JP2017511750A - 圧縮空気処理チャンバ - Google Patents

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Abstract

コーティングプロセスにおいて圧縮空気または圧縮ガス混合物のフロー特性を改善するための圧縮空気処理チャンバ(1)であって、中空空間(3)を形成するためのハウジング(2)と、少なくとも1つの空気入口開口(5)および少なくとも1つの空気出口開口(6)であって前記圧縮空気または前記圧縮ガス混合物が前記中空空間(3)を通って流れることができるように、好ましくは、前記中空空間を長手方向に通って流れることができるように配置された、前記空気入口開口(5)および前記空気出口開口(6)と、前記中空空間(3)内に配置された少なくとも1つの電極(8)と、前記電極(8)に高電圧を供給するための少なくとも1つの高電圧源(9)と、を備え、少なくとも1つの絶縁層(10)が、前記ハウジング(2)の前記外部ケーシング(4)の内面(11)上の前記中空空間(3)内に配置され、処理対象の圧縮空気が流れることのできる活性領域(13)を備えた電磁場、好ましくは不均一な電磁場または部分的に不均一な電磁場が、前記中空空間(3)の内部で前記電極(8)と対向電極(12)の間に生成され得る圧縮空気処理チャンバ。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、圧縮空気処理チャンバ、および圧縮空気の処理のための方法に関する。
スプレー塗装およびラッカー塗装技術において、塗布されるペイント用の搬送媒体として圧縮空気を使用することが重要な役割を果たす。本発明の文脈では、圧縮空気は、ラッカー塗装技術での使用に供される空気混合物、または、例えば窒素等の、純粋なガスを包含する。
圧力、温度、体積流量等の望ましいパラメータ内での圧縮空気の生成は、ラッカー塗装プロセスにおいて相当なコストに関連している。例えば、望ましいラッカー塗装を提供するために、100〜800l/minの空気量を必要とする、高速ロータリアトマイザおよびラッカー塗装ピストルが存在する。これに関係なく、ラッカー塗装技術では、使用される方法に依存して、これらよりも高い、または低い値が、実に一般的である。
先行技術から、電離箱を介して、例えば電気的に中立にされる、高電圧によりチャージされた櫛上を流れる空気によって、圧縮空気の処理を成し遂げる装置が知られている。入手可能な圧縮空気を最適に利用し、また供給量を最小化するようなアレンジメントが目的である。
処理過程における空気量を節約することができ、それによってコスト削減が達成されるような方法で、ラッカリングプロセスのための圧縮空気の更なる処理を行うことが本発明の目的である。更に、ラッカーの節約およびコーティング結果の品質改善は、圧縮空気の品質によって影響され得る。
前記目的は、請求項1に記載されるような圧縮空気処理チャンバおよび請求項15に記載されるような圧縮空気処理プロセスによって達成される。
有利な改良および好都合な発展は従属請求項で特定される。
ラッカリング(lacquering)プロセスにおいて圧縮空気または圧縮ガス混合物のフロー特性を改善するための本発明に係る圧縮空気処理チャンバは、以下のものを含む。
− キャビティを形成するためのハウジングであって、キャビティの境界を定める外部シェルを備えるハウジング
− 少なくとも1つの空気入口開口および少なくとも1つの空気出口開口であって、キャビティを通って圧縮空気または圧縮ガス混合物が流れることができるように、好ましくは、長手方向に流れることができるように配置された空気入口開口および空気出口開口
− キャビティ内に配置された少なくとも1つの電極
− 電極に高電圧を供給するための少なくとも1つの高電圧源
本発明によれば、前記圧縮空気処理チャンバは、以下の点を特徴とする。
− 少なくとも1つの絶縁層が、外部シェルの内面上のキャビティ内に配置される。
− 処理のための圧縮空気の通過流に対する活性領域を備えた、電磁場、好ましくは不均一な電磁場、または部分的に不均一な電磁場を、キャビティの内部において、電極と対向電極の間に生成可能である。
電磁場を通る流れは、ラッカリングピストルにある排出箇所への、下流のラインシステムにおける圧縮空気のフロー特性、および霧状にされ移送されるペイント粒子またはパウダー粒子の吸収を向上させる。圧縮空気が本発明に係るチャンバを通り抜けた場合、5%超から20%以上の低減された空気消費、および/または、塗布されるペイントに関して、5%から20%以上の有効な材料節約が達成される。電磁場のパラメータの適切な選択と共に、空気が中立の形態でチャンバから排出される、好ましくは、特に塵埃の搬送を防止する負の過剰電荷を有した状態でチャンバから排出されることが特に好ましい。特定用途のために、空気が正の過剰電荷を有した状態でチャンバから排出されることが提供されてもよい。
