JP2017527960A - 荷電粒子画像化システム用の調整可能なアンペア位相板 - Google Patents

荷電粒子画像化システム用の調整可能なアンペア位相板 Download PDF

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Abstract

本発明は、荷電粒子が特に電子でもよい荷電粒子画像化システム用の移相器に関する。当該発明による移相器の特徴は、この移相器が画像形成ビームの少なくとも1つの区間に対して平行な非零成分を有する方向に電流を通電するための手段を有することである。好ましくは、前記電流が、前記画像形成ビームの前記区間に沿って平行に通電される。このとき、位相のシフト量が、前記電流軸と前記画像形成ビーム軸との間の距離によって中心対称に決まる。発明者は、前記電流によって生成された磁場が、従来の技術のBalossier等による局所電荷と同じ効果を前記ビームの位相にもたらすことに気付いた。好ましくは、前記電流と前記磁場との関係が、アンペールの法則によって与えられ、前記ビームに対する前記磁場の効果が、アハラノフ・ボーム効果として良好に理解されるので、前記位相のシフト量と空間内のその分布とが、十分に理解され且つ予測可能である。このことは、本発明が既定の、特に望ましい位相シフトを前記ビームに印加するための手段を提供することを意味する。このことは、従来の位相板では不可能であった。

Description

本発明は、荷電粒子(ビーム)画像化システム用の調整可能な位相板に関する。
物体が、荷電粒子、特に電子のビームを使用して映し出される場合、当該物体中の特徴が、伝送されたビーム、反射されたビーム又は散乱されたビームの強度に影響を及ぼすことによってコントラストを提供し得る。当該物体中の或る特徴は、当該強度に影響を及ぼさないで、むしろ当該ビームの位相に影響を及ぼす。位相の変化を強度の変化、すなわち有用な画像コントラストに変換するため、位相板が、当該物体と相互作用するビームと相互作用しないビームとの間の位相差をもたらすために使用され得る。
特に、透過型電子顕微鏡のために、様々な種類の位相板が、過去数十年にわたって開発されている。(K. Nakayama, “Another 60 years in electron microscopy: development of phase−plate electron microscopy and biological applications”, Journal of Electron Microscopy 60(Supplement 1), S43−S62 (2001))が、評価をしている。これらの位相板のほとんどの位相板は、ビームが透過し得る非導電性材料の文字通りの或る種の板である。位相変化が、光路長を変化させるこの材料の屈折率によってもたらされる。このような板の下側では、電荷が、当該下側に蓄積する。当該電荷は、ビームに影響を及ぼし、画像の質を低下させる。
(G. Balossier, N. Bonnet, “Use of an electrostatic phase plate in TEM. Transmission electron microscopy: Improvement of phase and topographical contrast”, Optik 58, 361−376(1981))が、電子ビームに対して直角に取り付けられている非常に細い1つのワイヤから成る位相板を開示する。この場合、当該ビームが、このワイヤ上に直接に衝突し、二次電子が放出し、当該ビームの位相をシフトさせる局所的な正味の正電荷が発生する。残念ながら、レビュー論文(R. M. Glaeser, “Method for imaging weak−phase objects in electron microscopy”, Review of Scientific Instruments 84, 111101(2013))で指摘されたように、このようなコンフィグレーション(及び当該ビームの下側の自己荷電に基づく同様なコンフィグレーション)を生成する位相のシフト量は、利用できる任意の物理モデル又は数学モデルによって依然として理解され得ない。したがって、ほとんどの状況では、この種類のデバイスの性能は、画像に関して有益になるというよりもむしろ、不利益になる。
