JP2017531487A - 骨再生のための吸収性デバイス - Google Patents

Abstract

使用時に、患者の骨の中に存在する空洞（Ｃ）の中に挿入されるように適合した充填要素（２）を含む骨再生のためのデバイスであって、充填要素（２）は、ＰＧＡ繊維から成るデバイス。

Description

本発明の目的は、骨再生デバイスである。

本発明は、例えば、骨折後の患者の骨組織を統合する必要がある場合に適用される。

実際、骨断片の再組み立て後に、骨折端の取付けの中に隙間が存在し得るが、これは充填されなければならない。

従来技術によれば、このような空洞は、いわゆる代用骨で満たされている。ハイドロキシアパタイトおよび／またはリン酸三カルシウム、カルシウムを含む鉱物の代用骨が、粉末、ペーストまたは微粒形状または他の形状で、使用されている。

充填されるべき骨の空洞の中に挿入された代用骨は、固まって、硬い物質を作るが、これは、空洞を充填することによって、骨の完全性を復元させる。

とはいえ、固化されても、これらの材料は、天然の骨組織と同じ機械的特性を確保することができない。

その結果、再構築されおよび治癒された骨においてさえも、代用骨から成る部分は、骨組織の残りの部分よりも硬度が低く、骨全体に対して、弱化した領域を表す。

この文脈で、本発明の基礎となる技術的課題は、上述の従来技術の欠点を克服する骨再生デバイスを提案することにある。

特に、本発明の目的は、患者の骨について、完全な生理学的、機能的および機械的な復元を可能にする骨再生デバイスを提供することにある。

指定された技術課題および指定された目的は、添付の請求項の１つ以上に記載された技術的特徴を含む骨再生デバイスによって実質的に達成される。

本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示されているように、好ましいが排他的ではない具体例の骨再生デバイスの例示的な、したがって非限定的な説明から明らかになるであろう。

本発明に係る骨再生デバイスの概略図である。

添付の図面を参照すると、参照番号１は、本発明に係る骨再生デバイスの全体を示している。

デバイス１は、充填要素２を含むが、これは、使用時に、患者の骨Ｏ上に存在する空洞Ｃの中に挿入される。

特に、空洞Ｃは、骨Ｏ自身の再構築された骨折線Ｌに位置することができる。

充填要素２は、固体吸収性材料から成る。

より詳細には、充填要素２は、ＰＧＡ繊維（ポリグリコライドまたはポリグリコール酸）、好適にはホモポリマーから成る。ＰＧＡは、生体適合性が高い吸収性のポリマである。

ＰＧＡの平均吸収時間は、約１ヶ月である。

有利には、充填要素２の吸収の間、骨組織が形成されるが、これは分解するＰＧＡ繊維に徐々に取って代わる。

充填要素２の分解と同時に形成される骨組織は、空洞Ｃを完全に充填し、患者の骨の骨組織と同じ性質を有する。

その結果、新たに形成された骨組織は、元の骨組織と同じ機械的特性を有する。

このようにして、空洞は、自然に互換性のある組織で充填され、修復された骨の機械的および生理学的な特性を変化させない。

有利には、充填要素２は、ＰＧＡ繊維布地（fabric）から成る。

このようにして、一旦充填要素２が空洞Ｃに挿入されると、布地には血液、特に血漿が含浸され、骨の再生を促進する。

布地は、編地、織布または不織布を生じさせる種々の方法でＰＧＡ糸を織ることにより得ることができる。

好適には、布地は、編地であり、更に好適には、縦編地である。

このような場合、布地は、粗い表面を有し、網目が十分に小さいネット形状をとることができる。

詳細には、横糸は、その横糸の間質腔が、２００μｍ未満、好適には約１６０μｍ未満であるようなものであり、これは約０．０２ｍｍ^２に等しい穴の平均面積に対応する。

更に、布地は、好適には、より大きな表面粗さおよびより大きな剛性を与えるように織られる。

第１具体例では、充填要素２は、充填される空洞の形状に対して実質的に逆の形状（counter-shaped）となるような方法で成形されることができる。充填要素２が得られる布地は、十分な柔軟性を有し、施術者がそれを曲げることができ、移植時に充填要素２と逆の形状にすることができる。

