JP2017522994A - 被検体情報取得装置 - Google Patents
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Abstract
液状の音響マッチング材を保持可能に構成された支持体と、音響マッチング材を介して被検体から伝播する音響波を受信して電気信号を出力する、支持体に支持された複数の受信素子と、支持体を移動させることによって、受信素子と被検体との相対位置を変化させる移動部と、移動部による支持体の移動速度を制御する制御部と、電気信号に基づいて被検体内部の特性情報を取得する処理部と、を有し、移動部は、曲率が異なる部分を有する軌道上で支持体を移動させ、記制御部は、曲率の大きさに応じて移動速度を制御する被検体情報取得装置を用いる。
Description
本発明は、被検体情報取得装置に関する。
レーザーなどの光源から生体などの被検体に光を照射し、入射した光に基づいて得られる被検体内の情報を画像化する光イメージング装置の研究が医療分野で積極的に進められている。この光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI:光音響イメージング)がある。光音響イメージングでは、光源から発生したパルス光を被検体に照射し、被検体内で伝搬・拡散したパルス光のエネルギーを吸収した被検体組織から発生した音響波(典型的には超音波 (ultrasound wave) )を受信し
、その受信信号に基づき被検体情報をイメージング(画像化)する。
、その受信信号に基づき被検体情報をイメージング(画像化)する。
被検体に光が照射されると、腫瘍などの対象部位とそれ以外の組織との光エネルギーの吸収率の差に起因して、光エネルギーを吸収した被検部位が瞬間的に膨張し、音響波(光音響波と呼ばれる)が発生する。光音響イメージングでは、この光音響効果 (photoacoustic effect) により発生した光音響波を、探触子(受信素子)を利用して受信する。
この受信信号を数学的に解析処理することにより、被検体内の情報、特に、初期音圧分布、光エネルギー吸収密度分布あるいは吸収係数分布などが取得できる。これらの情報は、被検体内の特定物質、例えば、血液中の酸素飽和度などの定量的計測にも利用できる。近年、この光音響イメージングを用いて、小動物の血管像をイメージングする前臨床研究や、この原理を乳がんなどの診断に応用する臨床研究が積極的に進められている(非特許文献1)。
非特許文献2には、半球殻形状の支持体の内面に複数の受信素子の受信面を配置したセンサを用いて、被検体の情報を取得する検査装置が記載されている。このセンサによれば、特定の領域で発生した光音響波を高感度に受信できるため、特定の領域における被検体情報の分解能が高くなる。
また、非特許文献2の検査装置では、半球殻形状の支持体の内側に超音波探触子に音響波を伝搬するために液体やゲルから成る音響マッチング材が満たされている。そして、この音響マッチング材に浸した被検体に対してセンサの位置を水平方向に移動させることにより、広い範囲で分解能の高い被検体の情報を取得することが記載されている。
なお、内部に液体の音響マッチング材が保持された容器状のセンサは、光音響イメージングだけでなく、超音波エコー診断にも利用できる。このようなセンサを用いる場合、被検体とセンサの間に音響マッチング材が満たされ、センサと被検体が音響的に結合されていることが好ましい。
"Photoacoustic Tomography: In Vivo Imaging From Organelles to Organs", Lihong V. Wang, Song Hu, Science 335,1458 (2012)
"Dedicated 3D Photoacoustic Breast Imaging", Robert A. Kruger, Cherie M. Kuzmiak, Richard B. Lam, Daniel R. Reinecke, Stephen P. Del Rio, and Doreen Steed, Medical Physics 40, 113301 (2013)
しかしながら、非特許文献2に記載された検査装置では、音響波の良好な受信という点で改善の余地があった。そこで本発明は、音響マッチング材を保持したセンサを移動させて被検体からの音響波を受信する装置において、音響波の良好な受信を可能にすることを目的とする。
第1の実施形態に係る被検体情報取得装置は、以下の構成を採用する。すなわち、液状の音響マッチング材を保持可能に構成された支持体と、前記音響マッチング材を介して被検体から伝播する音響波を受信して電気信号を出力する、前記支持体に支持された複数の受信素子と、前記支持体を移動させることによって、前記受信素子と前記被検体との相対位置を変化させる移動部と、前記移動部による前記支持体の移動速度を制御する制御部と、前記電気信号に基づいて前記被検体内部の特性情報を取得する処理部と、を有し、前記移動部は、曲率が異なる部分を有する軌道上で前記支持体を移動させ、前記制御部は、前記曲率の大きさに応じて前記移動速度を制御することを特徴とする被検体情報取得装置である。
また、第2の実施形態に係る被検体情報取得装置は、以下の構成を採用する。すなわち、液状の音響マッチング材を保持可能に構成された支持体と、前記音響マッチング材を介して被検体から伝播する音響波を受信する、前記支持体に支持された複数の超音波受信素子と、前記支持体を移動させることによって、前記支持体と前記被検体との相対位置を変化させる移動部と、前記移動部による前記支持体の移動速度を制御する制御部と、を有し、前記移動部は、第1の曲率半径を有する第1の部分と、該第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する第2の部分とを含む軌道上で前記支持体を移動させ、前記制御部は、前記支持体が前記第2の部分を移動する時の速度が、前記第1の部分を移動する時の速度
より遅くなるように前記支持体の前記移動速度を制御することを特徴とする被検体情報取得装置である。
また、第2の実施形態に係る被検体情報取得装置は、以下の構成を採用する。すなわち、液状の音響マッチング材を保持可能に構成された支持体と、前記音響マッチング材を介して被検体から伝播する音響波を受信する、前記支持体に支持された複数の超音波受信素子と、前記支持体を移動させることによって、前記支持体と前記被検体との相対位置を変化させる移動部と、前記移動部による前記支持体の移動速度を制御する制御部と、を有し、前記移動部は、第1の曲率半径を有する第1の部分と、該第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する第2の部分とを含む軌道上で前記支持体を移動させ、前記制御部は、前記支持体が前記第2の部分を移動する時の速度が、前記第1の部分を移動する時の速度
より遅くなるように前記支持体の前記移動速度を制御することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明によれば、音響マッチング材を保持したセンサを移動させて被検体からの音響波を受信する装置において、音響波の良好な受信が可能となる。
本発明のさらなる特徴は、添付の図面を参照した後述される各実施形態の記載により明らかになるであろう。
本発明のさらなる特徴は、添付の図面を参照した後述される各実施形態の記載により明らかになるであろう。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝播する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPU等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。本発明はまた、音響波測定装置やその制御方法としても捉えられる。
本発明は、被検体に光(電磁波)を照射し、光音響効果に従って被検体内または被検体表面の特定位置で発生して伝播した音響波を受信(検出)する、光音響トモグラフィー技術を利用した被検体情報取得装置に適用できる。このような装置は、光音響測定に基づき被検体内部の特性情報を画像データや特性分布情報などの形式で得ることから、光音響撮像装置、光音響画像形成装置、あるいは単に光音響装置とも呼べる。あるいは、本発明の装置は被検体内部を検査するので、検査装置と呼んでも構わない。
光音響装置における特性情報は、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布などである。物質の濃度とは、酸素飽和度、オキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、および総ヘモグロビン濃度などである。総ヘモグロビン濃度とは、オキシヘモグロビン濃度およびデオキシヘモグロビン濃度の和である。また、脂肪、コラーゲン、水分の分布なども対象となる。また、特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報を被検体情報としてもよい。