欧州特許第2660844号明細書 特開平6−333529号公報 米国特許第4935625号明細書
したがって、本発明の課題は、制御可能であり且つ予測可能である位相のシフト量をもたらすために使用され得る一方で、画像形成ビームの妨害をさらに減少させる、荷電粒子画像化システム用の移相器を提供することにある。
これらの課題は、独立請求項に記載の位相器によって解決され、さらなる独立請求項に記載の画像化システムによって解決される。さらなる有益な実施の形態は、従属請求項に記載されている。
本発明は、荷電粒子画像化システム用の移相器に関する。この場合、当該粒子は、特に電子でもよい。本発明による移相器の特徴は、当該移相器が、画像形成ビームの少なくとも1つの区間に対して平行な非零成分を有する方向に電流を通電するための手段を有する。当該電流が、好ましくは直線状の導線中に通電される。
画像形成ビームが、簡略化された従来のモデルにおいて、電流によって生成される磁場を透過するときに、ローレンツ力が、荷電粒子に影響を及ぼす。当該ローレンツ力は、当該画像形成ビームの方向及び当該磁場の方向と直角を成す。このことは、当該画像形成ビームの方向に対して直角な平面内に存在する当該磁場の成分だけが当該ビームを偏向させることを意味する。当該ビームに対して平行な非零成分を有する方向に通電される任意の電流が、このような成分を有する磁場に対して原理的に成立する。しかしながら、当該偏向の強さと対称性との双方が、当該画像形成ビームの方向と当該電流の方向との成す角度によって決まる。当該電流の方向が、当該画像形成ビームの方向に対して平行な非常に小さい成分を有する場合、顕著に偏向させるためには、当該電流の相当により高いアンペア数が要求される。さらに、当該電流が、当該画像形成ビームの方向に対して傾斜している場合、当該ビームに対して直角な平面内の磁場が、当該移相器の中心の周りでもはや対称でない。
当該荷電粒子の偏向が、位相変化に相当するそれらの光路長を変化させる。
本発明は、当該電流によって生成された磁場が、従来の技術のBalossier等による局所化された電荷と同じ効果を当該ビームの位相に及ぼすことに気付いた。好ましくは、当該電流と当該磁場との間の関係が、アンペールの法則によって与えられ、当該ビーム上のこの磁場に対応するベクトルポテンシャルの効果が、量子力学的なアハラノフ・ボーム効果として良く理解されているので、当該位相のシフト量と空間内のそのシフト量の分布とが、十分に理解され且つ予測可能である。このことは、本発明が、Balossierのデバイスによっては不可能であった、予め設定され、特に望ましい位相シフトを当該ビームに及ぼすための手段を提供することを意味する。
当該位相シフトは、当該電流と並んで進行している当該ビームの区間の長さに沿って徐々に増大する。当該位相シフトが増大する速度は、当該ビームが当該電流と並んで進行するのに費やす時間と当該電流のアンペア数との積である。当該時間は、荷電粒子の速度によって決まり、したがって当該ビームの加速度電圧によって決まる。固定された加速度電圧にとっては、当該アンペア数は、当該位相差を調整するための主要なパラメータである。
好ましくは、当該位相シフトが、徐々に増大するので、当該位相シフトの品質が、当該電流を通電するための手段の正確な寸法にさほど敏感に依存しない。例えば、1つのワイヤが、電流を通電するために使用される場合、当該ワイヤの材料又は断面の小さい統計学的な不均一性又は欠陥が平均化され得る。Balossierによる局所化された電荷によれば、全てが、この1つの点に左右される。
本発明の好適な実施の形態では、電流が、画像形成ビームの区間に対して最大で45°、好ましくは最大で20°、最も好ましくは最大で10°を成す方向に当該画像形成ビームの区間に沿って通電される。このことは、ほとんどの目的に対して、使用可能であり、位相変化をもたらすために必要となる電流量を制限する位相シフトの対称性をもたらす。より多くの電流が要求されると、電流を通電するより太い導体が必要になり、この導体のより高い遮蔽の影響が、当該画像形成ビームに及ぼされる。このことは、従来の妥協点である。
