JP2017047177A - 被検体情報取得装置および被検体情報取得装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検体の内部で発生した光音響波の測定と吸収部材で発生した光音響波の測定の両方を精度良く行う。
【解決手段】被検体情報取得装置が、光を吸収して音響波を発生する音響波発生部材4と、被検体または音響波発生部材に光を照射する照射部2と被検体から伝播する音響波を検出する音響波検出器6と、音響波検出器から出力される信号に基づいて被検体の内部の情報である被検体情報を生成する信号処理部7と、光の照射により被検体の内部で発生した第一の音響波を音響波検出器で検出する第一のモードと、光の照射により音響波発生部材で発生し、被検体の内部を伝播した第二の音響波を音響波検出器で検出する第二のモードと、の切替を行う切替部8と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】被検体情報取得装置が、光を吸収して音響波を発生する音響波発生部材4と、被検体または音響波発生部材に光を照射する照射部2と被検体から伝播する音響波を検出する音響波検出器6と、音響波検出器から出力される信号に基づいて被検体の内部の情報である被検体情報を生成する信号処理部7と、光の照射により被検体の内部で発生した第一の音響波を音響波検出器で検出する第一のモードと、光の照射により音響波発生部材で発生し、被検体の内部を伝播した第二の音響波を音響波検出器で検出する第二のモードと、の切替を行う切替部8と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、被検体内の情報を取得する被検体情報取得装置およびその制御方法に関する。
光イメージング技術の一つとして、近年、光音響トモグラフィ(PAT:Photoacoustic Tomography)と呼ばれる技術が提案されている。パルスレーザー光などの光を被検体であ
る生体に照射すると、光が被検体内の生体組織で吸収される際に音響波が発生する。この現象を光音響効果と呼び、光音響効果により発生した音響波を光音響波と呼ぶ。被検体を構成する組織は、光エネルギーの吸収率がそれぞれ異なるため、発生する光音響波の音圧も異なったものとなる。PATでは、発生した光音響波を探触子で検出し、検出信号を数学的に解析することにより、被検体内の光学特性、特に、光エネルギー吸収密度の分布を画像化することができる。
る生体に照射すると、光が被検体内の生体組織で吸収される際に音響波が発生する。この現象を光音響効果と呼び、光音響効果により発生した音響波を光音響波と呼ぶ。被検体を構成する組織は、光エネルギーの吸収率がそれぞれ異なるため、発生する光音響波の音圧も異なったものとなる。PATでは、発生した光音響波を探触子で検出し、検出信号を数学的に解析することにより、被検体内の光学特性、特に、光エネルギー吸収密度の分布を画像化することができる。
また、被検体に対して超音波を送信し、被検体内部を透過または反射した超音波を受信して、被検体内部の形態情報を取得する超音波イメージング技術も知られている。
特許文献1および非特許文献1では、これらの技術を組み合わせた手法が提案されている。具体的には、被検体と、被検体の近くに置いた吸収部材の両方に同時に光を照射し、被検体内部で発生した第一の光音響波と、吸収部材で発生し被検体内部で反射した第二の光音響波をそれぞれ測定する。第一の光音響波の検出信号からはPATと同様の画像を生成でき、第二の光音響波の検出信号からは超音波イメージングと同様の画像を生成することができる。以下、第一の光音響波の検出信号をPAT信号、第二の光音響波の検出信号をPAUS信号(Photoacoustic-induced ultrasound信号)と呼ぶ。また、PAT信号を用いて再構成される被検体内部の画像をPAT画像、PAUS信号を用いて再構成される被検体内部の画像をPAUS画像と呼ぶ。
Thomas Felix Fehm, Xose Luis Dean-Ben and Daniel Razansky, "Hybrid optoacoustic and ultrasound imaging in three dimensions and real time by optical excitation of a passive element", Proc. of SPIE Vol. 9323
特許文献1および非特許文献1で提案されている手法を用いれば、1つの装置でPAT画像とPAUS画像を取得できる。しかしながら、特許文献1および非特許文献1で提案されている手法のように、被検体と吸収部材に同時に光を照射する構成では、被検体の内部で発生する第一の光音響波と吸収部材で発生する第二の光音響波が混ざってしまう。その結果、PAT画像にはPAUS信号によるアーティファクトが、PAUS画像にはPAT信号によるアーティファクトがのってしまい、被検体内部の画像の視認性を低下させるという問題がでる。
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、被検体の内部で発生した光音響波の測
定と吸収部材で発生した光音響波の測定の両方を精度良く行うことのできる技術を提供することを目的とする。
定と吸収部材で発生した光音響波の測定の両方を精度良く行うことのできる技術を提供することを目的とする。
本発明の第一態様は、光を吸収して音響波を発生する音響波発生部材と、被検体または前記音響波発生部材に光を照射する照射部と前記被検体から伝播する音響波を検出する音響波検出器と、前記音響波検出器から出力される信号に基づいて前記被検体の内部の情報である被検体情報を生成する信号処理部と、前記光の照射により前記被検体の内部で発生した第一の音響波を前記音響波検出器で検出する第一のモードと、前記光の照射により前記音響波発生部材で発生し、前記被検体の内部を伝播した第二の音響波を前記音響波検出器で検出する第二のモードと、の切替を行う切替部と、を有する被検体情報取得装置を提供する。
本発明の第二態様は、光を吸収して音響波を発生する音響波発生部材と、被検体または前記音響波発生部材に光を照射する照射部と、前記被検体から伝播する音響波を検出する音響波検出器と、前記音響波検出器から出力される信号に基づいて前記被検体の内部の情報である被検体情報を生成する信号処理部と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、光の照射により前記被検体の内部で発生した第一の音響波を前記音響波検出器で検出し、第一の検出信号を取得する第一の測定工程と、光の照射により前記音響波発生部材で発生し、前記被検体の内部を伝播した第二の音響波を前記音響波検出器で検出し、第二の検出信号を取得する第二の測定工程と、前記第一の測定工程を行う際は前記被検体にのみ光が照射または吸収され、前記第二の測定工程を行う際は前記音響波発生部材にのみ光が照射または吸収されるように、光を照射または吸収する対象を切り替える切替工程と、を有する被検体情報取得装置の制御方法を提供する。