本発明は、被検体に超音波を送信し、被検体内部で反射した反射波(エコー波)を受信して、被検体情報を画像データとして取得する超音波エコー技術を利用した装置にも適用できる。超音波エコー技術を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した情報である。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。探触子により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼び、光音響波に由来する音響信号を特に光音響信号と呼ぶ。
本発明における被検体としては、生体の乳房が想定できる。ただし被検体はこれに限られず、生体の他の部位や、非生体材料の検査も可能である。したがって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法としても捉えられる。
本発明における被検体としては、生体の乳房が想定できる。ただし被検体はこれに限られず、生体の他の部位や、非生体材料の検査も可能である。したがって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法としても捉えられる。
発明者らの検討によれば、特許文献2にかかる被検体情報取得装置においては、音響マッチング材が満たされたセンサの位置を水平方向に移動させると、音響マッチング材に慣性力が作用して液面が揺れる。液面の揺れが大きくなると、被検体とセンサの間に音響マッチング材が満たされない空気層が生じて、受信素子が音響波を受信できない場合がある。したがって以下の実施形態においては、このような液面の揺動の影響を抑制するような装置構成・動作について説明する。
[発明の概要]
本発明の被検体情報取得装置は、特定の領域で発生した音響波を高感度に受信できるように、複数の音響波受信素子と、被検体から発生する音響波を音響波受信素子に伝搬する音響マッチング材を支持する支持体を備えている。本実施形態ではこの特定の領域を高感度領域と呼ぶ。
本発明の被検体情報取得装置は、特定の領域で発生した音響波を高感度に受信できるように、複数の音響波受信素子と、被検体から発生する音響波を音響波受信素子に伝搬する音響マッチング材を支持する支持体を備えている。本実施形態ではこの特定の領域を高感度領域と呼ぶ。
また、本発明の被検体情報取得装置は、広い範囲で被検体を高感度に検査できるように
支持体の位置を被検体に対して、曲率が異なる部分を有する曲線軌道上を水平方向に移動させる移動部を備えている。さらに、本発明の被検体情報取得装置は、曲線軌道の曲率に応じて支持体を移動させる速度を設定するように移動部を制御する制御部を備えている。
支持体の位置を被検体に対して、曲率が異なる部分を有する曲線軌道上を水平方向に移動させる移動部を備えている。さらに、本発明の被検体情報取得装置は、曲線軌道の曲率に応じて支持体を移動させる速度を設定するように移動部を制御する制御部を備えている。
上述の構成の被検体情報取得装置は、音響マッチング材が満たされた支持体の位置を水平方向に移動させる際に、軌道の曲率が大きくなる場合に移動させる速度を減速するように制御する。これにより、音響マッチング材に作用する慣性力が小さくなり液面の揺れも小さくなる。このような制御により、慣性力に起因する音響マッチング材の液面の揺れを許容範囲内に抑制できる。その結果、被検体と音響波受信素子の間に音響マッチング材が満たされるので、音響波受信素子が音響的に結合された被検体から発した音響波を良好に受信できる。
また、上述の構成の被検体情報取得装置は、音響マッチング材が満たされた支持体の位置を水平方向に移動させる軌道の曲率が小さくなる場合に移動させる速度を加速するように制御する。このような制御により、慣性力に起因する音響マッチング材の液面の揺れを許容範囲内に抑制すると、被検体と音響波受信素子の間に音響マッチング材が満たされる。その結果、音響波受信素子が音響的に結合された被検体から発した音響波を良好に受信可能となる。さらに、音響波受信素子が音響的に結合された被検体から発した音響波を良好に受信できる状態に維持し、かつ測定時間を短縮することができる。
なお、本願の移動速度(受信素子と被検体の相対位置を変化させる速度)とは、曲率を有する軌道上における接線方向の速度である。この接線方向の速度とは、単位時間あたりの移動距離を意味し、例えば(mm/sec)という単位で表されるものであり、いわゆる角速度(rad/sec)を意味するものではない。
なお、本願の移動速度(受信素子と被検体の相対位置を変化させる速度)とは、曲率を有する軌道上における接線方向の速度である。この接線方向の速度とは、単位時間あたりの移動距離を意味し、例えば(mm/sec)という単位で表されるものであり、いわゆる角速度(rad/sec)を意味するものではない。
[実施形態1]
図1(図1A〜C)及び図2(図2A〜C)は、本実施形態に係る被検体情報取得装置の構成と動作を示す概略図である。被検体情報取得装置は、光音響効果により発生した光音響波の受信信号に基づいて被検体Eの特性情報(被検体情報)を取得する。
図1(図1A〜C)及び図2(図2A〜C)は、本実施形態に係る被検体情報取得装置の構成と動作を示す概略図である。被検体情報取得装置は、光音響効果により発生した光音響波の受信信号に基づいて被検体Eの特性情報(被検体情報)を取得する。
<基本構成>
本実施例における被検体情報取得装置は、光源100、光学系200、複数の音響波受信素子300、支持体400、スキャナー500、形状情報取得部600、コンピュータ700、ディスプレイ900、入力部1000、形状保持部1100を備える。
本実施例における被検体情報取得装置は、光源100、光学系200、複数の音響波受信素子300、支持体400、スキャナー500、形状情報取得部600、コンピュータ700、ディスプレイ900、入力部1000、形状保持部1100を備える。
(被検体)
被検体Eは測定の対象である。具体例としては、乳房等の生体や、装置の調整や校正の場面で用いる、生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムが挙げられる。音響特性とは具体的には音響波の伝搬速度および減衰率である。光学特性とは具体的には光の吸収係数および散乱係数である。被検体の内部や表面には、光吸収係数の大きい光吸収体が存在する。生体では、ヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などが光吸収体となる。ファントムでは、光学特性を模擬した物質を光吸収体として内部に封入する。なお、便宜上、図1及び図2において被検体Eは破線で示している。
被検体Eは測定の対象である。具体例としては、乳房等の生体や、装置の調整や校正の場面で用いる、生体の音響特性と光学特性を模擬したファントムが挙げられる。音響特性とは具体的には音響波の伝搬速度および減衰率である。光学特性とは具体的には光の吸収係数および散乱係数である。被検体の内部や表面には、光吸収係数の大きい光吸収体が存在する。生体では、ヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などが光吸収体となる。ファントムでは、光学特性を模擬した物質を光吸収体として内部に封入する。なお、便宜上、図1及び図2において被検体Eは破線で示している。
(光源)
光源100はパルス光を発生させる。光源としては大出力を得るため、レーザーが望ましいが、発光ダイオードなどでもよい。光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体の場合、光源100から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが望ましい。また、パルス光の波長は生体の窓と呼ばれる近赤外領域であり、700nm〜1200nm程度が望ましい。この領域の光は比較的生体深部まで到達することができ、深部の情報を
得ることができる。生体表面部の測定に限定すれば、500〜700nm程度の可視光から近赤外領域も使用してもよい。さらに、パルス光の波長は観測対象に対して吸収係数が高いことが望ましい。なお、レーザー等の光源100は、必ずしも後述する支持体400に同期して移動する必要はなく、支持体400の移動には連動しない位置に光源100を配置し、当該光源からの光を光ファイバー等の光導波路により支持体内部に導くこともできる。
光源100はパルス光を発生させる。光源としては大出力を得るため、レーザーが望ましいが、発光ダイオードなどでもよい。光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体の場合、光源100から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが望ましい。また、パルス光の波長は生体の窓と呼ばれる近赤外領域であり、700nm〜1200nm程度が望ましい。この領域の光は比較的生体深部まで到達することができ、深部の情報を
