JP2017504347A - 配列決定のために核酸を調製する方法 - Google Patents

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Abstract

本明細書に開示する技術の局面は、核酸を調製および分析するための方法に関する。一部の態様では、配列分析のために(例えば、次世代配列決定を用いて)核酸を調製するための方法を本明細書において提供する。

Description

関連出願
本願は、35U.S.C.119条の下で、2014年1月27日に出願された米国特許仮出願第61/931,959号の恩典を主張する。米国特許仮出願第61/931,959号の全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
技術分野
本明細書に記載の技術は、核酸を調製および分析する方法に関する。
背景
次世代配列決定前の標的濃縮は、全ゲノム、全エクソーム、および全トランスクリプトームの配列決定より費用対効果が大きく、従って、幅広い実施、すなわち、研究発見と臨床応用の両方に実際に役に立つ。例えば、標的濃縮アプローチによって得られる高いカバレッジデプス(coverage depth)から、(遺伝子発現およびコピー数評価の際に)対立遺伝子を数えるための、ならびに癌の体細胞変異を評価するための重要な特徴である低頻度変異を検出するためのダイナミックレンジがさらに広くなる。次世代配列決定のための現行の濃縮プロトコールの例には、ハイブリダイゼーションベースの捕捉アッセイ(TruSeq Capture, Illumina; SureSelect Hybrid Capture, Agilent)およびポリメラーゼ連鎖反応(PCR)ベースのアッセイ(HaloPlex, Agilent; AmpliSeq, Ion Torrent; TruSeq Amplicon, Illumina; エマルジョン/デジタルPCR, Raindance)が含まれる。ハイブリダイゼーションベースのアプローチでは、捕捉プローブがカバーする標的配列だけではなく、配列決定能力を消費する、標的でない近くの塩基も捕捉される。さらに、これらの方法は比較的時間がかかり、大きな労働力を要し、比較的低レベルの特異性を欠点として持つ。
概要
本明細書において開示された技術の局面は、核酸を調製および分析するための方法に関する。一部の態様において、配列分析のために(例えば、次世代配列決定を用いた配列分析のために)核酸を調製するための方法が本明細書において提供される。一部の態様において、本明細書に記載の技術は、核酸のヌクレオチド配列を決定する方法に関する。一部の態様において、本明細書に記載の方法は、配列決定前に標的核酸を濃縮することに関する。
本明細書において開示された技術の局面は、既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法に関する。一部の態様において、前記方法は、(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;(b)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;(c)工程(b)の産物をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;(d)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;(e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;(f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;ならびに(g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程を伴う。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含む。一部の態様において、第1の標的特異的プライマーは、アニーリング温度で、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、工程(e)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーは第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にある。一部の態様において、第1のテールプライマーは、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含む。一部の態様において、第2のテールプライマーは、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある。
一部の態様において、前記方法は、(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を、テール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;(b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;(c)工程(b)の産物を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;(d)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;(e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;(f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;ならびに(g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程を伴う。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含む。一部の態様において、第1の標的特異的プライマーは、アニーリング温度で、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーは第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にある。一部の態様において、第1のテールプライマーは、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含む。一部の態様において、第2のテールプライマーは、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある。
一部の態様において、前記方法は、初期標的特異的プライマーの伸長後に、前記試料および/または産物をRNアーゼと接触させる工程をさらに伴う。一部の態様において、テール付ランダムプライマーはヘアピンループ構造を形成することができる。一部の態様において、初期標的特異的プライマーおよび第1の標的特異的プライマーは同一である。一部の態様において、テール付ランダムプライマーは、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、6〜12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間に6〜12ランダムヌクレオチドを含むバーコード部分をさらに含む。
一部の態様において、前記方法は、(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を、テール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;(b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;(c)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;(d)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(c)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;ならびに(e)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(d)からの増幅された部分を配列決定する工程を伴う。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列;中央のバーコード部分;および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含む。一部の態様において、第1の標的特異的プライマーは、アニーリング温度で、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーは第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にある。一部の態様において、第1のテールプライマーは、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含む。一部の態様において、第2のテールプライマーは、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある。一部の態様において、それぞれのテール付ランダムプライマーは、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間にスペーサー核酸配列をさらに含む。ある特定の態様において、ハイブリダイズしなかったプライマーは伸長工程後に反応から取り除かれる。一部の態様において、第2のテールプライマーは、少なくとも3ヌクレオチド分だけ第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている。ある特定の態様において、第1の標的特異的プライマーは、どのプライマーの他のどの部分とも実質的に相補的でもなく実質的に同一でもない、高GC含有量の核酸配列を含む5'タグ配列部分をさらに含む。一部の態様において、第2のテールプライマーは完全長の第1の配列決定プライマーと同一である。ある特定の態様において、既知の標的に特異的にアニールする標的特異的プライマーの一部はPCR緩衝液中で約65℃の温度で特異的にアニールする。一部の態様において、前記試料はゲノムDNAを含む。一部の態様において、前記試料はRNAを含み、前記方法は、前記試料を逆転写酵素レジメンに供する第1の工程をさらに含む。ある特定の態様において、前記試料中に存在する核酸は剪断にも消化にも供されていない。一部の態様において、前記試料は一本鎖gDNAまたはcDNAを含む。ある特定の態様において、逆転写酵素レジメンはランダムヘキサマーの使用を含む。一部の態様において、遺伝子再編成は既知の標的配列を含む。ある特定の態様において、遺伝子再編成は、ゲノムDNA;RNA;およびcDNAからなる群より選択される核酸に存在する。一部の態様において、遺伝子再編成は癌遺伝子を含む。ある特定の態様において、遺伝子再編成は融合癌遺伝子を含む。一部の態様において、核酸産物は次世代配列決定法によって配列決定される。ある特定の態様において、次世代配列決定法は、Ion Torrent、Illumina、SOLiD、454; Massively Parallel Signature Sequencing固相可逆的ダイターミネーター配列決定(solid-phase reversible dye-terminator sequencing);およびDNAナノボール配列決定からなる群より選択される方法を含む。ある特定の態様において、第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーは、選択された次世代配列決定法と適合性である。一部の態様において、前記方法は、前記試料または前記試料の別々の部分を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む。ある特定の態様において、前記方法は、前記試料を含む単一の反応混合物を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む。一部の態様において、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーは、別々の遺伝子に含まれる既知の標的ヌクレオチド配列に特異的にアニールする。ある特定の態様において、少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーは既知の標的ヌクレオチド配列の異なる部分に特異的にアニールする。一部の態様において、少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーは、既知の標的ヌクレオチド配列を含む単一の遺伝子の異なる部分に特異的にアニールする。ある特定の態様において、少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーは、既知のヌクレオチド標的配列を含む遺伝子の異なるエキソンに特異的にアニールする。一部の態様において、複数種の第1の標的特異的プライマーは、同一の5'タグ配列部分を含む。ある特定の態様において、テール付ランダムプライマーの集団中にある、それぞれのテール付ランダムプライマーは、同一の試料バーコード部分をさらに含む。一部の態様において、複数の試料はそれぞれ、試料バーコード部分を有するテール付ランダムプライマーの別々の集団と接触され、テール付ランダムプライマーの集団はそれぞれ別個の試料バーコード部分を有し、前記試料は工程(b)後にプールされる。ある特定の態様において、それぞれの増幅工程は、長さが5サイクル〜20サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含む。一部の態様において、標的特異的プライマーおよびテールプライマーは約61〜72℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている。一部の態様において、標的特異的プライマーおよびテールプライマーは約65℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている。ある特定の態様において、標的核酸分子は試料に由来し、任意で、試料は、対象から得られた生物学的試料である。一部の態様において、前記試料は、遺伝子変化に関連する疾患に対する処置を必要とする対象から得られたものである。ある特定の態様において、前記疾患は癌である。一部の態様において、前記試料は腫瘍細胞の集団を含む。ある特定の態様において、前記試料は腫瘍生検材料である。一部の態様において、癌は肺癌である。ある特定の態様において、疾患関連遺伝子は、既知の標的配列を含む。一部の態様において、前記試料中の遺伝子再編成産物は、既知の標的配列を含む。ある特定の態様において、遺伝子再編成産物は癌遺伝子である。
本明細書において開示された技術の局面は、分析のために核酸を調製する方法に関する。一部の態様において、前記方法は、(a)標的核酸の第1の鎖を含む核酸テンプレートを、標的特異的ハイブリダイゼーション配列を含む相補的標的特異的プライマーと、該標的特異的プライマーのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で接触させる工程;ならびに(b)標的核酸の第1の鎖に相補的な第2の鎖を含む核酸テンプレートを、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にある共通配列を有する複数の異なるプライマーと、該複数の異なるプライマーの少なくとも1つのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で接触させる工程を伴い、伸長産物が、標的特異的プライマーに特徴的な配列と、複数の異なるプライマーの少なくとも1つに特徴的な配列の両方を含むように生成される。一部の態様において、標的核酸はリボ核酸である。ある特定の態様において、標的核酸はデオキシリボ核酸である。一部の態様において、工程(a)および(b)は連続して行われる。ある特定の態様において、工程(a)の核酸テンプレートは、工程(b)の複数の異なるプライマーの少なくとも1つのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む。一部の態様において、工程(b)の核酸テンプレートは、工程(a)の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む。ある特定の態様において、標的核酸は、遺伝子再編成を含む染色体セグメントからコードされるメッセンジャーRNAである。一部の態様において、標的核酸は、遺伝子再編成の一部を含む染色体セグメントである。ある特定の態様において、遺伝子再編成は逆位、欠失、または転座である。一部の態様において、前記方法は、伸長産物を増幅する工程をさらに伴う。ある特定の態様において、前記方法は、伸長産物と、固定化されたオリゴヌクレオチドとの間でハイブリダイゼーションが起こる条件下で、伸長産物または増幅された伸長産物を、固定化されたオリゴヌクレオチドと接触させる工程をさらに伴う。ある特定の態様において、標的核酸は、既知の配列を有する標的部分および未知の配列を有する隣接部分を含む。一部の態様において、異なるハイブリダイゼーション配列は隣接部分に相補的である。ある特定の態様において、標的特異的ハイブリダイゼーション配列は標的部分に相補的である。一部の態様において、標的特異的プライマーは、標的特異的ハイブリダイゼーション配列の5'側に、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つをさらに含む。ある特定の態様において、共通配列は、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つを含む。一部の態様において、アダプター配列は、フローセルの中にオリゴヌクレオチドを固定化するための切断可能なアダプター配列である。
本明細書に記載のように、未知の3'融合パートナーが隣接する標的核酸を増幅および配列決定するためのワークフローの非限定的な態様を図示する。 本明細書に記載のように、未知の3'融合パートナーが隣接する標的核酸を増幅および配列決定するためのワークフローの非限定的な態様を図示する。 本明細書に記載のように、未知の5'融合パートナーが隣接する標的核酸を増幅および配列決定するためのワークフローの非限定的な態様を図示する。 本明細書に記載のように、未知の5'融合パートナーが隣接する標的核酸を増幅および配列決定するためのワークフローの非限定的な態様を図示する。 本明細書に記載のように、ヘアピンを含むオリゴヌクレオチドを用いて、未知の3'融合パートナーが隣接する標的核酸を増幅および配列決定するためのワークフローの非限定的な態様を図示する。
詳細な説明
本明細書において開示された技術の局面は、核酸を調製および分析するための方法に関する。一部の態様において、本明細書に記載の方法は、既知の標的ヌクレオチド配列に隣接する(既知の標的ヌクレオチド配列の隣にある)未知のヌクレオチド配列を決定するのに有用である。従来の配列決定法では、ランダムに配列情報が得られるか(例えば、「ショットガン」配列決定)、またはプライマーを設計するのに用いられた2つの既知配列の間の配列情報が得られる。対照的に、本明細書に記載の方法を用いると、一部の態様では、高レベルの特異性および感度で1つの既知配列領域の上流または下流にあるヌクレオチド配列の決定(例えば、配列決定)が可能になる。従って、一部の態様では、本明細書において提供される方法は、遺伝子再編成(例えば、癌または他の障害を引き起こす再編成)に起因する融合(例えば、融合mRNA)の配列を決定するのに有用である。一部の態様では、分析(例えば、配列決定)のために核酸を調製するための本明細書において提供される方法は、標的核酸の既知配列(例えば、第1の遺伝子の既知配列)を標的とする標的特異的プライマーを用いた1回目の伸長と、それに続く、標的核酸中の既知配列の隣にある未知配列と相補的なハイブリダイゼーション配列を有するテール付プライマーを含む、テール付プライマー(例えば、テール付ランダムプライマー)の不均一な集団の使用を伴う2回目の伸長を伴う。一部の態様において、テール付プライマーのテール領域は、標的核酸のマルチプレックス増幅および濃縮を容易にするバーコード配列またはインデックス配列を含む。
本明細書において開示された技術の一部の局面において、分析のために核酸を調製する方法であって、(a)標的核酸の第1の鎖を含む核酸テンプレートを、標的特異的ハイブリダイゼーション配列を含む相補的標的特異的プライマーと、該標的特異的プライマーのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で接触させる工程;ならびに(b)標的核酸の第1の鎖に相補的な第2の鎖を含む核酸テンプレートを、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にある共通配列を有する複数の異なるプライマーと、該複数の異なるプライマーの少なくとも1つのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で接触させる工程を伴い、伸長産物が、標的特異的プライマーに特徴的な配列と、複数の異なるプライマーの少なくとも1つに特徴的な配列の両方を含むように生成される、方法が提供される。一部の態様において、前述の工程(a)および(b)は連続して行われる。一部の態様において、工程(a)の核酸テンプレートは、工程(b)の複数の異なるプライマーの少なくとも1つのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む。一部の態様において、工程(b)の核酸テンプレートは、工程(a)の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む。
一部の態様において、隣接領域(例えば、未知配列の隣接領域)の5'側に標的領域を有する核酸を調製するための方法が提供される。一部の態様において、本明細書において提供される方法は1回または複数回のPCRを用いて成し遂げることができる。
例えば、図1A〜Bは、(例えば、隣接領域を配列決定する目的で)隣接領域の5'側に既知の標的領域を有する標的核酸を増幅する例示的な方法の模式図を示す。工程101では、試料中に初期RNAが得られるか、または提供され、テンプレートとして用いられる。RNAテンプレートが、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にあり、かつ集団の全テール付プライマー間で共有される共通配列を含む複数種のテール付プライマー(例えば、テール付ランダムプライマー)に曝露される。一部の態様において、少なくとも1種類のプライマーがRNA分子にハイブリダイズし、逆転写酵素反応をプライミングして相補的DNA鎖を生成する。工程102では、ハイブリダイズしなかったオリゴヌクレオチドは(例えば、酵素的に、例えば、エキソヌクレアーゼによって)分解される。工程102で、RNAテンプレートが相補的DNA鎖から分解される。
一部の態様において、RNA分子のポリAテールにハイブリダイズするテール付プライマーが提供される。一部の態様において、ポリAテールにハイブリダイズするプライマーの配列は、ポリdT(例えば、3'側に配置された、2個のdT、3個のdT、4個のdT、5個のdT、6個のdT、7個のdT、8個のdT、9個のdT、10個のdTの配列、またはこれより多い配列)を含む。一部の態様において、それぞれが共通配列を含む複数種のテール付プライマーが提供される。一部の態様において、それぞれがバーコード配列またはインデックス配列をさらに含む複数種のテール付プライマーが提供される。
本明細書において開示された方法において、RNAテンプレートは、例えば、(例えば、RNアーゼH、ウラシルグリコシラーゼなどを用いた)酵素的分解、加水分解(例えば、RNAを比較的高いpH条件(例えば、pH10、pH11、pH12)に曝露することによる加水分解)などを含む任意の適切な方法によって分解できることが理解されるはずである。一部の態様では、比較的高いpHへの曝露によるRNAの加水分解は、(ある特定の他の方法、例えば、ある特定の酵素的方法と比較して)比較的安価であり、RNAとDNA:RNAハイブリッドを両方とも加水分解するので有利である。一部の態様において、RNAは、比較的高い温度(例えば、60℃を超える温度(例えば、60℃〜95℃))で比較的高いpH条件への曝露によって引き起こされる加水分解によって分解される。一部の態様において、比較的高い温度の使用は、前の調製工程で用いられた酵素(例えば、RT酵素)を熱失活するので有利である。一部の態様において、初期核酸は、試料中に得られた、または提供されたDNAでもよく、テンプレートとして用いられる。このような態様において、工程101および102は省略されてもよい。
工程103では、逆転写によって生成されたDNA分子は、第1の標的特異的プライマーと同じでもよく、同じでなくてもよい1種類または複数種の初期標的特異的プライマーによって接触される。工程104では、初期標的特異的プライマーが標的核酸(「標的配列」)の一部にハイブリダイズすると、テンプレートとしてDNA分子を用いる伸長反応がプライミングされて、相補的DNA鎖が生成される。工程105では伸長産物が精製される。しかしながら、一部の態様では、工程104において生成されたDNAは、精製されることなく、例えば、PCRによって直接増幅されてもよい。
工程106では、DNA分子は第1の標的特異的プライマーおよび第1のテールプライマーによって接触される。第1の標的特異的プライマーは標的核酸の一部にハイブリダイズする。一部の態様において、標的核酸の異なる部分にハイブリダイズする、異なる第1の標的特異的プライマーのプールを使用することができる。一部の態様において、異なる標的特異的プライマーの使用は、標的核酸に対して重複しているが、千鳥状の配列を有する異なる伸長産物の作製を可能にするので有利な場合がある。一部の態様において、異なる伸長産物を配列決定して、重複配列リードを生成することができる。一部の態様において、重複配列リードを評価して、配列情報の正確度、核酸増幅の忠実度を評価することができる、および/または変異の検出、例えば、染色体再編成(例えば、融合区切点(fusion breakpoint))の場所の検出における信頼度を高めることができる。一部の態様において、試料中に存在する異なる標的核酸の異なる部分にハイブリダイズする異なる第1の標的特異的プライマーのプールを使用することができる。一部の態様において、異なる標的特異的プライマーのプールの使用は、異なる標的核酸の処理(例えば、増幅)と分析を並行して行うのを容易にするので有利である。一部の態様において、異なる第1の標的特異的プライマーの2個まで、3個まで、4個まで、5個まで、6個まで、7個まで、8個まで、9個まで、10個まで、15個まで、20個まで、100個まで、またはそれより多いプールが用いられる。一部の態様において、異なる第1の標的特異的プライマーの2〜5個、2〜10個、5〜10個、5〜15個、10〜15個、10〜20個、10〜100個、50〜100個、またはそれより多いプールが用いられる。
