JP2017524405A - ステープル線を補強するための方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

本明細書では、ステープル線の近傍の組織を補強するための補助材、及び該補助材の使用方法を提供する。広くは、補助材を使用することによって、肺組織などの組織におけるシールを維持し、ステープル留めされた組織が断裂することを防止することができる。この補助材は外科用ステープラのジョーと連結することができ、ステープルと一緒に組織内に配備することができる。特定の実施形態では、補助材は、内側の親水性かつ膨潤性の材料を包囲する外側材料を含むことができる。外側材料は選択的に溶解性及び/又は吸収性を有することができる。外側材料がステープルにより穿刺されるか又は他の形で貫通されると、内側材料へと水分が通過し、これにより内側材料が膨潤及び膨張して所定の形状に変化し、組織を封止するとともに組織に漏れが生じることを防止する。内側材料のステープル線の周囲の部分は大きな半径に変化することができる。

Description

本明細書に開示される主題は、ステープル線を補強するための方法及び装置に関する。
外科用ステープラは、外科手術において、組織、血管、導管、シャント、又は特定の手術に関係する他の対象物若しくは身体部分の開口部を閉鎖することにより体内の組織を封止、分割、及び/又は切開するために使用される。開口部は、血管、気道若しくは内腔又は胃などの臓器内の通路のように天然に存在する場合もあり、又は組織若しくは血管を穿刺してバイパス若しくは吻合部を形成すること、若しくはステープル留め処置の際に組織を切開することなどにより、外科手術の際に外科医によって形成される場合もある。
多くのステープラは、その間にステープルを保持して成形するための一対の対向したジョーが一端に形成された長尺状の可撓性又は剛性シャフトを有するハンドルを備えている。対向したジョーの少なくとも一方は他方のジョーに対して可動である。腹腔鏡手術の場合では、しばしは一方のジョーが固定され、他方が可動である。一部の装置(例えば、オープンリニアステープラ)では、対向するジョーは操作者が分離し、再組み立てすることが可能であり、組織の配置に必要な相対運動を与える。ステープルは通常はステープルカートリッジ内に格納されるが、こうしたステープルカートリッジは複数のステープル列を収容することができ、手術部位にステープルを射出するために2個のジョーの一方にしばしば配置される。使用時には、各ジョーは、ステープル留めしようとする物体がジョーの間に配置されるように位置決めされ、ジョーが閉じて装置が作動されるとステープルが射出されて成形される。一部のステープラは、ステープルカートリッジ内のステープル列の間を移動し、ステープル留めされた列の間でステープル留めされた組織を長手方向に切開するように構成されたナイフを有する。装置の配置、装置の構成要素又はシステムの操作、及び関節動作、発射などの装置の他の動作は、電気機械的、機械的、又は油圧的に行うなど、様々な方法で行うことができる。
外科用ステープラは長年にわたって改良が重ねられてきたものの、多くの問題が潜在的に生じ得る。希にではあるが、図1に示されるように、ステープルSが配置される組織T又は他の物体をステープルSが貫通する際にステープルSが裂け目Hを形成することにより漏れが生じ得るという問題がある。血液、空気、消化管液、及び他の流体が、ステープルSが完全に成形された後であっても、ステープルSによって形成された裂け目Hを通って滲出する場合がある。処置される組織Tが、操作及びステープル留めの際に生じ得る変形のために炎症を起こす場合もある。更にまた、ステープル留めの際に埋め込まれるステープル並びに他の物体及び材料は、一般的にそれらが埋め込まれる組織と同じ特性を欠いている。例えば、ステープル並びに他の物体及び材料は、それらが埋め込まれる組織の自然の柔軟性を欠く場合がある。当業者には、組織内にステープルが配置された後に組織がその自然の特性をできるだけ維持することがしばしば望ましいことが認識されるであろう。
したがって、ステープル線を補強するための方法及び装置が依然として求められている。
特定の実施形態は、外科用ステープラとともに使用するためのステープルカートリッジアセンブリに関する。一実施形態では、ステープルカートリッジアセンブリは、内部にステープルを収容するように構成された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体と、カートリッジ本体に着脱可能に取り付けられ、カートリッジ本体内のステープルの配備によって組織に送達されるように構成された組織補強構造体と、を有することができる。組織補強構造体は、膨潤性かつ親水性の第2の材料を包囲した第1の吸収性材料を含むことができ、これにより、第2の材料が拘束された形態で第1の材料内に維持される。第2の材料は予め形成された形状を有することができ、これにより、非拘束形態において、第2の材料は、第2の材料の周縁部分が第2の材料の中央部分よりも大きい厚さを有するような予め形成された形状に膨張するように構成されている。
このアセンブリは様々な変形例を有し得る。例えば、第1の材料の少なくとも一部が、第2の材料よりも低い親水性を有してもよい。別の例では、第1の材料は脆性を有してもよい。更に別の例では、第2の材料は発泡材を含んでもよい。別の例では、第1の材料は選択的に溶解性であってよく、これにより、第1の材料の、第2の材料の周縁部分を包囲する部分が、第1の材料の、第2の材料の中央部分を包囲する部分よりも速い速度で溶解するように構成される。更に別の例では、第1の材料は少なくとも1つの第1の部分と少なくとも1つの第2の部分とを有してよく、更に第1の材料は選択的に溶解性であってよく、これにより、少なくとも1つの第1の部分が少なくとも1つの第2の部分よりも速い速度で溶解するように構成される。別の例では、第1の材料は選択的に吸収性であってよく、これにより、第1の材料の、第2の材料の周縁部分を包囲する部分が、第1の材料の、第2の材料の中央部分を包囲する部分よりも速い速度で吸収されるように構成される。更に別の例では、第1の材料が少なくとも1つの第1の部分と少なくとも1つの第2の部分とを有してよく、更に第1の材料は選択的に吸収性であってよく、これにより、少なくとも1つの第1の部分が少なくとも1つの第2の部分よりも速い速度で吸収されるように構成される。別の例では、第1の材料は、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグリセロールセバケート(PGS)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(PLA)、ポリグレカプロン25、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、これらのブレンド、及びこれらのコポリマーからなる群から選択することができる。更に別の例では、第2の材料は、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグリセロールセバケート(PGS)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(PLA)、ポリグレカプロン25、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、これらのブレンド、及びこれらのコポリマーからなる群から選択することができる。更に別の例では、アセンブリは、第1の材料及び第2の材料の少なくとも一方に混合された少なくとも1種類の治療剤を含んでもよく、少なくとも1種類の治療剤は、水分に曝露される際の第1の材料の吸収及び第2の材料の膨張のうちの一方に際して放出されるのに効果的なものとすることができる。別の例では、組織補強構造体は、組織補強構造体の周縁部分の断面が組織補強構造体の中央部分の断面よりも大きくなるような形状に構成することができ、中央部分が周縁部分よりも組織補強構造体の長手方向軸に近くてよい。予め形成された形状は、第2の材料の中央部分が周縁部において大きな半径へと変化するようなものであってよい。
別の実施形態では、外科用ステープラとともに使用するためのステープルカートリッジアセンブリは、内部にステープルを収容するように構成された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体と、カートリッジ本体上に解放可能に保持され、カートリッジ本体内のステープルの配備によって組織に送達されるように構成された補助材と、を有することができる。補助材は、第2の材料を包囲した第1の材料を含むことができる。補助材は、組織に送達されているステープルによって貫通されるように構成されることによって、第1の材料が貫通されることにより第2の材料が水分に曝露されることができ、第2の材料は、水分に曝露される際に膨張することによって第2の材料を貫通して挿入されるステープルのうちの少なくとも1つのステープルの周囲にシールを形成するように構成することができる。
第1の材料は各種の材料で形成することができる。特に有用なものは、吸収性であり、圧縮及び折り曲げ負荷に耐えることが可能な材料である。これらは、装置の中心を構成する材料を完全に封入するように連続的な形態で存在することができるか、あるいはこれらは不連続的な形態で存在してもよい。これらの不連続的な形態としては、以下に限定されるものではないが、水又は体液が装置の中心を構成する材料に到達することを可能とし、これにより中心材料の速やかな水和を促し、中心材料の膨張を可能とするわずかな開口部を有する点以外は封入された形態;制御された多孔度を有するメルトブレンド不織布形態;吸収性ポリマーである主ブレンド成分と、速やかに溶解して中心材料への導管を形成することでその速やかな水和を可能とすることにより組織に対する外力を発生させることができる生体適合性水溶性ポリマーである副成分と、を有する非混和性ポリマーブレンドなどが挙げられる。
外側層を構成する吸収性ポリマーは、以下に限定されるものではないが、ポリジオキサノン[ポリ(1,4−ジオキサン−2−オン)若しくはポリ(p−ジオキサノン)としても知られる];ポリグリコリド[ポリグリコール酸として知られる]、ポリラクチド[ポリ乳酸としても知られる]の、対応するラクトンモノマー、L(−)−ラクチド、D(+)−ラクチド、及びメソ−ラクチドの開環に基づいたすべてのその形態、並びにL(+)−乳酸とD(−)−乳酸との重縮合に基づいたすべてのその形態[例えばポリ(L(−)−ラクチド)、ポリ(D(+)−ラクチド)、ポリ(メソ−ラクチド)、ポリ(ラセミ−ラクチド)、ポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)など];ポリカプロラクトン類、特にポリ(ε−カプロラクトン);ポリヒドロキシアルカノエート(PHA);ラクトンモノマー、L(−)−ラクチド、(D+)−ラクチド、メソ−ラクチド、グリコリド、1,4−ジオキサン−2−オン、トリメチレンカーボネート、及びカプロラクトン類、特にε−カプロラクトンの、任意のモル混合率、又は順序分配(sequential distribution)でのリング開環重合によって通常、形成される吸収性コポリマーからなる群から選択することができる。これらの後者のコポリマーとしては、これらに限定されるものではないが、25/75ポリ(カプロラクトン−co−グリコリド)[ポリグレカプロン25としても知られる]、10/90ポリ(L(−)−ラクチド−co−グリコリド)[ポリグラクチン910としても知られる]などのε−カプロラクトン/グリコリドコポリマー、ポリグリコネート、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)が挙げられる。吸収性ポリマーは、上記に述べたポリマー[及びコポリマー]の任意の組み合わせの混和性又は非混和性ブレンドであってよい。生体適合性材料が選択されることは当業者には明らかであろう。
第2の材料は各種の材料から形成することができる。有利な材料としては、吸収性であり、かつ制御された程度で膨潤することによって組織に対して外力を生じ得るものが挙げられる。膨潤は、水又は体液の流入に基づいた水和によって実現することができる。特に有利な材料の部類の1つとして、吸収性の脱水されたヒドロゲルがある。これらの材料としては、発明の名称が「吸収性ポリオキサエステルのヒドロゲル(Hydrogels of Absorbable Polyoxaesters)」である米国特許第5,698,213号に記載される材料、並びに米国特許第5,700,583号に記載される、アミン及び/又はアミド基並びにこれらのブレンドを他のポリマーとともに含む架橋脂肪族ポリオキサエステルが挙げられ、これらの特許のそれぞれを本明細書にその全容を参照によって援用するものである。第2の材料に適した他の材料としては、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、及びポリエチレングリコール(PEG)などの水溶性ポリマー、又は高分子量ポリエチレンオキシド(PEO)が挙げられる。更に適当なものとして吸収性ポリウレタンがある。適当な材料としては、親水性部分及び吸収性ポリエステル部分を有するコポリマーが挙げられる点は理解されるはずである。この例としては、比較的低分子量のα,ω−ジヒドロキシポリエチレングリコールと、L(−)−ラクチド、(D+)−ラクチド、メソ−ラクチド、グリコリド、1,4−ジオキサン−2−オン、トリメチレンカーボネート、及びカプロラクトン類、特にε−カプロラクトンなどのラクトンモノマーとの任意のモル混合率、又は順序分配(sequential distribution)での反応によって形成されるコポリマーが挙げられる。複数の材料と、そのいくつかを上記に既に述べた広範な適当なモノマーから形成されるコポリマーとのブレンドも適当であり得る。生体適合性材料が選択されることは当業者には明らかであろう。
このアセンブリは様々な変形例を有し得る。例えば、補助材は、補助材の少なくとも一部がカートリッジ本体を超えて延びるようにしてカートリッジ本体上に配置することができる。
別の態様では、組織を接合するための方法が提供されるが、この方法は一実施形態において、手術部位において外科用ステープラのカートリッジアセンブリとアンビルとの間に組織を係合させることを含むことができる。カートリッジアセンブリ及びアセンブリの少なくとも一方がその上に解放可能に保持された補助材を有することができる。補助材は第1の材料を含むことができ、第1の材料の少なくとも一部は、体液に曝露される際に溶解するように構成され、第2の材料が第1の材料内に拘束された形態で拘束される。本方法は更に、外科用ステープラを作動させてカートリッジから組織内にステープルを射出することを含むことができ、これにより、複数のステープルからの少なくとも1つのステープルが補助材を貫通して延びて手術部位に補助材を維持する。第2の材料は、第1の材料が溶解する際に、補助材の少なくとも周縁部分が補助材の中央部分よりも大きな厚さを有するように所定の形状に変化するように構成される。本方法は様々な変形例を有し得る。
本発明は、以下の詳細な説明を添付の図面と併せて考慮することで、より完全に理解されるであろう。