当該電流は、静的な位相シフトを生成するための直流電流でもよい。当該電流のアンペア数が、変数としての位相シフトの関数としての測定値を生成するために或る範囲にわたって掃引されてもよい。また、当該電流は、交流の頂点上で変調された交流信号を有する当該直流、又は交流でもよい。交流成分が存在する場合、画像信号が、例えば、この既知の周波数を抽出し、ノイズの大部分を除去するロックイン増幅器を通過され得る。さらに、低い交流周波数によって位相シフトをウォブリングすることが、当該画像化システムの画像パラメータを調整するために使用され得る。このことは、例えば、集束イオンビーム(FIB)柱又は電子顕微鏡のアラインメントで使用される。
電流を画像形成ビーム中に、好ましくは画像形成ビームの中心に通電することが、最も制御可能で且つ定量的に予測可能な位相コントラストを得るために、本発明によって可能である。当該電流が、当該画像形成ビームに対してオフセット位置で通電される場合、位相シフトの対称な中心が変化する。このことは、トポグラフィ像のコントラスト特性(topographical contrast features)に対する特別な強調を追加し得る。
本発明の別の好適な実施の形態では、電流を通電するための手段が、第2の荷電粒子ビームを有する。結局、あらゆる電流は、単なる電荷キャリアの流れである。この第2のビームは、主要な画像形成ビームを妨害する固体物体ではない。
電流が、その電流の方向に導電体に通電される場合、好ましくは、当該電流を供給するための複数のリード部が、画像形成ビームの方向に対して75°と105°との間の角度を成して配置されている。このとき、これらのリード部によって生成された磁場が、当該ビームの位相に影響を及ぼすために使用される磁場に対してほぼ直角である。すなわち、位相シフトが、これらのリード部によって著しく変えられない。主電流の位相シフトを細かく調整するためには、この主電流に対して平行な成分を複数のリード部を通る電流に与えるためにその他の角度も有益である。
当該導電体は、好ましくは電流の方向の周りで軸対称である。当該電流が、ビーム方向に対して正確に平行に通電している場合、位相シフトも、同様に当該導電体の周りで軸対称である。
当該電流が、当該ビームの区間と並んで傾いて通電される場合、この対称性が歪む。このような歪みが、或る用途に対して意図されてもよい。
本発明の好適な実施の形態では、導電体及び/又はリード部が、非強磁性材料から成る。このとき、当該導電体及び/又はリード部は、移相(位相シフト)効果に重畳する追加の磁場を生成しない。
位相板をより太い1つのワイヤから作製することには、幾つかの利点がある。当該ワイヤは、より丈夫であり、製造がより容易であり、より大きい電流が、より強い磁場を生成するために通電され、したがってより大きい位相シフトが生成される。より太い1つのワイヤが、ビームに、より大きく影を落とすものの、このことは、当該位相板の位置を調整することによって補正され得る。その最良の妥協点が、実験的なセットアップと調査されるべき物体とによって決まる。
当該複数のリード部は、位相シフトに寄与する導電体に対する任意の経路を取り得る。例えば、これらのリード部が互いに逆平行に配置され得るので、位相シフトに寄与するこれらのリード部が側部を形成し、この導電体が底部を形成することで、これらのリード部及びこの導電体が、U字形を形成する。この代わりに、導電体に対して直角な平面上の2つのリード部の突出部で、第2リード部が、第1リード部から連続して直線状に延在することが可能である。当該2つのリード部と当該導電体との組立体が、ビーム開口部の直径にわたって延在し、この開口部の両側で強固に取り付けられ得る。
電流を導電体に入力するための幾つかのリード部と、復路上で導電体から電流を引き出すための幾つかのリード部とが存在してもよい。このとき、これらのそれぞれのリード部が、画像形成に対する影響を減少させるためにより細く(より薄く)作製されてもよい。移相器が、画像化システム内のより多くのアンカーポイント上で取り付けられ得るので、複数のリード部が、より大きい機械的安定性ももたらし得る。
本発明のさらに好適な実施の形態では、移相器が、電流の方向と画像形成ビームとの成す傾斜角度を調整するための手段を有する。さらに好ましくは、これらの手段は、画像化システム、例えば電子顕微鏡が稼働中に操作され得る。こうして、移相器の製造中又は画像化システム内への移相器の取り付け中に発生する当該移相器の機械的な小さいミスアライメントが排除され得る。
