JP2017537672A - 食器洗浄機内で洗浄すべき物品を前処理する方法 - Google Patents

食器洗浄機内で洗浄すべき物品を前処理する方法 Download PDF

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Abstract

食器類(200)の物品上に残る残留物を低減する方法。本方法は、その作業面上に料理残留物(250)を有する食器類(200)の物品を用意する工程と、内部に前処理組成物(180)を有する容器(100)を用意する工程であって、容器(100)が、前処理組成物(180)をユーザの片手のみを用いて下向き方向に分与するように構成されている、工程と、容器(100)が直立配向に配置している間に食器類(200)の表面上に前処理組成物(180)の一部を分与する工程と、前処理された食器類(200)を食器洗浄機内に配置する工程と、食器類(200)を食器洗浄機の洗浄サイクルに通す工程と、を含む。

Description

本発明は、食器洗浄機内で洗浄すべき物品を前処理するための方法に関し、より詳細には、食器洗浄機内に食器類を配置する前又は配置した後に食器類を前処理する方法に関する。
機械食器洗いは便利であり、一般的に時間が節約されるが、単一の食器洗いサイクルでは多少の食品又は他の残留物を取り除くことが成功しない場合がある。例えば、焼き物料理の残留物は、更なる手間を伴わずに完全にきれいにすることが特に難しい可能性がある。そのため、ユーザは、汚れた食器類を、食器洗浄機内に配置する前に浸漬又は予備洗浄する必要があると感じることがあり、自動食器洗浄機を用いることの全体としての便利さが低減する。
食器洗浄機の能力を向上させて難しい料理残留物を取り除くために、前処理製品、例えばDawn(商標)Power Dissolver製品及びその他の前処理組成物が開発された。食器類の前処理に適した洗浄組成物の更なる例は、米国特許出願第2002/0183222(A1)号に記載されている。多くの場合、そのような組成物は、食器洗いプロセスの前に、未希釈(「無希釈」)形態又は希釈形態で食器類上に噴霧されるか又は他の方法で配置される。国際特許第2013/073007(A2)号には、食器類の表面上に泡を分与する加圧エアゾールキャニスタを用いて洗浄する前に、食品汚れを前処理する方法が開示されている。
前処理組成物及び製品の多くが、自動食器洗浄機での単一サイクル後に残存する残留物の量を減らすのに効果的であったが、それらの製品は使いづらいことが多い。例えば、汚れた食器類を前浸漬する必要があるものがある。前処理組成物が食器類から垂れるために、流し台上で、汚れた食器類に組成物を噴霧する必要があるものもある。これは多くの家庭で非常に不便となる可能性があるが、それは、すべての家庭で流し台が食器洗浄機に隣接しているわけではないからである。更に取り扱いが人間工学的に難しいものもあるが、それは、ユーザが、濡れた及び/又は汚れた食器を取り扱う間に、大きいスプレーボトルをしっかり握って適切に配向しなければならないからである。典型的に、洗浄すべき物品は流し台又はカウンタの高さより下方に配置されるため、噴霧は下向き方向に行われる。そのため、ボトルのスプレイヤを通常は下向きにするが、これは、スプレーボトルの重量が本人の手首の上方にくるという人間工学的に悪影響があるだけでなく、ボトルが空になると、浸漬管が液体の外側にくる可能性があるという欠点がある。そのため、液体が要望どおりに分与されない、又は十分に分与されない場合がある。更に、スプレー製品は噴霧しすぎる可能性があり、これは塗面、又は動物若しくは人間にさらされると(例えば、裸足でその上を歩かれると)皮膚に対して有害な場合がある。
米国特許出願第2002/0183222(A1)号 国際特許第2013/073007(A2)号
したがって、食器類を食器洗浄機内に配置する前又は後に前処理する改善された代替的な方法を提供することが望ましいであろう。更に、特に焼き物汚れ又はそうでなければきれいにするのが難しい台所汚れが食器類に存在するときに洗浄結果の改善に役立つ、食器類を前処理する方法を提供することが望ましいであろう。また、人間工学的に満足できユーザが容易に使用できる食器類の前処理方法を提供することも望ましいであろう。また、組成物を下向き方向に分与することによって組成物を適切に分与する分与器の能力が妨げられるか又は悪影響が及ぼされる可能性を低減するか又は避ける、食器類を前処理する方法を提供することが望ましいであろう。また、性能が低い食器洗浄機又は汚れた物品が食器洗浄機内で密に配置される食器洗浄機の性能の改善に役立つことが望ましいであろう。また、典型的な主洗浄サイクルにおいて、希釈洗剤に対して、汚れた食器類に洗剤を濃縮付与することを提供することも望ましいであろう。また、組成物が他の組成物から離れて組成物の希釈又は反応が回避されるように、汚れた食器類上及び/又は食器洗浄機内に洗剤を提供することが望ましいであろう。また、食器の使用時と自動食器洗浄機の使用時との間に食品の染みが乾くのを防ぐために汚れた食器類を前処理する方法を提供することが望ましいであろう。
前述した不利点並びに/又は食器類の前処理及び機械洗浄に関連するその他の既知の不利点のいずれか1つ以上に対処するために、本発明の方法が開発された。以下、本発明をより詳細に説明するが、本発明の方法の一例には概して以下の特徴及び工程が含まれる:自動食器洗浄機内で洗浄すべき汚れた物品、例えば食器を用意する工程と、内部に前処理組成物を有する容器を用意する工程であって、容器は食器類の表面上に下向き方向に前処理組成物を分与するように構成され、容器は、ユーザの片手によって保持及び分与されるように設計されている、工程と、食器類の表面上に前処理組成物の少なくとも一部を分与する工程と、食器洗浄機内に前処理された食器類を配置する工程と、食器類を食器洗浄機の洗浄サイクルに通す工程。任意に、更なる又はその他の食器洗浄組成物、例えば洗剤又はその他の利益提供組成物を食器洗浄機内で放出することができる。
本発明の方法の別の例には、概して以下の特徴及び工程が含まれる:1つ以上の汚れた物品、例えば洗浄すべき食器類を自動食器洗浄機内に用意する工程と、汚れた物品を食器洗浄機内に配置する工程と、内部に前処理組成物を有する容器を用意する工程であって、容器は食器類の表面上に下向き方向に前処理組成物を分与するように構成され、容器は、ユーザの片手によって保持及び分与されるように設計されている、工程と、食器洗浄機内に配置された汚れた物品の表面上に前処理組成物の少なくとも一部を、物品上にこの組成物を噴霧することによって分与することを、物品が開いた食器洗浄機の棚上に配置されている間に行う工程と、食器類を食器洗浄機の洗浄サイクルに通す工程。任意に、更なる又はその他の食器洗浄組成物、例えば洗剤又はその他の利益提供組成物を食器洗浄機内で放出することができる。
また、本発明の方法は、その他の組成物を分与するために、またその他の目的で用いてもよい。例えば、本方法を用いて、洗浄組成物、例えば硬質表面洗浄剤、染み抜き剤、防染剤、布地増強剤、柔軟仕上げ剤、芳香剤、UVプロテクター、シワ取り組成物、防水加工組成物、漂白組成物、着色組成物などを分与してもよい。
本発明の底部分与容器の一実施形態の平面図である。 図1に示す底部分与容器の一実施形態の代替的な平面図である。 図2に示す分与容器の断面線3−3を通る断面図である。 底部分与容器がユーザの手によって把持されている実施形態の斜視図である。
本明細書で述べるように、本発明は、食器類又は自動食器洗浄機内で洗浄することが意図されているその他の物品を前処理する方法に関する。用語「食器類」及び「台所用品」は、本明細書では同意語として用いられており、食品、飲料、若しくはその他の物品及び/又は材料を調製し、貯蔵し、食べ、移動し、配置し、表示し、調理し、加熱し、冷却し、切断し、又はその他の方法で触れる際に用いる物品の種類を限定することは意図しておらず、むしろ説明するためである。物品は、使用後に食器洗浄機内で機械洗浄されることを意図しているか又は通常機械洗浄される。