得ることができる。生体表面部の測定に限定すれば、500〜700nm程度の可視光から近赤外領域も使用してもよい。さらに、パルス光の波長は観測対象に対して吸収係数が高いことが望ましい。なお、レーザー等の光源100は、必ずしも後述する支持体400に同期して移動する必要はなく、支持体400の移動には連動しない位置に光源100を配置し、当該光源からの光を光ファイバー等の光導波路により支持体内部に導くこともできる。
(光学系)
光学系200は、光源100で発生させたパルス光を被検体Eへ導く。具体的にはレンズ、ミラー、プリズム、光ファイバー、拡散板などの光学機器や、これらの組み合わせである。また光を導く際に、これらの光学機器を用いて、照射光が所望の光分布となるように、光の形状や密度を変更することも好ましい。本実施形態において光学系200は、半球の曲率中心の領域を照明するように構成されている。
光学系200は、光源100で発生させたパルス光を被検体Eへ導く。具体的にはレンズ、ミラー、プリズム、光ファイバー、拡散板などの光学機器や、これらの組み合わせである。また光を導く際に、これらの光学機器を用いて、照射光が所望の光分布となるように、光の形状や密度を変更することも好ましい。本実施形態において光学系200は、半球の曲率中心の領域を照明するように構成されている。
また、生体組織に照射することが許される光の強度は、安全規格によって最大許容露光量(MPE:maximum permissible exposure)が定められている。安全規格として例えば、“IEC 60825−1:Safety of laser products”がある。また、“JIS C 6802:レーザー製品の安全基準”、“FDA:21CFR Part 1040.10”、“ANSI Z136.1:Laser Safety Standards”、などの安全規格もある。最大許容露光量は、単位面積あたりに照射することができる光の強度を規定している。このため被検体Eの表面を広い面積で一括して光を照射することにより、多くの光を被検体Eに導くことができる。その結果、光音響波を高いSN比で受信できる。このため光をレンズで集光させるより、図1及び図2の二点鎖線で示す様に、ある程度の面積に広げる方が好ましい。
(音響波受信素子)
音響波受信素子300は、光音響波を受信して電気信号に変換する素子であり、単に受信素子とも呼ばれる。被検体Eからの光音響波に対して、受信感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。
音響波受信素子300の材料としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック材料や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電膜材料などを使用できる。また、cMUT(Capacitive Micro−machined Ultrasonic Transducers)などの静電容量型の素子、ファブリペロー干渉計を用いた音響波受信素子など、圧電材料以外の部材を用いても良い。
音響波受信素子300は、光音響波を受信して電気信号に変換する素子であり、単に受信素子とも呼ばれる。被検体Eからの光音響波に対して、受信感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。
音響波受信素子300の材料としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック材料や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電膜材料などを使用できる。また、cMUT(Capacitive Micro−machined Ultrasonic Transducers)などの静電容量型の素子、ファブリペロー干渉計を用いた音響波受信素子など、圧電材料以外の部材を用いても良い。
図3は、音響波受信素子300の受信感度特性の一例を示したものである。図3の横軸に示す「角度」とは、音響波受信素子300の受信面の法線方向と、光音響波の入射方向とがなす入射角度である。縦軸は、各入射角度における受信感度の相対的な値を示す。図3では、音響波が受信面の法線方向から入射する場合の受信感度が最も高い。すなわち、入射角度=0のとき、感度=S(最大値)となる。そして、入射角度が大きくなるほど受信感度が低くなる。なお、本実施形態に係る音響波受信素子300は、円形の平面形状の受信面を有しているものとする。
また、受信感度が最大値の半分(S/2)になるときの入射角度を、αとする。本実施例においては、音響波受信素子300の受信面に入射角度α以下で光音響波が入射する領域を、当該素子が高感度に受信可能な受信領域とする。ただし受信領域はこのような半値幅に限られず、素子特性や測定に求める精度などに応じて定めれば良い。図1及び図2においては、音響波受信素子300の最も受信感度の高い方向を一点鎖線で示した。
また、音響波受信素子300として、超音波の送信と受信が可能な素子を設けても良い。音響波の送信と、反射波の受信が可能な素子を用いた場合、光音響測定だけでなく、超音波エコー測定も可能になる。この場合、受信素子が音響波送信部を兼ねる。また、超音波エコー測定を行うために、超音波送信専用の素子を設けてもよい。この場合、送信専用素子が音響波送信部となる。
(支持体)
支持体400は、略半球形状の容器であり、半球の内側の面に複数の音響波受信素子300が設置され、半球の底部(極)に光学系200が設置されている。また、半球の内側には、後述する音響マッチング材800が充填される。支持体400は、これらの部材を支持するために機械的強度が高い金属材料などを用いて構成することが好ましい。
支持体400は、略半球形状の容器であり、半球の内側の面に複数の音響波受信素子300が設置され、半球の底部(極)に光学系200が設置されている。また、半球の内側には、後述する音響マッチング材800が充填される。支持体400は、これらの部材を支持するために機械的強度が高い金属材料などを用いて構成することが好ましい。
支持体400に設けられた複数の音響波受信素子300の受信方向は、それぞれ半球の曲率中心に向かう。この受信方向は、被検体E内の一部の領域に集束する一点鎖線で示される。図1及び図2は半球状の支持体400の中心軸で切断した断面図である。
このように、複数の音響波受信素子300のそれぞれの素子は、特定の領域で発生する光音響波を高感度に受信できるように支持体400上に配置されている。本実施形態においては、この特定の領域を高感度領域と呼ぶ。
このように、複数の音響波受信素子300のそれぞれの素子は、特定の領域で発生する光音響波を高感度に受信できるように支持体400上に配置されている。本実施形態においては、この特定の領域を高感度領域と呼ぶ。
このような複数の音響波受信素子300の配置の場合、後述する方法で受信信号を用いて得られる被検体情報は、半球の曲率中心の分解能が高く、中心から離れるほど分解能が低くなる。本実施形態において高感度領域は、最も分解能の高い点から最も高い分解能の半分の分解能となるまでの領域のことを指し、図1及び図2の点線で囲まれた領域Gがこれに相当する。
図1の支持体400は、伏臥位で下垂された乳房を広視野に測定するのに適したものである。図2の支持体400は、図1の被検体情報取得装置よりも測定する視野角が狭くなるが、乳房を片側から圧迫して薄くできるので、乳房の深部を測定するのに適したものである。
図1の支持体400は、伏臥位で下垂された乳房を広視野に測定するのに適したものである。図2の支持体400は、図1の被検体情報取得装置よりも測定する視野角が狭くなるが、乳房を片側から圧迫して薄くできるので、乳房の深部を測定するのに適したものである。
なお、所望の高感度領域を形成できる限り、必ずしも各音響波受信素子の最も感度の高い方向が交わらなくてもよい。また、特定の領域で発生した光音響波を高感度に受信できるように、支持体400により支持された複数の音響波受信素子300の少なくとも一部の素子の最も受信感度の高い方向が特定の領域に向いていればよい。すなわち、複数の音響波受信素子300の少なくとも一部の素子が高感度領域で発生する光音響波を高感度に受信することができるように支持体400上に配置されていればよい。
なお、支持体400の形状は半球に限られず、球冠形状、楕円体の一部分を切り取った形状、複数の平面または曲面を組み合わせた形状なども使用できる。音響マッチング材を収容可能な凹部を有する形状も使用できる。複数の音響検出素子の少なくとも一部の音響検出素子の受信方向が集まるように、複数の音響検出素子を支持できる形状であることが望ましい。
なお、支持体400の形状は半球に限られず、球冠形状、楕円体の一部分を切り取った形状、複数の平面または曲面を組み合わせた形状なども使用できる。音響マッチング材を収容可能な凹部を有する形状も使用できる。複数の音響検出素子の少なくとも一部の音響検出素子の受信方向が集まるように、複数の音響検出素子を支持できる形状であることが望ましい。
