THF(8.0mL)を投入し、次に内容物を40℃まで加熱した。TBME中のEtMgBrの溶液(1.0M, 8.7mL, 8.70mmol, 1.8当量)を、30分かけて添加し、この混合物を40℃で45分間攪拌した。固形CuCl(24mg, 0.49mmol, 0.05当量)を、一気に添加し、THF(8.0mL)中の(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(2.0g, 4.85mmol)の溶液を、30分かけて滴加した。残りの固形CuCl(24mg, 0.49mmol, 0.05当量)を、(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステルの添加の途中で添加した。この反応物を、40℃で1時間攪拌し(TLC 1:1のヘプタン:EtOAc、UVにより可視化、及びモリブデン酸セリウムアンモニウム染色を使用し発色)、その後飽和水性NH4Cl(5mL)の添加によりクエンチした。この無機塩を濾過し、TBMEですすぎ、濾液相を分離した。水層を、TBMEで抽出し、次に一緒にした有機抽出液を、飽和水性NH4Cl(3×5mL)及び10%ブライン(3×6mL)で洗浄した。有機相を、真空において、40℃で濃縮し、粗(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステルを黄色泡状物(2.08g)として生じた。
THF中のZnCl2の溶液(0.5M, 8.7mL, 4.85mmol, 0.9当量)へ、無水THF(8.0mL)を投入し、次に内容物を-15℃まで冷却した。THF中のEtMgBrの溶液(1.0M, 8.7mL, 8.70mmol, 1.8当量)を、30分かけて添加し、この混合物を-15℃で45分間攪拌した。固形CuCl(24mg, 0.49mmol, 0.05当量)を、一気に添加し、THF(8.0mL)中の(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(2.0g, 4.85mmol)の溶液を、30分かけて滴加した。残りの固形CuCl(24mg, 0.49mmol, 0.05当量)を、(6α, 7α, 22E)-6,7-エポキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステルの添加の途中で添加した。この反応物を、-15℃で1時間攪拌し(TLC 1:1のヘプタン:EtOAc、UVにより可視化、及びモリブデン酸セリウムアンモニウム染色を使用し発色)、次に追加のTHF中のEtMgBr(1.0M, 4.35mL, 4.36mmol, 0.9当量)を15分かけて添加し、その後飽和水性NH4Cl(5mL)の滴加によりクエンチした。この無機塩を濾過し、TBMEですすぎ、濾液相を分離した。水相をTBMEで抽出し、次に一緒にした有機抽出液を、飽和水性NH4Cl(3×5mL)及び10%ブライン(3×6mL)で洗浄した。有機相を、真空において、40℃で濃縮し、粗(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステルを黄色泡状物(1.94g)として生じた。
DMF(2mL)中の10重量% Pd/C(50%湿潤, 20mg, 8.6mol%)の懸濁液へ、DMF(3mL)中の(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(50mg, 0.11mmol)の溶液を添加し、この反応混合物を、0℃まで冷却した。このフラスコを脱気し、次に激しく攪拌しながら水素を3回充填した。3時間後、フラスコを脱気し、次にアルゴンを充填し、混合物を、シリンジフィルターにより濾過した。この混合物を、TBME(30mL)とH2O(20mL)の間で分配した。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、真空で濃縮した。粗生成物(50mg)は、(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-コラン-24-酸エチルエステルの5β対5α異性体の14:1混合物(1H NMRにより分析)であり、収率92%であった。
(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(20.0g)を、DMF(400mL)中に溶解し、アルゴン下で、固形10重量%Pd/C(50%湿潤、10.0g)へ添加した。この混合物を、氷-塩浴内でおよそ-15℃まで冷却し、フラスコを脱気し、次に激しく攪拌しながら水素を3回充填した。この混合物を水素大気下で6時間攪拌し、次にフラスコを脱気し、アルゴンを充填し、セライトパッドを通して濾過した。触媒を、400mLのTBMEですすいだ。濾液を、10%水性NaCl(400mL)で洗浄し、水相をTBME(400mL)で抽出した。一緒にした有機相を、10%水性NaCl(3×200mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-コラン-24-酸エチルエステル(20.0g、5Hβ:5Hαの比約28:1)の淡黄色油状物を生じた。
