JP2017530188A - 放射標識用キット - Google Patents

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Abstract

本発明は、ガリウム−68でターゲティング薬剤を放射標識するためのキットに関する。本発明は、また、ターゲティング薬剤の放射標識用キットの使用、前記キットを用いるガリウム−68でターゲティング薬剤を放射標識する方法、前記キット、及び調製方法にも関する。

Description

本発明は、放射標識用キットに関する。
近年、PETによる生体内イメージング用に、ガリウム-68で放射標識された分子に基づくいくつかの非常に興味深い臨床結果が発表され、示された。これらの放射性トレーサーは、通常、ターゲティング薬剤を備えたキレート剤のアセンブリ(一般的には、DOTA官能基化されたターゲティング薬剤)によってなされている。このターゲティング薬剤とキレート剤とのアセンブリでは、キレート剤に金属の放射性同位元素または放射性金属との反応が、ターゲティング薬剤に放射性トレーサーの生物学的/代謝活性が、それぞれ割り当てられている。しかしながら、ガリウム-68の半減期(68分)が短いために、この放射性トレーサー(すなわち放射標識されたキレート官能基化ターゲティング薬剤)の長距離配送は不適切であり、放射標識プロセスには、スポット生産及び自動シンセサイザーのような適切な生産設備が必要となる。このことが、ありふれた核医薬における広範な普及を困難にしている。
ガリウム-68を用いる標識反応は、適当な反応媒体中で、適当なキレート剤で放射性金属をキレート化することによって行われる。標識反応は、通常、キレート化反応とガリウム溶解の双方に最適のpHを確実にするために、緩衝液中で行われる。
ガリウム-68自体は、ジェネレーターから得られる。このジェネレーターは、サイクロトロンを用いたその場所での生産、または放射性同位元素の日常の配送に代わるものである。ジェネレーターシステムは、まず最初に、テクネチウム-99向けに開発された。この原理は、ジェネレーターに含有されている半減期が長い親核種(又はゲルマニウム-68のような非放射性元素)と、この親核種の崩壊から生じた半減期が短い元素である娘核種との間での放射化学的分離に基づいている。この娘核種は、優れた放射化学純度と放射核的特性で(すなわち他の放射性核種または他の放射化学不純物からの汚染がない)、且つ化学的高純度(低い金属イオン含有量)で回収される。上記分離は、2つの核種(親と娘)の異なる化学的性質によって可能となる。
ゲルマニウム-68/ガリウム-68ジェネレーターの特性は、以下のように要約されることができる:
- 溶離液は、酸性溶液(0.05M〜5MのHClで、ジェネレーターのメーカーにより特定される)として得られる;
- 溶離液は亜鉛-68を含み、これはゲルマニウム-68の製造プロセスとガリウム-68の崩壊の双方からの結果として生じるもので、その濃度は、ジェネレーターからの溶離直後から経過時間の関数で連続的に増大する。実際、この亜鉛-68は、ジェネレーターに蓄積する。この亜鉛−68は、放射標識で用いられるキレート化反応のためのガリウム-68との直接的な競合に参画するので、ジェネレーター内での亜鉛-68の蓄積は、放射標識の効率にとって有害である。
溶離液は、さらに、そのジェネレーターから解放されたゲルマニウム-68をも含む(「ブレークスルー」)。
−この溶離液も、ジェネレーターカラムの固相から浸出した種々の金属を含んでいるが、溶離に用いられるHClによっても生じる。
−マイクロg/ml レベル:Fe (III), Zn (II), Al (III)
−ピコg/L レベル:Mn (II), Pb (II), Ti (IV), Cr (III), Ni (II) (Sn (IV))
キレート化反応の効率は、pHの適性に依存するが、キレート化反応の間に起こり得る、上述の金属不純物とガリウム-68との競合にも依存する。さらに、加熱は、最も一般的に用いられるガリウム-68系の放射性トレーサーを得るためのキレート化反応を促進することが、一般に認められている。
当該分野の技術において、ガリウム-68と競合する金属イオンは、一般に、標識化前の洗浄または溶離液の分別によって減じられる(WO 2010/092114に記載)。しかしながら、これらの追加的工程は、時間の浪費又はプロセスそのものによって、放射能が損失することを意味する。これらによる放射能の損失は、全放射能の最高30%に達し、その内訳は、減衰により10%、標識前の洗浄プロセスそのものに起因する20%である。
ガリウム-68の部分的なキレート化が起こり得るということは、一般に、製薬仕様(>90%の放射化学純度)を満足する放射化学純度を有する放射性トレーサーを得るためには、標識化後に仕上げの洗浄が必要となる。これらの工程も、時間の浪費又はプロセスそのものから生じる放射能の追加的損失が10%にまで上昇することを意味する。
既知のプロセスによると、放射標識の終了時に、ガリウム-68に対して特に親和性を有する金属イオン封鎖剤を添加して、その放射性同位元素の未反応部分とキレート化してもよい。金属イオン封鎖剤と未反応のガリウム-68とにより形成される錯体は、放射標識後に、より高い放射化学純度に到達するために、廃棄される。
さらに、放射標識の前後で、これらの洗浄工程が必要になるということは、ガリウム-68で標識した放射性トレーサーの合成が、合成モジュールの自動化及び使用に、ある程度、依存することになる。このことは、技術的専門性に加えて、全体的な性能にとって好ましくない余計な時間の浪費となる。
この放射性核種の短い半減期(68分)のために、またジェネレーターで供給される放射能が制限されている(最大100mCi)ために、ターゲット分子のキレート化を、迅速、直接的且つ高効率に行うための改善が非常に望まれている。