また、後述するスキャナー(移動部)により、支持体400を円や渦巻の軌道を描くように水平方向に移動させる装置では、支持体400を半球の中心軸を基準とした回転対称の形状にすると良い。音響マッチング材は、円や渦巻軌道の法線方向の慣性力が作用して液面が傾くので、支持体400を円や渦巻の軌道に関係した回転対称の形状にすることにより、液面の変化を緩やかにすることができる。
(スキャナー)
スキャナー500は、支持体400の位置を図1及び図2のX,Y方向に移動することにより、被検体Eに対する支持体400の相対位置を変更する装置である。このためスキ
ャナー500は、不図示のX,Y方向のガイド機構と、X,Y方向の駆動機構と、支持体400のX,Y方向の位置を検出する位置センサを備えている。図1及び図2に示すように、スキャナー500の上に支持体400が積載されるため、ガイド機構は大きな荷重に耐えることが可能なリニアガイドなどを用いることが好ましい。また、駆動機構としては、リードスクリュー機構、リンク機構、ギア機構、油圧機構、などを用いることができる。駆動力はモーターなどを用いることができる。また、位置センサとしては、エンコーダー、可変抵抗器、などを用いたポテンショメータなどを用いることができる。
なお、ここに挙げたものだけに限定されず、被検体Eに対して支持体400を移動可能に構成させているものであれば、どのようなものであってもよい。なお、X,Y方向の駆動機構に加え、それら軸方向と直交するZ軸方向への可動機構により、支持体400を動
かすこともできる。
支持体400は、例えば、第1の曲率半径を有する第1の部分と、該第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する第2の部分とを含む軌道を通るように動かすことも可能である。その際、前記制御部は、前記支持体が前記第2の部分を移動する時の速度が、前記第1の部分を動かす時の速度より遅くなるように前記支持体の前記移動速度を制御するこ
とになる。
スキャナー500は、支持体400の位置を図1及び図2のX,Y方向に移動することにより、被検体Eに対する支持体400の相対位置を変更する装置である。このためスキ
ャナー500は、不図示のX,Y方向のガイド機構と、X,Y方向の駆動機構と、支持体400のX,Y方向の位置を検出する位置センサを備えている。図1及び図2に示すように、スキャナー500の上に支持体400が積載されるため、ガイド機構は大きな荷重に耐えることが可能なリニアガイドなどを用いることが好ましい。また、駆動機構としては、リードスクリュー機構、リンク機構、ギア機構、油圧機構、などを用いることができる。駆動力はモーターなどを用いることができる。また、位置センサとしては、エンコーダー、可変抵抗器、などを用いたポテンショメータなどを用いることができる。
なお、ここに挙げたものだけに限定されず、被検体Eに対して支持体400を移動可能に構成させているものであれば、どのようなものであってもよい。なお、X,Y方向の駆動機構に加え、それら軸方向と直交するZ軸方向への可動機構により、支持体400を動
かすこともできる。
支持体400は、例えば、第1の曲率半径を有する第1の部分と、該第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する第2の部分とを含む軌道を通るように動かすことも可能である。その際、前記制御部は、前記支持体が前記第2の部分を移動する時の速度が、前記第1の部分を動かす時の速度より遅くなるように前記支持体の前記移動速度を制御するこ
とになる。
(形状情報取得部)
形状情報取得部600は、被検体Eの外形を表す形状情報を取得する装置である。形状情報取得部600は、例えば、カメラや音響波を送受信するトランスデューサアレイなどの被検体Eを撮像することのできる撮像装置を含むことができる。トランスデューサとしては、複数の音響波受信素子300とは別に設けられたトランスデューサや、複数の音響波受信素子300の少なくとも1つの素子などを採用することができる。このようなトランスデューサが音響波を送信し、この音響波の反射波を受信することができる。
形状情報取得部600は、被検体Eの外形を表す形状情報を取得する装置である。形状情報取得部600は、例えば、カメラや音響波を送受信するトランスデューサアレイなどの被検体Eを撮像することのできる撮像装置を含むことができる。トランスデューサとしては、複数の音響波受信素子300とは別に設けられたトランスデューサや、複数の音響波受信素子300の少なくとも1つの素子などを採用することができる。このようなトランスデューサが音響波を送信し、この音響波の反射波を受信することができる。
このような撮像装置から出力された受信信号に基づいて、撮像画像処理部としての演算部710が撮像画像を取得し、この撮像画像に基づき画像処理によって被検体Eの形状情報を取得してもよい。また、演算部710が、複数の方向から撮像した撮像画像を基にステレオ法などの三次元計測技術を用いて被検体Eの形状情報を取得してもよい。また、ユーザーがディスプレイ900に表示された撮像画像を見て入力部1000により被検体Eの形状情報を入力してもよい。この場合、撮像装置および撮像画像処理部を総称して形状情報取得部600とすることができる。
また、形状情報取得部600として接触式プローブを用いてもよい。この場合、演算部が接触式プローブから出力されたデータに基づいて被検体Eの表面の形状情報を取得することができる。
また、形状保持部1100の形状を被検体Eの形状情報として取得してもよい。この場合、形状情報取得部600が上記の方法で形状保持部1100の形状情報を取得し、形状保持部1100の形状情報を被検体Eの情報として取得してもよい。また、形状保持部1100の形状情報を予め記憶部720に格納しておき、形状情報取得部600がその情報を記憶部720から読み出すことにより形状保持部1100の形状情報を取得してもよい。なお、演算部710部が、形状情報取得部600を兼ねてもよい。
さらに、複数の形状保持部を用いる場合、それぞれの形状保持部の形状情報を記憶部720に格納しておくことが好ましい。そして、使用する形状保持部を被検体情報取得装置が識別することやユーザーが入力部1000により指定することにより、形状情報取得部600が使用する形状保持部の形状情報を記憶部720から読み出してもよい。すなわち、形状情報取得部600は、複数の形状保持部の形状情報から1つの形状保持部の形状情報を選択し、選択された形状情報を被検体の形状情報として取得してもよい。
なお、形状情報取得部600は被検体情報取得装置とは別に提供されてもよい。
なお、形状情報取得部600は被検体情報取得装置とは別に提供されてもよい。
(コンピュータ)
コンピュータ700は、演算部710および記憶部720を有している。
演算部710は、典型的にはCPU、GPU、A/D変換器、アンプなどの素子や、FPGA、ASICなどの回路から構成される。なお、演算部は、1つの素子や回路から構成されるだけではなく、複数の素子や回路から構成されていてもよい。また、コンピュータ700が行う各処理をいずれの素子や回路が実行してもよい。
記憶部720は、典型的にはROM、RAM、およびハードディスクなどの記憶媒体から構成される。なお、記憶部は、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。
コンピュータ700は、演算部710および記憶部720を有している。
演算部710は、典型的にはCPU、GPU、A/D変換器、アンプなどの素子や、FPGA、ASICなどの回路から構成される。なお、演算部は、1つの素子や回路から構成されるだけではなく、複数の素子や回路から構成されていてもよい。また、コンピュータ700が行う各処理をいずれの素子や回路が実行してもよい。
記憶部720は、典型的にはROM、RAM、およびハードディスクなどの記憶媒体から構成される。なお、記憶部は、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。
演算部710は、複数の音響波受信素子300から出力された電気信号に対して信号処理を施す。また、制御部としての演算部710は、図4に示すようにバス2000を介して被検体情報取得装置を構成する各構成の動作を制御する。
また、コンピュータ700は、同時に複数の信号をパイプライン処理できるように構成されていることが好ましい。これにより、被検体情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
なお、コンピュータ700が行うそれぞれの処理を、演算部710に実行させるプログラムとして記憶部720に保存しておくことができる。ただし、プログラムが保存される記憶部720は、非一時的な記録媒体である。