多くの場合、消費者には、自分達の食器類を食器洗浄機内に配置して洗浄する前に前処理することが、食器洗浄機がその洗浄サイクルを終了した後でさえも食器類が十分にきれいではないという望ましくない状況が起こらないようにするために好ましいことが分かっている。したがって、洗浄後に残留物が残存する可能性を下げるために、ユーザは、洗浄すべき食器類のうちの任意の特定又はすべての実質的に作業面全体に前処理組成物を適用することを選んでもよい。「作業面」とは、食器類の表面であって、食品、飲料、又は食器洗いサイクル中に洗浄されて物品から除去されることが意図されているその他の物質と接触する表面を意味する。あるいは、前処理組成物は、食器類の作業面の一部のみ、例えば、食品によってひどく汚れた作業面の一部上に又はきれいにすることが難しいことが知られている残留物を含む一部上に適用されてもよい。場合によっては、ユーザは食器類を更に洗い流す場合があり、ある程度の時間浸漬する場合があり、及び/又は食品汚れを解放する若しくは取り除くことを助けるためにゴシゴシこする場合がある。
前処理組成物は、任意の好適な形態、例えば液体、固体、ゲル、ミスト、スプレー、ジェット、液体シャワー、泡、又はその他の方法で食器類に適用されてもよい。前処理組成物が食器類上の汚れと密着することが一般的に望ましい。したがって、一般的には、汚れた食器類に「無希釈」又は未希釈の形態で直接適用される。しかしながら、前処理組成物を適用する前若しくは適用した後に食器類を洗い流すことが望ましいことがある状況、及び/又は作業面に適用する前に前処理組成物を希釈することが望ましいことがある状況が存在する。これらの状況はすべて、本発明の本方法によって考えられる。更に、本明細書の開示内容は、多くの場合は、食器類を用いた直後又は食器類を食器洗浄機内に入れる直前に前処理を行う状況に言及しているが、他の状況も考えられ、本発明の範囲内であると考えられる。例えば、前処理工程は、汚れた食器がしばらくの間汚れた状態にあった後に行われる場合があり、及び/又は汚れた食器が、前処理した後だが食器洗いサイクルが開始する前に、食器洗浄機の外側又は食器洗浄機の内側で一定時間留まっている場合がある。工程の特定のタイミング又は工程が行われる順番は、一般的に、本明細書で特にそのように示さない限り、本発明の範囲を限定することは意図されていない。
用いる前処理組成物は、食器類の洗浄又は前処理に適した任意の組成物であってよい。好適な前処理組成物の一例は、Dawn(商標)Power Dissolver製品で用いられているものである。食器類の前処理に適した好適な前処理組成物のその他の非限定的な例は、米国特許出願第2002/0183222(A1)号に記載されている。任意のpHが可能であるが、前処理組成物としてpH範囲が約7〜約13、又は約7〜約10であるものが通常うまく機能し、pHが低い組成物が有し得る不利点のいくつかを有さないことが分かっている。
前処理組成物は、任意の好適な粘度を有し得る。組成物としては、単相ニュートン又は非ニュートン製品であって、1センチポアズ(cps)〜10,000cps(20℃で)、あるいは10cps〜8000cps、又は50cps〜5000cps、又は100cps〜3000cps、又は150〜2000cps、又は200〜1000cps、あるいはそれらの組み合わせの高せん断粘度を有するものを挙げることができる。
粘度は、本明細書で用いる場合、BROOKFIELD DV−E粘度計を用いて、20℃、スピンドル番号31で測定する。以下の回転/分(rpm)を、粘度に応じて用いるべきである。300cps〜500cps未満では、50rpmを用いる。500cps〜1,000cps未満では、20rpmを用いる。1,000cps〜1,500cps未満では、12rpmを用いる。1,500cps〜2,500cps未満では、10rpmを用いる。2,500cps以上では、5rpmを用いる。300cpsを下回る粘度は、12rpmでスピンドル番号18を用いて測定する。
前処理組成物は、任意の色、又は色調であってよい。1つ以上の懸濁相、粒子、又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。更に、組成物は、粒子状固体を懸濁すること又は懸濁状態の固体を有することができてもよい。固体は、溶液中の電解質と同じ不溶解電解質であっても異なる不溶解電解質であってもよく、後者は飽和電解質である。それらは単独では実質的に水に不溶性である材料であってよい。そのような実質的に不溶性の材料の例は、アルミノケイ酸塩ビルダー及びカルサイト研磨剤粒子である。
食器類前処理組成物の典型的な成分の非限定的な例としては、以下が挙げられる。
界面活性剤
本発明の濃縮洗剤組成物は、1つ以上の表面活性剤(界面活性剤)を含み得る。界面活性剤は、任意の好適な界面活性剤又は界面活性剤の混合物であってよい。例えば、界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性、双性イオン性、及びこれらの混合物、又はこれらの界面活性剤のいずれかと任意のその他の好適な界面活性剤との混合物から選択することができる。
本明細書で有用な界面活性剤の実例は、米国特許第3,664,961号(Norrisに1972年5月23日に発行)、米国特許第3,919,678号(Laughlinらに1975年12月30日に発行)、米国特許第4,222,905号(Cockrellに1980年9月16日に発行)、米国特許第4,239,659号(Murphyに1980年12月16日に発行)、米国特許第4,285,841号(Barratらに1981年8月25日に発行)、米国特許第4,284,532号(Leikhimらに1981年8月18日に発行)、米国特許第4,285,841号、米国特許第3,919,678号、並びに米国特許第2,220,099号及び第2,477,383号に記載されている。いくつかのよく知られた界面活性剤は、Kirk Othmer’s Encyclopedia of Chemical Technology,3rd Ed.,Vol.22,pp.360〜379,「Surfactants and Detersive Systems」、McCutcheon’s,Detergents & Emulsifiers、M.C.Publishing Co.,(North American edition 1997)、Schwartzら、Surface Active Agents,Their Chemistry and Technology,New York:Interscience Publishers,1949により詳細に記述されており、更なる情報及び例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Vol.I及びII、Schwartz,Perry及びBerch)に見られる。
好適な非イオン性界面活性剤の実例としては、アルコールエトキシレート(例えば、Neodol 25−9(Shell Chemical Co.))、アルキルフェノールエトキシレート(例えば、Tergitol NP−9(Union Carbide Corp.))、アルキルポリグルコシド(例えば、Glucapon 600CS(Henkel Corp.))、ポリオキシエチレン化ポリオキシプロピレングリコール(例えば、Pluronic L−65(BASF Corp.))、ソルビトールエステル(例えば、Emsorb 2515(Henkel Corp.))、ポリオキシエチレン化ソルビトールエステル(例えば、Emsorb 6900(Henkel Corp.))、アルカノールアミド(例えば、Alkamide DC212/SE(Rhone−Poulenc Co.))、及びN−アルキルピロリドン(alkypyrrolidones)(例えば、Surfadone LP−100(ISP Technologies Inc.))、及びこれらの組み合わせが挙げられる。更なる例示的な好適な非イオン性界面活性剤は、米国特許第4,316,812号及び同第3,630,929号に開示されているものである。
