JP2017521488A - 複素環式モルフィナン誘導体及びその使用 - Google Patents

複素環式モルフィナン誘導体及びその使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物を対象とする[式中、R1、R2、R3、R4、及びZは、明細書中に記載されているとおりに定義される]。ある種の実施形態では、本発明はまた、式II〜VIIの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物を対象とする。本発明はまた、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療するためか、または合成中間体としての式I〜VIIの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物の使用を対象とする。ある種の本発明の化合物は、疼痛を治療するために特に有用である。【化1】

Description

本出願は、医薬品化学の分野の出願である。本出願は、新規のモルフィナン類似体、1種または複数種のこれらの化合物を含む医薬組成物、及びそれらの使用に関する。
関連技術の記載
疼痛は、患者が医学的助言及び治療を求める最も一般的な症候である。急性疼痛が通常、自己限定性であるのに対して、慢性疼痛は、3カ月以上持続し得て、患者の人格、生活様式、機能的能力、及び生活の質全体に重大な変化をもたらし得る(K.M.Foley、Pain、in Cecil Textbook of Medicine 100〜107, J.C.Bennett及びF.Plum編、第20版、1996)。
疼痛は従来、非オピオイド鎮痛薬(アセチルサリチル酸、コリンマグネシウムトリサリチル酸、アセトアミノフェン、イブプロフェン、フェノプロフェン、ジフルニサル、またはナプロキセンなど)、またはオピオイド鎮痛薬(モルヒネ、ヒドロモルホン、メタドン、レボルファノール、フェンタニール、オキシコドン、オキシモルホン、またはブプレノルフィンなど)のいずれかを投与することによって管理されている。
最近まで、中枢神経系(CNS)には、それぞれの群がサブタイプ受容体を有する3つの主要な群のオピオイド受容体の証拠が存在した。これらの受容体群は、μ、δ、及びκとして公知である。オピエートは、これらの受容体に対して高い親和性を有するが、身体に内在しないので、これらの受容体に対する内因性リガンドを同定及び単離するための研究が続いた。これらのリガンドは、それぞれエンドルフィン、エンケファリン、及びダイノルフィンとして同定された。追加の実験が、オピオイド受容体様(ORL−1)受容体の同定につながっていて、この受容体は、公知のオピオイド受容体群に対して高い相同性程度を有する。最近発見されたこの受容体は、その受容体が薬理学的相同性を示さなかったので、構造上の根拠のみに基づきオピオイド受容体として分類された。μ、δ、及びκ受容体について高い親和性を有する非選択的リガンドは、ORL−1受容体については低い親和性を有することが初めに実証された。内因性リガンドがまだ発見されていなかったという事実と共に、この特徴によって、ORL−1受容体は、「オーファン受容体」と称されることになった。
カッパ(κ)オピオイド受容体アゴニストは、疼痛を治療するための既存の鎮痛薬に対する代替物として評価されている。中枢透過性κアゴニストは、基底、炎症性、及び神経障害性疼痛の従来の前臨床アッセイにおいて抗侵害受容性効果をもたらす(Vanderahら、J.Pharmacol.Exp.Ther.310:326〜333(2004);Negusら、Psychopharmacology(Berl)210:149〜159(2010))。しかしながら、中枢透過性κアゴニストは、望ましくない副作用、例えば、鎮静作用及び精神異常発現性作用ももたらし得る(Pandeら、Clin. Neuropharmacol. 19:92〜97(1996);Pandeら、Clin. Neuropharmacol. 19:451〜456(1996);及びWadenberg、CNS Drug Rev. 9:187〜198(2003))。
血液脳関門を容易には超えないオピオイド受容体アゴニストは、全身投与後に末梢に限定され、中枢神経系には不十分にしか分布しない。そのような化合物は、末梢κ−オピオイド受容体などの末梢オピオイド受容体に作用することによって、無痛をもたらす能力は保持するであろうが、中枢媒介性副作用をもたらすそれらの効力は低減されるであろう。
オピオイド受容体への作用によって作動する有効な鎮痛薬が必要とされている。末梢オピオイド受容体への作用によって作動する鎮痛薬も必要とされている。中枢オピオイド受容体への作用によって作動する鎮痛薬も必要とされている。κ−オピオイド受容体への作用によって作動する鎮痛薬も必要とされている。末梢κ−オピオイド受容体への作用によって作動する鎮痛薬も必要とされている。
本発明の概要
一態様では、本開示は、下記の式I〜VIIによって表される化合物ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物を提供し、それらは、本明細書において「本発明の化合物」とまとめて称される(それぞれを個々に、「本発明の化合物」と下記で称する)。
別の態様では、本開示は、合成中間体として本発明の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーターとしての本発明の化合物の使用を提供する。具体的には、本開示は、μ、δ、κ、及び/またはORL−1オピオイド受容体のモジュレーター、ならびに特に、μ及び/またはκオピオイド受容体のモジュレーターとしての本発明の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療または予防する方法であって、患者に、有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。別の態様では、本開示は、疼痛を治療若しくは予防するための鎮痛薬としての;またはアルコール若しくは薬物耽溺からの禁断症状を治療若しくは予防するための作用物質としての;耽溺障害を治療若しくは予防するための作用物質としての;または掻痒状態を治療するための作用物質としての;または便秘を治療または予防するための作用物質としての;または下痢を治療または予防するための作用物質としての本発明の化合物の使用を提供する(疼痛、アルコール禁断症状、薬物禁断症状、耽溺障害、掻痒症、便秘、及び下痢のそれぞれが、「状態」である)。
本発明はさらに、それを必要とする患者に、治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む、状態を治療または予防する方法を提供する。ある種の実施形態では、状態は、疼痛(急性疼痛、慢性疼痛(これらだけに限定されないが、神経障害性疼痛、手術後疼痛、及び炎症性疼痛を含む)、及び手術疼痛を含む)である。本発明の化合物は、慢性疼痛を治療または予防するために特に有用である。
別の態様では、本開示は、治療有効量の本発明の化合物と、1種または複数種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。そのような組成物は、患者において状態を治療または予防するために有用である。
別の態様では、本開示は、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療または予防する際に使用するための本発明の化合物を提供する。好ましくは、障害は、μ−オピオイド受容体またはκ−オピオイド受容体のモジュレーションに、またはμ−オピオイド受容体及びκ−オピオイド受容体の両方のモジュレーションに応答する。別の態様では、本開示は、上記モジュレーションを必要とする患者において1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートする方法であって、患者に、オピオイド受容体モジュレート量の本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。
別の態様では、本開示は、上記治療または予防を必要とする患者において1種または複数種の状態を治療または予防する際に使用するための本発明の化合物を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において疼痛、例えば、急性疼痛、慢性疼痛(これらだけに限定されないが、神経障害性疼痛、手術後疼痛、及び炎症性疼痛を含む)、または手術疼痛を治療または予防する際に使用するための本発明の化合物を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートする際に使用するための本発明の化合物を提供する。
別の態様では、本開示は、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療または予防するための医薬品の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートするための医薬品の製造における本発明の化合物の使用を提供する。好ましくは、μ−またはκ−オピオイド受容体がモジュレートされるか、またはμ−及びκ−オピオイド受容体の両方がモジュレートされる。
別の態様では、本開示は、医薬品として使用するための本発明の化合物を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において状態を治療または予防するための医薬品の製造において本発明の化合物の使用を提供する。別の態様では、本開示は、患者において疼痛、例えば、急性疼痛、慢性疼痛、または手術疼痛を治療または予防するための医薬品の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
別の態様では、本開示は、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療または予防するための、本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、本発明の化合物及び薬学的に許容される担体を混合して医薬組成物を形成することを含む、医薬組成物を調製するための方法を提供する。
別の態様では、本発明は、放射標識された本発明の化合物、特にH、11C、及び14C放射標識された本発明の化合物、ならびにスクリーニングアッセイにおいてオピオイド受容体への結合を検出するための放射リガンドとしての、そのような化合物の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、オピオイド受容体に結合する能力について候補化合物をスクリーニングするための方法であって、a)受容体への放射標識化合物の結合を許容する条件下で、固定濃度の放射標識された本発明の化合物を受容体に導入して複合体を形成することと;b)その複合体を候補化合物で滴定することと;c)上記受容体への候補化合物の結合を決定することとを含む方法を提供する。
さらなる一態様では、本発明は、有効量の本発明の化合物を含有する滅菌容器と、治療用途についての指示書とを含むキットに関する。
さらなる一態様では、本発明は、本発明の化合物を製造する方法を提供する。
本開示の追加の実施形態及び利点は、一部は下記において述べられるか、記載から生じるか、または本開示の実施によって習得され得る。本開示の実施形態及び利点は、添付の特許請求の範囲において詳細に指摘されている要素及び組合せによって実現及び達成されるはずである。
上述の概要及び下記の詳細な説明は両方とも例示及び説明であるに過ぎず、特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本発明の詳細な説明
ある種の本発明の化合物は、中枢若しくは末梢のいずれかで、またはその両方で1種または複数種のオピオイド受容体(μ、δ、κ、ORL−1)からの薬力学的応答をモジュレートするために有用である。薬力学的応答は、1種または複数種の受容体を刺激する(アゴナイズする)または阻害する(アンタゴナイズする)化合物に帰せられ得る。ある種の本発明の化合物は、1種または複数種の他の受容体をアゴナイズしながら、1種のオピオイド受容体をアンタゴナイズし得る。アゴニスト活性を有する本発明の化合物は、完全または部分アゴニストのいずれかであってよい。
本発明の一態様は、合成中間体としての、ある種の本発明の化合物の使用に基づく。
一実施形態では、本発明の化合物は、式Iによって表される化合物:
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物である:
[式中、
は、ヒドロキシル、シアノ、カルボキシ、アミノカルボニル、アルキル、またはアルコキシであり、上記カルボキシ、アミノカルボニル、アルキル、及びアルコキシのそれぞれは、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよく;
は、水素、アルキル、及びアルコキシカルボニルからなる群から選択され、上記アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよく;
は、水素、ヒドロキシ、若しくはハロか;またはアルコキシ、アルキルアミノ、若しくはジアルキルアミノであり、それらのいずれも、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよく;
は、水素またはアルキルであり;
Zは、−C(=O)Rまたは水素であり、
は、
(a)OH;
(b)置換されていてもよいアルコキシ;及び
(c)−NR
からなる群から選択され;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素、アルキル、シクロアルキル、及びアリールアルキルからなる群から選択され、上記シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子は、フェニル環に縮合していてもよく;上記アルキル、シクロアルキル、及びアリールアルキルのそれぞれは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよいか;または
及びRは、それらが結合している窒素と一緒に、置換されていてもよい複素環式環を形成しており;
各Rは、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、及びアルコキシカルボニルからなる群から独立に選択され;
ただし、上記化合物は、
のいずれでもないことを条件とする]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式IIによって表される化合物:
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物である[式中、R、R、R、R、及びZは、式Iについて定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式IIIによって表される化合物:
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物である[式中、R、R、R、R、及びZは、式Iについて定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式IVによって表される化合物:
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物である[式中、R、R、R、R、及びZは、式Iについて定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式Vによって表される化合物:
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物である[式中、R、R、R、R、及びZは、式Iについて定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rがヒドロキシルである式I、II、III、IV、及びV(まとめて「式I〜V」と称される)のいずれか1つによって表される化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよいアルコキシであり、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C6〜10アリール、5−または6員ヘテロアリール、5−または6員ヘテロシクロ、C3〜7シクロアルキル、及びC3〜7シクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよいC1〜6アルコキシであり、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。有用なR基には、ヒドロキシ、ハロ、C1〜6アルキル、ハロ(C1〜6)アルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜6アルコキシ、及びC1〜6アルコキシカルボニル、好ましくはヒドロキシ、ハロ、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルが含まれる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよいC1〜6アルコキシである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが非置換C1〜6アルコキシである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、非置換メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソ−ブトキシ、またはsec−ブトキシであり、好ましくは、Rが、非置換メトキシである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、水素である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、アルキル、好ましくはC1〜6アルキルである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。別の実施形態では、Rは、C1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、及びsec−ブチルである。別の実施形態では、Rは、メチルである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、アルコキシカルボニルであり、上記アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、C1〜6アルコキシカルボニルであり、上記C1〜6アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル、C6〜10アリール、5−または6員ヘテロアリール、5−または6員ヘテロシクロ、C3〜7シクロアルキル、及びC3〜7シクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、上記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。有用なR基は、Rに関連して上記したものである。一実施形態では、Rは、非置換C1〜6アルコキシカルボニルである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、C1〜4アルコキシカルボニルであり、上記C1〜4アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、好ましくは、ヒドロキシ、ハロ、トリフルオロメチル、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、カルボキシ、メトキシ、エトキシ、メトキシカルボニル、及びエトキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが水素である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rがヒドロキシである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが水素である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、アルキル、好ましくは、C1〜6アルキル、より好ましくは、C1〜4アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、またはtert−ブチルである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Zが−C(=O)Rである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、RがOHである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、置換されていてもよいアルコキシである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。本発明のこの態様では、本発明の化合物は、Rが、非置換C1〜6アルコキシである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。別の実施形態では、Rは、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、及びアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されているC1〜6アルコキシである。別の実施形態では、Rは、非置換C1〜4アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、若しくはtert−ブトキシ、またはヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されているC1〜4アルコキシである。一実施形態では、Rは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、またはtert−ブトキシである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、Rが、水素またはアルキルであり;かつRが、水素、アルキル、シクロアルキル、及びアリールアルキルからなる群から選択され、上記シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子が、フェニル環に縮合していてもよく;上記アルキル、シクロアルキル、及びアリールアルキルのそれぞれが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、Rが、水素であり、Rが、式Iに関連して定義したとおりである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、Rが、アルキル、好ましくは、C1〜6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、または3−メチルブチルなど)であり、Rが、式Iに関連して定義したとおりである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、Rが、水素またはアルキル、好ましくは、C1〜6アルキルであり、Rが、水素である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、R及びRが両方とも、水素である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、Rが、水素またはアルキルであり、Rが、シクロアルキル及びアリールアルキルからなる群から選択され、上記シクロアルキルの2個の隣接する炭素原子が、フェニル環に縮合していてもよく;上記シクロアルキル及びアリールアルキルのそれぞれが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい式I〜Vのいずれか1つの化合物である。一実施形態では、Rは、C3〜7シクロアルキル及びC6〜14アリール(C1〜6)アルキルからなる群から選択され、上記C3〜7シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子は、フェニル環に縮合していてもよく;上記C3〜7シクロアルキル及びC6〜14アリール(C1〜6)アルキルのそれぞれは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい。別の実施形態では、Rは、C3〜6シクロアルキル及びC6〜10アリール(C1〜4)アルキルからなる群から選択され、上記C3〜6シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子は、フェニル環に縮合していてもよく;上記C3〜6シクロアルキル及びC6〜10アリール(C1〜4)アルキルのそれぞれは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい。別の実施形態では、Rは、フェニル環に縮合しているC3〜6シクロアルキル、例えば、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルである。適切なR基は、Rに関連して記載したものである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、Rが、水素またはアルキルであり、Rが、そのそれぞれが1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよいシクロヘキシル、ベンジル、フェネチル、及び2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イルからなる群から選択される式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、Zは、下式:
からなる群から選択される[式中、Rは、式Iに関連して上記で定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Zが、下式:
からなる群から選択される式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−NRであり、R及びRが、それらが結合している窒素と一緒に、置換されていてもよい複素環式環を形成している式I〜Vのいずれか1つの化合物である。別の実施形態では、置換されていてもよい複素環式環は、置換されていてもよい5または6員複素環式環である。本発明のこの態様では、有用な複素環式環には、1〜2個の窒素原子及び場合によって、1または2個の他のヘテロ原子を含有する非置換または置換5または6員複素環式環が含まれる。一実施形態では、複素環式環は、1個の窒素原子を含有する置換または非置換5員複素環式環、例えば、置換または非置換ピロリジン−1−イルである。別の実施形態では、複素環式環は、1個の窒素原子、及び酸素または硫黄からなる群から選択される1個のヘテロ原子を含有する置換または非置換6員複素環式環、例えば、置換または非置換モルホリニル、チオモルホリニル、及びジオキシドチオモルホリニルなどである。別の実施形態では、置換されていてもよい複素環式環は、置換されていてもよい二環式環系である。この態様では、適切な複素環式環には、1〜2個の窒素原子、及び場合によって、1または2個の他のヘテロ原子を含有する非置換または置換7〜10員二環式環系、例えば、イソインドリン−2−イル及びアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イルなどが含まれる。適切な場合による置換基には、ヒドロキシ、ハロ、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノカルボニル、(C1〜4アルキルアミノ)カルボニル、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルが含まれる。
別の実施形態では、R及びRは、それらが結合している窒素と一緒に、下式:
を形成する[式中、Rは、水素、C1〜4アルキル、アミノカルボニル、または(C1〜4アルキルアミノ)カルボニルである]。一実施形態では、Rは、水素である。
別の実施形態では、R及びRは、それらが結合している窒素と一緒に、下式:
を形成する[式中、Rは、式Iに関連して上記で定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Zが、下式:
からなる群から選択される式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、
が、ヒドロキシまたは非置換C1〜6アルコキシであり;
が、C1〜4アルキルまたはC1〜6アルコキシカルボニルであり、上記C1〜6アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく;
が、水素またはヒドロキシであり;
が、水素またはC1〜4アルキルである式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式VIによって表される、Rがメチルであり、Rが水素である式Iの化合物:
ならびに薬学的に許容される塩及び溶媒和物である[式中、R10は、H、またはヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、Rは、水素またはOHであり、Zは、下式:
からなる群から選択され、
は、式Iについて定義したとおりである]。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Zが水素である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。本発明のこの態様の一実施形態では、Rは、OHまたは非置換C1〜6アルコキシであり;Rは、C1〜4アルキルであり;Rは、水素またはヒドロキシであり;Rは、C1〜4アルキルである。別の実施形態では、Rは、OH、メトキシ、またはエトキシであり;Rは、メチルであり;Rは、ヒドロキシであり;Rは、メチルまたはエチルである。
別の実施形態では、本発明の化合物には:
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物が含まれる。
別の実施形態では、本発明の化合物には、
ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物が含まれる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、Rが、−O−PGであり、PGが、ヒドロキシル保護基である式I〜Vのいずれか1つの化合物である。
別の実施形態では、本発明の化合物は、式VII:
によって表される式Iの化合物である[式中、R、R、及びZについての適切で好ましい定義は、式I〜Vのいずれかについて上記したものである]。
PGに適したヒドロキシル保護基は周知であり、それらには、例えば、その全体が参照によって本明細書に組み込まれるWuts, P. G. M. & Greene, T. W.、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis、第4版、pp. 16〜430(J. Wiley & Sons、2007)において開示されている任意の適切なヒドロキシル保護基が含まれる。
「ヒドロキシル保護基」という用語は、本明細書において使用する場合、分子の他の官能基または部分で反応を実施している間に、ヒドロキシ官能基を遮断(すなわち、保護)する基を指す。当業者は、保護基の選択、結合、切断を熟知し、多くの種々の保護基が当技術分野で公知であり、保護基ごとの適性が、企図されている特定の合成スキームに依存することを認めるであろう。対象化合物の他の部分に干渉しない穏やかな反応条件を使用して、適切なヒドロキシ保護基を一般に選択的に導入及び除去することができる。これらの保護基は、当技術分野で公知の方法を使用して簡便な段階で導入及び除去することができる。そのような基の化学的特性、それらを導入及び除去するための方法は当技術分野で公知であり、例えば、上記のGreene,T.W.及びWuts,P.G.M.において見出すことができる。追加のヒドロキシル保護基は、例えば、それらの全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,952,495号、米国特許出願公開第2008/0312411号、WO2006/035195、及びWO98/02033において見出すことができる。適切なヒドロキシル保護基には、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、tert−ブチル、アリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、ベンジル(Bn)、及びp−メトキシベンジル基が含まれる。
この開示を考慮すれば、−O−PGの定義に含まれるある種の基が、R、例えば、メトキシ、tert−ブトキシなどの他の定義と重複し、したがって、ヒドロキシル保護基として作用する基を含むR基を有するある種の本発明の化合物が、本明細書に記載のとおり薬学的に活性であり得ることは、当業者には明らかであろう。
一実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、アルキル、アリールアルキル、ヘテロシクロ、(ヘテロシクロ)アルキル、アシル、シリル、及びカルボナートからなる群から選択され、それらのいずれも、置換されていてもよい。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、アルキル基、典型的には、置換されていてもよいC1〜6アルキル基、及び適切な非置換メチルまたはtert−ブチルである。別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、アリールアルキル基である。適切なアリールアルキル基には、例えば、非置換ベンジル基、置換ベンジル基、例えば、p−メトキシベンジル及びナフチルメチルが含まれる。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、ヘテロシクロ基、例えば、非置換テトラヒドロピラニルまたは置換されていてもよいテトラヒドロピラニルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、(ヘテロシクロ)アルキル基である。適切な(ヘテロシクロ)アルキル基には、例えば、4−モルホリニル(C1〜4)アルキル基、例えば、2−(4−モルホリニル)エチルが含まれる。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、シリル基である。「シリル」という用語は、本明細書において使用する場合、次の構造:
を有する基を指す[式中、R11、R12、及びR13は、アルキル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択され、そのいずれも置換されていてもよい]。一実施形態では、シリル基は、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、またはトリ−イソプロピルシリルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基PGは、アシル基である。「アシル」という用語は、本明細書において使用する場合、次の構造:
を指す[式中、R14は、アルキル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルであり、そのいずれも置換されていてもよい]。アシル基は、例えば、C1〜4アルキルカルボニル(例えば、アセチルなど)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイルなど)、レブリノイル、またはピバロイルであり得る。
別の実施形態では、アシル基は、ベンゾイルである。
別の実施形態では、ヒドロキシル保護基は、カルボナート基である。「カルボナート」という用語は、本明細書において使用する場合、次の構造:
を指す[式中、R15は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、(シクロアルキル)アルキル、またはアリールアルキルであり、そのいずれも置換されていてもよい]。典型的には、R15は、C1〜10アルキル(例えば、2,4−ジメチルペンタ−3−イル)、C2〜6アルケニル(例えば、エテニルまたはプロパ−2−エニル、すなわち、アリル)、C12シクロアルキル(例えば、アダマンチル)、フェニル、またはベンジルである。一実施形態では、カルボナートは、(ベンジルオキシ)カルボニルである。
それぞれアリール、フェニル及び、ヘテロアリール環に結合している場合による置換基は、そうでなければそのアリール、フェニル、またはヘテロアリール環上の任意の位置に存在するであろう水素原子に取って代わる。
有用なハロまたはハロゲン基には、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素が含まれる。
有用なアルキル基は、直鎖及び分枝鎖C1〜10アルキル基から選択される。典型的なC1〜10アルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、及びn−デシル、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、イソ−ペンチル、ネオペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、1,2−ジメチルペンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルヘキシル、1,3−ジメチルヘキシル、3,3−ジメチルヘキシル、1,2−ジメチルヘプチル、1,3−ジメチルヘプチル、及び3,3−ジメチルヘプチルが特に含まれる。一実施形態では、有用なアルキル基は、直鎖C1〜6アルキル基及び分枝鎖C3〜6アルキル基から選択される。典型的なC1〜6アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシルが特に含まれる。一実施形態では、有用なアルキル基は、直鎖C2〜6アルキル基及び分枝鎖C3〜6アルキル基から選択される。典型的なC2〜6アルキル基には、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、3−ペンチル、ヘキシルが特に含まれる。一実施形態では、有用なアルキル基は、直鎖C1〜4アルキル基及び分枝鎖C3〜4アルキル基から選択される。典型的なC1〜4アルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、及びイソ−ブチルが含まれる。
有用なアルケニル基は、直鎖及び分枝鎖C2〜6アルケニル基、好ましくは、C2〜4アルケニルから選択される。典型的なC2〜6アルケニル基には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、sec−ブテニル、ペンテニル、及びヘキセニルが含まれる。典型的なC2〜4アルケニル基には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、及びsec−ブテニルが含まれる。
有用なアルキニル基は、直鎖及び分枝鎖C2〜6アルキニル基、好ましくはC2〜4アルキニルから選択される。典型的なC2〜6アルキニル基には、エチニル、プロピニル、ブチニル、2−ブチニル、ペンチニル、及びヘキシニル基が含まれる。典型的なC2〜4アルキニル基には、エチニル、プロピニル、ブチニル、及び2−ブチニル基が含まれる。
有用なハロアルキル基には、1個または複数個のフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子によって置換されている上述のC1〜10アルキル基、好ましくは、C1〜6アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜4アルキル基のいずれかが含まれる(例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、及びトリクロロメチル基)。
有用なヒドロキシアルキル基には、1個または複数個のヒドロキシ基によって置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれか、より好ましくは、上述のC1〜4アルキル基のいずれか、例えば、モノヒドロキシアルキル及びジヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、及びヒドロキシヘキシル基、及び特に、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロパ−2−イル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、及び1,3−ジヒドロキシプロパ−2−イル)が含まれる。一実施形態では、モノヒドロキシアルキルは、モノヒドロキシ(C1〜4)アルキルである。一実施形態では、ジヒドロキシアルキルは、ジヒドロキシ(C1〜4)アルキルである。
有用なシクロアルキル基は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭素原子(すなわち、C〜C12シクロアルキル)または指定の炭素数を有する1、2、または3個の環を含有する飽和環式炭化水素基から選択される。一実施形態では、シクロアルキルは、1個または2個の環を有する。別の実施形態では、シクロアルキルは、C〜Cシクロアルキルである。別の実施形態では、シクロアルキルは、C3〜7シクロアルキルである。別の実施形態では、シクロアルキルは、C3〜6シクロアルキルである。例示的なシクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ノルボルニル、デカリン、及びアダマンチルが含まれる。
有用なシクロアルケニル基は、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭素原子(すなわち、C〜C12シクロアルケニル)または指定の炭素数を有する1、2、または3個の環を含有する部分不飽和(すなわち、1個または2個の二重結合を含有)環式炭化水素基から選択される。一実施形態では、シクロアルケニルは、1個または2個の環を有する。別の実施形態では、シクロアルケニルは、C〜Cシクロアルケニルである。別の実施形態では、シクロアルケニルは、C〜Cシクロアルケニルである。別の実施形態では、シクロアルケニルは、C〜Cシクロアルケニルである。一実施形態では、シクロアルケニル基は、1個の二重結合を含有する。1個の二重結合を含有する例示的なシクロアルケニル基には、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、及びシクロデセニルが含まれる。別の実施形態では、シクロアルケニル基は、2個の二重結合を含有する。好ましくは、2個の二重結合を含有するシクロアルケニル基は、5、6、7、8、9、10、11、または12個の炭素原子を有する(すなわち、C〜C12シクロアルカジエニル)。2個の二重結合を有する例示的なシクロアルケニル基には、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクタジエニル、シクロノナジエニル、及びシクロデカジエニルが含まれる。
有用なアルコキシ基は、上述のC1〜10アルキル基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、及びデシルオキシ)の1個によって、好ましくは、C1〜6アルキル基の1個によって、より好ましくは、C1〜4アルキル基の1個によって置換されている酸素を含む。有用なアルコキシアルキル基は、上述のアルコキシ基のいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む(例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシメチル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチル、プロポキシメチル、イソ−プロポキシメチル、2−プロポキシエチル、3−プロポキシプロピル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチル、イソブトキシメチル、sec−ブトキシメチル、及びペンチルオキシメチル)。
有用なハロアルコキシ基は、上述のC1〜10ハロアルキル基の1個、好ましくは、C1〜6ハロアルキル基の1個によって置換されている酸素を含む(例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及び2,2,2−トリフルオロエトキシ)。
有用な(シクロアルキル)アルキル基は、上述のシクロアルキル基のいずれかで置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む(例えば、(シクロプロピル)メチル、2−(シクロプロピル)エチル、(シクロプロピル)プロピル、(シクロブチル)メチル、(シクロペンチル)メチル、及び(シクロヘキシル)メチル)。
有用なアリール基は、C6〜14アリール、特にC6〜10アリールである。典型的なC6〜14アリール基には、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントラシル、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニルエニル、及びフルオレニル基、より好ましくは、フェニル、ナフチル、及びビフェニル基が含まれる。
有用なアリールオキシ基は、上述のアリール基の1個によって置換されている酸素を含む(例えば、フェノキシ)。
有用なアリールアルキルまたはアラルキル基は、上述のアリール基のいずれかによって置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む(例えば、ベンジル及びフェネチル)。
有用なアリールアルケニル基は、上述のアリール基のいずれかによって置換されている上述のC2〜6アルケニル基のいずれかを含む(例えば、フェニルエテニル)。
有用なアリールアルキニル基は、上述のアリール基のいずれかによって置換されている上述のC2〜6アルキニル基のいずれかを含む(例えば、フェニルエチニル)。
有用なアラルキルオキシまたはアリールアルコキシ基は、上述のアリールアルキル基、例えば、アラ(C1〜6)アルキル基の1個によって置換されている酸素を含む(例えば、ベンジルオキシ)。
「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」という用語は、本明細書において使用する場合、環配列中で共有される6、10、または14π電子を有する5〜14個の環原子を有し、炭素原子と、1、2、若しくは3個の酸素、窒素、若しくは硫黄ヘテロ原子、または4個の窒素原子を含有する基を指す。一実施形態では、ヘテロアリール基は、5〜10員ヘテロアリール基である。ヘテロアリール基の例には、チエニル、ベンゾ[b]チエニル、ナフト[2,3−b]チエニル、チアントレニル、フリル、ベンゾフリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾニル、クロメニル、キサンテニル、2H−ピロリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、シノリニル、キナゾリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェノチアゾリル、イソオキサゾリル、フラザニル、及びフェノオキサジニルが含まれる。典型的なヘテロアリール基には、チエニル(例えば、チエン−2−イル及びチエン−3−イル)、フリル(例えば、2−フリル及び3−フリル)、ピロリル(例えば、ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イル及び1H−ピロール−3−イル)、イミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル、1H−イミダゾール−2−イル及び1H−イミダゾール−4−イル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾール−1−イル及びテトラゾール−5−イル)、ピラゾリル(例えば、1H−ピラゾール−3−イル、1H−ピラゾール−4−イル、及び1H−ピラゾール−5−イル)、ピリジル(例えば、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、及びピリジン−4−イル)、ピリミジニル(例えば、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、及びピリミジン−5−イル)、チアゾリル(例えば、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、及びチアゾール−5−イル)、イソチアゾリル(例えば、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、及びイソチアゾール−5−イル)、オキサゾリル(例えば、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、及びオキサゾール−5−イル)及びイソオキサゾリル(例えば、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、及びイソオキサゾール−5−イル)が含まれる。5員ヘテロアリールは、最高4個のヘテロ原子を含有し得る。6員ヘテロアリールは、最高3個のヘテロ原子を含有し得る。各ヘテロ原子は、窒素、酸素、及び硫黄から独立に選択される。
