JP2017512483A - 生体物質の単離のための改良された装置 - Google Patents

生体物質の単離のための改良された装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明は、生体サンプルから、核酸を含むナノ粒子を単離するための方法、装置およびシステムを含む。様々な様相において、方法、装置およびシステムは、最小限の量の材料を必要とし、および/または、血液や環境サンプルなどの複合流体からの生物学的な構成要素の高純度の単離をもたらす、迅速な手順を可能にする。【選択図】 図11

Description

相互参照
本出願は、2014年4月8日に出願された米国仮特許出願第61/977,006号、および2014年4月9日に出願された米国仮特許出願第61/977,249の利益を主張し、それぞれ参照によって、その全体が本出願中に組み込まれる。
生体サンプル中に存在する他の物質からのナノスケール検体の単離は、後の診断上または生物学的なキャラクタリゼーションのために、核酸を含む生物学的な検体物質を精製する際の重要な工程である。現在の技術は操作のために大量のサンプルが要求され、概して扱いにくい。付加的な精製工程を必要とせずに、最小のサンプル容積を使用し、複合生体サンプルからナノスケール検体を単離することが可能である、堅固なプラットフォームの必要性が継続して存在する。
いくつかの例では、本明細書は、効率的な方法で最小限のサンプルを利用して複合生体サンプルからナノスケール検体を単離する、改良された方法の必要性を満たす。本明細書において提供されるいくつかの要素では、短期間のうちに、サンプルは処理されてナノスケール検体が単離される。他の要素では、単離したナノスケール検体は、サンプルの調製または濃縮をそれ以上必要としない。さらなる他の要素では、所望の純度と濃度である十分なナノスケール検体物質を単離するために、最小限の量の出発物質が使用され、それによって、付加的な分析およびキャラクタリゼーションがそれ以上の処理または精製をせずに実施可能になる。さらに他の要素では、本明細書における方法、装置および組成物の開示は、多重で大量処理の操作に対応出来る。本明細書において開示された方法と装置を使用して単離されたナノスケール検体は、診断の目的のための他の装置および方法において使用するためのそれ以上の操作をせずに、溶出可能で、直接転移する事が出来、分析やキャラクタリゼーションが可能である。
1つの要素において、いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるような複数の交流(AC)電極を使用して、生体サンプルからナノスケール検体を単離するための組成物、装置および方法が開示される。いくつかの実施形態では、AC電極はAC界面動電の高電界を確立するために随意に電力を加えられるように構成される。他の実施形態では、AC電極はAC界面動電の低電界を確立するために随意に電力を加えられるように構成される。さらに他の実施形態では、AC電極はAC界面動電の高電界領域およびAC界面動電の低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるように構成される。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示される方法、装置および組成物は、電極の表面でナノスケール検体の捕捉を改良するために、電極のアレイの構成および設計を利用する。いくつかの実施形態では、電極のアレイは、電極周辺または近傍の範囲内の流体の流動が分裂、または変更されるように設計され、電極アレイの周辺または範囲内のナノスケール検体の局在化および/または保持を可能にする。
いくつかの実施形態では、電極周辺または近傍の範囲内における流動は、従来の電極と比較して、実質的に縮小または減少した。さらに他の実施形態では、流動の縮小は電極および/または電極アレイの組成に起因する。さらなる他の実施形態では、流動の縮小は、電極および/またはアレイの物理的な設計または構成による。他の実施形態では、流動の減少は、電極および/または電極アレイの組成の組み合わせと、同様に、電極および/または電極アレイの設計または構成の物理的な変化に起因する。さらなる他の実施形態では、流動の縮小は、電極アレイの物理的な境界のすぐ外側における組成および/または物理的な構成に起因する。さらに他の実施形態では、流動の縮小は、電極および/または電極アレイの組成の組み合わせ、および/または物理的な設計および構成の変更と、電極および/または電極アレイの物理的な境界の外側における組成および/または物理的な構成との組み合わせに起因する。
いくつかの実施形態では、電極は50mA以上の電流を供給することが可能である。いくつかの実施形態では、電極は100mA以上の電流を供給することが可能である。いくつかの実施形態では、電極は250mA以上の電流を供給することが可能である。いくつかの実施形態では、電極は500mA以上の電流を供給することが可能である。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるのは、サンプル中のナノスケール検体を単離するための装置であり、装置は:(1)ハウジング;(2)ヒーターおよび/またはタンパク質分解剤を含む貯蔵器;および(3)本明細書に開示されるハウジング中の複数の交流(AC)電極を含み、AC電極はACの界面動電高電界およびACの界面動電低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるよう構成され、電極は領域の間または実質的に近傍の範囲外の領域の流体の流動と比較して、電極周辺または近傍の範囲内の流体の流動を縮小、分裂または変更するために電極上または周囲に構成される導電物質を含む。いくつかの実施形態では、導電物質はアレイ中の個々の電極の中心に実質的に存在しない。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイ中の個々の電極の端部に存在する。いくつかの実施形態では、導電物質はオープンディスク形状である。いくつかの実施形態では、電極は中空のリング形状に構成される。いくつかの実施形態では、電極は中空のチューブ形状に構成される。いくつかの実施形態では、電極アレイは非導電物質を含む。いくつかの実施形態では、非導電物質は電極内で導電物質を囲み、導電物質に対し物理的障壁として機能する。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は、アレイの非導電物質中の凹部を埋める。いくつかの実施形態では、電極のアレイは3次元に構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は傾斜させて構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は中空の三角形のチューブ形状に形成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は隣接する平面電極表面が約180度未満の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、導電物質は隣接する平面電極表面が180度以下の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は約60度以上の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、導電物質は隣接する平面電極表面が60度以上の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は窪んだ凹形状に構成される。いくつかの実施形態では、導電物質の3次元の構成は、電極内の導電物質の総表面積を増大させる。いくつかの実施形態では個々の電極は直径が約40μmから約100μmである。いくつかの実施形態では、電極は非円形の構成である。いくつかの実施形態では、非円形構成間の配向の角度は約25度から90度の間である。いくつかの実施形態では、非円形構成は波線状の構成を含み、非円形の構成はリンカーによって接続された1対のドットの形状を含む反復ユニットを含み、リンカーはドット対の間の中間点に向かって細くなっていき、ドットの直径は反復ユニットの長さに沿って最も幅広な2点間であり、反復ユニットの平行のセットの端部から端部までの距離は等距離またはほぼ等距離である。
いくつかの実施形態では、アレイ中の(AC)電極は1つ以上の浮遊電極を含む。浮遊電極はAC界面動電の領域を確立するために電力を加えられない。いくつかの実施形態では、浮遊電極はAC電極を囲む。さらなる実施形態では、アレイ中の浮遊電極は、アレイ中の非浮遊電極によって引き起こされる電界より高い勾配である電界を引き起こす。
別の要素では、いくつかの実施形態は、サンプル中のナノスケール検体を単離する方法を開示し、方法は:a.装置へサンプルを加える工程を含み、装置はAC界面動電の電界領域を確立することが可能である電極のアレイを含み、前記電極は、領域の間または実質的に近傍の範囲外の領域の流体の流動と比較して、AC電極周辺または近傍の範囲内の流体の流動を縮小、分裂、または変更する、AC電極上または周囲に構成された導電物質を含み;b.少なくとも1つのAC界面動電の電界領域を生成する工程を含み、前記の少なくとも1つのAC界面動電の電界領域は誘電泳動の高電界領域であり;およびc.誘電泳動の高電界領域のナノスケール検体を単離する工程を含む。いくつかの実施形態では、導電物質はアレイ中の個々の電極の中心に実質的に存在しない。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイ中の個々の電極の端部に存在する。いくつかの実施形態では、導電物質はオープンディスク形状である。いくつかの実施形態では、電極は中空のリング形状に構成される。いくつかの実施形態では、電極は中空のチューブ形状に構成される。いくつかの実施形態では、電極中の導電物質の減少は電極内と表面周辺の減少した流体の流動をもたらし、電極の表面上のナノスケール検体の捕捉の増加を導く。いくつかの実施形態では、ナノスケール検体の捕捉の増加は、電極内の導電物質が減少していない従来の電極構成を使用するよりも、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、またはそれ以上多く捕捉されたナノスケール検体である。いくつかの実施形態では、電極のアレイは非導電物質を含む。いくつかの実施形態では、非導電物質は電極中の導電物質を囲み、導電物質に対し物理的障壁として機能する。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質はアレイの非導電物質中の凹部を埋める。いくつかの実施形態では、電極のアレイは3次元に構成されている。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は傾斜させて構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は、中空の三角形のチューブ形状に構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は隣接する平面電極表面が180度未満の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、導電物質は隣接する平面電極表面が180度以下の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は約60度以上の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、導電物質は近隣の平面状の電極表面との間で60度以上の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は、窪んだ凹形状に構成される。いくつかの実施形態では、導電物質の3次元の構成は、電極内の導電物質の総表面積を増大させる。いくつかの実施形態では、個々の電極は直径で約40μmから約100μmである。いくつかの実施形態では、電極は非円形の構成である。いくつかの実施形態では、非円形構成間の配向の角度は約25度から90度の間である。いくつかの実施形態では、非円形構成は波線状の構成を含み、非円形の構成はリンカーによって接続された1対のドットの形状を含む反復ユニットを含み、リンカーはドット対の間の中間点に向かって細くなっていき、ドットの直径は反復ユニットの長さに沿って最も幅広な2点間であり、反復ユニットの平行のセットの端部から端部までの距離は等距離またはほぼ等距離である。いくつかの実施形態では、AC界面動電の電界は、1ボルトから30ボルトのピークピーク値である電圧ならびに/または5Hzから5,000,000Hzおよび5%から50%のデューティサイクルである周波数を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態では、サンプルは流体を含む。いくつかの実施形態では、流体の導電率は300ms/m未満である。いくつかの実施形態では、流体の導電率は300ms/mを超える。いくつかの実施形態では、電極は第1の誘電泳動の高電界領域を提供するために随意に電力を加えられ、その後に、または継続的に第2の誘電泳動の高電界領域を提供するために随意に電力を加えられる。いくつかの実施形態では、ナノスケール検体は核酸である。いくつかの実施形態では、単離した核酸は、質量で10%未満の非核酸細胞物質または細胞のタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、流体は細胞を含む。いくつかの実施形態では、方法はさらにアレイ上の細胞を溶解する工程を含む。いくつかの実施形態では、細胞は、直流、化学溶解剤、酵素による溶解剤、熱、圧力、音波のエネルギー、およびそれらの組み合わせを用いて溶解される。いくつかの実施形態では、方法はさらに細胞溶解後の残留タンパク質を分解する工程を含む。いくつかの実施形態では、細胞は1−500ボルトの電圧、10−50%からのデューティサイクルを備えた0.2から200Hzのパルス周波数、および少なくとも1回適用される0.1から10秒のパルス幅を備えた直流を用いて溶解される。いくつかの実施形態では電極アレイは約0.1ミクロンおよび1ミクロンの間の厚さであるハイドロゲルを用いてスピンコートされる。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは化学蒸着法または表面から開始する重合によって電極アレイ上に積層する。さらに他の実施形態では、ハイドロゲルは、ディップコーティング、スプレーコーティング、インクジェット印刷、Langmuir−Blodgettコーティング、またはそれらの組み合わせによって電極アレイ上に積層する。さらなる他の実施形態では、ハイドロゲルは、末端部を官能基化した群によるポリマーの移植、または溶媒の選択性による溶液の自己集合によって、電極アレイ上に積層する。
いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは合成ポリマーの2種以上の層を含む。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは電極アレイへのスピンコーティングまたは積層前に0.5cPから5cPの間の粘性を有する。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは約0.1S/mから約1.0S/mの間の導電率を有する。いくつかの実施形態では、方法は10分以内に完了する。いくつかの実施形態では、電極アレイは比較誘電率が2.0から4.0の不動態化層を含む。
いくつかの実施形態では、電極は1つ以上の浮遊電極を含む。浮遊電極はAC界面動電の領域を確立するために電力を加えられない。浮遊電極は電力を加えられた電極を囲む。いくつかの実施形態では、アレイ中の浮遊電極はアレイ中の非浮遊電極によって引き起こされる電界より高い勾配である電界を引き起こす。
本明細書で言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願がそれぞれ引用によって本明細書中に組み入れられることが示される事と同程度に、参照によって本明細書中へ組み入れられる。
本明細書の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲によってその特殊性が明らかにされる。本明細書の特徴および利点についてのよりよい理解は、本明細書の原理が利用される、例証となる実施形態を明らかにする以下の詳細な説明、および添付の図面を参照することによって得られるだろう。
中空のディスク型の標準電極構成を例証する。電極は、電極の端部の周囲の導電物質を含む。着色した電極は陽極を表し、着色していない電極は陰極を示す。 中空のリング形状の電極構成を例証する。電極は、電極の端部の周囲の導電物質を含む。着色した電極は陽極を表し、着色していない電極は陰極を示す。 電極構成を例証し、電極は波線状の構成を含み、構成はリンカーによって接続された1対のドットの形状を含む反復ユニットを含み、リンカーはドット対の間の中間点に向かって細くなっていき、ドットの直径は反復ユニットの長さに沿って最も幅広な2点間であり、反復ユニットの平行のセットの端部から端部までの距離は等距離またはほぼ等距離である。電極は、一つおきの波線状の構成上に導電物質を含む。着色した電極は陽極を表し、着色していない電極は陰極を示す。 連続的な中空の波線状の構成である電極構成を例証する。電極は、電極の端部の周囲に導電物質を含む。着色した電極は陽極を表し、着色していない電極は陰極を示す。 中心部が突出した中空のリング形状に電極が構成される電極のアレイを例証する。電極は、電極の端部の周囲に導電物質を含む。例証されたリングは露出したプラチナの10μmの環形状を有する。着色した電極は陽極を表し、着色していない電極は陰極を示す。 未知のサンプルチャンバー内の、中空のディスク型の構成である電極を含む微小電極アレイ明視野像を例証する。ディスクは露出したプラチナを含んだ。画像に現われる「黒い点」は赤血球である。 各微小電極の端部に単離されたナノスケール検体を有する、未知のサンプルチャンバー内の、微小電極の中空ディスクアレイの蛍光画像を例証する。 20分の工程の終了時の、各微小電極の端部に単離されたナノスケール検体を備えた未知のサンプルチャンバーの微小電極の中空ディスクアレイの蛍光画像を例証する。 AC界面動電の生成の停止によって電極の端部のナノスケール検体が解放された後における、未知のサンプルチャンバーの微小電極アレイの蛍光画像を例証する。 微小電極の中空ディスクアレイ上のDEPの勾配を例証する。DEP勾配の程度は色によって表わされる。正のDEPゾーンは電極の端部に位置する一方、負のDEPゾーンは電極間に位置する。 電極チャンバのACETの流動パターンを例証する。流動の規模は色によって示され、矢印によって示されるように、最も強い流動が電極室端部の数ミクロン上に見られ、一方で、流動不感領域が渦の中心および電極リングの中心に位置する。流線は、ACET効果によって形成された渦を例証する。赤い矢印は流動の方向を示す。 新規の浮遊電極の設計を有する微小電極アレイによって生成された流速プロフィル(左側)およびDEPの勾配(右側)を示す。
複合体サンプルからナノスケール検体を単離または分離するために適した方法、装置およびシステムについて本明細書において記載する。特定の実施形態では、他の分散粒子を含むサンプルからナノスケール検体を単離または分離するための方法、装置およびシステムが、本明細書において提供される。いくつかの要素では、方法、装置およびシステムは、サンプル中の粒子およびナノスケール検体の迅速な分離を可能にし得る。他の要素では、方法、装置およびシステムは、サンプル中の粒子からのナノスケール検体の迅速な単離を可能にし得る。様々な要素において、方法、装置およびシステムは、最小限の量の物質を必要とする、および/または、血液または環境サンプルなどの複合流体から単離される高度に精製されたナノスケール検体をもたらす、迅速な手順を可能にし得る。