損傷し、ステープル留めされた組織の側面図である。 ステープル留めされた組織に固定された、本明細書に述べられる補助材の一実施形態の斜視図である。 1つ以上の補助材とともに使用することができる従来技術の外科用器具の斜視図である。 図3の器具のエンドエフェクタ及びシャフトの遠位端の分解斜視図である。 図3の器具のEビーム構成要素の斜視図である。 1つ以上の補助材とともに使用することができる別の従来技術の外科用器具の斜視図である。 1つ以上の補助材とともに使用することができる別の従来技術の外科用器具の斜視図である。 図4のエンドエフェクタの斜視図である。 埋め込み可能なステープルカートリッジを内部に有する従来技術のエンドエフェクタの側面図である。 従来技術のステープルの側面図である。 図9のエンドエフェクタの断面図である。 図7の器具とともに使用するための従来技術のステープルカートリッジの平面図である。 従来技術の外科用ステープル留め器具を使用して設置されたステープルの列の模式図である。 所定のステープルパターンを有する従来技術のステープルカートリッジの平面図である。 補助材が装填されたステープルカートリッジを有するエンドエフェクタの側面図である。 補助材をその上に有する図4のエンドエフェクタの側断面図である。 特定の実施形態に基づく、補助材を有するステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。 特定の実施形態に基づく、図17Aの補助材の一部分の断面図である。 特定の実施形態に基づく、補助材の部分切欠き斜視図である。 特定の実施形態に基づく、補助材に含まれる内部の親水性かつ膨潤性の材料の斜視図である。 特定の実施形態に基づく、外科用ステープルによって貫通される前の補助材の斜視図である。 特定の実施形態に基づく、外科用ステープルによって貫通された後の組織、並びに外科用ステープルのカートリッジアセンブリ及びアンビルの両方に保持された補助材の側面図である。 特定の実施形態に基づく、外科用ステープルによって貫通された後の組織、並びに外科用ステープルのカートリッジアセンブリ及びアンビルの両方に保持された補助材の別の側面図である。 特定の実施形態に基づく、異なる特性を有する外側材料の複数の部分を含む補助材の斜視図である。 特定の実施形態に基づく、図22Aの補助材の側面図である。 特定の実施形態に基づく、外科用ステープルによって貫通された後の補助材の周縁部を示した補助材の斜視図である。 特定の実施形態に基づく、図23の補助材の斜視図である。 特定の実施形態に基づく、均一な厚さを有する補助材の斜視図である。 特定の実施形態に基づく、外科用ステープルによって貫通される前の組織、及び補助材がその上に保持された外科用ステープラのアンビルの斜視図である。 特定の実施形態に基づく、外科用ステープルによって貫通された組織、及び外科用ステープルによって貫通されて保持された補助材の側面図である。
これから、本明細書に開示する装置の構造、機能、製造、及び使用、並びに方法の原理が総合的に理解されるように、ある特定の例示的実施形態について記載する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例示されている。当業者であれば、本明細書で具体的に説明され、かつ添付の図面に例示される装置及び方法が、非限定的な例示的実施形態であること、並びにかかる装置及び方法の範囲が、特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。1つの代表的な実施形態との関連において図示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせられる場合がある。かかる修正及び変形は、本明細書に記載の装置及び方法の範囲に含まれることが意図される。更に、本開示では、種々の実施形態の同じ参照番号の構成要素は、それらの構成要素が同様の性質及び/又は同様の目的を果たす場合には、概して同様の特徴を有する。
本明細書の全体を通じて、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」などと言う場合、その実施形態との関連において説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施形態において任意の好適な方法で組み合わされてもよい。よって、一実施形態との関連において図示又は記載される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。かかる修正及び変形は、本明細書に記載の方法、器具、装置、及びシステムの範囲に含まれることが意図される。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操縦する臨床医を基準にして用いられる。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語は、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図するものではない。
1つ又は2つ以上の本明細書で集合的に「補助材」と呼ぶ生体材料及び/又は合成材料を、外科用器具とともに使用して、外科的処置の改善を支援することは望ましいことであり得る。これらの生体材料は、ヒト及び/又は動物源に由来してよい。当業者はこれらのタイプの材料をバットレス材とも補助材とも呼ぶことがある。
外科的処置を行うための、様々な例示的な装置及び方法が提供される。いくつかの実施形態において、切開外科的処置のための装置及び方法が提供され、他の実施形態において、腹腔鏡下、内視鏡的、及び他の低侵襲的外科的処置のための装置及び方法が提供される。これらの装置は、人間のユーザーによって直接、又はロボット若しくは類似の操作ツールの直接制御下でリモート発射されてよい。しかしながら、当業者は、本明細書に開示される様々な方法及び装置が、多数の外科的処置及び用途で用いられ得ることを理解するであろう。本明細書で開示される様々な器具が、例えば、自然開口部を通して、組織に形成された切開又は穿刺孔を通して、又はトロカールカニューレなどのアクセスデバイスを使用してなどの、何らかの方法で体内へ挿入され得ることを当業者は更に認識するであろう。例えば、これらの器具の作動部分、すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入できる、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを前進させることが可能な作業用チャンネルを有するアクセス装置を介して挿入され得る。
本明細書に記載するように、外科用器具のエンドエフェクタは、1つ又は2つ以上の、本明細書で集合的に「補助材」と呼ぶ合成材料及び/又は生体材料を手術部位に送達して、外科的処置の改善を支援するように構成され得る。これらの生体材料は、ヒト及び/又は動物源に由来してよい。種々の異なるエンドエフェクタが補助材の使用によって利益を得ることがあり、いくつかの例示的実施形態では、エンドエフェクタは外科用ステープラであり得る。外科用ステープラとともに使用されるときには、補助材は、ステープラのジョーの間及び/又はその上に配置されても、ジョーに配置されたステープルカートリッジに組み込まれても、又はそうでなければ、ステープルの近位に設置されてもよい。ステープルが配備されると、補助材はステープルとともに処置部に残ってもよく、その結果、多くの利益を提供することができる。いくつかの場合において、補助材は、それらが組織、血管、及び種々の他の対象物や身体部位に埋め込まれるときに、ステープルによって形成された孔の封止の支援に使用され得る、及び/又は処置部位における組織増強をもたらすために使用され得る。組織増強は、組織が病変している場合、放射線治療など別の処置、化学療法など薬物治療、又は他の組織特性を変更する状況から治癒している場合に、ステープルが組織を裂かないようにするために必要なことがある。いくつかの場合において、補助材は、ステープル留め後に生じる組織変形(例えば、肺膨張、消化管膨張など)から生じ得る、ステープル穿刺部位内及びその付近における組織の移動を最小化してよい。当業者は、ステープル穿刺部位は応力集中部となることがあり、ステープルによって形成された孔の寸法は、その付近の組織が張力下に置かれると、増大することを認識するであろう。これらの穿刺部位付近での組織の移動を制限することは、張力下で増大し得る孔の寸法を最小化できる。いくつかの場合において、補助材は、例えば、シーラント、血液、接着剤など、更に治癒を促進する有益な流体をウィッキング又は吸収するように構成され得る。また、いくつかの場合において、補助材は、分解して、例えば、シーラントなど、更に治癒を促進するゲルを形成するように構成され得る。いくつかの場合において、補助材は、湿潤環境(例えば、血液、水、食塩水、又は他の体液)に置かれたときに、封止部を形成するシーラントを形成する材料を含んでよい(例えば、ヒト又は動物由来のフィブリノゲン及びトロンビンは、水との混合時にシーラントをもたらす粉末状に凍結乾燥され得る)。また更に、補助材は、炎症を減少させる、細胞の成長の促進する、ないしは別の方法で治癒を改善するのに役立つことができる。
図2は、外科用ステープラによって処置される組織Tに固定され得る有孔バットレス30を含み、処置部位においてステープル70とともに留まる補助材の一実施形態を示す。バットレス30は、1つ又は2つ以上の吸収性材料で作製され得、型打ち、圧搾、切断、成型、織成、融解、吹膨、複合構造及び/若しくは方法での作製が行われ得る、又は他の方法でシーラント、接着剤、血液など有益な流体の吸収、増強、送達、及び/若しくは又は保持を促進するように成形され得る。処置部位において有益な流体、例えば、フィブリンシーラント40を吸収すること及び/又は保持することは、漏出の防止及びバットレス30の増強を更に支援し得る。
外科用ステープル留め器具
様々な外科用器具が本明細書で開示される補助材とともに使用され得るが、図3に、1つ又は2つ以上の補助材との使用に適した外科用ステープラ10の1つの非限定的な例示的実施形態を示す。器具10は、概して、ハンドルアセンブリ12と、ハンドルアセンブリ12の遠位端12dから遠位に延在するシャフト14と、シャフト14の遠位端14dにあるエンドエフェクタ50と、を含む。示した実施形態は外科用ステープラであるので、エンドエフェクタ50は、ジョー52、54を有するが、他の種類のエンドエフェクタを、シャフト14、ハンドルアセンブリ12、及びそれらに付随する構成要素とともに使用し得る。外科用ステープラ10は、対向する下側及び上側ジョー52、54を含み、下側ジョー52は、ステープルカートリッジ60を支持するように構成されているステープルチャネル56(図4)を含み、上側ジョー54は、下側ジョー52に対向し、アンビルとして作動してステープルカートリッジ60のステープル70の配備を支援するように構成されている内面58を有する。ジョー52、54は、互いに対して移動してそれらの間に配置された組織又は他の対象物をクランプするように構成されており、発射システムの構成要素は、エンドエフェクタ50の少なくとも一部を通過して、クランプされた組織へとステープルを放出するように構成され得る。様々な実施形態において、ナイフブレード81は発射システムに接続され、ステープル留め処置中に組織を切開し得る。対向する下側及び上側ジョー52、54の少なくとも一方は、他方の下側及び上側ジョー52、54に対して移動可能である。対向する下側及び上側ジョー52、54の少なくとも一方は、固定されるか、又は別の方法で移動不能であってよい。いくつかの実施形態において、対向する下側及び上側ジョー52、54の両方が移動可能である。
エンドエフェクタ50の作動は、ハンドルアセンブリ12での臨床医からの入力によって開始され得る。ハンドルアセンブリ12は、それに連結されるエンドエフェクタ50を扱って操作するように設計された多くの異なる構成を有してもよい。図示した実施形態では、ハンドルアセンブリ12は、その中に配置される様々な機械的及び/又は電気的構成要素を有するピストルタイプのハウジング18を有し、器具の多様な機能を操作する。例えば、ハンドルアセンブリ12は、ハンドルアセンブリ12に対する、シャフト14の長手方向軸Lの周りでのシャフト14、及び/又はエンドエフェクタ50の回転を促進し得る、その遠位端12dに隣接して取り付けられた回転ノブ26を含み得る。ハンドルアセンブリ12は、クランプトリガー22によって作動されるクランプシステムの一部としてクランプ構成要素と、発射トリガー24によって作動される発射システムの一部として発射構成要素と、を更に含み得る。クランプ及び発射トリガー22、24は、例えば、トーションばねによって、静止ハンドル20に対して開放位置に付勢され得る。静止ハンドル20に向けたクランプトリガー22の移動は、以下に記載のクランプシステムを作動させ得、これにより、ジョー52、54を互いに向けて倒させ、それによって、その間に組織をクランプし得る。発射トリガー24の移動は、以下に記載の発射システムを作動させ得、これにより、その中に配置されたステープルカートリッジからステープルを放出させ得る、及び/又はナイフブレード81を前進させて、ジョー52、54の間に捕捉された組織を切断し得る。当業者は、ステープルの放出及び/又は組織の切開に使用され得る、機械、油圧、空気圧、電気機械、ロボット、又はその他の発射システムの構成要素の様々な構成を認識することになり、したがってその詳細な説明は不要である。
図4により詳細に示すように、図示する実施形態のエンドエフェクタ50は、カートリッジアセンブリ又はキャリアとして機能する下側ジョー52と、アンビルとして機能する、対向する上側ジョー54と、を有する外科用ステープル留め器具である。中に複数のステープル70を有するステープルカートリッジ60は、ステープルトレイ57内に支持され、次にステープルトレイ57は、下側ジョー52のカートリッジチャネル内に支持される。上側ジョー54は、複数のステープル成形ポケット66(図11)を有し、各ポケットは、ステープルカートリッジ60内に収容される複数のステープル70からの対応するステープルの上に位置付けられる。図示した実施形態では、上側ジョー54は、シャフト14との係合部のすぐ遠位の、ステープルチャネル56の近位端56p内で枢動可能に受け入れられる近位枢動端部54pを有するが、上側ジョー54は、様々な方法で下側ジョー52に接続され得る。上側ジョー54が下向きに枢動すると、上側ジョー54はアンビル面58を移動させ、その上に形成されたステープル成形ポケット66は、対向するステープルカートリッジ60に向けて移動する。
ジョー52、54の開閉をもたらして、これらの間に組織を選択的にクランプするために、様々なクランプ構成要素が使用され得る。図示した実施形態では、上側ジョー54の枢動端部54pは、ステープルチャネル56との枢動取り付け部より遠位に閉鎖機構54cを含む。したがって、遠位端部が、閉鎖機構54cと係合する馬蹄形開口部82aを含む閉鎖管82は、クランプトリガー22に応答して、閉鎖管82の近位長手方向運動中に上側ジョー54に対して開放運動、閉鎖管82の遠位長手方向運動中に上側ジョー54に対して閉鎖運動を選択的に加える。当業者は、エンドエフェクタ50の開閉は、上側ジョー54に対する下側ジョー52の相対運動、下側ジョー52に対する上側ジョー54の相対運動、又は互いに対する両方のジョー52、54の運動によってもたらされてよいことを理解するであろう。
図示した実施形態の発射構成要素は、図5に示すように、遠位端にEビーム86を有する発射バー84を含み得る。発射バー84は、シャフト14内、例えば、シャフト14の長手方向発射バースロット14内に含まれ、ハンドル12からの発射運動によって誘導される。発射トリガー24の作動は、エンドエフェクタ50の少なくとも一部を通るEビーム86の遠位運動に影響し、それによって、ステープルカートリッジ60内に収容されたステープル70を発射させ得る。図示した実施形態では、Eビーム86の遠位端から突出しているガイド85は、ウェッジスレッド90と係合し得、次に、ウェッジスレッド90は、ステープルカートリッジ60内に形成されたステープルキャビティ68を通ってステープルドライバ92を押し上げ得る。ステープルドライバ92の上方移動は、カートリッジ60内の複数のステープル70のそれぞれに上向きの力を加え、それによって、上側ジョー54のアンビル面58に押し付けてステープル70を押し上げ、成形されたステープル70’を形成する。
Eビーム86は、ステープルを発射させることに加えて、ジョー52、54の閉鎖、ステープルカートリッジ60からの上側ジョー54の引き離し、及び/又はジョー52、54間に捕捉された組織の切断を促進するように構成され得る。具体的には、一対の頂部ピン87及び一対の底部ピン89は、上側及び下側ジョー52、54の一方又は両方と係合して、発射バー84がエンドエフェクタ50を通って前進するときにジョー52、54を互いに向けて圧迫し得る。同時に、頂部ピン87と底部ピン89との間に延在するナイフ81は、ジョー52、54の間に捕捉された組織を切断するように構成され得る。