「複素環式」及び「ヘテロシクロ」という用語は、本明細書において、炭素原子と、O、N、及びSからなる群から独立に選択される1〜4個のヘテロ原子とからなり、その窒素及び硫黄ヘテロ原子が酸化されていてもよく、その窒素が四級化されていてもよい、飽和または部分不飽和3〜7員単環式、または7〜10員二環式環系を意味するために使用され、これには、上記で定義した複素環式環のいずれかがベンゼン環に縮合している任意の二環式基が含まれ、また、得られる化合物が安定であるならば、複素環式環は、炭素原子または窒素原子上で置換されていてもよい。一実施形態では、3〜7員単環式複素環式環は、飽和または不飽和のいずれかの非芳香環である。3員ヘテロシクロは、最高1個のヘテロ原子を含有し得、4員ヘテロシクロは、最高2個のヘテロ原子を含有し得、5員ヘテロシクロは、最高4個のヘテロ原子を含有し得、6員ヘテロシクロは、最高4個のヘテロ原子を含有し得、7員ヘテロシクロは、最高5個のヘテロ原子を含有し得る。各ヘテロ原子は、四級化され得る窒素;酸素;ならびにスルホキシド及びスルホンを含む硫黄から独立に選択される。3〜7員ヘテロシクロは、窒素または炭素原子を介して結合し得る。7〜10員二環式ヘテロシクロは、第四級化され得る窒素;酸素;ならびにスルホキシド及びスルホンを含む硫黄から独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する。7〜10員二環式ヘテロシクロは、窒素または炭素原子を介して結合し得る。複素環式環の例には、これらだけに限定されないが、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、オキサゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、テトラヒドロチエニル、イミダゾリジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、及びベンゾジアゼピンが含まれる。
有用な(ヘテロシクロ)アルキル基は、上述の複素環基のいずれかによって置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む(例えば、(ピロリジン−2−イル)メチル、(ピロリジン−1−イル)メチル、(ピペリジン−1−イル)メチル、(モルホリン−4−イル)メチル、(2−オキソオキサゾリジン−4−イル)メチル、2−(2−オキソオキサゾリジン−4−イル)エチル、(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)メチル、(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)エチル、及び(2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル)プロピル)。
本明細書において使用する場合、「アミノ」または「アミノ基」という用語は、−NHを指す。
有用なアミノアルキル基は、1個または複数個のアミノで置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む。
有用なアルキルアミノ及びジアルキルアミノ基は、それぞれ−NHR16及び−NR1617であり、R16及びR17はそれぞれ独立に、C1〜10アルキル基から選択される。
本明細書において使用する場合、「アミノカルボニル」という用語は、−C(=O)NHを指す。
有用なアルキルカルボニル基は、上述のC1〜10アルキル基のいずれかによって置換されているカルボニル基、すなわち、−C(=O)−を含む。
有用なアルコキシカルボニル基は、上述のアルコキシ基のいずれかによって置換されているカルボニル基を含む(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ−プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソ−ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、及びペンチルオキシカルボニル)。
有用なアルキルカルボニルオキシまたはアシルオキシ基は、上述のアルキルカルボニル基の1個によって置換されている酸素を含む。
有用なアルキルカルボニルアミノまたはアシルアミノ基は、アミノ窒素に結合している上述のアルキルカルボニル基のいずれか、例えば、メチルカルボニルアミノなどを含む。
本明細書において使用する場合、「カルボキサミド」という用語は、式:−C(=O)NR1819のラジカルを指す[式中、R18及びR19は、それぞれ独立に、水素、置換されていてもよいC1〜10アルキル、または置換されていてもよいアリールである]。例示的なカルボキサミド基には、−CONH、−CON(H)CH、−CON(CH、及び−CON(H)Phが含まれる。
本明細書において使用する場合、「スルホンアミド」という用語は、式:−SONR2021のラジカルを指す[式中、R20及びR21はそれぞれ独立に、水素、置換されていてもよいC1〜10アルキル、または置換されていてもよいアリールである]。例示的なスルホンアミド基には、−SONH、−SON(H)CH、及び−SON(H)Phが含まれる。
本明細書において使用する場合、「チオール」という用語は、−SHを指す。
有用なメルカプトアルキル基は、−SH基によって置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む。
本明細書において使用する場合、「カルボキシ」という用語は、−COOHを指す。
有用なカルボキシアルキル基は、−COOHによって置換されている上述のC1〜10アルキル基のいずれか、好ましくは、上述のC1〜6アルキル基のいずれかを含む。
本明細書において使用する場合、「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、−OHを指す。
本明細書において使用する場合、「シアノ」という用語は、−CNを指す。
本明細書において使用する場合、「ニトロ」という用語は、−NOを指す。
本明細書において使用する場合、「ウレイド」という用語は、−NH−C(=O)−NHを指す。
本明細書において使用する場合、「アジド」という用語は、−Nを指す。
「周囲温度」という用語は、本明細書において使用する場合、周囲の温度を意味する。室内周囲温度は、約20℃〜約25℃である室温と同じである。
「約」という用語は、測定量に関して本明細書において使用する場合、測定を行い、かつ測定の目的及び測定装置の精度に対応するレベルの注意を払う当業者が予測するとおりの測定量の通常の変動を指す。典型的には、「約」という用語は、挙げられている数の±10%を含む。したがって「約10」は、9〜11を意味する。
本明細書において使用する場合、「置換されていてもよい」という用語は、非置換であっても、置換されていてもよい基を指す。
本明細書において使用する場合、「フェニル環に縮合していてもよい」という用語は、縮合フェニル環を有しても、または縮合フェニル環を有さなくてもよい基を指す。
本明細書において使用する場合、「上記シクロアルキルまたはシクロアルケニル環の2個の隣接する炭素原子は(が)、フェニル環に縮合している」という語句は、上述のシクロアルキル及びシクロアルケニル基のいずれかが縮合フェニル環を有する基を指す。そのような基には、例えば、
が含まれる。
置換されていてもよい基の上の場合による置換基には、別段に示されていない場合、上述のハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、アリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール(C1〜6)アルキル、アリール(C2〜6)アルケニル、アリール(C2〜6)アルキニル、シクロアルキル(C1〜6)アルキル、ヘテロシクロ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、アミノ(C1〜6)アルキル、カルボキシ(C1〜6)アルキル、アルコキシ(C1〜6)アルキル、ニトロ、アミノ、ウレイド、シアノ、アルキルカルボニルアミノ、ヒドロキシ、チオール、アルキルカルボニルオキシ、アリールオキシ、アル(C1〜6)アルキルオキシ、カルボキサミド、スルホンアミド、アジド、C1〜6アルコキシ、ハロ(C1〜6)アルコキシ、カルボキシ、アミノカルボニル、(=O)、及びメルカプト(C1〜6)アルキル基からなる群から独立に選択される1個または複数個の基、典型的には、1、2、または3個の基が含まれる。好ましい場合による置換基には、ハロ、ハロ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜6)アルキル、アミノ(C1〜6)アルキル、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ハロ(C1〜6)アルコキシ、及びアミノが含まれる。
本発明の化合物は、開示した式I〜VIIの化合物の塩のすべてを包含する。本発明は好ましくは、開示した化合物のその非毒性で薬学的に許容される塩のすべてを包含する。薬学的に許容される付加塩の例には、無機酸及び有機酸の付加塩及び塩基性塩が含まれる。薬学的に許容される塩には、これらだけに限定されないが、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などの金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの無機酸塩;クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸塩などの有機酸塩;メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩;及びアルギニン酸塩、アスパラギン酸塩(asparginate)、グルタミン酸塩などのアミノ酸塩が含まれる。
酸付加塩は、本発明の特定の化合物の溶液を、薬学的に許容される非毒性の酸、例えば、塩酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸、シュウ酸、ジクロロ酢酸などの溶液と混合することによって形成することができる。塩基性塩は、本発明の化合物の溶液を、薬学的に許容される非毒性の塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウムなどの溶液と混合することによって形成することができる。
本発明の化合物はまた、開示した式I〜VIIの化合物のいずれの溶媒和物も包含する。溶媒和物は典型的には、化合物の生理学的活性または毒性を著しく変更せず、そのままで、薬理学的等価物として機能し得る。
「溶媒和物」という用語は、本明細書において使用する場合、溶媒分子との本発明の化合物の組合せ、物理的会合、及び/または溶媒和であり、例えば、溶媒分子と本発明の化合物との比がそれぞれ約2:1、約1:1、または約1:2である二溶媒和物、一溶媒和物、または半溶媒和物などである。この物理的会合は、水素結合を含めて、様々な程度のイオン結合及び共有結合を伴う。ある種の事例では、1個または複数個の溶媒分子が、結晶質固体の結晶格子に組み込まれている場合などは、溶媒和物を単離することができる。したがって、「溶媒和物」は、溶液相及び単離可能な溶媒和物の両方を包含する。本発明の化合物は、薬学的に許容される溶媒、例えば、水、メタノール、エタノールなどとの溶媒和形態として存在し得、本発明は、式I〜VIIのいずれかの溶媒和形態及び非溶媒和形態の両方を包含することが意図されている。溶媒和物の1つのタイプは、水和物である。
「水和物」は、溶媒分子が水である溶媒和物の特定のサブグループに関する。溶媒和物は典型的には、薬理学的等価物として機能し得る。
溶媒和物の調製は、当技術分野で公知である。例えば、酢酸エチル及び水とのフルコナゾールの溶媒和物の調製を記載しているM.Cairaら、J.Pharmaceut. Sci.,93(3):601〜611(2004)を参照されたい。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製が、E.C. van Tonderら、AAPS Pharm. Sci. Tech.,5(1):Article 12(2004)、及びA.L.Binghamら、Chem. Commun.:603〜604(2001)において記載されている。溶媒和物を調製する典型的な非限定的プロセスは、約20℃超〜約25℃の温度で式I〜VIIのいずれかの化合物を所望の溶媒(有機物、水、またはそれらの混合物)に溶かし、次いで、結晶を形成するために十分な速度でその溶液を冷却し、既知の方法、例えば、濾過によって結晶を単離することを伴うであろう。赤外分光法などの分析技術を使用して、溶媒和物の結晶内に溶媒が存在することを確認することができる。
本発明の化合物は、同位体標識(すなわち、放射標識)することができる。開示の化合物に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Cl、好ましくは、H、11C、及び14Cが含まれる。同位体標識された本発明の化合物は、この開示を考慮すれば、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。例えば、トリチウム標識された本発明の化合物は、トリチウムでの接触脱ハロゲン化によって、特定の化合物にトリチウムを導入することによって調製することができる。この方法は、Pd/Cなどの適切な触媒の存在下、塩基の存在下で、本発明の化合物の適切なハロゲン置換前駆体をトリチウムガスと反応させることを含み得る。トリチウム標識化合物を調製するための他の適切な方法は、Filer,Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds(Part A),Chapter 6(1987)において見出すことができる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する出発物質を使用することによって調製することができる。
同位体標識された本発明の化合物、さらには、その薬学的に許容される塩及び溶媒和物を、オピオイド受容体への化合物の結合について試験するための放射リガンドとして使用することができる。例えば、放射標識された本発明の化合物は、受容体への試験または候補化合物の特異的結合を特徴づけるために使用することができる。そのような放射標識化合物を利用する結合アッセイは、化学的構造活性相関を評価するための動物実験に対するin vitro代替法を提供し得る。例えば、受容体アッセイは、競合アッセイで、放射標識された本発明の化合物の固定濃度、及び試験化合物の漸増濃度で行うことができる。
非限定的実施形態では、本発明は、オピオイド受容体に結合する能力について候補化合物をスクリーニングするための方法であって、a)受容体への放射標識化合物の結合を許容する条件下で、固定濃度の放射標識された本発明の化合物を受容体に導入して複合体を形成することと;b)その複合体を候補化合物で滴定することと;c)上記受容体への候補化合物の結合を決定することとを含む方法を提供する。
本明細書において開示する化合物の一部は、1個または複数個の不斉中心を含有することがあり、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、及び他の立体異性体型、例えば、エピマーを起こし得る。本発明は、そのような考えられる形態のすべて、さらにそれらのラセミ形態及び分割形態、ならびにそれらの混合物の使用を包含することを意図している。個々の鏡像異性体は、本開示を考慮すれば、当業者に公知の方法によって分離することができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合または他の幾何不斉中心を含有する場合で、かつ別段に指定がない限り、それらは、E及びZ幾何異性体の両方を包含することが意図されている。互変異性体もすべて、本発明に包含されることが意図されている。
本明細書において使用する場合、「立体異性体」という用語は、空間におけるそれらの原子の配置のみが異なる個別の分子の異性体すべてについての一般名である。これには、相互の鏡像ではない2つ以上のキラル中心を有する化合物の鏡像異性体及び異性体(ジアステレオマー)が含まれる。
「キラル中心」という用語は、4個の異なる基が結合している炭素原子を指す。
「エピマー」という用語は、個々の分子実体に存在する2個以上の四面体不斉中心の1個のみで、逆の配置を有するジアステレオマーを指す。
「不斉中心」という用語は、任意の2個の基の交換が立体異性体をもたらすような基を持つ原子である。
「鏡像異性体」及び「鏡像異性」という用語は、その鏡像に重ねることができず、したがって、鏡像異性体が偏光面を一方向に回転させ、その鏡像化合物が偏光面を逆方向に回転させるように、光学的に活性である分子を指す。
「ラセミ」という用語は、鏡像異性体の等部の混合物であり、光学的に不活性である混合物を指す。
「分割」という用語は、分子の2種の鏡像異性形態の一方の分離または濃縮または除去を指す。
「a」及び「an」という用語は、1つ(個、種)または複数(個、種)を指す。
「治療する(treating)」または「治療(treat)」という用語は、統計的に有意な程度まで、または当業者が検出可能な程度まで、障害に関連する状態、症候、またはパラメータを改善するか、または障害の進行を予防するために有効な量、手法、または様式で治療薬を投与することを指す。有効な量、手法、または様式は、対象に応じて変化し得、患者に適合させてよい。
「包含する(include)」、「包含すること(including)」、「含有する(contain)」、「含有すること(containing)」などのオープンな用語は、「含む」を意味する。
本明細書において使用する場合、受容体に結合し、内因性リガンドの調節作用を模倣する化合物は、「アゴニスト(agonists)」と定義される。受容体に結合し、部分的にのみアゴニストとして有効である化合物は、「部分アゴニスト(partial agonists)」と定義される。受容体に結合するが、調節作用をもたらさず、むしろ受容体へのリガンドの結合を遮断する化合物は、「アンタゴニスト(antagonists)」と定義される(Ross and Kenakin,「Ch.2:Pharmacodynamics:Mechanisms of Drug Action and the Relationship Between Drug Concentration and Effect」,pp. 31〜32、Goodman & Gilman’s the Pharmacological Basis of Therapeutics,第10版(J.G.Hardman,L.E.Limbird and A.Goodman−Gilman編、2001))。
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、μ、δ、及び/またはκオピオイド受容体の1種または複数種におけるアゴニストである。ある種の非限定的実施形態では、本発明の化合物は、同等レベルの無痛及び/または抗痛覚過敏をもたらす用量で投与したときに、現在利用可能な鎮痛薬オピオイド化合物よりも僅かな副作用及び/または少ない重篤な副作用をもたらす。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、ORL−1オピオイド受容体におけるアゴニストである。
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、少なくとも1種の他の治療薬と組み合わせて使用することができる。他の治療薬は、これらだけに限定されないが、μ−オピオイドアゴニスト、非オピオイド鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬、Cox−II阻害薬、制吐薬、β−アドレナリン遮断薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、Ca2+−チャネル遮断薬、抗癌薬、またはその混合物であり得る。
本発明の化合物は、μ及び/またはκ及び/またはδ及び/またはORL−1オピオイド受容体に強力に結合する。本発明の化合物は、μ及び/またはκ及び/またはδ及び/またはORL−1オピオイド受容体におけるモジュレーターであり得、したがって、本発明の化合物は、疼痛を治療、寛解、または予防するために使用/投与することができる。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、1種または複数種のオピオイド受容体のアンタゴニストである。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ及び/またはκオピオイド受容体のアンタゴニストである。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、1種または複数種のオピオイド受容体の部分アゴニストである。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ及び/またはκオピオイド受容体の部分アゴニストである。
別の実施形態では、本発明の化合物は、1種または複数種のオピオイド受容体のアゴニストである。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ及び/またはκオピオイド受容体のアゴニストである。
一部の実施形態では、本発明の化合物は、(i)ORL−1受容体におけるアンタゴニスト活性;及び(ii)μ、δ、及び/またはκ受容体の1種または複数種におけるアゴニスト活性の両方を有する。他の実施形態では、本発明の化合物は、(i)ORL−1受容体におけるアンタゴニスト活性;及び(ii)μ受容体のアゴニスト活性の両方を有する。別の実施形態では、本発明の化合物は、(i)μ受容体におけるアンタゴニスト活性;及び(ii)κ受容体におけるアゴニスト活性の両方を有する。別の実施形態では、本発明の化合物は、(i)ORL−1受容体におけるアンタゴニスト活性;(ii)μ受容体におけるアンタゴニスト活性;及び(iii)κ受容体におけるアゴニスト活性を有する。別の実施形態では、本発明の化合物は、(i)μ受容体におけるアンタゴニスト活性;(ii)κ受容体におけるアゴニスト活性;及び(iii)δ受容体におけるアンタゴニスト活性を有する。
μ−オピオイド受容体のアンタゴニスト若しくはκ−オピオイド受容体のアゴニスト、またはその両方である本発明の化合物は、便秘を治療または寛解するために使用/投与することができる。μ−オピオイド受容体のアゴニストである本発明の化合物は、下痢を治療または寛解するために使用/投与することができる。
本発明の化合物は、急性、慢性疼痛(これらだけに限定されないが、神経障害性疼痛、手術後疼痛、及び炎症性疼痛が含まれる)、または手術疼痛を治療または予防するために使用することができる。本発明の化合物を使用して治療または予防することができる疼痛の例には、これらだけに限定されないが、癌性疼痛、神経障害性疼痛、分娩陣痛、心筋梗塞疼痛、膵臓疼痛、疝痛、術後疼痛、頭痛、筋肉痛、関節炎疼痛、及び歯肉炎及び歯周炎を含む歯周病に関連する疼痛が含まれる。
急性疼痛には、これらだけに限定されないが、手術中疼痛、手術後疼痛、外傷後疼痛、急性疾患関連疼痛、ならびに診断手順、整形外科的操作、及び心筋梗塞に関連する疼痛が含まれる。周術期の状況における急性疼痛には、先在の疾患、例えば、ドレーン、胸腔管、若しくは経鼻胃管に関連する外科手技、または合併症、または疾患関連及び手順関連源の組合せが原因の疼痛が含まれる。
慢性疼痛には、これらだけに限定されないが、炎症性疼痛、手術後疼痛、癌性疼痛、転移癌に関連する変形性関節症疼痛、三叉神経痛、急性ヘルペス性及びヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、灼熱痛、上腕大動脈剥離、後頭神経痛、反射性交感神経性ジストロフィー、線維筋痛症、通風、幻想肢痛、熱傷疼痛、ならびに神経痛、神経障害性、及び特発性疼痛症候群の他の形態が含まれる。