本発明のさらに好適な実施の形態では、移相器が、電流を通電する導電体を少なくとも200℃に加熱するための手段を有する。特に、画像化システムが、真空中で稼働している場合、このことは、望まない電場を引き起こし得るあらゆる残留汚染物を当該導電体から除去する。当該導電体は、例えば、位相変化を意図するよりも大きい電流を供給可能な電源によって加熱されてもよい。当該汚染物は、例えば、電子顕微鏡内の、電子ビームに曝される全ての表面上に堆積される非晶質炭素であり得る。
また、本発明は、調査されるべき物体と相互作用する1つの第1部分とこの物体と相互作用しない1つの第2参照部分とにコヒーレントに分割されるビームと、当該第1部分が当該物体に接触した後に、当該ビームのこれらの2つの部分を干渉させるための手段と、当該ビームのこれらの2つの部分の少なくとも1つの部分の経路内にある移相器とを有する荷電粒子画像化システムに関する。当該ビームの両部分が、位相シフトされ得るが、コントラストを発生させるために異なる量によって位相シフトされ得る。
当該移相器は、本発明にしたがって先に説明された移相器である。当該移相器に関する、特に当該移相器の特定事項及び予測できる事項に関する全ての開示は、当該画像化システムに対しても有効である。当該画像化システムは、好ましくは電子顕微鏡でもよい。
以下に、本発明の要旨を、本発明の範囲を限定することなしに図面を用いて説明し、実験的に実証する。
電子ビームに対して平行に電流を通電させるための本発明による導体及びリード部を示す。 フックアーム部1によってもたらされた位相シフトのホログラフィックビューを示す。 フックアーム部1に通電する電流0mAに対する異なる位相変化を示す拡大されたインターフェログラムを示す。 フックアーム部1に通電する電流2mAに対する異なる位相変化を示す拡大されたインターフェログラムを示す。 フックアーム部1に通電する電流4mAに対する異なる位相変化を示す拡大されたインターフェログラムを示す。 図3aに示されたインターフェログラムの理論シミュレーションを示す。 図3bに示されたインターフェログラムの理論シミュレーションを示す。 図3cに示されたインターフェログラムの理論シミュレーションを示す。 図3aに示された位相パターンのラインスキャンを示す。 図3bに示された位相パターンのラインスキャンを示す。 図3cに示された位相パターンのラインスキャンを示す。 フックアーム部1に対して5°だけ傾斜した電子ビームによるインターフェログラムの理論シミュレーションを示す。 フックアーム部1に対して10°だけ傾斜した電子ビームによるインターフェログラムの理論シミュレーションを示す。 フックアーム部1に対して15°だけ傾斜した電子ビームによるインターフェログラムの理論シミュレーションを示す。 本発明による移相器の実施の形態のための可能な形を示す。 本発明による移相器の実施の形態のための可能な形を示す。 本発明による移相器の実施の形態のための可能な形を示す。 本発明による移相器の実施の形態のための可能な形を示す。 本発明による移相器の実施の形態のための可能な幾つかの形を示す。
電子線ホログラフィーは、強力な手法である。この電子線ホログラフィーは、中分解能範囲内では、磁場及び電場のマッピング及び定量調査において非常に貴重である。この場合、我々は、一定の電流を通電する1つの垂直ワイヤによって生成される磁場を研究するためにこの手法を適用する。当該電気回路は、外部の電圧電源に接続されている2つの水平ワイヤによって遮蔽されている。これらの水平ワイヤの磁場は、電子光学位相シフトにほとんど影響しない。電流を変えるその場実験が、報告されていて、理論予測と比較されている。当該電流に関連する位相シフトが、素電荷によって生成された位相シフトと同じ形を有することが判明している。
初期においては、細い1つのワイヤを局所的に荷電することに基づいて静電位相板を作製することが、非常な関心をもって試みられたが、当該荷電を制御することが困難であると判明したので断念された。同じ欠点が、電荷の局所点を形成するために、焦点合わせされた非散乱電子ビームを使用する最近の技術思想にも共通する。Glaeserによれば、当該方法が生成する位相シフト量が、物理学的に又は数学的に(分析的に)把握されず、自己荷電は、有益な結果をもたらすものというよりはむしろ、回避すべきものであるので、当該方法の使用は推奨されない。我々は、全てではないが、これらの欠点の幾つかの欠点が是正されること、及び、我々の実験に基づく装置が、調整可能な位相板として有益に使用され得ることを説明する。