ある実施形態では、サンプルからナノスケール検体を単離または分離する方法、装置およびシステムが本明細書において提供され、方法、装置およびシステムは、本明細書で開示されているような電極のアレイを含み、かつAC界面動電力を発生させる(例えば、電極のアレイが電力を加えられる時)ことが可能である装置に流体を適用することを含む。AC界面動電(ACE)の捕捉は、ACの電熱(ACET)およびAC電気浸透(ACEO)流動の組み合わせに由来した、誘電泳動の力(FDEP)および流動力(FFLOW)の間の関数関係である。いくつかの実施形態では、発生した誘電泳動の電界は、AC界面動電力の効果の構成要素である。他の実施形態では、AC界面動電力の効果の構成要素は、ACの電気浸透またはACの電熱の効果である。いくつかの実施形態では、誘電泳動の電界を含むAC界面動電力は、高電界領域(正のDEP、すなわち不均一の電界により強い電気力線が強く集中する範囲)および/または低電界領域(負のDEP、すなわち不均一の電界により電気力線の集中が弱まる範囲)を含む。
特定の例では、ナノスケール検体(例えば核酸)は、誘電泳動の電界の電界領域(例えば高電界領域)で単離される(例えば、粒子物質から単離または分離される)。いくつかの実施形態では、方法、装置またはシステムは高電界DEP領域中のナノスケール検体を単離および濃縮することを含む。いくつかの実施形態では、方法、装置またはシステムは、低電界DEP領域中のナノスケール検体を単離および濃縮することを含む。方法はまた、下記工程の1つ以上を実行することが可能である装置および/またはシステムを随意に含む:ナノスケール検体から残留物(例えば、細胞またはタンパク質性)を洗浄または、さもなくば除去する工程(例えば、ナノスケール検体がアレイの高電界のDEP領域に集中および維持されている間にアレイを水または緩衝液ですすぐ工程)、残留タンパク質を分解する工程(例えば、熱、プロテアーゼ、または化学物質など任意の適したメカニズムに従って起こる分解工程)、ナノスケール検体から分解されたタンパク質を洗い流す工程、およびナノスケール検体を収集する工程。いくつかの実施形態では、本明細書において記載された方法、装置の操作、およびシステムの操作の結果は、単離したナノスケール検体であり、この検体は、任意の、例えば酵素のアッセイ(PCRアッセイなど)中の詳細な分析またはキャラクタリゼーションに適している量および純度である。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示された方法、装置および組成物は、粒子物質からのナノスケール検体の単離および捕捉を改善するために電極構成および設計を利用する。いくつかの実施形態では、電極アレイは、電極周辺または近傍の範囲内の流体の流動が分裂、または変更されるように設計され、電極アレイの周辺または範囲内のナノスケール検体の局在化および/または保持を可能にする。他の実施形態では、ナノスケール検体捕捉における改善は、電極内の導電物質が減少していない従来の電極構成または設計を使用するよりも、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、またはそれ以上多く捕捉されたナノスケール検体をもたらす。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるような電極のアレイは、約0.1ミクロンおよび1ミクロンの間の厚さであるハイドロゲルを用いてスピンコートされる。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは化学蒸着法または表面から開始する重合によって電極のアレイ上に積層する。さらに他の実施形態では、ハイドロゲルは、ディップコーティング、スプレーコーティング、インクジェット印刷、Langmuir−Blodgettコーティング、またはそれらの組み合わせによって電極のアレイ上に積層する。さらなる他の実施形態では、ハイドロゲルは、末端部を官能基化したた群によるポリマーの移植、または溶媒の選択性を介した溶液の自己集合により、電極のアレイ上に積層する。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは、2つ以上の合成ポリマーの層を含む。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは、電極のアレイへのスピンコーティングまたは積層前に0.5cPから5cPの間の粘性を有する。いくつかの実施形態では、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約1.0S/mの間の導電率を有する。
いくつかの実施形態では、単離されたナノスケール検体は、質量で約10%未満の非ナノスケール検体を含む。いくつかの実施形態では、方法は10分未満で完了される。
いくつかの実施形態では、方法はさらに、アレイ中の残留タンパク質を分解する工程を含む。いくつかの実施形態では、残留タンパク質は、1つ以上の化学分解剤または酵素の分解剤によって分解される。いくつかの実施形態では、残留タンパク質はプロテイナーゼKによって分解される。
いくつかの実施形態では、ナノスケール検体は核酸である。いくつかの実施形態では、拡散はさらにポリメラーゼ連鎖反応によって増幅される。いくつかの実施形態では、拡散はDNA、RNA、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、単離した核酸は、質量で約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、または約2%未満の、非核酸である細胞物質および/またはタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、単離した核酸は、質量で約99%超、約98%超、約95%超、約90%超、約80%超、約70%超、約60%超、約50%超、約40%超、約30%超、約20%超、または約10%超の核酸を含む。いくつかの実施形態では、方法は約1時間未満で完了する。いくつかの実施形態では、遠心分離は使用されない。いくつかの実施形態では、残留タンパク質は1つ以上の化学分解または酵素分解によって分解される。いくつかの実施形態では、残留タンパク質はプロテイナーゼKによって分解される。いくつかの実施形態では、残留タンパク質は酵素によって分解され、方法はさらにタンパク質の分解に続き酵素を不活性化することを含む。いくつかの実施形態では、酵素は、熱によって不活性化される(例えば50から95℃で5−15分)。いくつかの実施形態では、残留物質および分解されたタンパク質は別々の、または同時に行われる工程で洗い流される。いくつかの実施形態では、単離したナノスケール検体は、(i)第2のAC界面動電の電界領域を停止する工程;および(ii)溶離剤中のアレイからのナノスケール検体を溶出する工程により溶出される。いくつかの実施形態では、ナノスケール検体はシーケンシングに適した形状に単離される。いくつかの実施形態では、ナノスケール検体はショットガンシーケンシングに適した断片化した形状に単離される。
いくつかの実施形態では、核酸は、サンガー・シーケンシング、ピロシーケンス、イオン半導体シーケンシング、ポロニー・シーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、DNAナノボールシーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、または単分子シーケンシングによりシーケンシングされる。いくつかの実施形態では、方法はさらに、本明細書において開示された装置から単離され溶出されるDNA上で反応(例えばフラグメンテーション、制限消化、ライゲーション)を実施することを含む。いくつかの実施形態では、反応はアレイ上または付近または装置内で起こる。いくつかの実施形態では、流体または生体サンプルは10,000個を超えない細胞を含む。
いくつかの実施形態では、サンプルは生体サンプルであり低導電率または高導電率を有する。いくつかの実施形態では、サンプルは体液、血液、血清、血漿、尿、唾液、食品、飲料、増殖培地、環境サンプル、液体、水、クローンの細胞、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、細胞はクローンの細胞、病原体細胞、バクテリア細胞、ウイルス、植物細胞、動物細胞、昆虫細胞および/またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示された装置および方法はさらに、ナノスケール検体として単離した核酸の増幅を実行するために溶出チューブ、チャンバ、および貯蔵器の少なくとも1つを使用することを含む。いくつかの実施形態では、単離され溶出された核酸の増幅はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく。いくつかの実施形態では、核酸の増幅は複数の温度帯を含む蛇行したマイクロチャンネルで実行される。いくつかの実施形態では、増幅は混ざらない流体(すなわち、デジタルPCR)で捕獲された水性の小滴で実施される。いくつかの実施形態では、サーモサイクリング(thermocycling)は対流を含む。いくつかの実施形態では、装置は電極と接触または近接する表面を含み、表面は生体分子を随意に捕捉可能である生物学的なリガンドで機能化される。いくつかの実施形態では、表面は、a.核酸ハイブリダイゼーション;b.抗体−抗原相互作用;c.ビオチン−アビジン相互作用;d.イオンまたは静電気的相互作用;またはe.それらの任意の組み合わせによって、随意に生体分子を捕捉する。いくつかの実施形態では、表面は、a.ポリマー(例えば、ポリエチレングリコールPEG);b.イオンまたは静電気的相互作用;c.界面活性物質;またはd.それらの任意の組み合わせによって、非特異的な結合の相互作用を最小化および/または阻害するために機能化される。いくつかの実施形態では、装置は(a)平らに並んでいる、(b)垂直に面する、または(c)水平に面するように配向された複数の微小電極装置を含む。いくつかの実施形態では、装置は、サンガー・シーケンシングを実施可能なモジュールを含む。いくつかの実施形態では、サンガー・シーケンシングを実行することが可能であるモジュールは、キャピラリー電気泳動が可能なモジュール、多色蛍光検出が可能なモジュール、またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの例では、本明細書において記載された方法は短時間で実行され、装置が短時間で操作され、およびシステムが短時間で操作されることが有利である。いくつかの実施形態では、所要時間は、装置に流体を加える工程と、単離したナノスケール検体を得る工程との間の時間から測定された「手順時間」に関連して短い。いくつかの実施形態では、手順時間は、3時間未満、2時間未満、1時間未満、30分未満、20分未満、10分未満、または5分未満である。
別の要素では、所要時間は、装置に流体を加える工程と、単離したナノスケール検体を得る工程との間の時間から、工程に人が関わらなければならない累積した量の時間として測定された「手作業時間」に関連して短い。いくつかの実施形態では、手作業時間は、20分未満、10分未満、5分未満、1分未満または30秒未満である。
いくつかの例では、本明細書において記載された装置が単一の容器を含むこと、本明細書において記載されたシステムが単一の容器を含む装置を含んでいること、および本明細書において記載された方法が単一の容器で、例えば本明細書において記載されるような誘電泳動の装置で実行可能であることは有利である。いくつかの要素では、そのような単一の容器の実施形態は、流体を扱う工程数を最小化し、および/または短時間で実行される。いくつかの例では、本明細書の方法、装置およびシステムは、1つ以上の遠心分離の工程および/または媒体交換を使用する方法、装置およびシステムと対比される。いくつかの例では、遠心分離は、ナノスケール検体を単離するために必要な手作業時間の量を増大する。別の要素では、単一容器の手順または装置は、最小限の量の消耗可能な試薬を使用して、ナノスケール検体を単離する。
(装置およびシステム)
いくつかの実施形態では、サンプルからナノスケール検体を単離し、精製し、収集するための装置が本明細書において記載される。ある要素では、複合体サンプルおよび細胞とその他同種のものを含む他の粒子物質からナノスケールを単離し、精製し、収集または溶出するための装置が本明細書において記載される。他の要素では、本明細書において開示された装置は、細胞またはタンパク質の物質を含むサンプルからナノスケール検体を単離し、精製し、収集および/または溶出することが可能である。さらに他の要素では、本明細書において開示された装置は、有機および無機質物質の複合体混合物を含むサンプルからナノスケール検体を単離し、精製し、収集および/または溶出することが可能である。いくつかの要素では、本明細書において開示された装置は、有機物質を含むサンプルからナノスケール検体を単離し、精製し、収集および/または溶出することが可能である。さらに他の要素では、本明細書において開示された装置は、無機質原料を含むサンプルからナノスケール検体を単離し、精製し、収集および/または溶出することが可能である。
いくつかの実施形態では、サンプル中のナノスケール検体を単離するための装置が本明細書において開示され、装置は以下のものを含む:a.ハウジング;b.タンパク質分解剤を含むヒーターおよび/または貯蔵器;およびc.本明細書に開示されるハウジング中の複数の交流(AC)電極を含み、AC電極はACの界面動電高電界およびACの界面動電低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるよう構成され、電極は領域の間または実質的に近傍の範囲外の領域の流体の流動と比較して、電極周辺または近傍の範囲内の流体の流動を縮小、分裂または変更するために電極上または周囲に構成される導電物質を含む。いくつかの実施形態では、導電物質はアレイ中の個々の電極の中心に実質的に存在しない。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイ中の個々の電極の端部に存在する。
いくつかの実施形態では、AC界面動電の電界は、ナノスケール検体を収集、分離、または単離するために生成される。いくつかの実施形態では、ナノスケール検体は核酸などの生体分子である。いくつかの実施形態では、AC界面動電の電界は、誘電泳動の電界である。従って、いくつかの実施形態では、誘電泳動(DEP)は本明細書において記載される方法と装置の様々な工程で利用される。
従って、本明細書において開示されるような複数の交流(AC)電極を含む装置が本明細書において提供され、AC電極は、誘電泳動(DEP)の電界領域を確立するために随意に電力を加えられるように構成される。いくつかの要素では、AC電極は、誘電泳動の(DEP)高電界および誘電泳動の(DEP)低電界領域を含む複数の誘電泳動の(DEP)電界領域を確立するために随意に電力を加えられるように構成され得る。いくつかの例では、AC界面動電の効果は、低電界領域中のより大きな粒子物質の濃縮、および/または高電界領域中のナノスケール検体(例えば、核酸などの高分子)の濃縮(または収集、または単離)を提供する。例えば、電極、およびDEPの電界中の細胞の濃縮の詳細は、PCT特許公報WO2009/146143A2で見られ、それはそのような開示のために本明細書に組み込まれる。
特定の実施形態では、DEPは、ナノスケール検体およびより大きな粒子状物質を、同時にまたは異なる時間で濃縮するために使用される。ある実施形態では、本明細書において記載された方法と装置が、少なくとも1つのDEPの電界を生成するように本明細書において開示されるような電極のアレイに電力を加えることが可能である。他の実施形態では、本明細書において記載された方法および装置はさらに、第1、第2およびそれ以上の任意のDEPの電界を生成するように電極のアレイに電力を加えることを含む。いくつかの実施形態では、本明細書において記載された装置とシステムが第1、第2、およびそれ以上の任意のDEPの電界を生成するように電力が加えられることが可能である。
DEPは、不均一の電界に適用された時に、力が誘電体粒子に及ぼされる現象である。本明細書において記載された方法の工程、本明細書において記載された装置およびシステムの要素などによれば、本明細書において様々な実施形態中の誘電体粒子は、核酸分子などの生体ナノスケール検体である。本明細書に記載される方法における異なる工程、または本明細書において記載された装置またはシステムの要素は、完全な細胞または他の特定の物質など異なる構成要素を単離および分離するために利用され得る;さらに、DEPの電界の異なる電界領域は、本明細書において記載された装置およびシステムの方法または要素の異なる工程で使用され得る。装置によって生成された誘電泳動力は、粒子が電荷を帯びることを必要としない。いくつかの例では、力の強さは、媒体および特定の粒子の電気的性質、粒子の形状および大きさ、同様に電界の周波数に依存する。いくつかの例では、特定の周波数の電界は随意に粒子を操作する。本明細書において記載されたある要素では、これらの工程は、細胞およびタンパク質の物質などの他の構成要素から、核酸分子を含むナノスケール検体の単離を可能にする。
さらに、複数の直流(DC)電極を含むシステムおよび装置が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、複数のDC電極は、アレイ全体に拡散した少なくとも2つの長方形の電極を含む。いくつかの実施形態では、電極はアレイの端部に位置する。いくつかの実施形態では、DC電極はAC電極間に分散する。
いくつかの実施形態では、サンプル中のナノスケール検体を単離するための装置が本明細書において開示され、装置は:(1)ハウジング;(2)ハウジング中の本明細書に開示される複数の交流(AC)電極を含み、AC電極はAC界面動電の高電界およびAC界面動電の低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるよう構成され、AC界面動電の効果は、装置の界面動電電界の領域中のナノスケール検体の細胞の濃縮を提供する。いくつかの実施形態では、複数の電極が誘電泳動の高電界および誘電泳動の低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるように構成される。
いくつかの実施形態では、以下を含む装置が開示される:(1)本明細書において開示されるような複数の交流(AC)電極であり、AC電極はAC界面動電の高電界およびAC界面動電の低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるように構成され;および(2)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または他の酵素反応などの酵素反応を実施することが可能であるモジュール。いくつかの実施形態では、複数電極が誘電泳動の高電界および誘電泳動の低電界領域を確立するために随意に電力を加えられるように構成される。いくつかの実施形態では、装置は、サンプルからナノスケール検体を単離し、ナノスケール検体を収集または溶出し、さらにナノスケール検体上で酵素反応を実施することが可能である。いくつかの実施形態では、酵素反応は単離および溶出段階と同じ容器で実施される。他の実施形態では、酵素反応は単離と溶出の工程とは別の容器で実施される。さらに他の実施形態では、ナノスケール検体は単離され、酵素反応は複数の容器で実施される。
いくつかの実施形態では、装置はさらに、酵素反応を実施するために溶出チューブ、容器および貯蔵器の少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、酵素反応は複数の温度帯を含む蛇行したマイクロチャンネルで実行される。いくつかの実施形態では、酵素反応は混ざらない流体(たとえば、デジタルPCR)で捕獲された水性の小滴内で実施される。いくつかの実施形態では、熱の反応は対流を含む。いくつかの実施形態では、装置は電極と接触または近接する表面を含み、表面は生体分子を随意に捕捉可能である生物学的なリガンドで機能化される。
ある要素では、電極を含む装置が本明細書において記載され、電極は別々のチャンバに配置され、DEPの電界は多孔質構造の通過によって内側チャンバに形成される。典型的な装置は、ハウジング中に多数の電極と、電極を含むチャンバとを含む。PCT特許公報WO2009/146143A2においてさらに述べられているように、装置のコントローラーは独立して電極を制御し、それはそのような開示のために本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、チャンバを含む装置は、様々な気孔および/または開孔構造(ナノスケール、マイクロスケール、およびマクロスケール)で作成され、細胞、ナノ粒子または他の実体の拡散または内部チャンバへの輸送を制御、制限、または防止し、細胞膜、ゲル剤または濾過材を含むが、AC/DC電界、溶質分子、緩衝液および他の小さな分子はチャンバを通過することが可能である。