本発明の化合物は、患者において炎症または炎症性疾患に関連する疼痛を治療または予防するために使用することができる。そのような疼痛は、局所炎症応答または全身炎症であり得る体組織の炎症が存在する場合に起こり得る。例えば、本発明の化合物は、これらだけに限定されないが、臓器移植拒絶を含む炎症性疾患;これらだけに限定されないが、心臓、肺、肝臓、または腎臓の移植を含む臓器移植から生じる再酸素化損傷(Gruppら、J.Mol,Cell Cardiol.31:297〜303(1999)を参照されたい);関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、及び骨吸収の増大に関連する骨疾患を含む関節の慢性炎症性疾患;回腸炎、潰瘍性大腸炎、バレット症候群、及びクローン病などの炎症性腸疾患;例えば、喘息、成人呼吸窮迫症候群、及び慢性閉塞性気道疾などの炎症性肺疾患;角膜ジストロフィー、トラコーマ、オンコセルカ症、ブドウ膜炎、交感性眼炎、及び眼内炎を含む眼の炎症性疾患;歯肉炎及び歯周炎を含む歯肉の慢性炎症性疾患;結核;ハンセン病;尿毒症性合併症、糸球体腎炎、及びネフローゼを含む腎臓の炎症性疾患;硬化性皮膚炎、乾癬、及び湿疹を含む皮膚の炎症性疾患;神経系の慢性脱髄疾患、多発性硬化症、AIDS関連神経変性、及びアルツハイマー病、感染性髄膜炎、脳脊髄炎、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、及びウイルス性または自己免疫脳炎を含む中枢神経系の炎症性疾患;I型及びII型糖尿病を含む自己免疫疾患;これらだけに限定されないが、糖尿病性白内障、緑内障、網膜障害、腎障害(微量アルブミン尿症及び進行性糖尿病性腎障害など)、脚の壊疽、アテローム硬化性冠動脈疾患、末梢動脈疾患、非ケトン性高血糖−高浸透圧性昏睡、足部潰瘍、関節問題、及び皮膚または粘膜合併症(感染、脛斑点(shin spot)、カンジダ感染症、または糖尿病性リポイド類壊死症など)を含む糖尿病合併症、免疫複合体性脈管炎、及び全身性エリテマトーデス(SLE);心臓の炎症性疾患、例えば、心筋症、虚血性心疾患高コレステロール血症、及びアテローム性硬化症;さらには、子癇前症、慢性肝不全、脳及び脊髄外傷、ならびに癌を含む相当な炎症性構成要素を有し得る様々な他の疾患に関連する疼痛を治療または予防するために使用することができる。
本発明の化合物は、例えば、グラム陽性菌性若しくはグラム陰性菌性ショック、出血性若しくはアナフィラキシーショック、または癌化学療法によって炎症促進性サイトカインに応答して誘発されるショック、例えば、炎症促進性サイトカインに関連するショックによって例示される、身体の全身性炎症であり得る炎症性疾患に関連する疼痛を治療または予防するために使用することができる。そのようなショックは、例えば、癌の治療として投与される化学療法薬によって誘発され得る。
本発明の化合物は、神経損傷(すなわち、神経障害性疼痛)に関連する疼痛を治療または予防するために使用することができる。慢性神経障害性疼痛は、病因が不明確な不均一な病態である。慢性疼痛では、疼痛は、複数の機構により媒介され得る。この型の疼痛は一般に末梢または中枢神経組織への損傷から生じる。症候群には、脊髄損傷に関連する疼痛、多発性硬化症、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、幻肢痛、灼熱痛、及び反射性交感神経性ジストロフィー、及び腰痛が含まれる。慢性神経障害性疼痛患者が自発痛、持続性の焼けつくような表面痛、及び/または深部疼痛と表現され得る異常な疼痛感覚に苦しむということにおいて、慢性疼痛は急性疼痛とは異なる。疼痛は、熱、冷、及び機械的痛覚過敏症によって、または熱、冷、若しくは機械的異痛症によって誘起され得る。慢性神経障害性疼痛は、末梢知覚神経の損傷または感染に起因し得る。それには、これらだけに限定されないが、末梢神経外傷、ヘルペスウイルス感染症、糖尿病、灼熱痛、大動脈剥離、神経腫、四肢切断、及び脈管炎由来の疼痛が含まれる。
神経障害性疼痛はまた、慢性アルコール中毒、ヒト免疫不全ウイルス感染症、甲状腺機能低下症、尿毒症、またはビタミン欠乏症からの神経損傷に起因し得る。卒中(脊髄または脳)及び脊髄損傷もまた、神経障害性疼痛を誘発し得る。癌関連神経障害性疼痛は、腫瘍成長による隣接する神経、脳、または脊髄の圧迫から生じる。加えて、化学療法及び放射線療法を含めた癌治療が、神経損傷の原因となり得る。神経障害性疼痛には、これらだけに限定されないが、例えば、糖尿病患者が苦しむ疼痛など、神経損傷に起因する疼痛が含まれる。
本発明の化合物は、これらだけに限定されないが、前兆を伴わない片頭痛(「普通型片頭痛」)、前兆を伴う片頭痛(「古典的片頭痛」)、頭痛を伴わない片頭痛、脳底動脈型片頭痛、家族性片麻痺性片頭痛、片頭痛性梗塞、及び長時間の前兆を伴う片頭痛を含む片頭痛に関連する疼痛を治療または予防するために使用することができる。
本発明の化合物はまた、アルコール中毒または薬物中毒からの禁断症状を治療するための薬剤として;耽溺障害を治療または予防するための薬剤として;掻痒状態を治療するための薬剤として;便秘及び下痢の治療または寛解において使用することができる。
本発明はまた、1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害(例えば、上記で列挙した障害のいずれか)を、上記障害に罹患している患者において治療するための医薬品の製造において、定義した式I〜VIのいずれかによって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用を対象とする。
さらに、本発明は、それを必要とする患者において1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートする、特に活性化する方法であって、患者に、定義した式I〜VIのいずれかによって表される少なくとも1種の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与することを含む方法を対象とする。
本発明はまた、医薬品、特に、それを必要とする患者において1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートする、特に活性化する医薬品の製造における、定義した式I〜VIのいずれかによって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用を対象とする。
化合物の合成
本発明の化合物は、この開示を考慮し、当業者に公知の方法を使用して、または下記のスキームにおいて示す例示的方法によって調製することができる。追加の合成方法を、下記に示す実際の例において記載及び図示する。
スキーム1
スキーム1において、R〜R、R、及びRは、式Iについて定義したとおりである。Rは、置換されていてもよいアルキル基である。Rが−O−PGであるとき、当技術分野で公知の方法を使用して、例えば、PGがメチル基であるときにはBBrと反応させることによって、脱保護を行うことができる。
出発化合物Aは、例えば、Hupp C.D.ら、Tetrahedron Letters 51:2359〜2361(2010)及びIda Y.ら、Bioorganic & Medical Chemistry 20:949〜961(2012)において記載されているとおりに調製することができる。
化合物Aを最初に、ナトリウムエトキシドなどの適切な塩基の存在下、ジエチルエーテルなどの適切な溶媒中で、ギ酸メチルで処理する。その後、MeOHなどの適切な溶媒中においてシアノ酢酸メチルで処理して、化合物Bを得る。Rがアルコキシカルボニル、例えば、tert−ブトキシカルボニルであるとき、当業者に公知の文献方法(例えば、Greene、T.W. 「Protective Groups in Organic Synthesis」、J. Wiley & Sons,NY,1981)を使用して、化合物Bを脱保護して化合物Cを得る。代替法では、化合物Bを、MeOH中においてアンモニアで処理して化合物Dを得る。同じく代替法では、化合物Bを、水酸化リチウムなどの適切な塩基の存在下、THFなどの適切な溶媒中で加水分解して化合物Fを得る。2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)などの適切なペプチドカップリング剤を用いるペプチドカップリング条件下、DIEAなどの適切な塩基の存在下、ジメチルホルムアミド(DMF)などの適切な溶媒中で、化合物Fを第一級及び第二級アミンなどの適切な試薬で官能化すると、化合物Gを得ることができる。
例えば、Polazzi J.O.ら、J.Med.Chem.23:174〜179(1980)において記載されているとおりに調製することができる、Rに関して上記の化合物Aの逆の異性体から出発して、同様に、式IVの化合物を調製することができる。
がアルキルである本発明の化合物は、例えば、スキーム2において示されているとおりに調製することができる。
スキーム2
スキーム2において、R〜R及びZは、式Iについて記載したとおりであり、R’は、アルキルである。Xは、塩素または臭素などのハロゲンであり、塩基は、例えば、炭酸カリウム(KCO)であり得る。
スキーム1及び2において記載した化合物の逆の異性体は、ケトンA’から出発して調製することができる:
ケトンA’は、例えば、米国特許出願公開第2009/0156818号、米国特許出願公開第2009/0156820号、及びHupp C.D.ら(前出)など、当技術分野において記載されている方法によって調製することができる。したがって、例えば、RがOMeであるケトンA’は、CAS#6080−33−7から出発して、スキーム3において記載されているとおりに調製することができる:
スキーム3
In vitroアッセイプロトコル
μ−オピオイド受容体結合アッセイの手順:
μ−オピオイド受容体での放射リガンド投与置換結合アッセイでは、0.3nM[H]−ジプレノルフィン(Perkin Elmer、Shelton、CT)を、最終体積500μlの結合緩衝液(10mM MgCl、1mM EDTA、5%DMSO、50mM HEPES、pH7.4)中の膜タンパク質5mg/ウェルと共に、使用することができる。反応を、未標識ナロキソンの不在下または漸増濃度の未標識ナロキソンの存在下で実施する。すべての反応を96深型ウェルポリプロピレンプレート内、室温で2時間にわたって行う。96ウェル組織収集機(Perkin Elmer、Shelton、CT)を使用して0.5%ポリエチレンイミン中に事前浸漬しておいた96ウェルUnifilter GF/Cフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、結合反応を停止させ、続いて、氷冷結合緩衝液500μlで3回の濾過洗浄を行う。引き続いて、フィルタープレートを50℃で2〜3時間にわたって乾燥させる。BetaScintシンチレーションカクテル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し(50μl/ウェル)、Packard Top−Countを使用して1分/ウェルでプレートをカウントする。GraphPad PRISM(商標)v.3.0以上(San Diego、Calif.)におけるワンサイト競合曲線フィッティング機能、またはワンサイト競合曲線フィッティングのための社内機能を使用して、データを分析することができる。
μ−オピオイド受容体結合データ:
一般に、K値が低いほど、疼痛または別の状態の治療または予防において、本発明の化合物はより有効となる。典型的には、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合について、約1000以下のK(nM)を示す。一実施形態では、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合について、約300以下のK(nM)を示す。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合について、約100以下のK(nM)を示す。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合について、約10以下のK(nM)を示す。さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合について、約1以下のK(nM)を示す。さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合について、約0.1以下のK(nM)を示す。
μ−オピオイド受容体機能性アッセイの手順:
35S]GTPγS機能性アッセイを、HEK−293、CHO、若しくはU−2 OS細胞バックグラウンドにおいて組換えμオピオイド受容体を発現する細胞系から社内調製したか、または市販品供給元(Perkin Elmer、Shelton、CT;またはDiscovRx、Fremont、CA)から購入した解凍したばかりのμ−受容体膜を使用して行った。次の試薬を、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl、20mM HEPES、pH7.4)(指示最終濃度)に順次添加することによって、アッセイ反応物を調製した:膜タンパク質(0.026mg/mL)、サポニン(10mg/mL)、GDP(3mM)、及び[35S]GTPγS(0.20nM; Perkin Elmer、Shelton、CT)。調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、ジメチルスルホキシド(DMSO)中で調製したアゴニスト[D−Ala、N−メチル−Phe Gly−オール]−エンケファリン(DAMGO)の20倍濃縮ストック溶液10μlを含有する96浅型ウェルポリプロピレンプレートに移した。プレートを、振盪しながら約25℃で30分間にわたってインキュベートした。96ウェル組織収集機(Perkin Elmer、Shelton、CT)を使用して96ウェルUnifilter GF/Bフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、反応を停止させ、続いて、氷冷洗浄緩衝液200μl(10mM NaHPO、10mM NaHPO、pH7.4)で2回濾過洗浄した。引き続いて、フィルタープレートを50℃で2〜3時間にわたって乾燥させた。BetaScintシンチレーションカクテル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し(50μl/ウェル)、Packard Top−Countを使用して1分/ウェルで、プレートをカウントした。GraphPad PRISM v.3.0におけるシグモイド用量反応曲線フィッティング機能、または非線形シグモイド用量反応曲線フィッティングのための社内機能を使用して、データを分析した。
μ−オピオイド受容体機能性データ:
μGTP EC50は、μ−オピオイド受容体において、その化合物での最大応答の50%をもたらす化合物の濃度である。ある種の本発明の化合物は、約20,000以下;または約10,000以下のμGTP EC50(nM)を示し得る。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約5000以下のμGTP EC50(nM)を示す。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約2000以下;または約1000以下;または約100以下;または約10以下;または約1以下;または約0.1以下のμGTP EC50(nM)を示す。
μGTP Emax(%)は、標準的なμアゴニストであるDAMGOによって誘発される作用と比較しての、化合物によって誘発される最大作用である。一般に、μGTP Emax(%)値は、疼痛または他の状態を治療または予防する化合物の有効性を測定する。典型的には、本発明の化合物は、約10%超;または約20%超のμGTP Emax(%)を示す。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約50%超;または約65%超;または約75%超;または約85%超;または約100%超のμGTP Emax(%)を示す。
κ−オピオイド受容体結合アッセイの手順:
組換えヒトカッパオピオイド受容体(κ)を発現するHEK−293細胞、CHO、またはU−2 OS細胞からの膜を、氷冷低張性緩衝液(2.5mM MgCl、50mM HEPES、pH7.4)(10mL/10cm皿)中で細胞を溶解することによって調製し、続いて、組織グラインダー/Teflon乳棒で均質化した。4℃で15分間にわたる30,000×gでの遠心によって、膜を収集し、ペレットを、1〜3mg/mLの最終濃度まで低張性緩衝液中に再懸濁させた。標準としてウシ血清アルブミンを含むBioRadタンパク質アッセイ試薬を使用して、タンパク質濃度を決定した。κ受容体膜のアリコットを−80℃で貯蔵した。
放射リガンド投与置換アッセイでは、0.4nM[H]−U69,593(GE Healthcare、Piscataway、NJ;40Ci/mmole)を、最終体積200μlの結合緩衝液(5%DMSO、50mM Trizma塩基、pH7.4)中の膜タンパク質15μg(HEK293細胞において発現された組換えκオピオイド受容体;社内調製)と共に使用した。非特異的結合を、10μM未標識ナロキソンまたはU69,593の存在下で決定した。すべての反応を、96ウェルポリプロピレンプレート内、約25℃の温度で1時間にわたって行った。0.5%ポリエチレンイミン(Sigma)中に事前浸漬しておいた96ウェルUnifilter GF/Cフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、結合反応を停止させた。96ウェル組織収集機(Perkin Elmer、Shelton、CT)を使用して収集を行い、続いて、氷冷結合緩衝液200μlで5回濾過洗浄した。続いて、フィルタープレートを、50℃で1〜2時間にわたって乾燥させた。シンチレーションカクテル50μl/ウェル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し、プレートを、Packard Top−Countにおいて1分/ウェルでカウントした。
κ−オピオイド受容体結合データ:
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、κ受容体について、約10,000以上のK(nM)を示す(これは、本発明の目的では、κ受容体への結合はないと解釈される)。ある種の本発明の化合物は、κ受容体について約20,000以下のK(nM)を示す。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、κ受容体について約10,000以下;または約5000以下;または約1000以下;または約500以下;または約450以下;または約350以下;または約200以下;または約100以下;または約50以下;または約10以下;または約1以下;または約0.1以下のK(nM)を示す。
κ−オピオイド受容体機能性アッセイの手順:
機能性[35S]GTPγS結合アッセイを次のとおり行った。最終濃度0.026μg/μlのκ膜タンパク質(社内)、10μg/mLサポニン、3μM GDP、及び0.20nM [35S]GTPγSを、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl、20mM HEPES、pH7.4)に順次添加することによって、κオピオイド受容体膜溶液を調製した。調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSO中で調製したアゴニストの20倍濃縮ストック溶液10μlを含有する96浅型ウェルポリプロピレンプレートに移した。プレートを、振盪しながら約25℃の温度で30分間にわたってインキュベートした。96ウェル組織収集機(Packard)を使用して96ウェルUnifilter GF/Bフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、反応を停止させ、続いて、氷冷結合緩衝液200μl(10mM NaHPO、10mM NaHPO、pH 7.4)で3回濾過洗浄した。引き続いて、フィルタープレートを50℃で、2〜3時間にわたって乾燥させた。シンチレーションカクテル50μl/ウェル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し、プレートを、Packard Top−Countにおいて1分/ウェルでカウントした。
κ−オピオイド受容体機能性データ:
κ GTP EC50は、κ受容体において、化合物での最大応答の50%をもたらす化合物の濃度である。ある種の本発明の化合物は、κオピオイド受容体機能を刺激するために約20,000以下のκ GTP EC50(nM)を示す。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約10,000以下;または約5000以下;または約2000以下;または約1500以下;または約1000以下;または約600以下;または約100以下;または約50以下;または約25以下;または約10以下;または約1以下;または約0.1以下のκ GTP EC50(nM)を示す。
κ GTP Emax(%)は、U69,593によって誘発される効果と比較しての、化合物によって誘発される最大効果である。ある種の本発明の化合物は、約1%超;または約5%超;または約10%超;または約20%超のκ GTP Emax(%)を示す。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約50%超;または約75%超;または約90%超;または約100%超のκ GTP Emax(%)を示す。
δ−オピオイド受容体結合アッセイの手順:
δ−オピオイド受容体結合アッセイの手順は、次のとおりに行うことができる。放射リガンド投与置換アッセイでは、0.3nM[H]−Naltrindole(Perkin Elmer、Shelton、CT;33.0Ci/mmole)を、最終体積500μlの結合緩衝液(5mM MgCl、5% DMSO、50mM Trizma塩基、pH7.4)中の膜タンパク質5μg(Perkin Elmer、Shelton、CT)と共に使用した。非特異的結合を、25μM未標識ナロキソンの存在下で決定する。すべての反応を、96深型ウェルポリプロピレンプレート内、約25℃の温度で1時間にわたって行う。0.5%ポリエチレンイミン(Sigma)中に事前浸漬しておいた96ウェルUnifilter GF/Cフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、結合反応を停止させる。96ウェル組織収集機(Perkin Elmer、Shelton、CT)を使用して、収集を行い、続いて、氷冷結合緩衝液500μlで5回濾過洗浄した。続いて、フィルタープレートを50℃で1〜2時間にわたって乾燥させる。シンチレーションカクテル50μl/ウェル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し、プレートを、Packard Top−Countにおいて1分/ウェルでカウントした。
δ−オピオイド受容体結合データ:
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、δ受容体について、約10,000以上のK(nM)を示す(これは、本発明の目的では、κ受容体への結合はないと解釈される)。ある種の本発明の化合物は、δ受容体について約20,000以下のK(nM)を示す。一実施形態では、本発明の化合物は、δ受容体について約10,000以下;または約9000以下のK(nM)を示す。別の実施形態では、本発明の化合物は、δ受容体について約7500以下;または約6500以下;または約5000以下;または約3000以下;または約2500以下のK(nM)を示す。別の実施形態では、本発明の化合物は、δ受容体について約1000以下;または約500以下;または約350以下;または約250以下;または約100以下;または約10以下のK(nM)を示す。
δ−オピオイド受容体機能性アッセイの手順:
機能性[35S]GTPγS結合アッセイは、次のとおりに行うことができる。最終濃度0.026μg/μlのδ膜タンパク質(Perkin Elmer、Shelton、CT)、10μg/mLサポニン、3μM GDP、及び0.20nM [35S]GTPγSを、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl、20mM HEPES、pH7.4)に順次添加することによって、δ−オピオイド受容体膜溶液を調製する。調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSO中で調製したアゴニストの20倍濃縮ストック溶液10μlを含有する96浅型ウェルポリプロピレンプレートに移す。プレートを、振盪しながら約25℃で30分間にわたってインキュベートする。96ウェル組織収集機(Packard)を使用して96ウェルUnifilter GF/Bフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、反応を停止させ、続いて、氷冷結合緩衝液200μl(10mM NaHPO、10mM NaHPO、pH7.4)で3回濾過洗浄する。引き続いて、フィルタープレートを50℃で1〜2時間にわたって乾燥させる。シンチレーションカクテル50μl/ウェル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し、プレートを、Packard Top−countにおいて1分/ウェルでカウントする。