キレート化反応及びガリウム-68可溶化の双方を確実にすることができる範囲で、標識化溶液のpHを維持するために、一般に緩衝媒体が用いられる。望ましい緩衝液は、無毒でなければならず、pHを3.0〜5.0の範囲内に効果的に維持しなければならなない。また、ガリウム-68イオンと競合すべきではなく、好ましくは、ターゲティング薬剤と会合できるようなキレート剤の能力に関して、金属キレート化の能力は低いことが好ましい。また、ジェネレーターの溶離液の容量(したがって、HClの量)について、起こり得る小さな変化に耐えるものでなければならない。すなわち、pHを好ましい範囲の10%以内に維持するのに十分な強いものでなければならない。
競合している金属不純物を管理することは、もう一つの課題である。WO2013024013では、コキレート剤を添加することで、競合する金属不純物を抑制できることを開示した。実際、ガリウム-68キレート化反応を回避する、あるいはキレート化能力が限定的でキレート化しない方向に作用するようないずれの種も、これらの不純物の補足材として作用できる。換言すると、この抑制効果は、競合金属の見かけ濃度、すなわちキレート化を利用できる金属不純物の濃度を、高収量で再生可能な放射標識を可能にするレベルにまで下げることができる。このコキレート剤は、ターゲティング薬剤と会合できるキレート剤とは、定義上異なっている。
この内容において、上記課題の1つ以上を克服する68Ga錯体の調製のために改善された方法が必要であることは明らかである。このことは、許容できる範囲内でpHを維持する適切な媒体を特定して金属不純物を処理することを含み、キレート化反応を促進するための加熱を必要とせずに、ガリウム-68のキレート化率を90%超にする。
本発明は、以下の態様に関する:
態様1 以下の構成を含む放射標識用キット:
−少なくとも前記キット内で前記ジェネレーターが溶離するときには、ガリウム-68ジェネレーターからの酸性pH溶離液を、pH値3〜5範囲内に平衡できる量の酢酸塩または緩衝液;
−放射標識する条件で、ガリウム-68をキレート化することができるキレート官能基化ターゲティング薬剤;及び
−標識反応の条件で、ガリウム-68と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤との間のキレート化を妨害することなくガリウム-68以外の汚染金属を不活性化できるコキレート剤である金属阻害剤。
態様2 態様1のキットにおいて、前記酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤、及び金属阻害剤は、(一緒に)凍結乾燥されている。
態様3 態様1のキットにおいて、前記キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤は(一緒に)凍結乾燥されていて、且つ前記酢酸塩又は緩衝液は別に存在していて、後で添加されることができる。
態様4 態様1のキットにおいて、前記キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤は(一緒に)凍結乾燥されていて、酢酸イオン緩衝液が後で添加される。
態様5 態様1〜4のいずれかのキットにおいて、前記酢酸塩又は酢酸塩緩衝液は、使用されるガリウム−68ジェネレーターのタイプにあった量の酢酸塩を含んでいる。
態様6 態様1〜4のいずれかのキットにおいて、前記キットにHCLを添加した後のキット内でガリウム−68ジェネレーターが溶離されるときのpH値範囲3〜5となるように、前記酢酸塩又は酢酸塩緩衝液は、前記ジェネレーターからの酸性pH溶離液を平衡状態にする一定濃度で存在している。
態様7 態様1〜6のいずれかのキットにおいて、前記キレート官能基化ターゲティング薬剤のキレート官能基は、Ga3+と安定的な錯体を形成できる。
態様8 態様1〜7のいずれかのキットであって、前記キレート官能基化ターゲティング薬剤のキレート官能基は、NOTA及びその誘導体;トリス(ヒドロキシピリジノン)(THP)及びその誘導体;開環鎖キレータ(例えば、HBED, MPO, EDTA, 6SS, B6SS, PLED, TAME, 及びYM103);NTP (PRHP) 3;H2dedpa及びその誘導体;(4,6-MeO2sal) 2-BAPEN;並びにクエン酸塩及びその誘導体を含む群から選択される。
態様9 態様1〜8のいずれかのキットにおいて、前記酢酸塩の量は、5 mg〜1000 mg、好ましくは10 mg〜750 mg、より好ましくは20 mg〜500 mgである。
態様10 態様1〜9のいずれかのキットにおいて、前記金属阻害剤の量は、マイクロモル量、好ましくはナノモル量、より好ましくは500ナノモル未満、さらに好ましくは100ナノモル未満である。
態様11 態様1〜10のいずれかのキットにおいて、前記金属阻害剤は、DOTAおよびその誘導体、DTPA 及びその誘導体、及び糖からなる群より選択される。
態様12 態様1〜11のいずれかのキットにおいて、前記金属阻害剤は、単糖類及びその誘導体、二糖類及びその誘導体、並びに多糖類及びその誘導体を含む群より選択される。
態様13 態様1〜12のいずれかのキットにおいて、前記金属阻害剤と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤とは、化学的に連結されている。
態様14 態様1〜13のいずれかのキットであって、前記金属阻害剤と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤とは、放射標識される条件で不安定であるリンカーを通じて、化学的に連結されている。
態様15 室温又はその近傍温度で実行される、キレート官能基化ターゲティング薬剤を、ガリウム−68で放射標識するための、態様1〜14のいずれかのキットの使用。
態様16 キレート官能基化ターゲティング薬剤を、ガリウム−68で放射標識する方法であって、態様1〜13のいずれかのキット内で、酸を含む溶離液を用いて、ガリウム−68ジェネレーターを溶離する工程を含む。
態様17 前記酸はHClである態様16の方法。
態様18 溶離前に前記キットに、HClを添加する工程を追加的に含んでいる態様16又は17の方法。
態様19 態様16〜18のいずれかの方法であって、前記放射標識は、pH 3〜5、好ましくは3.5 〜4.5、より好ましくは3.9〜4.3で行う。
