JP2017505441A - 周波数ドメインでの校正を伴う時間ドメイン測定方法 - Google Patents

周波数ドメインでの校正を伴う時間ドメイン測定方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、校正平面(14)における電気ケーブル(10)のRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)を、時間ドメイン測定装置(34)を使用して時間ドメインでの測定によって算定する方法に関する。測定ステップにおいて、方向性結合器(18)を使用して、信号入力(19)から方向性結合器を通って校正平面の方向に向かう第1のRF信号の第1の成分v3(t)が、取り出されて、第1の測定入力(36)で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで測定され、また、校正平面から方向性結合器を通って信号入力の方向に向かう第2のRF信号の第2の成分v4(t)が、取り出されて、第2の測定入力(38)で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで測定される。信号成分v3(t)、v4(t)が、第1の数学的演算によって周波数ドメインに変換され、続いて、周波数ドメインでの絶対波量が、校正パラメータを使用して校正平面で算定され、最後に、算定された絶対波量が、第2の数学的演算によって校正平面における時間ドメインでのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)に変換される。先行の校正ステップにおいて、校正パラメータが、周波数fに関して、および、時間ドメイン測定装置の測定入力の少なくともいずれかにおける反射率に関して、校正装置を用いて算定され、測定ステップにおいて、校正平面における絶対波量が、校正パラメータ(e00,r(Γ3,Γ4)、e01,r(Γ3,Γ4)、e10,r(Γ3,Γ4)、e11,r(Γ3,Γ4))を使用して算定され、Γ3、Γ4は時間ドメイン測定装置の入力の反射率である。

Description

本発明は、校正平面における電気ケーブルのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)を、時間ドメイン測定装置を使用して時間ドメインでの測定によって算定する方法であり、校正平面が、被測定デバイスが校正平面と電気的に接続されうるように設計される方法に関する。測定ステップにおいて、方向性結合器を使用して、信号入力から出発して方向性結合器を通って校正平面の方向に向かう第1のRF信号の第1の成分v(t)が、取り出されて、第1の測定入力で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで第1の測定平面で測定され、また、校正平面から出発して方向性結合器を通って信号入力の方向に向かう第2のRF信号の第2の成分v(t)も、方向性結合器を使用して取り出されて、第2の測定入力で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで第2の測定平面で測定される。時間ドメイン測定装置を使用して測定された信号成分v(t)およびv(t)が、第1の数学的演算によって周波数ドメインに波量V(f)およびV(f)として変換され、続いて、周波数ドメインでの絶対波量aおよびbが、校正パラメータを使用して波量V(f)およびV(f)から校正平面で算定され、最後に、算出された絶対波量aおよびbが、第2の数学的演算によって校正平面における時間ドメインでのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)に変換される。先行の校正ステップにおいて、校正パラメータが、校正パラメータが測定平面における波量V(f)およびV(f)を校正平面における波量aおよびbと数学的にリンクさせるような方式で算定される。
高周波およびマイクロ波技術における最も重要な測定タスクの1つは、反射率の測定、または一般にマルチポートの場合には散乱パラメータの測定を包含する。被測定デバイス(DUT)の線形表現可能なネットワーク挙動は、散乱パラメータによって特徴付けられる。しばしば関心の的となるのは単一の測定周波数での散乱パラメータばかりでなく、有限に広域な測定帯域幅にわたるそれらの周波数依存性である。関連する測定方法は、ネットワーク分析と呼ばれる。対象となる測定タスクにおける位相情報の重要度に応じて、散乱パラメータは、量に関してのみ測定されてもよく、または、複合的測定として測定されてもよい。第1のケースでは、スカラーネットワーク分析が言及され、第2のケースでは、ベクトルネットワーク分析が言及される。方法、ポートの個数および測定周波数範囲に応じて、ネットワークアナライザーは、ホモダインまたはヘテロダイン原理により機能する検査信号源およびレシーバから構成される多少複合的なシステムである。測定信号は、未知の非理想的な特性を持つケーブルおよびその他の構成要素を介して、被測定デバイスに供給されて再び戻る必要があるため、ネットワーク分析においてはランダム誤差に加えてシステム誤差も発生する。システム誤差は、検査装置の未知のパラメータのうち可能な限り多くを算定することが目的である校正測定によって、一定限度内で極減されうる。誤差モデルの範囲が大きく異なり、従って複雑さおよび効率が異なる、非常に多くの方法および戦略が存在する(非特許文献1)。
しかし、そのような校正方式で測定された散乱パラメータが完全に表すのは、線形で時不変の被測定デバイスのみである。Xパラメータは、周波数によっても定義される非線形の被測定デバイスへの散乱パラメータの拡張を表現する(非特許文献2)。しかし、各被測定デバイスは、時間ドメイン内でのポートでの電流および電圧または絶対波量の測定によっても表されうる。時間ドメインでの測定は、例えば、被測定デバイスまたはその入力信号の非線形性ならびに経時変化によって引き起こされる全てのスペクトル成分を本質的に含む。そのような時間ドメイン測定も校正を必要とする。しかし、上述の校正方法は、相対値(散乱パラメータ)の算定のみが可能であるため、絶対値を測定するためには、修正なくしては適用され得ない。
特許文献1から、増幅回路を検査するために使用される高周波回路アナライザーが知られている。2つの入力を持つマイクロ波トランジションアナライザー(MTA)は、被測定増幅回路が接続されている間、例えば信号経路およびポートを介した時間ドメインにおける伝播波や反射波等の2つの独立した信号波形を測定する。測定された波は続いて、増幅回路のポートとMTAの入力ポートとの間の波に対する測定システムの影響を補償するために、校正データによって処理される。校正基準が接続されている間、時間ドメインの信号を測定するMTAが校正データを算定するために再び使用される。これらの時間ドメインの信号がFFTによって周波数ドメインに変換されて、校正データが算定される。時間ドメインにおける周期信号のみが測定されるため、信号は測定前により低周波の中間周波に変換される。
特許文献2は、請求項1のプリアンブルのような周波数ドメインでの校正を伴う時間ドメイン測定方法を記載している。この方法では、校正平面における導電体について高周波信号の電圧および/または電流が時間ドメインで測定される。このために、方向性結合器が、被測定デバイスに測定信号を供給するラインに挿入され、方向性結合器の信号入力から方向性結合器を通って被測定デバイスの方向に向かう第1のRF信号の第1の成分が、方向性結合器の第1の測定出力を介して取り出されて、時間ドメイン測定装置を用いて測定され、また、方向性結合器を通って反対方向に向かう、被測定デバイスから戻るRF信号の第2の成分が、方向性結合器の第2の測定出力を介して取り出されて、時間ドメイン測定装置を用いて測定される。測定された信号成分は、波量を求めるために周波数ドメインに変換される。予め算定された校正パラメータを用いて、校正平面における対応する波量が、測定平面で算定されたこれらの波量から周波数ドメインで算定され、続いて、これらの波量が、時間ドメインに逆変換され、その結果、それらは、校正平面で算定される時間ドメインでの信号値u(t)および/またはi(t)を表す。
測定平面における波量を校正平面における波量とリンクさせる校正パラメータは、先行の校正ステップにおいて、校正装置を用いて周波数依存方式で算定され、その校正ステップは、言及した特許文献2に詳細に記載されている。これらの校正パラメータは、以下の誤差マトリクスの形式で表され、
Figure 2017505441
それにより、校正平面における波量a、bが、測定平面における波量b、bから以下のように計算されうる。
Figure 2017505441
特許文献2の開示内容は、校正パラメータの算定に関して、明示的引用により本明細書に含まれる。
しかし、この方法によって算定された校正平面における信号値は、常に正確とは限らず、使用される時間ドメイン測定装置に依存しうることが知られている。
国際公開第03/048791号 国際公開第2013/143650号
Uwe Siart: "Calibration of Network Analysers", 4 January 2012 (Version 1.51), http://www.siart.de/lehre/nwa.pdf D. Root et al: "X-Parameters: The new paradigm for describing non-linear RF and microwave components", In: tm - Technisches Messen No. 7-8, Vol. 77, 2010
この問題を考慮して、本発明は、時間ドメインにおける高周波電流および電圧および絶対波量の改良された測定方法を提供するという課題に基づくものである。
本発明によれば、この課題は、上記の方法のさらなる開発によって解決され、方法は、時間ドメイン測定装置の第1の測定入力が、既知の(複素数値の)反射率Γ≠0を有し、および/または、時間ドメイン測定装置の第2の測定入力が、既知の(複素数値の)反射率Γ≠0を有し、校正ステップにおいて、校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、周波数fに関して、および、時間ドメイン測定装置の測定入力の少なくともいずれかにおける反射率に関して、校正装置を用いて算定され、測定ステップにおいて、波量aおよびbが、校正パラメータe00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ)を使用して波量V(f)およびV(f)から算定されることを実質的に特徴とする。
本発明の有利な態様は、さらなる請求項に記載される。
本発明は、特許文献2に記載された方法は、時間ドメイン測定装置の2つの測定入力が無反射終端を有する場合にのみ正しい結果をもたらすという知見に基づいている。校正を実行するにあたり、校正装置は、使用される測定ポートに対して既に校正されており、従って理想的に挙動すると仮定されている。従って、校正装置の測定ポートの理想的な適応のための誤差マトリクスEおよびIが得られる。対照的に、正確な測定を得るために測定ステップ中に必要である校正パラメータは、時間ドメイン測定装置の測定入力における反射率ΓおよびΓに依存する。従って従来の誤差マトリクスEは、測定入力に関して、Γ=Γ=0である場合にのみ正確な結果に導く。