使用中、外科用ステープラ10は、カニューレ又はポート内に配置され、手術部位に配置され得る。切開されてステープルされる組織は、外科用ステープラ10のジョー52、54の間に置かれてもよい。ステープラ10の機構が臨床医によって望み通りに操作され、ジョー52、54に関する手術部位と組織においてジョー52、54の所望の位置を達成し得る。適切な位置決めを達成した後に、クランプトリガー22を静止ハンドル20に向けて引いて、クランプシステムを作動させ得る。トリガー22は、閉鎖管82が、シャフト14の少なくとも一部を通過して遠位方向に進んで、ジョー52、54の少なくとも一方を他方に向かって倒し、これらの間に配置された組織をクランプするように、クランプシステムの構成要素を作動させ得る。その後、発射バー84及び/又はEビーム86が、エンドエフェクタ50の少なくとも一部を通って遠位方向に進んで、ステープル70の発射をもたらし、任意追加的に、ジョー52、54の間で捕捉された組織を切断するように、トリガー24を静止ハンドル20に向けて引いて、発射システムの構成要素を作動させ得る。
外科用器具100の別の実施形態を図6に示す。外科用器具10のように、外科用器具100は、組織を処置するために遠位端にエンドエフェクタ150を有する、遠位に延在するシャフト114を備えるハンドルアセンブリ112を含む。エンドエフェクタ150の上側及び下側ジョー154、152は、これらの間に組織を捕捉し、下側ジョー154に配置されたカートリッジ160からステープルを発射することによって組織をステープル留めし、及び/又は組織に切開部を形成するように構成され得る。この実施形態において、シャフト114の近位端にある取り付け部116は、シャフト114及びエンドエフェクタ150をハンドルアセンブリ112に取り外し可能に取り付け可能にするように構成され得る。具体的には、取り付け部116の嵌合機構125は、ハンドルアセンブリ112の補助嵌合機構123と嵌合できる。シャフト114をハンドルアセンブリ112に取り外し可能に結合するために任意の数の補助嵌合機構及び任意の種類の結合を使用できるが、嵌合機構123、125は、例えば、スナップフィット結合、バヨネット式結合などによって結合するように構成され得る。図示した実施形態のシャフト114の全体は、ハンドルアセンブリ112から着脱可能に構成され得るが、いくつかの実施形態において、取り付け部116は、シャフト114の遠位部のみを取り外すことができるように構成され得る。シャフト114及び/又はエンドエフェクタ150の着脱可能な結合は、特定の処置のための所望のエンドエフェクタ150の選択的な取り付け、及び/又は多数の異なる処置のためのハンドルアセンブリ112の再利用を可能にできる。
ハンドルアセンブリ112は、その上に1つ又は2つ以上の機構を有して、エンドエフェクタ150を扱って操作することができる。非限定例として、ハンドルアセンブリ112の遠位端に取り付けられた回転ノブ126は、ハンドルアセンブリ112に対するシャフト114及び/又はエンドエフェクタ150の回転を促進し得る。ハンドルアセンブリ112は、トリガー122によって作動されるクランプシステムの一部としてクランプ構成要素と、これもトリガー122によって作動され得る発射システムの一部として発射構成要素と、を更に含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、第1運動範囲を通る、静止ハンドル120に向けたトリガー122の移動は、クランプ構成要素を作動させて、対向するジョー152、154を互いに向けて閉鎖位置に接近させ得る。第2運動範囲を通る、静止ハンドル120に向けたトリガー122の更なる移動は、発射構成要素を作動させて、ステープルカートリッジ160からステープルを放出させ得る、及び/又はナイフを前進させて、ジョー152、154間に捕捉された組織を切断させ得る。
外科用器具200の更に別の実施形態を図7に示す。外科用器具10及び100のように、外科用器具200は、組織を処置するために遠位端にエンドエフェクタ250を有する、遠位に延在するシャフト214を備えるハンドルアセンブリ212を含む。エンドエフェクタ250は、カートリッジアセンブリ252と、アンビル254と、を含み得、それぞれが、実質的に円形形状の組織接触面260p、260dを有する。カートリッジアセンブリ252及びアンビル254は、アンビル254から延在するシャフト262によってステープラ200のハンドルアセンブリ212に結合され得、ハンドルアセンブリ220上のアクチュエータ222を操作すると、シャフト262を進退させてカートリッジアセンブリ252に対してアンビル254を移動させることができる。一実施形態において、シャフト262は、アンビル254をカートリッジアセンブリ252から取り外せるように互いに解放可能に結合されて、体内におけるアンビル254及びカートリッジアセンブリ252のより柔軟な位置付けを可能にするように構成されている第1部分及び第2部分(図示なし)から形成される。例えば、シャフトの第1部分は、カートリッジアセンブリ252内に配置され、カートリッジアセンブリ252の外側で遠位に延在し、遠位の嵌合機構内で終端し得る。シャフト214の第2部分は、アンビル254内に配置され、カートリッジアセンブリ252の外側で近位に延在し、近位の嵌合機構内で終端し得る。使用中、近位及び遠位嵌合機構は結合して、アンビル254及びカートリッジアセンブリ252が互いに対して移動できるようにし得る。アンビル254及びカートリッジアセンブリ252は様々な機能を実行でき、これらの間で組織を捕捉し、カートリッジアセンブリ252からステープルを発射することによって組織をステープル留めするように構成され得る、及び/又は組織に切開部を形成できる。概して、カートリッジアセンブリ252は、ステープルを収容するカートリッジを収納することができ、アンビル254に押し付けてステープルを配備して、管状体器官の周囲にステープルの円形パターンを形成できる。
ステープラ200のハンドルアセンブリ212は、その上に配置され、ステープラの移動を制御できる様々なアクチュエータを有し得る。例えば、ハンドルアセンブリ212は、回転によってエンドエフェクタ250の位置付けを促進するためにその上に配置された回転ノブ226、及び/又はエンドエフェクタ250を作動させるトリガー222を有し得る。第1運動範囲を通ってトリガー222が移動することにより、クランプシステムの構成要素が作動して、ジョーを接近させ得る。すなわち、アンビル254をカートリッジアセンブリ252に向かって移動させ得る。第2運動範囲を通ってトリガー222が移動することにより、発射システムの構成要素が作動して、ステープルカートリッジアセンブリ252からステープルを配備させ得る、及び/又はナイフを前進させて、カートリッジアセンブリ252とアンビル254との間に捕捉された組織を切断し得る。
外科用ステープル留め器具10、100、及び200の図示した実施形態は、多くの異なる構成及び関連する使用方法のうちのごく一部の例を提供するものであり、これらは本明細書で提供する開示とともに使用され得る。図示した実施形態は、すべて低侵襲処置で使用するように構成されているが、切開外科的処置で使用するように構成されている器具、例えば、米国特許第8,317,070号に記載されているオープンリニアステープラを本明細書で提供される開示とともに使用できることが理解されるであろう。図示した実施形態に関する更なる詳細、並びに本開示に従って使用できる外科用ステープラ、その構成要素、及びこれらに関連する使用方法の追加の例示的実施形態としては、米国特許出願公開第2013/0256377号、米国特許第8,393,514号、同第8,317,070号、同第7,143,925号、米国特許出願第14/074,884号(名称「Sealing Materials for Use in Surgical Procedures」、2013年11月8日出願)、同第14/074,810号(名称「Hybrid Adjunct Materials for Use in Surgical Stapling」、2013年11月8日出願)、同第14/075,438号、(名称「Positively Charged Implantable Materials and Method of Forming the Same」、2013年11月8日出願)、同第14/075,459号(名称「Tissue Ingrowth Materials and Method of Using the Same」、2013年11月8日出願)、同第14/074,902号(名称「Hybrid Adjunct Materials for Use in Surgical Stapling」、2013年11月8日出願)、同第14/226,142号(名称「Surgical Instrument Comprising a Sensor System」、2014年3月26日出願)で提供される装置、構成要素、及び方法が挙げられ、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
エンドエフェクタの変形例
本明細書に述べられる外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタは、エンドエフェクタによって捕捉された組織に加えられる圧縮の量を調節するための1つ以上の機構を有することができる。特定の実施形態では、エンドエフェクタは、エンドエフェクタ内に捕捉された組織に所望の圧縮プロファイル(例えば処置された組織の出血、断裂、及び/又は漏れを最小に抑える助けとなるプロファイル)を形成するように構成することができる。非限定的な例として、所望の組織圧縮プロファイルをエンドエフェクタの上側ジョーと下側ジョーとの間の間隙の変化、及び/又は、エンドエフェクタによって組織に適用されるステープルの向き、サイズ、及び/又は形状の変化を用いて得ることができる。本明細書に詳細に述べられるように、このようなエンドエフェクタと組み合わせて使用される補助材は、所望の組織プロファイルを形成する助けとなり、かつ/又は所望の組織圧縮プロファイルを形成するために用いられる機構を収容するように構成することができる。
本明細書に述べられるこのような変化のいずれも、所望の組織圧縮プロファイルを与えるために単独又は組み合わせて用いることができる。例示的なエンドエフェクタ及びその構成要素について、例えば、器具10、100、及び200のような特定の外科用器具との組み合わせで説明するが、これらのエンドエフェクタ及びその構成要素は、本明細書に述べられる外科用器具の他の実施形態とともに使用されるように構成することもできる点は認識されるであろう。
特定の実施形態では、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタ内に配置されるステープルカートリッジは、エンドエフェクタが閉位置にある場合にエンドエフェクタによって捕捉された組織を第2の部分よりも圧縮するように構成された第1の部分を有することができる。カートリッジの第1の部分は、所望の圧縮勾配を形成するように第2の部分から長手方向及び/又は横方向に離間させることができる。例えば、図4及び8に示されるように、ステープルカートリッジ60は、段差が付けられた組織接触面を有することができる。詳細には、カートリッジ60は、内側組織接触面62、及び内側組織接触面62よりもより高い高さにまで上方に延びる外側組織接触面64を有することができる。これにより、上側ジョー54がカートリッジ60に近接した閉位置にある場合に、アンビル面58は、外側面64のより高い高さのために外側面64を内側面62よりも圧縮するように構成することができる。アンビル面58とカートリッジ60との間に配置される組織が一定の、又は少なくとも実質的に一定の厚さを有する状況を含む特定の状況では、組織内に生じる圧力はエンドエフェクタ50の内側部分よりもエンドエフェクタ50の外側部分において高くなり得る。カートリッジ60によって形成される圧縮勾配は段階的に変化するが、カートリッジ60の異なる部分の高さを徐々に増大させることによって、組織内部に徐々に変化する圧縮勾配を形成することができる点は当業者によれば認識されるところであろう。圧縮勾配は、アンビル面58の高さの変化単独によって、又はアンビル面58の高さの変化とカートリッジ60の高さの変化との組み合わせによって得ることができる点、また、高さの変化はエンドエフェクタ50の横方向及び/又は長手方向にわたって間隔を置いて設けることができる点も認識されるであろう。
特定の実施形態では、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタに固定された1つ又は2つ以上の補助材を用いて、エンドエフェクタによって捕捉された組織に所望の圧縮プロファイルを形成することができる。次に図9を参照すると、圧縮可能かつ埋め込み可能なステープルカートリッジ360は、本明細書に述べられる1つ又は2つ以上の補助材から形成することができ、例えばエンドエフェクタ350のような外科用器具のエンドエフェクタ内に収容されるように構成することができる。カートリッジ360は、その遠位端360dにおける最も高い高さH1からその近位端360pにおける最も小さい高さH2まで減少する高さを有することができる。これにより、エンドエフェクタ350の上側ジョー354がカートリッジ360に近接した閉位置にある場合、エンドエフェクタ350の上側ジョー354は遠位端360dを近位端360pよりも圧縮するように構成することができる。カートリッジ360により捕捉される組織内に形成される圧縮勾配は、遠位端360dから近位端360pにまで直線的に減少するが、カートリッジ360の異なる形状によって任意の圧縮勾配を形成することができる点は当業者により認識されるところであろう。少なくとも1つの実施形態では、カートリッジ360の厚さはカートリッジ360と同様、その幅にわたって変化してよい。
特定の実施形態では、エンドエフェクタのステープルカートリッジ内に格納されたステープルは、ステープルによって捕捉された組織内に所望の圧縮プロファイルを形成するように構成することができる。例えば、ステープルカートリッジ内のステープルが異なる未成形ステープル高さを有する場合に、ステープル留めされた組織内に所望の圧縮プロファイルを形成することができる。図10に示されるように、例示的なステープル70の未成形高さHは、ステープル70の基部74からステープル70の脚72a,72bの頂部又は先端までで測定することができる。次に、エンドエフェクタ350の断面を示した図11を参照すると、第1のステープル群370aは、第2のステープル群370bの第2のステープル高さH2よりも高い第1のステープル高さH1を有することができる。第1のステープル群370aはステープルカートリッジ360の第1の部分、例えば外側部分に配置され、第2のステープル群370bはステープルカートリッジ360の第2の部分、例えば内側部分に配置される。図に示される実施形態では、カートリッジ360、したがって圧縮勾配は、例えばEビーム86などの切断器具を貫通させて受容するように構成されたスロット367を中心として対称的に構成することができる。第1及び第2のステープル群370a,370bは、任意のパターンで配列することができ、カートリッジ360に沿って横方向及び/又は長手方向に間隔を置いて配置することができることを、当業者は理解するであろう。特定の実施形態では、各群が異なる未成形ステープル高さを有する複数のステープル群を用いることができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、中間のステープル高さを有する第3の群は、カートリッジ内の第1のステープル群と第2のステープル群との中間に配置することができる。異なる実施形態において、ステープルカートリッジ内のステープル列内の各ステープルが異なるステープル高さを有してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ステープル列内の最も高いステープルは、ステープル列の第1の端部に配置することができ、最も短いステープルは、ステープル列の反対側の端部に配置することができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、最も高いステープルと、最も短いステープルとの中間に配置されるステープルは、例えば、最も高いステープルと最も短いステープルとの間でステープル高さが下降するように構成することができる。