図1Aおよび図1Bでは、第1のテールプライマーは、工程101のテール付プライマーのテール部分によって提供されたDNA分子の少なくとも一部にハイブリダイズする。一部の態様において、第1のテールプライマーは、工程101の1種類または複数種のプライマーのテールによって提供された共通配列にハイブリダイズする。一部の態様において、(工程103の標的特異的プライマーに対して入れ子構造の)入れ子構造の標的特異的プライマーが工程106において用いられる。一部の態様において、第1のテールプライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、例えば、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。工程107では、第1の標的特異的プライマーおよび第1のテール核酸分子のハイブリダイゼーションによって、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)における産物の増幅が可能になる。一部の態様において、増幅された産物は工程108において精製される。
一部の態様において、工程104の伸長反応および工程105の精製を行うことなく、工程103のssDNA産物は(例えば、PCRによって)直接増幅される。同様に、本明細書において開示された方法のいずれかの一部の態様において、ssDNA産物は、伸長反応を行ってdsDNAを生成した後に精製および/またはPCRを行うことなく、(例えば、PCRによって)直接増幅されてもよい。一部の態様において、第1のテールプライマーおよび第2のテールプライマーをPCR中に組み込むことができる。一部の態様において、PCRまたは伸長反応においてプライマー(例えば、第1のテールプライマー、標的特異的プライマー)が用いられ、次いで、一本鎖ヌクレアーゼを用いて余分なプライマーが除去される。結果として生じた産物に異なる配列を組み込むために、その後の回のPCRまたは伸長が、異なるプライマー(例えば、第2のテールプライマーまたは入れ子構造のプライマーまたは第2の標的特異的プライマー)を用いて行われてもよい。
一部の態様において、一本鎖DNAを分解するためにエキソヌクレアーゼ(例えば、ExoI)が用いられてもよい。一部の態様において、ssDNAを分解するためにエキソヌクレアーゼが用いられ、増幅産物は工程108で精製されることなく、工程109A〜Bおよび110A〜Bに従って直接処理される。
図1Aでは、工程109Aでは、(例えば、工程108で精製されるような)工程107の増幅されたDNA産物は第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーと接触される。一部の態様において、反応が入れ子構造になるように、第2の標的特異的プライマーは、第1の標的特異的プライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する配列にハイブリダイズする。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造になることで、ハイブリダイゼーション反応の特異性が改善される可能性がある。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、例えば、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。工程110Aでは、(例えば、工程108で精製されるような)工程107の増幅されたDNA産物は、伸長が第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーによってプライミングされるPCRによって増幅される。一部の態様において、工程107からの増幅された産物の一部はさらに増幅される。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーにある共通テールにハイブリダイズし、バーコード、アダプターなどなどの、さらなる配列を付加する第3のプライマーが用いられる。
一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、標的特異的配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、またはアダプター配列を含むヌクレオチド配列を含む。一部の態様において、反応が入れ子構造になるように、第2のテールプライマーは、第1のテールプライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する配列にハイブリダイズする。このような態様において、工程106からの産物の一部は増幅される。一部の態様において、第2のテールプライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーのハイブリダイゼーションによって、PCR反応における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が可能になる。
一部の態様において、工程106の第1の標的特異的プライマーは第2の標的特異的プライマーと一緒に用いられてもよい。このような態様において、第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションによって、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)における産物の増幅が可能になる。一部の態様において、工程108〜110は省略されてもよい。増幅産物は反応111において精製され、分析の用意ができる。例えば、工程111において精製された産物は(例えば、次世代配列決定プラットフォームを用いて)配列決定することができる。一部の態様において、第1の標的特異的プライマーまたは第2の標的特異的プライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。
一部の態様において、図1Bに図示したように工程109Bでは、(例えば、工程108で精製されるような)工程107のDNA産物は第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーと接触される。さらに、第2の標的特異的プライマーは、第2の標的特異的プライマーの共通配列とハイブリダイズする、さらなるプライマー(例えば、3'配列決定アダプター/インデックス配列を有するプライマー)によって接触される。一部の態様において、さらなるプライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。一部の態様において、さらなるプライマーは汎用配列決定アダプター/インデックスプライマーである。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、工程107で用いられる標的特異的プライマーに対して入れ子構造になっていてもよい。工程110Bでは、(例えば、工程108で精製されるような)工程107のDNA産物は、伸長が第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーによってプライミングされるPCRによって増幅される。第2の標的特異的プライマー、さらなるプライマー、および第2のテールプライマーのハイブリダイゼーションによって、PCR反応における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が可能になる。このような態様において、工程108からの増幅された産物の一部は増幅される。
一部の態様において、工程106の第1のテールプライマーは第2の標的特異的プライマーと一緒に用いられてもよい。このような態様において、第1のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションによって、任意で、第2の標的特異的プライマーの共通配列とハイブリダイズする、さらなるプライマー(例えば、3'配列決定アダプター/インデックス配列を有するプライマー)を用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)における産物の増幅が可能になる。一部の態様において、工程108〜110は省略されてもよい。
前記産物は反応111において精製され、分析の用意ができる。例えば、工程111において精製された産物は(例えば、次世代配列決定プラットフォームを用いて)配列決定することができる。
一部の態様において、工程101〜104、106〜107、および109〜110は、精製工程が間に全く入ることなく1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程101〜104、106〜107、109〜110に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程101〜104は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程101〜104に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程106〜107は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程106〜107に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程109A〜110Aまたは109B〜110Bは1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程109A〜110Aまたは109B〜110Bに関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。
一部の態様において、隣接領域(例えば、未知配列内容物の隣接領域)の3'側に標的領域を有する核酸を調製ための方法が提供される。例えば、図2は、隣接領域の3'側に既知の標的領域を有する標的核酸を増幅および配列決定する例示的な方法の模式図を示す。図2A〜Bでは、試料中に初期RNA(例えば、融合mRNA)が得られるか、または提供され、続行している方法のテンプレートとして用いられる。工程201では、テンプレートとして初期RNAを用いて相補的DNA分子が生成されるように、RNAテンプレートは、1種類または複数種の標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズし、逆転写反応をプライミングするように機能する1種類または複数種の初期標的特異的プライマーに曝露される。一部の態様において、初期標的特異的プライマーはRNAテンプレートのポリAテールにハイブリダイズする。一部の態様において、ポリAテールにハイブリダイズするプライマーの配列は、ポリdT(例えば、3'側に配置された、2個のdT、3個のdT、4個のdT、5個のdT、6個のdT、7個のdT、8個のdT、9個のdT、10個のdTの配列、またはこれより多い配列)を含む。工程202では、ハイブリダイズしなかったプライマーは(例えば、酵素的に、例えば、エキソヌクレアーゼによって)分解される。工程202では、RNAテンプレートは(例えば、酵素的に、例えば、RNアーゼHによって)相補的DNA鎖から分解される。
工程203では、逆転写によって生成されたDNA分子は、テール付プライマー(例えば、テール付ランダムプライマー)の不均一な集団によって接触される。一部の態様において、テール付プライマーのそれぞれのテール部分は、テール付プライマー集団の全プライマー間で同一の共有配列または共通配列である。一部の態様において、少なくとも1種類のプライマーが標的酸(acid)テンプレートに相補的であり、かつこれにハイブリダイズするハイブリダイゼーション配列を含む。工程204では、テンプレート核酸とハイブリダイズしたテール付プライマーはテンプレート依存性伸長反応で伸長されて、テール付プライマー配列とテンプレート配列を組み込んだ相補的DNA鎖が生じる。結果として生じた二本鎖DNA産物は工程205で精製される。
工程206では、工程205で精製されたDNA産物は第1の標的特異的プライマーおよび第1のテールプライマーと接触される。第1の標的特異的プライマーはDNAの標的配列(領域)にハイブリダイズする。第1のテールプライマーは、工程203のテール付プライマーのテールに特徴的なDNA分子の一部にハイブリダイズする。一部の態様において、第1のテールプライマーは、工程203の1種類または複数種のプライマーのテールによって提供された共通配列にハイブリダイズする。一部の態様において、第1のテールプライマーはバーコード配列またはインデックス配列を含む。工程207では、第1の標的特異的プライマーおよび第1のテールプライマーのハイブリダイゼーションによって、増幅反応(例えば、PCR反応)における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が促進される。一部の態様において、第1のテールプライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。増幅された産物は工程208において精製される。一部の態様において、工程208の精製は省略される。例えば、一部の態様において、PCRまたは伸長反応においてプライマー(例えば、第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマー)が用いられ、次いで、一本鎖DNAヌクレアーゼを用いて余分なプライマーが除去される。結果として生じた産物に異なる配列を組み込むために、異なるプライマーを用いて、その後の回のPCRまたは伸長が行われてもよい。
一部の態様において、図2Aの工程209Aに図示したように、(例えば、工程208で精製されるような)工程207で生成されるDNA分子は第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーと接触される。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、工程207で用いられた標的特異的プライマーに対して入れ子構造になっている。一部の態様において、工程209Aからの産物の少なくとも一部が増幅される。
一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、標的特異的配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、またはアダプター配列を含むヌクレオチド配列を含む。一部の態様において、反応が入れ子構造になるように、第2のテールプライマーは、第1のテールプライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する配列にハイブリダイズする。一部の態様において、工程209Aからの産物の少なくとも一部が増幅される。
一部の態様において、工程206の第1のテールプライマーは第2の標的特異的プライマーと一緒に用いられてもよい。このような態様において、第1のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションによって、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)における産物の増幅が可能になる。このような態様において、工程208〜210は省略されてもよい。
一部の態様において、図2Bの工程209Bに図示したように、(例えば、工程208で精製されるような)工程207で生成されるDNA分子は第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーと接触され、ここで、反応が入れ子構造になるように、第2の標的特異的プライマーは、第1の標的特異的プライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する標的配列にハイブリダイズする。一部の態様において、工程209Bからの産物の少なくとも一部が増幅される。
一部の態様において、さらに、第2の標的特異的プライマーは、第2の標的特異的プライマーの共通配列とハイブリダイズする、さらなるプライマー(例えば、3'配列決定アダプター/インデックス配列を有するプライマー)によって接触される。一部の態様において、さらなるプライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。一部の態様において、さらなるプライマーは汎用配列決定アダプター/インデックスプライマーである。このような態様において、第2の標的特異的プライマー、さらなるプライマー、および第2のテールプライマーのハイブリダイゼーションによって、PCR反応における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が可能になる。
一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、標的特異的配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、またはアダプター配列を含むヌクレオチド配列を含む。一部の態様において、反応が入れ子構造になるように、第2のテールプライマーは、第1のテールプライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する配列にハイブリダイズする。一部の態様において、工程209Bからの産物の少なくとも一部が増幅される。
一部の態様において、第2のテールプライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。工程210では、第2の標的特異的プライマーおよび第2のテールプライマーのハイブリダイゼーションによって、増幅反応(例えば、PCR反応)における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が促進される。工程210の増幅産物は反応211において精製され、分析の用意ができる。例えば、工程211で精製された産物は(例えば、次世代配列決定プラットフォームを用いて)配列決定することができる。
一部の態様において、工程201〜204は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程201〜204に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程206〜207は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程206〜207に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程209A〜210または209B〜210は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程209A〜210または209B〜210に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。
一部の態様において、本明細書において提供される方法は、分子バーコードとしてランダム配列を使用することを伴う。一部の態様において、プライマー(例えば、RTプライマー、標的特異的プライマー、伸長配列プライマー)によって生成される、それぞれ1つ1つの分子がユニークなバーコードタグを得るように、分子バーコードはプライマーの中に組み入れられる。従って、一部の態様において、分子バーコードタグは、配列決定された分子がユニークかどうかの決定を可能にする。一部の態様において、分子バーコードは、配列決定エラーを静める(silence)、融合または他の変異の信頼度呼出し(confidence calling)を改善する、検出限界を改善する(improided)のに用いられてもよい。
一部の態様において、ヘアピンを含むオリゴヌクレオチドを用いて、隣接領域(例えば、未知配列の隣接領域)の5'側に標的領域を有する核酸を調製するための方法が提供される。一部の態様において、オリゴヌクレオチドは、ヘアピンでない構造を有してもよく、例えば、オリゴヌクレオチドは直線状でもよい。例えば、図3は、(隣接領域を配列決定する目的で)隣接領域の5'側に既知の標的領域を有する標的核酸を増幅するための例示的な方法の模式図を示す。工程301では、試料中に初期RNAが得られるか、または提供され、続行している方法のテンプレートとして用いられる。RNAテンプレートは、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にあり、かつ集団の全プライマー間で共有されるヘアピン配列を含む複数種のヘアピンプライマー(例えば、ヘアピンテールを有するランダムプライマー)に曝露される。ヘアピン配列は、分子バーコード配列(MBC)に隣接する2つの相補的な共通配列を含む。相補的な共通配列は塩基対を形成してステム-ループヘアピン構造を形成し、MBC配列を保護する。一部の態様において、複数種のプライマーは(ヘアピンではない)別の構造をとり、分子バーコード配列(MBC)に隣接する2つの相補的な共通配列を含む。一部の態様において、少なくとも1種類のプライマーがRNA分子にハイブリダイズし、逆転写酵素反応をプライミングして相補的DNA鎖を生成する。一部の態様において、プライマーはRNA分子のポリAテールにハイブリダイズする。一部の態様において、ポリAテールにハイブリダイズするプライマーの配列は、ポリdT(例えば、3'側に配置された、2個のdT、3個のdT、4個のdT、5個のdT、6個のdT、7個のdT、8個のdT、9個のdT、10個のdTの配列、またはこれより多い配列)を含む。工程302では、ハイブリダイズしなかったオリゴヌクレオチドは、酵素的に(例えば、エキソヌクレアーゼによって)分解される。工程302でも、RNAテンプレートは、酵素的に(例えば、RNアーゼHによって)相補的DNA鎖から分解される。
工程303では、逆転写によって生成されたDNA分子は、第1の標的特異的プライマーと同じでもよく、同じでなくてもよい1種類または複数種の初期標的特異的プライマーによって接触される。工程304では、第1の標的特異的プライマーが標的核酸の一部にハイブリダイズすると、テンプレートとしてDNA分子を用いる伸長反応がプライミングされて、相補的DNA鎖が生成される。一部の態様において、相補的DNA鎖が合成されると、相補的な共通配列のヘアピン形成が低減するか、または無くなることがある。工程305において、伸長産物が精製される。
工程306では、DNA分子は第1の標的特異的プライマーおよびテール付プライマーによって接触される。第1の標的特異的プライマーは標的核酸の一部にハイブリダイズする。共通配列によって提供されるDNA分子の一部にハイブリダイズする第1のテールプライマーはヘアピン形成工程301に関与する。一部の態様において、(例えば、工程303の標的特異的プライマーに対して入れ子構造の)入れ子構造の標的特異的プライマーが工程306において用いられる。一部の態様において、第1のテール付プライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、例えば、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。工程307では、第1の標的特異的プライマーおよびテール付プライマーそれぞれのハイブリダイゼーションによって、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が可能になる。一部の態様において、増幅された産物は工程308において精製される。
工程309では、増幅されたDNA産物(例えば、工程308において精製されたDNA産物)は第2の標的特異的プライマーおよび共通配列プライマーと接触される。一部の態様において、反応が入れ子構造になるように、第2の標的特異的プライマーは、第1の標的特異的プライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する配列にハイブリダイズする。一部の態様において、共通配列プライマーは、工程306において第1のテールプライマーによって提供される配列とハイブリダイズする。一部の態様において、工程310では、工程308において精製されたDNA産物は、伸長が第2の標的特異的プライマーおよび共通配列プライマーによってプライミングされるPCRによって増幅される。一部の態様において、工程308からの増幅された産物が増幅されてもよい。
一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、標的特異的配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、またはアダプター配列を含むヌクレオチド配列を含む。一部の態様において、反応が入れ子構造になるように、第2のテールプライマーは、第1のテールプライマーの配列の3'側にある、テンプレートDNA分子の内部に存在する配列にハイブリダイズする。このような態様において、工程308からの産物の一部が増幅される。一部の態様において、共通配列プライマーは、ハイブリダイゼーション配列の5'側に、バーコード配列、インデックス配列、アダプター配列、または配列決定プライマー部位を含み得る、さらなる配列を含んでもよい。第2の標的特異的プライマーおよび共通配列プライマーのハイブリダイゼーションによって、PCR反応における標的核酸分子の一部の指数関数的増幅が可能になる。一部の態様において、分析に有用な産物は反応311において精製される。例えば、工程311において精製された産物は(例えば、次世代配列決定プラットフォームを用いて)配列決定することができる。
一部の態様において、工程301〜311に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程301〜304、306〜307、および309〜310は、精製工程が間に全く入ることなく1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程301〜304は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程301〜304に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程306〜307は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程306〜307に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。一部の態様において、工程309〜310は1個の反応チューブの中で連続して行われる。一部の態様において、工程309〜310に関与する成分は全て最初に、かつ反応全体を通して存在する。
一部の態様において、既知の標的ヌクレオチド配列に隣接する(既知の標的ヌクレオチド配列の隣にある)ヌクレオチド配列を決定する工程を伴う方法が本明細書において提供される。一部の態様において、前記方法は、適切なハイブリダイゼーション条件下で、既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を、初期標的特異的プライマーと接触させる工程を含む。一部の態様において、前記方法は、ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーの伸長を(例えば、テンプレートとして標的核酸分子を用いて)促進する条件下で標的核酸分子を維持し、それによって、第1の伸長産物を生成する工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、適切なハイブリダイゼーション条件下で、伸長産物をテール付ランダムプライマーの集団と接触させる工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を用いて、ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーの伸長を促進する条件下で伸長産物を維持し、それによって、第2の伸長産物を生成する工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を、第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて増幅し、それによって、第1のアンプリコンを生成する工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、アンプリコンの一部を増幅し、それによって、第2のアンプリコンを生成する工程をさらに含む。