10%Pd/Cを、ステンレス鋼製ジャケット付き反応容器へ、アルゴン大気下で投入し:DMFを添加し(20mL)、引き続きDMF(130mL)中の実施例3由来の粗(6β, 7α, 22E)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-4,22-コラジエン-24-酸エチルエステル(およそ72.6mmol)の溶液を添加した。この反応混合物を、激しく攪拌(1200rpm)しながら、−25℃まで冷却した(およそ40分かけて)。反応容器を脱気し、水素(10〜12bar)を3回投入した。この混合物を、水素大気(10〜12bar)下で16時間攪拌した。容器を脱気し、アルゴンを掃流し、攪拌しながら20℃まで温めた。反応混合物のTLC(1:1ヘプタン:EtOAc、モリブデン酸セリウムアンモニウム又はバニリン浸漬を使用し発色、Rf値:出発材料=0.42、生成物=0.67)は、出発材料の完全な消費を示した。この懸濁液を、CH3CN(120mL)及びH2O(30mL)で希釈し、懸濁液を、二重のGFA濾紙により濾過し、フィルターケーキをCH3CN(60mL)ですすいだ。混合物を、更に精製することなく次工程に移した(telescoped)。混合物は、およそ5%の5Hα異性体を含んでいた。
この実施例の水素化反応は、以下に示した中間体を介して進行し、且つ必要とされる5Hβ化合物及びその5Hα異性体の両方を生成する。溶媒及び触媒のスクリーニングを、最高収率及び5Hβ異性体の5Hα異性体に対する最高比に繋がる反応条件を決定するために、実行した。
この反応物を、22℃まで冷却し、温度を25℃以下に維持しながら、2M水性H2SO4(1500mL)を添加した。水相を除去し、有機相を、水(1.2L)、飽和水性NaHCO3溶液(1.2L×2)及び水(1.2L)で洗浄した。この有機層へ、AcOH(1.0L)を、引き続きNaBr(6.6g, 63.5mmol)を投入した。水性の16.4%NaOCl溶液(958mL, 2.54mol)を、反応温度を25℃以下に維持しながら、液滴で投入した。反応が完了するまで攪拌し、次に10℃まで冷却し、90分間攪拌した。得られた固形物を、濾過により収集し、水(3×500mL)で洗浄し、フィルターケーキを、真空下、40℃で乾燥させた。固形物を、MeOH(10容積)から晶出させ、(3α, 5β)-3-アセトキシ-12-オキソ-コラン-24-酸メチルエステルをオフホワイトの固形物(268g)として生じた。
H2SO4(1.4mL)中のCrO3(1.10g, 11mmol)から調製し水で5mLとしたジョーンズ試薬の溶液を、アセトン(10mL)中の(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-コラン-24-酸エチルエステル(0.18g, 0.40mmol)の溶液へ、オレンジ色が持続するまで、液滴により投入した。反応混合物を、IPA(1mL)によりクエンチし、0.45μmナイロンシリンジフィルターを通して濾過し、フィルターをアセトン(10mL)により洗浄した。一緒にした濾液と洗浄液を濃縮し、残渣をEtOAc(20mL)に溶解し、水(2×10mL)で洗浄した。水相を、EtOAc(20mL)により抽出し、一緒にしたEtOAc相を濃縮し、残渣を溶解し、トルエン(20mL)、次にアセトン(20mL)から濃縮し、(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3,7-ジオキソ-コラン-24-酸エチルエステル(185mg)を含有する透明な油状物を得た。
無水CH2Cl2(600mL)中の(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-コラン-24-酸エチルエステル(41.0g 粗質量)の溶液へ、0℃で、固形DMP(34.0g, 80.2mmol)を少量ずつ、20分かけて添加した(発熱性)。この混合物を、0〜5℃で2時間攪拌し、その後DMP(4.0g, 9.4mmol)の更なる部分を添加し、反応物を0〜5℃で1時間攪拌した。この混合物を、GFAフィルターを通して濾過し、固形物をCH2Cl2(50mL)ですすぎ、濾液を、10%水性Na2S2O3及び2%水性NaHCO3(100mL)と共に、20分間激しく攪拌した。これらの相を分離し、水相(aq.)を、CH2Cl2(2×100mL)により抽出した。一緒にした有機抽出液を、1M NaOH(100mL)により洗浄した。この混合物を、CH2Cl2(300mL)で希釈し、相を分離した。有機層を、減圧下で濃縮し、残渣(濁った茶色の油状物)を、TBME(600mL)中に溶解し、1M NaOH(100mL)及びNaCl(3×100mL)により洗浄した。有機相を、真空において濃縮し、粗質量38.1gの暗黄色の粘性の低い油状物を生じた。この油状物を、EtOH(400mL)に溶解し、活性炭(10g)と共に50℃で攪拌し、その後この混合物を濾過し、活性炭をEtOH(200mL)ですすぎ、濾液を真空において濃縮し、(6β, 5β)-3,7-ジオキソ-6-エチル-コラン-24-酸エチルエステルを黄色油状物(35.9g)として得た。