本発明を用いることにより、被検体の内部で発生した光音響波の測定と吸収部材で発生した光音響波の測定の両方を精度良く行うことができる。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝播する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは
被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPU等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPU等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
本発明は、被検体に光(電磁波)を照射し、光音響効果に従って被検体内または被検体表面の特定位置で発生して伝播した音響波を受信(検出)する、光音響トモグラフィー技術を利用した被検体情報取得装置に適用できる。このような装置は、光音響測定に基づき被検体内部の特性情報を画像データや特性分布情報などの形式で得ることから、光音響測定装置、光音響撮像装置、光音響画像形成装置、あるいは単に光音響装置とも呼べる。
光音響装置における特性情報は、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布などである。物質の濃度とは、酸素飽和度、オキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、および総ヘモグロビン濃度などである。総ヘモグロビン濃度とは、オキシヘモグロビン濃度およびデオキシヘモグロビン濃度の和である。また、脂肪、コラーゲン、水分の分布なども対象となる。また、特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報を被検体情報としてもよい。
本発明は、被検体に音響波(超音波)を送信し、被検体内部を伝播(反射、散乱、または通過)した音響波を受信して、被検体情報を画像データとして取得する超音波イメージング技術を利用した装置にも適用できる。超音波イメージング技術を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した情報である。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。探触子により音響波から変換された電気信号(受信信号)を音響信号とも呼び、光音響波に由来する音響信号を特に光音響信号と呼ぶ。
本発明における被検体としては、生体の乳房が想定でき、本発明は乳房の病変(乳がんなど)の検査への利用が想定できる。ただし被検体はこれに限られず、生体の他の部位や、非生体材料の検査も可能である。
(実施形態)
<システム構成>
図1A、図1Bを参照しながら、本実施形態に係る光音響測定装置の構成を説明する。本実施形態に係る光音響測定装置は、光源1、照射部2、音響波検出器6、信号処理部7、切替部8、音響波発生部材4を有している。符号3は照射部2から照射される光である。符号5は被検体である生体の一部であり、符号9は被検体5の内部に存在する光吸収体である。符号11は被検体5の内部(光吸収体9)で発生した第一の光音響波を示し、符号10は音響波発生部材4で発生した第二の光音響波を示す。
<システム構成>
図1A、図1Bを参照しながら、本実施形態に係る光音響測定装置の構成を説明する。本実施形態に係る光音響測定装置は、光源1、照射部2、音響波検出器6、信号処理部7、切替部8、音響波発生部材4を有している。符号3は照射部2から照射される光である。符号5は被検体である生体の一部であり、符号9は被検体5の内部に存在する光吸収体である。符号11は被検体5の内部(光吸収体9)で発生した第一の光音響波を示し、符号10は音響波発生部材4で発生した第二の光音響波を示す。
以下、本実施形態に係る光音響測定装置を構成する各手段を説明しながら、測定方法について概要を説明する。
<<光源>>
光源1は、光音響測定で用いる測定光3を発する装置である。測定光としてはパルス光が用いられる。光源1は、大出力を得るためレーザー光源であることが望ましいが、レーザーの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等を用いることもできる。光源1とし
てレーザーを用いる場合、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なものが使用できる。
光源1は、光音響測定で用いる測定光3を発する装置である。測定光としてはパルス光が用いられる。光源1は、大出力を得るためレーザー光源であることが望ましいが、レーザーの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等を用いることもできる。光源1とし
てレーザーを用いる場合、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なものが使用できる。
理想的には、出力が強く連続的に波長を変えられる、Nd:YAG励起のTi:saレ
ーザーや、アレキサンドライトレーザーを用いるとよい。また、異なる波長の単波長レーザーを複数有していてもよい。
ーザーや、アレキサンドライトレーザーを用いるとよい。また、異なる波長の単波長レーザーを複数有していてもよい。
パルス光3の照射のタイミング、波形、強度等は不図示の光源制御部によって制御される。この光源制御部は、光源1と一体化されていても良い。
また、パルス光3の波長は、被検体5を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体5の内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。光の波長は、測定対象とする生体内の光吸収物質に応じて選択される。光吸収物質には例えば、酸素化ヘモグロビンあるいは脱酸素化ヘモグロビンやそれらを含む多く含む血管、あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍などがある。その他グルコース、コレステロールなども光吸収物質となる。具体的には、被検体5が生体である場合、700nm以上1100nm以下の光を用いるとよい。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体5の熱特性に応じて十分短い時間の光を照射させるとよい。被検体5が生体である場合、光源1から発生するパルス光3のパルス幅は10ナノから50ナノ秒程度が好適である。なお、光源1から発生するパルス光3を以下、測定光3または単に光3とも呼ぶ。
<<照射部>>
照射部2は、光源1からのパルス光3を被検体5または音響波発生部材4に照射するための照射光学系である。照射部2は、典型的には、光を反射するミラー、光を拡大するレンズ、光を拡散させる拡散板などの光学部品を用いて、パルス光3を所望の分布形状に加工しながら被検体5に導く。照射部2は、光ファイバなどの光導波路などを用いてパルス光3を伝搬させることも可能である。このような光学部品は、光源1から発せられた光を所望の形状で照射できるものであれば、どのようなものを用いてもよい。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が被検体5への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。また、光を照射する位置を変えるために、照射部2の移動機構を設けるようにしてもよい。