一部の態様において、前記方法において用いられる1種類または複数種の標的特異的プライマーは、1種類または複数種の他の標的特異的プライマーに対して入れ子構造になっていてもよい。例えば、一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは第1の標的特異的プライマーの内側にある。一部の態様において、標的特異的プライマーは同じである。一部の態様において、標的特異的プライマーは入れ子構造になっているが、標的相補性について重複している。一部の態様において、標的特異的プライマーは入れ子構造になっており、かつ重複していない。一部の態様において、同一の、かつ入れ子構造の標的特異的プライマーの組み合わせが同じ増幅工程または異なる増幅工程において用いられる。一部の態様において、プライマーを入れ子構造にすると標的特異性が高まる。一部の態様において、前記方法は、第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて第2のアンプリコンを配列決定する工程をさらに含む。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、第1の配列決定プライマーと同一の5'ヌクレオチド配列と、ランダムヌクレオチド(例えば、約6〜約12ランダムヌクレオチド)を含む3'ヌクレオチドを有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含む。一部の態様において、第1の標的特異的プライマーは、適切なアニーリング温度で、標的核酸の既知のヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、第1のアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーは第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にある。一部の態様において、第1のテールプライマーは、テール付ランダムプライマーのテールの共通配列と同一の核酸配列を含む。一部の態様において、テール付ランダムプライマー上の共通配列は第1のテールプライマー上の共通配列と完全に一致する。一部の態様において、第2のテールプライマーは、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある。
本明細書で使用する「標的核酸」という用語は、関心対象の核酸分子(例えば、分析しようとする核酸)を指す。一部の態様において、標的核酸は、標的ヌクレオチド配列(例えば、既知のヌクレオチド配列または予め決められたヌクレオチド配列)と、決定しようとする隣接ヌクレオチド配列(未知配列と呼ばれることがある)の両方を含む。標的核酸は任意の適切な長さでよい。一部の態様において、標的核酸は二本鎖である。一部の態様において、標的核酸はDNAである。一部の態様において、標的核酸はゲノムDNAまたは染色体DNA(gDNA)である。一部の態様において、標的核酸は相補的DNA(cDNA)でもよい。一部の態様において、標的核酸は一本鎖である。一部の態様において、標的核酸は、RNA、例えば、mRNA、rRNA、tRNA、長鎖ノンコーディングRNA、マイクロRNAでもよい。
本明細書で使用する「既知の標的ヌクレオチド配列」という用語は、配列(例えば、核酸のヌクレオチド塩基の識別情報および順序)が既知である標的核酸の一部を指す。例えば、一部の態様において、既知の標的ヌクレオチド配列は、既知であるか、または核酸の隣接する未知配列の尋問(interrogation)に先立って決定されている核酸のヌクレオチド配列である。既知の標的ヌクレオチド配列は任意の適切な長さでよい。
一部の態様において、標的ヌクレオチド配列(例えば、既知の標的ヌクレオチド配列)の長さは、10ヌクレオチド以上、30ヌクレオチド以上、40ヌクレオチド以上、50ヌクレオチド以上、100ヌクレオチド以上、200ヌクレオチド以上、300ヌクレオチド以上、400ヌクレオチド以上、500ヌクレオチド以上である。一部の態様において、標的ヌクレオチド配列(例えば、既知の標的ヌクレオチド配列)の長さは、10〜100ヌクレオチド、10〜500ヌクレオチド、10〜1000ヌクレオチド、100〜500ヌクレオチド、100〜1000ヌクレオチド、500〜1000ヌクレオチド、500〜5000ヌクレオチドの範囲である。
一部の態様において、核酸の隣接する(または隣にある)部分の配列を決定するための方法が本明細書において提供される。本明細書で使用する「に隣接するヌクレオチド配列」という用語は、別のヌクレオチド配列(例えば、既知のヌクレオチド配列)のすぐ上流または下流にある核酸分子(例えば、標的核酸)のヌクレオチド配列を指す。一部の態様において、既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列は任意の適切な長さのものでよい。一部の態様において、既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列は、1kb以下のヌクレオチド配列、例えば、1kb以下のヌクレオチド配列、750bp以下のヌクレオチド配列、500bp以下のヌクレオチド配列、400bp以下のヌクレオチド配列、300bp以下のヌクレオチド配列、200bp以下のヌクレオチド配列、100bp以下のヌクレオチド配列を含む。一部の態様では、試料が、既知の標的ヌクレオチド配列を含む異なる標的核酸を含む場合、(例えば、既知の標的ヌクレオチド配列が何度も細胞ゲノムに現れるか、または別々の、同一でない染色体上に生じる細胞では)、既知の標的ヌクレオチド配列「に隣接するヌクレオチド配列」を含む複数の配列があることがある。本明細書で使用する、「1つの(a)(またはその(the))ヌクレオチド配列を決定する」という用語は、核酸のヌクレオチド塩基の識別情報および相対位置を決定することを指す。
本明細書において開示された方法の一部の態様では、1種類または複数種のテール付ランダムプライマーが核酸テンプレート(例えば、1本の鎖の標的核酸を含むテンプレート)にハイブリダイズされる。一部の態様において、標的核酸は、複数の核酸を含む試料に存在するか、またはこれから得られ、これらの複数の核酸の1つまたは複数は標的核酸を含まない。一部の態様において、1種類または複数種のプライマー(例えば、1種類または複数種のテール付ランダムプライマー)は、試料中にある核酸の実質的に全てにハイブリダイズする。一部の態様において、1種類または複数種のプライマー(例えば、1種類または複数種のテール付ランダムプライマー)は、標的核酸を含む核酸および標的ヌクレオチド配列を含まない核酸にハイブリダイズする。
本明細書において開示された、ある特定の方法の局面は、核酸テンプレートを、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側(または上流)にある共通配列を共有する複数の異なるプライマーと接触させることに関する。一部の態様において、複数の異なるプライマーは異なるプライマーの集団と呼ばれることがある。一部の態様において、共通配列はテールと呼ばれることがあり、従って、プライマーは「テール付プライマー」と呼ばれる。一部の態様において、集団の異なるハイブリダイゼーション配列は、集団内でランダムに、または擬似ランダムに(pseudorandomly)現れるヌクレオチド配列を含む。一部の態様において、集団内の各配列の各ヌクレオチドについて、集団内でランダムに現れるヌクレオチド配列は、そのヌクレオチドがA、T、G、またはCと相補的な塩基を含む可能性が等しくなるような認識可能な規則性を含まない。このような態様において、A、T、G、またはCと相補的な塩基を含む各ヌクレオチドは天然ヌクレオチドでもよく、非天然ヌクレオチドでもよく、修飾ヌクレオチドでもよいことが理解されるはずである。
本明細書で使用する「共通配列」または「共有配列」とは、核酸集団の各核酸に存在するヌクレオチド配列を指す。一部の態様において、共通配列は、長さが約4〜75、4〜50、4〜30、または4〜20ヌクレオチドの範囲である。一部の態様において、共通配列は、長さが4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、または75ヌクレオチドである。
本明細書で使用する「テール付ランダムプライマー」という用語は、5'ヌクレオチド配列(例えば、第1の配列決定プライマーと同一の、または相補的な5'ヌクレオチド配列)、および3'ヌクレオチドがランダムヌクレオチド(例えば、約3〜約15個のランダムヌクレオチド、約6〜約12個のランダムヌクレオチド)を含む3'核酸配列を有する一本鎖核酸分子を指す。一部の態様において、ランダムヌクレオチドを含む3'ヌクレオチド配列は、長さが少なくとも6ヌクレオチド、例えば、長さが6ヌクレオチド以上、7ヌクレオチド以上、8ヌクレオチド以上、9ヌクレオチド以上、10ヌクレオチド以上、11ヌクレオチド以上、12ヌクレオチド以上、13ヌクレオチド以上、14ヌクレオチド以上、15ヌクレオチド以上、20ヌクレオチド以上、25ヌクレオチド以上である。一部の態様において、ランダムヌクレオチドを含む3'ヌクレオチド配列は、長さが3〜6ヌクレオチド、長さが3〜9ヌクレオチド、長さが3〜12ヌクレオチド、長さが5〜9ヌクレオチド、長さが6〜12ヌクレオチド、長さが3〜25ヌクレオチド、長さが6〜15ヌクレオチド、または長さが6〜25ヌクレオチドである。一部の態様において、テール付ランダムプライマーは、5'ヌクレオチド配列と、約6〜約12個のランダムヌクレオチドを含む3'ヌクレオチド配列との間にスペーサーをさらに含んでもよい。一部の態様において、スペーサーは、分子バーコード、例えば、テンプレート核酸(例えば、テンプレートRNA)を独立してタグ化する分子バーコードである。一部の態様において、スペーサーは、長さが3〜6ヌクレオチド、長さが3〜12ヌクレオチド、長さが3〜25ヌクレオチド、長さが3〜45ヌクレオチド、長さが6〜12ヌクレオチド、長さが8〜16ヌクレオチド、長さが6〜25ヌクレオチド、または長さが6〜45ヌクレオチドでもよい。一部の態様において、プライマーの集団については、スペーサーはランダムヌクレオチド(例えば、NNNNNNNNN。式中、Nはそれぞれ独立してA、G、C、およびTより選択される)で構成される。一部の態様において、スペーサー(例えば、分子バーコード(MBC))には、相補的な2つの共通領域が隣接する。一部の態様において、相補的な共通領域は塩基対を形成して、(例えば、図3に図示したように)MBCを含むループ部分を有するヘアピンのステムを形成する。一部の態様において、このヘアピン構成はMBCが他の標的にアニールするのを防ぎ、5'融合の場合には伸長反応のRT反応を阻害する。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、3'配列が異なる個々のプライマーを含んでもよい。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、同一の5'ヌクレオチド配列を有する個々のプライマーを含んでもよく、例えば、これらは全て、同じ配列決定プライマーと適合性である。一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団は、5'ヌクレオチド配列が異なる個々のプライマーを含んでもよく、例えば、第1の個々のプライマーは第1の配列決定プライマーと適合性であり、第2の個々のプライマーは第2の配列決定プライマーと適合性である。
本明細書で使用する「ハイブリダイゼーション配列」とは、核酸間でハイブリダイズするのに十分な、別の核酸の配列(例えば、テンプレート分子、標的配列)との相補性を有する、核酸、例えば、プライマーの一部の配列を指す。一部の態様において、ハイブリダイゼーション配列は長さが約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50ヌクレオチド、またはそれより長い。一部の態様において、ハイブリダイゼーション配列は、長さが5〜50ヌクレオチド、長さが5〜40ヌクレオチド、長さが5〜35ヌクレオチド、長さが5〜30ヌクレオチド、長さが5〜25ヌクレオチド、長さが5〜20ヌクレオチド、長さが5〜15ヌクレオチド、長さが5〜10ヌクレオチド、長さが10〜40ヌクレオチド、長さが10〜30ヌクレオチド、または長さが10〜20ヌクレオチドの範囲である。
一部の態様において、本明細書に記載の方法は伸長レジメンまたは伸長工程を含む。このような態様において、伸長は、テンプレートとして、プライマーがハイブリダイズする核酸分子を用いて、1種類または複数種のハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーから進行してもよい。伸長工程は本明細書において説明される。一部の態様において、1種類または複数種のテール付ランダムプライマーは、試料中の核酸の実質的に全てにハイブリダイズすることができ、これらの多くは既知の標的ヌクレオチド配列を含まなくてもよい。従って、一部の態様において、ランダムプライマーの伸長は、既知の標的ヌクレオチド配列を含まないテンプレートとハイブリダイズすることにより起こることがある。
一部の態様において、本明細書に記載の方法は、1つまたは複数の増幅サイクルを伴うポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅レジメンを伴ってもよい。本明細書で使用する「増幅レジメン」という用語は、関心対象の核酸を特異的に増幅する(関心対象の核酸の存在量を増加させる)プロセスを指す。一部の態様において、前のポリメラーゼ伸長の産物が次回の伸長のテンプレートとして役立つ時に指数関数的増幅が起こる。一部の態様において、本明細書において開示された方法に従うPCR増幅レジメンは、少なくとも1つの、場合によっては少なくとも5以上の反復サイクルを含んでもよい。一部の態様において、それぞれの反復サイクルは、1)鎖分離(例えば、熱変性);2)オリゴヌクレオチドプライマーとテンプレート分子とのアニーリング;および3)アニールしたプライマーの核酸ポリメラーゼ伸長の工程を含む。これらの各工程に関与する任意の適切な条件および時間を使用できることが理解されるはずである。一部の態様において、選択される条件および時間は、長さ、配列の内容、融解温度、二次構造の特徴、または反応に用いられた核酸テンプレートおよび/もしくはプライマーに関連する他の要因によって決まることがある。一部の態様において、本明細書に記載の方法に従う増幅レジメンはサーマルサイクラーにおいて行われ、これらの多くは市販されている。
一部の態様において、核酸伸長反応は核酸ポリメラーゼの使用を伴う。本明細書で使用する「核酸ポリメラーゼ」という句は、ヌクレオシド三リン酸のテンプレート依存性重合を触媒して、テンプレート核酸配列に相補的なプライマー伸長産物を形成する酵素を指す。核酸ポリメラーゼ酵素は、アニールしたプライマーの3'末端で合成を開始し、テンプレートの5'末端に向かう方向に進む。非常に多くの核酸ポリメラーゼが当技術分野において公知であり、市販されている。核酸ポリメラーゼの1グループは耐熱性であり、すなわち、アニールした相補的核酸鎖を変性するのに十分な温度、例えば、94℃、または時としてこれより高い温度に供された後に機能を保持している。増幅プロトコールの非限定的な例は、以下の条件:98℃30秒、その後に、98℃で10秒の融解、68℃30秒のアニーリング、72℃3分の伸長、4℃での反応保持を含む14〜22サイクルの下でポリメラーゼ(例えば、Phoenix Taq, VeraSeq)を使用することを伴う。しかしながら、他の適切な反応条件が用いられてもよい。一部の態様において、アニーリング/伸長温度は、塩濃度の違いを補うように(例えば、高い塩濃度については3℃高く)調整されてもよい。一部の態様において、例えば、98℃〜65℃にかけて、勾配率(ramp rate)(例えば、1℃/s、0.5℃/s、0.28℃/s、0.1℃/s、またはこれより遅い)を落とすと、高マルチプレックス試料中でのプライマー性能とカバレッジ均一性(coverage uniformity)が改善する。
一部の態様において、核酸ポリメラーゼは、この酵素がテンプレート依存性伸長を行う条件下で用いられる。一部の態様において、核酸ポリメラーゼは、DNAポリメラーゼI、Taqポリメラーゼ、Pheonix Taqポリメラーゼ、Phusionポリメラーゼ、T4ポリメラーゼ、T7ポリメラーゼ、クレノウ断片、クレノウエキソ-、phi29ポリメラーゼ、AMV逆転写酵素、M-MuLV逆転写酵素、HIV-1逆転写酵素、VeraSeq ULtraポリメラーゼ、VeraSeq HF 2.0ポリメラーゼ、EnzScript、または別の適切なポリメラーゼである。一部の態様において、核酸ポリメラーゼは逆転写酵素でない。一部の態様において、核酸ポリメラーゼはDNAテンプレートに作用する。一部の態様において、核酸ポリメラーゼはRNAテンプレートに作用する。一部の態様において、伸長反応は、相補的DNA分子(RNA依存性DNAポリメラーゼ活性)を生成するように、RNAに対して行われる逆転写を伴う。一部の態様において、逆転写酵素は、マウスモロニー(mouse molony)マウス白血病ウイルス(M-MLV)ポリメラーゼ、AMV逆転写酵素、RSV逆転写酵素、HIV-1逆転写酵素、HIV-2逆転写酵素、または別の適切な逆転写酵素である。
一部の態様において、核酸増幅反応は、一般的に、反応混合物の加熱を伴う鎖分離工程を含むサイクルを伴う。本明細書で使用する、「鎖分離」または「鎖を分離する」という用語は、相補的二本鎖分子が、オリゴヌクレオチドプライマーにアニールするのに利用可能な2本の一本鎖に分離されるように核酸試料が処理されることを意味する。一部の態様において、本明細書に記載の方法に従う鎖分離は、融解温度(Tm)より高く核酸試料を加熱することによって実現される。一部の態様において、核酸ポリメラーゼに適した反応調製物中に核酸分子を含有する試料の場合、鎖を分離するには94℃まで加熱することで十分である。一部の態様において、適切な反応調製物は、1種類または複数種の塩(例えば、1〜100mM KCl、0.1〜10 MgCl2)、少なくとも1種類の緩衝剤(例えば、1〜20mM Tris-HCL)、および担体(例えば、0.01〜0.5%BSA)を含有する。適切な緩衝液の非限定的な例は、50mM KCl、10mM Tris-HCl(pH8.8, 25℃)、0.5〜3mM MgCl2、および0.1%BSAを含む。
一部の態様において、核酸増幅は、プライマーと、標的核酸に特徴的な鎖をもつ核酸テンプレートとがアニールすることを伴う。一部の態様において、標的核酸の鎖はテンプレート核酸として役立つことができる。
本明細書で使用する「アニールする」という用語は、2つの核酸間で1つまたは複数の相補的塩基対が形成されることを指す。一部の態様において、アニーリングは、2本の相補的な核酸鎖または実質的に相補的な核酸鎖が一緒にハイブリダイズすることを伴う。一部の態様において、伸長反応の状況において、アニーリングは、テンプレート依存性ポリメラーゼ酵素のプライマー伸長基質が形成されるように、プライマーがテンプレートにハイブリダイズすることを伴う。一部の態様において、(例えば、プライマーと核酸テンプレートとの間での)アニーリングの条件は、プライマーの長さおよび配列に基づいて異なる場合がある。一部の態様において、アニーリングの条件はプライマーのTm(例えば、Tm計算値)に基づく。一部の態様において、伸長レジメンのアニーリング工程は、このようなアニーリングを可能にするのに十分な時間にわたって、鎖分離工程後の温度を、プライマーのTm(例えば、Tm計算値)に基づく温度まで下げることを伴う。一部の態様において、Tmは、多数の任意のアルゴリズム(例えば、OLIGO(商標)(Molecular Biology Insights Inc. Colorado)プライマー設計ソフトウェアおよびVENTRONTI(商標)(Invitrogen, Inc. California)プライマー設計ソフトウェア、ならびにPrimer3、Oligo Calculator、およびNetPrimer(Premier Biosoft; Palo Alto, CAを含む、インターネット上で入手可能なプログラム、ならびにワールドワイドウェブ(例えば、premierbiosoft.com/netprimer/netprlaunch/Help/xnetprlaunch.html)上で無料公開されているプログラムを用いて求めることができる。一部の態様において、プライマーのTmは、NetPrimerソフトウェアにより用いられ、その全体が参照により本明細書に組み入れられるFrieir et al., PNAS 1986 83:9373-9377に詳述されている以下の式
Tm=ΔH/(ΔS+R*ln(C/4))+16.6log([K+]/(1+0.7[K+]))-273.15
を用いて計算することができる。式中、ΔHは、ヘリックス形成のためのエンタルピーであり、ΔSはヘリックス形成のためのエントロピーであり、Rは、モル気体定数(1.987cal/℃*mol)であり、Cは核酸濃度であり、[K+]は塩濃度である。ほとんどの増幅レジメンについて、アニーリング温度はTm予測値より約5℃低くなるように選択されるが、Tmに近い温度またはTmを上回る温度(例えば、Tm予測値より1℃〜5℃低い温度またはTm予測値より1℃〜5℃高い温度)を使用することができ、同様に、例えば、Tm予測値より5℃以上低い(例えば、6℃低い、8℃低い、10℃低い、またはこれより低い)温度を使用することができる。一部の態様において、アニーリング温度がTmに近づけば近づくほど、アニーリングは特異的になる。一部の態様において、(例えば、PCR増幅レジメンの文脈の中での)伸長反応中にプライマーアニーリングのために用いられる時間は、少なくとも部分的に、反応容積に基づいて決定される(例えば、容積が大きくなると時間が長くなる)。一部の態様において、(例えば、PCR増幅レジメンの文脈の中での)伸長反応中にプライマーアニーリングのために用いられる時間は、少なくとも部分的に、プライマーおよびテンプレートの濃度に基づいて決定される(例えば、テンプレートに対するプライマーの相対濃度が大きくなると、相対濃度が低い場合より時間が短くなる)。一部の態様において、容積およびプライマー/テンプレートの相対濃度に応じて、(例えば、増幅レジメンの文脈の中での)伸長反応におけるプライマーアニーリング工程は、1秒〜5分、10秒および2分、または30秒〜2分の範囲でもよい。本明細書で使用する「実質的にアニールする」とは、PCR増幅レジメンの文脈で用いられた時に、検出可能なレベルの特異的に増幅された産物を生成するのに十分な、2つの核酸間で相補的塩基対が形成する程度を指す。
本明細書で使用する「ポリメラーゼ伸長」という用語は、核酸ポリメラーゼによって、少なくとも1つの相補的ヌクレオチドが、核酸テンプレートにアニールしたプライマーの3'末端にテンプレート依存的に付加されることを指す。一部の態様において、ポリメラーゼ伸長によって、複数のヌクレオチドが、例えば、テンプレートの完全長に対応するヌクレオチドまで、およびテンプレートの完全長に対応するヌクレオチドを含めて付加される。一部の態様において、ポリメラーゼ伸長の条件は、少なくとも部分的に、使用されるポリメラーゼの識別情報に基づく。一部の態様において、ポリメラーゼ伸長に用いられる温度は酵素の既知の活性特性に基づく。一部の態様では、アニーリング温度が酵素の最適温度より低い場合、酵素の最適温度より低い温度を使用することが許容されることがある。一部の態様において、酵素は、最適な伸長温度より低い温度で少なくとも部分的な活性を保持していることがある。一部の態様において、(例えば、耐熱性ポリメラーゼによって行われる)(例えば、Taqポリメラーゼおよびその変種)ポリメラーゼ伸長は65℃〜75℃または68℃〜72℃で行われる。一部の態様において、本明細書において提供される方法は、それぞれのPCR増幅レジメンサイクルにおいて核酸テンプレートにアニールしたプライマーのポリメラーゼ伸長を伴う。一部の態様において、ポリメラーゼ伸長は、比較的強い鎖置換活性を有するポリメラーゼを用いて行われる。一部の態様において、強い鎖置換を有するポリメラーゼは、融合(例えば、5'融合)を検出する目的で核酸を調製するのに有用である。
一部の態様において、プライマー伸長は、アニールしたオリゴヌクレオチドプライマーの伸長を可能にする条件下で行われる。本明細書で使用する「伸長産物が生成されるように、アニールしたオリゴヌクレオチドの伸長を可能にする条件」という用語は、例えば、温度、塩および補因子の濃度、pH、ならびに酵素濃度を含む、核酸ポリメラーゼがプライマー伸長を触媒する条件のセットを指す。一部の態様において、このような条件は、少なくとも部分的に、使用されている核酸ポリメラーゼに基づく。一部の態様において、ポリメラーゼは適切な反応調製物中でプライマー伸長反応を行うことができる。一部の態様において、適切な反応調製物は、1種類または複数種の塩(例えば、1〜100mM KCl、0.1〜10 MgCl2)、少なくとも1種類の緩衝剤(例えば、1〜20mM Tris-HCL)、担体(例えば、0.01〜0.5%BSA)、ならびに1種類または複数種のNTP(例えば、10〜200uMのそれぞれのdATP、dTTP、dCTP、およびdGTP)を含有する。非限定的な条件セットは、72℃で、50mM KCl、10mM Tris-HCl(pH8.8, 25℃)、0.5〜3mM MgCl2、200uM 各dNTP、および0.1%BSAであり、この条件セットの下で、ポリメラーゼ(例えば、Taqポリメラーゼ)はプライマー伸長を触媒する。一部の態様において、開始および伸長の条件には、適切な緩衝液中に、1個、2個、3個、または4個の異なるデオキシリボヌクレオシド三リン酸(例えば、dATP、dTTP、dCTP、およびdGTPより選択される)ならびに重合を誘導する薬剤、例えば、DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素の存在を含んでもよい。一部の態様において、「緩衝液」は、溶媒(例えば、水性溶媒)と、適切な補因子、およびpH、イオン強度に影響を及ぼす試薬などを含んでもよい。
一部の態様において、核酸増幅は、5回までの、10回までの、20回までの、30回までの、40回までの、またはそれより多い(サイクル)の増幅を伴う。一部の態様において、核酸増幅は、長さが5サイクル〜20サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含んでもよい。一部の態様において、増幅工程は、長さが10サイクル〜20サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含んでもよい。一部の態様において、それぞれの増幅工程は、長さが12サイクル〜16サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含んでもよい。一部の態様において、アニーリング温度は70℃未満でもよい。一部の態様において、アニーリング温度は72℃未満でもよい。一部の態様において、アニーリング温度は約65℃でもよい。一部の態様において、アニーリング温度は約61〜約72℃でもよい。