好適なアニオン性界面活性剤の実例としては、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(例えば、Vista C−500(Vista Chemical Co.から市販))、分枝直鎖アルキルベンゼンスルホネート(例えば、MLAS)、アルキルサルフェート(例えば、Polystep B−5(Stepan Co.から市販))、分枝鎖アルキルサルフェート、ポリオキシエチレン化アルキルサルフェート(例えば、Standapol ES−3(Stepan Co.から市販))、αオレフィンスルホネート(例えば、Witconate AOS(Witco Corp.から市販))、αスルホメチルエステル(例えば、Alpha−Step MCp−48(Stepan Co.から市販))及びイセチオネート(例えば、Jordapon Cl(PPG Industries Inc.から市販))、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
主題発明において用いるのに適したカチオン性界面活性剤の例は、米国特許第4,497,718号に詳細に説明されている。更なる例としては、C8〜C18アルキルジメチルハロゲン化アンモニウム、及び1つ又は2つのヒドロキシエチル部分によって1つ又は2つのメチル部分が交換されている類似体が挙げられる。
好適な両性及び双性イオン性界面活性剤としては、アミンオキシド及びベタインを挙げることができる。好適なアミンオキシドとしては、ココジメチルアミンオキシド又はココアミドプロピルジメチルアミンオキシドを挙げることができる。アミンオキシドは、直鎖又は中分枝状(mid-branched)アルキル部分を有し得る。典型的な直鎖アミンオキシドとしては、1つのR1 C8-18アルキル部分と2つのR2及びR3部分(C1〜3アルキル基及びC1〜3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される)とを含有する水溶性アミンオキシドが挙げられる。アミンオキシドは、式R1−N(R2)(R3)Oを特徴とすることができ、ここで、R1はC8〜18アルキルであり、R2及びR3はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、及び3−ヒドロキシプロピルからなる群から選択される。例示的な直鎖アミンオキシド界面活性剤としては、直鎖C10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖C8〜C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを挙げることができる。例示的なアミンオキシドとしては、直鎖C10、直鎖C10〜C12、及び直鎖C12〜C14アルキルジメチルアミンオキシドを挙げることができる。本明細書で使用する場合、「中分枝状」とは、そのアミンオキシドが、n1個の炭素原子を有する1つのアルキル部分とともに、そのアルキル部分上に、n2個の炭素原子を有する1つのアルキル分岐を有することを意味する。アルキル分岐は、アルキル部分上の窒素からα炭素上に配置されてもよい。アミンオキシドにおけるこのタイプの分岐は、当該技術分野において、内部アミンオキシドとしても知られている。n1及びn2の総計は、10〜24の炭素原子、12〜20、又は10〜16であってよい。1つのアルキル部分と1つのアルキル分岐が対称となるように、1つのアルキル部分の炭素原子の数(n1)は、1つのアルキル分岐の炭素原子(n2)とほぼ同じ数でなければならない。本明細書で用いる場合、「対称である」とは、|n1−n2|が、5以下、4以下であり、0〜4炭素原子が、本明細書で用いる中分枝状アミンオキシドの少なくとも50重量%、又は少なくとも75重量%〜100重量%であることを意味する。
アミンオキシドは更に、C1〜3アルキル、C1〜3ヒドロキシアルキル基、又は平均して約1〜約3のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基から独立に選択される2つの部分を含み得る。2つの部分をC1〜3アルキルから選択してもよいし、又は両方ともC1アルキルとして選択してもよい。
他の好適な界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミドアゾリニウムベタイン、スルホベタイン(INCIスルタイン)並びにホスホベタインなどのベタインが挙げられ、好ましくは次の式(I)を満たす。
1−[CO−X(CH2nx−N+(R2)(R3)−(CH2m−[CH(OH)−CH2y−Y−(I)
式中、R1は、飽和又は不飽和C6〜22アルキル残留物、好ましくはC8〜18アルキル残留物、詳細には飽和C10〜16アルキル残留物、例えば飽和C12〜14アルキル残留物であり、
Xは、NH、C1〜4アルキル残留物R4を伴うNR4、O又はSであり、
nは、1〜10の数、好ましくは2〜5、特に3であり、
xは0又は1、好ましくは1であり、
2、R3は、独立にC1〜4アルキル残留物、潜在的にヒドロキシ置換されたもの、例えばヒドロキシエチル、好ましくはメチルである。
mは1〜4の数、特に1、2、又は3であり、
yは0又は1であり、
YはCOO、SO3、OPO(OR5)O又はP(O)(OR5)Oであり、ここで、R5は水素原子H又はC1〜4アルキル残留物である。
例示的なベタインは、式(Ia)のアルキルベタイン、式(Ib)のアルキルアミドベタイン、式(Ic)のスルホベタイン、及び式(Id)のアミドスルホベタインである。
1−N+(CH32−CH2COO- (Ia)
1−CO−NH(CH23−N+(CH32−CH2COO- (Ib)
1−N+(CH32−CH2CH(OH)CH2SO3- (Ic)
1−CO−NH−(CH23−N+(CH32−CH2CH(OH)CH2SO3-(Id)式中、R11は式Iの場合と同じ意味である。好適なベタインとしては、カルボベタイン[Y-=COO-]、詳細には、式(Ia)及び(Ib)のカルボベタイン、又は式(Ib)のアルキルアミドベタインを挙げることができる。
好適なベタイン及びスルホベタインの例には以下がある[INCIに従って指定]:アーモンドアミドプロピルのベタイン、アプリコットアミドプロピルベタイン、アボカドアミドプロピルのベタイン、ババスアミドプロピルのベタイン、ベヘナミドプロピルベタイン、ベヘニルのベタイン、ベタイン、キャノールアミドプロピルベタイン、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、カルニチン、セチルのベタイン、コカミドエチルのベタイン、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココベタイン、ココヒドロキシスルタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココスルタイン、デシルのベタイン、ジヒドロキシエチルオレイルグリシネート、ジヒドロキシエチルソイグリシネート、ジヒドロキシエチルステアリルグリシネート、ジヒドロキシエチルタローグリシネート、ジメチコンプロピルPG−ベタイン、エルカミドプロピルヒドロキシスルタイン、水素添加タローのベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルのベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルスルタイン、ミルカミドプロピルベタイン、ミンカミドプロピルのベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、ミリスチルのベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレイルのベタイン、オリバミドプロピルのベタイン、パルマミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、パルミトイルカルニチン、パームカーネルアミドプロピルベタイン、ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルのベタイン、リシノレアミドプロピルベタイン、セサミドプロピルベタイン、ソイアミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、ステアリルのベタイン、タローアミドプロピルベタイン、タローアミドプロピルヒドロキシスルタイン、タローのベタイン、タロージヒドロキシエチルのベタイン、ウンデシレナミドプロピルベタイン及び小麦ジャームアミドプロピルベタイン。1つの好ましいベタインは、例えば、ココアミドプロピルベタイン(ココアミドプロピルベタイン)である。