同様に、ステープルカートリッジ内の各ステープルは、ステープル留めされた組織内に所望の圧縮プロファイルを形成するように異なるクラウン幅を有することができる。図10に示されるように、例示的なステープル70のクラウン幅Wは、ステープル70の基部74の一方の側から反対の側までで測定することができる。上記に述べたステープル高さHの変化と同様、ステープル幅Wの変化をステープルカートリッジ全体にわたって間隔を置いて設けることで、カートリッジにわたって長手方向及び/又は横方向に分散した複数のステープル群を形成することができる。非限定的な例として、図12は、外科用器具200とともに使用するための、異なるクラウン幅Wを有するステープル270を内部に有するステープルカートリッジ260を示している。ステープルカートリッジ260は、それぞれが異なる幅W1、W2、W3を有する3つのステープル群270a、270b、270cをそれぞれ収容しているが、任意の数の群が可能である。図に示されるように、ステープル群270a、270b、270cは周方向の列で配置することができ、最大の幅W1を有するステープル270cがカートリッジ260の最も外側の縁部に配置され、最小の幅W3を有するステープル270aがカートリッジ260の最も内側の縁部に配置されている。他の実施形態では、より大きなクラウン幅を有するステープルをカートリッジの最も内側の縁部の近くに配置することができ、より小さいクラウン幅を有するステープルをカートリッジの外側縁部の近くに配置することができる。いっそう更なる実施形態では、同じ列に沿ったステープルが異なるクラウン幅を有してもよい。
これに加えるか又はこれに代えて、異なる成形後(最終)ステープル高さを与えることによって所望の組織圧縮プロファイルを形成することも可能である。図13は、本明細書に述べられるような外科用ステープル留め器具を使用して設置され、異なる成形後高さを有するステープル470’を適用するとともに組織を切断することによって切断線494を形成するように構成された成形後ステープル470’の複数の線の例示的な一実施形態を示したものである。図13に示されるように、切断線494から最も遠く離れた距離にある第1の列の第1のステープル群470a’の成形後高さF1は、切断線494に最も近い第3の列の第3のステープル群470c’の成形後高さF3よりも大きくなっている。第1の列と第3の列との間に形成された第2の列の第2のステープル群470b’は、高さF1とF3との中間の成形後高さF2を有するステープル470b’を有することができる。他の実施形態では、ステープルの成形後高さは最も内側の列から最も外側の列へと減少してもよい。いっそう更なる実施形態では、1つの列のステープルの成形後高さがステープル毎に増大又は減少してもよい。
再び図11を参照すると、成形後のステープル高さの差は、例えば、ステープル成形距離Aを変化させることによって実現することができる。成形距離A1,A2は、上側ジョー354が閉位置にある場合のカートリッジ360内のステープル370a,370bの座部からアンビル面358の対応する成形ポケット366の頂点まででそれぞれ測定することができる。一実施形態では、例えば、第1のステープル成形距離A1は第2のステープル成形距離A2とは異なっている。ステープル成形距離A1はステープル成形距離A2よりも大きいため、ステープル370aはステープル370bほどには圧縮されず、これによりステープル370a,370bの成形後高さが変化し得る。詳細には、より小さい成形距離に対応するより大きな圧縮量によって、より小さな成形後(最終)高さを有するステープルを与えることができる。同様の結果を任意の所望のパターンにおいて実現できることは認識されよう。
ステープルカートリッジ内のステープルの向きのパターンにより、例えば図14及び15に示されるパターンにより、異なる組織圧縮勾配を得ることができる。図14に述べられる実施形態では、ステープルカートリッジ560は、内部にステープル570を収容するための少なくとも1つの第1のステープルキャビティ568a及び少なくとも1つの第2のステープルキャビティ568bを有することができる。第1のキャビティ568aはカートリッジ560の第1の側部563に配置することができ、第2のキャビティ568bはカートリッジ560の第2の側部565に配置することができ、第1の側部563と第2の側部565とは、例えば、Eビーム86のような切断器具を貫通させて受容するように構成されたスロット567によって分離されている。第1のキャビティ568aは第1の長手方向軸569aを画定することができ、第2のキャビティ568bは第2の長手方向軸569bを画定することができる。図の実施形態では、第1の軸569aは、第2の軸569bに垂直又は実質的に垂直である。他の実施形態では、第1の軸569aは第2の軸569bに対して横断方向であってもよく、これにより軸569a,569bはその間に鋭角又は鈍角を形成することができる。更に他の実施形態では、第1の軸569aは、第2の軸569bに平行又実質的に平行である。特定の実施形態では、ステープルキャビティ568a,568bの少なくとも一部が重なり合ってよく、これによりその内部のステープル570は成形された際に相互に連結される。カートリッジ560は、例えば、カートリッジ560の長手方向軸Lcに沿い、カートリッジ560の両側部563,565に沿って延びる列で、カートリッジ560の第1及び第2の側部563,565に任意のパターンで配列することができる、複数の第1及び第2のキャビティ568a,568bを有することができる。キャビティ568a,568b内に収容されたステープル570は、キャビティ568a,568bの向き及び位置によって決定される所定のパターンで組織中に埋め込むことができる。例えば、カートリッジ560を使用して、カートリッジ560を保持する外科器具によって形成される切開線の両側に、異なるステープル570の向きを有するステープル570を埋め込むことができる。
他の実施形態、例えば、図15に示されるカートリッジ660の実施形態では、異なる向きを有するステープルキャビティ668a及び668bを両方ともカートリッジ660の1つの側部に配置することができる。図15に示されるように、第1のステープルキャビティ668aの軸669aは、第2のステープルキャビティ668bの軸669bに対して垂直又はほぼ垂直であり、その両方ともカートリッジ660の第1及び第2の側部663,665のそれぞれに配置されている。他の実施形態では、軸669a,669bはその間に鋭角又は鈍角を形成することができるか、又は互いに平行であってよい。複数の第1及び第2のキャビティ668a,668bを、カートリッジ660の第1及び第2の側部663,665のそれぞれにカートリッジ660の長手方向軸Lc’に沿った隣り合う列として整列させることができる。この実施形態では、キャビティ668a,668b内に収容される各ステープル670を、カートリッジ660を保持した外科用器具によって形成される切開線を中心として対称的なパターンで組織中に埋め込むことができる。ステープルパターンの更なる詳細、及びこうしたパターンの更なる実施形態については、本明細書にその全容を参照によって援用する米国特許出願公開第2011/0192882号に見ることができる。
補助材の例示的組成
外科用器具の構成に関わらず、本開示は、器具の操作と併せて、例えば、合成材料及び/又は生体材料、まとめて「補助材」と称する埋め込み可能な材料の使用を提供する。図16に示されるように、エンドエフェクタ50は、上側及び下側のジョー部材52、54の間に配置された少なくとも1個の補助材30を含んでよく、補助材はステープル溝56及び/又はアンビル面58の一方に解放可能に保持することができる。使用時において、補助材30及び患者組織は、ステープル70が発射される際にステープル70によって捕捉され得る。次いで、補助材30を外科用ステープラから分離することができ、ステープラが患者から取り外される際に患者の体内に留置することができる。1つ又は2つ以上の補助材を外科用器具のエンドエフェクタに取り付けるための例示的な装置及び方法は、本明細書にその全容を参照によって援用するところの米国特許出願公開第2013/0256377号及び同第2013/0153641号に見ることができる。
本明細書で提供される開示とともに使用される補助材は、任意の数の構成と特性を有してもよい。一般に、補助材は、補助材が治癒過程の間に吸収、溶解、分解、及び/又は破壊されるように、例えば、生体吸収性材料、生体分解性材料、及び/又は、その他の方法で破壊され得る材料で作製され得る。少なくとも1つの実施形態において、補助材は、時間とともに分解して、ゲル、例えば、シーラントを形成して創傷治癒を補助するように構成され得る。他の実施形態において、補助材は、例えば、時間とともに放出され、組織の治療を補助するように構成され得る治療薬を含み得る。更なる種々の実施形態において、補助材は、例えば、非吸収性、及び/又は破壊され得ない材料を含んでもよい。
一部の特に有益な補助材は、例えば、水が材料のポリマー結合を攻撃するように水に曝露することによって破壊されるように構成され得る多孔質ポリマースキャフォールドを含み得る。分解された補助材は、創傷部位上でゲル化し、それによって創傷組織、例えば、創傷軟組織を被覆するように構成され得、このことは、圧迫、封止、及び/又は一般に創傷部位における組織の治癒を促進する環境の形成を補助し得る。具体的には、かかる分解性ポリマーによって、組織自体が荷重負荷構成要素になることができ得る。いくつかの実施形態において、分解された補助材は、創傷部位に自然治癒化合物を引き付ける化学誘引剤を含み得る。ポリマースキャフォールドは、所望の分解速度、例えば、組織への付着後数分から数時間内を有し、それによって、ほぼ付着直後に治癒過程を補助するように構成され得る。本明細書に記載するような多孔質ポリマースキャフォールドの更なる詳細については、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Q.Chen et al.,Elastomeric biomaterials for tissue engineering,Progress in Polymer Science 38(2013)584〜671を参照されたい。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の多孔質ポリマースキャフォールドは物理的に架橋でき、このことにより、ポリマーを、任意の所望の有孔率、表面積対体積比、及び機械的特性を有する複雑な三次元形状、例えば、繊維、シート、フィルムなどに成形することができる。スキャフォールドは、例えば、押出し成形、湿式紡糸、電界紡糸、熱誘起相分離(TIPS)、塩浸出/凍結乾燥によるなど多くの方法によって所望の形状に成形され得る。スキャフォールドがフィルム又はシートに形成されるとき、このフィルム又はシートは、所望の用途に応じて任意の所望の厚さ、例えば、約50〜750μmの範囲、又は約1〜3mmの範囲を有し得る。
多孔質ポリマースキャフォールドの一実施形態は多層を含み、各層は、異なる創傷治癒機能を実行し得る。例示的実施形態において、キャフォールドは3つの層を含む。第1層はポリエステルカーボネートウレタンウレア(PECUU)で作製され得、第2層はポリ(エステルウレタン)ウレア(PEUU)で作製され得、第3層はポリ(カーボネートウレタン)ウレア(PCUU)リジントリイソシアネート(LTI)又はヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)で作製され得る。当業者は、各層の特性は、所望の結果及び性能を達成するために最適化され得ることを理解するであろう。いくつかの実施形態において、スキャフォールドの所望の特性は、第3層の材料をブレンドするか、共重合することによって、又は様々なポリマー若しくはコポリマーと共重合することによって達成され得る。非限定例としては、第3層の材料は、ポリエステルコポリマー、例えばポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸PGA、ポリ(D,L−乳酸)(PDLLA)、PGA、及び/又はポリエチレングリコール(PEG)とブレンドされ得る。第3層の材料がポリエステルコポリマー及びPEGとブレンドされる場合、第3層中のポリエステル対PEGの比率は、約50:50であり得る。別の例示的実施形態において、PCLは約60〜70%重量/体積の範囲で存在し得、PGAは約20〜30%重量/体積の範囲で存在し得、PEGは約50%重量/体積の範囲で存在し得、PDLLAは約10%重量/体積の範囲で存在し得る。
3層のそれぞれは、別々に分解して異なる治癒効果を有するように構成され得るが、3層のフィルムは、組織への付着後ほぼすぐに、例えば、付着後約1〜2時間以内に分解するように構成され得る。各層の順番、数、及び厚さは多様であり得、所望の分解及び/又は圧縮比をもたらすように調整され得る。いくつかの実施形態において、第1、第2、及び第3層は、創傷組織の機械的圧迫を補助するように構成され得る、母材、つまり基材の上、例えば、PCLの上に形成され得る。
多孔質ポリマースキャフォールドの別の例示的実施形態は、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)から合成され得る。例示的実施形態において、PHAは、様々な微生物、例えば、グラム陰性又はグラム陽性菌から天然に産生され得るか、例えば、Zeneca(London,United Kingdom)から入手可能なBiopol(登録商標)の製造と同様に合成され得る。PHAは非常に迅速に溶解するため、PHAで作製されたスキャフォールドは、熱及び/又は水との接触による組織への付着後20〜30分以内に分解を開始し得る。PHAスキャフォールドがより高い分子量を有する場合、分解時間は、例えば、約30分〜約10時間の範囲などより長くなり得る。PHAは非常に薄いフィルム、例えば、0.1mm未満、例えば、50〜750μmの範囲の厚さを有するフィルムに形成され得る。いくつかの実施形態において、PHAは、1つ又は2つ以上の追加材料と共重合され得る、及び/又はブレンドされ得る。非限定例として、PHAは、PHAの濃度、若しくは結晶化度及び/又は脆性を低減し得る、ヒドロキシバレラート(hydroxlvalerate)(HV)、ヒドロキシブチレート(hydroxylbutyrate)(HB)、及び/又はヒドロキシヘキサノエート(hydroxylhexanoate)(HH)と共重合され得る。他の実施形態において、PHAは、1つ又は2つ以上の熱可塑性物質、例えば、ポリ(乳酸)(PLA)、PGA、PCL、デンプンなどとブレンドされ得、それによって、スキャフォールドの分子量及び結果として得られる機械的特性をカスタマイズする。特定の態様において、ポリマーの1つ、又は2つ以上は熱可塑性ポリマーであり得る。
他の実施形態において、スキャフォールドは、ポリ(ポリオールセバシン酸)(PPS)から、例えば、ポリ(グリセロールセバシン酸)(PGS)から合成され得る。かかるスキャフォールドはとりわけ生体適合性であり得、治癒の促進に加えて、感染リスクの低減という追加の利点をもたらし得る。他の例示的実施形態は、キシリトール系エラストマー、例えば、ポリキシリトールセバシン酸(PXS)から合成され得、これにより、臨床的に必要な期間にわたって構造的安定性が提供され得る、及び/又は血糖値を急速に変動させることなく、徐々に代謝経路に入り得る。PXSから作製されたスキャフォールドはより厚いフィルムに形成され、それによって創傷部位により強い圧迫をもたらすことができ、付着後約10時間〜8日の範囲内に分解するように構成され得る。更に他の例示的実施形態は、特に繊維として形成されたときに、スキャフォールド内への増殖中の組織の内方成長を促進できる、及び/又は抗菌剤として機能できるポリ(グリセロールセバシン酸−co−アクリル酸)(PGSA)から合成され得る。PGSAスキャフォールドは、従来の外科用縫合糸及びステープルの代用品として有用であり得、及び/又は管腔器官(例えば、管、腸など)の嵌合に使用する防水シーラント、2D網状植皮(例えば、ヘルニア、潰瘍、やけどなどの治療)、及び/又は創傷包帯(例えば、止血パッチなど)として機能し得る。PGSAはグリセロールと組み合わせることができ、これによって、スキャフォールドは、より長い期間、例えば、最大20日までその位置で存続し得る。