この仕事の最初の動機付けは、透過型電子顕微鏡(TEM)内の磁性材料におけるスイッチング過程を研究するために磁場を生成することによって象徴される大きな挑戦であった。傾斜していないTEM試料の平面に対して平行な電流が、正味の磁気位相シフトを生成しないという事実の結果として、我々は、電子ビームの方向に対して平行に配向されているワイヤのナノ加工された短い区間を検査する。原理的には、このようなワイヤの異なる領域が、平面内又は平面外で磁場を近接したナノ磁石に印加するために使用され得る。
しかしながら、我々は、当該実験はより重大な意味及び意味合いを有することをすぐに悟った。実際には、素帯電及び磁気双極子のように、直線状の電流線は、アンペールの法則にしたがう任意の電気回路の構成要素である。我々の認識では、従来では、アハラノフ・ボーム効果の研究用のコイルの作製が、主に注目されたので、定電流を通電する直線ワイヤに関連する磁場調査に関する電子顕微鏡は研究されていない。
集束イオンビーム(FIB)を使用する新規の試料作製方法の利点と、電子線ホログラフィーが最近の電界放出顕微鏡、収差補正顕微鏡、電子顕微鏡を使用する標準技術になっているという事実の利点とを活用して、我々は、当該実験がどのような条件下で実行可能であるかを検討した。我々の研究の結果を以下に記載する。
独立した3次元ナノスケール回路が、集束イオンビーム(FIB)切削加工技術を使用して作製された。化学エッチングされた1つの金(gold)のワイヤが、フック型のデバイスを形成するために2つの直行方向に刻成された。当該デバイスでは、中央部分1(以下では、フックアーム部と記す)が、顕微鏡の光学軸に対して平行に設定される(図1)。7pA未満の切削加工の最後のステップでは、当該フックアーム部の200×200nmの望ましい断面が、2μmの長さで達成された。当該フックアーム部1は、金から成るブロック3上に懸吊されている。当該フックアーム部1は、第1リード部2aによってブロック3から機械加工される。第2リード部2bが、フックアーム部1の上端部から右側に延在する。電流が、実験中に金のブロック3を通じてリード部2a中に供給された。当該電流の復路が、エッチングされた別の金の針を通じてリード部2bから導出された。当該金の針は、リード部2bに接触された(図1に図示せず)。リード部2aとリード部2bとは、フックアーム部1に対してほぼ直角を成しているので、これらのリード部は、フックアーム部1に通電する電流によってもたらされる位相シフト効果に干渉しない。
集束イオンビーム切削加工が、Gaイオンと切削工程の異なるステップでビーム電流を60nA〜7pAで変えることとによって30kVで操作されるデュアルビームシステムのHelios NanoLab(商標) 600iワークステーションで実行された。
当該フック及び針が、ナノファクトリーの走査型トンネル顕微鏡の試料ホルダ内に取り付けられた。当該ホルダの圧電駆動されるSTMチップを適用することで、当該フックの端部と当該針の尖端部とが金属接触された。当該デバイスの全体の電流−電圧特性が、22オームの全抵抗を有するオーミック接触を示した。また、ビームのない条件でI−V特性曲線を取得することによって、当該照射している電子ビームが、当該システムの接触特性と全抵抗とに影響しないことが確認された。
電子線ホログラフィー測定が、電子波における位相シフトを実現し、検出し、定量的に測定するために実行された。楕円形のプローブが、1つのXFEG電界放射電子銃と2つの電子線バイプリズムとを備えるFEI Titan 60−300透過型電子顕微鏡TEM内に形成された。観察が、磁場のない環境で(従来の顕微鏡の対物レンズをスイッチオフにして)ローレンツモードで実行された。当該顕微鏡が、実験中に300kVで操作され、当該上部のバイプリズムが、2.4μmの幅を有するホログラフィック場の視界を取得することを可能にする干渉領域を形成するために使用された(図2)。フックアーム部1の不透明な投影が、当該画像の中央を貫通している黒いバーとして図2で目視可能である。 取得されたホログラムから再構築された全ての位相画像が、Gatan社によって製造されたHoloWorks 5.0 pluginを使用して映し出されている。