そのような装置は、限定されないが、多重の電極およびチャンバを含む装置、再構成可能な電界パターンが生み出されることを可能にする装置、DCの電気泳動および流体の処理を組み合わせる装置;サンプル調製装置、サンプル調製、単離した核酸分子の酵素による操作ならびに後に続く検出および分析を含む診断装置、ラボ・オン・チップ装置、ポイントオブケアおよび他の臨床上の診断システムまたはバージョンを含む。
いくつかの実施形態では、平面型の電極アレイ装置はサンプルの流体が流れるハウジングを含む。いくつかの実施形態では、流体は入口の末端部から排出口の末端部へと流れ、随意に側面の検体排出口を含む。典型的な装置は複数のAC電極を含む。いくつかの実施形態では、サンプルは、ミクロンサイズの実体または細胞、より大きなナノスケール検体およびより小さなナノスケール検体または生体分子の組み合わせから成る。
いくつかの実施形態では、より小さなナノスケール検体はタンパク質、より小さなDNA、RNAおよび細胞の断片である。いくつかの実施形態では、平面の電極アレイ装置は、別々に制御されるが同時に操作可能である、3つの20x20アレイに任意に区分される60x20電極アレイである。任意の補助のDC電極は正電荷に切り替えることが可能である一方、任意のDC電極は電気泳動の目的のため負電荷上へ切り替えられる。いくつかの例では、それぞれの制御されたACおよびDCシステムは、様々な実施形態で、連続的および/またはパルス方式(例えば、それぞれが比較的短時間の区間でオンとオフを切り替えパルス化することが可能である)で使用される。サンプル流動の側面に沿った随意の平面の電極アレイは、DCのAC DEPと共に電気泳動力を生成するために随意に使用される。さらに、微量電気泳動の分離工程は、ナノ細孔(nanopore)または電極アレイ上のハイドロゲル層と組み合わせて、アレイの平面電極、および/または、x−y−z次元で補助電極を使用して、任意に行なわれ得る。
様々な実施形態では、これらの方法、装置およびシステムは、約1,000ヘルツから100MHzの範囲のAC周波数、電圧で約1ボルトから2000ボルトの範囲のpk−pkの電圧;1ボルトから1000ボルトまでのDC電圧、毎分10マイクロリットルから10ミリリットルの流速、および1度から120度の温度範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは約3から約15kHzまでのAC周波数範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、5から25ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1から約50ボルト/cmの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1から約5ボルトのDC電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、毎分約10マイクロリットルから約500マイクロリットルの流速で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約20℃から約60℃の温度範囲で操作される。
いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1,000Hzから10MHzまでのAC周波数範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1,000Hzから1MHzまでのAC周波数範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1,000Hzから100kHzまでのAC周波数範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1,000Hzから10kHzまでのAC周波数範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、10kHzから100kHzまでのAC周波数範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、100kHzから1MHzまでのAC周波数範囲で操作される。
いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから1500ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから1500ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから1000ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから500ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから250ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから100ボルトのpk−pkの電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、約1ボルトから50ボルトのpk−pkの電圧で操作される。
いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1ボルトから1000ボルトまでのDC電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1ボルトから500ボルトまでのDC電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1ボルトから250ボルトまでのDC電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1ボルトから100ボルトまでのDC電圧で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1ボルトから50ボルトまでのDC電圧で操作される。
いくつかの実施形態では、AC界面動電の電界は、1ボルトから40ボルトのピークピークの電圧、ならびに/または5Hzから5,000,000Hzの周波数および5%から50%のデューティサイクルを有する交流を使用して生成される。
いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、毎分10マイクロリットルから毎分1mlまでの流速で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、毎分10マイクロリットルから毎分500マイクロリットルまでの流速で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、毎分10マイクロリットルから毎分250マイクロリットルまでの流速で操作される、いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、毎分10マイクロリットルから毎分100マイクロリットルまでの流速で操作される。
いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは、1℃から100℃までの温度範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは20℃から95℃までの温度範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは25℃から100℃までの温度範囲で操作される。いくつかの実施形態では、方法、装置およびシステムは室温で操作される。
いくつかの実施形態では、コントローラーは独立して各電極を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラーは、ソケットとプラグの組み合わせによるような装置に外部的に接続され、または装置のハウジングに組み込まれる。
いくつかの実施形態では、装置は、ハウジングおよびヒーターまたは熱源、および/またはタンパク質分解剤が含まれる貯蔵器を含む。いくつかの実施形態では、ヒーターまたは熱源は、流体の温度を所望の温度(例えば、タンパク質の分解のために適している温度、約30℃、40℃、50℃、60℃、70℃など)に上昇させることが可能である。いくつかの実施形態では、ヒーターまたは熱源は、PCRサーモサイクラーとしての操作に適している。他の実施形態では、ヒーターまたは熱源は、一定の温度(等温状態)を維持するために使用される。いくつかの実施形態では、タンパク質分解剤はプロテアーゼである。他の実施形態では、タンパク質分解剤はプロテイナーゼKであり、および、ヒーターまたは熱源はタンパク質分解剤を不活性化するために使用される。
いくつかの実施形態では、装置は溶剤を含んでいる第2の貯蔵器を含む。溶剤は、装置からの単離したナノスケール検体を溶出するのに適している任意の流体である。いくつかの例では、溶剤は水またはバッファである。いくつかの例では、溶剤はDNAシーケンシング方法に必要な試薬を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書において記載されるシステムまたは装置は、一定の温度を維持することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において記載されるシステムまたは装置はアレイまたは容器を冷却することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において記載されるシステムまたは装置はアレイまたは容器を加熱することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において記載されるシステムまたは装置はサーモサイクラーを含む。いくつかの実施形態では、本明細書において記載される装置は局所的温度制御素子を含む。いくつかの実施形態では、本明細書において記載される装置は温度の感知及び制御の両方が可能である。
いくつかの実施形態では、装置はさらに加熱または熱的素子を含む。いくつかの実施形態では、加熱または熱的素子は電極の下部に位置する。いくつかの実施形態では、加熱または熱的素子は金属を含む。いくつかの実施形態では、加熱または熱的素子は、タンタル、アルミニウム、タングステン、またはそれらの組み合わせを含む。通常、加熱または熱素子によって達成される温度は、その箇所を通過する電流に比例する。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される装置は、局所的冷却素子を含む。いくつかの実施形態では、耐熱性素子は、露出した電極アレイの下に直接配置される。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される装置は、約20℃から約120℃の間の温度を達成および維持することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される装置は、約30℃から約100℃の間の温度を達成および維持することが可能である。他の実施形態では、本明細書において開示される装置は、約20℃から約95℃の間の温度を達成および維持することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される装置は、約25℃から90℃の間、約25℃から約85℃の間、約25℃から約75℃の間、約25℃から約65℃の間、または約25℃から約55℃の間の温度を達成および維持することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される装置は、約20℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、または約120℃の温度を達成および維持することが可能である。
(電極)
いくつかの実施形態では、本明細書において開示される方法、装置および組成物は、電極構成および設計を利用して、粒子物質からのナノスケール検体の単離および捕捉を改善する。いくつかの実施形態では、電極アレイは、電極近傍の周囲の流体の流動が分裂または変更されるように構成され、電極アレイの周囲または内部においてナノスケール検体の局所化および/または保持を可能にする。他の実施形態では、ナノスケール検体の捕捉量は、従来の電極構成または設計を使用するよりも、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、またはそれ以上多いナノスケール検体である。
いくつかの実施形態では、導電物質はオープンディスク形状である。いくつかの実施形態にでは、電極は中空のリング形状に構成される。いくつかの実施形態では、電極は中空のチューブ形状に構成される。いくつかの実施形態では、本明細書において開示される電極のアレイは非導電物質を含む。いくつかの実施形態では、非導電物質は電極中の導電物質を囲み、導電物質に対し物理的障壁として機能する。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は、アレイの非導電物質中の凹部を埋める。いくつかの実施形態では、本明細書所において開示される電極のアレイは3次元に構成されている
ある実施形態では、本明細書において開示されるような電極アレイは、電極アレイの一部分のみに導電物質を含む。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約10%未満のみに存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約10%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約20%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約30%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約40%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約50%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約60%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約70%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約80%のみ存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は電極アレイの約90%のみ存在する。
さらなる他の実施形態では、導電物質は電極アレイの約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約45%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、および、約90%のみ存在する。さらに他の実施形態では、導電物質は、電極アレイの約10−70%、電極アレイの約10−60%、電極アレイの約10−50%、電極の約10−40%、または電極アレイの約10−30%で存在する。他の実施形態では、導電物質は、電極アレイの約30−90%、電極アレイの約30−80%、電極アレイの約30−70%、電極アレイの約30−60%、または電極アレイの約30−50%で存在する。いくつかの実施形態では、導電物質は、電極アレイの約8から約40%で存在する。
さらに他の実施形態では、導電物質は、アレイ中の個々の電極の中心に実質的に存在しない。他の実施形態では、導電物質は電極アレイ中の個々の電極の端部のみに存在する。さらに別の実施形態では、導電物質はオープンディスク形状であり、オープンディスク形状の電極中に不連続の導電物質を含む。いくつかの実施形態では、電極は中空のリング電極形状であり、個々の電極の中心において実質的に存在しない、または個々の電極の端部にのみ存在する電極アレイ中の導電物質を含む。中空のリング電極形状は、オープンディスク形状と同様に、電極中の導電物質の表面積を縮小する。電極上に存在する導電物質の縮小は、電極表面中および周囲の流動をもたらし、電極の表面上に取り込まれるナノスケール検体の増加を導く。
いくつかの実施形態では、非導電物質の層は、電極のある一定の領域、または電極アレイのごく近傍に存在する。1つの実施形態では、非導電物質の層は電極アレイを囲み、アレイを囲む物理的障壁または壁を生成する。いくつかの実施形態では、電極アレイは、アレイ物質に沈降されて、アレイの表面上にウェルまたは凹部が生成され、電極物質または実質的な電極物質はウェルまたは凹部の中に存在する。
いくつかの実施形態では、電極構成は3次元である。いくつかの実施形態では、電極の物質は傾斜した構成に折り曲げられる。他の実施形態では、電極の物質は三角形のチューブ形状に構成される。他の実施形態では、電極の物質は中空の三角形のチューブ形状に構成される。さらに他の実施形態では、3次元の電極は、近隣の平面状の電極表面との間で約180度未満、約170度未満、約160度未満、約150度未満、約140度未満、約130度未満、約120度未満、約110度未満、約100度未満、約90度未満、約80度未満、約70度未満、ただし約60度以上である角度を含む。いくつかの実施形態では、導電物質は、近隣の平面状の電極表面との間で180度以下の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、3次元の電極構成は、近隣の平面状の電極表面との間で約60度以上、約70度以上、約80度以上、約90度以上、約100度以上、約110度以上、約120度以上、約130度以上、約140度以上、約150度以上、約160度以上、約170度以上、ただし約180度を超えない角度を含む。いくつかの実施形態では、導電物質は、近隣の平面状の電極表面との間で60度と等しいか、それ以上の角度となるように構成される。いくつかの実施形態では、電極内の導電物質は、窪んだ凹形状に構成される。さらに他の実施形態では、電極構成は窪んだバスケット型の電極である。電極の3次元構造は、電極の総表面積を増大し、規定された時間の単位において、より多くの流体の照合を可能にする。
いくつかの実施形態では、個々の電極は、直径で約40μmから約100μmである。さらなる他の実施形態では、個々の電極は、直径で約40μm、約45μm、約50μm、約55μm、約60μm、約65μm、約70μm、約75μm、約80μm、約85μm、約90μm、約95μm、または約100μmである。さらに他の実施形態では、個々の電極は、約40μmから約50μm、約40μmから約60μm、または約40μmから約70μmである。さらに別の実施形態では、個々の電極は、直径で約100μm、約200μm、約300μm、約400μm、約500μm、約600μm、約700μm、約800μm、約900μm、または約1000μmである。
複数の交流電極が、本明細書に記載される分離工程に適した任意の方法で随意に構成される。他の実施形態では、本明細書において開示されるような電極のアレイは電極構成のパターンを含み、その構成は電極アレイの反復ユニットを含む。いくつかの実施形態では、反復ユニットの平行のセットの端部から端部までの距離は、等距離またはほぼ等距離である。システムまたは電極を含む装置、および/またはDEPの電界中の細胞の濃縮のさらなる詳細は、PCT特許公報WO2009/146143で見られ、それはそのような開示のために本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示される電極は任意の適した金属を含む。他の実施形態では、本明細書において開示される電極は貴金属を含む。いくつかの実施形態では、電極は、限定されないが、アルミニウム、銅、炭素、鉄、銀、金、パラジウム、プラチナ、イリジウム、プラチナイリジウム合金、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、タンタル、チタン、タングステン、ポリシリコン、およびインジウム錫オキサイド、またはそれらの組み合わせ、同様にプラチナケイ化物、チタニウムケイ化物、金のケイ化物、またはタングステンケイ化物などのケイ化物物質を含む事が可能である。いくつかの実施形態では、電極はスクリーン印刷が出来る導電インクを含む事が可能である。いくつかの実施形態では、電極はポリアセチレン、ポリチオフェンなどの導電ポリマーを含む。