特に本方法を自動食器洗浄機とともに用いる場合、界面活性剤を用いるならば組成物を低起泡性界面活性剤に限定するか、又は他の低起泡性組成物に限定することが望ましい場合がある。これは、自動食器洗浄機が、食器類上に洗浄溶液を噴出する複数のジェットを伴う回転スプレーアームを有することが多いという事実に起因する。スプレーアーム回転は、アーム中に水をポンピングすることによって作られる。ポンプ動作によって、食器洗い作業は泡を形成しやすくなる。泡は、食器洗浄機の低い敷居から容易に溢れ出る可能性があり、また水の代わりに空気及び泡がアームを満たすためにアーム回転を減速又は停止させる可能性がある。その結果、洗浄作用が低下して、更には食器洗浄機が停止する可能性さえある。したがって、自動食器洗浄機の分野では、起泡性洗剤成分は普通は望ましくない。
したがって、低起泡性界面活性剤又は組成物を用いることが望ましい場合がある。本明細書で用いる場合、用語「低起泡性」とは、界面活性剤又は組成物に言及するとき、界面活性剤又は組成物の泡量が、本明細書で説明するテストにより30ml未満、20ml未満、又は10ml未満であることを意味する。規定されたシステムの「泡量」は、SITA FOAM Tester R2000(SITA)(Sita Messtechnik GmbH)を用いて評価する。機器は以下の設定で用いる。
Figure 2017537672
試験する溶液を45℃で作製し、SITAの貯蔵器ビーカーに、ビーカーが接続された水浴が45℃に達したら注ぐ。SITAが測定ビーカーの洗浄に進んだ後、250mLサンプルが貯蔵器ビーカーから測定ビーカーに自動的に取られる。SITAは、泡量の21回の連続測定を、1000rpmで10秒撹拌を行った後に行う(1回目の読み取りは1000rpmで10秒撹拌後、2回目の読み取りは1000rpmで10秒撹拌後、3回目の読み取り等、21回目の読み取りまで)。測定ビーカーを空にし洗浄した後、プロセスをあと2回繰り返す(全部で3回繰り返す)。3セットのデータの平均を計算して、読み取り数に応じて泡量の平均曲線を作成する。この平均曲線から泡量を21回の読み取りで達した最大泡量として規定する。
組成物が「低起泡性」であるか否かを判定するために、溶液を以下のように調製し、本明細書で説明するSITA方法を用いて試験する。最初に、2.5g/LのNaClと1MのNaOHとを室温で加えてpH10.3まですることによって、調整水を脱イオン水から調製する。次に調整水を45℃まで加熱し、組成物をこの調整水に100%活性重量ベースで0.4g/Lのレベルで加える。
組成物の泡量を測定するために、溶液を以下のように調製し、本明細書で説明するSITA方法を用いて試験する。2.5g/LのNaClと1MのNaOHとを室温で加えてpH10.3まですることによって、調整水を脱イオン水から調製する。次に調整水を45℃まで加熱し、組成物をこの調整水に4g/Lのレベルで加える。
自動食器洗い配合物は通常、主な界面活性剤として低起泡性非イオン界面活性剤を含んでいる。非イオン界面活性剤のよく知られた特性は、温度が上昇すると水に溶解しにくくなるということである。第2の相の出現が観察できる温度を「曇点」と言う。曇点を測定するために、0.4g/lの非イオン性界面活性剤の溶液を、調整された脱イオン水中で調製する。脱イオン水は更に、2.5g/lのNaClを含み、pHは、1MのNaOH溶液を加えることによって室温で10.3に調整されている。所望の温度に達するまで約5℃で冷却することによって、溶液の温度を約10℃まで下げる。次に、溶液を55℃までゆっくりと加熱し、その吸収度を約2℃ごとに測定する(SpectraMax M2(Molecular Device)を500nmで用いる)。次に吸収度を温度に対してプロットして、曇点値を得る。この試験では、曇点は約0.1の吸収度値に対応する温度である。「高曇点」は約40℃以上の曇点として定義される。「低曇点」は約40℃未満の曇点として定義される。
界面活性剤の「親水性親油性バランス」すなわちHLBは、親水性又は親油性である程度の目安であり、分子の異なる領域に対して値を計算することによって判定される(Griffinによって1949に説明されている)。1954に記載される非イオン界面活性剤に対するGriffinの方法は、以下のように行われる。
HLB=20*Mh/M
ここで、「Mh」は分子の親水性部分の分子量であり、Mは分子全体の分子量であり、結果は0〜20の基準で得られる。0のHLB値は、完全に親油性/疎水性の分子に対応し、20の値は、完全に親水性/疎油性の分子に対応する。
広範囲の非イオン性界面活性剤を本発明で用いることができるが、上記で規定したように、低起泡性非イオン性界面活性剤を用いることが望ましい場合がある。低起泡性非イオン性界面活性剤は、上記で規定したように、低曇点非イオン性界面活性剤であり得る。
低起泡性非イオン性界面活性剤の例は次式を有する。
1(EO)a(PO)b(BO)c
式中、R1は直鎖又は分枝状C6〜C20アルキルであり、aは約2〜約30であり、bは0〜約30であり、cは約0〜約30であるが、ここでb及びcは両方同時に0になることはできない。cが0に等しいとき、界面活性剤の親水性親油性バランス値(HLB)は10未満である。上記基準を満たすEO、PO、及びBOの任意の組み合わせを用いることができる。EO、PO、及び/又はBO部分は、ランダム又はブロック分布を有することができる。
典型的な低曇点、低起泡性の非イオン性界面活性剤としては、非イオン性アルコキシル化界面活性剤、一実施形態では、エトキシル化−プロポキシル化アルコール(HLB値が約10未満)、アルコールアルコキシレート及びポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン(PO/EO/PO)を含有するBO、(BO/EO/BO)逆ブロックポリマー、(EO/PO/EO)逆ブロックポリマー、(EO/BO/EO)逆ブロックポリマー、及び(EO/PO/BO)逆ブロックポリマーが挙げられる。
また、そのような低曇点、低起泡性の非イオン性界面活性剤としては、例えば、エトキシル化−プロポキシル化アルコール(例えば、Olin CorporationのPoly−Tergent(登録商標)SLF−18)及びエポキシ末端ポリ(オキシアルキル化)アルコール(例えば、Olin CorporationのPoly−Tergent(登録商標)SLF−18B非イオン性シリーズ、これは、例えば、国際特許第94/22800号(1994年10月13日公開、Olin Corporation)に記載されている)を挙げることもできる。