また、本発明によれば、本発明に係る圧縮空気処理チャンバのオペレーションのための方法が提供される。前記チャンバのオペレーションは、高電圧場、特には高電圧交番界が電極と対向電極の間に印加され、そこでは、800Vと100kVとの間、特には2kVと20kVとの間、好ましくは4kVと16kVとの間、特に好ましくは5kVと8kVとの間の高電圧が印加されることを特徴とする。
印加される高電圧の選択は、多数のパラメータに依存する。ここで、電極間のアークの形成を防ぐために超過してはならない、空気中の破壊電圧に対する考慮が与えられる必要がある。この点で、電圧は、電極間の幾何学的な間隔に著しく依存し、非常に拡大したチャンバの場合には所定値を超過してしまうかもしれない。
圧縮空気ができるだけ強い高電圧場を通り抜けることは本発明にとって適切である。電圧場が、少なくとも境界領域で、圧縮空気のフロー特性に影響を及ぼす非サーマルプラズマを発生させることは、ここでの場合、有利かもしれない。
本発明の文脈において、ラッカリングプロセスは、圧縮空気の助けで、特には、ペイントおよびラッカー以外の物質さえもが、特に具体的には潤滑剤および/または剥離剤が、塗布されるプロセスを意味することが特に理解される。ここで、潤滑剤は、特に油、および/または、特にエアロゾル、および/または、特に油エアロゾルの形であるべきである。ここで、潤滑剤の塗布は、特に最低量の潤滑剤に応じて、または、特に他の適切な用途において行なわれる。
有利な改良および好都合な発展は従属請求項で特定される。ここで、電極および対向電極が、電磁場が均一な場または略均一な場として形成されるように設計されてもよい。本発明および説明された改良は、図の説明の例に基づいて、より詳細に以下に論じられる。同一の構成部分は、この場合、同じ参照記号により示される。
ラインB−Bに沿った、絶縁シリンダおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインA−Aに沿った、絶縁シリンダおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 示された活性領域を有する図2に対応する断面を示す。 ラインD−Dに沿った、絶縁コーティングおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインC−Cに沿った、絶縁コーティングおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインF−Fに沿った、絶縁コーティングを備えるがエリアル電極を備えない圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインE−Eに沿った、絶縁コーティングを備えるがエリアル電極を備えない圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインH−Hに沿った、絶縁コーティングおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインG−Gに沿った、絶縁コーティングおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインJ−Jに沿った、絶縁コーティングおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 ラインI−Iに沿った、絶縁コーティングおよびエリアル電極を備える圧縮空気処理チャンバを通る断面を示す。 中央の対向電極および同心円上に配置された電極櫛を備える圧縮空気処理チャンバの断面側面図を示す。 切断線XIIa−XIIaに対応する図12aを通る断面を示す。 円筒シェル形の対向電極および中心に配置された電極櫛を備える圧縮空気処理チャンバの断面側面図を示す。 切断線XIIIa−XIIIaに対応する図13aを通る断面を示す。
図1および2は、圧縮空気処理チャンバ1を詳細に示す。チャンバは、キャビティ3を形成するためのハウジング2を含む。更にハウジング2は、キャビティ3の境界を定める外部シェル4を備える。本例では、ハウジングは、円筒形状のデザインであるが、例えば長方形の外部形状および内部寸法等、他の幾何学的形状を有していてもよい。しかしながら、回転対称的な筐体が、フロー特性には有利である。