図3a〜cは、異なる定電流で撮影されたフックアーム部の周りの領域の再構築されたホログラフィック画像の4倍に拡大された余弦コンター(contour:輪郭)マップ(すなわち、1+Cos(4Δφ)、φは、位相シフトである)を示す。フックアーム部1の不透明な(くすんだ)投影が、当該画像の中央を貫通しているノイズ充填された僅かにより広いバーとしてぞれぞれの図3a〜cに示されている。図3aでは、電流が当該デバイスに通電しなかったときに記録された2つのホログラムから、当該示された余弦マップをもたらす位相画像が再構築された。本質的に、当該コンターマップは、磁場も電場の当該デバイスの周りに存在しないことを示唆している、当該フックにわたる2次元において変化がないことを示す。図3bには、2mAのような大きい定格電流が、このナノデバイスに通電しているときの、フックアーム部の周りの磁場に起因して位相シフトした電子波の余弦マップが示されている。この画像の半円リングが、当該デバイスのこの区間の周りの投影された磁場を示し、伝送された電子ビームにおける位相シフトとして示されている。実際には、1mAの定電流が、当該アーム区間に異なる方向に通電したときに、2つのホログラムが取得される。当該電子ビームに対して平行な電流と逆平行な電流とが、原理的に予測されるように、同じ出力であるが、反対の符号の磁場を引き起こすことが分かった。それ故に、逆の磁場における2つのホログラムを再構築すると、当該電子波の位相の磁気位相シフトが2倍になる位相画像が出現する。
当該電流を2倍に増大させると、図3cに示されたようなフックアーム部に通電する4mAの電流に起因して、磁気位相がシフトする。
図3b及びcの拡大されたこれらの余弦コンターマップを比較すると、2mAの電流に対して4mAに相当する電流が通電したときに、磁場の出力が、2倍高く上昇したことが明らかである。このことは、アンペールの法則に一致し、次の段落でさらに詳しく説明する。当該ホログラフィックコンターマップでは、中心を始点として半径方向に外側に進行する、暗から明及び明から暗へのそれぞれの変化が、πに相当する(等しい)一定量の位相の変化に一致する。図3cでは、これらの変化の周波数が、図3bと比べて2倍になっていて、位相の変化量も2倍になっていることを示す。
大きな相違が、当該フックデバイスの2つの側でリングの大きさ及び形において存在することに気づき得る。この特徴は、乱された参照波に起因する。電子ホログラフィックの観察において周知であるように、電子顕微鏡内に必ず存在するロングレンジの電場及び磁場が、当該参照波を乱し、ホログラフィーの研究において目視可能である歪みを生成する。我々は、この効果を考慮し、この効果を次の段落で検討する。
図4a〜cは、4倍に拡大された余弦コンターマップとして表示された、図3a、b及びcで使用された定電流(それぞれ0、2及び4mA)と同じ定電流での電子波の理論的にシミュレートされた磁気位相シフトプロファイルを示す。フックアーム部1の不透明な投影が、左から右へ進行していると仮定し、白いバーとして目視可能である。予測されるように、位相シフトが、0mAの電流のプロフィールで存在しない。しかしながら、電流が、2mAから4mAに上昇したときに、位相シフト値が、2倍に増大することが分かり得る。複数の位相シフトが、当該フックの2つの側で等しくなく、このことは、電子線バイプリズムの位置に対するホログラム形成中の乱された参照波の存在の相対効果を示すことも明らかである。
図5a、b、cは、図3a、b、cそれぞれの中央にわたる位相のラインスキャンを示す。当該スキャンは、図3aに示された区切り線に沿ってAからBに進行する。ラジアン単位の左側の軸上で測定される位相差が、ナノメートル単位の底軸上で測定される、当該区切り線上で移動される距離にわたって描かれている。図5aでは、磁場が存在しておらず、位相が変化しないので、当該ラインスキャンは、平坦な線だけを示す。図5cを図5bと比較すると、位相が、約2倍の勾配で増大することが明らかになる。
図6は、図4bに等しい条件下であるが、電子ビームが5°(図6a)、10°(図6b)又は15°(図6c)だけ傾斜しているという追加の仮定の下でのシミュレーションを示す。当該傾斜角が、10°未満である限り、円柱対称からの開始が許容できることが分かり得る。しかしながら、位相板の改良された別形態が、最適な調整のための傾斜しているデバイスを提供するであろう。