対照的に、本発明によれば、校正パラメータが時間ドメイン測定装置の測定入力における反射率に関して算定されるため、時間ドメインでの測定用に、任意の時間ドメイン測定装置が方向性結合器の測定出力に接続されうる。測定ステップにおいて電圧および/または電流を算定するにあたり、時間ドメイン測定装置の測定入力の反射率ΓおよびΓが既知であり、または、別個の測定により算定されうるため、周波数依存性のe00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ)が、校正パラメータとして使用されうる。
信号値v(t)およびv(t)がいずれの場合にも電圧であることで、経済的な電子要素を用いた特に単純な測定装置構成が達成される。
信号の時間および値の範囲に関する量子化のために使用されうる、例えばデジタルオシロスコープ等のオシロスコープが時間ドメイン測定装置として使用されることで、特に単純で機能的に信頼できる測定装置構成が達成される。
第1の数学的演算が高速フーリエ変換(FFT)であり、第2の数学的演算が逆高速フーリエ変換(IFFT)であることで、複雑な計算なしで実行されうる、周波数ドメインと時間ドメインとの間の、特に迅速であると同時に正確な変換が達成される。
測定された信号成分v(t)およびv(t)の時間ドメインから周波数ドメインへの変換は、例えば以下の計算ステップに従って実行されうる。
Figure 2017505441
ここで、Nは、データポイントの個数であり、Δfは、Δf=2fmax/(N−1)である場合の周波数増分であり、Δtは、時間増分であり、fmaxは、校正データが利用可能である最大周波数を示す。測定された電圧は実数値であり、従って得られたフーリエスペクトルはf=0付近で対称になると予測されうるため、f≧0に関してスペクトル成分を考慮すれば十分である。
波量bおよびbは、好ましくは電圧VおよびVから、以下のように算定される。
Figure 2017505441
ここで、Zは、反射率Γ、Γが算定されたのに関係するインピーダンスを示す。通常、Z=50Ωである。
校正平面における絶対波量a、bが、波量b、bから、校正パラメータ(e00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ))を用いて、以下の方程式系の対応する解によって算定され、
Figure 2017505441
校正平面における電圧V(f)および電流I(f)が、以下の計算ステップによってこれらから計算される。
Figure 2017505441
ここで、Zは、校正平面におけるシステムインピーダンスを示す。
電圧V(f)および電流I(f)の周波数ドメインから時間ドメインへの逆変換は、例えば以下の計算ステップに従って実行されうる。
Figure 2017505441
この場合も、得られた電圧と得られた電流とが実数値であるという事実を利用することが可能であり、従ってf>0である周波数成分のみが、IFFTの入力値として要求される。
校正平面における所望の測定された値u(t)およびi(t)が得られる。
少なくとも3つの測定ポートを持つベクトルネットワークアナライザー(VNAまたはベクトルNWA)が、好ましくは校正装置として使用される。
校正ステップにおいて、方向性結合器の信号入力を校正装置の第1の測定ポートS1と接続し、方向性結合器の第1の測定出力を第2の測定ポートS3と接続し、方向性結合器の第2の測定出力を第3の測定ポートS4と接続するのが実用的であることが実証されている。同時に、既知の反射率Γを持つ1つ以上の測定基準が、校正平面S2と接続される方向性結合器の信号出力に接続される。
測定平面における波量bおよびbからの校正平面における波量aおよびbの算定は、校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、第2の測定ポートS3で入る波量bおよび第3の測定ポートS4で入る波量bを、校正平面S2にて出入りする波量bおよびaと、以下のようにリンクさせれば、特に迅速かつ確実に実行されうる。
Figure 2017505441
本発明によれば、校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rの算定は、ポートS1、S2、S3、S4を持つ4ポートの散乱マトリクスS、特に入力ケーブルを伴う方向性結合器の散乱マトリクスSの散乱パラメータSxy(x=1〜4、y=1〜4)が、校正装置を用いて算定され、次に時間ドメイン測定装置の反射率Γ、Γに関する校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、散乱パラメータSxyから算定されることで、簡略化されうる。
言い換えると、散乱パラメータSxyが算定される4ポートは、以下の4つのポートを有する:
・方向性結合器の信号入力を表し、校正中に校正装置の第1の測定ポートと接続される第1のポートS1、
・方向性結合器の信号出力と接続され、校正平面を表し、被測定デバイスおよび測定基準がそこで接続されうる第2のポートS2、
・方向性結合器の第1の信号出力を表し、またはこれと接続され、校正中に校正装置の第2の測定ポートと接続される第3のポートS3、
・方向性結合器の第2の信号出力を表し、またはこれと接続され、校正中に校正装置の第3の測定ポートと接続される第4のポートS4。
この4ポートは、校正ステップ中および測定ステップ中に不変形式で存在し(または、入力ケーブルに依存する項はexyの算定中に排除されるため、方向性結合器への入力ケーブルにおける変更は影響しない)、その結果、校正中に算定された4ポートの算定された散乱パラメータSxyは、測定ステップ中でも正しく、補正済みの誤差マトリクスEの算定に使用されうる。この関係で、nポートの散乱パラメータは定義上、外部配線から独立していることを強調しておく。対照的に、その項が測定中に必要とされる誤差マトリクスEは、時間ドメイン測定装置の測定ポートにおける反射率に依存するが、信号発生器と方向性結合器の信号入力との間の入力ケーブルの特性には依存しない。
言い換えると、特許文献2で算定されるような(未補正の)誤差マトリクスEは、Γ=Γ=0である場合にのみ有効であるが、それは時間ドメイン測定装置においては一般に保証されない。これは、特許文献2に記載された方法の測定精度に影響する可能性がある。
しかし、本発明による方法では、補正済みの誤差マトリクスEが、時間ドメイン測定装置の既知の反射率Γ、Γを用いて散乱パラメータSxyから以下のように算定されうる。
Figure 2017505441
好ましくは、散乱パラメータSxyが、校正装置の測定ポートS1、S3、S4での値S 11=b/a、S 33=b/a、S 44=b/a、S 31=b/aまたはS 13=b/a、S 41=b/aまたはS 14=b/a、S 43=b/aまたはS 34=b/aを測定することによって算定され、既知の反射率Γ、Γ、Γを持つマッチM、オープンOおよび/またはショートS等の1つ以上の測定基準が、校正平面S2における被測定デバイスとして接続され、ここで、a、a、aは、それぞれの測定ポートS1、S3、S4で入る波量であり、b、b、bは、それぞれの測定ポートS1、S3、S4で出る波量である。
別法として、他の測定基準を用いても算定は同様に可能である。言い換えると、個々の測定基準について、必要な場合、校正装置の3つの測定ポートで出入りする波量が周波数依存ベースで測定され、それにより4ポートの散乱マトリクスSの全16個のパラメータが、これらの測定された値から以下の式によって算定されうる。
Figure 2017505441
ここで、ΓDUTは、使用される校正基準の既知の反射率であり、S xyは、測定ポートS1、S3、S4で測定可能なb/aであり、また、以下のとおりであり、
Figure 2017505441
ここで、Γ、Γ、Γは、校正基準オープン、ショート、マッチの既知の反射率であり、S xy,Kは、接続される校正基準Kにて測定ポートS1、S3、S4で測定可能なb/aである。
これらの式は、4ポートの散乱パラメータSxyを算定する単に例示的な手段として理解されるべきである。別の計算手段も使用されうる。しかし、上記の方法には利点があり、それは、付加的な測定が実行される必要なく、および/または、他の測定基準が接続される必要なく、いずれにせよ既に算定されている誤差マトリクスEおよびIのエントリー(特許文献2参照)が使用されうるということである。当業者ならば、例えば、Sxyが、exyおよび/またはixyを参照せずとも、直接測定可能なS xy,Kからだけで算定されうることも認識するであろう。
本発明による方法で使用される校正パラメータが校正ステップにおいて算定されると、続いて校正平面における電圧u(t)および/または電流i(t)が測定ステップにおいて算定されうるが、測定ステップでは、方向性結合器の第1の測定出力および方向性結合器の第2の測定出力が、校正装置から分離されて、時間ドメイン測定装置の測定入力と接続され、そのとき、第1のRF信号が、方向性結合器の信号入力を介して供給される。
本発明を、図面を参照して以下でより詳細に説明する。
本発明による方法の周波数ドメインでの校正ステップを実行するための測定装置構成の模式図である。 本発明による方法の時間ドメインでの測定ステップを実行するための測定装置構成の模式図である。 図1による測定装置構成の、方向性結合器の測定出力b、bと校正平面との間の誤差マトリクスEを持つ誤差2ポートの信号流れ図(図3a)、および、方向性結合器の信号入力と校正平面との間の誤差2ポートIの信号流れ図(図3b)である。 図1による測定装置構成の、散乱マトリクスSを持つ4ポートの図(方向性結合器ならびに入力ケーブル、図4a)、誤差マトリクスEを持つ誤差2ポートの図(図4b)、および、誤差2ポートIの図(図4c)である。 周波数に関する例示的装置構成の散乱マトリクスSのエントリーSxy(x=1〜4、y=1〜4)の量の図(x軸:周波数f/Hz;y軸:/Sxy//dB)であり、連続線は校正ステップで算定される値を示し、交差線はシミュレーション基準を示す。 図5に示される例示的装置構成用の、本発明による方法の校正ステップで算定される周波数fに関する誤差マトリクスEのエントリーe00、e01、e10、e11のグラフ図である。 図5に示される例示的装置構成用の、時間ドメイン測定装置の測定入力の例示的反射率Γ、Γを用いた周波数fに関する校正パラメータe00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ)のグラフ図である。 入力された第1のRF信号の、(補正済みの)校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rを用いて、および、(未補正の)校正パラメータe00、e01、e10、e11を用いて、本発明による方法で校正平面で算定される電圧u(t)のグラフ図である。 入力された第1のRF信号の、(補正済みの)校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rを用いて、および、(未補正の)校正パラメータe00、e01、e10、e11を用いて、本発明による方法で校正平面で算定される電流i(t)のグラフ図である。