様々な態様において、本明細書に記載の方法および組成物は、本明細書に記載のプライマーのタイプの1つまたは複数を用いてPCR増幅レジメンを行うことに関する。本明細書で使用する「プライマー」とは、核酸テンプレートに特異的にアニールし、テンプレート依存性ポリメラーゼの基質として役立つ3'末端を提供して、テンプレートに相補的な伸長産物を生成することができるオリゴヌクレオチドを指す。一部の態様において、本明細書に記載の方法において有用なプライマーは、プライマーとその相補鎖がアニールして2本の鎖を形成することができるような一本鎖である。本明細書に記載の方法および組成物に従うプライマーは、長さが300ヌクレオチド未満または300ヌクレオチド、例えば、長さが300ヌクレオチド未満もしくは300ヌクレオチド、または250ヌクレオチド未満もしくは250ヌクレオチド、または200ヌクレオチド未満もしくは200ヌクレオチド、または150ヌクレオチド未満もしくは150ヌクレオチド、または100ヌクレオチド未満もしくは100ヌクレオチド、または90ヌクレオチド未満もしくは90ヌクレオチド、または80ヌクレオチド未満もしくは80ヌクレオチド、または70ヌクレオチド未満もしくは70ヌクレオチド、または60ヌクレオチド未満もしくは60ヌクレオチド、または50ヌクレオチド未満もしくは50ヌクレオチド、または40ヌクレオチド未満もしくは40ヌクレオチド、または30ヌクレオチド以下、または20ヌクレオチド以下、または15ヌクレオチド以下であるが、少なくとも6ヌクレオチドのハイブリダイゼーション配列(例えば、核酸テンプレートとアニールする配列)を含んでもよい。一部の態様において、プライマーのハイブリダイゼーション配列は、長さが6〜50ヌクレオチド、長さが6〜35ヌクレオチド、長さが6〜20ヌクレオチド、長さが10〜25ヌクレオチドでもよい。
オリゴヌクレオチドおよびプライマーを合成するために任意の適切な方法を使用することができる。一部の態様において、商業的供給業者は、本明細書に記載の方法および組成物において使用するためのプライマーを供給するのに適したオリゴヌクレオチド合成サービス、例えば、INVITROGEN(商標)Custom DNA Oligos; Life Technologies; Grand Island, NY、またはIDT; Coralville, IAのカスタムDNA Oligosを提供する。
一部の態様において、テール付ランダムプライマーからの伸長が起こった後に、第1の増幅工程において伸長産物およびテンプレートを増幅することができる。一部の態様において、増幅は、第1の標的特異的プライマーおよび第1のテールプライマーを用いた1セットのPCR増幅サイクルを伴ってもよい。一部の態様において、増幅によって、伸長産物に存在するテール付ランダムプライマー配列の少なくとも一部が増幅されてもよい。一部の態様において、増幅によって、伸長産物に存在するテール付ランダムプライマー配列の全てが増幅されてもよい。
本明細書で使用する「第1の標的特異的プライマー」という用語は、適切なアニーリング条件下で、標的核酸に特徴的な鎖を有する核酸テンプレートに特異的にアニールすることができる核酸配列を含む一本鎖オリゴヌクレオチドを指す。
一部の態様において、プライマー(例えば、標的特異的プライマー)は5'タグ配列部分を含んでもよい。一部の態様において、反応物中に存在する複数種のプライマー(例えば、全ての第1の標的特異的プライマー)が、同一の5'タグ配列部分を含んでもよい。一部の態様において、マルチプレックスPCR反応では、異なるプライマー種はオフターゲット形式で互いに相互作用して、プライマー伸長とその後のDNAポリメラーゼによる増幅が引き起こされる。このような態様では、これらのプライマー二量体は短い傾向があり、その効率的な増幅は反応を追い越し、優位に立って、望ましい標的配列の不十分な増幅を引き起こすことがある。従って、一部の態様において、プライマーの中に(例えば、標的特異的プライマー上に)5'タグ配列を含めると、両端に同じ相補的テールを含有するプライマー二量体が形成されることがある。一部の態様において、その後の増幅サイクルでは、このようなプライマー二量体は、それぞれが、2つの末端に5'タグによって導入される相補的配列を含む一本鎖DNAプライマー二量体に変性する。一部の態様において、これらの一本鎖DNAプライマー二量体にプライマーがアニールする代わりに、別々の分子上にある新たなプライマーと分子間相互作用するのではなく、同じプライマー二量体分子上にある相補的タグが近くに接近するために分子内ヘアピン(フライパンの柄のような構造)形成が起こることがある。従って、一部の態様において、これらのプライマー二量体は、増幅のためにプライマーが二量体によって指数関数的に消費されないように、非効率的に増幅されることがある。逆に、タグ化プライマーは、標的配列の望ましい特異的な増幅のために高く、かつ十分な濃度で留まることができる。一部の態様において、プライマー二量体は反応において競合し、他の試薬を消費するので、プライマー二量体の蓄積はマルチプレックス増幅の状況では望ましくない場合がある。
一部の態様において、5'タグ配列はGCリッチ配列でもよい。一部の態様において、5'タグ配列は、少なくとも50%のGC含有量、少なくとも55%のGC含有量、少なくとも60%のGC含有量、少なくとも65%のGC含有量、少なくとも70%のGC含有量、少なくとも75%のGC含有量、少なくとも80%のGC含有量、またはこれより高いGC含有量を含んでもよい。一部の態様において、タグ配列は少なくとも60%のGC含有量を含んでもよい。一部の態様において、タグ配列は少なくとも65%のGC含有量を含んでもよい。
一部の態様において、標的特異的プライマー(例えば、第2の標的特異的プライマー)は、増幅反応のアンプリコンの既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、およびタグ配列(例えば、配列決定プライマー(例えば、第2の配列決定プライマー)と同一の、または相補的なヌクレオチド配列)を含む5'部分を含む一本鎖オリゴヌクレオチドである。
一部の態様において、増幅レジメンの第2の標的特異的プライマーは増幅レジメンの第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にある。一部の態様において、第2の標的特異的プライマーは、第1の標的特異的プライマーに対して、3ヌクレオチド、例えば、3ヌクレオチド以上、4ヌクレオチド以上、5ヌクレオチド以上、6ヌクレオチド以上、7ヌクレオチド以上、8ヌクレオチド以上、9ヌクレオチド以上、10ヌクレオチド以上、または15ヌクレオチド以上分だけ入れ子構造になっている。一部の態様において、増幅レジメンにおいて用いられる標的特異的プライマー(例えば、第2の標的特異的プライマー)は全て、同じ5'部分を含む。一部の態様において、標的特異的プライマーの5'部分は、本明細書に記載のようにプライマー二量体を抑制するような構成にすることができる。
一部の態様において、標的核酸の同じ鎖に実質的に相補的な第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが増幅レジメンにおいて用いられる。一部の態様において、標的配列(例えば、既知の標的配列)に特異的にアニールする第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーの一部は、既知の標的ヌクレオチド配列の合計で少なくとも20個のユニークな塩基、例えば、20個以上のユニークな塩基、25個以上のユニークな塩基、30個以上のユニークな塩基、35個以上のユニークな塩基、40個以上のユニークな塩基、または50個以上のユニークな塩基を含んでもよい。一部の態様において、標的配列(例えば、既知の標的配列)に特異的にアニールする第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーの一部は、既知の標的ヌクレオチド配列の合計で少なくとも30個のユニークな塩基を含んでもよい。
本明細書で使用する「第1のテールプライマー」という用語は、テール付プライマーのテール部分と同一の核酸配列を含む核酸分子を指す。
本明細書で使用する「第2のテールプライマー」という用語は、第1の配列決定プライマー、アダプター、インデックスプライマーなどの部分と同一の核酸配列を含み、任意で、第1のテール付プライマーに対して入れ子構造になっている核酸分子を指す。一部の態様において、第2のテールプライマーは、適切なインデックスタグ、(例えば、配列決定プラットフォームにおいて使用するための)アダプターなどの付加を容易にするために第1のテールプライマーの外側にある。一部の態様において、第2のテール付プライマーは配列決定プライマーと同一である。一部の態様において、第2のテール付プライマーは配列決定プライマーに相補的である。
一部の態様において、第2のテールプライマーは第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている。一部の態様において、第2のテールプライマーは第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっていない。一部の態様において、増幅レジメンのテールプライマーは、互いに対して少なくとも3ヌクレオチド、例えば、3ヌクレオチド、4ヌクレオチド、5ヌクレオチド、6ヌクレオチド、7ヌクレオチド、8ヌクレオチド、9ヌクレオチド、10ヌクレオチド以上分だけ、またはそれより多く、入れ子構造になっている。
一部の態様において、第1のテールプライマーは、第2のテールプライマーに含まれず、かつ第2のテールプライマーと同一の、または相補的な、どの配列よりも、テール付ランダムプライマーの5'末端の近くに位置する、工程(b)鎖の伸長産物と同一の、または相補的な核酸配列を含む。従って、一部の態様において、第2のテールプライマーは、ランダムテールプライマーによって加えられる領域(5'末端)の外側に、例えば、第1のテールプライマーによって加えられる5'テールの内部にある。
一部の態様において、第1のテールプライマーは、テール付ランダムプライマーの最も5'側のヌクレオチドの(例えば、約20ヌクレオチドの)配列と同一の、または相補的な核酸配列を含んでもよく、第2のテールプライマーは、テール付ランダムプライマーの約30塩基と同一の、または相補的な核酸配列と、テール付ランダムプライマーの5'末端の3'側にある、少なくとも3ヌクレオチドの5'ヌクレオチドを含んでもよい。
一部の態様において、入れ子構造のテールプライマーを用いると、半入れ子(hemi-nested)法の間に生じる可能性がある状況である、(例えば、ブリッジPCRまたはエマルジョンPCR中に)増幅可能であるが、配列決定することができない最終アンプリコンの生成が最小限になるか、または無くなる。一部の態様において、配列決定プライマーと同一のプライマーを用いた半入れ子アプローチは、第1のPCR工程から第2のPCR工程まで望ましくない増幅産物の持ち越し汚染をもたらす可能性があり、人為的な配列決定リードを生じることがある。一部の態様において、本明細書に記載の2種類のテールプライマーを用いると、これらの問題を減じ、一部の態様では無くすことができる。
一部の態様において、第1の増幅工程の第1のPCR増幅サイクルにおいて、第1の標的特異的プライマーは、既知の標的ヌクレオチド配列を含む任意の核酸のテンプレート鎖と特異的にアニールすることができる。一部の態様において、第1の標的特異的プライマーが設計された方向に応じて、既知の標的ヌクレオチド配列の上流または下流にあり、かつテンプレート鎖に相補的な配列が合成される。一部の態様では、第1の標的特異的プライマーと相補的塩基対を形成するハイブリダイゼーション配列を含む伸長産物が形成される場合、第1の標的特異的プライマー(およびこれに相補的な配列)、第1の標的特異的プライマーの下流にある標的ヌクレオチド配列(およびこれに相補的な配列)、ならびにテール付ランダムプライマー配列(およびこれに相補的な配列)を含む二本鎖増幅産物を形成することができる。このような態様において、後のPCR増幅サイクルでは、第1の標的特異的プライマーと第1のテールプライマーが両方とも増幅産物の適切な鎖に特異的にアニールすることができ、既知のヌクレオチド標的配列とテール付ランダムプライマーとの間にある配列を増幅することができる。
本明細書に記載の方法の一部の態様において、増幅された産物(アンプリコン)の一部は、さらなる回の増幅で増幅される。一部の態様において、さらなる回の増幅は、第2の標的特異的プライマーおよび第1の配列決定プライマーまたは第2のテールプライマーを用いて行われるPCR増幅サイクルを伴ってもよい。一部の態様において、PCR増幅サイクルは、1つもしくは複数の他の(例えば、前の)PCR増幅サイクルのPCRパラメータと同一のPCRパラメータ、または1つもしくは複数の他の(例えば、前の)PCR増幅サイクルのPCRパラメータと異なるPCRパラメータの使用を伴ってもよい。一部の態様において、PCR増幅レジメンは同じアニーリング温度または異なるアニーリング温度を有してもよく、同じ伸長工程時間の長さまたは異なる伸長工程時間の長さを有してもよい。
一部の態様において、本明細書に記載の方法は、既知の標的ヌクレオチド配列の片側または両側の隣接領域にある、既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列の決定を可能にする。標的核酸が、通常、一本鎖核酸または二本鎖核酸として存在するかどうかに関係なく、配列情報は5'から3'に向かって一本鎖の形式(鎖A)で表されることがある。一部の態様において、鎖Aの既知の標的ヌクレオチド配列の5'側にある配列を決定しようとするのであれば、遺伝子特異的プライマーは鎖Aに相補的であってもよい(アニールしてもよい)。鎖Aの既知の標的ヌクレオチド配列の3'側にある配列を決定しようとするのであれば、遺伝子特異的プライマーは二本鎖標的核酸の相補鎖にアニールするように鎖Aと同一であってもよい。
一部の態様において、第1の遺伝子特異的プライマーおよび第2の遺伝子特異的プライマーの使用に関連して、本明細書に記載の方法を用いると、優れたオンターゲット率、例えば、70〜90%をもつアッセイを得ることができる。一部の態様において、本明細書に記載のアッセイおよび方法の標的特異性率は少なくとも85%となることができる。
一部の態様において、本明細書において開示されたプライマー(例えば、標的特異的プライマー、テールプライマー)は、約61〜72℃、例えば、約61〜69℃、約63〜69℃、約63〜67℃、約64〜66℃のアニーリング温度で、その相補的配列に特異的にアニールするように設計される。一部の態様において、本明細書において開示されたプライマーは、72℃未満のアニーリング温度で、その相補的配列に特異的にアニールするように設計される。一部の態様において、本明細書において開示されたプライマーは、70℃未満のアニーリング温度で、その相補的配列に特異的にアニールするように設計される。一部の態様において、本明細書において開示されたプライマーは、68℃未満のアニーリング温度で、その相補的配列に特異的にアニールするように設計される。一部の態様において、本明細書において開示されたプライマーは、約65℃のアニーリング温度で、その相補的配列に特異的にアニールするように設計される。
一部の態様において、既知の標的ヌクレオチド配列に特異的にアニールする標的特異的プライマーの一部は、約61〜72℃、例えば、約61〜69℃、約63〜69℃、約63〜67℃、約64〜66℃の温度で特異的にアニールする。一部の態様において、既知の標的ヌクレオチド配列に特異的にアニールする標的特異的プライマーの一部はPCR緩衝液中で約65℃の温度で特異的にアニールする。
一部の態様において、本明細書に記載のプライマーは修飾塩基を含まない(例えば、プライマーはブロッキング3'アミンを含まなくてもよい)。しかしながら、一部の態様において、本明細書に記載のプライマーは修飾塩基または非天然塩基を含む。一部の態様において、プライマーは、検出可能なシグナルを出すことができる標識で直接的または間接的に改変されてもよい。このような標識の非限定的な例には、放射性同位体、蛍光分子、ビオチンなどが含まれる。一部の態様において、本明細書において開示されたプライマーは、ビオチンリンカーまたは(例えば、プライマーを支持体に結合体化するための)他の適切なリンカーを含んでもよい。一部の態様において、プライマーは、適切な酵素で切断されるようにエンドヌクレアーゼ標的配列を含有してもよい。他の態様において、プライマーの5'末端は、ビーズまたは他の支持体、例えば、フローセル基材に結合した核酸と相補的な配列を含んでもよい。プライマーは、改変されたヌクレオシド間結合を含んでもよく、含まなくてもよい。
本明細書に記載の方法の一部の態様において、核酸(例えば、増幅された核酸、伸長産物、標的核酸)を配列決定することができる。一部の態様において、配列決定は次世代配列決定法によって行うことができる。本明細書で使用する「次世代配列決定」とは、何千、何百万という配列決定反応を並行して実施し、読み取ることにより、従来の配列決定方法(例えば、サンガー配列決定)を用いた場合で起こり得る速度を上回る速度でオリゴヌクレオチドを配列決定する能力を有するオリゴヌクレオチド配列決定技術を指す。次世代配列決定法/プラットフォームの非限定的な例には、Massively Parallel Signature Sequencing (Lynx Therapeutics); 454 パイロシークエンシング(pyro-sequencing)(454 Life Sciences/Roche Diagnostics); 固相可逆的ダイターミネーター配列決定(Solexa/Illumina): SOLiD技術(Applied Biosystems); Ion半導体配列決定(semiconductor sequencing)(ION Torrent); DNA ナノボール配列決定(Complete Genomics);ならびにPacific Biosciences、Intelligen Bio-systems、Oxford Nanopore Technologies、およびHelicos Biosciencesから利用可能な技術が含まれる。一部の態様において、配列決定プライマーは、選択された次世代配列決定法と適合性である部分を含んでもよい。次世代配列決定技術ならびに関連する配列決定プライマーの制約および設計パラメータは当技術分野において周知である(例えば、Shendure, et al., 「Next-generation DNA sequencing」、 Nature, 2008, vol. 26, No.10, 1135-1145; Mardis, 「The impact of next-generation sequencing technology on genetics」、 Trends in Genetics, 2007, vol.24, No.3, pp.133-141 ; Su, et al., 「Next-generation sequencing and its applications in molecular diagnostics」 Expert Rev Mol Diagn, 2011, 11(3):333-43; Zhang et al., 「The impact of next-generation sequencing on genomics」, J Genet Genomics, 2011, 38(3):95-109; (Nyren, P. et al. Anal Biochem 208: 17175 (1993); Bentley, D. R. Curr Opin Genet Dev 16:545-52 (2006); Strausberg, R. L., et al. Drug Disc Today 13:569-77 (2008); 米国特許第7,282,337号; 米国特許第7,279,563号; 米国特許第7,226,720号; 米国特許第7,220,549号; 米国特許第7,169,560号; 米国特許第6,818,395号; 米国特許第6,911,345号; 米国特許出願公開第2006/0252077号; 同第2007/0070349号;および同第20070070349号を参照されたい。これらは、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)。
一部の態様において、配列決定工程は第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーの使用を伴う。一部の態様において、第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーは、本明細書に記載の次世代配列決定法と適合性であるように選択される。
配列決定リードを、ゲノム配列および/またはcDNA配列の既知の配列データベースとアライメントする方法は当技術分野において周知であり、このプロセスのためのソフトウェアが市販されている。一部の態様において、完全に、野生型配列データベースに位置づけられないリード(配列決定プライマーのヌクレオチド配列より小さい)はゲノム再編成または大きなインデル変異の可能性がある。一部の態様において、ゲノム内の複数の場所に位置づけられた配列を含むリード(配列決定プライマーのヌクレオチド配列より小さい)はゲノム再編成の可能性がある。
一部の態様において、プライマーは、さらなる配列、例えば、識別子配列(例えば、バーコード、インデックス)、配列決定プライマーハイブリダイゼーション配列(例えば、Rd1)、およびアダプター配列を含んでもよい。一部の態様において、アダプター配列は次世代配列決定システムと共に用いられる配列である。一部の態様において、アダプター配列は、Illuminaベースの配列決定技術のためのP5配列およびP7配列である。一部の態様において、アダプター配列は、Ion Torrent配列決定技術と適合性であるP1およびAである。
一部の態様において、本明細書で使用する「バーコード」、「分子バーコード」、「分子バーコードタグ」、および「インデックス」は同義に用いられる場合があり、一般的に、識別子、例えば、供給源の識別子、場所の識別子、日付もしくは時間の識別子(例えば、サンプリングもしくは加工の日付もしくは時間)、または他の核酸識別子として有用な核酸のヌクレオチド配列を指している。一部の態様において、このようなバーコード配列またはインデックス配列は、核酸集団に存在する核酸の異なる局面を特定するのに有用である。一部の態様において、バーコード配列またはインデックス配列は標的核酸の供給源または場所の識別子となってもよい。例えば、バーコード配列またはインデックス配列は、核酸が得られた患者を特定するのに役立ってもよい。一部の態様において、バーコード配列またはインデックス配列を用いると、(例えば、1個のフローセルの中で行われる)1回の反応で複数の異なる試料を配列決定することができる。一部の態様において、インデックス配列は、1つ1つの配列決定反応を検出する目的で配列イメージャー(sequence imager)を方向付けるのに使用することができる。一部の態様において、バーコード配列またはインデックス配列は、長さが2〜25ヌクレオチド、長さが2〜15ヌクレオチド、長さが2〜10ヌクレオチド、長さが2〜6ヌクレオチドでもよい。一部の態様において、バーコードまたはインデックスは、少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、または少なくとも25個のヌクレオチドを含む。
一部の態様において、テール付ランダムプライマーの集団が本明細書に記載の方法に従って用いられた時、増幅後に、複数の区別可能な増幅産物が存在することができる。一部の態様では、テール付ランダムプライマーが試料の核酸分子全体にわたって様々な位置にハイブリダイズするので、1セットの標的特異的プライマーが、1を超えるハイブリダイゼーション事象によって作り出された伸長産物にハイブリダイズし(これを増幅する)ことができる。例えば、あるテール付ランダムプライマーが、標的特異的プライマーハイブリダイゼーション部位から第1の(例えば、100ヌクレオチドの)距離でハイブリダイズしてもよく、別のテール付ランダムプライマーが、標的特異的プライマーハイブリダイゼーション部位から第2の(例えば、200ヌクレオチドの)距離でハイブリダイズすることができ、それによって、2種類の増幅産物(例えば、約100bpの増幅産物および約200bpの増幅産物)が生じる。一部の態様において、これらの複数の増幅産物をそれぞれ配列決定することができる。一部の態様において、これらの複数の増幅産物の配列決定は、増幅プロセスまたは配列決定プロセスの間に導入された配列エラーを検出するために互いに比較することができる複数の重複配列リードを提供するので有利である。一部の態様において、1つ1つの増幅産物をアラインメントすることができ、これらの増幅産物が配列中の特定の塩基で異なる場合、PCRおよび/または配列決定のアーティファクトまたはエラーが存在する可能性がある。
一部の態様において、標的核酸および/またはその増幅産物は、方法の任意の適切な工程の前および/または後に酵素、プライマー、または緩衝液成分から単離することができる。核酸を単離するための任意の適切な方法を使用することができる。一部の態様において、単離は固相可逆的固定化(SPRI)精製を含んでもよい。SPRI精製のための方法は当技術分野において周知であり、キットは、例えば、Agencourt AMPure XP-PCR Purification(カタログ番号A63880, Beckman Coulter; Brea, CA)から市販されている。一部の態様において、酵素は熱処理によって不活性化することができる。
一部の態様において、ハイブリダイズしなかったプライマーは、適切な方法(例えば、精製、消化など)を用いて核酸調製物から除去することができる。一部の態様において、調製物からプライマーを除去するためにヌクレアーゼ(例えば、エキソヌクレアーゼI)が用いられる。一部の態様において、プライマー消化後に、このようなヌクレアーゼは熱失活される。ヌクレアーゼが不活性化されたら、さらなる増幅反応を行うために、さらなるプライマーセットが他の適切な成分(例えば、酵素、緩衝液)と一緒に加えられてもよい。
一部の態様において、標的核酸はゲノムDNAまたはその一部でもよい。一部の態様において、標的核酸は、リボ核酸(RNA)、例えば、mRNA、またはその一部でもよい。一部の態様において、標的核酸はcDNAまたはその一部でもよい。
本明細書に記載の方法における使用に適した配列決定法の多くは、数十〜数百個のヌクレオチド塩基の最適なリード長をもつシークエンシングラン(sequencing run)を提供する(例えば、Ion Torrent技術は200〜400bpのリード長を生成することができる)。標的核酸は、この最適なリード長より実質的に長くてもよく、長くなくてもよい。一部の態様において、増幅された核酸部分が、特定の配列決定技術に使用するのに適した長さになるように、既知の標的ヌクレオチド配列と、テール付ランダムプライマーがハイブリダイズ可能な標的核酸の末端との平均距離は、可能な限り、選択された技術の最適なリード長に近いものでなければならない。一部の態様において、ある特定の配列決定技術の最適なリード長が200bpであれば、本明細書に記載の方法に従って増幅される核酸分子は、約800bp、約700bp、約600bp、約500bp、約400bp、約300bp、約200bp、またはそれより短い平均長でなければならない。
任意の望ましいサイズの断片を作製するために、(例えば、配列決定前に)本明細書において使用する核酸は剪断することができ、例えば、機械的または酵素的に剪断することができる。機械的剪断プロセスの非限定的な例には、超音波処理、噴霧化、およびCovaris(Woburn, MA)から利用可能なAFA(商標)剪断技術が含まれる。一部の態様において、核酸は超音波処理によって機械的に剪断することができる。
一部の態様において、標的核酸は剪断も消化もされない。一部の態様において、調製工程の核酸産物(例えば、伸長産物、増幅産物)は剪断もされず、酵素的に消化もされない。
一部の態様において、標的核酸がRNAである時、前記試料を逆転写酵素レジメンに供してDNAテンプレートを作製し、次いで、DNAテンプレートを剪断することができる。一部の態様において、標的RNAを剪断した後に、逆転写酵素レジメンを行うことができる。一部の態様において、標的RNAを含む試料は、新鮮な標本または分解された標本から抽出された全核酸を用いて;cDNA配列決定のためにゲノムDNAを除去する必要なく;cDNA配列決定のためにリボソームRNAを枯渇させる必要なく;どの工程でも機械的剪断または酵素的剪断の必要なく;ランダムヘキサマーを用いてRNAを二本鎖cDNA合成に供することによって、本明細書に記載の方法において使用することができる。