また、コンピュータ700は、同時に複数の信号をパイプライン処理できるように構成されていることが好ましい。これにより、被検体情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
なお、コンピュータ700が行うそれぞれの処理を、演算部710に実行させるプログラムとして記憶部720に保存しておくことができる。ただし、プログラムが保存される記憶部720は、非一時的な記録媒体である。
(音響マッチング材)
音響マッチング材800は、被検体Eと音響波受信素子300との間の空間を満たし、被検体Eと音響波受信素子300を音響的に結合させる。そのために、音響波受信素子300と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間に音響マッチング材800を配置することが好ましい。また、音響波受信素子300と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間にそれぞれ異なる音響マッチング材800を配置してもよい。
音響マッチング材800は、被検体Eと音響波受信素子300との間の空間を満たし、被検体Eと音響波受信素子300を音響的に結合させる。そのために、音響波受信素子300と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間に音響マッチング材800を配置することが好ましい。また、音響波受信素子300と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間にそれぞれ異なる音響マッチング材800を配置してもよい。
音響マッチング材800は、被検体Eおよび音響波受信素子300に音響インピーダンスが近い材料であることが好ましい。さらに、音響マッチング材800は、被検体Eおよび音響波受信素子300の中間の音響インピーダンスを有する材料であることがより好ましい。また、音響マッチング材800は、光源100で発生するパルス光を透過する材料であることが好ましい。また、音響マッチング材800は液体であることが好ましい。具体的に音響マッチング材800としては、水、ひまし油などの液体のほか、ジェルなどを用いることができる。
(ディスプレイ)
ディスプレイ900(表示部)は、コンピュータ700から出力される被検体情報を、分布画像や特定の関心領域の数値データなどで表示する。ディスプレイとしては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはFEDなど、どの方式のディスプレイでも良い。なお、ディスプレイ900は、本発明の被検体情報取得装置とは別に提供されていても良い。
ディスプレイ900(表示部)は、コンピュータ700から出力される被検体情報を、分布画像や特定の関心領域の数値データなどで表示する。ディスプレイとしては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはFEDなど、どの方式のディスプレイでも良い。なお、ディスプレイ900は、本発明の被検体情報取得装置とは別に提供されていても良い。
(入力部)
入力部1000は、ユーザーがコンピュータ700に所望の情報を入力・指定するためのユーザインタフェースである。入力部1000としては、キーボード、マウス、タッチパネル、ダイヤル、およびボタンなどを利用できる。入力部1000としてタッチパネルを採用する場合、ディスプレイ900が入力部1000を兼ねるタッチパネルであっても
よい。
入力部1000は、ユーザーがコンピュータ700に所望の情報を入力・指定するためのユーザインタフェースである。入力部1000としては、キーボード、マウス、タッチパネル、ダイヤル、およびボタンなどを利用できる。入力部1000としてタッチパネルを採用する場合、ディスプレイ900が入力部1000を兼ねるタッチパネルであっても
よい。
(形状保持部)
形状保持部1100は、被検体Eの形状を一定に保つための部材である。形状保持部1100は、取り付け部1200に取り付けられている。被検体Eの保持形状を変化させたり、被検体Eの大きさの個人差に対応したりするために、形状や大きさの異なる複数の形状保持部を交換可能な構成が好ましい。
被検体Eが乳房である場合、乳房形状の変形を少なくするために、形状保持部1100を球冠形状やお椀状とすることが好ましい。なお、被検体の体積や保持後の所望の形状に応じて、形状保持部1100の形状を適宜設計することができる。
形状保持部1100は、被検体Eの形状を一定に保つための部材である。形状保持部1100は、取り付け部1200に取り付けられている。被検体Eの保持形状を変化させたり、被検体Eの大きさの個人差に対応したりするために、形状や大きさの異なる複数の形状保持部を交換可能な構成が好ましい。
被検体Eが乳房である場合、乳房形状の変形を少なくするために、形状保持部1100を球冠形状やお椀状とすることが好ましい。なお、被検体の体積や保持後の所望の形状に応じて、形状保持部1100の形状を適宜設計することができる。
形状保持部1100を介して被検体Eに光を照射する場合、形状保持部1100は照射光を透過させることが好ましい。そのために、形状保持部1100の材料としてポリメチルペンテンやポリエチレンテレフタラートなどが好適である。
また、形状保持部1100のその他の材料として、被検体Eの形状に適応して変形可能なゴムなどの可とう性を有する材料を使用できる。可とう性を有する材料は、被検体Eを保持する時にしわができにくいという利点がある。また、光源100の光の透過率が高い(好ましくは90%以上)部材を用いることが好ましい。具体的には、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、アクリル系エラストマーなどが好適である。
また、形状保持部1100のその他の材料として、被検体Eの形状に適応して変形可能なゴムなどの可とう性を有する材料を使用できる。可とう性を有する材料は、被検体Eを保持する時にしわができにくいという利点がある。また、光源100の光の透過率が高い(好ましくは90%以上)部材を用いることが好ましい。具体的には、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、アクリル系エラストマーなどが好適である。
<被検体情報取得装置の動作>
次に、被検体情報取得装置の動作について説明する。本実施形態の動作は、被検体Eと音響波受信素子300の間に音響マッチング材800が満たされた状態で、支持体400の位置を水平方向に移動させても、音響波受信素子300が被検体Eから発した音響波を良好に受信できるような動作である。
次に、被検体情報取得装置の動作について説明する。本実施形態の動作は、被検体Eと音響波受信素子300の間に音響マッチング材800が満たされた状態で、支持体400の位置を水平方向に移動させても、音響波受信素子300が被検体Eから発した音響波を良好に受信できるような動作である。
図5は、形状保持部1100に適応した支持体400のX,Y方向の移動領域の一例を示したものである。この例では、点Aから半径r0でスタートし1周毎に半径がΔ小さくなりながら3周して点Bに到達する渦巻軌道を描くようにしている。太線で示された渦巻き軌道は、例えば支持体400の中心点の軌跡を示す。渦巻軌道は下記の式(1)で表される。
図5および式(1)から分かるように、支持体400の軌跡は曲率半径rが少しずつ変化しているため、位置により曲率が異なる。すなわち支持体400は、曲率が異なる部分を含む曲線軌道上を移動しながら、被検体から伝播する音響波を受信する。ここで、曲線軌道は、微小な直線軌道の繋ぎ合わせによって、概ね前述の円弧軌道となるようにしても良い。また、支持体は、連続的に移動しながら音響波を受信してもよいし、停止と移動を繰り返しながら停止箇所で音響波を受信してもよい。このとき支持体は、速度v(mm/sec)をリニアに変化させながら移動する。受信素子から出力された電気信号は、コンピュータによる画像再構成アルゴリズムに基づく処理を施され、被検体内部の特性情報と
なる。
なる。
図1A及び図2Aは、音響マッチング材800が満たされた支持体400が停止している状態を示しており、音響マッチング材800の液面が水平になっている。
図1B及び図2Bは、音響マッチング材800が満たされた支持体400が図5の開始位置Aに移動した後、曲線軌道上を動き始めた後の状態を示している。図1B及び図2Bでは、支持体400の移動によって、音響マッチング材800に慣性力が作用して液面が水平から傾いている。しかしこの段階では、全ての音響波受信素子300と被検体Eを保持した形状保持部1100との間が音響マッチング材800により満たされているので、両者の音響的結合は保たれている。
図1C及び図2Cは、図1及び図2Bよりも大きな慣性力が音響マッチング材800に作用した状態を示している。そのため図1C及び図2Cでは、図1及び図2Bの状態よりも音響マッチング材800の液面が大きく傾いている。その結果、音響波受信素子300の一部と、被検体Eを保持した形状保持部1100との間(矢印Sで示す)に、音響マッチング材800が満たされない空間(空気層)が生じている。従って、一部の音響波受信素子300は、被検体Eと音響的に結合していないので、光音響波を受信できない。