δ−オピオイド受容体機能性データ:
δ GTP EC50は、δ受容体において、その化合物での最大応答の50%をもたらす化合物の濃度である。ある種の本発明の化合物は、約20,000以下;または約10,000以下のδ GTP EC50(nM)を示す。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約3500以下;約1000以下;約500以下;約100以下;約90以下;約50以下;約25以下;約10以下のδ GTP EC50(nM)を示す。
δ GTP Emax(%)は、met−エンケファリンによって誘発される効果と比較しての、化合物によって誘発される最大効果である。ある種の本発明の化合物は、約1%超;または約5%超;または約10%超のδ GTP Emax(%)を示す。一実施形態では、本発明の化合物は、約30%超のδ GTP Emax(%)を示す。別の実施形態では、本発明の化合物は、約50%超;または約75%超;または約90%超のδ GTP Emax(%)を示す。別の実施形態では、本発明の化合物は、約100%超のδ GTP Emax(%)を示す。
ORL−1受容体結合アッセイの手順:
ヒトオピオイド受容体様受容体(ORL−1)を発現する組換えHEK−293細胞からの膜(Perkin Elmer、Shelton、CT)を、氷冷低張性緩衝液(2.5mM MgCl、50mM HEPES、pH7.4)(10ml/10cm皿)中で細胞を溶解することによって調製し、続いて、組織グラインダー/Teflon乳棒で均質化する。
4℃で15分間にわたって30,000×gで遠心することによって、膜を収集し、ペレットを、1〜3mg/mlの最終濃度まで低張性緩衝液中に再懸濁させる。標準としてウシ血清アルブミンを含むBioRadタンパク質アッセイ試薬を使用して、タンパク質濃度を決定する。ORL−1受容体膜のアリコットを−80℃で貯蔵する。放射リガンド結合アッセイ(スクリーニング及び投与置換)では、0.1nM [H]−ノシセプチン(Perkin Elmer、Shelton、CT;87.7Ci/mmole)を、最終体積500μlの結合緩衝液(10mM MgCl、1mM EDTA、5% DMSO、50mM HEPES、pH 7.4)中の膜タンパク質12μgと共に使用することができる。非特異的結合を、10nM未標識ノシセプチン(American Peptide Company)の存在下で決定する。
すべての反応を96深型ウェルポリプロピレンプレート内、室温で1時間にわたって行う。0.5%ポリエチレンイミン(Sigma)中に事前浸漬しておいた96ウェルUnifilter GF/Cフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、結合反応を停止させる。96ウェル組織収集機(Perkin Elmer、Shelton、CT)を使用して、収集を行い、続いて、氷冷結合緩衝液500μlで3回濾過洗浄する。フィルタープレートを、50℃で2〜3時間にわたって乾燥させる。シンチレーションカクテル50μl/ウェル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し、プレートを、Packard Top−Countにおいて1分/ウェルでカウントする。Microsoft Excel及びGraphPad PRISM(商標)v.3.0以上(San Diego、Calif.)におけるそれぞれの曲線フィッティング機能、またはワンサイト競合曲線フィッティングのための社内機能を使用して、スクリーニング及び投与置換実験からのデータを分析する。
ORL−1受容体結合データ:
ある種の本発明の化合物は、約5000以下のK(nM)を有する。一実施形態では、ある種の本発明の化合物は、約1000以下のK(nM)を有する。一実施形態では、ある種の本発明の化合物は、約500以下のK(nM)を有する。他の実施形態では、本発明の化合物は、約300以下;または約100以下;または約50以下;または約20以下のK(nM)を有する。また他の実施形態では、本発明の化合物は、約10以下;または約1以下;または約0.1以下のK(nM)を有するであろう。
ORL−1受容体機能性アッセイの手順:
ヒトオピオイド受容体様(ORL−1)を発現する組換えHEK−293細胞(Perkin Elmer、Shelton、CT)からの膜を、氷冷低張性緩衝液(2.5mM MgCl、50mM HEPES、pH7.4)(10ml/10cm皿)中で細胞を溶解し、続いて、組織グラインダー/テフロン乳棒で均質化することによって調製することができる。4℃で15分間にわたって30,000×gで遠心することによって、膜を収集し、ペレットを、1〜3mg/mlの最終濃度まで低張性緩衝液中に再懸濁させる。標準としてウシ血清アルブミンを含むBioRadタンパク質アッセイ試薬を使用して、タンパク質濃度を決定する。ORL−1受容体膜のアリコットを−80℃で貯蔵する。
機能性[35S]GTPγS結合アッセイを、次のとおりに行う。最終濃度0.026μg/μlのORL−1膜タンパク質(Perkin Elmer、Shelton、CT)、10μg/mLサポニン、3μM GDP、及び0.20nM [35S]GTPγSを、氷上で結合緩衝液(100mM NaCl、10mM MgCl、20mM HEPES、pH7.4)に順次添加することによって、ORL−1膜溶液を調製する。調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSO中で調製したアゴニスト/ノシセプチンの20倍濃縮ストック溶液10μlを含有する96浅型ウェルポリプロピレンプレートに移す。プレートを、振盪しながら室温で30分間にわたってインキュベートする。96ウェル組織収集機(Packard)を使用して96ウェルUnifilter GF/Bフィルタープレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)での急速濾過によって、反応を停止させ、続いて、氷冷結合緩衝液200μl(10mM NaHPO、10mM NaHPO、pH7.4)で3回濾過洗浄する。引き続いて、フィルタープレートを50℃で2〜3時間にわたって乾燥させる。シンチレーションカクテル50μl/ウェル(Perkin Elmer、Shelton、CT)を添加し、プレートを、Packard Top−countにおいて1分/ウェルでカウントする。GraphPad PRISM v.3.0以上のシグモイド用量反応曲線フィッティング機能、または非直線シグモイド用量反応曲線−フィッテ
ィングのための社内機能を使用して、データを分析する。
ORL−1受容体機能性データ:
ORL−1 GTP EC50は、ORL−1受容体において、その化合物での最大応答の50%をもたらす化合物の濃度である。ある種の実施形態では、高い結合親和性(すなわち、低いK値)を有する本発明の化合物は、約10,000超のORL−1 GTP EC50(nM)を有し得る(すなわち、治療濃度で刺激しない)。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、約20,000以下のORL−1 GTP EC50(nM)を有し得る。一実施形態では、本発明の化合物は、約10,000以下;または約5000以下;または約1000以下のORL−1 GTP EC50(nM)を有し得る。なお他の実施形態では、本発明の化合物は、約100以下;または約10以下;または約1以下;または約0.1以下のORL−1 GTP EC50(nM)を有し得る。
ORL−1 GTP Emax%は、標準的なORL−1アゴニストであるノシセプチンによって誘発される効果と比較しての、化合物によって誘発される最大効果である。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、10%未満のORL−1 GTP Emaxを有し得る(これは、本発明の目的では、ORL−1受容体においてアンタゴニスト活性を有すると解釈される)。ある種の本発明の化合物は、1%超;または5%超;または10%超のORL−1 GTP Emax(%)を有し得る。他の実施形態では、本発明の化合物は、20%超;または50%超;または75%超;または88%超;または100%超のORL−1 GTP Emaxを有し得る。
疼痛についてのin vivoアッセイ
試験動物:
各実験で、実験開始時に体重200〜260gのラットを使用する。ラットを、グループ飼育し、投与前の約16時間にわたって食物を撤去する本発明の化合物の経口投与前を除いて、食物及び水を常に自由に摂らせる。対照群は、本発明の化合物で治療されるラットに対する比較としての役割を果たす。対照群には、本発明の化合物のための担体を投与する。対照群に投与する担体の体積は、試験群に投与される担体及び本発明の化合物の体積と同じである。
急性疼痛:
急性疼痛を治療または予防するための本発明の化合物の作用を評価するために、ラットテールフリックを使用することができる。ラットを手で穏やかに拘束し、テールフリックユニット(Model 7360、イタリアのUgo Basileから市販)を使用して、尾を、先端から5cmの箇所で輻射熱の集束ビームに曝露する。テールフリック潜伏時間は、熱刺激の開始から尾をフリックするまでの間隔と定義される。20秒以内に応答しなかった動物は、テールフリックユニットから取り出し、引き込み潜伏時間20秒に割り当てる。テールフリック潜在時間を、本発明の化合物の投与の直前(治療前)、ならびに1、3、及び5時間後に測定する。データを、テールフリック潜在時間(秒)として表し、最大可能効果(%MPE)、すなわち、20秒のパーセンテージを次のとおり計算する:
%MPE=[(投与後潜伏時間)−(投与前潜伏時間)]/(20秒−投与前潜伏時間)×100
ラットテールフリック試験は、F.E.D’Amourら、「A Method for Determining Loss of Pain Sensation」、J.Pharmacol.Exp.Ther.72:74〜79(1941)において記載されている。
急性疼痛を治療または予防するための本発明の化合物の作用を評価するために、ラットのホットプレート試験も使用し得る。48〜52℃の温度で維持される加熱金属床を有する透明なプレキシグラスシリンダーからなるホットプレート装置(モデル7280、イタリアのUgo Basileから市販)を使用して、ラットを試験する。ラットをホットプレート装置上のシリンダーに置き、最大30秒間にわたって、またはラットが侵害防御行動を示した時点で(挙動エンドポイント)、ホットプレートから取り出し、応答潜伏時間を記録する。ホットプレート潜伏時間は、本発明の化合物の投与の直前(事前治療)、ならびにその1、3、及び5時間後に測定する。
侵害防御行動エンドポイントは、以下のうちのいずれかとして定義される:1)足を引っ込める、持続して持ち上げるか、または身震いしながら、若しくはなめながら、2)足を交互に持ち上げる、3)試験デバイスから脱出する、または脱出しようと試みる、または4)声を出す。データを、応答潜伏時間(秒)として表し、テールフリック試験について上記したとおり、最大可能な効果のパーセンテージを計算する。このホットプレート試験は、G. Woolfe及びA.D. MacDonald、J.Pharmacol.Exp.Ther.80:300〜307(1944)において記載されている。
炎症性疼痛:
炎症性疼痛を治療または予防するための本発明の化合物の作用を評価するために、炎症性疼痛のフロイント完全アジュバント(「FCA)」モデルを使用することができる。ラット後足のFCA誘発性炎症は、持続的な炎症性の機械的痛覚過敏の発生に随伴するもので、これによって、臨床的に有用な鎮痛薬の抗痛覚過敏作用の信頼できる予測が得られる(L.Barthoら、「Involvement of Capsaicin−sensitive Neurones in Hyperalgesia and Enhanced Opioid Antinociception in Inflammation」、Naunyn−Schmiedeberg’s Archives of Pharmacol.342:666〜670(1990))。各動物の左後足に、50μLの50%FCAの足底内注射液を投与する。
FCAの注入前(基線)及び注射から24時間後に、以下に記載のとおりPWTを決定することによって、有害な機械的刺激に対する応答について動物を評価する。次いで、ラットに、1、3、若しくは10mg/kgの本発明の化合物;セレブレックス、インドメタシン、若しくはナプロキセンから選択される30mg/kgの対照薬物;または担体の単回注射を投与する。有害な機械的刺激に対する応答を投与から1、3、5、及び24時間後に決定する。各動物での痛覚過敏の逆転パーセントは、以下のとおりに定義される。
%逆転=[(投与後PWT)−(投与前PWT)]/[(基線PWT)−(投与前PWT)]×100
神経障害性疼痛:
神経障害性疼痛を治療または予防するための本発明の化合物の作用を評価するために、SeltzerモデルまたはChungモデルのいずれかを使用することができる。
Seltzerモデルでは、神経障害性疼痛の部分的な坐骨神経結紮モデルを使用して、ラットにおいて神経障害性痛覚過敏を発生させる(Z.Seltzerら、「A Novel Behavioral Model of Neuropathic Pain Disorders Produced in Rats by Partial Sciatic Nerve Injury」、Pain 43:205〜218(1990年))。左坐骨神経の部分的結紮をイソフルラン/O吸入麻酔下で行う。麻酔の誘導後に、ラットの左大腿部を剃毛し、小さな切り込みを介して大腿部の上部に坐骨神経を露出させ、後部二頭筋半腱様筋神経が、共通の坐骨神経から分岐する点からちょうど遠位の転子付近の部位を取り囲む結合組織を慎重に除去する。7−0絹縫合糸を、湾曲した、逆カッティングの3/8ミニニードルで神経に挿入し、背側から神経厚さの1/3から1/2が結紮内に保持されるように強く結紮する。一重の筋肉縫合糸(4−0ナイロン(Vicryl))及びヴェトボンド(vetbond)組織接着剤を用いて、創傷を閉じる。手術後に、創傷部位に抗生物質の散剤を散布する。偽治療のラットには、坐骨神経を操作しないこと以外は、同一の外科手術を施す。手術後に、動物を秤量し、麻酔から回復するまで加温パッド上に置く。次いで、動物を挙動試験が開始するまでホームケージに戻す。下記のとおり、手術前(基線)、次いで、薬物投与の直前、ならびに薬物投与の1、3、及び5時間後のPWTを決定することによって、動物を、有害な機械的刺激に対する応答について評価する。神経障害性痛覚過敏の逆転パーセンテージは、以下のとおり定義される:
%逆転=[(投与後PWT)−(投与前PWT)]/[(基線PWT)−(投与前PWT)]×100
Chungモデルでは、神経障害性疼痛の脊髄神経結紮モデルを使用して、ラットにおける機械的痛覚過敏、熱的痛覚過敏、及び触覚異痛症を発生させる。イソフルラン/O吸入麻酔下で手術を行う。麻酔誘導後に、3cm切開し、L−Sのレベルで、棘突起から左のパラ棘筋を分離する。1対の小さな骨鉗子を用いてL横突起を慎重に取り除いて、L−L脊髄神経を視覚的に確認する。左のL(またはL及びL)脊髄神経(複数可)を単離し、絹針できつく結紮する。完全に止血したことを確認し、非吸収性の縫合糸、例えば、ナイロン縫合糸など、またはステンレススチールステープルを用いて創傷を縫合する。偽治療のラットには、脊髄神経(複数可)を操作しないこと以外は、同一の外科手術を施す。手術後に、動物を秤量し、生理食塩水または乳酸加リンゲル液の皮下(s.c.)注射を投与し、創傷部位に抗生物質の散剤を散布し、麻酔から回復するまで加温パッド上に保持する。次いで、動物を挙動試験が開始するまでホームケージに戻す。下記のとおり、手術前(基線)、次いで、本発明の化合物の投与直前、ならびに本発明の化合物の投与から1、3、及び5時間後のPWTを決定することによって、動物を、有害な機械的刺激に対する応答について評価する。
下記のとおり、動物を、有害な熱的刺激または触覚異痛症に対する応答について評価することもできる。神経障害性疼痛のためのChungモデルは、S.H.Kim、「An Experimental Model for Peripheral Neuropathy Produced by Segmental Spinal Nerve Ligation in the Rat」、Pain 50(3):355〜363(1992年)において記載されている。
機械的痛覚過敏の評価としての機械的刺激に対する応答:
足圧力アッセイを使用して、機械的痛覚過敏を評価することができる。このアッセイでは、C.Stein、「Unilateral Inflammation of the Hindpaw in Rats as a Model of Prolonged Noxious Stimulation:Alterations in Behavior and Nociceptive Thresholds」、Pharmacol.Biochem.and Behavior 31:451〜455(1988年)において記載されているとおり、無痛覚計(モデル7200、イタリアのUgo Basileから市販)を使用して、有害な機械的刺激に対する後足引き込み閾値(PWT)を決定する。ラットを穏やかに拘束し、その後足を小さな円形プラットホーム上に置き、後足の背面に、漸増する点状圧力を加える。後足に加える最大重量を250gに設定し、エンドポイントを、足の完全な引き込みとした。PWTを、各時間点で、各ラットについて一回決定し、罹患した(同側、つまり損傷と同じ側)後足のみを試験するか、または同側及び反対側(非損傷の、つまり傷の反対側)の両方の後足を試験する。
熱的痛覚過敏の評価としての熱的刺激に対する応答:
足底試験を使用して、熱的痛覚過敏を評価することができる。この試験では、K.Hargreavesら、「A New and Sensitive Method for Measuring Thermal Nociception in Cutaneous Hyperalgesia」、Pain 32(1):77〜88(1988年)において記載の技術に従って、足底試験装置(イタリアのUgo Basileから市販)を用いて、後脚の足底表面に加えられる有害な熱的刺激に対する後足引き込み潜伏時間を決定する。最大曝露時間を32秒に設定して、組織の損傷を回避し、あらゆる意図された、熱源からの足の引き込みをエンドポイントとする。各時点で、潜伏時間を3回決定し、平均する。罹患した(同側の)足のみを試験するか、または同側及び反対側(非損傷の)の両方の足を試験する。
触覚異痛症の評価:
触覚異痛症を評価するために、ワイヤーメッシュフロアを備えた透明なプレキシグラス隔室にラットを配置し、少なくとも15分間にわたって慣らした。慣らした後に、各ラットの罹患した(同側の)足の足底表面に向けて、一連のvon Freyモノフィラメントを差し入れる。一連のvon Freyモノフィラメントは、直径が漸増する6本のモノフィラメントからなり、一番小さい直径の繊維を最初に差し入れる。各フィラメントで5回の試験を行うが、各試験は、約2分間離す。各差し入れを、4〜8秒間にわたって、または侵害受容による引き込み挙動が観察されるまで続ける。尻込みする、足を引っ込める、または足をなめることは、侵害受容による挙動応答と判断する。
呼吸抑制の評価:
呼吸抑制を評価するために、大腿動脈カニューレを移植することによってラットを準備することができ、そのカニューレを介して血液試料を採取する。薬物投与前、次いで治療から1、3、5、及び24時間後に、血液試料を採取する。動脈血液ガス分析装置(例えば、Respiratory/Blood Gas試験カートリッジ付きのIDEXX VetStat)を使用して、血液試料を処理する。同等のデバイスは、血液ガス分析の標準的装置(例えば、D.Torbatiら、2000 Intensive Care Med.(26)585〜591)である。
胃の運動性の評価:
動物を、10mL/kgの体積のビヒクル、対照化合物、または試験物で、強制経口投与によって治療する。投与から1時間後に、すべての動物を、10mL/kgの体積の炭粉末の溶液(水中の1%カルボキシメチルセルロース溶液中の5%非活性炭粉末)で治療する。投与から2時間後(炭粉末の摂取から1時間後)に、二酸化炭素吸入または過量のイソフルランによって動物を屠殺し、炭粉末の通過を確認した。胃及び小腸を慎重に取り除き、それぞれを、生理食塩水を浸漬させた吸収剤表面上に置く。幽門と炭粉末が最も遠くに進行した位置との間の距離を測定し、幽門と回盲接合点との間の距離と比較する。炭粉末の通過を、移動した小腸の長さのパーセンテージとして表す。
医薬組成物
その活性によって、本発明の化合物は、ヒト用医薬品及び獣医薬品において好都合に有用である。上記のとおり、本発明の化合物は、それを必要とする患者において、ある状態を治療または予防するために有用である。本発明の化合物は、オピオイド受容体のモジュレーションを必要とする任意の患者に投与することができる。「患者(patient)」という用語は、本明細書において使用する場合、本発明の化合物の有益効果を経験し得る任意の動物を指す。主要なそのような動物は、哺乳動物、例えば、ヒト及びコンパニオン動物であるが、本発明は、そのように限定されることを意図していない。
患者に投与する場合、本発明の化合物は、薬学的に許容される担体または添加剤を含む組成物の構成要素として投与することができる。本発明の化合物は、医師によって決定されるとおりに、任意の適切な経路によって投与することができる。投与の方法には、皮内、筋肉内、腹腔内、非経口、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、頬側、脳内、膣内、経皮、経粘膜、直腸、吸入による投与、または局所(特に、耳、鼻、眼、または皮膚)投与が含まれ得る。送達は、局所または全身のいずれかであってよい。ある種の実施形態では、投与によって、本発明の化合物は血流へと放出されることになる。
本発明の医薬組成物は、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、ペレット剤、散剤、多重顆粒剤、カプセル剤、液体を含有するカプセル剤、粉末を含有するカプセル剤、多重顆粒剤を含有するカプセル剤、ロゼンジ剤、徐放性製剤、坐剤、経皮貼付剤、経粘膜フィルム剤、舌下錠剤若しくはタブ、エアロゾル剤、噴霧剤の形態、または使用に適した任意の他の形態を取ることができる。一実施形態では、組成物は、錠剤の形態である。別の実施形態では、組成物は、カプセル剤の形態である(例えば、米国特許第5,698,155号を参照されたい)。適切な医薬品添加剤の他の例は、参照によって本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences、1447〜1676(Alfonso R.Gennaro編、第19版、1995)において記載されている。
本発明の医薬組成物は好ましくは、患者に適切に投与するための形態を提供するように、適切な量の薬学的に許容される添加剤を含む。そのような医薬品添加剤は、希釈剤、懸濁化剤、溶解補助剤、結合剤、崩壊剤、防腐剤、着色剤、滑沢剤などであってよい。医薬品添加剤は、水または油などの液体であってよく、これには、石油、動物、植物、若しくは合成由来のもの、例えば、ラッカセイ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などが含まれる。医薬品添加剤は、生理食塩水、アラビアゴム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイドシリカ、ウレアなどであってよい。加えて、補助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、及び着色剤を使用することができる。一実施形態では、患者に投与する場合、薬学的に許容される添加剤は、無菌である。本発明の化合物が静脈内に投与される場合、水は、特に有用な添加剤である。生理食塩水溶液ならびにデキストロース及びグリセロール水溶液も、液体の添加剤として、特に注射用液剤に使用することができる。
適切な医薬品添加剤にはまた、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、コメ、コムギ、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなども含まれる。本発明の組成物は、所望の場合には、微量な量の湿潤剤または乳化剤、またはpH緩衝剤も含有することができる。経口剤形を製剤化するために使用することができる薬学的に許容される担体及び添加剤の具体的な例は、Handbook of Pharmaceutical Excipients、American Pharmaceutical Association(1986年)において記載されている。