更に別の実施形態において、スキャフォールドは、絹フィブロイン(SF)とブレンドされ得、非常に薄いフィルムに形成され得るポリ(ε−カプロラクトン)(PCL)で作製され得る。PCL/SFブレンドは、非常に高い生体適合特性を有し得る、並びに/又は細胞付着性及び/若しくはスキャフォールドへの増殖性を向上させ得る。例えば、組織に植え込まれたとき、スキャフォールドは、フィブロインを組織内に放出し、それによって、より迅速な治癒、ほぼ即時の止血を促進し得る、及び/又はより多くの線維芽細胞を引き付け得る。PCL成分は、創傷組織の機械的圧迫をもたらすことにより、治癒過程を更に補助し得る。より高いPCL含量は、より良好な機械的特性をもたらし得る一方、より高いSF含量は、より良好な分解特性をもたらし得る。概して、PCL含量は約50〜90%重量/体積の範囲であり得、SF含量は約10〜50%重量/体積の範囲であり得る。PCL及びSFで作製されたスキャフォールドの特性及び製造方法の更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Jun Sik Lim et al.,Fabrication and Evaluation of Poly(epsilon−caprolactone)/Silk Fibroin Blend Nanofibrous Scaffold,Biopolymers 97:265〜275(2012)に見出すことができる。
また更なる実施形態において、スキャフォールドは、ゼラチンコーティングPCLを含み得る。このスキャフォールドは、1つ又は2つ以上の層内に配置され得、例えば、PCLは基材として機能する。PCLは、スキャフォールドの機械的強度を増加させるように機能し得、並びに/又は線維芽細胞の接着及び細胞増殖を支援し得る。ゼラチンコーティングPCLで作製されたスキャフォールドの特性及び製造方法の更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Pengcheng Zhao et al.,Biodegradable fibrous scaffolds composed of gelatin coated poly(ε−caprolactone)prepared by coaxial electrospinning,J.Biomed Mater Res 83A:372〜382(2007)に見出すことができる。
以下の表1は、上記の多孔質ポリマースキャフォールド材料で作製されたフィルムの例示的な分子量の範囲、おおよその吸収時間、及び平均寸法の概要を示す。当業者は、表1に示す範囲は限定的であることを意図するものではなく、本明細書に記載の任意のポリマーの分子量は、所望の分解特性を得るために変更され得ることを理解するであろう。
Figure 2017524405
他の好適な補助材としては、吸収性ポリウレタン、例えば、メチレンビス(フェニルイソシアネート)(MDI)に類似であり得る芳香族吸収性イソシアネート及び鎖延長剤ジオールに由来するポリウレタンが挙げられ得る。吸収性ポリウレタンは、加水分解されると安全かつ生体適合性の生成物に加水分解的に分解されるように構成され得る。吸収性ポリウレタンを形成するために使用できる加水分解性芳香族イソシアネートの非限定例としては、グリコール酸−ジイソシアネート、カプロラクトン−ジイソシアネート、グリコール酸−エチレングリコール−グリコール酸、グリコール酸−ジエチレングリコール−グリコール酸、乳酸−ジエチレングリコール−乳酸、グリコール酸(gycolic acid)とトリメチルプロパンとのトリエステル(trimester)、及びグリコール酸とペンタエリスリトールとのテトラエステルが挙げられる。
本明細書で提供される開示とともに使用され得る、別の特に有益な補助材は、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0257458号で開示される多層包帯を形成する材料であり、これらは、例えば、ステープルの適用によって圧迫されたときに、体液を吸収し、保持するのに特に好適である。例えば、バットレスとして、本明細書で提供される開示とともに使用され得る合成材料の他の例示的非限定例としては、商標PDS(登録商標)で販売されるポリジオキサノンフィルム若しくはポリグリセロールセバケート(PGS)フィルムなどの生分解性合成吸収性ポリマー、又はPGA(商標Vicryl、Dexon、及び/又はNeoveilで販売されるポリグリコール酸及びその様々な形態)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA若しくはPLLA(ポリ乳酸)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(商標Monocrylで販売されるポリグレカプロン25)、PANACRYL(Ethicon,Inc.(Somerville,N.J.))、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、PGA/TMC(商標Biosynで販売されるポリグリコール酸−トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリジオキサノン(PDO)及びこれらの様々な形態(例えば、PDSの商標で販売される)、又は上記のいずれかのブレンド若しくは共重合から形成される他の生分解性フィルムが挙げられる。上記の材料のいずれかのブレンド及び/又は共重合は、所望の分子量及び/又は分解速度を有するように調整され得る。
本明細書で提供される開示とともに、例えばシーラント材として使用され得る生体由来材料のいくつかの非限定例としては、乏血小板血漿(PPP)、多血小板血漿(PRP)、でんぷん、キトサン、アルギン酸、フィブリン、トロンビン、ポリサッカライド、セルロース、コラーゲン、ウシコラーゲン、ウシ心膜、ゼラチンーレゾルシンーホルマリン接着剤、酸化再生セルロース、再生セルロース、ムラサキ貝系接着剤、ポリ(アミノ酸)、アガロース、ポリエーテルエーテルケトン、アミロース、ヒアルロナン、ヒアルロン酸、ホエータンパク質、セルロースガム、スターチ、ゼラチン、絹、Davol Inc(Warwick,Rhode Island)から入手可能なProgel(登録商標)、Baxter(Deerfield,Illinois)から入手可能なTachoSil(登録商標)、又は本明細書で提供される開示を考えると当業者には明白である材料の組み合わせ、若しくは任意の材料など、生体材料との混合に好適な、及び創傷部位又は欠損部位に導入されるのに好適な他の材料が挙げられる。生体材料は、多くの供給源、例えば、生体材料が埋め込まれる患者、生体材料が埋め込まれる患者ではないヒト、及び他の動物に由来し得る。
本明細書で提供される開示とともに使用され得る合成又はポリマー材料、及び生体材料に関する追加の開示は、米国特許第7,772,352号、国際公開第2014/016819号、米国特許出願公開第2006/0257458号、同第2012/0080335号、同第2012/0083835号、同第2013/0256372号、同第2013/0256365号、同第2013/0256376号、米国特許出願第13/710,931号(名称「Electrosurgical End Effector with Tissue Tacking Features」、2012年12月11日出願)、及び同第13/763,192号(名称「Multiple Thickness Implantable Layers for Surgical Stapling Devices」、2013年2月8日)に見出され、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
組織補強機能を有する補助材
本明細書に述べられる補助材は、外科用ステープラ又は他の器具を配備することによって組織を結合するあらゆる適当な種類の手術で使用することができる。組織補助材の1つの利点は、液体又は気体の漏れなどの漏れを防止する又は最小に抑えるその性質である。組織補助材は、以下の機構の1つ以上によってこの機能を行うことができる。すなわち、ステープル穿刺部位に生じる穴又は裂け目を塞ぐこと;ステープル穿刺部位の周囲の組織の動きを制限することによってステープル穴のサイズが大きくなることを防止し、かつ/又は組織の裂け目を防止すること;及び、ステープル線内の拘束された組織と、ステープル線に隣接した遊離組織との間に生じるひずみ勾配を最小に抑えること、である。
特定の実施形態では、本明細書に述べられる補助材を、外科用ステープラが肺手術で使用される場合に形成されるステープル穿刺部を封止するために使用することができる。肺に手術が行われる場合、肺は通常、虚脱され、次いで、肺組織へのステープラの適用を含む必要な処置が虚脱した肺に行われる。処置が完了した後、虚脱した肺は、正常な肺容量にまで再膨張される。肺の再膨張により、肺組織(例えば、肺実質)が特にステープル線の周囲の領域で引き伸ばされ、これにより、ステープル留めされた組織(ステープルによって引き伸ばしが制限される)と周囲の組織領域との間の接合部に高い応力が生じ得る。更に、肺のステープル穿刺部では気密封止が必要となる。質の高い封止を得ることは困難であり得る。すなわち、ステープル穿刺部の周囲での漏れは、通常は約5日以内に封止されるが、場合によっては、ステープル穿刺部は、例えば6か月以上など、より長期間にわたって持続する場合がある。このような状況では、患者の長期の入院治療が必要となる可能性がある。
したがって、本出願人らは、外科用ステープラとともに使用される、ステープルカートリッジアセンブリのようなエンドエフェクタ、及び/又はそれに付属するアンビルに、肺又は他の種類の組織を締着するために使用される外科用ステープラによって形成される穿刺部を封止するために使用することができる補助剤を含めることができる点を認識及び理解したものである。補助材はまた、例えば、手術後に肺組織が再膨張させられて肺の正常容量にまで変化する際にステープル線を補強し、応力負荷をステープル線の近くの組織に分散させ、組織の断裂を最小に抑えることもできる。
特定の実施形態では、ステープルカートリッジアセンブリは、外科用ステープラのカートリッジ本体と、本明細書では互換可能に組織補強構造体とも呼ばれる補助材とを含むことができる。組織補強構造体は、カートリッジ本体に着脱可能に取り付けることができ、外科用ステープラのステープルの配備によって手術部位に送達されるように構成される。ステープルが配備される際、補助材はステープルとともに手術部位に留置されてよい。このように、補助材を使用することでステープルにより形成される穴を封止する助けとなり、かつ/又はこれを使用することで処置部位における組織補強効果を与えることができる。
特定の実施形態では、補助材は、第2の、すなわち内側材料を包囲する第1の、すなわち外側の溶解性かつ/又は吸収性材料を有することができる。第1の材料は、選択的に溶解性及び/又は吸収性を有するものとすることができる。特定の実施形態では、第1の材料は脆性のものとすることができる。第2の材料は、拘束された形態で第1の材料内に維持される膨潤性かつ親水性材料であってよく、非拘束形態で水分に曝露されると所定の形状に変化するように構成される。ステープルの配備に先立って、第2の材料を完全な形で第1の材料内に包囲することができる。
特定の実施形態では、第1の材料は第2の材料よりも親水性が低いものとすることができ、したがって水分バリアとして機能することができる。第2の材料は、拘束された形態で第1の材料内で圧縮することができ、これにより、第1の材料が、組織を結合するために配備されたステープルによって穿刺されるか、又は他の形で貫通される(例えば、外科用ナイフによって切断されるか若しくはカートリッジとアンビルとの間で圧縮される)際、第2の材料は患者の身体の周囲環境からの水分に曝露されて膨潤しはじめる。これにより、第2の材料は徐々に膨潤及び膨張し、最終的に所定の形状にまで変化する。第2の内側材料は膨潤するにしたがって膨張してステープルによって形成された組織の穴を封止する。第2の材料は、外科手術に先立って収縮させられた肺実質などの組織がその正常な容量にまで膨張させられる際に第2の材料が、引き伸ばされる組織を圧縮してその変形を制限するか又はステープル線の周囲で組織が破断することを防止する一方で、穴の周囲にシールを形成することができるような速度で膨潤することができる。
特定の実施形態では、第1の材料の1つ又は2つ以上の部分、例えば、第2の材料の周縁部を包囲する部分が、第1の材料の、第2の材料の中央部分を包囲する部分よりも高い溶解性を有することができる。更に、第1の材料の、第2の材料の周縁部を包囲する部分が、第1の材料の、第2の材料の中央部分を包囲する部分よりも高い吸収性を有してもよい。第1の材料の完全性が破壊された後、第1の材料の、第2の材料の周縁部を包囲する部分が溶解するか又は患者の身体に吸収されるにしたがって、これらの部分内に包囲された第2の材料が水分に曝露されると膨張してステープル留めされた組織を封止及び補強する。
補助材の第1及び第2の材料は、任意の適当な材料で構成することができる。特定の実施形態では、吸収性であり、圧縮及び折り曲げ負荷に耐えることができる材料を選択することが有利である。第1の材料は各種の材料で形成することができる。これらは、装置の中心を構成する材料を完全に封入するように連続的な形態で存在することができるか、あるいはこれらは不連続的な形態で存在してもよい。これらの不連続的な形態としては、以下に限定されるものではないが、水又は体液が装置の中心を構成する材料に到達することを可能とし、これにより中心材料の速やかな水和を促し、中心材料の膨張を可能とするわずかな開口部を有する点以外は封入された形態;制御された多孔度を有するメルトブレンド不織布形態;吸収性ポリマーである主ブレンド成分と、速やかに溶解して中心材料への導管を形成することでその速やかな水和を可能とすることにより組織に対する外力を発生させる生体適合性水溶性ポリマーである副成分とを有する非混和性ポリマーブレンドなどが挙げられる。
外側層を構成する吸収性ポリマーは、以下に限定されるものではないが、ポリジオキサノン(ポリ(1,4−ジオキサン−2−オン)若しくはポリ(p−ジオキサノン)とも呼ばれる);ポリグリコリド(ポリグリコール酸とも呼ばれる)、ポリラクチド(ポリ乳酸とも呼ばれる)の、対応するラクトンモノマー、L(−)−ラクチド、D(+)−ラクチド、及びメソ−ラクチドの開環に基づいたすべてのその形態、並びにL(+)−乳酸とD(−)−乳酸との重縮合に基づいたすべてのその形態(例えば、ポリ(L(−)−ラクチド)、ポリ(D(+)−ラクチド)、ポリ(メソ−ラクチド)、ポリ(ラセミ−ラクチド)、ポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)など);ポリカプロラクトン類、特にポリ(ε−カプロラクトン);ポリヒドロキシアルカノエート(PHA);ラクトンモノマー、L(−)−ラクチド、(D+)−ラクチド、メソ−ラクチド、グリコリド、1,4−ジオキサン−2−オン、トリメチレンカーボネート、及びカプロラクトン類、特にε−カプロラクトンの、任意のモル混合率、又は順序分配(sequential distribution)でのリング開環重合によって通常、形成される吸収性コポリマーから選択することができる。これらの後者のコポリマーとしては、これらに限定されるものではないが、25/75ポリ(カプロラクトン−co−グリコリド)(ポリグレカプロン25とも呼ばれる)、10/90ポリ(L(−)−ラクチド−co−グリコリド)(ポリグラクチン910とも呼ばれる)などのε−カプロラクトン/グリコリドコポリマー、ポリグリコネート、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)が挙げられる。吸収性ポリマーは、上記に述べたポリマー(及びそれらのコポリマー)の任意の組み合わせの混和性又は非混和性ブレンドであってよい。他の実施形態では、第1の材料は、商標名PDS(登録商標)で販売されるポリジオキサノンフィルム若しくはポリグリセロールセバケート(PGS)フィルムなどの生分解性合成吸収性ポリマー、又はPGA(商標名Vicryl(登録商標)、及び/又はNeoveil(登録商標)で販売されるポリグリコール酸及びその様々な形態)、PCL(ポリカプロラクトン)、PLA若しくはPLLA(ポリ乳酸)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)、PGCL(商標名Monocryl(登録商標)で販売されるポリグレカプロン25)、PANACRYL(登録商標)(エチコン社(Ethicon, Inc.)(ニュージャージー州サマービル))、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、PGA/TMC(商標名Biosynで販売されるポリグリコール酸−トリメチレンカーボネート)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、又は上記のいずれかのブレンド若しくは共重合から形成される他の生分解性フィルムから選択することができる。上記の材料のいずれのブレンド及び/又は共重合も、所望の分子量及び/又は分解速度を有するように調整することができる。生体適合性材料が選択されることは当業者には明らかであろう。
