JP2017533937A - オキソルペン誘導体 - Google Patents

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    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/18Antivirals for RNA viruses for HIV

Abstract

薬物及び生体に影響を与える特性を有する化合物、それらの医薬組成物及び使用方法が記載される。特に、式I及びIIの化合物として表される、特有の抗ウイルス活性を有するベツリン酸誘導体が、HIV成熟阻害剤として提供される。これらの化合物は、HIV及びAIDSの治療に有用である。【化1】【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2014年11月14日に出願された米国特許仮出願第62/079,977号の優先権を主張するものである。
本発明は、HIVに対して有用な新規化合物、より詳細には、HIV成熟阻害剤として有用であるベツリン酸から誘導される化合物及び他の構造的に関連する化合物、それを含有する医薬組成物、並びにこれらの調製方法に関する。
HIV-1(ヒト免疫不全ウイルス1型)感染は、大きな医療問題であり続けており、2010年の末には世界中で推定4千5百万から5千万人が感染している。HIV及びAIDS(後天性免疫不全症候群)の症例数は、急速に上昇してきた。2005年には、およそ5千万件の新たな感染が報告されており、3百10万人がAIDSによって死亡した。HIV治療に現在利用可能な薬物には、ヌクレオシド逆転写酵素(RT)阻害剤又は承認された単一丸剤の組合せ:ジドブジン(又はAZT若しくはRETROVIR(登録商標))、ジダノシン(又はVIDEX(登録商標))、スタブジン(又はZERIT(登録商標))、ラミブジン(又は3TC若しくはEPIVIR(登録商標))、ザルシタビン(又はDDC若しくはHIVID(登録商標))、アバカビルコハク酸塩(又はZIAGEN(登録商標))、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(又はVIREAD(登録商標))、エムトリシタビン(又はFTC-EMTRIVA(登録商標))、COMBIVIR(登録商標)(-3TC+AZTを含有)、TRIZIVIR(登録商標)(アバカビル、ラミブジン及びジドブジンを含有)、EPZICOM(登録商標)(アバカビル及びラミブジンを含有)、TRUVADA(登録商標)(VIREAD(登録商標)及びEMTRIVA(登録商標)を含有);非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤:ネビラピン(又はVIRAMUNE(登録商標))、デラビルジン(又はRESCRIPTOR(登録商標))及びエファビレンツ(又はSUSTIVA(登録商標))、ATRIPLA(登録商標)(TRUVADA(登録商標)+SUSTIVA(登録商標))及びエトラビリン、並びにペプチド模倣プロテアーゼ阻害剤又は承認された製剤:サキナビル、インジナビル、リトナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ロピナビル、KALETRA(登録商標)(ロピナビル及びリトナビル)、ダルナビル、アタザナビル(REYATAZ(登録商標))及びチプラナビル(APTIVUS(登録商標))、及びコビシスタット、及びラルテグラビル(ISENTRESS(登録商標))などのインテグラーゼ阻害剤、及びエンフビルチド(T-20)(FUZEON(登録商標))及びマラビロク(SELZENTRY(登録商標))などの侵入阻害剤が含まれる。
これらの薬物は、それぞれ、単独で使用された場合にウイルス複製を一時的にしか抑制することができない。しかし、組み合わせて使用されると、これらの薬物はウイルス血症及び疾患進行に対して顕著な効果を有する。事実、AIDS患者の死亡率における有意な低減が、併用療法の適用の広がりの結果として近年考証されている。しかし、これらの印象的な結果にもかかわらず、30〜50%の患者では、最終的に組合せ薬物療法が失敗することがある。不十分な薬物効力、服薬非遵守、限定された組織浸透及びある特定の細胞型内における薬物特異的な制限(例えば、大部分のヌクレオシド類縁体は、休止細胞においてリン酸化され得ない)が、感受性のあるウイルスに対する不完全な抑制の原因であり得る。さらに、突然変異体の頻繁な組み込みと組み合わされた、HIV-1の高い複製率及び急速な代謝回転は、最適以下の薬物濃度が存在すると、薬物耐性変異体の出現及び治療の失敗をもたらす。したがって、特有の抵抗パターン及び好ましい薬物動態、並びに安全なプロファイルを示す新規な抗HIV剤が、より多くの治療選択肢を提供するために必要である。改善されたHIV融合阻害剤及びHIV侵入補助受容体アンタゴニストは、多数の研究者たちによりさらに研究されている新たなクラスの抗HIV剤の2つの例である。
HIV結合阻害剤は、HIV表面糖タンパク質gp120に結合し、表面タンパク質gp120と宿主細胞受容体CD4との相互作用を妨げる抗ウイルス化合物のさらなるサブクラスである。したがって、これらは、HIVがヒトCD4 T細胞に結合するのを防止し、HIV生活環の第1のステージにおけるHIV複製を遮断する。HIV結合阻害剤の特性は、抗ウイルス薬として最大限の有用性及び有効性を有する化合物を得ようとする努力によって改善されてきた。特に、米国特許第7,354,924号及び米国特許第7,745,625号は、HIV結合阻害剤を説明している。
HIVを治療する別の新しいクラスの化合物は、HIV成熟阻害剤と呼ばれる。成熟は、HIVの複製又はHIVの生活環における10以上もあるステップの最後のものであり、HIVは、最終的にカプシド(CA)タンパク質の遊離をもたらす、gagタンパク質におけるいくつかのHIVプロテアーゼ媒介切断事象の結果として、感染性になる。成熟阻害剤は、HIVカプシドが正確に組み立てられ、成熟すること、保護外皮(protective outer coat)を形成すること又はヒト細胞に出現することを防止する。代わりに非感染性ウイルスが産生され、後に続くHIV感染のサイクルを防止する。
ベツリン酸のある特定の誘導体は、HIV成熟阻害剤として強力な抗HIV活性を呈することが示されている。例えば、米国特許第7,365,221号は、モノアシル化ベツリン及びジヒドロベツリン誘導体、並びにこれらの抗HIV剤としての使用を開示する。'221参考文献において考察されているように、3',3'-ジメチルグルタリル及び3',3'-ジメチルスクシニル基などの、ある特定の置換アシル基によるベツリン酸(1)のエステル化は、増強された活性を有する誘導体を産生した(Kashiwada, Y.ら、 J. Med. Chem. 39:1016〜1017 (1996))。強力な抗HIV剤であるアシル化ベツリン酸及びジヒドロベツリン酸誘導体も、米国特許第5,679,828号に記載されている。コハク酸によるベツリンの3位の炭素におけるヒドロキシルのエステル化も、HIIV-1活性を阻害することができる化合物を産生した(Pokrovskii, A. G.ら、「Synthesis of derivatives of plant triterpenes and study of their antiviral and immunostimulating activity」、Khimiya y Interesakh Ustoichivogo Razvitiya、9巻、3号、485〜491頁(2001))(英語の要約)。
ベツリン酸から誘導される化合物によるHIV感染を治療するための使用についての他の参考文献には、米国特許出願第2005/0239748号及び米国特許出願第2008/0207573号、並びにWO2006/053255、WO2009/100532及びWO2011/007230が含まれる。
開発中の1つのHIV成熟化合物は、Bevirimat又はPA-457と特定されており、化学式のC36H56O6及びIUPAC名称の3β-(3-カルボキシ-3-メチル-ブタノイルオキシ)ルパ-20(29)-エン-28-酸を有する。
Bristol-Myers Squibbによる表題「MODIFIED C-3 BETULINIC ACID DERIVATIVES AS HIV MATURATION INHIBITORS」の米国特許出願第13/151,706号、2011年6月2日出願(現在、米国特許第8,754,068号)及び「C-28 AMIDES OF MODIFIED C-3 BETULINIC ACID DERIVATIVES AS HIV MATURATION INHIBITORS」の米国特許出願第13/151,722号、2011年6月2日出願(現在、米国特許第8,802,661号)の出願も、本明細書に参照される。表題「C-28 AMINES OF C-3 MODIFIED BETULINIC ACID DERIVATIVES AS HIV MATURATION INHIBITORS」の米国特許出願第13/359,680号、2012年1月27日出願(現在、米国特許第8,748,415号)の出願も、参照される。加えて、表題「C-17 AND C-3 MODIFIED TRITERPENOIDS WITH HIV MATURATION INHIBITORY ACTIVITY」の米国特許出願第13/359,727号、2012年1月27日出願(現在、米国特許第8,846,647号)の出願も、参照される。さらに、表題「C-3 CYCLOALKENYL TRITERPENOIDS WITH HIV MATURATION INHIBITORY ACTIVITY」の米国特許出願第13/760,726号、2013年2月6日出願(現在、米国特許出願公開第2013-0210787号公報)の出願、並びに表題「ALKYLHALO-SUBSTITUTED C-3 CYCLOALKENYL TRITERPENOIDS WITH HIV MATURATION INHIBITORY ACTIVITY」の米国特許出願第61/978,306号、2014年4月11日出願の出願も、参照される。
米国特許第7,354,924号 米国特許第7,745,625号 米国特許第7,365,221号 米国特許第5,679,828号 米国特許出願公開第2005/0239748号公報 米国特許出願公開第2008/0207573号公報 WO2006/053255 WO2009/100532 WO2011/007230 米国特許第8,754,068号 米国特許第8,802,661号 米国特許第8,748,415号 米国特許第8,846,647号 米国特許出願公開第2013-0210787号公報 米国特許出願第61/978,306号
J. Med. Chem. 39:1016〜1017 (1996) Khimiya y Interesakh Ustoichivogo Razvitiya、9巻、3号、485〜491頁(2001))
当技術分野に現在必要なものは、HIV成熟阻害剤として有用な新たな化合物、並びにこれらの化合物を含有する新たな医薬組成物である。
本発明は、薬学的に許容されるその塩を含む下記の式I及びIIの化合物、それらの医薬製剤及びHIVなどのウイルスに罹患している又は罹患しやすい患者におけるそれらの使用を提供する。式I及びIIの化合物は、特にHIVの阻害剤として有効な抗ウイルス薬である。これらは、HIV及びAIDSの治療に有用である。
本発明の1つの実施形態は、式I及びIIの化合物
Figure 2017533937
[式中、Xは、フェニル、ヘテロアリール、C4〜8シクロアルキル、C4〜8シクロアルケニル、C4〜9スピロシクロアルキル、C4〜9スピロシクロアルケニル、C4〜8オキサシクロアルキル、C6〜8ジオキサシクロアルケニル、C6〜9オキサスピロシクロアルキル及びC6〜9オキサスピロシクロアルケニル環の群から選択され、
さらに、ここでXは、Aにより置換されており、Aは、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルコキシ、-C1〜6ハロアルキル、-CN、-NR8R9、-COOR2、-CONR2R2及び-C1〜6アルキル-Qの群から選択される少なくとも1つであり、
Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR2、-COOR3、-NR2R2、-SO2R7、-CONHSO2R3及び-CONHSO2NR2R2の群から選択され、
R2は、-H、-C1〜6アルキル、-アルキル置換C1〜6アルキル又は-アリール置換C1〜6アルキルであり、
Yは、-COOR2、-C(O)NR2SO2R3、-C(O)NHSO2NR2R2、-NR2SO2R2、-SO2NR2R2、-C3〜6シクロアルキル-COOR2、-C2〜6アルケニル-COOR2、-C2〜6アルキニル-COOR2、-C1〜6アルキル-COOR2、-アルキル置換C1〜6アルキル、-COOR2、CF2-COOR2、-NHC(O)(CH2)n-COOR2、-SO2NR2C(O)R2、-テトラゾール及び-CONHOHの群から選択され、
ここで、n=1〜6であり、
R3は、-H、-C1〜6アルキル又は-アルキル置換C1〜-6アルキルであり、
Wは、存在しないか、又は-CO-であるか、又は-C2〜6アルキル-、-C2〜6アルキル-CO-、-C2〜6アルケニル-、-C2〜6アルケニル-CO-及び-ヘテロアリール-の群から選択されるか、又は
Figure 2017533937
の群から選択され;
Uは、-NR4R5及びOR2から選択され、但し、Uは、Wが存在しない場合、OR2となり得ず、
Zは、-CO-、-CHOH、-C=N-OR2、-C=N-R24及び-CH-NHR24の群から選択され、
R4は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-C(OR3)2-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6アルキル-Q1、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q1、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され、
Q1は、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ハロゲン、-CF3、-OR2、-COOR2、-NR8R9、-CONR10R11及び-SO2R7の群から選択され、
R5は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6アルキル置換アルキル、-C1〜6アルキル-NR8R9、-COR10、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され、
但し、R4又はR5は、WがCOである場合、COR6又はCOCOR6となり得ず、さらに、R4又はR5の一方のみが、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され得、
R6は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C3〜6置換シクロアルキル-Q2、-C1〜6アルキル-Q2、-C1〜6アルキル置換アルキル-Q2、-C3〜6シクロアルキル-Q2、アリール-Q2、-NR13R14及び-OR15の群から選択され、
Q2は、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR2、-COOR2、-NR8R9、SO2R7、-CONHSO2R3及び-CONHSO2NR2R2の群から選択され、
R7は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-CF3、アリール及びヘテロアリールの群から選択され、
R8及びR9は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、-C1〜6アルキル-Q2及び-COOR3の群から独立して選択され、
又はR8及びR9は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
但し、R8又はR9の一方のみが-COOR3であり得、
R10及びR11は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル及び-C3〜6シクロアルキルの群から独立して選択され、
又はR10及びR11は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の環を形成し、
R12は、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-OH、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-COR7、-COONR22R23、-SOR7及び-SONR24R25の群から選択され、
R13及びR14は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q3、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q3、C1〜6置換アルキル-Q3及び
Figure 2017533937
の群から独立して選択され、
又はR13及びR14は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
Q3は、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-NR20R21、-CONR2R2、-COOR2、-OR2及び-SO2R3の群から選択され、
R15は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q3、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q3及び-C1〜6 置換アルキル-Q3の群から選択され、
R16は、-H、-C1〜6アルキル、-NR2R2及び-COOR3の群から選択され、
R17は、-H、-C1〜6アルキル、-COOR3及びアリールの群から選択され、
R18は、-H、-COOR2及び-C1〜6アルキル-COOR2の群から選択され、
R19は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-Q4、-COR3及び-COOR3の群から選択され、
Q4は、-NR2R2及び-OR2の群から選択され、
R20及びR21は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6置換アルキル-OR2及び-COR3の群から独立して選択され、
又はR20及びR21は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
但し、R20又はR21 の一方のみが-COR3であり得、
R22及びR23は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル及び-C1〜6シクロアルキルの群から独立して選択され、
又はR22及びR23は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
R24及びR25は、独立して-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q5、-C1〜6シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールの群からであり、
Q5は、ハロゲン及びSO2R3の群から選択される]
から選択される、薬学的に許容されるその塩を含む化合物を対象とする。
さらなる実施形態では、ウイルスに感染した哺乳動物を治療する方法であって、とりわけ前記ウイルスがHIVであり、式I及びIIの化合物の群から選択される化合物の抗ウイルス有効量及び1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤又は希釈剤を、前記哺乳動物に投与することを含む方法が提供される。場合によって、式I及びIIの化合物を、(a)AIDS抗ウイルス薬、(b)抗感染薬、(c)免疫調節剤及び(d)HIV侵入阻害剤からなる群から選択される別のAIDS治療剤の抗ウイルス有効量と組み合わせて投与することができる。
本発明の別の実施形態は、1つ以上の式I及びIIの化合物と、1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤とを、場合によって、(a)AIDS抗ウイルス薬、(b)抗感染薬、(c)免疫調節剤及び(d)HIV侵入阻害剤からなる群から選択される別のAIDS治療剤と組み合わせて含む、医薬組成物である。
本発明の別の実施形態では、本発明の式I及びIIの化合物を作製する1つ以上の方法が提供される。
本発明の式I及びIIの化合物を作製するのに有用な中間化合物も、本発明において提供される。
本発明は、これら、並びに以降に記載される他の重要な目的を対象とする。
本明細書で使用する場合、単数形の「a」、「an」及び「the」は、文脈から特に明示されない限り、複数の参照を含む。
本発明の化合物は、不斉中心を有し、したがってジアステレオマーの混合物として生じることもあるので、本発明は、式I及びIIの化合物の個別のジアステレオ異性体の形態を、その混合物に加えて含む。
定義
出願の他の部分に特定的に記載されない限り、1つ以上の以下の用語を本明細書において使用しても良く、以下の意味を有する。
「H」は、重水素などのその同位体を含む水素を指す。
用語「C1〜6アルキル」は、本明細書及び特許請求の範囲(特に明記しない限り)で使用する場合、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、アミル、ヘキシルなどの直鎖又は分岐鎖アルキル基を意味する。
「C1〜C4フルオロアルキル」は、少なくとも1個のH原子がF原子で置換されており、各H原子が、F原子により独立して置換され得る、F置換C1〜C4アルキルを指す。
「ハロゲン」又は「ハロ」は、塩素、臭素、ヨウ素又はフッ素を指す。
「アリール」又は「Ar」基は、完全に共役したパイ電子系を有する、全て炭素の単環式又は縮合環の多環式(すなわち、隣接する炭素原子対を共有する環)基を指す。アリール基の例は、限定されることなく、フェニル、ナフタレニル及びアントラセニルである。アリール基は、置換されていても、非置換であっても良い。置換されている場合、置換基(複数可)は、好ましくは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素脂環式(heteroalicyclic)、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリシクロオキシ(heteroalicycloxy)、チオヒドロキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、チオヘテロアリシクロオキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、カルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、C-アミド、N-アミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、トリハロメチル、ウレイド、アミノ及び-NRxRyから選択される1つ以上であり、ここでRx及びRyは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、カルボニル、C-カルボキシ、スルホニル、トリハロメチル及び結合した5員又は6員複素脂環式環の群から独立して選択される。