更に、ハウジング2は、空気入口開口5および空気出口開口6を含み、空気入口開口5および空気出口開口6は、流れ方向7に沿って圧縮空気または圧縮混合ガスがキャビティ3を通って流れることができるように、配置されている(図3参照)。図示されていないデザイン変形として、少なくとも1つの空気入口開口および特には多数の空気入口開口、および/または、少なくとも1つ、特には多数の空気出口開口を備えるハウジングが提供されてもよい。
電極8、19は、キャビティ3内に配置されている。本例では、電極8は、櫛型の電極19の形態にあり、櫛のように前後に配置された多数の電極チップ(先端部/tip)18を有する。電極チップ18は、外部シェル4またはグランドに導電接続されていない電極ケーシング21内に埋め込まれている。
また、圧縮空気の処理に適切なフィールド有効範囲を提供するために、多数の電極が互いに隣接して配置されていることは、比較的大きなチャンバの場合において特に有利である。
電極ケーシング21とハウジング2の外部シェル4の間に電気的な接続がないことは、一般的ではない配置であり、これは、本発明に係る方法によって、櫛型電極19と対向電極12の間に必要な電磁場をもたらす。
本発明に係る圧縮空気処理チャンバ1は、前記方法に従って電極に高電圧を供給するための少なくとも1つの高電圧源9を備える。
キャビティ3内に、エリアル(面/areal)電極22の形態にある対向電極12が、外部シェル4の内面11上に、次に示すように配置されている。即ち、処理用の圧縮空気が流れる活性領域13を有する不均一な電磁場が、キャビティ3内部において、電極19と対向電極12、22との間で生成されるように、対向電極が配置されている。
本例では、絶縁層は、中空円筒24の形態にあり、内面の少なくとも75%を覆っており、本例では、外部シェル4の全内面11を覆っている。
更には、2つの閉鎖カバー14,15を備えるハウジング2が提供される。ここでは、図3に示されるように、少なくとも一方、好ましくは両方の閉鎖カバー14、15が、キャビティ3に面する側に絶縁層16、17を有し、または、絶縁層は、キャビティと閉鎖カバーの間に独立した部品として配置される。
ハウジングが旋削部品として製造される場合には、少なくとも1つの閉鎖カバーが外部シェルと一体的に形成されもよい。
図1〜7が示す実施形態の全ては、電極8がキャビティ3の中心軸20に対して非対称的に配置されていることを示している。位置決めは、フローパラメータに適した方法で実質上自由に選択され得る。電極8が、外部シェル3と中心軸20の間で、特におよそ1/3から2/3の割合で配置されることが有利であると判明した。比較的大きなチャンバの場合には、多数の電極がキャビティ内に設けられることも考えられるが、当該電極は、同様に間隔を空けて、互いに離れて配置されなければならない。1つまたは複数の電極が対向電極に対して1cmから20cm、特に1cmから15cm、好ましくは2cm〜12cmの間隔を有することが有利であることが更に判明した。
圧縮空気処理チャンバ1の特定の実施例が図6および7に示される。ここでは、対向電極12が、誘電体として絶縁層25が介在した状態で、外部シェル4の内面11によって形成されている。この処理チャンバの容器の特に単純な設計は、アプリケーションの多様性に対してもはや十分である。
図6および7のような実施形態を向上させたものが、図4および5のような圧縮空気処理チャンバ1において示されている。ここで、対向電極12は、エリアル電極22と外部シェル4の内面11との間に誘電体としてコーティング絶縁層25が介挿された状態でのエリアル電極22によって形成されている。導電材料から構成されているエリアル電極22の使用は、本発明によれば、圧縮空気への作用のための電磁場の形成を向上させる。
電磁場のさらなる向上のために、図1において例示による方法で、好ましくは、スクリュー接続の形態での導電接続部23を通じて、または、類似した導電方法で、対向電極12が外部シェル4に接続されることが示されている。図1〜7に従う全ての変形において対応する接続が設けられ得ることは自明である。
図には詳細に示されていないが、それでも、エリアル電極22が金属グリッド(格子)の形態であることは本発明の範囲内である。グリッドは、同様に電磁場によい対向電極を提供し、特に、電磁場構築は、グリッド効果によって強化される。
しかしながら、エリアル電極は金属中実面の形態であることも考えられる。
図1〜3の変形では、絶縁層10は、キャビティ3に押し込まれた中空体、特には管状セクションまたは中空円筒24の形態にある。中空円筒24の単なるプッシュインは、安価で且つメンテナンスし易い絶縁層10を構成する。