第２具体例では、充填要素２は、既に成形されている。特に、充填要素２は、既に、充填されるべき空洞Ｃに対して逆の形状である。

特に、充填要素２は、円筒形、平行六面体、ピラミッド形、または円錐形を有することができ、またはその他の形状を有することができる。

充填要素２を得るために、三次元製織技術も使用することができ、ＰＧＡ繊維から成る中空でない固体を得ることを可能にする。

特に、そのような技術は、適切な形状の布地層の製織およびその後の重ね合わせを提供し、これは次に、布地と同じ材料から成る縫合点、すなわちこの場合ＰＧＡの方法によって、互いに接続される。

取得時、完全に固体である、すなわち内部に空洞を有さない、形状およびサイズの充填要素２を作ることができる。

ＰＧＡ繊維の使用は、わずかに圧縮するのに十分な柔らかさを備えた固体を得ることを可能にし、充填されるべき空洞Ｃの形状および／またはサイズに、より良好に、充填要素２を適合させる。

更に、充填要素２は、手術室の中の施術者によって、はさみまたはメスで、容易に切断されることができ、その形状および／またはサイズを、充填されるべき空洞Ｃに適合することができる。

本発明は、予め設定された目的を達成するものである。

実際に、ＰＧＡから成る吸収性の充填要素の移植によって、その中に充填要素が挿入された骨の空洞を充填する骨再生プロセスがある。

既に述べたように、再生された骨組織は、デバイスが移植された骨の組織と同等であるので、再構築され、治癒した骨の機械的特性の低下はない。

したがって、治癒プロセスは、より完全であり、重大な影響を残さない。

本発明の目的は、骨再生デバイスである。

本発明は、例えば、骨折後の患者の骨組織を統合する必要がある場合に適用される。

実際、骨断片の再組み立て後に、骨折端の取付けの中に隙間が存在し得るが、これは充填されなければならない。

従来技術によれば、このような空洞は、いわゆる代用骨で満たされている。ハイドロキシアパタイトおよび／またはリン酸三カルシウム、カルシウムを含む鉱物の代用骨が、粉末、ペーストまたは微粒形状または他の形状で、使用されている。

充填されるべき骨の空洞の中に挿入された代用骨は、固まって、硬い物質を作るが、これは、空洞を充填することによって、骨の完全性を復元させる。

とはいえ、固化されても、これらの材料は、天然の骨組織と同じ機械的特性を確保することができない。

その結果、再構築されおよび治癒された骨においてさえも、代用骨から成る部分は、骨組織の残りの部分よりも硬度が低く、骨全体に対して、弱化した領域を表す。

ＵＳ２００６／００８４９３０の中に開示されているものなどのいくつかの公知の解決策は、多層布地によって形成された吸収性材料を利用するものであり、これはまた、疾患または傷害に起因する骨損失を修復するために有用であり得る。前記解決策によると、組織を配置する前に、その内部に組織を配置するように移植部位が準備されなければならない。

他の解決策は、ＧＢ２２５９２５２の中に開示されているように、柔軟な繊維メッシュ状のマイクロチューブによって形成された生物医学的材料を利用するものであり、これは骨の欠損によって規定される空間に挿入されるのに適している。前記チューブは、特定の範囲内に含まれた明確に規定された直径を有し、骨欠損内へのチューブの挿入を困難にしないものとして開示されている。

吸収性材料を利用する他の公知の解決策は、ＵＳ４９８７６６５の中に開示され、そこにはチューブ状の物品を記載されている。そのチューブ状物品は、骨または靭帯の修復のために使用されることができ、および、移植のために、骨上に経路を形成する必要があり、その経路を通って前記チューブ状の物品が挿入される。

以上のように、前記解決策は、吸収性材料の使用を開示しているが、材料の挿入のための部位の特定かつ正確な実現を必要とする。

この文脈で、本発明の基礎となる技術的課題は、上述の従来技術の欠点を克服する骨再生デバイスを提案することにある。

特に、本発明の目的は、患者の骨について、完全な生理学的、機能的および機械的な復元を可能にする骨再生デバイスを提供することにある。

指定された技術課題および指定された目的は、添付の請求項の１つ以上に記載された技術的特徴を含む骨再生デバイスによって実質的に達成される。

本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面に示されているように、好ましいが排他的ではない具体例の骨再生デバイスの例示的な、したがって非限定的な説明から明らかになるであろう。