第2の材料は各種の材料から形成することができる。有利な材料としては、吸収性であり、かつ制御された程度で膨潤することによって組織に対して外力を生じるものが挙げられる。膨潤は、水又は体液の流入に基づいた水和によって実現することができる。特に有利な材料の部類の1つとして、吸収性の脱水されたヒドロゲルがある。これらの材料としては、発明の名称が「吸収性ポリオキサエステルのヒドロゲル(Hydrogels of Absorbable Polyoxaesters)」である米国特許第5,698,213号に記載される材料、並びに米国特許第5,700,583号に記載される、アミン及び/又はアミド基並びにこれらのブレンドを他のポリマーとともに含む架橋脂肪族ポリオキサエステルが挙げられ、これらの特許のそれぞれを本明細書にその全容を参照によって援用するものである。第2の材料に適した他の材料としては、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、及びポリエチレングリコール(PEG)などの水溶性ポリマー、又は高分子量ポリエチレンオキシド(PEO)が挙げられる。更に適当なものとして吸収性ポリウレタンがある。適当な材料としては、親水性部分及び吸収性ポリエステル部分を有するコポリマーが挙げられる点は理解されるはずである。この例としては、比較的低分子量のα,ω−ジヒドロキシポリエチレングリコールと、L(−)−ラクチド、(D+)−ラクチド、メソ−ラクチド、グリコリド、1,4−ジオキサン−2−オン、トリメチレンカーボネート、及びカプロラクトン類、特にε−カプロラクトンなどのラクトンモノマーとの任意のモル混合率、又は順序分配(sequential distribution)での反応によって形成されるコポリマーが挙げられる。複数の材料と、そのいくつかを上記に既に述べた広範な適当なモノマーから形成されるコポリマーとのブレンドも適当であり得る。一実施形態では、第2の材料は、ORCのような上記に述べた生物由来材料であってもよい。生体適合性材料が選択されることは当業者には明らかであろう。
各実施形態は、補助材と組み合わせて使用される外科用ステープル留め器具を用いるいずれの特定の方法にも限定されず、本明細書に述べられる補助材は、任意の適当な外科用ステープル留め器具を使用して処置部位に送達することができる。特定の実施形態では、組織は、処置部位において外科用ステープラのカートリッジアセンブリとアンビルとの間に係合され、カートリッジアセンブリとアンビルの少なくとも一方がその上に着脱可能に保持された補助材を有する。次いで外科用ステープラを作動させることによってカートリッジアセンブリからステープルを補助材を貫通して組織内に射出することができる。補助材は、ステープル留めによる衝撃及び外傷を低減する助けとなり、ステープル線の付近の組織に応力負荷を分配して組織の断裂の可能性を低減させることができる。
図17Aは、本明細書に述べられる1つ以上の補助材とともに使用することができる外科用ステープラのエンドエフェクタの部分2000の一例を示したものである。図に示される例では、この部分は、遠位端2002、近位端2004、及びカートリッジ本体2006を有するジョー2000である。図17Aに示されるように、外科用ステープラは、説明を簡単にするために示されていない外科用ステープラのハンドルアセンブリとエンドエフェクタを連結するように構成することができるシャフト2008を有している。
外科用ステープラのジョー2000は、任意の適当な構成で配置することができるステープル2010を支持するように構成することができる。この例では、各ステープル2010は複数の列に配置され、組織と係合するように配備される際にステープル線を形成する。しかしながら、各実施形態はこの点で限定されず、各ステープル2010は円形又は他の任意の形態で配置することもできる点は認識されるべきである。
図17Aに示されるように、カートリッジアセンブリとして機能するジョー2000には、本明細書において互換可能に組織補強構造体とも呼ばれる補助材2012を付属させることができる。補助材2012は、カートリッジ本体2006上に着脱可能に保持されることによって、任意の適当な形で各ステープル2010を覆って配置することができる。特定の実施形態では、カートリッジ本体2006に、材料2012のような補助材を予め装填することができる。他の実施形態では、補助材2012は外科手術の前にカートリッジ2006上に配置することができる(例えば、外科医又は他の医療従事者によって)。
補助材2012は、周縁部分2014A及び2014Bの少なくとも一方が、補助材2012の中央部分2016の断面よりも大きい断面を有するような構成を有することができる。補助材2012の中央部分2016は、カートリッジ本体の周縁部分よりもカートリッジ本体2006の長手方向軸に近い部分として定義することができる。中央部分2016並びに周縁部分2014A及び2014Bは、任意の適当な幅を有することができる。更に、周縁部分2014A及び2014Bは同じ又は異なる幅を有することができる。
特定の実施形態に基づく組織補強構造体は、従来のアプローチと比較して向上した品質で外科用ステープラによって形成されるステープル線を補強するために有利に使用することができる点は認識されるべきである。例えば、特定の実施形態では、組織補強構造体を使用することによりステープル線をその周囲270°にわたって補強することができる。詳細には、図17Aを参照すると、補助材2012は、周縁部分2014A及び2014B並びに遠位部分2015が、各ステープル2010によって形成されるステープル線を補強することができるような性質を有するように構成することができる。例えば周縁部分2014A及び2014Bのより大きい断面のために、補助材は、組織(例えば、胸腔内の傷つきやすい組織)に対する損傷を低減又は防止することができるようになっている。更に、特定の実施形態では、周縁部分2014A及び2014B並びに遠位部分2015は、補助材2012の中央部分2016よりも高い可撓性及び伸長性を有してよく、これにより、肺実質などの組織が手術後に再膨張される際に組織を圧縮する更なる助けとなる。これに加えるか又はこれに代えて、特定の実施形態では、周縁部分2014A及び2014B並びに遠位部分2015の一部又は全体を中央部分2016よりも速い速度で分解するようにしてもよく、これにより、これらの部分内に包囲された補助材2012の内側材料をより速い速度で放出させることができる。これにより、ステープル及び/又はナイフによって組織が貫通されたほぼ直後にステープル線の周囲の領域の組織を傷つけることなく補強することができる。
補助材2012が外科用ステープラと組み合わせたその使用を容易とする他の任意の機構を有することができる点は認識されるべきである。例えば、場合により、補助材2012は、外科用ステープラのナイフスロット又はカートリッジ内に押し込むか又は滑り込ませることができる切り取りタブを有することができる。ナイフが補助材の中心を切り進む際、これらのタブは切り取られてステープラから分離される。
図17Bは、図17Aの補助材2012の一部分の断面2018の拡大図2100を示している。図17Bに示されるように、例えば、周縁部2014Aのような周縁部は、中央部分2016よりも大きな断面寸法を有することができる。このような縁部分のより大きな断面の厚さのため、ステープルによって形成される穴の周囲の領域をより効果的に封止し、組織の断裂を防止することができる。図17Aに示されるように、補助材2012は、周縁部分2014A及び2014Bの一方又は両方がカートリッジ本体2006を超えて延びるようにカートリッジ本体2006上に解放可能に配置することができる。これにより、補助材2012が非拘束形態で水分に曝露される際に膨張して外科用ステープラによって形成されたステープル線の空気又は液体漏れに対する効果的な封止を与え、ステープル線の近くにおける組織の破断を防止する効果を更に高めることができる。
特定の実施形態では、補助材2012は外側材料を有することができ、外側材料はその内部に拘束された状態で維持される内側材料を包囲する。図18は、補助材2012が、第1の外側材料2022と第2の内側材料2024とを有することができることを例として示したものである。第1の材料2022は適当な溶解性及び/又は吸収性材料とすることができる。第2の材料2024は適当な親水性かつ膨潤性の材料とすることができる。第1及び第2の材料の性質は全体を通じて均一であってもよく、又は変化してもよい。例えば、第1の材料2022は選択的に溶解性及び/又は吸収性のものとすることができる。同様に、第2の材料2024の異なる部分が異なる親水性を有してもよい。例えば、特定の場合では、第2の材料2024の周縁部分が第2の材料2024の中央部分よりも高い親水性を有するようにしてもよい。
第1の材料2022は第2の材料2024を封入し、ステープル(例えば、図17Aのステープル2010)が組織に送達される前に水分バリアとして機能することができる。第1の材料2022は少なくとも部分的に伸長可能であってよく、又は補助材の臨床用途に基づいて選択することができる他の任意の性質を有してもよい。例えば、特定の実施形態では、第1の材料2022は少なくとも部分的に脆性のものとすることができる。
第1の材料2022は、第2の材料2024の水分への曝露を一定の時間、例えば、補助材2012が患者の体内の手術部位に送達されるまでの間、防止することができる。ステープルが配備され、それにより補助材2012が穿孔又は他の形で貫通されると、第2の材料2024は、第1の材料2022の穿刺部を通って第2の材料2024へと通過する水分に曝露されて膨潤しはじめる。これに加えるか又はこれに代えて、第1の材料2022を外科用ステープラのナイフによってその配備時に切断することができる。更に、特定の実施形態では、第1の材料2022の性質は、材料が外科用ステープラのカートリッジとアンビルとの間で押しつぶされる際の圧縮によって割れるか又は他の形でその完全性を失うようなものとすることができる。例えば、第1の材料2022が脆性のものである場合には、第1の材料2022を圧縮によって破壊することができる。
上記に述べたように、第1及び第2の材料は、多くの適当な生体材料及び/又は合成材料で構成することができる。
特定の実施形態では、第1及び第2の材料は第1の材料が第2の材料よりも低い親水性を有するように選択することができる。同じ材料(例えば、ポリマー)を使用して第1及び第2の材料を製造することもできるが、元の材料の分子量を別々に調整することで第1の材料に適した材料と、第2の材料に適した材料を製造することができる。ポリマーの分子量を変化させることによって上記に述べたような所望の分解特性を有する材料を得ることができる。例えば、PGA(Vicryl(登録商標)及び/又はNeoveil(登録商標)の商標名で販売されるポリグリコール酸及びその様々な形態)と、PLA又はPLLA(ポリ乳酸)との混合物が比較的速い速度で吸収され得る。同様に、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)は速やかに溶解することができ、PHAで形成された材料は熱及び/又は水との接触によって組織への付着後20〜30分以内に分解を始めることができる。
第1及び第2の材料の分解速度は、所望の臨床用途に基づいて、例えば、処置を行う組織の種類及び/又は補助材が手術部位に留まることが望ましい時間の長さに基づいて、選択することができる。例えば、肺手術において使用することを目的とした補助材用の第1の材料は、血管をステープル留めするために使用される補助材用の第1の材料よりも遅い分解速度を有することができる。しかしながら、各実施形態は特定の分解速度又は他の任意の性質を有する材料に限定されない点は認識されるべきである。
図19は、拘束された形態(例えば、圧縮されるか又は他の形で拘束された形態)で第1の材料2022内に維持することができる第2の材料2024を示している。特定の実施形態では、第2の材料2024は親水性の発泡材とすることができる。第2の材料2024は任意の適当な材料で構成することができ、特定の実施形態では、例えば薬剤、治癒促進剤、抗細菌剤、及び抗微生物剤などの1種類又は2種類以上の治療剤を含むことができる。かかる治療剤は、例えば、組織の治癒を助けるために時間の経過とともに放出されるように構成することができる。複数の治療剤が用いられる実施形態では、異なる治療剤を異なる速度で放出されるように構成することができる。
水分2026として図19に模式的に示された水分に曝露されると、第2の材料2024は水分を吸収し、それにより膨潤及び膨張する。更に、第2の材料2024が1つ又は2つ以上の治療物質を含む場合には、これらの物質は第2の材料2024が水分に曝露されると溶出しはじめることができる。水分2026は、血液、他の体液、又は他の任意の液体であってよい。補助材2012は、第2の材料2024の1つ又は2つ以上の部分が水分に曝露されると膨張して予め構成された形状に変化するように製造することができる。水分に対する曝露の前後の第2の材料2024の形状は、ステープルにより組織に形成された穿刺部の周囲に高品質のシールを与え、ステープル線に組織に対する補強を与えることにより組織の断裂又は組織を通じてステープルが引っ張られることを防止するように選択することができる。例えば図19に示されるように、第2の材料2024は、その周縁部がその中央部分よりも大きな断面を有するような形状を有することができる。
図17A〜19は、補助材の周縁部分が中央部分よりも大きな断面を有するような形状を有する補助材2012を示しているが、各実施形態はこの点において限定されるものではなく、補助材2012は任意の適当な形状を有し得る点は認識されるべきである。例えば、補助材は全体を通じて均一な厚さを有してもよく、又は補助材の厚さは任意の適当な形で異なってもよい。補助材の形状及びサイズに関わりなく、特定の実施形態では、補助材は第1の材料の1つ又は2つ以上の部分が患者の身体に選択的に溶解可能かつ/又は選択的に吸収可能であるように構成することができる。更に、第2の材料の1つ又は2つ以上の部分を選択的に膨潤可能とすることができる。
図20は、カートリッジ本体2006によって支持されたステープルの配備に先立ってカートリッジ本体2006に着脱可能に取り付けられた補助材2012の側面図である。補助材2012の第1の材料2022は、上層2028及び下層2030を含み、第2の材料2024がその間に封止可能に閉じ込められている。図に示されるように、補助材2012の周縁部分はカートリッジ本体2006を超えて延びている。カートリッジ本体2006に対する補助材2012のこのような配置により、組織の補強効果が高められ、ステープル穴の周囲における空気及び液体の漏れに対する向上した耐性が与えられる。