照射部2は、光源1からのパルス光3を被検体5または音響波発生部材4に照射するための照射光学系である。照射部2は、典型的には、光を反射するミラー、光を拡大するレンズ、光を拡散させる拡散板などの光学部品を用いて、パルス光3を所望の分布形状に加工しながら被検体5に導く。照射部2は、光ファイバなどの光導波路などを用いてパルス光3を伝搬させることも可能である。このような光学部品は、光源1から発せられた光を所望の形状で照射できるものであれば、どのようなものを用いてもよい。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が被検体5への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。また、光を照射する位置を変えるために、照射部2の移動機構を設けるようにしてもよい。
<<音響波検出器>>
音響波検出器6は、被検体5から伝播する音響波を検出し、電気信号に変換する装置である。被検体5から伝播する音響波には、パルス光3の照射により被検体5の内部で発生した第一の音響波11と、パルス光3の照射により音響波発生部材4で発生し被検体5の内部を通過または反射した第二の音響波10とが想定される。音響波検出器6は、探触子、検出器、光音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。
音響波検出器6は、被検体5から伝播する音響波を検出し、電気信号に変換する装置である。被検体5から伝播する音響波には、パルス光3の照射により被検体5の内部で発生した第一の音響波11と、パルス光3の照射により音響波発生部材4で発生し被検体5の内部を通過または反射した第二の音響波10とが想定される。音響波検出器6は、探触子、検出器、光音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。
生体から発生する音響波は、100KHzから100MHzの超音波であるため、音響波検出器6には、上記の周波数帯を検出できる超音波検出器を用いるとよい。具体的には、圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、容量の変化を用いたトランスデューサなどを用いることができる。また、音響波検出器6は、感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。
また、音響波検出器6は、複数の検出素子が一次元、或いは二次元に配置され、走査機構によって移動可能なものであってもよい。多次元配列素子を用いると、同時に複数の場所で音響波を検出することができるため、測定時間を短縮することができ、被検体5の振
動などの影響を低減することができる。また、音響レンズでフォーカスされた単一素子を用いてもよい。また、音響波検出器6は、得られた電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する受信回路を有している。具体的には、音響波検出器6は、増幅器、A/D変換器、FPGAチップなどを有している。
動などの影響を低減することができる。また、音響レンズでフォーカスされた単一素子を用いてもよい。また、音響波検出器6は、得られた電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する受信回路を有している。具体的には、音響波検出器6は、増幅器、A/D変換器、FPGAチップなどを有している。
なお、得られる検出信号が複数である場合は、同時に複数の信号を処理できることが望ましい。これにより、画像を形成するまでの時間を短縮することができる。また、被検体5に対して同じ位置で検出した音響波信号を積算し、一つの信号にしてもよい。積算の方法は、信号同士を足し合わせるものであってもよいし、平均を取るものであってもよい。また、信号にそれぞれ重みを付けて足しあわせるものであってもよい。なお、本明細書における「検出信号」とは、音響波検出器から出力されるアナログ信号も、その後A/D変換されたデジタル信号も含む概念である。
<<信号処理部>>
信号処理部7は、音響波検出器6で得られた電気信号(デジタル信号)を処理し、被検体内部の光学特性や形態情報を表す画像を再構成する装置である。再構成の手法としては、フーリエ変換法、ユニバーサルバックプロジェクション法(UBP法)、フィルタードバックプロジェクション法などがあるが、どのような手法を用いてもよい。生成された画像は、不図示の表示装置によって利用者に提示される。
信号処理部7は、音響波検出器6で得られた電気信号(デジタル信号)を処理し、被検体内部の光学特性や形態情報を表す画像を再構成する装置である。再構成の手法としては、フーリエ変換法、ユニバーサルバックプロジェクション法(UBP法)、フィルタードバックプロジェクション法などがあるが、どのような手法を用いてもよい。生成された画像は、不図示の表示装置によって利用者に提示される。
なお、信号処理部7は、CPUと主記憶装置、および補助記憶装置を有する、独立したコンピュータであってもよいし、専用に設計されたハードウェアであってもよい。典型的にはワークステーションなどが用いられ、ソフトウェア(コンピュータプログラム)によって前述した処理が行われる。
<<音響波発生部材>>
音響波発生部材4は、光を吸収して音響波(第二の音響波)10を発生する部材である。音響波発生部材4から発生した音響波10を被検体5に当てる(送信する)ため、音響波発生部材4は被検体5の近傍に配置される。音響波発生部材4は、光を吸収して光音響波を発生する部材であればなんでもよい。音響波発生部材4の形状は点状でも線状でも板状でもよく、発生した光音響波が被検体5に伝搬していく形状であればどのような形でも構わない。ただし、音響波発生部材4の形状は、シート状または平板状であることが好ましい。シート状または平板状の形状であれば、音響波発生部材4から発生する音響波10が平面波となるため、(点音源から発生する球面波の音響波に比べて)伝播距離に対する減衰が小さいからである。
音響波発生部材4は、光を吸収して音響波(第二の音響波)10を発生する部材である。音響波発生部材4から発生した音響波10を被検体5に当てる(送信する)ため、音響波発生部材4は被検体5の近傍に配置される。音響波発生部材4は、光を吸収して光音響波を発生する部材であればなんでもよい。音響波発生部材4の形状は点状でも線状でも板状でもよく、発生した光音響波が被検体5に伝搬していく形状であればどのような形でも構わない。ただし、音響波発生部材4の形状は、シート状または平板状であることが好ましい。シート状または平板状の形状であれば、音響波発生部材4から発生する音響波10が平面波となるため、(点音源から発生する球面波の音響波に比べて)伝播距離に対する減衰が小さいからである。
後述する切替部8の構成に依存するが、音響波発生部材4は、特定の偏光方向の光のみを吸収し他は透過する吸収型の偏光板でもよいし、ある波長の光のみ吸収し他は透過する特性をもつ光吸収体でもよい。また、音響波発生部材4が、照射部2と被検体5のあいだの光路から退避した第一の位置と、被検体5への光を遮るように前記光路に挿入される第二の位置とに移動可能であってもよい。
