JP2017517474A - LiMXO4を生成するためのプロセス及びその生成物 - Google Patents
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Abstract
LiMXO4を生成するためのプロセスであって、リチウム源、M源、及びX源を一緒に、900〜1450℃の間の反応温度において溶融状態で、過剰の(A)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する固体−固体還元対、または(B)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する気体−気体還元対と併せての、上記固体−固体還元対の一成分の存在下に、熱平衡及び熱力学平衡下で反応させるステップを含む上記プロセスを提供する。組成外の不純物を含まないLiMXO4溶融固化生成物も提供する。
Description
関連出願に対するクロスリファレンス
この出願は、米国特許法第119条(e)の下、2014年5月26日に提出された米国仮特許出願第62/002,958号の利益を主張する。上記の全ての文献は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
この出願は、米国特許法第119条(e)の下、2014年5月26日に提出された米国仮特許出願第62/002,958号の利益を主張する。上記の全ての文献は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、LiMXO4を生成するためのプロセス及びその生成物に関する。より詳細には、本発明は、還元条件が制御されているかかるプロセス、及び組成外の不純物を含まない溶融固化生成物に関係する。
リン酸鉄リチウム、LiFePO4(LFP)1は、リチウム電池のカソードにおいて使用されるときにLi+イオンを挿入及び脱離することが可能であるオリビン構造を有するLiFe(M)XO4化合物のファミリーの主な代表である。
電気化学的に活性なLiFePO4または部分的に置換されたLiFePO4を作製するためのいくつかのプロセスが記載されている。実際、かかるプロセスの大部分は、Feの部分を他の金属、例えばMn若しくはMgによって置き換えて、またはPの部分を別のオキシアニオン形成元素、例えばS、Si、B、Mo若しくはVによって置き換えて、例えばLiFe(M)XO4を付与することにより多かれ少なかれ置換されるLFPを作製することを可能にする。
公知のプロセスとして、微細に分散された反応体の固相反応(WO02/27823A1)ならびにLiFePO4の溶媒補助沈殿(US2004/0151649A1)が挙げられる。固相プロセスは、還元条件、温度、化学量論比に対して過剰な反応体、または反応体分散量に応じて、二次相(例えば、Fe3P、Fe2P、FeP、LiPO3、Li4P2O7、Fe2P2O7、Li3Fe2(PO4)3など)または分散したFe2O3を含有する生成物を生じさせる。溶媒補助沈殿によって得られる生成物は、操作条件に応じて構造上の欠陥または他の組成外の欠陥を含有する。
溶融状態での合成も記載されている(WO2005/062404A1、さらに、WO2013/177671A1において改良されている)。この溶融プロセスは、より一般的に商業的に入手可能である前駆体を使用している。この溶融プロセスは、溶融状態において強い還元条件下(C、COまたはH2の存在下)にあるため、迅速であり、反応体特異的でない。LiFePO4は、冷却下で得られて結晶化され得る。このプロセスは、粉末に還元されたときに電気化学的に活性なLiFePO4カソード粉末を生じさせることが示されている;しかし、例えばFe3P、Fe2P、FeP、LiPO3、Li4P2O7、Fe2P2O7、Li3Fe2(PO4)3などの少量成分が存在する。
これらの組成外の相(例えばFe2O3、Fe2PまたはLiPO3)のいくつかは、電池全体のサイクル特性に有害である可能性があるため、望ましくない。これらは、既存のプロセスによって排除または制御され得ない。
本発明により、以下を提供する:
1.LiMXO4を生成するためのプロセスであって、
Mが、Fe2+、Mn2+及びこれらの混合物から選択される、2+の酸化度を有する遷移金属であり、置換されていない、または、1+〜5+の酸化度を有する1以上のさらなる金属によって鉄若しくはマンガン部位において部分的に置換されており、
Xが、P5+であり、置換されていない、またはオキシアニオン形成元素によって部分的に置換されており:
a)リチウム源、M源、及びX源を付与するステップと、
b)リチウム源、M源、及びX源を一緒に:
i.900〜1450℃の間の反応温度において溶融状態で
ii.過剰の:
(A)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する固体−固体還元対、または
(B)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する気体−気体還元対と併せての、上記固体−固体還元対の一成分
の存在下に、
iii.熱平衡及び熱力学平衡下で
反応させることにより、溶融LiMXO4を生成するステップと、
c)還元対からを上記LiMXO4単離するステップと、
d)上記LiMXO4を固化するステップと
を含み、ステップc)が、ステップd)の前及び/または後に実施され得る、上記プロセス。
1.LiMXO4を生成するためのプロセスであって、
Mが、Fe2+、Mn2+及びこれらの混合物から選択される、2+の酸化度を有する遷移金属であり、置換されていない、または、1+〜5+の酸化度を有する1以上のさらなる金属によって鉄若しくはマンガン部位において部分的に置換されており、
Xが、P5+であり、置換されていない、またはオキシアニオン形成元素によって部分的に置換されており:
a)リチウム源、M源、及びX源を付与するステップと、
b)リチウム源、M源、及びX源を一緒に:
i.900〜1450℃の間の反応温度において溶融状態で
ii.過剰の:
(A)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する固体−固体還元対、または
(B)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する気体−気体還元対と併せての、上記固体−固体還元対の一成分
の存在下に、
iii.熱平衡及び熱力学平衡下で
反応させることにより、溶融LiMXO4を生成するステップと、
c)還元対からを上記LiMXO4単離するステップと、
d)上記LiMXO4を固化するステップと
を含み、ステップc)が、ステップd)の前及び/または後に実施され得る、上記プロセス。
2.反応温度が、950〜1250℃の間である、項1に記載のプロセス。
3.リチウム源、M源及びX源が、LiMXO4を含む、項1または2に記載のプロセス。
4.リチウム源が、LiPO3、Li2CO3、LiOH、Li3PO4、Li4P2O7、LiH2PO4、若しくはLi2HPO4、またはこれらの混合物を含む、項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
5.Mが、置換されていない、または部分的に置換されたMn2+である、項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
6.Mが、置換されていない、または部分的に置換されたFe2+である、項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
7.さらなる金属が、Mg、Ca、Al、V、Mo、Nb、Ti、Zr、Ni、Co、またはCrの1以上である、項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
8.Mが、置換されていないFe2+である、項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
9.M源が、鉄、酸化鉄、リン酸鉄、または鉄金属、及びこれらの混合物の天然鉱物を含む、項6〜8のいずれか1項に記載のプロセス。
10.鉄の天然鉱物が、酸化鉄の天然鉱物、またはxが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物を含む、項9に記載のプロセス。
11.オキシアニオン形成元素が、S、Si、B、Mo及びVの1以上、好ましくはSiである、項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
12.Xが、置換されていないP5+である、項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
13.X源が、H3PO4、リン酸アンモニウム、LiH2PO4、Li2HPO4、P2O5、LiPO3、Li3PO4、またはこれらの混合物を含む、項1〜12のいずれか1項に記載のプロセス。
14.リチウム源及びX源が、LiPO3またはその前駆体を含む、項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
15.ステップb)が、速度論的に遅いC、例えばグラファイトの存在下で行われる、項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
16.ステップb)が、ニッケル金属、鉄金属、マグネシア、カルシア、アルミナ若しくはジルコニアセラミックス、グラファイト、クレイグラファイト、またはSiCから作製されたるつぼにおいて行われる、項1〜15のいずれか1項に記載のプロセス。
17.ステップb)が、強還元部位の非存在下で行われる、項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
18.ステップb)が、Cの非存在下で行われ、当該Cが、反応温度において10−16〜10−20気圧の間のpO2を有する、項17に記載のプロセス。
19.ステップb)が、反応媒体としての溶融LiMXO4のプールにおいて行われる、項1〜18のいずれか1項に記載のプロセス。