本発明に係る骨再生デバイスの概略図である。

添付の図面を参照すると、参照番号１は、本発明に係る骨再生デバイスの全体を示している。

デバイス１は、充填要素２を含むが、これは、使用時に、患者の骨Ｏ上に存在する空洞Ｃの中に挿入される。

特に、空洞Ｃは、骨Ｏ自身の再構築された骨折線Ｌに位置することができる。

充填要素２は、固体吸収性材料から成る。

より詳細には、充填要素２は、ＰＧＡ繊維（ポリグリコライドまたはポリグリコール酸）、好適にはホモポリマーから成る。ＰＧＡは、生体適合性が高い吸収性のポリマである。

ＰＧＡの平均吸収時間は、約１ヶ月である。

有利には、充填要素２の吸収の間、骨組織が形成されるが、これは分解するＰＧＡ繊維に徐々に取って代わる。

充填要素２の分解と同時に形成される骨組織は、空洞Ｃを完全に充填し、患者の骨の骨組織と同じ性質を有する。

その結果、新たに形成された骨組織は、元の骨組織と同じ機械的特性を有する。

このようにして、空洞は、自然に互換性のある組織で充填され、修復された骨の機械的および生理学的な特性を変化させない。

有利には、充填要素２は、ＰＧＡ繊維布地（fabric）から成る。

このようにして、一旦充填要素２が空洞Ｃに挿入されると、布地には血液、特に血漿が含浸され、骨の再生を促進する。

布地は、編地、織布または不織布を生じさせる種々の方法でＰＧＡ糸を織ることにより得ることができる。

好適には、布地は、編地であり、更に好適には、縦編地である。

このような場合、布地は、粗い表面を有し、網目が十分に小さいネット形状をとることができる。

詳細には、横糸は、その横糸の間質腔が、２００μｍ未満、好適には約１６０μｍ未満であるようなものであり、これは約０．０２ｍｍ^２に等しい穴の平均面積に対応する。

更に、布地は、好適には、より大きな表面粗さおよびより大きな剛性を与えるように織られる。

第１具体例では、充填要素２は、充填される空洞の形状に対して実質的に逆の形状（counter-shaped）となるような方法で成形されることができる。充填要素２が得られる布地は、十分な柔軟性を有し、施術者がそれを曲げることができ、移植時に充填要素２と逆の形状にすることができる。

第２具体例では、充填要素２は、既に成形されている。特に、充填要素２は、既に、充填されるべき空洞Ｃに対して逆の形状である。

特に、充填要素２は、円筒形、平行六面体、ピラミッド形、または円錐形を有することができ、またはその他の形状を有することができる。

充填要素２を得るために、三次元製織技術も使用することができ、ＰＧＡ繊維から成る中空でない固体を得ることを可能にする。

特に、そのような技術は、適切な形状の布地層の製織およびその後の重ね合わせを提供し、これは次に、布地と同じ材料から成る縫合点、すなわちこの場合ＰＧＡの方法によって、互いに接続される。

取得時、完全に固体である、すなわち内部に空洞を有さない、形状およびサイズの充填要素２を作ることができる。

ＰＧＡ繊維の使用は、わずかに圧縮するのに十分な柔らかさを備えた固体を得ることを可能にし、充填されるべき空洞Ｃの形状および／またはサイズに、より良好に、充填要素２を適合させる。

更に、充填要素２は、手術室の中の施術者によって、はさみまたはメスで、容易に切断されることができ、その形状および／またはサイズを、充填されるべき空洞Ｃに適合することができる。

本発明は、予め設定された目的を達成するものである。

実際に、ＰＧＡから成る吸収性の充填要素の移植によって、その中に充填要素が挿入された骨の空洞を充填する骨再生プロセスがある。

既に述べたように、再生された骨組織は、デバイスが移植された骨の組織と同等であるので、再構築され、治癒した骨の機械的特性の低下はない。

したがって、治癒プロセスは、より完全であり、重大な影響を残さない。

Claims (6)

1. 使用時に、患者の骨の中に存在する空洞の中に挿入されるように適合した充填要素を含む骨再生のためのデバイスであって、前記充填要素は、ＰＧＡ繊維から成るデバイス。
2. 前記充填要素は、ＰＧＡ繊維布地から成ることを特徴とする請求項１に記載のデバイス。
3. 前記布地は、編地、好適には縦編地であることを特徴とする請求項２に記載のデバイス。
4. 前記充填要素は、骨の空洞に対して逆の形状であることができ、前記空洞の中に挿入することができることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載のデバイス。
5. 前記充填要素は、骨の空洞に対して逆の形状であり、前記空洞の中に挿入されることができることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のデバイス。
6. 前記充填要素は、円筒形状、平行六面体形状、ピラミッド形状、または円錐形状であることを特徴とする請求項５に記載のデバイス。

Images