<<切替部>>
切替部8は、光音響測定装置の測定モードを切り替えるための手段ないし機構である。本実施形態の光音響測定装置は、少なくとも、図1Bに示す第一のモードと、図1Aに示す第二のモードとを有している。第一のモードは、パルス光3を被検体5に照射し、被検体5の内部で発生した第一の音響波11を音響波検出器6で検出することで、PAT信号を取得するモードであり、PAT測定モードとも呼ぶ。第二のモードは、パルス光3を音響波発生部材4に照射し、音響波発生部材4で発生し、被検体5の内部を伝播した第二の音響波10を音響波検出器6で検出することで、PAUS信号を取得するモードであり、
PAUS測定モードとも呼ぶ。切替部8は、第一のモードの場合には、音響波発生部材4による光の吸収(つまり第二の音響波10の発生)が起こらないようにし、第二のモードの場合には、被検体5による光の吸収(つまり第一の音響波11の発生9が起こらないようにするとよい。このようなモード切替を行うことにより、PAT信号とPAUS信号が混ざることを防止できる。
切替部8は、光音響測定装置の測定モードを切り替えるための手段ないし機構である。本実施形態の光音響測定装置は、少なくとも、図1Bに示す第一のモードと、図1Aに示す第二のモードとを有している。第一のモードは、パルス光3を被検体5に照射し、被検体5の内部で発生した第一の音響波11を音響波検出器6で検出することで、PAT信号を取得するモードであり、PAT測定モードとも呼ぶ。第二のモードは、パルス光3を音響波発生部材4に照射し、音響波発生部材4で発生し、被検体5の内部を伝播した第二の音響波10を音響波検出器6で検出することで、PAUS信号を取得するモードであり、
PAUS測定モードとも呼ぶ。切替部8は、第一のモードの場合には、音響波発生部材4による光の吸収(つまり第二の音響波10の発生)が起こらないようにし、第二のモードの場合には、被検体5による光の吸収(つまり第一の音響波11の発生9が起こらないようにするとよい。このようなモード切替を行うことにより、PAT信号とPAUS信号が混ざることを防止できる。
切替部8としては、どのような手段ないし機構を採用してもよい。例えば、切替部8は、第一のモードでは光3が被検体5のみに照射され、第二のモードでは光3が音響波発生部材4のみに照射されるように、光3を照射する対象を切り替えてもよい。光3を照射する対象の切り替えは、被検体5または音響波発生部材4の移動、照射部2や光路の移動もしくは変更など、どのような方法で実現してもよい。また、切替部8は、第一のモードでは光3が被検体5のみに吸収され、第二のモードでは光3が音響波発生部材4のみに吸収されるように、光3を吸収する対象を切り替えてもよい。光3を吸収する対象の切り替えは、被検体5または音響波発生部材4の移動、照射部2や光路の移動もしくは変更、光3の偏光方向または波長の切り替え、音響波発生部材4の特性の切り替えなど、どのような方法で実現してもよい。
詳しくは、音響波発生部材4が、照射部2と被検体5のあいだの光路から退避した位置と光路を遮る位置とに移動可能である場合は、切替部8は、音響波発生部材4の位置を切り替える機構であるとよい。照射部2が被検体5のみ照射する位置と音響波発生部材4のみ照射する位置とに移動可能である場合は、切替部8は、照射部2の位置を切り替える機構であるとよい。照射部2が被検体5のみ照射する照射口と音響波発生部材4のみ照射する照射口を有する場合は、切替部8は、光3を出力する照射口を切り替える機構であるとよい。音響波発生部材4が特定の偏光方向の光のみを吸収する偏光板である場合は、切替部8は、照射部2から照射するパルス光3の偏光方向を切り替える機構であるとよい。音響波発生部材4が特定の波長の光のみを吸収する特性を有する部材である場合は、切替部8は、照射部2から照射するパルス光3の波長を切り替える機構であるとよい。
<被検体の測定方法>
本実施形態に係る光音響測定装置によって被検体である生体を測定する方法について説明する。
本実施形態に係る光音響測定装置によって被検体である生体を測定する方法について説明する。
(第一のモード)
第一のモードでは、図1Bに示すように、光源1から発せられた光3を照射部2を通して、被検体5に照射する。被検体5の内部へはいった光3は、被検体内(被検体5が生体である場合、生体組織内)で拡散および吸収しながら減衰し、照射位置からの距離などに応じた光量分布を形成する。
第一のモードでは、図1Bに示すように、光源1から発せられた光3を照射部2を通して、被検体5に照射する。被検体5の内部へはいった光3は、被検体内(被検体5が生体である場合、生体組織内)で拡散および吸収しながら減衰し、照射位置からの距離などに応じた光量分布を形成する。
生体内部を伝搬した光3のエネルギーの一部が血液などの光吸収体9に吸収されると、熱膨張により当該光吸収体9から音響波11が発生する。例えば、生体内にがんが存在する場合は、がんの新生血管において他の正常部の血液と同様に光が特異的に吸収され、音響波11が発生する。
発生した音響波11は、被検体5の内部を伝播し、音響波検出器6で検出され、アナログの第一の電気信号に変換される。なお、本実施形態における音響波検出器6は、音響波が発生した位置を特定できるように、多数の音響検出素子(不図示)を有している。音響波検出器6は、第一の電気信号を増幅及びデジタル変換し、第一の検出信号(PAT信号)を出力する。第一の検出信号は信号処理部7内のメモリ(不図示)に格納される。
(第二のモード)
第二のモードでは、図1Aに示すように、光源1から発せられた光3を照射部2を通して、音響波発生部材4に照射する。音響波発生部材4は光3のエネルギーを吸収すると、熱膨張により音響波10を発生する。
第二のモードでは、図1Aに示すように、光源1から発せられた光3を照射部2を通して、音響波発生部材4に照射する。音響波発生部材4は光3のエネルギーを吸収すると、熱膨張により音響波10を発生する。
発生した音響波10は、被検体5に到達しその内部を伝播する。被検体5の内部で反射、散乱、または通過した音響波10は、音響波検出器6で検出され、アナログの第二の電気信号に変換される。音響波検出器6は、第二の電気信号を増幅及びデジタル変換し、第二の検出信号(PAUS信号)を出力する。第二の検出信号は信号処理部7内のメモリ(不図示)に格納される。
<被検体情報の取得方法>
次に、信号処理部7に格納された第一の検出信号から、第一の被検体情報を算出する処理の概要について説明する。信号処理部7は、第一の検出信号を使って、UBP法により被検体5の内部の初期音圧分布を求める。さらに、信号処理部7は、初期音圧分布と光量分布とから、被検体5の内部の吸収係数分布を求めてもよい。また、信号処理部7は、他の波長の光の吸収係数分布より分光情報を使って、酸素飽和度やグリコーゲンの濃度分布を算出してもよい。これらの分布を表す画像をPA画像と呼ぶ。
次に、信号処理部7に格納された第一の検出信号から、第一の被検体情報を算出する処理の概要について説明する。信号処理部7は、第一の検出信号を使って、UBP法により被検体5の内部の初期音圧分布を求める。さらに、信号処理部7は、初期音圧分布と光量分布とから、被検体5の内部の吸収係数分布を求めてもよい。また、信号処理部7は、他の波長の光の吸収係数分布より分光情報を使って、酸素飽和度やグリコーゲンの濃度分布を算出してもよい。これらの分布を表す画像をPA画像と呼ぶ。