一部の態様において、既知の標的核酸は、遺伝子再編成に起因する融合配列を含有してもよい。一部の態様において、本明細書に記載の方法は、遺伝子再編成の存在および/または識別情報を確かめるのに適している。一部の態様において、遺伝子再編成のある位置(例えば、遺伝子特異的プライマーによって標的化しようとする遺伝子再編成の一部)の識別情報は以前に知られており、他の部分の配列は、本明細書において開示された方法を用いて決定することができる。一部の態様において、遺伝子再編成は癌遺伝子が関与してもよい。一部の態様において、遺伝子再編成は融合癌遺伝子を含んでもよい。
一部の態様において、標的核酸は適切な試料(例えば、食物試料、環境試料、生物学的試料、例えば、血液試料など)に存在するか、またはこれから得られる。一部の態様において、適切な試料は、対象から得られた生物学的試料である。一部の態様において、試料は、対象から得られた診断用試料でもよい。一部の態様において、試料は、タンパク質、細胞、流体、生物学的流体、防腐剤、および/または他の物質をさらに含んでもよい。非限定的な例として、試料は、チークスワブ(cheek swab)、血液、血清、血漿、痰、脳脊髄液、尿、涙、肺胞分離物、胸膜液、心膜液、嚢胞液、腫瘍組織、組織、生検材料、唾液、吸引液、またはその組み合わせでもよい。一部の態様において、試料は切除または生検によって得ることができる。
一部の態様において、前記試料は、遺伝子変化に関連する疾患、例えば、癌または遺伝病(herediatary disease)に対する処置を必要とする対象から得ることができる。一部の態様において、既知の標的配列は疾患関連遺伝子に存在する。
一部の態様において、癌に対する処置を必要とする対象から試料が得られる。一部の態様において、前記試料は、腫瘍細胞の集団、例えば、少なくとも1種類の腫瘍細胞の集団を含む。一部の態様において、前記試料は、未処理の生検組織または処理された生検組織(例えば、ホルマリン固定および/もしくはパラフィン包埋された生検組織)を含むが、これに限定されない腫瘍生検材料を含む。
一部の態様において、前記試料は新鮮に収集される。一部の態様において、前記試料は、本明細書に記載の方法および組成物において用いられる前に保管される。一部の態様において、前記試料は未処理試料である。本明細書で使用する「未処理試料」とは、溶液で希釈および/または懸濁される以外は、先立つ試料前処理を全く受けていない生物学的試料を指す。一部の態様において、試料は対象から得られ、本明細書に記載の方法および組成物において利用される前に保存または加工される。非限定的な例として、試料はパラフィンろうに包埋されてもよく、冷却されてもよく、凍結されてもよい。本明細書に記載の方法および組成物に従って核酸の存在を確かめる前に、凍結試料を解凍することができる。一部の態様において、前記試料は、加工または処理された試料でもよい。試料を処理または加工するための例示的な方法には、遠心分離、濾過、超音波処理、ホモジナイゼーション、加熱、凍結、および解凍、防腐剤(例えば、抗凝固剤またはヌクレアーゼ阻害剤)との接触、ならびにその任意の組み合わせが含まれるが、これに限定されない。一部の態様において、試料は化学試薬および/または生物試薬で処理することができる。化学試薬および/または生物試薬を用いて、加工中および/または保管中に、前記試料または前記試料に含まれる核酸を保護する、および/またはその安定性を維持することができる。さらに、または代わりに、化学試薬および/または生物試薬を用いて、前記試料の他の成分から核酸を放出することができる。非限定的な例として、血液試料を抗凝固剤で処理した後に、本明細書に記載の方法および組成物において利用することができる。核酸分析のために試料を加工、保存、または処理するのに適した方法およびプロセスを、本明細書において開示された方法において使用することができる。一部の態様において、試料は、清澄化した流体試料、例えば、遠心分離によって清澄化した流体試料でもよい。一部の態様において、試料は、低速遠心分離(例えば、3,000xg以下)および清澄化した流体試料を含む上清の収集によって清澄化することができる。
一部の態様において、試料中に存在する核酸は、本明細書に記載の方法および組成物において利用される前に単離、濃縮、または精製することができる。試料から核酸を単離、濃縮、または精製する適切な方法を使用することができる。例えば、様々な試料タイプからゲノムDNAを単離するキットは市販されている(例えば、カタログ番号51104、51304、56504、および56404; Qiagen; Germantown, MD)。一部の態様において、本明細書に記載の方法は、例えば、標的核酸を配列決定する前に、標的核酸を濃縮する方法に関する。一部の態様において、濃縮しようとする標的核酸の一端の配列は配列決定前に分かっていない。一部の態様において、本明細書に記載の方法は、次世代配列決定技術を用いてヌクレオチド配列を決定する前に特定のヌクレオチド配列を濃縮する方法に関する。一部の態様において、特定のヌクレオチド配列を濃縮する方法はハイブリダイゼーション濃縮を含まない。
本明細書に記載の方法はマルチプレックス形式で使用することができる。本明細書に記載の方法の態様において、マルチプレックス用途は、1つまたは複数の既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する工程を含んでもよい。本明細書において使用する「マルチプレックス増幅」とは、1つの反応容器の中で複数の標的核酸を同時に増幅することを伴うプロセスを指す。一部の態様において、前記方法は、その後で、1つまたは複数のセットのプライマーを用いてマルチプレックス増幅産物の配列を決定する工程を伴う。マルチプレックスとは、1回の反応で約2〜1,000個の異なる標的配列を検出することを指すことがある。本明細書で使用するマルチプレックスとは、1回の反応で、2〜1,000個の任意の範囲、例えば、5〜500個、25〜1000個、または10〜100個の異なる標的配列を検出することを指す。PCRに適用される「マルチプレックス」という用語は、同じPCR反応で、少なくとも2つの異なる標的配列に特異的なプライマーがあることを意味する。
一部の態様において、試料または試料の別々の部分にある標的核酸は、複数種のプライマー(例えば、複数種の第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマー)を用いて増幅することができる。一部の態様において、複数種のプライマー(例えば、複数種の第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマー)は単一の反応混合物に存在することができ、例えば、複数の増幅産物を同じ反応混合物の中で生成することができる。一部の態様において、複数種のプライマー(例えば、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマー)が、別々の遺伝子に含まれる既知の標的配列と特異的にアニールすることができる。一部の態様において、少なくとも2セットのプライマー(例えば、少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマー)が、既知の標的配列の異なる部分と特異的にアニールすることができる。一部の態様において、少なくとも2セットのプライマー(例えば、少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマー)が、単一の遺伝子に含まれる既知の標的配列の異なる部分と特異的にアニールすることができる。一部の態様において、少なくとも2セットのプライマー(例えば、少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマー)が、既知の標的配列を含む遺伝子の異なるエキソンと特異的にアニールすることができる。一部の態様において、複数種のプライマー(例えば、第1の標的特異的プライマー)は同一の5'タグ配列部分を含んでもよい。
本明細書に記載の方法の態様において、マルチプレックス用途は、1回の配列決定反応またはシークエンシングランで、複数の試料中にある1つまたは複数の既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する工程を含んでもよい。一部の態様において、複数の試料は異なる起源のものでもよく、例えば、異なる組織および/または異なる対象に由来してもよい。このような態様において、プライマー(例えば、テール付ランダムプライマー)はバーコード部分をさらに含んでもよい。一部の態様において、それぞれの試料に、ユニークなバーコード部分を有するプライマー(例えば、テール付ランダムプライマー)を添加し、試料中にある核酸に連結することができる。その後に、前記試料をプールすることができる。このような態様において、結果として生じた、増幅産物のそれぞれの配列決定リードは、増幅産物が得られたテンプレート核酸を含有する試料を特定するバーコードを含む。
本明細書に記載の方法の一部の態様において、既知のオリゴヌクレオチド標的配列に隣接する配列の決定によって、疾患の処置に関連する情報を得ることができる。従って、一部の態様において、本明細書において開示された方法は、疾患の処置を助けるのに使用することができる。一部の態様において、試料は、遺伝子変化に関連する疾患に対する処置を必要とする対象に由来してもよい。一部の態様において、既知の標的配列は、疾患関連遺伝子、例えば、癌遺伝子の配列である。一部の態様において、既知のオリゴヌクレオチド標的配列に隣接する配列および/または既知のオリゴヌクレオチド標的配列は、疾患に関連する変異または遺伝子異常、例えば、SNP、挿入、欠失、および/または遺伝子再編成を含んでもよい。一部の態様において、試料中に存在する既知の標的配列に隣接する配列および/または既知の標的配列は、遺伝子再編成産物の配列を含んだ。一部の態様において、遺伝子再編成は癌遺伝子、例えば、融合癌遺伝子でもよい。
癌に対する、ある特定の処置は、ある特定の癌遺伝子を含む腫瘍に対して特に有効である。例えば、ある特定の融合癌遺伝子の作用または発現を標的とする治療剤は、その融合癌遺伝子を含む腫瘍に対して有効であるが、融合癌遺伝子を欠く腫瘍に対しては有効でない場合がある。本明細書に記載の方法は、癌遺伝子状態を明らかにする特定の配列(例えば、変異、SNP、および/または再編成)の決定を容易にすることができる。一部の態様において、さらに、本明細書に記載の方法は、隣接領域の配列が既知である時に、特定の配列の決定を可能にすることができる。例えば、本明細書に記載の方法は、既知の遺伝子(例えば、癌遺伝子)が関与する遺伝子再編成の存在および識別情報を確かめることができ、この場合、本明細書に記載の方法が行われる前に、正確な場所および/または再編成パートナーは分かっていない。
一部の態様において、本明細書に記載の技術は癌を処置する方法に関する。従って、一部の態様において、本明細書において提供される方法は、癌に対する処置を必要とする対象から得られた腫瘍試料における1つまたは複数の癌遺伝子再編成の存在を検出する工程;および検出された任意の癌遺伝子再編成を有する腫瘍に対して有効な癌治療剤を投与する工程を伴ってもよい。一部の態様において、本明細書に記載の技術は、癌に対する処置を必要とする対象が、ある特定の処置に応答するかどうか確かめる方法に関する。従って、一部の態様において、本明細書において提供される方法は、対象から得られた腫瘍試料における癌遺伝子再編成の存在を検出する工程であって、癌遺伝子再編成の存在が検出されれば、対象が、癌遺伝子再編成産物を標的とする処置に応答することが確かめられる工程を伴ってもよい。
一部の態様において、対象は、肺癌に対する処置を必要とする。一部の態様において、例えば、前記試料が、肺癌に対する処置を必要とする対象から得られた場合、既知の標的配列は、ALK、ROS1、およびRETの群より選択される遺伝子に由来する配列を含んでもよい。従って、一部の態様において、遺伝子再編成によって、ALK、ROS1、またはRETが関与する融合が起こる。ALK、ROS1、またはRETが関与する遺伝子再編成の非限定的な例は、例えば、Soda et al. Nature 2007 448561-6: Rikova et al. Cell 2007 131: 1190-1203; Kohno et al. Nature Medicine 2012 18:375-7; Takouchi et al. Nature Medicine 2012 18:378-81に記載されている。これらは、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。しかしながら、遺伝子再編成の正確な場所、および再編成に関与する第2の遺伝子の識別情報は前もって分かっていなくてもよいことが理解されるはずである。従って、本明細書に記載の方法では、遺伝子再編成に関与する第2の遺伝子の再編成の場所または識別情報を知る必要なく、このような再編成の存在および識別情報を検出することができる。
一部の態様において、既知の標的配列は、ALK、ROS1、およびRETの群より選択される遺伝子に由来する配列を含んでもよい。
一部の態様において、対象の腫瘍から得られた試料中にALK遺伝子再編成が存在すると、その腫瘍は、ALK阻害剤; クリゾチニブ(PF-02341066); AP26113; LDK378; 3-39; AF802; IPI-504; ASP3026; AP-26113; X-396; GSK-1838705A; CH5424802; ALKキナーゼ活性のジアミノ阻害剤およびアミノピリミジン阻害剤、例えば、NVP-TAE684およびPF-02341066(例えば、Galkin et al, Proc Natl Acad Sci USA, 2007, 104:270-275; Zou et al. Cancer Res, 2007, 67:4408-4417; Hallberg and Palmer F1000 Med Reports 2011 3:21;およびSakamoto et al. Cancer Cell 2011 19:679-690を参照されたい)、ならびにWO04/079326に開示された分子からなる群より選択される治療剤を用いた処置に対して感受性があることが分かる。前述の参考文献は全て、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。ALK阻害剤には、例えば、ALKまたはその一部の発現および/または活性を低減するオリゴヌクレオチド、低分子、および/またはペプチドを含む、ALKまたはその一部の発現および/またはキナーゼ活性を低減する任意の薬剤が含まれ得る。本明細書で使用する「未分化リンパ腫キナーゼ」または「ALK」とは、典型的に、野生型でニューロン調節に関与する膜貫通チロシン(tyROSline)キナーゼを指す。ヒト(例えば、SEQ ID NO:2(mRNA), NCBI Gene ID:238)を含む多数の種についてALK遺伝子およびmRNAのヌクレオチド配列が知られている。
一部の態様において、対象の腫瘍から得られた試料中にROS1遺伝子再編成が存在すると、その腫瘍は、本明細書において前述されたROS1阻害剤およびALK阻害剤からなる群より選択される治療剤(例えば、クリゾチニブ)を用いた処置に対して感受性があることが分かる。ROS1阻害剤には、例えば、ROS1またはその一部の発現および/または活性を低減するオリゴヌクレオチド、低分子、および/またはペプチドを含む、ROS1またはその一部の発現および/またはキナーゼ活性を低減する任意の薬剤が含まれ得る。本明細書で使用する「c-ros癌遺伝子1」または「ROS1」(当技術分野においてros-1とも呼ばれる)とは、PTPN6と相互作用する、セブンレス(sevenless)サブファミリーの膜貫通チロシンキナーゼを指す。ヒト(例えば、SEQ ID NO:1(mRNA), NCBI Gene ID:238)を含む多数の種についてROS1遺伝子およびmRNAのヌクレオチド配列が知られている。
一部の態様において、対象の腫瘍から得られた試料中にRET遺伝子再編成が存在すると、その腫瘍は、RET阻害剤;DP-2490、DP-3636、SU5416; BAY43-9006、BAY73-4506(レゴラフェニブ)、ZD6474、NVP-AST487、ソラフェニブ、RPI-1、XL184、バンデタニブ、スニチニブ、イマチニブ、パゾパニブ、アキシチニブ、モテサニブ、ゲフィチニブ、およびウィサフェリンA(例えば、Samadi et al. Surgery 2010 148: 1228-36; Cuccuru et al. JNCI 2004 13: 1006-1014; Akeno-Stuart et al. Cancer Research 2007 67:6956; Grazma et al. J Clin Oncol 2010 28: 15s 5559; Mologni et al. J Mol Endocrinol 2006 37: 199-212; Calmomagno et al. Journal NCI 2006 98:326-334; Mologni. Curr Med Chem 2011 18: 162-175 を参照されたい)、ならびにWO06/034833; 米国特許出願公開第2011/0201598号、および米国特許第8,067,434号に開示された化合物からなる群より選択される治療剤を用いた処置に対して感受性であることが分かる。前述の参考文献は全て、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。RET阻害剤には、例えば、RETまたはその一部の発現および/または活性を低減するオリゴヌクレオチド、低分子、および/またはペプチドを含む、RETまたはその一部の発現および/またはキナーゼ活性を低減する任意の薬剤が含まれ得る。本明細書で使用する「rearranged during transfection」または「RET」は、神経冠の発生に関与し、グリア細胞由来神経栄養因子ファミリーシグナル伝達分子を認識するカドヘレイン(cadherein)スーパーファミリーの受容体型チロシンキナーゼを指す。ヒト(例えば、SEQ ID NO:3-4(mRNA), NCBI Gene ID: 5979)を含む多数の種についてRET遺伝子およびmRNAのヌクレオチド配列が知られている。
本明細書に記載の方法の用途の非限定的なさらなる例には、血液腫瘍マーカーおよびそのパネルの検出(例えば、リンパ腫および白血病におけるゲノム再編成を検出するための血液腫瘍マーカーおよびそのパネルを含む)、肉腫に関連するゲノム再編成およびそのパネルの検出;ならびにリンパ腫を検査するためのIGH/TCR遺伝子再編成およびそのパネルの検出が含まれる。
一部の態様において、本明細書に記載の方法は、例えば、癌を有する対象または癌を有すると診断された対象を、癌に対する治療剤を用いて処置することに関する。癌を有する対象は、医師が、現行の癌診断法を用いて特定することができる。例えば、これらの状態を特徴付け、診断の助けとなる肺癌の症状および/または合併症は当技術分野において周知であり、浅い呼吸、鎖骨上にあるリンパ節の腫脹、肺における異常音、胸部を軽くたたいた時の濁音、および胸痛を含むが、これに限定されない。診断、例えば、肺癌の診断の助けとなり得る検査には、X線、高レベルのある特定の物質(例えば、カルシウム)を対象にした血液検査、CTスキャン、および腫瘍生検が含まれるが、これに限定されない。肺癌の家族歴、または肺癌の危険因子への曝露(例えば、喫煙または煙および/もしくは大気汚染への曝露)もまた、対象が肺癌を有する可能性が高いかどうかの決定、または肺癌の診断の助けとなることがある。
癌には、腺癌を含む癌腫、リンパ腫、芽腫、黒色腫、肉腫、白血病、扁平細胞癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、胃腸癌、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫、膵臓癌、グリア芽細胞腫、基底細胞癌、胆道癌、膀胱癌、グリア芽細胞腫および髄芽腫を含む脳癌;乳癌、子宮頚癌、絨毛癌;結腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌(endometrial carcinoma)、子宮内膜癌(endometrial cancer);食道癌、胃癌;様々なタイプの頭頚部癌、ボーエン病およびパジェット病を含む上皮内新生物;急性リンパ性白血病および急性骨髄性白血病を含む血液腫瘍;カポジ肉腫、毛様細胞性白血病;慢性骨髄性白血病、AIDS関連白血病、および成人T細胞白血病リンパ腫;腎臓癌、例えば、腎細胞癌、T細胞急性リンパ芽球性白血病/リンパ腫、ホジキン病およびリンパ球性リンパ腫を含むリンパ腫;肝臓癌、例えば、肝癌およびヘパトーム、メルケル細胞癌、黒色腫、多発性骨髄腫;神経芽細胞腫;扁平上皮癌を含む口腔癌;上皮細胞から生じた卵巣癌を含む卵巣癌、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫(fibROS1arcoma)、および骨肉腫を含む肉腫;膵臓癌;黒色腫、ストローマ細胞、生殖細胞、および間葉系細胞を含む皮膚癌;前立腺(pROSltate)癌、直腸癌;外陰癌、腺癌を含む腎臓癌;胚腫瘍(germinal tumor)、例えば、セミノーマ、非セミノーマ(テラトーマ、絨毛癌)、ストローマ腫瘍、および生殖細胞腫瘍を含む精巣癌;甲状腺癌(thyroid adenocarcinoma)および髄様癌を含む甲状腺癌(thyroid cancer);食道癌、唾液腺癌、ならびにウィルムス腫瘍が含まれ得るが、これに限定されない。一部の態様において、癌は肺癌でもよい。
一部の態様において、本明細書に記載の方法は、癌の症状を緩和するために、有効量の本明細書に記載の組成物、例えば、癌に対する治療剤を対象に投与する工程を含む。本明細書で使用する「癌の症状を緩和する」とは、癌に関連する任意の状態または症状を回復させることである。同等の未処置対照と比較して、このような低減は、任意の標準的な技法によって測定された時の少なくとも5%、10%、20%、40%、50%、60%、80%、90%、95%、99%、またはそれより多い低減である。本明細書に記載の組成物を対象に投与するための様々な手段が当業者に公知である。このような方法には、経口投与、非経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、気道(エアロゾル)投与、肺投与、皮膚投与、局部投与、注射投与、または腫瘍内投与が含まれ得るが、これに限定されない。投与は局所でもよく、全身でもよい。本明細書で使用する「有効量」という用語は、疾患または障害の少なくとも1つまたは複数の症状を緩和するのに必要な治療剤の量を指し、望ましい効果をもたらすのに十分な薬理学的組成物の量に関する。従って、「治療有効量」という用語は、典型的な対象に投与された時に特定の抗癌効果をもたらすのに十分な量を指す。様々な文脈において本明細書で使用する有効量は、疾患の症状の発症を遅らせる、疾患の症状の経過を変える(例えば、疾患の症状の進行の減速があるが、これに限定されない)、または疾患の症状を逆転させるのに十分な量も含むだろう。従って、一般的に、正確な「有効量」を明記することは実現不可能である。しかしながら、どのような場合についても、当業者は日常的な実験しか用いずに適切な「有効量」を決定することができる。任意の特定の投与量の効果を適切なバイオアッセイによってモニタリングすることができる。医師は投与量を決定し、適宜、処置の観察された効果に合うように調整することができる。
癌に対する治療剤の非限定的な例には、放射線療法、外科手術、ゲムシタビン、シスプラスチン、パクリタキセル、カルボプラチン、ボルテゾミブ、AMG479、ボリノスタット、リツキシマブ、テモゾロミド、ラパマイシン、ABT-737、PI-103; アルキル化剤、例えば、チオテパおよびCYTOXAN(登録商標)シクロスホスファミド(cyclosphosphamide);アルキルスルホナート、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa);アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、およびトリメチローロメラミン(trimethylolomelamime)を含む、エチレンイミンおよびメチルアメラミン(methylamelamine);アセトゲニン(特に、ブラタシンおよびブラタシノン(bullatacinone)); カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む); ブリオスタチン; カリスタチン(callystatin); CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン(carzelesin)、およびビセレシン合成類似体を含む); クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8); ドラスタチン; デュオカルマイシン(合成類似体KW-2189およびCB1-TM1を含む); エリュテロビン; パンクラチスタチン(pancratistatin); サルコジクチン(sarcodictyin); スポンギスタチン(spongistatin);ナイトロジェンマスタード、例えば、クロランブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビシン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリチアマイシン、特に、カリチアマイシンガンマ1およびカリチアマイシンオメガ1(例えば、Agnew, Chem. Intl. Ed. Engl., 33: 183-186 (1994)を参照されたい); ディネミシン(dynemicin)Aを含むディネミシン; ビスホスホネート、例えば、クロドロネート;エスペラミシン;ならびにネオカルジノスタチンクロモフォアおよび関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質(antiobiotic)クロモフォア)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシニス(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)ドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、およびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ユベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗物質、例えば、メトトレキセートおよび5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキセート、プテロプテリン、トリメトレキセート;プリン類似体、例えば、フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン(thiamiprine)、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎剤、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フロリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エルフォルミチン(elformithine);酢酸エリプチニウム;エポシロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;マイタンシノイド、例えば、マイタンシンおよびアンサミトシン(ansamitocin);ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン(losoxantrone);ポドフィリニック酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products, Eugene, Oreg.);ラゾキサン; リゾキシン(rhizoxin);シゾフラン(sizofuran); スピロゲルマニウム; テヌアゾン酸; トリアジクオン; 2,2',2''-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T-2毒素、ベラクリン(verracurin)A、ロリジン(roridin)A、およびアングイジン(anguidine));ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、TAXOL(登録商標)パクリタキセル(Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)、ABRAXANE(登録商標)Cremophorフリー、パクリタキセルのアルブミン操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners, Schaumberg, Ill.)、およびTAXOTERE(登録商標)ドキセタキセル(Rhone-Poulenc Rorer, Antony, France); クロランブシル(chloranbucil); GEMZAR(登録商標)ゲムシタビン; 6-チオグアニン;メルカプトプリン; メトトレキセート; 白金類似体、例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、およびカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン; NAVELBINE(登録商標);ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロン酸;イリノテカン(Camptosar, CPT-11)(イリノテカンと5-FUおよびロイコボリンの処置レジメンを含む);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、レチノイン酸;カペシタビン;コンブレタスタチン; ロイコボリン(LV); オキサリプラチン処置レジメン(FOLFOX)を含むオキサリプラチン; ラパチニブ(Tykerb(登録商標)); 細胞増殖を低減する、PKC-α、Raf、H-Ras、EGFRの阻害剤(例えば、エルロチニブ(Tarceva(登録商標)))およびVEGF-Aの阻害剤、ならびに前記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、または誘導体が含まれ得る。さらに、処置の方法は放射線または放射線療法の使用をさらに含んでもよい。さらに、処置の方法は外科的処置の使用をさらに含んでもよい。