低曇点、低起泡性の非イオン性界面活性剤は更に、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンブロックポリマー化合物を含んでもよい。ブロックポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンポリマー化合物は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、及びエチレンジアミンに基づくものを、開始剤反応性水素化合物として含む。ブロックポリマー界面活性剤化合物のいくつかとして、BASF−Wyandotte Corp.(Wyandotte、Michigan)によりPLURONIC(登録商標)、REVERSED PLURONIC(登録商標)、及びTETRONIC(登録商標)と指定されるものが、本発明のADD組成物において好適である。例としては、REVERSED PLURONIC(登録商標)25R2及びTETRONIC(登録商標)702が挙げられる。アルコールアルコキシレートの例としては、PLURAFAC SLF180(登録商標)、PLURAFAC LF224(登録商標)(BASF−Wyandotte Corp.)、ECOSURF EH−3(登録商標)(Dow Corporation)、MARLOX FK64、MARLOX FK86(登録商標)及びMARLOX OP1(登録商標)(Sasol Corporation)、並びにIMBENTIN(登録商標)(KOLB Corporation)以下が挙げられる。
低起泡性界面活性剤は、少なくともプロポキシル部分又はブトキシル部分を含むアルコキシル化アルコールであってよい。あるいは、低起泡性界面活性剤は、エトキシル化(EO)、プロポキシル化(PO)、ブトキシル化(BO)アルコールの任意の構成を含むアルコキシル化アルコールであってもよい。自動食器洗浄機内で用いるのに適した好適な低起泡性界面活性剤及びその他の洗剤についての付加情報は、同時継続中の特許出願第14/281,940号(2014年5月20日出願、名義はDenis Alfred Gonzalesら、発明の名称は「Liquid Cleaning And/Or Cleansing Composition」)により詳細に記載されている。

前処理組成物は液体キャリア、例えば水を含んでいてもよい。水を用いた場合、未処理であってもよいし、蒸留されていてもよいし、脱イオン化されていてもよいし、濾過されていてもよいし、それらの組み合わせであってもよい。本明細書における液体キャリアはまた、本明細書における組成物に対する相安定剤及び/又は共溶媒として作用する低レベルの材料を含んでいてもよい。このタイプの材料としては、C1〜C3低級アルカノール、例えばメタノール、エタノール及び/又は(イソ−)プロパノール、並びにポリオール、例えばグリセロール、プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及び/又はジブチレングリコールが挙げられる。グリコール、例えばPEG及びPPG、並びに低級C1〜C3アルカノールアミン、例えばモノ−、ジ−及びトリエタノールアミンも、それらだけで、又は低級アルカノールと組み合わせて用いることができる。もしあれば、相安定剤/共溶媒は任意に、本明細書の組成物の約0.1重量%〜約5.0重量%を含むことができる。またグリコールエーテル溶媒は、例えば洗浄力を向上させるために、典型的には0.1%〜15%の範囲で加えてもよい。
添加剤成分
前処理組成物は、機能的及び/又は美的性質の更なる所望の特性を得るために、1つ以上の添加剤成分を含んでいてもよい。本発明の一実施形態では、添加剤成分を、ビルダー、増白剤、移染阻害剤、キレート剤、ポリアクリレートポリマー、分散剤、着色剤染料、色相染料、香料、加工助剤、漂白添加剤、漂白活性化剤、漂白前駆体、漂白剤触媒、溶媒、共溶媒、ヒドロトロープ、液体キャリア、相安定剤、汚れ放出ポリマー、酵素安定剤、酵素、汚れ懸濁化剤、再付着防止剤、解膠性ポリマー、殺菌剤(bactericide)、殺真菌剤、UV吸収剤、黄変防止剤、抗酸化剤、光学的光沢剤、泡抑制剤、乳白剤、泡ブースター、防食剤、ラジカル捕捉剤、塩素捕捉剤、構造体、織物柔軟化添加剤、その他の布地ケア有益剤、pH調整剤、蛍光増白剤、スメクタイト粘土、構造化剤、防腐剤、増粘剤、着色剤、織物柔軟化添加剤、レオロジー改質剤、充填剤、殺菌剤(germicide)、及びこれらの混合物から選択することができる。好適な添加剤成分及び使用濃度の更なる例は、米国特許第3,936,537号(1976年2月3日にBaskerville,Jr.らに発行)、米国特許第4,285,841号(Barratらに1981年8月25日に発行)、米国特許第4,844,824号(Mermelsteinらに1989年7月4日に発行)、米国特許第4,663,071号(Bushら)、米国特許第4,909,953号(Sadlowskiらに1990年3月20日に発行)、米国特許第3,933,672号(1976年1月20日にBartolettaらに発行)、米国特許第4,136,045号(1979年1月23日にGaultらに発行)、米国特許第2,379,942号、米国特許第3,308,067号、米国特許第5,147,576号(Montagueら)、英国特許第1,470,250号、英国特許第401,413号(Marriott)、英国特許第461,221号(Marriott及びGuam)、英国特許第1,429,143号、及び米国特許第4,762,645号(1988年8月9日にTuckerらに発行)に記載されている。
ビルダー
前処理組成物は、従来の量の洗剤ビルダー(リン系(例えば、STPP)若しくは無リン系、又は更には両方のタイプの組み合わせであってもよい)を含み得る。好適なビルダーは当該技術分野においてよく知られている。無リン系ビルダーは、カルボキシル基、アミノ酸系化合物、又はコハク酸若しくはコハク酸塩系化合物を伴う有機分子であり得る。カルボキシル基を含有する有機分子であるビルダー化合物としては、クエン酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、乳酸、及びそれらの塩が挙げられる。ナトリウム塩など、これらの有機化合物のアルカリ又はアルカリ土類金属塩を用いてもよい。1つの好適なビルダーはクエン酸ナトリウムである。アミノ酸系化合物の例としては、MGDA(メチル−グリシン−アセト酢酸、並びにそれらの塩及び誘導体)及びGLDA(グルタミン酸−N、Nアセト酢酸並びにそれらの塩及び誘導体)が挙げられる。
防食剤
前処理組成物は、金属及び/又はガラス上での腐食を抑制するための多価イオン源を含み得る。例えば、多価イオン、特に亜鉛及び/又はマンガンイオンが含まれ得る。
性能ポリマー
また前処理組成物の洗浄性能を改善することを目的としたポリマーが含まれていてもよい。例えば、スルホン化ポリマーを使用することができる。例としては、CH2=CR1−CR23−O−C4H3R4−SO3Xのコポリマーが挙げられ、式中、R1、R2、R3、R4は独立に1〜6の炭素アルキル又は水素であり、Xは水素又はアルカリであり、変性アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸、及びメチレンマロン酸又はそれらの塩、無水マレイン酸、アクリルアミド、アルキレン、ビニルメチルエーテル、スチレン及び任意のそれらの混合物などの任意のその他の好適なモノマー単位を伴う。スルホン化(コ)ポリマーに取り入れるためのその他の好適なスルホン化モノマーとしては、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシ−プロパンスルホン酸、アリスルホン酸(allysulfonic acid)、メタリスルホン酸(methallysulfonic acid)、2−ヒドロキシ−3−(2−プロペニロキシ)プロパンスルホン酸、2−メチル−2−プロペネン−1−スルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート、スルホメチルアクリルアミド、スルホメチルメタクリルアミド、及びそれらの水溶性塩が挙げられる。
酵素
前処理組成物は1つ以上の酵素を含み得る。典型的な酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、及びペルオキシダーゼ酵素が挙げられるが、任意の好適な酵素又は酵素の組み合わせを用いることができる。