20.ステップb)において、リチウム源、M源、及びX源が、還元対の存在下に置かれる前に別々に溶融される、項1〜19のいずれか1項に記載のプロセス。
21.ステップb)において、リチウム源、M源、及びX源が、還元対の存在下で一緒に溶融される、項1〜19のいずれか1項に記載のプロセス。
22.リチウム源、M源、X源及び還元対が、ステップb)の間に機械的に撹拌される、項1〜21のいずれか1項に記載のプロセス。
23.リチウム源、M源、及びX源が、溶融状態でリチウム源、M源、及びX源を通して気体−気体還元対をバブリングすることによってステップb)の間に撹拌される、項1〜22のいずれか1項に記載のプロセス。
24.固体−固体還元対が、固体−固体Fe0/FeO還元対を含み、反応温度が、950〜1400℃の間である、項1〜23のいずれか1項に記載のプロセス。
25.Fe0が、リチウム源、M源、及びX源を含有する、鉄粉末、噴霧鉄液滴、鉄の片若しくはロッドまたは鉄るつぼの1以上である、項24に記載のプロセス。
26.固体−固体還元対が、固体−固体FeO/Fe3O4還元対を含み、反応温度が、950〜1350℃の間である、項1〜25のいずれか1項に記載のプロセス。
27.FeOが、鉄源からインサイチュで生成される、項24〜26のいずれか1項に記載のプロセス。
28.鉄源が、xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物である、項27に記載のプロセス。
29.ステップb)が、上記固体−固体還元対(A)の存在下で行われる、項1〜28のいずれか1項に記載のプロセス。
30.ステップb)が、気体−気体還元対の存在下においても行われる、項29に記載のプロセス。
31.ステップb)が、気体−気体還元対と併せての固体−固体還元対の一成分(B)の存在下で行われる、項1〜28のいずれか1項に記載のプロセス。
32.成分がFeOである、項31に記載のプロセス。
33.気体−気体還元対が、H2/H2Oを含み、反応温度が、950〜1400℃の間である、項1〜32のいずれか1項に記載のプロセス
34.H2及びH2Oの各々の体積比が、5〜95%の間である、項33に記載のプロセス。
35.気体−気体還元対がCO/CO2を含み、反応温度が、950〜1400℃の間である、項1〜34のいずれか1項に記載のプロセス。
36.CO及びCO2の各々の体積比が、5〜95%の間である、項35に記載のプロセス。
37.還元対が合成ガスである、項33〜36のいずれか1項に記載のプロセス。
38.溶融LiMXO4が、ステップd)におけるLiMXO4の固化の前に脱ガスされる、項1〜37のいずれか1項に記載のプロセス。
39.ステップc)において、溶融LiMXO4が、ステップd)におけるLiMXO4の固化の前にデカンテーション、濾過、または磁気分離によって固体−固体還元対から単離される、項1〜38のいずれか1項に記載のプロセス。
40.ステップc)において、溶融LiMXO4が、ステップd)におけるLiMXO4の固化の前に脱ガスによって気体−気体還元対から単離される、項1〜39のいずれか1項に記載のプロセス。
41.ステップd)が、鋳造または噴霧化によるLiMXO4の固化を含む、項1〜40のいずれか1項に記載のプロセス。
42.LiMXO4を粉砕するステップe)をさらに含み、
ステップe)が、ステップd)におけるLiMXO4の固化の後に行われ、
ただし、還元対からLiMXO4を単離するステップc)がステップd)の後に行われるとき、粉砕するステップe)がステップc)の前に行われることを条件とする、項1〜41のいずれか1項に記載のプロセス。
ステップe)が、ステップd)におけるLiMXO4の固化の後に行われ、
ただし、還元対からLiMXO4を単離するステップc)がステップd)の後に行われるとき、粉砕するステップe)がステップc)の前に行われることを条件とする、項1〜41のいずれか1項に記載のプロセス。
43.ステップc)において、LiMXO4が、ステップd)及びe)の後に磁気分離によって固体−固体還元対から単離される、項42に記載のプロセス。
44.LiMXO4を含む溶融固化生成物であって、M及びXが、項1、5〜8、及び11〜12のいずれか1項に定義されている通りであり、生成物が、組成外の不純物を含まない、上記溶融固化生成物。
45.LiMXO4が、以下の組成外の不純物:
・Fe0、
・Fe3+相、
・酸化または還元されたリン化鉄、
・酸化または還元された酸化鉄、
・酸化または還元されたリン酸鉄、
・少量のLiPO3、Li3PO4及びLi4P2O7を除く、酸化または還元されたリン酸リチウム、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、例えばLi3Fe2(PO4)、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、ならびに
・酸化または還元されたリン化鉄リチウム
を含まないLiFeXO4である、項44に記載の生成物。
・Fe0、
・Fe3+相、
・酸化または還元されたリン化鉄、
・酸化または還元された酸化鉄、
・酸化または還元されたリン酸鉄、
・少量のLiPO3、Li3PO4及びLi4P2O7を除く、酸化または還元されたリン酸リチウム、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、例えばLi3Fe2(PO4)、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、ならびに
・酸化または還元されたリン化鉄リチウム
を含まないLiFeXO4である、項44に記載の生成物。
46.最大で約5%のモル比のLi3PO4を含む、項44または45に記載の生成物。
47.Li3PO4を含まない、項46に記載の生成物。
48.最大で約5%のモル比のLi4P2O7を含む、項44〜47のいずれか1項に記載の生成物。
49.Li4P2O7を含まない、項48に記載の生成物。
50.最大で約5%のモル比のLiPO3を含む、項44〜49のいずれか1項に記載の生成物。
51.LiPO3を含まない、項50に記載の生成物。
52.最大で約5%(w/w)の外来不純物を含む、項44〜51のいずれか1項に記載の生成物。
53.外来不純物を含まない、項52に記載の生成物。
54.LiMXO4、最大で約5%のモル比のLi3PO4、最大で約5%のモル比のLi4P2O7、最大で約5%のモル比のLiPO3、及び最大で約5%(w/w)の外来不純物からなる、項44に記載の生成物。
55.項1〜43のいずれか1項に記載のプロセスから生成される、項44〜54のいずれか1項に記載の生成物。
添付の図において:
LiMXO4を生成するためのプロセス
ここで本発明をより詳細に参照し、LiMXO4を生成するためのプロセスを提供する。本プロセスは、溶融プロセスである。いくつかの意味において、本プロセスは、WO2005/062404A1及びWO2013/177671A1に記載されているプロセスの改良として想到され得る。
ここで本発明をより詳細に参照し、LiMXO4を生成するためのプロセスを提供する。本プロセスは、溶融プロセスである。いくつかの意味において、本プロセスは、WO2005/062404A1及びWO2013/177671A1に記載されているプロセスの改良として想到され得る。
LiMXO4は、リチウム電池のカソードにおいて使用されるときにLi+イオンを挿入及び脱離することが可能であるオリビン構造を有する化合物のファミリーを表す。そのため、実施形態において、本発明のプロセスは、カソード材料としての使用のためのLiMXO4を作製するためのプロセスである。かかる使用のために、LiMXO4は、当業者に周知のように処理される。かかるプロセスは、粉砕すること及び炭素の層によってコーティングすることを典型的には含み、カソードにおける使用に好適な材料を生成する。国際特許出願WO2005/062404A1及びWO2013/177671は、かかるプロセスの詳細を提供している。
LiMXO4において、Mは、Fe2+、Mn2+及びこれらの混合物から選択される2+の酸化度を有する遷移金属である。Mにおいて、Fe2+及び/またはMn2+の部分は、1+〜5+の酸化度を有する1以上のさらなる金属によって鉄またはマンガン部位において置換されていてよい。実施形態において、Fe2+及び/またはMn2+の最大で約10%(モル比)、好ましくは最大で約5%が、かかるさらなる金属によって置換されている。好ましい実施形態において、Fe2+及び/またはMn2+は、置換されていない。好ましい実施形態において、Mは、Fe2+である。さらなる金属の非限定例として、Mg、Ca、Al、V、Mo、Nb、Ti、Zr、Ni、Co、及びCrが挙げられる。
LiMXO4において、Xは、P5+である。P5+の部分は、オキシアニオン形成元素によって置換されていてよい。実施形態において、P5+の最大で約10%(モル比)、好ましくは最大で約5%が、かかる元素によって置換されている。好ましい実施形態において、P5+は、置換されていない。オキシアニオン形成元素の非限定例として、S、Si、B、Mo及びVが挙げられる。
LiMXO4は中性電荷を有することが当業者に明らかである。そのため、Fe2+、Mn2+、またはP5+が異なる電荷を有する原子によって部分的に置換されているとき、化合物の合計電荷において作り出すこの電荷は、場合によっては、他の元素による置換を介して、補償されなければならない。例えば、一般的なオキシアニオン形成元素はSiであり、例えば、本プロセスにおける出発物質として使用される鉱物においてSiO2として見られ得る。Siは、かかる場合において、4+電荷を有する。これは、P5+より正電荷が少ない。これが作り出す正電荷の欠失を補償するために、別の置換が存在し得る。例えば、Fe2+及び/またはMn2+は、より高い正電荷を有する金属によって置換され得る。
本プロセスによって生成されるLiMXO4における、その不純物を含めたさらなる情報を、以下の、タイトル「LiMXO4を含む金属固化生成物」のセクションにおいて提供する。
ステップa)
本発明のプロセスは、まず、リチウム源、M源、及びX源を付与するステップを含む。
本発明のプロセスは、まず、リチウム源、M源、及びX源を付与するステップを含む。