一部の態様において、本明細書に記載の方法は、再配列決定するのに、例えば、多量の核酸の方向付けられていない(non-directed)配列決定によって得られた、特に関連する、低品質の、および/または複合の配列を確認するのに適用することができる。非限定的な例として、本明細書に記載の方法を用いると、標的化された疾患遺伝子パネル(例えば、10〜100種類の遺伝子)の方向付けられた、および/もしくは標的化された再配列決定、大規模配列決定プロジェクトにおいて得られた変種を確認するための再配列決定、全エクソーム再配列決定、ならびに/または1つのヌクレオチド変種、複数のヌクレオチド変種、挿入、欠失、コピー数の変化、およびメチル化状態を検出するための標的化された再配列決定が可能になる。
一部の態様において、本明細書に記載の方法を用いると、微生物叢の配列決定、太古の試料の配列決定、および/または新たな変種ウイルスのジェノタイピングが可能になる。
便宜を図って、明細書、実施例、および添付の特許請求の範囲において用いられるいくつかの用語および句の意味が以下で示される。特に定めのない限り、または文脈から暗に示されていない限り、以下の用語および句は、以下で示される意味を含む。定義は、特定の態様の説明を助けるために示され、本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ限定されるので本発明を限定することを目的としない。特に定義のない限り、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。当技術分野における用語の用法と、本明細書において提供される用語の定義との間に明らかな矛盾があれば、本明細書において示された定義が優先されるものとする。
便宜を図って、本明細書中の明細書、実施例、および添付の特許請求の範囲において用いられる特定の用語をここでまとめる。
「減少させる」、「低減した」、「低減」、または「阻害する」という用語は全て、一般的に、統計的に有意な量分だけ減少させることを意味するために本明細書において用いられる。しかしながら、不確かさを避けるために、「低減した」、「低減」、「減少させる」、または「阻害する」とは、参照レベルと比較して少なくとも10%減少させること、例えば、少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%減少させること、あるいは100%まで、または100%を含めて(例えば、参照レベルと比較して、存在しないレベルまたは検出不可能なレベル)減少させること、あるいは参照レベルと比較して10〜100%減少させることを意味する。マーカーまたは症状の文脈において、前記の用語は、このようなレベルの統計的に有意な減少を意味する。減少は、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%の、またはそれより多い減少でもよく、好ましくは、このような障害をもたない個体にとって正常範囲内であると受け入れられているレベルまでの減少である。
「増加した」、「増加させる」、「増強する」、または「活性化する」という用語は全て、一般的に、統計的に有意な量分だけ増加させることを意味するために本明細書において用いられる。不確かさを避けるために、「増加した」、「増加させる」、「増強する」、または「活性化する」という用語は、参照レベルと比較して少なくとも10%増加させること、例えば、少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%増加させること、あるいは100%まで、または100%を含めて増加させること、あるいは参照レベルと比較して10〜100%増加させること、あるいは参照レベルと比較して少なくとも約2倍、または少なくとも約3倍、または少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍、または少なくとも約10倍増加させること、あるいは2倍〜10倍またはそれより多く増加させることを意味する。
本明細書で使用する「対象」はヒトまたは動物を意味する。通常、動物は、脊椎動物、例えば、霊長類、げっ歯類、家畜、または狩猟動物である。霊長類には、チンパンジー、カニクイザル(cynomologous monkey)、クモザル、およびマカク、例えば、アカゲザルが含まれる。げっ歯類には、マウス、ラット、ウッドチャック、フェレット、ウサギ、およびハムスターが含まれる。家畜および狩猟動物には、ウシ、ウマ、ブタ、シカ、バイソン、水牛、ネコ種、例えば、飼いならされたネコ、イヌ種、例えば、イヌ、キツネ、オオカミ、鳥類種、例えば、ニワトリ、エミュー、ダチョウ、および魚類、例えば、マス、ナマズ、およびサケが含まれる。一部の態様において、対象は、哺乳動物、例えば、霊長類、例えば、ヒトである。「個体」、「患者」、および「対象」という用語は本明細書において同義に用いられる。
好ましくは、対象は哺乳動物である。哺乳動物はヒト、非ヒト霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、またはウシでもよいが、これらの例に限定されない。動物モデル、例えば、肺癌の動物モデルに相当する対象として、ヒト以外の哺乳動物を都合よく使用することができる。対象は雄でもよく雌でもよい。
対象は、処置を必要とする状態(例えば、癌)またはこのような状態に関連する1つもしくは複数の合併症に罹患しているか、あるいはこれを有すると以前に診断されたことがあるか、あるいは特定されたことがあり、任意で、このような状態またはこのような状態に関連する1つもしくは複数の合併症に対する処置を既に受けたことがある対象でもよい。または、対象はまた、このような状態(例えば、癌)またはこのような状態に関連する1つもしくは複数の合併症を有すると以前に診断されたことがない対象でもよい。例えば、対象は、このような状態またはこのような状態に関連する1つもしくは複数の合併症の1つまたは複数の危険因子を示す対象でもよく、危険因子を示さない対象でもよい。
特定の状態に対する処置「を必要とする対象」とは、その状態を有する対象でもよく、その状態を有すると診断された対象でもよく、その状態を発症するリスクがある対象でもよい。
本明細書で使用する「遺伝子変化に関連する疾患」とは、少なくとも部分的に、健常な野生型対象と比較して対象の遺伝物質の変化、例えば、欠失、挿入、SNP、遺伝子再編成によって引き起こされる任意の疾患を指す。対象の遺伝物質の変化が、対象が疾患を発症するリスクを増加させるか、疾患(感染症、もしくは感染要素をもつ疾患を含む)に対する対象の感受性を増加させるか、疾患関連分子の産生を引き起こすか、または細胞を病気にかからせるか、もしくは異常な状態(例えば、癌細胞における細胞周期調節の喪失)になるようにすれば、少なくとも部分的に、前記の変化によって疾患を引き起こすことができる。疾患は、複数の遺伝子変化に関連するもの、例えば、癌でもよい。
本明細書で使用する「核酸」という用語は、リボ核酸、デオキシリボ核酸、またはその類似体の単位を組み込んでいる任意の分子、好ましくは、ポリマー分子を指す。核酸は一本鎖でもよく二本鎖でもよい。一本鎖核酸は、変性した二本鎖DNAの一方の鎖の核酸でもよい。または、一本鎖核酸は、どの二本鎖DNAにも由来しない一本鎖核酸でもよい。一局面において、テンプレート核酸はDNAである。別の局面において、テンプレートはRNAである。適切な核酸分子は、ゲノムDNAまたはcDNAを含むDNAである。他の適切な核酸分子は、mRNAを含むRNAである。
本明細書で使用する「単離された」または「部分的に精製された」という用語は、核酸の場合、天然供給源に見出される核酸と一緒に存在する、および/または細胞により発現された時に核酸と一緒に存在するであろう、少なくとも1種類の他の成分(例えば、核酸またはポリペプチド)から分離された核酸を指す。化学合成された核酸またはインビトロ転写/翻訳を用いて合成された核酸は「単離された」とみなされる。
本明細書で使用する「相補的な」という用語は、ヌクレオチドが水素結合塩基対を形成できることを指す。一部の態様において、相補的なとは、ある特定の2つのポリヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド配列が互いにアニールした時に、DNAではAがTと対形成し、GがCと対形成し、RNAではGがCと対形成し、AがUと対形成するように、ヌクレオチド塩基G、A、T、C、およびUの間で水素結合塩基対の形成が好まれることを指す。本明細書で使用する「実質的に相補的な」とは、分子の全長またはその一部にわたって第2のヌクレオチド配列と少なくとも90%の相補性、例えば、90%の相補性、95%の相補性、98%の相補性、99%の相補性、または100%の相補性を有する核酸分子またはその一部(例えば、プライマー)を指す。本明細書で使用する「実質的に同一の」とは、分子の全長またはその一部にわたって第2のヌクレオチド配列と少なくとも90%の同一性、例えば、90%の同一性、95%の同一性、98%の同一性、99%の同一性、または100%の同一性を有する核酸分子またはその一部を指す。
本明細書で使用する「特異的な」とは、標的核酸に特異的なプライマーの文脈で使用する時に、プライマーが標的核酸にアニールし、その増幅を媒介し、試料中に存在する非標的配列にアニールせず、その増幅を媒介しないアニーリング温度が存在するような、プライマーと標的との間の相補性レベルを指す。
本明細書で使用する「増幅された産物」、「増幅産物」、または「アンプリコン」とは、特定の標的核酸テンプレート鎖および/またはその相補的配列の一部のコピーであり、ヌクレオチド配列においてテンプレート核酸配列および/またはその相補的配列に対応する、増幅反応に起因するオリゴヌクレオチドを指す。増幅産物は、標的核酸および/またはその相補鎖の一部である配列に隣接する、プライマーに特異的な配列をさらに含んでもよい。本明細書に記載の増幅された産物は一般的に二本鎖DNAであるが、その個々の鎖に言及されることがある。
本明細書で使用する、核酸分子の「一部」とは、その分子に含まれる連続したヌクレオチドセットを指す。一部は、その分子に含まれるヌクレオチドを全て含んでもよく、その分子に含まれるヌクレオチドの部分セットしか含まなくてもよい。一部は二本鎖でもよく一本鎖でもよい。
本明細書で使用する「処置する(treat)」、「処置」、「処置する(treating)」、または「回復」という用語は、疾患または障害、例えば、肺癌に関連する状態の進行または重篤度を逆転させる、緩和する、回復させる、阻害する、遅くする、または止めることが目的である治療的処置を指す。「処置する」という用語は、状態、状態に関連する疾患または障害の少なくとも1つの副作用または症状を低減または緩和することを含む。処置は、一般的に、1つまたは複数の症状または臨床マーカーが低減すれば有効である。または、処置は、疾患の進行が減速または停止すれば「有効」である。すなわち、「処置」は、症状またはマーカーの改善だけでなく、処置の非存在下で予想されるものと比較した症状の進行または悪化の休止または少なくとも緩徐化も含む。有益な、または望ましい臨床結果には、1つまたは複数の症状の緩和、疾患の程度の低下、疾患の状態の安定化(すなわち、悪化なし)、疾患進行の遅延もしくは緩徐化、疾患の状態の回復もしくは一時的緩和、(部分的か完全かに関係なく)寛解、および/または検出可能か検出不可能に関係なく死亡率の減少が含まれるが、これに限定されない。疾患の「処置」という用語はまた、疾患の症状または副作用を除去すること(対症療法を含む)も含む。
「統計的に有意な」または「有意に」という用語は統計的有意性を指し、一般的に、マーカーの正常濃度より2標準偏差(2SD)少ないか、または低い濃度を意味する。
機能している実施例(operating example)を除き、または特に定めのない限り、本明細書において用いられる成分の量または反応条件を表す全ての数字は、全ての場合において「約」という用語により修飾されていると理解しなければならない。「約」という用語はパーセントと共に用いられる場合、±1%を意味する場合がある。
本明細書で使用する「(comprising)」または「(comprises)」という用語は、組成物、方法、および方法または組成物に必要不可欠なその各成分に関して用いられるが、必要不可欠であっても必要不可欠でなくても、明記されていない要素の包含を認める。
「からなる」という用語は、本明細書に記載の組成物、方法、およびその各成分を指し、態様の説明において列挙されなかった、あらゆる要素を排除する。
本明細書で使用する「から本質的になる」という用語は、ある特定の態様に必要な要素を指す。この用語があると、この態様の基本的かつ新規の、または機能的な特徴に大きく影響を及ぼさない要素が存在することが可能になる。
「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」とは、特に文脈によってはっきりと規定されていない限り複数の指示物を含む。同様に、「または」という語句は、特に文脈によってはっきりと規定されていない限り「および」を含むことが意図される。本明細書に記載のものと同様のまたは等価な方法および材料を本開示の実施または試験において使用することができるが、適切な方法および材料を以下で説明する。「例えば(e.g.)」という略語は、ラテン語のexempli gratiaに由来し、非限定的な例を示すために本明細書において用いられる。従って、略語「例えば(e.g.)」という略語は「例えば(for example)」という用語と同義である。
細胞生物学および分子生物学における一般用語の定義は、「The Merck Manual of Diagnosis and Therapy」, 19th Edition, 発行所Merck Research Laboratories, 2006 (ISBN 0-911910-19-0); Robert S. Porter et al. (eds.), The Encyclopedia of Molecular Biology, 発行所Blackwell Science Ltd., 1994 (ISBN 0-632-02182-9)で見られる。分子生物学における一般用語の定義は、Benjamin Lewin, Genes X, 発行所Jones & Bartlett Publishing, 2009 (ISBN-10: 0763766321); Kendrew et al. (eds.),, Molecular Biology and Biotechnology: a Comprehensive Desk Reference, 発行所VCH Publishers, Inc., 1995 (ISBN 1-56081-569-8)およびCurrent Protocols in Protein Sciences 2009, Wiley Intersciences, Coligan et al., eds.でも見られる。
特に定めのない限り、本発明は、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual (3 ed.), Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., USA (2001);およびDavis et al., Basic Methods in Molecular Biology, Elsevier Science Publishing, Inc., New York, USA (1995)に記載のように標準的な手順を用いて行われた。これらは全て、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本発明の様々な局面の説明の中で、他の用語が本明細書において定義される。
本願全体を通して引用された、参考文献、発行された特許、公開された特許出願、および同時継続中の特許出願を含む、特許および他の刊行物は全て、説明および開示する目的で、例えば、本明細書に記載の技術と共に用いられ得る、このような刊行物に記載の方法を説明および開示する目的で参照により本明細書に明確に組み入れられる。これらの刊行物は本願の出願日前の刊行物の開示のためだけに提供される。この点に関して、先行発明によって、または他の任意の理由で、本発明者らがこのような開示に先行する権利がないことが認められると解釈されるべきではない。日付に関する記載またはこれらの文書の内容に関する表記は全て出願人が入手可能な情報に基づくものであり、これらの文書の日付または内容の正確さに関する是認を構成するものではない。
本開示の態様の説明は網羅的であることも、本開示を、開示された厳密な形態に限定することも意図されない。本開示の特定の態様および実施例は例示目的で本明細書において説明されたが、関連する技術分野の当業者が理解できるので、様々な等価な修正が本開示の範囲内で可能である。例えば、方法の工程または機能が、ある特定の順序で示されたが、代わりの態様が異なる順序で機能を果たしてもよく、実質的に同時に機能が成し遂げられてもよい。本明細書において提供される本開示の開示は、適宜、他の手順または方法に適用することができる。本明細書に記載の様々な態様を組み合わせて、さらなる態様を提供することができる。上記の参考文献および出願の組成物、機能、および概念を用いるように、適宜、本開示の局面を修正して、本開示のなおさらなる態様を提供することができる。詳細な説明を考慮して、これらの変更および他の変更を本開示に加えることができる。このような修正は全て、添付の特許請求の範囲の中にあることが意図される。
前記態様のいずれかの特定の要素は、他の態様の要素と組み合わせることができるか、または他の態様の要素の代わりに代用することができる。さらに、これらの態様の文脈において、本開示のある特定の態様に関連する利点が説明されたが、このような利点を他の態様が示してもよく、全ての態様が、本開示の範囲内にある、このような利点を示すとは限らない。
本明細書に記載の技術は以下の実施例によってさらに例示され、以下の実施例は、さらに限定するものと解釈してはならない。
本明細書に記載の技術の一部の態様は、番号の付いた以下のパラグラフのいずれかに従って定義することができる。
1. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(b)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(c)工程(b)の産物をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(d)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
(f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
(g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程
を含み、
テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
第1の標的特異的プライマーが、アニーリング温度で、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
第2の標的特異的プライマーが、工程(e)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
2. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を、テール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(c)工程(b)の産物を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(d)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
(f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
(g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程
を含み、
テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
第1の標的特異的プライマーが、アニーリング温度で、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
第2の標的特異的プライマーが、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
3. 初期標的特異的プライマーの伸長後に、前記試料および産物をRNアーゼと接触させる工程をさらに含む、パラグラフ1〜2のいずれか一つに記載の方法。
4. テール付ランダムプライマーがヘアピンループ構造を形成することができる、パラグラフ1〜3のいずれか一つに記載の方法。
5. 初期標的特異的プライマーおよび第1の標的特異的プライマーが同一である、パラグラフ1〜4のいずれか一つに記載の方法。
6. テール付ランダムプライマーが、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、6〜12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間に6〜12ランダムヌクレオチドを含むバーコード部分をさらに含む、パラグラフ1〜5のいずれか一つに記載の方法。
7. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を、テール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、テンプレートとして、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部を使用するテンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(c)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
(d)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(c)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
(e)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(d)からの増幅された部分を配列決定する工程を含み、
テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列;中央のバーコード部分;および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
第1の標的特異的プライマーが、アニーリング温度で、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
第2の標的特異的プライマーが、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
8. それぞれのテール付ランダムプライマーが、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間にスペーサー核酸配列をさらに含む、パラグラフ7に記載の方法。
9. ハイブリダイズしなかったプライマーが伸長工程後に反応から取り除かれる、パラグラフ7または8に記載の方法。
10. 第2のテールプライマーが、少なくとも3ヌクレオチド分だけ第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている、パラグラフ7〜9のいずれか一つに記載の方法。
11. 第1の標的特異的プライマーが、どのプライマーの他のどの部分とも実質的に相補的でもなく実質的に同一でもない、高GC含有量の核酸配列を含む5'タグ配列部分をさらに含む、パラグラフ7〜10のいずれか一つに記載の方法。
12. 第2のテールプライマーが完全長の第1の配列決定プライマーと同一である、パラグラフ7〜11のいずれか一つに記載の方法。
13. 既知の標的に特異的にアニールする標的特異的プライマーの一部がPCR緩衝液中で約65℃の温度で特異的にアニールする、パラグラフ7〜12のいずれか一つに記載の方法。
14. 試料がゲノムDNAを含む、パラグラフ7〜13のいずれか一つに記載の方法。
15. 試料がRNAを含み、方法が、試料を逆転写酵素レジメンに供する第1の工程をさらに含む、パラグラフ7〜14のいずれか一つに記載の方法。
16. 試料中に存在する核酸が剪断にも消化にも供されていない、パラグラフ7〜15のいずれか一つに記載の方法。
17. 試料が一本鎖gDNAまたはcDNAを含む、パラグラフ7〜16のいずれか一つに記載の方法。
18. 逆転写酵素レジメンがランダムヘキサマーの使用を含む、パラグラフ7〜17のいずれか一つに記載の方法。