「ヘテロアリール」基は、窒素、酸素及び硫黄の群から選択される1個以上の原子を環(複数可)に有し、加えて完全に共役したパイ電子系を有する、単環式又は縮合環(すなわち、隣接する原子対を共有する環)基を指す。特に示されない限り、ヘテロアリール基は、ヘテロアリール基内の炭素又は窒素原子のいずれかに結合しても良い。ヘテロアリールという用語は、親ヘテロアリールのN-オキシドを、そのようなN-オキシドが当技術分野において知られているように化学的に実現可能である場合に包含することが意図されることに、留意するべきである。ヘテロアリール基の例は、限定されることなく、フリル、チエニル、ベンゾチエニル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、プリニル、カルバゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、イソインドリル、ピラジニル、ジアジニル、ピラジン、トリアジニル、テトラジニル及びテトラゾリルである。置換されている場合、置換基(複数可)は、好ましくは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリシクロオキシ、チオアルコキシ、チオヒドロキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、チオヘテロアリシクロオキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、カルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、C-アミド、N-アミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、トリハロメチル、ウレイド、アミノ及び-NRxRyから選択される1つ以上であり、ここでRx及びRyは、上記に定義された通りである。
「複素脂環式」基は、窒素、酸素及び硫黄の群から選択される1個以上の原子を環(複数可)に有する、単環式又は縮合環基を指す。環は、結合の安定した配置を提供するものから選択され、存在しない系を包含することを意図しない。また環は、1つ以上の二重結合を有していても良い。しかし環は、完全に共役したパイ電子系を有さない。複素脂環式基の例は、限定されることなく、アゼチジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリニル、チアゾリジニル、3-ピロリジン-1-イル、モルホリニル、チオモルホリニル及びそのSオキシド、並びにテトラヒドロピラニルである。置換されている場合、置換基(複数可)は、好ましくは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリシクロオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、チオヘテロアリシクロオキシ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、カルボニル、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、C-チオアミド、N-アミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、トリハロメタンスルホンアミド、トリハロメタンスルホニル、シリル、グアニル、グアニジノ、ウレイド、ホスホニル、アミノ及び-NRxRyから選択される1つ以上であり、ここでRx及びRyは、上記に定義された通りである。
「アルキル」基は、直鎖及び分岐鎖基を含む飽和脂肪族炭化水素を指す。好ましくは、アルキル基は、1〜20個の炭素原子を有する(数値範囲、例えば「1〜20」が本明細書において記述される場合は常に、基が、この場合にはアルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、20個までの炭素原子を含有しても良いことを意味する)。より好ましくは、1〜10個の炭素原子を有する中程度の大きさのアルキルである。最も好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルである。アルキル基は、置換されていても、非置換であっても良い。置換されている場合、置換基(複数可)は、好ましくは、トリハロアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリシクロオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、チオヘテロアリシクロオキシ、シアノ、ハロ、ニトロ、カルボニル、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、C-チオアミド、N-アミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、トリハロメタンスルホンアミド、トリハロメタンスルホニル及び結合した5員又は6員複素脂環式環から独立して選択される1つ以上である。
「シクロアルキル」基は、1つ以上の環が、完全に共役したパイ電子系を有さない、全て炭素の単環式又は縮合環(すなわち、隣接する炭素原子対を共有する環)基を指す。シクロアルキル基の例は、限定されることなく、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘプタン、シクロヘプテン及びアダマンタンである。シクロアルキル基は、置換されていても、非置換であっても良い。置換されている場合、置換基(複数可)は、好ましくは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素脂環式、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリシクロオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、チオヘテロアリシクロオキシ、シアノ、ハロ、ニトロ、カルボニル、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、C-チオアミド、N-アミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、トリハロメタンスルホンアミド、トリハロメタンスルホニル、シリル、アミジノ、グアニジノ、ウレイド、ホスホニル、アミノ及び-NRxRyから独立して選択される1つ以上であり、ここでRx及びRyは、上記に定義された通りである。
「アルケニル」基は、少なくとも2個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する、本明細書に定義されているアルキル基を指す。
「アルキニル」基は、少なくとも2個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する、本明細書に定義されているアルキル基を指す。
「ヒドロキシ」基は、-OH基を指す。
「アルコキシ」基は、本明細書に定義されている-O-アルキル及び-O-シクロアルキル基の両方を指す。
「アリールオキシ」基は、本明細書に定義されている-O-アリール及び-O-ヘテロアリール基の両方を指す。
「ヘテロアリールオキシ」基は、ヘテロアリールが本明細書に定義されているヘテロアリール-O-基を指す。
「ヘテロアリシクロオキシ」基は、複素脂環式が本明細書に定義されている複素脂環式-O-基を指す。
「チオヒドロキシ」基は、-SH基を指す。
「チオアルコキシ」基は、本明細書に定義されているS-アルキル及び-S-シクロアルキル基の両方を指す。
「チオアリールオキシ」基は、本明細書に定義されている-S-アリール及び-S-ヘテロアリール基の両方を指す。
「チオヘテロアリールオキシ」基は、ヘテロアリールが本明細書に定義されているヘテロアリール-S-基を指す。
「チオヘテロアリシクロオキシ」基は、複素脂環式が本明細書に定義されている複素脂環式-S-基を指す。
「カルボニル」基は、-C(=O)-R"基を指し、ここでR"は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合)及び複素脂環式(環炭素を介して結合)の群から選択され、それぞれ本明細書に定義されている。
「アルデヒド」基は、R"が水素であるカルボニル基を指す。
「チオカルボニル」基は、-C(=S)-R"基を指し、R"は本明細書に定義されている通りである。
「ケト」基は、C=Oのいずれか一方又は両側の炭素が、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリール若しくは複素脂環式基の炭素であり得る-CC(=O)C-基を指す。
「トリハロメタンカルボニル」基は、Z3CC(=O)-基を指し、前記Zはハロゲンである。
「C-カルボキシ」基は、-C(=O)O-R"基を指し、R"は本明細書に定義されている通りである。
「O-カルボキシ」基は、R"C(-O)O-基を指し、R"は本明細書に定義されている通りである。
「カルボン酸」基は、R"が水素であるC-カルボキシ基を指す。
「トリハロメチル」基は、Zが本明細書に定義されているハロゲンである-CZ3基を指す。
「トリハロメタンスルホニル」基は、Zが上記に定義された通りであるZ3CS(=O)2-基を指す。
「トリハロメタンスルホンアミド」基は、Zが上記に定義された通りであり、RxがH又は(C1〜6)アルキルである、Z3CS(=O)2NRx-基を指す。
「スルフィニル」基は、-S(=O)-R"基を指し、R"は(C1〜6)アルキルである。
「スルホニル」基は、-S(=O)2-R"基を指し、R"は(C1〜6)アルキルである。
「S-スルホンアミド」基は、-S(=O)2NRXRYを指し、RX及びRYは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「N-スルホンアミド」基は、R"S(=O)2NRX-基を指し、RXはH又は(C1〜6)アルキルである。
「O-カルバミル」基は、-OC(=O)NRxRy基を指し、R及びRは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「N-カルバミル」基は、RxOC(=O)NRy基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「O-チオカルバミル」基は、-OC(=S)NRxRy基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「N-チオカルバミル」基は、RxOC(=S)NRy-基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「アミノ」基は、-NH2基を指す。
「C-アミド」基は、-C(=O)NRxRy基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「C-チオアミド」基は、-C(=S)NRxRy基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「N-アミド」基は、RxC(=O)NRy-基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「ウレイド」基は、-NRxC(=O)NRyRy2基を指し、Rx、Ry及びRy2は、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「グアニジノ」基は、-RxNC(=N)NRyRy2基を指し、Rx、Ry及びRy2は、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「アミジノ」基は、RxRyNC(=N)-基を指し、Rx及びRyは、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「シアノ」基は、-CN基を指す。
「シリル」基は、-Si(R")3を指し、R"は(C1〜6)アルキル又はフェニルである。
「ホスホニル」基は、P(=O)(ORx)2を指し、Rxは(C1〜6)アルキルである。
「ヒドラジノ」基は、-NRxNRyRy2基を指し、Rx、Ry及びRy2は、独立してH又は(C1〜6)アルキルである。
「4員、5員又は6員環の環状N-ラクタム」基は、
Figure 2017533937
を指す。
「スピロ」基は、環が1個の原子だけで結合している二環式有機基である。環は、性質が異なり得る又は同一であり得る。接続原子は、また、スピロ原子と呼ばれ、ほとんどの場合には第四級炭素(「スピロ炭素」)と呼ばれる。
「オキソスピロ」又は「オキサスピロ」基は、二環式環構造内に含有された酸素を有するスピロ基である。「ジオキソスピロ」又は「ジオキサスピロ」基は、二環式環構造内に2個の酸素を有する。
任意の2つの隣接するR基は結合してそれらのR基を最初から有する環に縮合されている、追加のアリール、シクロアリール、ヘテロアリール又は複素環式環を形成しても良い。
ヘテロアリール系における窒素原子は、「ヘテロアリール環二重結合に参加できる」ことが、当技術分野において知られており、このことは、5員環ヘテロアリール基を含む2つの互変異性構造に二重結合を形成することを指す。これは、窒素が置換され得るかを決定付け、当技術分野の化学者には良く知られている。本明細書の開示及び特許請求の範囲は、化学結合の既知の一般原則に基づいている。特許請求の範囲は、文献に基づいて不安定であること又は存在できないことが知られている構造を包含しないことが理解される。
本明細書に開示されている化合物の薬学的に許容される塩及びプロドラッグは、本発明の範囲内である。用語「薬学的に許容される塩」は、本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合、非毒性塩基付加塩を含むことが意図される。適切な塩には、限定されることなく、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、スルフィン酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、ソルビン酸、アコニット酸、サリチル酸、フタル酸他などの有機及び無機酸から誘導されるものが含まれる。用語「薬学的に許容される塩」には、本明細書で使用する場合、カルボン酸塩などの、酸性基と、アンモニウム、アルカリ金属塩、特にナトリウム又はカリウム、アルカリ土類金属塩、特にカルシウム又はマグネシウムなどの対イオンとの塩、及び低級アルキルアミン(メチルアミン、エチルアミン、シクロヘキシルアミンなど)又は置換低級アルキルアミン(例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン若しくはトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタンなどのヒドロキシル置換アルキルアミン)などの適切な有機塩基との、又はピペリジン若しくはモルホリンなどの塩基との塩が含まれることも意図される。
上記に記述したように、本発明の化合物には、「プロドラッグ」も含まれる。用語「プロドラッグ」は、本明細書で使用する場合、用語「プロドラッグエステル」及び用語「プロドラッグエーテル」の両方を包含する。
上記に記載されたように、本発明は、式I及びIIの化合物
Figure 2017533937
[式中、Xは、フェニル、ヘテロアリール、C4〜8シクロアルキル、C4〜8シクロアルケニル、C4〜9スピロシクロアルキル、C4〜9スピロシクロアルケニル、C4〜8オキサシクロアルキル、C6〜8ジオキサシクロアルケニル、C6〜9オキサスピロシクロアルキル及びC6〜9オキサスピロシクロアルケニル環の群から選択され、
さらに、ここでXは、Aにより置換されており、Aは、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルコキシ、-C1〜6ハロアルキル、-CN、-NR8R9、-COOR2、-CONR2R2及び-C1〜6アルキル-Qの群から選択される少なくとも1つであり、
Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR2、-COOR3、-NR2R2、-SO2R7、-CONHSO2R3及び-CONHSO2NR2R2の群から選択され、
R2は、-H、-C1〜6アルキル、-アルキル置換C1〜6アルキル又は-アリール置換C1〜6アルキルであり、
Yは、-COOR2、-C(O)NR2SO2R3、-C(O)NHSO2NR2R2、-NR2SO2R2、-SO2NR2R2、-C3〜6シクロアルキル-COOR2、-C2〜6アルケニル-COOR2、-C2〜6アルキニル-COOR2、-C1〜6アルキル-COOR2、-アルキル置換C1〜6アルキル、-COOR2、CF2-COOR2、-NHC(O)(CH2)n-COOR2、-SO2NR2C(O)R2、-テトラゾール及び-CONHOHの群から選択され、
ここで、n=1〜6であり、
R3は、-H、-C1〜6アルキル又は-アルキル置換C1〜-6アルキルであり、
Wは、存在しないか、又は-CO-であるか、又は-C2〜6アルキル-、-C2〜6アルキル-CO-、-C2〜6アルケニル-、-C2〜6アルケニル-CO-及び-ヘテロアリール-の群から選択されるか、又は
Figure 2017533937
の群から選択され;
Uは、-NR4R5及びOR2から選択され、但し、Uは、Wが存在しない場合、OR2となり得ず、
Zは、-CO-、-CHOH、-C=N-OR2、-C=N-R24及び-CH-NHR24の群から選択され、
R4は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-C(OR3)2-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6アルキル-Q1、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q1、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され、
Q1は、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ハロゲン、-CF3、-OR2、-COOR2、-NR8R9、-CONR10R11及び-SO2R7の群から選択され、
R5は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6アルキル置換アルキル、-C1〜6アルキル-NR8R9、-COR10、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され、
但し、R4又はR5は、WがCOである場合、COR6又はCOCOR6となり得ず、さらに、R4又はR5の一方のみが、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され得、
R6は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C3〜6置換シクロアルキル-Q2、-C1〜6アルキル-Q2、-C1〜6アルキル置換アルキル-Q2、-C3〜6シクロアルキル-Q2、アリール-Q2、-NR13R14及び-OR15の群から選択され、
Q2は、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR2、-COOR2、-NR8R9、SO2R7、-CONHSO2R3及び-CONHSO2NR2R2の群から選択され、
R7は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-CF3、アリール及びヘテロアリールの群から選択され、
R8及びR9は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、-C1〜6アルキル-Q2及び-COOR3の群から独立して選択され、
又はR8及びR9は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
但し、R8又はR9の一方のみが-COOR3であり得、
R10及びR11は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル及び-C3〜6シクロアルキルの群から独立して選択され、
又はR10及びR11は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の環を形成し、
R12は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-OH、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-COR7、-COONR22R23、-SOR7及び-SONR24R25の群から選択され、
R13及びR14は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q3、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q3、C1〜6置換アルキル-Q3及び
Figure 2017533937
の群から独立して選択され、
又はR13及びR14は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
Q3は、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-NR20R21、-CONR2R2、-COOR2、-OR2及び-SO2R3の群から選択され、
R15は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q3、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q3及び-C1〜6 置換アルキル-Q3の群から選択され、
R16は、-H、-C1〜6アルキル、-NR2R2及び-COOR3の群から選択され、
R17は、-H、-C1〜6アルキル、-COOR3及びアリールの群から選択され、
R18は、-H、-COOR2及び-C1〜6アルキル-COOR2の群から選択され、
R19は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-Q4、-COR3及び-COOR3の群から選択され、
Q4は、-NR2R2及び-OR2の群から選択され、
R20及びR21は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6置換アルキル-OR2及び-COR3の群から独立して選択され、
又はR20及びR21は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
但し、R20又はR21 の一方のみが-COR3であり得、
R22及びR23は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル及び-C1〜6シクロアルキルの群から独立して選択され、
又はR22及びR23は、隣接するNと一緒になって、
Figure 2017533937
の群から選択される環を形成し、
R24及びR25は、独立して-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q5、-C1〜6シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールの群からであり、