ある実施形態では、電極物質は約100から約1000nmの厚さである。いくつかの実施形態では、電極物質は約200から約800nmの厚さである。さらに他の実施形態では、約300から約500nmの厚さである。さらなる他の実施形態では、電極は約100nm、約150nm、約200nm、約250nm、約300nm、約350nm、約400nm、約450nm、約500nm、約550nm、約600nm、約650nm、約700nm、約750nm、約800nm、約850nm、約900nm、約950nm、または約1000nmの厚さである。
いくつかの実施形態では、粘着層は電極物質の積層に先立って保護層としてアレイ上に積層または印刷される。いくつかの実施形態では、粘着層は任意の適した金属を含む。ある実施形態では、粘着層はチタニウムまたはタングステンを含む。他の実施形態では、粘着層は約10から50nmの間の厚さである。いくつかの実施形態では、粘着層は約20から40nmの間の厚さである。さらに他の実施形態では、粘着層は約20から30nmの間の厚さである。さらなる他の実施形態では、粘着層は約10nm、約20nm、約30nm、約40nm、または約50nmの厚さである。
いくつかの実施形態では、個々の電極の直径比に対する端部から端部までの長さ(E2E)は約10μmから約500μmである。いくつかの実施形態では、電極のE2Eは、約50μmから約300μmである。さらに他の実施形態では、電極のE2Eは、約100μmから約200μmである。さらなる他の実施形態では、電極のE2Eは、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約90μm、約100μm、約110μm、約120μm、約130μm、約140μm、約150μm、約160μm、約170μm、約180μm、約190μm、約200μm、約210μm、約220μm、約230μm、約240μm、約250μm、約260μm、約270μm、約280μm、約290μm、約300μm、約310μm、約320μm、約330μm、約340μm、約350μm、約360μm、約370μm、約380μm、約390μm、約400μm、約410μm、約420μm、約430μm、約440μm、約450μm、約460μm、約470μm、約480μm、約490μm、または約500μmである。いくつかの実施形態では、電極のE2Eは約750μm、約1000μm、約1500μm、または約2000μmである。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示される電極はドライエッチングされる。いくつかの実施形態では、電極はウェットエッチングされる。いくつかの実施形態では、電極はドライエッチングとウェットエッチングの組み合わせを受ける。
いくつかの実施形態では、それぞれの電極は個別に位置制御された。
いくつかの実施形態では、本明細書において開示される電極のアレイはユニットとして制御される。
アレイは任意の適した物質であり得る。いくつかの実施形態では、アレイはプラスチックまたはシリカを含む。いくつかの実施形態では、アレイは二酸化ケイ素を含む。いくつかの実施形態では、アレイはアルミニウムを含む。
いくつかの実施形態では、不動態化層が利用される。いくつかの実施形態では、不動態化層は、当該技術分野で公知である、任意の適した物質から形成され得る。いくつかの実施形態では、不動態化層は窒化ケイ素を含む。いくつかの実施形態では、不動態化層は二酸化ケイ素を含む。いくつかの実施形態では、不動態化層は約2.0から約8.0の比誘電率を有する。いくつかの実施形態では、不動態化層は約3.0から約8.0、約4.0から約8.0、または約5.0から約8.0の比誘電率を有する。いくつかの実施形態では、不動態化層は約2.0から約4.0の比誘電率を有する。いくつかの実施形態では、不動態化層は約2.0から約3.0の比誘電率を有する。いくつかの実施形態では、不動態化層は約2.0、約2.5、約3.0、約、3.5または約4.0の比誘電率を有する。いくつかの実施形態では、不導態化層は約0.1ミクロンと約10ミクロンの間の厚さである。いくつかの実施形態では、不動態化層は約0.5ミクロンと8ミクロンの間の厚さである。いくつかの実施形態では、不動態化層は約1.0ミクロンと5ミクロンの間の厚さである。いくつかの実施形態では、不動態化層は約1.0ミクロンと4ミクロンの間の厚さである。いくつかの実施形態では、不動態化層は約1.0ミクロンと3ミクロンの間の厚さである。いくつかの実施形態では、不動態化層は約0.25ミクロンと2ミクロンの間の厚さである。いくつかの実施形態では、不動態化層は約0.25ミクロンと1ミクロンの間の厚さである。
いくつかの実施形態では、不動態化層は、限定されないが、窒化ケイ素、二酸化ケイ素または二酸化チタンを含む、任意の適切な絶縁の低誘電率の誘電物質から成る。いくつかの実施形態では、不動態化層は、ポリアミド、炭素、不純物添加シリコン窒化物、炭素添加二酸化ケイ素、フッ素添加シリコン窒化物、フッ素添加二酸化ケイ素、多孔質の二酸化ケイ素、またはそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、不動態化層は、スクリーン印刷可能な誘電体のインクを含むことが可能である。
(電極の幾何配置)
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される電極は、本明細書に開示される方法を実施するのに適した任意の方法で配置することができる。
様々な実施形態において、装置に対する様々な構成が可能である。例えば、装置は、AC界面動電を可能にするための反復的な不均一電界を生成するように構成された例えば正方形または長方形などのパターンになされた、電極の大きな配列を含む。説明目的のみのため、適切な電極アレイは、限定されるものではないが、10x10電極構成、50x50電極構成、10x100電極構成、20x100電極構成または20x80電極構成を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、電極はドット構成であり、例えば電極は、一般的な環状または円形の構成を含む(例えば図1および2参照 )。いくつかの実施形態において、電極は円板状に構成される。いくつかの実施形態において、電極は環状に構成される。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約30°から約90°までである。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約25°から約60°までである。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約30°から約55°までである。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約30°から約50°までである。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約35°から約45°までである。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約25°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約30°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約35°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約40°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約45°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約50°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約55°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約60°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約65°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約70°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約75°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約80°である。
いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約85°である。いくつかの実施形態において、ドット間の配向の角度は約90°である。
他の実施形態において、電極は非円形に構成される(例えば図3および4参照)。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約25から90°の間である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約30°から約90°までである。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約25°から約60°までである。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約30°から約55°までである。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約30°から約50°までである。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約35°から約45°までである。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約25°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約30°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約35°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約40°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約45°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約50°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約55°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約60°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約65°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約70°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約75°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約80°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約85°である。いくつかの実施形態において、非円形構成間の配向の角度は約90°である。
いくつかの実施形態において、電極は実質的に長方形の構成である。
いくつかの実施形態において、電極は波形または非線形の線形状に類似する(例えば図3および4参照)。 いくつかの実施形態において、電極の配列は波形か非線形の線状の構成であり、この構成は、リンカーによって接続された1対のドットの形状を含む反復単位を含み、ドットおよびリンカーは、電極の境界を規定し、リンカーは、1対のドットの内側へ向かって、または1対のドットの中間点において、テーパ状であり、ドットの直径は、反復単位の長さに沿う最も広い点間であり、反復単位の平行セット間の両端縁間距離は、等距離、または、ほぼ等距離である。いくつかの実施形態において、電極は、波線に類似するストリップである。いくつかの実施形態において、電極間の両端縁間距離は、波線構成の全体にわたって、等距離、またはほぼ等距離である。いくつかの実施形態において、波線電極の使用は、本明細書に開示されるように、増強されたDEP電界勾配をもたらす。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される電極は、平面構成である。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される電極は、非平面構成である(例えば図5参照)。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される装置の表面は、その表面上のナノスケールの生体分子を選択的に捕捉する。例えば、本明細書に開示される装置は、a.核酸ハイブリダイゼーション;b.抗体−抗原相互作用;c.ビオチン−アビジン相互作用;d.イオンまたは静電相互作用;またはe.任意のこれらの組合せ、などによって、核酸のようなナノスケール検体を捕捉し得る。したがって本明細書に開示される装置は、たとえば、相補的核酸プローブ、生体分子(核酸のような)を捕捉することが可能な抗体や他のタンパク質捕獲物、アビジンのような相補的標的分子を捕捉可能なビオチンや他の係留捕獲物、イオンや静電相互作用によって生体分子(核酸のような)を捕捉可能な捕捉分子、またはこれらの任意の組合せなどの捕捉分子を含む機能的表面を組込んでもよい。
いくつかの実施形態において、この表面は、a.ポリマー(例えばポリエチレングリコールPEG);b.イオンまたは静電相互作用;c.界面活性剤;またはd.これらの任意の組合せによって、非特異的な結合相互作用を最小化及び/又は阻害するために、機能化される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、たとえばTween20、ウシ血清アルブミン、非特異的免疫グロブリンなどの、前記のような相互作用に干渉することにより非特異的な結合相互作用を低減する添加剤の使用を含む。
いくつかの実施形態において、装置は、(a)平坦並列、(b)垂直対面、あるいは(c)水平対面するように配向された複数の微小電極装置を含む。他の実施形態において、電極は、例えば垂直様式において互いに他のものが上に積重ねられるような、サンドイッチ構造を有する。
(ハイドロゲル)
物質の1つ以上の層を電極構造に積層することは、限定されるものではないが、電極上または電極の近傍で生じ得る電気分解反応、発熱および無秩序な流体移動を含む、有害な電気化学効果を低減し、さらに、細胞、バクテリア、ウイルス、ナノ粒子、DNAおよび他の生体分子の効果的な分離が実行されるのを可能にする。いくつかの実施形態において、電極構造上に積層される物質は、1つ以上の多孔層であってもよい。他の実施形態において、1以上の多孔質層は、ポリマー層である。他の実施形態において、1以上の多孔質層は、ハイドロゲルである。
一般に、ハイドロゲルは、崩壊や分解を起こさずに電極表面での電気化学的効果に耐えることができ得るように、十分な機械的強度を備えるとともに比較的化学的不活性であるべきである。一般に、ハイドロゲルは、小さな水イオンに対して十分に浸透性が有するが、生体分子を電極表面から離れさせた状態に保つ。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、単一の層またはコーティングである。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、気孔率の勾配を含み、ハイドロゲル層の底部はハイドロゲル層の頂部より大きな気孔率を有する。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、複数の層またはコーティングを含む。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、2層の被覆を含む。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、3層の被覆を含む。いくつかの実施形態において、底部(第1)のコーティングは、次のコーティングより大きな気孔率を有する。いくつかの実施形態において、頂部の被覆は、第1のコーティングより低い気孔率を有する。いくつかの実施形態において、頂部被覆は、直径が100ピコメートルを超える粒子に対するサイズカットオフとして機能する平均気孔径を有する。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.001S/mから約10S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.01S/mから約10S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約10S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約1.0S/mから約10S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.01S/mから約5S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.01S/mから約4S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.01S/mから約3S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.01S/mから約2S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約5S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約4S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約3S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約2S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約1.5S/mまでの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mから約1.0S/mまでの導電率を有する。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.2S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.3S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.4S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.5S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.6S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.7S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.8S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.9S/mの導電率を有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約1.0S/mの導電率を有する。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1ミクロンから約10ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1ミクロンから約5ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1ミクロンから約4ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1ミクロンから約3ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.1ミクロンから約2ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約1ミクロンから約5ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約1ミクロンから約4ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約1ミクロンから約3ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約1ミクロンから約2ミクロンまでの厚さを有する。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、約0.5ミクロンから約1ミクロンまでの厚さを有する。