本発明による方法の校正ステップを実行するための構成が、図1に模式的に示される。この構成は、入力ケーブル10を介して校正装置26(ベクトルネットワークアナライザー(NWA))の第1の測定ポートS1(28)と接続された信号入力19を持つ方向性結合器18を特徴とする。校正平面14は、方向性結合器の信号出力と接続される。校正平面14は、被測定デバイス(DUT)16が校正平面14に電気的に接続されうるように設計される。このDUT16は例えば、校正基準、検査対象の電子回路または電子要素である。方向性結合器18内で信号入力19から校正平面14の方向に向かう第1のRF信号の成分と、方向性結合器18内で校正平面14から信号入力19の方向に向かう第2のRF信号の成分とは、2つの測定出力20、22を持つ方向性結合器18によって取り出される。方向性結合器18の第1の信号出力20はNWAの第2の測定ポートS3(30)と接続され、方向性結合器18の第2の信号出力22はNWAの第3の測定ポートS4(32)と接続される。方向性結合器18として使用されるのに適しているのは、方向性を保有する任意の構成要素、すなわち、第1のRF信号の成分と第2のRF信号の成分との区別を可能にする任意の構成要素である。
信号は、第1の測定ポート28を介して入力される。結合器18の信号出力と接続される校正平面14は、測定対象の被測定デバイス16がこの点で接続されるため、測定対象のポートS1からS4を持つ4ポートSのポートS2で表される。このため、以下の記述において、校正平面はポートS2とも呼ばれる。従って、この場合は校正ステップおよび測定ステップの両方で使用される測定対象の4ポートSは、方向性結合器18ならびに入力ケーブルを実質的に備える。
NWAの3つの測定ポートS1、S3、S4(28、30、32)と校正平面S2(14)との間の4ポートが、図4aに模式的に示される。この4ポートは、2つの(誤差)2ポートに分解されうるが、それらは、図4bおよび4cに模式的に示されるとともに、図3aおよび3bに信号流れ図として示され、また、2つの誤差マトリクスIおよびEによって記述されうる。以下のエントリー、別名では誤差係数を持つ2ポートが、
Figure 2017505441
NWAの測定ポートS1(28)と校正平面S2(14)との間に配置され、以下の誤差係数を持つ2ポートが、
Figure 2017505441
一方の、結合器18の測定出力20、22の接続先であるNWA26の測定ポートS3(30)、S4(32)と、他方の、校正平面S2(14)との間に配置される。
最初に、校正によって、(未補正の)誤差マトリクスEの4つのエントリーexyが算定されるが、それらは、校正平面における波量aおよびbと、測定ポートS3およびS4で無反射方式で終端される4ポートSについて方向性結合器18を介して取り出される、取り出された波量bおよびbとの間の関係を表す。結果として、NWA26は、その測定ポートで無反射方式で終端される。続いて、エントリーexyを用いて、(補正済みの)誤差マトリクスEの以下の(補正済みの)校正パラメータが算定され、
Figure 2017505441
それらは、周波数依存性であるばかりでなく、同様に無反射方式で終端されない時間ドメイン測定装置34の測定入力を考慮したものでもある。
続いて時間ドメインで実行される測定において、値v(t)およびv(t)のみが算定され、これらから波量bおよびbが算定され、続いてこれらから校正平面14における波量ならびに電圧u(t)および電流i(t)が導出される。
誤差マトリクスIおよびEによって記述される2つの誤差2ポートに関して、図3の信号流れ図から、校正平面における反射率Γを用いて以下の関係が導出されうる。
Figure 2017505441
xyはここで、NWA26によって測定されうる散乱パラメータを示す。異なる既知の反射率Γを持つ3つの校正基準が校正平面で接続される場合、誤差係数e00、i00、e11、i11、e1001、i1001を算定するために、いずれの場合にもこれらの式から線形方程式系が導出されうる。校正基準として、反射率Γを持つオープン(O)、反射率Γを持つショート(S)、反射率Γ=0を持つ無反射終端(マッチ、M=0)を用いると、既知のOSM校正が得られる。
Figure 2017505441
ここで、S xy,Kは、校正基準Kで測定された散乱パラメータを示す。
これらの項が判っていれば、測定された波量間の関係b/bから、校正平面における被測定デバイス(「DUT」)の反射率ΓDUT=a/bを算定するのに十分である。以下がこの目的に適用される。
Figure 2017505441
しかし、bおよびbから絶対波量aおよびbを算定するために、積e1001を因数に分解する必要がある。このために、校正は以下のように拡張される。4ポート−2ポート縮小の数学的演算によって得られる誤差マトリクスEは、可逆2ポートを記述しない、すなわち、e10≠e01であるということに先ず注目すべきである。対照的に、誤差マトリクスIは、NWA26の測定ポートS1と校正平面14、S2との間の関係を記述するため、可逆であると仮定されうる。従って、以下となる。
Figure 2017505441
式(4)での正しい符号に関する決定は、2つの可能性からのi10の位相の正しい算定に等しい。そのため、以下のように進める。周波数点における位相は、符号に関する決定をするために、適宜厳密に判っていなければならない。これは例えば、NWA26の測定ポートS1と校正平面S2、14との間の装置構成の電気的長さの推定によって達成されうる。2つの隣接する周波数点の間では、90°未満で位相が変わることも仮定される。従って、i10の正しい位相が全周波数点に関しても算定されうる。図3aおよび3bのグラフから、bに関する以下の関係が導出されうる。
Figure 2017505441
両方の式が同じ波量を記述するため、これは以下を意味する。
Figure 2017505441
この場合、a/b=S 31 −1であり、その結果、e10が個々に算定され、これから、(2)を用いて、e01も算定されうる。(3)、(5)と、図3による信号流れグラフから導出される以下の関係とを用いて、
Figure 2017505441
測定されたbおよびbから、誤差マトリクスEの4つの係数を算定した後で、校正平面14における絶対波量aおよびbが、無反射終端を持つ時間ドメイン測定装置に関して算定されうる。
しかし、オシロスコープ等の時間ドメイン測定装置34は、一般に完全な無反射方式で終端されない。寧ろ、時間ドメイン測定装置34は、図2に示される測定ステップにおいて信号成分72、74が入るそれらの測定入力36、38で反射率Γ≠0および/またはΓ≠0を表しうる。上述の(未補正の)誤差マトリクスEのエントリーexyは、時間ドメイン測定装置34の無反射終端を仮定して算定されているため、Γ≠0および/またはΓ≠0である時間ドメイン測定装置34が使用された場合は校正平面における正確な電圧および/または電流は算定され得ない。
以下の記述において、上述の(未補正の)誤差マトリクスEを参照した、補正済みの誤差マトリクスEの以下の補正済みの校正パラメータを算定する手順が記述され、
Figure 2017505441
それにより、本発明による方法において、補正済みの校正パラメータexy,rが使用される。
この例は、その散乱マトリクスSによって記述される、図3aに示されるような4ポートを包含する。この4ポートが方向性結合器18ならびに入力ケーブルを表していれば、方向性結合器18の信号入力19は、校正中にネットワークアナライザー26の測定ポートS1(28)と接続され、測定中に例えば信号源24と接続される。4ポート/方向性結合器18の測定出力20および22は、校正中にNWA26の測定ポートS3およびS4と接続され、測定中に時間ドメイン測定装置34の測定入力36および38と接続される。校正基準は、校正中に4ポートのポートS2、校正平面14と接続され、測定対象の被測定デバイス16は、測定中にこれと接続される。従って、校正手順の目的は、測定可能な波量bおよびbと校正平面14における波量aおよびbとの間の関係を算定することである。この関係は、上記に説明したように、図3aによる誤差マトリクスEを持つ物理的に存在しない2ポートとして表されうる。
Figure 2017505441
上記に既に示したように、この誤差2ポートの全4個の散乱パラメータまたは誤差項exyは、基礎となる4ポートの散乱マトリクスSの明示的知識がなくても、校正によって算定されうる。それにもかかわらず、2つのマトリクスEおよびSの間の関係は、以下で導出される。方向性結合器の測定出力が接続される測定点S3およびS4で反射率ΓおよびΓが発生するとの仮定に基づき、以下の6つの式が導かれうる。
Figure 2017505441
Γ=Γ=0が時間ドメイン測定装置34にも適用されるということが上記で仮定された。この仮定に基づいて、(未補正の)誤差マトリクスEが、以下のように式(9)から導出される(4ポート−2ポート縮小)。
Figure 2017505441
対照的に、例えば、オシロスコープで測定を実行する場合のように、Γ≠0および/またはΓ≠0であると仮定すると、以下の式が、これらの反射率を考慮した誤差項exy,rをもたらす。
Figure 2017505441
4ポートの散乱パラメータSxyが既知であれば、結果的に、時間ドメイン測定装置34の測定入力での任意の既知のミスマッチΓを考慮した校正パラメータが計算されうる。以下のセクションでは、これらの散乱パラメータSxyが付加的な校正ステップまたは基準なしで如何に方向性結合器18の校正中に得られうるのかについて説明する。
図4aによる4ポートの散乱パラメータは、4ポートのポートS2でもある校正平面がNWAと接続されないため、直接測定によっては算定され得ない。しかし、可逆4ポートが用いられれば、それにもかかわらず、これらのパラメータは算定されうる。校正平面における既知の反射率ΓDUTを持つ校正基準が校正中に存在するという事実が、利用されうる。以下の計算が実行される校正基準は、それにより任意に選択されうるが、例えばΓDUT=Γ、ΓDUT=ΓまたはΓDUT=Γが選択的に適用される。さらに、校正平面S2とは別に、4ポートの全ての他のポートS1、S3、S4が校正中に無反射方式で終端されると仮定されれば、ポートS1を介して入力されると、以下となる。
Figure 2017505441
ここでNWAが例えばb/aを測定するために使用されれば、必要条件a=0が一般に満たされないため、これらは4ポートの散乱パラメータS31ではない。従って、NWAによって測定される値は、4ポートの散乱パラメータSxyからそれらを区別するために、S xy=b/aと示される。上述のように、既知の反射率によって後続の誤差項の補正を実行できるためには、4ポートの「真」の散乱パラメータSxyがNWAによる測定S xy=b/aから算定されなければならない。既に算定された誤差係数exyおよびixyも使用される。図3bによる誤差マトリクスIの定義を4ポートSと比較すると、以下が得られる。
Figure 2017505441
さらに、ポートS1での入力(a=a=0)、式(12)、(13)および式(2)と式(10)とによるexyの比較により、以下が得られる。
Figure 2017505441