Q5は、ハロゲン及びSO2R3の群から選択される]
から選択される、薬学的に許容されるその塩を含む化合物を対象とする。
本発明の好ましい実施形態では、Xは、フェニル又はC4〜8シクロアルケニルである。XがC4〜8シクロアルケニルである場合、C6シクロアルケニルであることが好ましい。
Yが-COOHであることも好ましい。
Aが-C1〜6ハロアルキルであることがより好ましい。ハロは、好ましくは、フルオロである。
別の実施形態において、Zが-CO-であることが好ましい。
本発明の一部として、薬学的に許容されるその塩を含む好ましい化合物には、以下が含まれる。
Figure 2017533937
Figure 2017533937
Figure 2017533937
上記の化合物は、ジアステレオ異性体の混合物及び2つの個別のジアステレオマーを表す。ある特定の実施形態では、特定のジアステレオマーの一方が特に好ましいことがある。
本発明の化合物は、上記に記載された様々な実施形態の全てによると、経口、非経口(皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内の注射若しくは注入の技術を含む)、吸入噴霧又は直腸内により及び他の手段により、当業者に利用可能な非毒性の薬学的に許容される担体、賦形剤及び希釈剤を含有する投与単位製剤で投与され得る。1つ以上の補助剤も含まれ得る。
したがって、本発明によると、HIV感染及びAIDSなどのウイルス感染を治療するための治療方法及び医薬組成物がさらに提供される。治療は、抗ウイルス有効量の1つ以上の式I及びIIの化合物を1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤又は希釈剤と一緒に含有する医薬組成物を、そのような治療を必要とする患者に投与することを伴う。本明細書で使用する場合、用語「抗ウイルス有効量」は、意味のある患者利益を示すのに、すなわち、HIV感染の阻害により特徴付けられる急性の状態を阻害する、寛解させる又は治癒するのに十分である、組成物及び方法におけるそれぞれの有効成分の総量を意味する。単独で投与される個別の活性成分に適用されるとき、この用語は、その成分のみを指す。組合せに適用されるとき、この用語は、組合せにより、順次に又は同時に投与されるかにかかわらず、治療効果をもたらす活性成分の組み合わせた量を指す。用語「治療する、治療すること、治療」は、本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合、HIV感染に関連する疾患及び状態を予防する、阻害する、寛解させる及び/又は治癒することを意味する。
本発明の医薬組成物は、経口投与用懸濁剤又は錠剤、並びに鼻腔噴霧剤、滅菌注射用調合剤、例えば、滅菌注射用水性又は油性の懸濁剤又は坐剤の形態であり得る。薬学的に許容される担体、賦形剤又は希釈剤を、医薬組成物に利用しても良く、これらは医薬調合剤の技術分野において利用されるものである。
懸濁剤として経口投与されるとき、これらの組成物は、医薬製剤の技術分野において典型的に知られている技術に従って調製され、嵩を付与するために微結晶セルロース、懸濁化剤としてアルギン酸又はアルギン酸ナトリウム、粘度増強剤としてメチルセルロース、及び当技術分野に既知の甘味料/香味剤を含有しても良い。即時放出錠剤として、これらの組成物は、微結晶セルロース、リン酸二カルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウム及びラクトース、並びに/又は当技術分野に既知の他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤及び滑沢剤を含有しても良い。
注射用液剤又は懸濁剤は、マンニトール、1,3-ブタンジオール、水、リンゲル液若しくは等張塩化ナトリウム溶液などの適切な非毒性の非経口的に許容される希釈剤若しくは溶媒、又は合成モノ-若しくはジグリセリドを含む滅菌され無刺激の固定油及びオレイン酸を含む脂肪酸などの適切な分散若しくは湿潤及び懸濁剤を使用して、公知技術に従って製剤化することができる。
本明細書に記載されている化合物は、約1〜100mg/kg体重の投与範囲で、通常は数日間、数週間、数か月間、さらには数年間などの長期間にわたって分割用量でヒトに経口投与することができる。1つの好ましい投与範囲は、経口分割用量の約1〜10mg/kg体重である。別の好ましい投与範囲は、分割用量の約1〜20mg/kg体重である。しかし、任意の特定の患者への投与量の特定の用量レベル及び頻度は変わり得ること、並びに用いられる特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性及び作用時間、年齢、体重、身体全体の健康、性別、食事、投与様式及び時間、排出速度、薬物の組合せ、特定の状態の重篤度、及び宿主が受けている療法を含む様々な要因によって左右されることが理解されるであろう。
AIDSの治療に有用な1つ以上の他の作用物質と一緒にした、本明細書に記載されている式I及びIIの化合物の組合せも、本明細書において考慮される。例えば、本発明の化合物は、曝露前及び/又は曝露後の期間にかかわらず、有効量のAIDS抗ウイルス薬、免疫調節剤、抗感染薬又はワクチンと組み合わせて有効に投与することができ、例えば以下の非限定的な表におけるものである。
Figure 2017533937
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加えて、本発明の化合物を、HIV侵入阻害剤と組み合わせて使用しても良い。そのようなHIV侵入阻害剤の例は、DRUGS OF THE FUTURE 1999、24(12)、1355〜1362頁、CELL、9巻、243〜246頁、1999年10月29日及びDRUG DISCOVERY TODAY、5巻、5号、2000年5月、183〜194頁、並びにInhibitors of the entry of HIV into host cells. Meanwell、Nicholas A.; Kadow, John F.、Current Opinion in Drug Discovery & Development (2003)、6(4)、451〜461頁において考察されている。具体的には、化合物を、結合阻害剤、融合阻害剤、及びCCR5又はCXCR4補助受容体のいずれかを目的とするケモカイン受容体アンタゴニストと組み合わせて利用することができる。HIV結合阻害剤は、米国特許第7,354,924号及び米国特許第7,745,625号にも記載されている。
本発明の化合物と、AIDS抗ウイルス薬、免疫調節剤、抗感染薬、HIV侵入阻害剤又はワクチンとの組合せの範囲は、上記の表に提示されたものに限定されず、原則としてAIDSの治療に有用な任意の医薬組成物との任意の組合せが含まれることが理解される。
好ましい組合せは、本発明の化合物と、HIVプロテアーゼの阻害剤及び/又はHIV逆転写酵素の非ヌクレオシド阻害剤による同時又は交互の治療である。組合せにおける場合による第4の構成成分は、AZT、3TC、ddC又はddIなどのHIV逆転写酵素のヌクレオシド阻害剤である。HIVプロテアーゼの好ましい阻害剤は、REYATAZ(登録商標)(活性成分アタザナビル)である。典型的には、300〜600mgの用量が1日1回投与される。これは、低用量のリトナビル(50〜500mg)と共投与される。HIVプロテアーゼの別の好ましい阻害剤は、KALETRA(登録商標)である。HIVプロテアーゼの別の有用な阻害剤はインジナビルであり、これは、N-(2(R)-ヒドロキシ-1-(S)-インダニル)-2(R)-フェニルメチル-4-(S)-ヒドロキシ-5-(1-(4-(3-ピリジル-メチル)-2(S)-N'-(t-ブチルカルボキサミド)-ピペラジニル))-ペンタンアミドエタノレートの硫酸塩であり、米国特許第5,413,999号に従って合成される。インジナビルは、一般に、800mgの投与量で1日に3回投与される。他の好ましいプロテアーゼ阻害剤は、ネルフィナビル及びリトナビルである。HIVプロテアーゼの別の好ましい阻害剤はサキナビルであり、これは、600又は1200mgの投与量で1日に3回投与される。HIV逆転写酵素の好ましい非ヌクレオシド阻害剤には、エファビレンツが含まれる。これらの組合せは、HIV感染の蔓延及び程度を制限する予想外の効果を有し得る。好ましい組合せには、以下の(1)インジナビルと、エファビレンツ、場合によってAZT及び/又は3TC及び/又はddI及び/又はddC、(2)インジナビルと、AZT及び/又はddI及び/又はddC及び/又は3TCのいずれか、特にインジナビルと、AZT及び3TC、(3)スタブジンと、3TC及び/又はジドブジン、(4)テノホビルジソプロキシルフマル酸塩とエムトリシタビンが含まれる。
そのような組合せでは、本発明の化合物及び他の活性剤を別々に又は併せて投与しても良い。加えて、1つの成分の投与は、他の作用物質の投与の前、同時又は後であって良い。
一般化学(合成方法)
本発明は、式I及びIIの化合物、それらの医薬製剤及びHIV感染に罹患している又は罹患しやすい患者におけるそれらの使用を含む。式I及びIIの化合物には、薬学的に許容されるその塩も含まれる。式I及びIIの化合物及びそれらの合成に有用な中間体を構築する手順は、略語の後に記載されている。
略語
1つ以上の以下の略語は、大部分が当業者に周知の慣用の略語であり、開示及び実施例の記載全体にわたって使用され得る。
RT=室温
BHT=2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン
CSA=ショウノウスルホン酸
LAD=リチウムジイソプロピルアミド
KHMDS=カリウムビス(トリメチルシリル)アミド
SFC=超臨界流体クロマトグラフィー
Quant=定量的
TBDMS=tert-ブチルジメチルシラン
PTFE=ポリテトラフルオロエチレン
NMO=4-メチルモルホリン-N-オキシド
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
DCM=ジクロロメタン
DCE=ジクロロエタン
TFA=トリフルオロ酢酸
LCMS=液体クロマトグラフィー質量分析
Prep=分取
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
DAST=(ジエチルアミノ)硫酸トリフルオリド
TEA=トリエチルアミン
DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン
HATU=[O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]
DCC=N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMAP=ジメチルアミノピリジン
TMS=トリメチルシリル
MMR=核磁気共鳴
DPPA=ジフェニルホスホリルアジド
AIBN=アゾビスイソブチロニトリル
TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム
DMF=ジメチルホルムアミド
TBTU=O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
Min=分
h=時間
sat.=飽和
TEA=トリエチルアミン
EtOAc=酢酸エチル
TFA=トリフルオロ酢酸
PCC=クロロクロム酸ピリジニウム
TLC=薄層クロマトグラフィー
Tf2NPh=(トリフルオロメチルスルホニル)メタンスルホンアミド
ジオキサン=1,4-ジオキサン
PG=保護基
atm=雰囲気
mol=モル
mmol=ミリモル
mg=ミリグラム
μg=マイクログラム
μl=マイクロリットル
μm=マイクロメートル
mm=ミリメートル
Rpm=毎分回転数
SM=出発物質
TLC=薄層クロマトグラフィー
AP=面積百分率
Equiv.=当量
DMP=デス-マーチンペルヨージナン
TMSCl=トリメチルシリルクロリド
TBSCl=tert-ブチルジメチルシリルクロリド
TBSOTf=トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
PhMe=トルエン
PhNTf2=N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)
S-Phos=2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル
TFDO=メチル(トリフルオロメチル)ジオキシラン
TEMPO=2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルオキシ
DI=脱イオン水
用語「C-3」及び「C-28」は、IUPAC規則に従って番号付けされたトリテルペンコアのある特定の位置を指す(下記に描写されている位置は、説明されているトリテルペン:ベツリンに対するものである)。
Figure 2017533937
スキーム及び方法の一般的記載における一連の化合物を参照するときには、同じ番号付けが維持されている。
Figure 2017533937
以下の実施例は、上記に一般的に記載された式I及びIIの化合物の典型的な合成を説明する。これらの実施例は、説明のためだけのものであり、決して開示を制限することを意図しない。試薬及び出発物質は、当業者により容易に入手可能である。
化学
選択された実施例の典型的な手順及び特徴付け:
特に記述されない限り、溶媒及び試薬は商業的供給源から得たものを直接使用し、反応は、窒素雰囲気下で実施した。フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル60(粒径0.040〜0.063、EM Science supply)によって実施した。1H NMRスペクトルは、500MHzでBruker DRX-500fにより(又は記述されているようにBruker AV 400MHz、300MHzでBruker DPX-300B若しくはVarian Gemini 300により)記録した。化学シフトは、δスケールにおいてδTMS=0に対してppmで報告した。以下の内部基準を以下の溶媒中の残留プロトンのために使用した。CDCl3H7.26)、CD3OD(δH3.30)、酢酸-d4(酢酸d4)(δH11.6、2.07)、DMSOミックス又はDMSO-D6-CDCl3H2.50及び8.25)(比75%:25%)及びDMSO-D6(δH2.50)。標準的な頭字語を用いて、多重度パターンを記載した。s(一重項)、br.s(広帯一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、b(広帯)、app(見掛け)。カップリング定数(J)はヘルツによる。全ての液体クロマトグラフ(LC)データは、SPD-10AV UV-Vis検出器を使用してShimadzu LC-10AS液体クロマトグラフにより記録し、質量分析(MS)データは、エレクトロスプレーモードでLCのMicromass Platformを使用して決定した。
LC/MS方法:
方法1
開始%B=0、2分間の勾配で最終%B=100、100%Bで保持
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=90%水、10%アセトニトリル、0.1%TFA
溶媒B=10%水、90%アセトニトリル、0.1%TFA
カラム=Phenomenex Luna C18、3μm、2.0×30mm
方法2
開始%B=0、1分間の勾配で最終%B=100、100%Bで保持
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=90%水、10%アセトニトリル、0.1%TFA
溶媒B=10%水、90%アセトニトリル、0.1%TFA
カラム=Phenomenex Luna C18、3μm、2.0×30mm
方法3
開始%B=2、1.5分間の勾配で最終%B=98、98%Bで保持
流速=0.8mL/分
波長=220nm
溶媒A=100%水、0.05%TFA
溶媒B=100%アセトニトリル、0.05%TFA
カラム=Waters Aquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm
方法4
開始%B=20、2分間の勾配で最終%B=100、100%Bで保持
流速=0.8mL/分
波長=220nm
溶媒A=90%水、10%メタノール、0.1%TFA
溶媒B=10%水、90%メタノール、0.1%TFA
カラム=Waters Xbridge Phenyl、2.5μm、2.1×50mm
方法5
開始%B=0、2分間の勾配で最終%B=100、100%Bで保持
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=90%水、10%メタノール、0.1%TFA
溶媒B=10%水、90%メタノール、0.1%TFA
カラム=Phenomenex Luna C18、3μm、2.0×30mm
分取HPLC方法:
方法1
開始%B=25、15分間の勾配で最終%B=100、100%Bで保持
流速=40mL/分
溶媒A=10%ACN-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%ACN-10%H2O-0.1%TFA
カラム=Waters Sunfire 30×100mm 5μm
方法2
開始%B=25、20分間の勾配で最終%B=100、100%Bで保持
流速=40mL/分
溶媒A=10%ACN-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%ACN-10%H2O-0.1%TFA
カラム=Waters Sunfire 30×100mm 5μm
SFC方法
第1通過
分取カラム:Whelko-RR(5'50cm、10μm、#786710)
BPR圧:100bar
温度:30℃
流速:350mL/分
移動相:CO2/2-プロパノール(85/15)
検出器波長:215nm
分離プログラム::スタック注入
注入:サイクル時間:1.9分で1.46mL
試料調製:180g/1000mL IPA:DCM(1:1)、180mg/mL
スループット:7.88g/hr
[実施例1]
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-モルホリノエチル)カルバモイル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸の調製
THF(20mL)、メタノール(10mL)及び水(10mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-アセトキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸(2g、3.90mmol)及び水酸化ナトリウム(1.560g、39.0mmol)の混合物を、室温で48時間撹拌した。反応混合物を5N HClで中和し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物を淡黄色固体(1.92g、100%)として得た。LCMS: m/e 471.4 (M+H)+, 1.90分(方法1)。
ステップ2.(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-ベンジル9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレートの調製
DMF(10mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸(1.92g、4.08mmol)、(ブロモメチル)ベンゼン(0.533mL、4.49mmol)及び炭酸カリウム(1.240g、8.97mmol)の混合物を、室温で14時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチした。形成された固体を収集し、減圧下で乾燥させて、標題化合物を白色固体(2.2g、96%)として得た。LCMS: m/e 561.4 (M+H)+, 2.44分(方法1)。
ステップ3.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-ベンジル1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレートの調製
THF(10mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-ベンジル9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(2.2g、3.92mmol)及びクロロクロム酸ピリジニウム(1.27g、5.88mmol)の混合物を、室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、0〜20%酢酸エチル/ヘキサンを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体(1.92g、88%)として得た。LCMS: m/e 559.35 (M+H)+, 2.49分(方法1)。
ステップ4.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-ベンジル1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-9-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレートの調製
-78℃のTHF(5mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-ベンジル1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(200mg、0.358mmol)及び1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(192mg、0.537mmol)の溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.859mL、0.859mmol)を添加した。反応混合物を-78℃で6時間撹拌した。反応混合物を蒸留水(8mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×6mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を、0〜21%酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡黄色固体(200mg、81%)として得た。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 7.52 - 7.31 (m, 5H), 5.60 (dd, J=6.8, 1.9 Hz, 1H), 5.32 (d, J=12 Hz, 1H), 5.01 (d, J=12.1 Hz, 1H), 3.19 (dt, J=14.0, 7.0 Hz, 1H), 2.61 - 2.47 (m, 2H), 2.43 (dd, J=12.1, 3.8 Hz, 1H), 2.24 (dd, J=16.9, 6.9 Hz, 1H), 2.15 (d, J=18.6 Hz, 1H), 1.99 - 1.70 (m, 4H), 1.54 - 1.23 (m, 15H), 1.18-1.12 (m, 1H), 1.14 (s, 3H), 1.04 (s, 3H), 0.95 (s, 3H), 0.92 (s, 3H), 0.78 (s, 3H).