漂白化合物
洗剤組成物で従来用いられている任意のタイプの漂白化合物を、必要に応じて前処理組成物において用いてもよい。漂白化合物は、無機過酸化物又は有機過酸、それらの誘導体(それらの塩を含む)及びそれらの混合物から選択され得る。好適な無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩、及び過硫酸塩が挙げられる。また有機過酸を用いてもよく、過安息香酸及びペルオキシカルボン酸(例えば、モノ−又はジペルオキシフタル酸、2−オクチルジペルオキシコハク酸、ジペルオキシドデカンジカルボン酸、ジペルオキシ−アゼライン酸及びイミドペルオキシカルボン酸)などの有機過酸が挙げられる。
前処理組成物はまた、容器内にあるときは、組成物が容器から出るのを助ける噴射剤を含んでいてもよい。例えば、容器は、エアゾール容器であってもよいし、あるいは容器から前処理組成物を推進させるための加圧空気若しくはその他の気体又は流体を含んでいてもよい。
必要に応じて、成分のいずれか一つ以上を、それが劣化させ得る及び/又はそれ自体の劣化を生じさせ得るその他の成分から保護してもよい。例えば、漂白化合物及び酵素は、物理的分離によって互いから保護され得る。物理的分離は、例えば、そのような成分を容器内の別個の区画に供給する形態を取り得る。
本明細書で示すように、使用時に前処理組成物が発泡することが望ましい場合がある。食器類物品上で発泡が起こる実施形態が有利である場合があるが、それは、泡形成の動的プロセスによって、泡が保持する化学洗浄剤と食器類上の食品汚れとの間の密接な接着が促進され得るからである。泡は、短くてもよいし又は長く続いてもよく、また物品が食器洗浄機内で洗浄されるまで泡として残ってもよい。泡は好ましくは、垂直又は傾斜面にくっつくことができ、また自立してもよい。
底部分与容器
本発明の前処理組成物は、任意の好適な容器内に提供され得る。しかしながら、自動食器洗浄機内に配置するべき食器類を前処理する作業の特有の特性によって、ある特徴が容器にとって特に望ましいことが分かっている。一般的に、自動食器洗浄機は、カウンタの表面の下方に、典型的には流し台、すすぎ場、又はゴミ容器から少なくとも少し離して配置される。したがって、前処理組成物が確実に無駄にならず又は洗浄すべき食器類以外の表面にもこぼれないように、食器洗浄機の付近又はその中で食器類を前処理できることが望ましい。多くの消費者にとって、食器類の前処理にとって好ましいタイミング及び場所は、食器類が食器洗浄機内に配置されている際の食器洗浄機の棚の真上である。ほとんどの場合、これは、前処理が好ましくはカウンタトップの表面からはずれてその下方で行われることを意味する。したがって、典型的な頂部又は側部分与容器は不便であり、多くの場合に作業に対して人間工学的に不適切である。
底部分与容器は、その使いやすさ及び人間工学により、前処理作業に関してユーザによって一般的に好まれることが分かっている。本明細書で用いる場合、「底部分与容器」は、前処理組成物を収容し、容器又は容器の異なる部分からの導管(例えば、チューブなど)の底部に又はその付近に開口部を含んで、組成物を下向き方向に分与することを可能にするパッケージである。底部分与容器は、自動食器洗浄機内で洗浄しようとしている食器類を前処理するための他のパッケージ化構成と比較して、いくつかの利点を有する。例えば、容器は、汚れた食器類の表面上に組成物を下向きに向けるように反転させる必要がないため、注ぐか又はひっくり返すことによって分与する容器の場合よりも、分与に必要な並びにより大きな位置決め及び分与制御の実現に必要なユーザの動きが少ない。したがって、例えば、ユーザは、自分の手首を回転させ粘性液体が開口部まで移動するのを待つ必要はなく、又は頂部から注ぐように適応された容器を用いる場合のように容器が充満しているときに流量の制御に苦労する必要はない。更に、底部分与容器はまた、液体のほとんどすべてを分与できるように構成されてもよい。分与開口部が容器の頂部にある容器だと通常何かが可能ではない。また、材料を下向き方向に分与することは、重力があるため必要な力を小さくでき、分与材料のより正確な分配に役立つことができる。ある材料は、その重量、粘度、又はその他の特性が原因で、正確に噴霧することが非常に難しい。下向きの分与は、そのような材料の分与に付随する欠点を減らすことに役立つことができ、場合によっては、上方向又は横方向の分与と比較して分与特性を高めることさえできる。
底部分与容器は、容器からの組成物の分与を助ける作動装置を含んでもよい。作動装置の1つのタイプはスクイズ作動装置である。そのような容器では、容器の全部又は一部を強く握って、容器から組成物を放出及び/又は推進させることができる。多くの場合、スクイズ容器は、弾性的に変形可能な材料から形成され、開口部を通る流れを制御するバルブを有し得る開口部を有する。有用なバルブの1つのタイプは、バルブを回転させることによって作動させるオンオフバルブである。別の有用なバルブは、バルブにわたる圧力差に従って流れを制御する圧力応答分与バルブである。そのようなバルブは、通常は閉じていて容器が正常な動作条件下で強く握られたときに開構成を呈するように構成することができる。好適なバルブの例としては、これらに限定されないが、スリットシールバルブ、ダックビルバルブ、フラッパーバルブ、及び予備圧縮バルブを挙げることができる。このようなバルブは、シリコーン、PE、TPE、又はその他の任意の好適な材料から形成することができる。
底部分与容器は、前処理組成物を所定のパターンで分与するように構成されたノズルを含んでいてもよい。例えば、ノズルが前処理組成物を細いスプレー(例えば、約5度)又はより広いスプレー(約5度〜約180度、又は約20度〜約160度)で分与することが望ましい場合がある。更に、容器は、複数のノズル、オリフィス、又はその他の構造体を含んで、所望の分与特性を作り出してもよい。
底部分与容器は任意の数のその他の任意的な特徴部を含んでいてもく、それには、例えば、分与と分与との間で液体の損失を防止するためのキャップ、補充品カートリッジ及び/又は補充品開口部、ユーザが容器を保持するのに役立つグリップ増強表面を挙げることができるが、それらに限定されない。更に、容器は、ガス抜きを可能にし及び/又は前処理組成物が分与された後に容器が一様になるのを可能にする通気口を含んでいてもよい。その他の任意の特徴としては、例えば、スクレーパ、剛毛、スキージ、スポンジ、スクラビングパッドなどが挙げられるが、それらはそこに永久的に取り付けられているか、又は永久的に若しくは一時的にそこから取り外し可能である。そのような特徴は、再利用可能でもよいし、使い捨てでもよいし、交換可能でもよいし、又は非交換可能でもよい。
その他の作動装置(例えば機械及び/又は電気ポンプ、トリガ、ねじれ作動装置、エアロゾル、及び任意のその他の好適な作動装置)を有する底部分与容器を用いてもよい。そのような容器は典型的に、ユーザにより起動することができる容器の外側に位置する作動装置又は作動装置に対するスイッチを有する。作動装置又はスイッチは、容器の頂部の付近若しくはその上に、又はユーザが人間工学的に扱いやすい方法で組成物を分与することができる別の場所に配置されることが望ましい場合がある。すなわち、ユーザが、自分の手をねじるか又は所望の作業にとって不快な方法で容器を保持する必要なく作動装置を用いることが容易である。
底部分与容器は任意の好適な材料で作製されてよい。例えば、容器はポリマー材料を含んでいてもよいが、他の容器、例えば板紙カートンにフィルム窓及びガラスボトルが伴うものを用いてもよい。例えば、底部分与容器は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、及びそれらの組み合わせから選択されるポリマー材料であってよい。