信号処理部7に格納された第二の検出信号から、第二の被検体情報を算出する処理の概要について説明する。第二の検出信号は、音響波発生部材4から直接音響波検出器6に入射する音響波と、音響波発生部材4から発生した音響波が被検体内部で反射、散乱して音響波検出器6に入射する音響波を含む。この第二の検出信号を用いた画像再構成手法の一例を下記の式に示す。
ここで、riは検出素子の位置で、Nは素子数、raは音響波発生部材4の位置、cは音響波の速度である。p(ri,t)はriの位置にある検出素子が時間tに受信する音圧である。
ここで、riは検出素子の位置で、Nは素子数、raは音響波発生部材4の位置、cは音響波の速度である。p(ri,t)はriの位置にある検出素子が時間tに受信する音圧である。
<処理フロー>
図2を参照して、以上に説明した処理を実現するための動作例を説明する。図2は、本実施形態に係る光音響測定装置が実行する処理のフローチャートである。図2のステップS1およびS2が第一のモードによる第一の測定工程であり、ステップS4が切替工程であり、ステップS5およびS6が第二のモードによる第二の測定工程である。
図2を参照して、以上に説明した処理を実現するための動作例を説明する。図2は、本実施形態に係る光音響測定装置が実行する処理のフローチャートである。図2のステップS1およびS2が第一のモードによる第一の測定工程であり、ステップS4が切替工程であり、ステップS5およびS6が第二のモードによる第二の測定工程である。
まず、ステップS1で、照射部2が光源1からのパルス光3を被検体5に照射する。すると、光音響効果により、被検体5の内部で第一の音響波11が発生する。
次に、ステップS2で、音響波検出器6が第一の音響波11を受信し、第一の検出信号を出力する。第一の検出信号は、信号処理部7が有するメモリに格納される。なお、パルス光3の照射が複数回行われる場合、パルス光3の照射と信号取得(ステップS1およびS2)が繰り返し実行される。そのため、パルス光3の照射と、音響波検出のタイミングは同期している必要がある。
次に、ステップS3で、信号処理部7が第一の検出信号を使い第一の被検体情報を算出
する。この時、被検体情報としては被検体内部の初期音圧分布や吸収係数分布が算出される。
次に、ステップS2で、音響波検出器6が第一の音響波11を受信し、第一の検出信号を出力する。第一の検出信号は、信号処理部7が有するメモリに格納される。なお、パルス光3の照射が複数回行われる場合、パルス光3の照射と信号取得(ステップS1およびS2)が繰り返し実行される。そのため、パルス光3の照射と、音響波検出のタイミングは同期している必要がある。
次に、ステップS3で、信号処理部7が第一の検出信号を使い第一の被検体情報を算出
する。この時、被検体情報としては被検体内部の初期音圧分布や吸収係数分布が算出される。
次に、ステップS4で、切替部8が、光音響測定装置のモードを第一のモードから第二のモードへ切り替える。具体的には、パルス光3が音響波発生部材4に吸収され、音響波発生部材4から第二の音響波10が出るような状態に切り替えられる。前述のようにモードの切替にはどのような方法を採用してもよい。
次に、ステップS5で、照射部2がパルス光3を音響波発生部材4に照射する。すると、光音響効果により、音響波発生部材4で第二の音響波10が発生する。第二の音響波10は被検体5に送信され、被検体5の内部の組織や構造により反射または散乱する。
次に、ステップS6で、音響波検出器6が被検体5の内部で反射または散乱した第二の音響波10を受信し、第二の検出信号を出力する。第二の検出信号は、信号処理部7が有するメモリに格納される。なお、パルス光3の照射が複数回行われる場合、パルス光3の照射と信号取得(ステップS5およびS6)が繰り返し実行される。そのため、パルス光3の照射と、音響波検出のタイミングは同期している必要がある。
次に、ステップS7で、信号処理部7が第二の検出信号を使い第二の被検体情報を算出する。この時、被検体情報としては被検体内部の音響波反射分布が算出される。
次に、ステップS6で、音響波検出器6が被検体5の内部で反射または散乱した第二の音響波10を受信し、第二の検出信号を出力する。第二の検出信号は、信号処理部7が有するメモリに格納される。なお、パルス光3の照射が複数回行われる場合、パルス光3の照射と信号取得(ステップS5およびS6)が繰り返し実行される。そのため、パルス光3の照射と、音響波検出のタイミングは同期している必要がある。
次に、ステップS7で、信号処理部7が第二の検出信号を使い第二の被検体情報を算出する。この時、被検体情報としては被検体内部の音響波反射分布が算出される。
ここでは、第一の検出信号を取得後すぐに第一の被検体情報を算出し、第二の検出信号を取得後すぐに第二の被検体情報を算出したが、第一の検出信号と第二の検出信号を両方取得した後に、まとめて第一の被検体情報と第二の被検体情報を算出してもよい。
また、先に音響波発生部材4にパルス光3を照射し、第二の検出信号を取得し、それから被検体5にパルス光3を照射し、第一の検出信号を取得してもよい。その場合、ステップS4の処理は、第二のモードから第一のモードへ切り替える処理、すなわち、パルス光3が被検体5で吸収されるように切り替える処理(ステップS4’)となる。さらに、第一のモードと第二のモードを交互に繰り返してもよい。この場合、S1→S2→S4→S5→S6→S4’→S1→S2→S4→S5→・・・という順番で、第一の検出信号の取得・蓄積と第二の検出信号の取得・蓄積を交互に繰り返した後、最後に第一の被検体情報と第二の被検体情報を算出するとよい。
以上述べた本実施形態の構成によれば、切替部8が第一のモードと第二のモードとを切り替えることで、被検体5からの第一の音響波11と音響波発生部材4からの第二の音響波10が異なる時間に発生する(同時に発生しない)。したがって、音響波検出器6で検出される信号のなかに、第一の音響波11に基づく第一の検出信号と、第二の音響波10に基づく第二の検出信号とが混ざることがない。したがって、第一の検出信号と第二の検出信号の両方のSN比を向上でき、従来手法に比べて視認性の高い被検体情報を得ることが可能となる。
<実施例1>
図3A、図3Bは、実施例1に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図3Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図3Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。
図3A、図3Bは、実施例1に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図3Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図3Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。