特定の実施形態では、本明細書に述べられる補助材は、肺手術、例えば、肺がんを治療するための手術、肺容量減少手術、又は他の任意の種類の手術において用いられる外科用ステープル留め器具に使用することができる。こうした手術に先立って肺は脱気され、その後、必要な手術が完了した後でその正常な容量にまで再膨張させられる。こうした手術後によく見られる合併症の1つに、ステープルによって形成された穿刺部又は穴から空気又は液体が漏れることがある。更に、肺が再膨張させられて組織が引き伸ばされるのにしたがって、穴のサイズが大きくなる(引き伸ばしにより)か又はステープル穴の周囲の組織領域に断裂が生じ得る。したがって、本明細書に述べる補助材を使用することでステープル穴の周囲の組織を補強し、肺がその正常な容量となるように肺が伸びる際に組織を圧縮することができる。しかしながら、補助材は、胃腸組織及び血管(例えば、腸、胃、及び食道)などの他の任意の種類の組織を固定するために使用される外科用ステープラによって形成された穿刺部を封止するために使用することもできる点は認識されるべきである。
更に、特定の実施形態では、補助材は、治療部位の組織の治癒を助けるか又は感染を予防若しくは治療するためにステープルが配備される際に溶出することができる1種類又は2種類以上の治療物質又は治療剤を含んでもよい。治療物質は、治療部位に所望の作用を与えるように異なる速度で放出させることができる。
特定の実施形態では、外科用ステープラのエンドエフェクタのカートリッジ及びアンビルの一方又は両方に、例えば、補助材2012のような補助材を着脱可能に取り付けることができる。そこで、図21A及び21Bは、治療部位の組織を補強するために外科用ステープラとともに2個の補助材2100及び2102を使用することができることを示している。ステープル(例えば、図21A及び21Bのステープル2010A〜2010C)が組織2104と係合するように配備される際、ステープルのそれぞれは対応する穿刺部を補助材に形成し得る。図21A及び21Bは、補助材2100の穿刺部2106を例として示している。しかしながら、補助材2102もステープル2010A〜2010Cによって同様に穿刺される点は認識されるべきである。更に、各実施形態はカートリッジ本体内に配置することができるいずれの特定の数のステープルにも限定されるものではなく、あくまで説明を目的として3個のみのステープル2010A〜2010Cが示されている点も認識されるべきである。
組織と係合するように配備されたステープルは、器具を用いて取り外されるか、患者の身体によって吸収されるか、又は他の形で治療部位から除去されるまでの間、組織に留置することができる。補助材は、例えば、ステープル穴が治癒すると予想される時間、補助材の1つ又は2つ以上の部分が分解するのに要する時間、及び他の任意の適当な因子など、多くの因子に依存し得る所定の時間にわたってステープルによって処置部位に維持される。更に、補助材の第1及び第2の材料の一方又は両方を、患者の身体に徐々に吸収されるか又は他の形で患者の身体から除去される、溶解性かつ/又は(生体)吸収性材料とすることができる。
図21Aは、ステープルが配備された直後の一時期、係合された組織2104の処置部位に補助材2100及び2102を保持するステープル2010A〜2010Cを示している。ステープル2010A〜2010Cが補助材2100及び2102を貫通しているため、補助材の第1の層の完全性は破壊されており、水分が通過して第1の材料2022内に包囲された第2の材料2024を活性化させることができる。
特定の実施形態では、図21Bに示されるように、所定の時間の後(任意の適当な長さであってよい)に組織2104は膨張しはじめる(例えば、肺実質は、虚脱した肺に手術が行われた後、膨張して最終的にその正常な容量に達する)。同時に、親水性であってよい第2の材料2024が水分と接触して膨潤しはじめる。組織2104が膨張するにしたがって、第2の材料2024は徐々に膨潤してそれぞれ補助材2100及び2102の周縁部分2109及び2111における大きな半径(例として図21Bに参照符号2108により示される)にまで変化する。
第2の材料2024の周縁部及び遠位部分を包囲した第1の材料2022は、第2の材料2024の膨張する容量を収容するように伸びることができる。更に、第1の材料2022の1つ又は2つ以上の部分を溶解性及び/又は吸収性のものとすることができ、これにより、第2の材料2024が膨潤してその拘束された形態から予め規定された形状へと膨張するにしたがって第1の材料2022は徐々に崩壊する。詳細には、図21Bの実施形態では、第1の材料2022の周縁部分2109及び2111における部分は、第1の材料の、第2の材料2024の中央部分を包囲する部分よりも速い速度で溶解するように構成することができる。これに加えるか又はこれに代えて、第1の材料2022の周縁部分2109及び2111における部分は、第1の材料の、第2の材料2024の中央部分を包囲する部分よりも速い速度で吸収されるように構成することができる。組織のステープル穴が封止され、ステープル線の大部分の周囲の組織領域が膨潤した親水性材料によって圧縮される、第1の材料の上記の構成は、効果的かつ傷つけないように組織を補強することを可能とするものである。これにより、傷つきやすい肺組織を封止することで処置を行った組織の出血、断裂、及び/又は漏れを防止することができる。(例えば、肺が再膨張させられる際に)ステープル線の周囲で組織が安全に伸びることを可能とする一方で気密シールを形成できることは、患者の回復の成功が手術部位の組織がどれくらい速く治癒できるかに大きくかかっていることから、特に有用である。
上記に述べたように、特定の実施形態では、本明細書に述べられる第1の外側材料は全体にわたって均一ではない性質を有することができる。例えば、やはり上記に述べたように、第1の材料は、選択的に溶解性、かつ/又は選択的に吸収性のものとすることができる。特定の実施形態では、第1の材料の1つ又は2つ以上の部分を、第1の材料の他の部分よりも速い速度で溶解するように構成することができる。これに加えるか又はこれに代えて、第1の材料の1つ又は2つ以上の部分を、第1の材料の他の部分よりも速い速度で吸収されるように構成することができる。より速い速度で溶解及び/又は吸収されるように構成される第1の材料の部分は、例えば、第1の材料の周縁部分、又は他の任意の部分とすることができる。
図22Aは、第1の材料2200の部分2204よりも速い速度で溶解かつ/及び吸収されるように構成された部分2202を有する補助材2200の第1の材料2201の一例を示している。この例では、補助材2200は全体にわたって均一又はほぼ均一な厚さを有している。しかしながら、補助材の厚さは部分毎に異なってもよい点は認識されるべきである。第1の材料は、異なる溶解速度を有する部分及び/又は異なる吸収速度を有する部分に任意の適当な形で区画化することが可能であり、交互に配された部分2202及び2204はあくまで例として示されるものにすぎない点も認識されるべきである。例えば、上記に述べたように、第1の材料の、第2の材料の周縁部分を包囲する部分を、第1の材料の、第2の材料の中央部分を包囲する部分よりも速い速度で溶解するように構成することができる。
更に、第1の材料の、第2の材料の周縁部分を包囲する部分を、第1の材料の、第2の材料の中央部分を包囲する部分よりも速い速度で吸収されるように構成することができる。更に、部分2202及び2204は異なる幅を有することができ、各実施形態はこの点において限定されるものではない。異なる速度で溶解及び/又は吸収されるように構成された第1の材料の部分の数、長さ、幅及び他の性質(例えば材質)を変えることにより、第2の材料を異なる速度で膨張するように構成することができる。所望の分解速度を得るために第1及び第2の材料について異なる材料を選択することができる。所望の臨床用途に応じて、第2の材料が膨潤及び膨張する異なる速度を制御することによって負荷をステープル線の周囲に分配し、組織が断裂する可能性を低下させることができる。更に、第1及び第2の材料の性質を変えることによって補助材が処置部位に留まる時間を調節することができる。
図22Bは、図22Aの補助材2200の部分2208の拡大断面図を示している。補助材2200の第1の材料2201は、任意の適当な材料からなる親水性発泡材であってよい第2の材料2206を包囲している。図22Aと同様に、図22Bもまた、第1の材料2201が部分2204よりも速い速度で溶解及び/又は吸収されるように構成された部分2202を有することができる。図22Bでは、第2の材料2206の異なる面に配置された各部分2202(例えば、部分2202A及び2202B)同士は、あくまで例として互いに整列されて示されているが、各実施形態はこの点において限定されないことは認識されるべきである。
図23は、外科用ステープラのカートリッジ面及びアンビル面の両方が、各面に着脱可能に保持された補助材を有することができる特定の実施形態に基づいた一例を示している。したがって、この例では、補助材2400及び2402(例えば、補助材2200又は他の任意の適当な補助材)が、ステープル2010によって形成された組織2404の穿刺部を封止するために用いられている。図に示されるように、補助材2400及び2402がステープル2010によって穿孔される際、周囲環境からの水分2026(例えば、血液、他の体液、水、薬剤など)がステープル穴(例えば図24の穴2408)を通って補助材の外側層内に維持された親水性材料(例えば、図22A及び22Bの第2の材料2206)へと通過する。
図23はまた、ステープルが配備される前にカートリッジ本体及び/又はアンビルを超えて延びる補助材の周縁部が、組織2404を補強することができる大きな半径へと変化する様子を示している。詳細には、補助材2400の周縁部分2403は大きな半径2405に変化することができる。例えば、部分2403は、補助材の厚さ(約0.025〜1.0mm)の1/2に概ね等しい半径から、この要素の最初のサイズの最大で約5倍の半径にまで変化することができる。しかしながら、本明細書に述べられる補助材は、任意の適当な寸法を有することができ、非拘束形態にある場合に任意の適当な大きさの半径へと変化し得るものであり、各実施形態はこの点に関して限定されない点は認識されるべきである。
更に、周縁部分2403における補助材2400の第1の材料(例えば、図22A及び22Bの第1の材料2201)の一部を、第1の材料の他の部分よりも速い速度で溶解及び/又は吸収されるようなものとすることができる。これにより、補助材の周縁部分2403が第1の材料の他の領域よりも速く崩壊することができることによって、その部分内に包囲された第2の材料が第2の材料の中央部分よりも速い速度で膨潤及び膨張することが可能となる。上記に述べたように、補助材は膨張して、臨床用途、封止される創傷のタイプ、及び他の任意の因子に基づいて選択することが可能な所定の形状に変化することができる。
更に、補助材の外側層、例えば、第1の材料2201は、少なくとも部分的に親水性及び/又は吸収性であってよいため、図24に概略的に示されるように、この層の1又は2以上の部分(ステープルによって穿孔されてもされずともよい)が水分2026に曝露されると参照符号2410によって示されるように崩壊しはじめることができる。
本明細書に述べられる補助材は、第2の材料を包囲する材料である、様々な性質を有し得る第1の材料を有することができる。例えば、上記に述べたように、第1の材料は、異なる速度で溶解する部分、異なる速度で吸収される部分、幅の異なる部分などを有することができる。第1及び第2の材料は異なる材料を含むことができる。
図25に示される補助材2500は、補助材の断面に沿って同じ又は実質的に同じ厚さを有することができる。この例では、補助材2500の第1の(外側)材料2502は脆性を有することができる。しかしながら、任意の適当な形状を有する特定の実施形態に基づいた補助材が脆性を有し得る点は認識されるべきである。
第1の材料2502は、任意の適当な材料で形成された親水性発泡材であってよい第2の材料2504を包囲することができる。更に、特定の実施形態では、第2の材料2504は1種類又は2種類以上の治療物質を含むことができる。治療物質の非限定的な例としては、フィブリン、トロンビン、抗生物質、抗菌物質、及び抗細菌剤が挙げられる。適当な薬剤としては、これらに限定されるものではないが、トリクロサン、並びに銀及び銅イオン、及びナノ粒子が挙げられる。任意の数の適当な治療物質を第2の材料2504とともに含めることができ、患者の体内の水分及び/又は熱に曝露される際に第2の材料2504とともに溶出させることができる点は認識されるべきである。
特定の実施形態では、組織は、処置部位において外科用ステープラのカートリッジアセンブリとアンビルとの間に係合され、カートリッジアセンブリ及びアンビルの少なくとも一方がその上に着脱可能に保持された補助材を有する。次いで外科用ステープラを作動させることによってカートリッジアセンブリからステープルを補助材を貫通して組織内に射出することができる。補助材は、例えば、肺実質などの組織が手術後にその正常な容積に引き伸ばされる際にステープル留めによる衝撃及び外傷を低減し、ステープル線の近くの組織に応力負荷を分配する助けとなり得る。しかしながら、本明細書に述べられる補助材はあらゆる種類の手術に用いることが可能であり、各実施形態は肺手術に特に限定されない点は認識されるべきである。
図26に示される例では、補助材2500を、外科用ステープラのアンビル2604の組織対向面2602上に配置することができる。カートリッジ本体2608(図16のカートリッジ本体2006と同様のものであってよい)によって支持された複数のステープル2606が組織2610と係合するように配備される際、補助材2500の第1の材料2502が破壊することによって第2の材料2504を水分に曝露することができる。これに加えるか又はこれに代えて、補助材2500は、アンビル2604とカートリッジアセンブリ2608との間で圧縮されることによって破壊されてもよい。更に、外科用ステープラがナイフ2612を有するこの例に示されるような実施形態では、ナイフ2612を用いて補助材2500を切断することによって第2の材料2504を水分に曝露することもできる。図26では、補助材2500は外科用ステープラのアンビル2604上に配置されている様子が示されているが、補助材2500は外科用ステープラの対向した各ジョーの一方又は両方の組織対向面上に配置することもできる。
補助材2500の第2の材料2504がどのように水分に曝露されるかによらず、図27に示されるように、第2の材料2504は膨張してステープル穴を封止するか又はステープル穴が形成されることを防止し、治療物質が放出されることによって組織2610に所望の効果をもたらす。
再処理
本明細書に開示される装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計することができるか、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、装置は、少なくとも1回の使用の後に再使用のために再調整することができる。こうした再調整には、装置の分解工程、それに続く洗浄工程又は特定の部品の交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含むことができる。詳細には、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の要素又は部品を任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外すことができる。特定の部品を洗浄及び/又は交換したならば、装置は、再調整設備においてその後の使用に向けて、又は外科手術の直前に外科チームによって再組み立てすることができる。当業者であれば、装置の再調整において分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができる点は認識されよう。かかる技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置はすべて本出願の範囲内に含まれる。