底部分与容器は、家庭用の液体を保存及びパッケージ化するのに適した任意の形態又はサイズであってもよい。例えば、一実施形態では、底部分与容器の容量(すなわち放出可能に内部に含むことができる組成物の量)は、約50ml〜約3000ml、約100ml〜約1500ml、又は約250ml〜約1000mlであってよい。また底部分与容器は、片手で容器を容易に持ち上げるか又は運ぶことができるようにする取っ手又はそのような寸法を伴う部品を有してもよい。
底部分与容器は、組成物を補充及び/又は注ぐのに適した構造体、並びにいったん開いた容器を再閉鎖するための手段を含んでいてもよい。注ぎ構造体は、任意のサイズ又は形態であってもよいが、好ましくは、好適な用途の組成物を便利に投与するのに十分に広い。任意の閉鎖手段は、いかなる形態又はサイズであってもよいが、通常は、底部分与容器を閉じるために、容器にネジ締めされるか、摩擦嵌合されるか、パチンと嵌められるか、又はその他の方法で容器に取り付けられる。任意の閉鎖手段は、底部分与容器から取り外すことができるキャップであってもよい。あるいは、底部分与容器が開いているか閉じているかに拘わらず、任意のキャップは依然として底部分与容器に取り付けられたままであることができる。また任意の閉鎖手段を容器自体に取り入れてもよい。補充するための手段は、補充カートリッジを含むことができ、これは任意に、容器の所定のスロット又はその他の構造体内に嵌合するように構成され得る。
底部分与容器は任意の好適な形状であってよい。更に、容器は、任意の好適なプロセス、例えば熱成形、ブロー成形、射出成形、又は射出延伸ブロー成形(ISBM)によって形成され得る。底部分与容器は、1つ以上の壁(1つ以上の層を含む)を含み得る。層は、必要に応じて、非常に薄くても(例えば、0.025センチメートル(0.01インチ)未満の厚さでも)よく、0.5センチメートル(0.2インチ)以上、又は最小で0.04センチメートル〜0.05センチメートル(0.015インチ〜0.02インチ)から最大で0.17又は0.2の範囲の厚さであってよい。
底部分与容器は、任意のパッケージの形態を取ることができる。例えば、容器は、バッグ、ボトル、ボックス、バッグインボトル、チューブなどであり得る。例示的な底部分与容器は、米国特許第6,705,492号(2004年3月16日にLowryに発行)、米国特許第4,969,581号(1990年11月13日にSeifertらに発行)、米国特許第6,494,346号(2002年12月17日にGrossらに発行)、米国特許第5,626,262号(1997年5月6日にFittenらに発行)、米国特許第5,655,687号(1997年8月12日にFittenらに発行)、米国特許第4,728,006号(1988年3月1日にDrobishらに発行)、米国特許第6,269,837号(2001年8月7日にArentらに発行)、米国特許第4,749,108号(1988年6月7日にDornsbuschらに発行)、米国特許第6,675,845号(2004年1月13日にVolpenheimらに発行)、国際特許第92/21569号、発明の名称「Inverted Dispenser」(1992年12月10日にCanada Incの名前で公開)、国際特許第01/04006号、発明の名称「Container」(2001年1月18日にUnileverの名前で公開)、欧州特許第21,545号(1981年1月7日にThe Procter and Gamble Companyの名前で公開)、及び欧州特許第811,559号(1997年12月10日にUnileverの名前で公開)で見ることができる。底部分与容器の更なる実例は、同時継続中の米国仮特許出願第11/799,793号、発明の名称「Fabric Treatment Dispensing Package」(2007年5月3日にAnn Dewreeらの名義で出願)でも見ることができる。
好適な底部分与容器の様々な典型的な特徴について、図1〜4を参照して更に説明及び例示する。
図1は、底部分与容器100の実例であり、作動装置110及び分与開口部120(図3に示す)を含む。(本明細書で用いる場合、作動装置110は、作動装置自体の実際の構造体(例えばトリガポンプ)の場合もあるし、又は容器100から組成物180を分与するために用いられる作動装置システムのスイッチ若しくはその他の一部の場合もある)。容器100は、底端部130、最上端部140、及び中央部135を有する。機能性の点では重要ではないが、むしろ容器100の異なる部分の説明を助けるために、最上端部140は、内部の組成物が分与されているときに概ね上方を向く容器の部分である。本明細書で示すように、最上端部140は、長さの点で容器100の上部3分の1を含む容器100の部分である。底端部130は、長さの点で容器100の下部3分の1を含む容器100の部分である。中央部135は、長さの点で容器100の中央3分の1を含む容器100の部分である。容器100は、図では、表面150上に直立位置で配置され、底端部130は、表面150に向かって配置されその上に置かれ、最上端部140は、表面150から離れて配置されている。また容器100を、表面150上に逆の配向に置いて、最上端部140が、表面150に接触した状態、又は中央部135が表面150に接触した状態にすることができてもよい。
図2は、図1に示す分与容器100の代替的な図である。
図3は、図2に示す分与容器100の断面線3−3を通る断面図である。この断面図は、前処理組成物180、及び分与開口部120内に配置されたバルブ160を示しており、分与開口部を通して組成物180を分与することができる。図示した実施形態では、分与開口部120が容器100の底端部130に位置しているが、分与開口部120を最上端部140又は中央部135に配置してもよい。どこに分与開口部120が位置するかは関係なく、組成物180を下向き方向に分与することが一般的に好ましい。したがって、分与開口部120が、容器100の底端部130にない容器100の領域に配置される場合、組成物180を下向き方向に送るためのチューブ又はその他の構造体を含むことが望ましい場合がある。また、組成物を下向きに送る分与開口部120又は任意のこのような構造体は、組成物180が分与されているときに、組成物180が分与されるときに通る終端が、容器の底端部130又はその下方に配置されて、組成物180が容器100自体上に分与又は滴ることがないようになっていることが望ましい場合がある。
図4は、人間の手500によって把持され、料理残留物250が上に配置された食器200上に組成物180を分与する、底部分与容器100の代替的な実施形態の実例である。
使用方法
本発明は、自動食器洗浄機内に配置するべき食器類を前処理する作業に付随する特有で予期しない要求に対処する方法に関する。前述したように、多くの自動食器洗浄機は、カウンタの表面の下に、典型的には流し台、すすぎ場、又はゴミ容器から少なくとも少し離して配置される。ほとんどの場合、これは、前処理が好ましくはカウンタトップの表面からはずれてその下方で行われることを意味する。したがって、前処理組成物が無駄になるか又は洗浄すべき食器類以外の表面上にこぼれる可能性を低減する方法を提供することが望ましい。更に、前処理が食器洗浄機の付近で行われる方法を提供することが望ましい。多くの消費者は、本明細書で説明する方法によって、汚れた食器類を食器洗浄機内に配置している際に前処理することができる。頂部又は側部分与容器を用いて食器類を前処理するための既知の方法は、不便である可能性があり、多くの場合、特にカウンタトップの表面からはずれてその下方で食器類を処理するときに、作業に対して人間工学的に不適切である。このように、これまで用いられてきた方法は、本明細書で述べる方法ほど望ましくはないことが判明している。