いくつかの実施形態において、電極のアレイ上へスピンコーティングまたは積層する前のハイドロゲル溶液の粘度は、約0.5cPから約5cPの範囲である。いくつかの実施形態において、電極のアレイ上へスピンコーティングまたは積層する前の単一コーティングのハイドロゲル溶液の粘度は、約0.75cPと5cPとの間である。いくつかの実施形態において、多層被覆ハイドロゲルにおいて、第1のハイドロゲル溶液は、電極のアレイ上にスピンコーティングまたは積層する前に、約0.5cPから約1.5cPまでの粘度を有する。いくつかの実施形態において、第2のハイドロゲル溶液は、約1cPから約3cPまでの粘度を有する。ハイドロゲル溶液の粘度は、ポリマー濃度(0.1%−10%)、溶媒中のポリマー分子量(10,000−300,000)、および溶媒の開始粘度に基づく。
いくつかの実施形態において、第1のハイドロゲルコーティングは、約0.5ミクロンと1ミクロンの間の厚さを有する。いくつかの実施形態において、第1のハイドロゲルコーティングは、約0.5ミクロンと0.75ミクロンの間の厚さを有する。いくつかの実施形態において、第1のハイドロゲルコーティングは、約0.75と1ミクロンと間の厚さを有する。いくつかの実施形態において、第2のハイドロゲルコーティングは、約0.2ミクロンと0.5ミクロンの間の厚さを有する。いくつかの実施形態において、第2のハイドロゲルコーティングは、約0.2−0.4ミクロン間の厚さを有する。いくつかの実施形態において、第2のハイドロゲルコーティングは、約0.2−0.3ミクロン間の厚さを有する。いくつかの実施形態において、第2のハイドロゲルコーティングは、約0.3−0.4ミクロン間の厚さを有する。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、ハイドロゲルを形成する任意の適切な合成ポリマーを含む。一般に、任意の十分に親水性かつ重合可能な分子は、本明細書に開示されるような使用のために、合成ポリマーハイドロゲルの生成に利用され得る。モノマー中の重合可能な部分は、限定されるものではないが、酸素に二重結合しているとともに他の酸素、窒素、硫黄、ハロゲンまたは炭素に対し単結合している炭素に、二重結合が直接結合している、置換または非置換のα、β、不飽和カルボニル;酸素、窒素、ハロゲン、リンまたは硫黄に対し二重結合が1つだけ結合しているビニル;酸素、窒素、ハロゲン、リンまたは硫黄に結合されている炭素に二重結合が1つだけ結合されているアリル;他の炭素に単結合し、さらに酸素、窒素、ハロゲン、リンまたは硫黄に対し単結合している炭素に二重結合が1つだけ結合している、ホモアリル;2つの炭素原子間に三重結合が存在するアルキニル部分を含むアルケニル部分を含んでもよい。いくつかの実施形態において、アクリロイルや、アクリル酸塩、メタクリル酸塩、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアクリルアミドのモノマーは、本明細書に開示されるように、ハイドロゲルの生成に有用である。より好ましいアクリルアミドモノマーは、アクリルアミド、N−置換アクリルアミド、N−置換メタクリルアミドおよびメタクリルアミドを含む。いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、エポキシド系ポリマー、ビニル系ポリマー、アリル系ポリマー、ホモアリル系ポリマー、環状無水物系ポリマー、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、アルキレングリコール系ポリマー(例えばポリプロピレングリコール)、などのようなポリマーを含む。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリラート)(pHEMA)、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、または任意の適切なアクリルアミド、またはビニル系ポリマー、またはそれらの派生物を含む。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、蒸着によって生成される。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、原子移動ラジカル重合(ATRP)によって重合される。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、電子伝達重合(ARGET)によって再生される活性化剤によって重合される。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、連続的活性化剤再生重合用開始剤(ICAR)によって重合される。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、ニトロキシド媒介ラジカル重合(NMP)によって重合される。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、光開始ATRPによって重合される。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、可逆的追加開裂連鎖移動(RAFT)重合によって重合される。
いくつかの実施形態において、添加剤は、ゲルの導電率を増加させるために、ハイドロゲルに加えられる。いくつかの実施形態において、ハイドロゲル添加剤は、導電性ポリマー(例えばPEDOT: PSS)、塩(例えば塩化銅)、金属(例えば金)、可塑剤(例えばPEG200、PEG 400またはPEG 600)、または共同溶媒である。
いくつかの実施形態において、ハイドロゲルは、限定されないが、ヒスチジン、ヒスチジンペプチド、ポリヒスチジン、リジン、リジンペプチド、および他のカチオン化合物または物質を含む、DNAハイブリッドの安定性を維持するのを支援する化合物または物質も含む。
本明細書で提供される様々な実施形態において、本明細書で記載される方法は、DEP電界領域の生成、および随意にアレイを有する第2のDEP電界領域を生成することを含む。本明細書で提供される様々な実施形態において、本明細書に記載される装置またはシステムは、DEP電界領域の生成、および随意にアレイを有する第2のDEP電界領域の生成が可能である。いくつかの実例において、第1および第2の電界領域は、単一の電界の一部である(例えば、第1および第2の領域が同時に存在するが、装置内及び/又はアレイ上の異なる位置で観察される)。いくつかの実施形態において、第1および第2の電界領域は、異なる電界である(例えば、第1の領域が第1の時点で電極にエネルギーを与えることにより生成され、第2の領域が第2の時点で電極にエネルギーを与えることにより生成される)。特定の様相において、DEP電界領域は、細胞を濃縮または分離する(例えば、低電界DEP領域内へ)のに適している。いくつかの実施形態において、随意の第2のDEP電界領域は、分子(例えば核酸)のような小粒子を、例えば高電界DEP領域内へ、濃縮するのに適している。いくつかの実施例において、本明細書に記載される方法は、随意に、第1または第2のDEの電界領域のいずれかの使用を除外する。
いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、本明細書に開示される如く、随意の第2のDEP電界領域のように、装置の同一の同じチャンバ内に位置する。いくつかの実施形態において、DEP電界領域および随意の第2のDEP電界領域は、電極のアレイの同じ領域を占める。
いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、第2のDEP電界領域とは別の、本明細書に開示されるような装置の別のチャンバ内に、または全体が別である装置内に位置する。
(DEP電界領域)
いくつかの様相、例えば高導電率バッファー(>100 mS/m)において、本明細書で記載される方法は、ナノスケール検体および他の微粒子物質を含むサンプルを、本明細書に開示されるような電極のアレイを含む装置へ適用すること、それによる、DEP電界領域におけるナノスケール検体の分離および収集を含む。いくつかの様相において、本明細書で記載された装置およびシステムは、ナノスケール検体および他の微粒子物質を含むサンプルを、本明細書に開示されるような電極のアレイを含む装置に適用すること、および、それによってDEP電界領域におけるナノスケール検体を分離し収集することが可能である。後続または同時である第2の、または随意である第3および第4のDEP領域は、生菌および他の微粒子物質を含む、他のサンプル構成要素を、収集または分離してもよい。
生成されるDEPの電界領域は、サンプルからナノスケール検体を分離し収集するのに適している任意の電界領域であってもよい。この適用に対し、ナノスケール検体は、本明細書に開示されるように、通常、電極のアレイの近傍で濃縮される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、誘電泳動の低電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、誘電泳動の高電界領域である。いくつかの様相、例えば低導電率バッファー(<100 mS/m)において、本明細書に記載される方法は、細胞を含む流体を、本明細書に開示されるような電極のアレイを含む装置に適用し、それによってDEP電界領域のナノスケール検体を濃縮することを含む。
いくつかの様相において、本明細書で記載された装置およびシステムは、ナノスケール検体および他の微粒子物質を含むサンプルを、本明細書に開示されるような電極のアレイを含む装置に適用すること、および、DEP電界領域のナノスケール検体を濃縮することができる。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は、誘電泳動の高電界領域で捕捉される。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は、誘電泳動の低電界領域で捕捉される。高対低電界捕捉は、通常、流体の導電率に依存し、通常、高および低導電率の流体間のクロスオーバーポイントは約300−500mS/mの間にある。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約300mS/mより高い流体導電率において実行される誘電泳動の低電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約300mS/mより低い流体導電率において実行される誘電泳動の低電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約300mS/mより高い流体導電率において実行される誘電泳動の高電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約300mS/mより低い流体導電率において実行される誘電泳動の高電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約500mS/mより高い流体導電率において実行される誘電泳動の低電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約500mS/mより低い流体導電率において実行される誘電泳動の低電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約500mS/mより高い流体導電率において実行される誘電泳動の高電界領域である。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、約500mS/mより低い流体導電率において実行される誘電泳動の高電界領域である。
いくつかの実施形態において、誘電泳動の電界領域は、交流によって生成される。交流は、細胞を濃縮するのに適している任意の電流、電圧、周波数、およびその他を有する。いくつかの実施形態において、誘電泳動の電界領域は、0.1マイクロアンペアから10アンペアの電流値;ピーク間が1−50ボルトの電圧;及び/又は、1 −10,000,000Hzの周波数を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、ピーク間が5−25ボルトの電圧を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、3から15kHzの周波数を有する交流を使用して生成される。
いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100ミリアンペアから5アンペアまでの電流値を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、0.5アンペアから1アンペアの電流値を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、0.5アンペアから5アンペアの電流値を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100ミリアンペアから1アンペアの電流値を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、500ミリアンペアから2.5アンペアの電流値を有する交流を使用して生成される。
いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、ピークピーク値が1−25ボルトの電圧を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、ピークピーク値が1−10ボルトの電圧を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、ピークピーク値が25−50ボルトの電圧を有する交流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、10から1,000,000Hzの周波数を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100から1,000,000Hzの周波数を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100から10,000Hzの周波数を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、10000から1,00,000Hzの周波数を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100000から1,000,000Hzの周波数を使用して生成される。
いくつかの実施形態において、第1の誘電泳動電界領域は、直流によって生成される。
直流は、細胞を濃縮するのに適している、任意の電流値、電圧、周波数およびその他を有する。いくつかの実施形態において、第1の誘電泳動の電界領域は、0.1マイクロアンペア−1アンペアの電流値;10ミリボルト−10ボルトの電圧;及び/又は1ミリ秒−1000秒のパルス幅、および0.001−1000Hzのパルス周波数を有する直流を使用して、生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、1マイクロアンペア−1アンペアの電流値を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100マイクロアンペア−500ミリアンペアの電流値を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、1ミリアンペア−1アンペアの電流値を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、1マイクロアンペア−1ミリアンペアの電流値を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、500ミリ秒−500秒のパルス幅を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、500ミリ秒−100秒のパルス幅を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、1秒−1000秒のパルス幅を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、500ミリ秒−1秒のパルス幅を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、0.01−1000Hzのパルス周波数を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、0.1−100Hzのパルス周波数を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、1−100Hzのパルス周波数を有する直流を使用して生成される。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、100−1000Hzのパルス周波数を有する直流を使用して生成される。
いくつかの実施形態において、サンプルは、細胞タイプの混合物を含み得る。例えば血液は、赤血球と白血球を含む。環境試料は、広範囲の濃度にわたる、多くのタイプの細胞および他の微粒子物質を含む。いくつかの実施形態において、1つの細胞タイプ(またはサンプルを含む細胞タイプの全数よりも少ない任意の数の細胞タイプ)が、DEP電界領域において、優先的に濃縮され得る。他の限定的でない実施例において、DEP電界は、ウイルスおよび非細胞を特異的に濃縮する方法で操作される(例えば、300mS/mより高い導電率を有する流体において、ウイルスがDEPの高電界領域に集中し、その一方で、より大きな細胞はDEPの低電界領域に集中する)。
従って、いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法、装置またはシステムは、ナノスケール検体の効率的な単離および収集を可能にするために、特定細胞タイプを単離または分離するのに適している。いくつかの実施形態において、DEP電界に関する方法、装置またはシステムは、DEP電界の電界領域中へ、特異的タイプの細胞を分離しまたは濃縮することを可能にするように特異的に調整される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法、装置またはシステムは、1つ以上の細胞タイプが分離または濃縮される、1つ以上の電界領域を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法、装置またはシステムは、そのDEP電界領域内において、異なるタイプの細胞を単離または濃縮を可能なように、調整可能である。いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法は、さらに、DEP電界を調製することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書で提供される装置またはシステムは、調整されたDEP電界を有することが可能である。いくつかの例において、そのような調整は、所望の目的に特に適したDEPを提供する工程に存在し得る。例えば、アレイ、エネルギーまたは他のパラメーターにおける変更は、DEP電界を調整するために随意に利用される。より高い解像度を得るための調整パラメーターは、電極直径、電極間の両端縁間距離、電圧、周波数、流体導電率およびハイドロゲル組成物を含む。
いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、本明細書に開示されるような電極のアレイの全体を含む。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、本明細書に開示されるような電極のアレイの一部を含む。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、本明細書に開示されるような電極のアレイの約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約25%、約20%または約10%を含む。いくつかの実施形態において、DEP電界領域は、本明細書に開示されるような電極のアレイの約3分の1を含む。
(溶菌)
1つの様相において、第1の誘電泳動の電界領域における細胞の濃縮に続き、方法は、細胞からナノスケール検体を遊離する工程を含む。他の様相において、本明細書に記載される装置およびシステムは、細胞から核酸を遊離することが可能である。いくつかの実施形態において、核酸は第1のDEP電界領域で、細胞から遊離される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、細胞の溶解によって複数の細胞から核酸を遊離する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される装置およびシステムは、細胞の溶解によって、複数の細胞から核酸を遊離することができる。溶菌の1つの方法は、アレイ上の細胞を単離した後、細胞に直流を適用する工程を含む。直流は、細胞を溶解するのに適している任意の適切な電流値、電圧およびその他を有する。いくつかの実施形態において、電流は、約1ボルトから約500ボルトまでの電圧を有する。いくつかの実施形態において、電流は、約10ボルトから約500ボルトまでの電圧を有する。他の実施形態において、電流は、約1ボルトから約250ボルトまでの電圧を有する。さらに他の実施形態において、電流は、約50ボルトから約150ボルトまでの電圧を有する。高電界が膜の完全性の破壊をもたらすので、電圧は通常、溶菌の駆動手段となる。
いくつかの実施形態において、溶解に使用される直流は、細胞を溶解するのに適している任意の持続時間、周波数などを有する1以上のパルスを含む。いくつかの実施形態において、細胞を溶解するために、約100ボルトの電圧が約1ミリ秒適用される。いくつかの実施形態において、約100ボルトの電圧が、供給源に1秒間(over the source of a second)、2回または3回適用される。
いくつかの実施形態において、直流の周波数は、ボルト/cm、パルス幅および流体導電率に依存する。いくつかの実施形態において、パルスは、約0.001から約1000Hzまでの周波数を有する。いくつかの実施形態において、パルスは、約10から約200Hzまでの周波数を有する。他の実施形態において、パルスは、約0.01から約1000Hzまでの周波数を有する。さらに他の実施形態において、パルスは、約0.1−1000Hz、約1Hz−1000Hz、約1Hz−500Hz、約1Hz−400Hz、約1Hz−300Hz、または約1Hz−約250Hzの周波数を有する。いくつかの実施形態において、パルスは、約0.1Hzの周波数を有する。他の実施形態において、パルスは、約1Hzの周波数を有する。さらに他の実施形態において、パルスは、約5Hz、約10Hz、約50Hz、約100Hz、約200Hz、約300Hz、約400Hz、約500Hz、約600Hz、約700Hz、約800Hz、約900Hzまたは約1000Hzの周波数を有する。
他の実施形態において、パルスは、約1ミリ秒(ms)−1000秒(s)の持続時間を有する。いくつかの実施形態において、パルスは、約10ms−1000sの持続時間を有する。さらに別の実施形態において、パルスは、約100ms−1000s、約1s−1000s、約1s−500s、約1s−250s、または1s−150sの持続時間を有する。いくつかの実施形態において、パルスの存続時間は約1ms、約10ms、約100ms、約1s、約2s、約3s、約4s、約5s、約6s、約7s、約8s、約9s、約10s、約20s、約50s、約100s、約200s、約300s、約500s、または約1000sである。いくつかの実施形態において、パルスは、0.2−200Hzの周波数を有し、10−50%のデューティサイクルを有する。
いくつかの実施形態において、直流は、一回または複数パルスとして適用される。任意の適用数パルスが、約1−20パルスを含めて、適用され得る。パルス間には、約1ミリ秒−1000秒を含む、任意の適切な時間量が存在する。いくつかの実施形態において、パルス持続時間は0.01−10秒である。
いくつかの実施形態において、細胞は、直流を単離した細胞へ適用することと組み合わせた他の方法を使用して溶解される。さらに他の実施形態において、細胞は直流を使用せずに溶解される。様々な様相において、装置およびシステムは、直流を他の手段と組み合わせることで、細胞を溶解することが可能であるか、または、直流を使用せずに細胞を溶解することが可能であり得る。限定されないが、化学的溶解剤(例えば酸)、酵素溶解剤、熱、圧力、せん断力、音響エネルギー、浸透圧衝撃、またはこれらの組合せの適用を含む、当業者に公知の任意の溶菌方法は、適切であり得る。リゾチームは、酵素溶解剤の一例である。
(ナノスケール検体の単離およびその収率)
1つの様相において、サンプルからナノスケール検体を分離するための方法および装置が、本明細書で記述される。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は直径が1000nm未満である。他の実施形態において、ナノスケール検体は直径が500nm未満である。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は直径が250nm未満である。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は直径が約100nmと約1000nmとの間にある。他の実施形態において、ナノスケール検体は直径が約250nmと約800nmとの間にある。さらに他の実施形態において、ナノスケール検体は直径が約300nmと約500nmとの間にある。
いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は直径が1000μm未満である。他の実施形態において、ナノスケール検体は直径で500μm未満である。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は直径が250μm未満である。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は、直径が約100μmと約1000μmとの間である。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は、直径が約250μmと約8000μmとの間である。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は、直径が約300μmと約500μmとの間である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法、装置またはシステムは、随意に、そのような方法、装置またはシステムから取得され得る任意の所望のナノスケール検体を取得し、単離または分離するために利用される。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は核酸である。他の実施形態において、本明細書に記載される方法、装置およびシステムによって分離される核酸は、DNA(デオキシリボ核酸)、RNA(リボ核酸)およびそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、核酸は、シーケンシング、または、増幅、ライゲーションまたはクローニングを含む核酸のさらなる操作に適している形態で分離される。
様々な実施形態において、単離または分離されたナノスケール検体は、他の物質の質量の少なくとも99%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも99%が除去された、他の物質の質量の少なくとも98%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも98%が除去された、他の物質の質量の少なくとも95%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも95%が除去された、他の物質の質量の少なくとも90%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも90%が除去された、他の物質の質量の少なくとも80%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも80%が除去された、他の物質の質量の少なくとも70%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも70%が除去された、他の物質の質量の少なくとも60%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも60%が除去された、他の物質の質量の少なくとも50%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも50%が除去された、他の物質の量の少なくとも30%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも30%が除去された、他の物質の量の少なくとも10%が除去された、残余の細胞形質成分の質量の少なくとも10%が除去された、他の物質の量の少なくとも5%が除去された、または 残余の細胞形質成分の質量の少なくとも5%が除去された、ナノスケール検体を含む組成物である。
様々な実施形態において、ナノスケール検体は任意の適切な純度を有する。例えば、酵素の分析が、約20%の残余の細胞形質成分を有するナノスケール検体サンプルを必要とする場合、そのときは、80%までの核酸の単離が適切である。いくつかの実施形態において、単離されたナノスケール検体は、質量の約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、または約2%未満の非ナノスケール検体の細胞形質成分及び/又はタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、単離されたナノスケール検体は、質量の約99%を超える、約98%を超える、約95%を超える、約90%を超える、約80%を超える、約70%を超える、約60%を超える、約50%を超える、約40%を超える、約30%を超える、約20%を超える、または約10%を超える、ナノスケール検体を含む。
ナノスケール検体は、未修飾、誘導体化、断片化、非断片化などを含む、適切な形態で単離される。いくつかの実施形態において、ナノスケール検体が核酸である場合、核酸はシーケンシングに適している形態で収集される。いくつかの実施形態において、核酸は、ショットガンシーケンシング、増幅または他の操作に適した断片化された形態で収集される。核酸は、例えばDNAシーケンシング手順において使用される、合成によるシーケンシングにおいて使用されるヌクレオチドのような試薬を含む溶液中で、装置から収集され得る。
いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法は、開始時サンプルのナノスケール検体をほぼ表している、単離されたナノスケール検体サンプルをもたらす。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される装置およびシステムは、サンプルから、開始時サンプルのナノスケール検体をほぼ表しているナノスケール検体を単離することができる。すなわち、この方法によって収集されるか、または装置もしくはシステムによって収集可能なナノスケール検体の総数は、流体中の細胞内に存在するナノスケール検体の総数に実質的に比例する。いくつかの実施形態において、この様相は、流体が多くの細胞タイプの複合混合物であり、様々な細胞タイプの相対的総数を決定するためのナノスケール検体に基づく手順を開業医が希望するような適用において有利である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法によって単離されるか、または本明細書に記載される装置によって単離可能なナノスケール検体は、少なくとも0.5ng/mLの濃度を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法によって単離されるか、または本明細書に記載される装置によって単離可能なナノスケール検体は、少なくとも1ng/mLの濃度を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法によって単離されるか、または本明細書に記載される装置によって単離可能なナノスケール検体は、少なくとも5ng/mLの濃度を有する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法によって単離されるか、または本明細書に記載される装置によって単離可能なナノスケール検体は、少なくとも10ng/mLの濃度を有する。
いくつかの実施形態において、約50ピコグラムのナノスケール検体が、本明細書で記載される方法、システムまたは装置を使用して、約5,000個の細胞を含むサンプルから単離される。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも10ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも20ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも50ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも75ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも100ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも200ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも300ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも400ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも500ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも1,000ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも10,000ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも20,000ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも30,000ピコグラムのナノスケール検体を産生する。
いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも40,000ピコグラムのナノスケール検体を産生する。いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法、システムまたは装置は、約5,000個の細胞を含むサンプルから少なくとも50,000ピコグラムのナノスケール検体を産生する。
ナノスケール検体が核酸である場合、本明細書に記載される方法を使用して単離されるか、または本明細書に記載される装置によって単離可能な核酸は、高品質であるか、及び/又は、DNAシーケンシング、PCRのような核酸増幅、または、ライゲーション、クローニング、さらに翻訳や形質転換アッセイのような他の核酸操作などの後の手順において直接使用するのに適している。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大0.01%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大0.5%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大0.1%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大1%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大2%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大3%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大4%のタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、収集した核酸は、最大5%のタンパク質を含む。
(サンプル)
いくつかの実施形態において、サンプルは流体を含む。1つの様相において、サンプルは、細胞または他の微粒子物質、およびナノスケール検体を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは、細胞を含まない。
いくつかの実施形態において、サンプルは、液体、随意に水、水溶液、または分散液である。いくつかの実施形態において、サンプルは体液である。典型的な体液は、血液、血清、血漿、胆汁、母乳、脳脊髄液、胃液、射精液、粘液、腹水、唾液、汗、涙、尿、関節液およびその他を含む。いくつかの実施形態において、ナノスケールの検体は、本明細書に記載される方法、システムまたは装置を用いて、医学的治療または診断の手順、装置またはシステムの一部として、体液から単離される。いくつかの実施形態において、サンプルは、流体媒体に分散及び/又は可溶化した組織及び/又は細胞である。例えば、組織は、そこから、核酸のようなナノスケール検体を、本明細書に記載される方法、装置またはシステムを使用して単離することが可能である、癌性腫瘍であり得る。
いくつかの実施形態において、サンプルは環境サンプルである。いくつかの実施形態において、環境サンプルは、ある種の汚染、侵襲発生またはその他を示す特定の核酸配列の存在について分析またはモニタされる。環境サンプルは、本明細書で記載される方法、装置またはシステムを使用して、ある種の汚染、侵襲発生などの発生源を決定するためにも使用し得る。典型的な環境サンプルは、都市廃水、産業廃水、様々な製造工程において使用され、または結果として生じた水または流体、湖沼、川、海洋、帯水層、地下水、豪雨水、植物または植物の一部、動物または動物の一部、昆虫、都市水道などを含む。
いくつかの実施形態において、サンプルは食品または飲料である。食品または飲料は、ある汚染、侵襲発生またはその他を示す特定ナノスケール検体の存在に対する分析またはモニタがなされ得る。食品または飲料は、本明細書で記載される方法、装置またはシステムを使用して、ある種の汚染、侵襲発生などの発生源を決定するために使用することができる。様々な実施形態において、本明細書で記載される方法、装置およびシステムは、公衆衛生をモニタするため、または反公衆衛生発生に対応するために、1種以上の体液、環境サンプル、および食品および飲料と共に使用することができる。