多くのリチウム源が、本発明のプロセスによって使用され得る。非限定例として、LiPO3、Li2CO3、LiOH、Li3PO4、Li4P2O7、LiH2PO4、及びLi2HPO4、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
同様に、多くのX源が使用され得る。非限定例として、H3PO4、P2O5、NH4H2PO4、(NH4)2HPO4、LiPO3、Li3PO4、Li4P2O7、LiH2PO4、及びLi2HPO4、ならびにこれらの混合物が挙げられる。XにおけるP5+の部分が、1以上のオキシアニオン形成元素(例えば、S、Si、B、Mo及びV)によって置換されているとき、X源は、かかる元素源をさらに含む。これらの元素について源の非限定例として、SiOx、SOx、BOx、MoOx、VOxが挙げられる。
好ましい実施形態において、リチウム及びP5+は、同じ源において付与される。好ましくは、LiPO3は、リチウム及びP5+の両方の源として使用され得る。かかる実施形態において、LiPO3は、予め作製され得、または、好適な前駆体、例えばLiH2PO4、(NH4)H2PO4+1/2Li2CO3、(NH4)2HPO4+1/2Li2CO3、及びLi3PO4+2NH4H2PO4を加熱することによってインサイチュで発生され得る。LiPO3を使用する1つの利点は、リチウム及びP5+を1:1の固定されたLi/P5+モル比で含有することである。さらに、気体を発生せず、また、合成の際に(Fe0/FeO還元対が使用されるとき−過剰で)FeOと全体に反応する。LiPO3におけるリチウム及びP5+間の化学結合は、リチウムを欠く組成外の欠陥、例えばFe2P2O7の形成を回避し、気体の発生を伴わず直接の形成反応を可能にする:
LiPO3+FeO(過剰)+Fe0(過剰)→LiFePO4+FeO(過剰)+Fe0(過剰)。
LiPO3+FeO(過剰)+Fe0(過剰)→LiFePO4+FeO(過剰)+Fe0(過剰)。
MがFe2+であるとき、M源は、例えば:
・鉄の天然鉱物、例えば:
・酸化鉄の天然鉱物(例えば、赤鉄鉱(Fe2O3)、磁鉄鉱(Fe3O4)、針鉄鉱(FeO(OH))、褐鉄鉱(FeO(OH).n(H2O))若しくは菱鉄鉱(FeCO3)、これらは全て、本発明のプロセスにおける使用の前に標準の鉱物富化プロセスによって有利に濃縮及び精製され得る、若しくは
・xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物、
・酸化鉄、
・リン酸鉄、または
・鉄金属
の1以上であり得る。
・鉄の天然鉱物、例えば:
・酸化鉄の天然鉱物(例えば、赤鉄鉱(Fe2O3)、磁鉄鉱(Fe3O4)、針鉄鉱(FeO(OH))、褐鉄鉱(FeO(OH).n(H2O))若しくは菱鉄鉱(FeCO3)、これらは全て、本発明のプロセスにおける使用の前に標準の鉱物富化プロセスによって有利に濃縮及び精製され得る、若しくは
・xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物、
・酸化鉄、
・リン酸鉄、または
・鉄金属
の1以上であり得る。
MがMn2+であるとき、M源は、例えば、MnO2及びMnOであり得る。
Fe2+及び/またはMn2+の部分が、1+〜5+の酸化度を有する1以上のさらなる金属によって置換されているとき、M源は、かかる金属の源をさらに含む。これらの性質は、LiMXO4を形成する反応の際に金属(酸化度0)に還元される限り、厳密ではない。これらの金属源の非限定例として、酸化物、炭酸塩、リン酸塩または有機金属化合物が挙げられる。
上記に議論されているように、リチウム及びP5+は、化学量論量(1:1のモル比)で有利には付与される。一般に、過剰のFe2+及び/またはMn2+は、Li及びP5+の全てが反応するように付与される。実際のところ、過剰のLi及びPは、組成がLiPO3からLi4P2O7、Li3PO4へと変動する二次相を典型的には生じる。
実施形態において、リチウム源、M源、及びX源は、LiMXO4であるか、または上記に定義されている通りであるが、LiMXO4も含む。実施形態において、リチウム源、M源、及びX源は、LiMXO4である。これらの実施形態は、LiMXO4カソードのリサイクルに有用である。
ステップb)
本発明のプロセスの第2ステップは、リチウム源、M源、及びX源を一緒に:
i.900〜1450℃の間の反応温度において溶融状態で
ii.過剰の
(A)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する固体−固体還元対、または
(B)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する気体−気体還元対と併せての、上記固体−固体還元対の一成分
の存在下に、
iii.熱平衡及び熱力学平衡下で
反応させて、溶融LiMXO4を生成することである。
本発明のプロセスの第2ステップは、リチウム源、M源、及びX源を一緒に:
i.900〜1450℃の間の反応温度において溶融状態で
ii.過剰の
(A)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する固体−固体還元対、または
(B)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って上記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する気体−気体還元対と併せての、上記固体−固体還元対の一成分
の存在下に、
iii.熱平衡及び熱力学平衡下で
反応させて、溶融LiMXO4を生成することである。
本発明のプロセスは、実際には、反応体(リチウム源、M源、及びX源)を溶融状態において反応させて、溶融LiMXO4を生成する溶融プロセスである。
反応温度は、900〜1450℃の間、好ましくは950〜1400℃の間、より好ましくは950〜1250℃の間である。この温度は、反応体及び生成物を溶融するのに十分に高いが、熱劣化を回避するには十分に低い。
リチウム源、M源、及びX源を一緒に、過剰の固体−固体還元対、または気体−気体還元対と併せての固体−固体還元対の一成分の存在下で反応させる。
ここで、「還元対」は、元素または元素の酸化物を、該元素または酸化物のさらなる酸化形態と併せたものであり、例えば:
・Fe0(元素)を、FeO(この元素のさらなる酸化形態)と併せたもの、または
・FeO(元素の酸化物)を、Fe3O4(この酸化物のさらなる酸化形態)と併せたものである。
・Fe0(元素)を、FeO(この元素のさらなる酸化形態)と併せたもの、または
・FeO(元素の酸化物)を、Fe3O4(この酸化物のさらなる酸化形態)と併せたものである。
固体−固体還元対は、反応温度において固体であるが、気体−気体還元対は、当該温度において気体であり、いくつかの実施形態において、固体−固体及び気体−気体還元対の両方が、合成の際に使用される。
「過剰の」かかる還元対は、還元対の1の要素が合成の際に消費されるとき、最終生成物(LiMXO4)の化学量論に過剰に存在することを意味する。換言すると、反応が平衡に達した後、還元対の両方の元素が好ましくは残存する。
実施形態において、気体−気体還元対は、固体−固体還元対に加えて使用され得る。かかる実施形態において、特に、Fe0/FeO還元対が使用される場合、反応が平衡に達した後、FeOのみが過剰に存在する。これは、酸化鉄鉱物が合成に使用されるとき1つの任意選択的な実施形態である。
他の実施形態において、固体−固体還元対の唯一の固体要素、特にFeOは、気体−気体還元対に沿って使用される。この後者の場合、FeOは、反応が平衡に達した後に存在するいずれのLiPO3反応体も消費しながら、過度の還元状態となることを回避するのに寄与する。
本発明の還元対は、酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する。
エリンガムダイアグラム(またはエリンガム−リチャードソンダイアグラム)は、当業者に周知である。該ダイアグラムは、反応の熱力学的実現可能性が、ΔH−TΔS(ここで、ΔHは、エンタルピー変化であり、ΔSは、エントロピー変化である)に等しい、ΔGの記号のギブズ自由エネルギー変化に依るという理論の具体的なグラフ形態である。エリンガムダイアグラムは、温度の関数としての各酸化反応についてギブズ自由エネルギー変化(ΔG)をプロットする。異なる反応の比較のため、ΔGの全ての値は、同じ酸素量の反応を指し、換言すると、金属酸化物の還元の容易性を評価することを可能にする。該ダイアグラムは、金属、その酸化物、及び酸素間の平衡温度を表示するのに使用される。
図1は、いくつかの酸化物について算出されたエリンガム−リチャードソンダイアグラムである。このダイアグラムは、FactSage Thermochemical Software PackageによるFACT 5.0 Pure Substance Databaseを使用して算出されたものである。このソフトウエアパッケージにおけるドキュメンテーションは:C.W.Bale,P.Chartrand,S.A.Decterov,G.Eriksson,K.Hack,R.Ben Mahfoud,J.Melangon,A.D.Pelton and S.Petersen,「FactSage Thermochemical Software and Databases」、Calphad Journal,62,189−228(2002);から入手可能である。
また、1100℃での平衡における酸素分圧(pO2)を評価するためのFe/FeO、C/CO及びFeO/Fe3O4線についての投影が図に含まれる。このpO2値は、これらの対の各々の還元条件の尺度である。