ステップ5.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-ベンジル9-(4-(エトキシカルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレートの調製
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-ベンジル1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-9-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(200mg、0.289mmol)、エチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(105mg、0.375mmol)(WO2013123019に記載されている通りに調製)、炭酸ナトリウム(153mg、1.447mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(16.73mg、0.014mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。反応混合物を蒸留水(4mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×4mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を、0〜20%酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡黄色油状物(156mg、78%)として得た。LCMS: m/e 695.4 (M+H)+, 3.82分 (方法1). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 7.42 - 7.31 (m, 5H), 5.42 - 5.35 (m, 1H), 5.31 (d, J=12.1 Hz, 1H), 5.24 - 5.17 (m, 1H), 5.01 (d, J=12.1 Hz, 1H), 4.16 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.20 (dt, J=14.0, 7.1 Hz, 1H), 2.58 - 2.47 (m, 3H), 2.44 (dd, J=12.1, 3.7 Hz, 1H), 2.37 - 2.29 (m, 2H), 2.25 - 2.12 (m, 3H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.91-1.27 (m, 20H), 1.23 (t, J=6.7 Hz, 3H), 1.13 - 1.03 (m, 1H), 1.01 - 0.87 (m, 12H), 0.78 (s, 3H).
ステップ6.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-(4-(エトキシカルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸の調製
ジクロロエタン(2mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-ベンジル9-(4-(エトキシカルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(150mg、0.216mmol)、tert-ブチルジメチルシラン(37.6mg、0.324mmol)、トリエチルアミン(0.060mL、0.432mmol)及び酢酸パラジウム(12.11mg、0.054mmol)の混合物を、60℃で3時間加熱した。混合物に、tert-ブチルジメチルシラン(37.6mg、0.324mmol)、トリエチルアミン(0.060mL、0.432mmol)及び酢酸パラジウム(12.11mg、0.054mmol)を再度添加し、反応混合物を60℃でさらに3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタン(2mL)に溶解し、セライトのパッドに通して濾過した。赤色濾液に、テトラ-N-ブチルアンモニウムフルオリド(527mg、1.511mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残留物を、0〜10%MeOH/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を淡赤色油状物(100mg、77%)として得た。LCMS: m/e 605.4 (M+H)+, 2.74分(方法1)。
ステップ7.エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(クロロカルボニル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
ジクロロメタン(3mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-(4-(エトキシカルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸(70mg、0.116mmol)及び二塩化オキサリル(0.039mL、0.463mmol)の混合物を、20℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物を淡黄色油状物(60mg、83%)として得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。LCMS: m/e 619.4 (M-Cl+MeOH)+, 2.41分(方法2)。 LCMS試料をメタノールでクエンチした。
ステップ8.ジクロロメタン(1mL)中の2-モルホリノエタンアミン(9.40mg、0.072mmol)、ヒューニッヒ塩基(0.025mL、0.144mmol)及び4-ジ(メチルアミノ)ピリジン(5.88mg、0.048mmol)の溶液に、ジクロロメタン(0.5mL)中のエチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(クロロカルボニル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(30mg、0.048mmol)の溶液を添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗物質をHPLCにより精製して、メチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-モルホリノエチル)カルバモイル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートを得た。このエステル中間体をジオキサン(1mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(0.481mL、0.481mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。反応混合物を濾過し、分取HPLCにより精製して、標題化合物を無色油状物(5.8mg、17%)として得た。LCMS: m/e 689.4 (M+H)+, 1.78分 (方法1). 1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ 7.91 (t, J=5.6 Hz, 1H), 5.38 (br. s., 1H), 5.30 - 5.19 (m, 1H), 4.09 (br. s., 2H), 3.80 (br. s., 2H), 3.72 - 3.50 (m, 4H), 3.38 - 3.15 (m, 5H), 2.86 (dd, J=12.8, 3.0 Hz, 1H), 2.60 - 2.49 (m, 2H), 2.46 (d, J=18.9 Hz, 1H), 2.35 - 2.27 (m, 2H), 2.26 - 2.18 (m, 3H), 2.16 - 1.94 (m, 4H), 1.81 (td, J=13.8, 3.5 Hz, 1H), 1.76 - 1.63 (m, 3H), 1.62 - 1.43 (m, 6H), 1.41 - 1.30 (m, 2H), 1.27 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.22 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.19 - 1.14 (m, 1H), 1.12 - 1.08 (m, 3H), 1.05 - 0.93 (m, 12H).
[実施例2]
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)カルバモイル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-モルホリノエチル)カルバモイル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製について上記した手順に従って、標題化合物を調製したが、但し、ステップ8において4-ジ(メチルアミノ)ピリジンの代わりに4-(2-アミノエチル)チオモルホリン1,1-ジオキシドを使用した。標題化合物を無色油状物(7mg、19%)として単離した。LCMS: m/e 737.4 (M+H)+, 1.86分 (方法1). 1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ 7.71 (t, J=5.5 Hz, 1H), 5.38 (br. s., 1H), 5.30 - 5.20 (m, 1H), 3.67 - 3.57 (m, 4H), 3.56 - 3.49 (m, 2H), 3.45 - 3.37 (m, 4H), 3.33 - 3.26 (m, 1H), 3.14 (t, J=6.3 Hz, 2H), 2.88 (dd, J=12.7, 3.1 Hz, 1H), 2.60 - 2.49 (m, 2H), 2.44 (d, J=18.9 Hz, 1H), 2.36 - 2.27 (m, 2H), 2.26 - 2.18 (m, 3H), 2.16 - 1.94 (m, 4H), 1.82 (td, J=13.7, 3.6 Hz, 1H), 1.77 - 1.63 (m, 3H), 1.62 - 1.54 (m, 2H), 1.53 - 1.42 (m, 4H), 1.41 - 1.31 (m, 2H), 1.27 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.22 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.20 - 1.14 (m, 1H), 1.11 (s, 3H), 1.06 - 0.93 (m, 12H).
[実施例3]
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-(4-カルボキシフェニル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸の調製
Figure 2017533937
ジオキサン(1mL)と水(0.5mL)との混合物中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-ベンジル1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-9-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(10mg、0.014mmol)、(4-(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(3.39mg、0.019mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.836mg、0.724μmol)及び炭酸ナトリウム(1.534mg、0.014mmol)の混合物を、80℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸留水(2mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×2mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-9-(4-(メトキシカルボニル)フェニル)-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸を得た。このエステル中間体をジオキサン(1mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム(0.145mL、0.145mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。反応混合物を濾過し、分取HPLCにより精製して、標題化合物を白色固体(1.7mg、19%)として得た。LCMS: m/e 573.5 (M+H)+, 2.15分 (方法1). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 8.03 (d, J=8.2 Hz, 2H), 7.27 (d, J=8.2 Hz, 5H), 5.36 (d, J=5.0 Hz, 1H), 3.39 - 3.14 (m, 1H), 2.96 - 2.44 (m, 3H), 2.32 - 2.18 (m, 1H), 2.10 (d, J=6.0 Hz, 1H), 2.04 - 1.87 (m, 2H), 1.80 (d, J=16.9 Hz, 1H), 1.71 - 1.34 (m, 9H), 1.33 - 1.26 (m, 2H), 1.27 (s, 3H), 1.25 (s, 3H), 1.15 (s, 3H), 1.08 (s, 3H), 1.01 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.98 (s, 3H).
[実施例4]
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-(4-カルボキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸の調製
Figure 2017533937
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-(4-カルボキシフェニル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸の調製について記載した手順に従って、標題化合物を調製したが、但し、(4-(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸の代わりに4-(エトキシカルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)ボロン酸を使用した。生成物を無色油状物(2mg、29%)として単離した。LCMS: m/e 577.4 (M+H)+, 2.21分 (方法1). 1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ 5.38 (s., 1H), 5.29 - 5.19 (m, 1H), 3.30 - 3.24 (m, 1H), 2.88 (dd, J=12.4, 3.5 Hz, 1H), 2.65 - 2.40 (m, 3H), 2.38 - 1.90 (m, 10H), 1.81 - 1.28 (m, 11H), 1.23 (s, 3H), 1.21 (s, 3H), 1.18 - 1.16 (m, 1H), 1.13 (s, 3H), 1.08 - 0.86 (m, 12H).
[実施例5]
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-カルボキシ-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-ベンジル9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレートの調製
ジオキサン(3mL)と水(1.500mL)との混合物中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-ベンジル1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-9-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(320mg、0.463mmol)、(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(191mg、0.510mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(26.8mg、0.023mmol)及び炭酸ナトリウム(245mg、2.316mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。反応混合物を蒸留水(6mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×6mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜20%酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡黄色油状物(180mg、49%)として得た。LCMS: m/e 789.5 (M+H)+, 2.73分(方法2)。
ステップ2.ジクロロエタン(5mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-ベンジル9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボキシレート(180mg、0.228mmol)、tert-ブチルジメチルシラン(39.8mg、0.342mmol)、トリエチルアミン(0.064mL、0.456mmol)及び酢酸パラジウム(12.80mg、0.057mmol)の混合物を、60℃で3時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、対応するシリルエステル中間体を得た。中間体をTHF(5mL)に溶解し、テトラ-N-ブチルアンモニウムフルオリド(557mg、1.597mmol)を添加した。反応混合物を2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた粗製物をメタノール(5mL)に溶解し、HPLCにより精製して、標題化合物を白色固体(62mg、42%)として得た。LCMS: m/e 609.3 (M+H)+, 2.24分 (方法1). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 5.41 (s., 1H), 5.27 (d, J=4.9 Hz, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.50 (s, 1H), 3.23 (dt, J=14.0, 7.0 Hz, 1H), 2.80 (dd, J=12.7, 2.8 Hz, 1H), 2.69 - 2.57 (m, 2H), 2.55 - 2.46 (m, 1H), 2.41 - 2.28 (m, 1H), 2.27 - 2.00 (m, 6H), 1.98 - 1.73 (m, 3H), 1.71 - 1.27 (m, 10H), 1.24 (s, 3H), 1.23 (s, 3H), 1.13 - 1.11 (m, 1H), 1.09 (s, 3H), 1.01 (s, 3H), 0.96 (s, 3H), 0.92 (s, 6H).
[実施例6]
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-3a-イソシアナト-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルアセテートの調製
トルエン(10mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-アセトキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルボン酸(500mg、0.975mmol)、アジドリン酸ジフェニル(0.317mL、1.463mmol)及びトリエチルアミン(0.272mL、1.950mmol)の混合物を、110℃で3時間還流させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、0〜16%酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体(410mg、82%)として得た。LCMS: m/e 510.35 (M+H)+, 2.72分(方法1)。
ステップ2.(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-3a-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルアセテートの調製
THF(10mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-3a-イソシアナト-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルアセテート(410mg、0.804mmol)及びHCl(0.244mL、8.04mmol)の混合物を、20℃で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をTHF(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.336mL、2.413mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(0.374mL、1.609mmol)を添加した。反応混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物を蒸留水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物を無色油状物(460mg、98%)として得た。LCMS: m/e 584.5 (M+H)+, 2.59分(方法1)。
ステップ3.tert-ブチル((3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)カルバメートの調製
THF(6mL)、メタノール(2mL)及び水(5mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-3a-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルアセテート(460mg、0.788mmol)及び水酸化ナトリウム(315mg、7.88mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を5N HClで中和し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物を淡黄色固体(400mg、94%)として得た。LCMS: m/e 542.6 (M+H)+, 2.33分(方法1)。
ステップ4.tert-ブチル((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)カルバメートの調製
THF(5mL)中のtert-ブチル((3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)カルバメート(400mg、0.738mmol)及びクロロクロム酸ピリジニウム(239mg、1.107mmol)の混合物を、室温で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を、0〜50%酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体(220mg、55%)として得た。LCMS: m/e 540.5 (M+H)+, 2.44分(方法1)。
ステップ5.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネートの調製
1,2-ジクロロエタン(2mL)中のtert-ブチル((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)カルバメート(70mg、0.13mmol)の溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルピリジン(53.22mg、0.26mmol)、続いてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.033mL、0.194mmol)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間、室温で2時間及び73℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.016mL、0.093mmol)を添加した。反応混合物を73℃でさらに4時間加熱し、次いで室温に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.019mL、0.111mmol)を添加し、反応混合物を73℃でさらに2時間加熱した。反応混合物を飽和NaHCO3(3mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×3mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物を、30〜100%酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色油状物(20mg、27%)として得た。LCMS: m/e 555.4 (M-NH2)+, 1.92分(方法1)。
ステップ6.エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
ジオキサン(1mL)及び水(0.5mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネート(20mg、0.035mmol)、エチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(14.56mg、0.052mmol)(WO2013123019に記載されている通りに調製)、炭酸ナトリウム(3.71mg、0.035mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.021mg、1.749μmol)の混合物を、80℃で3時間加熱した。反応混合物を蒸留水(2mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×2mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物をジオキサン(1mL)に溶解し、濾過し、分取HPLCにより精製して、標題化合物を白色固体(9mg、45%)として得た。LCMS: m/e 559.4 (M-NH2)+, 1.78分(方法1)。
ステップ7.アセトニトリル(0.5mL)中のエチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(4mg、6.95μmol)、4-(2-クロロエチル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(2.334mg、0.012mmol)、ヨウ化カリウム(1.153mg、6.95μmol)及びリン酸カリウム(4.42mg、0.021mmol)の混合物を、100℃で12時間加熱した。反応混合物を蒸留水(1mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×1mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物をジオキサン(0.5mL)に溶解し、次いで水酸化ナトリウム(0.069mL、0.069mmol)を添加した。反応混合物を80℃で1時間加熱し、濾過し、分取HPLCにより精製して、標題化合物を無色油状物(1.2mg、23%)として得た。LCMS: m/e 709.5 (M+H)+, 1.70分 (方法1). 1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ 5.39 (s., 1H), 5.31 - 5.20 (m, 1H), 3.39 - 3.13 (m, 9H), 3.10 - 3.02 (m, 1H), 3.00 - 2.83 (m, 3H), 2.78 (dd, J=12.1, 3.6 Hz, 1H), 2.70 - 2.60 (m, 1H), 2.58 - 2.47 (m, 2H), 2.40 - 1.92 (m, 11H), 1.80 - 1.37 (m, 10H), 1.31 - 1.23 (m, 9H), 1.22-1.20 (m, 1H), 1.10 - 0.95 (m, 12H).
[実施例7]
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ジオキサン(1mL)中のエチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(5mg、8.68μmol)及び水酸化ナトリウム(0.087mL、0.087mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。反応物を濾過し、分取HPLCにより精製して、標題化合物を無色油状物(2.3mg、45%)として得た。LCMS: m/e 548.4 (M+H)+, 1.56分 (方法1). 1H NMR (500MHz, メタノール-d4) δ 5.39 (br. s., 1H), 5.26 (dt, J=6.2, 2.2 Hz, 1H), 3.37-3.33 (m, 1H), 2.89 (dd, J=12.5, 3.3 Hz, 1H), 2.66 - 2.46 (m, 3H), 2.38 - 2.06 (m, 7H), 2.05 - 1.83 (m, 4H), 1.80 - 1.66 (m, 3H), 1.62-1.61 (m, 2H), 1.57 - 1.37 (m, 5H), 1.31 - 1.22 (m, 9H), 1.20 (d, J=10.7 Hz, 1H), 1.10 - 0.94 (m, 12H).
[実施例8]
(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-3a-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネートの調製
-78℃のTHF(5mL)中のtert-ブチル((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)カルバメート(280mg、0.519mmol)及び1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(241mg、0.674mmol)の溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.778mL、0.778mmol)を添加した。反応混合物を-78℃で18時間撹拌した。反応混合物を蒸留水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を、0〜30%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を無色油状物(250mg、58%)として得た。LCMS: m/e 672.4 (M+H)+, 2.78分(方法1)。
ステップ2.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-3a-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネート(250mg、0.372mmol)、(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(153mg、0.409mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(21.50mg、0.019mmol)及び重炭酸ナトリウム(197mg、1.861mmol)の混合物を、80℃で4時間加熱した。反応混合物を蒸留水(6mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×6mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を、0〜25%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を淡黄色油状物(253mg、88%)として得た。LCMS: m/e 770.6 (M+H)+, 3.09分(方法1)。
ステップ3.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
ジオキサン(3mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(250mg、0.325mmol)及び濃HCl(0.141mL、1.623mmol)の混合物を、20℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、標題化合物を淡黄色油状物(160mg、74%)として得た。この物質をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。LCMS: m/e 653.5 (M+H-17)+, 2.14分(方法1)。
ステップ4.ジオキサン(1mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(9mg、0.013mmol)及び1N水酸化ナトリウム(0.134mL、0.134mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。反応混合物を濾過し、0〜70 HCN/水/TFAを用いる分取HPLCにより精製して、(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸を無色油状物(4.2mg、51%)として得た。LCMS: m/e 563.5 (M+H-17)+, 1.77分 (方法1). 1H NMR (500MHz, アセトニトリル-d3) δ 5.36 (br. s., 1H), 5.24 (dd, J=6.3, 1.9 Hz, 1H), 4.65 - 4.53 (m, 1H), 4.53 - 4.43 (m, 1H), 3.29 (dt, J=14.0, 7.0 Hz, 1H), 2.84 (dd, J=12.1, 3.6 Hz, 1H), 2.62 (d, J=18.9 Hz, 1H), 2.54 (d, J=17.3 Hz, 1H), 2.44 (d, J=18.9 Hz, 1H), 2.32 - 1.29 (m, 20H), 1.23 (s, 3H), 1.20 (d, J=3.5 Hz, 3H), 1.19 (d, J=3.5 Hz, 3H), 1.16 (d, J=1.9 Hz, 1H), 0.99 (s, 6H), 0.97 (s, 3H), 0.96 (s, 3H).