本実施形態においては、音響波受信素子300の受信面の法線が、音響マッチング材800が満たされない空間(空気層)と交差する状態を、被検体Eと音響波受信素子300が音響的に結合されていない状態とする。図1Cの例では、一部の音響波受信素子300の受信面が音響マッチング材800の満たされない空間(空気層)に露出されている。図2Cの例では、全ての音響波受信素子300の受信面が音響マッチング材800に接触しているが、音響波受信素子300の高感度に受信可能な方向と被検体Eとの間に音響マッチング材800の満たされない空間(空気層)が生じている。
被検体Eと音響波受信素子300が音響的に結合される場合の最大の慣性力をFmaxとすると、式(3)の条件を満たすように移動速度v(mm/sec)を制御することにより、被検体Eと音響波受信素子300の間に音響マッチング材800を満たすことができる。これにより、被検体Eと音響波受信素子300を音響的に結合することができる。
<速度制御方法>
次に、移動速度v(mm/sec)を制御するための具体的な方法について説明する。必要に応じて、図8に示したフローチャートを参照する。本実施形態において図1及び図2に示した被検体Eは乳房を想定し、形状保持部1100は部分球殻の形状の保持器を用いるものとする。
次に、移動速度v(mm/sec)を制御するための具体的な方法について説明する。必要に応じて、図8に示したフローチャートを参照する。本実施形態において図1及び図2に示した被検体Eは乳房を想定し、形状保持部1100は部分球殻の形状の保持器を用いるものとする。
まず、形状保持部1100に被検体Eが挿入され、支持体400と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間に音響マッチング材800が満たされる。被検体情報取得装置の操作者(技師や医師など)が、入力部1000により、支持体400を円軌道で移動させるために、回転半径r0を入力する。この状態でフローが開始する。ここで、回転半径を図5に示した最大値であるr0としたのは、図1C及び図2Cに示したように、形状保持部1100中心と支持体400の中心の距離が離れた時に、被検体Eとの間に音響マッチング材800の満たされない空間(空気層)が生じるからである。
スキャナー500は、支持体400を回転半径r0で測定が開始される位置Aに移動させて停止させる(ステップS801)。この時、音響マッチング材800が満たされた支持体400が停止しており、音響マッチング材800の液面が水平になっている。
支持体400の位置情報がコンピュータ700に送られ、演算部710は、位置情報に基づき支持体400が回転半径r0で測定が開始される位置にあると判断すると、光源100が光を発生するように制御信号を出力する。光は光学系200によって導かれ、音響マッチング材800を介して被検体Eに照射される(ステップS802)。そして、被検体Eに照射された光が被検体E内で吸収され光音響波が発生する。複数の音響波受信素子300は、被検体E内で発生して音響マッチング材800内を伝搬した光音響波を受信して電気信号に変換する。音響波受信素子300から出力された電気信号はコンピュータ700に送られ、演算部710が、全ての音響波受信素子300から電気信号が出力されていることを判断する。
支持体400の位置情報がコンピュータ700に送られ、演算部710は、位置情報に基づき支持体400が回転半径r0で測定が開始される位置にあると判断すると、光源100が光を発生するように制御信号を出力する。光は光学系200によって導かれ、音響マッチング材800を介して被検体Eに照射される(ステップS802)。そして、被検体Eに照射された光が被検体E内で吸収され光音響波が発生する。複数の音響波受信素子300は、被検体E内で発生して音響マッチング材800内を伝搬した光音響波を受信して電気信号に変換する。音響波受信素子300から出力された電気信号はコンピュータ700に送られ、演算部710が、全ての音響波受信素子300から電気信号が出力されていることを判断する。
続いて、被検体情報取得装置の操作者が、入力部1000により、支持体400を停止させている状態からを回転半径r0の円軌道で移動させるために、移動速度を段階的に加速するように入力する(ステップS803)。スキャナー500は、支持体400を停止した状態から移動速度を段階的に加速させて、回転半径r0の円軌道で移動させる。移動速度が速くなると音響マッチング材800に作用する慣性力が大きくなるので液面の傾きも大きくなり、図1B及び図2Bの状態を経て、図1C及び図2Cに示した被検体Eと音響波受信素子300が音響的に結合されていない状態まで段階的に遷移する。
演算部710は、コンピュータ700に送られている音響波受信素子300から出力された電気信号が一つでも無くなると、一部の音響波受信素子300から電気信号が出力されていないと判断する(ステップS804=Yes)。そして、一部の音響波受信素子300から電気信号が出力されなくなる直前の移動速度を上述のFmaxになる移動速度vmax(mm/sec)として、記憶部720に記憶する。演算部710はまた、電気信号の値が所定の範囲から外れた異常値である場合にも、音響結合が取れていないと判断してもよい。演算部710は、電気信号を常時または所定の十分に短い間隔で監視すると良い。なお、vmax(mm/sec)を設定する際に、電気信号が途絶する直前の速度ではなく、マージンとしてある程度の余裕を見た速度を用いてもよい。
続いて、演算部710は、式(1)で示した渦巻軌道において、式(3)の条件を満たすための移動速度v(mm/sec)を計算し、支持体400を移動させるパターンを作成して、記憶部720に記憶する(ステップS805)。図5で示した移動領域の一例においては、点Aから点Bへの移動に伴って渦巻軌道の半径(曲率半径)が小さくなる。すなわち曲率は少しずつ大きくなるので、式(3)の条件を満たすために、走査位置が中心に近づくにつれ、移動速度v(mm/sec)はvmax(mm/sec)から減速するように制御される。すなわちコンピュータ700は、曲線軌道の曲率が大きくなる場合に支持体400を移動させる速度を減速するようにスキャナー500を制御する。また、走査部が曲線軌道上を移動する際の出力信号を常時監視し、信号の途絶を検出した場合は、
その時の速度v(mm/sec)に基づいて移動速度を制御することも好ましい。
その時の速度v(mm/sec)に基づいて移動速度を制御することも好ましい。
スキャナー500は、演算部710により、支持体400を図5に示した点Aを移動速度vmax(mm/sec)で移動させた後、記憶部720に記憶された移動パターンに従って、点Bまで移動するように制御される(ステップS806)。
図5に示した点Aから点Bに移動する間、支持体400の位置情報がコンピュータ700に送られ、演算部710は、光源100が光を発生するように制御信号を出力する。光は光学系200によって導かれ、音響マッチング材800を介して被検体Eに照射される。そして、被検体Eに照射された光が被検体E内で吸収され光音響波が発生する。複数の音響波受信素子300は、音響マッチング材800内を伝搬した被検体E内で発生した光音響波を受信し、受信信号としての電気信号に変換する。音響波受信素子300から出力された電気信号はコンピュータ700に送られ、演算部710により、支持体400の位置情報と関連付けされて、記憶部720に電気信号として保存される。なお、光源100による光照射は、支持体の移動速度にかかわらず一定の間隔(例えば10Hz)で行われる。
図5に示した点Aから点Bに移動する間、支持体400の位置情報がコンピュータ700に送られ、演算部710は、光源100が光を発生するように制御信号を出力する。光は光学系200によって導かれ、音響マッチング材800を介して被検体Eに照射される。そして、被検体Eに照射された光が被検体E内で吸収され光音響波が発生する。複数の音響波受信素子300は、音響マッチング材800内を伝搬した被検体E内で発生した光音響波を受信し、受信信号としての電気信号に変換する。音響波受信素子300から出力された電気信号はコンピュータ700に送られ、演算部710により、支持体400の位置情報と関連付けされて、記憶部720に電気信号として保存される。なお、光源100による光照射は、支持体の移動速度にかかわらず一定の間隔(例えば10Hz)で行われる。
演算部710は、取得された受信信号に対して画像再構成アルゴリズムに基づく処理を施すことにより被検体情報を取得する(ステップS807)。アルゴリズムとして例えば、トモグラフィー技術で通常に用いられるタイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影などが使用できる。再構成の時間を多く取れる場合やコンピュータの計算能力が高い場合は、繰り返し処理による逆問題解析法を用いても良い。