態様20 前記放射標識反応は、50℃未満、好ましくは室温又は雰囲気温度(例えば20〜30℃)で行われる。
態様21 態様1〜14のいずれかのキットにおいて、酸を含む溶離液を用いて、ガリウム―68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液。
態様22 態様1〜14のいずれかのキットにおいて、塩基を含む溶離液を用いてガリウム―68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液。
態様23 態様1〜14のいずれかのキットにおいて、溶離液の移動に先立って、濃縮又は洗浄した溶離液で、ガリウム−68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液。
態様24 態様21〜23のいずれかの溶液であって、pH3〜5、好ましくは3.5〜4.5、より好ましくは3.9 〜4.3である。
態様25 態様1〜14のいずれかの放射標識キットの調製方法であって、以下の工程を含む:
a)ガリウム―68ジェネレーターからの酸性pH溶離液を、少なくとも、pH値範囲3〜5となるように平衡する適量の酢酸塩又は緩衝液を含む溶液を調製又は提供し、キレート官能基化ターゲティング薬剤を調製又は提供し、金属阻害剤を調製又は提供する工程;並びに
b)工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程。
態様26 態様1〜14のいずれかの放射標識キットを調製する方法であって、以下の工程を含む:
a)キレート官能基化ターゲティング薬剤と金属阻害剤を含む溶液を調製又は提供する工程;
b)工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程;及び
c)工程b)で得られた凍結乾燥物中に、酢酸塩粉末を添加する工程。
態様27 態様1〜14のいずれかのキットを調製する方法であって、下記工程を含む:
a)キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;
b)工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程;及び
c)工程b)で得られた凍結乾燥物中に、酢酸緩衝液を添加する工程。
態様28 本発明は、さらに、態様1〜14のいずれかのキットの調製方法を提供する。この方法は、下記工程を含む:
a)酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;及び
b)所望により、工程a)で得られた溶液を凍結する工程。
態様29 ターゲティング薬剤をガリウム−68で放射標識する方法であって、金属阻害剤は、ガリウム−68ジェネレーターの溶離液又はガリウム−68ジェネレーターの溶離前に添加されるHCl 溶液中のいずれか一方に含有されていて、前記金属阻害剤は前記放射標識用溶液中に存在している。
発明の詳細な説明
明確な定義をしていない場合には、ここに用いられている単数形「1つの」、「ある」、「その(当該)」は、単数および複数の双方を意味する。
ここで用いられている用語「含んでいる(comprising)」「含む(comprises)」及び「からなる(comprised of)」は、「包含している(including)」「包含する(includes)」又は「含有している(containing)」「含有する(contains)」と同義である。そして、包括的またはオープエンドであり、追加成分を排除せず、限定しない成分、要素、方法の工程を排除しない。この用語は、また「からなる(consisting of)」及び「実質的にからなる(consisting essentially of)」を拡張したものである。
数値範囲の終点による限定は、それぞれの範囲内のあらゆる数値及び小数値を含み、限定されている終点も含む。
ここで用いられている用語「約」は、パラメータ、量、一時的期間等のような測定できる値を参照する場合に、特定された値の及び当該値からのバリエーションに拡張されることを意味する。特に、このようなバリエーションが開示された発明において実行されるのにふさわしい限り、特定された値または値から、+/-10%以下、好ましくは+/-5%以下、より好ましくは+/-1%以下、さらに好ましくは+/-0.1%以下を含む。修飾語句「約」が参照する値は、特定的にはその値そのものであり、好ましくは開示されている値であると理解される。
用語「一つ以上」(例えば要素群の一つ以上の要素)は、それ自体明確であるが、さらに例示によって、とりわけ前記要素のいずれか1つを参照することで、又は前記要素の2つ以上を参照することで、例えば前記要素の≧3、≧4、≧5、≧6、又は≧7などのように、前記要素の全てにまで拡張される。
本明細書で引用された全ての文献は、参照により、全体的にここに組み込まれる。
特に明記しない限り、本発明の開示で用いられている全ての用語は、技術的及び科学的用語も含めて、いわゆる当業者が通常理解する意味を有する。さらなるガイダンスにより、用語の定義は、本発明によりふさわしい教示を含んでもよい。
以下の文節において、本発明の異なる態様又は実施形態は、更に詳細に定義される。そのように定義されたあらゆる態様又は実施形態は、特に明記しなければ、他の態様又は実施形態のおのおのと組み合わせてもよい。特に、好ましいとして示されている又はある実施形態で有利とされるように示されるどんな特徴も、好ましい又は有利となるように示されている他の1つまたは複数の実施形態と組み合わされてもよい。
本発明は、当該分野の状態で指摘及び観察された課題の1つ以上を克服し、ここで説明されているキットを用いて、50℃未満の温度好ましくは室温で、キレートで官能基化されたターゲティング薬剤(キレート官能基化ターゲティング薬剤)を、直接ガリウム-68で放射標識する。このガリウム-68は、酸性水性溶液内で、ゲルマニウム-68/ガリウム-68ジェネレーターから溶離される。
したがって、ある態様では、本発明は以下の構成を有するキットを提供する:
−ガリウム-68ジェネレーターからの酸性pH溶離液を、少なくとも前記ジェネレーターが前記キット内で溶離されるときのpH値3〜5の範囲内となるように平衡するのにふさわしい量の酢酸塩;
−放射標識条件で、ガリウム-68をキレート化できる、キレート官能基化ターゲティング薬剤;
−標識反応条件下で、ガリウム-68と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤との間のキレート化を妨害せずに、ガリウム-68以外の金属を不活性化することができる、コキレート剤である金属阻害剤。換言すると、そのキレート官能基化ターゲティング薬剤とは対照的に、前記標識反応の条件でガリウム-68をキレート化する能力はほとんどないが、ガリウム-68のキレート化を妨害し及び競合している汚染金属をキレート化することができるという能力に基づき、前記金属阻害剤は選択される。
前記キットは、室温またはその近傍温度で、好ましくは、50℃未満で、より好ましくは室温で実施できるので、キレート官能基化ターゲティング薬剤を、ガリウム−68で放射標識するのにふさわしい。
本発明は、また、前記酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤が、(一緒に)凍結乾燥されているキットに関する。
本発明は、また、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤が、(一緒に)凍結乾燥されていて、前記酢酸塩は、その後で添加されるキットに関する。
本発明は、また、キレート官能基化ターゲティング薬剤および金属阻害剤は、(一緒に)凍結乾燥され、その後、前記酢酸緩衝液が添加されるキットに関する。
本発明は、また、酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤および金属阻害剤は溶解していて、凍結されているキットに関する。
ここで説明されるキットは、キレート化反応または放射標識を実施するための至適pHを提供するだけでなく、ジェネレーターの酸性溶離液と混合されるとき、適当量の酢酸塩を用いることで、異なるタイプのガリウム-68ジェネレーターに関する溶離液の容量と酸性度の変化を許容又は管理して、pH3−5範囲の酸性pHを有する酢酸/酢酸イオン緩衝液を形成する。これらの条件では、pHが低すぎる又は高すぎるために、それぞれ高含有率のフリーのガリウム-68陽イオン又はガリウム-68水酸化物(ガリウム・コロイド)になることで、キレート化されないガリウム-68の量を最小にできる。
さらに、前記酢酸緩衝液は、医薬品の緩衝液または賦形剤として、かなり許容される。
さらにまた、本発明者らは、少なくとも部分的に、妨害する種を中和して、ガリウム-68とキレート官能基化ターゲティング薬剤とを反応させる放射標識法において、金属阻害剤を用いることができることを見出した。これらの金属阻害剤は、キレート官能基化ターゲティング薬剤との反応について、ガリウム-68と競合する金属を一時的に又は永久に除去し得る。こうして前記金属阻害剤は、前記標識反応の条件において、キレート官能基化ターゲティング薬剤によるガリウム-68のキレート化を妨害する他の金属をキレート化する以外は、ガリウム-68をキレート化できない。放射標識反応の間に金属阻害剤を存在させるということは、金属不純物の存在を管理するための現在のアプローチ(例えばキレート官能基化ターゲティング薬剤の量を増大したり、ジェネレーターの溶離液を前処理する)に対して、有利な代替方法を提供する。現在のアプローチは、追加的な洗浄工程が、時間(及び放射能)を浪費することから、代替方法は有利である。
ここに記載されたようなこれらの態様は、有利なことに、適切なキレート化率、特に約90%以上、得られるようにする。そして、いかなる予備の洗浄も、更には仕上げの洗浄をしなくても、十分な放射性化学純度を得ることを可能にする。
キレート官能基化ターゲティング薬剤、酢酸塩及び金属阻害剤が、キット内に存在すると、キット内でガリウム-68ジェネレーターを直接溶離させ、前もってあるいはその後に、いかなる作業を要することもなく、放射標識反応を実行することは有利である。
さらに、ここで開示されているキットの全ての構成要素は、すべて一緒に凍結乾燥、又は冷凍されて、より長期の保存可能期間を保証することができる。
こうして、ここで開示されているキットについて、当該技術の現状と差別化される主な利点は、以下のとおりである:
−キレート官能基化ターゲティング薬剤のよりよい保存可能期間を提供する、完全に乾燥または凍結されたキット;
−自動化されたシンセサイザーを必要としない放射標識の可能性;
−加熱を必要としない放射標識の可能性;
−金属阻害剤の存在は、有利なことに、キレート官能基化ターゲティング薬剤の使用を減らし、より手頃な放射性薬品合成の実施を可能にする;
−金属阻害剤が存在することで、放射標識率を有利に改善する;
−いかなるブランドのジェネレーターも、酢酸イオンまたはHClで部分的に中和されるように提供されたこのキットとともに用いられることで、前記ジェネレーターの酸性溶離液と混合するときに、放射標識反応に至適のpHを得ることができるという事実。
ここに用いられている「酢酸イオン(acetate)」は陰イオン分子(CH3COO-)をいう。用語「酢酸塩(acetate salt)」は、酢酸イオンの金属塩を意味する。酢酸塩の種類は限定しないけれども、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アルミニウム、酢酸アンモニウムなどが挙げられる。好ましくは、ここで記載されているキットには、酢酸ナトリウムが用いられる。前記酢酸塩は、固体の状態で存在でき、緩衝された溶液又は緩衝液中に含まれていてもよい。
ここに記載されているキットに存在する酢酸塩の量は、ガリウム-68ジェネレーターのタイプ及び/又は種類によって選択され、特にキット中に存在する酢酸塩の量は、pHを平衡状態にすることができる量である。すなわち、ガリウム-68ジェネレーターから溶離されるHCl量を、最終溶液のpHが3〜5、好ましくは3.5〜4.7、より好ましくは3.9〜4.5となるようにコントロールされることができる。