[実施例9及び実施例10]
(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸及び(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ビス(2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
アセトニトリル(1mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(40mg、0.060mmol)、4-(2-クロロエチル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(47.2mg、0.239mmol)、ヨウ化カリウム(14.87mg、0.090mmol)及びリン酸カリウム(50.7mg、0.239mmol)の混合物を、100℃で3日間加熱した。反応混合物を蒸留水(1mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×1mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をメタノール(1mL)に溶解し、分取HPLCにより精製して、2つの中間体:(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート、LCMS: m/e 831.6 (M+H)+, 2.13分(方法1)を無色油状物(8mg、16%)として、及び(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ビス(2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート、LCMS: m/e 992.6 (M+H)+, 2.22分(方法1)を無色油状物(15mg、25%)として得た。これらの2つの中間体を、以下のように独立して水酸化ナトリウムで処理した:
アセトニトリル(0.5mL)及びジオキサン(0.5mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(8mg、9.62μmol)及び1N水酸化ナトリウム(0.151ml、0.151mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。反応混合物を濾過し、分取HPLCにより精製して、(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸を無色油状物(3mg、25%)として得た。LCMS: m/e 741.6 (M+H)+, 1.73分 (方法1). 1H NMR (500MHz, アセトニトリル-d3) δ 5.36 (br. s., 1H), 5.24 (dd, J=6.2, 1.7 Hz, 1H), 4.63 - 4.53 (m, 1H), 4.53 - 4.42 (m, 1H), 3.31 (五重線, J=6.9 Hz, 1H), 3.17 (d, J=3.6 Hz, 4H), 3.09 (d, J=3.9 Hz, 4H), 3.03 (ddd, J=12.4, 6.5, 3.5 Hz, 1H), 2.99 - 2.85 (m, 2H), 2.85 - 2.78 (m, 1H), 2.77 - 2.72 (m, 1H), 2.69 (d, J=19.2 Hz, 1H), 2.54 (d, J=17.3 Hz, 1H), 2.41 - 2.32 (m, 2H), 2.29 - 1.42 (m, 19H), 1.24 (s, 3H), 1.22 (dd, J=6.9, 3.8 Hz, 6H), 1.19 - 1.15 (m, 1H), 1.00 (s, 3H), 0.99 (s, 6H), 0.97 (s, 3H).
(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ビス(2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートを、上記の方法と同じ方法でNaOHで処理して、(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ビス(2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸を無色油状物(8.1mg、56%)として得た。LCMS: m/e 902.7 (M+H)+, 1.82分 (方法10). 1H NMR (500MHz, アセトニトリル-d3) δ 5.36 (br. s., 1H), 5.24 (dd, J=6.1, 1.7 Hz, 1H), 4.73 - 4.27 (m, 2H), 3.89 - 3.58 (m, 8H), 3.56 - 3.40 (m, 8H), 3.38 - 3.05 (m, 6H), 2.98 (dd, J=13.2, 3.1 Hz, 2H), 2.79 - 2.61 (m, 2H), 2.54 (d, J=17.0 Hz, 1H), 2.33 - 1.85 (m, 11H), 1.80 - 1.65 (m, 2H), 1.62 - 1.36 (m, 8H), 1.27 - 1.05 (m, 11H), 1.03 - 0.85 (m, 12H).
[実施例11及び実施例12]
(S)-1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)アミノ)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸及び1-(2-(((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-カルボキシ-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)アミノ)エチル)-4-(メチルスルホニル)-1-(2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イウムの調製
Figure 2017533937
アセトニトリル(1mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(40mg、0.060mmol)、1-(2-クロロエチル)-4-(メチルスルホニル)ピペリジン(53.9mg、0.239mmol)、ヨウ化カリウム(14.87mg、0.090mmol)及びリン酸カリウム(50.7mg、0.239mmol)の混合物を、90℃で25時間加熱した。反応混合物を蒸留水(2mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×2mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をメタノール(2mL)に溶解し、分取HPLCにより精製して、2つの中間体:(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)アミノ)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート、LCMS: m/e 859.6 (M+H)+, 2.13分(方法1)を無色油状物(12mg、24%)として、及び1-(2-(((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)アミノ)エチル)-4-(メチルスルホニル)-1-(2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イウム、LCMS: m/e 1048.7 (M)+, 1.49分(方法3)を無色油状物(13mg、21%)として得た。これらの2つの中間体を、以下のように独立して水酸化ナトリウムで処理した:
アセトニトリル(0.5mL)及びジオキサン(0.5mL)中の(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)アミノ)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(12mg、0.014mmol)及び1N水酸化ナトリウム(0.140mL、0.140mmol)の混合物を、80℃で3時間加熱した。反応混合物を濾過し、分取HPLCにより精製して、(S)-1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-((2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)アミノ)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸を無色油状物(5mg、44%)として得た。LCMS: m/e 769.5 (M+H)+, 1.67分 (方法1). 1H NMR (500MHz, アセトニトリル-d3) δ 5.36 (br. s., 1H), 5.24 (dd, J=6.1, 1.9 Hz, 1H), 4.66 - 4.42 (m, 2H), 3.74 - 3.58 (m, 2H), 3.57 - 3.47 (m, 1H), 3.46 - 3.38 (m, 1H), 3.33 (五重線, J=6.9 Hz, 1H), 3.24 (tt, J=11.6, 3.9 Hz, 1H), 3.17 - 3.10 (m, 1H), 3.08 - 2.92 (m, 3H), 2.91 (s, 3H), 2.81 (dd, J=12.4, 3.4 Hz, 1H), 2.68 (d, J=19.2 Hz, 1H), 2.54 (d, J=16.9 Hz, 1H), 2.40 - 1.90 (m, 14H), 1.89 - 1.79 (m, 1H), 1.78 - 1.66 (m, 2H), 1.65 - 1.52 (m, 3H), 1.51 - 1.35 (m, 5H), 1.24 (s, 3H), 1.22 (dd, J=8.4, 7.0 Hz, 6H), 1.19 - 1.14 (m, 1H), 0.98 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.97 (s, 6H).
1-(2-(((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)アミノ)エチル)-4-(メチルスルホニル)-1-(2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イウムを、上記の方法と同じ方法でNaOHで処理して、1-(2-(((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-カルボキシ-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)アミノ)エチル)-4-(メチルスルホニル)-1-(2-(4-(メチルスルホニル)ピペリジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イウムを無色油状物(5.3mg、38%)として得た。LCMS: m/e 958.6 (M)+, 1.68分 (方法1). 1H NMR (500MHz, アセトニトリル-d3) δ 5.36 (br. s., 1H), 5.28 - 5.16 (m, 1H), 4.67 - 4.39 (m, 2H), 3.79 (d, J=13.4 Hz, 2H), 3.63 (br. s., 2H), 3.51 (t, J=6.6 Hz, 2H), 3.43 - 3.17 (m, 6H), 3.15 - 2.99 (m, 4H), 2.97 (s, 3H), 2.93 - 2.90 (m, 1H), 2.88 (s, 3H), 2.73 - 1.29 (m, 34H), 1.25 - 1.15 (m, 10H), 0.99 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.97 (s, 3H), 0.97 (s, 3H).
[実施例13]
(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2-オンの調製
THF(40mL)、水(10mL)及びMeOH(10mL)中の((3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-アセトキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルアセテート(1.5g、2.77mmol)及び水酸化ナトリウム(1.109g、27.7mmol)の混合物を、20℃で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。抽出物を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮して、標題化合物を白色固体(1.28g、100%)として得た。LCMS: m/e 457.4 (M+H)+, 1.94分(方法1)。
ステップ2.((3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエートの調製
ピリジン(20mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2-オン(1.28g、2.80mmol)、無水安息香酸(1.268g、5.61mmol)及びN,N-ジメチルピリジン-4-アミン(0.342g、2.80mmol)の混合物を、20℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、0〜20%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を白色固体(1.3g、83%)として得た。LCMS: m/e 561.4 (M+H)+, 2.46分(方法1)。
ステップ3.((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエートの調製
THF(40mL)中の((3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエート(1.3g、2.318mmol)及びクロロクロム酸ピリジニウム(1.0g、4.64mmol)の混合物を、20℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、0〜40%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を白色固体(1.1g、85%)として得た。LCMS: m/e 559.4 (M+H)+, 2.55分(方法1)。
ステップ4.((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-9-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエートの調製
-78℃のTHF(5mL)中の((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエート(210mg、0.376mmol)及び1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(161mg、0.451mmol)の溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.752mL、0.752mmol)を添加した。反応混合物を-78℃で18時間撹拌した。反応混合物を水(5mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×6mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を、0〜21%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を白色固体(150mg、58%)として得た。LCMS: m/e 691.4 (M+H)+, 3.05分(方法1)。
ステップ5.((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエートの調製
窒素雰囲気下のジオキサン(3mL)及び水(1mL)中の(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(89mg、0.239mmol)、((3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-9-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエート(150mg、0.217mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12.54mg、10.86μmol)及び炭酸ナトリウム(69.0mg、0.651mmol)の混合物を、80℃で4時間加熱した。反応混合物を水(8ml)でクエンチし、酢酸エチル(3×6mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、0〜27%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を無色油状物(120mg、70%)として得た。LCMS: m/e 789.6 (M+H)+, 3.65分(方法1)。
ステップ6.(S)-1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
THF(2mL)中の((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエート(90mg、0.114mmol)及び1N水酸化ナトリウム(0.684mL、0.684mmol)の混合物を、20℃で3時間撹拌した。反応混合物を蒸留水(4mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×4mL)で抽出した。抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物を白色固体(60mg、88%)として得た。LCMS: m/e 595.6 (M+H)+, 2.25分(方法1)。
ステップ7.(S)-1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-ホルミル-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
ジオキサン(1mL)中の(S)-1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸(35mg、0.059mmol)及びクロロクロム酸ピリジニウム(19.02mg、0.088mmol)の混合物を、20℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、0〜40%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルを使用して精製して、標題化合物を淡黄色油状物(15mg、43%)として得た。LCMS: m/e 593.45 (M+H)+, 2.48分(方法1)。
ステップ8.メタノール(1mL)中の(S)-1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-ホルミル-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸(15mg、0.025mmol)、ボラン-2-メチルピリジン錯体(5.41mg、0.051mmol)及び4-(3-アミノプロピル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(7.30mg、0.038mmol)の混合物を、20℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、0〜70アセトニトリル/水/TFAを用いるHPLCにより精製して、(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸を無色油状物(4mg、20%)として得た。LCMS: m/e 769.7 (M+H)+, 1.74分 (方法1). 1H NMR (500MHz, アセトニトリル-d3) δ 5.36 (br. s., 1H), 5.24 (dd, J=6.1, 1.7 Hz, 1H), 4.70 - 4.39 (m, 2H), 3.61 - 3.47 (m, 4H), 3.38 (d, J=4.9 Hz, 4H), 3.32 - 3.12 (m, 5H), 3.08 (t, J=6.8 Hz, 2H), 2.85 (dd, J=12.4, 2.9 Hz, 1H), 2.54 (d, J=17.2 Hz, 1H), 2.43 (d, J=19.2 Hz, 1H), 2.31 - 1.25 (m, 23H), 1.24 - 1.14 (m, 10H), 0.98 (s, 3H), 0.97 (s, 3H), 0.97 (s, 6H).
エチル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
ステップ1.エチル1-(ヒドロキシメチル)-4-((トリメチルシリル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
トルエン(100mL)中のエチル2-(ヒドロキシメチル)アクリレート(5.21g、40mmol)及び(ブタ-1,3-ジエン-2-イルオキシ)トリメチルシラン(8.54g、60.0mmol)の溶液を、窒素でフラッシュし、密封し、圧力フラスコ内150℃で48時間加熱した。得られた薄黄色反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮して、粗生成物を油状物として得、これを精製することなく次のステップに使用した。MS: m/e 201.05 (M+H-silyl)+, 0.839分(方法4)。
ステップ2.エチル1-(ヒドロキシメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
THF(5mL)中のエチル1-(ヒドロキシメチル)-4-((トリメチルシリル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(10.9g、40.0mmol)の溶液に、HCl(0.005N)(1mL、5.00μmol)を添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出し、飽和NaHCO3水溶液(5mL)、続いてブライン(10mL)で洗浄した。有機抽出物をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を無色油状物(3g、37.4%)として得た。MS: m/e 200.95 (M+H)+, 0.853分 (方法4). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 4.28 (q, J=7.3 Hz, 2H), 3.75 (s, 2H), 2.57 - 2.45 (m, 2H), 2.45 - 2.33 (m, 4H), 1.86 - 1.71 (m, 2H), 1.39 - 1.30 (m, 3H).
ステップ3.エチル4-オキソ-1-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)シクロヘキサンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
-10℃のDCM(10mL)中のエチル1-(ヒドロキシメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレート(1,170mg、5.84mmol)及びピリジン(0.614mL、7.60mmol)の撹拌混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(7.60mL、7.60mmol)を滴下添加した。得られた混合物を-10℃で30分間撹拌し、氷冷1N HCl溶液及びブラインで洗浄した。分離した有機層を硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を除去し、残留物を精製することなくそのまま使用した。MS: m/e 333.05 (M+H)+, 1.969分(方法4)。
ステップ4.エチル1-(フルオロメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
25℃のDCM(10mL)中のエチル4-オキソ-1-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)シクロヘキサンカルボキシレート(1.941g、5.84mmol)の撹拌混合物に、テトラブチルアンモニウムビフルオリド(3.63mL、7.01mmol)を滴下添加した。得られた混合物を25℃で18時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。得られた残留物を50mLのヘキサン中で撹拌すると、2つの層が形成された。上層をフラスコにデカントし、真空下で乾燥させて、無色油状物を得た。この残留物を、12gのシリカゲルカラム及びヘキサン中0〜35%EtOAcの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を無色油状物(0.20g、9.0%)として得た。MS: m/e 203.15 (M+H)+, 1.470分 (方法4). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 4.49 - 4.30 (m, 2H), 4.25 - 4.11 (m, 2H), 2.50 - 2.35 (m, 4H), 2.33 - 2.20 (m, 2H), 1.80 - 1.64 (m, 2H), 1.30 - 1.20 (m, 3H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -223.02 - -225.00 (m, 1F).
ステップ5.エチル1-(フルオロメチル)-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
KHMDS(1.27mL、1.27mmol)を、THF(20mL)中のエチル1-(フルオロメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレート(0.20g、0.98mmol)及び1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(0.38g、1.07mmol)の淡黄色溶液に-78℃で添加した。得られた黄色溶液を-78℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、10mLのEtOAcで1回抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、12gのシリカゲルカラム及びヘキサン中0〜10%EtOAcの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を無色油状物(179mg、54.7%)として得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 5.84 - 5.69 (m, 1H), 4.60 - 4.37 (m, 2H), 4.30 - 4.15 (m, 2H), 2.89 - 2.70 (m, 1H), 2.56 - 2.33 (m, 2H), 2.32 - 2.14 (m, 2H), 2.07 - 1.81 (m, 1H), 1.34 - 1.22 (m, 3H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -225.18 - -225.70 (m, 1F)
ステップ6.エチル1-(フルオロメチル)-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(0.179g、0.53mmol)を含有するフラスコに、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.143g、0.56mmol)、酢酸カリウム(0.156g、1.59mmol)及び1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド(0.013g、0.016mmol)を添加した。混合物をジオキサン(8mL)で希釈し、窒素でフラッシュし、70℃に5時間加熱した。室温に冷却したら、混合物を水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。乾燥剤を濾過により除去し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、12gのIscoシリカゲルカラム及びヘキサン中0〜10%EtOAcの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮して、標題化合物を透明無色油状物(91mg、54%)として得た。MS: m/e 313.20 (M+H)+, 2.299分 (方法4). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 6.50 (td, J=3.9, 2.0 Hz, 1H), 4.59 - 4.32 (m, 2H), 4.23 - 4.13 (m, 2H), 2.74 - 2.52 (m, 1H), 2.30 - 2.08 (m, 3H), 1.98 - 1.69 (m, 2H), 1.32 - 1.20 (m, 15H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -225.59 - -226.36 (m, 1F).