なお、上述の実施形態では、移動速度vmax(mm/sec)を取得する時に、被検体情報取得装置の操作者が、入力部1000により、回転半径r0と移動速度を段階的に加速するように入力した。しかし、これらの手順をプログラムにして記憶部720に記憶し、被検体情報取得装置で行えるようにしても良い。
また、速度vmax(mm/sec)を求める処理は、実際の被検体情報を取得するより前に行っておいても良い。例えば装置の出荷や設置のタイミングや、定期検査や校正時、あるいは日ごとや被検者ごとなどが好適である。
また、曲線軌道が渦巻ではない場合でも、曲線軌道の最も外側における半径の円軌道において支持体を段階的に加速することで、上と同じ方法でvmax(mm/sec)を取得できる。
また、曲線軌道が渦巻ではない場合でも、曲線軌道の最も外側における半径の円軌道において支持体を段階的に加速することで、上と同じ方法でvmax(mm/sec)を取得できる。
このように本実施形態では、曲線軌道の曲率が大きくなる場合に支持体を減速するように制御している。このため、支持体に満たされた音響マッチング材には、式(3)の条件を満たす慣性力が作用するので、被検体Eと音響波受信素子の間の音響的結合を保つことができる。その結果、音響マッチング材を保持したセンサを移動させて被検体からの音響波を受信する装置において、音響波を良好な受信が可能となる。
[実施形態2]
実施形態1においては、式(3)の条件を満たすように支持体400を移動する速度を制御するための具体的な方法について説明した。実施形態2では、これとは異なる方法で支持体400を移動する速度を制御する方法について説明する。
実施形態1においては、式(3)の条件を満たすように支持体400を移動する速度を制御するための具体的な方法について説明した。実施形態2では、これとは異なる方法で支持体400を移動する速度を制御する方法について説明する。
本実施形態において図1及び図2に示した被検体Eは乳房を想定し、形状保持部1100は部分球殻の形状の保持器であり、支持体400は半球の中心軸を基準とした回転対称の形状としている。また、支持体400のX,Y方向の移動は、実施形態1と同様に図5に示す渦巻軌道に沿って行われる。
図6は、支持体400に満たされた音響マッチング材800に、一定の慣性力が作用して液面が傾いた状態を表したものである。rは渦巻軌道の回転半径、vは回転半径rにおける移動速度、gは重力加速度である。音響マッチング材800の一部分に微小質量m′を考えると、微小質量m′には重力と慣性力が作用し、これらの合力によって液面が傾けられる。この時、音響マッチング材800の液面が水平面に対して傾いた角度φは、図6から下記の式(4)のように表される。
支持体400を渦巻軌道で移動させた時、音響マッチング材800に作用する慣性力は渦巻軌道の法線方向に作用する。そのため、慣性力が作用する方向は、支持体の移動に応じて変化する。本実施例においては、支持体400を半球の中心軸を基準とした回転対称の形状としているので、慣性力が作用する方向が変化しても音響マッチング材800の液面が水平面に対して傾いた角度φを一定に保つことができる。このため乳房のような略回転対称の形状の被検体を検査するための装置に特に適した構成となっている。
図1C及び図2Cで説明したように、音響マッチング材800に作用する慣性力が大きくなると、液面が水平面に対して傾いた角度も大きくなる。その結果、音響波受信素子300と被検体Eとの間に、音響マッチング材800で満たされていない空間(空気層)が生じる。このような状態の音響波受信素子300は、被検体Eと音響的に結合していないので、光音響波を受信できない。
ここで、被検体Eと音響波受信素子300が音響的に結合される場合の水平面に対する音響マッチング材800の液面の最大の傾斜角度をφmaxとする。このとき、式(5)の条件を満たすように移動速度v(mm/sec)を制御することにより、被検体Eと音響波受信素子300の間に音響マッチング材800を満たすことができる。これにより、被検体Eと音響波受信素子300を音響的に結合できる。
次に、移動速度v(mm/sec)を制御するための具体的な方法について説明する。
まず、形状保持部1100に被検体Eが挿入され、支持体400と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間に音響マッチング材800が満たされる。続いて、形状情報取得部600が前述した方法で被検体Eの形状情報を取得し、取得された被検体Eの形状情報がコンピュータ700に送られて記憶部720に記憶される。
演算部710は、被検体Eの形状情報と式(1)の渦巻軌道によって移動された支持体400との位置関係からφmaxを算出して、記憶部720に記憶する。
まず、形状保持部1100に被検体Eが挿入され、支持体400と形状保持部1100との間、および形状保持部1100と被検体Eとの間に音響マッチング材800が満たされる。続いて、形状情報取得部600が前述した方法で被検体Eの形状情報を取得し、取得された被検体Eの形状情報がコンピュータ700に送られて記憶部720に記憶される。
演算部710は、被検体Eの形状情報と式(1)の渦巻軌道によって移動された支持体400との位置関係からφmaxを算出して、記憶部720に記憶する。
続いて、演算部710は、式(1)で示した渦巻軌道において、式(5)の条件を満たすための移動速度v(mm/sec)を計算し、支持体400を移動させるパターンを作成して、記憶部720に記憶する。図5で示した移動領域の一例においては、点Aから点Bへの移動に伴って渦巻軌道の半径が小さくなるので、式(5)の条件を満たすために移
動速度vは減速するように制御される。すなわち、コンピュータ700は、曲線軌道の曲率が大きくなる場合に支持体400を移動させる速度を減速するようにスキャナー500を制御している。
動速度vは減速するように制御される。すなわち、コンピュータ700は、曲線軌道の曲率が大きくなる場合に支持体400を移動させる速度を減速するようにスキャナー500を制御している。
スキャナー500は、演算部710により、記憶部720に記憶された移動パターンに従って、支持体400を図5に示した点Aから点Bまで移動するように制御する。
その後は、実施形態1と同様の手順と方法により、被検体情報を取得できる。
その後は、実施形態1と同様の手順と方法により、被検体情報を取得できる。
上述したように、本実施形態において、曲線軌道の曲率が大きくなる場合に支持体を移動させる速度を減速するように制御している。このため、支持体に満たされた音響マッチング材には、式(5)の条件を満たす慣性力が作用するので、被検体Eと音響波受信素子を音響的に結合することができる。
[変形例]
上述の実施形態1及び2においては、図5に示した渦巻軌道において、支持体は点Aからスタートして点Bに到達していた。すなわち、曲線軌道の曲率は徐々に大きくなり、それに伴い支持体は減速するように制御されていた。しかし、支持体が点Bをスタートして点Aに到達する場合(内側から外側へ移動する場合)においても、式(3)及び式(5)の条件を満たすように、支持体の移動速度を制御できる。この場合、点Bから点Aへの移動に伴って渦巻軌道の半径が大きくなるので、移動速度v(mm/sec)は、式(3)及び式(5)の条件を満たす範囲内で徐々に速くなる。言い換えると、曲線軌道の曲率が小さくなる場合に支持体を移動させる速度を加速するように制御する。このような制御をすると、曲線軌道の曲率が小さい部分では支持体を移動させるスピードを上げることができる。その結果、音響マッチング材を安定させて測定の精度を保ちつつ、測定時間を可及的に短縮できる。
上述の実施形態1及び2においては、図5に示した渦巻軌道において、支持体は点Aからスタートして点Bに到達していた。すなわち、曲線軌道の曲率は徐々に大きくなり、それに伴い支持体は減速するように制御されていた。しかし、支持体が点Bをスタートして点Aに到達する場合(内側から外側へ移動する場合)においても、式(3)及び式(5)の条件を満たすように、支持体の移動速度を制御できる。この場合、点Bから点Aへの移動に伴って渦巻軌道の半径が大きくなるので、移動速度v(mm/sec)は、式(3)及び式(5)の条件を満たす範囲内で徐々に速くなる。言い換えると、曲線軌道の曲率が小さくなる場合に支持体を移動させる速度を加速するように制御する。このような制御をすると、曲線軌道の曲率が小さい部分では支持体を移動させるスピードを上げることができる。その結果、音響マッチング材を安定させて測定の精度を保ちつつ、測定時間を可及的に短縮できる。
また、支持体が曲線軌道上を移動する際に、実施形態1及び2では、式(1)で表される渦巻軌道を用いた。しかし軌道として、対数螺旋等、他の渦巻でも良いし、楕円を基にした渦巻きでも良い。
また、図7のような半径の異なる複数の円運動を組合せたものや、複数の渦巻運動を組合せたものでも良い。具体的には、半径の異なる同心円を軌跡として利用できる。これらの軌道でも、外側の軌道で支持体を徐々に加速して出力信号が検出されなくなる直前の速度vmax(mm/sec)を求め、内側の軌道に向かうに連れて減速する手法は適用可能である。