特定の実施形態では、本明細書に述べられる装置は手術前に処理を行うことができる。最初に、補助材を含み得る新品又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次いで器具を滅菌することができる。特定の実施形態では、例えば、オーブン内で、水分に対して補助材よりも高い親和性を有し得る乾燥剤製品と一緒に器具を乾燥することができる。1つの滅菌法では、器具をプラスチック若しくはTYVEK製バッグ又はホイルバッグなどの閉鎖かつ密封された容器に入れる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、又は高エネルギー電子線などの容器を貫通することができる放射線場に置く。こうした放射線は器具上及び容器内の細菌を死滅させる。別の滅菌法では、器具を、蒸気透過性の裏張りを有するプラスチック又はTYVEK製バッグなどの第1の容器に入れる。次いで、第1の容器を、開いたままとすることができる例えばホイルバッグなどの第2の容器内にパッケージングすることができる。この第1及び第2の容器を、器具とともにエチレンオキシド滅菌に供することができる。次いで、水分への曝露を防ぐために第2の容器を密封する。密封に先立って、装置の1つ又は2つ以上の構成要素の変化を更に防止するために第1及び第2の容器の少なくとも一方に乾燥剤製品を入れることができる。いずれの方法においても、滅菌された材料はその後、滅菌容器内で保管することによって容器が医療機関において開封されるまでの間、材料を滅菌状態に維持することができる。
当業者には、上述の実施形態に基づいた本発明の更なる特徴及び利点が認識されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され、説明された内容により限定されるものではない。本明細書に引用されるすべての刊行物及び文献はそれらの全容を参照によって本明細書に明示的に援用するものである。
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラとともに使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
内部にステープルを収容するように構成された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体に着脱可能に取り付けられ、前記カートリッジ本体内の前記ステープルの配備によって組織に送達されるように構成された組織補強構造体と、を有し、前記組織補強構造体が、膨潤性かつ親水性の第2の材料を包囲した第1の溶解性材料を含むことにより、前記第2の材料が拘束された形態で前記第1の材料内に維持され、前記第2の材料が予め形成された形状を有することにより、非拘束形態において、前記第2の材料は、前記第2の材料の周縁部分が前記第2の材料の中央部分よりも大きい厚さを有する前記予め形成された形状に膨張するように構成されている、ステープルカートリッジアセンブリ。
(2) 前記第1の材料の少なくとも一部が前記第2の材料よりも低い親水性を有する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(3) 前記第1の材料が脆性を有する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(4) 前記第2の材料が発泡材を含む、実施態様1に記載のアセンブリ。
(5) 前記第1の材料が選択的に溶解性であることにより、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記周縁部分を包囲する部分が、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記中央部分を包囲する部分よりも速い速度で溶解するように構成されている、実施態様1に記載のアセンブリ。
(6) 前記第1の材料が少なくとも1つの第1の部分と少なくとも1つの第2の部分とを有し、前記第1の材料が選択的に溶解性であることにより、前記少なくとも1つの第1の部分が前記少なくとも1つの第2の部分よりも速い速度で溶解するように構成されている、実施態様1に記載のアセンブリ。
(7) 前記第1の材料が選択的に吸収性であることにより、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記周縁部分を包囲する部分が、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記中央部分を包囲する部分よりも速い速度で吸収されるように構成されている、実施態様1に記載のアセンブリ。
(8) 前記第1の材料が少なくとも1つの第1の部分と少なくとも1つの第2の部分とを有し、前記第1の材料が選択的に吸収性であることにより、前記少なくとも1つの第1の部分が前記少なくとも1つの第2の部分よりも速い速度で吸収されるように構成されている、実施態様1に記載のアセンブリ。
(9) 前記第1の材料が、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグリセロールセバケート(PGS)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(PLA)、ポリグレカプロン25、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、これらのブレンド、及びこれらのコポリマーからなる群から選択される、実施態様1に記載のアセンブリ。
(10) 前記第2の材料が、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグリセロールセバケート(PGS)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(PLA)、ポリグレカプロン25、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、これらのブレンド、及びこれらのコポリマーからなる群から選択される、実施態様1に記載のアセンブリ。
(11) 前記第1の材料及び前記第2の材料の少なくとも一方に混合された少なくとも1種類の治療剤を更に含み、前記少なくとも1種類の治療剤が、水分に曝露される際の前記第1の材料の吸収及び前記第2の材料の膨張のうちの一方に際して放出されるのに効果的である、実施態様1に記載のアセンブリ。
(12) 前記組織補強構造体は、前記組織補強構造体の前記周縁部分の断面が前記組織補強構造体の前記中央部分の断面よりも大きくなるような形状に構成され、前記中央部分が前記周縁部分よりも前記組織補強構造体の長手方向軸に近い、実施態様1に記載のアセンブリ。
(13) 前記予め形成された形状は、前記第2の材料の前記中央部分が前記周縁部において大きな半径へと変化するようなものである、実施態様12に記載のアセンブリ。
(14) 外科用ステープラとともに使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
内部にステープルが配置されるように構成された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体上に解放可能に保持され、前記カートリッジ本体内の前記ステープルの配備によって組織に送達されるように構成された補助材であって、第2の材料を包囲した第1の材料を含む、補助材と、を有し、
前記補助材が前記組織に送達されている前記ステープルによって貫通されるように構成されることによって、前記第1の材料が貫通されることにより前記第2の材料が水分に曝露され、
前記第2の材料が、水分に曝露される際に膨張することによって前記第2の材料を貫通して挿入される前記ステープルのうちの少なくとも1つのステープルの周囲にシールを形成するように構成されている、ステープルカートリッジアセンブリ。
(15) 前記補助材は、前記補助材の少なくとも一部が前記カートリッジ本体を超えて延びるようにして前記カートリッジ本体上に配置されている、実施態様14に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(16) 組織を接合するための方法であって、
手術部位において外科用ステープラのカートリッジアセンブリとアンビルとの間に組織を係合させることであって、前記カートリッジアセンブリ及び前記アンビルの少なくとも一方がその上に解放可能に保持された補助材を有し、前記補助材は、少なくとも一部が体液に曝露される際に溶解するように構成された第1の材料と、前記第1の材料内に拘束された形態で拘束されている第2の材料と、を含む、ことと、
前記外科用ステープラを作動させて前記カートリッジから前記組織内にステープルを射出することであって、これにより、前記ステープルからの少なくとも1つのステープルが前記補助材を貫通して延びて前記手術部位に前記補助材を維持し、前記第2の材料は、前記第1の材料が溶解する際に、前記補助材の少なくとも周縁部分が前記補助材の中央部分よりも大きな厚さを有するように所定の形状に変化するように構成されている、ことと、を含む、方法。

Claims (15)

  1. 外科用ステープラとともに使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
    内部にステープルを収容するように構成された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体に着脱可能に取り付けられ、前記カートリッジ本体内の前記ステープルの配備によって組織に送達されるように構成された組織補強構造体と、を有し、前記組織補強構造体が、膨潤性かつ親水性の第2の材料を包囲した第1の溶解性材料を含むことにより、前記第2の材料が拘束された形態で前記第1の材料内に維持され、前記第2の材料が予め形成された形状を有することにより、非拘束形態において、前記第2の材料は、前記第2の材料の周縁部分が前記第2の材料の中央部分よりも大きい厚さを有する前記予め形成された形状に膨張するように構成されている、ステープルカートリッジアセンブリ。
  2. 前記第1の材料の少なくとも一部が前記第2の材料よりも低い親水性を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
  3. 前記第1の材料が脆性を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
  4. 前記第2の材料が発泡材を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
  5. 前記第1の材料が選択的に溶解性であることにより、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記周縁部分を包囲する部分が、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記中央部分を包囲する部分よりも速い速度で溶解するように構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
  6. 前記第1の材料が少なくとも1つの第1の部分と少なくとも1つの第2の部分とを有し、前記第1の材料が選択的に溶解性であることにより、前記少なくとも1つの第1の部分が前記少なくとも1つの第2の部分よりも速い速度で溶解するように構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
  7. 前記第1の材料が選択的に吸収性であることにより、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記周縁部分を包囲する部分が、前記第1の材料の、前記第2の材料の前記中央部分を包囲する部分よりも速い速度で吸収されるように構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
  8. 前記第1の材料が少なくとも1つの第1の部分と少なくとも1つの第2の部分とを有し、前記第1の材料が選択的に吸収性であることにより、前記少なくとも1つの第1の部分が前記少なくとも1つの第2の部分よりも速い速度で吸収されるように構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
  9. 前記第1の材料が、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグリセロールセバケート(PGS)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(PLA)、ポリグレカプロン25、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、これらのブレンド、及びこれらのコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載のアセンブリ。
  10. 前記第2の材料が、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリグリセロールセバケート(PGS)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(PLA)、ポリグレカプロン25、ポリグラクチン910、ポリグリコネート、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコリド−トリメチレンカーボネート(PGA/TMC)、ポリヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、吸収性ポリウレタン、これらのブレンド、及びこれらのコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載のアセンブリ。
  11. 前記第1の材料及び前記第2の材料の少なくとも一方に混合された少なくとも1種類の治療剤を更に含み、前記少なくとも1種類の治療剤が、水分に曝露される際の前記第1の材料の吸収及び前記第2の材料の膨張のうちの一方に際して放出されるのに効果的である、請求項1に記載のアセンブリ。
  12. 前記組織補強構造体は、前記組織補強構造体の前記周縁部分の断面が前記組織補強構造体の前記中央部分の断面よりも大きくなるような形状に構成され、前記中央部分が前記周縁部分よりも前記組織補強構造体の長手方向軸に近い、請求項1に記載のアセンブリ。
  13. 前記予め形成された形状は、前記第2の材料の前記中央部分が前記周縁部において大きな半径へと変化するようなものである、請求項12に記載のアセンブリ。
  14. 外科用ステープラとともに使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
    内部にステープルが配置されるように構成された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体上に解放可能に保持され、前記カートリッジ本体内の前記ステープルの配備によって組織に送達されるように構成された補助材であって、第2の材料を包囲した第1の材料を含む、補助材と、を有し、
    前記補助材が前記組織に送達されている前記ステープルによって貫通されるように構成されることによって、前記第1の材料が貫通されることにより前記第2の材料が水分に曝露され、
    前記第2の材料が、水分に曝露される際に膨張することによって前記第2の材料を貫通して挿入される前記ステープルのうちの少なくとも1つのステープルの周囲にシールを形成するように構成されている、ステープルカートリッジアセンブリ。
  15. 前記補助材は、前記補助材の少なくとも一部が前記カートリッジ本体を超えて延びるようにして前記カートリッジ本体上に配置されている、請求項14に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
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