19. 遺伝子再編成が、既知の標的配列を含む、パラグラフ7〜18のいずれか一つに記載の方法。
20. 遺伝子再編成が、ゲノムDNA;RNA;およびcDNAからなる群より選択される核酸に存在する、パラグラフ19記載の方法。
21. 遺伝子再編成が癌遺伝子を含む、パラグラフ19〜20のいずれか一つに記載の方法。
22. 遺伝子再編成が融合癌遺伝子を含む、パラグラフ21記載の方法。
23. 核酸産物が次世代配列決定法によって配列決定される、パラグラフ7〜22のいずれか一つに記載の方法。
24. 次世代配列決定法が、Ion Torrent、Illumina、SOLiD、454; Massively Parallel Signature Sequencing固相可逆的ダイターミネーター配列決定;およびDNAナノボール配列決定からなる群より選択される方法を含む、パラグラフ23記載の方法。
25. 第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーが、選択された次世代配列決定法と適合性である、パラグラフ7〜24のいずれか一つに記載の方法。
26. 試料または試料の別々の部分を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む、パラグラフ7〜25のいずれか一つに記載の方法。
27. 試料を含む単一の反応混合物を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む、パラグラフ7〜26のいずれか一つに記載の方法。
28. 複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、別々の遺伝子に含まれる既知の標的ヌクレオチド配列に特異的にアニールする、パラグラフ7〜27のいずれか一つに記載の方法。
29. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知の標的ヌクレオチド配列の異なる部分に特異的にアニールする、パラグラフ7〜28のいずれか一つに記載の方法。
30. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知の標的ヌクレオチド配列を含む単一の遺伝子の異なる部分に特異的にアニールする、パラグラフ7〜29のいずれか一つに記載の方法。
31. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知のヌクレオチド標的配列を含む遺伝子の異なるエキソンに特異的にアニールする、パラグラフ7〜30のいずれか一つに記載の方法。
32. 複数種の第1の標的特異的プライマーが、同一の5'タグ配列部分を含む、パラグラフ7〜31のいずれか一つに記載の方法。
33. テール付ランダムプライマーの集団中のそれぞれのテール付ランダムプライマーが、同一の試料バーコード部分をさらに含む、パラグラフ7〜32のいずれか一つに記載の方法。
34. 複数の試料がそれぞれ、試料バーコード部分を有するテール付ランダムプライマーの別々の集団と接触され、テール付ランダムプライマーの集団がそれぞれ別個の試料バーコード部分を有し、試料が工程(b)後にプールされる、パラグラフ33記載の方法。
35. それぞれの増幅工程が、長さが5サイクル〜20サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含む、パラグラフ7〜34のいずれか一つに記載の方法。
36. 標的特異的プライマーおよびテールプライマーが約61〜72℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている、パラグラフ7〜35のいずれか一つに記載の方法。
37. 標的特異的プライマーおよびテールプライマーが約65℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている、パラグラフ7〜36のいずれか一つに記載の方法。
38. 標的核酸分子が試料に由来し、任意で、試料が、対象から得られた生物学的試料である、パラグラフ7〜37のいずれか一つに記載の方法。
39. 試料が、遺伝子変化に関連する疾患に対する処置を必要とする対象から得られたものである、パラグラフ38記載の方法。
40. 疾患が癌である、パラグラフ39記載の方法。
41. 試料が腫瘍細胞の集団を含む、パラグラフ38記載の方法。
42. 試料が腫瘍生検材料である、パラグラフ38記載の方法。
43. 癌が肺癌である。パラグラフ40記載の方法。
44. 疾患関連遺伝子が、既知の標的配列を含む、パラグラフ7〜43のいずれか一つに記載の方法。
45. 試料中の遺伝子再編成産物が、既知の標的配列を含む、パラグラフ38記載の方法。
46. 遺伝子再編成産物が癌遺伝子である、パラグラフ45記載の方法。
47. 分析のために核酸を調製する方法であって、
(a)標的核酸の第1の鎖を含む核酸テンプレートを、標的特異的ハイブリダイゼーション配列を含む相補的標的特異的プライマーと、該標的特異的プライマーのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で接触させる工程;ならびに
(b)標的核酸の第1の鎖に相補的な第2の鎖を含む核酸テンプレートを、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にある共通配列を有する複数の異なるプライマーと、該複数の異なるプライマーの少なくとも1つのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で接触させる工程を含み、
伸長産物が、標的特異的プライマーに特徴的な配列と、複数の異なるプライマーの少なくとも1つに特徴的な配列の両方を含むように生成される、方法。
48. 標的核酸がリボ核酸である、パラグラフ47記載の方法。
49. 標的核酸がデオキシリボ核酸である、パラグラフ47記載の方法。
50. 工程(a)および(b)が連続して行われる、パラグラフ47〜49のいずれか一つに記載の方法。
51. 工程(a)の核酸テンプレートが、工程(b)の複数の異なるプライマーの少なくとも1つのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む、パラグラフ47〜50のいずれか一つに記載の方法。
52. 工程(b)の核酸テンプレートが、工程(a)の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む、パラグラフ47〜50のいずれか一つに記載の方法。
53. 標的核酸が、遺伝子再編成を含む染色体セグメントからコードされるメッセンジャーRNAである、パラグラフ48記載の方法。
54. 標的核酸が、遺伝子再編成の一部を含む染色体セグメントである、パラグラフ49記載の方法。
55. 遺伝子再編成が逆位、欠失、または転座である、パラグラフ8記載の方法。
56. 伸長産物を増幅する工程をさらに含む、パラグラフ47〜55のいずれか一つに記載の方法。
57. 伸長産物と、固定化されたオリゴヌクレオチドとの間でハイブリダイゼーションが起こる条件下で、伸長産物または増幅された伸長産物を、固定化されたオリゴヌクレオチドと接触させる工程をさらに含む、パラグラフ47〜55のいずれか一つに記載の方法。
58. 標的核酸が、既知の配列を有する標的部分および未知の配列を有する隣接部分を含む、前記パラグラフのいずれか一つに記載の方法。
59. 異なるハイブリダイゼーション配列が隣接部分に相補的である、パラグラフ58記載の方法。
60. 標的特異的ハイブリダイゼーション配列が標的部分に相補的である、パラグラフ58または59記載の方法。
61. 標的特異的プライマーが、標的特異的ハイブリダイゼーション配列の5'側に、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つをさらに含む、パラグラフ47〜60のいずれか一つに記載の方法。
62. 共通配列が、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つを含む、パラグラフ47〜60のいずれか一つに記載の方法。
63. アダプター配列が、フローセルの中にオリゴヌクレオチドを固定化するための切断可能なアダプター配列である、パラグラフ1〜62のいずれか一つに記載の方法。
本明細書に記載の技術の一部の態様は、番号の付いた以下のパラグラフのいずれかに従って定義することができる。
1. 分析のために核酸を調製する方法であって、
(a)標的核酸の第1の鎖を含む核酸テンプレートを、標的特異的ハイブリダイゼーション配列を含む相補的標的特異的プライマーと、該標的特異的プライマーのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で、接触させる工程;ならびに
(b)標的核酸の第1の鎖に相補的な第2の鎖を含む核酸テンプレートを、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にある共通配列を有する複数の異なるプライマーと、該複数の異なるプライマーの少なくとも1つのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で、接触させる工程
を含み、
伸長産物が、標的特異的プライマーに特徴的な配列と、複数の異なるプライマーの少なくとも1つに特徴的な配列の両方を含むように生成される、方法。
2. 標的核酸がリボ核酸である、パラグラフ1記載の方法。
3. 標的核酸がデオキシリボ核酸である、パラグラフ1記載の方法。
4. 工程(a)および(b)が連続して行われる、パラグラフ1〜3のいずれか一つに記載の方法。
5. 工程(a)の核酸テンプレートが、工程(b)の複数の異なるプライマーの少なくとも1つのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む、パラグラフ1〜4のいずれか一つに記載の方法。
6. 工程(b)の核酸テンプレートが、工程(a)の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む、パラグラフ1〜4のいずれか一つに記載の方法。
7. 標的核酸が、遺伝子再編成を含む染色体セグメントからコードされるメッセンジャーRNAである、パラグラフ2記載の方法。
8. 標的核酸が、遺伝子再編成の一部を含む染色体セグメントである、パラグラフ3記載の方法。
9. 遺伝子再編成が、逆位、欠失、または転座である、パラグラフ8記載の方法。
10. 伸長産物を増幅する工程をさらに含む、パラグラフ1〜9のいずれか一つに記載の方法。
11. 伸長産物と、固定化されたオリゴヌクレオチドとの間でハイブリダイゼーションが起こる条件下で、伸長産物または増幅された伸長産物を、固定化されたオリゴヌクレオチドと接触させる工程をさらに含む、パラグラフ1〜9のいずれか一つに記載の方法。
12. 標的核酸が、既知の配列を有する標的部分および未知の配列を有する隣接部分を含む、前記パラグラフのいずれか一つに記載の方法。
13. 異なるハイブリダイゼーション配列が隣接部分に相補的である、パラグラフ12記載の方法。
14. 標的特異的ハイブリダイゼーション配列が標的部分に相補的である、パラグラフ12または13記載の方法。
15. 標的特異的プライマーが、標的特異的ハイブリダイゼーション配列の5'側に、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つをさらに含む、パラグラフ1〜14のいずれか一つに記載の方法。
16. 共通配列が、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つを含む、パラグラフ1〜14のいずれか一つに記載の方法。
17. アダプター配列が、フローセルの中にオリゴヌクレオチドを固定化するための切断可能なアダプター配列である、パラグラフ15または16記載の方法。
18. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(b)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(c)工程(b)の産物をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(d)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部をテンプレートとして使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
(f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
(g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程
を含み、
テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
第1の標的特異的プライマーが、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列とアニーリング温度で特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
第2の標的特異的プライマーが、工程(e)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
19. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部をテンプレートとして使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(c)工程(b)の産物を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(d)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
(f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
(g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程
を含み、
テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
第1の標的特異的プライマーが、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列とアニーリング温度で特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
第2の標的特異的プライマーが、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
20. 初期標的特異的プライマーの伸長後に、試料および産物をRNアーゼと接触させる工程をさらに含む、パラグラフ18〜19のいずれか一つに記載の方法。
21. テール付ランダムプライマーがヘアピンループ構造を形成することができる、パラグラフ1〜3のいずれか一つに記載の方法。
22. 初期標的特異的プライマーおよび第1の標的特異的プライマーが同一である、パラグラフ1〜4のいずれか一つに記載の方法。
23. テール付ランダムプライマーが、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、6〜12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間に6〜12ランダムヌクレオチドを含むバーコード部分をさらに含む、パラグラフ1〜5のいずれか一つに記載の方法。
7. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
(a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
(b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部をテンプレートとして使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
(c)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
(d)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(c)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
(e)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(d)からの増幅された部分を配列決定する工程
を含み、
テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列、中央のバーコード部分、および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
第1の標的特異的プライマーが、アニーリング温度で標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
第2の標的特異的プライマーが、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、
第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている、方法。
24. それぞれのテール付ランダムプライマーが、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間にあるスペーサー核酸配列をさらに含む、パラグラフ23記載の方法。
25. ハイブリダイズしなかったプライマーが伸長工程後に反応から取り除かれる、パラグラフ23または24記載の方法。
26. 第2のテールプライマーが、少なくとも3ヌクレオチド分だけ第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている、パラグラフ23〜25のいずれか一つに記載の方法。
27. 第1の標的特異的プライマーが、どのプライマーの他のどの部分とも実質的に相補的でもなく実質的に同一でもない、高GC含有量の核酸配列を含む5'タグ配列部分をさらに含む、パラグラフ23〜26のいずれか一つに記載の方法。
28. 第2のテールプライマーが完全長の第1の配列決定プライマーと同一である、パラグラフ23〜27のいずれか一つに記載の方法。
29. 既知の標的に特異的にアニールする標的特異的プライマーの一部がPCR緩衝液中で約65℃の温度で特異的にアニールする、パラグラフ23〜28のいずれか一つに記載の方法。
30. 試料がゲノムDNAを含む、パラグラフ23〜29のいずれか一つに記載の方法。
31. 試料がRNAを含み、方法が、試料を逆転写酵素レジメンに供する第1の工程をさらに含む、パラグラフ23〜30のいずれか一つに記載の方法。
32. 試料中に存在する核酸が剪断にも消化にも供されていないか、または、試料が一本鎖gDNAまたはcDNAを含む、パラグラフ23〜31のいずれか一つに記載の方法。
33. 逆転写酵素レジメンがランダムヘキサマーの使用を含む、パラグラフ23〜32のいずれか一つに記載の方法。
34. 遺伝子再編成が、既知の標的配列を含む、パラグラフ23〜33のいずれか一つに記載の方法。
35. 遺伝子再編成が、ゲノムDNA、RNA、およびcDNAからなる群より選択される核酸に存在する、パラグラフ34記載の方法。
36. 遺伝子再編成が癌遺伝子を含む、パラグラフ34〜35のいずれか一つに記載の方法。
37. 遺伝子再編成が融合癌遺伝子を含む、パラグラフ36記載の方法。
38. 核酸産物が次世代配列決定法によって配列決定される、パラグラフ23〜37のいずれか一つに記載の方法。
39. 次世代配列決定法が、Ion Torrent、Illumina、SOLiD、454、Massively Parallel Signature Sequencing固相可逆的ダイターミネーター配列決定、およびDNAナノボール配列決定からなる群より選択される方法を含む、パラグラフ38記載の方法。
40. 第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーが、選択された次世代配列決定法と適合性である、パラグラフ23〜39のいずれか一つに記載の方法。
41. 試料または試料の別々の部分を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む、パラグラフ23〜40のいずれか一つに記載の方法。
42. 試料を含む単一の反応混合物を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む、パラグラフ23〜41のいずれか一つに記載の方法。
43. 複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、別々の遺伝子に含まれる既知の標的ヌクレオチド配列に特異的にアニールする、パラグラフ23〜42のいずれか一つに記載の方法。
44. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知の標的ヌクレオチド配列の異なる部分に特異的にアニールする、パラグラフ23〜43のいずれか一つに記載の方法。
45. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知の標的ヌクレオチド配列を含む単一の遺伝子の異なる部分に特異的にアニールする、パラグラフ23〜44のいずれか一つに記載の方法。
46. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知のヌクレオチド標的配列を含む遺伝子の異なるエキソンに特異的にアニールする、パラグラフ23〜45のいずれか一つに記載の方法。
47. 複数種の第1の標的特異的プライマーが、同一の5'タグ配列部分を含む、パラグラフ23〜46のいずれか一つに記載の方法。
48. テール付ランダムプライマーの集団中のそれぞれのテール付ランダムプライマーが、同一の試料バーコード部分をさらに含む、パラグラフ23〜47のいずれか一つに記載の方法。
49. 複数の試料がそれぞれ、試料バーコード部分を有するテール付ランダムプライマーの別々の集団と接触され、テール付ランダムプライマーの集団がそれぞれ別個の試料バーコード部分を有し、試料が工程(b)後にプールされる、パラグラフ48記載の方法。
50. それぞれの増幅工程が、長さが5サイクル〜20サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含む、パラグラフ23〜49のいずれか一つに記載の方法。
51. 標的特異的プライマーおよびテールプライマーが、約61〜72℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている、パラグラフ23〜50のいずれか一つに記載の方法。
52. 標的特異的プライマーおよびテールプライマーが、約65℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている、パラグラフ23〜51のいずれか一つに記載の方法。
53. 標的核酸分子が試料に由来し、任意で、試料が、対象から得られた生物学的試料である、パラグラフ23〜52のいずれか一つに記載の方法。
54. 試料が、遺伝子変化に関連する疾患に対する処置を必要とする対象から得られたものである、パラグラフ53記載の方法。
55. 疾患が癌である、パラグラフ54記載の方法。
56. 試料が腫瘍細胞の集団を含む、パラグラフ53記載の方法。
57. 試料が腫瘍生検材料である、パラグラフ53記載の方法。
58. 癌が肺癌である、パラグラフ55記載の方法。
59. 疾患関連遺伝子が、既知の標的配列を含む、パラグラフ23〜58のいずれか一つに記載の方法。
60. 試料中の遺伝子再編成産物が、既知の標的配列を含む、パラグラフ53記載の方法。
61. 遺伝子再編成産物が癌遺伝子である、パラグラフ60記載の方法。
実施例1:
逆転写酵素とテール付ランダムオリゴヌクレオチドおよび遺伝子特異的オリゴヌクレオチドを用いて3'融合事象を増幅する方法
第1鎖合成
配列分析のために3'融合事象を増幅する最初の工程として、対象から単離された試料からRNAを得た。以下の反応物:
・12μLの精製RNAおよびH2O
・2μLの1.2μg/μLランダムプライマー#1(9マー)
・2μLのdNTP
を氷上で組み立てて第1のcDNA鎖を合成した。
反応物をサーモサイクラー(thermocycler)に移し、65℃で5分間インキュベートした。次いで、反応物を遠心分離し、氷上で少なくとも1分間インキュベートした。上記の反応物に対して、以下:
・2μLの10X M-MuLV逆転写酵素緩衝液
・1μLの40U/μL RNアーゼ阻害剤
・1μLの200U/μL M-MuLV酵素
を氷上で調製した。
反応物を混合し、短時間だけ遠心分離してチューブの底に反応内容物を集め、次いで、氷上に戻した。次いで、反応物を42℃で60分間インキュベートした後に、4℃でインキュベートした。
ExoI処理
上記の反応物に以下:
・1μLの20U/μLエキソヌクレアーゼI
を添加した。
反応物を混合し、短時間だけ遠心分離してチューブの底に反応内容物を集め、次いで、37℃で10分間インキュベートした。次に、1.28μLの1N NaOHを添加し、上下にピペッティングすることで混合し、次いで、内容物を収集した。反応物を80℃で10分間インキュベートし、次いで、4μLの10mM Tris pH8.3を添加し、上下にピペッティングすることで混合した。20μLのエキソヌクレアーゼ処理DNA溶液を、氷上にある新しい200μL PCRチューブに移した。
第2鎖cDNA合成
以下の反応物:
・20μLの上記からのDNA溶液
・11μLのヌクレアーゼフリーH2O
・4μLの10X PCR緩衝液II
・4μLの3μM遺伝子特異的プライマー#1
・1μLの0.5mM dNTP
を調製した。
反応物を上下にピペッティングすることで混合し、次いで、短時間だけ遠心分離して内容物を集めて、氷上に置いた。次いで、反応物を95℃で3分間、次いで、22℃で10秒間、その後に、次の工程に進むまで4℃でインキュベートした。反応物を氷上で少なくとも1分間インキュベートした。
反応物に以下:
・1μLの400U/μL Manta 1.0 DNAポリメラーゼ(高濃度)
を添加した。
反応物を25℃で10秒間、次いで、70℃で10分間インキュベートし、次の工程に進むまで4℃で維持した。
AMPureビーズ#1を用いたDNA精製
上記の反応物に以下:
・88.4μLのAMPureビーズ
を添加した。
懸濁液をよく混合し、室温で5分間インキュベートした。磁石を2〜4分間用いてビーズを収集した。溶液は透明になった。上清を捨て、磁石の上でビーズを200μLの70%エタノールで2回洗浄した。2回目の洗浄後、ビーズを室温で5分間乾燥させた。最後に、磁石からチューブを取り出し、ビーズを、AMPureキットに入っている10mM Tris-HCl pH8.3溶出緩衝液12μLに再懸濁することによって、DNAを溶出させた。RNA-ビーズ溶液を磁石の上に2分間置いた。次いで、間違いなくビーズを新しいチューブに移さないようにして、DNA溶液を新しいPCRチューブに移した。
一部の態様では、ビーズと反応混合物との比は、回収された断片のサイズに影響を及ぼすことがあることが理解されるはずである。一部の態様において、融合を検出する場合、それぞれの遺伝子を簡単に特定できるように、全ての断片または実質的に全ての断片は60nt(例えば、融合区切点または接合部の両側で30nt)より長い。
増幅#1
以下の反応物:
・10μLの上記精製#1からの精製DNA
・4μLの5X Phoenix Hot Start緩衝液
・2μLの2mM dNTP
・2μLの10μM P5_バーコードプライマー