エチル1-(フルオロメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレートの調製のための代替的な調製方法
Figure 2017533937
ステップ1.エチル2-(フルオロメチル)アクリレートの調製
Figure 2017533937
DCM(50mL)中のエチル2-(ヒドロキシメチル)アクリレート(5g、38.4mmol)の溶液に、DAST(6.60mL、49.9mmol)を-78℃で添加した。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。混合物を25℃に加温し、さらに3時間撹拌を続けた。反応混合物をCH2Cl2(20mL)及びNaHCO3飽和水溶液(20mL)の添加によりクエンチした。有機層を分離し、水層をCH2Cl2(20mL)で2回抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させて、残留油状物を得、これを精製することなく次のステップにおいて使用した。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 6.49 - 6.33 (m, 1H), 6.03 - 5.87 (m, 1H), 6.45 - 5.84 (m, 2H), 4.27 (q, J=7.1 Hz, 2H), 1.33 (t, J=7.1 Hz, 3H). 19F NMR (470MHz, クロロホルム-d) δ -220.33 - -221.86 (m, 1F).
ステップ2.エチル1-(フルオロメチル)-4-((トリメチルシリル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
トルエン(100mL)中のエチル2-(フルオロメチル)アクリレート(4.7g、35.6mmol)及び(ブタ-1,3-ジエン-2-イルオキシ)トリメチルシラン(10.12g、71.1mmol)の溶液を、窒素でフラッシュし、密封し、圧力容器内150℃で48時間加熱した。得られた淡黄色溶液を室温に冷却し、真空中で濃縮して、標題化合物を油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 4.83 (t, J=3.3 Hz, 1H), 4.64 - 4.38 (m, 2H), 4.25 - 4.12 (m, 2H), 2.62 - 2.48 (m, 1H), 2.19 - 1.99 (m, 4H), 1.93 - 1.78 (m, 1H), 1.34 - 1.22 (m, 3H), 0.24 - 0.15 (m, 9H). 19F NMR (470MHz, クロロホルム-d) δ -224.80 - -225.37 (m, 1F).
ステップ3.エチル1-(フルオロメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
THF(5mL)中のエチル1-(フルオロメチル)-4-((トリメチルシリル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(9.76g、35.6mmol)の溶液に、HCl(0.005N)(1mL、5.00μmol)を添加した。得られた溶液を室温で終夜撹拌した。反応混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出し、飽和NaHCO3水溶液(5mL)、続いてブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、80gのシリカゲルカラム及びヘキサン中0〜25%EtOAcの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物を含有する画分を収集し、真空中で濃縮して、標題化合物を無色油状物(6.5g、90.2%)として得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 4.59 - 4.42 (m, 2H), 4.30 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.58 - 2.34 (m, 6H), 1.88 - 1.73 (m, 2H), 1.33 (t, J=7.2 Hz, 3H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -223.54 - -223.99 (m, 1F).
ベンジル1-(フルオロメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレートの調製
方法A.
Figure 2017533937
ステップ1.エチル1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2017533937
3Lの3口丸底フラスコ内に、エチル4-オキソシクロヘキサンカルボキシレート(100g、570mmol)、エタン-1,2-ジオール(0.159L、2849mmol)、((1S,4R)-7,7-ジメチル-2-オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン-1-イル)メタンスルホン酸(1.324g、5.70mmol)及び乾燥トルエン(1.2L)を入れた。ディーンスターク水トラップ及び冷却器を取り付け、混合物を撹拌しながら加熱還流した。不混和性蒸留物をディーンスタークトラップ内に収集し、定期的に除去した。28時間の全還流時間後には、合計で82mLの不混和性蒸留物をディーンスタークトラップから除去していた。混合物を約40℃に冷却した後、飽和NaHCO3(400mL)を素早く撹拌しながら反応混合物に添加した。混合物を分液漏斗に移し、振とうし、相を分離した。有機層を水(4×500mL)で、次いで5%NaHCO3(200mL)で、次いでブライン(100mL)で洗浄した。有機物質を無水MgSO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮して、微黄色粘性油状物(118.50g、収率97%)を得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 4.15 (q, J=7.3 Hz, 2H), 3.96 (s, 4H), 2.41 - 2.27 (m, 1H), 1.96 (dt, J=8.7, 4.3 Hz, 2H), 1.89 - 1.74 (m, 4H), 1.68 - 1.49 (m, 2H), 1.27 (t, J=7.1 Hz, 3H). 13C NMR (101MHz, クロロホルム-d) δ 175.2, 108.1, 64.3, 60.3, 41.6, 33.8, 26.3, 14.3.
ステップ2:エチル8-ホルミル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2017533937
THF(250mL)中のエチル1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(32.31g、151mmol)の-78℃溶液に、THF中の2Mリチウムジイソプロピルアミドの溶液(98mL、196mmol)を5分間かけてカニューレにより添加した。得られた褐色溶液を-78℃で撹拌した。1時間後、冷却浴を氷浴に置き換え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を-78℃に再度冷却し、45分間かけて滴下添加したTHF(40mL)中のギ酸エチル(18.65mL、226mmol)の溶液で処理した。得られた薄褐色反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。冷却浴を取り外し、混合物に飽和NH4Cl水溶液(250mL)を滴下添加し、混合物を周囲温度で30分間撹拌した。得られた黄色混合物をEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機相を0.5N HCl(300mL)で、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、褐色粘性油状物を得た。粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(750gのシリカ、9:1 ヘキサン/EtOAc及び5:1 ヘキサン/EtOAcでステップ溶出)により精製して、回収された出発物質であるエチル1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(8.6g、40.1mmol、収率26.6%)及び所望の生成物であるエチル8-ホルミル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(20.1g、83mmol、収率55.0%)の両方を粘性黄色油状物として得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 9.50 (s, 1H), 4.17 (q, J=7.2 Hz, 2H), 3.94 - 3.86 (m, 4H), 2.24 - 2.09 (m, 2H), 2.01 (ddd, J=13.5, 8.3, 5.1 Hz, 2H), 1.75 - 1.48 (m, 4H), 1.23 (t, J=7.2 Hz, 3H).
ステップ3:エチル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2017533937
エタノール(300mL)中のエチル8-ホルミル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(28.9g、119mmol)の0℃溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(5.30g、137mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で撹拌した。3時間後、反応混合物を、滴下漏斗により滴下添加した飽和NH4Cl水溶液(200mL)でクエンチした。氷浴を取り外し、得られたスラリーをH2O(150mL)でゆっくりと処理した。得られた混合物を濾過して、少量の白色固体を除去した。液体濾液を濃縮して、有機溶媒の大部分を除去し、残留物をEtOAc(4×250mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮し、真空中で乾燥させて、エチル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(27.7g、113mmol、収率95%)を透明粘性油状物として得た。この実施例からの物質をさらに精製することなく次のステップにおいて直接使用した。別の実験において、粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2、3:1 ヘキサン:EtOAcで溶出)により精製して、エチル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートを収率91%で得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 4.18 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.98 - 3.87 (m, 4H), 3.61 (d, J=6.1 Hz, 2H), 2.23 (br. s., 1H), 2.17 - 2.07 (m, 2H), 1.72 - 1.51 (m, 6H), 1.32 - 1.20 (m, 3H).
ステップ4.ベンジル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2017533937
THF(150mL)及びMeOH(50mL)中のエチル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(27.6g、113mmol)の溶液に、3N水酸化リチウムの水溶液(45.2mL、136mmol)を添加し、混合物を撹拌しながら60℃に17時間加熱した。次いで、追加の3N水酸化リチウム水溶液(30.1mL、90mmol)を添加し、混合物を60℃にさらに14時間加熱した。反応混合物を濃縮し、真空中で乾燥させて、対応するカルボキシレートを含有する残留物(24.5g、107mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。
DMF(200mL)中のこの残留物に、臭化ベンジル(12.98mL、107mmol)を添加し、得られた混合物を室温で17時間撹拌した。反応混合物を元の体積の約半分にまで濃縮し、EtOAc(250mL)で希釈し、1N HCl(200mL)で洗浄した。水相を3×250mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機相をH2O(100mL)、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して薄黄色粘性油状物を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2、70:30 hex:EtOAc、次いで1:1 hex:EtOAcのステップ勾配で溶出)により精製し、真空中で乾燥させて、ベンジル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(3ステップにわたって23.1g、71.6mmol、収率63%)を得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ7.40 - 7.28 (m, 5H), 5.16 (s, 2H), 3.91 (s, 4H), 3.64 (s, 2H), 2.34 (br. s., 1H), 2.22 - 2.12 (m, 2H), 1.70 - 1.63 (m, 4H), 1.62 - 1.54 (m, 2H). 13C NMR (101MHz, クロロホルム-d) δ175.3, 135.8, 128.5 (s, 2C), 128.1, 127.8, 108.3, 68.5, 66.4, 64.2, 64.1, 48.1, 31.3, 27.9.
ステップ5.ベンジル8-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2017533937
500mLの丸底フラスコ内で、ベンジル8-(ヒドロキシメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(14.9g、48.6mmol)を乾燥DCM(250mL)と合わせた。溶液を氷/アセトン浴中で約-10℃に冷却し、これにピリジン(5.31mL、65.7mmol)を添加し、続いてTf2O(11.09mL、65.7mmol)を30分間かけて滴下添加した。微黄色懸濁液を0℃(氷水浴)で1.5時間撹拌した。相当量の懸濁固体を含有する得られた濃橙色混合物を真空中で濃縮すると、残留物が残り、これを真空下に置いて過剰のトリフル酸無水物を除去し、次いで残留物をDCM(150mL)に再溶解した。混合物を濾過して、相当量の白色固体を取り出し、これをDCMですすいだ。濃赤/橙色濾液を濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(330gのシリカ、100%DCMで溶出)により精製した。生成物画分を合わせ、濃縮して、濃厚な橙色油状物を得、これを撹拌しながら高真空下に終夜置いた。色が青色/緑色になった。このようにして所望の生成物(20.94g、収率98%)を青色/緑色粘性油状物として得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.48 - 7.30 (m, 5H), 5.21 (s, 2H), 4.53 (s, 2H), 4.04 - 3.87 (m, 4H), 2.30 - 2.14 (m, 2H), 1.76 - 1.56 (m, 6H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -74.39 (s, 1F).
ステップ6.ベンジル8-(フルオロメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレートの調製
Figure 2017533937
窒素雰囲気下の500mLの丸底フラスコ内で、ベンジル8-((((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)メチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(20.76g、47.4mmol)を、カニューレにより導入した無水THF(150mL)と合わせた。青色溶液に、THF中1.0MのTBAF(71.0mL、71.0mmol)を15分間かけて添加漏斗により滴下添加した。TBAFを添加したとき、混合物は直ちに鮮黄色になった。混合物を室温で1時間撹拌した。粗混合物を濃縮すると、濃厚な油状物が残り、これを酢酸エチル(700mL)で希釈し、水(2×250mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して濃厚な黄色残留物を得た。フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(330gのシリカ、100%ヘキサンから2:1 ヘキサン:EtOAcの勾配で溶出)により精製して、所望の生成物を黄色油状物(13.73g、収率94%)として得た。LCMS: m/e 309.2 (M+H)+, 1.27分 (方法3). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.44 - 7.31 (m, 5H), 5.21 (s, 2H), 4.45 (d, J=47.2 Hz, 2H), 4.01 - 3.89 (m, 4H), 2.28 - 2.16 (m, 2H), 1.75 - 1.55 (m, 6H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -223.25 (t, J=46.8 Hz, 1F).
ステップ7.氷浴中で冷却した2Lの丸底フラスコ内で、ベンジル8-(フルオロメチル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-カルボキシレート(13.72g、44.5mmol)をTHF(500mL)と合わせ、次いで1.5M塩酸水溶液(534mL、801mmol)を2分間かけてゆっくりと添加した。氷浴を取り外し、混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、有機物を除去し、残留物を酢酸エチル(300mL)で抽出した。酢酸エチル相を水(2×200mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。真空中で濃縮して、所望の生成物(12.13g、定量的)を黄色油状物として得た。LCMS: m/e 265.3 (M+H)+, 1.19分 (方法3). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.47 - 7.32 (m, 5H), 5.27 (s, 2H), 4.52 (d, J=47.2 Hz, 2H), 2.57 - 2.42 (m, 4H), 2.42 - 2.31 (m, 2H), 1.87 - 1.76 (m, 2H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -223.41 (t, J=46.8 Hz, 1F).
方法B
Figure 2017533937
ステップ1.ベンジル2-(ヒドロキシメチル)アクリレートの調製
Figure 2017533937
1Lのフラスコ内に、アクリル酸ベンジル(44.6mL、292mmol)、ジオキサン(290mL)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(32.7g、292mmol)及び水(270mL)を入れた。混合物を室温で激しく撹拌すると、エマルジョンが形成された。撹拌混合物に、ホルムアルデヒドの水溶液(37%、23.9mL、321mmol)を添加し、室温で14時間撹拌を続けた。粗反応混合物を塩化メチレン(3×150mL)で抽出した。有機層を分離し、合わせ、飽和塩化アンモニウム水溶液とHCl(0.2N)との50:50混合物で洗浄した。真空(2cmHg)中45℃で蒸発させ濃縮して、49.1gの自由流動性シロップ状物を得た。粗生成物を、EtOAc/ヘキサンの勾配混合物で溶出するシリカゲルカラム上で精製して、標題化合物を透明無色シロップ状物(27g、141mmol、48%)として得た。LCMS: m/e 193.05 (M+H)+, 1.78分 (方法5). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 7.50 - 7.30 (m, 5H), 6.34 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 5.25 (s, 2H), 4.38 (d, J=6.4 Hz, 2H), 2.20 (t, J=6.6 Hz, 1H); 13C NMR (126MHz, クロロホルム-d) δ 166.1, 139.3, 135.7, 128.7, 128.4, 128.2, 126.2, 66.6, 62.7.
ステップ2.ベンジル2-(フルオロメチル)アクリレートの調製
Figure 2017533937
ベンジル2-(ヒドロキシメチル)アクリレート(13.7g、71.3mmol)を窒素下の乾燥塩化メチレン(100mL)に溶解し、混合物を-78℃に冷却した。この撹拌溶液に、ポリエチレン製ピペットを用いてジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST、13.0mL、98mmol)を5分間かけて4回に分けて添加した。淡橙色溶液が形成された。添加が完了したら、ドライアイス浴を取り外し、反応温度を室温に上げた。室温で合計4時間撹拌を続けた。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と水との冷却(約4℃)した50:50混合物中に滴下して移した。すべての粗反応混合物を移したら、これをBHT安定化エーテル(3×150mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(50mL)で1回洗浄した。有機相からの溶媒を真空中周囲温度以下(約15℃)で除去して、一定重量(14.2g、定量的)にした。粗物質を次のステップにおいて直ちに使用した。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ7.44 - 7.34 (m, 5H), 6.49 - 6.43 (m, 1H), 5.99 (dt, J=2.8, 1.5 Hz, 1H), 5.26 (s, 2H), 5.13 (d, J=46.5 Hz, 2H); 19F NMR (470MHz, クロロホルム-d) δ-220.91 (t, J=46.2 Hz).
ステップ3 ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((トリメチルシリル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
500mLの再封可能な圧力容器に、トルエン(200mL)中の粗出発物質ベンジル2-(フルオロメチル)アクリレート(14.2g、73.1mmol)及び(ブタ-1,3-ジエン-2-イルオキシ)トリメチルシラン(供給されたままで使用したSigma Aldrich製の物質、18.73g、132mmol)を添加した。容器を-78℃で80μHgまで排気し、続いて窒素でパージした。このプロセスを2回繰り返した。フラスコを密封し、室温に加温した後、これを125℃の油浴中に22時間浸漬した。混合物を室温に冷却した。1H及び19FのNMR分析用に、少量のアリコート(25μL)を粗反応物から取り出し、室温で真空乾固した。NMRの結果は、標題化合物及び少量の対応するディールスアルダー位置異性体の形成と一致していた。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ7.43 - 7.29 (m, 5H), 5.18 (s, 2H), 4.80 (d, J=3.0 Hz, 1H), 4.52 (dq, J=46.9, 8.4 Hz, 2H), 2.65 - 2.49 (m, 1H), 2.21 - 2.00 (m, 4H), 1.92 - 1.78 (m, 1H), 0.24 - 0.12 (m, 9H); 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -224.76 (t, J=47.7 Hz, 1F)及び副次的 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ-225.20 (t, J=46.8 Hz, 0.06F).粗物質を蒸発させ、一定重量(24.6g、定量的)になるまで真空(20μHg)下約35℃で乾燥させた。この粗物質をさらに精製することなくそのまま次のステップにおいて使用した。
ステップ4.前ステップからの粗物質(24.6gm、73mmol)を室温でTHF(200mL)に溶解すると、透明溶液が形成された。1N HCl水溶液(2mL、2mmol)及び水4mLを添加した。透明溶液を室温で合計16時間撹拌した。粗反応混合物を、飽和アンモニウム重炭酸ナトリウム水溶液と水との50:50混合物150mLでクエンチした。有機層をEtOAc(3×75mL)で抽出した。有機層を合わせ、蒸発乾固させて、18.8gの濃厚なシロップ状物を得た。粗残留物を、約25カラム容量で、ヘキサン中0〜25% v/vの酢酸エチルの勾配混合物で溶出する330gのシリカゲルカラムを用いて精製して、標題化合物(15.6g、81.0%)を得た。LCMS: m/e 265.15 (M+H)+, 1.60分 (方法1). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.50 - 7.30 (m, 5H), 5.26 (s, 2H), 4.43 (d, J=46.9 Hz, 2H), 2.54 - 2.29 (m, 6H), 1.90 - 1.71 (m, 2H); 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -223.47 (t, J=46.8 Hz, 1F).