あるいは、本発明で説明されているキットは、一定量の酢酸塩を含んでもよい。ジェネレーター溶離液とのHCl量の差異(ガリウム-68ジェネレーターのタイプ及び/又はブランドに依存)は、溶離に先立って、ここで説明されているキットに、適量のHClを添加することによって、調節されることができる。本発明で説明されているキットに添加されたHCl量で部分的に酢酸塩を中和し、中和されていない酢酸塩がジェネレーター溶離液からのある量のHClのpHを平衡できることで、最終溶液のpHを3〜5、好ましくは3.5〜4.7、より好ましくは3.9〜4.5となるようにする。
好ましくは、その酢酸塩は、ここで教示されるように、約1 mg 〜約1000mg、好ましくは約10 mg〜約750 mg、より好ましくは約20mg 〜約500 mgの量で、キット内に存在している。
本発明で用いられる金属阻害剤は、キレート官能基化ターゲティング薬剤とのキレート反応中でガリウム-68イオンを(実質的に)阻害せずに、競合する金属を阻害する能力のために選択される。実際、これらの金属阻害剤は、主たる放射標識反応に(実質的に)ネガティブに干渉しないか、または第2の放射標識された種の形成に導くべきでない。換言すると、金属阻害剤は、放射標識反応に用いられる条件(すなわち、pH3〜pH5の酢酸緩衝液内で50℃未満)で、ガリウム-68の錯体化のための能力が限定的又は能力を有しない。錯体化能力が限定的とは、同量の放射性金属をキレート化する場合にキレート官能基化ターゲティング薬剤に用いられるキレート剤と比べて、金属阻害剤では少なくとも100倍以上必要となることを意味する。
本発明における金属阻害剤の機能は、先行技術で用いられる金属イオン封鎖剤の機能とは対照的であることに気付くことは興味深い。実際、既知の方法では、標識反応の終わりに、ガリウム-68に対して特定の親和性を有する金属イオン封鎖剤は、放射性同位元素の未反応部分をキレート化するために添加される。一方、本発明では、ガリウム-68以外の金属的不純物の競合を減らすことができる阻害剤が、標識反応の初めに添加される。
さらに、室温に近い温度(<50℃)で、放射標識反応を実行できるということは、WO2013024013で用いられるような、DOTA-官能基化ターゲティング薬剤を、放射標識する通常温度で使用できないような金属阻害剤の使用を可能にするであろう。その理由は、これらは、50℃より高い温度では、ガリウム-68との直接競合に参入するだろうということによる。したがって、温度は、金属阻害剤の反応性を調節するためのパラメータとして本発明でも説明される。
ここに用いられている「金属阻害剤」は、競合する金属、又はキレート官能基化されたターゲティング薬剤のキレート部分と相互作用することができる分子、又はガリウム-68と直接相互作用することができる分子をいい、キレート官能基化ターゲティング薬剤と前記競合金属とのキレート化の全体又は一部分を阻害し、及び/又はキレート官能基化ターゲティング薬剤によるガリウム-68のキレート化を促進する。このような金属阻害剤は、放射標識反応に用いられる条件(すなわち、pH 3〜pH 5の間の酢酸緩衝液で50℃未満)において、ガリウム−68の錯体化のための能力が限定的又は能力を有しないにちがいない。錯体化のための能力が限定的とは、同量のGa−68をキレート化するのに、キレート官能基化ターゲティング薬剤に用いられるキレート剤よりも、少なくとも100倍以上の量が必要になることをいう。
金属阻害剤は、好ましくは、DOTA及びその誘導体(例えば、DOTATOC、DOTANOC、DOTATA、TRITA、DO3A-Nprop、BisDO3A及びTrisDO3A)、DTPA及びその誘導体(例えば、テトラ―tBu-DTPA、p-SCN-Bz-DTPA、MX-DTPA及びCHX-DTPA)及び糖からなる群又は含む群から選択される。本発明のキットで金属阻害剤として用いられる糖は、単糖類又は単糖類誘導体(例えば、テトラケトース、ペンタケトース、ヘキサケトース、テトロース、ペントース、ヘキソース、D−マンノース、D-フルクトース、及びその誘導体);及び/又は二糖類又はこれらの誘導体(例えば、マルトース及びその誘導体);及び/又は多糖類及びその誘導体(例えば、デキストリン、シクロデキストリン、セルロース及びこれらの誘導体)が挙げられる。
本件明細書に記載のキット内の金属阻害剤の量は、マイクロモル量であることが好ましく、好ましくはナノモル量、より好ましくは500ナノモル未満、さらに好ましくは100ナノモル未満である。
上述の金属阻害剤は、酢酸/酢酸イオン緩衝液以外の緩衝液が用いられるキレート反応でも用いられることができるという利点に注目することは重要である。
上記で示す金属阻害剤は、有利なことに、キレート化反応で用いられることもできる。前記金属阻害剤は、ジェネレーターの溶離液、HCl溶液、又はジェネレーターの溶離前に添加され得る水中に含まれる。したがって、金属阻害剤は、放射標識溶液内で見出される。金属阻害剤は、キレート官能基化ターゲティング薬剤に化学的に結合されていてもよい。この化学結合は、キレート官能基化ターゲティング薬剤との放射標識反応の条件下で、不安定な結合であってもよいし、不安定でなくてもよい。このことは、放射標識反応条件において、金属阻害剤が形成される又はそのままの状態で放出されることを、意味する。
ここで用いられる「キレート官能基化されたターゲティング薬剤(キレート官能基化ターゲティング薬剤)」とは、ターゲティング分子に結合しているキレート剤によって、例えば、ガリウム−68のような放射性同位元素で標識されることができるターゲティング薬剤をいう。