図7は、本発明による移相器のための形の概略図である。全てのこれらの形は、画像形成ビームに関して取り付けられるはずであるので、当該画像形成ビームは、この図の平面内の上から下へ垂直構造体1に沿って進行する。図7aは、本発明の実証実験のために使用された実施の形態を示す。この実施の形態の実現が、図1に示されていて、既に説明した。
第1の改善箇所が、図7bに示されている。この実施の形態では、リード部2a及び2bが、図7aのリード部2a及び2bの2倍の強さである。このことは、移相器が電子顕微鏡内に取り付けられるときに、当該移相器をより切断破壊しにくくする。同時に、当該より強いリード部2は、より大きい電流が垂直構造体1に通電されることを可能にする。このことは、当該垂直構造体1を加熱するために利用され得る。
図7cに示された実施の形態では、リード部2a、2bが、垂直構造体1に対して直角でなく、それ故に画像形成ビームに対しても直角でない。したがって、リード部2a、2b中の電流が、垂直成分を有し、垂直(導体)構造体1によって生成された主磁場を変更する磁場を生成する。このことは、当該磁場、すなわち位相シフトを微調整するために利用される。
図7dは、垂直構造体1が複数の部分から成るリード部2a、2bによって通電される一方で、当該電流が、同様に複数の部分から成るリード部2c、2dによって復路上でこの垂直構造体1から引き出される実施の形態を示す。それぞれの方向ごとの当該追加のリード部2b、2dが、取り付けるための当該デバイスの機械的な安定性を提供し、より強い電流が垂直構造体1に通電されることを可能にする。
図7eは、リード部2a、2bが互いに逆平行であるU字形の実施の形態を示す。好ましくは、この実施の形態は、最小の断面を有するので、この実施の形態は、当該ビームを最少に遮断する。リード部2aと垂直構造体1の直径だけが、この断面に寄与する一方で、リード部2bは、この断面に寄与しない。
原理的には、ホログラフィーの観察から生じる干渉パターンの分析が、物体の波
Figure 2017527960
の位相シフトを、量的に且つ非侵害的に回復させることを可能にする。方程式(1)では、x及びyは、試料の平面内の方向であり、電子ビームの方向zに対して垂直である。静電場の寄与度が、第1項によって与えられている。この場合、CEは、300kVで6.53*10radV−1−1の値をとる相互作用定数であり、V(x、y、z)は、試料内及びその周りの静電ポテンシャルである。磁場の寄与度が、第2項によって与えられている。この場合、A(x,y,x)は、磁気ベクトルポテンシャルのz成分であり、e及び
Figure 2017527960
はそれぞれ、電荷の絶対値及び換算プランク定数の絶対値である。
通電ワイヤの直線区間により、さらに一般的には閉ループにより上記位相シフトを計算するため、当該ベクトルポテンシャルに関するアンペールの法則の第5式、
Figure 2017527960
が、非常に良好に適合される。
この場合、μ=4π*10−7Vs/Amは、真空の透磁率であり、iは、電流であり、dlは、線要素である。
我々が、逆方向に通電し、水平な複数の直線ワイヤによって接続される2つのワイヤであって一方が原点にあり、他方が離れている、例えば(F,0,0)であり、光学軸に整合された長さLの等しい2つのワイヤによって作製された閉ループを検討する場合、当該水平な複数の直線ワイヤの電子光学位相シフトに対する寄与度が等しく零である一方で、当該垂直な複数のワイヤによる寄与度は、
Figure 2017527960
を与えることを、我々は、方程式(1)にしたがって確認できる。
このことは、
Figure 2017527960
によって原点(0,0,0)に対して与えられる当該直線のベクトルポテンシャルの当該光学軸に沿った積分から生じる。
留意すべきは、当該ベクトルポテンシャルのz成分に対するこの表現は、素電荷に対する電位の表現と同じであり(ガウスの法則)、静電ケースに関してBallossierによっても示されたような最終結果を得るため、或る距離での中和電荷又は中和ワイヤが必要である点である。
ここで、真空の参照波が、物体の理想的な波動関数
Figure 2017527960
を回復するのではなくて、当該真空の参照波が、当該ワイヤからの漂遊(stray)磁場によって乱されるという事実の結果として、電子線ホログラフィーが、仮想物体についての情報を提供する。この仮想物体の波動関数は、