4ポートがこのときポートS3を介して供給され、ポートS1、S4が無反射方式で終端されるという仮定に基づいて、以下も記述されうる。
Figure 2017505441
4ポートのS44およびS34も、ポートS4を介した入力を同様に考慮すれば導出されうる。
Figure 2017505441
こうして、全16個の散乱パラメータSxyが、校正平面S2とNWA26との間の直接接続を必要とせずに校正の進行中に算定される。式(11)を用いて、測定中に任意の既知のミスマッチを考慮した補正済みの校正パラメータexy,rがこのように算定されうる。
本発明による方法において校正平面(14)におけるRF信号の電圧u(t)および電流i(t)を算定する測定ステップを以下に記述する。
図2は、測定平面におけるオシロスコープまたは別の時間ドメイン測定装置34の測定された値v(t)(72)およびv(t)(74)から、校正平面14における電圧u(t)および電流i(t)を測定するための装置構成を示す。時間ドメイン測定装置34の測定入力36および38がこれにより、方向性結合器18の測定出力20および22と接続され、任意の所望の信号源24bが、恐らく改変された入力ケーブル10bを介して方向性結合器18の信号入力19と接続される。
校正パラメータexy,rの使用について以下に説明する。校正と比較して、装置構成の印を付けた部分(破線で囲まれた部分)のみが不変である必要があることを強調しておく。これは実質的に、校正平面14まで方向性結合器18を包含するとともに、方向性結合器18を時間ドメイン測定装置34と接続するケーブルを包含する。対照的に、他の要素、例えばソースおよび負荷の特性インピーダンスにおける変化は測定に影響しない。得られた校正係数が未だに有効であれば、校正平面14と、測定入力36、38と、方向性結合器18の測定出力20、22との間の装置構成は、図1による校正と比べて変わらないと仮定される。対照的に、信号源24bおよび方向性結合器へのその入力ケーブル10bの変化は校正に影響しない。
周波数ドメインで規定される誤差マトリクスEを使用するために、時間ドメインでオシロスコープによって記録される電圧v(t)およびv(t)が周波数ドメインでの対応する値V(f)およびV(f)に変換される。以下の表示において、この目的のために高速フーリエ変換(FFT)が使用される。別法として、調整可能な時間および周波数分解能のブロックにおいて高速サンプリングレートで実行される測定中に発生する大量のデータを処理できるようにするために、短時間フーリエ変換(STFT)が使用されうる。時間ドメインでの測定の結果として、位相情報は全てのスペクトル成分間に本質的に維持されるため、この装置構成は単一周波数または周期信号の測定に限定されない。
測定された電圧は、恐らく挿間によって、時間増分Δt=0.5/fmaxでの離散時間ベクトル{v(k・Δt)}または{v(k・Δt)}として表され、ここで、fmaxは、校正データが利用可能である最大周波数を示し、k=0,1,・・・,N−1は、全N個のデータポイントにわたる連続インデックスである。これらのベクトルは、高速フーリエ変換(FFT)を用いて周波数ドメインに変換され、その後V(f)およびV(f)と表される。
Figure 2017505441
測定された電圧は実数値であるため、f≧0に関してスペクトル成分を考慮すれば十分である。これは、Δf=2fmax/(N−1)の周波数増分をもたらす。挿間によって、校正係数exy,rが同じ周波数パターンに導入される。
時間ドメイン測定装置34の測定入力36、38の既知の反射率Γ、Γで、電圧VおよびVと波量bおよびbとの間の以下の関係が各周波数点に得られる。
Figure 2017505441
ここで、Zは、反射率Γ、Γが算定されたのに関係するインピーダンスを示す。校正中はΓ=Γ=0であると仮定されているため、校正済みのNWAのシステムインピーダンスはインピーダンスZを算定する。従って、Zは通常50Ωである。
校正平面における絶対波量a、bが、これらの波量から、式(3)、(5)および(7)を使用して校正パラメータ(e00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ))を用いて算定され、いずれの場合にもexyはexy,r(Γ,Γ)と置き換えられ、校正平面における電圧Vおよび電流Iがこれらから導出される。
Figure 2017505441
ここで、Zは、校正平面におけるシステムインピーダンスを示す。これは、校正中に校正基準の反射率ΓO,S,Mの記述が基づいていたインピーダンスである。これは、校正平面14における物理的ラインインピーダンスである必要はない。しかし、校正と測定との間で整合性がなければならないZのどのような選択でも、測定結果に影響を与えない。校正平面における電圧u(t)および電流i(t)の離散時間表現は、逆FFT(IFFT)を用いてV(f)およびI(f)から得られうる。
Figure 2017505441
ここでも、得られた電圧と得られた電流とが実数値であるという事実を利用することが可能であり、よって、f>0の周波数成分のみが、IFFTの入力値として必要となる。
校正平面14における電圧u(t)および電流i(t)が時間ドメイン測定でも正確に算定されうることを検証するために、校正パラメータexy,rを用いて、非理想的な測定入力の終端で、ソフトウェア「Agilent ADS」を使用してシミュレーションが実行された。測定用に方向性結合器18としてライン結合器が使用された。校正ステップは、理想的な50Ωシステムで実行された。以下の誤差マトリクスに関して、
Figure 2017505441
図6aに示される周波数依存性の値が得られる。
他方、測定用に、方向性結合器の測定ポートで50Ω終端を達成するために、1nFのキャパシタンスが並列に接続された。シミュレーション測定では、これは周波数依存性の反射率Γ=Γ≠0をもたらす。
先ず散乱パラメータSxyの正しい算定を式(13)から(16)によって示すために、散乱パラメータが、校正平面がポートS2で置き換えられる別個のシミュレーションで算定される。図5は、この基準と、式により算定される4ポートの16個の散乱パラメータとの間の完璧な対応を示す。従ってここで散乱パラメータは、ミスマッチにより補正された補正済みのマトリクスEを算定するために使用されうるが、そのエントリーは、図6bに示される校正パラメータexy,rである。
図7aおよび7bは、校正平面における電圧u(t)および電流i(t)を示す。図6aに示されるようにミスマッチにより補正されていない校正パラメータexyが使用された場合、曲線の振幅も形状も正確に再現されないことがわかる。対照的に、本発明による方法によって補正された補正済みの校正パラメータexy,rが使用された場合(図6b参照)、電圧および電流の両方が、シミュレーションによって算定された基準と整合性がある。こうして、本発明による方法による対応する補正により、無反射終端の測定入力を持つ時間ドメイン測定装置が必ずしも使用されなくてもよく、反射率Γ≠0および/またはΓ≠0が補正されうるということが実証されうる。
本発明は、校正平面における電気ケーブルのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)を、時間ドメイン測定装置を使用して時間ドメインでの測定によって算定する方法であり、校正平面が、被測定デバイスが校正平面と電気的に接続されうるように設計される方法に関する。測定ステップにおいて、方向性結合器を使用して、信号入力から出発して方向性結合器を通って校正平面の方向に向かう第1のRF信号の第1の成分v(t)が、取り出されて、第1の測定入力で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで第1の測定平面で測定され、また、校正平面から出発して方向性結合器を通って信号入力の方向に向かう第2のRF信号の第2の成分v(t)も、方向性結合器を使用して取り出されて、第2の測定入力で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで第2の測定平面で測定される。時間ドメイン測定装置を使用して測定された信号成分v(t)およびv(t)が、第1の数学的演算によって周波数ドメインに波量V(f)およびV(f)として変換され、続いて、周波数ドメインでの絶対波量aおよびbが、校正パラメータを使用して波量V(f)およびV(f)から校正平面で算定され、最後に、算出された絶対波量aおよびbが、第2の数学的演算によって校正平面における時間ドメインでのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)に変換される。先行の校正ステップにおいて、校正パラメータが、校正パラメータが測定平面における波量V(f)およびV(f)を校正平面における波量aおよびbと数学的にリンクさせるような方式で算定される。
高周波およびマイクロ波技術における最も重要な測定タスクの1つは、反射率の測定、または一般にマルチポートの場合には散乱パラメータの測定を包含する。被測定デバイス(DUT)の線形表現可能なネットワーク挙動は、散乱パラメータによって特徴付けられる。しばしば関心の的となるのは単一の測定周波数での散乱パラメータばかりでなく、有限に広域な測定帯域幅にわたるそれらの周波数依存性である。関連する測定方法は、ネットワーク分析と呼ばれる。対象となる測定タスクにおける位相情報の重要度に応じて、散乱パラメータは、量に関してのみ測定されてもよく、または、複合的測定として測定されてもよい。第1のケースでは、スカラーネットワーク分析が言及され、第2のケースでは、ベクトルネットワーク分析が言及される。方法、ポートの個数および測定周波数範囲に応じて、ネットワークアナライザーは、ホモダインまたはヘテロダイン原理により機能する検査信号源およびレシーバから構成される多少複合的なシステムである。測定信号は、未知の非理想的な特性を持つケーブルおよびその他の構成要素を介して、被測定デバイスに供給されて再び戻る必要があるため、ネットワーク分析においてはランダム誤差に加えてシステム誤差も発生する。システム誤差は、検査装置の未知のパラメータのうち可能な限り多くを算定することが目的である校正測定によって、一定限度内で極減されうる。誤差モデルの範囲が大きく異なり、従って複雑さおよび効率が異なる、非常に多くの方法および戦略が存在する(非特許文献1)。
しかし、そのような校正方式で測定された散乱パラメータが完全に表すのは、線形で時不変の被測定デバイスのみである。Xパラメータは、周波数によっても定義される非線形の被測定デバイスへの散乱パラメータの拡張を表現する(非特許文献2)。しかし、各被測定デバイスは、時間ドメイン内でのポートでの電流および電圧または絶対波量の測定によっても表されうる。時間ドメインでの測定は、例えば、被測定デバイスまたはその入力信号の非線形性ならびに経時変化によって引き起こされる全てのスペクトル成分を本質的に含む。そのような時間ドメイン測定も校正を必要とする。しかし、上述の校正方法は、相対値(散乱パラメータ)の算定のみが可能であるため、絶対値を測定するためには、修正なくしては適用され得ない。