あるいは、図4から7に示されるように、絶縁層10はさらに、外部シェル4の内面11に塗布されたコーティングの形態、特には化学的に塗布されたコーティング、または、ラッカーコーティング、または、プラスチック溶融コーティング等の形態であってもよい。ここで、絶縁特性は、コーティングの厚さに応じて、設定し微調整することができる。更に、シリンダ等を手動でプッシュインする必要はなく、非分割製品を製造することが可能である。
本発明に係る圧縮空気処理チャンバ1において、活性領域は、圧縮空気の適切な体積流量を作るために、少なくともキャビティ直径の1/3、好ましくはキャビティ直径の1/3から2/3の間、特にキャビティ直径の1/2を包囲する。
キャビティの中心軸は、圧縮空気の流れ方向に一致する。圧縮空気処理チャンバ1が、圧縮空気フロー内に独立した部品として組み入れられること、または、ラインシステム内で管状セクションの形態をしていることが考えられる。流れが電磁場を通過することが必要不可欠である。例えば膨張タンク等の形態での静的曝露は、本発明による効果を生じさせない。
図8は、切断線H−Hに沿った本発明に係る圧縮空気処理チャンバ101のさらなる実施形態を示す。図9は、切断線G−Gに沿った前記チャンバの対応する図を示す。この場合の筒状ハウジング102は、外部シェル104を介して、キャビティ103を同様に囲んでいる。内部には絶縁層125が配置され、絶縁層125の少なくとも一部上には、対向電極212としてエリアル電極122が設けられている。エリアル電極122は、導電接続部、例えばスクリュー123を介してハウジング102に接続されている。
キャビティ103の内部には、多数の電極チップ118の備えた櫛型電極119が電極108として配置されている。ここで、電極チップ118は、1mm〜200mm、特に1mmから50mmの間の間隔、好ましくは2mmの間隔を有しており、キャビティ103の内部に電極シェルなしで直接配置されている。
上記チップの近接且つ非絶縁の配置は、不均一な高電圧場を改善し、小間隔に起因するチップでの場の効果を滑らかにする。
圧縮空気処理チャンバ101は、そこでの空気の通過流を可能にする空気入口105および空気出口106を同様に有している。
例示による方法で、しかし本実施形態を制限することなく、図8、9、10および11は、破線により、入口側のフローファンネル130および出口側のフローファンネル131を示している。フローファンネル130および131は、回転対称的な形状を有しており、圧縮空気処理チャンバ101の内部の圧縮空気の層流特性を可能な限り改善するためにキャビティ103の内部に収容される。それらのエンベロープにおいて、フローファンネル130および131は線状ではなく、良好な流れのプロファイルを実現するためにむしろ放物線または双曲線形状である。あるいは、片側または両側において、流れの理由により、または生産効率(より安価な生産)を改善するために、破線により例示の方法で示されるように、フローファンネル132として出口側に線状のファンネル形状を利用することも可能である。
図8および9のような実施形態は、図1〜7との関連で電極チップ118の縮小された間隔を有する櫛型電極119を備える。
図10および図11は、圧縮空気処理チャンバ201のさらに好ましい実施形態を示す。ここで、図10は、ラインJ−Jに沿った断面であり、図11は、I−Iに沿った断面である。
圧縮空気処理チャンバ201は、キャビティ203を備えたハウジング202を同様に含む。本実施形態では、キャビティは、絶縁層225によって包囲する方法で囲まれていて、絶縁層225上には対向電極212としてエリアル電極222が包囲する方法で形成されている。エリアル電極222は、外部シェル204に導電接続され、それにより、接触手段、例えばスクリュー223を介して接地される。あるいは、また、対向電極が非接地対向電極として設計されるように設けられ、この非接地対向電極はキャビティ内に絶縁された方法で収容される。ここでは、対向電極は鉛または銅から形成されるように設けられる。
フローファンネル230および231が内部に設けられている。図示132に対応する線形の実施形態も考えられる(図9参照)。
圧縮空気処理チャンバ201は4重の櫛型電極240を含み、この電極は、ライン241を囲みながら、電極208として星形に90°の角度間隔で電極櫛219を対称的に有している。複数の電極チップ218は、図8および9の実施形態に対応して、好ましくは2mmの間隔で形成されている。他のデザイン変形では、2重または3重の櫛型電極、またはマニフォールドの櫛型電極も設けられてもよい。
4重の櫛型電極240は、キャビティ203の内部において略正確に中心に配置されているのが好ましく、その周囲で圧縮空気は入口開口205から出口開口206へと流れる。図示されないデザイン変形において、櫛型電極は、n重の櫛型電極の形をし、nは1を超える自然数である。