ガリウム-68で放射標識されるターゲティング薬剤を官能基化させるための好ましいキレート剤は、少なくとも、そのような放射標識されたターゲティング薬剤を用いるような診断研究に十分な時間で、Ga3+、特に68-Ga3+(HClを用いたゲルマニウム-68/ガリウム-68ジェネレーターから溶離された放射性同位元素ジェネレーター)と安定的なキレートを形成するものである。適切なキレート剤としては、脂肪族アミン、直鎖アミン又は大環状アミン(例えば、三級アミンによる大環状アミン)が挙げられる。適切なキレート剤としては、限定しないけれども、好ましくはNOTA及びその誘導体(例えば、TACN、TACN-TM、DTAC、H3NOKA、NODASA、NODAGA、NOTP、NOTPME、PrP9、TRAP、Trappist Pr、NOPO、TETA);トリス(ヒドロキシピリジノン(THP)及びその誘導体、キレート開環鎖(例えば、HBED、DFO、又はデフェロキサミン又はデスフェラル(desferal)、EDTA、6SS、B6SS、PLED、TAME、YM103);NTP(PRHP)3;H2dedpa及びその誘導体(例えばH2dedpa-1, 2-H2dedpa、H2dp-bb-NCS、及びH2dp-N-NCS);(4,6-MeO2sal) 2-BAPEN;並びにクエン酸塩及びその誘導体が挙げられる。
キレート官能基化ターゲティング薬剤のターゲティング薬剤は、ペプチドであってもよい。例えば、2〜20のアミノ酸を含むペプチド、ポリペプチド、タンパク、ビタミン、類糖(例えば単糖類又は多糖類)、抗体及びその誘導体(例えば、ナノボディ、ジアボディ(diabodies)、抗体断片)、核酸、アプタマ―、アンチセンスオリゴヌクレオチド、有機分子、又はある診断ターゲットに結合又はある代謝活性を示すことができる、その他のバイオ分子であってもよい。
ここに記載されるキレート官能基化ターゲティング薬剤は、好ましくは、生物学的ターゲティングの能力を有する。適切なターゲティング薬剤としては、限定しないけれども、標的VEGFレセプター、ボンベシンの類縁物;GRPレセプターを標的とする分子;ソマトスタチンレセプターを標的とする分子;ανβ3 及びανβ5を標的するRGDペプチド又は分子;アポトーシスプロセスを標的とするannexin V又は分子;エストロゲンレセプターを標的とする分子;プラークを標的とするバイオ分子などが挙げられる。さらに一般的には、有機的であるか否かにかかわらず、キレート剤により官能基化されるターゲティング分子のリストが、Velikyanら,Theranostic 2014年、Vol. 4, Issue 1「68Ga-放射標識の発展の眺望」ジャーナルにて見出することができる。
ある実施形態では、金属阻害剤は、ジェネレーターの溶離液内、HCl溶液、または多分ジェネレーターの溶離に先立って添加された水中に含まれる。このために、前記金属阻害剤は、放射標識溶液内で見出される。
ここに記載されるキットの種々の構成要素は、好ましくは容器又はバイアル瓶内に存在し、好ましくはシリコンガラスのバイアル瓶に収容される。しかしながら、構成要素のそれぞれが、別々の容器又はバイアル瓶に収容されているキットも、本発明の範囲内である。
本発明は、さらに、ガリウム−68でターゲティング薬剤を放射標識する方法も提供する。この方法は、酸を含む溶離液でガリウム−68ジェネレーターを溶離する工程を含む。本発明で記載されるキットは、例えば、金属阻害剤、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び酢酸塩を含む。
上述のように、キレート官能基化ターゲティング薬剤がキットに含まれる場合、ガリウム−68ジェネレーターは、キット内に直接溶離されることができる。他の実施形態では、キレート官能基化ターゲティング薬剤は、ここに記載されている酢酸塩及び金属阻害剤を含むキットに、溶離に先立って添加されてもよい。
いくつかの実施形態では、ガリウム−68ジェネレーターは、キット内に直接溶離される。他の実施形態では、水が、溶離に先立って溶液に添加される。
本発明のいくつかの実施形態においては、適量のHClが溶離前に添加される。HClは、前記酢酸イオンを部分的に中和するために添加される。かかる添加により、酢酸塩の残存量(すなわち中和されていない酢酸塩量)がジェネレーター溶離液(先に述べたように、所定のジェネレーターのあるタイプまたはブランド専用)からのHCl量のpHを平衡することができる。放射標識反応又はキレート化反応のために得られた溶液(ここで記載されているキットにおいて、添加されたHCl及びジェネレーター溶離液から生じる溶液)のpH範囲が、3〜5、好ましくは3.5〜4.5、より好ましくは3.9〜4.3の範囲内に平衡されるように、HClは添加される。前記HClは、溶液に直接添加されてもよいし、ある量の水を前記キットに添加した後に添加されてもよい。
本発明の方法では、いずれのガリウム-68ジェネレーターも用いることができる。典型的には、市販のガリウム-68ジェネレーターは、ゲルマニウム-68が固定されているカラムを備えている。ガリウム-68ジェネレーターは、典型的には、酸(好ましくはHCl)を含む溶離液を用いて溶離される。この方法の好ましい実施形態では、ここで教示するように、ガリウム-68ジェネレーターが、HClを含む溶離液を用いて溶離される。
ここで記載されているように、キット内でのガリウム-68ジェネレーターの溶離後、得られた溶液は、短時間(特に、約2〜約60分、好ましくは約2分〜約30分、例えば約10分間)、放射標識反応内で反応するようにされる。
好ましくは、この放射標識反応又はキレート化は、50℃未満、好ましくは45℃未満、35℃未満、30℃未満で、最も好ましくは室温(例えば、20〜25℃の温度)で実施される。
好ましくは、この放射標識反応又はキレート化は、pHが約3〜約5、より好ましくは約3.5〜約4.5、さらに好ましくは約3.9〜約4.3で実施される。
本発明は、また、ここで教示されるキットにおいて、酸(好ましくはHCl)を含む溶離液を用いてガリウム−68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液にも拡張される。
前記溶液のpHは、約3〜約5、好ましくは約3.5〜約4.5、より好ましくは約3.9〜約4.3であることが好ましい。
本発明は、また、ここで開示された方法のいずれかにより得られる、ガリウム−68で標識されたターゲティング薬剤も開示する。
ある態様においては、本発明は、本発明のキットの製造方法も提供する。この製造方法は、以下の工程を含む:
a) 酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;並びに
b) 前記a)工程で得られた溶液を凍結乾燥する工程。
あるいは、本発明はさらに、本発明のキットを調製する方法を提供する。当該方法は以下の工程を含む:
a) キレート官能基化ターゲティング薬剤、及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;
b) 工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程;並びに
c) 工程b)で得られた凍結乾燥物内に、酢酸塩の粉末を添加する工程。
さらに本発明は、本発明のキットの他の製造方法として、以下の工程を含む方法を提供する:
a) キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;
b) 工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程;
c) 工程b)で得られた凍結乾燥物内に、酢酸緩衝液を添加する工程。
本発明はさらに、本発明のキットの製造方法として、以下の工程を含む方法を提供する:
a) 酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤、及び金属の阻害剤を含む溶液を調製する工程;及び
b) 工程a)において得られた溶液を、所望により凍結する工程。
本発明は、この特定の実施形態を用いて説明したが、当業者が上記説明に照らして多くの選択、修飾及び変更を行うことは明白である。したがって、添付のクレームの概念及び広範囲内で、以下のように、選択、修飾及び変更するすべてを包含する。
上記発明は、さらに、以下の実施例で説明されるが、当該実施例に限定されない。
実施例1:ジェネレーターE & Z / NODAGA 、ペプチド、金属阻害剤なし
5 mLの0.1 M HClの68Ga溶離液を用いたペプチドの標識
市販されているガリウム-68ジェネレーター1850 MBq (Eckert & Ziegler)が、5 mLの0.1M HCl (超純級)を用いて、凍結保存された酢酸ナトリウム(超純級)150 mg、HCl 3M(超純級)240μl、760μlのMilli-Q、及び50μgの凍結保存されたNODAGA-NOCが入ったフラスコに直接溶離された。このフラスコは、室温で10分間放置された。放射化学純度64%の生産物が得られた。放射化学純度は、反応媒体のTLC 分析による値である。
実施例2:下記表に示すように、異なる組み合わせでテストした以外は、実施例1と同様に行った。
Figure 2017530188

A=以下の工程を含む調製方法である:
a) 酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;並びに
b) 工程a)で得られた溶液を凍結保存する工程。
B=以下の工程を含む調製方法である:
a) キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;
b) 工程a)で得られた溶液を凍結保存する工程;並びに
c) 酢酸塩を固体で添加する工程。
C=以下の工程を含む調製方法:
a) キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;
b) 工程a)で得られた溶液を凍結保存する工程;並びに
c) 使用するジェネレーターに適応させた緩衝溶液として酢酸塩を添加する工程。
上記結果は、キレート官能基化ターゲティング薬剤に加えて、記載されているような金属阻害剤を用いたセットアップでは、いずれも、ガリウム-68の放射標識率が約90%以上に増大したことを示している。金属阻害剤が添加されない場合には、放射標識率は非常に低くなった。標識率は、酢酸イオンを、固体の状態又は緩衝液の状態のいずれで使用するかということとは事実上、独立している。金属阻害剤及びキレート官能基化ターゲティング薬剤と酢酸塩とが一緒に凍結保存されているときは、大変よい標識率が得られる。

Claims (29)

  1. 以下の構成を有する放射標識用キット:
    −少なくとも前記キット内で前記ジェネレーターが溶離するときには、ガリウム-68ジェネレーターからの酸性pH溶離液を、pH値3〜5範囲内に平衡にできる量の酢酸塩または緩衝液;
    −放射標識する条件で、ガリウム-68をキレート化することができるキレート官能基化ターゲティング薬剤;及び
    −標識反応の条件で、ガリウム-68と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤との間のキレート化を妨害することなくガリウム-68以外の汚染金属を不活性化できるコキレート剤である金属阻害剤。
  2. 前記酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤、及び金属阻害剤は、(一緒に)凍結乾燥されている請求項1に記載のキット。
  3. 前記キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤は(一緒に)凍結乾燥されていて、且つ前記酢酸塩又は緩衝液は別に存在していて、後で添加されることができる請求項1に記載のキット。
  4. 前記キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤は(一緒に)凍結乾燥されていて、酢酸イオン緩衝液が後で添加される請求項1に記載のキット。
  5. 前記酢酸塩又は酢酸塩緩衝液は、使用されるガリウム−68ジェネレーターのタイプにあった量の酢酸塩を含んでいる請求項1〜4のいずれかに記載のキット。
  6. 前記酢酸塩又は酢酸塩緩衝液は一定濃度で存在していて、これにより前記キットにHCLを添加した後のキット内でガリウム−68ジェネレーターが溶離されるときのpH値範囲3〜5となるように、前記ジェネレーターからの酸性pH溶離液を平衡状態にする、請求項1〜4のいずれかに記載のキット。