還元対の過剰での存在は、反応の際の還元条件を制御することを可能にする。このことは、明確に定義された純粋なLiMXO4が形成される還元条件の制御の欠失から結果として生じる組成外の不純物の生成を低減する。実際に、本プロセスは、溶融LiMXO4(例えば、LiFePO4)相と、望ましくない不純物よりもむしろLiMXO4の形成に好ましい狭いウインドウにおける平衡において還元条件(例えば、pO2と同等のもの)を維持する「緩衝剤」として作用する、固体−固体または気体−気体相の少なくとも別のペア(還元対)との間の平衡を利用する。例えば、固体−固体対、例えばFe0/FeOは、純粋なLiMXO4を形成するのに本発明の温度範囲において十分に還元性である(図1において見られ得るような)局所的なpO2雰囲気を迅速に固定する。過度に還元性のpO2雰囲気において、例えばC/CO対によって定義されるものは、例えば、「還元された」組成外の不純物を発生させる。一方で、過度に酸化性のpO2雰囲気は、「酸化された」組成外の不純物、例えばFe2O3及びLi3Fe2(PO4)3を発生させる。全てのこれらの不純物は、以下の、タイトル「LiMXO4を含む溶融固化生成物」のセクションにさらに詳細に記載されるように、ここでは回避される。
以下にも詳細に議論されているように、気体−気体H2/H2O及びCO/CO2対は、本発明の温度範囲においてLiMXO4に必要とされるpO2の固定に寄与することができる。好ましい実施形態において、これらの気体−気体還元対の両方のうちいずれかは、固体−固体還元対、特に、Fe0/FeO、または当該対の少なくとも固体FeO要素と共に使用される。
還元条件に対するかかる制御は、反応混合物が本発明の温度範囲において還元対のいずれかと平衡にあるときに得られることにも注意されるべきである。かかる高い温度では、熱伝達が速く、リチウム、M、及びX源が、熱平衡及び熱力学的平衡に迅速に達し得る。換言すると、反応は、熱平衡及び熱力学的平衡に達するまで迅速でありかつ継続される。
実施形態において、反応は、反応媒体としての溶融LiMXO4のプールにおいて行われる。好ましい実施形態において、リチウム、M、及びX源は、このプールに、粉末または顆粒形態で簡単に添加され、別々にまたは一緒に混合される。かかる実施形態は、迅速な均質化及び熱伝達によって反応温度において反応体を迅速に加熱し、かつ、反応及び鋳造の連続または半連続プロセスにおいて迅速なより短い反応時間及びより速い熱力学的平衡への到達を可能にするという利点を有する。
実施形態において、リチウム、M及びX源は、還元対の存在下に置かれる前に別々に溶融される。
実施形態において、リチウム、M及びX源は、還元対の存在下で一緒に溶融される。
実施形態において、リチウム、M及びX源、ならびに還元対は、ステップb)の間に機械的に撹拌される。このことは、固体−固体還元対が使用されるときに特に価値がある。気体−気体還元対が使用される実施形態において、リチウム源、M源、及びX源は、これらを通して気体−気体還元対をバブリングすることによってステップb)の間に撹拌され得る(溶融されているため可能である)。また、両方の撹拌タイプが同時に存在し得る。
Fe0(固)/FeO(固)
Fe0(固)/FeO(固)
好ましい実施形態において、還元対は、Fe0(固)/FeO(固)であり、950〜1400℃の間の反応温度において10−10〜10−15気圧のpO2を有する。この還元対は、過剰に使用されるとき、平衡において「穏やかな」還元条件を付与する。
これらの穏やかな還元条件は、図1の酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムを使用して可視化及び決定され得る。例えば、Fe0(固)/FeO(固)対の平衡における還元条件を、1100℃における強還元性C(固)/CO(気)対と比較することができる:
pO2(Fe0/FeO)=1.1×10−14気圧(穏やかな還元条件)
pO2(C/CO)=1.6×10−18気圧(強い還元条件)
pO2(Fe0/FeO)=1.1×10−14気圧(穏やかな還元条件)
pO2(C/CO)=1.6×10−18気圧(強い還元条件)
本発明の文脈において、穏やかな還元条件は、溶融温度が約1100℃若しくはそれに等しいとき10−10〜10−14気圧の範囲で構成される酸素分圧(pO2)を意味し、または、温度が図1のエリンガムダイアグラムにおいて定義されているように950℃〜1400℃の間の範囲であるとき10−8〜10−14気圧のpO2を意味する。
(Fe0/FeO)対によって付与される「穏やかな」還元条件は、FeP、Fe2P、Fe3PまたはFe2P2O7の形成に好ましいC/CO対の強還元条件を回避するが、溶融相において存在するいずれのFe+3をもFe+2に還元するには十分である。結果は、過度に酸化性または過度に還元性の条件から得られる組成外の欠陥を排除したより純粋な生成物である。
図2及び図3は、図1のように、FactSage Thermochemical SoftwareによるFACT 5.0 Pure Substance Databaseを使用して算出した。より詳細には、これらの図は、FactSage Thermochemical Software PackageのFToxid Databaseを使用して算出された1気圧におけるFe−O系のT−X(O)及びT−logP(O2)の平衡相図をそれぞれ示す。種々の温度(図2)及び酸素分圧(図3)における種々の起こり得るFe−O組成を見ることができる。
実施形態において、Fe0は、ステップb)の間に、リチウム源、M源、及びX源を含有する、鉄粉末、噴霧鉄液滴、鉄の片若しくはロッドまたは鉄るつぼの1つ以上として付与される。
図2に示すように、高温で使用されるFeO相は、564℃下で安定でなく、より低温ではFe0及びFe3O4に転換することに注意されるべきである。そのため、本発明の温度範囲において、必要とされるFeOは、MがFe2+であるとき、M源として上記に列挙したものを含めたFe3O4を含有する鉄源から開始して、Fe0の存在下にインサイチュで形成される。より詳細な実施形態において、FeOの鉄源は、xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物である。
FeO(固)/Fe3O4(固)
FeO(固)/Fe3O4(固)
他の実施形態において、還元対は、FeO(固)/Fe3O4(固)であり、950〜1350℃の間の反応温度で10−15〜10−9気圧の間のpO2を有する。この還元対は、過剰に使用されるとき、図1において見られ得るように平衡において僅かに穏やかな還元条件を付与する。
同じく、必要とされるFeOは、インサイチュで形成される。Fe3O4(固)は、酸化鉄鉱物、またはいずれの酸化鉄化学物質によっても付与され得る。
H2/H2O及びCO/CO2
H2/H2O及びCO/CO2
気相還元対、例えばH2/H2O及び/またはCO/CO2は、固体−固体還元対に加えてまたはその少なくとも1の要素と共に使用され得る。これらの気体還元対は、図1にも示されている。より詳細には、実施形態において、気体−気体還元対は、H2/H2OまたはCO/CO2であり、950〜1400℃の間の反応温度において10−15〜10−18気圧のpO2を有する。これらの気体−気体還元対は、平衡における穏やかな還元条件の付与、存在するあらゆるFe+3の還元、及び、溶融物におけるLiFePO4の形成に寄与する。
実施形態において、H2及びH2Oの各々の体積比は、5〜95%の間である。
実施形態において、H2及びH2Oの両方が、反応に提供される。代替の実施形態において、H2またはH2Oの一方が付与され、他方がインサイチュで発生する。
実施形態において、CO及びCO2の各々の体積比は、5〜95%の間である。
実施形態において、CO及びCO2の両方が、反応に提供される。代替の実施形態において、COまたはCO2の一方が付与され、他方がインサイチュで発生する。
実施形態において、これらの還元対は、窒素も一般に含有し、空気中での炭化水素、例えば天然ガスの部分消費によって一般に得られる合成ガス、すなわち、H2及びCOの混合物によって付与される。
これらの気体−気体還元対は、固体−固体還元対、例えばFe0/FeOと併用され得る。他の実施形態において、これらは、固体−固体還元対の唯一の成分、好ましくはFeO、より好ましくは鉄鉱物から形成されたFeOと併用され得る。
ステップb)における強還元部位の非存在
上記に説明されているように、本プロセスは、反応の際の還元条件の制御(調整)に基づく。実際、上記に定義されているような「穏やかな」還元条件が望ましい。
上記に説明されているように、本プロセスは、反応の際の還元条件の制御(調整)に基づく。実際、上記に定義されているような「穏やかな」還元条件が望ましい。
そのため、ステップb)が強還元部位の非存在下で実施されるべきであることが当業者に明らかである。ここで、強還元部位は、さらに酸化されるときに酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って反応温度で10−15気圧未満の平衡にある酸素分圧(pO2)を有する還元対を形成する元素または元素の酸化物である。
例えば、上記に示されているように、対C/COは、例えば1100℃において1.6×10−18気圧のpO2を有するとき、強還元性である。実際に、Cがステップb)の際に存在するとき、還元条件は、(特に高温で、かつ、ある特定のLi−Fe−P比、例えば、過剰の鉄及びLiの欠失において)FeP、Fe2P、Fe3PまたはFe2P2O7を不必要に形成するほどに強い可能性がある。そのため、プロセスは、Cまたは他の強還元部位の非存在下に一般に行われるべきである。
しかし、いくつかの実施形態において、本発明のプロセスが、Cのいくつかの形態の存在下で行われ得ることに注意されるべきである。より詳細には、反応は、速度論的に遅いC、すなわち、反応条件においてゆっくりと反応する形態の炭素の存在下で起こり得る。例として、グラファイト、クレイグラファイト、またはSiCが挙げられる。実際に、このことは、所望の反応が短期間にわたって起こるとき、また、炭素の酸化速度が使用される還元の還元速度よりも遅いときに可能である。このことは、実施例2において示されており、ここで、Fe0/FeOは還元対であり、Cは、反応に使用されるるつぼにおけるグラファイトとして存在するが、有効な還元対として作用しない。そのため、実施形態において、ステップb)は、有効な還元対として作用しない、速度論的に遅いC、例えばグラファイトの存在下で行われる。ここで、「有効な還元対として作用しない」とは、速度論的に遅いCが還元活性を欠いていることを意味しているのではない。むしろ、速度論的に遅いCが還元反応に僅かに寄与してもよいが、主要な還元対の部分ではないということを意味している。実際に、かかる場合において、条件は、上記に記載されているように過度に還元性である。