Figure 2017527960
によって与えられる。
この場合、θは、当該物体に対するバイプリズムの軸の角度であり、Dは、干渉距離である。この干渉距離は、当該バイプリズム・ポテンシャルに線形に比例し、干渉磁場の(重畳)幅と混同されてはならない。この干渉距離も、電子線バイプリズムのワイヤの有限直径によって決まる。Dの値は、異なるバイプリズム・ポテンシャルでの2つのインターフェログラムを記録することによって、及び認識可能な複数の特徴間の距離における変化を測定することによって測定され得る。当該不等角投影(off−axis)の電子線ホログラムが、物体と参照波との間の位相差を捕捉するという事実には、当該位相シフトに対して正常化をはかる寄与度が取り去られるというさらなる利点がある。
一般に、記録された単一の電子線ホログラムから乱された参照波の効果を除去することの問題は解決されておらず、単一の位相画像から量的な情報にアクセスするためのただ1つの方法は、当該測定された位相シフトを調査中の磁場の音響物理モデル(sound physical model)と比較することである。この代わりに、当該乱された参照波の効果は、干渉距離を増大させることによって、例えば、2つ又は3つのバイプリズムを備えるTEMを使用することによって最小にされ得る。これらのバイプリズムのうちの1つのバイプリズムが、当該顕微鏡の集光レンズ系内に存在する。
1 中央部分、フックアーム部、垂直構造部
2a 第1リード部
2b 第2リード部
2c リード部
2d リード部
3 金のブロック

Claims (11)

  1. 荷電粒子ビーム画像化システム用の移相器において、
    前記移相器が、画像形成ビームの少なくとも1つの区間に対して平行な非零成分を有する方向に電流を通電するための手段を有することを特徴とする移相器。
  2. 前記電流は、前記画像形成ビームの前記区間に対して最大で45°、好ましくは最大で20°、最も好ましくは最大で10°を成す方向に前記画像形成ビームの前記区間に沿って通電されることを特徴とする請求項1に記載の移相器。
  3. 前記手段は、前記電流の方向に沿った1つの導体と、この電流を供給するために前記画像形成ビームに対して75〜105°の角度を成して配置されている複数のリード部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の移相器。
  4. 前記導体は、前記電流の周りで軸対称であることを特徴とする請求項3に記載の移相器。
  5. 前記導体及び/又は前記リード部は、非強磁性材料から成ることを特徴とする請求項3又は4に記載の移相器。
  6. 前記複数のリード部は、互いに逆平行に配置されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の移相器。
  7. 前記手段は、第2の荷電粒子ビームを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の移相器。
  8. 前記移相器は、前記電流を通電する導体を少なくとも200℃に加熱する手段を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の移相器。
  9. 前記移相器は、前記電流の方向と前記画像形成ビームとの成す傾斜角度を調整するための手段を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の移相器。
  10. 調査されるべき物体と相互作用する1つの第1部分とこの物体と相互作用しない1つの第2部分とにコヒーレントに分割されるビームと、前記第1部分が前記物体に接触した後に、前記ビームのこれらの2つの部分を干渉させるための手段と、前記ビームのこれらの2つの部分の少なくとも1つの部分の経路内にある移相器とを有する荷電粒子ビーム画像化システムにおいて、
    前記移相器は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の移相器であることを特徴とする荷電粒子ビーム画像化システム。
  11. 前記画像化システムは、電子顕微鏡であることを特徴とする請求項10に記載の画像化システム。
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