DMF(450ml)、CH3CN(540mL)及びH2O(90mL)中の(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-コラン-24-酸エチルエステル(218mmol)の溶液を、2L容器の中に投入し、9℃に冷却し、次にAcOH(180mL)を投入し、引き続きNaBr(4.1g)を投入した。ナトリウムヒポクロリット(〜10.5重量/容量%, 450mL)の溶液を、内部温度を5〜6℃に維持しながら、1.5時間かけて滴加し、次に混合物を7℃で5時間攪拌した。反応混合物のTLCは、出発材料の完全な消費を示した(TLCによるIPC、溶離液EtOAc/ヘプタンの3:7;(6β, 5β, 7α)-6-エチル-7-ヒドロキシ-3-オキソ-コラン-24-酸エチルエステルに関するRf=0.34:(6β, 5β)-3,7-ジオキソ-6-エチル-コラン-24-酸エチルエステルに関するRf=0.45)。水性10重量/容量%Na2SO3(360mL)の溶液を、激しく攪拌しながら、内部温度を8〜10℃に維持し、液滴で投入し、次にH2O(270mL)を滴加し、この混合物を、5℃で16時間攪拌した。固形物を濾過し、H2O(720mL)により洗浄した。この固形物を次に、TBME(1.1L)中に溶解し、引き続き水性NaHCO3(300mL)及び10%ブライン(300mL)により洗浄した。次に有機相を、活性炭(10g)と共に、40℃で20分間攪拌し、無水MgSO4(5g)により処理し、GFA濾紙により濾過し、フィルターケーキを、TBME(50mL)によりすすぎ、濾液を真空において濃縮し、(6β, 5β)-3,7-ジオキソ-6-エチル-コラン-24-酸エチルエステルを明茶色油状物として得、これを静置して固化させた(82.7g)。
Claims (17)
- 一般式(I)の化合物、又はそれらの塩もしくは同位体変種:
R1は、ハロ、OR6又はNR6R7から選択された1以上の置換基により任意に置換されたC1-4アルキルであり;
ここで、R6及びR7の各々は、H又はC1-4アルキルから独立して選択され;
R2は、H、ハロ、又はOH又は保護されたOHであり;
Y1は、結合、又は炭素原子1〜20個を有し、及び1以上の基R3により任意に置換された、アルキレンリンカー基であり;
各R3は、独立して、ハロ、OR8又はNR8R9であり;
ここで、R8及びR9の各々は、H又はC1-4アルキルから独立して選択され;並びに
R4は、C(O)OR10、OC(O)R10、C(O)NR10R11、OR10、OSi(R13)3、S(O)R10、SO2R10、OSO2R10、SO3R10、又はOSO3R10であり;
ここで、各R10及びR11は、独立して:
a. 水素、あるいは
b. そのいずれかは、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2、又はそのどちらかがC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2により任意に置換されている6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基から選択された1以上の置換基により任意に置換されている、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、C2-20アルキニル、-O-C1-20アルキル、-O-C2-20アルケニル、又は-O-C2-20アルキニル;あるいは
c. そのどちらかが、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2から選択された1以上の置換基により任意に置換されている、6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基;
d. ポリエチレングリコール残基:であり;
各R19は、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、又はそのどちらかがハロ、C1-6アルキルもしくはC1-6ハロアルキルにより任意に置換されている6〜14-員のアリール、もしくは5〜14-員のヘテロアリール基から、独立して選択され;
各R13は、独立して、
a. ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2、そのどちらかがC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2により任意に置換されている6〜14-員のアリールもしくは5〜14-員のヘテロアリール基から選択された1以上の置換基により任意に置換されたC1-20アルキル、C2-20アルケニル、又はC2-20アルキニル;あるいは
b. C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロ、NO2、CN、OR19、SR19、SO2R19、SO3R19もしくはN(R19)2から選択された1以上の置換基により任意に置換されている6〜14-員のアリール又は5〜14-員のヘテロアリール基:であり、
各R19は、H、C1-6アルキル、又はC1-6ハロアルキルから独立して選択され;