ステップc)、d)及びe)
本発明のプロセスの後のステップは、生成されたLiMXO4を固化することと、LiMXO4を還元対から単離することとを含む。これらのステップは、いずれの順序で実施されてもよい。
本発明のプロセスの後のステップは、生成されたLiMXO4を固化することと、LiMXO4を還元対から単離することとを含む。これらのステップは、いずれの順序で実施されてもよい。
気体−気体還元対を使用するとき、還元対は、固化の前に溶融LiMXO4から容易に分離され得る。このことは、例えば、溶融LiMXO4を脱ガスすることによって達成され得る。
実施形態において、溶融LiMXO4は、LiMXO4の固化の前に、デカンテーション、濾過、または磁気分離によって固体−固体還元対から単離される。
さらに、鉄るつぼであるとき、鉄ペレットまたは粗い鉄粒子若しくはロッドは、Fe0源として使用され;溶融物から容易に分離され得る。
代替的または相補的には、単離は、LiMXO4の固化(ステップd))及び粉砕(ステップe))の後に磁気的になされてもよい、なぜなら、Fe0及びFe3O4相が磁性であるため、このように分離することが容易であるからである。
実施形態において、固化は、鋳造または噴霧化によって行われる。
ステップf)
実施形態において、本発明のプロセスは、LiMXO4から外来不純物を除去するステップf)を含むこともできる。
実施形態において、本発明のプロセスは、LiMXO4から外来不純物を除去するステップf)を含むこともできる。
以下に議論されているように、これらの不純物は、例えば、出発物質に含有される不純物、またはるつぼに由来し得る。特に、鉱物が出発物質として使用されるとき、典型的な外来不純物として:当業者に周知の種々の形態、例えば、酸化物、リン酸塩などでのSi、Al、Ca、Cr、Ni、及びCoが挙げられる。
これらの不純物は、ステップd)/e)の前または後、すなわち、固化/粉砕の前または後に除去され得る。これらは、相分離、デカンテーション、及び濾過を含めた種々の手段によって除去され得る。例えば、浮遊、磁気分離または化学処理を含む鉱物濃縮技術が有利に使用されてもよい。
特に、ニッケル及びコバルトは、関与する穏やかな還元条件に起因して、図1のエリンガムダイアグラムに従って、これらの元素が金属相として存在するため、容易に除去され得る。
代替的には、これらの不純物は、出発物質から除去され得る。例えば、Siは、HF、または酸性溶液中NH4Fからインサイチュで形成されるHFによる気体状のSiF4の形成によって合成の前に排除され得る。
これらの不純物は、全てが、特に少量で存在するとき、LiMXO4によって作製されるカソードの性能に負に影響するわけではない。例えばSi、Al、及び/またはCaの酸化物を含めたこれらの不活性不純物は、生成物中に単に放置されている可能性がある。
一例示的実施形態におけるさらなる詳細
本発明の例示的な実施形態において、リチウム及びP5+源は、LiPO3であり、M源は、xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物であるが、還元対はFe0(固)/FeO(固)である。鉄金属源は、上記に記載されているものの1つであるが、FeOは、鉱物濃縮物及び鉄金属からインサイチュで形成される。
本発明の例示的な実施形態において、リチウム及びP5+源は、LiPO3であり、M源は、xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物であるが、還元対はFe0(固)/FeO(固)である。鉄金属源は、上記に記載されているものの1つであるが、FeOは、鉱物濃縮物及び鉄金属からインサイチュで形成される。
化学量論のLiFePO4を形成するのに必要とされる量に対して過剰の鉱物濃縮物が使用される。また、鉱物からFeOにFe+3を還元するのに必要であるのに対して過剰のFe0が使用される。
これらの条件では、平衡において穏やかな還元条件が得られる(エリンガムダイアグラムによって表示されている)。LiPO3は全てが過剰のFeOによって消費されるが、残存するFe0及びFeO相は、穏やかな還元条件(pO2)を確保する。反応は、Fe0及びFeO固相の存在下で(平衡において)最終的に溶融LiFePO4を生じさせる。
限定されることなく、効果を現すメカニズムは:
3LiPO3+(l+m)Fe2O3+(l+m)(l+n)Fe→3LiFePO4+3mFeO+(l+m)nFe
式中、m≧0である(Fe+2への還元の後にLiFePO4を形成するためのLiPO3に対してFe2O3過剰)
式中、n≧0である(還元後にFeOを形成するため、及びLiFePO4形成後に過剰のFe0を形成するためのFe2O3に対してFe0過剰);
であってよく、場合により、溶融イオン性液体の存在下での還元体(Fe0)と酸化体(Fe+3)との間の電気化学的反応、例えば:
(Fe+3、Fe+2)Ox+Fe0(過剰)→FeO+Fe0(過剰)
と、その後の酸塩基反応:
FeO(過剰)+LiPO3→LFP+FeO(過剰)
とを伴うことが示唆される。
3LiPO3+(l+m)Fe2O3+(l+m)(l+n)Fe→3LiFePO4+3mFeO+(l+m)nFe
式中、m≧0である(Fe+2への還元の後にLiFePO4を形成するためのLiPO3に対してFe2O3過剰)
式中、n≧0である(還元後にFeOを形成するため、及びLiFePO4形成後に過剰のFe0を形成するためのFe2O3に対してFe0過剰);
であってよく、場合により、溶融イオン性液体の存在下での還元体(Fe0)と酸化体(Fe+3)との間の電気化学的反応、例えば:
(Fe+3、Fe+2)Ox+Fe0(過剰)→FeO+Fe0(過剰)
と、その後の酸塩基反応:
FeO(過剰)+LiPO3→LFP+FeO(過剰)
とを伴うことが示唆される。
Fe0及びFeOが合成後に依然として共存する(すなわち、過剰に存在する)限り、穏やかな還元条件(pO2)が合成を通して維持される。しかし、この例示的実施形態の変形において、気体−気体還元対は、Fe0/FeO還元対、またはその成分のみ、例えばFeOと併せて使用される。
注目すべきは、Fe0との平衡におけるFeO化学量論が、温度及び他のパラメータに応じて1から僅かに変動する可能性があることが知られているが、このことは、LiFePO4の形成の際に後に消費されるときに平衡がFeOに向かってずれるため本発明の原理に有意には影響しない。
LiMXO4を作製するための装置
図4は、本発明のプロセスを実施するのに使用され得る装置の概略表示である。その異なる任意選択的な特徴のいくつかを示す。
図4は、本発明のプロセスを実施するのに使用され得る装置の概略表示である。その異なる任意選択的な特徴のいくつかを示す。
より詳細には、図4は、リチウム源、M源、X源、場合によっては、反応媒体として使用されるプールの混合物または溶融物(1)、及び、実施形態において、場合によりフィルタを有する、鋳造スパウト(3)を有するるつぼ(2)における還元対を示す。
上記装置は、リチウム源、M源、X源、及び還元対をるつぼに添加するための入口(4)を備える。この入口は、場合によりガスアシストされ得る。
上記装置は、混合物(1)を撹拌/脱ガスする手段(5)を備える。
上記装置は、局所的に制御された非酸化性雰囲気(6)によって包囲されており、ヒーター(9)によって加熱される。加熱は、抵抗による誘発または燃焼加熱であり得る。
本発明のプロセスの実施形態において、反応後、浮遊相(7)及び/または液体プール若しくは重い固相(8)が、溶融物の存在下、るつぼに存在していてよい。これらの相(7)及び(8)は、固体−固体還元対を含有することもできる。
るつぼは、鉄金属製であってよい。かかる実施形態において、るつぼにおける鉄は、所望により、Fe0/FeO還元対のための鉄金属源として作用することができる。
鉄以外のるつぼ材料も可能である。これらとして、セラミックス(例えば、安定化ジルコニア、CaO、SiC、クレイグラファイト)が挙げられる。これらは、反応が、Cの反応速度がFe0の還元速度に対して十分に遅くなる温度、雰囲気及び滞留時間の条件で行われるとき、グラファイト、クレイグラファイトまたはSiCさえも含んでいてよい−(実施例2を参照されたい)。
ニッケルるつぼも可能である、なぜなら、該るつぼが、図1のエリンガムダイアグラムに示すように1100℃におけるLiFePO4溶融物に適合するからである。
LiMXO4を含む溶融固化生成物
本発明の別の関連する態様において、LiMXO4(M及びXは、上記に定義されている通りである)を含む溶融固化生成物も提供する。
本発明の別の関連する態様において、LiMXO4(M及びXは、上記に定義されている通りである)を含む溶融固化生成物も提供する。
この生成物において、LiMXO4は、オリビン結晶構造を有する。この結晶構造は、リチウム電池のカソードにおいて使用されるとき、Li+イオンを挿入及び脱離することが可能である。
実施形態において、LiMXO4溶融固化生成物は、上記のプロセスによって生成される。
より詳細な実施形態において、LiMXO4は、LiFeXO4である。より詳細な実施形態において、図5に示すXRDにおける主なピークと同じ箇所にあるピークを有するXRDを特徴とする。より詳細な実施形態において、図5に示すXRDを特徴とする。
溶融固化生成物に存在しない不純物
一般に、これは本発明の利点であり、溶融固化生成物は、1以上の組成外の不純物を含まない。
一般に、これは本発明の利点であり、溶融固化生成物は、1以上の組成外の不純物を含まない。
ここで、「含まない」(例えば、不純物を含まない)は、生成物がモル比で1%未満、好ましくは0.5%未満、好ましくは0.1%未満の上記不純物、好ましくは1000ppm未満、好ましくは500ppm未満の上記不純物を含むことを意味する。実施形態において、生成物における組成外の不純物は、X線回折(XRD)によって検出不可能である。