実施例1に係る光音響測定装置は、お椀型の探触子26と受信回路27からなる音響波検出器を有する。探触子26は、半球の内側面に沿って複数のcMUT(Capacitive Micro-machined Ultrasonic Transducers)素子を配置した構成である。
光源23は、Nd:YAG励起のTi:saレーザー光源であり、30ナノ秒のパルス
幅を持つ光を10Hzで照射できる。パルス光の波長は797nmである。Ti:saレーザー光源から出た光は、光ファイバ24を通って、照射部である照射光学系25に送られ、レンズや拡散板を通して、お椀型の探触子26の底中央から探触子26の開口部へ向けて、パルス光32として出射される。
幅を持つ光を10Hzで照射できる。パルス光の波長は797nmである。Ti:saレーザー光源から出た光は、光ファイバ24を通って、照射部である照射光学系25に送られ、レンズや拡散板を通して、お椀型の探触子26の底中央から探触子26の開口部へ向けて、パルス光32として出射される。
探触子26の開口部には、ローラ31、34によってポリエチレンシートが架け渡されている。ポリエチレンシートは、波長797nmの光を透過する透明シート部33と波長797nmの光をすべて吸収する黒色インクが混ぜられた黒色シート部22とから構成される。この黒色シート部22が音響波発生部材に該当する。切替部30は、ローラ31、34を回転させてポリエチレンシートを巻き取ることで、黒色シート部22の位置を変える装置である。
(第一のモード)
第一のモードでは、切替部30が図3Aの時計周りにローラ31、34を回転させて、ローラ31で黒色シート部22を巻き取り、照射光学系25と被検体21のあいだの光路から黒色シート部22を退避させる。この状態でパルス光32を照射すると、パルス光32がポリエチレンシートの透明シート部33を透過して被検体21に照射される。被検体内部から発生した第一の音響波は、探触子26で検出される。検出された音圧は電気信号に変換される。電気信号に変換された検出音圧は、受信回路27においてアンプで増幅し、デジタルデータに変換され、第一の検出信号として出力される。第一の検出信号は、信号処理部であるワークステーションPC28のメモリに保存される。ワークステーションPC28は、UBP法のプログラムを実行し、第一の検出信号を第一の被検体情報である吸収係数分布に変換する。算出された吸収係数分布は、液晶モニター29に表示される。
第一のモードでは、切替部30が図3Aの時計周りにローラ31、34を回転させて、ローラ31で黒色シート部22を巻き取り、照射光学系25と被検体21のあいだの光路から黒色シート部22を退避させる。この状態でパルス光32を照射すると、パルス光32がポリエチレンシートの透明シート部33を透過して被検体21に照射される。被検体内部から発生した第一の音響波は、探触子26で検出される。検出された音圧は電気信号に変換される。電気信号に変換された検出音圧は、受信回路27においてアンプで増幅し、デジタルデータに変換され、第一の検出信号として出力される。第一の検出信号は、信号処理部であるワークステーションPC28のメモリに保存される。ワークステーションPC28は、UBP法のプログラムを実行し、第一の検出信号を第一の被検体情報である吸収係数分布に変換する。算出された吸収係数分布は、液晶モニター29に表示される。
(第二のモード)
第二のモードでは、切替部30が図3Bの反時計回りにローラ31、34を回転させて、ローラ34で透明シート部33を巻き取り、照射光学系25と被検体21のあいだの光路に黒色シート部22を挿入する。このとき、パルス光32が被検体21に一切当たらないように、黒色シート部22で光路を完全に遮ることが好ましい。
第二のモードでは、切替部30が図3Bの反時計回りにローラ31、34を回転させて、ローラ34で透明シート部33を巻き取り、照射光学系25と被検体21のあいだの光路に黒色シート部22を挿入する。このとき、パルス光32が被検体21に一切当たらないように、黒色シート部22で光路を完全に遮ることが好ましい。
この状態でパルス光32を照射すると、パルス光32が黒色シート部22に照射され、黒色シート部22で吸収される。黒色シート部22から発生した第二の音響波の一部は、被検体21に送られ、被検体21の内部で反射または散乱し、探触子26で検出される。検出された音圧は電気信号に変換される。電気信号に変換された検出音圧は、受信回路27においてアンプで増幅し、デジタルデータに変換され、第二の検出信号として出力される。第二の検出信号は、ワークステーションPC28のメモリに保存される。ワークステーションPC28は、式1の算出プログラムを実行し、第二の検出信号を第二の被検体情報である超音波画像に変換する。算出された超音波画像は液晶モニター29に表示される。
(変形例)
実施例1では、ローラ31、34によって音響波発生部材である黒色シート部22の位置を移動させることで、光路の開放(被検体への光照射)と遮断(音響波発生部材への光照射)を切り替えた。しかしこの構成は一例であり、他の構成により、光路の開放と遮断を切り替えてもよい。
実施例1では、ローラ31、34によって音響波発生部材である黒色シート部22の位置を移動させることで、光路の開放(被検体への光照射)と遮断(音響波発生部材への光照射)を切り替えた。しかしこの構成は一例であり、他の構成により、光路の開放と遮断を切り替えてもよい。
例えば、図4A、図4Bに示す構成では、光を吸収する材料(例えば黒色ポリエチレンシート)からなる音響波発生部材36を用いる。音響波発生部材36は、揺動可能なアーム37の先端に取り付けられており、照射光学系25と被検体21のあいだの光路から退避した位置(図4A)と、光路を遮る位置(図4B)との間を移動可能である。切替部3
0は、モータ35を制御してアーム37の角度を変えることにより、第一のモードでは音響波発生部材36を退避位置に移動し、パルス光32が被検体21に照射されるようにする。一方、第二のモードでは、切替部30は、音響波発生部材36を遮断位置に移動し、パルス光32が音響波発生部材36で吸収されるようにする。この構成によっても光路の開放と遮断を切り替えることができる。
0は、モータ35を制御してアーム37の角度を変えることにより、第一のモードでは音響波発生部材36を退避位置に移動し、パルス光32が被検体21に照射されるようにする。一方、第二のモードでは、切替部30は、音響波発生部材36を遮断位置に移動し、パルス光32が音響波発生部材36で吸収されるようにする。この構成によっても光路の開放と遮断を切り替えることができる。
また、図5A、図5Bに示す構成では、光を吸収する材料(例えば黒色ポリエチレンシート)からなる羽根型の音響波発生部材38を用いる。音響波発生部材38は、回転可能に設けられ、照射光学系25と被検体21のあいだの光路から退避した位置(図5A)と、光路を遮る位置(図5B)との間を移動可能である。切替部30は、モータ35を制御して音響波発生部材38を回転させることで、光路の開放と遮断を切り替えることができる。切替部30は、Ti:saレーザー光源23のパルスの照射タイミングと音響波発生部材38の回転のタイミングを制御することにより、第一のモードと第二のモードを高速に連続的に切り替えてもよい。
<実施例2>