いくつかの実施形態において、サンプルは増殖培地である。増殖培地は、例えば、大腸菌を培養するための溶原性ブイヨン(LB)や、哺乳動物細胞を培養するためのHam組織培養培地などの、細胞を培養するのに適している任意の培地であり得る。培地は、富栄養培地、最少培地、選択培地などであり得る。いくつかの実施形態において、培地は、複数のクローン細胞を含むか、本質的にクローン細胞から成る。いくつかの実施形態において、培地は、少なくとも2つの種の混合物を含む。
いくつかの実施形態において、サンプルは水である。
いくつかの実施形態において、サンプルは他の微粒子物質を含んでもよい。そのような微粒子物質は、例えば封入体(例えばセロイドまたはマロリー体)、細胞性円柱(例えば顆粒円柱、硝子円柱、細胞性円柱、蝋様円柱および偽円柱)、ピック小体、レーヴィ体、原繊維変化、原繊維形成、細胞残屑および他の微粒子物質であり得る。いくつかの実施形態において、微粒子物質は凝集タンパク質(例えばベータアミロイド)である。
サンプルは、高導電率または低導電率を含む任意の導電率を有し得る。いくつかの実施形態において、導電率は、約1μS/mから約10mS/mまでの間にある。いくつかの実施形態において、導電率は、約10μS/mから約10mS/mまでの間にある。いくつかの実施形態において、導電率は、約50μS/mから約10mS/mまでの間にある。さらに他の実施形態において、導電率は、約100μS/mから約10mS/mとの間、約100μS/mと約8mS/mとの間、約100μS/mと約6mS/mとの間、約100μS/mと約5mS/mとの間、約100μS/mと約4mS/mとの間、約100μS/mと約3mS/mとの間、約100μS/mと約2mS/mとの間、または約100μS/mと約1mS/mとの間にある。
いくつかの実施形態において、導電率は約1μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約10μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約100μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約1mS/mである。他の実施形態において、導電率は約2mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約3mS/mである。さらに他の実施形態において、導電率は約4mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約5mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約10mS/mである。さらに別の実施形態において、導電率は約100mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は約1S/mである。他の実施形態において、導電率は約10S/mである。
いくつかの実施形態において、導電率は少なくとも1μS/mである。さらに他の実施形態において、導電率は少なくとも10μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は少なくとも100μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は少なくとも1mS/mである。追加実施形態において、導電率は少なくとも10mS/mである。さらに他の実施形態において、導電率は少なくとも100mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は少なくとも1S/mである。いくつかの実施形態において、導電率は少なくとも10S/mである。いくつかの実施形態において、導電率は最大1μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は最大10μS/mである。他の実施形態において、導電率は最大100μS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は最大1mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は最大10mS/mである。いくつかの実施形態において、導電率は最大100mS/mである。さらに他の実施形態において、導電率は最大1S/mである。いくつかの実施形態において、導電率は最大10S/mである。
いくつかの実施形態において、サンプルは10ml未満の小容量の液体である。いくつかの実施形態において、サンプルは8ml未満である。いくつかの実施形態において、サンプルは5ml未満である。いくつかの実施形態において、サンプルは2ml未満である。いくつかの実施形態において、サンプルは1ml未満である。いくつかの実施形態において、サンプルは500未満μlである。いくつかの実施形態において、サンプルは200未満μlである。いくつかの実施形態において、サンプルは100未満μlである。いくつかの実施形態において、サンプルは50未満μlである。いくつかの実施形態において、サンプルは10未満μlである。いくつかの実施形態において、サンプルは5未満μlである。いくつかの実施形態において、サンプルは1未満μlである。
いくつかの実施形態において、装置に適用されるか、または方法に使用されるサンプルの量は、約100,000,000個未満の細胞を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは約10,000,000個未満の細胞を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは約1,000,000個未満の細胞を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは約100,000個未満の細胞を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは約10,000個未満の細胞を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは約1,000個未満の細胞を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるシステムおよび方法を用いる、サンプルからのナノスケール検体の単離は、約30分未満、約20分未満、約15分未満、約10分未満、約5分未満、または約1分未満を要する。他の実施形態において、本明細書に記載されるシステムおよび方法を用いる、サンプルからのナノスケール検体の単離は、30分以下、約20分以下、約15分以下、約10分以下、約5分以下、約2分以下、または約1分以下を要する。さらなる実施形態において、本明細書に記載されるシステムおよび方法を用いる、サンプルからのナノスケール検体の単離は、約15分未満であり、好ましくは約10分未満、または約5分未満を要する。
(残留物質の除去)
いくつかの実施形態において、DEP電界領域のナノスケール検体の単離に続いて、方法は、単離されたナノスケール検体から随意に残留物質を水洗することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される装置またはシステムは、ナノスケール検体から残留物質を洗い流すのに適している流体を含む貯水槽を含むか、及び/又は、随意に含み得る。「残留物質」は、限定的されないが、細胞(例えば生菌または残留細胞形質成分)などを含むサンプル中に元来存在し、細胞中に元来存在し、処置の間に加えられた、処理の任意の工程を通じて生成される、任意のものである。例えば、残留物質は、生菌、細胞壁フラグメント、タンパク質、脂質、炭水化物、無機質、塩、バッファ、血漿などを含む。いくつかの実施形態において、ある量のナノスケール検体は、残留物質とともに水洗される。
いくつかの実施形態において、残留物質は、例えば水、TBEバッファなどの任意の適切な流体で水洗される。いくつかの実施形態において、残留物質は、流体の任意の適切な容積で水洗され、任意の適切な時間水洗され、1種以上の流体で水洗され、または他の変更がなされる。いくつかの実施形態において、残留物質を水洗する方法は、より厳格な水洗及び/又は洗浄を必要とする高純度ナノスケール検体を用いた、ナノスケール検体の単離の所望レベルに関連する。他の実施形態において、残留物質を水洗する方法は、特定出発物質およびその組成物と関連する。いくつかの実施例において、高脂質の出発物質は、脂質を可溶化するのに適している疎水性流体を含む洗浄処理を必要とする。
いくつかの実施形態において、方法は、残留タンパク質を含む残留物質を分解する工程を含む。いくつかの実施形態において、装置またはシステムは、残留タンパク質を含む残留物質を分解することができる。例えば、タンパク質は、化学分解(例えば酸加水分解)および酵素分解の1つ以上によって分解される。いくつかの実施形態において、酵素分解剤はプロテアーゼである。他の実施形態において、タンパク質分解剤はプロテイナーゼKである。残留物質の分解の随意の工程は、任意の適切な時間、温度などに対して実行される。いくつかの実施形態において、分解した残留物質(分解したタンパク質を含む)は、単離されたナノスケール検体から水洗される。
いくつかの実施形態において、残留物質を分解するために使用される薬剤は、不活性化または分解される。いくつかの実施形態において、装置またはシステムは、残留物質を分解するために使用される薬剤を分界または不活性化することができる。いくつかの実施形態において、残留物質を分解するために使用される酵素は、熱(例えば50−95℃で5−15分)によって不活性化される。例えばプロテアーゼ(例えばプロテイナーゼK)を含む酵素は、熱(典型的に15分、70℃)を使用して分解及び/又は不活性化される。いくつかの実施形態において、残留タンパク質が酵素によって分解され、さらに方法は、タンパク質の分解に続けて、分界酵素(例えばプロテイナーゼK)を不活性化することを含む。いくつかの実施形態において、熱は、装置中の熱モジュールによって提供される(温度範囲、例えば30−95℃)。
方法のある種の工程の順番及び/又は組合せは変更し得る。いくつかの実施形態において、装置または方法は、任意の順または組合せで、ある種の工程を実施することが可能である。例えば、いくつかの実施形態において、残留物質および分解されたタンパク質は、別々のまたは同時の工程で水洗される。すなわち、残留物質が水洗され、続けて、残留タンパク質が分解され、続けて、単離されたナノスケール検体から分解タンパク質が水洗される。いくつかの実施形態において、一方が最初に残留タンパク質を分解し、次いで、組合せ工程において、残留物質および分解タンパク質の両方が、ナノスケール検体から水洗される。
いくつかの実施形態において、ナノスケール検体は装置に保存され、随意に、例えばPCR、酵素アッセイ、またはナノスケール検体を分析し、区別し、または増幅する他の処置などの、さらなる処置に使用される。
例えばいくつかの実施形態において、単離されるナノスケール検体は核酸であり、装置およびシステムは、単離された核酸上で、PCRまたは他の随意の処置を実行することができる。他の実施形態において、核酸は装置から収集及び/又は溶出される。いくつかの実施形態において、装置およびシステムは、装置またはシステムからの核酸の収集及び/又は溶離を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、単離された核酸は、(i)第2の誘電泳動電界領域の電源を切断し;そして(ii)溶離剤中でアレイから核酸を溶出させることにより、取集される。典型的な溶離剤は、水、TE、TBEおよびL−ヒスチジンバッファを含む。
(アッセイおよび適用)
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるシステムまたは装置は、酵素反応を実行する手段を含む。他の実施形態において、本明細書に記載されるシステムまたは装置は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、等温増幅、ライゲーション反応、制限分析、核酸クローニング、転写もしくは翻訳アッセイ、または他の酵素系の分子生物学アッセイを実行する手段を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書で記載されるシステムまたは装置は、核酸シーケンサーを含む。シーケンサーは随意に、限定されないが、サンガーシーケンサー、ピロシーケンサー、イオン半導体シーケンサー、ポロニーシーケンサー、ライゲーションによるシーケンシング装置、DNAナノボールシーケンシング装置、ライゲーションによるシーケンシング装置、または単一分子シーケンシング装置を含む、任意の適切なDNAシーケンシング装置である。
いくつかの実施形態において、本明細書で記載される方法はさらに、単離された核酸をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって随意に増幅する工程を含む。いくつかの実施形態において、PCR反応は、電極のアレイ上かその近傍、または装置内において実行される。いくつかの実施形態において、装置またはシステムは、熱サイクリングに適しているヒーター及び/又は温度制御機構を含む。
PCRは、2つの効率的な熱伝導性要素(例えばアルミニウムまたは銀)間に反応化学分析物を配置することによる従来の熱サイクリングと、TECを用いる反応温度の制御とを使用して随意に行われる。追加設計は随意に、ガラスや熱ポリマーのような光学的に透明な物質を通じた赤外線加熱を使用する。いくつかの実例において、設計は、基質を通じた伝道性ワイヤリングネットワークを含むスマートポリマーまたはスマートガラスを使用する。この伝導性ワイヤリングは、物質の迅速な熱伝導を可能にし、および(適切な直流電圧を加えることによって)、効率的なPCR反応を維持するために、必要とされる温度変化および温度勾配を提供する。ある例において、加熱は、温度を急速に且つ通過する電流量に比例して変化させる抵抗性チップヒーターおよび他の抵抗素子を使用して適用される。
従来の蛍光分析(ccd、pmt、他の光学検知器および光学フィルター)と共同して使用される、いくつかの実施形態において、倍加増幅(fold amplification)は、リアルタイムで、または一定時間間隔でモニタされる。ある例において、最終の倍加増幅の定量化は、AFU(arbitrary fluorescence units correlated to analyze doubling)に変換された光学的検知によって報告されるか、インピーダンス測定または他の電気化学の検知によって電気信号に翻訳される。
小サイズの微小電極アレイが与えられると、これらの要素は微小電極アレイの周囲に随意に加えられ、PCR反応が、主サンプル処理チャンバ(DEPアレイ上)において実行される。または、増幅された検体が、オンカートリッジのラボ・オン・チップ処理を可能にするために、流体工学により、流体カートリッジ内の別のチャンバへ随意に輸送される。
いくつかの例において、光送達スキームは、光学的励起及び/又は放射及び/又は倍加増幅の検出を提供するために利用される。ある実施形態において、これはフローセル物質(アクリル樹脂(PMMA)のような熱重合体、環式オレフィンポリマー(COP)、環式オレフィンコポリマー(COC)など)を、外部部品を使用する必要性を除去するための光学的導波管として使用することを含む。さらにいくつかの例において、光源−発光ダイオード−LED、垂直空洞面放出レーザ−VCSELおよび他の照明スキームが、制御され電力供給される光源を内部に備えるために、フローセルの内部に直接組み込まれるか、または、微小電極アレイの表面上に直接構築される。この最小化および小型化は、同様の従来装置(すなわち標準ベンチトップPCR/QPCR/蛍光測定器)の足跡を縮小する一方で、迅速な信号伝達および検出が可能なコンパクトな装置を可能にする。
(チップ上増幅)
いくつかの実例において、シリコン微小電極アレイはPCRに必要な熱サイクリングに耐え得る。いくつかのアプリケーションにおいて、少量の標的核酸が転送工程の間に損失し得るので、オンチップPCRは有利である。本明細書で記載される装置、システムまたは処理のある実施形態において、複数のPCR技術のうちの任意の1つ以上が、随意に使用され。そのような技術は随意に、下記のどれか1以上を含む:フローセルにおける直接的熱サイクリング;異なる温度帯を有るマイクロチャネルを通じた物質の移動;および、システム上で増幅できるか、またはPCR装置に転送することができるPCRチューブ内への容量の移動。いくつかの例において、排出口が、不混和性流体および界面安定化剤(界面活性剤など)を含むT字接続部を含む場合、ドロップレット(droplet)PCRが実施される。ある実施形態において、ドロップレットは、任意の適切な方法によって熱循環される。
いくつかの実施形態において、増幅は例えば、転写媒介増幅、核酸配列に基づく増幅、RNA技術の信号媒介増幅、鎖置換増幅、ローリングサークル増幅、DNAのループ媒介等温増幅、等温多重置換増幅、ヘリカーゼ依存性増幅、単一プライマー等温増幅、または環状ヘリカーゼ依存性増幅などの、等温反応を使用して実行される。
様々な実施形態において、増幅は、均質溶液中で、または固定されたプライマーを有する不均質系として実行される。後者のいくつかの実施形態において、得られたアンプリコンは、より高い倍率のために、表面に直接リンクされる。いくつかの実施形態において、アンプリコンは、電極の表面またはその近傍で、1本鎖生成物を与えるために変性される。その後、ハイブリダイゼーション反応は、一塩基変異多型(SNP)、短鎖縦列反復配列(STR)、突然変異、挿入/欠損、メチル化などの遺伝子情報を照合するために随意に実行される。メチル化は、1つのDNAサンプルが亜硫酸水素で処置され、もう1つは処置されない並行分析によって、随意に決定される。亜硫酸水素塩は、未修飾のCを脱プリン化してUにする。メチル化されたCは、いくつかの例において、影響を受けない。いくつかの実施形態において、アレル特異的塩基伸長法は、関心のある塩基を報告するために使用される。
特定の相互作用よりもむしろ、表面は、捕捉のための非特異的部分で、随意に修飾される。例えば、表面は、逆バイアス(−V)によって解放することができるDNA分子を捕捉するために、ポリカチオン(すなわちポリリシン)で修飾し得る。いくつかの実施形態において、表面への修飾は、表面全体に均一であるか、あるいは、電極または非電極領域を機能化するために特異的にパターン化される。ある実施形態において、これは、フォトリソグラフィ、電気化学的活性化、スポッティングなどによって達成される。
複数チップ設計が使用されるいくつかのアプリケーションにおいて、フローセルを形成するために、2つの装置が互いに対面しているチップサンドイッチをスペーサで分離することは有利である。様々な実施形態において、装置は、順次的または並列的に動作する。シーケンシングおよび次世代シーケンシング(NGS)のため、サイズの断片化および選択は、シーケンシングの効率および品質に関する展開をもたらす。いくつかの実施形態において、複数チップ設計が、バンド・パス・フィルタを生成して、収集される物質の寸法範囲を提供するために使用される。いくつかの例において、現行のチップ幾何配置(chip geometry)(例えば直径80μmの電極を中心間ピッチ200μmで配置(80/200))は、500bpのカットフィルタとして機能する(例えば、電圧及び周波数御条件が約1のVppおよび10kHz)。そのような例において、500bp以上の核酸は捕捉され、500未満bpの核酸は捕捉されない。別の電極直径およびピッチ幾何配置は異なるカットオフ・サイズを有し、その結果、チップの組合せが所望のフラグメント・サイズを提供する。ある例において、同様の条件下における80/200の幾何配置と比較して、直径40μmの電極の中心間ピッチ100μm配置(40/100)はより低いカットオフ閾値を有するのに対し、直径160μmの電極の中心間ピッチ400μm配置(160/400)はより高いカットオフ閾値を有する。様々な実施形態において、単一チップまたは複数チップに関する幾何配置は、特定サイズのフラグメントまたは粒子を選択するために、組み合わせられる。例えば、600bpのカットオフ・チップは、溶液中に、600bp未満の核酸を残留させ、その後、その物質は、500bpのカットオフ・チップ(600bpチップに対向している)で随意に回収される。これにより、溶液中に、500−600bpを含む核酸集合体が残される。その後、この集合体は、同じチャンバ、隣接チャンバ、または他の任意の構造物において、随意に増幅される。いくつかの実施形態において、サイズ選択は単電極の幾何配置を使用して達成され、ここにおいて、>500bpの核酸が電極上で単離され、引き続き洗浄され、引き続き<600bpの核酸を解放するためにACEK高電界強度が低減され(電圧、周波数、導電率を変化させ)、その結果、500−600bpの間の表面に浮かぶ核酸集合体がもたらされる。