ある種の実施形態では、本発明の化合物を、経口投与のために製剤化する。経口送達される本発明の化合物は、例えば、錠剤、カプセル剤、ジェルキャップ剤、カプレット剤、ロゼンジ剤、水性若しくは油性液剤、懸濁剤、顆粒剤、散剤、乳剤、シロップ剤、またはエリキシル剤の形態であってよい。本発明の化合物を経口の錠剤に取り込む場合、そのような錠剤を、圧縮、錠剤摩砕、腸溶性コーティング、糖コーティング、薄膜コーティング、多重圧縮、または多層化することができる。
経口投与される本発明の化合物は、安定していて医薬として味のよい剤形を提供するように、1種または複数種の追加の薬剤、例えば、甘味剤、例えばフルクトース、アスパルテーム、またはサッカリンなど;香味剤、例えば、ペパーミント、冬緑油、またはサクランボ;着色剤及び保存料、ならびに安定剤などを含有してよい。固体経口剤形を作製するための技術及び組成物は、Marcel Dekker,Inc.から出版されているPharmaceutical Dosage Forms:Tablets(Lieberman、Lachman及びSchwartz編、第2版)において記載されている。錠剤(圧縮及び成型されたもの)、カプセル剤(硬質ゼラチン及び軟質ゼラチン)、及び丸剤を作製するための技術及び組成物はまた、Remington’s Pharmaceutical Sciences 1553〜1593(Arthur Osol編、第16版、Mack Publishing、Easton、PA 1980年)においても記載されている。液体経口剤形には、水性及び非水性の液剤、乳剤、懸濁剤、及び液剤、ならびに/または非発泡性顆粒剤から再構成される懸濁剤が含まれ、これらは場合によって1種または複数種の適切な溶媒、防腐剤、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、甘味剤、着色剤、香味剤などを含有する。液体経口剤形を作製するための技術及び組成物は、Marcel Dekker,Inc.から出版されているPharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems、(Lieberman、Rieger及びBanker編)において記載されている。
本発明の化合物が、注射(例えば、連続注入または大量注射)による非経口投与用に製剤化される場合、その製剤は、油性または水性の媒体中の懸濁剤、液剤、または乳剤の形態であってよく、そのような製剤は、薬学的に必要な添加剤、例えば1種または複数種の安定化剤、懸濁化剤、分散剤などをさらに含むことができる。本発明の化合物が、非経口注射される場合、これは、例えば、等張性滅菌液剤の形態であってよい。
本発明の化合物はまた、注射用製剤として再構成するための散剤の形態であってもよい。
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、静脈内投与のための医薬組成物に製剤化される。典型的には、そのような組成物は、滅菌等張性水性緩衝液を含む。必要な場合、この組成物は、可溶化剤も含むことができる。静脈内投与用の本発明の化合物は、注射部位の疼痛を和らげるために、ベンゾカインまたはプリロカインなどの局所麻酔薬を場合によって含み得る。一般的に、それらの成分は、例えば、活性薬剤の量を示したアンプルまたはサシェなどの気密密閉した容器内の凍結乾燥させた乾燥粉末または水を含まない濃縮物として、単位剤形内に別々または一緒に混合して供給される。本発明の化合物を注入で投与する場合、これは、例えば、無菌の医薬品グレードの水または生理食塩水を含有する注入ボトルを用いて投薬することができる。本発明の化合物を注射によって投与する場合、投与前に成分を混合することができるように、注射用滅菌水または生理食塩水のアンプルを提供することができる。
本発明の化合物が吸入によって投与される場合、これは、無水エアロゾル剤、または水性若しくは部分的に水性の液剤に製剤化することができる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、ベシクル、特にリポソーム内で送達することができる(Langer、Science、249:1527〜1533(1990年)、及びTreatら、Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer、317〜327及び353〜365(1989年)を参照されたい)。
ある種の実施形態では、本発明の化合物を局所投与する。これは、例えば、手術中の局所注入によって、局所への塗布によって(例えば、手術後の創傷包帯と関連させて)、注射によって、カテーテルを用いて、坐剤または浣腸を用いて、またはインプラントを用いて達成することができ、上記インプラントは、膜、例えばシアラスティック膜、または繊維を含む、多孔性、非多孔性、またはゼラチン状物質からなるものである。
ある種の実施形態では、本発明の化合物は、即放性の形態で送達することができる。他の実施形態では、本発明の化合物は、制御放出性のシステムまたは持続放出性のシステムで送達することができる。制御放出性または持続放出性の医薬組成物は、これらの非制御または非持続放出性の対応物によって達成される結果を上回る薬物治療の改善という共通の目的を有することができる。一実施形態では、制御放出性または持続放出性の組成物は、最短の時間で、状態(またはその症状)を治療または予防するための本発明の化合物の最小量を含む。制御放出性または持続放出性の組成物の利点には、薬物活性の延長、投薬頻度の低減、及び服薬遵守の向上が含まれる。加えて、制御放出性または持続放出性の組成物は、作用の開始時間または他の特徴、例えば、本発明の化合物の血中濃度に有利な影響を及ぼすことができ、したがって、有害な副作用の発生を低下させることができる。
制御放出性または持続放出性の組成物は、所望の治療効果または予防効果を即座に生じる本発明の化合物の量を最初に直ちに放出し、治療効果または予防効果のレベルを長時間にわたって維持する本発明の化合物の他の量を徐々に、かつ継続的に放出することができる。体内で本発明の化合物の一定の濃度を維持するように、本発明の化合物を、代謝され、体から排泄される本発明の化合物の量に取って代わるような速度で、剤形から放出することができる。有効成分の制御または持続放出は、これらだけに限定されないが、pH変化、温度変化、酵素の濃度若しくは利用可能性、水の濃度若しくは利用可能性、または他の生理的状態若しくは化合物などを含めた様々な状態によって刺激され得る。
本発明による使用のための制御放出または持続放出手段は、当技術分野で公知のものから選択してよい。例には、これらだけに限定されないが、それぞれ参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第3,845,770号;同第3,916,899号;同第3,536,809号;同第3,598,123号;同第4,008,719号;同第5,674,533号;同第5,059,595号;同第5,591,767号;同第5,120,548号;同第5,073,543号;同第5,639,476号;同第5,354,556号;及び同第5,733,566号において記載されているものが含まれる。所望の放出プロファイルを得るために、様々な割合で、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、浸透性膜、浸透圧系、多層コーティング、微小粒子、多重顆粒剤、リポソーム、マイクロスフェア、またはこれらの組合せを使用すると、そのような剤形を使用して、1種または複数種の有効成分の制御放出または持続放出を得ることができる。当技術分野で公知の適切な制御放出性または持続放出性の製剤は、本明細書に記載のものを含めて、本開示を考慮すれば、本発明の活性成分と共に使用するために容易に選択することができる。Medical Applications of Controlled Release、Vol.2、Applications and Evaluation、R.S.Langer及びD.L.Wise編、CRC Press(1984年)のGoodson、「Dental Applications」(pp.115〜138)も参照されたい。Langer、Science 249:1527〜1533(1990年)による概説で考察されている他の制御放出性または持続放出性のシステムを、本発明による使用のために選択することができる。
一実施形態では、ポンプを使用することができる(Langer、Science 249:1527〜1533(1990年)、Sefton、CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201(1987年)、Buchwaldら、Surgery 88:507(1980年)、及びSaudekら、N.Engl.J.Med.321:574(1989年))。別の実施形態では、ポリマー物質を使用することができる(Medical Applications of Controlled Release(Langer and Wise編、1974年)、Controlled Drug Bioavailability、Drug Product Design and Performance(Smolen及びBall編、1984年)、Ranger及びPeppas、J.Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.23:61(1983年)、Levyら、Science 228:190(1985年)、Duringら、Ann.Neurol.25:351(1989年)、及びHowardら、J.Neurosurg.71:105(1989年)を参照されたい)。また別の実施形態では、制御放出性または持続放出性のシステムは、本発明の化合物のターゲット、例えば、脊柱、脳、または消化管の近くに配置することもでき、したがって全身投与量のほんの一部しか必要としない。
錠剤または丸剤の形態の場合、本発明の医薬組成物を、胃腸管での分解及び吸収を遅らせるようにコーティングすることによって、長期間にわたる持続作用を提供することができる。浸透圧活性駆動化合物(osmotically active driving compound)を取り囲む選択的透過膜もまた、経口投与される組成物に適している。これらの最近のプラットフォームでは、カプセル剤を取り囲む環境からの流体が、この駆動化合物によって吸収され、その化合物が膨潤して、開口部から薬剤または薬剤組成物を押し出す。これらの送達プラットフォームは、即放性製剤のスパイク型プロファイルに対して、基本的に0次の送達プロファイルを提供することができる。時間遅延物質、例えば、モノステアリン酸グリセロールまたはステアリン酸グリセロールなども使用することができる。経口用の組成物は、標準的添加剤、例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、及び炭酸マグネシウムなどを含むことができる。一実施形態では、それらの添加剤は、医薬グレードである。
本発明の医薬組成物には、経口投与に適した単一単位剤形、例えば、これらだけに限定されないが、制御放出または持続放出に適合させた錠剤、カプセル剤、ジェルキャップ剤、及びカプレット剤などが含まれる。
状態の治療または予防に有効な本発明の化合物の量は、標準的な臨床技術によって決定することができる。加えて、in vitro及び/またはin vivoのアッセイを場合によって使用すると、最適な投与量範囲の特定に役立てることができる。使用する正確な投与量はまた、例えば、投与経路及び治療する状態の程度に左右され、医師の判断及び/または各患者の状況に従って決定することができる。典型的な因子、例えば、中でも、治療を受ける患者の体重、年齢、性別、及び健康状態(例えば、肝臓及び腎機能)、治療すべき疾患、症状の重症度、投薬間隔の頻度、任意の有害な副作用の存在、ならびに使用している特定の化合物に応じて、投与は変わり得る。
適切な有効投薬量は、1日当たり約0.01mg/患者体重〜約3000mg/患者体重の範囲であり得るが、これらは典型的には、1日当たり約0.01mg/患者体重kg〜約2500mg/患者体重、または1日当たり約0.01mg/患者体重kg〜約1000mg/患者体重である。一実施形態では、有効投薬量は、1日当たり約100mg/患者体重kg以下である。別の実施形態では、有効な投薬量は、1日当たり本発明の化合物約0.01mg/患者体重kg〜約100mg/患者体重kg、別の実施形態では、1日当たり約0.02mg/患者体重kg〜約50mg/患者体重kg、別の実施形態では、1日当たり約0.025mg/患者体重kg〜約20mg/患者体重kgの範囲である。投与は、単回用量または分割用量としてであってよい。一実施形態では、状態が寛解するまで、約24時間おきに有効投薬量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解まで、約12時間おきに有効投薬量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約8時間おきに有効投薬量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約6時間おきに有効投薬量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約4時間おきに有効投薬量を投与する。本明細書中に記載されている有効投薬量は、投与される総量を指し、すなわち、2種以上の本発明の化合物を投与する場合、有効投薬量は、投与される総量に相当する。
μ−オピオイド受容体を発現し得る細胞を、本発明の化合物とin vitroで接触させる場合、細胞内のμ−オピオイド受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は典型的には、薬学的に許容される担体または添加剤中の本発明の化合物の液剤または懸濁剤約10−12モル/L〜約10−4モル/L、または約10−12モル/L〜約10−5モル/L、または約10−12モル/L〜約10−6モル/L、または約10−12モル/L〜約10−9モル/Lの範囲であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む液剤または懸濁剤の体積は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、液剤または懸濁剤の体積は、約200μLであり得る。
δ−オピオイド受容体を発現し得る細胞を、本発明の化合物とin vitroで接触させる場合、細胞内のδ−オピオイド受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は典型的には、薬学的に許容される担体または添加剤中の本発明の化合物の液剤または懸濁剤約10−12モル/L〜約10−4モル/L、または約10−12モル/L〜約10−5モル/L、または約10−12モル/L〜約10−6モル/L、または約10−12モル/L〜約10−9モル/Lの範囲であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む液剤または懸濁剤の体積は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、液剤または懸濁剤の体積は、約200μLであり得る。
κ−オピオイド受容体を発現し得る細胞を、本発明の化合物とin vitroで接触させる場合、細胞内のκ−オピオイド受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は典型的には、薬学的に許容される担体または添加剤中の本発明の化合物の液剤または懸濁剤約10−12モル/L〜約10−4モル/L、または約10−12モル/L〜約10−5モル/L、または約10−12モル/L〜約10−6モル/L、または約10−12モル/L〜約10−9モル/Lの範囲であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む液剤または懸濁剤の体積は、約0.0lμL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、液剤または懸濁剤の体積は、約200μLであり得る。
ORL−1受容体を発現し得る細胞を、本発明の化合物とin vitroで接触させる場合、細胞内のORL−1受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は典型的には、薬学的に許容される担体または添加剤中の本発明の化合物の液剤または懸濁剤約10−12モル/L〜約10−4モル/L、または約10−12モル/L〜約10−5モル/L、または約10−12モル/L〜約10−6モル/L、または約10−12モル/L〜約10−9モル/Lの範囲であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む液剤または懸濁剤の体積は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、液剤または懸濁剤の体積は、約200μLであり得る。
本発明の化合物は、ヒトで使用する前に、所望の治療活性または予防活性について、in vitroまたはin vivoでアッセイすることができる。動物モデル系を使用して、安全性及び有効性を実証することができる。ある種の本発明の化合物は、炎症性疼痛の治療について約0.5mg/kg〜約20mg/kgの範囲のED50を有すると予測される。ある種の本発明の化合物は、呼吸抑制を誘発しない用量で、相当な無痛及び/または抗痛覚過敏を生じると予測される。対照的に、モルヒネなどの従来のオピオイドの有効量を与えたラットからの血液試料では、酸素張力、酸素飽和、及びpHが著しく低下する一方で、二酸化炭素が著しく増加する。
本発明によれば、それを必要とする患者において状態を治療または予防するための方法は、本発明の化合物(すなわち、第1の治療薬)に加えて、第2の治療薬の有効量を患者に同時投与することをさらに含む。第2の治療薬の有効量は、既知であるか、または本開示及び公開されている臨床研究を考慮して開業医によって決定され得る。本発明の一実施形態では、状態(例えば、疼痛)の治療のために第2の治療薬が患者に投与される場合、本発明の化合物(すなわち、第1治療薬)の最小有効量は、第2の治療薬が投与されない状況での最小有効量よりも少ないことになる。この実施形態では、本発明の化合物及び第2の治療薬は、相加的または相乗的に作用して、状態を治療または予防することができる。
別法では、第2の治療薬を使用して、第1の治療薬がそのために投与されている状態とは異なる障害を治療または予防することができ、その障害は、本明細書において上記で定義した状態であってもなくてもよい。一実施形態では、本発明の化合物を、本発明の化合物の有効量と、第2の治療薬の有効量とを含む単一組成物として、第2の治療薬と共に同時に投与する。
別法では、本発明の化合物の有効量を含む組成物及び第2の治療薬の有効量を含む第2の組成物を同時に投与する。別の実施形態では、本発明の化合物の有効量を、第2の治療薬の有効量の投与の前または後に投与する。この実施形態では、第2の治療薬がその治療効果を発揮している間に、本発明の化合物を投与するか、または本発明の化合物が、状態を治療または予防するためにその治療効果を発揮している間に、第2の治療薬を投与する。
第2の治療薬は、これらだけに限定されないが、オピオイドアゴニスト、非オピオイド鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬、抗片頭痛薬、Cox−II阻害薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬、抗催吐薬、β−アドレナリン遮断薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、Ca2+チャネル遮断薬、抗癌薬、UIを治療若しくは予防するための薬剤、不安を治療若しくは予防するための薬剤、記憶障害を治療若しくは予防するための薬剤、肥満を治療若しくは予防するための薬剤、便秘を治療若しくは予防するための薬剤、咳を治療若しくは予防するための薬剤、下痢を治療若しくは予防するための薬剤、高血圧を治療若しくは予防するための薬剤、てんかんを治療若しくは予防するための薬剤、食欲不振症/悪液質を治療若しくは予防するための薬剤、薬物乱用を治療若しくは予防するための薬剤、潰瘍を治療若しくは予防するための薬剤、IBDを治療若しくは予防するための薬剤、IBSを治療若しくは予防するための薬剤、耽溺障害を治療若しくは予防するための薬剤、パーキンソン病及びパーキンソン症候群を治療若しくは予防するための薬剤、卒中を治療若しくは予防するための薬剤、発作を治療若しくは予防するための薬剤、掻痒状態を治療若しくは予防するための薬剤、精神病を治療若しくは予防するための薬剤、ハンチントン舞踏病を治療若しくは予防するための薬剤、ALSを治療若しくは予防するための薬剤、認知障害を治療若しくは予防するための薬剤、片頭痛を治療若しくは予防するための薬剤、嘔吐を治療、予防若しくは阻害するための薬剤、運動障害を治療若しくは予防するための薬剤、うつ病を治療若しくは予防するための薬剤、またはこれらの任意の混合物であってよい。
本発明の化合物を薬学的に許容される担体または添加剤と混合することを含む方法によって、本発明の組成物を調製する。化合物(または誘導体)及び薬学的に許容される担体または添加剤を混合するために公知の方法を使用して、混合を達成することができる。一実施形態では、本発明の化合物は、組成物中に有効量で存在する。
本発明はまた、有効量の本発明の化合物及び治療用途のための指示書を備えた滅菌容器を含むキットに関する。
以下の例は、例示であり、本発明の化合物、組成物、及び方法を制限するものではない。臨床治療において通常遭遇し、本開示を考慮すれば当業者には明白である様々な条件及びパラメータの適切な修正及び適応は、本発明の意図及び範囲内である。
実施例1
メチル(6R,6aS,12aR)−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキシラート(2)

出発化合物1は、例えば、Hupp C.D.ら、Tetrahedron Letters 51:2359〜2361(2010)において記載されているとおりに調製することができる。
EtO(140mL)中の化合物1(10.01g、35.1mmol)の懸濁液に、ギ酸メチル(4.8mL、78mmol)及びNaOEt(7.93g、117mmol)を添加した。反応混合物を終夜撹拌し、次いで、飽和NHCl溶液25mLで希釈した。得られた固体を単離し、ブライン50mL及び水50mLで希釈し、次いで、3:1のCHCl/EtOH100mLで抽出した(6×)。次いで、水性部分を固体NaClで飽和させ、3:1のCHCl/EtOH100mLで抽出した(3×)。合わせた有機抽出物をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、粗製のエノールケトン中間体化合物1aを得た。
粗製の化合物1aに、MeCN(170mL)、シアノ酢酸メチル(4.4mL、50mmol)、及びピペリジン(3.3mL、33mmol)を添加した。反応混合物を、密封容器中、80℃で終夜加熱した。反応混合物を真空中で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Si
O2、DCM中の0〜18%(MeOH中の10%NHOH))によって精製した。生成物画分を合わせ、真空中で蒸発させて、固体を得た。この固体をMeOH25mLで摩砕し、濾過し、MeOH10mLで1回すすいだ。得られた物質を減圧下で乾燥させて、化合物2を黄色の粉末(4.141g)として得た。収率30%。LC/MS、m/z=411.2[M+H](計算値:410)。
実施例2
15−(tert−ブチル)9−メチル(6R,6aS,12aR)−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9,15−ジカルボキシラート(3)
実施例1において記載した手順に従って、ただし(4bR,8aS,9R)−11−メチル−8a−ヒドロキシ−3−メトキシ−8,8a,9,10−テトラヒドロ−5H−9,4b−(エピミノエタノ)フェナントレン−6(7H)−オン(化合物1)ではなく、tert−ブチル(4bS,8aR,9R)−3−メトキシ−6−オキソ−6,7,8,8a,9,10−ヘキサヒドロ−5H−9,4b−(エピミノエタノ)フェナントレン−11−カルボキシラートから、化合物3を調製した。