・2μLの3μM遺伝子特異的プライマー#1
・0.5〜2単位のポリメラーゼ(例えば、Pheonix Hot Start Taq, VeraSeq)
を調製した。
反応物を以下の通りインキュベートした。
・工程1:95℃で3分間
・工程2:95℃で30秒間
・工程3:65℃で5分間、工程2に戻って14サイクル
・工程4:72℃で2分間
・工程5:プロトコールを続行するまで4℃
AMPureビーズ#2を用いたDNA精製
上記の反応物に以下:
・36.4μLのAMPureビーズ
を添加した。
懸濁液をよく混合し、室温で5分間インキュベートした。磁石を2〜4分間用いてビーズを収集した。溶液は透明になった。上清を捨て、磁石の上でビーズを200μLの70%エタノールで2回洗浄した。2回目の洗浄後、ビーズを室温で5分間乾燥させた。最後に、磁石からチューブを取り出し、ビーズを、AMPureキットに入っている10mM Tris-HCl pH8.3溶出緩衝液9μLに再懸濁することによって、DNAを溶出させた。RNA-ビーズ溶液を磁石の上に2分間置いた。次いで、間違いなくビーズを新しいチューブに移さないようにして、DNA溶液を新しいPCRチューブに移した。
増幅#2
以下の反応物:
・8.5μLの上記精製#2からの精製DNA
・4μLの5X Phoenix Hot Start緩衝液
・2μLの2mM dNTP
・2μLの10μM P5 29bpプライマー
・2μLの10μM P7バーコードプライマー
・2μLの3μM遺伝子特異的プライマー#2
・0.2μLの5U/μL Phoenix Hot Start Taqポリメラーゼ
・2μLの10μM P7バーコードプライマー
を調製した。
反応物を以下の通りインキュベートした。
・工程1:95℃で3分間
・工程2:95℃で30秒間
・工程3:65℃で5分間、工程2に戻って14サイクル
・工程4:72℃で2分間
・工程5:プロトコールを続行するまで4℃
AMPureビーズ#3を用いたDNA精製
上記の反応物に以下:
・37.3μLのAMPureビーズ
を添加した。
懸濁液をよく混合し、室温で5分間インキュベートした。磁石を2〜4分間用いてビーズを収集した。溶液は透明になった。上清を捨て、磁石の上でビーズを200μLの70%エタノールで2回洗浄した。2回目の洗浄後、ビーズを室温で5分間乾燥させた。最後に、磁石からチューブを取り出し、ビーズを、AMPureキットに入っている10mM Tris-HCl pH8.3溶出緩衝液20μLに再懸濁することによって、DNAを溶出させた。RNA-ビーズ溶液を磁石の上に2分間置いた。次いで、間違いなくビーズを新しいチューブに移さないようにして、DNA溶液を新しいPCRチューブに移した。
ライブラリー濃度の定量
Illumina用のKapa Biosystems qPCRキットを用いて、上記プロトコールを用いて調製した各ライブラリーの濃度を定量した。バーコード付(barcoded)ライブラリーを等モル濃度でプールした。次いで、ライブラリーを、MiSeq v2 300サイクル試薬キットを用いて製造業者の説明書に従ってXpM のIllumina MiSeqにロードした。試料を、2x150bpリードと、7塩基によってコードされるインデックスリードを用いて配列決定した。
実施例2:
逆転写酵素と遺伝子特異的オリゴヌクレオチドおよびテール付ランダムオリゴヌクレオチドを用いて5'融合事象を増幅する方法
第1鎖合成
配列分析のために5'融合事象を増幅する最初の工程として、対象から単離された試料からRNAを得た。以下の反応物:
・12μLの精製RNAおよびH2O
・2μLの遺伝子特異的プライマー#1
・2μLのdNTP
を氷上で組み立てて第1のcDNA鎖を合成した。
反応物をサーモサイクラーに移し、65℃で5分間インキュベートした。次いで、反応物を遠心分離し、氷上で少なくとも1分間インキュベートした。上記の反応物に対して、以下:
・2μLの1OX M-MuLV逆転写酵素緩衝液
・1μLの40U/μL RNアーゼ阻害剤
・1μLの200U/μL M-MuLV酵素
を氷上で調製した。
反応物を混合し、短時間だけ遠心分離してチューブの底に内容物を集め、次いで、氷上に戻した。次いで、反応物を42℃で60分間インキュベートした後に、4℃でインキュベートした。
ExoI処理
上記の反応物に以下:
・1μLの20U/μLエキソヌクレアーゼI
を添加した。
反応物を混合し、短時間だけ遠心分離してチューブの底に内容物を集め、次いで、37℃で10分間インキュベートした。次に、1.28μLの1N NaOHを添加し、上下にピペッティングすることで混合し、次いで、遠心分離して内容物を集めた。反応物を80℃で10分間インキュベートし、次いで、4μLの10mM Tris pH8.3を添加し、上下にピペッティングすることで混合した。20μLのエキソヌクレアーゼ処理DNA溶液を、氷上にある新しい200μL PCRチューブに移した。
第2鎖cDNA合成
以下の反応物:
・20μLの上記からのDNA溶液
・11μLのヌクレアーゼフリーH2O
・4μLの10X PCR緩衝液II
・4μLの1.2μg/μLランダムプライマー(9マー)
・1μLの0.5mM dNTP
を調製した。
反応物を上下にピペッティングすることで混合し、次いで、短時間だけ遠心分離して内容物を集め、氷上に置いた。次いで、反応物を95℃で3分間、次いで、22℃で10秒間、その後に、次の工程に進むまで4℃でインキュベートした。反応物を氷上で少なくとも1分間インキュベートした。
反応物に以下:
・1μLの400U/μL Manta 1.0 DNAポリメラーゼ(高濃度)
を添加した。
反応物を25℃で10秒間、次いで、70℃で10分間インキュベートし、次の工程に進むまで4℃で維持した。
AMPureビーズ#1を用いたDNA精製
上記の反応物に以下:
・88.4μLのAMPureビーズ
を添加した。
懸濁液をよく混合し、室温で5分間インキュベートした。磁石を2〜4分間用いてビーズを収集した。溶液は透明になった。上清を捨て、磁石の上でビーズを200μLの70%エタノールで2回洗浄した。2回目の洗浄後、ビーズを室温で5分間乾燥させた。最後に、磁石からチューブを取り出し、ビーズを、AMPureキットに入っている10mM Tris-HCl pH 8.3溶出緩衝液12μLに再懸濁することによって、DNAを溶出させた。RNA-ビーズ溶液を磁石の上に2分間置いた。次いで、間違いなくビーズを新しいチューブに移さないようにして、DNA溶液を新しいPCRチューブに移した。
増幅#1
以下の反応物:
・10μLの上記精製#1からの精製DNA
・4μLの5X Phoenix Hot Start緩衝液
・2μLの2mM dNTP
・2μLの10μM P5_バーコードプライマー
・2μLの3μM遺伝子特異的プライマー#1
・0.5〜2単位のポリメラーゼ(例えば、Pheonix Hot Start Taq, VeraSeq)
を調製した。
反応物を以下の通りインキュベートした。
・工程1:95℃で3分間
・工程2:95℃で30秒間
・工程3:65℃で5分、工程2に戻って14サイクル
・工程4:72℃で2分間
・工程5:プロトコールを続行するまで4℃
AMPureビーズ#2を用いたDNA精製
上記の反応物に以下:
・36.4μLのAMPureビーズ
を添加した。
懸濁液をよく混合し、室温で5分間インキュベートした。磁石を2〜4分間用いてビーズを収集した。溶液は透明になった。上清を捨て、磁石の上でビーズを200μLの70%エタノールで2回洗浄した。2回目の洗浄後、ビーズを室温で5分間乾燥させた。最後に、磁石からチューブを取り出し、ビーズを、AMPureキットに入っている10mM Tris-HCl pH8.3溶出緩衝液9μLに再懸濁することによって、DNAを溶出させた。RNA-ビーズ溶液を磁石の上に2分間置いた。次いで、間違いなくビーズを新しいチューブに移さないようにして、DNA溶液を新しいPCRチューブに移した。
増幅#2
以下の反応物:
・8.5μLの上記精製#2からの精製DNA
・4μLの5X Phoenix Hot Start緩衝液
・2μLの2mM dNTP
・2μLの10μM P5_29 bpプライマー
・2μLの10μM P7バーコードプライマー
・2μLの3μM遺伝子特異的プライマー#2
・0.2μLの5U/μL Phoenix Hot Start Taqポリメラーゼ
・2μLの10μM P7バーコードプライマー
を調製した。
反応物を以下の通りインキュベートした。
・工程1:95℃で3分間
・工程2:95℃で30秒間
・工程3:65℃で5分間、工程2に戻って14サイクル
・工程4:72℃で2分間
・工程5:プロトコールを続行するまで4℃
AMPureビーズ#3を用いたDNA精製
上記の反応物に以下:
・37.3μLのAMPureビーズ
を添加した。
懸濁液をよく混合し、室温で5分間インキュベートした。磁石を2〜4分間用いてビーズを収集した。溶液は透明になった。上清を捨て、磁石の上でビーズを200μLの70%エタノールで2回洗浄した。2回目の洗浄後、ビーズを室温で5分間乾燥させた。最後に、磁石からチューブを取り出し、ビーズを、AMPureキットに入っている10mM Tris-HCl pH8.3溶出緩衝液20μLに再懸濁することによって、DNAを溶出させた。RNA-ビーズ溶液を磁石の上に2分間置いた。次いで、間違いなくビーズを新しいチューブに移さないようにして、DNA溶液を新しいPCRチューブに移した。
ライブラリー濃度の定量
Illumina用のKapa Biosystems qPCRキットを用いて、上記プロトコールを用いて調製した各ライブラリーの濃度を定量した。バーコード付ライブラリーを等モル濃度でプールした。次いで、ライブラリーを、MiSeq v2 300サイクル試薬キットを用いて製造業者の説明書に従ってXpM のIllumina MiSeqにロードした。試料を、2x150bpリードと、7塩基によってコードされるインデックスリードを用いて配列決定した。

Claims (62)

  1. 分析のために核酸を調製する方法であって、
    (a)標的核酸の第1の鎖を含む核酸テンプレートを、標的特異的ハイブリダイゼーション配列を含む相補的標的特異的プライマーと、該標的特異的プライマーのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で、接触させる工程;ならびに
    (b)標的核酸の第1の鎖に相補的な第2の鎖を含む核酸テンプレートを、異なるハイブリダイゼーション配列の5'側にある共通配列を有する複数の異なるプライマーと、該複数の異なるプライマーの少なくとも1つのテンプレート特異的ハイブリダイゼーションおよび伸長を促進する条件下で、接触させる工程
    を含み、
    伸長産物が、標的特異的プライマーに特徴的な配列と、複数の異なるプライマーの少なくとも1つに特徴的な配列の両方を含むように生成される、方法。
  2. 標的核酸がリボ核酸である、請求項1記載の方法。
  3. 標的核酸がデオキシリボ核酸である、請求項1記載の方法。
  4. 工程(a)および(b)が連続して行われる、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 工程(a)の核酸テンプレートが、工程(b)の複数の異なるプライマーの少なくとも1つのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. 工程(b)の核酸テンプレートが、工程(a)の標的特異的プライマーのハイブリダイゼーションおよび伸長に起因する伸長産物を含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  7. 標的核酸が、遺伝子再編成を含む染色体セグメントからコードされるメッセンジャーRNAである、請求項2記載の方法。
  8. 標的核酸が、遺伝子再編成の一部を含む染色体セグメントである、請求項3記載の方法。
  9. 遺伝子再編成が、逆位、欠失、または転座である、請求項8記載の方法。
  10. 伸長産物を増幅する工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
  11. 伸長産物と、固定化されたオリゴヌクレオチドとの間でハイブリダイゼーションが起こる条件下で、伸長産物または増幅された伸長産物を、固定化されたオリゴヌクレオチドと接触させる工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
  12. 標的核酸が、既知の配列を有する標的部分および未知の配列を有する隣接部分を含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
  13. 異なるハイブリダイゼーション配列が隣接部分に相補的である、請求項12記載の方法。
  14. 標的特異的ハイブリダイゼーション配列が標的部分に相補的である、請求項12または13記載の方法。
  15. 標的特異的プライマーが、標的特異的ハイブリダイゼーション配列の5'側に、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つをさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  16. 共通配列が、インデックス配列、バーコード配列、およびアダプター配列の少なくとも1つを含む、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  17. アダプター配列が、フローセルの中にオリゴヌクレオチドを固定化するための切断可能なアダプター配列である、請求項15または16記載の方法。
  18. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
    (a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
    (b)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
    (c)工程(b)の産物をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
    (d)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部をテンプレートとして使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
    (e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
    (f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
    (g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程
    を含み、
    テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
    第1の標的特異的プライマーが、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列とアニーリング温度で特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
    第2の標的特異的プライマーが、工程(e)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
    第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
    第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
  19. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
    (a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
    (b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部をテンプレートとして使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
    (c)工程(b)の産物を初期標的特異的プライマーとハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
    (d)ハイブリダイズした初期標的特異的プライマーによってプライミングされ、テンプレートとして標的核酸分子を使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
    (e)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
    (f)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(e)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
    (g)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(f)からの増幅された部分を配列決定する工程
    を含み、
    テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
    第1の標的特異的プライマーが、標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列とアニーリング温度で特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
    第2の標的特異的プライマーが、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
    第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、かつ
    第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造にある、方法。
  20. 初期標的特異的プライマーの伸長後に、試料および産物をRNアーゼと接触させる工程をさらに含む、請求項18〜19のいずれか一項記載の方法。
  21. テール付ランダムプライマーがヘアピンループ構造を形成することができる、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  22. 初期標的特異的プライマーおよび第1の標的特異的プライマーが同一である、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  23. テール付ランダムプライマーが、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、6〜12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間に6〜12ランダムヌクレオチドを含むバーコード部分をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
  24. 既知の標的ヌクレオチド配列に隣接するヌクレオチド配列を決定する方法であって、
    (a)既知の標的ヌクレオチド配列を含む標的核酸分子をテール付ランダムプライマーの集団とハイブリダイゼーション条件下で接触させる工程;
    (b)ハイブリダイズしたテール付ランダムプライマーによってプライミングされ、ハイブリダイゼーション部位の下流にある標的核酸分子の一部をテンプレートとして使用する、テンプレート依存性伸長反応を行う工程;
    (c)第1のテールプライマーおよび第1の標的特異的プライマーを用いて、標的核酸分子の一部およびテール付ランダムプライマー配列を増幅する工程;
    (d)第2のテールプライマーおよび第2の標的特異的プライマーを用いて、工程(c)に起因するアンプリコンの一部を増幅する工程;
    (e)第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーを用いて、工程(d)からの増幅された部分を配列決定する工程
    を含み、
    テール付ランダムプライマーの集団が、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列、中央のバーコード部分、および約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチド分子を含み、
    第1の標的特異的プライマーが、アニーリング温度で標的核酸の既知の標的ヌクレオチド配列と特異的にアニールすることができる核酸配列を含み、
    第2の標的特異的プライマーが、工程(c)に起因するアンプリコンに含まれる既知の標的ヌクレオチド配列の一部と特異的にアニールすることができる核酸配列を含む3'部分、および第2の配列決定プライマーと同一の核酸配列を含む5'部分を含み、第2の標的特異的プライマーが第1の標的特異的プライマーに対して入れ子構造にあり、
    第1のテールプライマーが、テール付ランダムプライマーと同一の核酸配列を含み、
    第2のテールプライマーが、第1の配列決定プライマーの一部と同一の核酸配列を含み、第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている、方法。
  25. それぞれのテール付ランダムプライマーが、第1の配列決定プライマーと同一の5'核酸配列と、約6〜約12ランダムヌクレオチドを含む3'核酸配列との間にあるスペーサー核酸配列をさらに含む、請求項23記載の方法。
  26. ハイブリダイズしなかったプライマーが伸長工程後に反応から取り除かれる、請求項23または24記載の方法。
  27. 第2のテールプライマーが、少なくとも3ヌクレオチド分だけ第1のテールプライマーに対して入れ子構造になっている、請求項23〜25のいずれか一項記載の方法。
  28. 第1の標的特異的プライマーが、どのプライマーの他のどの部分とも実質的に相補的でもなく実質的に同一でもない、高GC含有量の核酸配列を含む5'タグ配列部分をさらに含む、請求項23〜26のいずれか一項記載の方法。
  29. 第2のテールプライマーが完全長の第1の配列決定プライマーと同一である、請求項23〜27のいずれか一項記載の方法。
  30. 既知の標的に特異的にアニールする標的特異的プライマーの一部がPCR緩衝液中で約65℃の温度で特異的にアニールする、請求項23〜28のいずれか一項記載の方法。
  31. 試料がゲノムDNAを含む、請求項23〜29のいずれか一項記載の方法。
  32. 試料がRNAを含み、方法が、試料を逆転写酵素レジメンに供する第1の工程をさらに含む、請求項23〜30のいずれか一項記載の方法。
  33. 試料中に存在する核酸が剪断にも消化にも供されていないか、または、試料が一本鎖gDNAまたはcDNAを含む、請求項23〜31のいずれか一項記載の方法。
  34. 逆転写酵素レジメンがランダムヘキサマーの使用を含む、請求項23〜32のいずれか一項記載の方法。
  35. 遺伝子再編成が、既知の標的配列を含む、請求項23〜33のいずれか一項記載の方法。
  36. 遺伝子再編成が、ゲノムDNA、RNA、およびcDNAからなる群より選択される核酸に存在する、請求項34記載の方法。
  37. 遺伝子再編成が癌遺伝子を含む、請求項34〜35のいずれか一項記載の方法。
  38. 遺伝子再編成が融合癌遺伝子を含む、請求項36記載の方法。
  39. 核酸産物が次世代配列決定法によって配列決定される、請求項23〜37のいずれか一項記載の方法。
  40. 次世代配列決定法が、Ion Torrent、Illumina、SOLiD、454、Massively Parallel Signature Sequencing固相可逆的ダイターミネーター配列決定、およびDNAナノボール配列決定からなる群より選択される方法を含む、請求項38記載の方法。
  41. 第1の配列決定プライマーおよび第2の配列決定プライマーが、選択された次世代配列決定法と適合性である、請求項23〜39のいずれか一項記載の方法。
  42. 試料または試料の別々の部分を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む、請求項23〜40のいずれか一項記載の方法。
  43. 試料を含む単一の反応混合物を、複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーと接触させる工程を含む、請求項23〜41のいずれか一項記載の方法。
  44. 複数のセットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、別々の遺伝子に含まれる既知の標的ヌクレオチド配列に特異的にアニールする、請求項23〜42のいずれか一項記載の方法。
  45. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知の標的ヌクレオチド配列の異なる部分に特異的にアニールする、請求項23〜43のいずれか一項記載の方法。
  46. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知の標的ヌクレオチド配列を含む単一の遺伝子の異なる部分に特異的にアニールする、請求項23〜44のいずれか一項記載の方法。
  47. 少なくとも2セットの第1の標的特異的プライマーおよび第2の標的特異的プライマーが、既知のヌクレオチド標的配列を含む遺伝子の異なるエキソンに特異的にアニールする、請求項23〜45のいずれか一項記載の方法。
  48. 複数種の第1の標的特異的プライマーが、同一の5'タグ配列部分を含む、請求項23〜46のいずれか一項記載の方法。
  49. テール付ランダムプライマーの集団中のそれぞれのテール付ランダムプライマーが、同一の試料バーコード部分をさらに含む、請求項23〜47のいずれか一項記載の方法。
  50. 複数の試料がそれぞれ、試料バーコード部分を有するテール付ランダムプライマーの別々の集団と接触され、テール付ランダムプライマーの集団がそれぞれ別個の試料バーコード部分を有し、試料が工程(b)後にプールされる、請求項48記載の方法。
  51. それぞれの増幅工程が、長さが5サイクル〜20サイクルの1セットのPCR増幅レジメンサイクルを含む、請求項23〜49のいずれか一項記載の方法。
  52. 標的特異的プライマーおよびテールプライマーが、約61〜72℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている、請求項23〜50のいずれか一項記載の方法。
  53. 標的特異的プライマーおよびテールプライマーが、約65℃のアニーリング温度で相補的配列に特異的にアニールするように設計されている、請求項23〜51のいずれか一項記載の方法。
  54. 標的核酸分子が試料に由来し、任意で、試料が、対象から得られた生物学的試料である、請求項23〜52のいずれか一項記載の方法。
  55. 試料が、遺伝子変化に関連する疾患に対する処置を必要とする対象から得られたものである、請求項53記載の方法。
  56. 疾患が癌である、請求項54記載の方法。
  57. 試料が腫瘍細胞の集団を含む、請求項53記載の方法。
  58. 試料が腫瘍生検材料である、請求項53記載の方法。
  59. 癌が肺癌である、請求項55記載の方法。
  60. 疾患関連遺伝子が、既知の標的配列を含む、請求項23〜58のいずれか一項記載の方法。
  61. 試料中の遺伝子再編成産物が、既知の標的配列を含む、請求項53記載の方法。
  62. 遺伝子再編成産物が癌遺伝子である、請求項60記載の方法。
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