本明細書で示されるように、本発明の方法は、食器類の前処理及び機械洗浄に関する前述した不利点及び/又はその他の既知の不利点の1つ以上に対処するように開発されている。本発明の方法の一例には以下の工程が含まれる:自動食器洗浄機内に洗浄すべき食器類の汚れた物品を用意する工程であって、食器類の物品は料理残留物が配置される作業面を有する、工程と、内部に前処理組成物を有する容器を用意する工程であって、容器は頂部及び底部を有し、食器類の作業面上に下向き方向に前処理組成物を分与するように構成され、容器はユーザの片手によって保持及び分与されるように設計されている、工程と、食器類の表面の少なくとも一部上に前処理組成物の少なくとも一部を分与する工程と、食器洗浄機内に前処理された食器類を配置する工程と、食器類を食器洗浄機の洗浄サイクルに通す工程。
本発明の方法の別の例には、概して以下の特徴及び工程が含まれる:1つ以上の汚れた物品、例えば洗浄すべき食器類を自動食器洗浄機内に用意する工程と、食器洗浄機内に汚れた物品を配置する工程と、内部に前処理組成物を有する容器を用意する工程であって、容器は食器類の表面上に下向き方向に前処理組成物を分与するように構成され、容器は、ユーザの片手によって保持及び分与されるように設計されている、工程と、食器洗浄機内に配置された汚れた物品の表面上に前処理組成物の少なくとも一部を、物品上に組成物を分与することによって分与することを、物品が開いた食器洗浄機の棚上に配置されている間に行う工程と、食器類を食器洗浄機の洗浄サイクルに通す工程。
前述した方法の一方又は両方において、前処理組成物は、食器類がカウンタトップからはずれて及び/又はその下方にある間に分与することができる。すなわち、食器類は、食器洗浄機内に入れられているのと同時に処理されてもよいし、又は食器洗浄機内に配置した後に処理されてもよい。これによって、ユーザは、カウンタ又は床に前処理組成物をこぼすことを回避することができる。また、組成物のいかなる流出液も食器洗浄機内に収容することができる。こうして、前処理組成物によって、食器洗浄機を動作させる前にある程度の利益を得ることができ、また更には食器洗浄機を動作させるときに利益を得ることができる。これは、食器類を食器洗浄機に移す前に流し台で前処理組成物を洗い流すか又は前処理組成物が食器洗いサイクルの単に一部である現行の前処理方法とは異なる。
任意に、更なる又はその他の食器洗浄組成物(例えば、洗剤又はその他の利益提供組成物)を食器洗浄機内で放出させることができる。食器洗浄機内で用いる食器洗浄組成物は、前処理組成物と同じ組成物であってよい。あるいは、異なる組成物、食器洗浄組成物を用いてもよい。食器洗浄組成物は、前処理組成物と同じ一般的タイプであってもよいが、その配合は異なっていてもよいし、又は実質的に異なっていてもよい。食器洗浄組成物は、任意の形態であってよく、例えば、従来用いられているように、粉末、液体、ゲル若しくはパウチ、又は錠剤製品であってよい。
食器洗浄機は、食器類の洗浄に適した任意の食器洗浄機であってよい。それは、家庭で広く用いられるタイプ又は実用品種のもの(例えば、カフェテリア、レストラン、パン屋などの仕事で用いられるもの)であってよい。使用される特定のタイプの自動食器洗浄機は、本発明の範囲を限定することは意図されておらず、内部で用いられる食器洗浄組成物、あるいはユーザが食器類を洗浄するために用いてもよい任意のその他の組成物又は工程もそうである。
前述したように、本発明の方法は、その他の組成物を分与するために、またその他の目的で用いてもよい。例えば、本方法を用いて、洗浄組成物、例えば硬質表面洗浄剤、染み抜き剤、防染剤、布地増強剤、柔軟仕上げ剤、芳香剤、UVプロテクター、シワ取り組成物、防水加工組成物、漂白組成物、着色組成物などを分与してもよい。このように用いる場合、本方法工程は、本明細書で述べるものと同じであるか又は類似しているであろう。しかしながら、例外として、食器類を外部物品と交換してもよいし、食器洗浄機を別の機械(例えば、衣類洗濯機など)と交換してもよいし、又は実施する特定の方法に応じて本方法から全く省いてもよい。
成分の量に対する上述の数値定義はすべて、1つを超えるものが存在するときは(例えば2種類の酵素が存在するときは)、そのような成分の総量を表している。本明細書で定められた重量パーセント(%wt)値は、組成物の総重量の割合としての、特定の成分の重量による割合を意味する。
発明を実施するための形態において引用されたすべての文献は、関連部分において参照により本明細書に組み込まれている。いかなる文献の引用も、本発明に関する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本明細書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲においては、本明細書においてその用語に付与した意味又は定義を適用するものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明白であろう。したがって、添付の請求項において、本発明の範囲内にあるすべてのそのような変形及び変更に及ぶことが意図される。

Claims (10)

  1. 食器類の物品が食器洗浄機内で洗浄された後に、食器類の物品の作業面上に残る料理残留物を低減する方法であって、
    その作業面上に料理残留物を有する食器類の物品を用意する工程と、
    内部に前処理組成物を有する容器を用意する工程であって、前記容器が、上に料理残留物を有する前記作業面の少なくとも一部上に下向き方向に前記前処理組成物を分与するように構成され、前記容器が更に作動装置を含み、前記容器がユーザの片手によって保持及び分与されるように設計されている、工程と、
    前記容器を直立配向に配置して、前記容器の底部が前記作業面から配置されるよりも頂部が前記作業面から遠くに位置する状態で、前記食器類の表面の少なくとも一部上に前記前処理組成物の少なくとも一部を分与する工程と、
    前記前処理組成物を有する前記前処理された食器類を前記食器洗浄機内に配置する工程と、
    前記食器類を前記食器洗浄機の洗浄サイクルに通す工程と、
    を含む、方法。
  2. 前記前処理組成物を前記食器類上に分与する前に、前記食器類を前記食器洗浄機内に配置する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記前処理組成物を、前記容器の前記底部にあるオリフィスから分与する、請求項1又は2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記前処理組成物を、前記容器の前記頂部又は中央部にあるオリフィスから分与し、導管、チューブ、又はその他の構造体によって下方に向ける、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記食器洗浄機がカウンタの下に位置し、前記前処理組成物を分与する工程が、前記食器類を前記カウンタの下方に配置したときに行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記食器洗浄機が開くドアを有し、前記前処理組成物を分与する工程が、前記食器類を前記食器洗浄機ドア上に配置したときに行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記作動装置が、前記容器の前記頂部に隣接して配置されているか又は前記容器の前記中央部に配置されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記作動装置が、ユーザの親指又はユーザの指の1本以上によって起動される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記容器内に提供される前記前処理組成物が低起泡性前処理組成物である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記前処理組成物を、前記容器の前記底部にあるオリフィスから分与する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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