R5は、H又はOH又は保護されたOHである。)。 - 前記R1が、エチルである、請求項1記載の化合物。
- 前記Y1が、炭素原子1〜8個を有し、且つ1以上の基R3により任意に置換されているアルキレンリンカー基であり、ここでR3は、請求項1に定義したものである、請求項1又は2記載の化合物。
- 独立して又はいずれかの組合せにおいて:
前記Y1が、結合、又は炭素原子1〜3個を有し、且つ1もしくは2個のR3基により任意に置換されているアルキレン基であり;
R4が、C(O)OR10、SO3R10、又はOSO3R10であり、ここでR10は、先に定義したものであるが、より好適には、H、C1-6アルキル又はベンジルであり;
R5が、H又はOHである、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。 - 独立して又はいずれかの組合せにおいて:
前記R1が、エチルであり;及び/又は
R2が、Hであり;及び/又は
Y1が、結合、-CH2-又は-CH2CH2-であり;及び/又は
R4が、C(O)OR10であり、ここでR10は、H、C1-6アルキル又はベンジルであり;及び/又は
R5が、Hである、請求項4記載の化合物。 - (6β, 5β)-3,7-ジオキソ-6-エチル-コラン-24-酸、又はそのC1-6アルキルエステル又はベンジルエステル、特にメチルエステル又はエチルエステル、又はそれらの塩である、請求項1記載の化合物。
- 前記酸化が:
デス-マーチンペルヨージナン(1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール)酸化;又は
酸性条件下での、ヒポクロリット、例えばナトリウムヒポクロリット;又は
希硫酸中の二クロム酸ナトリウム、もしくは三酸化クロムを使用する、ジョーンズ反応を用い、実行される、請求項7記載の方法。 - 前記一般式(I)の化合物(式中、R4はC(O)OR10であり、ここでR10は、請求項1において定義したものである)の、一般式(II)の化合物(式中、R4は同じくC(O)OR10である)からの製造のための、請求項7又は8記載の方法。
- 一般式(XX)の化合物:
(式中、R1、R4及びY1は、請求項1において一般式(I)について定義したものであり;
R2は、H、ハロ、又はOHであり;並びに
R5aは、H又はOHである):
i. 請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物をエピマー化し、一般式(XXI)の化合物を生じること:
R2は、H、ハロ又はOH又は塩基性条件下で安定している保護されたOH基であり;並びに
R5bは、H又はOH又は塩基性条件下で安定している保護されたOH基である);並びに
ii. 一般式(XXI)の化合物を、好適な還元剤を使用し還元し、並びにここで、R2及び/又はR5bが保護されたOHである場合、この保護基(複数可)を除去し、先に定義した一般式(XX)の化合物を生じ、ここで保護基の除去は、還元の前又は後に行うことができること;並びに任意に
iii. 一般式(XX)の化合物を別の一般式(XX)の化合物へ変換すること:を含む、製造方法。 - 前記工程(i)のエピマー化反応において、一般式(I)の化合物が、任意に水と混合された、アルコール系溶媒中に溶解され、且つ塩基と接触される、請求項10記載の方法。
- 前記塩基が、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、又はナトリウムもしくはカリウムアルコキシド、典型的にはエトキシドである、請求項11記載の方法。
- 前記一般式(I)の化合物において、R4は、C(O)OR10であり、ここでR10は、C1-6アルキル又はベンジルであり、且つここで塩基は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであり、結果的にエピマー化反応が、加水分解を伴って、一般式(XXI)の化合物(式中、R4はC(O)OHである)を生じる、方法。
- 前記一般式(I)の化合物において、R2及び/又はR5は、基OC(O)OR14であり、ここでR14は、C1-6アルキルもしくはベンジルであり;並びに、このエピマー化工程は、一般式(XXI)の化合物(式中、R2及び/又はR5bはOHである)を生じる、請求項10〜13のいずれか一項記載の方法。
- 前記一般式(I)の化合物において、R2及び/又はR5は、塩基性条件下で安定している保護されたOHであり、並びに、工程(ii)の前又は後に保護基を除去する工程を更に含む、請求項10〜13のいずれか一項記載の方法。
- 前記工程(ii)において、還元剤が、典型的には水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物である、請求項10〜15のいずれか一項記載の方法。
- 一般式(XX)の化合物(式中、R1はエチルであり、R2及びR5aは両方共Hであり、Y1は-CH2CH2-であり、並びにR4はC(O)OHである)の製造のための、請求項10〜16のいずれか一項記載の方法。
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