特許文献1から、増幅回路を検査するために使用される高周波回路アナライザーが知られている。2つの入力を持つマイクロ波トランジションアナライザー(MTA)は、被測定増幅回路が接続されている間、例えば信号経路およびポートを介した時間ドメインにおける伝播波や反射波等の2つの独立した信号波形を測定する。測定された波は続いて、増幅回路のポートとMTAの入力ポートとの間の波に対する測定システムの影響を補償するために、校正データによって処理される。校正基準が接続されている間、時間ドメインの信号を測定するMTAが校正データを算定するために再び使用される。これらの時間ドメインの信号がFFTによって周波数ドメインに変換されて、校正データが算定される。時間ドメインにおける周期信号のみが測定されるため、信号は測定前により低周波の中間周波に変換される。
特許文献2は、請求項1のプリアンブルのような周波数ドメインでの校正を伴う時間ドメイン測定方法を記載している。この方法では、校正平面における導電体について高周波信号の電圧および/または電流が時間ドメインで測定される。このために、方向性結合器が、被測定デバイスに測定信号を供給するラインに挿入され、方向性結合器の信号入力から方向性結合器を通って被測定デバイスの方向に向かう第1のRF信号の第1の成分が、方向性結合器の第1の測定出力を介して取り出されて、時間ドメイン測定装置を用いて測定され、また、方向性結合器を通って反対方向に向かう、被測定デバイスから戻るRF信号の第2の成分が、方向性結合器の第2の測定出力を介して取り出されて、時間ドメイン測定装置を用いて測定される。測定された信号成分は、波量を求めるために周波数ドメインに変換される。予め算定された校正パラメータを用いて、校正平面における対応する波量が、測定平面で算定されたこれらの波量から周波数ドメインで算定され、続いて、これらの波量が、時間ドメインに逆変換され、その結果、それらは、校正平面で算定される時間ドメインでの信号値u(t)および/またはi(t)を表す。
測定平面における波量を校正平面における波量とリンクさせる校正パラメータは、先行の校正ステップにおいて、校正装置を用いて周波数依存方式で算定され、その校正ステップは、言及した特許文献2に詳細に記載されている。これらの校正パラメータは、以下の誤差マトリクスの形式で表され、
Figure 2017505441
それにより、校正平面における波量a、bが、測定平面における波量b、bから以下のように計算されうる。
Figure 2017505441
特許文献2の開示内容は、校正パラメータの算定に関して、明示的引用により本明細書に含まれる。
しかし、この方法によって算定された校正平面における信号値は、常に正確とは限らず、使用される時間ドメイン測定装置に依存しうることが知られている。
特許文献2から、校正平面における導電体のRF信号の電圧および/または電流を、時間ドメイン測定装置を使用して時間ドメインでの測定によって算定する方法であり、被測定デバイスが、校正平面と電気的に接続されうる方法が知られている。測定ステップにおいて、方向性結合器を使用して、信号入力から出発して方向性結合器を通って校正平面の方向に向かう第1のRF信号の第1の成分が、取り出されて、第1の測定入力で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで測定される。校正平面から出発して方向性結合器を通って信号入力の方向に向かう第2のRF信号の第2の成分が、第2の測定入力で時間ドメイン測定装置に供給されて、そこで測定される。信号成分が、第1の数学的演算によって周波数ドメインに波量として変換され、続いて、これらの波量から、周波数ドメインでの絶対波量が、校正パラメータを使用して校正平面で算定され、最後に、算定された絶対波量が、第2の数学的演算によって校正平面における時間ドメインでのRF信号の電圧および/または電流に変換され、校正パラメータが、波量を校正平面における絶対波量と数学的にリンクさせる。
非特許文献3は、ネットワークアナライザーを用いたフォトダイオードおよびオシロスコープの反射率の算定を開示している。
非特許文献4は、ネットワークアナライザーを用いた信号源の出力インピーダンスおよびオシロスコープの入力インピーダンスの算定を開示しており、それにおいて、使用される式は、低周波にのみ有効であり、高周波には有効でない。
特許文献3は、検査プロドまたはケーブル等の種々の構成要素の種々のパラメータの算定を開示している。
国際公開第03/048791号 国際公開第2013/143650号 国際公開第2008/016699号
Uwe Siart: "Calibration of Network Analysers", 4 January 2012 (Version 1.51), http://www.siart.de/lehre/nwa.pdf D. Root et al: "X-Parameters: The new paradigm for describing non-linear RF and microwave components", In: tm - Technisches Messen No. 7-8, Vol. 77, 2010 Clement T. S. et al: "Calibration of Sampling Oscilloscopes With High-Speed Photodiodes", IEEE TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND TECHNIQUES, IEEE SERVICE CENTER, PISCATAWAY, NJ, US, vol. 54, no. 8, 1 August 2006 (2006-08-01), pages 3173-3181, XP-001545193, ISSN: 0018-9480, DOI: 10.1109/TMTT.2006.879135 section: C. Impedance Mismatch Correction Arkadiusz Lewandowski et al: "Covariance-Based Vector-Network-Analyzer Uncertainty Analysis for Time and Frequency-Domain Measurements", IEEE TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND TECHNIQUES, IEEE SERVICE CENTER, PISCATAWAY, NJ, US, vol. 58, no. 7, 1 July 2010 (2010-07-01), pages 1877-1886, XP-011311287, ISSN: 0018-9480, section: IV. Propagating Covariance-Matrix-Based Uncertainties subsection; A Mismatched-Correcting Waveform Measurements
この問題を考慮して、本発明は、時間ドメインにおける高周波電流および電圧および絶対波量の改良された測定方法を提供するという課題に基づくものである。
本発明によれば、この課題は、上記の方法のさらなる開発によって解決され、方法は、時間ドメイン測定装置の第1の測定入力が、既知の(複素数値の)反射率Γ≠0を有し、および/または、時間ドメイン測定装置の第2の測定入力が、既知の(複素数値の)反射率Γ≠0を有し、校正ステップにおいて、校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、周波数fに関して、および、時間ドメイン測定装置の測定入力の少なくともいずれかにおける反射率に関して、校正装置を用いて算定され、測定ステップにおいて、波量aおよびbが、校正パラメータe00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ)を使用して波量V(f)およびV(f)から算定されることを実質的に特徴とする。
本発明は、特許文献2に記載された方法は、時間ドメイン測定装置の2つの測定入力が無反射終端を有する場合にのみ正しい結果をもたらすという知見に基づいている。校正を実行するにあたり、校正装置は、使用される測定ポートに対して既に校正されており、従って理想的に挙動すると仮定されている。従って、校正装置の測定ポートの理想的な適応のための誤差マトリクスEおよびIが得られる。対照的に、正確な測定を得るために測定ステップ中に必要である校正パラメータは、時間ドメイン測定装置の測定入力における反射率ΓおよびΓに依存する。従って従来の誤差マトリクスEは、測定入力に関して、Γ=Γ=0である場合にのみ正確な結果に導く。
対照的に、本発明によれば、校正パラメータが時間ドメイン測定装置の測定入力における反射率に関して算定されるため、時間ドメインでの測定用に、任意の時間ドメイン測定装置が方向性結合器の測定出力に接続されうる。測定ステップにおいて電圧および/または電流を算定するにあたり、時間ドメイン測定装置の測定入力の反射率ΓおよびΓが既知であり、または、別個の測定により算定されうるため、周波数依存性のe00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ)が、校正パラメータとして使用されうる。
校正ステップにおいて、方向性結合器の信号入力を校正装置の第1の測定ポートS1と接続し、方向性結合器の第1の測定出力を第2の測定ポートS3と接続し、方向性結合器の第2の測定出力を第3の測定ポートS4と接続するのが実用的であることが実証されている。同時に、既知の反射率Γを持つ1つ以上の測定基準が、校正平面S2と接続される方向性結合器の信号出力に接続される。
測定平面における波量bおよびbからの校正平面における波量aおよびbの算定は、校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、第2の測定ポートS3で入る波量bおよび第3の測定ポートS4で入る波量bを、校正平面S2にて出入りする波量bおよびaと、以下のようにリンクさせれば、特に迅速かつ確実に実行されうる。
Figure 2017505441
本発明によれば、校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rの算定は、ポートS1、S2、S3、S4を持つ4ポートの散乱マトリクスS、特に入力ケーブルを伴う方向性結合器の散乱マトリクスSの散乱パラメータSxy(x=1〜4、y=1〜4)が、校正装置を用いて算定され、次に時間ドメイン測定装置の反射率Γ、Γに関する校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、散乱パラメータSxyから算定されることで、簡略化されうる。
言い換えると、散乱パラメータSxyが算定される4ポートは、以下の4つのポートを有する:
・方向性結合器の信号入力を表し、校正中に校正装置の第1の測定ポートと接続される第1のポートS1、
・方向性結合器の信号出力と接続され、校正平面を表し、被測定デバイスおよび測定基準がそこで接続されうる第2のポートS2、
・方向性結合器の第1の信号出力を表し、またはこれと接続され、校正中に校正装置の第2の測定ポートと接続される第3のポートS3、
・方向性結合器の第2の信号出力を表し、またはこれと接続され、校正中に校正装置の第3の測定ポートと接続される第4のポートS4。