H NMR δ (400 MHz, CDCl): 7.82 (s, 1H), 6.99 (d, J=8.42 Hz, 1H), 6.79 (d, J=2.37 Hz, 1H), 6.68 (dd, J=2.53, 8.42 Hz, 1H), 4.57 (br. s., 1H), 3.75−3.96 (m, 4H), 3.55 (s, 3H), 3.32−3.45 (m, 2H), 3.14−3.29 (m, 1H), 2.96 (d, J=18.60 Hz, 1H), 2.67−2.80 (m, 2H), 2.51−2.68 (m, 2H), 2.17 (br. s., 1H), 1.50 (s, 9H), 1.24−1.41 (m, 1H)。LC/MS、m/z=498[M+H](計算値:497)。
実施例3
メチル(6R,6aS,12aR)−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキシラート(4)
DCM(0.24ml)に溶かした化合物3(0.030g、0.060mmol)を含有する密封管内に、ジオキサン中の4N HCl(0.05ml、0.20mmol)を添加した。混合物を室温で16時間にわたって撹拌した。混合を停止し、反応物を層に分離した。淡黄色の不溶性残渣を残して、透明なDCM層を取り出した。この物質を冷DCMで摩砕し、減圧下で乾燥させて、化合物4のHCl塩を薄黄色の固体(16.5mg)として得た。収率67%。
H NMR δ (400 MHz, CDOD): 7.94 (s, 1H), 7.19 (d, J=8.25 Hz, 1H), 6.80−6.90 (m, 2H), 3.78−3.86 (m, 4H), 3.75 (s, 3H), 3.60 (dd, J=7.12, 19.50 Hz, 1H), 3.35−3.40 (m, 1H), 3.22 (d, J=19.48 Hz, 1H), 3.10−3.19 (m, 2H), 2.87 (dt, J=3.63, 13.42 Hz, 1H), 2.70−2.81 (m, 1H), 2.59−2.68 (m, 1H), 2.50 (dt, J=5.06, 13.73 Hz, 1H), 1.55 (dd, J=2.50, 13.73 Hz, 1H)。
LC/MS、m/z=397[M+H](計算値:396)。
実施例4
(6R,6aS,12aR)−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(5)
(6R,6aS,12aR)−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(6)
(a)MeOH中の7N NH(1.17ml、8.16mmol)に溶かした化合物3(0.100g、0.101mmol)を密封管内で2日間にわたって撹拌した。反応混合物を濃縮乾固して、粗製の化合物5の定量的収率を得た。LC/MS、m/z=482.2[M+H]+(計算値:481.5)。
(b)0℃で、DCM(0.4ml)中の粗製の化合物5(0.100g、0.208mmol)の溶液を含有する圧力管に、DCM中の1M三臭化ホウ素溶液(1.25ml、1.25mmol)を添加した。氷浴を外し、混合物を室温で35分間にわたって撹拌した。混合物を飽和NaHCO水溶液で中和した。水層を取り出し、真空中で蒸発させ、1:1のMeOH:DCM30mlに再び溶かし、シリカゲルに吸着させた。吸着した物質をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜35%(MeOH中の15% Aq NHOH))によって精製して、標題化合物6を淡黄色の固体(0.020g)として得た。収率54%。
H NMR δ (400 MHz, DMSO−d): 9.10 (br. s., 1H), 9.05 (d, J=4.62 Hz, 1H), 7.80−7.91 (m, 1H), 7.37 (d, J=4.51 Hz, 1H), 6.84−6.96 (m, 1H), 6.46−6.60 (m, 2H), 4.84 (br. s., 1H), 4.09 (br. s., 1H), 3.22−3.31 (m, 2H), 3.17 (s, 1H), 2.99−3.10 (m, 1H), 2.78−2.99 (m, 3H), 2.52−2.60 (m, 1H), 2.25−2.48 (m, 3H), 1.98 (dt, J=5.03, 12.56 Hz, 1H), 0.98 (d, J=11.55 Hz, 1H)。
LC/MS、m/z=368[M+H](計算値:367)。
実施例5
メチル(6R,6aS,12aR)−11−エチル−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキシラート(7)
MeCN(25mL)中の化合物2(1.00g、2.45mmol)の混合物に、KCO(0.69g、4.91mmol)及びヨウ化エチル(0.22mL、2.74mmol)を添加した。反応物を50℃で終夜、次いで、80℃で4日間にわたって加熱した。冷却後に、反応混合物を濾過して、不溶性の物質を除去し、濾液を真空中で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜15%(MeOH中の10%NHOH))によって精製して、化合物7を黄褐色の粉末(0.21g)として得た。収率19%。
H NMR δ (400 MHz, DMSO−d): 7.57 (s, 1H), 7.07 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.80 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.70 (dd, J=8.4, 2.5 Hz, 1H), 4.63 (d, J=1.3 Hz, 1H), 4.35−4.24 (m, 1H), 4.18−4.07 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 3.58−3.49 (m, 1H), 3.19−3.08 (m, 1H), 3.00−2.91 (m, 1H), 2.88−2.78 (m, 2H), 2.57 (d, J=17.1 Hz, 1H), 2.41−2.29 (m, 5H), 2.17−2.06 (m, 1H), 2.03−1.94 (m, 1H), 1.35−1.22 (m, 4H)。
LC/MS、m/z=439.0[M+H]+(計算値:438.5)。
実施例6
(6R,6aR,12aS)−2−メトキシ−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボン酸(8)
(6R,6aS,12aR)−11−エチル−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボン酸(9)
THF(50mL)及び水(10mL)中の化合物2(4.14g、10.50mmol)の混合物に、LiOH・HO(0.67g、16.0mmol)を添加した。反応物を、50℃で3日間加熱し、次いで、真空中で蒸発させた。残渣を水25mLで希釈し、1N HCl水溶液(16.0mL、16.0mmol)で処理した。固体を濾過によって単離し、水10mLで1回すすぎ、乾燥させて、化合物8を明黄褐色の粉末(3.29g)として得た。収率82%。
H NMR δ (400 MHz, DMSO−d): 15.40 (br. s, 1H), 12.73 (br. s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.06 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.74−6.66 (m, 2H), 3.64 (s, 3H), 3.46 (d, J=17.9 Hz, 1H), 3.12−3.05 (m, 1H), 3.01 (d, J=18.8 Hz, 1H), 2.85−2.71 (m, 2H), 2.62 (dd, J=15.8, 5.3 Hz, 1H), 2.50−2.42 (m, 1H,DMSOと重複), 2.38 (s, 3H), 2.31−2.14 (m, 2H), 2.13−2.00 (m, 1H), 1.84 (td, J=12.6, 4.6 Hz, 1H), 1.47 (d, J=12.6 Hz, 1H)。
LC/MS、m/z=381.1[M+H]+(計算値:380.4)。
同様の手法で、化合物7から出発して化合物9を調製した:
LC/MS、m/z=425.0[M+H]+(計算値:424.5)。
実施例7
(6R,6aR,12aS)−N−ベンジル−2−メトキシ−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(10)
(6R,6aR,12aS)−N−ベンジル−2−ヒドロキシ−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(11)
(a)DMF(5mL)中の化合物8(0.20g、0.528mmol)の混合物に、DIPEA(0.14mL、0.80mmol)及びHATU(0.26g、0.64mmol)を添加した。約20〜25分後に、ベンジルアミン(0.07mL、0.63mmol)を添加した。3日後に、反応混合物を真空中で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜25%(MeOH中の10%NHOH))によって精製して、化合物10を黄褐色の固体(0.18g)として得た。収率73%。LC/MS、m/z=470.2[M+H](計算値:469.6)。
(b)DCM(15mL)中の化合物10(0.18g、0.39mmol)の混合物に、DCM中の1M BBr(1.6mL、1.6mmol)を添加した。4時間後に、反応物をMeOH中の5M濃NHOH1.5mLでクエンチした。混合物を真空中で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜25%(MeOH中の10%NHOH))によって精製した。生成物画分を合わせ、真空中で蒸発させ、残渣をDCM5mLと1N NaOH 1mLとに分配した。残渣を逆相クロマトグラフィー(C18、0〜60%のACN中の0.1%TFA/水中の0.1%TFA)によって精製した。生成物画分を凍結乾燥させて、化合物11のTFA塩をクリーム色に着色した粉末(0.041g)として得た。収率19%。
H NMR δ (400 MHz, DO): 7.92 (s, 1H), 7.35−7.18 (m, 5H), 7.08 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.83 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.71 (dd, J=8.3, 2.1 Hz, 1H), 4.56−4.40 (m, 2H), 3.88 (br. s., 1H), 3.52 (d, J=18.2 Hz, 1H), 3.43−3.28 (m, 1H), 3.28−3.10 (m, 2H), 3.06−2.79 (m, 5H), 2.73−2.62 (m, 1H), 2.62−2.47 (m, 1H), 2.33−2.19 (m, 1H), 2.14−1.98 (m, 1H), 1.96−1.83 (m, 1H)。
LC/MS、m/z=456.1[M+H]+(計算値:455.6)。
実施例8
(6R,6aR,12aS)−2−ヒドロキシ−15−メチル−9−(ピロリジン−1−カルボニル)−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(12)
(6R,6aR,12aS)−2−ヒドロキシ−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(13)
(6R,6aR,12aS)−2−ヒドロキシ−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−イル)−15−メチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(14)
(6R,6aR,12aS)−N−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−N,15−ジメチル−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボキサミド(15)
(6R,6aR,12aS)−2−ヒドロキシ−9−(イソインドリン−2−カルボニル)−15−メチル−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(16)
(6R,6aR,12aS)−2−ヒドロキシ−9−((1R,3R,5S)−3−ヒドロキシ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボニル)−15−メチル−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(17)
(6R,6aR,12aS)−9−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−カルボニル)−2−ヒドロキシ−15−メチル−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(18)
(6R,6aS,12aR)−11−エチル−2,6a−ジヒドロキシ−9−(イソインドリン−2−カルボニル)−15−メチル−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(19)
標題化合物を、実施例7において記載した手法と同様の手法で調製した:
(a)化合物12:H NMR δ (400 MHz, DO):塩ジアステレオマーの混合物7.32 (s, 1H), 7.20−7.12 (m, 1H), 6.85 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.82−6.75 (m, 1H), 3.99−3.87 (m, 1H), 3.64−3.01 (m, 8H), 2.97 (s, 3H), 2.95−2.50 (m, 4H), 2.36−2.19 (m, 1H), 2.13−2.00 (m, 1H), 2.00−1.87 (m, 3H), 1.87−1.75 (m, 2H)。LC/MS、m/z=420.1[M+H]+(計算値:419.5)。
(b)化合物13:H NMR δ (400 MHz, DO): 8.05 (s, 1H), 7.30−7.23 (m, 1H), 7.21−7.11 (m, 4H), 6.84 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.78 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 5.40 (d, J=4.7 Hz, 1H), 4.67 (t, J=4.2 Hz, 1H), 3.93−3.86 (m, 1H), 3.55 (d, J=18.1 Hz, 1H), 3.47−3.32 (m, 1H), 3.29−3.15 (m, 3H), 3.04−2.81 (m, 6H), 2.81−2.71 (m, 1H), 2.66−2.53 (m, 1H), 2.40−2.28 (m, 1H), 2.15−1.99 (m, 1H), 1.95−1.84 (m, 1H)。LC/MS、m/z=498.1[M+H]+(計算値:497.6)。
(c)化合物14:H NMR δ (400 MHz, DO): 7.96 (s, 1H), 7.35−7.20 (m, 3H), 7.20−7.15 (m, 1H), 7.12 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.82 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.76 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 5.38 (d, J=4.6 Hz, 1H), 4.64 (t, J=4.4 Hz, 1H), 3.86−3.78 (m, 1H), 3.51 (d, J=18.0 Hz, 1H), 3.42−3.11 (m, 4H), 3.04−2.78 (m, 6H), 2.69−2.58 (m, 1H), 2.58−2.45 (m, 1H), 2.27−2.14 (m, 1H), 2.13−1.97 (m, 1H), 1.96−1.81 (m, 1H)。LC/MS、m/z=498.1[M+H]+(計算値:497.6)。
(d)化合物15:H NMR δ (400 MHz, DO):回転異性体の混合物7.33−7.22 (m, 1H), 7.20−7.09 (m, 1H), 6.89−6.69 (m, 2H), 4.26−4.16 (m, 0.25H), 4.02−3.86 (m, 1H), 3.60−3.19 (m, 4.75H), 3.18−2.50 (m, 11H), 2.39−2.19 (m, 1H), 2.17−1.89 (m, 2H), 1.86−1.20 (m, 7.75H), 1.19−0.86 (m, 1H), 0.57−0.41 (m, 0.25H)。LC/MS、m/z=462.3[M+H]+(計算値:461.6)。
(e)化合物16:H NMR δ (400 MHz, DO): 7.41 (s, 1H), 7.39−7.26 (m, 3H), 7.19−7.10 (m, 2H), 6.87 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.77 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 4.84 (s, 2H), 4.68−4.60 (m, 1H), 4.53−4.43 (m, 1H), 3.96−3.88 (m, 1H), 3.56 (d, J=17.9 Hz, 1H), 3.44−2.83 (m, 8H), 2.76−2.65 (m, 1H), 2.64−2.52 (m, 1H), 2.37−2.23 (m, 1H), 2.17−2.03 (m, 1H), 2.02−1.91 (m, 1H)。LC/MS、m/z=468.1[M+H]+(計算値:467.6)。
(f)化合物17:H NMR δ (400 MHz, DO): 7.36 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.17 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.89−6.83 (m, 1H), 6.80 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 4.60−4.52 (m, 1H), 4.16−4.03 (m, 1H), 4.01−3.88 (m, 1H), 3.87−3.74 (m, 1H), 3.51 (d, J=18.0 Hz, 1H), 3.46−3.19 (m, 3H), 3.19−3.04 (m, 1H), 3.04−2.83 (m, 4H), 2.80−2.64 (m, 1H), 2.63−2.49 (m, 1H), 2.38−2.24 (m, 1H), 2.23−2.02 (m, 4H), 2.02−1.77 (m, 5H), 1.76−1.59 (m, 1H)。LC/MS、m/z=476.2[M+H]+(計算値:475.6)。
(g)化合物18:H NMR δ (400 MHz, DO): 7.43 (s, 1H), 7.17 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.85 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.79 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 4.23−4.05 (m, 2H), 3.97−3.89 (m, 1H), 3.87−3.72 (m, 2H), 3.53 (d, J=17.9 Hz, 1H), 3.47−3.31 (m, 3H), 3.31−3.14 (m, 4H), 3.05−2.81 (m, 5H), 2.78−2.67 (m, 1H), 2.66−2.51 (m, 1H), 2.37−2.25 (m, 1H), 2.17−2.01 (m, 1H), 1.98−1.86 (m, 1H)。LC/MS、m/z=484.2[M+H]+(計算値:483.6)。
(h)化合物19:H NMR δ (400 MHz, CDOD): 7.37−7.22 (m, 4H), 7.22−7.17 (m, 1H), 7.10 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.82 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.72 (dd, J=8.3, 2.3 Hz, 1H), 4.91−4.84 (m, 2H, 水と重複), 4.81−4.65 (m, 2H), 4.51−4.41 (m, 1H), 4.39−4.28 (m, 1H), 3.75−3.65 (m, 2H), 3.49−3.35 (m, 2H), 3.21−3.11 (m, 2H), 2.96 (s, 3H), 2.94−2.80 (m, 2H), 2.62 (d, J=17.4 Hz, 1H), 2.54 (td, J=13.8, 5.0 Hz, 1H), 1.71−1.63 (m, 1H), 1.49 (t, J=7.1 Hz, 3H)。LC/MS、m/z=512.3[M+H]+(計算値:511.6)。
実施例9
(6R,6aS,12aR)−15−(tert−ブトキシカルボニル)−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−10−オキソ−6,6a,7,10,11,12−ヘキサヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−9−カルボン酸(20)
THF(0.16ml)中の化合物3(0.040g、0.081mmol)の溶液を含有するフラスコに、水(0.50ml)中のNaOH(0.019g、0.483mmol)の溶液を添加した。混合物を33℃の油浴上で3.5時間にわたって撹拌した。THF及びMeOHを減圧下で除去し、残りの水溶液のpHを、1N HCl0.48mlで7.0に調節した。得られた濁った混合物をEtOAcで抽出した。EtOAc層を水で2回洗浄し、濃縮乾固して、化合物20を淡黄色の固体(0.016g;収率41%)として得た。
H NMR δ (400 MHz, CDCl): 13.78 (br. s., 1H), 12.42 (br. s., 1H), 8.20 (s, 1H), 7.06 (d, J=8.36 Hz, 1H), 6.64−6.81 (m, 2H), 4.60 (br. s., 1H), 3.88 (br. s., 1H), 3.70 (s, 3H), 3.42 (dd, J=6.93, 18.65 Hz, 1H), 3.17−3.33 (m, 2H), 2.99 (d, J=18.71 Hz, 1H), 2.60−2.83 (m, 4H), 2.18 (br. s., 1H), 1.50 (s, 9H), 1.34 (br. s., 1H)。
LC/MS、m/z=483[M+H]+(計算値:482)。
実施例10
(6R,6aS,12aR)−11−エチル−6a−ヒドロキシ−2−メトキシ−15−メチル−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(21)
(6R,6aS,12aR)−11−エチル−2,6a−ジヒドロキシ−15−メチル−6,6a,7,12−テトラヒドロ−5H−6,12a−(エピミノエタノ)ナフト[2,1−g]キノリン−10(11H)−オン(22)

(a)EtO(125mL)中の化合物1(9.68g、32.1mmol、1当量)の懸濁液に、ギ酸メチル(4.40mL、71.4mmol、2.2当量)及びNaOEt(7.22g、106mmol、3.3当量)を添加した。反応混合物を周囲温度で終夜撹拌し、次いで、飽和NHCl溶液100mLでクエンチした。得られた固体を濾過によって単離し、最小量の水で2回、次いで、EtOで1回洗浄した。固体を真空下で60℃で乾燥させて、化合物1aを明黄褐色の粉末として得、これをさらに精製せずに使用した(7.814g、23.7mmol、収率74%)。LC/MS、m/z=330.2[M+H](計算値:329)。
(b)アセトニトリル(200mL)中の化合物1a(19.58g、59.4mmol、1当量)の懸濁液に、シアノ酢酸メチル(7.9mL、90mmol、1.5当量)及びピペリジン(5.9mL、59.7mmol、1当量)を添加した。反応混合物を80℃で終夜加熱した。周囲温度に冷却した後に、固体を濾過によって単離し、アセトニトリル25mLで洗浄して、化合物2を黄褐色の粉末(16.658g、40.6mmol、収率68%)として得た。LC/MS、m/z=411.2[M+H](計算値:410)。