図12aは、断面側面図において、図10および11に示された圧縮空気処理チャンバに対するデザイン変形を形成する、さらなる圧縮空気処理チャンバ301を示している。圧縮空気処理チャンバ301は、電極308として、キャビティ303内にハウジング302の外部シェル304の裏を覆う絶縁層325に沿って一周するように配置された多数の電極櫛319を含む。圧縮空気処理チャンバ301のハウジング302において、対向電極312は、圧縮空気処理チャンバ301の縦の中心軸L301に対して中心にまたは対称に走る。当該対向電極は、棒状のエリアル電極322の形をしていて、この場合、棒のシェル表面は効果的な表面を形成している。図示されないデザイン変形において、対向電極が、グリッドタイプ電極の形で設けられてもよく、グリッドタイプ電極は特に内部が中空の形態である。切断線XIIa−XIIaに対応する、図12bで示される断面図から分かるように、少なくとも16本の電極櫛319が、そして流れ方向307に走るように、および、内周上で均一に分配されるように、互いに平行に配置されている。しかしながら、図示されない他のデザイン変形においては、流れ方向307に走るように、および、内周上で均一に分配されるように配置される2本以上の電極櫛のみが設けられてもよい。電極チップ318を備える電極櫛319は、各場合において、電極308に対して同じ放射状に規則的な間隔を有している。対向電極312は非伝導性の保持デバイス(不図示)により、ハウジング内の図示された位置に保持され、従って接地されずに、キャビティ303内に収容される。電極櫛319は、全て高電圧源309に接続され、ハウジング302と伝導接触をせずに保持される。ハウジング302は外部シェル304だけでなく、上部閉鎖カバー314および下部閉鎖カバー315を備える。これらは空気入口開口305および空気入口開口306を有する。図示されないデザイン変形においてはまた、対向電極が接地されるように設けられる。
図13aは、断面側面図において、図10および11に図示された圧縮空気処理チャンバに対する更なるデザイン変形を形成する更なる圧縮空気処理チャンバ401を示している。圧縮空気処理チャンバ401は、電極408として8重の櫛型電極440を含み、この電極440は同様にハウジング402の外部シェル404に対して中心に配置されている。しかしながら、図示されない他のデザイン変形において、他の数のチップ(tip)を有する櫛型電極が使用されるように設けられてもよい。外部シェル404は絶縁層425で裏打ちされている。圧縮空気処理チャンバ401のハウジング402において、円筒形シェル状に包囲する形で、且つ圧縮空気処理チャンバ401の縦中心軸L401に対して対称的に、エリアル電極422としての対向電極412が配置されている。切断線XIIIa−XIIIaに対応する、図13bに示される断面図から分かるように、電極408および対向電極412はハウジング402内において中心に、および、対称的に配置されている。電極チップ418を有する櫛型電極440は、各場合において、包囲する電極408に対して同一の、放射状に規則的な間隔を有する。電極408は、非伝導性の保持デバイス(不図示)を介して、ハウジング402内に図示された位置で保持され、従って導電接続のない状態でキャビティ403内に収容される。櫛型電極440は高電圧源409に接続され、同様にハウジング402に伝導性接触することなく保持される。ハウジング402は、外部シェル404のみでなく、上部閉鎖カバー414および下部閉鎖カバー415をも含む。これらは空気入口開口405および空気入口開口406を有する。
図示されないデザイン変形では、図1から13bに示される例示的実施例形態において、外部シェルが接地されることが提供される。従って、導電接続を介して外部シェルに接続される場合、対向電極も間接的に接地される。そのようなデザイン変形は、外部シェルが接地されることと、外部シェルへの導電接続により対向電極が接続されることと、を特徴とする。更なるデザイン変形は、接地された対向電極ではなく、接地された外部シェルを型通りに有する。
電極が、上部閉鎖カバーと下部閉鎖カバーの間の距離の少なくとも60%以上に亘って、特に90%を超えて延在するように、および、対向電極が、上部閉鎖カバーと下部閉鎖カバーの間の距離全体に亘って延在するように設けられてもよい。このように、圧縮空気処理チャンバのキャビティを通って流れる圧縮空気が、空気入口開口から空気出口開口までのその経路の大部分に亘って電磁場を通って流れるように、圧縮空気処理チャンバは設計される。更に、電極および対向電極は、電極の全長手方向の範囲に亘って、流れ方向に対して横方向に互いに反対に位置しており、従って、発生される電磁場を通って圧縮空気が最適に流れることが確実にされる。