この4ポートは、校正ステップ中および測定ステップ中に不変形式で存在し(または、入力ケーブルに依存する項はexyの算定中に排除されるため、方向性結合器への入力ケーブルにおける変更は影響しない)、その結果、校正中に算定された4ポートの算定された散乱パラメータSxyは、測定ステップ中でも正しく、補正済みの誤差マトリクスEの算定に使用されうる。この関係で、nポートの散乱パラメータは定義上、外部配線から独立していることを強調しておく。対照的に、その項が測定中に必要とされる誤差マトリクスEは、時間ドメイン測定装置の測定ポートにおける反射率に依存するが、信号発生器と方向性結合器の信号入力との間の入力ケーブルの特性には依存しない。
言い換えると、特許文献2で算定されるような(未補正の)誤差マトリクスEは、Γ=Γ=0である場合にのみ有効であるが、それは時間ドメイン測定装置においては一般に保証されない。これは、特許文献2に記載された方法の測定精度に影響する可能性がある。
しかし、本発明による方法では、補正済みの誤差マトリクスEが、時間ドメイン測定装置の既知の反射率Γ、Γを用いて散乱パラメータSxyから以下のように算定されうる。
Figure 2017505441
好ましくは、散乱パラメータSxyが、校正装置の測定ポートS1、S3、S4での値S 11=b/a、S 33=b/a、S 44=b/a、S 31=b/aまたはS 13=b/a、S 41=b/aまたはS 14=b/a、S 43=b/aまたはS 34=b/aを測定することによって算定され、既知の反射率Γ、Γ、Γを持つマッチM、オープンOおよび/またはショートS等の1つ以上の測定基準が、校正平面S2における被測定デバイスとして接続され、ここで、a、a、aは、それぞれの測定ポートS1、S3、S4で入る波量であり、b、b、bは、それぞれの測定ポートS1、S3、S4で出る波量である。
別法として、他の測定基準を用いても算定は同様に可能である。言い換えると、個々の測定基準について、必要な場合、校正装置の3つの測定ポートで出入りする波量が周波数依存ベースで測定され、それにより4ポートの散乱マトリクスSの全16個のパラメータが、これらの測定された値から以下の式によって算定されうる。
Figure 2017505441
ここで、ΓDUTは、使用される校正基準の既知の反射率であり、S xyは、測定ポートS1、S3、S4で測定可能なb/aであり、また、以下のとおりであり、
Figure 2017505441
ここで、Γ、Γ、Γは、校正基準オープン、ショート、マッチの既知の反射率であり、S xy,Kは、接続される校正基準Kにて測定ポートS1、S3、S4で測定可能なb/aである。
これらの式は、4ポートの散乱パラメータSxyを算定する単に例示的な手段として理解されるべきである。別の計算手段も使用されうる。しかし、上記の方法には利点があり、それは、付加的な測定が実行される必要なく、および/または、他の測定基準が接続される必要なく、いずれにせよ既に算定されている誤差マトリクスEおよびIのエントリー(特許文献2参照)が使用されうるということである。当業者ならば、例えば、Sxyが、exyおよび/またはixyを参照せずとも、直接測定可能なS xy,Kからだけで算定されうることも認識するであろう。
信号値v(t)およびv(t)がいずれの場合にも電圧であることで、経済的な電子要素を用いた特に単純な測定装置構成が達成される。
信号の時間および値の範囲に関する量子化のために使用されうる、例えばデジタルオシロスコープ等のオシロスコープが時間ドメイン測定装置として使用されることで、特に単純で機能的に信頼できる測定装置構成が達成される。
第1の数学的演算が高速フーリエ変換(FFT)であり、第2の数学的演算が逆高速フーリエ変換(IFFT)であることで、複雑な計算なしで実行されうる、周波数ドメインと時間ドメインとの間の、特に迅速であると同時に正確な変換が達成される。
測定された信号成分v(t)およびv(t)の時間ドメインから周波数ドメインへの変換は、例えば以下の計算ステップに従って実行されうる。
Figure 2017505441
ここで、Nは、データポイントの個数であり、Δfは、Δf=2fmax/(N−1)である場合の周波数増分であり、Δtは、時間増分であり、fmaxは、校正データが利用可能である最大周波数を示す。測定された電圧は実数値であり、従って得られたフーリエスペクトルはf=0付近で対称になると予測されうるため、f≧0に関してスペクトル成分を考慮すれば十分である。
波量bおよびbは、好ましくは電圧VおよびVから、以下のように算定される。
Figure 2017505441
ここで、Zは、反射率Γ、Γが算定されたのに関係するインピーダンスを示す。通常、Z=50Ωである。
校正平面における絶対波量a、bが、波量b、bから、校正パラメータ(e00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ))を用いて、以下の方程式系の対応する解によって算定され、
Figure 2017505441
校正平面における電圧V(f)および電流I(f)が、以下の計算ステップによってこれらから計算される。
Figure 2017505441
ここで、Zは、校正平面におけるシステムインピーダンスを示す。
電圧V(f)および電流I(f)の周波数ドメインから時間ドメインへの逆変換は、例えば以下の計算ステップに従って実行されうる。
Figure 2017505441
この場合も、得られた電圧と得られた電流とが実数値であるという事実を利用することが可能であり、従ってf>0である周波数成分のみが、IFFTの入力値として要求される。
校正平面における所望の測定された値u(t)およびi(t)が得られる。
少なくとも3つの測定ポートを持つベクトルネットワークアナライザー(VNAまたはベクトルNWA)が、好ましくは校正装置として使用される。
本発明による方法で使用される校正パラメータが校正ステップにおいて算定されると、続いて校正平面における電圧u(t)および/または電流i(t)が測定ステップにおいて算定されうるが、測定ステップでは、方向性結合器の第1の測定出力および方向性結合器の第2の測定出力が、校正装置から分離されて、時間ドメイン測定装置の測定入力と接続され、そのとき、第1のRF信号が、方向性結合器の信号入力を介して供給される。
本発明を、図面を参照して以下でより詳細に説明する。
本発明による方法の周波数ドメインでの校正ステップを実行するための測定装置構成の模式図である。 本発明による方法の時間ドメインでの測定ステップを実行するための測定装置構成の模式図である。 図1による測定装置構成の、方向性結合器の測定出力b、bと校正平面との間の誤差マトリクスEを持つ誤差2ポートの信号流れ図(図3a)、および、方向性結合器の信号入力と校正平面との間の誤差2ポートIの信号流れ図(図3b)である。 図1による測定装置構成の、散乱マトリクスSを持つ4ポートの図(方向性結合器ならびに入力ケーブル、図4a)、誤差マトリクスEを持つ誤差2ポートの図(図4b)、および、誤差2ポートIの図(図4c)である。 周波数に関する例示的装置構成の散乱マトリクスSのエントリーSxy(x=1〜4、y=1〜4)の量の図(x軸:周波数f/Hz;y軸:/Sxy//dB)であり、連続線は校正ステップで算定される値を示し、交差線はシミュレーション基準を示す。 図5に示される例示的装置構成用の、本発明による方法の校正ステップで算定される周波数fに関する誤差マトリクスEのエントリーe00、e01、e10、e11のグラフ図である。 図5に示される例示的装置構成用の、時間ドメイン測定装置の測定入力の例示的反射率Γ、Γを用いた周波数fに関する校正パラメータe00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ)のグラフ図である。 入力された第1のRF信号の、(補正済みの)校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rを用いて、および、(未補正の)校正パラメータe00、e01、e10、e11を用いて、本発明による方法で校正平面で算定される電圧u(t)のグラフ図である。 入力された第1のRF信号の、(補正済みの)校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rを用いて、および、(未補正の)校正パラメータe00、e01、e10、e11を用いて、本発明による方法で校正平面で算定される電流i(t)のグラフ図である。
本発明による方法の校正ステップを実行するための構成が、図1に模式的に示される。この構成は、入力ケーブル10を介して校正装置26(ベクトルネットワークアナライザー(NWA))の第1の測定ポートS1(28)と接続された信号入力19を持つ方向性結合器18を特徴とする。校正平面14は、方向性結合器の信号出力と接続される。校正平面14は、被測定デバイス(DUT)16が校正平面14に電気的に接続されうるように設計される。このDUT16は例えば、校正基準、検査対象の電子回路または電子要素である。方向性結合器18内で信号入力19から校正平面14の方向に向かう第1のRF信号の成分と、方向性結合器18内で校正平面14から信号入力19の方向に向かう第2のRF信号の成分とは、2つの測定出力20、22を持つ方向性結合器18によって取り出される。方向性結合器18の第1の信号出力20はNWAの第2の測定ポートS3(30)と接続され、方向性結合器18の第2の信号出力22はNWAの第3の測定ポートS4(32)と接続される。方向性結合器18として使用されるのに適しているのは、方向性を保有する任意の構成要素、すなわち、第1のRF信号の成分と第2のRF信号の成分との区別を可能にする任意の構成要素である。
信号は、第1の測定ポート28を介して入力される。結合器18の信号出力と接続される校正平面14は、測定対象の被測定デバイス16がこの点で接続されるため、測定対象のポートS1からS4を持つ4ポートSのポートS2で表される。このため、以下の記述において、校正平面はポートS2とも呼ばれる。従って、この場合は校正ステップおよび測定ステップの両方で使用される測定対象の4ポートSは、方向性結合器18ならびに入力ケーブルを実質的に備える。
NWAの3つの測定ポートS1、S3、S4(28、30、32)と校正平面S2(14)との間の4ポートが、図4aに模式的に示される。この4ポートは、2つの(誤差)2ポートに分解されうるが、それらは、図4bおよび4cに模式的に示されるとともに、図3aおよび3bに信号流れ図として示され、また、2つの誤差マトリクスIおよびEによって記述されうる。以下のエントリー、別名では誤差係数を持つ2ポートが、
Figure 2017505441
NWAの測定ポートS1(28)と校正平面S2(14)との間に配置され、以下の誤差係数を持つ2ポートが、
Figure 2017505441
一方の、結合器18の測定出力20、22の接続先であるNWA26の測定ポートS3(30)、S4(32)と、他方の、校正平面S2(14)との間に配置される。
最初に、校正によって、(未補正の)誤差マトリクスEの4つのエントリーexyが算定されるが、それらは、校正平面における波量aおよびbと、測定ポートS3およびS4で無反射方式で終端される4ポートSについて方向性結合器18を介して取り出される、取り出された波量bおよびbとの間の関係を表す。結果として、NWA26は、その測定ポートで無反射方式で終端される。続いて、エントリーexyを用いて、(補正済みの)誤差マトリクスEの以下の(補正済みの)校正パラメータが算定され、