(R)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート及び(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
ステップ1.ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
500mLの丸底フラスコ内で、ベンジル1-(フルオロメチル)-4-オキソシクロヘキサンカルボキシレート(12.65g、47.9mmol)及びN,N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(18.81g、52.7mmol)を無水テトラヒドロフラン(250mL)中で合わせた。溶液をドライアイス/アセトン浴中で-78℃に冷却した。冷却溶液に、トルエン中0.5Mのカリウムヘキサメチルジシラジド(105mL、52.7mmol)を30分間かけて滴下添加した。混合物を-78℃で合計2.5時間撹拌し、次いで冷却浴から取り出し、室温でさらに20分間撹拌した。混合物を-78℃浴中に戻し、これに125mLの飽和塩化アンモニウム水溶液を撹拌しながら添加した。得られた懸濁液を冷却浴から取り出し、撹拌しながら室温にした。混合物を真空中で濃縮して有機溶媒を除去し、次いで混合物に酢酸エチル(600mL)及び水(300mL)を添加し、混合物を振とうし、相を分離した。有機層を水(2×200mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮すると、黄色/橙色油状物が残った。粗残留物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(800gのシリカ、定組成の3:2 ヘキサン:DCMで溶出)により精製した。生成物画分を合わせ、真空中で濃縮して、所望の生成物(17.43g、収率92%)を極微黄色油状物として得た。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.43 - 7.31 (m, 5H), 5.78 (br. s., 1H), 5.26 - 5.15 (m, 2H), 4.52 (dm, J=46.7 Hz, 2H), 2.78 (d, J=16.9 Hz, 1H), 2.52 - 2.33 (m, 2H), 2.33 - 2.17 (m, 2H), 1.94 (dt, J=13.8, 6.9 Hz, 1H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -73.88 (s, 1F), -225.02 (t, J=46.8 Hz, 1F).
ステップ2.ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
Figure 2017533937
500mLの丸底フラスコ内で、ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(17.42g、44.0mmol)、酢酸カリウム(0.030g、0.307mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(11.72g、46.1mmol)、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド(3.03mg、3.69μmol)及び無水ジオキサン(200mL)を合わせた。フラスコを窒素雰囲気下に置き、70℃に加熱した。5時間後、混合物を室温に冷却し、終夜静置した。反応混合物を真空中で濃縮し、粗製濃赤色残留物を酢酸エチル(600mL)及び水(300mL)で希釈した。混合物を振とうし、相を分離した。有機物を水(250mL)で、次いでブライン(100mL)で洗浄した。有機相を無水MgSO4で脱水し、濾過し、真空中で濃縮して濃赤色粘性油状物を得た。粗混合物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(800gのシリカ;1:3 ヘキサン:DCMを4L、次いで100%DCMを5Lでステップ溶出。最初の精製からの混合画分からの2gの物質を、100%ヘキサンから100%DCの勾配で溶出する80gのシリカゲルで再精製した)により精製して、所望の生成物を無色の濃厚な油状物(13.06g、収率79.4%)として得た。LCMS: m/e 375.3 (M+H)+, 1.52分 (方法3). 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.44 - 7.30 (m, 5H), 6.54 (br. s., 1H), 5.25 - 5.11 (m, 2H), 4.51 (dm, J=47.4 Hz, 2H), 2.67 (d, J=19.3 Hz, 1H), 2.29 - 2.10 (m, 3H), 2.02 - 1.89 (m, 1H), 1.86 - 1.74 (m, 1H), 1.28 (s, 12H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -225.62 (t, J=45.1 Hz, 1F).
ステップ3.ラセミ体のベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(11.15g、0.0298mmol)を超臨界流体クロマトグラフィー(SFC方法)により精製して、分離した単一異性体標題化合物:(R)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートを得た。これはSFCキラル分離から最初に溶出した異性体であった。生成物を黄色油状物(5.45g、SFC回収率98%、キラル純度99.2%)として単離した。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.42 - 7.30 (m, 5H), 6.54 (br. s., 1H), 5.24 - 5.12 (m, 2H), 4.51 (dm, J=47.2 Hz, 2H), 2.67 (d, J=19.3 Hz, 1H), 2.27 - 2.10 (m, 3H), 2.00 - 1.90 (m, 1H), 1.85 - 1.75 (m, 1H), 1.28 (s, 12H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -225.62 (t, J=46.8 Hz, 1F).
(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート。これはSFCキラル分離から2番目に溶出した異性体であった。生成物を黄色油状物(4.94g、SFC回収率89%、キラル純度99.3%)として単離した。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.43 - 7.31 (m, 5H), 6.54 (br. s., 1H), 5.24 - 5.13 (m, 2H), 4.52 (dm, J=47.2 Hz, 2H), 2.68 (d, J=19.3 Hz, 1H), 2.27 - 2.10 (m, 3H), 2.01 - 1.90 (m, 1H), 1.85 - 1.75 (m, 1H), 1.28 (s, 12H). 19F NMR (376MHz, クロロホルム-d) δ -225.61 (t, J=48.6 Hz, 1F).
中間体1
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネートの調製
Figure 2017533937
ステップ1.(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2-オンの調製
1,4-ジオキサン(30mL)及びメタノール(10mL)中の((3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-アセトキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルアセテート(2.00g、3.70mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(1N)(18.49mL、18.49mmol)を添加した。懸濁液を50℃に6時間加温し、次いで室温に冷却し、18時間撹拌した。混合物を減圧下で部分的に濃縮し、次いで1N HClで酸性化した。固体を濾過により収集し、水で洗浄して、標題化合物(1.7g、3.7mmol、収率100%)をオフホワイトの固体として得た。LC/MS: m/e 457.4 (M+H)+, 1.86分 (方法1). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 3.77 - 3.65 (m, 2H), 3.25 - 3.16 (m, 2H), 2.79 (dd, J=12.7, 3.4 Hz, 1H), 2.44 (d, J=18.6 Hz, 1H), 2.04 - 1.73 (m, 6H), 1.22 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.21 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.14 (s, 3H), 0.99 (s, 3H), 0.96 (s, 3H), 0.91 (s, 3H), 1.72 - 0.85 (m, 14H), 0.78 (s, 3H), 0.74 - 0.71 (m, 1H).
ステップ2.(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルバルデヒドの調製
ジクロロメタン(40mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-9-ヒドロキシ-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2-オン(1.69g、3.7mmol)の懸濁液に、PCC(1.994g、9.25mmol)を15分間かけて2回に分けて添加した。混合物を室温で撹拌した。5時間後、追加の0.5gのPCCを添加し、混合物を室温で撹拌した。6.5時間の撹拌(合計)の後、混合物をシリカゲル及びセライトのプラグに通過させた(ジクロロメタン、次いで1:1 酢酸エチル:ヘキサンで洗浄した)。濾液を減圧下で濃縮して、標題生成物(1.52g、3.36mmol、収率91%)をオフホワイトの泡状物として得た。LC/MS: m/e 453.4 (M+H)+, 3.06分 (方法1). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 9.33 (d, J=1.4 Hz, 1H), 3.25 (spt, J=6.9 Hz, 1H), 2.59 (dd, J=12.8, 3.2 Hz, 1H), 2.56 - 2.36 (m, 4H), 2.11 - 2.03 (m, 2H), 2.02 - 1.84 (m, 3H), 1.24 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.24 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.09 (s, 3H), 1.07 (s, 3H), 1.04 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.97 (s, 3H), 1.64 - 0.90 (m, 11H).
ステップ3.(3aS,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-ビニル-3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,10,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2,9(3H)-ジオン
THF(15mL)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.559g、4.37mmol)の懸濁液を0℃に冷却し、カリウムtert-ブトキシド(THF中1M)(4.70mL、4.70mmol)を添加した。混合物を氷浴から取り出し、室温で30分間撹拌した。混合物を再度0℃に冷却し、THF(15mL)中の(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2,9-ジオキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-カルバルデヒド(1.52g、3.36mmol)の溶液を冷却溶液に添加し、混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、減圧下で部分的に濃縮した。混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中0〜20%酢酸エチルの勾配及び80gのシリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(1.15g、2.55mmol、収率76%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 5.86 (dd, J=17.7, 10.7 Hz, 1H), 5.15 (dd, J=10.7, 0.9 Hz, 1H), 4.98 (dd, J=17.7, 0.8 Hz, 1H), 3.19 (spt, J=7.0 Hz, 1H), 2.92 (dd, J=12.8, 3.6 Hz, 1H), 2.56 - 2.43 (m, 2H), 2.27 (d, J=18.4 Hz, 1H), 2.13 (d, J=18.4 Hz, 1H), 2.10 - 2.05 (m, 1H), 2.01 - 1.82 (m, 4H), 1.23 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.22 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.10 (s, 3H), 1.09 (s, 3H), 1.64 - 1.07 (m, 11H), 1.04 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.95 (s, 3H).
ステップ4.(3aS,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3a-ビニル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネートの調製
THF(20mL)中の(3aS,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-ビニル-3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,10,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2,9(3H)-ジオン(1.15g、2.55mmol)及びN,N-ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アニリン(1.094g、3.06mmol)の溶液を含有するフラスコを、-78℃に冷却した。冷却溶液に、LiHMDS(THF中1M)(5.61mL、5.61mmol)を添加した。混合物を-78℃で1時間撹拌し、次いで氷浴から取り出し、室温に加温し、TLCによりモニターした。45分後、TLCは、残っている出発物質が痕跡量のみであることを示した。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(40mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中0〜8%アセトンの勾配及び80gのシリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。残留物を、ヘキサン中0〜7%アセトンの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより再度精製して、標題化合物(1.02g、1.750mmol、収率69%)を白色泡状物として得た。1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 5.86 (dd, J=17.7, 10.6 Hz, 1H), 5.60 (dd, J=6.8, 2.0 Hz, 1H), 5.16 (dd, J=10.6, 0.8 Hz, 1H), 4.98 (dd, J=17.7, 0.8 Hz, 1H), 3.19 (spt, J=6.9 Hz, 1H), 2.92 (dd, J=12.8, 3.4 Hz, 1H), 2.31 - 2.21 (m, 2H), 2.13 (d, J=18.6 Hz, 1H), 2.10 - 2.05 (m, 1H), 2.01 - 1.81 (m, 4H), 1.23 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.22 (d, J=6.9 Hz, 3H), 1.14 (s, 3H), 1.09 (s, 3H), 1.61 - 1.07 (m, 10H), 1.04 (s, 3H), 0.99 (s, 3H), 0.95 (s, 3H). 19F NMR (471MHz, クロロホルム-d) δ -74.79 (s, 1F).
ステップ5.(3aS,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3a-ビニル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネート(0.1g、0.172mmol)及びメチルトリオキソレニウム(VII)(2.138mg、8.58μmol)を含有するフラスコに、ジクロロメタン(2mL)、ピリジン(1.665μl、0.021mmol)を添加した。
[実施例14]
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)安息香酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.メチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)ベンゾエートの調製
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネート(0.03g、0.050mmol)を含有する密封可能なバイアルに、(4-(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(0.018g、0.100mmol)、リン酸カリウム塩(0.032g、0.150mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル(S-phos)(1.543mg、3.76μmol)及び酢酸パラジウム(II)(0.562mg、2.505μmol)を添加した。混合物を1,4-ジオキサン(1mL)及び水(0.2mL)で希釈し、次いで窒素でフラッシュし、バイアルを密封し、70℃に加熱した。3時間加熱した後、混合物を室温に冷却した。混合物を水(3mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×4mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中0〜20%酢酸エチルの勾配及び24gのシリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を少量の不純物とともに得、これらをさらに精製することなく次のステップに持ち込んだ(合計18mg)。LC/MS: m/e 585.3 (M+H)+, 2.95分(方法1)。
ステップ2.メチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)ベンゾエートの調製
t-BuOH(0.5mL)中のメチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)ベンゾエート(0.018g、0.031mmol)の溶液に、N,N-ジメチルエチレンジアミン(0.034mL、0.308mmol)を添加した。混合物を75℃に9時間加熱し、次いで室温に冷却した。粗反応混合物をメタノールで希釈し、分取HPLC(方法1)により精製して、標題化合物のTFA塩(0.008g、10.17μmol、収率33%)を透明フィルム状物として得た。LC/MS: m/e 673.5 (M+H)+, 1.82分 (方法1). 1H NMR (500MHz, クロロホルム-d) δ 7.96 (d, J=8.4 Hz, 2H), 7.23 (d, J=8.4 Hz, 2H), 5.34 (d, J=4.7 Hz, 1H), 4.67 - 4.60 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.63 - 3.46 (m, 4H), 3.34 - 3.23 (m, 2H), 3.19 - 3.10 (m, 1H), 3.02 - 2.96 (m, 1H), 2.93 (s, 6H), 2.52 - 2.42 (m, 1H), 2.22 (dd, J=17.1, 6.2 Hz, 1H), 2.12 - 2.04 (m, 1H), 1.94 - 1.71 (m, 5H), 1.07 (s, 3H), 1.00 (s, 3H), 0.98 (s, 3H), 0.95 (s, 3H), 1.67 - 0.82 (m, 21H).
ステップ3.1,4-ジオキサン(1mL)中のメチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)ベンゾエート、TFA(0.008g、10.17μmol)の溶液に、NaOH(1N)(0.051mL、0.051mmol)を添加し、混合物を70℃に加熱した。4時間加熱した後、混合物を室温に冷却し、終夜撹拌した。
混合物を70℃に23.5時間再度加熱し、次いでこれを室温に冷却した。追加の0.051mLの1N NaOHを添加し、混合物を70℃に4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、分取HPLC(方法2)により精製して、4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)安息香酸のビスTFA塩(0.0043g、0.0048mmol、収率47%)を白色固体として得た。LC/MS: m/e 659.4 (M+H)+, 1.54分 (方法1). 1H NMR (500MHz, 酢酸-d4) δ 8.04 (d, J=8.4 Hz, 2H), 7.31 (d, J=8.4 Hz, 2H), 5.40 (d, J=4.6 Hz, 1H), 4.77 (d, J=8.5 Hz, 1H), 3.86 - 3.67 (m, 4H), 3.67 - 3.58 (m, 1H), 3.35 - 3.25 (m, 1H), 3.17 (t, J=11.7 Hz, 1H), 3.09 (dd, J=11.6, 3.5 Hz, 1H), 3.03 (s, 6H), 2.58 (d, J=18.8 Hz, 1H), 1.15 (s, 3H), 1.06 (s, 3H), 1.04 (s, 3H), 1.01 (s, 3H), 2.33 - 0.75 (m, 26H).
[実施例15]
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネート(0.07g、0.117mmol)を含有するバイアルに、エチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(0.033g、0.117mmol)(WO20131230822に記載されている通りに調製)、リン酸カリウム塩(0.074g、0.351mmol)、酢酸パラジウム(II)(1.312mg、5.85μmol)及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル(S-phos)(3.60mg、8.77μmol)を添加した。混合物を窒素でフラッシュし、次いでバイアルを密封し、65〜70℃に加熱した。10時間加熱した後、混合物を室温に冷却した。混合物を水(7mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中0〜25%EtOAcの勾配及び12gのシリカゲルカラムを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.057gの標題化合物を異性体の混合物として得た。LC/MS: m/e 603.5 (M+H)+, 3.28分(方法1)。
ステップ2:エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
t-BuOH(1mL)中のエチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a-(オキシラン-2-イル)-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(0.057g、0.095mmol)の溶液に、N,N-ジメチルエチレンジアミン(0.104mL、0.945mmol)を添加し、混合物を75℃に加熱した。23時間加熱した後、混合物を室温に冷却し、メタノールで希釈し、分取HPLC(方法2)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン(15mL)で溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物のジアステレオマー混合物(0.029g、0.042mmol、収率44%)を透明無色フィルム状物として得た。LC/MS: m/e 691.6 (M+H)+, 1.90分(方法1)。
ステップ3.エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
ジクロロメタン(1mL)中のエチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(0.029g、0.042mmol)の溶液に、4-シアノベンズアルデヒド(8.25mg、0.063mmol)、続いてシアノ水素化ホウ素ナトリウム(5.27mg、0.084mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで追加の4mgの4-シアノベンズアルデヒド、続いて5mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを混合物に添加した。混合物を室温で5時間撹拌し、次いで水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLC(方法1)により精製して、標題化合物のジアステレオマー混合物のビスTFA塩(0.015g、0.014mmol、収率34%)を透明無色フィルム状物として得た。LC/MS: m/e 815.6 (M+H)+, 2.30分(方法1)。
ステップ4.1,4-ジオキサン(1mL)及びメタノール(0.5mL)中のエチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート、2TFA(0.015g、0.014mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(1N)(0.092mL、0.092mmol)を添加した。混合物を75℃に16時間加熱し、次いで室温に冷却し、分取HPLC(方法1)により精製して、4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸のビスTFA塩(0.007g、6.89μmol、収率49%)を白色フィルム状物として得た。LC/MS: m/e 787.6 (M+H)+, 1.90分(方法1)。ジアステレオマー混合物の特徴的な化学シフトのいくつかは以下の通りである: 1H NMR (500MHz, 酢酸-d4) δ 7.66 - 7.61 (m, 1.25 H), 7.59 - 7.55 (m, 0.75H), 7.52 - 7.47 (m, 2H), 5.40 (br. s., 1H), 5.25 (d, J=6.0 Hz, 1H), 4.58 - 4.52 (m, 1H), 4.44 - 4.20 (m, 2H), 2.99 (s, 2.25H), 2.94 (s, 3.75H).