図6A、図6Bは、実施例2に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図6Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図6Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。なお、実施例1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。
図6A、図6Bは、実施例2に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図6Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図6Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。なお、実施例1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。
実施例2に係る光音響測定装置は、被検体21に光を照射する被検体照射光学系39(第一の照射部)と、音響波発生部材51に光を照射する音響波発生部材照射光学系40(第二の照射部)とを有する。切替部30は、Ti:saレーザー光源23から射出された光を被検体照射光学系39に導くか音響波発生部材照射光学系40に導くかを切り替える。
図8A、図8Bに、切替部30の内部構成の一例を示す。切替部30は、凸レンズ42、反射型偏光板43、ポッケルスセル44を有している。ポッケルスセル44は光の偏光方向を制御する素子である。ポッケルスセルの代わりに液晶を用いてもよい。反射型偏光板43は、第一の偏光方向の光を透過し、第一の偏光方向に直交する第二の偏光方向の光を反射する素子である。
Ti:saレーザー光源からは第一の偏光方向の光が出射される。第一のモードでは、レーザー光源からの光がポッケルスセル44を透過し、図8Aに示すように、反射型偏光板43を透過して、凸レンズ42により集光された後、被検体照射光学系39につながる光ファイバ24aに入射する。一方、第二のモードでは、ポッケルスセル44に電圧を印加し、光の偏光方向を90度回転させる。その結果、図8Bに示すように、光が反射型偏光板43で反射され、凸レンズ42により集光された後、音響波発生部材照射光学系40につながる光ファイバ24bに入射する。
(変形例)
図9A、図9Bは、切替部30の他の構成例を示す。図8A、図8Bでは、切替部30が偏光方向を切り替えたのに対し、図9A、図9Bでは、切替部30がミラー53によって光路を切り替える。具体的には、第一のモードでは、図9Aに示すように、切替部30はミラー53を光路から退避させることで、レーザー光源からの光を被検体照射光学系39につながる光ファイバ24aへ導く。第二のモードでは、図9Bに示すように、切替部30はミラー53を光路に挿入することで、レーザー光源からの光を音響波発生部材照射光学系40につながる光ファイバ24bへ導く。なお、切替部30の構成はこれに限られず、被検体照射光学系39へ光を導くか音響波発生部材照射光学系40へ光を導くかを切
替えられればよい。
図9A、図9Bは、切替部30の他の構成例を示す。図8A、図8Bでは、切替部30が偏光方向を切り替えたのに対し、図9A、図9Bでは、切替部30がミラー53によって光路を切り替える。具体的には、第一のモードでは、図9Aに示すように、切替部30はミラー53を光路から退避させることで、レーザー光源からの光を被検体照射光学系39につながる光ファイバ24aへ導く。第二のモードでは、図9Bに示すように、切替部30はミラー53を光路に挿入することで、レーザー光源からの光を音響波発生部材照射光学系40につながる光ファイバ24bへ導く。なお、切替部30の構成はこれに限られず、被検体照射光学系39へ光を導くか音響波発生部材照射光学系40へ光を導くかを切
替えられればよい。
また、さらに本実施例では、第一の照射部と第二の照射部の二つの照射部を持った。しかし、被検体を照射する位置と音響波発生部材を照射する位置で照射できればよいので、一つの照射部に移動機構がついており、被検体を照射する位置と音響波発生部材を照射する位置に移動できてもよい。被検体を照射と音響波発生部材の照射を切り分けられればどのような機構でもよい。
さらに、図7A、図7Bに示すように、光音響測定装置が、音響波発生部材51で発生し被検体21の内部を透過した音響波を受信する透過音響波受信用探触子41を備えていてもよい。音響波発生部材51と透過音響波受信用探触子41は、被検体21を挟んで対向するように配置されているとよい。また、ワークステーションPC28が、透過音響波受信用探触子41で受信した信号を用いて、被検体21内部の音速分布を算出してもよい。さらに、音響波発生部材51と透過音響波受信用探触子41が、被検体21の周りを回転する機構を持っており、回転しながら、複数個所で透過音響波を測定してもよい。
<実施例3>
図10A、図10Bは、実施例3に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図10Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図10Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。なお、実施例1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。
図10A、図10Bは、実施例3に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図10Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図10Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。なお、実施例1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。
実施例3では、第一の偏光方向の光を透過し、第一の偏光方向に直交する第二の偏光方向の光を吸収する、吸収型の偏光板からなる音響波発生部材45を用いる。切替部30は、Ti:saレーザー光源23からの光の偏光方向の切り替えを行う装置である。具体的には、切替部30は、照射光学系25に設けられたポッケルスセルまたは液晶への電圧印加を制御することで、レーザー光源23からの第一の偏光方向の光をそのまま出力するか、偏光方向を90度回転させて第二の偏光方向の光を出力するかを切り替える。なお、レーザー光源23と照射光学系25のあいだの導波路46は、レーザー光源23から発信された偏光を保持するために空間伝搬用導波路となっている。
第一のモードでは、照射光学系25から第一の偏光方向の光が照射される。第一の偏光方向の光は、図10Aに示すように、音響波発生部材45を透過し、被検体21に照射される。一方、第二のモードでは、切替部30が照射光学系25のポッケルスセルに電圧を印加し、光の偏光方向を90度回転させる。その結果、図10Bに示すように、第二の偏光方向の光が音響波発生部材45にすべて吸収される。このような構成によっても、第一のモードと第二のモードの切り替えが実現できる。