ここで、「組成外の不純物」は、1以上のFe及び/またはMn、Li、P、及びOからなる化合物である−LiFePO4(生成物)ならびにLi3PO4及びLi4P2O7を除く。これらの後者の化合物、特にLi3PO4は、上記のプロセスにおいて生成され得るが、LiFeXO4溶融固化生成物によって作製されるカソードの性能に負に影響しない。そのため、組成外の不純物として、鉄金属、マンガン金属、リチウム金属、ならびにこれらの金属の1以上の酸化物、リン酸塩、リン化物などが挙げられる。
実施形態において、LiMXO4はLiFeXO4であり、溶融固化生成物は、以下の組成外の不純物の1以上、好ましくは全てを含まない:
・Fe0、
・Fe3+相、
・酸化または還元されたリン化鉄、例えばFe3P、Fe2P、及びFeP、
・酸化または還元された酸化鉄、例えばFe2O3、及びFe3O4、
・酸化または還元されたリン酸鉄、例えばFe2P2O7、
・酸化または還元されたリン酸リチウム、例えばLiPO3(少量のLiPO3、Li3PO4及びLi4P2O7を除く)、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、例えばLi3Fe2(PO4)−当然ながらLiFePO4を除く、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、
・酸化または還元されたリン化鉄リチウム。
・Fe0、
・Fe3+相、
・酸化または還元されたリン化鉄、例えばFe3P、Fe2P、及びFeP、
・酸化または還元された酸化鉄、例えばFe2O3、及びFe3O4、
・酸化または還元されたリン酸鉄、例えばFe2P2O7、
・酸化または還元されたリン酸リチウム、例えばLiPO3(少量のLiPO3、Li3PO4及びLi4P2O7を除く)、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、例えばLi3Fe2(PO4)−当然ながらLiFePO4を除く、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、
・酸化または還元されたリン化鉄リチウム。
実施形態において、LiMXO4溶融固化生成物は、5%未満のモル比のLi3PO4を含む。実際に、少量の不活性Li3PO4が、特に、いくつかの例において示されているように反応体の化学量論比に過剰で導入されるとき、存在し得る。実施形態において、LiFeXO4溶融固化生成物は、Li3PO4を含まない。
実施形態において、LiMXO4溶融固化生成物は、5%未満のモル比のLi4P2O7を含む。実施形態において、これは、Li4P2O7を含まない。
少ない相のLiPO3は、LiMXO4溶融固化生成物において望まれ得る。例えば、実施形態において、LiMXO4溶融固化生成物は、5%以下のモル比のLiPO3を含む。実施形態において、該溶融固化生成物は、LiPO3を含まない。
溶融固化生成物に存在し得る(または存在し得ない)ずれ及び不純物
オリビン構造の任意の結晶部位における異原子価元素置換または結晶に分散された含有物に起因してLiMXO4の化学量論との小さなずれ(0.1未満の原子分率)を示す化合物は、本発明の溶融固化生成物の部分であることが理解されるべきである。
オリビン構造の任意の結晶部位における異原子価元素置換または結晶に分散された含有物に起因してLiMXO4の化学量論との小さなずれ(0.1未満の原子分率)を示す化合物は、本発明の溶融固化生成物の部分であることが理解されるべきである。
また、実施形態において、LiMXO4溶融固化生成物は、外来不純物を含んでも含んでいなくてもよい。
ここで、「外来不純物」は、Li及びM以外の1以上の金属、例えばSi、Al、Ca、Cr、Ni、及びCoなどを含む不純物である。特に、これらの元素は、当業者に周知されている天然の鉄鉱物に典型的には存在するいずれの元素または化合物であることもできる。これらの元素は、上記のプロセスにより生成される若しくは上記のプロセスにおいて使用される(例えば、クレイグラファイトるつぼ)、または鉱物若しくはプロセスに耐えたいずれか源に由来するいずれの形態(金属(酸化度0)、リン酸塩、酸化物など)であることもできる。一般的な外来不純物はSiO2である。
実施形態において、LiMXO4溶融固化生成物は、かかる不純物を含まない、なぜなら、かかる不純物が出発物質に存在しなかったため、またはかかる不純物が上記に記載されているように除去されたためのいずれかであるからである。
代替の実施形態において、特に、これらの不純物は、少量で存在するとき、及び/またはカソード性能に負に影響しないことが知られているとき、LiMXO4溶融固化生成物において残っている可能性がある。実施形態において、Si、Al、及び/またはCaの酸化物を含めたこれらの不純物は、最大で約5%(w/w)、好ましくは最大で約1%(w/w)の量で存在する。
本発明の期待される効果
本発明は、溶融プロセスの固有の利点:迅速性、反応体の非特異性、液相反応媒体など;に基づく。
本発明は、溶融プロセスの固有の利点:迅速性、反応体の非特異性、液相反応媒体など;に基づく。
さらに、実施形態において、上記プロセスは、還元条件や温度の制御の欠失、及び/または、最終生成物の化学量論に対して、合成に使用される過剰の若しくは欠乏した初期反応体の結果として得られる組成外の不純物(先のセクションにおいて定義されている)を伴うことなくLiMXO4を生成することを可能にする。
上記プロセスは、特に、鉄源として、可変の組成を有し得る低コストの天然鉱物または濃縮物を使用するとき、低コストである、なぜなら、上記プロセスが反応体特異的でないからである。
上記プロセスは、簡潔であり、バッチ間で再現性があることが期待される。
本発明の別の利点は、上記に説明されているように、NiまたはCoについてLiMXO4溶融物を容易に精製することができることである。
定義
本発明を記載する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)、用語「a」、「an」及び「the」、ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書において別途示されないまたは文脈から明確に矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方をカバーすると解釈されるべきである。
本発明を記載する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)、用語「a」、「an」及び「the」、ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書において別途示されないまたは文脈から明確に矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方をカバーすると解釈されるべきである。
用語「comprising」、「having」、「including」、及び「containing」は、別途注記されない限り、オープンエンド用語(すなわち、意味「含む(including)が限定されない」)として解釈されるべきである。
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において別途示されない限り、単に、該範囲内にある各々別個の値を個々に参照する簡略なプロセスとして機能することが意図されており、各々別個の値は、これが本明細書において個々に列挙されているかのように本明細書内に組み込まれる。該範囲内の値の全てのサブセットもまた、本明細書において個々に列挙されているかのように本明細書内に組み込まれる。
本明細書に記載されている全てのプロセスは、本明細書において別途示されない限り、あるいは、文脈から明確に矛盾しない限り、いずれの好適な順序で実施されてもよい。
本明細書に提供されているありとあらゆる例、または例示的語句(「例えば」など)の使用は、単に、本発明をより良好に明らかにすることが意図されており、別途特許請求されない限り本発明の範囲に対する限定を提示しているのではない。
本明細書におけるいずれの語句も、本発明の実施に本質的であるとしていずれの特許請求されていない要素をも示していると解釈されるべきではない。
本明細書において、用語「約」は、通常の意味を有する。実施形態において、「約」は、特定された数値の±10%または±5%を意味していてよい。
別途定義されない限り、本明細書において使用されている全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。
本発明の他の目的、利点及び特徴は、添付の図を参照して単に例として付与されている具体的な実施形態の以下の非制限的な記載を読むことでより明らかになる。
例示的な実施形態の説明
本発明は、以下の非限定例によってさらに詳細に示される。
本発明は、以下の非限定例によってさらに詳細に示される。
実施例1−鉄るつぼにおける過剰のFeO及びFe0によるLiFePO4合成
LiFePO4を過剰のFeO(酸化鉄鉱物濃縮物を付与)及び過剰のFe0(粉末として、場合により、使用した鉄るつぼによっても付与)の存在下で合成し、合成条件下、平衡でpO2を制御した。
LiFePO4を過剰のFeO(酸化鉄鉱物濃縮物を付与)及び過剰のFe0(粉末として、場合により、使用した鉄るつぼによっても付与)の存在下で合成し、合成条件下、平衡でpO2を制御した。
より詳細には、LiFePO4を、鉄るつぼにおいて酸化鉄鉱物濃縮物(過剰)、鉄粉末(過剰)及びLiPO3を使用して、図4に示される装置において合成した。鉱物濃縮物の組成は:6.88%のFeOを含めた、65.77重量%のFe、4.6%のSiO2、0,19%のAl2O3、0.37%のCaO及び0.28%のMgOであった。鉄金属源は、Atomet HP1001からの噴霧されたFe0であった。結晶LiPO3を得た。使用した反応体の重量は:
鉱物濃縮物:35.65g
Atomet Fe:16.22g
LiPO3:48.46g
であった。
鉱物濃縮物:35.65g
Atomet Fe:16.22g
LiPO3:48.46g
であった。
全ての反応体を、混合の前に75ミクロン未満に篩い分けし、混合物を、溶融後に反応体の反応プールとして作用する、15.3gのLiFePO4圧縮粉末に加えて鉄るつぼにおいて圧縮した。