いくつかの実施形態において、チップ装置は、温度勾配カラムを形成する底縁部のヒーターとともに、垂直に配置される。ある例において、底部は変性温度であり、中間部はアニール温度であり、上部は伸長温度である。ある例において、対流が定常的に処理を進行させる。いくつかの実施形態において、電熱流れおよび処理の加速を特異的に与える電極設計を含む方法またはシステムが、本明細書で提供される。いくつかの実施形態において、そのような設計は随意に、同じ装置、または適切に配置された別々の装置に存在する。ある例において、フィンやファンなどを通じた頂部における能動的または受動的な冷却は、急峻な温度勾配を提供する。本明細書で記載される装置またはシステムが含み、または本明細書で記載される方法が使用する、ある例において、装置上または反応チャンバ―内の温度センサは温度をモニタし、そのようなセンサはフィードバック方式で温度を調節するために随意に使用される。ある例において、そのようなセンサは、連続的及び/又は不連続的な勾配特性を生成するために、異なる熱の転写特性を備える物質に結び付けられる。
いくつかの実施形態において、増幅は一定温度で進行する(すなわち等温増幅)。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法は、本明細書に開示されるように単離された核酸をシーケンシングする工程を、さらに含む。いくつかの実施形態において、核酸はサンガー・シーケンシングまたは次世代シーケンシング(NGS)によってシーケンシングされる。いくつかの実施形態において、次世代シーケンシング方法は、限定されないが、パイロシーケンシング、イオン半導体シーケンシング、ポロニー・シーケンシング、ライゲーションによるシーケンシング、DNAナノボールシーケンシング、ライゲーションによるシーケンシングまたは単分子シーケンシングを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される単離された核酸は、サンガー・シーケンシングにおいて使用される。いくつかの実施形態において、サンガー・シーケンシングは、核酸単離と同じ装置(ラボ・オン・チップ)内で実行される。サンプル調製およびサンガー・シーケンシング結果のためのラボ・オン・チップのワークフローには、下記工程が組込まれる:
a)ACEチップを使用するサンプル抽出工程;
b)チップ上の標的配列の増幅工程;
c)ACEによるPCR生成物の捕捉工程;
d)標的ストランドの豊富化のためのサイクル・シーケンシング工程;
e)豊富化した標的ストランドの捕捉工程;
f)サンガー連鎖停止工程;
チップ上の多重カラー蛍光検出を用いたキャピラリー電気泳動による標的配列の電気泳動分離工程。核酸の洗浄、試薬の添加、電圧の切断は、必要に応じ実行される。反応は、複数の捕捉領域を有する単一のチップ上、または別々のチップ上、及び/又は反応チャンバで実行することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に開示される方法はさらに、核酸上で反応を実行する工程を含む(例えばフラグメンテーション、制限消化、DNAのまたはRNAライゲーション)。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるように、その反応は、アレイの表面またはその近傍、あるいは装置内において生じる。
(他のアッセイ)
本明細書に開示される単離された核酸は、様々な分析フォーマットでさらに利用されてもよい。例えば、核酸プローブまたはアンプリコンで指定される装置は、ドットブロットまたは逆ドットブロット分析、塩基重層型(base−stacking)一塩基多型(SNP)分析、電子厳密性を有するSNP分析、またはSTR分析において利用され得る。さらに、本明細書に開示されるそのような装置は、酵素の核酸修飾やタンパク質−核酸相互作用、例えば、酵素報告を伴う遺伝子発現解析、固定された核酸増幅、または、固相フォーマットに適している他の核酸修飾(これには制限エンドヌクレアーゼ切断、エンドヌクレアーゼまたはエキソ−ヌクレアーゼ切断、副溝結合タンパク質分析、ターミナルトランスフェラーゼ反応、ポリヌクレオチドキナーゼまたはホスファターゼ反応、リガーゼ反応、トポイソメラーゼ反応、および他の、核酸結合または修飾タンパク質反応を含む)のためのフォーマットで利用され得る。
さらに、本明細書に開示される装置は、イムノアッセイに有用であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、サンドイッチ・アッセイ、競合アッセイまたは他のフォーマットによって体液サンプル中の抗体を分析するために、装置の位置は、抗原(例えばペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、プロテオグリカン類、糖タンパク質など)とリンクさせることができる。代わりに、装置の位置は、サンドイッチ・アッセイ、競合アッセイまたは他のフォーマットによってサンプル中の抗原を検出するため、抗体で指定されてもよい。抗体とタンパク質の等電点は、実験またはpH/電荷の計算によってかなり容易に決定することができるので、装置の電子的な指定および電子的濃度の利点は、指定された種類または分析した種類が荷電されるように、単にバッファのpHを調節することにより利用され得る。
いくつかの実施形態において、単離された核酸は、イムノアッセイタイプのアレイまたは核酸アレイでの使用に有用である。
(電極アレイ)
様々な実施形態において、微小電極はアレイ内に配置される。微小電極アレイ設計の利点は、生成された電界の勾配を増加させ、一方で任意の特定電圧において生成されるAC電熱フローを減少させることを含む。実施形態において、微小電極アレイは、浮遊電極、すなわちACEの間にエネルギーが与えられないことによって作用電極を包囲する電極を含む。図12は、流速のプロフィル(左側)、および、通常電極と浮遊電極とが交互である構成を有する微小電極アレイによって生成されるDEP勾配の実施例を示す。表1は、マイクロアレイ電極アレイの異なる構成に由来するパフォーマンスを示す。
表1 異なる浮遊電極設計と、浮遊電極を有する基本設計との、パフォーマンスパラメータの比較
Figure 2017512483
表1に見られるように、通常設計、すなわち浮遊電極を持たないマイクロアレイ電極アレイと比較して、電界の勾配において、1桁の増大が認められる。いくつかの実施形態において浮遊電極を使用すると、DEPの外力(FDEP)は、流れ力(FFlow)よりも、大きくなる、または非常に大きくなり、従って、捕捉を達成するために低電圧を使用することが可能になる。浮遊電極の使用に基づいて、低電力消費しか必要としないシステムまたは装置が製造されることになる。
(定義および略語)
冠詞「a」、「an」および「the」は限定ではない。例えば、「方法」は、この語句の意味の最も広い定義を含み、これは1つ以上の方法であり得る。
「Vp−p」はピークピーク電圧である。
「TBE」は、トリス塩基、ホウ酸およびEDTAの混合物を含むバッファである。
「TE」は、トリス塩基とEDTAとの混合物を含むバッファ溶液である。
「L−ヒスチジンバッファ」は、L−ヒスチジンを含む溶液である。
「DEP」は、誘電泳動(dielectrophoresis)の略語である。
「ACE」は、交流動電学(Alternate Current Electrokinetics)の略語である。
「ACET」は、交流電熱(AC electrothermal)の略語である。
(実施例1)
微小電極アレイを覆うハイドロゲルを含む2つのチャンバ流体工学カートリッジが、ATSシステムに装着された。図5に示すように、微小電極アレイは、中空リング形状の電極を含んでいた。1つのチャンバに、0.8S/mの導電率を有する標準溶液と、25 pg/μLの混入DNA(Promegaから購入したゲノム、またはBioLabsから購入したLambd)とが、全容量530μLで装填された。別のチャンバに、体液(血液、血清、血漿、唾液など)中の未知のサンプルが、合計530μLで装填された。DNAは、Life Technologies社から購入したYOYO(登録書評)−1緑色蛍光染料を使用して、1:5000xの比率で染色した。両液体は、ATSシステムにおいて、10分間、10ボルトのピークピーク電圧、15kHz、変動流量(5ー250μL/分)で流動させながら、処置された。(図6および7)。その後、アレイは、電極上に捕捉されなかったすべての物質を除去するため、変動流量でさらに10分間、等張バッファ(水+オスモライト)で洗浄された。20分間の工程の終わりに、緑色蛍光フィルター(FITC)を使用し、顕微鏡上で10倍対物レンズを有するCCDカメラを使用して、微小電極アレイの画像が撮影された(各チャンバにつき1回)(図8)。これは、公知サンプルと比較した、未知のサンプルの捕捉物質の画像定量化を可能にした。ACE電源を切って、捕捉された物質が微小電極アレイから放出された後(図9)、捕捉物質が放出された流体は、カートリッジから回収され、後の分析のために収集された。
(実施例2)
様々な電極設計が、実施例1に記載した方法に従って、テストされた。一般に、FDEPを増大させる一方FFLOWを低減させる電極の幾何配置は、ナノスケール検体のより強固な捕捉を可能にした。下記に、電極設計間の、ACE性能差について記載する。
表2 電極設計間のACE性能差に関する説明
Figure 2017512483
本発明の好ましい実施形態を本明細書に開示し記載したが、そのような実施形態は実施例のみによって提供されることは、当業者において自明である。多数の変更、変化および置換は、本発明から逸脱することなく、当業者が想到するであろう。本発明の実施に際し、本明細書に記載される本発明の実施形態に対し様々な変更をなし得ることは、理解されるべきである。特許請求の範囲は、本発明の範囲を規定し、この特許請求の範囲の範囲内の方法および構造とこれらの等価物とを含むことが意図される。

Claims (69)

  1. サンプル中のナノスケール検体を単離するための装置であって、装置は:
    (a)ハウジング;および
    (b)ハウジング内の交流(AC)電極であって、AC電極は、ACの界面動電の高電界およびACの界面動電の低電界の領域を確立するために選択的に電力が加えられるように構成され、AC電極はさらに、領域間または実質的に近傍の範囲外の領域の流体の流動と比較して、AC電極近傍の周辺または範囲内の流体の流動を縮小、分裂、または変更するためにAC電極上または周囲に構成される導電物質、
    を含むことを特徴とする装置。
  2. 導電物質は個々のAC電極の中心に実質的に存在しない、請求項1に記載の装置。
  3. 導電物質は個々のAC電極の端部に存在する、請求項1に記載の装置。
  4. 導電物質はオープンディスク形状の中の線として構成されている、請求項1に記載の装置。
  5. 個々のAC電極は中空のリング形状に構成されている、請求項1に記載の装置。
  6. 個々のAC電極は中空のチューブ形状に構成されている、請求項1に記載の装置。
  7. AC電極は非導電物質を含む、請求項1に記載の装置。
  8. 非導電物質はAC電極内で導電物質を囲み、導電物質に対し物理的障壁として機能する、請求項7に記載の装置。
  9. AC電極内の導電物質は非導電物質中の凹部を埋める、請求項7に記載の装置。
  10. AC電極は3次元的に構成される、請求項1に記載の装置。
  11. 3次元のAC電極の導電物質はAC電極内の導電物質の総表面積を増大させる、請求項10に記載の装置。
  12. AC電極内の導電物質は傾斜させて構成される、請求項1に記載の装置。
  13. AC電極内の導電物質は中空の三角形のチューブに構成される、請求項1に記載の装置。
  14. AC電極内の導電物質は隣接する平面状の電極表面が180度未満の角度となるように構成される、請求項1に記載の装置。
  15. AC電極内の導電物質は60度以上の角度に構成される、請求項1に記載の装置。
  16. AC電極内の導電物質は窪んだ凹形状に構成される、請求項1に記載の装置。
  17. 個々のAC電極は直径が40μmから100μmである、請求項1に記載の装置。
  18. AC電極が非円形の構成である、請求項1に記載の装置。
  19. 非円形構成間の配向角は25度から90度の間である、請求項18に記載の装置。
  20. 非円形構成は波線状の構成を含み、非円形の構成はリンカーによって接続された1対のドットの形状を含む反復ユニットを含み、リンカーはドット対の間の中間点に向かって細くなっていき、ドットの直径は反復ユニットの長さに沿う最も幅広な2点間であり、反復ユニットの平行のセットの端から端までの距離は等距離またはほぼ等距離である、請求項18に記載の装置。
  21. AC電極は1つ以上の浮遊電極を含む、請求項1に記載の装置。
  22. 浮遊電極はACの界面動電の電界領域を確立するために電力を加えられていない、請求項21に記載の装置。
  23. 浮遊電極は電力を加えられた電極を囲む、請求項21に記載の装置。
  24. 浮遊電極は非浮遊電極によって引き起こされる電界より高い勾配である電界を引き起こす、請求項21に記載の装置。
  25. サンプル内の検体を単離するための方法であって、当該方法は:
    (a)装置へサンプルを加える工程であって、前記装置はACの界面動電の電界領域を確立することが可能である電極のアレイを含み、前記電極は、領域間または実質的に近傍の範囲外の領域の流体の流動と比較して、AC電極近傍の周辺または範囲内の流体の流動を縮小、分裂、または変更する、AC電極上または周囲に構成された導電物質を含む工程;
    (b)少なくとも1つのACの界面動電の電界領域を生成する工程であって、前記の少なくとも1つのACの界面動電の電界領域は誘電泳動の高電界領域である工程;および、
    (c)誘電泳動の高電界領域のナノスケール検体を単離する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  26. 導電物質はアレイ内の個々の電極の中心に実質的に存在しない、請求項25に記載の方法。
  27. 導電物質はアレイ中の個々の電極の端部に存在する、請求項25に記載の方法。
  28. 導電物質はオープンディスク形状に構成される、請求項25に記載の方法。
  29. 個々の電極は中空のリング形状に構成される、請求項25に記載の方法。
  30. 個々の電極は中空のチューブ形状に構成される、請求項25に記載の方法。
  31. 電極中の導電物質の減少は電極内と表面周辺の減少した流体の流動をもたらし、表面上のナノスケール検体の捕捉量の増加を導く、請求項25に記載の方法。
  32. ナノスケール検体の捕捉量の増加は、電極内の導電物質が減少していない従来の電極構成を使用するよりも、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、またはそれ以上多く捕捉されたナノスケール検体である、請求項25に記載の方法。
  33. 電極アレイは非導電物質を含む、請求項25に記載の方法。
  34. 非導電物質は電極中の導電物質を囲み、導電物質に対し物理的障壁として機能する、請求項33に記載の方法。
  35. 電極内の導電物質はアレイの非導電物質中の凹部を埋める、請求項33に記載の方法。
  36. 電極のアレイは3次元に構成されている、請求項25に記載の方法。
  37. 電極の3次元アレイの導電物質は電極内の導電物質の総表面積を増大する、請求項36に記載の方法。
  38. 電極中の導電物質は傾斜させて構成される、請求項25に記載の方法。
  39. 電極中の導電物質は中空の三角形のチューブに構成される、請求項25に記載の方法。
  40. 電極内の導電物質は隣接する平面電極表面が180度未満の角度となるように構成される、請求項25に記載の方法。
  41. 電極内の導電物質は60度以上の角度に構成される、請求項25に記載の方法。
  42. 電極内の導電物質は窪んだ凹形状に構成される、請求項25に記載の方法。
  43. 個々の電極は直径で40μmから100μmである、請求項25に記載の方法。
  44. 電極は非円形の構成である、請求項25に記載の方法。
  45. 非円形の構成の間の配向角は25度から90度の間である、請求項44に記載の方法。
  46. 非円形構成は、波線状の構成を含み、非円形の構成はリンカーによって接続された1対のドットの形状を含む反復ユニットを含み、リンカーはドットの対の間の中間点に向かって細くなっていき、ドットの直径は反復ユニットの長さに沿って最も幅広な2点間であり、反復ユニットの平行のセットの端から端までの距離は等距離またはほぼ等距離である、請求項44に記載の方法。
  47. ACの界面動電の電界は、1ボルトから40ボルトのピークピーク値である電圧および/または、5Hzから5,000,000Hzの周波数および5%から50%のデューティサイクルを有する交流を使用して生成される、請求項25に記載の方法。
  48. サンプルは流体を含む、請求項25に記載の方法。
  49. 流体の導電率は300ms/m未満である、請求項48に記載の方法。
  50. 流体の導電率は300ms/mを超える、請求項48に記載の方法。
  51. 電極は、第1の誘電泳動の高電界の領域を提供するために選択的に電力を加えられられ、その後に、または連続的に第2の誘電泳動の高電界の領域を提供するために選択的に電力が加えられる、請求項25に記載の方法。
  52. ナノスケール検体は核酸である、請求項25に記載の方法。
  53. 流体は細胞を含む、請求項48に記載の方法。
  54. アレイ上の細胞を溶解する工程をさらに含む、請求項53に記載の方法。
  55. 細胞は、直流、化学溶解薬剤、酵素性溶解剤、熱、圧力、音波のエネルギー、およびそれらの組み合わせを用いて溶解される、請求項54に記載の方法。
  56. 細胞溶解後の残余タンパク質を分解する工程をさらに含む、請求項54に記載の方法。
  57. 細胞は、1−500ボルトの電圧、10−50%のデューティサイクルを備えた0.2から200Hzのパルス周波数、および少なくとも1回適用される0.1から10秒のパルス幅を備えた直流を用いて溶解される、請求項55に記載の方法。
  58. 電極のアレイは、約0.1ミクロンおよび1ミクロンの間の厚さであるハイドロゲルを用いてスピンコートされる、請求項25に記載の方法。
  59. 約0.1ミクロンおよび1ミクロンの間の厚さであるハイドロゲルは、化学蒸着法、表面から開始する重合、ディップコーティング、スプレーコーティング、インクジェット印刷、Langmuir−Blodgettコーティング、末端を官能基化した群によるポリマーの移植、溶媒の選択性を介した溶液の自己集合、電子ビーム蒸発、プラズマ重合、スパッタリング、またはそれらの組み合わせによって電極のアレイ上に積層される、請求項25に記載の方法。
  60. ハイドロゲルは合成ポリマーの2つ以上の層を含む、請求項25に記載の方法。
  61. ハイドロゲルはスピンコーティング前に0.5cPから5cPの間の粘性を有する、請求項25に記載の方法。
  62. ハイドロゲルは0.1S/mから1.0S/mの間の導電率を有する、請求項25に記載の方法。
  63. 単離した核酸は質量で10%未満の非核酸細胞物質または細胞のタンパク質を含む、請求項25に記載の方法。
  64. 前記の方法が10分以内に完了する、請求項25に記載の方法。
  65. 電極のアレイは比誘電率が2.0から4.0の不動態化層を含む、請求項25に記載の方法。
  66. 電極は1つ以上の浮遊電極を含む、請求項25に記載の方法。
  67. 浮遊電極はAC動電学的領域を確立するために電力を加えられていない、請求項66に記載の方法。
  68. 浮遊電極は電力を加えられた電極を囲む、請求項66に記載の方法。
  69. アレイ中の浮遊電極はアレイ中の非浮遊電極によって引き起こされる電界より高い勾配である電界を引き起こす、請求項66に記載の方法。
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