Figure 2017505441
それらは、周波数依存性であるばかりでなく、同様に無反射方式で終端されない時間ドメイン測定装置34の測定入力を考慮したものでもある。
続いて時間ドメインで実行される測定において、値v(t)およびv(t)のみが算定され、これらから波量bおよびbが算定され、続いてこれらから校正平面14における波量ならびに電圧u(t)および電流i(t)が導出される。
誤差マトリクスIおよびEによって記述される2つの誤差2ポートに関して、図3の信号流れ図から、校正平面における反射率Γを用いて以下の関係が導出されうる。
Figure 2017505441
xyはここで、NWA26によって測定されうる散乱パラメータを示す。異なる既知の反射率Γを持つ3つの校正基準が校正平面で接続される場合、誤差係数e00、i00、e11、i11、e1001、i1001を算定するために、いずれの場合にもこれらの式から線形方程式系が導出されうる。校正基準として、反射率Γを持つオープン(O)、反射率Γを持つショート(S)、反射率Γ=0を持つ無反射終端(マッチ、M=0)を用いると、既知のOSM校正が得られる。
Figure 2017505441
ここで、S xy,Kは、校正基準Kで測定された散乱パラメータを示す。
これらの項が判っていれば、測定された波量間の関係b/bから、校正平面における被測定デバイス(「DUT」)の反射率ΓDUT=a/bを算定するのに十分である。以下がこの目的に適用される。
Figure 2017505441
しかし、bおよびbから絶対波量aおよびbを算定するために、積e1001を因数に分解する必要がある。このために、校正は以下のように拡張される。4ポート−2ポート縮小の数学的演算によって得られる誤差マトリクスEは、可逆2ポートを記述しない、すなわち、e10≠e01であるということに先ず注目すべきである。対照的に、誤差マトリクスIは、NWA26の測定ポートS1と校正平面14、S2との間の関係を記述するため、可逆であると仮定されうる。従って、以下となる。
Figure 2017505441
式(4)での正しい符号に関する決定は、2つの可能性からのi10の位相の正しい算定に等しい。そのため、以下のように進める。周波数点における位相は、符号に関する決定をするために、適宜厳密に判っていなければならない。これは例えば、NWA26の測定ポートS1と校正平面S2、14との間の装置構成の電気的長さの推定によって達成されうる。2つの隣接する周波数点の間では、90°未満で位相が変わることも仮定される。従って、i10の正しい位相が全周波数点に関しても算定されうる。図3aおよび3bのグラフから、bに関する以下の関係が導出されうる。
Figure 2017505441
両方の式が同じ波量を記述するため、これは以下を意味する。
Figure 2017505441
この場合、a/b=S 31 −1であり、その結果、e10が個々に算定され、これから、(2)を用いて、e01も算定されうる。(3)、(5)と、図3による信号流れグラフから導出される以下の関係とを用いて、
Figure 2017505441
測定されたbおよびbから、誤差マトリクスEの4つの係数を算定した後で、校正平面14における絶対波量aおよびbが、無反射終端を持つ時間ドメイン測定装置に関して算定されうる。
しかし、オシロスコープ等の時間ドメイン測定装置34は、一般に完全な無反射方式で終端されない。寧ろ、時間ドメイン測定装置34は、図2に示される測定ステップにおいて信号成分72、74が入るそれらの測定入力36、38で反射率Γ≠0および/またはΓ≠0を表しうる。上述の(未補正の)誤差マトリクスEのエントリーexyは、時間ドメイン測定装置34の無反射終端を仮定して算定されているため、Γ≠0および/またはΓ≠0である時間ドメイン測定装置34が使用された場合は校正平面における正確な電圧および/または電流は算定され得ない。
以下の記述において、上述の(未補正の)誤差マトリクスEを参照した、補正済みの誤差マトリクスEの以下の補正済みの校正パラメータを算定する手順が記述され、
Figure 2017505441
それにより、本発明による方法において、補正済みの校正パラメータexy,rが使用される。
この例は、その散乱マトリクスSによって記述される、図3aに示されるような4ポートを包含する。この4ポートが方向性結合器18ならびに入力ケーブルを表していれば、方向性結合器18の信号入力19は、校正中にネットワークアナライザー26の測定ポートS1(28)と接続され、測定中に例えば信号源24と接続される。4ポート/方向性結合器18の測定出力20および22は、校正中にNWA26の測定ポートS3およびS4と接続され、測定中に時間ドメイン測定装置34の測定入力36および38と接続される。校正基準は、校正中に4ポートのポートS2、校正平面14と接続され、測定対象の被測定デバイス16は、測定中にこれと接続される。従って、校正手順の目的は、測定可能な波量bおよびbと校正平面14における波量aおよびbとの間の関係を算定することである。この関係は、上記に説明したように、図3aによる誤差マトリクスEを持つ物理的に存在しない2ポートとして表されうる。
Figure 2017505441
上記に既に示したように、この誤差2ポートの全4個の散乱パラメータまたは誤差項exyは、基礎となる4ポートの散乱マトリクスSの明示的知識がなくても、校正によって算定されうる。それにもかかわらず、2つのマトリクスEおよびSの間の関係は、以下で導出される。方向性結合器の測定出力が接続される測定点S3およびS4で反射率ΓおよびΓが発生するとの仮定に基づき、以下の6つの式が導かれうる。
Figure 2017505441
Γ=Γ=0が時間ドメイン測定装置34にも適用されるということが上記で仮定された。この仮定に基づいて、(未補正の)誤差マトリクスEが、以下のように式(9)から導出される(4ポート−2ポート縮小)。
Figure 2017505441
対照的に、例えば、オシロスコープで測定を実行する場合のように、Γ≠0および/またはΓ≠0であると仮定すると、以下の式が、これらの反射率を考慮した誤差項exy,rをもたらす。
Figure 2017505441
4ポートの散乱パラメータSxyが既知であれば、結果的に、時間ドメイン測定装置34の測定入力での任意の既知のミスマッチΓを考慮した校正パラメータが計算されうる。以下のセクションでは、これらの散乱パラメータSxyが付加的な校正ステップまたは基準なしで如何に方向性結合器18の校正中に得られうるのかについて説明する。
図4aによる4ポートの散乱パラメータは、4ポートのポートS2でもある校正平面がNWAと接続されないため、直接測定によっては算定され得ない。しかし、可逆4ポートが用いられれば、それにもかかわらず、これらのパラメータは算定されうる。校正平面における既知の反射率ΓDUTを持つ校正基準が校正中に存在するという事実が、利用されうる。以下の計算が実行される校正基準は、それにより任意に選択されうるが、例えばΓDUT=Γ、ΓDUT=ΓまたはΓDUT=Γが選択的に適用される。さらに、校正平面S2とは別に、4ポートの全ての他のポートS1、S3、S4が校正中に無反射方式で終端されると仮定されれば、ポートS1を介して入力されると、以下となる。
Figure 2017505441
ここでNWAが例えばb/aを測定するために使用されれば、必要条件a=0が一般に満たされないため、これらは4ポートの散乱パラメータS31ではない。従って、NWAによって測定される値は、4ポートの散乱パラメータSxyからそれらを区別するために、S xy=b/aと示される。上述のように、既知の反射率によって後続の誤差項の補正を実行できるためには、4ポートの「真」の散乱パラメータSxyがNWAによる測定S xy=b/aから算定されなければならない。既に算定された誤差係数exyおよびixyも使用される。図3bによる誤差マトリクスIの定義を4ポートSと比較すると、以下が得られる。
Figure 2017505441
さらに、ポートS1での入力(a=a=0)、式(12)、(13)および式(2)と式(10)とによるexyの比較により、以下が得られる。
Figure 2017505441
4ポートがこのときポートS3を介して供給され、ポートS1、S4が無反射方式で終端されるという仮定に基づいて、以下も記述されうる。
Figure 2017505441
4ポートのS44およびS34も、ポートS4を介した入力を同様に考慮すれば導出されうる。
Figure 2017505441
こうして、全16個の散乱パラメータSxyが、校正平面S2とNWA26との間の直接接続を必要とせずに校正の進行中に算定される。式(11)を用いて、測定中に任意の既知のミスマッチを考慮した補正済みの校正パラメータexy,rがこのように算定されうる。
本発明による方法において校正平面(14)におけるRF信号の電圧u(t)および電流i(t)を算定する測定ステップを以下に記述する。
図2は、測定平面におけるオシロスコープまたは別の時間ドメイン測定装置34の測定された値v(t)(72)およびv(t)(74)から、校正平面14における電圧u(t)および電流i(t)を測定するための装置構成を示す。時間ドメイン測定装置34の測定入力36および38がこれにより、方向性結合器18の測定出力20および22と接続され、任意の所望の信号源24bが、恐らく改変された入力ケーブル10bを介して方向性結合器18の信号入力19と接続される。
校正パラメータexy,rの使用について以下に説明する。校正と比較して、装置構成の印を付けた部分(破線で囲まれた部分)のみが不変である必要があることを強調しておく。これは実質的に、校正平面14まで方向性結合器18を包含するとともに、方向性結合器18を時間ドメイン測定装置34と接続するケーブルを包含する。対照的に、他の要素、例えばソースおよび負荷の特性インピーダンスにおける変化は測定に影響しない。得られた校正係数が未だに有効であれば、校正平面14と、測定入力36、38と、方向性結合器18の測定出力20、22との間の装置構成は、図1による校正と比べて変わらないと仮定される。対照的に、信号源24bおよび方向性結合器へのその入力ケーブル10bの変化は校正に影響しない。
周波数ドメインで規定される誤差マトリクスEを使用するために、時間ドメインでオシロスコープによって記録される電圧v(t)およびv(t)が周波数ドメインでの対応する値V(f)およびV(f)に変換される。以下の表示において、この目的のために高速フーリエ変換(FFT)が使用される。別法として、調整可能な時間および周波数分解能のブロックにおいて高速サンプリングレートで実行される測定中に発生する大量のデータを処理できるようにするために、短時間フーリエ変換(STFT)が使用されうる。時間ドメインでの測定の結果として、位相情報は全てのスペクトル成分間に本質的に維持されるため、この装置構成は単一周波数または周期信号の測定に限定されない。