るつぼ及びその蓋は鉄製であり、炭素とは全く直接接触しなかった。合成を、空気下であるが、1100℃における合成の際により大きなグラファイト筐体にるつぼを保持することによって得られる局所的な非酸化性雰囲気によって行った。鉄るつぼを650℃の炉に導入し、1100℃で3時間後に炉から取り出した。固化及び冷却を窒素雰囲気下で行った。
合成後のXRDによる最終生成物のバルク分析(図5)は、出発鉱物に由来する(より詳細には、出発プール及び鉱物に由来する)少量のLi3PO4及びSiO2が存在する、主な生成物としてのLiFePO4を本質的に示す。実際には、合成のための反応プールとして最初に使用したLiFePO4をClariant Canadaから得、これは、溶媒補助合成によって作製したものであり、最終生成物における存在を説明することができる数%のLi3PO4を含有した。
いくらかのFe0またはFe3O4が、るつぼの壁またはインゴットの表面において見られた。FeOは見られなかった、なぜなら564℃下で安定でないからである。
発明者の知識によると、生成したLiFePO4は、溶融または他の合成技術のいずれかによって得られる最も良質なものである。上記のように、従来技術のプロセスによって生成したLiFePO4は:
・他の、組成外のもの、例えばLiPO3、Li4P2O7、あるいは
・還元または欠失相、例えばFe3P、Fe2P若しくはFeP、またはFe2P2O7、あるいは
・酸化相、例えばFe2O3またはLi3Fe2(PO4)3。
かかる相は、本発明のLiFePO4生成物には存在しない。
・他の、組成外のもの、例えばLiPO3、Li4P2O7、あるいは
・還元または欠失相、例えばFe3P、Fe2P若しくはFeP、またはFe2P2O7、あるいは
・酸化相、例えばFe2O3またはLi3Fe2(PO4)3。
かかる相は、本発明のLiFePO4生成物には存在しない。
この実施例において、(図1に示すようにより一層還元性のpO2:約10−13のpO2気圧対10−18のpO2気圧で)いずれのFe+3も還元することができる分散された反応体としてのCの非存在が、合成後の依然として過剰のFe0/FeO対による還元条件の熱力学的制御を可能にすると考えられる。
実施例2−Galloniるつぼ及びGrafoil蓋を使用したLiFePO4合成
鉄るつぼ及び蓋をGalloni(商標)るつぼ及びGrafoil(商標)蓋(両方ともグラファイト製)によって置き換えたこと以外は、実施例1と同じ生成物及び手順を使用してLiFePO4を合成した。さらに、使用した反応体の重量は:
鉱物濃縮物:30.04g
Atomet Fe:13.67g
LiPO3:40.84g
であり、合成用の反応プールとして13gのLiFePO4を使用した。
鉄るつぼ及び蓋をGalloni(商標)るつぼ及びGrafoil(商標)蓋(両方ともグラファイト製)によって置き換えたこと以外は、実施例1と同じ生成物及び手順を使用してLiFePO4を合成した。さらに、使用した反応体の重量は:
鉱物濃縮物:30.04g
Atomet Fe:13.67g
LiPO3:40.84g
であり、合成用の反応プールとして13gのLiFePO4を使用した。
固化後のバルクインゴットの2つのXRD分析は、第1分析において、かかる低濃度の検出の限界を対象とする第2の同様の分析においては見られ得なかったFe3Pに、いくつかの線が帰属する可能性があり得たことを除き、実施例1と同じ組成を本質的に示している。
この結果は興味深い、なぜなら、炭素含有るつぼ(例えば、グラファイト、クレイグラファイトまたはSiC)が、大規模なプロセスにおいて使用され得るということを示しているからである。このことは、可能であると考えられる、なぜなら、鉄還元及びpO2が、強還元性のC/CO対によるのではなく、過剰に存在するより速いFe0/FeO対によって速度論的に制御されるからである。
実施例3−純粋なFe3O4を使用したLiFePO4合成
鉱物濃縮物を、ある鉱物組成において見られるような純粋なFeOリッチな酸化鉄(Bayoxide SLEA99153からのFe3O4)によって置き換えたことを除き、実施例1と同じ生成物及び手順を使用してLiFePO4を合成した。使用した反応体の重量は:
Fe3O4:41.19g
Fe0:14.47g
LiPO3:54.46g
であり、合成用の反応プールとして13gのLiFePO4を使用した。
鉱物濃縮物を、ある鉱物組成において見られるような純粋なFeOリッチな酸化鉄(Bayoxide SLEA99153からのFe3O4)によって置き換えたことを除き、実施例1と同じ生成物及び手順を使用してLiFePO4を合成した。使用した反応体の重量は:
Fe3O4:41.19g
Fe0:14.47g
LiPO3:54.46g
であり、合成用の反応プールとして13gのLiFePO4を使用した。
得られたLiFePO4生成物は、実施例1と同じ純度を有した(すなわち、そのXRDがほぼ同じであった)。
実施例4−純粋なFe2O3を使用したLiFePO4合成
鉱物濃縮物を純粋なFe+3酸化鉄(BayoxideSLEA99154からのFe2O3)によって置き換えたことを除いて、実施例1と同じ生成物及び手順を使用してLiFePO4を合成した。使用した反応体の重量は:
Fe2O3:29.70g
Fe0:15.40g
LiPO3:43.56g
であり、合成用の反応プールとして13gのLiFePO4を使用した。
鉱物濃縮物を純粋なFe+3酸化鉄(BayoxideSLEA99154からのFe2O3)によって置き換えたことを除いて、実施例1と同じ生成物及び手順を使用してLiFePO4を合成した。使用した反応体の重量は:
Fe2O3:29.70g
Fe0:15.40g
LiPO3:43.56g
であり、合成用の反応プールとして13gのLiFePO4を使用した。
得られたLiFePO4生成物は、実施例1と同じ純度を有した(すなわち、そのXRDがほぼ同じであった)。
特許請求の範囲は、例において記載されている好ましい実施形態によって限定されるべきではないが、全体としての説明と一致する最も広範な解釈が与えられるべきである。
参照文献
本明細書は、多くの文献を参照しており、その内容は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの文献として、限定されないが、以下が挙げられる:
・WO02/27823A1
・US2004/0151649A1
・WO2005/062404A1
・WO2013/177671A1
・C.W.Bale,P.Chartrand,S.A.Decterov,G.Eriksson,K.Hack,R.Ben Mahfoud,J.Melancon,A.D.Pelton and S.Petersen,“FactSage Thermochemical Software and Databases”,Calphad Journal,62,189-228(2002)
・E.Jak,P.Hayes,A.Pelton,and S.Decterov(2007).Thermodynamic optimisation of the FeO-Fe2O3-SiO2(Fe-O-Si)system with FactSage.International Journal of Materials Research:Vol.98,No.9,pp.847-854
・“The thermodynamic modeling of the Fe-O system,calibrated on experimental data points,is presented in the following paper:C.W.Bale,E.Belisle,P.Chartrand,S.A.Decterov,G.Eriksson,K.Hack,l.-H.Jung,Y.-B.Kang,J.Melancon,A.D.Pelton,C.Robelin and S.Petersen,“FactSage Thermochemical Software and Databases-Recent Developments”,Calphad,33(2),295-311(2009).
本明細書は、多くの文献を参照しており、その内容は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの文献として、限定されないが、以下が挙げられる:
・WO02/27823A1
・US2004/0151649A1
・WO2005/062404A1
・WO2013/177671A1
・C.W.Bale,P.Chartrand,S.A.Decterov,G.Eriksson,K.Hack,R.Ben Mahfoud,J.Melancon,A.D.Pelton and S.Petersen,“FactSage Thermochemical Software and Databases”,Calphad Journal,62,189-228(2002)
・E.Jak,P.Hayes,A.Pelton,and S.Decterov(2007).Thermodynamic optimisation of the FeO-Fe2O3-SiO2(Fe-O-Si)system with FactSage.International Journal of Materials Research:Vol.98,No.9,pp.847-854
・“The thermodynamic modeling of the Fe-O system,calibrated on experimental data points,is presented in the following paper:C.W.Bale,E.Belisle,P.Chartrand,S.A.Decterov,G.Eriksson,K.Hack,l.-H.Jung,Y.-B.Kang,J.Melancon,A.D.Pelton,C.Robelin and S.Petersen,“FactSage Thermochemical Software and Databases-Recent Developments”,Calphad,33(2),295-311(2009).