<実施例4>
図11A、図11Bは、実施例4に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図11Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図11Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。なお、実施例1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。
図11A、図11Bは、実施例4に係る光音響測定装置のシステム構成図である。図11Aが第一のモード(PAT測定)の状態を示し、図11Bが第二のモード(PAUS測定)の状態を示している。なお、実施例1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、説明は省略する。
実施例4では、第一の波長の光を透過し、第一の波長とは異なる第二の波長の光を吸収する、波長選択吸収膜からなる音響波発生部材47を用いる。本実施例では、797nmの光を透過し、532nmの光を吸収する特性をもつ音響波発生部材47が用いられる。切替部30は、光源23から出射する光の波長の切り替えを行う装置である。
第一のモードでは、切替部30が、光源23から出射する光の波長を797nmへ切り
替える。797nmの光は、図11Aに示すように、音響波発生部材47を透過し、被検体21に照射される。一方、第二のモードでは、切替部30が、光源23から出射する光の波長を532nmへ切り替える。532nmの光は、図11Bに示すように、音響波発生部材47にすべて吸収される。このような構成によっても、第一のモードと第二のモードの切り替えが実現できる。
替える。797nmの光は、図11Aに示すように、音響波発生部材47を透過し、被検体21に照射される。一方、第二のモードでは、切替部30が、光源23から出射する光の波長を532nmへ切り替える。532nmの光は、図11Bに示すように、音響波発生部材47にすべて吸収される。このような構成によっても、第一のモードと第二のモードの切り替えが実現できる。
1:光源、2:照射部、3:パルス光(測定光)、4:音響波発生部材、5:被検体、6:音響波検出器、7:信号処理部、8:切替部、10:第二の音響波、11:第一の音響波
Claims (10)
- 光を吸収して音響波を発生する音響波発生部材と、
被検体または前記音響波発生部材に光を照射する照射部と
前記被検体から伝播する音響波を検出する音響波検出器と、
前記音響波検出器から出力される信号に基づいて前記被検体の内部の情報である被検体情報を生成する信号処理部と、
前記光の照射により前記被検体の内部で発生した第一の音響波を前記音響波検出器で検出する第一のモードと、前記光の照射により前記音響波発生部材で発生し、前記被検体の内部を伝播した第二の音響波を前記音響波検出器で検出する第二のモードと、の切替を行う切替部と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記切替部は、前記第一のモードでは前記光が前記被検体のみに照射され、前記第二のモードでは前記光が前記音響波発生部材のみに照射されるように、前記光を照射する対象を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記切替部は、前記第一のモードでは前記光が前記被検体のみに吸収され、前記第二のモードでは前記光が前記音響波発生部材のみに吸収されるように、前記光を吸収する対象を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響波発生部材は、前記照射部と前記被検体のあいだの光路から退避した第一の位置と前記光路を遮る第二の位置とに移動可能であり、
前記切替部は、前記第一のモードでは前記音響波発生部材が前記第一の位置に移動し、前記第二のモードでは前記音響波発生部材が前記第二の位置に移動するように、前記音響波発生部材の位置を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記照射部は、前記被検体に光を照射する第一の照射部と、前記音響波発生部材に光を照射する第二の照射部とを有し、
前記切替部は、前記第一のモードでは前記第一の照射部から光を照射し、前記第二のモードでは前記第二の照射部から光を照射するように、照射部を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記照射部は、前記被検体に光を照射する第一の位置と、前記音響波発生部材に光を照射する第二の位置とに移動可能であり、
前記切替部は、前記第一のモードでは前記照射部が第一の位置に移動し、前記第二のモードでは前記照射部が第二の位置に移動するように、照射部の位置を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響波発生部材は、第一の偏光方向の光を透過し、第二の偏光方向の光を吸収する部材であり、
前記切替部は、前記第一のモードでは前記第一の偏光方向の光を前記音響波発生部材を通して前記被検体に照射し、前記第二のモードでは前記第二の偏光方向の光を前記音響波発生部材に照射するように、前記光の偏光方向を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響波発生部材は、第一の波長の光を透過し、第二の波長の光を吸収する部材であ
り、
前記切替部は、前記第一のモードでは前記第一の波長の光を前記音響波発生部材を通して前記被検体に照射し、前記第二のモードでは前記第二の波長の光を前記音響波発生部材に照射するように、前記光の波長を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記音響波発生部材は、シート状または平板状の部材である
ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 光を吸収して音響波を発生する音響波発生部材と、
被検体または前記音響波発生部材に光を照射する照射部と、
前記被検体から伝播する音響波を検出する音響波検出器と、
前記音響波検出器から出力される信号に基づいて前記被検体の内部の情報である被検体情報を生成する信号処理部と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
光の照射により前記被検体の内部で発生した第一の音響波を前記音響波検出器で検出し、第一の検出信号を取得する第一の測定工程と、
光の照射により前記音響波発生部材で発生し、前記被検体の内部を伝播した第二の音響波を前記音響波検出器で検出し、第二の検出信号を取得する第二の測定工程と、
前記第一の測定工程を行う際は前記被検体にのみ光が照射または吸収され、前記第二の測定工程を行う際は前記音響波発生部材にのみ光が照射または吸収されるように、光を照射または吸収する対象を切り替える切替工程と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法。
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