[実施例16]
(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-フェニル-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
THF(6mL)、水(3mL)及びMeOH(3mL)中の((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-9-((S)-4-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(フルオロメチル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-3a-イル)メチルベンゾエート(350mg、0.444mmol)及び水酸化ナトリウム(2.218mL、2.218mmol)の混合物を、20℃で15時間撹拌した。反応混合物を蒸留水(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗中間体を得た。
DMF(8mL)中のこの粗製物に、炭酸カリウム(184mg、1.331mmol)及び臭化ベンジル(0.079mL、0.665mmol)を添加した。反応混合物を36時間撹拌した。反応混合物を10mLの蒸留水でクエンチし、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物を、0〜47%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲル中で精製して、所望の生成物を白色固体(200mg、66%)として得た。LCMS: m/e 685.7 (M+H)+, 3.03分(方法1)。
ステップ2.(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-ホルミル-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(200mg、0.292mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、クロロクロム酸ピリジニウム(126mg、0.584mmol)を添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、0〜45%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲル中で精製して、所望の生成物を白色固体(180mg、90%)として得た。LCMS: m/e 683.7 (M+H)+, 3.50分(方法1)。
ステップ3.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
メタノール(4mL)及び酢酸(1mL)中の(S)-ベンジル1-(フルオロメチル)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-ホルミル-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(180mg、0.264mmol)、4-(3-アミノプロピル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(65.9mg、0.343mmol)及びボラン-2-メチルピリジン錯体(56.4mg、0.527mmol)の混合物を、20℃で18時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、0〜90%アセトン/ジクロロメタンを用いるシリカゲル中で精製して、所望の生成物を淡黄色固体(190mg、84%)として得た。LCMS: m/e 859.9 (M+H)+, 2.20分(方法1)。
ステップ4.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
1,2-ジクロロエタン(6mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(190mg、0.221mmol)の溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルピリジン(114mg、0.553mmol)、続いてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.112mL、0.663mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム(5mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×4mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜80%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲル中で精製して、生成物を無色油状物(100mg、46%)として得た。LCMS: m/e 991.9 (M+H)+, 2.54分(方法1)。
ステップ5.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-フェニル-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
トルエン(4mL)及び水(2mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(80mg、0.081mmol)、フェニルボロン酸(11.81mg、0.097mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.66mg、4.04μmol)及び重炭酸ナトリウム(33.9mg、0.404mmol)の混合物を、80℃で3時間加熱した。反応混合物を水(6mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×8mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜20%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲル中で精製して、標題化合物を無色油状物(40mg、52%)として得た。LCMS: m/e 919.9 (M+H)+, 2.52分(方法1)。
ステップ6.テトラヒドロフラン(1mL)及び水(0.3mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-フェニル-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(15mg、0.016mmol)及び水酸化テトラブチルアンモニウム(30.8mg、0.065mmol)の混合物を、20℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、Phenomenex Luna C18 30×100 S10中0〜80アセトニトリル/水/TFAを用いる分取HPLCにより精製して、(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((3-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)プロピル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-フェニル-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸を白色固体(2.5mg、18%)として得た。LCMS: m/e 829.60 (M+H)+, 2.78分 (方法1). 1H NMR (アセトン) δ: 7.24-7.48 (m, 5H), 6.24 (s, 1H), 5.38 (br. s., 1H), 5.21-5.32 (m, 1H), 4.58-4.69 (m, 1H), 4.45-4.56 (m, 1H), 3.42-3.56 (m, 2H), 3.22-3.37 (m, 2H), 3.01-3.18 (m, 8H), 2.94 (dd, J=12.6, 3.0 Hz, 1H), 2.72-2.84 (m, 2H), 2.60 (d, J=16.4 Hz, 1H), 1.07-2.42 (m, 24H), 1.29 (s, 3H), 0.95-1.06 (m, 12H), 0.84-0.94 (m, 6H).
[実施例17]
(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-フェニル-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸の調製
Figure 2017533937
ステップ1.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
アセトニトリル(10mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-アミノ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(320mg、0.478mmol)、4-(2-クロロエチル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(189mg、0.955mmol)、ヨウ化カリウム(119mg、0.716mmol)及びリン酸カリウム(406mg、1.911mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。反応混合物を蒸留水(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜40%アセトン/ジクロロメタンを用いるシリカゲル中で精製して、標題化合物(240mg、61%)を得た。LCMS: m/e 831.6 (M+H)+, 2.22分(方法1)。
ステップ2.(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートの調製
1,2-ジクロロエタン(6mL)中の(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(240mg、0.289mmol)の溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルピリジン(148mg、0.722mmol)、続いてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.098mL、0.577mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温まで加温し、次いで70℃で1時間加熱した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム(5mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×4mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、0〜100%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲル中で精製して、標題化合物を無色油状物(110mg、40%)として得た。LCMS: m/e 963.5 (M+H)+, 2.42分(方法1)。
ステップ3.トルエン(1mL)及び水(0.5mL)中のベンジル(S)-4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3a,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-4H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボキシレート(24mg、0.025mmol)、フェニルボロン酸(3.59mg、0.029mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.419mg、1.228μmol)及び重炭酸ナトリウム(10.32mg、0.123mmol)の混合物を、80℃で3にわたって加熱した。反応混合物を水(2mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×2mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、50%酢酸エチル/ヘキサンを用いてシリカゲルのパッドに通して濾過して、中間体シリルエステルを黄色油状物として得た。
シリルエステル中間体をテトラヒドロフラン(1mL)及び水(0.3mL)に溶解し、水酸化テトラブチルアンモニウム(25.4mg、0.054mmol)で処理した。反応混合物を20℃で3時間撹拌し、次いでPhenomenex Luna C18 30×100 S10中0〜80%アセトニトリル/水/TFAを用いる分取HPLCにより精製して、(S)-ベンジル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((2-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)エチル)アミノ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-フェニル-4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-テトラデカヒドロ-3aH-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)-1-(フルオロメチル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートを白色固体(1.5mg、7%)として得た。LCMS: m/e 801.8 (M+H)+, 2.15分 (方法1). 1H NMR (メタノール-d4) δ: 7.38-7.47 (m, 3H), 7.28-7.36 (m, 2H), 6.08 (s, 1H), 5.58 (s., 1H), 4.90-4.94 (m, 1H), 4.50-4.63 (m, 1H), 4.38-4.48 (m, 1H), 3.42-3.53 (m, 1H), 3.35-3.39 (m, 1H), 3.07-3.23 (m, 8H), 2.77-2.98 (m, 4H), 2.54-2.66 (m, 2H), 2.44-2.51 (m, 1H), 2.31-2.41 (m, 1H), 1.46-2.21 (m, 18H), 1.45 (s, 3H), 1.43 (s, 3H), 1.20 (s, 3H), 1.14 (s, 3H), 1.05 (d, J=7.1 Hz, 3H), 0.89-0.97 (m, 6H).
HIV細胞培養アッセイ-MT-2細胞及び293T細胞をNIH AIDS Research and Reference Reagent Programから得た。MT-2細胞を、10%熱不活性化ウシ胎児血清、100μg/mLのペニシリンG及び100単位/mLまでのストレプトマイシンを補充したRPMI 1640培地に繁殖させた。293T細胞を、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)、100単位/mLのペニシリンG及び100μg/mLのストレプトマイシンを補充したDMEM培地に繁殖させた。NL4-3のプロウイルスDNAクローンは、NIH AIDS Research and Reference Reagent Programから得た。NL4-3のnef遺伝子のセクションがRenilla(ウミシイタケ)ルシフェラーゼ遺伝子に置き換えられている組換えNL4-3ウイルスを、標準ウイルスとして使用した。加えて、残基Gag P373をP373Sに変換した。簡潔には、組換えウイルスを、NL4-3の変更プロウイルスクローンの形質移入によって調製した。形質移入は、293T細胞において、Invitrogen(Carlsbad、CA)のLipofectAMINE PLUSを製造会社の使用説明書に従って使用することにより実施した。ルシフェラーゼ酵素活性をマーカーとして使用して、ウイルスをMT-2細胞に滴定した。ルシフェラーゼは、Promega(Madison、WI)のDual Luciferaseキットを、製造会社のプロトコールを変更して使用して定量化した。希釈Passive Lysis溶液を、再懸濁Luciferase Assay Reagent及び再懸濁Stop & Glo Substrateと予備混合した(2:1:1の比)。50μLの混合物をアッセイプレートの各吸引ウェルに加え、ルシフェラーゼ活性をWallac TriLux(Perkin-Elmer)により、直ちに測定した。組換えウイルスに対する阻害剤の抗ウイルス活性は、阻害剤の段階希釈の存在下でNLRluc組換え体により4〜5日間感染させた細胞のルシフェラーゼ活性を測定することによって定量化した。化合物のEC50データを表1に示す。EC50の生物学的データキー
Figure 2017533937
Figure 2017533937
Figure 2017533937
Figure 2017533937
Figure 2017533937
前述の記載は単なる説明であり、本発明の範囲又は基本原理を制限するものとして決して理解されるべきではない。事実、本明細書に示され記載されているものに加えて、本発明の様々な変更が、以下の例及び前述の記載から当業者には明白である。そのような変更も、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。

Claims (11)

  1. 式I及びIIの化合物
    Figure 2017533937
    [式中、Xは、フェニル、ヘテロアリール、C4〜8シクロアルキル、C4〜8シクロアルケニル、C4〜9スピロシクロアルキル、C4〜9スピロシクロアルケニル、C4〜8オキサシクロアルキル、C6〜8ジオキサシクロアルケニル、C6〜9オキサスピロシクロアルキル及びC6〜9オキサスピロシクロアルケニル環の群から選択され、
    さらに、ここでXは、Aにより置換されており、Aは、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルコキシ、-C1〜6ハロアルキル、-CN、-NR8R9、-COOR2、-CONR2R2及び-C1〜6アルキル-Qの群から選択される少なくとも1つであり、
    Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR2、-COOR3、-NR2R2、-SO2R7、-CONHSO2R3及び-CONHSO2NR2R2の群から選択され、
    R2は、-H、-C1〜6アルキル、-アルキル置換C1〜6アルキル又は-アリール置換C1〜6アルキルであり、
    Yは、-COOR2、-C(O)NR2SO2R3、-C(O)NHSO2NR2R2、-NR2SO2R2、-SO2NR2R2、-C3〜6シクロアルキル-COOR2、-C2〜6アルケニル-COOR2、-C2〜6アルキニル-COOR2、-C1〜6アルキル-COOR2、-アルキル置換C1〜6アルキル、-COOR2、CF2-COOR2、-NHC(O)(CH2)n-COOR2、-SO2NR2C(O)R2、-テトラゾール及び-CONHOHの群から選択され、
    ここで、n=1〜6であり、
    R3は、-H、-C1〜6アルキル又は-アルキル置換C1〜-6アルキルであり、
    Wは、存在しないか、又は-CO-であるか、又は-C2〜6アルキル-、-C2〜6アルキル-CO-、-C2〜6アルケニル-、-C2〜6アルケニル-CO-及び-ヘテロアリール-の群から選択されるか、又は
    Figure 2017533937
    の群から選択され;
    Uは、-NR4R5及びOR2から選択され、但し、Uは、Wが存在しない場合、OR2となり得ず、
    Zは、-CO-、-CHOH、-C=N-OR2、-C=N-R24及び-CH-NHR24の群から選択され、
    R4は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-C(OR3)2-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6アルキル-Q1、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q1、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され、
    Q1は、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ハロゲン、-CF3、-OR2、-COOR2、-NR8R9、-CONR10R11及び-SO2R7の群から選択され、
    R5は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6アルキル置換アルキル、-C1〜6アルキル-NR8R9、-COR10、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され、
    但し、R4又はR5は、WがCOである場合、COR6又はCOCOR6となり得ず、さらに、R4又はR5の一方のみが、-COR6、-COCOR6、-SO2R7及び-SO2NR2R2の群から選択され得、
    R6は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C3〜6置換シクロアルキル-Q2、-C1〜6アルキル-Q2、-C1〜6アルキル置換アルキル-Q2、-C3〜6シクロアルキル-Q2、アリール-Q2、-NR13R14及び-OR15の群から選択され、
    Q2は、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR2、-COOR2、-NR8R9、SO2R7、-CONHSO2R3及び-CONHSO2NR2R2の群から選択され、
    R7は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-CF3、アリール及びヘテロアリールの群から選択され、
    R8及びR9は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、-C1〜6アルキル-Q2及び-COOR3の群から独立して選択され、
    又はR8及びR9は、隣接するNと一緒になって、
    Figure 2017533937
    の群から選択される環を形成し、
    但し、R8又はR9の一方のみが-COOR3であり得、
    R10及びR11は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル及び-C3〜6シクロアルキルの群から独立して選択され、
    又はR10及びR11は、隣接するNと一緒になって、
    Figure 2017533937
    の環を形成し、
    R12 は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-OH、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-COR7、-COONR22R23、-SOR7及び-SONR24R25の群から選択され、
    R13及びR14は、-H、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q3、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q3、C1〜6置換アルキル-Q3及び
    Figure 2017533937
    の群から独立して選択され、
    又はR13及びR14は、隣接するNと一緒になって、
    Figure 2017533937
    の群から選択される環を形成し、
    Q3は、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-NR20R21、-CONR2R2、-COOR2、-OR2及び-SO2R3の群から選択され、
    R15は、-C1〜6アルキル、-C3〜6シクロアルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q3、-C1〜6アルキル-C3〜6シクロアルキル-Q3及び-C1〜6 置換アルキル-Q3の群から選択され、
    R16は、-H、-C1〜6アルキル、-NR2R2及び-COOR3の群から選択され、
    R17は、-H、-C1〜6アルキル、-COOR3及びアリールの群から選択され、
    R18は、-H、-COOR2及び-C1〜6アルキル-COOR2の群から選択され、
    R19は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6アルキル-Q4、-COR3及び-COOR3の群から選択され、
    Q4は、-NR2R2及び-OR2の群から選択され、
    R20及びR21は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6置換アルキル-OR2及び-COR3の群から独立して選択され、
    又はR20及びR21は、隣接するNと一緒になって、
    Figure 2017533937
    の群から選択される環を形成し、
    但し、R20又はR21 の一方のみが-COR3であり得、
    R22及びR23は、-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル及び-C1〜6シクロアルキルの群から独立して選択され、
    又はR22及びR23は、隣接するNと一緒になって、
    Figure 2017533937
    の群から選択される環を形成し、
    R24及びR25は、独立して-H、-C1〜6アルキル、-C1〜6置換アルキル、-C1〜6アルキル-Q5、-C1〜6シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール及び置換ヘテロアリールの群からであり、
    Q5は、ハロゲン及びSO2R3の群から選択される]
    から選択される、薬学的に許容されるその塩を含む化合物。
  2. Xがフェニル又はC4〜8シクロアルケニルである、請求項1に記載の化合物。
  3. XがC4〜8シクロアルケニルである、請求項2に記載の化合物。
  4. Yが-COOHである、請求項2に記載の化合物。
  5. Aが-C1〜6アルキルハロである、請求項2に記載の化合物。
  6. Zが-CO-である、請求項1に記載の化合物。
  7. 下記化合物
    Figure 2017533937
    Figure 2017533937
    Figure 2017533937
    の群から選択される、薬学的に許容されるその塩を含む化合物。
  8. HIVを寛解させる量の請求項1に記載の1つ以上の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤と一緒に含む、組成物。
  9. HIVを寛解させる量の請求項7に記載の1つ以上の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤と一緒に含む、組成物。
  10. HIVウイルスに感染した哺乳動物を治療する方法であって、HIVを寛解させる量の請求項1に記載の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤と一緒に該哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
  11. HIVウイルスに感染した哺乳動物を治療する方法であって、HIVを寛解させる量の請求項7に記載の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤及び/又は希釈剤と一緒に該哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
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