Claims (55)
- LiMXO4を生成するためのプロセスであって、
Mが、Fe2+、Mn2+及びこれらの混合物から選択される、2+の酸化度を有する遷移金属であり、置換されていない、または、1+〜5+の酸化度を有する1以上のさらなる金属によって鉄若しくはマンガン部位において部分的に置換されており、
Xが、P5+であり、置換されていない、またはオキシアニオン形成元素によって部分的に置換されており:
a)リチウム源、M源、及びX源を付与するステップと、
b)前記リチウム源、前記M源、及び前記X源を一緒に:
i.900〜1450℃の間の反応温度において溶融状態で
ii.過剰の:
(A)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って前記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する固体−固体還元対、または
(B)酸化物についてのエリンガム−リチャードソンダイアグラムに従って前記反応温度において10−8〜10−15気圧の間で構成された平衡における酸素分圧(pO2)を有する気体−気体還元対と併せての、前記固体−固体還元対の一成分
の存在下に、
iii.熱平衡及び熱力学平衡下で
反応させることにより、溶融LiMXO4を生成するステップと、
c)前記還元対から前記LiMXO4を単離するステップと、
d)前記LiMXO4を固化するステップと
を含み、ステップc)が、ステップd)の前及び/または後に実施され得る、プロセス。 - 前記反応温度が、950〜1250℃の間である、請求項1に記載のプロセス。
- 前記リチウム源、前記M源及び前記X源が、LiMXO4を含む、請求項1または2に記載のプロセス。
- 前記リチウム源が、LiPO3、Li2CO3、LiOH、Li3PO4、Li4P2O7、LiH2PO4、若しくはLi2HPO4、またはこれらの混合物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
- Mが、置換されていない、または部分的に置換されたMn2+である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
- Mが、置換されていない、または部分的に置換されたFe2+である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記さらなる金属が、Mg、Ca、Al、V、Mo、Nb、Ti、Zr、Ni、Co、またはCrの1以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
- Mが、置換されていないFe2+である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記M源が、鉄、酸化鉄、リン酸鉄、または鉄金属、及びこれらの混合物の天然鉱物を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記鉄の天然鉱物が、酸化鉄の天然鉱物、またはxが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物を含む、請求項9に記載のプロセス。
- 前記オキシアニオン形成元素が、S、Si、B、Mo及びVの1以上、好ましくはSiである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
- Xが、置換されていないP5+である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記X源が、H3PO4、リン酸アンモニウム、LiH2PO4、Li2HPO4、P2O5、LiPO3、Li3PO4、またはこれらの混合物を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記リチウム源及び前記X源が、LiPO3またはその前駆体を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)が、速度論的に遅いC、例えばグラファイトの存在下で行われる、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)が、ニッケル金属、鉄金属、マグネシア、カルシア、アルミナ若しくはジルコニアセラミックス、グラファイト、クレイグラファイト、またはSiCから作製されたるつぼにおいて行われる、請求項1〜15のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)が、強還元部位の非存在下で行われる、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)が、Cの非存在下で行われ、前記Cが、前記反応温度において10−16〜10−20気圧の間のpO2を有する、請求項17に記載のプロセス。
- ステップb)が、反応媒体としての溶融LiMXO4のプールにおいて行われる、請求項1〜18のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)において、前記リチウム源、前記M源、及び前記X源が、前記還元対の存在下に置かれる前に別々に溶融される、請求項1〜19のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)において、前記リチウム源、前記M源、及び前記X源が、前記還元対の存在下で一緒に溶融される、請求項1〜19のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記リチウム源、前記M源、前記X源及び前記還元対が、ステップb)の間に機械的に撹拌される、請求項1〜21のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記リチウム源、前記M源、及び前記X源が、溶融状態で前記リチウム源、前記M源、及び前記X源を通して前記気体−気体還元対をバブリングすることによってステップb)の間に撹拌される、請求項1〜22のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記固体−固体還元対が、固体−固体Fe0/FeO還元対を含み、前記反応温度が、950〜1400℃の間である、請求項1〜23のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記Fe0が、前記リチウム源、前記M源、及び前記X源を含有する、鉄粉末、噴霧鉄液滴、鉄の片若しくはロッドまたは鉄るつぼの1以上である、請求項24に記載のプロセス。
- 前記固体−固体還元対が、固体−固体FeO/Fe3O4還元対を含み、前記反応温度が、950〜1350℃の間である、請求項1〜25のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記FeOが、鉄源からインサイチュで生成される、請求項24〜26のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記鉄源が、xが1.5〜約1の間で変動する全体的な(Fe+3、Fe+2)Ox組成物を有する天然鉱物濃縮物である、請求項27に記載のプロセス。
- ステップb)が、前記固体−固体還元対(A)の存在下で行われる、請求項1〜28のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップb)が、気体−気体還元対の存在下においても行われる、請求項29に記載のプロセス。
- ステップb)が、前記気体−気体還元対と併せての前記固体−固体還元対の一成分(B)の存在下で行われる、請求項1〜28のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記成分がFeOである、請求項31に記載のプロセス。
- 前記気体−気体還元対が、H2/H2Oを含み、前記反応温度が、950〜1400℃の間である、請求項1〜32のいずれか1項に記載のプロセス。
- H2及びH2Oの各々の体積比が、5〜95%の間である、請求項33に記載のプロセス。
- 前記気体−気体還元対が、CO/CO2を含み、前記反応温度が、950〜1400℃の間である、請求項1〜34のいずれか1項に記載のプロセス。
- CO及びCO2の各々の体積比が、5〜95%の間である、請求項35に記載のプロセス。
- 前記還元対が合成ガスである、請求項33〜36のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記溶融LiMXO4が、ステップd)におけるLiMXO4の固化の前に脱ガスされる、請求項1〜37のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップc)において、前記溶融LiMXO4が、ステップd)における前記LiMXO4の固化の前にデカンテーション、濾過、または磁気分離によって前記固体−固体還元対から単離される、請求項1〜38のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップc)において、前記溶融LiMXO4が、ステップd)における前記LiMXO4の固化の前に脱ガスによって前記気体−気体還元対から単離される、請求項1〜39のいずれか1項に記載のプロセス。
- ステップd)が、鋳造または噴霧化による前記LiMXO4の固化を含む、請求項1〜40のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記LiMXO4を粉砕するステップe)をさらに含み、
ステップe)が、ステップd)における前記LiMXO4の固化の後に行われ、
ただし、前記還元対から前記LiMXO4を単離するステップc)が前記ステップd)の後に行われるとき、粉砕するステップe)がステップc)の前に行われることを条件とする、請求項1〜41のいずれか1項に記載のプロセス。 - ステップc)において、前記LiMXO4が、ステップd)及びe)の後に磁気分離によって前記固体−固体還元対から単離される、請求項42に記載のプロセス。
- LiMXO4を含む溶融固化生成物であって、M及びXが、請求項1、5〜8、及び11〜12のいずれか1項に定義されている通りであり、前記生成物が、組成外の不純物を含まない、溶融固化生成物。
- LiMXO4が、以下の組成外の不純物:
・Fe0、
・Fe3+相、
・酸化または還元されたリン化鉄、
・酸化または還元された酸化鉄、
・酸化または還元されたリン酸鉄、
・少量のLiPO3、Li3PO4及びLi4P2O7を除く、酸化または還元されたリン酸リチウム、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、例えばLi3Fe2(PO4)、
・酸化または還元されたリン酸鉄リチウム、ならびに
・酸化または還元されたリン化鉄リチウム
を含まないLiFeXO4である、請求項44に記載の生成物。 - 最大で約5%のモル比のLi3PO4を含む、請求項44または45に記載の生成物。
- Li3PO4を含まない、請求項46に記載の生成物。
- 最大で約5%のモル比のLi4P2O7を含む、請求項44〜47のいずれか1項に記載の生成物。
- Li4P2O7を含まない、請求項48に記載の生成物。
- 最大で約5%のモル比のLiPO3を含む、請求項44〜49のいずれか1項に記載の生成物。
- LiPO3を含まない、請求項50に記載の生成物。
- 最大で約5%(w/w)の外来不純物を含む、請求項44〜50のいずれか1項に記載の生成物。
- 外来不純物を含まない、請求項51に記載の生成物。
- LiMXO4、最大で約5%のモル比のLi3PO4、最大約5%のモル比のLi4P2O7、最大で約5%のモル比のLiPO3、及び最大で約5%(w/w)の外来不純物からなる、請求項44のいずれか1項に記載の生成物。
- 請求項1〜43のいずれか1項に記載のプロセスから生成される、請求項44〜54のいずれか1項に記載の生成物。
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