(c)アルゴン脱酸素処理したDMF(160mL)中の化合物2(10.07g、24.53mmol、1当量)の混合物に、KCO(13.56g、98mmol、4当量)を添加した。アルゴンを反応混合物に約10分間にわたって吹き込み、続いて、ヨウ化エチル(4.4mL、54.7mmol、2.2当量)を添加した。容器を密封し、3日間にわたって撹拌した。固体を濾別し、アセトニトリルですすぎ、濾液を真空中で蒸発させた。残渣を、シリカゲル上で、DCM中の0〜15%(MeOH中の10%NHOH)を用いてクロマトグラフィー処理した。生成物画分を真空中で蒸発させ、残渣をMeOH10mLで摩砕した。固体を濾過によって単離し、MeOH3mLで2回洗浄し、乾燥させて、生成物化合物7を黄色−黄褐色粉末(3.671g、8.37mmol、34%)として得た。LC/MS、m/z=439.0[M+H](計算値:438)。
(d)5:1のTHF/水(100mL)中の化合物7(3.671g、8.37mmol、1当量)の溶液に、LiOH・HO(0.420g、10mmol、1.2当量)を添加した。終夜撹拌した後に、反応物を真空中で濃縮して、湿った固体にした。その固体を水50mLで希釈し、1N HCl10mLを添加した。固体NaClを添加し、混合物をDCM50mLで3回抽出した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、化合物9を淡黄褐色の泡(2.91g、6.86mmol、収率82%)として得た。LC/MS、m/z=425.0[M+H](計算値:424)。
(e)NMP(15mL)中の化合物9(2.91g、6.86mmol、1当量)の溶液に、AgCO(0.475g、1.72mmol、0.25当量)を添加した。アルゴンを反応混合物に2〜3分間にわたって吹き込み、次いで、反応物を窒素下に保持し、140℃で6日間にわたって加熱した。反応混合物を真空中で蒸発させ、残渣を、シリカゲル上で、DCM中の0〜15%(MeOH中の10%NHOH)を用いてクロマトグラフィー処理した。生成物画分を真空中で蒸発させ、残渣を最小量のMeOHで摩砕し、濾過し、最小量のMeOHで1回すすぎ、真空下で乾燥させて、化合物21を黄褐色の粉末(0.602g、1.58mmol、収率23%)として得た。
H NMR δ (400 MHz, DMSO−d): 7.06 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.94 (d, J=9.2 Hz, 1H), 6.81 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.70 (dd, J=8.4, 2.5 Hz, 1H), 6.14 (d, J=9.1 Hz, 1H), 4.57 (br. s., 1H), 4.30−4.18 (m, 1H), 4.12−4.00 (m, 1H), 3.64 (s, 3H), 3.45 (d, J=17.6 Hz, 1H), 3.19−3.08 (m, 1H), 2.92−2.77 (m, 3H), 2.56−2.49 (m, 1H,DMSOと重複), 2.42−2.34 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.26 (d, J=16.8 Hz, 1H), 2.17−2.05 (m, 1H), 2.04−1.92 (m, 1H), 1.32−1.21 (m, 4H)。
LC/MS、m/z=381.1[M+H](計算値:380)。
(f)DCM(20mL)中の化合物21(0.500g、1.31mmol、1当量)の溶液に、DCM中の1M BBr(4.0mL、4.0mmol、3当量)を添加した。2時間後に、追加量のDCM中の1M BBr(0.60mL、0.60mmol、0.5当量)を添加した。終夜撹拌した後に、反応物を、MeOH中の5M NHOH3.7mLでクエンチした。得られた液体部分を固体からデカンテーションし、シリカゲル上で、DCM中の0〜16%(MeOH中の10%NHOH)を用いてクロマトグラフィー処理した。生成物画分を真空中で蒸発させ、残渣をMeOH3mLで摩砕し、濾過し、MeOH1mLで1回すすぎ、乾燥させて、化合物22を淡黄褐色の粉末(0.382g、1.04mmol、収率79%)として得た。
H NMR δ (400 MHz, DMSO−d): 9.10 (s, 1H), 6.98−6.90 (m, 2H), 6.63 (d, J=2.3 Hz, 1H), 6.52 (dd, J=8.2, 2.3 Hz, 1H), 6.14 (d, J=9.2 Hz, 1H), 4.54 (s, 1H), 4.24−4.14 (m, 1H), 4.13−4.02 (m, 1H), 3.33−3.25 (m, 1H,水と重複), 3.14−3.04 (m, 1H), 2.91−2.73 (m, 3H), 2.57−2.50 (m, 1H,DMSOと重複), 2.40−2.33 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.24 (d, J=16.8 Hz, 1H), 2.16−1.95 (m, 2H), 1.28 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.24−1.16 (m, 1H)。 LC/MS、 m/z=367.2[M+H](計算値:366)。
実施例11
次の表において、μ−及びκ−オピオイド受容体における例示した本発明の化合物の結合及び活性応答の有効性の結果を示す。
表1では、κ−オピオイド受容体に対する特定の本発明の化合物の結合親和性を上記のとおり決定した。
表2では、μ−及びκ−オピオイド受容体に対する特定の本発明の化合物の活性応答を上記のとおり、HEK−293細胞を使用する機能性アッセイについて決定した。
表1
特定の本発明の化合物の結合親和性
表2
特定の本発明の化合物の活性応答
表1及び2のin vitro試験結果は、特定の代表的な本発明の化合物が一般に、κ−オピオイド受容体について良好な結合親和性を有することを示している。これらの化合物は、部分アゴニストから完全アゴニストとしてμ−及びκ−オピオイド受容体を活性化させると考えられる。したがって、本発明の化合物は、1種または複数種のオピオイド受容体の活性化に応答する状態、特に疼痛を治療するために有用であると予測される。
本開示を考慮すれば、本発明またはその任意の実施形態の範囲に影響を及ぼすことなく、条件、配合、及び他のパラメータの幅広く同等の範囲内で、同じことを行うことができることは、当業者に理解されるであろう。
本発明の他の実施形態は、本明細書において開示した本発明の明細及び実行の考察から、当業者には明らかであろう。本明細書及び実施例は、例示に過ぎないとみなされ、本発明の実際の範囲及び意図は、以下の特許請求の範囲によって示されるものとする。
本明細書中で引用したすべての特許、特許出願、及び刊行物は、その全体が参照によって本明細書に完全に組み込まれる。

Claims (67)

  1. 式Iの化合物:
    またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物:
    [式中、
    は、ヒドロキシル、シアノ、カルボキシ、アミノカルボニル、アルキル、またはアルコキシであり、前記カルボキシ、アミノカルボニル、アルキル、及びアルコキシのそれぞれは、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよく;
    は、水素、アルキル、及びアルコキシカルボニルからなる群から選択され、前記アルコキシカルボニルは、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよく;
    は、水素、ヒドロキシ、若しくはハロか;またはアルコキシ、アルキルアミノ、若しくはジアルキルアミノであり、それらのいずれも、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよく;
    は、水素またはアルキルであり;
    Zは、−C(=O)Rまたは水素であり、
    は、
    (a)OH;
    (b)置換されていてもよいアルコキシ;及び
    (c)−NR
    からなる群から選択され;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素、アルキル、シクロアルキル、及びアリールアルキルであり、前記シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子は、フェニル環に縮合していてもよく;前記シクロアルキル、アルキル、及びアリールアルキルのそれぞれは、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよいか;またはR及びRは、それらが結合している窒素と一緒に、置換されていてもよい複素環式環を形成しており;
    各Rは、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、及びアルコキシカルボニルからなる群から独立に選択され;
    ただし、前記化合物は、
    のいずれでもないことを条件とする]。
  2. 式IIを有する、請求項1に記載の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物[式中、R、R、R、R、及びZは、請求項1に記載のとおりである]。
  3. 式IIIを有する、請求項1に記載の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物[式中、R、R、R、R、及びZは、請求項1に記載のとおりである]。
  4. 式IVを有する、請求項1に記載の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物[式中、R、R、R、R、及びZは、請求項1に記載のとおりである]。
  5. 式Vを有する、請求項1に記載の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物[式中、R、R、R、R及びZは、請求項1に記載のとおりである]。
  6. が、ヒドロキシルまたはアルコキシであり、前記アルコキシが、ヒドロキシ、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  7. が、ヒドロキシルまたは非置換C1〜6アルコキシである、請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  8. が水素である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  9. が、アルキルである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  10. が、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよいアルコキシカルボニルであり、前記アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、シクロアルキル、及びシクロアルケニルが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  11. が、非置換C1〜6アルコキシカルボニルである、請求項10に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  12. が、水素である、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  13. が、ヒドロキシである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  14. が、水素である、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  15. Zが、−C(=O)Rである、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  16. が、OHである、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  17. が、置換されていてもよいアルコキシである、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  18. が、非置換C1〜6アルコキシである、請求項17に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  19. が、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシ、及びアルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されているC1〜6アルコキシである、請求項17に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  20. が、−NRであり、
    が、水素またはアルキルであり;
    が、水素、アルキル、シクロアルキル、及びアリールアルキルからなる群から選択され、前記シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子が、フェニル環に縮合していてもよく;前記シクロアルキル、アルキル、及びアリールアルキルのそれぞれが、1、2、または3個の独立に選択されるR基で置換されていてもよい、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  21. が、C3〜7シクロアルキル及びC6〜14アリール(C1〜6)アルキルからなる群から選択され、前記C3〜7シクロアルキル環の2個の隣接する炭素原子が、フェニル環に縮合していてもよく;前記C3〜7シクロアルキル及びC6〜14アリール(C1〜6)アルキルが、1、2、または3個の場合によって選択されるR基で置換されていてもよい、請求項20に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  22. Zが、
    からなる群から選択される、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  23. が、−NRであり、R及びRが、それらが結合している窒素と一緒に、置換されていてもよい複素環式環を形成している、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  24. Zが、
    からなる群から選択される、請求項1から15及び23のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  25. が、OHまたは非置換C1〜6アルコキシであり;
    が、C1〜4アルキルまたはC1〜6アルコキシカルボニルであり、前記C1〜6アルコキシカルボニルが、ヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群からそれぞれ独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく;
    が、水素またはヒドロキシであり;
    が、水素またはC1〜4アルキルである、請求項1から24のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  26. Zが、水素である、請求項1から14及び25のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  27. が、OHまたは非置換C1〜6アルコキシであり;Rが、C1〜4アルキルであり;Rが、水素またはヒドロキシであり;Rが、C1〜4アルキルである、請求項26に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  28. 前記化合物は、式VIの化合物である、請求項1に記載の化合物:
    またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物
    [式中、
    10は、Hか、またはヒドロキシ、ハロ、ハロ(C1〜4)アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4)アルキルアミノ、カルボキシ、C1〜4アルコキシ、及びC1〜4アルコキシカルボニルからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルであり;
    は、水素またはOHであり;
    は、
    からなる群から選択される]。
  29. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  30. からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  31. 治療有効量の請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物と、1種または複数種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  32. 患者において1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療または予防する方法であって、そのような治療または予防を必要とする患者に、有効量の請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与することを含む前記方法。
  33. 前記障害が、μ−オピオイド受容体またはκ−オピオイド受容体のモジュレーション、またはμ−オピオイド受容体及びκ−オピオイド受容体の両方のモジュレーションに応答する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記障害が、前記κ−オピオイド受容体のモジュレーションに応答する、請求項33に記載の方法。
  35. 前記障害が疼痛である、請求項32に記載の方法。
  36. 患者において、疼痛、便秘、下痢、掻痒症、耽溺障害、アルコール中毒からの禁断症状、または薬物中毒からの禁断症状を治療または予防する方法であって、有効量の請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を、そのような治療または予防を必要とする患者に投与することを含む前記方法。
  37. 疼痛を治療するための方法である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記疼痛が、急性疼痛、慢性疼痛、または手術疼痛である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記疼痛が慢性疼痛である、請求項38に記載の方法。
  40. 前記慢性疼痛が、神経障害性疼痛、手術後疼痛、または炎症性疼痛である、請求項39に記載の方法。
  41. 患者において、1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートする方法であって、前記患者に、有効量の請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を投与することを含む前記方法。
  42. μ−またはκ−オピオイド受容体をモジュレートするか、またはμ−及びκ−オピオイド受容体を両方ともモジュレートする、請求項41に記載の方法。
  43. 患者において1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害の治療または予防において使用するための、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  44. 前記障害が、μ−オピオイド受容体またはκ−オピオイド受容体のモジュレーション、またはμ−オピオイド及びκ−オピオイド受容体の両方のモジュレーションに応答する、請求項43に記載の化合物。
  45. 前記障害が、前記κ−オピオイド受容体のモジュレーションに応答する、請求項43または44に記載の使用のための化合物。
  46. 前記障害が疼痛である、請求項43から45のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  47. 患者において、疼痛、便秘、下痢、掻痒症、耽溺障害、アルコール中毒から禁断症状、または薬物中毒からの禁断症状の治療または予防において使用するための、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  48. 前記使用が、疼痛の治療または予防のための使用である、請求項47に記載の化合物。
  49. 前記疼痛が、急性疼痛、慢性疼痛、または手術疼痛である、請求項48に記載の化合物。
  50. 前記慢性疼痛が、神経障害性疼痛、手術後疼痛、または炎症性疼痛である、請求項49に記載の化合物。
  51. 患者において1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートする際に使用するための、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  52. μ−またはκ−オピオイド受容体がモジュレートされるか、またはμ−及びκ−オピオイド受容体が両方ともモジュレートされる、請求項51に記載の化合物。
  53. 1種または複数種のオピオイド受容体のモジュレーションに応答する障害を治療または予防するための医薬品の製造における、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  54. 前記障害が、μ−オピオイド受容体またはκ−オピオイド受容体のモジュレーション、またはμ−オピオイド及びκ−オピオイド受容体の両方のモジュレーションに応答する、請求項53に記載の使用。
  55. 前記障害が、前記κ−オピオイド受容体のモジュレーションに応答する、請求項54に記載の使用。
  56. 前記障害が疼痛である、請求項53から55のいずれか一項に記載の使用。
  57. 疼痛、便秘、下痢、掻痒症、耽溺障害、アルコール中毒から禁断症状、または薬物中毒からの禁断症状を治療または予防するための医薬品の製造における、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  58. 疼痛の治療または予防のための使用である、請求項57に記載の使用。
  59. 前記疼痛が、急性疼痛、慢性疼痛、または手術疼痛である、請求項58に記載の使用。
  60. 前記慢性疼痛が、神経障害性疼痛、手術後疼痛、または炎症性疼痛である、請求項59に記載の使用。
  61. 1種または複数種のオピオイド受容体をモジュレートするための医薬品の製造における、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用。
  62. μ−またはκ−オピオイド受容体をモジュレートするか、またはμ−及びκ−オピオイド受容体を両方ともモジュレートする、請求項61に記載の使用。
  63. 医薬品として使用するための、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  64. H、11C、または14C放射標識されている、請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  65. 請求項64に記載の放射標識された化合物を使用して、オピオイド受容体に結合する能力について候補化合物をスクリーニングする方法であって、a)固定濃度の前記放射標識された化合物を受容体に導入して複合体を形成することと;b)前記複合体を候補化合物で滴定することと;c)前記受容体への前記候補化合物の結合を決定することとを含む前記方法。
  66. 医薬組成物を調製する方法であって、治療有効量の請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を、薬学的に許容される担体と混合することを含む前記方法。
  67. 有効量の請求項1から30のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、若しくは溶媒和物を含有する滅菌容器、及び治療用途のための指示書を含むキット。
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