また、図7のような半径の異なる複数の円運動を組合せたものや、複数の渦巻運動を組合せたものでも良い。具体的には、半径の異なる同心円を軌跡として利用できる。これらの軌道でも、外側の軌道で支持体を徐々に加速して出力信号が検出されなくなる直前の速度vmax(mm/sec)を求め、内側の軌道に向かうに連れて減速する手法は適用可能である。
以上説明したように、支持体を、少なくとも異なる曲率から成る(曲率の異なる部分を有する)曲線軌道上で水平方向に移動させる場合に、曲線軌道の曲率に応じて支持体の移動速度が制御される。これにより、被検体と音響波受信素子の間に音響マッチング材を確実に満たすことができるので、両者を音響的に結合することができる。その結果、被検体から伝播する音響波が良好に受信できる。
他の実施形態
本発明の実施形態はまた、システムまたは装置のコンピュータが記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ読込み可能記憶媒体)に記録されたコンピュータ実行可能命令を読み出し、実行し、本発明の上記した実施形態の1つまたは複数の機能を行うことによって、および、例えば、システムまたは装置のコンピュータが記憶媒体からコンピュータ読み実行可能命令を読み出し、実行して、上記した実施形態の1つまたは複数の機能を行うことにより実行される方法によって、実現することができる。コンピュータは、1つまたはそれ以上の中央処理装置(CPU)、マイクロプロセシング装置(MPU)、または他の回路を備え、別々のコンピュータまたは別々のコンピュータプロセッサのネットワークを含
んでも良い。コンピュータ実行可能命令は、例えば、ネットワークまたは記憶媒体からコンピュータに供給されても良い。記憶媒体は、例えば、1つまたはそれ以上の、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、分散演算システムの記憶部、光学ディスク(例えばコンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、またはBlu−rayディスク(BD)(商標))、フラッシュメモリデバイス、およびメモリカードなどを含んでいても良い。
本発明の実施形態はまた、システムまたは装置のコンピュータが記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ読込み可能記憶媒体)に記録されたコンピュータ実行可能命令を読み出し、実行し、本発明の上記した実施形態の1つまたは複数の機能を行うことによって、および、例えば、システムまたは装置のコンピュータが記憶媒体からコンピュータ読み実行可能命令を読み出し、実行して、上記した実施形態の1つまたは複数の機能を行うことにより実行される方法によって、実現することができる。コンピュータは、1つまたはそれ以上の中央処理装置(CPU)、マイクロプロセシング装置(MPU)、または他の回路を備え、別々のコンピュータまたは別々のコンピュータプロセッサのネットワークを含
んでも良い。コンピュータ実行可能命令は、例えば、ネットワークまたは記憶媒体からコンピュータに供給されても良い。記憶媒体は、例えば、1つまたはそれ以上の、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、分散演算システムの記憶部、光学ディスク(例えばコンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、またはBlu−rayディスク(BD)(商標))、フラッシュメモリデバイス、およびメモリカードなどを含んでいても良い。
本発明は例示的な各実施形態を参照して記載されているが、本発明はこれら開示された例示的な各実施形態には限定されないと理解されるべきである。後述の各クレームの範囲は、全ての変形物や同等な構造および機能を包含するように最も広い解釈をなされるべきである。
本出願は、2014年9月5日に出願された米国特許仮出願62/046,321号の利益を主張するものであり、その開示の全体は参照により本出願に組み込まれる。
Claims (16)
- 液状の音響マッチング材を保持可能に構成された支持体と、
前記音響マッチング材を介して被検体から伝播する音響波を受信して電気信号を出力する、前記支持体に支持された複数の受信素子と、
前記支持体を移動させることによって、前記受信素子と前記被検体との相対位置を変化させる移動部と、
前記移動部による前記支持体の移動速度を制御する制御部と、
前記電気信号に基づいて前記被検体内部の特性情報を取得する処理部と、
を有し、
前記移動部は、曲率が異なる部分を有する軌道上で前記支持体を移動させ、
前記制御部は、前記曲率の大きさに応じて前記移動速度を制御する
ことを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記制御部は、前記軌道の曲率が大きくなる場合に前記支持体を移動させる速度を減速する
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記制御部は、前記軌道の曲率が小さくなる場合に前記支持体を移動させる速度を加速する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記軌道は渦巻軌道であり、
前記移動部は、前記支持体を前記渦巻軌道の外側から内側へ移動させ、
前記制御部は、前記支持体の移動に応じて前記支持体の速度を減速する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記移動部は、前記支持体を、前記軌道の最も外側における半径の円軌道において移動させ、
前記制御部は、前記支持体の移動速度を段階的に加速し、
前記処理部は、前記支持体の段階的な加速において、前記受信素子の少なくとも一部が出力する電気信号の値が所定の範囲から外れたかどうかを検出し、
前記制御部は、前記電気信号の値が前記所定の範囲から外れた時の前記支持体の移動速度に基づいて前記支持体の速度制御を行う
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 操作者が前記半径を入力する入力部をさらに有する
ことを特徴とする請求項5または6に記載の被検体情報取得装置。 - 前記制御部は、前記被検体と前記受信素子との間に空気層が生じない範囲において、前記支持体を移動させる速度を制御する
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記支持体は、前記複数の受信素子の受信方向が集まる高感度領域が形成されるように前記複数の受信素子が配置された球冠形状である
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響マッチング材は水である
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記被検体が挿入され、当該被検体の形状を保持する形状保持部 (shape holding unit) をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記被検体に光を照射する光学系をさらに有し、
前記音響波は、前記光を照射された前記被検体から伝播する光音響波である
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記被検体に音響波を送信する音響波送信部をさらに有し、
前記受信素子は、前記音響波送信部から送信されたのち前記被検体に反射された反射波である
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 液状の音響マッチング材を保持可能に構成された支持体と、
前記音響マッチング材を介して被検体から伝播する音響波を受信する、前記支持体に支持された複数の超音波受信素子と、
前記支持体を移動させることによって、前記支持体と前記被検体との相対位置を変化させる移動部と、
前記移動部による前記支持体の移動速度を制御する制御部と、
を有し、
前記移動部は、第1の曲率半径を有する第1の部分と、該第1の曲率半径よりも小さい第2の曲率半径を有する第2の部分とを含む軌道上で前記支持体を移動させ、
前記制御部は、前記支持体が前記第2の部分を移動する時の速度が、前記第1の部分を
移動する時の速度より遅くなるように前記支持体の前記移動速度を制御することを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記支持体は略半球形状である
ことを特徴とする請求項14に記載の被検体情報取得装置。 - 前記支持体は渦巻状の前記軌道上を動く
ことを特徴とする請求項14に記載の被検体情報取得装置。
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