  7. 前記キレート官能基化ターゲティング薬剤のキレート官能基は、Ga3+と安定的な錯体を形成できる請求項1〜6のいずれかに記載のキット。
  8. 前記キレート官能基化ターゲティング薬剤のキレート官能基は、NOTA及びその誘導体;トリス(ヒドロキシピリジノン)(THP)及びその誘導体;開環鎖キレータ(例えば、HBED, MPO, EDTA, 6SS, B6SS, PLED, TAME, 及びYM103);NTP (PRHP) 3;H2dedpa及びその誘導体;(4,6-MeO2sal) 2-BAPEN;並びにクエン酸イオン及びその誘導体を含む群から選択される、請求項1〜7のいずれかに記載のキット。
  9. 前記酢酸塩の量は、5 mg〜1000 mg、好ましくは10 mg〜750 mg、より好ましくは20 mg〜500 mgである、請求項1〜8のいずれかに記載のキット。
  10. 前記金属阻害剤の量は、マイクロモル量、好ましくはナノモル量、より好ましくは500ナノモル未満、さらに好ましくは100ナノモル未満である、請求項1〜9のいずれかに記載のキット。
  11. 前記金属阻害剤は、DOTAおよびその誘導体、DTPA 及びその誘導体、及び糖からなる群より選択される、請求項1〜10のいずれかに記載のキット。
  12. 前記金属阻害剤は、単糖類及びその誘導体、二糖類及びその誘導体、並びに多糖類及びその誘導体を含む群より選択される、請求項1〜11のいずれかに記載のキット。
  13. 前記金属阻害剤と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤とは、化学的に連結されている、請求項1〜12のいずれかに記載のキット。
  14. 前記金属阻害剤と前記キレート官能基化ターゲティング薬剤とは、放射標識される条件で不安定であるリンカーを通じて、化学的に連結されている、請求項1〜13のいずれかに記載のキット。
  15. 室温又はその近傍温度にて、ガリウム−68でキレート官能基化ターゲティング薬剤の放射標識を実行するための、請求項1〜14のいずれかに記載のキットの使用。
  16. キレート官能基化ターゲティング薬剤を、ガリウム−68で放射標識する方法であって、請求項1〜13のいずれかに記載のキット内で、酸を含む溶離液を用いて、ガリウム−68ジェネレーターを溶離する工程を含む、放射標識方法。
  17. 前記酸はHClである請求項16に記載の方法。
  18. 溶離前に、前記キットにHClを添加する工程を追加的に含む、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 前記放射標識は、pH 3〜5、好ましくは3.5 〜4.5、より好ましくは3.9〜4.3で行う、請求項16〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記放射標記反応は、50℃未満、好ましくは室温又は雰囲気温度(例えば20〜30°C)で行われる、請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 請求項1〜14のいずれかのキットにおいて、酸を含む溶離液を用いて、ガリウム―68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液。
  22. 請求項1〜14のいずれかに記載のキットにおいて、塩基を含む溶離液を用いてガリウム―68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液。
  23. 請求項1〜14のいずれかに記載のキットにおいて、溶離液の移動に先立って濃縮又は洗浄された溶離液で、ガリウム−68ジェネレーターを溶離することにより得られる溶液。
  24. pH3〜5、好ましくは3.5〜4.5、より好ましくは3.9 〜4.3である、請求項21〜23のいずれかに記載の溶液。
  25. 請求項1〜14のいずれかに記載の放射標識キットの調製方法であって、以下の工程を含む:
    a)ガリウム―68ジェネレーターからの酸性pH溶離液を、少なくとも、pH値範囲3〜5となるように平衡化する適量の酢酸塩又は緩衝液を含む溶液を調製又は提供し、キレート官能基化ターゲティング薬剤を調製又は提供し、金属阻害剤を調製又は提供する工程;並びに
    b)工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程。
  26. 請求項1〜14のいずれかに記載の放射標識キットを調製する方法であって、以下の工程を含む:
    a)キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製又は提供する工程;
    b)工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程;並びに
    c)工程b)で得られた凍結乾燥物中に、酢酸塩粉末を添加する工程。
  27. 請求項1〜14のいずれかに記載のキットを調製する方法であって、下記工程を含む:
    a)キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属阻害剤を含む溶液を調製する工程;
    b)工程a)で得られた溶液を凍結乾燥する工程;及び
    c)工程b)で得られた凍結乾燥物中に、酢酸イオン緩衝液を添加する工程。
  28. 請求項1〜14のいずれかに記載のキットを調製する方法であって、下記工程を含む:
    a)酢酸塩、キレート官能基化ターゲティング薬剤及び金属の阻害剤を含む溶液を調製する工程;並びに
    b)所望により、工程a)で得られた溶液を凍結する工程。
  29. ターゲティング薬剤をガリウム−68で放射標識する方法であって、
    金属阻害剤は、ガリウム−68ジェネレーターの溶離液又はガリウム−68ジェネレーターの溶離前に添加されるHCl溶液中のいずれか一方に含有されていて、前記金属阻害剤は前記放射標識用溶液中に存在している方法。
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