測定された電圧は、恐らく挿間によって、時間増分Δt=0.5/fmaxでの離散時間ベクトル{v(k・Δt)}または{v(k・Δt)}として表され、ここで、fmaxは、校正データが利用可能である最大周波数を示し、k=0,1,・・・,N−1は、全N個のデータポイントにわたる連続インデックスである。これらのベクトルは、高速フーリエ変換(FFT)を用いて周波数ドメインに変換され、その後V(f)およびV(f)と表される。
Figure 2017505441
測定された電圧は実数値であるため、f≧0に関してスペクトル成分を考慮すれば十分である。これは、Δf=2fmax/(N−1)の周波数増分をもたらす。挿間によって、校正係数exy,rが同じ周波数パターンに導入される。
時間ドメイン測定装置34の測定入力36、38の既知の反射率Γ、Γで、電圧VおよびVと波量bおよびbとの間の以下の関係が各周波数点に得られる。
Figure 2017505441
ここで、Zは、反射率Γ、Γが算定されたのに関係するインピーダンスを示す。校正中はΓ=Γ=0であると仮定されているため、校正済みのNWAのシステムインピーダンスはインピーダンスZを算定する。従って、Zは通常50Ωである。
校正平面における絶対波量a、bが、これらの波量から、式(3)、(5)および(7)を使用して校正パラメータ(e00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ))を用いて算定され、いずれの場合にもexyはexy,r(Γ,Γ)と置き換えられ、校正平面における電圧Vおよび電流Iがこれらから導出される。
Figure 2017505441
ここで、Zは、校正平面におけるシステムインピーダンスを示す。これは、校正中に校正基準の反射率ΓO,S,Mの記述が基づいていたインピーダンスである。これは、校正平面14における物理的ラインインピーダンスである必要はない。しかし、校正と測定との間で整合性がなければならないZのどのような選択でも、測定結果に影響を与えない。校正平面における電圧u(t)および電流i(t)の離散時間表現は、逆FFT(IFFT)を用いてV(f)およびI(f)から得られうる。
Figure 2017505441
ここでも、得られた電圧と得られた電流とが実数値であるという事実を利用することが可能であり、よって、f>0の周波数成分のみが、IFFTの入力値として必要となる。
校正平面14における電圧u(t)および電流i(t)が時間ドメイン測定でも正確に算定されうることを検証するために、校正パラメータexy,rを用いて、非理想的な測定入力の終端で、ソフトウェア「Agilent ADS」を使用してシミュレーションが実行された。測定用に方向性結合器18としてライン結合器が使用された。校正ステップは、理想的な50Ωシステムで実行された。以下の誤差マトリクスに関して、
Figure 2017505441
図6aに示される周波数依存性の値が得られる。
他方、測定用に、方向性結合器の測定ポートで50Ω終端を達成するために、1nFのキャパシタンスが並列に接続された。シミュレーション測定では、これは周波数依存性の反射率Γ=Γ≠0をもたらす。
先ず散乱パラメータSxyの正しい算定を式(13)から(16)によって示すために、散乱パラメータが、校正平面がポートS2で置き換えられる別個のシミュレーションで算定される。図5は、この基準と、式により算定される4ポートの16個の散乱パラメータとの間の完璧な対応を示す。従ってここで散乱パラメータは、ミスマッチにより補正された補正済みのマトリクスEを算定するために使用されうるが、そのエントリーは、図6bに示される校正パラメータexy,rである。
図7aおよび7bは、校正平面における電圧u(t)および電流i(t)を示す。図6aに示されるようにミスマッチにより補正されていない校正パラメータexyが使用された場合、曲線の振幅も形状も正確に再現されないことがわかる。対照的に、本発明による方法によって補正された補正済みの校正パラメータexy,rが使用された場合(図6b参照)、電圧および電流の両方が、シミュレーションによって算定された基準と整合性がある。こうして、本発明による方法による対応する補正により、無反射終端の測定入力を持つ時間ドメイン測定装置が必ずしも使用されなくてもよく、反射率Γ≠0および/またはΓ≠0が補正されうるということが実証されうる。

Claims (12)

  1. 校正平面(14)における電気ケーブルのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)を、時間ドメイン測定装置(34)を使用して時間ドメインでの測定によって算定する方法であり、被測定デバイス(16)が、前記校正平面(14)と電気的に接続されうる方法であって、
    測定ステップにて、方向性結合器(18)を使用して、信号入力(19)から出発して前記方向性結合器(18)を通って前記校正平面(14)の方向に向かう第1のRF信号の第1の成分v(t)(72)が、取り出されて、第1の測定入力で前記時間ドメイン測定装置(34)に供給されて、そこで測定され、また、前記校正平面(14)から出発して前記方向性結合器(18)を通って前記信号入力(19)の方向に向かう第2のRF信号の第2の成分v(t)(74)が、取り出されて、第2の測定入力で前記時間ドメイン測定装置(34)に供給されて、そこで測定され、
    信号成分v(t)(72)およびv(t)(74)が、第1の数学的演算によって周波数ドメインに波量V(f)およびV(f)として変換され、続いて、周波数ドメインでの絶対波量aおよびbが、校正パラメータ(e00,r、e01,r、e10,r、e11,r)を使用して波量V(f)およびV(f)から前記校正平面(14)で算定され、最後に、算定された絶対波量aおよびbが、第2の数学的演算によって前記校正平面(14)における時間ドメインでのRF信号の電圧u(t)および/または電流i(t)に変換され、校正パラメータが、波量V(f)およびV(f)を前記校正平面における絶対波量aおよびbと数学的にリンクさせる方法において、
    前記時間ドメイン測定装置(34)の第1の測定入力(36)が、反射率Γ≠0を有し、および/または、前記時間ドメイン測定装置(34)の第2の測定入力(38)が、反射率Γ≠0を有し、
    先行の校正ステップにて、校正パラメータ(e00,r、e01,r、e10,r、e11,r)が、周波数fに関して、および、前記時間ドメイン測定装置(34)の測定入力(36、38)の少なくともいずれかにおける反射率に関して、校正装置(26)を用いて算定され、測定ステップにて、波量aおよびbが、校正パラメータ(e00,r(Γ,Γ)、e01,r(Γ,Γ)、e10,r(Γ,Γ)、e11,r(Γ,Γ))を使用して波量V(f)およびV(f)から算定されることを特徴とする方法。
  2. 前記信号成分v(t)(72)および/またはv(t)(74)が電圧であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記時間ドメイン測定装置(34)としてオシロスコープが使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1の数学的演算が高速フーリエ変換(FFT)であり、および/または、前記第2の数学的演算が逆高速フーリエ変換(IFFT)であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 少なくとも3つの測定ポート(28、30、32)を持つベクトルネットワークアナライザー(VNA)が前記校正装置(26)として使用されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 校正ステップ中に、前記方向性結合器(18)の信号入力(19)が前記校正装置(26)の第1の測定ポートS1(28)と接続され、前記方向性結合器(18)の第1の測定出力(20)が第2の測定ポートS3(30)と接続され、前記方向性結合器(18)の第2の測定出力(22)が第3の測定ポートS4(32)と接続され、既知の反射率を持つ1つ以上の測定基準が前記校正平面(14、S2)と接続される前記方向性結合器(18)の信号出力に接続されることを特徴とする請求項1から5の少なくともいずれか一項に記載の方法。
  7. 校正パラメータ(e00,r、e01,r、e10,r、e11,r)が、第2の測定ポートS3で入る波量bおよび第3の測定ポートS4で入る波量bを、前記校正平面(14、S2)にて出入りする波量bおよびaと、以下のようにリンクさせる
    Figure 2017505441
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. ポートS1、S2、S3、S4を持つ4ポート、特に入力ケーブルを伴う前記方向性結合器(18)の散乱マトリクスSの散乱パラメータSxy(x=1〜4、y=1〜4)が、前記校正装置(26)を用いて算定され、前記時間ドメイン測定装置の反射率Γ、Γに関する校正パラメータe00,r、e01,r、e10,r、e11,rが、散乱パラメータSxyから算定されることを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
  9. 校正パラメータが、散乱パラメータから、以下のように算定される
    Figure 2017505441
    ことを特徴とする請求項7および8に記載の方法。
  10. 散乱パラメータSxyが、前記校正装置(26)の測定ポートS1、S3、S4(28、30、32)での値b/a、b/a、b/a、b/aまたはb/a、b/aまたはb/a、b/aまたはb/aの測定によって算定され、いずれの場合にも好ましくは、既知の反射率Γ、Γ、Γを持つ測定基準マッチ(M)、オープン(O)、ショート(S)が、前記校正平面S2における被測定デバイスとして接続され、ここで、a、a、aはそれぞれの測定ポートS1、S3、S4で入る波量であり、b、b、bはそれぞれの測定ポートS1、S3、S4で出る波量であることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 散乱パラメータSxyが、以下の式によって算定され、
    Figure 2017505441
    ここで、ΓDUTは測定中に使用される校正基準の既知の反射率であり、S xyは測定ポートS1、S3、S4で測定可能なb/aであり、また、以下のとおりであり、
    Figure 2017505441
    ここで、Γ、Γ、Γは校正基準オープン(O)、ショート(S)、マッチ(M)の既知の反射率であり、S xy,Kは接続される校正基準Kにて測定ポートで測定可能なb/aであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 測定ステップ中に、時変信号成分u(t)およびi(t)を測定するために、前記方向性結合器の第1の測定出力(20)および前記方向性結合器の第2の測定出力(22)が、前記校正装置(26)から分離されて、前記時間ドメイン測定装置(34)の測定入力(36、38)と接続され、そのとき、第1のRF信号が、前記方向性結合器(18)の信号入力(19)を介して供給されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
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