請求項1〜14のうちの1つに係る圧縮空気処理チャンバのオペレーションのための方法の場合、高電圧場、特に高電圧の交番界が、電極と対向電極との間に印加されてもよく、そこにおいては、800Vと100kVとの間、特に2kVと20kVとの間、好ましくは4kVと16kVとの間、特に好ましくは5kVと8kVとの間の高電圧が印加され、高電圧が印加されるときには、不均一な電磁場が圧縮空気処理チャンバのキャビティ内で形成され、圧縮空気は、当該不均一な電磁場を通って流れる。
圧縮空気処理チャンバは、正電荷過剰、即ち、過剰の正電荷がキャビティ内に存在するように、オペレートされる、または、その電極および対向電極について設計される。1つのデザイン変形において、圧縮空気処理チャンバは、負電荷の過剰、即ち、過剰の負電荷がキャビティ内に存在するように、オペレートされる、または、その電極および対向電極について設計される。更なるデザイン変形において、圧縮空気処理チャンバは、中立の荷電状態がそのキャビティ内に設定または維持されるように、オペレートされる、またはその電極および対向電極について設計される。
エリアル電極は、最も広い意味において、金属表面として理解される。ここで代替実施形態において、上記表面は、特に、棒のシェル表面または複数棒のシェル表面によっても形成される。
本発明の文脈において、櫛型電極は、キャリア上のいくつかの放電チップ(tip)を意味すると理解される。そこにおいて、放電チップは、櫛の形で突出し、自由空間内にそれらのチップ端部を有して位置している。接触は導電体としてのキャリアを介して実現され、この導電体は電圧源に通常接続される。
本発明の文脈において、絶縁層は、ハウジングに固定的にまたは取外し可能に接続されたプラスチック層、表面コーティング、特に絶縁ラッカー、または、化学的に生成されたコーティング、特に陽極化された層等のいずれかを意味すると理解される。
不均一な電磁場は、実質的に曲がったフィールドラインを有する場を意味すると理解される。
[参照記号のリスト]
1 圧縮空気処理チャンバ
2 ハウジング
3 キャビティ
4 外部シェル
5 空気入口開口
6 空気出口開口
7 流れ方向
8 電極
9 高電圧源
10 絶縁層
11 外部シェルの内面
12 対向電極
13 活性領域
14 閉鎖カバー、上部
15 閉鎖カバー、下部
16 絶縁層、上部
17 絶縁層、下部
18 電極チップ
19 櫛型電極
20 キャビティの中心軸
21 電極シェル
22 エリアル電極
23 接続、伝導性
24 中空円筒
25 コーティングとしての絶縁層
101 圧縮空気処理チャンバ
102 ハウジング
103 キャビティ
104 外部シェル
105 空気入口開口
106 空気出口開口
108 電極
112 対向電極
118 電極チップ
119 櫛型電極
122 エリアル電極
123 接続、伝導性
125 絶縁層
130 フローファンネル、非線形
131 フローファンネル、非線形
132 フローファンネル、線形
201 圧縮空気処理チャンバ
202 ハウジング
203 キャビティ
204 外部シェル
205 空気入口開口
206 空気出口開口
208 電極
212 対向電極
218 電極チップ
219 櫛型電極
222 エリアル電極
223 接続、伝導性
225 絶縁層
230 フローファンネル、非線形
231 フローファンネル、非線形
240 4重の櫛型電極
241 ライン
301 圧縮空気処理チャンバ
302 ハウジング
303 キャビティ
304 外部シェル
305 空気入口開口
306 空気出口開口
307 流れ方向
308 電極
312 対向電極
314 閉鎖カバー、上部
315 閉鎖カバー、下部
318 電極チップ
319 櫛型電極
322 エリアル電極
325 絶縁層
L301 縦の中心軸
401 圧縮空気処理チャンバ
402 ハウジング
403 キャビティ
404 外部シェル
405 空気入口開口
406 空気出口開口
407 流れ方向
408 電極
412 対向電極
414 閉鎖カバー、上部
415 閉鎖カバー、下部
418 電極チップ
422 エリアル電極
425 絶縁層
440 マニフォールド櫛型電極
L401 縦の中心軸

Claims (15)

  1. ラッカリングプロセスにおいて圧縮空気または圧縮ガス混合物のフロー特性を改善するための圧縮空気処理チャンバ(1;101;201;301;401)であって、
    − キャビティ(3;103;203;303;403)を形成するためのハウジング(2;102;202;302;402)であって、前記キャビティ(3;103;203;303;403)の境界を定める外部シェル(4;104;204;304;404)を備えるハウジング(2;102;202;302;402)と、
    − 少なくとも1つの空気入口開口(5;305;405)および少なくとも1つの空気出口開口(6;306;406)であって、前記キャビティ(3;103;203;303;403)を通って前記圧縮空気または前記圧縮ガス混合物が流れることができるように、好ましくは、長手方向に流れることができるように配置された空気入口開口(5;305;405)および空気出口開口(6;306;406)と、
    − 前記キャビティ(3;103;203;303;403)内に配置された少なくとも1つの電極(8,19;108、119;208、219;308;319)と、
    − 前記電極(8,19;108、119;208、219;308;319;408、440)に高電圧を供給するための少なくとも1つの高電圧源(9)と、
    を備え、
    − 少なくとも1つの絶縁層(10;25;125;225;325;425)が、前記外部シェル(4;104;204;304;404)の内面(11)上の前記キャビティ(3;103;203;303;403)内に配置され、
    − 処理のための圧縮空気の通過流に対する活性領域(13)を備えた、電磁場、好ましくは不均一な電磁場、または部分的に不均一な電磁場を、前記キャビティ(3;103;203;303;403)の内部において、前記電極(8,19;108、119;208、219;308;319;408、440)と対向電極(12,22;112,122;212,222;312,322;412,422)の間に生成可能であることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  2. 請求項1に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記絶縁層(10;25;125;225;325;425)が、前記外部シェル(4;104;204;304;404)の内面の少なくとも75%、好ましくは内面全体、を覆うことを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  3. 請求項1または2に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記ハウジング(2;102;202;302;402)が、2つの閉鎖カバー(14,15;314,315;414;415)を備え、少なくとも1つ、好ましくは両方の閉鎖カバー(14,15;314,315;414;415)が、前記キャビティ(3;103;203;303;403)に対向する側に絶縁層(16,17)を有し、または、絶縁層(10)が、キャビティ(3;103;203;303;403)と閉鎖カバー(14,15)との間に配置されており、好ましくは、前記絶縁層(10)、および/または、ファンネル形状断面を備えた絶縁コアが、層空気流を促進するために、前記キャビティ(3;103;203;303;403)の内部に形成されていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  4. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記電極(8;108;208;308;408)が、先端電極、好ましくは多数の先端部を備えた櫛型電極(19;119;219、240;319;440)の形をしていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  5. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    電磁場は、好ましくは1mmから200mm、特に1mmから100mm、特に1mmから50mm、好ましくは2mmの先端間隔を有する、多数の電極先端部(18;318;418)から発せられる不均一電磁場の形をしていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  6. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記電極(8;108;208)は、前記キャビティ(3;103;203)の中心軸(20)に対して非対称的に配置され、特に前記外部シェル(4;104;204)と前記中心軸(20)の間の1/3から2/3の比率で配置されていることを特徴とする、または、前記電極(8;108;208;308)および前記対向電極(12;112;212;312)は、0.5cmから20cm、特に1cmから15cm、好ましくは2cmから12cmの間隔で互いに配置されていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  7. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記電極(219;419)が、前記キャビティ(203;403)の中心の領域において星形に配置され、特には、前記キャビティ(203;403)の中心軸に対して対称的に、特には、2、3または4つの放射状線を有する星形として配置されていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  8. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記電極(8、19)が電極シェル(21)を備え、前記電極シェル(21)が前記外部シェル(4)またはグランドに対して、非導電接続または導電接続を有していることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  9. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記電極(108、119;208、209;308、319;408)が、電極シェルまたは絶縁層なしに露出されるように形成されていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  10. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記対向電極(12;412)は、誘電体としての前記絶縁層(10;425)が介在した状態で前記外部シェル(4;404)の内面(11)によって形成されていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記対向電極(12)が、エリアル電極(22)と前記外部シェル(4)の内面(11)の間に誘電体としての前記絶縁層(10)が介在した状態でのエリアル電極(22)によって形成されていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  12. 請求項10記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記エリアル電極(22)が、前記外部シェル(4)に接続されるように、好ましくは導電接続されるように形成されていることを特徴とする、および/または、前記エリアル電極(22)が金属格子または金属中実面の形をしていることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記絶縁層(10)が前記キャビティ(3)に挿入された中空体、特には、管状部または中空円筒(24)のような形態であることを特徴とする、または、前記絶縁層(10)が、前記外部シェル(4)の内面(11)に塗布されたコーティングの形態、特には、化学的に塗布されたコーティングまたはラッカーコーティングまたはプラスチック溶融コーティング等の形態であることを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  14. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバであって、
    前記活性領域(13)は、キャビティ直径の少なくとも1/3、好ましくは、前記キャビティ直径の1/3と2/3との間、特には、前記キャビティ直径の1/2、または、キャビティ直径全体、を包囲することを特徴とする圧縮空気処理チャンバ。
  15. 先行する請求項のいずれか1項に記載の圧縮空気処理チャンバ(1;101;201;301;401)をオペレーティングする方法であって、
    高電圧場、特に高電圧交番界が、電極(8,19;108,119;208,219;308;319;408)と対向電極(12、22;112、122;212、222;312、322;412、422)の間に印加され、そこでは、800Vと100kVとの間、特には2kVと20kVとの間、好ましくは4kVと16kVとの間、特に好ましくは5kVと8kVとの間の高電圧が印加されることを特徴とする方法。
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